JP2008514681A - Hiv阻害性5−置換ピリミジン - Google Patents

Hiv阻害性5−置換ピリミジン Download PDF

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Abstract

式(I)
【化1】
Figure 2008514681

{式中、Aは−CH−CH−、−CH=CH−、−C≡C−であり、Rは水素、アリール、ホルミル、C1−6アルキルカルボニル、C1−6アルキル、C1−6アルキルオキシカルボニルであり、Rはヒドロキシ、ハロ、C1−6アルキル、カルボキシル、シアノ、−C(=O)R、ニトロ、アミノ、モノもしくはジ(C1−6アルキル)アミノ、ポリハロメチルであり、Xは−NR−、−O−、−S−、−S(=O)−であり、RはH、C1−6アルキル、ハロであり、RはH、C1−6アルキル、ハロであり、Rはニトロ、アミノ、モノ−およびジC1−4アルキルアミノ、アリール、ハロ、−CHO、−CO−R、−COOR、−NH−C(=O)H、−NH−C(=O)R、−CH=N−O−Rであり、RはC1−4アルキル、アミノ、モノ−もしくはジ(C1−4アルキル)アミノまたはポリハロC1−4アルキルであり、Rは水素、C1−6アルキル、アリールC1−6アルキルであり、Rは水素、C1−6アルキル、アリールであり、pは1または2であり、アリールは場合により置換されていてもよいフェニルである}
で表されるHIV複製阻害剤、これらのN−オキサイド、薬学的に受け入れられる付加塩、第四級アミンまたは立体化学異性体形態、これらの化合物を活性材料として含有させた薬剤組成物、そして前記化合物および組成物を製造する方法。

Description

本発明はHIV(ヒト免疫不全ウイルス)複製阻害特性を有するピリミジン誘導体に関する。本発明は、更に、それらの製造方法およびそれらを含有させた薬剤組成物にも関する。本発明は、また、前記化合物をHIV感染の予防または治療で用いることにも関する。
HIVウイルスが現在入手可能なHIV薬剤に対して示す耐性が継続して治療が失敗に終わる主要な原因になっている。それによって通常はいろいろな活性プロファイルを示す2種以上の抗−HIV剤の組み合わせ治療の導入がもたらされた。HAART治療(高活性抗レトロウイルス治療)が導入された結果としてそれで治療されたHIV患者集団の疾病率および死亡率が有意に低下したことで大きな進展がもたらされた。HAARTは、ヌクレオシド系逆転写酵素阻害剤(NRTI)、非ヌクレオシド系逆転写酵素阻害剤(NNRTI)およびプロテアーゼ阻害剤(PI)のいろいろな組み合わせを伴う。抗レトロウイルス治療の現在の指針では、最初の治療でそのような3種類を組み合わせた治療法が推奨されている。しかしながら、そのような多剤治療を用いたとしてもHIVは完全にはなくならず、長期治療によって通常は多剤耐性がもたらされてしまう。特に、抗−HIV組み合わせ治療を受けた患者の中の半分はその治療に充分には反応しないが、その理由は、主に、用いられた1種以上の薬剤にウイルスが耐性を示すことによる。また、そのような耐性ウイルスは新しく感染した人にも入り込み、その結果として、そのような薬剤未投与の患者の治療任意選択がひどく限られてしまうことが分かった。
従って、HIVに対して活性のある有効な材料の新規な組み合わせが継続して求められている。化学的構造および活性プロファイルの点で異なる新規な種類の有効な抗−HIV活性材料は新しい種類の組み合わせ治療に有用である。従って、そのような活性材料を見つけだすことができれば、それは目標の達成にとって非常に望ましいことである。
WO 99/50250 WO 00/27825 WO 01/85700 WO 99/50256 EP−834 507
本発明の目的は、HIV複製阻害特性を有する特に新規な系列のピリミジン誘導体を提供することにある。特定の置換アミノピリミジンが特許文献1、2およびお3に開示されており、そしてHIV複製阻害特性を有するアミノトリアジンが特許文献4および5に開示されている。
本発明の化合物は、構造、薬理学的活性および/または薬理学的効力の点で従来技術の化合物とは異なる。特に置換されているピリミジンの5位に特定の置換基を導入するとヒト免疫不全ウイルス(HIV)の複製を阻害する能力を有する点で好ましく作用するばかりでなくまた変異株、特に1種以上の公知NNRTI薬剤(非ヌクレオシド系逆転写酵素
阻害薬)に耐性を示すようになった株(このような株を薬耐性もしくは多剤耐性HIV株と呼ぶ)の複製を阻害する能力が向上することで好ましく作用する化合物がもたらされることを見いだした。
従って、本発明は、1つの面において、式
Figure 2008514681
{式中、
Aは、−CH−CH−、−CH=CH−、−C≡C−であり、
は、各々独立して、水素、アリール、ホルミル、C1−6アルキルカルボニル、C1−6アルキル、C1−6アルキルオキシカルボニルであり、
は、ヒドロキシ、ハロ、C1−6アルキル、カルボキシル、シアノ、−C(=O)R、ニトロ、アミノ、モノもしくはジ(C1−6アルキル)アミノ、ポリハロメチルであり、
は、−NR−、−O−、−S−、−S(=O)−であり、
は、H、C1−6アルキル、ハロであり、
は、H、C1−6アルキル、ハロであり、
は、ニトロ、アミノ、モノ−およびジC1−4アルキルアミノ、アリール、ハロ、−CO−H、−CO−R、−COOR、−NH−C(=O)H、−NH−C(=O)R、−CH=N−O−Rであり、
は、C1−4アルキル、アミノ、モノ−もしくはジ(C1−4アルキル)アミノまたはポリハロC1−4アルキルであり、
は、水素、C1−6アルキル、アリールC1−6アルキルであり、
は、水素、C1−6アルキル、アリールであり、
各pは、1または2であり、
各アリールは、フェニル、または各々がハロ、ヒドロキシ、メルカプト、C1−6アルキル、ヒドロキシC1−6アルキル、アミノC1−6アルキル、モノ−もしくはジ(C1−6アルキル)アミノC1−6アルキル、C1−6アルキルカルボニル、C3−7シクロアルキル、C1−6アルキルオキシ、C1−6アルキルオキシカルボニル、C1−6アルキルチオ、シアノ、ニトロ、ポリハロC1−6アルキル、ポリハロC1−6アルキルオキシ、アミノカルボニルから独立して選択される1、2、3、4または5個の置換基で置換されているフェニルである}
で表される化合物、これらのN−オキサイド、薬学的に受け入れられる付加塩、第四級アミンまたは立体化学異性体形態に関する。
本明細書の上または本明細書の以下で用いる如き「C1−4アルキル」は、基としてか或は基の一部として、炭素原子数が1から4の直鎖もしくは分枝鎖飽和炭化水素基、例えばメチル、エチル、プロピル、1−メチルエチル、ブチルなどを定義するものであり、C1−6アルキルは、基としてか或は基の一部として、炭素原子数が1から6の直鎖もしく
は分枝鎖飽和炭化水素基、例えばC1−4アルキルで定義した基およびペンチル、ヘキシル、2−メチルエチルなどを定義するものであり、C1−2アルキルは、メチルまたはエチルを定義するものであり、C3−7シクロアルキルは、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシルおよびシクロヘプチルの総称である。とりわけ好適なC1−6アルキルはC1−4アルキルまたはC1−2アルキルである。
本明細書の上で用いた如き用語(=O)は、これが炭素原子と結合している時にはカルボニル部分を形成しており、硫黄原子と結合している時にはスルホキサイド部分を形成しており、そしてこの用語の2つが硫黄原子と結合している時にはスルホニル部分を形成している。
用語「カルボキシル、カルボキシまたはヒドロキシカルボニル」は、基−COOHを指す。
用語「ハロ」は、フルオロ、クロロ、ブロモおよびヨードの総称である。ポリハロメチルを本明細書の上および本明細書の以下で基または基の一部として用いる場合、これは一ハロ置換もしくは多ハロ置換されているメチル、特に1個以上のフルオロ原子で置換されているメチル、例えばフルオロメチル、ジフルオロメチルまたはトリフルオロメチルなどであるとして定義し、ポリハロC1−4アルキルまたはポリハロC1−6アルキルは、基または基の一部として、一ハロ置換もしくは多ハロ置換されているC1−4アルキルまたはC1−6アルキル、例えばハロメチルで定義した基など、1,1−ジフルオロ−エチル、2,2,2−トリフルオロエチル、ペンタフルオロエチルなどであるとして定義する。ポリハロメチル、ポリハロC1−4アルキルまたはポリハロC1−6アルキルの定義の範囲内でアルキル基にハロゲン原子が2個以上結合している場合、それらは同じまたは異なってもよい。
式(I)で表される化合物の定義または本明細書に示すサブグループのいずれかの中にアリールが存在する時にはいつでも、各アリールは独立してこの上に示した式(I)で表される化合物の定義または本明細書の以下に示す如きアリールのより限定的な定義で示す如くである。
いずれかの変項がいずれかの基の中に2回以上存在する場合、そのような変項の各定義は独立している。
本明細書に示す基の定義の中の制限のいずれも式(I)で表される化合物のグループばかりでなく本明細書に定義または記述する如何なるサブグループにも適用可能であることを意味する。
置換基から環系の中に線を引いた場合、これは、当該結合が適切な環原子のいずれと結合していてもよいことを示す。
式(I)で表される化合物の塩を治療で用いる場合、これは対イオンが薬学的に受け入れられるイオンである塩である。しかしながら、また、薬学的に受け入れられない酸および塩基の塩も使用可能であり、例えば薬学的に受け入れられる化合物を調製または精製する時などに使用可能である。塩が薬学的に受け入れられるか否かに拘わらず、あらゆる塩を本発明の範囲内に包含させる。
本明細書の上に記述した如き薬学的に受け入れられる付加塩は、これに式(I)で表される化合物が形成し得る治療的に活性のある無毒の酸付加塩形成を包含させることを意味する。後者は塩基形態を無機酸、例えばハロゲン化水素酸、例えば塩酸、臭化水素酸など
、硫酸、硝酸、燐酸など、または有機酸、例えば酢酸、プロピオン酸、ヒドロキシ酢酸、2−ヒドロキシプロピオン酸、2−オキソプロピオン酸、しゅう酸、マロン酸、こはく酸、マレイン酸、フマル酸、リンゴ酸、酒石酸、2−ヒドロキシ−1,2,3−プロパントリカルボン酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、4−メチルベンゼンスルホン酸、シクロヘキサンスルファミン酸、2−ヒドロキシ安息香酸、4−アミノ−2−ヒドロキシ安息香酸などの如き適切な酸で処理することで便利に得ることができる。逆に、塩形態をアルカリで処理することで塩形態を遊離塩基形態に変化させることも可能である。
酸性プロトンを含有する式(I)で表される化合物を適切な有機および無機塩基で処理することで治療的に活性のある無毒の金属もしくはアミン付加塩基塩形態に変化させることも可能である。適切な塩基塩形態には、例えばアンモニウム塩、アルカリおよびアルカリ土類金属塩、例えばリチウム、ナトリウム、カリウム、マグネシウム、カルシウム塩など、有機塩基との塩、例えば第一級、第二級および第三級の脂肪および芳香アミン、例えばメチルアミン、エチルアミン、プロピルアミン、i−プロピルアミン、ブチルアミンの4種類の異性体、ジメチルアミン、ジエチルアミン、ジエタノールアミン、ジプロピルアミン、ジイソプロピルアミン、ジ−n−ブチルアミン、ピロリジン、ピペリジン、モルホリン、トリメチルアミン、トリエチルアミン、トリプロピルアミン、キヌクリジン、ピリジン、キノリンおよびイソキノリン、ベンザチン、N−メチル−D−グルカミン、2−アミノ−2−(ヒドロキシメチル)−1,3−プロパンジオール、ヒドラバミン塩など、およびアミノ酸との塩、例えばアルギニン、リシンなどとの塩が含まれる。逆に、前記塩形態を酸で処理することで遊離酸形態に変化させることも可能である。用語「付加塩」は、また、式(I)で表される化合物が形成し得る水化物および溶媒付加形態も包含する。そのような形態の例は、例えば水化物、アルコラートなどである。
本明細書の上で用いた如き用語「第四級アミン」は、式(I)で表される化合物の塩基性窒素と適切な第四級化剤、例えば場合により置換されていてもよいアルキルハライド、アリールハライドまたはアリールアルキルハライド、例えばヨウ化メチルまたはヨウ化ベンジルなどとの反応によって式(I)で表される化合物が形成し得る第四級アンモニウム塩を定義するものである。また、良好な脱離基を有する他の反応体、例えばトリフルオロメタンスルホン酸アルキル、メタンスルホン酸アルキルおよびp−トルエンスルホン酸アルキルなどを用いることも可能である。第四級アミンは正帯電している窒素を有する。薬学的に受け入れられる対イオンには、クロロ、ブロモ、ヨード、トリフルオロアセテートおよびアセテートが含まれる。イオン交換樹脂を用いてその選択した対イオンを導入することも可能である。
本化合物のN−オキサイド形態は、これに1個または数個の第三級窒素原子が酸化されていわゆるN−オキサイドになっている式(I)で表される化合物を包含させることを意味する。
式(I)で表される化合物およびこれらのN−オキサイド、付加塩、第四級アミンおよび立体化学異性体形態の数種は不斉中心を1個以上含有する可能性があることで立体化学的異性体形態として存在し得ることは理解されるであろう。
本明細書の上で用いた如き用語「立体化学異性体形態」は、式(I)で表される化合物およびこれらのN−オキサイド、付加塩、第四級アミンまたは生理学的機能を有する誘導体が取り得る可能なあらゆる立体異性体形態を定義するものである。特に明記しない限り、化合物の化学的表示は、可能な立体化学異性体形態全部の混合物(この混合物は、基本的分子構造を有するジアステレオマーおよび鏡像異性体の全部を含有する)ばかりでなく他の異性体を実質的に含有しない、即ち伴う他の異性体の量が10%未満、好適には5%未満、特に2%未満、最も好適には1%未満の式(I)およびこれらのN−オキサイド、塩、溶媒和物または第四級アミンの個々の異性体形態の各々を表す。このように、例えば、式(I)で表される化合物が(E)であるとして示す場合、これは、その化合物が(Z)異性体を実質的に含有しないことを意味する。特に、そのような立体中心はR配置またはS配置を取り得、二価の環式(部分的)飽和基が有する置換基はシス配置またはトランス配置のいずれかを取り得る。
二重結合を有する化合物は前記二重結合の所にE(entgegen)またはZ(zusammen)立体化学を取り得る。用語「シス、トランス、R、S、EおよびZ」は、本分野の技術者に良く知られている。
式(I)で表される化合物の立体化学異性体形態を本発明の範囲内に包含させることを意味する。
また、式(I)で表される化合物の数種は互変異性体形態でも存在する可能性がある。そのような形態を前記式に明確には示さなかったが、それも本発明の範囲内に包含させることを意図する。
また、用語「式(I)で表される化合物」を本明細書の以下で用いる場合にはいつでも、それにそれらのN−オキサイド、塩、第四級アミンおよび立体異性体形態を包含させることを意味する。特に興味の持たれる化合物は、立体化学的に高純度の式(I)で表される化合物である。
式(I)で表される化合物の特別なサブグループまたは本明細書に示す式(I)で表される化合物のサブグループのいずれかは塩ではない形態、塩、N−オキサイド形態および立体化学異性体形態である。これらの中で特に興味の持たれる形態は、塩ではない形態、塩および立体化学異性体形態である。本明細書で用いる如き用語「塩ではない形態」は、塩ではない形態(たいていは遊離塩基形態であろう)の化合物を指す。
置換基が数多くの定義(例えばRおよびR10などの定義)のリストの中から各々独立して選択可能であると本明細書の上および本明細書の以下で述べる時にはいつでも、化学的に可能であるか或は化学的に安定な分子をもたらす可能な組み合わせの全部を意図する。
本明細書で定義する如き式(I)で表される化合物のサブグループのいずれにもまたそのような化合物のプロドラッグ、N−オキサイド、付加塩、第四級アミン、金属錯体および立体化学異性体形態のいずれも包含させることを意味すると理解されるべきである。
特別なサブグループの式(I)で表される化合物は、
(a)Aが−CH−CH−または−CH=CH−であるか、或は(b)Aが−CH=CH−である、
式(I)で表される化合物または本明細書に示す式(I)で表される化合物のサブグループのいずれかである。
さらなるサブグループの式(I)で表される化合物は、
(a)Rが水素、ホルミル、C1−6アルキルカルボニル、C1−6アルキル、C1−6アルキルオキシカルボニルであるか、
(b)Rが水素、C1−6アルキルであるか、
(c)Rが水素、メチルであるか、
(d)Rが水素である、
式(I)で表される化合物または本明細書に示す式(I)で表される化合物のサブグループのいずれかである。
さらなるサブグループの式(I)で表される化合物は、
(a)Rがシアノ、アミノカルボニルであるか、(b)Rがシアノである、
式(I)で表される化合物または本明細書に示す式(I)で表される化合物のサブグループのいずれかである。
さらなるサブグループの式(I)で表される化合物は、
(a)Xが−NR−、−O−であるか、
(b)Xが−NR−であるか、
(c)Xが−NH−、−N(C1−4アルキル)−、−O−であるか、
(d)Xが−NH−、−N(CH)−、−O−であるか、
(e)Xが−NH−、−N(C1−4アルキル)−であるか、
(f)Xが−NH−、−N(CH)−であるか、或は
(g)Xが−NH−である、
式(I)で表される化合物または本明細書に示す式(I)で表される化合物のサブグループのいずれかである。
他のサブグループの式(I)で表される化合物は、
(a)RがH、C1−6アルキル、ハロであるか、(b)RがH、C1−4アルキル、ハロであるか、(c)RがH、フルオロ、クロロ、ブロモ、メチルであるか、(d)RがH、メチルであるか、或は(e)Rがメチルである、
式(I)で表される化合物または本明細書に示す式(I)で表される化合物のサブグループのいずれかである。
更に他のサブグループの式(I)で表される化合物は、
(a)RがH、C1−6アルキル、ハロであるか、(b)RがH、C1−4アルキル、ハロであるか、(c)RがH、フルオロ、クロロ、ブロモ、メチルであるか、(d)RがH、メチルであるか、或は(e)Rがメチルである、
式(I)で表される化合物または本明細書に示す式(I)で表される化合物のサブグループのいずれかである。
更に他のサブグループの式(I)で表される化合物は、
(a)Rがニトロであるか、
(b)Rがアミノ、モノ−およびジC1−4アルキルアミノ、NH−C(=O)H、−NH−C(=O)Rであるか、
(c)Rがアミノ、モノ−およびジC1−4アルキルアミノであるか、
(d)Rがアリールであるか、
(e)Rがハロであるか、
(f)Rが−CO−H、−CO−R、−COORであるか、
(g)Rが−CO−Hであるか、
(h)Rが−CO−Rであるか、
(i)Rが−COORであるか、
(j)Rが−CH=N−O−Rである、
式(I)で表される化合物または本明細書に示す式(I)で表される化合物のサブグループのいずれかである。
更に他のサブグループの式(I)で表される化合物は、
(a)RがC1−4アルキル、アミノ、モノ−もしくはジ(C1−4アルキル)アミノ
であるか、
(b)RがC1−4アルキル、アミノまたはジメチルアミノであるか、
(c)Rがメチル、アミノ、モノ−もしくはジメチルアミノであるか、
(d)Rがアミノまたはジメチルアミノであるか、
(e)Rがメチル、アミノまたはモノ−もしくはジメチルアミノ、ポリハロメチルである、
式(I)で表される化合物または本明細書に示す式(I)で表される化合物のサブグループのいずれかである。
更に他のサブグループの式(I)で表される化合物は、
(a)Rが水素、C1−4アルキルであるか、或は(b)Rが水素またはC1−2アルキルである、
式(I)で表される化合物または本明細書に示す式(I)で表される化合物のサブグループのいずれかである。
更に他のサブグループの式(I)で表される化合物は、
(a)Rが水素、C1−4アルキルであるか、或は(b)Rが水素またはC1−2アルキルである、
式(I)で表される化合物または本明細書に示す式(I)で表される化合物のサブグループのいずれかである。
他のサブグループの式(I)で表される化合物は、
(a)アリールがフェニル、または各々がハロ、ヒドロキシ、メルカプト、C1−6アルキル、ヒドロキシC1−6アルキル、アミノC1−6アルキル、モノ−もしくはジ(C1−6アルキル)アミノC1−6アルキル、C1−6アルキルカルボニル、C3−7シクロアルキル、C1−6アルキルオキシ、C1−6アルキルオキシカルボニル、C1−6アルキルチオ、シアノ、ニトロ、ポリハロC1−6アルキル、ポリハロC1−6アルキルオキシ、アミノカルボニルから独立して選択される1、2または3個の置換基で置換されているフェニルであるか、
(b)アリールがフェニル、または各々がハロ、ヒドロキシ、メルカプト、C1−6アルキル、ヒドロキシC1−6アルキル、アミノC1−6アルキル、モノ−もしくはジ(C1−6アルキル)アミノC1−6アルキル、C1−6アルキルカルボニル、C1−6アルキルオキシ、C1−6アルキルオキシカルボニル、C1−6アルキルチオ、シアノ、ニトロ、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、アミノカルボニルから独立して選択される1、2または3個の置換基で置換されているフェニルであるか、
(c)アリールがフェニル、または各々がハロ、ヒドロキシ、C1−6アルキル、ヒドロキシC1−6アルキル、アミノC1−6アルキル、モノ−もしくはジ(C1−6アルキル)アミノC1−6アルキル、C1−6アルキルカルボニル、C1−6アルキルオキシ、C1−6アルキルオキシカルボニル、シアノ、ニトロ、トリフルオロメチルから独立して選択される1、2または3個の置換基で置換されているフェニルであるか、
(d)アリールがフェニル、または各々がハロ、ヒドロキシ、C1−6アルキル、C1−6アルキルオキシ、シアノ、ニトロ、トリフルオロメチルから独立して選択される1、2または3個の置換基で置換されているフェニルである、
式(I)で表される化合物または本明細書に示す式(I)で表される化合物のサブグループのいずれかである。
特に興味の持たれる化合物は、Aが−CH=CH−でありかつA上の置換基がE配置である式(I)で表される化合物または式(I)で表される化合物のサブグループのいずれかである(即ち、いわゆる「E」異性体)。
前記式(I)で表される化合物の調製は、Wが適切な脱離基、例えばハロゲン、例えばクロロ、ブロモ、トシル、メシル基などを表す式(II)で表される中間体と式(III)で表される中間体を反応させることで実施可能である。
Figure 2008514681
前記ピリミジン誘導体(II)と前記アミン(III)の反応を典型的には適切な溶媒の存在下で実施する。適切な溶媒は例えばアルコール、例えばエタノール、2−プロパノールなど;二極性の非プロトン性溶媒、例えばアセトニトリル、N,N−ジメチルホルムアミド;N,N−ジメチルアセトアミド、1−メチル−2−ピロリジノンなど;エーテル、例えばテトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、プロピレングリコールモノメチルエーテルなどである。この反応は酸性条件下で実施可能であるが、そのような酸性条件は、適切な酸、例えば樟脳スルホン酸などをある量で添加するか或は酸溶媒、例えばアルカノール、例えば1−もしくは2−プロパノールなどに溶解させた塩酸などを用いることで得ることができる。
式(I)で表される化合物の調製をまた以下のスキームに概略を示すように(IV−a)と(V−a)または(IV−b)と(V−b)のいずれかを反応させてX結合を生じさせることで実施することも可能である。
Figure 2008514681
この反応スキームにおいて、Wは適切な脱離基を表し、これは特に本明細書の上に示
した如き脱離基である。
特に、XがNRを表す式(I)で表される化合物[この化合物を式(I−a)で表す]の調製は、Wが適切な脱離基、例えばクロロまたはブロモなどである式(IV−c)で表される中間体と式(V−c)で表される中間体を反応させることで実施可能である。そのような脱離基Wの導入を、また、例えば相当するヒドロキシ官能を例えばPOClなどで脱離基に変化させることなどでインシトゥで実施することも可能である。(IV−c)と(V−c)の反応を好適には塩基、例えばトリエチルアミンなどの存在下の適切な溶媒中で実施する。適切な溶媒は、例えばアセトニトリル、アルコール、例えばエタノール、2−プロパノール、エチレングリコール、プロピレングリコールなど、極性のある非プロトン性溶媒、例えばN,N−ジメチル−ホルムアミド;N,N−ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキサイド、1−メチル−2−ピロリジノン、[bmim]PFなど;エーテル、例えば1,4−ジオキサン、プロピレングリコールモノメチルエーテルなどである。
Figure 2008514681
(IV−a)または(IV−b)と(V−a)または(V−b)の反応は、また、Xが−O−または−S−の場合にも適する。特に、XがOを表す式(I)で表される化合物[この化合物を式(I−b)で表す]の調製は、Xが適切な脱離基、例えばハロ、例えばクロロなどを表す式(VI)で表される中間体と式(VII)で表される中間体を適切な塩基、例えばKCOまたはカリウムt−ブトキサド(KOt−Bu)などおよび適切な溶媒、例えばアセトンまたはテトラヒドロフランなどの存在下で反応させることで実施可能である。特別な実施では、中間体(VII)を最初に室温で撹拌しながら適切な金属水素化物と有機溶媒中で反応させる。次に、−Wが適切な脱離基または脱離基の前駆体である中間体(VI)を添加する。
Figure 2008514681
式(I−b)で表される化合物の調製をまた式(IV−e)で表される中間体と式(V−d)で表される中間体をPOCl、適切な塩基、例えばKCOまたはカリウムt−ブトキサド(KOt−Bu)などおよび適切な溶媒、例えばアセトンまたはテトラヒドロフランなどの存在下で反応させることで実施することも可能である。
Figure 2008514681
チオ化合物(Xが−S−である)も同様な様式で得ることができ、それを本技術分野で公知の酸化手順で相当するスルホキサイドまたはスルホンに便利に変化させることができる。
がアリールである式(I)で表される化合物である式(I−c)で表される化合物の調製をまたWが適切な脱離基、例えばハロゲン、例えばクロロ、ブロモなどを表す化合物(I−d)を特殊な基、例えばホウ素酸[即ち−B(OH)]またはホウ酸エステル[即ち−B(OR)(ここで、Rはアルキルまたはアルキレンであり、例えばRはメチル、エチルまたはエチレンである)]を有するアリール基と反応させることで実施することも可能である。この種類の反応は典型的に銅塩、特に酢酸銅(II)の存在下で実施可能であり、そしてその反応混合物にピリジンの如き適切なクエンチャーを添加してもよい。
Figure 2008514681
がハロである式(I−d)で表される化合物である化合物(I−d−1)の調製を、例えば、相当する式(VI)で表される出発材料[これはWO−03/016306に記述されているようにして調製可能である]にハロゲン置換を受けさせることなどで実施する。適切な反応体を用いてハロ基に置換を受けさせることで他の脱離基を導入することができる。
Figure 2008514681
前記化合物(I−d−1)をピリミジン部分の5位に基−COORを有する相当する化合物(I−e)に変化させることができる。次に、その化合物(I−e)を相当するアミド(I−f)に変化させることができる。
Figure 2008514681
がニトロ基である式(I)で表される化合物である化合物(I−g)にニトロをアミノに変化させる還元を受けさせることでそれをピリミジン部分の5位にアミノ基を有する相当する化合物(I−h)に変化させることができる。次に、適切なアシル化反応を用いて前記化合物(I−h)を相当するアミド(I−i)に変化させることができる。
Figure 2008514681
が−CHOである式(I)で表される化合物である式(I−j)で表される化合物の調製は、化合物(I−d−1)と加圧COガスを蟻酸ナトリウムおよび適切な触媒、例えばジクロロビス(トリフェニルホスフィン)−パラジウム(II)などの存在下で反応させることで実施可能である。
Figure 2008514681
前記化合物(I−j)をヒドロキシルアミンと反応させて化合物(I−k)を生じさせた後、それにアルキル置換を受けさせることでRがアルキル置換オキシムである化合物(I−l)を生じさせることができる。また、前記化合物(I−j)をアルキルヒドロキシルアミンと反応させることで前記出発化合物(I−j)を化合物(I−l)に直接変化させることも可能である。
式(I)で表される化合物の調製を更に式(I)で表される化合物を本技術分野で公知の基変換反応に従って互いに変化させることで実施することも可能である。
第三級窒素をN−オキサイド形態に変化させるに適することが本技術分野で公知の手順に従って式(I)で表される化合物を相当するN−オキサイド形態に変化させることも可能である。前記N−オキサイド化反応は一般に前記式(I)で表される出発材料を適切な有機もしくは無機過酸化物と反応させることで実施可能である。適切な無機過酸化物には、例えば過酸化水素、アルカリ金属もしくはアルカリ土類金属の過酸化物、例えば過酸化ナトリウム、過酸化カリウムなどが含まれ、適切な有機過酸化物には過酸、例えば過安息香酸またはハロ置換過安息香酸、例えば3−クロロ−過安息香酸など、過アルカン酸、例えば過酢酸など、アルキルヒドロパーオキサイド、例えばt−ブチルヒドロパーオキサイドなどが含まれ得る。適切な溶媒は、例えば水、低級アルカノール、例えばエタノールなど、炭化水素、例えばトルエンなど、ケトン、例えば2−ブタノンなど、ハロゲン置換炭化水素、例えばジクロロメタンなど、およびそのような溶媒の混合物である。
またはRが水素である式(I)で表される化合物と適切なハロ導入剤、例えばN−クロロスクシニミドまたはN−ブロモスクシニミドまたはこれらの組み合わせなどを適切な溶媒、例えば酢酸などの存在下で反応させることでそれをRまたはRがハロを表す式(I)で表される化合物に変化させることができる。
がC1−6アルキルオキシカルボニルを表す式(I)である化合物を適切な塩基、
例えば水酸化ナトリウムまたはナトリウムメトキサイドなどと反応させることでRが水素を表す式(I)で表される化合物に変化させることができる。Rがt−ブチルオキシカルボニルの場合、トリフルオロ酢酸を用いた処理でRが水素である相当する化合物を製造することができる。
式(I)で表される化合物の数種および本発明に示す中間体の数種は不斉炭素原子を含有し得る。本技術分野で公知の手順を適用することで前記化合物および前記中間体の立体化学的に高純度の異性体形態を得ることができる。例えば、ジアステレオイソマーの分離は物理的方法、例えば選択的結晶化またはクロマトグラフィー技術、例えば向流分配、液クロなどの方法で実施可能である。ラセミ混合物を最初に適切な分割剤、例えばキラル酸などでジアステレオマー塩もしくは化合物の混合物に変化させた後に前記ジアステレオマー塩もしくは化合物の混合物を物理的、例えば選択的結晶化またはクロマトグラフィー技術、例えば液クロなどの方法で分離しそして最後に前記分離したジアステレオマー塩もしくは化合物を相当する鏡像異性体に変化させることで、前記ラセミ混合物から鏡像異性体を得ることができる。また、適切な中間体および出発材料の立体化学的に高純度の異性体形態を用いて立体化学的に高純度の異性体形態を得ることも可能であるが、但し介在する反応が立体特異的に起こることを条件とする。
式(I)で表される化合物および中間体の鏡像異性体形態を分離する代替様式は液クロ、特にキラル固定相を用いた液クロの使用を伴う。
中間体および出発材料の数種は公知化合物であり、商業的に入手可能であるか、或は本技術分野で公知の手順に従って調製可能である。
式(II)で表される中間体の調製は、Wが本明細書の上で定義した通りである式(VIII)で表される中間体と式(IX)で表される中間体を適切な溶媒、例えばテトラヒドロフランなどの存在下で場合により適切な塩基、例えばNaCOなどを存在させて反応させることで実施可能である。
Figure 2008514681
式(VIII)で表される中間体の調製は本技術分野で公知の手順に従って実施可能である。
中間体(V−a)および(V−b)の調製は下記のようにして実施可能である:
Figure 2008514681
が水素であるか或はXがNHである式(III)または(IV−a)で表される中間体[これらの中間体を式(III−a)および(IV−a−1)で表す]の調製は、式(XI)または(XII)で表される中間体と適切な還元剤、例えばFeなどをNHClおよび適切な溶媒、例えばテトラヒドロフラン、HOおよびアルコール、例えばメタノールなどの存在下で反応させることで実施可能である。
Figure 2008514681
Aが−CH−CH−を表す式(III−a)で表される中間体[この中間体を式(III−a−1)で表す]の調製は、式(XII−a)で表される中間体とPd/Cを適切な溶媒、例えばアルコール、例えばエタノールなどの存在下で反応させることで実施可能である。
Figure 2008514681
式(XII−a)で表される中間体の調製は、式(XIII)で表される中間体とジエチルシアノメチルホスホネートを適切な塩基、例えばNaOCHなどおよび適切な溶媒、例えばテトラヒドロフランなどの存在下で反応させることで実施可能である。
Figure 2008514681
式(XIII)で表される中間体の調製は、式(XIV)で表される中間体と適切な酸化剤、例えばMnOなどを適切な溶媒、例えばアセトンなどの存在下で反応させることで実施可能である。
Figure 2008514681
式(XIV)で表される中間体の調製は、式(XV)で表される中間体とNaBHをクロロ蟻酸エチル、適切な塩基、例えばN,N−ジエチルエタンアミンなどおよび適切な溶媒、例えばテトラヒドロフランなどの存在下で反応させることで実施可能である。
Figure 2008514681
式(XI)および(XII)で表される中間体の調製は、式(XVI)および(XVII)のそれぞれで表される中間体とHNO、NaNOまたはKNOをHSO
AcOHまたはCHSOHの存在下で反応させることで実施可能である。
Figure 2008514681
がOでありそしてRがブロモである式(V−b)で表される中間体[この中間体を式(V−b−1)で表す]の調製は、中間体(XVIII)とBrを適切な塩基、例えばN,N−ジエチルエタンアミンなどおよび適切な溶媒、例えばジメチルスルホキサイドなどの存在下で反応させることで実施可能である。
Figure 2008514681
式(V−b−1)で表される中間体をPOClと反応させることでRおよびWがクロロを表す式(V−a)で表される中間体[この中間体を式(V−a−1)で表す]に変化させることができる。
Figure 2008514681
Aが−CH=CH−でありそしてXがNHまたはOである式(III−a)で表される中間体[これらの中間体を式(III−a−2)および(III−a−3)のそれぞれで表す]の調製をまた式(XIX)および(XX)のそれぞれで表される中間体とHC=CH−CNをPd(OAc)、P(o−Tol)、適切な塩基、例えばN,N−ジ
エチルエタンアミンなどおよび適切な溶媒、例えばCH−CNなどの存在下で反応させることで実施することも可能である。
Figure 2008514681
前記式(I)で表される化合物は抗レトロウイルス特性(逆転写酵素阻害特性)、特にヒト免疫不全ウイルス(HIV)[これはヒトにおける後天性免疫不全症候群(エイズ)の病因である]に対抗する特性を示す。HIVウイルスは優先的にヒトT−4細胞に感染してそれらを死滅させるか或はそれらの正常な機能、特に免疫系を調整する機能を変化させる。その結果として、感染した患者はT−4細胞の数がずっと低下しかつ更にそれが異常な挙動を示すようになる。従って、免疫防御系が感染および新生物を防除することができなくなることでHIVに感染した被験体は一般に日和見感染、例えば肺炎などまたは癌で死亡する。HIV感染に伴う他の病気には、血小板減少症、カポジ肉腫および進行性脱髄で特徴づけられる中枢神経系の感染(結果として認知症および進行性構音障害、運動失調および見当識障害の如き症状がもたらされる)が含まれる。HIV感染は更にまた抹消神経障害、進行性全身性リンパ節腫(PGL)およびエイズ関連症候群(ARC)も伴う。
本化合物はまた(多)剤耐性HIV株、特に(多)剤耐性HIV−1株に対しても活性を示し、より詳細には、本化合物は、本技術分野で公知の1種以上の非ヌクレオシド系逆転写酵素阻害剤に対する耐性を獲得したHIV株、特にHIV−1株に対して活性を示す。本技術分野で公知の非ヌクレオシド系逆転写酵素阻害剤は、本化合物以外でありかつ本分野の技術者に公知の非ヌクレオシド系逆転写酵素阻害剤、特に商業的非ヌクレオシド系逆転写酵素阻害剤である。本化合物はまたヒトα−1酸糖蛋白にもほとんどか或は全く結合親和性を示さず、ヒトα−1糖蛋白が本化合物が示す抗HIV活性に影響を与えることはないか或は与えるとしても僅かのみである。
前記式(I)で表される化合物、これらのN−オキサイド、薬学的に受け入れられる付加塩、第四級アミンおよび立体化学異性体形態は、抗レトロウイルス特性、特に抗HIV特性、特にHIV−1活性を有することから、HIVに感染したヒトの治療およびそのような感染の予防で用いるに有用である。本発明の化合物は、一般に、ウイルスに感染した温血動物(ウイルスの存在に酵素である逆転写酵素が媒介するか或はそれの存在は逆転写酵素に依存する)の治療で用いるに有用であり得る。本発明の化合物を用いて予防または治療することができる病気、特にHIVおよび他の病原性レトロウイルスに関連した病気
には、エイズ、エイズ関連症候群(ARC)、進行性全身性リンパ節腫(PGL)ばかりでなくレトロウイルスが原因で起こる慢性の中枢神経系疾患、例えばHIV媒介型認知症および多発性硬化症なども含まれる。
従って、本発明の化合物またはこれらのサブグループのいずれも上述した病気に対抗する薬剤として使用可能である。前記治療方法または薬剤としての使用は、それをHIVに感染した被験体にHIVおよび他の病原性レトロウイルス、特にHIV−1に関連した病気を防除するに有効な量で投与することを含んで成る。前記式(I)で表される化合物は、特に、HIV感染の治療もしくは予防用薬剤を製造する時に使用可能である。
前記式(I)で表される化合物の有用性を鑑み、ウイルス感染、特にHIV感染に苦しんでいる温血動物(ヒトを包含)を治療する方法または温血動物(ヒトを包含)がそれに苦しまないようにする方法を提供する。前記方法は、温血動物(ヒトを包含)に式(I)で表される化合物、これのN−オキサイド、薬学的に受け入れられる付加塩、第四級アミンまたは可能な立体異性体形態を有効量で投与、好適には経口投与することを含んで成る。
本発明は、また、式(I)で表される化合物を治療的に有効な量で含有しかつ薬学的に受け入れられる担体または希釈剤を含有して成るウイルス感染治療用組成物も提供する。
本発明の化合物またはこれらのサブグループのいずれも投与の目的でいろいろな薬剤形態に調製可能である。適切な組成物として、薬剤を全身投与する目的で通常用いられるあらゆる組成物を挙げることができる。本発明の薬剤組成物を調製する時、個々の化合物を場合により付加塩形態で活性材料として有効量で薬学的に受け入れられる担体と密な混合物の状態で一緒にするが、そのような担体は投与で望まれる製剤の形態に応じて幅広く多様な形態を取り得る。そのような薬剤組成物を特に経口、直腸、経皮または非経口注射投与するに適した単位投薬形態にするのが望ましい。例えば、本組成物を経口投薬形態に調製しようとする時には、通常の薬学的媒体のいずれも使用可能であり、例えば液状の経口製剤、例えば懸濁液、シロップ、エリキシル、乳液および溶液などの場合には例えば水、グリコール、油、アルコールなど、または粉末、ピル、カプセルおよび錠剤の場合には固体状担体、例えば澱粉、糖、カオリン、希釈剤、滑剤、結合剤、崩壊剤などを用いることができる。投与が容易なことから錠剤およびカプセルが最も有利な経口投薬単位形態物に相当し、この場合には明らかに固体状の薬学的担体を用いる。非経口組成物の場合の担体は一般に無菌水を少なくとも大部分として含んで成るが、例えば溶解性を補助する目的などで他の材料を含有させることも可能である。例えば注射可能溶液を調製することも可能であり、この場合の担体には食塩溶液、グルコース溶液または食塩溶液とグルコース溶液の混合物が含まれる。また、注射可能懸濁液を調製することも可能であり、この場合には適切な液状担体、懸濁剤などを用いてもよい。また、使用直前に液状形態の製剤に変えることを意図する固体形態の製剤も含まれる。経皮投与に適した組成物の場合の担体に場合により浸透促進剤および/または適切な湿潤剤などを場合によりいずれかの性質を有する適切な添加剤と組み合わせて低い比率で含めてもよいが、そのような添加剤は、皮膚に有害な影響を有意な度合でもたらさないものである。前記添加剤は皮膚への投与を容易にしそして/または所望組成物の調製に役立ち得る。そのような組成物はいろいろな様式で投与可能であり、例えば経皮パッチ、スポットオン(spot−on)、軟膏などとして投与可能である。本発明の化合物をまた吸入または吹送で投与することも可能であり、その場合には、そのような様式で投与しようとする時に本技術分野で用いられる方法および製剤を用いて投与を行ってもよい。このように、本発明の化合物は一般に溶液、懸濁液または乾燥粉末の形態で肺に投与可能である。溶液、懸濁液または乾燥粉末を経口または鼻吸入もしくは吹送で送達する目的で開発された如何なるシステムも本化合物の投与で用いるに適する。
前記式(I)で表される化合物が示す溶解性を補助する目的で、適切な材料、例えばシクロデキストリンなどをその組成物に含有させてもよい。適切なシクロデキストリンはα−、β−、γ−シクロデキストリン、またはシクロデキストリンのアンヒドログルコース単位が有するヒドロキシ基の1個以上がC1−6アルキル、特にメチル、エチルまたはイソプロピルなどで置換(例えば無作為にメチル化されたβ−CDなど);ヒドロキシC1−6アルキル、特にヒドロキシエチル、ヒドロキシプロピルまたはヒドロキシブチル;カルボキシC1−6アルキル、特にカルボキシメチルまたはカルボキシエチル;C1−6アルキルカルボニル、特にアセチルで置換されているそれらのエーテルおよび混合エーテルである。錯化剤および/または可溶化剤として、β−CD、無作為にメチル化されたβ−CD、2,6−ジメチル−β−CD、2−ヒドロキシエチル−β−CD、2−ヒドロキシエチル−β−CD、2−ヒドロキシプロピル−β−CDおよび(2−カルボキシメトキシ)プロピル−β−CD、特に2−ヒドロキシプロピル−β−CD(2−HP−β−CD)が特に注目に価する。
用語「混合エーテル」は、シクロデキストリンが有する少なくとも2個のヒドロキシ基がいろいろな基、例えばヒドロキシ−プロピルおよびヒドロキシエチルなどでエーテル化されているシクロデキストリン誘導体を表す。
平均モル置換度(M.S.)をアンヒドログルコース1モル当たりのアルコキシ単位の平均モル数の尺度として用いる。平均置換度(D.S.)は1単位のアンヒドログルコース当たりに置換されたヒドロキシルの平均数を指す。M.S.およびD.S.値の測定はいろいろな分析技術、例えば核磁気共鳴(NMR)、質量分析(MS)および赤外分光法などで実施可能である。所定シクロデキストリン誘導体に関して得る値は使用する技術に応じて若干異なる可能性がある。好適には、質量分析で測定した時のM.S.は0.125から10の範囲でありそしてD.S.は0.125から3の範囲である。
経口または直腸投与に適した他の組成物には、式(I)で表される化合物と1種以上の薬学的に受け入れられる適切な水溶性重合体を含んで成る固体状分散体で構成されている粒子が含まれる。
本明細書の以下で用いる用語「固体状分散体」は、少なくとも2種類の成分[本ケースでは式(I)で表される化合物および水溶性重合体]を含んで成っていて一方の成分が他の成分1種または2種以上[薬学的に受け入れられる追加的調製剤(本技術分野で一般に公知である)、例えば可塑剤、防腐剤などを含める場合]の全体に渡って多少ともむらなく分散している固体状態(液体または気体状態とは対照的に)の系を定義するものである。前記成分の分散体がその系が化学的および物理的に全体に渡って均一または均質であるか或は熱力学で定義される如き1相で構成されているような状態の時、そのような固体状分散体は「固溶体」と呼ばれる。固溶体が好適な物理的系である、と言うのは、その中に入っている成分を一般にそれを投与した有機体が容易に生体利用することができるからである。このような利点は恐らくは前記固溶体が液状媒体、例えば胃腸液などと接触した時に液状の溶液に容易になり得ることで説明可能である。そのように溶解が容易なことは、少なくともある程度ではあるが、その成分が固溶体から溶解するに要するエネルギーの方がその成分が結晶または微結晶性固相から溶解する時に要するそれよりも低いことに起因し得る。
用語「固体状分散体」に、また、固溶体に比べて全体に渡る均質度が低い分散体も包含させる。そのような分散体は化学的および物理的に全体に渡って均一ではないか或は相を2相以上含んで成る。例えば、用語「固体状分散体」は、また、式(I)で表される非晶質、微結晶性もしくは結晶性化合物または非晶質、微結晶性もしくは結晶性の水溶性重合
体または両方が水溶性重合体または式(I)で表される化合物を含んで成る別の相または式(I)で表される化合物および水溶性重合体を含んで成る固溶体の中に多少ともむらなく分散しているドメインまたは小さな領域を有する系にも関する。前記ドメインは固体状分散体の中に存在し、ある種の物理的特徴で顕著に特徴づけられ、大きさが小さくかつ固体状分散体全体に渡ってむらなくかつ無作為に分布している領域である。
固体状分散体を生じさせる技術はいろいろ存在し、それらには、溶融押出し加工、噴霧乾燥および溶液蒸発が含まれる。
溶液蒸発方法は下記の段階:
a)式(I)で表される化合物および水溶性重合体を適切な溶媒に場合により高温で溶解させ、
b)点a)下でもたらされた溶液を場合により真空下で溶媒が蒸発するまで加熱する、
段階を含んで成る。その溶液をまた大きな表面の上に注ぎ込むことで薄膜を生じさせそして溶媒をそこから蒸発させることも可能である。
噴霧乾燥技術でもまた前記2成分を適切な溶媒に溶解させた後、その結果として生じた溶液を噴霧乾燥器のノズルに通して噴霧し、次に、その結果として生じた液滴から溶媒を高温で蒸発させる。
固体状分散体を生じさせるに好適な技術は溶融押出し加工であり、これは下記の段階:a)式(I)で表される化合物と適切な水溶性重合体を混合し、
b)そのようにして得た混合物に場合により添加剤を混合し、
c)そのようにして得た混合物の加熱および混合を均一な溶融物が得られるまで実施し、d)そのようにして得た溶融物を1個以上のノズルに通して押出し、そして
e)その溶融物をこれが固化するまで冷却する、
段階を含んで成る。
用語「溶融物」および「溶融」は幅広く解釈されるべきである。これらの用語は固体状態を液体状態に変えることを意味するばかりでなくまたガラス状態またはゴム状態に変えることも指し得、そしてその混合物の中の1成分が他の成分の中に多少とも均一に埋め込まれるようにすることができる。特別なケースでは、1成分が溶融しそして他の成分1種または2種以上がその溶融物の中に溶解することで溶液を生じ、それを冷却すると、有利な溶解特性を有する固溶体が生じ得る。
本明細書の上に記述した如き固体状分散体を生じさせた後、その得た生成物を場合により粉砕しそしてふるい分けしてもよい。
その固体状分散体である生成物を製粉または粉砕することで粒径が600μm未満、好適には400μm未満、最も好適には125μm未満の粒子を生じさせてもよい。
次に、本明細書の上に記述したようにして生じさせた粒子を通常の技術で配合することで薬学的投薬形態物、例えば錠剤およびカプセルなどを生じさせることができる。
本分野の技術者はこの上に記述した固体状分散体製造技術のパラメーター、例えば最も適切な溶媒、作業温度、使用すべき装置の種類、噴霧乾燥の速度、溶融押出し加工機の処理速度などを最適にすることができることは理解されるであろう。
そのような粒子に入れる水溶性重合体は、これを20℃の水溶液に2%(重量/体積)で溶解させた時の見かけ粘度が1から5000mPa.s、より好適には1から700m
Pa.s、最も好適には1から100mPa.sの重合体である。適切な水溶性重合体には、例えばアルキルセルロース、ヒドロキシアルキルセルロース、ヒドロキシアルキルアルキルセルロース、カルボキシアルキルセルロース、カルボキシアルキルセルロースのアルカリ金属塩、カルボキシアルキルアルキルセルロース、カルボキシアルキルセルロースエステル、澱粉、ペクチン、キチン誘導体、二糖、オリゴ糖および多糖、例えばトレハロース、アルギン酸またはこれのアルカリ金属およびアンモニウム塩、カラギナン、ガラクトマンナン、トラガカント、寒天、アラビアゴム(gummi arabicum)、グアーゴムおよびキサンタンゴム、ポリアクリル酸およびこれの塩、ポリメタアクリル酸およびこれの塩、メタアクリレート共重合体、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリビニルピロリドンと酢酸ビニルの共重合体、ポリビニルアルコールとポリビニルピロリドンの組み合わせ、ポリアルキレンオキサイド、およびエチレンオキサイドとプロピレンオキサイドの共重合体が含まれる。好適な水溶性重合体はヒドロキシプロピルメチルセルロースである。
また、上述した粒子を生じさせる時にWO 97/18839に開示されている如き1種以上のシクロデキストリンを水溶性重合体として用いることも可能である。前記シクロデキストリンには、本技術分野で公知の薬学的に受け入れられる非置換および置換シクロデキストリン、より詳細にはα、βまたはγシクロデキストリンまたはこれらの薬学的に受け入れられる誘導体が含まれる。
上述した粒子を生じさせる時に使用可能な置換シクロデキストリンには、米国特許第3,459,731号に記述されているポリエーテルが含まれる。さらなる置換シクロデキストリンは、シクロデキストリンが有する1個以上のヒドロキシ基の水素がC1−6アルキル、ヒドロキシC1−6アルキル、カルボキシ−C1−6アルキルまたはC1−6アルキルオキシカルボニルC1−6アルキルに置き換わっているエーテルまたはこれらの混合エーテルである。特に、そのような置換シクロデキストリンは、シクロデキストリンが有する1個以上のヒドロキシ基の水素がC1−3アルキル、ヒドロキシC2−4アルキルまたはカルボキシ−C1−2アルキル、より詳細にはメチル、エチル、ヒドロキシエチル、ヒドロキシプロピル、ヒドロキシブチル、カルボキシ−メチルまたはカルボキシエチルに置き換わっているエーテルである。
特にβ−シクロデキストリンエーテル、例えばM.NogradiがDrugs of
the Future、第9巻、No.8、577−578頁(1984)に記述した如きジメチル−β−シクロデキストリンが有用であり、ポリエーテル、例えばヒドロキシプロピルβ−シクロデキストリンおよびヒドロキシエチルβ−シクロデキストリンが例である。そのようなアルキルエーテルは置換度が約0.125から3、例えば約0.3から2のメチルエーテルであってもよい。前記ヒドロキシプロピルシクロデキストリンの製造は例えばβ−シクロデキストリンとプロピレンオキサイドの反応などで実施可能であり、それが示すMS値は約0.125から10、例えば約0.3から3などであり得る。
別の種類の置換シクロデキストリンはスルホブチルデキストリンである。
前記水溶性重合体に対する式(I)で表される化合物の比率は幅広く多様であり得る。例えば1/100から100/1の比率にしてもよい。シクロデキストリンに対する式(I)で表される化合物の興味の持たれる比率は約1/10から10/1の範囲である。より興味の持たれる比率は約1/5から5/1の範囲である。
更に、前記式(I)で表される化合物をナノ粒子の形態に調製するのも便利であり得、それの表面に表面修飾剤を有効平均粒径が1000nm未満に維持されるほどの量で吸着させる。有用な表面修飾剤には式(I)で表される化合物の表面に物理的に接着するが前
記化合物と化学的には結合しない表面修飾剤が含まれると考えている。
適切な表面修飾剤は好適には公知の有機および無機薬学的賦形剤から選択可能である。そのような賦形剤にはいろいろな重合体、低分子量のオリゴマー、天然産物および界面活性剤が含まれる。好適な表面修飾剤には非イオン性およびアニオン性界面活性剤が含まれる。
前記式(I)で表される化合物を調製する更に別の興味の持たれる方法は、前記式(I)で表される化合物を親水性重合体の中に混合しそしてその混合物で数多くの小型ビードの上を被膜として覆った薬剤組成物を伴い、そのようにして、便利に製造可能でありかつ経口投与用薬学的投薬形態物を調製するに適した組成物を生じさせることができる。
前記ビードは中心の円形もしくは球形コア、親水性重合体と式(I)で表される化合物の被膜および場合によりシールコーティング層を含んで成る。
前記ビードの中のコアとして用いるに適した材料は多様であるが、但し前記材料が薬学的に受け入れられかつ適切な寸法および堅さを有することを条件とする。そのような材料の例は重合体、無機物質、有機物質および糖およびこれらの誘導体である。
上述した薬剤組成物を投与が容易でありかつ投薬が均一である単位投薬形態物として調製するのが特に有利である。本明細書で用いる如き単位投薬形態物は、各単位が所望の治療効果をもたらすように計算して前以て決めておいた量の活性材料を必要な薬学的担体と一緒に含有する単位投薬物として用いるに適した物理的に個別の単位を指す。そのような単位投薬形態物の例は錠剤(刻み目付きまたは被覆錠剤を包含)、カプセル、ピル、粉末パケット、ウエハース、座薬、注射可能な溶液または懸濁液など、そしてこれらを複数に分割したものである。
HIV感染治療の技術者は、ここに示す試験結果から1日当たりの有効量を決定することができるであろう。1日当たり有効量は一般に体重1kg当たり0.01mgから50mg、より好適には体重1kg当たり0.1mgから10mgであろうと考えている。その日全体に渡って必要な量を2、3、4またはそれ以上のサブドース(sub−doses)として適切な間隔で投与するのも適切であり得る。そのようなサブドースは単位投与形態物1個当たりの活性材料含有量が例えば1から1000mg、特に5から200mgの単位投与形態物として調製可能である。
正確な投薬量および投与頻度は、本分野の技術者に良く知られているように、使用する式(I)で表される個々の化合物、治療すべき個々の状態、治療すべき状態のひどさ、個々の患者の年齢、体重および一般的身体状態ばかりでなく個人が受けている可能性がある他の医療に依存する。更に、治療すべき被験体の反応に応じかつ/または本発明の化合物を処方する医者の評価に応じて前記1日当たりの有効量を少なくするか或は多くしてもよいことも明らかである。従って、本明細書の上に挙げた1日当たりの有効量の範囲は単に指針であり、決して本発明の範囲も使用も限定することを意図するものでない。
式(I)で表される本化合物をウイルス感染の治療で用いる場合、これは単独または他の治療薬、例えば抗ウイルス薬、抗生物質、免疫調節薬またはワクチンなどと組み合わせて使用可能である。また、それらをウイルス感染の予防で用いる場合にも単独または他の予防薬と組み合わせて使用可能である。本化合物は、個人をウイルス感染に対して長期間に渡って保護するワクチンおよび方法で使用可能である。本化合物をそのようなワクチンで用いる場合、ワクチンにおける逆転写酵素阻害剤の通常の使用に一致した様式で、これは単独または本発明の他の化合物と一緒にか或は他の抗ウイルス薬と一緒に使用可能であ
る。このように、本化合物をワクチンで通常用いられる薬学的に受け入れられるアジュバントと組み合わせてもよく、そして個人をHIV感染に対して長期間保護する予防的に有効な量で投与してもよい。
また、式(I)で表される化合物と1種以上の追加的抗レトロウイルス化合物の組み合わせを薬剤として用いることも可能である。このように、本発明は、また、(a)式(I)で表される化合物および(b)1種以上の追加的抗レトロウイルス化合物を抗HIV治療で同時、個別または逐次的に用いる目的で組み合わせた製剤として含有させた製品にも関する。いろいろな薬剤を薬学的に受け入れられる担体と一緒に単一の製剤として組み合わせてもよい。そのような他の抗レトロウイルス性化合物は公知の抗レトロウイルス性化合物、例えばスラミン、ペンタミジン、チモペンチン、カスタノスペルミン、デキストラン(硫酸デキストラン)、ホスカルネット−ナトリウム(ホスホノ蟻酸トリナトリウム);ヌクレオシド系逆転写酵素阻害剤、例えばジドブジン(3’−アジド−3’−デオキシチミジン、AZT)、ジダノシン(2’,3’−ジデオキシイノシン;ddI)、ザルシタビン(ジデオキシシチジン、ddC)またはラミブジン(2’−3’−ジデオキシ−3’−チアシチジン、3TC)、スタブジン(2’,3’−ジデヒドロ−3’−デオキシチミジン、d4T)、アバカビルなど、非ヌクレオシド系逆転写酵素阻害剤、例えばネビラピン(11−シクロプロピル−5,11−ジヒドロ−4−メチル−6H−ジピリド−[3,2−b:2’,3’−e][1,4]ジアゼピン−6−オン)、エファビレンズ、デラビルジン、TMC−120、TMC−125など;ホスホネート系逆転写酵素阻害剤、例えばテノホビルなど;TIBO(テトラヒドロイミダゾ[4,5,1−jk][1,4]−ベンゾジアゼピン−2(1H)−オンおよびチオン)型の化合物、例えば(S)−8−クロロ−4,5,6,7−テトラヒドロ−5−メチル−6−(3−メチル−2−ブテニル)イミダゾ−[4,5,1−jk][1,4]ベンゾジアゼピン−2(1H)−チオンなど;α−APA(α−アニリノフェニルアセトアミド)型の化合物、例えばα−[(2−ニトロフェニル)アミノ]−2,6−ジクロロベンゼン−アセトアミドなど;トランス活性化蛋白質の阻害剤、例えばTAT阻害剤、例えばRO−5−3335など、またはREV阻害剤など;プロテアーゼ阻害剤、例えばインジナビル、リトナビル、サキナビル、ロピナビル(ABT−378)、ネルフィナビル、アムプレナビル、TMC−126、BMS−232632、VX−175など;融合阻害剤、例えばT−20、T−1249など、CXCR4受容体拮抗薬、例えばAMD−3100など;ウイルスインテグラーゼの阻害剤;ヌクレオチド様逆転写酵素阻害剤、例えばテノホビルなど;リボヌクレオチド系還元酵素阻害剤、例えばヒドロキシ尿素などであってもよい。
本発明の化合物をウイルス周期の中のいろいろなイベントを標的にする他の抗ウイルス薬と一緒に投与することによって、そのような化合物が示す治療効果を増強させることができる。この上に記述した如き組み合わせ治療は、そのような組み合わせの中の各化合物がHIV複製のいろいろな部位に作用することから、HIV複製を阻害する点で相乗効果を及ぼす。そのような組み合わせを用いると所定の通常の抗ウイルス薬の投薬量をこの薬剤を単一の治療薬として投与した時に比べて所望の治療もしくは予防効果をもたらすに要するであろう投薬量より低くすることが可能になる。そのような組み合わせを用いると通常の抗ウイルス治療薬が単独で示す副作用を当該薬剤が示す抗ウイルス活性を妨害することなく軽減またはなくすことが可能になる。そのような組み合わせを用いると、ある薬剤を単独で用いた時の治療に対して生じる耐性の起こり易さが低下すると同時にそれにいくらか伴う毒性が最小限になる。そのような組み合わせを用いるとまた通常の薬剤が示す効力をそれに伴う毒性を高めることなく向上させることも可能になる。
本発明の化合物を、また、HIV感染および感染に伴う病気または症状、例えばエイズおよびARC、例えば認知症などを予防または防除する目的で、免疫調節薬、例えばレバミゾール、ブロピリミン、抗ヒトアルファインターフェロン抗体、インターフェロンアル
ファ、インターロイキン2、メチオニンエンケファリン、ジエチルジチオカルバメート、腫瘍壊死因子、ナルトレキオンなど;抗生物質、例えばペンタミジンイセチオレートなど;コリン作動薬、例えばタクリン、リバスティグミン、ドネペジル、ガランタミンなど;NMDAチャンネル遮断薬、例えばメマンチンなどと組み合わせて投与することも可能である。また、式(I)で表されるある化合物を式(I)で表される別の化合物と組み合わせることも可能である。
本発明は本化合物をHIV感染の予防または治療で用いることに焦点を当てたものであるが、本化合物をまた他のウイルス(これの周期の中の必須なイベントが同様な逆転写酵素に依存している)用阻害剤として用いることも可能である。
以下の実施例は本発明を例示することを意図したものである。
[実施例]
本明細書では以降、「DMSO」はジメチルスルホキサイドであるとして定義し、「TFA」はトリフルオロ酢酸であるとして定義し、「DMF」はN,N−ジメチルホルムアミドであるとして定義し、そして「THF」はテトラヒドロフランであるとして定義する。
化合物1の製造
Figure 2008514681
中間体1(これの調製はWO−03/016306に記述されている)(0.0327モル)をCHCN(100ml)に入れて、これに室温でN−ブロモスクシニミド(0.0393モル)を分割して加えた。この混合物を室温で4時間撹拌した。沈澱物を濾過し、CHCNで洗浄した後、乾燥させることで所望の最終生成物を10.08g得た。その濾液に蒸発を受けさせた後、カラムクロマトグラフィー(溶離剤:CHCl 100;35−70μm)を用いた精製を実施した。高純度画分を集め、溶媒を蒸発させた後、その残留物にCHCNを用いた結晶化を受けさせた。収量:化合物1を2.4g。2画分を集めた。収量:化合物1を12.48g(86%、融点:>250℃)。
化合物2の製造
Figure 2008514681
化合物1(0.000273モル)をCHCN(5ml)に入れて、これに室温でN−ブロモスクシニミド(0.000327モル)を分割して加えた。この混合物を室温で4時間撹拌した。沈澱物を濾過し、CHCNで洗浄した後、乾燥させた。収量:0.065g(59%、融点:>250℃)。
化合物3の製造
Figure 2008514681
実施例1に示した手順と同じ手順を用い、中間体1の2−フルオロ−6−クロロ類似物(0.000128モル)およびN−ブロモスクシニミド(0.000154モル)をCHCN(5ml)に入れて出発することで、化合物3を0.037g得た(62%、融点:236℃)。
化合物4の製造
Figure 2008514681
中間体1(0.0273モル)をEtOH(180ml)に入れることで生じさせた懸濁液にCaCO(1.64g)を水(30ml)に入れることで生じさせた懸濁液を加えた。塩化ヨウ素(ICl)をCHClに入れて(1N)(22.5ml)滴下した。その混合物を室温で24時間撹拌した後、0℃に冷却し、そして濾過した。その濾液を真空下で乾燥させた後、EtOH(180ml)で取り上げ、濾過し、EtOHそしてCHCNで洗浄した後、乾燥させた。収量:8.5g。その濾液の一部に蒸発を受けさせた。その残留物に熱CHCNを用いた結晶化を受けさせた。その沈澱物を濾過した後、乾燥させた。収量:1.54g(総収率:78%)。
化合物5および6の製造
Figure 2008514681
2,4−ジクロロ−5−ニトロ−ピリミジン(0.0516モル)と4−(2−シアノエテニル)−2,6−ジメチルフェニルアミン(0.0516モル)の混合物を140℃のオイルバスの中で45分間撹拌した後、水と10%のKCOの混合物の中に注ぎ込んだ。沈澱物を濾過した後、その濾液にCHClを用いた抽出を受けさせた。その有機層を硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過した後、溶媒を蒸発させた。その残留物をシリカゲル使用カラムクロマトグラフィー(溶離剤:CHCl 100;35−70μm)で精製した。高純度画分を集めた後、溶媒を蒸発させることで中間体2を6.0g得た(35%、融点:>250℃)。
化合物5の製造
中間体2(0.0182モル)と4−シアノアニリン(0.0182モル)の混合物を5分間加熱して溶解させた後、水と10%のKCOの混合物の中に注ぎ込んだ。CHClおよび少量のMeOHを加えた後、沈澱物を濾過し、そして乾燥させた。収量:化合物5を7.4g(95%、融点:>250℃)。
化合物6の製造
化合物5(0.0180モル)と塩化錫(II)二水化物(0.125モル)をエタノール(100ml)に入れることで生じさせた混合物を70℃で一晩撹拌した後、水と10%のKCOの混合物の中に注ぎ込んだ。セライトを用いて沈澱物を濾過で除去した。その濾液を取り出した後、沈澱物をCHClおよびTHFで洗浄した。溶媒を蒸発させた。収量:化合物6を6.0g(87%、融点:>250℃)。
化合物5および6の2−フルオロ−6−クロロ−フェニル類似物の製造
2,4−ジクロロ−5−ニトロ−ピリミジン(0.0153モル)と4−(2−シアノエテニル)−2−フルオロ−6−クロロ−フェニルアミン(0.0153モル)の混合物を5分間加熱して溶解させた後、水と10%のKCOの混合物の中に注ぎ込み、そしてCHClを用いた抽出を実施した。その有機層を硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過した後、溶媒を蒸発させた。その残留物をシリカゲル使用カラムクロマトグラフィー(溶離剤:CHCl 100;35−70μm)で精製した。高純度画分を集めた後、溶媒を蒸発させた。収量:2−クロロ−4−[4−(2−シアノエテニル)−2−フルオロ−6−クロロ−フェニルアミノ]−5−ニトロ−ピリミジンである中間体3を1.9g(35%、融点:217℃)。
中間体3(0.0004424モル)と4−シアノアニリン(0.000424モル)の混合物を5分間加熱して溶解させた後、水と10%のKCOの混合物の中に注ぎ込んだ。CHClおよび少量のMeOHを加えた後、沈澱物を濾過し、そして乾燥させた。収量:4−[4−[4−(2−シアノエテニル)−2−フルオロ−6−クロロ−フェニルアミノ]−5−ニトロ−ピリミジン]アミノ]ベンゾニトリルである化合物7を1.34g(73%、融点:>250℃)。
化合物7(0.00306モル)と塩化錫(II)二水化物(0.0214モル)をエタノール(20ml)に入れることで生じさせた混合物を70℃で一晩撹拌した後、水と10%のKCOの混合物の中に注ぎ込んだ。セライトを用いて沈澱物を濾過で除去した。その濾液を取り出した後、沈澱物をCHClおよびTHFで洗浄した。溶媒を蒸発させた。収量:4−[4−[4−(2−シアノエテニル)−2−フルオロ−6−クロロ−フェニルアミノ]−5−アミノピリミジン]アミノ]ベンゾニトリルである化合物8を1.1g(89%、融点:>250℃)。
化合物9の製造
Figure 2008514681
化合物1(0.0247モル)とジクロロビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)(0.00494モル)とトリエチルアミン(0.107モル)をエタノール(100ml)に入れることで生じさせた混合物を15バールの一酸化炭素圧力下100℃で72時間撹拌した。その混合物を水の中に注ぎ込んだ。沈澱物を濾過した。収量:6g。その濾液にCHClを用いた抽出を受けさせた。その有機層を硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過した後、溶媒を蒸発させた。その残留物をシリカゲル使用カラムクロマトグラフィー(溶離剤:CHCl/MeOHが99.5/0.5;15−40μm)で精製した。高純度画分を集めた後、溶媒を蒸発させた。収量:1.9g。2画分を集めた。総収量:化合物9を7.9g(73%、融点:>250℃)。
同じ手順を用いて化合物26を化合物3から調製した。
化合物10の製造
Figure 2008514681
化合物9(0.00456モル)と水酸化リチウム一水化物(0.0137モル)をTHF(20ml)と水(7ml)に入れることで生じさせた混合物を50℃で一晩撹拌した。THFを蒸発させた。その残留物を水で希釈した後、3NのHClをpHが2−3になるまで加えた。沈澱物を濾過し、水で洗浄した後、乾燥させた。収量:化合物10を1
.78g(95%、融点:>250℃)。
化合物11の製造
Figure 2008514681
化合物10(0.365ミリモル)をTHF(3ml)に入れることで生じさせた混合物に1−ヒドロキシベンゾトリアゾール(0.548ミリモル)を加えた。その混合物にジクロロメタン(3ml)そして塩酸1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミド(0.548ミリモル)を逐次的に加えた。その溶液に1−プロピルアミン(0.548ミリモル)を加えた。その混合物を室温で24時間撹拌した後、水と10%のKCOの中に注ぎ込み、そしてCHClとメタノールが90/10の混合物で抽出した。その有機層を食塩溶液で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過した後、溶媒を蒸発させた。その残留物をシリカゲル使用カラムクロマトグラフィー(溶離剤:CHCl 100からCHCl/MeOHが95/5;Kromasil 5μm)で精製した。収量:化合物11を0.116g(70%、融点:>250℃)。
同じ手順を用い、化合物3から出発することで化合物30を調製した。
化合物12の製造
Figure 2008514681
化合物10(0.000365モル)に塩化チオニル(5ml)を加えた後、その混合
物を還流に1時間加熱した。塩化チオニルを真空下で除去した後、その残留物をCHCl(5ml)で希釈した。その混合物を0℃に冷却した後、30%のアンモニア(2ml)を滴下した。その混合物を0℃で少なくとも1時間撹拌し、沈澱物を濾過し、水そしてジイソプロピル−エチルエーテルで洗浄した後、乾燥させた。その残留物をシリカゲル使用カラムクロマトグラフィー(溶離剤:CHCl/MeOH/NHOHが95/5/0.1;35−70μm)で精製した。高純度画分を集めた後、溶媒を蒸発させた。収量:化合物12を0.071g(47%、融点:>250℃)。
化合物13、14および15の製造
Figure 2008514681
化合物6(0.00215モル)を蟻酸エチル(30ml)に入れて、これに室温で蟻酸(10ml)を加えた。この混合物を還流下で4時間撹拌した。その混合物を蒸発乾固させた後、水と10%のKCOの中に注ぎ込み、そしてCHClおよびMeOHで抽出した。その有機層を硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過した後、溶媒を蒸発させた。その残留物に結晶化をCHClおよびMeOHを用いて受けさせた。収量:化合物13を0.48g(55%、融点:>250℃)。
化合物14の製造
化合物6(0.000524モル)とパラホルムアルデヒド(0.00524モル)をアセトニトリル(10ml)に入れることで生じさせた室温の混合物にシアノホウ水素化ナトリウム(0.00262モル)を加えた。酢酸を数滴加えた後の混合物を室温で2時間撹拌した。その混合物を水と10%のKCOの中に注ぎ込んだ後、CHClで抽出した。その有機層を硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過した後、溶媒を蒸発させた。その残留物をシリカゲル使用カラムクロマトグラフィー(溶離剤:CHCl 100からCHCl/MeOHが99/1;10μm)で精製した。高純度画分を集めた後、溶媒を蒸発させた。収量:0.070g。この画分に結晶化をジイソプロピル−エチル
エーテルを用いて受けさせた。沈澱物を濾過した後、乾燥させた。収量:化合物14を0.059g(27%、融点:>250℃)。
化合物15の製造
Figure 2008514681
化合物6(0.000262モル)とトリエチルアミン(0.000524モル)をCHCl(2ml)とTHF(2ml)に入れることで生じさせた室温の混合物に塩化アセチル(0.000315モル)を滴下した。この混合物を室温で4時間撹拌した後、水と10%のKCOの中に注ぎ込み、そしてCHClで抽出した。その有機層を硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過した後、溶媒を蒸発させた。その残留物をシリカゲル使用カラムクロマトグラフィー(溶離剤:CHCl/MeOH/NHOHが95/5/0.1;35−70μm)で精製した。高純度画分を集めた後、溶媒を蒸発させた。収量:化合物15を0.061g(55%、融点:>250℃)。
同じ手順に従い、化合物8から出発することで化合物28を調製した。
5−アリール化合物の製造
Figure 2008514681
テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(0.0449ミリモル)を1,2−ジメトキシエタンに入れることで生じさせた室温の溶液に化合物1(0.449ミリモル)を加えた。2−クロロフェニルホウ素酸(0.135ミリモル)をメタノール(3ml)に入れることで生じさせた溶液を室温で加えた。その混合物を95℃で24時間撹拌した後、水の中に注ぎ込み、酢酸エチルで抽出した。その有機層を食塩溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過した後、蒸発させた。その残留物をシリカゲル使用カラムクロマトグラフィー(溶離剤:CHCl/MeOHが99/1;Kromasil Si 10μm)で精製した。高純度画分を集めた後、溶媒を蒸発させた。収量:化合物16を0.130g(60%、融点:168−170℃)。
化合物16と水素をPd/Cの存在下のメタノール/THF混合物中で反応させることで化合物17を生じさせる。
Figure 2008514681
化合物18の製造
化合物8(0.000370モル)を蟻酸エチル(6ml)に入れて、これに室温で蟻酸(2ml)を加えた。この混合物を還流下で3時間撹拌した。その混合物を水と10%のKCOの中に注ぎ込んだ。沈澱物を濾過し、ジイソプロピル−エチルエーテルで洗浄した後、乾燥させた。その残留物に結晶化をCHClおよびMeOHを用いて受けさせた。収量:化合物18を0.72g(45%、融点:250℃)。
化合物19の製造
Figure 2008514681
化合物1(0.0112モル)とジクロロビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)(0.00228モル)と蟻酸ナトリウム(0.0336モル)と硫酸マグネシウム(1g)をDMF(50ml)に入れることで生じさせた混合物を8バールの一酸化炭素圧力下100℃で20時間撹拌した。その混合物をセライトの上に置いて濾過した後、水の中に注ぎ込んだ。沈澱物を濾過し、水そしてEtOで洗浄した後、乾燥させた。収量:化合物19を2.9g(65%、融点:>250℃)
化合物20の製造
Figure 2008514681
化合物19(0.000254モル)と塩酸ヒドロキシルアミン(0.000380モル)をピリジン(3ml)に入れることで生じさせた混合物を室温で20時間撹拌した後、水の中に注ぎ込んだ。沈澱物を濾過し、水そしてEtOで洗浄した後、乾燥させた。収量:化合物20を0.048g(39%、融点:>250℃)
化合物31の製造
化合物19(0.0003モル)と塩酸メトキシアミン(0.0004モル)をピリジン(4ml)に入れることで生じさせた懸濁液を室温で一晩撹拌し、水の中に注ぎ出し、濾過し、水で洗浄した後、真空下85℃で乾燥させた。その残留物(0.128g)をクロマシル使用カラムクロマトグラフィー(溶離剤:CHCl/CHOHが100/0から95/5;5μm)で精製した。高純度画分を集めた後、溶媒を蒸発させることで化合物31を0.065g(46%)得た(融点>250℃)。
化合物26の製造
化合物12(0.0001モル)と10%Pd/C(0.1g)をTHF(5ml)とMeOH(5ml)に入れることで生じさせた混合物に水添を3バールの圧力下室温で一晩受けさせた後、セライトを用いた濾過を実施した。その濾液に蒸発を受けさせた。その残留物に結晶化をDIPEを用いて受けさせた。沈澱物を濾過した後、乾燥させることで化合物26を0.065g(81%)得た(融点:180℃)。
化合物33の製造
化合物6(0.0005モル)と10%Pd/C(0.2g)をTHF(8ml)とMeOH(6ml)に入れることで生じさせた混合物に水添を3バールの圧力下室温で一晩受けさせた後、セライトを用いた濾過を実施した。その濾液に蒸発を受けさせた。その画分をシリカゲル使用カラムクロマトグラフィー(溶離剤:CHCl/CHOHが95/5;35−70μm)で精製した。高純度画分を集めた後、溶媒を蒸発させた。収量:0.071g(35%)(融点:180℃)。
以下の表に、この上に示した実施例に記述した手順に従って調製または調製可能な化合物を挙げる。
Figure 2008514681
Figure 2008514681
Figure 2008514681
Figure 2008514681
製剤実施例
カプセル
式(I)で表される化合物を有機溶媒、例えばエタノール、メタノールまたは塩化メチレン、好適にはエタノールと塩化メチレンの混合物に溶解させる。重合体、例えばポリビニルピロリドンと酢酸ビニルの共重合体(PVP−VA)またはヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)(典型的には5mPa.s)を有機溶媒、例えばエタノール、メタノール、塩化メチレンなどに溶解させる。適切には、そのような重合体をエタノールに溶解させる。前記重合体と化合物の溶液を混合した後、噴霧乾燥させる。化合物/重合体の比率を1/1から1/6に選択する。中間的範囲は1/1.5から1/3であり得る。適切な比率は1/6であり得る。次に、その噴霧乾燥させた粉末、即ち固体状分散体を投与用カプセルの中に充填する。1カプセル中の薬剤充填量を使用するカプセルの大きさに応じて50から100mgの範囲にする。
膜被覆錠剤
錠剤中心部の調製
式(I)で表される化合物が100gでラクトースが570gで澱粉が200gの混合物を充分に混合した後、5gのドデシル硫酸ナトリウムと10gのポリビニルピロリドンを約200mlの水に入れることで生じさせた溶液で湿らせる。その湿らせた粉末混合物をふるいにかけ、乾燥させた後、再びふるいにかける。次に、微結晶性セルロースを100gおよび水添植物油を15g加える。その全体を充分に混合した後、圧縮して錠剤にすることで、各々が活性材料を10mg含有する錠剤を10,000個得る。
被覆
10gのメチルセルロースを75mlの変性エタノールに入れることで生じさせた溶液
に5gのエチルセルロースを150mlのジクロロメタンに入れることで生じさせた溶液を加える。次に、ジクロロメタンを75mlおよび1,2,3−プロパントリオールを2.5ml加える。10gのポリエチレングリコールを溶融させた後、75mlのジクロロメタンに溶解させる。後者の溶液を前者に加えた後、オクタデカン酸マグネシウムを2.5g、ポリビニルピロリドンを5gおよび濃カラー懸濁液を30ml加えた後、その全体を均一にする。被覆装置を用いて、そのようにして得た混合物で前記錠剤中心部を被覆する。
抗ウイルススペクトル
薬剤耐性HIV株の発現が増加していることから、本化合物に数種の変異を持つ臨床的に単離したHIV株に対してそれらが示す効力に関する試験を受けさせた。そのような変異は逆転写酵素阻害剤に対する耐性に関連しており、その結果として、現在商業的に入手可能な薬剤、例えばAZTおよびデラビルジンなどに対していろいろな度合の表現型交差耐性を示すウイルスがもたらされる。
本発明の化合物が示す抗ウイルス活性の評価を野性型HIVおよび逆転写酵素遺伝子の所に変異を持つHIV変異株の存在下で実施した。本化合物が示す活性の評価を細胞検定で実施し、そして残存活性をpEC50値として表す。本表の縦列IIIBおよびA−Gにいろいろな株IIIB、A−Gに対するpEC50値を挙げる。
IIIB株は野性型HIV−LAI株である。
A株はHIV逆転写酵素の中に変異Y181Cを含有し、
B株はHIV逆転写酵素の中に変異K103Nを含有し、
C株はHIV逆転写酵素の中に変異L100Iを含有し、
D株はHIV逆転写酵素の中に変異Y188Lを含有し、
E株はHIV逆転写酵素の中に変異L100IおよびK103Nを含有し、
F株はHIV逆転写酵素の中に変異K103NおよびY181Cを含有し、そして
G株はHIV逆転写酵素の中に変異L100I、K103N、Y181C、V179I、Y181C、E138G、V179I、L2214F、V278V/IおよびA327A/Vを含有する。
Figure 2008514681

Claims (13)


  1. Figure 2008514681
    {式中、
    Aは、−CH−CH−、−CH=CH−、−C≡C−であり、
    は、各々独立して、水素、アリール、ホルミル、C1−6アルキルカルボニル、C1−6アルキル、C1−6アルキルオキシカルボニルであり、
    は、ヒドロキシ、ハロ、C1−6アルキル、カルボキシル、シアノ、−C(=O)R、ニトロ、アミノ、モノもしくはジ(C1−6アルキル)アミノ、ポリハロメチルであり、
    は、−NR−、−O−、−S−、−S(=O)−であり、
    は、H、C1−6アルキル、ハロであり、
    は、H、C1−6アルキル、ハロであり、
    は、ニトロ、アミノ、モノ−およびジC1−4アルキルアミノ、アリール、ハロ、−CO−H、−CO−R、−COOR、−NH−C(=O)H、−NH−C(=O)R、−CH=N−O−Rであり、
    は、C1−4アルキル、アミノ、モノ−もしくはジ(C1−4アルキル)アミノまたはポリハロC1−4アルキルであり、
    は、水素、C1−6アルキル、アリールC1−6アルキルであり、
    は、水素、C1−6アルキル、アリールであり、
    各pは、1または2であり、
    各アリールは、フェニル、または各々がハロ、ヒドロキシ、メルカプト、C1−6アルキル、ヒドロキシC1−6アルキル、アミノC1−6アルキル、モノ−もしくはジ(C1−6アルキル)アミノC1−6アルキル、C1−6アルキルカルボニル、C3−7シクロアルキル、C1−6アルキルオキシ、C1−6アルキルオキシカルボニル、C1−6アルキルチオ、シアノ、ニトロ、ポリハロC1−6アルキル、ポリハロC1−6アルキルオキシ、アミノカルボニルから独立して選択される1、2、3、4または5個の置換基で置換されているフェニルである}
    で表される化合物、これのN−オキサイド、薬学的に受け入れられる付加塩、第四級アミンまたは立体化学異性体形態。
  2. Aが−CH−CH−または−CH=CH−であり、
    が水素またはC1−6アルキルであり、
    がシアノまたはアミノカルボニルであり、
    が−NR−、−O−であり、
    がH、C1−6アルキル、ハロであり、
    がH、C1−6アルキル、ハロである、
    請求項1記載の化合物。
  3. がC1−4アルキル、アミノ、モノ−もしくはジ(C1−4アルキル)アミノであり、
    が水素、C1−4アルキルであり、
    が水素、C1−4アルキルであり、
    アリールがフェニル、または各々がハロ、ヒドロキシ、メルカプト、C1−6アルキル、ヒドロキシC1−6アルキル、アミノC1−6アルキル、モノ−もしくはジ(C1−6アルキル)アミノC1−6アルキル、C1−6アルキルカルボニル、C3−7シクロアルキル、C1−6アルキルオキシ、C1−6アルキルオキシカルボニル、C1−6アルキルチオ、シアノ、ニトロ、ポリハロC1−6アルキル、ポリハロC1−6アルキルオキシ、アミノカルボニルから独立して選択される1、2または3個の置換基で置換されているフェニルである、
    請求項1または2記載の化合物。
  4. Aが−CH−CH−または−CH=CH−であり、
    が水素であり、
    がシアノであり、
    が−NH−または−O−であり、
    がH、C1−4アルキル、ハロであり、
    がH、C1−4アルキル、ハロである、
    請求項1または3記載の化合物。
  5. がC1−4アルキル、アミノまたはジメチルアミノであり、
    が水素、C1−4アルキルであり、
    が水素、C1−4アルキルであり、
    アリールがフェニル、または各々がハロ、ヒドロキシ、C1−6アルキル、ヒドロキシC1−6アルキル、アミノC1−6アルキル、モノ−もしくはジ(C1−6アルキル)アミノC1−6アルキル、C1−6アルキルカルボニル、C1−6アルキルオキシ、C1−6アルキルオキシカルボニル、C1−6アルキルチオ、シアノ、ニトロ、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、アミノカルボニルから独立して選択される1、2または3個の置換基で置換されているフェニルである、
    請求項1、2または4記載の化合物。
  6. Aが−CH=CH−であり、Xが−NH−であり、Rがメチルまたはハロであり、Rがメチルまたはハロであり、Rがアミノまたはジメチルアミノである請求項1から5のいずれか1項記載の化合物。
  7. がニトロであるか、或は
    がアミノ;モノ−およびジC1−4アルキルアミノ;−NH−C(=O)H、−NH−C(=O)Rである、
    請求項1から6のいずれか1項記載の化合物。
  8. がアリールであるか、或は
    がハロである、
    請求項1から6のいずれか1項記載の化合物。
  9. が−CO−H、−CO−R、−COORである、
    請求項1から6のいずれか1項記載の化合物。
  10. が−CH=N−O−Rである、
    請求項1から4のいずれか1項記載の化合物。
  11. 薬剤として用いるための請求項1から10のいずれか1項記載の化合物。
  12. 薬学的に受け入れられる担体および請求項1から10のいずれか1項記載の化合物を活性材料として治療的に有効な量で含有して成る薬剤組成物。
  13. 請求項12記載の薬剤組成物を製造する方法であって、請求項1から8のいずれか1項記載の化合物を治療的に有効な量で薬学的に受け入れられる担体と密に混合することを特徴とする方法。
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