JP2008524177A - 老化サインに対抗するための、ベンゾジアゼピン受容体リガンドの使用 - Google Patents

老化サインに対抗するための、ベンゾジアゼピン受容体リガンドの使用 Download PDF

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Abstract

本発明は、生理学的に許容可能な媒体を含む組成物における、皮膚の老化サインを低減させるため又は予防するための作用剤としての、少なくとも1つの末梢型ベンゾジアゼピン受容体アンタゴニストの美容的使用に関する。

Description

本発明は、特に、粘膜及び/又は外皮付属器の、皮膚の老化サインを治療又は予防する分野で使用するための組成物における、末梢型ベンゾジアゼピン受容体アンタゴニストとしての、末梢型ベンゾジアゼピン受容体(PBR)のリガンドの使用に関する。従って、本発明は、しわ及び小じわ、並びに/又は皮膚の輝きの喪失に対抗するための、前記PBRリガンドの使用に関する。
女性及び男性でさえ、可能な限り長い間若々しくみせたいと願う傾向があり、結果として、そのような人々は、しわ及び小じわ、表皮のひ薄化、並びに/又はたるんだ皮膚及び萎縮した(withered)皮膚の出現によって特に示される皮膚の老化サインを隠そうと努める。これに関しては、特に外見が精神及び/又は意欲に影響することから、広告及びファッション界が、可能な限り長く、若々しい皮膚のサインである、つやがありかつしわがない皮膚を保つことを意図した製品を提示している。
ヒトの皮膚は、2つの区画、すなわち、表面の区画である表皮と、深い区画である真皮とで構成されている。
天然ヒト表皮は、主に3つのタイプの細胞からなる−大部分を占めるケラチノサイト、メラノサイト、及びランゲルハンス細胞。
各タイプの細胞は、それら個別の機能により、皮膚が体において果たす重要な役割、特に外からの攻撃から体を保護する役割に貢献しており、これは、「バリア機能」と称される。
表皮は、従来、表皮の胚芽層を構成するケラチノサイトの基底層と、胚芽層上に配置される数層の多面細胞からなる有棘層と、独特な細胞質内封入体であるケラトヒアリン顆粒を含む扁平細胞からなる1〜3層のいわゆる顆粒層と、角質細胞と称される、それらの分化の最終段階におけるケラチノサイト層の集合物からなる最終的な角質層(又はstratum corneum)とに分けられる。角質細胞は、角質エンベロープ(horny envelope)で取り囲まれた、サイトケラチンを含む線維状物質から主になる、無核細胞である。
真皮は、表皮に固体支持を提供する。真皮はまた、表皮に栄養も供給する。真皮は、線維芽細胞と細胞外マトリックスとで主に構成され、細胞外マトリックスは、線維芽細胞により合成される成分である、コラーゲン、エラスチン、及び基質と称される物質とから主に構成される。真皮にはまた、白血球、マスト細胞、及びおそらく組織マクロファージが含まれる。血管及び神経線維もまた真皮を通過する。
体の結合組織の全てのものと同様に、真皮の細胞外マトリックスは、いくつかの広範なクラスに属するタンパク質からなる:コラーゲン、コラーゲン以外のマトリックス糖タンパク質(フィブロネクチン、ラミニン)、エラスチン、及びプロテオグリカン。細胞外マトリックスにはまた、遊離グリコサミノグリカン(すなわち、タンパク質と結合していない)が含まれる。
現在、特異的相互作用が、これらの様々なクラスのタンパク質間に存在し、機能性組織を生じさせていることが、非常に確立されている。
プロテオグリカン(略語としてPGと表記される)は、分岐した中心のタンパク質幹を含む高分子複合体、又はタンパク質ネットワークであり、この中心のタンパク質に、グリコサミノグリカン(GAGと略す)と称される多数の多糖側鎖が結合している。
主なGAGは、ヒアルロン酸又はヒアルロナン(HA)、ヘパラン硫酸(HS)、ヘパリン(HP)、コンドロイチン、コンドロイチン硫酸(CS)、コンドロイチン4硫酸又はコンドロイチン硫酸A(CSA)、コンドロイチン6硫酸又はコンドロイチン硫酸C(CSC)、デルマタン硫酸又はコンドロイチン硫酸B(CSB)、及びウロン酸に代わってガラクトースが存在することにより他のグリコサミノグリカンとは異なるケラタン硫酸(KS)である。
PG型のタンパク質と関連する場合には、GAGは、コアタンパク質又はキャリアタンパク質と称される、様々なポリペプチド鎖への固着構造により結合され、それによりPG分子を形成する。
GAGはまた、遊離形態、すなわちマトリックスタンパク質と結合せずに細胞外マトリックス中に存在し得る:これは、ヒアルロン酸に特に当てはまる。
PGの合成の間、GAGは、これらの固着構造を根幹として重合される。
経時的及び/又は放射線誘導性の老化の間、真皮及び表皮は、多くの変化及び分解を受け、これは、年齢とともに、皮膚のたるみ及び柔軟性喪失に反映される。
分解される成分(特にコラーゲン及びエラスチン)のうち、PG及びGAGも変化を受ける。実際に、老化の間、線維芽細胞及びケラチノサイトによるPG及びGAGの産生は次第に少なくなり、それらの合成は不完全である。結果として、かなりの組織崩壊が存在する:PGを形成するタンパク質骨格上のGAGの沈着は異常であり、その結果、これらのPGは水への親和性が低下し、それにより、組織水分補給(hydration)及び組織弾力性(tonicity)の減少が生じる。
線維芽細胞及びケラチノサイトによるPG及びGAGの正常な産生の回復は、皮膚の水分補給喪失の補償に貢献する。
従って、これらのマトリックスの分解は、皮膚の乾燥及び柔軟性喪失の現象の一因となる。
さらに、新たなケラチノサイトは、表皮で絶え間なく産生されており、角質層からの表皮細胞の連続的な喪失を補う。しかし、老化の間、表皮の増殖及び分化は、生理学的に阻害され得、これら2つのメカニズム間のバランスが喪失する傾向が観察され得、表皮の生存層のひ薄化及び角質層の肥厚化が導かれ得る。
実際に、笑いじわは、老化に起因してしわを生じさせるメカニズムとは異なるメカニズムに由来しており、30歳頃から早期に出現し得る。
笑いじわは、実際には、表情をつくる際に用いられる皮筋によって皮膚に働くストレスの結果として生じる。顔の形、表情の頻度、及び起こり得るチックの頻度に応じて、幼児期からでさえ笑いじわが現れるかもしれない。年齢、及び太陽光線への暴露などのある種の環境因子は、笑いじわの発生の役割を担うわけではないが、それらをより深くかつ永久的にするかもしれない。
笑いじわは、皮筋が周りに位置する、鼻(鼻唇溝)、口(口周囲の溝及び「苦い顔(bitterness)」のしわ)、及び目(目尻(crow’s-feet)のしわ)を構成する人体の開口部周辺の溝の存在によって特徴づけられ、眉の間(眉間のしわ又はライオンじわ)及び額上の溝の存在によっても特徴づけられる。
従って、顔の皮筋は、顔面神経の求心性運動神経インパルスの制御下にあることが知られており、加えて、皮下組織の小葉間中隔(interlobular septa)が、それらの中に、横紋筋組織(皮筋)を構成する線維を含むことが知られている。さらに、筋線維芽細胞と称される、真皮線維芽細胞のサブセットが、筋組織に共通する収縮特性を示すことも知られている。
笑いじわに作用させるために現在使用されている手段は、一方では、特に眉間のしわに注射されるボツリヌス毒素であり(J. D. Carruters et al., J. Dermatol. Surg. Oncol., 1992, 18, pp. 17-21を参照されたい)、他方では、コラーゲン、ヒアルロン酸、又はポリ乳酸に基づく分解可能なインプラントである。
さらに、医師のサービスを必要とするこれらの医療技術に代わるものとして、皮膚に局所適用された場合に筋弛緩効果を提供できる様々な化合物が、別の経路により笑いじわに作用を及ぼすことを可能にする。これらの化合物のうち、特に、カルシウムチャネルと関連する受容体のアンタゴニスト(FR−2793681)、特に、マンガン及びマンガン塩(FR−2809005)、並びにアルベリン(FR−2798590);並びに、グリシン(EP−0704210)及びイリスパリダ(Iris pallida)の特定の抽出物(FR−2746641)を含む、塩素チャネルと関連する受容体のアゴニストを挙げてよい。
仏国特許発明第2793681号明細書 仏国特許発明第2809005号明細書 欧州特許第0704210号明細書
しかし、これらのしわ及び小じわを減少させるための新規作用剤の発見が依然として必要である。
特に、皮膚又は粘膜の老化サインの出現、例えば、しわ又は小じわの出現、表皮のひ薄化、又はバリア機能の劣化に起因する脱水などに関与する様々なメカニズムに作用できる、自由に使える(at our disposal)化合物を有することが有利であるだろう。
予期せぬことに、本出願人は現在、末梢型ベンゾジアゼピン受容体のリガンドを使用することにより、これらの狙い及び他の狙いが達成されることを発見した。
そのために、本発明は、皮膚の老化サインを低減させるため又は予防するための作用剤としての、生理学的に許容可能な媒体を含む組成物における、少なくとも1つの末梢型ベンゾジアゼピン受容体アンタゴニストの美容的使用に関する。
実際に、本発明のPBRアンタゴニストは、皮膚の水分補給を促進し、皮膚の細胞再生を高め、細胞外マトリックスの構成成分の合成を促進し、かつ皮膚又は皮下収縮構造の緊張を弛緩させることにより、皮膚の外観を高めることができる。
ベンゾジアゼピンの薬理効果(抗不安作用、抗痙攣作用、筋弛緩作用、及び鎮静作用)は、GABA−A(ガンマ−アミノ酪酸)受容体複合体に存在する中枢型ベンゾジアゼピン受容体(CBR)とのそれらの結合に由来する。GABA−A受容体は、高分子複合体を示し、GABA結合部位に加えて、ベンゾジアゼピン、バルビツール酸塩、アルコール、及び特定のステロイドの結合部位も有する。これは、塩素イオン(Cl)に対する優先的透過性と、臭素イオン(Br)に対する二次的透過性を有するチャネルと関連する。上述のリガンドの結合後、このチャネルが開口し、Clイオンの侵入及び過分極が導かれる。
CBRは、もっぱら中枢神経系(CNS)に存在し、ニューロンに局在する。
ベンゾジアゼピンはまた、末梢型受容体と結合することも知られている。これらの末梢型受容体は、末梢型ベンゾジアゼピン受容体(PBR)と称されており、この構造は、中枢型受容体のものとは著しく異なる。これらは、ミトコンドリアの膜上に局在するタンパク質複合体の主要構成要素であると考えられており、ここでは、物質がこの膜を通過することをそれらが可能にしている(MPTP、又はミトコンドリア透過性遷移孔):従って、ミトコンドリアベンゾジアゼピン受容体(MBR)は、PBRの代表例である。PBRはまた、赤血球及び特定のガン細胞でも同定されている。
86アミノ酸から形成される11 kDaのポリペプチドであるDBI(ジアゼパム結合阻害物質)は、PBRの内因性リガンドとして記載されている。DBIは、脳の膜上のトリチウム化ジアゼパムの結合を阻害でき、GABAA−活性化塩素チャネル開口を阻害できるという事実からその名前を有する(Beurdeley−Thomas et al., 「The peripheral benzodiazepine receptors:a review」, Journal of Neuro−Oncology, 46:45−56, 2000;Zisterer et al., 「Peripheral−type benzodiazepine receptors」, Gen. Pharmac. Vol. 29, No. 3, pp. 305−314, 1997)。
脂腺上のPBRの存在、並びにDBIが脂腺においてコレステロール及び脂質の合成を制御する能力は、文献J. Invest. Dermatol., 1993, 101(6), p. 800−803に既に記載されている。この著者らは、PBRの内因性リガンドであるDBIが、アシル−CoAとの結合を介して、コレステロール及び脂質合成をいかにして刺激するかを記載している。
薬理学でよく確立されている定義によれば、特異的受容体との結合により、内因性リガンド活性と類似する生物学的作用を誘発できる分子は、定義により、アゴニストである。逆に、同一受容体とのその相互作用が、異なる特性のものであって、一連の作用−効果を誘発できないような分子(従って固有活性ではない)は、定義により、アンタゴニストである(Schorderet et al., 「Pharmacologie」, Frison−Roche et Slatkine Editions, 1992)。従って、文献J. Invest. Dermatol. 1993, 101(6), p 800−803に記載のとおり、DBIは、その生物学的作用がコレステロール及び脂質の合成を導くPBRアゴニストである。
PBRアンタゴニスト、及び末梢型ベンゾジアゼピン受容体の機能障害と関連する病気を予防又は治療するためのそれらの使用は、文献Le Fur, G. et al., Life Science, 1983, 33, 449−457、並びにWO 00/44384、WO 02/07727、FR 2811990、WO 00/44751、WO 03/082874、WO 03/068753、及びWO 03/030937に既に記載されている。
US 6767533には、UV暴露などの有害なストレス作用から皮膚を保護するためのPBRリガンドの使用が記載されている。
FR 2811897にはまた、末梢型ベンゾジアゼピン受容体の機能障害、特に炎症性疾患を治療することを目的とする医薬品を調製するための、末梢型ベンゾジアゼピン受容体と結合できる誘導体の使用が記載されている。
US 5976559は、しわ及び小じわに対抗するための、塩素チャネルアゴニストを含む組成物に関する。
本明細書において、末梢型ベンゾジアゼピン受容体(PBR)アンタゴニストは、ベンゾジアゼピンの末梢型受容体結合部位に対して親和性を有する、有機又は無機由来の任意の分子として定義し、かつ
(i)PBR(MBR)アゴニストにより誘起されるプレグネノロン産生を低減できる、並びに/あるいは
(ii)末梢型ベンゾジアゼピン受容体に対するその親和性が、エントロピー依存性熱力学的性質により定義される、並びに/あるいは
(iii)神経細胞の再生を促進する、及び/又は虚血後の心臓回復を促進する、及び/又は乳癌細胞系の増殖に対抗する、
ものである。
ベンゾジアゼピンの末梢型受容体結合部位に対する親和性は、文献WO 00/44384、WO 02/07727、FR 2811990、WO 00/44751、WO 03/082874、WO 03/068753、又はWO 03/030937に記載の結合研究の1つに従って測定できる。
PBR(MBR)アゴニストにより誘起されるプレグネノロン産生を低減できる能力は、文献WO 03/068753及びWO 03/030937に記載の方法に従って測定できる。
末梢型ベンゾジアゼピン受容体に対する親和性のエントロピー依存性特性は、文献Le Fur, G. et al., Life Science, 1983, 33, 449−457に記載の方法に従って測定できる。
本明細書において、特記のない限り、皮膚とは、皮膚、粘膜、及び/又は頭皮を意味するものとする。
「皮膚の老化サイン」とは、時間生物学的及び/又は光誘起を問わない老化に起因する皮膚の外観の全ての変化、例えば、しわ及び小じわ、萎縮した皮膚、たるんだ皮膚、薄い皮膚、弾力性及び/又は緊張を喪失した皮膚などの全ての変化、並びに通常は変化した外観に反映されない皮膚の全ての内部変化を意味する。
本発明は、経時的な老化サインを低減させるため及び/又は予防するため及び/又は遅延させるための、生理学的に許容可能な媒体を含む組成物における末梢型ベンゾジアゼピン受容体アンタゴニストの使用に特に関する。
本発明の生理学的に許容可能な媒体は、皮膚、粘膜、爪、及び/又は毛髪と適合する、美容的又は医薬的に許容可能な媒体である。
本発明の組成物は、爪、毛髪、とりわけ皮膚及び粘膜に適用できる。美容的に許容可能な媒体、すなわち、快適な色、臭い、及び感覚を有し、許容できない不快感を生じさせないものが好ましい。
組成物は、好ましくは美容組成物又は製品である。「美容製品」とは、ヒトの体の様々な表面領域(表皮、体及び頭の毛髪、爪、唇、並びに外性器)、又は歯及び口腔粘膜と接触させて、独占的に又は主に、それらをきれいにすること、それらに香りをつけること、それらの外観を変更すること及び/又は体臭を正すこと及び/又はそれらを保護すること又はそれらを良好な状態に保つことを目的とする、任意の物質又は調製物を特に意味する(変更されたとおりの、化粧品指令76/768/EEC)。
本発明の範囲内において、末梢型ベンゾジアゼピン受容体アンタゴニストが、ケラチノサイトの分化を低下させることを発見した。この効果は、トランスグルタミナーゼK1(TGK1)の活性を測定することにより特に評価される。実際に、表皮は絶えず再生されている。基底層で産生される多数の細胞は、休止したままであるか、又はアポトーシスにより排除されるか、又は表皮の基底層直上層を再構成するために分化プロセスに参加しているかのいずれかであり得る。表皮分化の最終段階は、生存細胞の最後の層の角質化である。この角質化は、生存層で合成される様々な前駆体(インボルクリン、ロリクリン、ケラトリニン)間での分子架橋の形成に参加する、トランスグルタミナーゼK1などの特異的酵素の存在により生じる。従って、この酵素活性は、表皮の末端分化を反映する。
予期せぬことに、トランスグルタミナーゼK1(TGK1)の産生は、本発明のアンタゴニストの存在下で減少することを現在発見した。レチノールのものに類似するこのような活性は、表皮の分化に対抗する;これらの化合物は、表皮を肥厚させ、角質層の厚さを限定することにより、肌の色の輝きを改善する。
このような効果は、顔の皮膚のために、特に老化に起因する輝きの喪失を制限するために、特に有利である。
本発明の別の側面では、末梢型ベンゾジアゼピン受容体アンタゴニストを、細胞外マトリックスの構成成分、特に表皮高分子の合成を促進するために用いることができる。細胞外マトリックスは、細胞により堆積され組織化される構造分子の集合体である。これらの分子は、自分の番になれば、細胞挙動に影響を及ぼすことができる。表皮においては、多くの細胞内ジャンクションの存在及び限定的な細胞内スペースに関わらず、マトリックス要素(フィブロネクチン、プロテオグリカン、及びグリコサミノグリカン)の存在は、様々なプロセス、例えば、表皮の栄養補給及び水分補給、細胞挙動(移動、表皮分化)への影響などにおけるそれらの潜在的役割を示唆する。特に、本発明のPBRアンタゴニストを、表皮グリコサミノグリカンの総量を増加させるために用いることができる;これらは、ケラチノサイトによるそれらの合成を増加させることにより特に作用する。
従って、末梢型ベンゾジアゼピン受容体アンタゴニストは、本発明により、バリア機能を改善し、皮膚の表面層における水分保持を促進することにより、表皮の水分補給を高めるために用いることができる。この活性は、皮膚が乾燥及び/又は脱水している全てのケースに有利である。皮膚は、老化とともに乾燥する傾向にあることが公知であり、従って、本出願の1つは、老化又は他の原因と関連するかを問わず、特にそれが構成部分である場合に、皮膚の脱水の治療である。
本発明のさらに別の側面では、末梢型ベンゾジアゼピン受容体アンタゴニストを、皮膚及び/又は皮下組織の弛緩剤として用いることができる。これらは、しわ及び小じわに対抗すること、特に笑いじわを予防する及び/又は低減させることに特に適している。
従って、末梢型ベンゾジアゼピン受容体アンタゴニストは、本発明に従って、真皮及び表皮の両方のレベルで活性であり、多数の経時的な老化サインへの対抗を可能にする
本発明の一実施態様では、末梢型ベンゾジアゼピン受容体アンタゴニストを、加齢と関連する皮膚のひ薄化、皮膚のたるみ及び萎縮に対抗するため、並びに/あるいは皮膚の緊張又は弾力性の喪失に対抗するための作用剤として用いることができる。
好ましくは、本発明のPBRアンタゴニストは以下のとおりである:
(A)文献Le Fur, G. et al., Life Science, 1983, 33, 449−457に記載のとおりの、PK11195(又は1−(2−クロロフェニル)−N−(1−メチルプロピル)−3−イソキノリンカルボキサミド);
(B)文献WO 03/030937に記載のとおりの下記一般式(I)の化合物:
Figure 2008524177
[式中、
− A及びCの各々は、互いに独立に、5〜10員の環又は炭素含有複素環を表し;
− Bは、下記式:
Figure 2008524177
{式中、
R3は、水素原子;任意選択でフェニル基で置換されていてもよいC1〜C8アルキル;任意選択でフェニル基で置換されていてもよいC2〜C8アシル基;C1〜C8アルコキシカルボニル基;又はC1〜C4アルキレンを表す}
を表し;
− X及びYの各々は、互いに独立に、−CH2−、−O−、又は−CHR4−(式中、R4は、C1〜C4アルキル又はC2〜C5アルキレンを表す)を表し;
− p及びqの各々は、互いに独立に、0であるか、又は2〜4まで変動する整数を表すが、pとqとは同時に0にならないことが理解され;
− R1及びR2の各々は、互いに独立に、以下を意味する:
1)ハロゲン原子;
2)OR5
3)SR5
4)NR6R7
5)ニトロ;
6)シアノ;
7)COR8
8)3〜10員の環又は炭素含有複素環であって、以下から選択される1〜5個の基で任意選択で置換されていてもよい;C1〜C8アルキルであって、前記アルキルは、ハロゲン原子、OR5、SR5、NR6R7、ニトロ基、シアノ基、COR8、及びフェニルから選択される1〜5個の基で任意選択で置換されていてもよい;ハロゲン原子;OR5;SR5;NR6R7;ニトロ;シアノ;COR8、並びに5〜10員の環又は炭素含有複素環であって、前記環又は複素環は、ハロゲン原子、OR5、SR5、NR6R7、ニトロ基、シアノ基、COR8、フェニル、及びC1〜C8アルキルから選択される1〜5個の基で任意選択で置換されていてもよい、あるいは
9)C1〜C8アルキルであって、ハロゲン原子、OR5、SR5、NR6R7、ニトロ、シアノ、COR8、及び5〜10員の環又は炭素含有複素環から選択される1〜5個の基で任意選択で置換されていてもよく、前記環又は複素環は、ハロゲン原子、OR5、SR5、NR6R7、ニトロ、シアノ、COR8、フェニル、及びC1〜C8アルキルから選択される1〜5個の基で任意選択で置換されていてもよく、前記アルキルは、ハロゲン原子、OR5、SR5、NR6R7、ニトロ、シアノ、COR8、及びフェニルから選択される1〜5個の基で任意選択で置換されていてもよい;
{式中、
− R5は以下を意味する:
1)水素原子;
2)C1〜C8アルキルであって、ハロゲン原子、OR9、SR9、NR10R11、ニトロ、シアノ、COR12、及び3〜10員の環又は炭素含有複素環から選択される1〜5個の基で任意選択で置換されていてもよく、前記環又は複素環は、ハロゲン原子、OR9、SR9、NR10R11、ニトロ、シアノ、COR12、フェニル、及びC1〜C8アルキルから選択される1〜5個の基で任意選択で置換されていてもよく、前記アルキルは、ハロゲン原子、OR9、SR9、NR10R11、ニトロ、シアノ、COR12、及びフェニルから選択される1〜5個の基で任意選択で置換されていてもよい;
3)3〜10員の環又は炭素含有複素環であって、以下から選択される1〜5個の基で任意選択で置換されていてもよい;C1〜C8アルキルであって、前記アルキルは、ハロゲン原子、OR9、SR9、NR10R11、ニトロ、シアノ、COR12、及びフェニルから選択される1〜5個の基で任意選択で置換されていてもよい;ハロゲン原子;OR9;SR9;NR10R11;ニトロ;シアノ;COR12;フェニル、並びに3〜10員の環又は炭素含有複素環であって、前記環又は複素環は、ハロゲン原子、OR9、SR9、NR10R11、ニトロ、シアノ、COR12、フェニル、及びC1〜C8アルキルから選択される1〜5個の基で任意選択で置換されていてもよい;
4)COR13であって、式中、R13は、C1〜C8アルキル(前記アルキルは、ハロゲン原子、OR9、SR9、NR10R11、ニトロ、シアノ、COR12、及びフェニルから選択される1〜5個の基で任意選択で置換されていてもよい);又は3〜10員の環若しくは炭素含有複素環を表し、前記環若しくは複素環は、ハロゲン原子、OR9、SR9、NR10R11、ニトロ、シアノ、COR12、フェニル、及びC1〜C8アルキルから選択される1〜5個の基で任意選択で置換されていてもよい;
− R6及びR7の各々は、互いに独立に、以下を意味する:
1)水素原子;
2)C2〜C8アシルであって、ハロゲン原子、OR9、SR9、NR10R11、ニトロ、シアノ、COR12、及び3〜10員の環又は炭素含有複素環から選択される1〜5個の基で任意選択で置換されていてもよく、前記環又は複素環は、ハロゲン原子、OR9、SR9、NR10R11、ニトロ、シアノ、COR12、及び3〜10員の環又は炭素含有複素環から選択される1〜5個の基で任意選択で置換されていてもよく、前記環又は複素環は、ハロゲン原子、OR9、SR9、NR10R11、ニトロ、シアノ、COR12、及びC1〜C8アルキルから選択される1〜5個の基で任意選択で置換されていてもよく、前記アルキルは、ハロゲン原子、OR9、SR9、NR10R11、ニトロ、シアノ、COR12、及びフェニルから選択される1〜5個の基で任意選択で置換されていてもよい;
3)COOR12
4)CONR10R11
5)3〜10員の環又は炭素含有複素環であって、以下から選択される1〜5個の基で任意選択で置換されていてもよい;C1〜C8アルキルであって、前記アルキルは、ハロゲン原子、OR9、SR9、NR10R11、ニトロ、シアノ、COR12、及びフェニルから選択される1〜5個の基で任意選択で置換されていてもよい;ハロゲン原子;OR9;SR9;NR10R11;ニトロ;シアノ;COR12;フェニル、並びに3〜10員の環又は炭素含有複素環であって、前記環又は複素環は、ハロゲン原子、OR9、SR9、NR10R11、ニトロ、シアノ、COR12、及びC1〜C8アルキルから選択される1〜5個の基で任意選択で置換されていてもよく、前記アルキルは、ハロゲン原子、OR9、SR9、NR10R11、ニトロ、シアノ、COR12から選択される1〜5個の基で任意選択で置換されていてもよい;あるいは
6)C1〜C8アルキルであって、ハロゲン原子、OR9、SR9、NR10R11、ニトロ、シアノ、COR12、及び3〜10員の環又は炭素含有複素環から選択される1〜5個の基で任意選択で置換されていてもよく、前記環又は複素環は、ハロゲン原子、OR9、SR9、NR10R11、ニトロ、シアノ、COR12、及びC1〜C8アルキルから選択される1〜5個の基で任意選択で置換されていてもよく、前記アルキルは、ハロゲン原子、OR9、SR9、NR10R11、ニトロ、シアノ、COR12から選択される1〜5個の基で任意選択で置換されていてもよい;
− R8は以下を表す:
1)水素原子;
2)OR9
3)NR10R11
4)3〜10員の環又は炭素含有複素環であって、以下から選択される1〜5個の基で任意選択で置換されていてもよい;ハロゲン原子;OR9;SR9;NR10R11;ニトロ;シアノ;COR12;フェニル;C1〜C8アルキルであって、前記アルキルは、ハロゲン原子、OR9、SR9、NR10R11、ニトロ、シアノ、COR12、及びフェニルから選択される1〜5個の基で任意選択で置換されていてもよい;並びに3〜10員の環又は炭素含有複素環であって、前記環又は複素環は、ハロゲン原子、OR9、SR9、NR10R11、ニトロ、シアノ、COR12、C1〜C8アルキル、及びフェニルから選択される1〜5個の基で任意選択で置換されていてもよい;あるいは
5)C1〜C8アルキルであって、ハロゲン原子、OR9、SR9、NR10R11、ニトロ、シアノ、COR12、及び3〜10員の環又は炭素含有複素環から選択される1〜5個の基で任意選択で置換されていてもよく、前記環又は複素環は、ハロゲン原子、OR9、SR9、NR10R11、ニトロ、シアノ、COR12、及びC1〜C8アルキルから選択される1〜5個の基で任意選択で置換されていてもよく、前記アルキルは、ハロゲン原子、OR9、SR9、NR10R11、ニトロ、シアノ、COR12及びフェニルから選択される1〜5個の基で任意選択で置換されていてもよい;
(式中、
− R9は、水素原子、C1〜C8アルキル、C2〜C8アシルを表し、前記アルキル又はアシルは、C1〜C8アルコキシ、C1〜C8アルキルチオ、又は3〜10員の環若しくは炭素含有複素環で任意選択で置換されていてもよく;
− R10及びR11の各々は、互いに独立に、水素原子、C1〜C8アルキル、又はフェニルを表し、かつ
− R12は、水素原子、フェニル、フェニルで任意選択で置換されていてもよいC1〜C8アルキル、及びフェニルで任意選択で置換されていてもよいC1〜C8アルコキシを表し、かつ
− m及びnの各々は、互いに独立に、0であるか、又は1〜5まで変動する整数を表す)}];
(C)文献WO 03/030937に記載のとおりの、下記一般式(II)の化合物:
Figure 2008524177
[式中、
− RYAは、水素原子又はヒドロキシル基を表し;
− R1YAは、水素原子又はメチルを表し;
− R2YAは、同一又は異なっていてもよい、以下:
・ハロゲン原子;
・トリフルオロメチル;
・ニトロ;
・アセチル;
・直鎖状又は分枝状のC1〜C4アルキル;
・直鎖状又は分枝状のC1〜C4アルコキシ;
・直鎖状又は分枝状のC1〜C7アルキルメルカプト;
・下記一般式:
Figure 2008524177
{式中、
・nYAは、1〜2まで変動する整数を表し;
・R3YAは、水素原子又はメチルを表し;かつ
・R4YAは、ヒドロキシル基;一般式−NR8YAR9YA
(式中、
・R8YAは、水素原子又はメチルを表し、
・R9YAは、メチル、ベンジル、又は置換ベンジルを表すか、あるいは
・R8YA及びR9YAは、それらを有する(carrying)窒素原子と一緒になって、置換ピロリジン環を形成する)
のアミンを表す}
の置換アルキルメルカプト、
・一般式−SO2R5YA
{式中、R5YAは、アミン又はC1〜C3アルキルを表す}
のスルホニル、及び
・一般式−COO(CH22−NR6YAR7YA
{式中、R6YA及びR7YAの各々は、互いに独立に、水素原子、メチル、又はエチルを表す}
のアミノエトキシカルボニル、
から選択される1〜3個の基で置換されているピリジル又はフェニルを表す];
(D)文献WO 03/030937に記載のとおりの、下記一般式(III)の化合物:
Figure 2008524177
[式中、
− R1YB及びR2YBの各々は、互いに独立に、直鎖状又は分枝状のC1〜C6アルキル;C3〜C7シクロアルキル;フェニルアルキル又はシクロアルキルで置換されているC1〜C3アルキル;C3〜C6アルケニル又はアルキニルを表し、前記アルケニルの二重結合又は前記アルキニルの三重結合は、窒素原子に対して1又は2位にないことが理解されるべきであり;
− AYB及びBYBの各々は、互いに独立に、窒素原子又はCH基を表し;
− X1YB及びX2YBの各々は、互いに独立に、ハロゲン原子、直鎖状若しくは分枝状のC1〜C3アルキル、直鎖状若しくは分枝状のC1〜C3アルコキシ、ニトロ、又はトリフルオロメチルを表し;かつ
− ArYBは、フェニル、ピリジル、チエニル、又はフェニルであって、ハロゲン原子、直鎖状若しくは分枝状のC1〜C4アルキル、直鎖状若しくは分枝状のC1〜C4アルコキシ、直鎖状若しくは分枝状のC1〜C4アルキルチオ、トリフルオロメチル、及びニトロから各々が互いに独立に選択される1又は2個の基で置換されているフェニルを表す];
(E)文献WO 03/030937に記載のとおりの、下記一般式(IV)の化合物:
Figure 2008524177
[式中、
− R1YCは、非置換フェニル;ハロゲン原子、直鎖状又は分枝状のC1〜C6アルキル、直鎖状又は分枝状のC1〜C6アルコキシから各々互いに独立に選択される1個又は2個の基で置換されているフェニル;又はチエニルを表し;
− R2YCは、水素原子、直鎖状又は分枝状のアルキルであって、1〜6まで変動する炭素原子数を有し、任意選択で、窒素原子、並びに/あるいはアミノ、アルキルアミノ、又はジアルキルアミノから選択される置換基を有してもよいアルキル基を表し;
− R3YCは、一般式(R4YC)(R5YC)N−CO−QYC
{式中、
・QYCは、直鎖状又は分枝状のC1〜C6アルキルを表し、
・R4YC及びR5YCの各々は、互いに独立に、直鎖状若しくは分枝状のC1〜C6アルキル、フェニル、又はフェニルであって、ハロゲン原子、直鎖状又は分枝状のC1〜C6アルキル、直鎖状又は分枝状のC1〜C6アルコキシから各々互いに独立に選択される1個又は2個の基で置換されているフェニルを表す}
を有する基を表し;
− XYCは、水素原子又はハロゲン原子を表し;
− YYCは、酸素原子又は硫黄原子を表す];
(F)文献WO 03/030937に記載のとおりの、下記一般式(V)の化合物:
Figure 2008524177
[式中、
− AYD及びBYDの各々は、互いに独立に、窒素原子又はCH基を表し;
− VYD及びWYDの各々は、互いに独立に、水素原子、ハロゲン原子、C1〜C3アルキル、C1〜C3アルコキシ、ニトロ、又はトリフルオロメチルを表し;
− ZYDは、フェニル、チエニル、又はピリジルを表し、前記フェニルは非置換であるか、又はC1〜C4アルキル、C1〜C4アルコキシ、トリフルオロメチル、若しくはニトロから各々互いに独立に選択される1個又は2個の基で置換されており;
− RYDは、水素原子又はC1〜C3アルキルを表し;
− R1YD及びR2YDの各々は、互いに独立に、C1〜C6アルキル;C3〜C6シクロアルキル、フェニル、C1〜C3フェニルアルキル、C3〜C6シクロアルキル−C1〜C3アルキル基、若しくはC3〜C6アルケニルを表し、前記アルケニルの二重結合は、窒素原子に対して1又は2位にないことが理解されるべきであり;又はNR1YDR2YDは、ピロリジン、ピペリジン、モルホリン、若しくはチオモルホリノンを表し;
− XYDは、CHR3YD、NR4YD、SO、SO2、O、又はSを表し;
− R3YDは、水素原子又はC1〜C3アルキルを表し;
− R4YDは、C1〜C3アルキルを表し;
− mYDは、0又は1を表し;
− nYDは、0であるか、又は1〜2まで変動する整数を表し;
以下が理解されるべきである:
(1)XYDがSO、SO2、又はNR4YDである場合には、mYD+nYDは少なくとも1であり、
(2)AYD及びBYDの各々が窒素原子を表す場合には、ZYDは、BYDに対してパラ位にあり、この場合、XYDはCHR3YDを表さず、
(3)ZYDがCH基を表す場合には、BYDは窒素原子を表し、ZYDは、BYDに対してオルト位にあり、XYDは酸素原子を表し、かつRYDは水素原子を表し、その場合、mYD+nYDは1ではなく、かつ
(4)2−フェニルキノリン−4−イル−N,N'−ジメチルカルバメートは排除される]
式(I)〜(V)の化合物は、文献WO 03/030937に記載の合成方法に従って調製され得る。
(G)文献WO 03/068753に記載のとおりの、下記一般式(VI)の化合物、又は医薬として許容可能なその塩:
Figure 2008524177
[式中、
− A環は、C5〜C8炭素含有単環、又は1〜2個の窒素原子、1〜2個の酸素原子、及び/若しくは硫黄原子を含む5〜8員の複素単環を表し;
− Xは、(1)−CH2−、(2)−O−、(3)−S−、(4)−S(O)−、又は(5)−SO2−を表し;
− L1及びL2の各々は、互いに独立に、飽和C1〜C4アルキレン基、C2〜C4アルキレン基、又はアルケニレン基を表し、ここで、L1及びL2における炭素の総数は3又は4であり;
− R1及びR2の各々は、互いに独立に、以下を表す:
(1)C1〜C8アルキル基、C2〜C8アルケニル基、C2〜C8アルキニル基であって、B環、OR5、NR6R7、COR8、OCOR8、OCONR6R7、COOR8、SR9、SOR8、SO2R8、SO2NR6R7、ハロゲン原子、カルボキシル基、シアノ基、及びニトロ基から選択される1〜5個の基で任意選択で置換されていてもよい基、(2)B環、(3)OR5、(4)NR6R7、(5)COR8、(6)OCOR8、(7)OCONR6R7、(8)COOR8、(10)SR9、(11)SOR8、(12)SO2R8、(13)SO2NR6R7、(14)ハロゲン原子、(15)カルボキシル基、(16)シアノ基、(17)ニトロ基、(18)オキソ基、又は(19)
Figure 2008524177
{式中、
− B環は、(i)単環若しくは二環のC3〜C10炭素含有環、又は(ii)1〜2個の窒素原子、1〜2個の酸素原子、及び/若しくは硫黄原子を含む、5〜10員の単環若しくは二環の複素環を表し、
前記B環は、(i)C1〜C8アルキル基、C2〜C8アルケニル基、C2〜C8アルキニル基であって、B環、OR5、NR6R7、COR8、OCOR8、OCONR6R7、COOR8、SR9、SOR8、SO2R8、SO2NR6R7、ハロゲン原子、カルボキシル基、シアノ基、及びニトロ基から選択される1〜5個の基で任意選択で置換されていてもよい基、(ii)OR5、(iii)NR6R7、(iv)COR8、(v)OCOR8、(vi)OCONR6R7、(vii)COOR8、(viii)CONR6R7、(ix)SR9、(x)SOR8、(xi)SO2R8、(xii)SO2NR6R7、(xiii)ハロゲン原子、(xiv)カルボキシル基、(xv)シアノ基、(xvi)ニトロ基、(xvii)オキソ基から選択される1〜5個の基で任意選択で置換されていてもよく;
− R5は、(i)水素原子、(ii)C1〜C8アルキル基、C2〜C8アルケニル基、C2〜C8アルキニル基であって、B環、OR15、NR16R17、COR18、OCOR18、OCONR16R17、COOR18、SR19、SOR8、SO2R8、SO2NR6R7、C環、ハロゲン原子、カルボキシル基、シアノ基、及びニトロ基から選択される1〜5個の基で任意選択で置換されていてもよい基、(iii)−Si(R103、又は(iv)C環を表し;
− R6及びR7の各々は、互いに独立に、(i)水素原子、又は(ii)−D1−D2基:
(式中、
・D1は、(a)単結合、(b)−C(O)−、(c)−C(O)O、又は(d)−SO2−を表し;
・D2は、(a)C1〜C8アルキル基、C2〜C8アルケニル基、C2〜C8アルキニル基であって、C環で任意選択で置換されていてもよい基、あるいは(b)C環を表し、前記C環は、(a)単環若しくは二環のC3〜C10炭素含有環、又は(b)1〜2個の窒素原子、1〜2個の酸素原子、及び/若しくは硫黄原子を含む、5〜10員の単環若しくは二環の複素環を表し、前記C環は、C1〜C8アルキル基、OR15、NR16R17、COR18、OCOR18、OCONR16R17、COOR18、SR19、SOR8、SO2R8、SO2NR6R7、C環、ハロゲン原子、カルボキシル基、シアノ基、及びニトロ基、オキソ基から選択される1〜5個の基で任意選択で置換されていてもよい)
を表し;
− R8は、(i)C1〜C8アルキル基、C2〜C8アルケニル基、C2〜C8アルキニル基であって、C環で任意選択で置換されていてもよい基、又は(ii)C環を表し;
− R9は、(i)水素原子、(ii)C1〜C8アルキル基、C2〜C8アルケニル基、C2〜C8アルキニル基であって、OR15、NR16R17、COR18、OCOR18、OCONR16R17、COOR18、SR19、SOR8、SO2R8、SO2NR6R7、ハロゲン原子から選択される少なくとも1つの基で任意選択で置換されていてもよい基、又は(iii)B環を表し;
− 複数のR10は、互いに独立に、C1〜C8アルキル基、又はフェニル基を表し;
− R15及びR19の各々は、互いに独立に、C1〜C8アルキル基、C2〜C8アルケニル基、C2〜C8アルキニル基、又はC2〜C8アシル基を表し;
− R16及びR17の各々は、互いに独立に、(i)C1〜C8アルキル基、C2〜C8アルケニル基、C2〜C8アルキニル基、(ii)フェニル基であって、C1〜C8アルキル基、C2〜C8アルケニル基、C2〜C8アルキニル基、ハロゲン原子、C2〜C8アルコキシ基、又はC2〜C8アルケニルオキシ基で任意選択で置換されていてもよい基を表し;
− R18は、C1〜C8アルキル基、C2〜C8アルケニル基、C2〜C8アルキニル基を表し;かつ
− rは、2〜4まで変動する整数を表す};
− m及びnの各々は、互いに独立に、0であるか、又は2〜4まで変動する整数を表し;
− R3は、(i)水素原子、(ii)B環、又は(iii)C1〜C8アルキル基、C2〜C8アルケニル基、C2〜C8アルキニル基であって、B環、OR5、NR6R7、COR8、OCOR8、OCONR6R7、COOR8、CONR6R7、SR9、SOR8、SO2R8、SO2NR6R7、ハロゲン原子、カルボキシル基、シアノ基、及びニトロ基から選択される1〜5個の基で任意選択で置換されていてもよい基を表し;
− R4は、水素原子、C1〜C8アルキル基、C2〜C8アルケニル基、C2〜C8アルキニル基を表し;
− R3及びR4は、それらを有する窒素原子と一緒になって、窒素原子、並びに任意選択で1〜3個のほかの窒素原子、酸素原子、及び/又は硫黄原子を含む5〜10員の単環又は二環の複素環を任意選択で形成でき、前記複素環は、C1〜C8アルキル、OR15、NR16R17、COR18、OCOR18、OCONR16R17、COOR18、SR19、SOR8、SO2R8、SO2NR6R7、ハロゲン原子、カルボキシル基、シアノ基、及びニトロ基、オキソ基から選択される1〜5個の基で任意選択で置換されていてもよい]
式(VI)の化合物は、文献WO 03/068753に記載の合成方法に従って調製できる。
(H)文献WO 00/44384に記載のとおりの、下記一般式(VII)のピリダジノ[4,5−b]インドール−1−アセトアミド誘導体:
Figure 2008524177
[式中、
− Xは、ハロゲン原子を表し;
− Yは、水素、ハロゲン、並びにヒドロキシ基、メチル基、メトキシ基、及びニトロ基から選択される、1つ以上の原子又は基を表し;
− R1は、(C1〜C4)アルキル基を表し;
− R2及びR3の各々は、互いに独立に、水素原子若しくは(C1〜C4)アルキル基を表すか、あるいはまたR2及びR3は、それらを有する窒素原子とともに、ピロリジニル、ピペリジニル、若しくはモルホリニル基を形成する]
式(VII)の化合物は、文献WO 00/44384に記載の合成方法に従って調製できる。
有利には、式(VII)の化合物は、下記表1の化合物1〜34から選択される。
Figure 2008524177
Figure 2008524177
(表1)
「Me」及び「Et」は、それぞれ、メチル基及びエチル基を意味する。「Pyrrolid」、「Piperid」、及び「Morph」は、それぞれ、ピロリジニル、ピペリジニル、及びモルホリニル基を意味する。
(I)文献FR 2811990に記載のとおりの、下記式(VIII)の1−(4−オキソ−3,5−ジヒドロ−4H−ピリダジノ[4,5−b]インドール−1−カルボニル)ピペラジン誘導体:
Figure 2008524177
[式中、
− X'は、水素原子又はハロゲン原子を表し;
− Y'は、水素、ハロゲン、並びにメチル基、ヒドロキシ基、及びメトキシ基から選択される、1つ以上の原子又は基を表し;
− R4は、水素原子又は(C1〜C4)アルキル基を表し;
− R5は、水素原子、直鎖状、分枝状、若しくは環状の(C1〜C6)アルキル基、(C3〜C7)シクロアルキル(C1〜C6)アルキル基、フェニル基、ピリジニル基、又はフェニルメチル基を表す]
式(VIII)の化合物は、塩基として、又は酸への付加塩として存在できる。
式(VIII)の化合物は、文献FR 2811990に記載の合成方法に従って調製できる。
有利には、式(VIII)の化合物は、下記表2の化合物35〜52から選択される。
Figure 2008524177
(表2)
「R5」カラムにおいて、「C6H5」はフェニル基を意味し、「cC6H11」はシクロヘキシル基を意味し、「C5H4N」はピリジン−2−イル基を意味する。「Salt」カラムにおいて、「−」は塩基状態の化合物を意味し、「HCl」は塩酸塩を意味する;酸:塩基のモル比を横に示す。
(J)文献WO 02/07727に記載のとおりの、下記式(IX)のピリダジノ(4,5)インドール−1−アセトアミド誘導体:
Figure 2008524177
[式中、
− X''は、ハロゲン原子を表し;
− Y''は、水素、ハロゲン、並びにヒドロキシ基、メチル基、及びメトキシ基から選択される、1つ以上の原子又は基を表し;
− R6は、水素原子又は(C1〜C4)アルキル基を表し;
− R7は、水素原子、直鎖状若しくは分枝状の(C1〜C4)アルキル基、ヒドロキシ(C1〜C4)アルキル基、(C3〜C7)シクロアルキル基、(C1〜C6)アルキル基、フェニル基、ピリジニル基、又はフェニル(C1〜C4)アルキル基を表す]
一般式(IX)の化合物は、塩基として、又は酸への付加塩として存在できる。
式(IX)の化合物は、文献WO 02/07727に記載の合成方法に従って調製できる。
有利には、式(IX)の化合物は、下記表3の化合物53〜66から選択される。
Figure 2008524177
Figure 2008524177
(表3)
「R7」カラムにおいて、「cC3H5」はシクロプロピル基を意味し、「cC6H11」はシクロヘキシル基を意味し、「C6H5」はフェニル基を意味し、「2−C5H4N」はピリジン−2−イル基を意味する。「Salt」カラムにおいて、「−」は塩基状態の化合物を意味し、「HCl」は塩酸塩を意味する;酸:塩基のモル比を横に示す。
(K)文献WO 03/082874に記載のとおりの、下記式(X)の3−へテロアリール−3,5−ジヒドロ−4−オキソ−4H−ピリダジノ[4,5−b]インドール−1−アセトアミド誘導体:
Figure 2008524177
[式中、
− X'''は、ハロゲン原子を表し;
− R8は、水素原子又は(C1〜C4)アルキル基を表し;
− R9及びR10の各々は、互いに独立に、水素原子、直鎖状の(C1〜C4)アルキル基を表すか、あるいはまたR9及びR10は、それらを有する窒素原子とともに、ピロリジニル、ピペリジニル、又はモルホリニル、又は4−(C1〜C4)アルキルピペラジニル基を形成し;かつ
− Hetは、ピリジニル、キノリニル、イソキノリニル、ピリミジニル、ピラジニル、ピリダジニル基の複素芳香族基を表し、かつ前記複素芳香族基は、1つ以上のハロゲン原子及び/又は1つ以上の(C1〜C4)アルキル若しくは(C1〜C4)アルコキシ基を有し得る]
一般式(X)の化合物は、塩基として、又は酸への付加塩として、並びに水和物又は溶媒和物として存在できる。
式(X)の化合物は、文献WO 03/082874に記載の合成方法に従って調製できる。
有利には、式(X)の化合物は、下記表4の化合物67〜78から選択される。
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本発明の好ましい式(I)、(II)、(III)、(IV)、及び(V)の化合物は、下記式(I−a−1)〜(I−a−32)及び(I−b−1)〜(I−b−32)の化合物から選択される:
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かなり好ましくは、式(I)〜(V)の化合物は以下のとおりである:
Figure 2008524177
本発明の好ましい式(VI)の化合物は、下記式(VI−a)、(VI−b)、(VI−c)、(VI−d)、(VI−e)、(VI−f)、(VI−g)、(VI−h)、(VI−i)、(VI−j)、(VI−k)、(VI−m)の化合物(記号は先に示した意味を有する)から選択される:
Figure 2008524177
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有利には、式(VI)の化合物は、下記式(VI−a−1)、(VI−a−2)、(VI−a−3)、(VI−a−4)、(VI−a−5)、(VI−a−6)、(VI−a−7)、(VI−a−8)、(VI−a−9)、(VI−a−10)、(VI−a−11)、(VI−a−12)、(VI−a−13)の化合物から選択される:
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かなり好ましくは、式(VI)の化合物は、以下の化合物:
− 8−フルオロ−1−フェニルカルバモイル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−1−ベンズアゼピン;
− 1−(2,6−ジクロロフェニルカルバモイル)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−1−ベンズアゼピン;
− 1−(4−ヒドロキシフェニルカルバモイル)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−1−ベンズアゼピン、
から選択される。
本発明はさらに、角質化の問題と関連する、特にケラチノサイトの過剰な分化、又は表皮細胞外マトリックスの構成成分の合成障害と関連する疾患を治療することを目的とする、組成物、特に美容又は皮膚科学的組成物を調製するための、先に定義したとおりの少なくとも1つのPBRアンタゴニストの使用に関する。
本発明で用いることのできる末梢型ベンゾジアゼピン受容体(PBR)アンタゴニストの量は、所望の効果の進行によって決まり、従って、広範囲に変化できる。一般に、PBRアンタゴニストは、表皮グリコサミノグリカン産生の顕著な増加を生じさせるために十分な量、有利には、ケラチノサイトの培養物によりグリコサミノグリカン産生が少なくとも10%増加するために十分な量で存在する。さらに、PBRアンタゴニストは、ケラチノサイトの分化の顕著な減少が生じる量、特に、表皮細胞レベルで、ヒトケラチノサイトの培養物のTGK1活性を少なくとも10%減少させるために十分な濃度を提供する量で存在し得る。
規模を示すと、末梢型ベンゾジアゼピン受容体(PBR)アンタゴニストは、組成物の総重量の0.001〜10%を示す量、好ましくは組成物の総重量の0.01〜5%を示す量、より好ましくは組成物の総重量の0.05〜1%を示す量で用いることができる。
本発明を適用するために用いることのできる組成物は、様々な投与経路に適した形態、特に経口若しくは局所経路による投与、又は注入による投与のための形態であり得る。
経口経路による使用のために、組成物は、特に、ハード若しくはソフトカプセル、コート錠、顆粒、錠剤、チュアブルタイプのトローチ、ゲル、又は経口シロップの形態であってよく、あるいは当業者に公知の任意の他の形態であってよい。
組成物は、ケラチン物質上、特に皮膚、粘膜、及び/又は外皮付属器上への局所適用にとりわけ適している。
この組成物は、多少流動的であってよく、かつ白色若しくは有色クリーム、軟膏、ミルク、ローション、セラム、ペースト、ムースの形態を有してよい。固体の形態、特にスティックの形態であることもできる。これを、皮膚ケア製品として、及び/又は皮膚メークアップ製品として用いることができる。
本発明の組成物は、化粧品の分野で通常用いられる全てのガレヌス形態であることができ、特に、油性溶液、任意選択でゲル化されたもの、ローションタイプのディスパージョン、任意選択で2相のもの、水相中の油相のディスパージョンにより得られるエマルション(O/W)若しくはその逆(W/O)、又はトリプルエマルション(W/O/W又はO/W/O)若しくはマルチプルエマルション、又はイオン性及び/若しくは非イオン性タイプの小胞ディスパージョンの形態であってよい。これらの組成物は、常法により調製される。
本発明で用いられる組成物がエマルションである場合には、油相の割合は、組成物の総重量に対して、5〜80重量%、好ましくは5〜50重量%の範囲であり得る。エマルション形態の組成物で用いられる、オイル、乳化剤、及び共乳化剤は、問題の分野で通常用いられるものから選択される。乳化剤及び共乳化剤は、組成物の総重量に対して、0.3〜30重量%、好ましくは0.5〜20重量%の範囲の割合で組成物中に存在する。
本発明で用いることのできるオイルとして以下を挙げてよい:鉱物起源(ミネラルオイル)若しくは合成起源(流動パラフィン、イソヘキサデカン)の炭化水素、植物起源のオイル(アーモンドオイル、アプリコットオイル、シアバターの液体画分、アボカドオイル、大豆油)、動物起源のオイル(ラノリン)、合成オイル(ペルヒドロスクアレン、ペンタエリスリチルテトラオクタノエート)、シリコーンオイル(シクロペンタシロキサン及びシクロヘキサシロキサン)、及びフッ素化オイル(ペルフルオロポリエーテル)。脂肪物質として、以下を用いてもよい:脂肪アルコール(セチル又はステアリルアルコール)、脂肪酸(ステアリン酸)、ワックス(カルナバワックス、オゾケライト、蜜蝋)。
本発明で用いるための乳化剤及び共乳化剤として、例えば以下を挙げてよい:脂肪酸及びポリエチレングリコールのエステル、例えば、PEG−100のステアレート、及びPEG−20のステアレートなど、並びに脂肪酸及びグリセロールのエステル、例えばステアリン酸グリセリルなど。
公知の方法で、本発明で用いられる組成物はまた、化粧品分野で通常用いられる添加物、例えば、親水性若しくは親油性ゲル化剤、親水性若しくは親油性活性剤、保存料、抗酸化剤、溶媒、香料、フィラー、フィルター、顔料、臭気吸着剤、及び有色物質などを含有できる。これらの様々な添加物の量は、問題の分野で通常用いられる量であり、例えば、組成物の総重量の0.01〜20%などである。これらの添加物は、それらの特性に従って、油相、水相、又は脂質小胞に添加できる。いずれの場合においても、これらの添加物及びそれらの割合は、PBRアンタゴニストの抗老化特性に悪影響を及ぼさないように選択されるだろう。
親水性ゲル化剤として、特に、カルボキシビニルポリマー(カルボマー)、アクリルコポリマー、例えばアクリレート/アルキルアクリレートコポリマー、ポリアクリルアミド、多糖類、天然ガム及びクレーを挙げてよく、親油性ゲル化剤として、ベントンなどの変性クレー、脂肪酸の金属塩、疎水性シリカ、及びポリエチレンを挙げてよい。
フィラーとして、例えば、球状又はマイクロファイバー形態のポリアミド(ナイロン)粒子;ポリ(メチルメタクリレート)マイクロスフェア;エチレン−アクリレートコポリマーの粉末;発泡性(expanded)粉末、例えば中空マイクロスフェア、特に塩化ビニリデン、アクリロニトリル、及びメタクリレートのターポリマーから形成されるマイクロスフェアであって、Kemanord Plast社によりEXPANCELという名称で市販されているもの;天然有機物質の粉末、例えばスターチ粉末、特にトウモロコシ、小麦、又は米スターチの粉末などであって架橋されているか又はされていないもの、例えば無水オクテニルコハク酸により架橋された粉末化スターチ;シリコーン樹脂マイクロビーズ、例えば、Toshiba Silicone社によりTOSPEARLという名称で市販されているものなど;シリカ;金属酸化物、例えば二酸化チタン又は酸化亜鉛など;マイカ;並びにこれらの混合物を挙げてよい。
本発明の一実施態様では、用いられ得る組成物は、以下から選択される少なくとも1つの活性剤をさらに含む:水和剤、脱色剤、抗糖化剤、NOシンターゼ阻害剤、真皮若しくは表皮の高分子合成を刺激及び/又はそれらの分解を予防する作用剤、線維芽細胞若しくはケラチノサイトの増殖を刺激する作用剤、筋弛緩剤若しくは皮膚弛緩剤、リフティング剤、汚染防止剤(antipollution)若しくは抗ラジカル剤、緩和剤、並びに細胞のエネルギー代謝に作用する作用剤。
これらの様々な追加の活性剤の濃度は、所望の効果と関連して、当業者により適合されるが、一般的には、組成物の総重量に対して、0.001〜20%、特に0.01〜10%まで変動するだろう。
「水和剤」とは、以下のいずれか意味する:
− 角質層の水分補給を維持するために、バリア機能に作用する化合物、又は閉塞化合物(occlusive compound)。セラミド、スフィンゴイド系化合物、レシチン、グリコスフィンゴ脂質、リン脂質、コレステロール及びその誘導体、フィトステロール(スチグマステロール、β−シトステロール、カンペステロール)、必須脂肪酸、1−2ジアシルグリセロール、4−クロマノン、五環性トリテルペン、例えばウルソル酸、ワセリン、並びにラノリンを挙げてよい;又は
− 角質層の含水量を直接増加させる化合物、例えば、トレハロース及びその誘導体、ヒアルロン酸及びその誘導体、グリセロール、ペンタンジオール、ソジウムピドレート、セリン、キシリトール、乳酸ナトリウム、グリセロールポリアクリレート、エクトイン及びその誘導体、キトサン、オリゴ糖及び多糖類、環状カーボネート、N−ラウロイルピロリドンカルボン酸、並びにN−α−ベンゾイル−L−アルギニンなど;又は
− 脂腺を活性化する化合物、例えば、ステロイド誘導体(DHEA、その7−酸化物及び17−アルキル誘導体、並びにサポゲニンを含む)、ジヒドロジャスモン酸メチル、並びにビタミンD及びその誘導体など。
これらの化合物は、本発明の組成物の総重量の0.001〜30%、好ましくは0.01〜20%を表し得る。
本発明の組成物に含まれ得る脱色剤又は抗着色剤(anti−pigmenting agent)には、例えば、これに限定されることなく以下の化合物が含まれる:コジック酸;エラグ酸;アルブチン及びその誘導体、例えば特許出願EP 895779及びEP 524109に記載されるものなど;ヒドロキノン;アミノフェノールの誘導体、例えば特許出願WO 99/10318及びWO 99/32077に記載のものなど、特にN−コレステリルオキシカルボニル−パラ−アミノフェノール及びN−エチルオキシカルボニル−パラ−アミノフェノール;イミノフェノール誘導体、特に特許出願WO 99/22707に記載のもの;L−2−オキソチアゾリジン−4−カルボン酸又はプロシステイン、並びにその塩及びエステル;カルシウムD−パンテテインスルホネート、アスコルビン酸及びその誘導体、特にアスコルビルグリコシド;並びに植物抽出物、特に甘草、桑、タツナミソウ、及びバコパモンニエリ。
「抗糖化剤」とは、皮膚のタンパク質、特にコラーゲンなどの真皮のタンパク質の糖化を予防及び/又は減少させる化合物を意味する。抗糖化剤の例は、ツツジ科の植物抽出物、例えばビルベリー(Vaccinium angustifolium)の抽出物;エルゴチオネイン及びその誘導体;並びにヒドロキシスチルベン及びその誘導体、例えば、レスベラトロール及び3,3'、5,5'−テトラヒドロキシスチルベンなど。これらの抗糖化剤は、特許出願FR 2802425、FR 2810548、FR 2796278、及びFR 2802420にそれぞれ記載されている。
本発明での使用に適したNOシンターゼ阻害剤の例には、特に以下が含まれる:Vitis vinifera種の植物抽出物、特にEuromed社により「Leucocyanidines de raisins extra」という名称で市販されているもの、又はIndena社により「Leucoselect(登録商標)」という名称で市販されているもの、又は最後にHansen社により「Extrait de marc de raisin」という名称で市販されているもの;好ましくはオリーブ葉から得られる、Oleo europaea種の植物抽出物、特にVINYALS社により乾燥抽出物として市販されているもの、又はBiologia & Technologia社により「Eurol BT」という商標で市販されているもの;並びにGinkgo biloba種の植物からの抽出物、好ましくはBeaufour社により「Ginkgo biloba extrait standard」という商標で市販されているこの植物の乾燥水抽出物。
細胞外マトリックスの構成成分の合成を促進する作用剤は、特に、真皮若しくは表皮の高分子の合成を刺激するか、又はそれらの分解を予防する作用剤である。真皮の高分子を刺激するか、又はそれらの分解を予防する作用剤のうち、以下のいずれかに作用するものを挙げてよい:
− コラーゲン合成、例えば、Centella asiaticaの抽出物;アジアチコシド及び誘導体;アスコルビン酸若しくはビタミンC及びその誘導体;合成ペプチド、例えば、イアミン、バイオペプチドCL若しくはパルミトイルオリゴペプチドであって、SEDERMA社により市販されているもの;植物から抽出されたペプチド、例えばCOLETICA社により「Phytokine(登録商標)」という商標で市販されている大豆加水分解物;並びに植物ホルモン、例えば、オーキシン及びリグナンなど;あるいは
− エラスチン合成、例えば、LSN社により「Cytovitin(登録商標)」という商標で市販されているSaccharomyces cerivisiae抽出物;SECMA社により「Kelpadelie(登録商標)」という商標で市販されている藻類Macrocystis pyrifera抽出物;あるいは
− グリコサミノグリカン合成、例えば、BROOKS社により「Biomin yogourth(登録商標)」という商標で市販されている、Lactobacillus vulgarisによるミルクの発酵由来の製造物;ALBAN MULLER社により「HSP3(登録商標)」という商標で市販されている、褐藻類Padina pavonica抽出物;Saccharomyces cerevisiae抽出物であって、特に、SILAB社により「Firmalift(登録商標)」という商標で市販されているもの、若しくはLSN社により「Cytovitin(登録商標)」という商標で市販されているもの;「Aquaxyl(登録商標)」などのキシロース誘導体;並びにC−グリコシド誘導体、例えば、特許出願EP 1345919に記載のもの、特にC−β−D−キシロピラノシド−2−ヒドロキシプロパン及びその生理学的に許容可能な塩;あるいは
− フィブロネクチン合成、例えば、SEPORGA社により「GP4G(登録商標)」という商標で市販されている動物性プランクトンSalina抽出物;イースト抽出物、特にALBAN MULLER社により「Drieline(登録商標)」という商標で市販されているもの;並びにSEDERMA社により「Matrixil(登録商標)」という商標で市販されているパルミトイルペンタペプチド;あるいは
− メタロプロテイナーゼ(MMP)、例えばとりわけMMP1、2、3、9の阻害。以下を挙げてよい:レチノイド及び誘導体、オリゴペプチド及びリポペプチド、リポ−アミノ酸、麦芽抽出物であって、COLETICA社により「Collalift(登録商標)」という商標で市販されているもの;ビルベリー若しくはローズマリーの抽出物;リコペン;イソフラボン、それらの誘導体、若しくはそれらを含む植物抽出物、特に大豆抽出物(例えば、ICHIMARU PHARCOS社により「Flavosterone SB(登録商標)」という商標で市販されているものなど)、レッドクローバーのもの、亜麻のもの、カッコンのもの、又はセージのもの;あるいは
− 白血球エラスターゼ又はカテプシンGなどのセリンプロテアーゼの阻害。以下を挙げてよい:LSN社により「Parelastyl(登録商標)」という商標で市販されている、Leguminose(Pisum sativum)の種子のペプチド抽出物;ヘパリノイド;シュードジペプチド(pseudodipeptide)、例えば、{2−[アセチル−(3−トリフルオロメチル−フェニル)−アミノ]−3−メチル−ブチリルアミノ}酢酸;並びにエラスターゼ阻害剤、例えば、特許出願EP 1292608に記載のN−アシル−アミノアミド、特に{2−[アセチル−(3−トリフルオロメチル−フェニル)−アミノ]−3−メチル−ブチリルアミノ}酢酸、{2−[アセチル−(3−トリフルオロメチル−フェニル)−アミノ]−3−メチル−ブチリルアミノ}エチルアセテート、[2−(アセチル−ベンジル−アミノ)−3−メチル−ブチリルアミノ]酢酸、[2−(アセチル−ベンジル−アミノ)−3−メチル−ブチリルアミノ]エチルアセテート、(2−{ベンジル−[(ジエトキシ−ホスホリル)−アセチル]−アミノ}−3−メチル−ブチリルアミノ)エチルアセテート。
表皮高分子、例えばフィラグリン及びケラチンなどを刺激する活性剤のうち、特に以下を挙げてよい:SILAB社により「Structurine(登録商標)」という商標で市販されているルピン抽出物;GATTEFOSSE社により「Gatuline(登録商標)」という商標で市販されているブナFagus sylvaticaの芽抽出物;並びにSEPORGA社により「GP4G(登録商標)」という商標で市販されている動物性プランクトンSalinaの抽出物。
本発明の組成物で用いられ得る、線維芽細胞の増殖を刺激する作用剤は、例えば、植物性タンパク質若しくはポリペプチド、特に大豆から抽出されるもの(例えば、LSN社により「Eleseryl SH−VEG 8(登録商標)」という名称で市販されている大豆抽出物、若しくはSILAB社により「Raffermine(登録商標)」という商標で市販されている大豆抽出物);並びに植物ホルモン、例えば、ジベレリン及びサイトカイニンなどから選択され得る。
本発明の組成物で用いられ得る、ケラチノサイトの増殖を刺激する作用剤には、特に、レチニルパルミテートを含む、レチノール及びそのエステルなどのレチノイド;アデノシン;フロログルシノール;GATTEFOSSE社により市販されているナッツケーキ抽出物(nat cake extract);並びにSEDERMA社により市販されているSolanum tuberosum抽出物が含まれる。
本発明の組成物で用いられ得る筋弛緩剤又は皮膚弛緩剤には、アルベリン及びその塩、ベラパミル及びその塩、ダントロレン、マンガン及びその塩、特にグルコン酸マンガン、マグネシウム及びその塩、ジアゼパム、アデノシン及びその誘導体、LIPOTEC社により市販されているヘキサペプチド「Argireline(登録商標)」、ある種のカルボニル化第二級及び第三級アミン、アデノシン、並びにサポゲニン及び天然抽出物、特に自然薯のものが含まれる。
「リフティング剤」とは、引っ張る作用を皮膚に及ぼすことができ、皮膚の表面不整、例えばしわ及び小じわなどを一時的に平滑化する効果を有する化合物を意味する。
本発明の組成物で用いられ得るリフティング剤のうち、特に以下を挙げてよい:
(1)合成ポリマー、例えば、ポリウレタンラテックス又はアクリル−シリコーンラテックスなど;
(2)天然起源のポリマー、特に、(a)ポリホロシド、(b)ラテックス;
(3)植物性タンパク質のタンパク質及び加水分解物、特に、トウモロコシ、ライ麦、小麦、そばの実、ゴマ、スペルト、エンドウ、インゲン、レンティル、大豆、及びルピン由来のもの;
(3)混合シリケート、特にフィロシリケート及び特にラポナイト;
(4)ワックス微粒子;
(5)0.1〜100 nm、好ましくは3〜30 nmの数平均直径を有する、無機フィラーのコロイド粒子。
細胞のエネルギー代謝に作用する作用剤は、例えば、非限定的に、ATP合成に作用するもの、細胞の呼吸経路を妨げるもの、又はエネルギー貯蔵に作用するものである。コエンザイムQ10(ユビキノン)、シトクロムC、クレアチン、及びホスホクレアチンを挙げてよい。
本発明の組成物で用いられ得る緩和剤は、特に、Rosa属、特にRosa gallicaの植物の抽出物であって、EP 906752に記載のもの、Iridaceaeの抽出物、特にEP 765668に記載のIris pallidaの抽出物、非光合成糸状菌の抽出物、特にVitreoscilla filiformisの抽出物であって、例えば特許EP 761204に記載のものなどである。
本発明の組成物で用いられ得る他の緩和剤には以下が含まれる:五環性トリテルペン及びそれらを含む植物抽出物(例えばGlycyrrhiza glabra)、例えば、β−グリシルレチン酸並びにその塩及び/又は誘導体(グリシルレチン酸モノグルクロニド、ステアリルグリシルレチネート、3−ステアロイルオキシグリシルレチン酸)、ウルソル酸及びその塩、オレアノール酸及びその塩、ベツリン酸及びその塩、Paeonia suffruticosa及び/又はlactiflora、Laminaria saccharina、Boswellia serrata、Centipeda cunnighami、Helianthus annuus、Linum usitatissimum、Cola nitida、Epilobium angustifolium、Aloe vera、Bacopa monnieriなどの植物の抽出物、サリチル酸塩、特に、サリチル酸亜鉛、キャノーラオイル、ビサボロール及びカモミール抽出物、アラントイン、Seppic社のSepivital EPC(ビタミンE及びCのリン酸ジエステル)、不飽和オメガ3オイル、例えば、ムスクローズオイル、クロフサスグリオイル、エキウムオイル、若しくは魚油、プランクトン抽出物、カプリロイルグリシン、Seppic社のSeppicalm VG(ソジウムパルミトイルプロリン及びNymphea alba)、トコトリエノール、ピペロナール、クローブ抽出物、フィトステロール、アルカリ土類金属の塩、特にストロンチウムの塩、コルチゾン、ヒドロコルチゾン、インドメタシン、並びにベタメタゾン。
本発明の組成物には、水溶性若しくは脂溶性あるいはまた一般的に用いられる化粧品溶媒に不溶性である、UVA及び/又はUVBに活性のある少なくとも1つの有機光防護剤並びに/あるいは少なくとも1つの無機光防護剤(吸収剤)がさらに含まれ得る。
有機フィラーは特に以下から選択される:アントラニレート;桂皮酸誘導体;ジベンゾイルメタン誘導体;サリチル酸誘導体、カンファー誘導体;特許出願US 4367390、EP 863145、EP 517104、EP 570838、EP 796851、EP 775698、EP 878469、EP 933376、EP 507691、EP 507692、EP 790243、EP 944624に記載のものなどの、本発明のもの以外のトリアジン誘導体;ベンゾフェノン誘導体;β,β−ジフェニルアクリレート誘導体;ベンゾトリアゾール誘導体;ベンザルマロネート誘導体;ベンズイミダゾール誘導体;イミダゾリン;ビス−ベンゾアゾリル誘導体、例えば、特許EP 669323及びUS 2463264に記載のものなど;p−アミノ安息香酸(PABA)誘導体;メチレンビス−(ヒドロキシフェニルベンゾトリアゾール)誘導体、例えば、特許出願US 5237071、US 5166355、GB 2303549、DE 19726184、及びEP 893119に記載のものなど;ポリマーフィルター及びシリコーンフィルター、例えば、特に特許出願WO 93/04665に記載のものなど;α−アルキルスチレンに由来するダイマー、例えば、特許出願DE 19855649に記載のものなど;特許出願EP 0967200、DE 19746654、DE 19755649、EP−A−1008586、EP 1133980、及びEP 133981に記載の4,4−ジアリールブタジエン、並びにこれらの混合物。
有機フィルターの例として、INCI名とともに以下に示すものを挙げてよい:
パラ−アミノ安息香酸誘導体:
PABA、
エチルPABA、
エチルジヒドロキシプロピルPABA、
エチルヘキシルジメチルPABA、ISP社により「ESCALOL 507」という名称で特に市販されているもの、
グリセリルPABA、
PEG−25 PABA、BASF社により「UVINUL P25」という名称で市販されているもの;
サリチル酸誘導体:
Rona/EM Industriesにより「Eusolex HMS」という名称で市販されているホモサレート、HAARMANN & REIMER社により「NEO HELIOPAN OS」という名称で市販されているサリチル酸エチルヘキシル、
SCHER社により「DIPSAL」という名称で市販されているサリチル酸ジプロピレングリコール、HAARMANN & REIMER社により「NEO HELIOPAN TS」という名称で市販されているサリチル酸TEA;
ジベンゾイルメタン誘導体:
ブチルメトキシジベンゾイルメタン、HOFFMANN LA ROCHE社により「PARSOL 1789」という商標で特に市販されているもの、
イソプロピルジベンゾイルメタン;
桂皮酸誘導体:
メトキシ桂皮酸エチルエキシル、HOFFMANN LA ROCHE社により「PARSOL MCX」という商標で特に市販されているもの、
メトキシ桂皮酸イソプロピル、
メトキシ桂皮酸イソアミル、HAARMANN & REIMER社により「NEO HELIOPAN E 1000」という商標で市販されているもの、
メトキシ桂皮酸DEA、
メチル桂皮酸ジイソプロピル、
グリセリルエチルヘキサノエートジメトキシンナマート;
β,β'−ジフェニルアクリレート誘導体:
オクトクリレン、BASF社により「UVINUL N539」という商標で特に市販されているもの、
エトクリレン、BASF社により「UVINUL N35」という商標で特に市販されているもの;
ベンゾフェノン誘導体:
ベンゾフェノン−1、BASF社により「UVINUL 400」という商標で市販されているもの、
ベンゾフェノン−2、BASF社により「UVINUL D50」という商標で市販されているもの、
ベンゾフェノン−3又はオキシベンゾン、BASF社により「UVINUL M40」という商標で市販されているもの、
ベンゾフェノン−4、BASF社により「UVINUL MS40」という商標で市販されているもの、
ベンゾフェノン−5、
ベンゾフェノン−6、Norquay社により「Helisorb 11」という商標で市販されているもの、
ベンゾフェノン−8、American Cyanamid社により「Spectra−Sorb UV−24」という商標で市販されているもの、
ベンゾフェノン−9、BASF社により「UVINUL DS−49」という商標で市販されているもの、
ベンゾフェノン−12、
ジエチルアミノヒドロキシベンゾイルへキシルベンゾエート、BASF社により「UVINUL A PLUS」という商標で市販されているもの;
ベンジリデンカンファー誘導体:
3−ベンジリデンカンファー、CHIMEX社により「MEXORYL SD」という名称で製造されたもの、
4−メチルベンジリデンカンファー、MERCK社により「EUSOLEX 6300」という名称で市販されているもの、
ベンジリデンカンファースルホン酸、CHIMEX社により「MEXORYL SL」という名称で製造されたもの、
カンファーベンザルコニウムメトサルフェート、CHIMEX社により「MEXORYL SO」という名称で製造されたもの、
テレフタリリデンジカンファースルホン酸、CHIMEX社により「MEXORYL SX」という名称で製造されたもの、
ポリアクリルアミドメチルベンジリデンカンファー、CHIMEX社により「MEXORYL SW」という名称で製造されたもの;
フェニルベンズイミダゾール誘導体:
フェニルベンズイミダゾールスルホン酸、MERCK社により「EUSOLEX 232」という商標で特に市販されているもの、
ジソジウムフェニルジベンズイミダゾールテトラスルホネート、HAARMANN & REIMER社により「NEO HELIOPAN AP」という商標で市販されているもの;
トリアジン誘導体:
ビス−エチルヘキシルオキシフェノールメトキシフェニルトリアジン、CIBA GEIGY社により「TINOSORB S」という商標で市販されているもの、
エチルヘキシルトリアゾン、BASF社により「UVINUL T150」という商標で特に市販されているもの、
ジエチルヘキシルブトアミド(butamide)トリアゾン、SIGMA 3V社により「UVASORB HEB」という商標で市販されているもの;
フェニルベンゾトリアゾール誘導体:
ドロメトリゾールトリシロキサン、RHODIA CHIMIE社により「Silatrizole」という名称で市販されているもの、
メチレンビス−ベンゾトリアゾリルテトラメチルブチルフェノール、FAIRMOUNT CHEMICAL社により「MIXXIM BB/100」という商標で固体形態で市販されているもの、又はCIBA SPECIALTY CHEMICALS社により「TINOSORB M」という商標で水性ディスパージョン中の微粉化形態で市販されているもの;
アントラニル酸誘導体:
アントラニル酸メンチル、HAARMANN & REIMER社により「NEO HELIOPAN MA」という商標で市販されているもの;
イミダゾリン誘導体:
エチルヘキシルジメトキシベンジリデンジオキソイミダゾリンプロピオネート;
ベンザルマロネート誘導体:
ベンザルマロネート官能基を有するポリオルガノシロキサン、例えば、HOFFMANN LA ROCHE社により「PARSOL SLX」という商標で市販されているポリシリコーン−15など;
4,4−ジアリールブタジエン誘導体:
1,1−ジカルボキシ(2,2'−ジメチル−プロピル)−4,4−ジフェニルブタジエン;
ベンズオキサゾール誘導体:
2,4−ビス−[5−(1−ジメチルプロピル)ベンズオキサゾール−2−イル−(4−フェニル)−イミノ]−6−(2−エチルヘキシル)−イミノ−1,3,5−トリアジン、SIGMA 3V社により「UVASORB K2A」という名称で市販されているもの;
並びにこれらの混合物。
好ましい追加の有機UVフィルターは、以下から選択される:
サリチル酸エチルヘキシル、
ホモサレート、
メトキシ桂皮酸エチルヘキシル、
ブチルメトキシジベンゾイルメタン、
オクトクリレン、
フェニルベンズイミダゾールスルホン酸、
ジソジウムフェニルジベンズイミダゾールテトラスルホネート、
ベンゾフェノン−3、
ベンゾフェノン−4、
ベンゾフェノン−5、
N−ヘキシル2−(4−ジエチルアミノ−2−ヒドロキシベンゾイル)−ベンゾエート、
4−メチルベンジリデンカンファー、
テレフタリリデンジカンファースルホン酸、
ビス−エチルヘキシルオキシフェノールメトキシフェニルトリアジン、
エチルヘキシルトリアゾン、
ジエチルヘキシルブトアミドトリアゾン、
メチレンビス−ベンゾトリアゾリルテトラメチルブチルフェノール、
ドロメトリゾールトリシロキサン、
ポリシリコーン−15、
1,1−ジカルボキシ(2,2'−ジメチル−プロピル)−4,4−ジフェニルブタジエン、
2,4−ビス−[5−(1−ジメチルプロピル)ベンズオキサゾール−2−イル−(4−フェニル)−イミノ]−6−(2−エチルヘキシル)−イミノ−1,3,5−トリアジン、
並びにこれらの混合物。
追加の無機光防護剤は、顔料から選択され、より好ましくは、処理されるか又は非処理の金属酸化物のナノ顔料(一次粒子の平均サイズ:一般的には5〜100 nm、好ましくは10〜50 nm)、例えば、二酸化チタン(ルチル型及び/又はアナタース型において、アモルファス又は結晶)、酸化鉄、酸化亜鉛、酸化ジルコニウム、又は酸化セシウムなどのナノ顔料から選択される。
処理ナノ顔料は、化学的、電子的、メカノケミカル的、及び/又は機械的特性の1つ以上の表面処理を化合物、例えば、Cosmetics & Toiletries, February 1990, Vol. 105, p 53−64に記載のもの、例えば、アミノ酸、蜜蝋、脂肪酸、脂肪アルコール、アニオン性界面活性剤、レシチン;脂肪酸のナトリウム、カリウム、亜鉛、鉄、又はアルミニウム塩;金属アルコキシド(チタン又はアルミニウムのもの)、ポリエチレン、シリコーン、タンパク質(コラーゲン、エラスチン)、アルカノールアミン、酸化ケイ素、金属酸化物、ヘキサメタリン酸ナトリウム、アルミナ、又はグリセロールなどで施した顔料である。
ナノ顔料は、本発明の組成物にそのまま添加するか、又は顔料ペーストの形態、すなわち例えば文献GB−A−2206339に記載のとおり、分散剤と混合されて添加することができる。
追加の光防護剤は、一般的に、組成物の総重量に対して0.01〜20重量%の範囲の割合、好ましくは組成物の総重量に対して0.1〜10重量%の範囲の割合で本発明の組成物中に存在する。
本発明はまた、先に定義したとおりの、少なくとも1つのPBRアンタゴニスト又はそれを含む組成物を皮膚又は皮膚付属器に適用する、加齢と関連する皮膚の変化に対抗するための美容方法にも関する。この方法は、内因性老化サインを予防するか、又は低減させることに特に適している。適用は、毎日、又は1日に数回行うことができる:これは、反復又は連続処理で、長期に亘ることができ、特に2〜8週間以上継続できる。この方法は、しわ又は小じわ、特に笑いじわに対抗すること、表皮のひ薄化及び皮膚の輝きの喪失に対抗すること、並びに/あるいは皮膚の脱水に対抗することに適している。これは、影響を受けている体の全ての領域、特に、顔、首及び肩、腕、並びに/又は脚に適用できる。この処理は、25歳以上、特に40歳を超える女性又は男性であって、PBRアンタゴニストの適用により制限、低減、又は遅延され得る、先に記載した変化の生理学的な増加が観察される女性又は男性に有利に用いられ得る。
以下の実施例は、本発明を限定することなく、本発明を例証することを目的とする。
[実施例]
[実施例1:ケラチノサイトの分化−TGK1活性の測定]
(プロトコル)
カルシウム(1.5 mM)を補充するか、又はしていない、EGF(上皮成長因子)及び下垂体抽出物添加ケラチノサイト−SFM媒体(Gibco BRL 3701022)中、37℃でヒト正常表皮ケラチノサイトを培養する。24時間培養した後、前記媒体を、試験するべき活性物質又は参照物質を含む媒体と交換する。培養を96時間続ける。トランスグルタミナーゼK1(TGK1)活性をラジオアッセイにより、トリチウム化プトレシンのカゼイン(受容体タンパク質)への共有結合付加を37℃で1時間半測定することにより評価する。TCA(トリクロロ酢酸)を用いてドライフィルター上でカゼインを沈殿させ、ついで液体シンチレーションでカウントする。キット(BioRad 500−0116)を用いて各サンプル中のタンパク質を測定する。データの統計分析は、ダネットの多重比較検定を用いた分散分析(ANOVA)により実施する。
末梢型ベンゾジアゼピン受容体の特異的阻害剤である分子PK11195(又は1−(2−クロロフェニル)−N−(1−メチル−プロピル)−3−イソキノリンカルボキサミド)を、10−4 Mと10−6 Mのそれぞれの濃度で試験した。カルシウムを含むか、又は含まないケラチノサイト培養媒体に活性物質を添加した。1.5 mMのカルシウム(分化促進剤)を含む媒体単独の効果を、分化のポジティブコントロールとして用いた。逆に、10−6 Mの濃度のレチノールを、抗分化参照として用いた。
(結果)
カルシウムを含まない媒体:
Figure 2008524177
カルシウムを含む媒体:
Figure 2008524177
この研究結果は、10−6 Mの濃度の分子PK11195が、培養媒体中のカルシウムの有無に関わらず、分化促進効果に影響を及ぼすことを示す。TGK1活性の平均減少率は20%であり、統計的に有意である(*p<0.05)。
参照物質は予期された効果、すなわちカルシウム含有媒体の場合にはTGK1活性を増加させ(2つの培養プレートにおいて+281%及び244%)、10−6 Mのレチノール含有媒体の場合にはTGK1活性を減少させた(−44%)。
[実施例2:全体的な表皮グリコサミノグリカンの合成]
(プロトコル)
SFM完全媒体でヒト正常表皮ケラチノサイトを24時間培養する。ついで媒体を除去し、製造物PK11195又は薬理的参照物質を含む、補充物のないSFM媒体と交換する。これを37℃で72時間インキュベートする。インキュベーションの最後の24時間、トリチウム化グルコサミン(D−[6−3H]−グルコサミン、Amersham TRK398(1.3 Tbq/mmol、35 Ci/mmol))を添加する。カオトロピックバッファーを用いて、培養媒体及び堆積したマトリックスからグリコサミノグリカンを抽出し、ついでイオン交換クロマトグラフィーにより精製する。非常にカチオン性の分子(大部分がGAG)に取り込まれた放射能を液体シンチレーションによりカウントする。結果は、コントロールに対する、GAG合成における変化のパーセンテージとして表す。
(結果)
Figure 2008524177
末梢型ベンゾジアゼピン受容体アンタゴニストである製造物PK11195は、トリチウム化グルコサミンの取り込みを有意に増加させる。これは、培養物中、ヒト正常ケラチノサイトによるグリコサミノグリカンの合成をこの分子が刺激することを意味する。
[実施例3:培養物中、ヒト皮膚線維芽細胞によるコラーゲン格子(lattice)の収縮に対する効果]
この試験の原理には、ヒト正常線維芽細胞とともに播種されたコラーゲンマトリックスを含む皮膚等価モデルに対する、末梢型ベンゾジアゼピン受容体アンタゴニストの弛緩効果を研究することが含まれた。
これらの条件は、表情の間に生じる皮膚の収縮現象をin vitroで刺激することを目的とする。実際に、これらの条件において、細胞は、コラーゲンゲルの収縮をもたらす引っ張り力を自然に発現する。これは、時間とともに、真皮等価物(dermis equivalent)の全表面積の減少を導く。この表面積を測定することにより、真皮等価物と予め接触させてある物質の弛緩効果を評価できる。
(プロトコル)
ラット尾コラーゲン(Institut J. Boy;1.3 mg/mL最終)と106細胞/mL(9代継代で用いられるヒト正常皮膚線維芽細胞)とを含む線維芽細胞完全媒体(DMEM、2 mMのL−グルタミン、50 IU/mL/50μg/mLのペニシリン/ストレプトマイシン;血清不含)中、24ウェルプレートにおいて格子を調製する(T0)。懸濁液の体積は、1ウェル当たり400μLである。
37℃で1時間後(コラーゲンゲル化時間)、支持体から格子を引き離し、ブラジキニン(0.1μM最終)及び10−6 Mの濃度の製造物PK11195を含む1 mLの培養媒体を培養ウェルごとに添加した。37℃、5%CO2でプレートをインキュベートし、5時間後、格子サイズを測定した。画像処理後、Luciaソフトウェアを用いて格子表面を分析した。
(結果)
Figure 2008524177
ブラジキニンの存在は、コラーゲン格子の急速な収縮をもたらし、正常真皮の生理学的状態の引っ張りを刺激する、コラーゲン格子の急速な収縮がもたらされる。末梢型ベンゾジアゼピン受容体アンタゴニストである製造物PK11195は、ブラジキニンの存在下で6時間培養した後、コラーゲン格子の表面積を有意に増加させる。これは、PK11195が、格子の弛緩を誘導でき、従って、この格子に皮膚弛緩効果を及ぼすことを意味する。
[実施例4:抗老化組成物]
(水中油型エマルション)
Figure 2008524177
この組成物は、朝及び晩、顔及び首の全てに適用できる。
(ナイトクリーム)
Figure 2008524177
しわ及び小じわ、並びに皮膚の輝きの喪失に対抗するために、毎晩、顔及び首の全てにこのクリームを適用する。

Claims (19)

  1. 生理学的に許容可能な媒体を含む組成物における、皮膚の老化サインを低減させるため又は予防するための作用剤としての、少なくとも1つの末梢型ベンゾジアゼピン受容体アンタゴニストの美容的使用。
  2. 経時的な老化サインを低減させるため及び/又は予防するための作用剤としての、請求項1記載の少なくとも1つの末梢型ベンゾジアゼピン受容体アンタゴニストの使用。
  3. 前記少なくとも1つの末梢型ベンゾジアゼピン受容体アンタゴニストが、ケラチノサイトの分化を低下させるため及び/又はケラチノサイトの増殖を促進するために用いられることを特徴とする、請求項1又は2記載の少なくとも1つの末梢型ベンゾジアゼピン受容体アンタゴニストの使用。
  4. 前記少なくとも1つの末梢型ベンゾジアゼピン受容体アンタゴニストが、表皮高分子、特にGAGの合成を促進することを特徴とする、請求項1乃至3のいずれか一項記載の使用。
  5. 前記少なくとも1つの末梢型ベンゾジアゼピン受容体アンタゴニストが、皮膚及び/又は皮下組織を弛緩させるための作用剤として用いられることを特徴とする、請求項1乃至4のいずれか一項記載の使用。
  6. 加齢と関連する皮膚のひ薄化に対抗するための作用剤としての、請求項1乃至5のいずれか一項記載の少なくとも1つの末梢型ベンゾジアゼピン受容体アンタゴニストの使用。
  7. しわ及び小じわに対抗するための作用剤としての、請求項1乃至6のいずれか一項記載の少なくとも1つの末梢型ベンゾジアゼピン受容体アンタゴニストの使用。
  8. 笑いじわを低減させるため及び/又は予防するための作用剤としての、請求項7記載の少なくとも1つの末梢型ベンゾジアゼピン受容体アンタゴニストの使用。
  9. たるんだ及び/又は萎縮した皮膚に対抗するための、請求項1乃至5のいずれか一項記載の少なくとも1つの末梢型ベンゾジアゼピン受容体アンタゴニストの使用。
  10. 皮膚の緊張又は弾力性の喪失に対抗するための作用剤としての、請求項1乃至9のいずれか一項記載の少なくとも1つの末梢型ベンゾジアゼピン受容体アンタゴニストの使用。
  11. 生理学的に許容可能な媒体を含む組成物における、皮膚の脱水に対抗するための作用剤としての、少なくとも1つの末梢型ベンゾジアゼピン受容体アンタゴニストの使用。
  12. 前記末梢型ベンゾジアゼピン受容体アンタゴニストが、前記組成物の総重量の0.001〜20%の濃度で前記組成物中に存在することを特徴とする、請求項1乃至11のいずれか一項記載の使用。
  13. 前記組成物が、美容又は皮膚科学的組成物であることを特徴とする、請求項1乃至12のいずれか一項記載の使用。
  14. 前記組成物が、局所外用であることを特徴とする、請求項1乃至13のいずれか一項記載の使用。
  15. 前記組成物が、経口経路による使用のための組成物であることを特徴とする、請求項1乃至13のいずれか一項記載の使用。
  16. 前記組成物が、抗−UV Aフィルター、抗−UV Bフィルター、水和剤、脱色剤、抗糖化剤、NOシンターゼ阻害剤、真皮若しくは表皮の高分子合成を刺激及び/又はそれらの分解を予防する作用剤、線維芽細胞若しくはケラチノサイトの増殖を刺激する作用剤、筋弛緩剤若しくは皮膚弛緩剤、リフティング剤、汚染防止剤若しくは抗ラジカル剤、緩和剤、並びに細胞のエネルギー代謝に作用する物質から選択される少なくとも1つの化合物をさらに含むことを特徴とする、請求項1乃至14のいずれか一項記載の使用。
  17. 前記PBRアンタゴニストが、少なくとも1−(2−クロロフェニル)−N−(1−メチル−プロピル)−3−イソキノリンカルボキサミドを含むことを特徴とする、請求項1乃至16のいずれか一項記載の使用。
  18. 皮膚又は粘膜の老化サインを予防すること又は低減させることを目的とする組成物を調製するための、請求項1乃至17のいずれか一項記載の少なくとも1つのPBRアンタゴニストの使用。
  19. 請求項1乃至18のいずれか一項中に記載の少なくとも1つの末梢型ベンゾジアゼピン受容体アンタゴニスト又は前記アンタゴニストを含む組成物が、皮膚又は皮膚付属器に適用される、しわ又は小じわに対抗するため、特に、しわ若しくは笑いじわ、表皮のひ薄化、皮膚の輝きの喪失、及び/又は皮膚の脱水に対抗するための美容方法。
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