JP2008516374A5 - - Google Patents

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音声コピー防止装置
本発明は、音声コピー防止装置に関し、特に、VHSハイファイ・ステレオ記録装置用の音声コピー防止装置に関する。
現代の記録技術では、磁気カセットやハードディスク・ドライブやコンパクトディスクや固体記憶装置やDVD等の記憶媒体に音声信号や視聴覚信号を容易に記録することができる。これにより、有用な音声データや視聴覚データを便利にバックアップすることが可能となる一方、作品を容易に違法コピーすることも可能となる。違法コピーには、個人向けに無断で勝手に入手された著者の作品の個々のコピー、あるいは正反対に、より多数の人々向けに複製され配布される多数の海賊版のうちの一つがある。この二つのケースのどちらも、違法コピーによって、著作物の販売収入が得られないことを意味する。映画等の視聴覚コンテンツの場合、作品の海賊版は、映画の興行を開始することによって得られる収入の減少等、さらに深刻な影響を及ぼす。
ビデオ・カセット・レコーダーを用いることで、著作権保護された視聴覚コンテンツを容易に複製することができる。これには、一方のテープから他方のテープにコンテンツを記録するために、二つのビデオ・レコーダーを互いに接続することを必要とする。あるいは、地上波テレビ信号、より詳細には有料テレビチャンネル信号等の放送信号をテープに記録することを必要とする。VHSカセット・レコーダーを用いて、視聴覚コンテンツを満足な状態に記録することができないように、この種のコピーを防止することが望ましい。このため、多数のコピー防止機構が開発されている。
しかしながら、既存の防止装置の多くには、一つの重大な問題がある。即ち、保護されるように修正された信号は、音声的あるいは視覚的に、原信号と異なるという問題である。これらの相違は、特に若者や、テレビや音楽等の熱狂者、データコンテンツに特に興味を持つ人々にとっては、特に顕著である。結果として、コピー防止機能付作品の販売は、コピー防止装置だけを付加することに苦労する場合がある。
VHSレコーダーを用いて信号を記録する場合、コピー防止機能付信号に関する別の問題は、修正された信号が特定の再生装置と突然に相互作用することである。例えば、修正されたコピー防止機能付音声信号は、テレビ受像機と突然に相互作用する。その結果、正規の再生中であっても、その信号は不愉快な副作用とともに複製されることになる。このような相互作用は、テレビ受像機内部にある各種一連のRFビデオ信号回路、および一連の音声信号回路から生じる。テレビ受像機は、必ずしも互いに信号を完全に選り分けることができるわけではない。さらに、これらの信号のコスト効率の良い処理は、しばしば一定量のノイズや、干渉や、歪みが付け加わる。
本出願人の欧州特許EP1,169,707は、保護音声信号が音声磁気カセット・レコーダーによって満足な状態に記録されることを防ぐ装置を開示している。本装置は、テープに記録される可聴コピー防止信号を作成するために、記録中に、カセット・レコーダーの高周波バイアス信号を干渉する保護信号を音声信号に付加するように動作する。精神知覚モデルを用いることで、付加された保護信号は正規の再生時には聞こえないが、コピー防止信号によって、違法コピーの楽しい再生を損ねるようにできる。さらに、録音モデルを用いることで、付加された保護信号が再生目的の装置に十分干渉するようにできる。
この防止策、即ちアナログ・カセット・レコーダー内の高周波バイアス信号を干渉する実際の防止策は、VHSモノラル記録用途に適している。しかしながら、VHSハイファイ・ステレオ記録装置は、重要な前処理および後処理でテープに記録するために、周波数変調によって信号を符号化する。従って、上述した防止策は必ずしも有効なものではない。従って、違法コピーを阻止するために、VHSハイファイ・ステレオVCR用のコピー防止装置のニーズがあることを十分理解できる。
本発明は、以下に説明する独立請求項によって定義される。有利な特長は、特許請求の範囲に記載されている。
(1) 本発明の好適な一実施形態では、切り替え可能なヘッド・レコーダー、例えばハイファイ・ビデオ・レコーダーにコピー防止信号を適用する装置を提供する。原信号に高周波パルス信号を付加する。信号記録時に記録ヘッドの切り替えを十分にマスクされないように、パルスによって補正回路に干渉する。その後、再生時に、記録ヘッドの切り替え音が聞こえるようになる。ハイファイ・ビデオ・レコーダーでは、ヘッド切り替え音を悪化させるために、高周波信号の影響が圧縮・伸張回路にも干渉する。
(2)前記コピー防止信号を付加する手段は、パルス化されたコピー防止信号を付加可能であることを特徴とする請求項1に記載の装置。
(3)前記コピー防止信号を付加する手段は、パルスが音声信号成分中の不連続期間で少なくとも部分的に重なるように、前記コピー防止信号をパルス化して配列するパルス発生器を有することを特徴とする請求項2に記載の装置。
(4)前記パルス発生器は、不連続期間が起こる時点と同一またはほぼ同等の周期で前記コピー防止信号をパルス化して配列する、ことを特徴とする請求項3に記載の装置。
(5)前記テープレコーダーは、ハイファイ・ビデオ・カセット・レコーダーである、ことを特徴とする請求項2乃至4のいずれか1つに記載の装置。
(6)前記不連続期間が起こる時点での周期は、ほぼビデオ画像のフィールド同期周期である、ことを特徴とする請求項5に記載の装置。
(7)前記不連続期間が起こるよう配列されている周期は、50Hzまたは60Hz±5Hzである、ことを特徴とする請求項6記載の装置。
(8)前記不連続期間が起こるよう配列されている周期は、50Hzまたは60Hz±1Hzである、ことを特徴とする請求項6記載の装置。
(9)コピー防止信号の周波数は、ビデオ画像の走査線周波数の整数倍数である、ことを特徴とする請求項5に記載の装置。
(10)コピー防止信号の周波数は、ビデオ画像の走査線周波数の2倍である、ことを特徴とする請求項9に記載の装置。
(11)コピー防止信号は、純音を有する、ことを特徴とする請求項1乃至10のいずれか1つに記載の装置。
(12)前記テープレコーダーは、録音前に前記信号を形成するための増幅回路を有し、コピー防止信号は、コピー防止信号がない場合に適用された増幅と比較して、前記信号の音声成分の可聴部分に適用された増幅量を減少させる、ことを特徴とする請求項1乃至11のいずれか1つに記載の装置。
(13)コピー防止信号を付加する手段は、コピー防止信号の周波数がほぼ人間の耳で聞き取れる周波数の範囲の上端またはそれ以上に設定されている、ことを特徴とする請求項1乃至12のいずれか1つに記載の装置。
(14)前記コピー防止信号の周波数は、19.5kHzである、ことを特徴とする請求項13に記載の装置。
(15)コピー防止信号は、0.05Vrmsと2Vrmsとの間の大きさである、ことを特徴とする請求項1乃至14のいずれか1つに記載の装置。
(16)テープに信号を記録している間、連続的に切り替えられ、保護された信号を形成するための複数の記録ヘッドを有するテープレコーダーによる録音に対して、音声成分を有する信号を保護するための装置であって、保護すべき信号を受信する入力部と、コピー防止信号がテープレコーダーに記録された場合に、1つまたはそれ以上のアーチファクトが引き起こり再生時の記録信号の質が低下するように、前記記録ヘッドが切り替えられた時点またはその近い時点で前記コピー防止信号のパルスを発生し、信号の音声信号成分にパルス信号を付加する手段と、前記コピー防止信号を出力する出力部とを有する、ことを特徴とする装置。
(17)ビデオ・ハイファイ・カセット・レコーダーへの記録に対して、音声成分を有する信号を保護するための装置あって、保護すべき信号を受信する入力部と、保護された信号を形成するために、コピー防止信号がビデオ・ハイファイ・カセット・レコーダーに記録された場合に、1つまたはそれ以上のアーチファクトが引き起こり再生時に記録信号の質が低下するように、前記ビデオ・ハイファイ・カセット・レコーダーの垂直同期周期またはその近くで、信号の音声信号成分にパルス信号を付加する手段と、前記コピー防止信号を出力する出力部とを有する、ことを特徴とする装置。
(18)ビデオ・ハイファイ・カセット・レコーダーへの記録に対して、音声成分を有する信号を保護するための装置あって、保護すべき信号を受信する入力部と、保護された信号を形成するために、コピー防止信号がビデオ・ハイファイ・カセット・レコーダーに記録された場合に、1つまたはそれ以上のアーチファクトが引き起こり再生時に記録信号の質が低下するように、前記ビデオ・ハイファイ・カセット・レコーダーの水平同期周期の整数の倍数またはその近くで、信号の音声信号成分にパルス信号を付加する手段と、前記コピー防止信号を出力する出力部とを有する、ことを特徴とする装置。
(19)少なくとも信号の音声成分をテープレコーダーに不連続期間に記録され、記録中および/または再生中に不連続期間をマスクするために補正回路を用いるコピー防止信号保護方法であって、前記信号の前記音声成分にコピー防止信号を付加するステップを有し、コピーの再生時に前記不連続期間をマスクする試みがなし得ない程聞き取れるように、記録中に前記補正回路の動作を損傷させる、ことを特徴とする方法。
(20)前記コピー防止信号は、パルス信号である、ことを特徴とする請求項19に記載の方法。
(21)パルスが少なくとも音声信号の不連続期間と重なるように、前記パルス信号を付加する、ことを特徴とする請求項20に記載の方法。
(22)パルス信号のパルスが発生する時点での周波数は、前記不連続期間が発生する時点と同一またはほぼ同一の時点に設定している、ことを特徴とする請求項21に記載の方法。
(23)テープレコーダーは、ハイファイ・ビデオ・カセット・レコーダーである、ことを特徴とする請求項19乃至22のいずれか1つに記載の方法。
(24)パルスの繰り返し周期は、ほぼビデオ画像のフィールド同期周期である、ことを特徴とする請求項23に記載の方法。
(25)パルスが発生するよう設定された時点での繰り返しは、50Hzまたは50Hz±5Hzである、ことを特徴とする請求項24に記載の方法。
(26)前記パルスが発生するよう設定された時点での繰り返し周期は、50Hzまたは50Hz±1Hzである、ことを特徴とする請求項24に記載の方法。
(27)コピー防止信号の周波数は、ビデオ画像の走査線周波数の整数の倍数である、ことを特徴とする請求項23に記載の方法。
(28)コピー防止信号の周波数は、ビデオ画像の走査線周波数の2倍である、ことを特徴とする請求項27に記載の方法。
(29)コピー防止信号は、純音を有する、ことを特徴とする請求項19乃至28のいずれか1つに記載の方法。
(30)テープレコーダーは、記録前に、信号を形成するための増幅回路を有し、コピー防止信号は、コピー防止信号がない場合に適用された増幅と比較して、信号の音声成分の可聴部分に適用された増幅量を減少させる、ことを特徴とする請求項19乃至29のいずれか1つに記載の方法。
(31)コピー防止信号の周波数は、ほぼ人間の耳で聞き取れる周波数の範囲の上端である、ことを特徴とする請求項19乃至30のいずれか1つに記載の装置。
(32)コピー防止信号の周波数は、19.5kHzである、ことを特徴とする請求項31に記載の方法。
(33)コピー防止信号は、0.05Vrmsと2Vrmsとの間の大きさである、ことを特徴とする請求項19乃至32のいずれか1つに記載の方法。
(34)テープに信号を記録している間、連続的に切り替えられる複数の記録ヘッドを有するテープレコーダーによる録音に対し、音声成分を有する信号を保護するための方法であって、前記記録ヘッドが切り替えられた時点またはそれに近い時点でパルス信号を発生し、信号の音声信号成分にパルス信号を付加するステップを有する、ことを特徴とする方法。
(35)ビデオ・ハイファイ・カセット・レコーダーへの記録に対し、音声成分を有する信号を保護するための方法あって、ビデオの垂直同期周期またはその近くで信号の音声信号成分にパルス信号を付加するステップを有する、ことを特徴とする方法。
(36)ビデオ・ハイファイ・カセット・レコーダーへの記録に対し、音声成分を有する信号を保護するための方法あって、保護された信号を形成するために、前記ビデオ・ハイファイ・カセット・レコーダーの水平同期周期の整数の倍数またはその近くで、信号の音声信号成分にパルス信号を付加するステップを有し、コピー防止信号がビデオ・ハイファイ・カセット・レコーダーに記録された場合、1つまたはそれ以上のアーチファクトが引き起こり、その結果再生時に記録信号の質を低下させる、ことを特徴とする方法。
(37)少なくとも1つの音声成分を有する信号およびコピー防止信号を形成するために前記音声成分を付加された前記コピー防止信号は、テープレコーダーで少なくとも前記信号の音声成分である前記コピー防止信号の記録時に、不連続で記録され、記録中および/または再生中に補正回路を用いて不連続期間をマスクし、コピーの再生時に前記不連続期間をマスクする試みがなし得ない程聞き取れるように、前記補正回路の動作を前記コピー防止信号により損傷させる、ことを特徴とする信号。
(38)少なくとも1つの音声成分を有する信号およびテープレコーダーによる録音に対して、少なくとも部分的に保護された信号を形成するための前記音声成分が付加されたパルス防止信号であって、
前記テープレコーダーの記録ヘッドが切り替えられた周期またはそれに近い周期で起きている前記パルス防止信号のパルスは、前記パルス防止信号が記録された場合、1つまたはそれ以上のアーチファクトが引き起こし、その結果再生時に記録信号の質を低下させる、ことを特徴とする信号。
(39)少なくとも1つの音声成分を有する信号およびビデオ・ハイファイ・レコーダーによる録音に対して、少なくとも部分的に保護された信号を形成するための前記音声成分が付加されたパルス防止信号であって、前記ビデオ・ハイファイ・レコーダーの垂直同期周期またはそれに近い時点で起きている前記パルス防止信号のパルスは、前記パルス防止信号が記録された場合に、1つまたはそれ以上のアーチファクトが引き起こし、その結果再生時に記録信号の質を低下させる、ことを特徴とする信号。
(40)少なくとも1つの音声成分を有する信号およびビデオ・ハイファイ・レコーダーによる録音に対して、少なくとも部分的に保護された信号を形成するための前記音声成分が付加された防止信号であって、前記ビデオ・ハイファイ・レコーダーの走査線周波数の整数の倍数と同等またはそれに近い周波数を有し、ビデオ・ハイファイ・レコーダーに記録された場合に、1つまたはそれ以上のアーチファクトが引き起こし、その結果再生時に記録信号の質を低下させる、ことを特徴とする防止信号。
(41)前記請求項37乃至40のいずれか1つに記載された前記信号を有することを特徴とするデータ記憶媒体。
(42)コンピュータで実行された場合、前記請求項19、34、35、36に記載された方法の前記ステップを前記コンピュータが実行するプログラムを含む、ことを特徴とするコンピュータが読み取り可能な媒体。
(43)前記請求項1乃至18のいずれか1つに記載された前記装置を有する、ことを特徴とするセットトップボックス。
(44)前記請求項1、16、17、19、34、35のいずれか1つに記載され、コピー防止信号を検出する検出器であって、パルス検出器は、受信信号のうち、ビデオテープレコーダーにおける記録ヘッドが切り替えられた時の周波数またはそれに近い周波数において発生したパルスを識別するよう設定されている、ことを特徴とする検出器。
(45)パルスの位置またはタイミング、振幅、持続時間、形状、パルスの周波数をパラメータに含み、検出されたパルスの1つまたはそれ以上のパラメータの値を決定する分析器と、記録装置の制御指示を伴い各パラメータの異なる値を関連付ける制御ロジックと、分析されたパルスの前記パラメータの値と関連付けられた前記制御指示を示す信号を出力する出力器とを有する、ことを特徴とする請求項44に記載の検出器。
(46)コピー防止信号を検出する検出器は、受信信号のうち、ビデオレコーダーの水平同期周期またはそれに近い時点で発生した振動を識別するよう設定されている、ことを特徴とする請求項18、36のいずれか1つに記載の検出器。
(47)前記振動のタイミング、振幅、持続時間、形成、または振動の周波数を含み、検出された振動の1つまたはそれ以上のパラメータの値を決定する分析器と、記録装置の制御支持を伴い各パラメータの異なる値を関連付ける制御ロジックと、分析されたパルスの前記パラメータの値と関連付けられた制御指示を示す信号を出力する出力器と、を有する、ことを特徴とする請求項46に記載の検出器。
(48)請求項44または46に記載の検出器を有する、ことを特徴とするデジタル記録装置。
(49)前記コピー防止信号を除去する装置であって、コピー防止信号を受信する入力部と、前記補正回路による記録中、前記信号の不連続期間をマスク中に、再生時に聞こえないように前記コピー防止信号を除去するプロセッサと、前記保護されていない信号を出力する出力部とを有する、ことを特徴とする請求項1、16、17、18のいずれか1つに記載の装置。
(50)請求項44または46に記載の検出器を有する、ことを特徴とする請求項49に記載の装置。
(51)前記信号に適用されたコピー防止信号を除去する方法であって、記録中、補正回路による前記信号の不連続期間をマスク中に、コピーの再生時にきこえないように前記コピー防止信号を除去処理するステップを有する、ことを特徴とする請求項19、34、35、36のいずれか1つに記載の方法。
本発明の好適な一実施形態は、視聴覚信号の音声部分をターゲットにした、VHSハイファイ・ビデオ・レコーダー用のコピー防止装置を提供する。好適な一実施形態の作用を十分理解するために、最初に通常のVHSハイファイVCRの動作について説明する。
図1は、VHSハイファイ・ビデオ・レコーダー内のビデオ・音声記録ヘッドの配置と、ビデオテープ自体が移動する経路を示す。ビデオ・レコーダーは、一対のビデオヘッド4、6と、その周辺に取り付けられた一対の音声ヘッド8、10を有する回転ヘッドドラム2を備える。ビデオテープ12は、スプール機構(不図示)によって回転ヘッドドラムのそばを通過させられる。一方の音声ヘッドおよび一方のビデオヘッドが常にテープと接触するように、テープは、ドラムヘッドの周りに巻きつけられる。一方の音声ヘッドがテープから離れると、すぐに他方の音声ヘッドがそのテープと接触する。ビデオヘッドについても同様である。これは、テープから読み出されている信号、またはテープに書き込まれている信号が、ヘッドが切り替わる部分で不連続となり、途切れていることを意味する。ビデオ・レコーダー内の回路を用いることで、音声ヘッド・ビデオヘッド間を正確な時間で切り替え、さらにこの時点で信号が不連続になることを抑制することができる。
ビデオ信号の場合、映像フレームの最後の数行、即ち、通常、読み取りが完了した家庭用テレビでは見えない間に、ヘッド切り替えが起こるように構成されている。これは、通常、テレビ視聴者からはビデオヘッド切り替えが見えないことを意味する。しかしながら、音声信号の場合、音声信号は必ず連続しているため、都合の良い瞬間、即ちヘッド切り替えを隠すことができるブレイク・ポイントが存在しない。その結果、音声ヘッド切り替えを効果的に抑制しなければならない。さもなければ、およそ50Hzまたは60Hzの切り替え速度に対応する、不愉快な「ブーン」という持続音が音声信号から聞こえる可能性がある。
音声ヘッドおよびビデオヘッドは、テープの同じ物理エリアに情報を記録し、テープ上のハイファイ音声信号のスペクトルが、ビデオ情報のスペクトルと重なり合う。これを図2に概略的に示す。図2の上方のグラフは、テープに記録されたビデオ情報のスペクトルを示す。ビデオ情報は、クロミナンス信号14と輝度信号16からなる。図2の下方のグラフは、音声信号スペクトルを示す。音声信号は、個別の左18チャンネル情報と、右20音声チャンネル情報からなることが分かる。通常、左チャンネルの周波数は1.4MHzであり、右チャンネルの周波数は1.8MHzである。従って、ヘッド角度の相違、即ちタイミングの相違を利用することによって、再生時に音声信号とビデオ信号を分けることができる。図1は、x度の角度でビデオ記録ヘッドに通じる音声記録ヘッドを示す。VCRによるが、PALフォーマットの場合、この角度は通常、およそ40度、または60度である。つまり、記録するときに、音声信号が最初にテープに書き込まれることを表している。そして、音声信号は、ビデオ信号がその上に書き込まれるときに、部分的に消去される、即ち12dBごとに弱められる。この結果、テープ上の音声信号の信号対雑音比は、およそ50dBとなる。また、効果的なヘッド切り替えも信号に雑音を付加する。そして複雑な一連の信号処理回路を利用することによって、記録された音声信号からハイファイ品質音を伝えることができる。図3に、通常の一連の処理回路をより詳細に示す。
図3の上部は、VHSハイファイ・ビデオ・レコーダーにおける単一音声チャンネルの一連の入力処理回路30を示す。信号はまず、入力セレクタ32で受信され、次に信号を所定のレベルに増幅する自動ゲイン制御回路(AGC)34に送られる。あるいは、手動レベル抵抗器36に接続されたスイッチ35によって、AGCをバイパスさせても良い。スイッチ35に続いて、信号は異なる回路による多数の処理工程を受ける。信号はまず、圧縮回路38、プリエンファシス回路40、レベルリミッタ42、そしてFM変調器44に送られる。そして、FM変調器44に続いて、加算回路46に送られる。これにより、一連の音声入力処理回路のその他のチャンネル内の対応するFM変調器から出力される信号を現在のチャンネルの信号と結合することができる。図3では、左チャンネルが示されており、また右チャンネルが加算回路46で一連の入力回路に付加されている。
次に、加算回路46から出力される信号は、増幅器48によって増幅され、不図示の記録回路に送られる。
図3の下半分は、記録された信号をビデオ・レコーダーから再生するための対応する回路50を示す。信号はまず、プリアンプ52で受信され、次に分周回路54で分周され、そして左・右チャンネルフィルタ56、58にそれぞれ送られる。フィルタ56に続いて、受信したFM信号を復調するために用いられる電圧制御発振器60に送られる。信号は、復調器に続いて、ドロップアウト補正回路62、デエンファシス回路64、伸張回路66、そして最後に出力増幅器68に送られる。右チャンネルの一連の処理回路は左チャンネルの一連の処理回路と同一である。
VHSハイファイ・フォーマットに記録された音声トラックは、前述したヘッド切り替えの影響とビデオデータの上書きが組み合わさり、比較的高レベルのノイズを示す。記録された音声信号の知覚品質を向上させるために、多数の工程が実行される。
第一に、ドロップアウト補正回路62は、テープ不良、またはヘッド切り替えが原因で失われた情報を再生させる。
通常、ドロップアウト補正回路62は、不連続期間の片側上にある周波数変調された音声信号を解析し、隙間を補完するために外挿することによって動作する。簡単なシステムでは、単に途切れる直前の周波数変調された音声信号をコピーして、音声信号が他方側で再び受信されるまで、隙間に挿入する。
第二に、圧縮回路38は、少なくとも一部のノイズの上に重ねて記録する前に、音声信号を増幅し、それにより信号対雑音比を増加させる。記録した後、音声信号の音をいくらか変更するという、圧縮回路の影響は、伸張回路66によって覆される。
圧縮回路と伸張回路は、合わせて「コンパンダー回路」として知られている。コンパンダー回路の一般的な圧縮・伸張特性を図4に模式的に示す。図の左側は録音(REC)に対応し、右側は再生(PB)に対応する。録音時には、入力信号の振幅を基準レベル(0dB)と比較して、増幅、または抑制する。例えば、基準レベルを上回る10dBの「うるさい(loud)」信号成分は+5dBレベルに抑制される。一方、基準レベルを下回る70dBの「静かな(quiet)」信号成分は−50dBレベルに引き上げられる。結果として、動作範囲が80dBの信号は、その範囲が55dBになるように圧縮される。伸張処理では、この影響が逆になる。この例では、「うるさい(loud)」と「静かな(quiet)」は、多数の要因によるが、聞き手が知覚する信号の音の大きさではなく、基準レベルと比較した信号成分のデシベルレベルを表している。
本圧縮処理中に、高周波信号成分は低周波信号成分よりも圧縮される。これは、信号対雑音比を向上させ、高振幅・高周波信号成分がFM変調器を暴走させることを防ぐためである。逆に、伸張時には、高周波信号成分は低周波信号よりも伸張される。
圧縮は周波数に依存する、即ち、低周波信号よりも高周波信号の方がさらに圧縮されるが、圧縮器は単一帯域装置である。つまり、一定の応答曲線が音声帯域全体に適用される。これとは対照的に、マルチバンド装置は、各々の周波数帯域において信号成分をそれぞれ調整することができる。
これは、以下に説明する図5および図6から明らかである。圧縮回路38は、二つの入力分岐を有するフィードバック電圧制御増幅器(配列)72を備える。各分岐はそれぞれ、プリエンファシス処理74、あるいは重み付け76を適用する周波数応答機能を有する。上述したように、これらの機能はいずれも高い周波数であることが好ましい。図6は、周波数が高いほど、周波数応答が高くなるプリエンファシス曲線を概略的に示す。
VHSハイファイ装置内のこれらの回路の動作を利用することで、以下のように有利なコピー防止効果を提供できることは明らかである。通常、視聴者や聞き手には気付かれない高周波コピー防止信号が、保護されるべき音声コンテンツまたは視聴覚コンテンツに付加される。記録中にコンパンダー回路やドロップアウト回路の動作が影響を受けるように、信号が存在する。その結果、満足に再生できないような低品質の記録となる。
本発明の好適な一実施形態を以下に詳細に説明する。
本発明の好適な一実施形態に係るコピー防止信号80を、以下に説明する図7に示す。コピー防止信号は、回転ヘッドドラム2のほぼビデオ同期周期の繰り返し周期で生成される高周波信号のパルス82を備える。ビデオ同期周期は、ビデオ/音声記録ヘッドおよび再生ヘッドがテープと接触する割合であるため、記録ヘッドドラムの回転周波数の二倍であることは明白である。通常、人間の耳には聞き取れないように、またパルスがコンパンダー回路の満足な動作を干渉するように、パルス信号の周波数は、十分高いものである。周波数が19.5kHzのパルス音は、実際に有効に働くことが分かった。また、22kHzの音や20kHzから24kHzの範囲の音も可能である。
パルス信号を生成するには、適切な窓関数またはゲーティング関数を用いて、周波数が19.5kHzの純音を修正することが好ましい。図8に示す単一「パルス」は、約2msの幅と、デジタル領域において約−14dB(アナログ領域において約1.13Vpp)の最大振幅を有する。本図は、16ビットのサンプルの縦軸に振幅を表わす。
この信号を生成する好適な装置を図9に示す。
ビデオ伝送装置のビデオ同期周期、即ちビデオフィールド周期が50Hzであると仮定すると、パルス発生器90は50.1Hzの繰り返し周期で高周波パルスを生成することが好ましい。繰り返し周期は、防止機構が作用することが求められるビデオ放送フォーマットでビデオフィールド同期周期を基に選択されるため、通常50.1Hzまたは60.1Hzに設定される。ベース音声コピー防止信号が所望の各瞬間に断続的に脈動するならば、切り替え過渡信号が、音声帯域全体に可聴問題を引き起こすことは明らかである。従って、パルス発生器90から出力されたパルスは、パルスのスペクトル拡散の影響を削減する窓関数発生器92を通過する。このように、様々な窓関数を用いることによって、スペクトル拡散を削減することができるが、便宜上、ハニング二乗余弦窓関数が好ましい。その後、窓関数発生器92から出力されたフィルタパルスは、乗算回路94へ送られ、そこでベース信号発生器96によって生成されるベースコピー防止信号と結合される。上述したように、ベース防止信号は、19.5kHzの純音であることが望ましいが、適宜その他の形式であっても良い。防止信号の形式については後で説明する。次に、乗算回路94から出力されたコピー防止信号は、ハイパスフィルタ98を通過する。これにより、スペクトルの可聴領域に残存するパルスのスペクトル拡散成分を除去することができる。フィルタは、「レンガ壁」式や、より柔らかいフィルタや、さらには既知の「最小可聴フィールド」データに基づく聴覚心理デザインフィルタであっても良い。
過渡信号を十分圧縮するには、厳密に言えば、窓関数の1つのみまたはハイパスフィルタのどちらかが必要である。しかしながら、両者は窓関数の数に関わらず好ましいが、音声帯域にパルスコピー防止信号成分が存在しても良い。
そして、フィルタを通過した防止信号は加算回路100に送られ、そこで、入力部102で受信される音声信号(保護されるべき音声信号であって、)と結合される。次に、加算回路100から、その後に出力部104に送られる保護音声信号が出力される。
入力部102と出力部104は、本来、視聴覚コンテンツが取得される時点から、消費者の再生装置のアナログ出力部からコンテンツが送信される時点まで、一連の信号処理回路のどの時点にも組み入れることが可能である。これにより、コンテンツ取得中、放送中、または再生装置自体内部に、音声コピー防止機能を付加することが可能となる。防止機能がその後のすべてのアナログ出力に存在することになり、取得中または放送中に防止機能を付加することができるので、特に有用である。
図9を参照して説明される本発明の好適な一実施形態は、ハードウェアで実施される。しかしながら、当業者には明白であるが、ソフトウェアでも、ハードウェアとソフトウェアの組合せでも実現可能である。さらに、好適な一実施形態は、デジタル領域、またはアナログ領域で作用するように構成しても良いが、デジタル処理が好ましい。以下に説明する図10に、好適な一実施形態をソフトウェアで実施した別の例を示す。
ステップS10で処理を開始する。まず、デジタル処理ソフトウェアの入出力信号を初期化する。高周波防止信号(P)と保護すべきデータ信号(S)をメモリにロードして保存する。処理を行う前に全ての入力信号をメモリにロードしておくこともできる。あるいは、処理が行われている間に入力信号をロードし続けることもできる。
次に、ステップS12で、入力部で受信する防止信号(P)に窓を掛けるための窓関数をメモリにロードする。これにより、繰り返し周期Fのパルス化されたコピー防止信号を生成することができる。本窓関数は、図9のハードウェアによる実施で説明したパルス発生器と同等であると考えられる。
次に、制御はステップS14に移り、入力された防止信号(P)から取得したサンプルと、メモリに記憶されている窓関数(W)から取得した同一サンプルを掛け合わせる。そして、二つの入力信号の積を出力部に送り、入力されたデータ信号(S)から取得した同一サンプルに付加する。ステップS16では、窓関数が完全にサンプリングされたかどうかを確認する。完全にサンプリングされていない場合、制御はステップS14に戻り、パルス信号(P)から取得した次のサンプルと窓関数(W)から取得した次のサンプルを掛け合わせ、その積を出力部に送り、データ信号(S)に付加する。
窓関数の最終サンプルを防止信号(P)から取得した信号サンプルと結合し、出力部に送ると、制御はステップS18に移る。本ステップでは、タイマの起動を開始する。タイマは、パルスが発生する期間、即ち1/F(ここで、Fはパルスの選択された繰り返し周波数)から窓関数期間を差し引いた期間と同等の期間をカウントする。言い換えると、タイマは窓関数の最後から次のパルス期間の最初までの間の残存時間をカウントする。
ステップS18で起動したタイマが動作している間、ステップS20で、ゼロ値を出力部に送り、データ信号(S)に付加する。ステップS22では、タイマに設定された時間が経過しているかどうかを判定する。もし経過している場合、制御はステップS24に移り、未修正のデータ信号サンプルが残っているかどうかを判定する。そして、もし残っている場合はさらに、データ信号にパルス全体を付加するのに十分なサンプルが残っているかどうかを確認する。不完全なパルスを残して修正処理を終了することは望ましくないことは明らかである。十分なサンプルが残っている場合、制御はステップS14に戻り、次の音声サンプルと窓関数によって修正された防止信号サンプルを結合する。十分なサンプルが残っていない場合、コピー防止処理は最終ステップS26で終了する。
そのため、図7に示すように、本発明の好適な一実施形態は、パルス信号を音声信号に付加する。ドロップアウト回路とコンパンダー回路上のパルス信号の影響について、以下に詳細に説明する。
音声ヘッド切り替え時に、音声信号の信号対雑音比は最悪となる。上述したように、通常動作中は、ドロップアウト補正回路は周波数変調された変動音声信号を外挿することによって、ヘッド切り替えによって生じる隙間を補完することができる。しかしながら、防止信号のパルスに伴う高周波数は、パルスがどこで発生しても周波数変動および周波数変調された音声信号の周波数変動周期が著しく通常範囲外であることを意味する。音声信号のこの急速な変動が隙間の前に発生するように調節されているならば、ドロップアウト補正回路はもはや処理不可能であり、正確に動作することも不可能である。結果として、信号からヘッド切り替え音が十分に除去されないことになる。従って、録音された音声信号の再生時に、ヘッド切り替え音が聞こえて、信号を聞く楽しみを損ねることになる。
ヘッド切り替えによって生じるノイズは、コンパンダー回路上のパルスも影響を受けて、さらに深刻になる。上述した議論から明らかであるが、「うるさい(loud)」高周波信号と「より静かな(quieter)」低周波信号が存在する場合、信号は記録中に著しく圧縮され、その後、再生中に伸張される。これは、コンパンダー回路が低周波数よりも高周波数に対してより応答するからである。従って、防止パルスはコンパンダー回路の応答を支配する。これは、パルスが存在しない場合は、防止パルスによって提供される音の大きい高周波信号により、周波数がより低い他の有用な信号が最適なレベルよりも低いレベルでテープ上に記録されることを意味する。従って、再生時に低周波信号が伸張されると、それに対応してスペクトルのこの部分のテープ雑音が増加し、ヘッド切り替えの影響、またはドロップアウト補正回路62によって圧縮されていないテープのドロップアウトの残りもまた増幅される。しかしながら、一旦防止信号が記録されてしまうと、この影響は見かけだけであることは明らかである。
高振幅・高周波一定信号は、音声コピー防止機能として有効であるが、数多くの理由からパルス防止信号の方が好ましい。第一に、パルス状、従って期間の大半を有効に「オフ」されている音声信号は、常に「オン」されている等ピーク振幅の音声信号よりも平均エネルギーがずっと低い。知覚される信号の音の大きさは、その信号の平均エネルギーに関連している。従って、平均エネルギーを下げると、知覚される音の大きさが減少するため、防止信号を耳で検知しにくくなる。これは、連続防止信号が敏感な聞き手によって検知される可能性がある場合に有益である。このようなパルス信号によるハプニングが起こる可能性は低い。
また、たいていの場合、信号を処理、増幅、変換するために用いられるオーディオ機器の加熱効果と消費電力は信号のエネルギーと関連がある。従って、信号のエネルギーを削減すると、これらの望ましくない要因も削減される。第二に、連続信号は、多くのテレビ装置の一連の信号回路との相互作用に重大かつ予測できない影響をもたらす。パルス状の信号を用いることによって、これらの相互作用の影響は実際に目に見えない程度にまで削減される。
最後に、パルスの存在は、ゲイン調整機能を実行するレベルリミッタ42がパルスの片側を急いで調整しなければならないことを意味する。実際には、これを満足のいくように行うことは不可能であり、正確に記録するには高すぎるレベルでパルスが残ってしまう。これにより、記録されたパルス波形を再生時に聞こえるようにする歪みが生じる。従って、この第三の影響を防止機能に利用することができるように、パルス信号が好ましい。
理想的な装置では、材料の記録中に音声ヘッドの切り替えと正確に一致するように、パルスタイミングが同期していることが好ましい。これは、パルスの存在が常にドロップアウト補正回路62の動作に影響を及ぼすことを意味する。例えば、MPEG−2システムにおいては、コピー防止信号は、原信号を含む音声ファイルに直接挿入される。ビデオヘッド切り替えとの同期化は、MPEG−2プログラムストリームを監視し、制御することによって比較的簡単に行うことができる。
しかしながら、ビデオ処理回路からビデオ・フレーム・タイミングを読み出すことができるセットトップ・ボックスの動作とは別に、完全に同期化することは難しい。ビデオ・フレームの最初または最後のタイミングが容易に推定できないビデオ・レコーダーにおいて、ビデオヘッド切り替え周期と同一の繰り返し周期とを持つ防止パルスは、ヘッドが切り替えられるタイミングよりも切り替えられないタイミングと一致する可能性が高い。
さらに、装置の記録ヘッド上のビデオヘッドと音声ヘッドの切り替えにおける方位角変位と対応する位相差は、装置によって異なるため、どの形態が正確に同期するかをあらかじめ予測することは不可能である。
従って、上述したように、ビデオフィールド周期とほぼ同期するようにパルスを配列することが望ましい。これにより、コピー防止効果がハイファイ・ステレオVCR上に定期的に見え隠れするようになる。本方法は起こりうるすべての遅延を一掃するので、正確なビデオヘッドと音声ヘッドとのなす角度、即ち、ビデオ水平同期と音声ヘッドとの切り替えの間の遅延が問題にならない。
例えば、ビデオフィールド周期が50Hz、防止パルス周期が50.1Hzの場合、防止パルスは、10秒おきに音声ヘッド切り替えと同期したり、同期しなかったりする。これにより、少なくとも10秒おきに防止機能を適用する領域が存在するようになる。また、音声コピー防止信号の各パルス幅は、この効果的な領域の幅も決定する。パルス繰り返し周期とビデオフィールド周期との間の異なる関係により、異なる繰り返し周期で可聴防止雑音が見え隠れするようになる。
パルス周期が垂直同期周期とどの程度異なるように配列されているかということは、見るに値しなくなるまでにどの程度のノイズが信号の違法コピーに許容されるかという問題である。上述したように、相違が0.1Hzの場合は、防止信号の影響が10秒ごとに現れることを意味する。一方、相違が0.01Hzの場合は、防止信号の影響が100秒ごとに現れることを意味する。この影響周期は十分な防止機能となるものによって考えられるが、違法コピーしたものを見るという楽しみがほとんど台無しになるように、この影響がもっと頻繁に起こることが好ましい。
さらに、約100Hzまたは120Hz、150Hzまたは180Hz等の割合で、垂直同期周期、つまり50Hzまたは60Hzの垂直同期周期の場合の整数の倍数、またはほぼ整数の倍数で起こるようにパルスを配列しても良い。これにより、ヘッド切り替えと同期する可能性が高い一連のパルスが生じるが、信号の平均エネルギーも上昇する。一方、防止機能の効果を減らすことになるが、繰り返し周期は25Hz、30Hz、またはより低い可分倍数に設定することができる。
コピー防止信号のパルス波形を決定する際に、信号の有効性の問題と再生可能性の問題と間に二律背反が存在する。これにより、防止機能による干渉がより長く続くため、例えばより長いパルスを持つことが望ましい。しかしながら、より短いパルス幅から得られるより低い平均信号エネルギーによって、正規のコピー版を再生する場合に望ましい効果として削減される。
図7に示すように、好ましいパルスは19.5kHzの純音信号に相当する。この信号の振幅は、通常の消費者機器上のデジタルフルスケール(デジタルフルスケールに等しい振幅を有するデジタル音声信号からの2Vrmsのアナログ出力といえる)に対して、およそ−30dBから0dBの範囲であって良い。電圧に関しては、0.05Vrmsから2Vrmsの間の信号を表わす。この範囲外の値は、ある特定の状況、例えば、異なる市場で機器仕様が異なる場合、および/または、対象となる適用領域、即ち、次の処理が信号の振幅を変更する領域では、適当である。処理前のコピー防止信号の好ましい最大電圧は、約0.05Vrmsである。隣接するパルスが重なり合う時点までのパルス幅を利用できるが、通常のパルス幅は、約2msである。しかしながら、上述したように、このことは何らかの再生可能性の問題を引き起こす。
ベースコピー防止信号が単音よりも複雑である場合、パルスのグラフは図7および図8に示すものとは著しく異なるものとなる。しかし、選択されたパルス窓関数によるが、エンベロープは変わらないことが好ましい。
一定の音信号を用いる場合、適切な周波数を選択する際に複数の要因が考慮される。第一に、周波数は、聞き手の大半に聞こえないくらい十分高い必要がある。第二に、ある限度まで、周波数が高ければ高いほど、プリエンファシス・フィルタによる影響は大きくなる。第三に、再生中ではなく、習得中または放送中にコピー防止機能を実行している場合、周波数は、処理、符号化、放送、復号化/復調、そして起こりうる再変調を含む次の一連の信号回路を通過するのに十分低い必要がある。従って、コピー防止信号が聞こえないままになるように、周波数下限値を設定する。一方、符号化システムの帯域内に信号が残るように上限値を設定する。
従って、実際は、同時にまたは順次用いられている周波数範囲はおよそ17kHzと22kHzとの間が適切である。防止機能が、例えば、リニアPCMオーディオを含むDVDビデオディスク用等、ドルビーAC−3符号化処理と互換性がある必要がなければ、およそ22kHzから24kHzのより高い周波数が好ましい。さらに、純音またはノイズ帯域をゲーティングするか、または切り替えることによって、高周波数信号を生成しても良い。
あるいは、原音声信号のコンテンツおよび/または人間の聴覚系に基づいて、聴覚心理原理を用いて、コピー防止信号の周波数と振幅を動的に選択することができる。例えば、より音の大きい原信号が流れている間に、聞こえることがないように、即ちテレビ受像機内部の可聴相互作用を引き起こさずに、より高い振幅で、コピー防止信号を付加することができる。一方、例えば、ドルビーAC−3処理では、符号化処理と復号処理は通常、音声信号のとても静かな部分のレベルを上昇させる。従って、静かな部分を検出するためのドルビー処理の動作範囲制御機能が影響を受けないように、静かな部分ではコピー防止信号の振幅が低減されることが好ましい。
あるいは、例えば、上述したドルビーAC−3の符号化処理内のダイナミック・レンジ圧縮等、次の符号化処理のある構成要素がコピー防止機能の存在により好ましくない状態で変更される場合、符号化されたビットストリーム自体を後処理することによって出力ビットストリーム内の望ましくない変更を修正することが可能である。これは、原信号とコピー防止信号を符号化処理し、次に原信号の符号化処理から対応する構成要素とコピー防止信号の符号化処理によって望ましくない状態で変更された構成要素を置換することにとって有利である。状況次第で、これらの構成要素のうちどれが原信号を符号化処理したものではないかを予測したり、既知の値、または予測値とこれらの構成要素を置換することが可能である。
コピー防止信号の聴覚心理的選択は、上述した本出願人の欧州特許により詳細に説明されている。聴覚心理的処理、およびレコーダー・モデリング処理は、上述した防止処理の入力部ではなく出力部で、または入力部と出力部で行われるように構成される。
特定の聴覚心理符号器への好適なコピー防止信号の適用が、「短ブロック検出」のきっかけとなることが分かった。これを補正するために、コピー防止信号に用いられるものとほぼ同じ周波数の低レベル「パッチ」信号をパルス間に付加することが好ましい。そのような信号は、短ブロック検出を妨げ、代わりに符号器に長ブロック検出を採用させることが分かった。しかしながら、パッチ信号は、聴覚心理符号復号器が長ブロック符号化を用いる部分でコピー防止信号に付加されるべきである。さもなければ、結果として得られる信号の品質が低下してしまう。
上述した好適な一実施形態に係る処理は、二つのステレオチャンネル各々に同時に処理を適用することによって、ステレオ信号に簡単に適用することができる。これは、これらのチャンネルが通常ステレオ複製にどの程度混合されるかに依存するが、マルチチャンネル音声信号のすべてのチャンネルというよりは、いくつかのチャンネルを処理するのに有益であるが、任意の音声チャンネル数まで拡張されてもよい。
コピー防止機能と、特定のアクティブ・マトリックス・サラウンド・デコーダー・システムの動作との間の干渉を避けるために、パルス信号の相対タイミングと位相とを既知の位相検出回路を用いて原音声信号のそれらと一致するように変更することができる。これにより、サラウンド・デコーダー内の同様の位相検出器がコピー防止システムと混同されないようになる。
さらに、コピー防止信号の位相、周波数、および/または振幅のうち一つ以上は、一つ、いくつか、またはすべてのチャンネルで異なるようにしても良い。これらのチャンネルでは、提案された修正に敏感な機器上で保護信号の十分な再生可能性を保証することが必要である。結果として、防止機能を取り除くことの難しさは、チャンネルごとに異なる。そのような機器は、サラウンド・サウンド・デコーダーだけでなく、信号をマトリックス化する、または変調するその他の機器を含んでも良い。従って、各チャンネルの防止信号は、それぞれ独立していても良いし、異なっているが関連していても良い。
ビデオ信号との完全な同期化が可能である場合、例えば、コピー防止信号をセットトップ・ボックスに適用する場合は、パルス発生器はビデオフィールド周期で正確に動作し、ビデオフィールド周期に固定される。実際に、パルス発生器は、ビデオ同期化セパレータであっても良い。また、ビデオ信号の垂直同期化パルスの検出により生成される新たなパルス列は遅延しても良いし、窓関数を起動するために用いても良い。できるだけ多くのVCRにおいて、ビデオヘッド切り替えと音声ヘッド切り替え間の遅延を一致させるように、遅延を選択する。国内のVCRでは、少なくとも二つの異なる音声・ビデオヘッド切り替えオフセットが一般的であり、これらはPALシステムの場合はおよそ40度および60度であることが分かった。完全な同期化が可能である場合、これらの二つ以上の遅延を周期的に切り替えることによって、できるだけ多くのビデオ・レコーダーで防止効果が生じることが好ましい。
所望の同期周期が知られていないときでも、通常のハイファイ・ステレオVCRのベースバンド・オーディオおよびFM周波数変調領域で動作する各種のAGCのような機能、即ち、有効なコピー防止効果が得られる。これは、一秒間に0.1倍から10倍の速度でパルス繰り返し周期が、およそ20Hzから150Hzの間を上下するので、パルス繰り返し周期の変動に依存する。これは、図9に記載されている回路を用いるが、緩やかな正弦波の入力によって制御されるパルス繰り返し周期によっても達成できる。その周期を変更し、一定周期と変更された周期との間を切り替えることにより、レコーダー全体に対して幅広く効果を最大限に生かすことができる。また、コピー防止機構が、異なるフィールド同期周期、例えばPAL、NTSC、SECAM等を採用している記録機構に適用可能となるように、パルス生成周期を変更することができる。
さらに、入力音声信号の音の大きさ、または現在の音の大きさと部分的な音の大きさの平均との間の相違に比例、または反比例して、パルスの繰り返し周期を変更することが特に有効であることが分かった。例えば、音声信号では、防止効果は、不愉快な方法で音声が「飛び回る」ことだと分かる。また、防止信号の振幅や周波数もこのように変更することができる。
本発明の別の一実施形態では、防止信号の速度の基準として、垂直同期周期の代わりに、または垂直同期周期とともに水平同期周期を用いることができる。この構成では、防止信号はパルス状である必要はなく、純正弦波であることが好ましい。走査線周波数、または複数の走査線周波数と等しい純正弦波は、上述したフィールド同期化ベースのシステムの効果や利点のうちのいくつかを満足に実現することが分かった。これは、たとえ走査線周波数が従来の音声周波数範囲外であっても、多くのVCRの音声入力が依然として走査線周波数の高調波の影響を受けやすいからである。
この別の一実施形態の利点は、パルスのゲーティングや窓を掛けることも不要であるため、音声コピー防止信号をより簡単に生成できることである。一方、不利点は、防止信号が走査線周波数でない限り、周波数が高すぎて、今日用いられている多くの媒体や放送システムによって蓄積、再生、送信することができないことである。結果として、防止機能が必ずしも利用可能とは限らない。
媒体や放送システムが、高周波信号を蓄積、送信することができると仮定すると、走査線周波数のちょうど二倍の純音の音声コピー防止信号が好ましい。これは、60Hzのフィールド周期で動作するシステムの場合、防止信号は31,468.5Hzであるべきであることを意味する。また、50Hzのフィールド周期で動作するシステムの場合、防止信号は31,250Hzであるべきである。
プリエンファシス・フィルタがこの周波数範囲を大きく上昇させるため、これらの周波数でのVHSハイファイ・ステレオ・レコーダーへの影響は良好である。上述の欧州特許出願で述べられているように、この周波数はしばしばレコーダーの高周波バイアス信号と強く相互作用する周波数範囲に含まれるため、たいていのVHS単一機への影響も良好である。このような範囲の第一はおよそ15kHz〜20kHz、第二はおよそ29kHz〜31kHzである。
好適な一実施形態の異なる実施例を説明してきたが、これらの機構のいくつか、またはすべての特長を組み合わせ、不規則に、または聴覚心理に基づいて、それらを切り替えることによって、効果的な音声・コピー防止装置を形成することができることは明らかである。
本発明の好適な一実施形態によって用いられるVHSハイファイ記録装置の特性を以下に要約する。
1.テープのドロップアウトの深刻なノイズ
2.ヘッド切り替え付加規則音
3.1.および2.の影響を秘匿する欠陥回路
4.テープ上の低信号対ノイズ比
5.高振幅・高周波信号の存在下で不完全に作用する、これらの欠陥を秘匿するように設計された周波数依存圧縮・伸張処理
6.ベースバンドオーディオ・FM変調領域で動作する各種AGCと同様の機能
好適な一実施形態では、ドロップアウト補正回路とコンパンダー回路の両方に対する高周波数パルスの影響の組み合わせに依存しているが、最良の結果をもたらすことが分かった。従って、どちらか一方の効果(影響)が働くように、原音声信号にパルスを付加しても良いことは明らかである。
例えば、ヘッド切り替えによって影響を受けるパルスと信号の一部との間に重なる部分がないようにパルスを信号に付加すると、コンパンダー回路の動作のみが影響を受けることになる。あるいは、信号の大きさやコンパンダー回路の動作によるが、高周波パルスの防止信号を、ヘッド切り替えが行われる信号領域に付加しても良い。これは、記録前後の信号の圧縮やその後の伸張にほとんど、またはまったく影響を与えない。
次に、上述したコピー防止信号の影響を取り除くための、好適な迂回装置について説明する。
迂回装置は、時間領域、および周波数領域の両方でコピー防止信号の位置を特定し、それを除去しなければならないことは明らかである。除去された信号の時間領域、および周波数領域は、その後、空/ブランクのままとすることもでき、既知の音声復帰方法を用いて置換/パッチすることも可能である。
好適な迂回装置は、コピー防止信号の位置を特定するために、特定の時間領域および周波数領域の相対的または絶対的信号エネルギーを分析するように構成される。
コピー防止機能の実施によるが、コピー防止信号自体の位置を特定することは自明な、または難しいことである。
最も簡単な例では、迂回装置は、ハイファイ・レコーダーの記録ヘッドのビデオ同期周期で発生する受信信号のパルスを検出するように構成された検出器を備える。従って、検出器は、およそ50.1Hzまたは60.1Hzの周波数で発生するパルスを探す。候補となるパルスが見つかると、検出器はそのパルスをさらに処理してその幅や周波数を判定し、それらが事前に定義された防止パルスと一致するかどうかを確認する。検出器は、少なくとも記録ヘッドと部分的に同期してパルスが発生するという事実を利用することによって、このように同期しないパルスを無視することができる。
このような検出器は、注目の周波数領域を分離するフィルタと、エンベロープ・フォロワーと、ピーク検出器と、ピーク間の時間を測定するタイマと、ヘッド切り替え周期に対応する予測ピークピッチを検出する制御論理を備えることが好ましい。
付加される防止信号がさらに複雑である場合、例えば、独自のタイミングで変動するパルスや、純正弦波が付加される場合は、適当なコピー防止信号のモデル、または適当なコピー防止信号のパラメータに関する仮説を用いることによって、より正確に特定することができる。「知的」統計モデルを用いることによって、コピー防止信号の位置を判定することもできるが、周知のスペクトル解析ツールを用いて手動でコピー防止信号を探し、発見したパラメータを迂回装置に変換することは困難であるため、人間のオペレータに対するコスト効率が高くなることが分かった。当業者であれば、既知の信号が存在する、または存在しない特定の時間・周波数範囲を分析するために装置を設計し、構築することができる。
聴覚心理感覚モデル、または録音モデルを用いて、第一の例の防止信号の形式を判定する場合、コピー防止信号がどこに付加されたかを予測するならば、迂回装置がこれらの、または同様のモデルを用いて、その位置を特定する作業を補助することが好ましい。
一旦位置が特定されると、適応フィルタ、または当業者によって容易に設計されるその他の処理を用いて、信号の対応する部分を除去することができる。対応するランプ関数または窓関数を用いて、フィルタまたは処理を回路の内外で徐々に切り替えることができる。これにより、過渡信号の切り替えを防ぐことができ、また、切り替え周期、タイミング、および幅といった特性をコピー防止信号自体のそれらの特性と一致するか、または超えるように選択することができる。
あるいは、通常、周囲の音声信号と、壊れた、または失った音声部分を置換するために用いられる既知の音声復帰方法を用いることで、コピー防止信号が除去された領域を置換することができる。置換工程を除去工程の代わりに用いることが可能である。パルスタイミングが検出されない場合、上述したパラメータから判定される適当な周波数範囲を除去または置換することによって、コピー防止信号を除去することができる。
さらに、上述したコピー防止信号を用いることで、デジタルレコーダーによる信号の記録を防止することが可能である。デジタルレコーダーは、記録を開始する前に、入力アナログ信号をデジタル信号に変換するだけでなく、たいていは、上述した回転記録ヘッドドラムを用いない。結果として、防止信号は、記録または再生処理に影響を与えることはない。
しかしながら、デジタルレコーダーに記録しないよう指示する命令として、防止信号の存在、または防止信号自体の特殊な形態を利用することができる。次に、例えば、上述した迂回装置に用いる検出器をデジタルレコーダーに用いることができる。これにより、防止信号を検出し、その結果、処理することができる。
例えば、防止信号の存在をデジタルレコーダーに対する記録を許可しないという命令とみなすことが好ましい。従って、音声ヘッドドラムの同期周期で発生するパルス、またはそれに近い同期周期で発生するパルスを特定することで、検出器が信号を検出する場合に記録を防ぐことができる。
あるいは、位置、タイミング、振幅、周波数、幅、その他の付加される防止信号の特性を変更して、より複雑な命令や符号化データを表わすこともできる。例えば、デジタル値1は、上述した属性のうちのいずれかの特定値によって符号化され、また0値は、異なる、複雑な値によって符号化される。次に、データまたは命令によって、信号コンテンツの持ち主を示す持ち主情報、ライセンス情報、信号のコピー可能回数の制限、一時的コピーが保持される時間長等を伝送できる。
デジタルレコーダーにインストールするチップ形式やレコーダー自体の制御論理等、ハードウェアまたはソフトウェアのいずれかで、検出器を実施することができる。
本発明の好適な一実施形態は、ビデオ・ハイファイ記録装置を対象にしているが、複数の切り替え記録ヘッドを有するテープ記録装置は、上述した防止機能を利用することができることは明らかである。
本発明は、一例として、また以下の図面を参照することでより詳細に説明される。
本発明の通常のVHSハイファイ・ステレオVCR内の記録ヘッドの概略図である。 本発明のVHSハイファイ記録機構内の音声信号およびビデオ信号の周波数スペクトルを示すグラフである。 本発明のVHSハイファイ・ステレオVCR内の音声信号処理のブロック図である。 本発明のコンパンダー回路の圧縮・伸張効果を示す概略図である。 図3の圧縮回路を示すブロック図である。 本発明のコンパンダー回路の周波数特性の概略を示すグラフである。 本発明に係る好適なコピー防止信号を示す図である。 図7のコピー防止信号の一部をより詳細に示す図である。 図6のコピー防止信号を生成する好適な装置を示す図である。 本発明のソフトウェア処理での本発明の好適な一実施形態の実施を示すフローチャートである。

Claims (1)

  1. 保護すべき信号にコピー防止信号を付加する装置であって、
    保護すべき信号を受信する入力部と、
    テープレコーダーによる録音時に、保護された信号を形成するために、少なくとも前記信号の音声成分を不連続期間に記録し、録音中および/または再生中に前記不連続期間をマスクするための補正回路を用い、コピーの再生時に前記不連続期間をマスクする試みがなし得ない程聞き取れるように、前記信号の前記音声成分にコピー防止信号を付加し、記録中に前記補正回路の動作を損傷させる、信号の音声信号成分にコピー防止信号を付加する手段と、
    前記コピー防止信号を出力する出力部とを有する、ことを特徴とする装置。
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