JP2008527178A - アルミニウム成形品の電気めっきおよび前処理方法 - Google Patents
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Abstract
本発明は、アルミニウムまたはアルミニウム合金成形品の少なくとも一方の表面上に金属層を施すための、硫酸、およびニッケル、鉄およびコバルトからなる群から選択された金属イオンを含む前処理浴中でカソード活性化により該表面を前処理する工程、および該前処理された成形品に、電気めっきにより金属層を施す工程を含んでなり、該金属層が、ニッケル、鉄、コバルト、およびそれらの合金からなる群から選択される、方法に関する。
Description
本発明は、アルミニウムまたはアルミニウム合金成形品または製品の少なくとも一方の表面上に金属層を施すための、該表面を洗浄し、活性化する簡単な前処理工程を含んでなり、その後に施す金属層の良好な密着性を得る方法に関する。本発明は、少なくとも一方の表面上に金属層をめっきしたアルミニウム合金製品にも関する。より詳しくは、本発明は、無フラックスろう付け操作に使用するアルミニウム合金ブレージングシート製品のクラッド層上にろう付け促進金属の金属層を施す方法に関する。
下記の内容から明らかなように、他に指示がない限り、合金の名称および焼戻しの名称は、アルミニウム協会から出版されているAluminum Standards and Data and the Registration Recordsにおけるアルミニウム協会名称による。
アルミニウム製品のニッケルめっきは、ニッケルが明るい、光沢のある外観を呈し、長期間持続し、導電性を有するので、広く使用されている。ニッケルめっきのもう一つの、より特殊な使用は、ブレージングシート製品の製造で行われている。アルミニウム合金ブレージングシートは、アルミニウム合金コアおよび片側または両側にある溶加材合金のクラッド層を含んでなる。アルミニウムブレージングシートは、例えば熱交換機の製造に広く使用されている。
しかし、溶加材としてのアルミニウム−ケイ素合金の使用には、ろう付けの際に酸化アルミニウム層を除去しなければならないので、問題がある。これは、ろう付けの前に、化学的フラックスを成形品の上に塗布することにより、達成できる。ろう付けアルミニウム合金に使用するフラックスは、通常、アルカリまたはアルカリ土類金属の塩化物およびフッ化物または氷晶石の混合物からなる。フラックスは、ろう付け温度で作用し、酸化物被膜を壊し、広げ、溶解させる。しかし、化学的フラックスを成形品上に塗布することは、かなり手間がかかり、従って、経費がかかる工程である。
従って、ここにその全文を参考として含めるUS−2003/0098338−A1に記載されているように、無フラックスろう付け技術が過去に開発され、使用されている。そのような技術の一つでは、コバルト、鉄、またはより好ましくはニッケルのろう付け促進金属が、ろう付けすべき部品の上に施される。ろう付けの際、ニッケルが下にあるアルミニウム合金と発熱反応し、それによって、酸化アルミニウム層を除去し、下にある溶融アルミニウムクラッド金属を一緒に流動させ、接合させる。この方法は、フッ化物フラックスを必要としないので、マグネシウム濃度を高くしたアルミニウム合金、例えば熱交換機構築に使用するのが有利である合金、と共に使用するのにも好適である。
ニッケル、鉄またはコバルト被覆に加えて、湿潤剤を加え、ろう付け工程の際にクラッド合金の濡れ性を改良することもできる。しかし、ニッケルめっきには、金属表面の広範囲な前処理、例えば洗浄、エッチング、デスマッティング(desmutting)、等、が必要である。これも、やはり、強固な酸化物層が存在するためである。アルミニウム合金表面が適切に前処理されていない場合、ニッケル被覆の密着性が悪くなるか、あるいは汚染され、それによって、製品のろう付け性が妨害される。従って、全ての必要な前処理工程を伴うニッケルめっきは、経費がかかり、環境的に好ましくない方法である。
本発明の目的は、電気めっきによりアルミニウム合金製品上に金属層を施すための、できるだけ少ない工程で行うことができ、フッ化物含有成分の使用を必要としない方法を提供することである。
本発明の別の目的は、金属被覆されており、その金属被覆が十分に密着しており、その後のろう付け操作の際に酸化物層を破壊するのに役立つ、アルミニウム合金製品を提供することである。
本発明は、これらの目的の一つ以上を、請求項1に記載する金属被覆を施す方法、および請求項14に記載するアルミニウム合金製品により、達成する。
アルミニウムまたはアルミニウム合金成形品の少なくとも一つの表面上に金属層を施す方法は、硫酸、およびニッケル、鉄およびコバルトからなる群から選択された金属イオンを含む前処理浴中でカソード活性化により該表面を前処理する工程、および該前処理された成形品に、電気めっきにより金属層を施す工程を含んでなり、該金属層が、ニッケル、鉄、コバルト、およびそれらの合金からなる群から選択される。当業者には明らかなように、施される金属層がニッケルまたはニッケル合金を含む場合、前処理浴はニッケルイオンを含み、鉄またはコバルトまたはそれらの合金を施す場合、前処理浴は鉄イオンおよびコバルトイオンをそれぞれ含む。
本発明は、アルミニウム合金製品を、ニッケルイオンだけを、例えば硫酸ニッケルの形態で加えてある、簡単な硫酸溶液中でカソード活性化した後、金属、例えばニッケル、で直接めっきすることができるという知見に基づいている。この活性化方法は、フッ化物成分を必要としない。活性化浴が、ニッケルめっき浴として使用するのが好ましいWatts浴と同じ成分を含むので、相互汚染が排除される。また、流出物処理における問題も生じない。
ニッケルイオンを含む硫酸溶液におけるカソード活性化の際、表面上の薄い酸化アルミニウム被膜を通してニッケル核が形成され、それによって、その後に続くめっき工程で施されるニッケル層のためのアンカー点が形成されると考えられる。従って、カソード活性化工程には、アルミニウム表面とニッケル被覆との間に薄い結合層を形成するのと同じ効果がある。鉄またはコバルトを使用する場合、必要な変更を加えて、同じことが当てはまる。
前処理浴は、好ましくは約15〜200g/l、好ましくは80〜150g/lのNiSO4・H2O、および約50〜350g/l、好ましくは約150〜250g/lのH2SO4を含む。好ましい実施態様では、前処理浴は、緩衝剤としてホウ酸を、例えば1〜50g/l、好ましくは20〜40g/lの範囲内で含むこともできる。
純粋ニッケルめっき用に好ましい浴は、硫酸ニッケル、塩化ニッケルおよびホウ酸を含むWatts浴である。
ニッケル−ビスマスめっきに好ましい浴は、硫酸ニッケル、塩化ニッケル、(NH4)2SO4、ビスマス濃縮物、クエン酸ナトリウムおよびグルコン酸ナトリウムを含むクエン酸塩−グルコン酸塩浴である。これらの物質の好ましい濃度範囲は、100〜180g/lのNiSO4・6H2O、10〜50g/lのNiCl2・6H2O、1〜10ml/lの、Bi100g/lを含むビスマス濃縮物、10〜50g/lの(NH4)2SO4、100〜180g/lのクエン酸ナトリウム・2H2O、および10〜50g/lのグルコン酸ナトリウムである。この浴は、純粋ニッケルめっきにも使用でき、その場合、ビスマス濃縮物は除外する。
この前処理は、95℃未満、好ましくは55℃〜80℃の高温で、すでに効果的であることが分かった。より低い温度で作業することにより、蒸発損失が限られるために、ストリップめっきライン中への導入がはるかに容易であるので、これは大きな利点である。さらに、70℃未満の温度ではアルミニウムの溶解がはるかに低く、それによって、活性化浴の耐用寿命が増加する。そのため、前処理浴は、好ましくは温度55℃〜80℃、最も好ましくは約60℃〜70℃に維持する。
活性化電流は、カソード性である。例により立証されるように、電流密度は、最終製品の品質にとって重要ではない。同じことは、製品の前処理浴中での活性化時間にも当てはまる。カソード活性化の活性化電流は、好ましくは−200〜−2000A/m2、より好ましくは−500〜−1400A/m2である。前処理浴中で製品が費やす時間は、典型的には1〜50秒間、好ましくは5〜15秒間である。
Ni、Co、Feまたはそれらのそれぞれの合金の、施される金属層の平均厚さは、好ましくは2μm未満、より好ましくは1.0μm未満、さらに好ましくは0.2〜1.0μmである。
本方法は、金属の無限ストリップを連続的に処理することができる、連続式めっき操作として行うのが好ましい。
所望により行なう追加工程では、Ni、Fe、Coまたはそれらの合金の層の上に、別の金属層を施し、例えば最終製品の耐食性を改良することができる。例えば、スズの薄い層をブレージングシート製品のニッケル層の上に施すことができ、これによって、ろう付け後の耐食性を大きく改良することができる。
本発明の方法は、カソード活性化および/または電気めっき工程前に表面を脱脂して清浄にする追加工程を含むことができる。
軟質の焼きなましたコイルを(垂直)めっきライン中で処理する間の加工硬化を回避するために、完全硬質材料をめっきするのが有利である。その上、完全硬質材料は、軟質の焼きなました材料よりも、容易にスリット加工することができる。従って、完全硬質状態の広いコイルをめっきし、後で所望の幅の複数のコイルに分割し、それによって、変換コストを下げるのが好ましい。これらのコイルは、後で軟質焼きなましすることができる。
本発明の方法の一実施態様では、アルミニウム成形品はブレージングシート製品であり、このブレージングシート製品は、コア層と、アルミニウムおよび2〜18質量%、好ましくは7〜14%、のケイ素を含むろう付け合金(例えばAA4343および4045合金)から形成されたクラッド層とを含み、金属層をクラッド層の上に施す。ニッケル、鉄、コバルトまたはこれらの金属のそれぞれの合金から形成された金属層が、ろう付けの際にろう付け促進成分として作用する。
ブレージングシート製品の好ましい実施態様では、ろう付け工程の際のクラッド合金の濡れ性を改良するために、クラッド層が湿潤剤を合金化元素として、1質量%までの範囲内でさらに含んでなる。好ましくは、湿潤剤は、鉛、ビスマス、リチウム、アンチモン、スズ、銀、タリウムおよびそれらのいずれかの混合物からなる群から選択される。
本発明の方法の別の実施態様では、アルミニウム成形品は、好ましくはAA1370、AA1110およびAA6101からなる群から選択された合金から製造された、アルミニウム導体である。アルミニウム導体は、アルミニウムストリップまたはアルミニウムワイヤもしくはアルミニウムチューブの形態でよい。この実施態様に関して、施される金属層は、電気的接触特性を改良するために、好ましくはニッケルからなる。アルミニウム導体は、電気的および/または熱的エネルギーを伝達するのに使用することができる。これらの導体は、通常、電気的導体として使用される場合は、バー、ワイヤまたはケーブルの形態にあり、熱的導体として使用される場合には、ストリップ、バーまたはチューブの形態にある。
本発明の別の態様では、本明細書および請求項に記載する本発明の方法で製造された、ニッケル、鉄、コバルトおよびそれらの合金からなる群から選択された金属層で電気めっきされたアルミニウム合金製品、好ましくはブレージングシート製品、を提供する。そのようなブレージングシート製品は、ろう付けフラックスの非存在下における調整雰囲気ろう付け(Controlled Atmosphere Brazing)(「CAB」)製法で、効果的に使用することができる。
下記の例で示すように、本発明のアルミニウム合金製品は、密着性が優れたニッケルまたはニッケルビスマス被覆を有する。特に好ましい実施態様では、この製品は、コア、クラッド層およびクラッド層の上にめっきされたニッケル含有層を含んでなる、アルミニウム合金ブレージングシートである。このブレージングシートは、ろう付け性が良く、製造コストが低い。このブレージングシートは、クラッド合金中またはニッケル含有層中に、Biのような湿潤剤を含むことができる。
下記の非限定的な例により、本発明を説明する。
厚さ0.4mmの2種類の異なったアルミニウムブレージングシート製品を使用し、平均厚さ0.5μmのニッケルまたはニッケル−合金層でめっきした。使用したアルミニウムブレージングシートは、従来通り両側でAlSiろう付け合金でクラッド加工したAA3003−シリーズアルミニウムコア合金からなり、その際、クラッド層Aは、質量%で、Si10%、Mg1.5%およびBi0.08%を含み、クラッド層Bは、質量%で、Si12%を含み、MgもBiも含んでいなかった。
ニッケルめっきされたブレージングシート製品の製造では、下記の手順、すなわち
−ChemTec 30014(市販の浴)35g/lを使用し、50℃で180秒間洗浄し、続いてすすぎ、
−電流密度−1000A/m2を使用して活性化し、続いてすすぎ、
−電流密度−1000A/m2を使用してNiまたはNi−Biめっきし、続いてすすぐ
を使用した。
−ChemTec 30014(市販の浴)35g/lを使用し、50℃で180秒間洗浄し、続いてすすぎ、
−電流密度−1000A/m2を使用して活性化し、続いてすすぎ、
−電流密度−1000A/m2を使用してNiまたはNi−Biめっきし、続いてすすぐ
を使用した。
本発明のカソード活性化浴は、硫酸を基剤として調製した(表1参照)。溶液にニッケルイオンを供給するために硫酸ニッケルを選択し、好ましくはホウ酸を緩衝剤として添加した。別の方法として、ここに参考として含めるUS−6,780,303−B2に記載されているように、フッ化物系活性化浴を使用し(表2参照)、電流密度+1000A/m2で陽極活性化を行った。カソード活性化は、様々な温度で行った。試料10および11は、同じ活性化浴を使用するが、陽極活性化が起きるように、電流を反転させて行った。
活性化後、ニッケル層をWatts浴(表3参照)から、またはニッケル−ビスマス層をクエン酸塩−グルコン酸塩(表4参照)からめっきした。
得られた、めっきされた基材の品質を、密着性試験およびろう付け性試験により評価した。密着性試験は、Erichsenドーム試験(カップ高さ5mm)で行い、その後、粘着テープ(Scotch Tape 3M No.610)を変形した区域に貼り付け、1回の動作で引き離した。密着性は、テープ上のニッケル量を区分することにより、定量化した。全体的な密着性査定は、1(悪い)から10(優れている)の点数を付け、6のレベルが、既存の市販されているNi−Pb層を施したブレージングシートと同等であったので、妥当であると考えた。
実験室規模の試験で、小型石英炉中でろう付け試験を行った。ニッケル−ビスマスめっきしたシートから25mmx25mmの小クーポンを切り取った。裸のAA3003合金の小ストリップ、寸法30mmx7mmx1mm、を中央で角度45°に折り曲げ、クーポンの上に置いた(図1参照)。アングル−オン−クーポン試料を、窒素気流下で加熱し、その際、室温から580℃まで加熱し、580℃で1分間保持し、580℃から室温まで冷却した。ろう付け過程を、しわの形成、毛管窪みおよびフィレット形成により判定した。全体的な査定は、(−)=ろう付け性が悪い、(±)=ろう付け性が良くも悪くもない、および(+)=ろう付け性が良い、で行った。
行った実験の結果および各種試料に対する密着性およびろう付け性能を表5に示す。
表1 カソード活性化浴の組成
NiSO 4 ・6H 2 O 100 g/l
96%H 2 SO 4 (S.G.1.84kgl −1 ) 200 g/l 113.2 ml/l
H 3 BO 4 30 g/l
NiSO 4 ・6H 2 O 100 g/l
96%H 2 SO 4 (S.G.1.84kgl −1 ) 200 g/l 113.2 ml/l
H 3 BO 4 30 g/l
表2 フッ化水素酸浴の組成
NiCl 2 ・6H 2 O 125 g/l
40%HF(S.G.1.13kgl −1 ) 2.7 g/l 6 ml/l
H 3 BO 4 12.5 g/l
NiCl 2 ・6H 2 O 125 g/l
40%HF(S.G.1.13kgl −1 ) 2.7 g/l 6 ml/l
H 3 BO 4 12.5 g/l
表3 Watts浴の組成
NiSO 4 ・6H 2 O 270 g/l
NiCl 2 ・6H 2 O 50 g/l
H 3 BO 4 30 g/l
NiSO 4 ・6H 2 O 270 g/l
NiCl 2 ・6H 2 O 50 g/l
H 3 BO 4 30 g/l
表4 クエン酸塩−グルコン酸塩浴の組成
NiSO 4 ・6H 2 O 142 g/l
NiCl 2 ・6H 2 O 30 g/l
(NH 4 ) 2 SO 4 34 g/l
Na−クエン酸塩・2H 2 O 140 g/l
Na−グルコン酸塩 30 g/l
ビスマス濃縮物(100g/lBi) 5ml/l
NiSO 4 ・6H 2 O 142 g/l
NiCl 2 ・6H 2 O 30 g/l
(NH 4 ) 2 SO 4 34 g/l
Na−クエン酸塩・2H 2 O 140 g/l
Na−グルコン酸塩 30 g/l
ビスマス濃縮物(100g/lBi) 5ml/l
表5 行った実験および密着性とろう付け性の結果
試料 クラッド 活性化 めっき 密着性 ろう付け性
層 Ni/Ni-
Bi
活性化 温度
浴 [℃]
1 B H 2 SO 4 70 Ni-Bi 5 ±
2 B H 2 SO 4 93 Ni-Bi 4 ±
3 A H 2 SO 4 50 Ni 6 +
4 * A HF 50 Ni 9 +
5 A なし − Ni 1 −
6 A H 2 SO 4 45 Ni 4 +
7 A H 2 SO 4 60 Ni 9 +
8 A H 2 SO 4 70 Ni 10 +
9 A H 2 SO 4 93 Ni 9 +
10 * A H 2 SO 4 70 Ni 9 −
11 * A H 2 SO 4 93 Ni 10 −
(*) 試料4、10および11は、試料1〜3および6〜9におけるようなカソード活性化の代わりに、陽極活性化を行った。
試料 クラッド 活性化 めっき 密着性 ろう付け性
層 Ni/Ni-
Bi
活性化 温度
浴 [℃]
1 B H 2 SO 4 70 Ni-Bi 5 ±
2 B H 2 SO 4 93 Ni-Bi 4 ±
3 A H 2 SO 4 50 Ni 6 +
4 * A HF 50 Ni 9 +
5 A なし − Ni 1 −
6 A H 2 SO 4 45 Ni 4 +
7 A H 2 SO 4 60 Ni 9 +
8 A H 2 SO 4 70 Ni 10 +
9 A H 2 SO 4 93 Ni 9 +
10 * A H 2 SO 4 70 Ni 9 −
11 * A H 2 SO 4 93 Ni 10 −
(*) 試料4、10および11は、試料1〜3および6〜9におけるようなカソード活性化の代わりに、陽極活性化を行った。
試料3、4および5の比較から、活性化を行わない場合、密着性およびろう付け性の両方が悪いことが分かる。これに対して、フッ化水素酸浴では、硫酸浴に匹敵する良好な密着性および良好なろう付け性が得られる。しかし、フッ化水素酸浴は、フッ化物を含み、従って、環境的に好ましい方法ではない。
例10および11から、陽極活性化は、優れた密着性を与えるが、ろう付け性は、恐らく酸化物被膜の形成により、悪くなることが分かる。本発明により、良好な密着性およびろう付け性がカソード活性化により得られることが分かった。しかし、ろう付け性が必要ではない用途、例えばアルミニウム導体、には、カソード活性化は、重要な前処理方法であろう。
カソード活性化浴の温度は、めっきされたNi層の密着性に強い影響を及ぼすと思われる。試料7は、温度約60℃で密着性およびろう付け性がなお優れていることを示している。しかし、温度がさらに50℃未満に下がると(試料6)、密着性レベルは許容できなくなる。試料1と2および8と9からは、温度を93℃から70℃に下げても、密着性もろう付け性も損なわれないことが分かる。これによって、蒸発損失が限られるので、連続ストリップめっきラインへの導入がはるかに容易になる。さらに、70℃以下では、アルミニウムの溶解がはるかに少なくなり、活性化浴の耐用寿命が増加する。
湿潤剤、例えばBi、の添加は、得られるブレージングシート製品のろう付け性能にとって好ましい。試料1および8から、湿潤剤は、密着性またはろう付け性に影響を及ぼさずに、Ni層またはろう付けクラッド層に添加できることが分かる。湿潤剤をクラッド層とニッケル層の両方に添加しても、ろう付け性に悪影響を及ぼさない。
このように、硫酸ニッケルだけを加えた簡単な硫酸溶液中でカソード活性化を行った後、ブレージングシート製品の直接ニッケルめっきが可能であることが立証された。この活性化工程には、フッ化物を必要としない。活性化浴がWatts浴と同じ成分を含むので、相互汚染が排除される。また、流出物処理にも問題は予想されない。浴温度約60℃で、満足できる結果が得られる。この方法は、広範囲な電流密度および処理時間で、信頼性のある様式で操作できる。
ブレージングシート製品上のろう付け促進金属として、ニッケルの代わりに鉄またはコバルトを使用しても、類似の結果が得られると考えられる。
以上、本発明を十分に説明したが、当業者には明らかなように、本明細書に記載する本発明の精神または範囲から離れることなく、多くの変形および修正を行うことができる。
Claims (14)
- アルミニウムまたはアルミニウム合金成形品の少なくとも一方の表面上に金属層を施す方法であって、硫酸と、ニッケル、鉄およびコバルトからなる群から選択された金属イオンとを含む前処理浴中でカソード活性化により前記表面を前処理する工程、および前記前処理された成形品に、電気めっきにより金属層を施す工程を含んでなり、前記金属層が、ニッケル、鉄、コバルト、およびそれらの合金からなる群から選択される、方法。
- 前記前処理浴が、15〜200g/lのNiSO4・H2O、および50〜350g/lのH2SO4を含む、請求項1に記載の方法。
- 前記前処理浴が、ホウ酸(H3BO3)を、好ましくは1〜50g/lの範囲内で含む、請求項1または2に記載の方法。
- 前記めっき浴がWatts浴であり、好ましくは硫酸ニッケル(NiSO4)、塩化ニッケル(NiCl2)およびホウ酸(H3BO3)を含む、請求項1〜3のいずれか一項に記載の方法。
- 前記めっき浴が、NiSO4および(NH4)2SO4およびクエン酸ナトリウムおよびグルコン酸ナトリウムを含むクエン酸塩−グルコン酸塩浴である、請求項1〜4のいずれか一項に記載の方法。
- 前記前処理浴が、フッ化物含有成分を全く含まない、請求項1〜5のいずれか一項に記載の方法。
- 前記前処理浴の温度が、95℃までの高温、好ましくは55℃〜80℃の範囲内に維持される、請求項1〜6のいずれか一項に記載の方法。
- 施される金属層の平均厚さが、2μm未満、好ましくは1.0μm未満、より好ましくは0.2〜1.0μmである、請求項1〜7のいずれか一項に記載の方法。
- 連続めっき操作として行われる、請求項1〜8のいずれか一項に記載の方法。
- 前記アルミニウム成形品がブレージングシート製品であり、前記ブレージングシート製品が、コア層と、アルミニウムおよび2〜18質量%、好ましくは7〜14質量%、のケイ素を含むろう付け合金から形成されたクラッド層とを含み、前記金属層が前記クラッド層の上に施される、請求項1〜9のいずれか一項に記載の方法。
- 前記クラッド層が、合金化元素として湿潤剤を最大1質量%までの範囲内でさらに含んでなる、請求項10に記載の方法。
- 前記湿潤剤が、鉛、ビスマス、リチウム、アンチモン、スズ、銀、タリウムおよびそれらのいずれかの混合物からなる群から選択される、請求項11に記載の方法。
- 前記アルミニウム成形品が、好ましくはAA1370、AA1110およびAA6101からなる群から選択された合金から製造された、アルミニウム導体である、請求項1〜9のいずれか一項に記載の方法。
- 請求項1〜13のいずれか一項に記載の方法を使用することにより、ニッケル、鉄、コバルトおよびそれらの合金からなる群から選択された金属層で電解めっきされた、アルミニウム合金製品。
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