JP2008524408A - 透明な射出成形部品用ポリカーボネートからつくられる支持材料 - Google Patents

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Abstract

本発明は、対応する連続射出成形過程の最初の5分間に製造される対応する射出成形品から100mmの距離において測定される電場の全体値が−30〜0kV/mおよび好ましくは−20〜0kV/mにあることを特徴とする、ポリカーボネートからつくられる支持材料に関する。

Description

本発明は、透明な射出成形部品の製造用、特に被覆されかつ本発明によるポリカーボネートから得られる射出成形部品および成形品の製造用の支持材料としてのポリカーボネートを提供する。成形品は、例えば透明なシート、レンズ、光学記憶媒体または光学記憶媒体用キャリヤまたは更に自動車のグレージング(glazing)分野からの物品、例えば、拡散スクリーンであり得る。本発明は、特に光学記憶媒体および光学記憶媒体用キャリヤ、例えば良好な被覆性および濡れ能力(Wetting capacity)を有し、かつ例えば溶液、特に非極性媒体からの色素の適用に好適な書き込み可能光学データ記憶媒体を提供する。本発明によるポリカーボネートからの光学射出成形部品は、更に比較的汚損しにくい。
透明な射出成形部品はグレージングおよび記憶媒体の分野においてとりわけ重要である。
光学データ記録材料は、多量のデータ用の様々な記録および/または保管媒体としてますます使用されている。このタイプの光学データ記憶媒体の例は、CD、スーパーオーディオCD、CD−R、CD−RW、DVD、DVD−R、DVD+R、DVD−RW、DVD+RWおよびBDである。
透明な熱可塑性樹脂、例えば、ポリカーボネート、ポリメチルメタクリレートおよびそれらの化学変性体が典型的に光学記憶媒体に使用されている。支持材料としてポリカーボネートが、特に一度書き込み可能かつ数回読み込み可能である光ディスクおよび更に数回書き込み可能である光ディスク、および自動車のグレージング分野からの成形品、例えば拡散スクリーンの製造に好適である。この熱可塑性樹脂は、優れた機械的安定性を有し、寸法変化を受けにくく、かつ高い透明性および衝撃強さに優れている。
DE−A 2 119 799によると、相界面法(phase interface process)および更に均一相における方法によりフェノール性末端基を含むポリカーボネートが製造される。
相界面法により製造されるポリカーボネートは、上記フォーマットの光学データ記憶媒体、例えば、コンパクトディスク(CD)またはデジタル多用途ディスク(DVD)の製造に使用され得る。これらのディスクは、しばしば射出成形過程における製造中に高い電場をもつ特性を有する。光学データ記憶媒体の製造中における基材におけるこの高い電場の強さは、例えば環境からのダストの誘引または射出成形品(例えば、ディスク)の互いの付着の原因になり、このことは完成射出成形品の質を低下させ、射出成形過程を困難にする。
静電帯電、特にディスク(光学データキャリヤ)の静電帯電は湿潤性、とりわけ非極性媒体(例えば、非極性色素または溶媒(例えばジブチルエーテル、エチルシクロヘキサン、テトラフルオロプロパノール、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサンまたはオクタフルオロプロパノール)からの色素の適用)に対す得る湿潤性の欠如の原因になることが更に知られている。従って、書き込み可能データ記憶媒体における色素の適用中における基材表面における高い電場は、例えば色素とのムラのある被覆を生じ、従って情報層における欠陥の原因になる。
支持材料の静電帯電の度合いは、例えば基材表面から一定の距離における電場の測定により数値化し得る。
書き込み可能な基材が表面にスピンコーティング法において適用される光学データ記憶媒体の場合、書き込み可能層の均一被覆を保証し、円滑な製造過程を確実にするために低い絶対電場強度が必要である。
上記事実のため、高い静電場は、更に支持材料について収量の損失を生じる。このことは、特定の製造工程における停止を生じ、コスト高と関連する。
この高い静電荷の問題を解決するためのいくつかの方針を以下に示す。一般的に、帯電防止剤を支持材料に添加剤として添加する。帯電防止ポリカーボネート組成物は、例えば、JP 62 207 358−Aに開示されている。この明細書において、とりわけ、リン酸誘導体を帯電防止剤としてポリカーボネートに添加している。EP 0922 728は、種々の帯電防止剤、例えばポリアルキレングリコール誘導体、エトキシ化ソルビタンモノラウレート、ポリシロキサン誘導体、酸化ホスフィンおよびジステアリルヒドロキシアミンを記述しており、これらは単独で、または混合物として使用される。日本国出願JP 62 207 358は、亜リン酸のエステルを添加剤として記述している。米国特許第5,668,202号は、スルホン酸誘導体を記述している。US−A6,262,218および6,022,943は、溶融ポリカーボネートにおける末端基含量を増加するためにフェニルクロロホルメートの使用を記述している。この出願によると、90%以上の末端基含量が静電特性に好ましい効果を有すると考えられている。WO 00/50 488において、3,5−ジ−tert−ブチルフェノールが相界面法における連鎖停止剤として使用される。この連鎖停止剤は、対応する支持材料の静電荷を常套の連鎖停止剤と比較して低くする。JP 62 207 358−Aは、ポリエチレン誘導体およびポリプロピレン誘導体をポリカーボネートの添加剤として記述している。EP−A 1 304 358は、短いオリゴマー、例えば、エステル交換法からのポリカーボネートにおけるビスフェノールAビス−(4−tert−ブチルフェニルカーボネート)の使用を記述している。
しかしながら、上記添加剤は支持材料の特性に更に欠点も有し得る。なぜなら上記添加剤は材料から表面に現れるからである。このことは、実際帯電防止性に望ましい効果であるが、沈着や成形不良品の形成の原因になり得る。ポリカーボネートにおけるオリゴマー含量は、更に低レベルの機械的特性およびガラス転移温度の低下の原因にもなり得る。これらの添加剤は、更に副反応を生じ得る。続くエステル交換法により得られたポリカーボネートの「エンドキャッピング」は高価であり、達成される結果は最適ではない。この材料への新しい末端基の導入は、コスト高に関連する。
従って、本発明の目的は、基材表面におけるできるだけ低い電場の要求を満たし、かつ上記欠点を回避する組成物または支持材料を提供することである。
添加剤を含有しないかまたはできるだけ少量の添加剤しか含有しない支持材料がとりわけ好都合である。従って、例えばEP−A 922 728に記述されている帯電防止剤、例えばポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート、ポリオキシエチレンモノラウレートおよびポリオキシエチレンモノステアレートが、実際50〜200ppmの量で添加される帯電防止性に関しては活性であるが、射出成形品の上記のような総合的な性能に関しては不都合であり得る。
従って、これらの材料は最初は良好な帯電防止性を示すが、しかしながら、連続射出成形過程において、帯電防止性はなくなる。上記のように、添加剤は材料から表面に出て、連続射出成形過程において、このように成形品表面の欠陥または更に製造過程における異常の原因になり得る。最初に存在する帯電防止機能は更に失われ、成形品における高い静電場の原因になり得る。
従って、できるだけ帯電防止添加剤を含まない支持材料を使用することが好都合である。
この材料は、更に例えば、芳香族ポリカーボネートで知られている別の添加剤、例えば、防炎加工剤、離型剤、UV安定剤および熱安定剤、を含有しても良い。それにもかかわらず、使用される添加剤の量は、上記理由のためできるだけ少なく抑えるべきである。そのような添加剤の例は、ステアリン酸および/またはステアリルアルコールに基づく離型剤、特に好ましくはペンタエリトリトールステアレート、トリメチロールプロパントリステアレート、ペンタエリトリトールジステアレート、ステアリルステアレートおよびグリセロールモノステアレート、並びにホスファン、ホスフィットおよびリン酸に基づく熱安定剤である。
本発明は、特に良好な被覆性および湿潤性を有し、汚損しにくい書換可能な光学データキャリヤに使用され得る支持材料を提供する。本発明による支持材料は、製造過程における不合格品の割合を少なくする。
驚くべきことに、射出成形過程中、特定の射出成形部品において生じる静電場は、製造過程において一定ではなく、場の強度の特定のコースに従うことがわかった。従って、驚くべきことに、相界面法により製造されるポリカーボネートの場合、特定のディスク上の場の強度が射出成形過程(但し、新しいテンプレートが挿入される。)の開始後に増え、所定時間の後に安定状態に到達するかまたは更に少し増加することがわかった。このことは従来知られておらず、例えば色素が基材に適用される次の製造工程における射出成形部品の性能に関して非常に重要な特徴である。本発明による支持材料を用いて、最初に対応する連続製造過程において製造される射出成形品における高い電場を生じてもよい。それにもかかわらず、電場の値は、短時間の後に既に許容できる範囲内に存在し、単位時間あたりわずかに更に変化する。連続射出成形過程における全体の不合格品の割合は、従って、常套の支持材料と比較すると非常に低い。
従って、射出成形部品の被覆、特に透明な光ディスクまたは透明な拡散スクリーンの被覆に関する決定的な品質特性として、驚くべきことに、本発明の関連で好ましい効果を有することが判明する支持材料が、とりわけ特定の製造時間後に基材表面から所定の距離および所定の温度および大気湿度において測定される特定の場の強度を超えない支持材料であることがわかった。更に単位時間あたりの電場の変化が特定の勾配を超えないこともわかった。
従って、本発明は、被覆される透明な射出成形部品の製造用の支持材料、好ましくは相界面法により製造されるポリカーボネートを提供し、これは射出成形過程の最初の5分間に基材表面から100mmの距離において測定される−30〜0kV/m、好ましくは−20〜0kV/mの電場を有するディスクを供給し、180〜185分後に0〜25kV/m、特に好ましくは0〜+18kV/mの電場を有するディスクを供給する。本発明は、更に支持材料、好ましくは相界面法により製造されるポリカーボネートを提供し、これは連続射出成形過程の3時間後に対応する射出成形品から100mmの距離において測定される(基材表面から100mmの距離において測定される)+18kV/mの場の全体平均値(integral average value)を超えない。
対応する基材における表面電荷により生じる電場は、実質的に射出成形品のジオメトリーおよび寸法および射出成形過程の性質に依存する。従って、被覆される射出成形品それ自体、例えば光学データキャリヤ用ディスクに測定を行うことが重要である。
上記値および測定された値は、所定の大気湿度および室温においてイオナイザーを使用せずに(原理的に知られている)射出法により製造された成形品に適用される。
製造過程においてディスクの良好な湿潤性を可能にするために、ディスク上をイオン化した空気の流れを導くいわゆるイオナイザーをしばしば使用する。本発明による支持材料に関する上述の測定値は、イオナイザーを使用しないで達成された。このことは、本発明の別の利点である。なぜならイオナイザーの使用は製造法をより不経済にするからである。それにもかかわらず、イオナイザーを更に使用してもよい。
本発明は、更に本発明による支持材料から製造される成形品、例えば書き込み可能な光学データ記憶媒体用ディスクまたは自動車のグレージング分野からの材料、例えば拡散スクリーン、も提供する。
被覆可能な透明な射出成形部品、好ましくは光学データ記憶媒体の製造に好適な材料を以下に示す。
熱可塑性樹脂、例えばビスフェノールAに基づくポリカーボネート(BPA−PC)、トリメチル−シクロヘキシル−ビスフェノールポリカーボネートに基づくポリカーボネート(TMC−PC)、フルオレニルポリカーボネート、ポリメチルメタクリレート、環状ポリオレフィンコポリマー、水素化ポリスチレン(HPS)並びに無定形ポリオレフィンおよびポリエステル。
ポリカーボネートは、被覆可能な透明な射出成形部品の製造に特に好適である。
本発明による支持材料およびそれから得られる射出成形品、特にディスクは、好適な処理パラメータの選択により製造され得る。
射出成形品における場の強度の推移は、上記のように、いくつかの要因により影響を受け得る。例えば、反応物および助剤の純度が重要である。更に、処理パラメータ、例えば使用されるビスフェノールとホスゲンとのモル比、反応中の温度、反応時間および滞留時間が決定的であり得る。当業者にとって、本発明による場の強度(適切な射出成形部品において測定)の範囲を超えないように過程を制御することが目的である。この場の強度の推移に関して記述される測定は、当業者にとってこの過程を制御する好適な手段である。
所望の支持材料を得るのに好適な処理パラメータの選択は以下に示すとおりであるようだ。
本発明による支持材料の製造の一つの可能性は、連続相界面過程における支持材料の製造中における特定の処理パラメータの選択である。常套の連続ポリカーボネート合成において使用される過剰のホスゲンは、使用されるビスフェノールの合計に基づいて3〜100mol%、好ましくは5〜50mol%であるが、本発明による支持材料は過剰のホスゲン5〜20mol%、好ましくは8〜17mol%で製造される。これに関連して、ホスゲンの計量添加中および軽量添加後における水性相のpHは、続く水酸化ナトリウム溶液の計量添加一回または数回または好適な続くビスフェノレート溶液の計量添加により、アルカリの範囲、好ましくは8.5〜12に保持されるが、触媒の添加後には10〜14に調節される。ホスゲン化中の温度は0℃〜40℃、好ましくは5℃〜36℃である。
本発明によるポリカーボネートは、相界面法により製造される。このポリカーボネートの合成方法は、数多く文献に記述されている。一例としてH.Schnell著、Chemistry and Physics of Polycarbonates、Polymer Reviews、第9巻、Interscience Publishers、ニューヨーク、1964年、33頁以降、Polymer Reviews、第10巻、“Condensation Polymers by Interfacial and Solution Methods”、Paul W.Morgan、Interscience Publishers、ニューヨーク、1965年、第VIII章、325頁、Dr.U.Grigo、Dr.K.KircherおよびDr.P.R.Mueller著Becker/Braunにおける“Polycarbonate”Kunststoff−Handbuch、第3/1巻、Polycarbonate,Polyacetale,Polyester,Celluloseester、Carl Hanser Verlag Munich、ウィーン、1992年、118〜145頁およびEP−A 0 517 044を参照してもよい。
この方法によると、最初に水性アルカリ溶液(または懸濁液)に導入されたビスフェノール(または種々のビスフェノールの混合物)の二ナトリウム塩のホスゲン化を、第二の相を形成する不活性有機溶媒または溶媒混合物の存在下において行う。形成されるオリゴカーボネート(これは主に有機相中に存在する)を好適な触媒を用いて更に縮合して有機相に溶解された高分子量ポリカーボネートを生じる。最後に、有機相を分離し、ポリカーボネートを種々のワークアップ工程により単離する。
ポリカーボネートの製造に好適なジヒドロキシアリール化合物は、式(2)
HO−Z−OH (2)
(式中、
Z はC原子を6〜30個有し、一以上の芳香核を含んでもよく、置換されていてもよく、かつ脂肪族または脂環式基またはアルキルアリールまたはヘテロ原子を架橋員として含んでいてもよい、芳香族基である。)
のジヒドロキシアリール化合物である。
好ましくは、式(2)におけるZは式(3)
Figure 2008524408
(式中、
およびR は互いに独立してH、C〜C18−アルキル、C〜C18−アルコキシ、ハロゲン(例えばClまたはBr)、または任意に置換されていてもよいアリールまたはアラルキル、好ましくはHまたはC〜C12−アルキル、特に好ましくはHまたはC〜C−アルキル、および、より特に好ましくはHまたはメチルであり、
X は単結合、−SO−、−CO−、−O−、−S−、C〜C−アルキレン、C〜C−アルキリデンまたはC〜C−シクロアルキリデン(これらはC〜C−アルキル、好ましくはメチルまたはエチルで置換されていてもよい)、および更にC〜C12−アリーレン(これは任意にヘテロ原子を含む別の芳香環と縮合さていてもよい)である。)
の基である。
好ましくは、Xは単結合、C〜C−アルキレン、C〜C−アルキリデン、C〜C−シクロアルキリデン、−O−、−SO−、−CO−、−S−、−SO−、または式(3a)または(3b)
Figure 2008524408
(式中、
およびR は各Xに関して個別に選択されてもよく、互いに独立して水素またはC〜C−アルキル、好ましくは水素、メチルまたはエチルであり、
は炭素であり、
n は4〜7の整数、好ましくは4または5である。但し、少なくとも一つの原子Xにおいて、RとRとが同時にアルキルである。)
の基である。
ジヒドロキシアリール化合物の例は、ジヒドロキシベンゼン、ジヒドロキシジフェニル、ビス−(ヒドロキシフェニル)−アルカン、ビス−(ヒドロキシフェニル)−シクロアルカン、ビス−(ヒドロキシフェニル)−アリール、ビス−(ヒドロキシフェニル)エーテル、ビス−(ヒドロキシフェニル)ケトン、ビスー(ヒドロキシフェニル)スルフィド、ビス−(ヒドロキシフェニル)スルホン、ビス−(ヒドロキシフェニル)スルホキシド、1,1’−ビス−(ヒドロキシフェニル)−ジイソプロピルベンゼンおよびそれらの核アルキル化および核ハロゲン化化合物である。
本発明により使用されるポリカーボネートの製造に好適なジフェノールは、例えば、ヒドロキノン、レソルシノール、ジヒドロキシジフェニル、ビス−(ヒドロキシフェニル)−アルカン、ビス−(ヒドロキシフェニル)シクロアルカン、ビス−(ヒドロキシフェニル)スルフィド、ビス−(ヒドロキシフェニル)エーテル、ビス−(ヒドロキシフェニル)ケトン、ビス−(ヒドロキシフェニル)スルホン、ビス−(ヒドロキシフェニル)−スルホキシド、α,α’−ビス−(ヒドロキシフェニル)−ジイソプロピルベンゼンおよびそれらのアルキル化、核アルキル化、および核ハロゲン化化合物である。
好ましいジフェノールは、4,4’−ジヒドロキシジフェニル、2,2−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−1−フェニル−プロパン、1,1−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−フェニル−エタン、2,2−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,4−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−2−メチルブタン、1,3−ビス−[2−(4−ヒドロキシフェニル)−2−プロピル]ベンゼン(ビスフェノールM)、2,2−ビス−(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)−プロパン、ビス−(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)−メタン、2,2−ビス−(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)−プロパン、ビス−(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)スルホン、2,4−ビス−(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)−2−メチルブタン、1,3−ビス−[2−(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)−2−プロピル]−ベンゼンおよび1,1−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン(ビスフェノールTMC)である。
特に好ましいジフェノールは、4,4’−ジヒドロキシジフェニル、1,1−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−フェニルエタン、2,2−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−プロパン、2,2−ビス−(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)−プロパン、1,1−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−シクロヘキサンおよび1,1−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン(ビスフェノールTMC)である。
これらおよび別の好適なジフェノールは、例えばUS−A 2 999 835、3 148 172、2 991 273、3 271 367、4 982 014および2 999 846、ドイツ国公開特許第1 570 703号、第2 063 050号、第2 036 052号、第2 211 956号および第3 832 396号、フランス国特許明細書第1 561 518号、モノグラフ“H.Schnell著、Chemistry and Physics of Polycarbonates、Interscience Publishers、ニューヨーク、1964年、28頁以降;102頁以降”および“D.G.Legrand、J.T.Bendler著、Handbook of Polycarbonate Science and Technology、Marcel Dekker、ニューヨーク、2000年、72頁以降”に記述されている。
ホモポリカーボネートの場合一種類のみのジフェノールを使用し、コポリカーボネートの場合二種類以上のジフェノールを使用する。使用されるジフェノールは、他の化学物質や合成に添加される助剤と同様に、その合成、処理および貯蔵により生じる不純物で汚染され得る。しかしながら、できるだけ純粋な原材料を使用することが望ましい。
分子量を調節するのに必要とされる単官能性連鎖停止剤、例えばフェノールまたはアルキルフェノール、特にフェノール、p−tert−ブチルフェノール、iso−オクチルフェノール、クミルフェノール、それらのクロロ炭酸エステルまたはモノカルボン酸の酸塩化物またはこれらの連鎖停止剤の混合物をビスフェノレートと共に反応に供給するかまたはホスゲンまたはクロロ炭酸末端基が反応混合物中に存在するか、または連鎖停止剤として酸塩化物およびクロロ炭酸エステルの場合、形成するポリマーの十分なフェノール性末端基が有効である所望の時間において合成に添加する。しかしながら、好ましくは連鎖停止剤はホスゲン化の後、ホスゲンがもはや存在せず触媒はまだ計量添加されていない場所または時に添加されるか、または触媒の前に、触媒と共に、またはそれに平行して計量添加される。
同様に、使用される分枝剤を合成に、通常連鎖停止剤の前に添加する。トリスフェノール、四級フェノールまたは酸塩化物またはトリ−またはテトラカルボン酸、または更にポリフェノールもしくは酸塩化物の混合物が通常使用される。
三以上のフェノール性ヒドロキシル基を有し、使用され得る化合物のいくらかは、例えば、
フロログルシノール、
4,6−ジメチル−2,4,6−トリ−(4−ヒドロキシフェニル)−ヘプト−2−エン、
4,6−ジメチル−2,4,6−トリ−(4−ヒドロキシフェニル)−ヘプタン、
1,3,5−トリ−(4−ヒドロキシフェニル)−ベンゼン、
1,1,1−トリ−(4−ヒドロキシフェニル)−エタン、
トリ−(4−ヒドロキシフェニル)−フェニルメタン、
2,2−ビス−(4,4−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−シクロヘキシル]−プロパン、
2,4−ビス−(4−ヒドロキシフェニルイソプロピル)−フェノール、
テトラ−(4−ヒドロキシフェニル)−メタン
である。
別の三官能性化合物のいくらかは、2,4−ジヒドロキシ安息香酸、トリメシン酸、塩化シアヌルおよび3,3−ビス−(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)−2−オキソ−2,3−ジヒドロインドールである。
好ましい分枝剤は、3,3−ビス−(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)−2−オキソ−2,3−ジヒドロインドールおよび1,1,1−トリ−(4−ヒドロキシフェニル)−エタンである。
相界面合成において使用される触媒は、四級アミン、特にトリエチルアミン、トリブチルアミン、トリオクチルアミン、N−エチルピペリジン、N−メチルピペリジンおよびN−i/n−プロピルピペリジン;四級アンモニウム塩、例えばテトラブチルアンモニウム/トリブチルベンジルアンモニウム/テトラエチルアンモニウムヒドロキシド/クロリド/ブロマイド/ハイドロゲンスルフェート/テトラフルオロボレート;およびこれらのアンモニウム化合物に対応するホスホニウム化合物である。これらの化合物は、典型的な相界面触媒として文献に記述されており、市販されており、かつ当業者によく知られている。触媒は合成に個々に、混合物で、または更に並んでかつ連続して、要すれば更にホスゲン化前に添加してもよいが、オニウム化合物が触媒として使用されない限りホスゲンの導入後に計量添加することが好ましく、オニウム化合物が触媒と使用される場合はホスゲンの計量添加前における添加が好ましい。触媒は不活性溶媒、好ましくはポリカーボネート合成の溶媒中にバルクでまたは更に水性溶液として計量添加してもよく、四級アミンの場合、酸、好ましくは無機酸、特に塩化水素酸とのアンモニウム塩として計量添加してもよい。数種類の触媒が使用されるかまたは触媒の総量の部分量が計量添加される場合、もちろん種々の計量添加方法が種々の場所または種々の時間において行われ得る。使用される触媒の総量は、使用されるビスフェノールのモルに基づいて0.001〜10mol%、好ましくは0.01〜8mol%、特に好ましくは0.05〜5mol%である。
ポリカーボネートの常套の添加剤を更に本発明によるポリカーボネートに常套の量で添加してもよい。添加剤の添加は、耐用年数を長くしたり色を長持ちさせたりし(安定剤)、処理を単純にし(例えば離型剤、流動助剤、帯電防止剤)またはポリマーの性質を特定のストレスに適合させる(耐衝撃性改良剤、例えばゴム;防炎加工剤、着色剤、ガラス繊維)。
これらの添加剤は、ポリマー溶融物に個々にまたは所望の混合物またはいくつかの異なる混合物において、かつ特にポリマーの単離中またはグラニュールの溶融後、いわゆる配合工程において直接添加してもよい。これに関連して、添加剤またはそれらの混合物は、ポリマー溶融物に固体として、すなわち粉末としてまたは溶融物として添加し得る。計量添加の他の方法は、添加剤のマスターバッチの使用である。
好適な添加剤は、例えば“Additives for Plastics Handbook、John Murphy著、Elsevier、オックスフォード、1999年”および“Plastics Additives Handbook、Hans Zweifel著、Hanser、ミュンヘン、2001年”に記述されている。
好ましい熱安定剤は、例えば、通常有機基が完全にまたは部分的に任意に置換されていてもよい芳香族基からなる、有機ホスフィット、ホスホネートおよびホスファンである。使用されるUV安定剤は、例えば、置換ベンゾトリアゾールである。これらおよび他の安定剤を、個々にまたは組み合わせで使用し、ポリマーに上記の形態で添加してもよい。
加工助剤、例えば通常長鎖脂肪酸誘導体である離型剤、を更に添加してもよい。例えば、ペンタエリトリトールテトラステアレートおよびグリセロールモノステアレートが好ましい。それらを、それ自体でまたは混合物で、好ましくは組成物の重量に基づいて0.02〜1wt.%の量で使用する。
好適な難燃添加剤は、リン酸エステル、すなわちトリフェニルホスフェート、レソルシノール二リン酸エステル、臭素含有化合物、例えば臭化リン酸エステルおよび臭化オリゴカーボネートおよびポリカーボネート、および好ましくはフッ化有機スルホン酸の塩である。
好適な耐衝撃性改良剤は、例えば、ポリブタジエンゴム、アクリレートゴム(好ましくはエチルまたはブチルアクリレートゴム)およびエチレン/プロピレンゴムから選択される一種類以上のグラフトベース、およびスチレン、アクリロニトリルおよびアルキルメタクリレート(好ましくはメチルメタクリレート)からなる群からの少なくとも一種類のモノマーから選択されるグラフトモノマーを含有するグラフトポリマー、またはメチルメタクリレートまたはスチレン/アクリロニトリルにグラフトしたシロキサンとアクリレートとの相互浸透ネットワークである。
着色剤、例えば有機色素もしくは顔料または無機顔料、IR吸収剤を、個々に、混合物でまたは更に安定剤、ガラス繊維、ガラス(中空)ビーズおよび無機充填材との組み合わせで更に添加してもよい。
本出願は、更に本発明による支持材料から得られる押出品および成形品、特に透明な分野、より特に光学使用分野における使用に関する押出品および成形品、例えば、シート、多層シート、グレージング、拡散スクリーンおよびランプカバー、または種々の読み込みのみ可能型または追記型および要すれば更に書換可能型の態様における光学データ記憶媒体、例えば、オーディオCD、CD−R(W)、DVD、DVD−R(W)およびミニディスクを提供する。
本発明は、更に本発明による押出品および成形品の製造用のポリカーボネートの使用を提供する。
本発明による支持材料、好ましくはポリカーボネートは、既知の方法による射出成形により加工され得る。この方法で製造されるディスクは、例えば、オーディオCDまたはスーパーオーディオCD、CD−R、CD−RW、DVD、DVD−R、DVD+R、DVD−RW、DVD+RWまたはBRであり得る。
従って、CD−R(追記型)は、射出成形過程においてニッケルテンプレートから転写される同心円状に形成された案内溝(gide depression)(プレグルーブ)を有する基材を含有する。マイクロメートルスケール以下のくぼみを有するテンプレートを介して、これらは射出成形過程において基材表面に正確に転写される。CD−Rは、上記基材、色素記録層、反射層および保護層を備え、これらは基材上にこの順序で適用または積層される。数回読み込み可能な追記型光ディスクの別の例は、DVD−Rであり、これは上記基材と同様に以下に示す順序で適用され、第二のディスク(「ダミーディスク」)と接着される基材、色素記録層、反射層および要すれば保護層を備える。
色素層を「スピンコート」過程を通じて適用する。この製造工程において、有機溶媒に溶解された特定の色素を基材の情報層に適用し、ディスクの回転により基材のくぼみに半径方向に均一に導入する。この工程の後に色素層を乾燥する。
上記使用に関する使用される色素は、使用されるレーザーの領域(300〜850mm)に位置する吸収域を有する。色素のタイプの例は、例えば、シアン、フタロシアン、スクアリリウム色素、ポリメチン、ピリリウムおよびチオピリリウム色素、ヨードアニリン、ナフトキノン、アントラキノンおよび種々の金属−キレート錯体、例えばアゾ配位化合物、シアニンまたはフタロシアニンである。これらの色素は、良好なシグナル感度および有機溶媒への良好な溶解性および耐光堅牢度を有しており、従って上記使用に好ましい色素である。
溶媒の例は、エステル(例えばブチルアセテート)、ケトン(例えばメチルエチルケトン、シクロヘキサノン、メチルイソブチルケトンおよび2,4−ジメチル−4−ヘプタノン(DMH))、塩素化炭化水素(例えば1,2−ジクロロエタンおよびクロロホルム)、アミド(例えばジメチルホルムアミド)、炭化水素(例えばシクロヘキサン、メチルシクロヘキサンまたはエチルシクロヘキサン)、エーテル(例えばTHFおよびジオキサン)、アルコール(例えばエタノール、プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノールおよびジアセトンアルコール)、フッ素化溶媒(例えば2,2,3,3−テトラフルオロプロパノール)、およびグリコールエーテル(例えばエチレングリコールモノメチルエーテルおよびプロピレングリコールモノメチルエーテル)である。これらは個々にまたは混合物として使用され得る。好ましい溶媒は、フッ素化溶媒、例えば2,2,3,3−テトラフルオロプロパノール、オクタフルオロペンタノールおよびジブチルエーテルである。
例えば金または銀を含有する反射層をスパッタリング法によって色素層に適用してもよい。保護層を要すれば反射層に適用してもよい。
本発明によるディスク基材および本発明による光ディスクは明確に改良された帯電防止性および改良された被覆性を示す。
射出成形部品は常套の射出成形法により得られる。本出願の実施例部分において、射出成形部品を以下に示すように製造する。
本発明による成形品の製造に関して光ディスクを選択し、以下の射出成形パラメータおよび条件を確立する。
機械:Netstal Discjet
テンプレート:オーディオスタンパー(audio stamper)
サイクル時間:4.2〜4.6秒(実施例において言及したもの:4.4秒)
溶融温度:310〜330℃
基材寸法:オーディオCD
テンプレート側における成形温度:60℃
射出成形過程の開始前に、新しいオーディオスタンパーを機械に入れる。新しいスタンパーを挿入する前に、射出成形ユニット全体から前の材料を除き、測定値を誤らないようにする必要がある。
Eltec製のフィールドメーター(field meter)(EMF 581230)を電場強度の測定に使用する。射出成形過程の終了直後に成形品(本出願の実施例部分におけるディスク)をロボットアームによって取り除き、積み重ねる。この操作の間、ディスクを金属と接触させてはならない。なぜならさもなければ測定が正しく行われないからである。更に、存在するイオナイザーを切らなければならない。
フィールドメーターを水平ディスク表面から100mmの距離におけるディスク上に配置する。フィールドメーターの中心を、目下測定されるディスク上において突起がディスクの中心の39mm外側に存在するように配置する。このディスクを測定中動かさない。このように、場を射出成形過程の終了後3〜10秒間測定する。
測定装置を、特定の値をプリントアウトするx/yプロッターに接続する。このように、測定された各ディスクに電場の特定の全体値(integral value)を割り当てる。データ量を限定するために、この過程の開始後100回測定を行った。すなわち、対応する最初の100枚のディスクの電場を記録した。更に60分後毎に100回の測定を行った。4回目の測定シリーズ後、すなわち約3時間後、測定を停止する。
測定を行う時、測定中の大気湿度が30〜60%、好ましくは35〜50%、かつ室温が25〜28℃であるようにする。
色素の適用を上記のように「スピンコーティング」によって行い得る。好ましくはフタロシアニンを色素として使用し、好ましくはジブチルエーテルを溶媒として使用する。色素の適用は最も内側のトラックから2mmの距離において開始する。色素の適用中の回転速度は200rpmである。溶液をディスク全体に分配するために、スピードを5,000rpmにあげる。
ここで、色素の被覆性を色素で被覆したディスクの内部領域の光学顕微鏡試験を用いて測定する。外部色素端の場所において0.5mm以上の色端からのずれが見つかる場合、このディスクの湿潤性は不十分である。
別の間接的な被覆性測定の可能性は、例えば色素で被覆されたディスクのカメラまたはレーザーシステムを用いたチェック可能性である。この場合、記録される情報を画像処理ソフトウェアによって評価し、生じる濡れのエラーを認める(「インライン」検出)。欠陥のあるディスクを自動的に放棄する。
実施例
実施例1:
ポリカーボネートを既知の相界面法により製造する。連続法を使用する。
ビスフェノレート溶液(ビスフェノールA;アルカリ含量2.12mol NaOH/mol BPA)を750kg/h(14.93wt.%)、溶媒(塩化メチレン/クロロベンゼン1:1)を646kg/hおよびホスゲンを56.4kg/hにおいて反応器中に供給し、これらの成分を反応させる。反応器中の温度は35℃である。水酸化ナトリウム溶液(32wt.%)を更に9.97kg/hにおいて計量添加する。縮合反応の過程において、第二の量の水酸化ナトリウム溶液(32wt.%)を29.27kg/h、並びに連鎖停止剤の溶液(塩化メチレン/クロロベンゼン1:1中tert−ブチルフェノール11.7wt.%)を34.18kg/hで計量添加する。その後、塩化メチレン/クロロベンゼン(1:1)に溶解されたN−エチルピペリジン(2.95wt.%)を触媒として33.0kg/hにおいて供給する。相を分離し、有機相を希塩酸で一回および水で五回洗う。次にポリカーボネート溶液を濃縮し、この濃縮物を蒸発タンク中において濃縮し、ポリマー溶融物を蒸発押出機によって分離し、粗砕する。
得られるグラニュールを6時間乾燥し、次にNetstal Discjet射出成形機(上記参照)において上記パラメータ下において4.4秒のサイクル時間にわたってディスクに加工する。オーディオスタンパーをテンプレートとして使用する。各最初の100枚のディスクの電場を上記のようにフィールドメーターで測定する。一時間後、更に100枚のディスクを引き続き測定する。射出成形過程をここで中断しない。更に、同様にそれぞれ100枚のディスクを2回目および3回目の時間後に引き続き測定する。場の測定結果を図1に示す。
図1:
0h:射出成形過程開始後最初の100枚のディスクの測定
1h:連続射出成形過程の60分後における更なる100枚のディスクの測定
2h:連続射出成形過程の120分後における更なる100枚のディスクの測定
3h:連続射出成形過程の180分後における更なる100枚のディスクの測定
実施例2(比較例):
ポリカーボネートを実施例1に記述したように製造する。しかしながら、ビスフェノレート溶液(ビスフェノールA)を反応器中に750kg/h(14.93wt.%)、溶媒(塩化メチレン/クロロベンゼン1:1)を646kg/hおよびホスゲンを58.25kg/hで供給する。水酸化ナトリウム溶液(32wt.%)を更に同様に12.34kg/hで計量添加する。第二の量の水酸化ナトリウム溶液は36.20kg/h;連鎖停止剤の量は実施例5において示す濃度において34.18kg/hである。触媒の量は33kg/hである。ワークアップは実施例1において記述されるように行う。
得られるグラニュールを6時間乾燥し、次にNetstal Discjet射出成形機(上記参照)において上記のパラメータ下において4.4秒のサイクル時間にわたってディスクに加工する。オーディオスタンパーをテンプレートとして使用する。各最初の100枚のディスクの電場を上記のようにフィールドメーターで測定する。一時間後、更に100枚のディスクを引き続き測定する。ここで射出成形過程を中断しない。更に、同様に100枚のディスクを2回目および3回目の時間後に引き続き測定する。場の測定の結果を図1に示す。
図2に示されるように、測定された射出成形部品における場の強度は明確に本発明による範囲を超える。
0h:射出成形過程開始後最初の100枚のディスクの測定
1h:連続射出成形過程の60分後における更なる100枚のディスクの測定
2h:連続射出成形過程の120分後における更なる100枚のディスクの測定
3h:連続射出成形過程の180分後における更なる100枚のディスクの測定
表1
Figure 2008524408
測定された最初の100枚のディスクの電場の平均値(全体)
連続射出成形過程の180分後に測定された100枚のディスクの電場の平均値(全体)
光学顕微鏡評価により検出される色素の適用後におけるディスクの内部端における湿潤欠陥
実施例1により製造されたディスクに関する場の測定結果 実施例2により製造されたディスクに関する場の測定結果

Claims (10)

  1. 連続射出成形過程の最初の5分間で製造された対応する射出成形品から100mmの距離において測定される電場の全体値が−30〜0kV/m、好ましくは−20〜0kV/mであることを特徴とする支持材料。
  2. 連続射出成形過程の180〜185分後における対応する射出成形品から100mmの距離において測定される電場の値が0〜+25kV/m、特に好ましくは0〜18kV/mであることを特徴とする、請求項1記載の支持材料。
  3. 3時間後、対応する射出成形品から100mmの距離において測定される電場の全体平均値が+18kV/mを超えない、請求項1記載の支持材料。
  4. 連続射出成形過程の最初の5分間で製造された対応する射出成形品から100mmの距離において測定される電場の全体値が−30〜0kV/mであり、かつ対応する射出成形品から100mmの距離において測定される連続射出成形過程の180〜185分後における電場の値が0〜+25kV/mであることを特徴とする、請求項1記載の支持材料。
  5. 連続射出成形過程の最初の5分間で製造された対応する射出成形品から100mmの距離において測定される電場の全体値が−30〜0kV/mであり、連続射出成形過程の180〜185分後における対応する射出成形品から100mmの距離において測定される電場の値が0〜+25kV/mであり、かつ3時間後に対応する射出成形品から100mmの距離において測定される電場の全体平均値が+18kV/mを超えないことを特徴とする、請求項1記載の支持材料。
  6. 被覆される透明な成形品用の請求項1〜5記載の支持材料。
  7. 請求項1〜6記載の支持材料としてのポリカーボネート。
  8. 成形品および押出物の製造用の請求項1〜7記載の支持材料の使用。
  9. 請求項1〜8記載の支持材料から得られ得る成形品および押出物。
  10. 請求項1〜7記載の支持材料から得られ得る光学データ記憶媒体または拡散スクリーン。
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