JP2008514409A - 燃焼プロセスにおいて水銀を酸化させる組成物及び方法 - Google Patents

燃焼プロセスにおいて水銀を酸化させる組成物及び方法 Download PDF

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Abstract

本発明は次のように要約できる。バーナー領域燃焼帯より下流で燃焼室、燃焼ボイラー、または燃焼窯にケイ酸アルミニウムを含む組成物を添加することを特徴とする、燃焼プロセスにおける元素状水銀の酸化方法を提供する。さらに、バーナー領域燃焼帯より下流で燃焼室にケイ酸アルミニウムを含む組成物を添加することにより、燃焼プロセスにおける1種以上の重金属の排出を低減する方法を提供する。また、燃焼プロセスで生じる元素状水銀の酸化のために用いることができるケイ酸アルミニウム含有組成物も提供する。該組成物は、燃焼プロセスで生じる1種以上の重金属の排出を低減するために用いることもできる。
【選択図】 なし

Description

本発明は、燃焼プロセスに関する。特に、本発明は、燃焼プロセスにおける元素状水銀の酸化に関する。
工業用のバーナー、炉およびボイラーでの炭素材の燃焼は、様々な有害金属を含む燃焼産物を生成することがある。多くの有害金属は酸化型で生成され、これは冷却により粒状物質へ凝縮することができ、適当な濾過装置で除去できるが、一方で、元素状水銀のような多くの有害金属が冷却しても蒸気状で残り、典型的な燃焼ガス及び煙道筒排出物からの回収や除去が困難なことがある。米国だけでも、大気中に放出される水銀の約87%が人為的原因によるものであり、その約33%が石炭燃料利用ボイラーに因るものであるとされている。
様々な特許において、種々の方法により燃焼プロセスからの元素状水銀排出の問題に対処することが試みられてきた。例えば、米国特許第5,695,726号及び米国特許第5,569,436号は、燃焼ガスを乾燥アルカリ性物質及び乾燥活性炭と接触させた後、固体分離し、得られたガスを該ガスからのHCl吸収によりその内部で形成されたリサイクル塩酸溶液で急冷/湿式気体洗浄することにより、水銀、カドミウム及びそれらの化合物を焼却炉排ガスから除去することを開示している。残念ながら、この複雑なプロセスは、金属水銀と反応して金属塩化物へ変換させるのに十分なHClが燃焼排気ガス中に十分に存在することに依存する。よって、高価で危険な化学物質を排気物に添加せずに、HClを少量あるいは全く含まない燃料を処理することは困難であろう。
米国特許第6,719,828号は、煙道ガス除去用の大容量の再生可能な吸着剤、及びその吸着剤を製造し使用するプロセス及びシステムを開示している。フィロケイ酸塩基質は、多価金属硫化物用の薄膜の支持体の役割を果たす。該吸着剤は、ケイ酸塩基質材料と、1種以上の多価金属を含む溶液との間のイオン交換により調製される。残念ながら、そのような再生可能溶媒の生成は複雑であり、そのような吸着剤の再生には多大な時間を必要とする。
米国特許第4,889,698号は、煙道ガスの酸性成分を塩基性吸収剤により中和する従来の噴霧吸収法において、煙道ガス中に粉末状活性炭を懸濁させることにより、焼却炉設備からの煙道ガス中の水銀蒸気や他の有害化合物を除去するプロセスを開示している。噴霧吸収法での煙道ガスの冷却が、粉末状活性炭上への十分な吸着を与えるとしている。
燃焼プロセスからの回収が困難である元素状水銀に比べ、酸化した水銀はスクラバ、特に湿式スクラバで除去されることが知られている。したがって、元素状水銀の酸化した水銀への変換に有利に働く燃焼プロセスは何れも、煙道ガスを通じて環境中に放出される水銀量を減らすことができる。
当該技術分野において、重金属の排出が最小限になるような燃料の新しい燃焼方法が必要である。さらに、当該技術分野において、元素状水銀を酸化させる新しい燃焼方法が必要である。さらに、当該技術分野において、酸化した水銀種をスクラバ、例えば湿式スクラバなどによって除去できるように、元素状水銀を酸化した水銀に変換する燃焼方法が必要である。さらに、当該技術分野において、比較的安価であり、また、既存の燃焼室や燃焼ボイラー、燃焼窯などで実行できる燃料の新しい燃焼方法が必要である。また、当該技術分野において、元素状水銀から酸化した水銀への変換を促進するために燃焼プロセスで用いることができる組成物も必要である。
本発明の目的は、前記従来技術の問題点を克服することにある。
上記目的はメインクレームの特徴の組合わせによって満たされ、サブクレームは本発明のさらに有利な実施形態を開示するものである。
本発明は、燃焼プロセスに関する。特に、本発明は、燃焼プロセスにおける元素状水銀の酸化に関する。
本発明によれば、ケイ酸アルミニウムを含む組成物、例えばこれらに限定されるものではないが、スメクタイト粘土、ベントナイト、カオリナイト、バーミキュライトなどを、バーナー領域燃焼帯より下流で、燃焼室、燃焼ボイラー、もしくは燃焼窯(kiln)へ添加することを特徴とする、燃焼プロセスにおける重金属の排出低減方法が提供される。
また、本発明によれば、前記ケイ酸アルミニウムを含む組成物、もしくはケイ酸アルミニウムとハロゲン含有化合物とを含む組成物を、バーナー領域燃焼帯より下流で、燃焼室、燃焼ボイラー、もしくは燃焼窯へ添加することを特徴とする、燃焼プロセスにおける元素状水銀の酸化方法も提供される。
好適な実施形態において、例えばスメクタイト粘土やベントナイトなどの本発明の方法に用いられるケイ酸アルミニウムを含む組成物は、高膨潤性で高いコロイド性を示す結晶構造の淡色粒状物質を含むことを特徴とする。ケイ酸アルミニウムを含む組成物は、下記の特徴の1種以上あるいは全てを含むことが好ましい。
SiO 約51から約78wt%
Al 約13から約27wt%
Fe 約1から約5wt%
MgO 約2から約3wt%
CaO 約0.1から3.0wt%
Na 約1から約3wt%
約0から約2wt%
TiO 約0から約0.5wt%
FeO 約0から0.5wt%
水分:約12%未満
固形分5%でのpH 約8から約11
比重:約2から3
交換性金属塩基:
ナトリウム:約60から約65mEq/l00g
カルシウム:約10から約30mEq/l00g
マグネシウム:約5から約20mEq/100g
カリウム:約1から約5mEq/l00g
該組成物は非交換性イオンを含んでもよい。
これに制限されることを意図するものではないが、さらなる実施形態において、本発明は以下の特徴のうち1種以上を含むベントナイトを意図する。
SiO 約60から約65%
Al 約18から約25%
Fe 約3から約3.5%
FeO 約0.3から約0.4%
MgO 約2.5から約2.8%
Na 約2から約3%
CaO 約0.5から約0.75%
微量成分 約0.6%から約0.8%
LOI 約5%から約6%
水分:約12%未満
乾燥粒径:30メッシュ上に約0.5%から2%残留、40メッシュ上に約3%から
30%残留、200メッシュ通過最大約12%
pH:固形分5%で約8から約11
固形分6.25%での粘度 約6から35cps
1種以上のハロゲン含有化合物を、例えばスメクタイト粘土やベントナイトなどのケイ酸アルミニウムを含む組成物に添加し、ケイ酸アルミニウムとハロゲン含有化合物とを含有する組成物を調製できることも意図される。好適な実施形態において、ハロゲン含有化合物は、例えば海塩などの塩を含む。別の実施形態において、ハロゲン含有化合物は塩化ナトリウムである。ハロゲン含有化合物は、該組成物が約1000から約10000ppmのハロゲンを含有するような量で存在してよい。理論に拘束されることを望むものではないが、そのような塩は、燃料、例えば石炭などが低いパーセンテージでしかこれら元素を含有していない場合は特に、酸化プロセスに役立つと考えられる。上記記載とは異なる特徴を有する他のベントナイトも本発明の方法に用いることができる。
また、本発明によれば、バーナー領域燃焼帯より下流で燃焼室へ添加されるケイ酸アルミニウムを含む組成物、例えばこれらに限定されるものではないが、スメクタイト粘土やベントナイトなどが、燃焼室からの水銀以外の金属の排出を低減することも意図される。例えば、いかなる場合においても制限を望むものではないが、ケイ酸アルミニウムを含む組成物は、バナジウム、ニッケル、カドミウム、もしくはそれらの組み合わせの排出を低減できる。したがって、本発明は、ケイ酸アルミニウムを含む組成物を、バーナー領域燃焼帯より下流で、燃焼室、燃焼ボイラー、もしくは燃焼窯へ添加することにより、燃焼プロセスからの1種以上の金属の排出を低減する方法を意図する。好適な実施形態において、燃焼プロセスは、酸化された水銀化合物、例えばこれに限定されるものではないが塩化第二水銀などを煙道ガスから除去できる湿式スクラバなどを含む。
また、前記本発明によれば、1種以上の燃料、例えばこれらに限定されるものではないが油、石炭、固形廃棄物、生物医学的廃棄物、ワックス、もしくはそれらの組み合わせが使用可能な燃焼プロセスも提供される。元素状水銀もしくは他の重金属、あるいは重金属含有化合物を放出するいかなるタイプの燃料も本発明の方法に使用できる。
また、前記本発明によれば、燃焼室、ボイラー、窯、アフターバーナー、サイクロン、フィルター、熱交換機、繊維フィルター(バグハウス)、電気集塵装置、湿式スクラバや乾式スクラバなどのスクラバ、排気筒、もしくはそれらの組み合わせの1種以上を含む燃焼プロセスも提供される。好適な実施形態において、燃焼プロセスに湿式スクラバを用いる。
本発明はまた、スメクタイト粘土やベントナイトなどのケイ酸アルミニウムを含む組成物が、約500℃から約1300℃の間の温度を示すボイラー領域で燃焼プロセスに添加される前記方法も意図する。
本発明はまた、例えばスメクタイト粘土やベントナイトなどのケイ酸アルミニウムを含む組成物が、ベントナイト:燃料中灰分重量として約0.00001:1(w/w)から約1:1(w/w)の比率で添加される前記方法も意図する。
本発明はまた、ケイ酸アルミニウムとハロゲン含有化合物とを含む組成物が、ベントナイト:燃料中灰分重量として約0.00001:1(w/w)から約1:1(w/w)の比率で添加される前記方法も意図する。
さらに、本発明で用いられるケイ酸アルミニウムを含む組成物、例えばこれらに限定されるものではないがスメクタイト粘土やベントナイトなどは、約150から200メッシュを通過する範囲の粒径を含むことが好適である。例えば、これらに限定されるものではないが、ベントナイトは、約400、350、325、300、250、200、190、180、170、160、150メッシュ、もしくはそれらの間の何れかのメッシュサイズを通過する粒径を含むことができる。150メッシュよりも大きい粒径、例えばこれらに限定されるものではないが、50、60、70、80、90、100メッシュ、もしくはそれらの間の何れかのメッシュサイズの粒径はあまり好ましくない。しかしながら、110、120、130、140メッシュ、もしくはそれらの間の何れかのメッシュサイズの粒径のものを用いてもよい。さらに、ベントナイトの粒径は、前記何れか2つの値の範囲によって定義することができる。
本発明はまた、前記粒径を有するケイ酸アルミニウム組成物とハロゲン含有化合物とを含有する組成物も意図する。さらには、該組成物は、前記何れか2つの値で定義される粒径の範囲を含むことができる。
スメクタイト粘土やベントナイトなどのケイ酸アルミニウム組成物を含む組成物および/またはケイ酸アルミニウム組成物とハロゲン含有化合物とを含む組成物は、当該技術分野において公知のいかなる方法によっても燃焼プロセスに添加できる。制限を意図するものではないが、好適な実施形態において、ケイ酸アルミニウムを含む組成物および/またはケイ酸アルミニウム組成物とハロゲン含有化合物とを含む組成物は、空気圧式給送によって添加される。
この発明の要約は、本発明に必要な全ての特徴を必ずしも記載するものではなく、本発明は記載された特徴のサブコンビネーションに存在することもできる。
本発明は、燃焼プロセスに関する。特に、本発明は、燃焼プロセスにおける元素状水銀の酸化に関する。
以下の記載は実施例による好適な実施形態であり、本発明の実施に必要な特徴の組み合わせを限定するものではない。
本発明は、バーナー領域燃焼帯より下流で、燃焼室、燃焼ボイラー、もしくは燃焼窯にケイ酸アルミニウムを含む組成物を添加することを特徴とする、燃焼プロセスにおける重金属の排出低減方法を提供する。
別の実施形態において、本発明は、バーナー領域燃焼帯より下流で、燃焼室、燃焼ボイラー、もしくは燃焼窯にケイ酸アルミニウムを含む組成物を添加することを特徴とする、燃焼プロセスにおける元素状水銀の排出低減方法を提供する。
本発明の別の実施形態において、バーナー領域燃焼帯より下流で、燃焼室、燃焼ボイラー、もしくは燃焼窯にケイ酸アルミニウムを含有する組成物を添加することを特徴とする、燃焼プロセスにおいて元素状水銀を酸化した水銀に変換する方法を提供する。
「バーナー領域燃焼帯」とは、燃料の燃焼が起こるバーナーフレームに近い空間容積を意味する。
「ケイ酸アルミニウムを含有する組成物」とは、アルミニウムとケイ酸とを含む組成物を意味する。いかなる場合においても制限を望むものではないが、ケイ酸アルミニウムを含有する組成物は、例えばこれらに限定されるものではないがベントナイトやモンモリロナイト(カルシウム、ナトリウムもしくはそれらの組み合わせ)などのスメクタイト粘土、カオリナイト、アルミニウム鉄ケイ酸塩、例えばこれに限定されるものではないがバーミキュライトなどのマグネシウムアルミニウム鉄ケイ酸塩、またはこれらの組み合わせを含むことができる。制限されることを意図しないが、実施形態において、ケイ酸アルミニウムを含有する組成物はスメクタイト粘土を含む。さらなる実施形態において、該組成物はベントナイトである。また、さらなる実施形態において、ベントナイトはカルシウムベントナイト、ナトリウムベントナイトもしくはそれらの組み合わせである。好適な実施形態において、ベントナイトはナトリウムベントナイトであり、より好適には淡色のナトリウムベントナイトである。また、さらなる実施形態においては、ケイ酸アルミニウムを含有する組成物はバーミキュライトを含む。
好ましくは、例えばスメクタイト粘土やベントナイトなどのケイ酸アルミニウムを含有する組成物は、例えばこれに限定されるものではないが燃焼ガスなどの燃焼プロセスの成分と化学的、物理的もしくはその両面で相互作用することができる1箇所以上の領域で添加される。
好適な実施形態において、例えばスメクタイト粘土やベントナイトなどの本発明の方法に用いられるケイ酸アルミニウムを含む組成物は、高膨潤性で高いコロイド性を示す結晶構造の淡色粒状物質を含むことを特徴とする。ケイ酸アルミニウムを含む組成物は、下記の特徴のうち1種以上、もしくは全てを含むのが好ましい。
SiO 約51から約78wt%
Al 約13から約27wt%
Fe 約1から約5wt%
MgO 約2から約3wt%
CaO 約0.1から約3.0wt%
Na 約1から約3wt%
約0から約2wt%
TiO 約0から約0.5wt%
FeO 約0から0.5wt%
水分:約12%未満
固形分5%でのpH 約8から約11
比重:約2から3
交換性金属塩基:
ナトリウム:約60から約65mEq/100g
カルシウム:約10から約30mEq/100g
マグネシウム:約5から約20mEq/100g
カリウム:約1から約5mEq/100g
該組成物は非交換性イオンを含んでもよい。
本発明において用いられるケイ酸アルミニウムを含有する組成物、特にベントナイトのさらなる特徴は実施例2に示される。
制限されることを意図するものではないが、さらなる実施形態において、ケイ酸アルミニウムを含有する組成物は以下の特徴のうち1種以上、もしくは全てを含むベントナイトである。
SiO 約60から約65%
Al 約18から約25%
Fe 約3から約3.5%
FeO 約0.3から約0.4%
MgO 約2.5から約2.8%
Na 約2から約3%
CaO 約0.5から約0.75%
微量成分 約0.6%から約0.8%
LOI 約5%から約6%
水分:約12%未満
乾燥粒径:30メッシュ上に約0.5%から2%残留、40メッシュ上に約3%
から30%残留、200メッシュ通過最大約12%
pH:固形分5%で約8から約11
固形分6.25%での粘度 約6から35cps
1種以上のハロゲン含有化合物を、ケイ酸アルミニウム含有組成物、例えばこれらに限定されるものではないがスメクタイト粘土やベントナイトなどに添加して、ケイ酸アルミニウムとハロゲン含有化合物とを含有する組成物を調製することも意図される。好適な実施形態において、ハロゲン含有化合物は塩、例えばこれに限定されるものではないが海塩を含む。
「海塩」とは、海水が蒸発した後に残る塩及び他の成分を意味する。世界中の海水には共通点がある。海水の分析は、例えばこれらに限定されるものではないが、Sverdrup,Johnson and Fleming(1942,The Oceans 176及び177ページ、参照することによりここに組み込まれる)に記載されているように当業者によって行うことができる。米国特許第5,074,901号、これは参照することによりここに組み込まれるが、これに記載されているように、ニューヨークの海水は他の海水と類似性を示し、実施例3に挙げられている組成を有することが測定された。このように、本発明は海塩、例えばこれに限定されるものではないが実施例3に挙げられた組成を含む海塩などを使用することを意図する。さらに、本発明は、ここに記載されている成分および/または成分量の1種もしくは全てにおいて異なる組成の海塩を使用することも意図する。例えば、制限されることを望むものではないが、本発明に用いられる海塩は、記載された成分の何れか1種もしくは全てにおいて大きく変化してもよい。しかしながら、ナトリウム及び塩化物含量の変化は、記載された量の約50%以下未満までであることが好適である。さらに、前記表に記載されていない他の成分、例えばこれらに限定されるものではないが、カリウムやヨウ素などが海塩中に存在してもよい。
制限されることを意図するものではないが、別の実施形態において、ハロゲン含有化合物は塩化ナトリウムである。また、塩でないハロゲン含有化合物を含む他のハロゲン含有化合物も意図される。
ハロゲン含有化合物は、組成物中に含まれるハロゲン総量が約500ppmから約20000ppmの範囲となる量で存在することが好適である。さらに好適には、約1000ppmから約10000ppm、もしくはその間の何れかの量である。しかしながら、本発明は、500、750、1000、1250、1500、1750、2000、2500、3000、3500、4000、4500、5000、5500、6000、6500、7000、7500、8000、8500、9000、9500、10000、11000、12000、13000、14000、15000、16000、17000、18000、19000、20000ppm、もしくはそれらの間の何れかのハロゲン含量を意図する。さらに、ハロゲン含量は、前記何れか2つの値の範囲によって定義することができる。
理論に拘束されることを望むものではないが、ハロゲン含有化合物、例えばこれに限定されるものではないが塩などは、燃料、例えば石炭などが少量の比率でしかこれら成分を含有していない場合は特に、酸化プロセスを補助することができると考えられる。
ケイ酸アルミニウムを含む組成物、例えばこれらに限定されるものではないが、スメクタイト粘土やベントナイトなどは、例えばこれらに限定されるものではないが、乾燥、磨砕、破砕、分粒、微粉砕、もしくはそれらの組み合わせなどの操作や処理の後、用いてもよい。また、ケイ酸アルミニウムを含む組成物は、例えばこれらに限定されるものではないが、酸、ソーダ灰、有機物質、ポリマー、塩、好ましくはこれらに限定されるものではないが塩化ナトリウムなどのハロゲン含有塩、もしくはこれらの組み合わせのような1種以上の添加剤と処理あるいは組み合わせてもよい。ケイ酸アルミニウムを含む組成物の処理に添加あるい採用される具体的な化合物もしくは化学物質としては、塩化ナトリウム、ハロゲン含有化合物、ハロゲン含有塩、アルミナ(Al)、アルミン酸ナトリウム、酸化ホウ素、酸化銅、酸化鉄、二酸化マンガン、過硫酸ナトリウム、メタケイ酸ナトリウム、n−アミノエチルエタノールアミン、マグネシウム含有化合物、酢酸マグネシウム、硝酸マグネシウム、リン酸塩、アルカリ金属リン酸塩、リン酸三ナトリウム、アンモニウム塩、塩化アンモニウム、硝酸アンモニウム、硫酸アンモニウム、リン酸アンモニウム、カリウム含有化合物、酢酸カリウム、硝酸カリウム、アルカリおよびアルカリ土類金属リン酸塩、アルカリおよびアルカリ土類金属炭酸塩、もしくはそれらの混合物が挙げられるが、これらに限定されない。これら化学物質が添加される場合、1種以上の化学物質は好ましくは組成物重量の約20%未満であり、さらに好ましくは約15%未満、より好ましくは約5%未満である。しかしながら、制限されることを意図するものではないが別の実施形態においては、本発明の組成物は、アルミニウム及びケイ酸塩を含む組成物の総重量の約0.1%、1%、5%、10%、15%、20%、あるいはそれらの間の何れかの値を含む1種以上の添加成分を個別に含んでもよい。
燃焼プロセスは少なくとも1種の燃焼用燃料を必要とする。燃焼プロセスに用いられる燃料は、燃焼後に元素状水銀を含むおよび/または放出するいかなる燃料も含むことができる。制限されることを意図するものではないが、好適な実施形態において、燃料は石炭、例えばこれらに限定されるものではないが、瀝青炭、亜瀝青炭、褐炭、もしくはこれらの組み合わせなどが挙げられる。北アメリカ石炭の具体例としては、これらに限定されるものではないが、US低硫黄石炭、ケンタッキー石炭、ダイエナジー石炭、グレートリバーエナジー石炭、サンダーベイ褐炭、サスカチュワン褐炭、もしくはそれらの組み合わせなどが挙げられる。しかしながら、世界中のいかなる地理的地域もしくは地帯の、いかなる石炭もしくは石炭混合物も使用できる。さらに、本発明の方法は、油、固形廃棄物、生物医学的廃棄物、ワックス、リグノセルロース物質、木材、黒液、レッドリカーもしくはそれらの組み合わせの焼却もしくは燃焼における重金属の排出を低減するために使用できることも意図される。
また、燃料は、燃料の燃焼後に放出される他の金属、例えばこれらに限定されるものではないが重金属などを含んでよいことも意図される。例えば、制限を望むものではないが、燃料はバナジウム、ニッケル、カドミウム、もしくはそれらの組み合わせを含んでよい。その場合、本発明の方法は燃焼プロセスからの1種以上の金属の排出を低減するために用いることができる。
例えばスメクタイト粘土やベントナイトなどのケイ酸アルミニウムを含む組成物は、燃焼プロセス中、バーナー領域燃焼帯より下流あるいは外側の1箇所以上で添加される。一般的に、燃焼プロセスは燃料が燃やされて高温の煙道ガスなどの様々な燃焼産物になる「流動」(flowing)システムと考えられる。燃焼産物は、燃焼系の一つ以上の付加的コンポーネント、例えばこれらに限定されるものではないが、アフターバーナー、サイクロン、フィルター、熱交換機、繊維フィルター(バグハウス)、電気集塵装置、スクラバ、例えばこれに限定されるものではないが湿式スクラバや乾式スクラバなど、排気筒、またはこれらの組み合わせの1つ以上を通過し、任意に相互作用し得る。いつもというわけではないが、通常、燃焼系の温度は燃焼産物が生じる主要なバーナー領域燃焼帯より遠いほど低くなる。例えば、いかなる場合においても制限を望むものではないが、典型的な石炭燃料ボイラーはバーナー領域燃焼帯において約1500℃を維持できる。スメクタイト粘土やベントナイトなどのケイ酸アルミニウムを含む組成物は、この領域の下流またはこの領域の後で添加され、好ましくは約500℃から約1300℃の温度のボイラー領域において添加され、好ましくは約600℃から約1200℃、さらに好ましくは約700℃から約1100℃、そしてより好ましくは約1100℃であることが意図される。しかしながら、前記範囲内の1種以上の温度あるいは概ねその温度、例えばこれらに限定されるものではないが、500℃、550℃、600℃、650℃、700℃、750℃、800℃、850℃、900℃、950℃、1000℃、1050℃、1100℃、1150℃、1200℃、1250℃、1300℃、もしくはそれらの間の何れかの温度で、本組成物が燃焼プロセスに添加されてもよい。また、前記何れか2つの値で定義される温度範囲内で、本組成物を燃焼プロセスに添加できることも意図される。
燃焼プロセスに添加されるスメクタイト粘土やベントナイトなどのケイ酸アルミニウムを含む組成物の量は、元素状水銀、もしくは燃料燃焼で放出される可能性がある他の金属の量、および燃料に含まれる塩素や他のハロゲンの量によって異なる。しかしながら、燃料灰分に対するスメクタイト粘土やベントナイトなどのケイ酸アルミニウム含有組成物の比率は、約0.00001:1(w/w)から約1:1(w/w)であることができ、より好ましくは約0.0001:1から約0.5:1、さらに好ましくは約0.001:1から約0.25:1である。通常、ほとんどの燃料は約5から25重量%の灰分を含む。いかなる場合においても制限を望むものではないが、本発明の実施形態において、石炭灰分に対するケイ酸アルミニウム組成物の比率は約1:1である。別の実施形態において、石炭灰分に対するケイ酸アルミニウム組成物の比率は0.5:1である。しかしながら、本発明は、燃料灰分に対するケイ酸アルミニウム組成物の比率が、約0.00001:1、0.00005:1、0.0001:1、0.0005:1、0.001:1、0.005:1、0.01:1、0.05:1、0.1:1、0.5:1、1:1、もしくはそれらの間の何れかの量とできることを意図する。さらに、本発明は、石炭灰分に対するケイ酸アルミニウム組成物の比率が、前記何れかの値によって定義される範囲を含んでよいことも意図する。
また、燃料灰分に対するハロゲン含有化合物を含むケイ酸アルミニウム組成物の比率が、約0.00001:1、0.00005:1、0.0001:1、0.0005:1、0.001:1、0.005:1、0.01:1、0.05:1、0.1:1、0.5:1、1:1、もしくはそれらの間の何れかの量とできることも、特に意図する。さらに、本発明は、燃料灰分に対するハロゲン含有化合物を含むケイ酸アルミニウム組成物の比率が、前記何れかの値によって定義される範囲を含むことができることも意図する。
例えばスメクタイト粘土やベントナイトなどのケイ酸アルミニウムを含む組成物は、当該技術分野で公知の何れの方法によっても燃焼プロセスに添加できる。例えば、いかなる場合においても制限を望むものではないが、本組成物は、スクリューフィーダーを経由して、容器やホッパーなどからブロワーやコンプレッサーによって供給される空気圧式給送系へ送られ、バーナー領域燃焼帯より下流の適切な場所でボイラーへ送られる。
さらに、ケイ酸アルミニウム組成物は、好ましくは約200から325メッシュ以上の間の粒径を含む。例えばこれらに限定されるものではないが、ケイ酸アルミニウム組成物は、約400、350、300、250、200、190、180、170、160、約150メッシュ又はそれらの間の何れかのメッシュサイズを通過する粒径を含んでよい。150メッシュより大きい粒径、例えばこれらに限定されるものではないが、50、60、70、80、90、もしくは100メッシュの粒径はあまり好ましくない。しかしながら、110、120、130、140、150、もしくはそれらの間の何れかのメッシュサイズの粒径を用いてもよい。さらに、ケイ酸アルミニウム組成物の粒径は、前記何れかの2種の値の範囲によって定義されてよい。制限されることを意図するものではないが、好適な実施形態において、ケイ酸アルミニウム組成物は約200メッシュを通過する粒径を含む。さらなる実施形態において、本発明は、約75%が前記メッシュサイズを通過するケイ酸アルミニウム組成物の粒径を意図する。さらに、本発明は、平均粒径が前記のように定義されるもしくは前記何れかの2つの値によって定義される範囲であるケイ酸アルミニウム組成物の粒径を意図する。
いかなる場合でも理論による拘束や制限を望むものではないが、例えばスメクタイト粘土やベントナイトなどのケイ酸アルミニウムを含む組成物を、バーナー領域燃焼帯より下流の領域で燃焼プロセスへ添加することにより、燃焼した燃料中で元素状水銀から酸化した水銀への変換が増進されると考えられる。気相の酸化水銀含有化合物、例えばこれに限定されるものではないが塩化第二水銀などが、湿式スクラバシステムなどの種々のコンポーネントやプロセスによって、あるいは活性炭のような大表面積吸着剤への吸着によって、燃焼ガスから除去できることは当該技術分野で周知であるので、例えば平衡状態の元素状水銀を酸化した水銀へ移行させることにより元素状水銀の生成を低減するプロセスは何れも、環境に有意な恩恵をもたらし、その燃焼プロセスの価値を高めことができる。しかしながら、ベントナイトのようなケイ酸アルミニウムを使用して生成された灰分はセメントの添加剤として利用できるが、活性炭を使用して生成された灰分はそのような方法では容易に利用できない。
実施例1に記載されているように、対照であるUS低硫黄石炭灰の燃焼では、水銀の約64.9%が酸化された状態で、約35.1%が元素状水銀であった。2回の別々の試験で、バーナー領域燃焼帯の直後へのベントナイト投入の結果はそれぞれ、酸化されたHg約69.9%と元素状水銀約30.1%、酸化されたHg約67.1%と元素状水銀約32.9%であった。しかしながら、石炭灰分に対してベントナイトを約1:1の比率でバーナー領域燃焼帯より下流の低温域へ投入した場合、酸化された水銀量は約78.2%で、元素状水銀は約21.8%であった。200メッシュを75%が通過する粒径のベントナイトを使用した同様の試験では、酸化されたHg約87.7%と元素状Hg約12.3%を生じた。さらに、石炭灰分に対するベントナイト投入比率を約1:1から約0.5:1に変えてバーナー領域燃焼帯の下流の低温域へ投入した場合、酸化されたHgの比率は約92.4%で、元素状Hgの比率は約7.6%であった。総合すると、これら結果及びここに記載された追加の結果は、酸化された水銀に対する元素状水銀の比率は、1)スメクタイト粘土やベントナイトなどのケイ酸アルミニウムを含む組成物の燃焼プロセスへの添加、2)ケイ酸アルミニウム組成物が燃焼プロセスへ添加される場所、及び3)燃焼プロセスに用いられるケイ酸アルミニウム組成物粒子の大きさ、によって影響されることを示唆するものである。
本発明はまた、バーナー領域燃焼帯より下流で燃焼室へ添加されるケイ酸アルミニウムを含む組成物、例えばこれらに限定されるものではないがスメクタイト粘土やベントナイトなどが、燃焼室からの水銀以外の金属の排出を低減できることも意図する。例えば、いかなる場合においても制限を望むものではないが、ケイ酸アルミニウム組成物は、バナジウム、ニッケル、カドミウムあるいはこれらの組み合わせの排出を低減できる。
燃料として油を使用し、ベントナイトをバーナー領域燃焼帯へ投入した試験の過程において、炉の底にスラグ状の焼結した灰が大量に堆積しているのが見られた。その大部分はシリカやアルミナからなり、重金属、例えばこれらに限定されるものではないがバナジウムやニッケルなども含んでいた。炉の底に堆積した灰中のニッケル量は、燃焼プロセスにベントナイトを添加しなかった場合に比べ、添加した場合のほうがより多かった。いかなる場合においても制限や理論による拘束を望むものではないが、ベントナイト中のニッケル量が炉の底にあった灰中の量の原因ではあり得ないので、燃焼帯の下流でのベントナイト添加により、ニッケルもしくはニッケル含有化合物がその沈殿を生じる1種以上の反応を受けることができたのであり、もしベントナイトが燃焼プロセスに用いられなければ、ほとんどのニッケルは蒸気として漏れてしまう。
本発明はまた、例えばスメクタイト粘土やベントナイトなどのケイ酸アルミニウムを含む第一組成物の存在下、燃料源を燃焼し、燃焼はバーナー領域燃焼帯またはその近くで燃焼室、燃焼ボイラーまたは燃焼窯中で生じ、例えばスメクタイト粘土やベントナイトなどのケイ酸アルミニウムを含む第二組成物が、バーナー領域燃焼帯より下流で燃焼室、燃焼ボイラーまたは燃焼窯へ添加されることを特徴とする、燃焼プロセスにおける1種以上の重金属の排出低減方法も意図する。
いかなる場合においても制限を望むものではなく、燃焼プロセスにおいて異なる2箇所でのケイ酸アルミニウム含有組成物の添加を区別することを唯一の目的として、ケイ酸アルミニウムを含む第一組成物の存在下で燃料源を燃焼する工程は、ケイ酸アルミニウムを含む第二組成物をボイラー領域の下流で燃焼室、燃焼ボイラー、もしくは燃焼窯へ添加する工程の「上流」で起こるとみなすことができる。このように、ケイ酸アルミニウムを含む組成物の存在下でのこの特別な燃焼工程を、ここでは「上流添加」と呼ぶことがある。反対に、ケイ酸アルミニウムを含む組成物を、ボイラー領域の下流で燃焼室、燃焼ボイラー、もしくは燃焼窯へ添加する工程を、「下流添加」と呼ぶことがある。上流添加に用いられるケイ酸アルミニウムを含む組成物は、ここに記載のハロゲン含有組成物を含まないことが好適である。理論に拘束されることを望むものではないが、そのような組成物に含まれるハロゲンは、燃焼室、燃焼炉または他のコンポーネントの内部腐食を促進する可能性がある。
ケイ酸アルミニウムを含む第一組成物が、ケイ酸アルミニウムを含む第二組成物と同様もしくは異なることが意図される。例えば、いかなる場合においても制限されるものではないが、第一及び第二組成物は、燃焼室や燃焼ボイラー、燃焼窯などへ添加される量、組成物の大きさ、燃焼室への送達方法、含有される特定成分、もしくはそれらの組み合わせにおいて異なってよい。燃焼プロセスの結果、第一組成物の添加(すなわち、「ケイ酸アルミニウムを含む組成物の上流添加」)は通常、第二組成物(すなわち、「ケイ酸アルミニウムを含む組成物の下流添加」)に比べて、より高温の領域で行われる。一例としては、いかなる場合においても制限を望むものではないが、上流添加は約1500℃の温度を含むボイラー領域で、「下流添加」は約1000℃の温度を含むボイラー領域で起こることができる。
本発明はまた、例えば、スメクタイト粘土やベントナイトなどのケイ酸アルミニウムを含む組成物が、前記のようにバーナー領域燃焼帯とバーナー領域燃焼帯下流とで添加される燃焼プロセスも意図する。本発明の方法は、例えばこれらに限定されるものではないが、石炭燃料利用ボイラー、医療廃棄物焼却炉、紙パルプ工場、織物工場、発電所(power mills)、配向性ストランドボード工場(oriented strand board mills)、油およびガス精製所などにおいて用いられる。
例えばスメクタイト粘土やベントナイトなどのケイ酸アルミニウムを含む組成物の上流添加を用いた実施形態において、該組成物を、燃料の燃焼前に適当ないかなる燃料に添加してもよく、あるいは燃焼プロセス中に燃焼室へ添加してもよいことも意図される。この後者の実施形態において、該組成物は、燃焼帯へ入る前に直接給送によって添加してもよく、あるいは燃焼帯へ直接添加してもよく、あるいは燃焼プロセスで用いられる酸素や空気と組み合わせて添加してもよく、あるいはそれらの組み合わせでもよい。場合によっては、スメクタイト粘土やベントナイトなどのケイ酸アルミニウムを含む組成物を燃焼炎自体に添加することが望ましいかもしれない。該組成物は、例えばこれらに限定されるものではないが、ねじ錐(screw auger)、ベンチュリ管、ボイラーへの吹送、もしくはそれら何れかの組み合わせなど、当該技術分野において公知の何れの方法によっても燃焼室へ送ることができる。別の実施形態において、該組成物は連続式給送システム、バッチ式移送システム、もしくはそれら両方によって送ることができる。
ケイ酸アルミニウムを含む組成物、例えばこれに限定されるものではないがスメクタイト粘土やベントナイトなどの上流添加が燃焼プロセスに用いられる本発明の実施形態において、好ましくは燃焼燃料の灰分重量の約0.001%から約50%(w/w)の量で使用される。本発明はまた、灰分重量の約0.005%、0.01%、0.05%、0.1%、0.15%、0.2%、0.25%、0.5%、0.75%、1%、2%、3%、5%、10%、20%(w/w)、もしくはそれらの間の何れかの比率でケイ酸アルミニウムを含む組成物を用いることも意図する。本発明はまた、ここに挙げられた何れかの値によって定義される範囲も意図する。別の実施形態において、本発明は、バーナー領域燃焼帯より下流でのケイ酸アルミニウム組成物の添加のための前記定義範囲を意図する。
上記記載はいかなる場合においても特許請求の範囲に記載された発明を制限しようとするものではない。さらに、述べられた特徴の組み合わせは発明の問題解決に不可欠なものではないかもしれない。
以下の実施例において本発明をさらに説明する。しかしながら、これらの実施例は説明を目的としているに過ぎず、いかなる場合も本発明の範囲を制限するために使用すべきではないことが理解されるべきである。
実施例1:様々な燃焼プロセスにおけるベントナイト下流添加の結果
燃焼プロセスでのベントナイト下流添加の効果を、パイロットスケールの研究用バーナーで試験した。試験は、石炭灰分に対するベントナイトの投入率が1:1で行った。石炭は、約2000ppmの高塩素含量の亜瀝青炭であるUS低硫黄石炭であった。水銀を測定した全てのサンプルは、電気集塵装置(ESP)の後で採取した。下記1〜4の処理のベントナイト粒子の大きさは、約50メッシュを通過し、また、約90メッシュを通過する平均粒径を示した。下記5の処理については、粒子の約75%が200メッシュを通過した。
処理 酸化されたHg% 元素状Hg%
1.対照US低硫黄石炭灰燃焼 64.9 35.1
(ベントナイト無し)
2.バーナーゾーンのバーナーの間に 67.1 32.9
ベントナイトを投入した以外は1と同様
3.バーナー直後にベントナイトを投入した 69.9 30.1
以外は1と同様
4.バーナーより下流の低温域でベントナイトを 78.2 21.8
投入した以外は1と同様
(ベントナイト粒径約90メッシュ)
5.バーナーより下流の低温域でベントナイトを 87.7 12.3
投入した以外は1と同様
(ベントナイト粒子の約75%が200メッシュ通過)
この結果は、バーナー領域の下流でのケイ酸アルミニウム組成物の添加が、燃焼プロセスで生じる元素状水銀の%量を減少させることを示唆している。また、この結果は、ケイ酸アルミニウムを含む組成物の粒子が小さい方が、燃焼プロセスで生成じる元素状水銀量の%減少がより大きくなることも示唆している。
燃焼プロセスにベントナイトを下流添加する効果をさらに試験した。試験は、石炭灰分に対するベントナイトの投入率0.5:1で行った。水銀を測定した全てのサンプルは、電気集塵装置(ESP)の後で採取した。ベントナイト粒子は、その約75%が200メッシュを通過する大きさを示した。
処理 酸化されたHg% 元素状Hg%
1.対照US低硫黄石炭灰燃焼 64.9 35.1
(ベントナイト無し)
2.バーナーより下流でベントナイトを 92.4 7.6
投入した以外は1と同様
この結果は、バーナー領域下流でのケイ酸アルミニウム組成物の添加が、燃焼プロセスで生じる元素状水銀の%量を減少させることを示唆している。
サンダーベイ褐炭で、海塩を添加(燃料中総塩素約2000ppm相当に調製)したベントナイトをバーナー領域に添加した場合と、バーナー領域より下流に添加した場合の効果を試験した。水銀を測定した全てのサンプルは、バグハウスの後で採取した。
処理 酸化されたHg% 元素状Hg%
1.対照燃焼(ベントナイト無し+塩) 24.7 75.3
2.対照燃焼(ベントナイト無し+塩) 27.6 72.4
3.バーナー領域でベントナイト+塩で燃焼 28.6 71.4
4.バーナー領域より下流の低温域で 37.9 62.1
ベントナイト+塩で燃焼
塩を添加しなかったベントナイトでの燃焼プロセスは、塩を添加したベントナイトの場合より低い効果を示した。
この結果は、ハロゲン含有化合物を添加したケイ酸アルミニウム組成物のバーナー領域下流での添加が、燃焼プロセスで生じる元素状水銀の%量を減少させることを示唆している。
ケンタッキー瀝青炭で、バーナー領域燃焼帯へのベントナイト投入効果と、バーナー領域燃焼帯及びバーナー領域燃焼帯より下流での同時添加の効果を試験した。水銀を測定した全てのサンプルは、ESPの後で採取した。
処理 酸化されたHg% 元素状Hg%
1.対照燃焼(ベントナイト無し) 79.9 20.1
2.バーナー領域でベントナイトで燃焼 58.4 41.6
3.バーナー領域及びバーナー領域より下流での 92.3 7.7
同時添加でベントナイトで燃焼
この結果は、バーナー領域及びバーナー領域より下流でケイ酸アルミニウム組成物を同時添加する方が、バーナー領域のみでケイ酸アルミニウム組成物を添加する以外は同条件下である燃焼プロセスよりも、燃焼プロセスで生じる元素状水銀の%量を減少させることを示唆している。
ケンタッキー石炭で、バーナー領域燃焼帯へのベントナイト投入効果と、バーナー領域燃焼帯及びバーナー領域燃焼帯より下流での同時添加の効果とを試験した。水銀を測定した全てのサンプルは、バグハウスの後で採取した。
処理 酸化されたHg% 元素状Hg%
1.対照燃焼(ベントナイト無し) 90.6 9.4
2.バーナー領域でベントナイトで燃焼 84.5 15.5
3.バーナー領域及びバーナー領域より下流での 98.4 1.6
同時添加でベントナイトで燃焼
この結果は、バーナー領域及びバーナー領域より下流でケイ酸アルミニウム組成物を同時添加する方が、バーナー領域のみでケイ酸アルミニウム組成物を添加する以外は同条件下である燃焼プロセスよりも、燃焼プロセスで生成じる元素状水銀の%量を減少させることを示唆している。
実施例2:ベントナイトの特徴
ベントナイトは、下記特徴の1種以上もしくは全てを含むことを特徴とすることができる。
SiO 約51から約78wt%
Al 約13から約23wt%
Fe 約1から約5wt%
MgO 約2から約3wt%
CaO 約0.1から約3.0wt%
Na 約1から約3wt%
約0から約2wt%
TiO 約0から約0.5wt%
FeO 約0から約0.5wt%
水分:約12%未満
固形分5%でのpH 約8から約11
比重:約2から3
交換性金属塩基:
ナトリウム:約60から約65mEq/l00g
カルシウム:約10から30mEq/l00g
マグネシウム:約5から20mEq/100g
カリウム:約1から約5mEq/l00g
該組成物は非交換性イオンを含んでもよい。
「陽イオン交換容量」は、粘土のメチレンブルーインデックスのためのASTM規格試験方法#C837−81を使用して測定できる。場合によっては、交換性金属塩基は、酢酸アンモニウムで浸出することによって測定できる。「微粒子率」(Percentage fines)は、特定のメッシュサイズを通過するパーセンテージとして、乾燥篩分析によって測定できる。「熱耐久性」(Thermal durability)は、製品の鋳造使用(foundry usage)を評価するために用いられることがあり、材料サンプルを540℃まで加熱し、材料の陽イオン交換容量を再測定することを含む。そして、当初測定と比較して維持された粘土活性のパーセンテージとして熱耐久性が算出される。
本発明に用いられるベントナイトは、淡色、例えばこれらに限定されるものではないが黄色もしくは黄白色で、高膨潤性である。「膨潤性」もしくは「高膨潤性」とは、当該技術分野において公知の条件下で試験する場合、ベントナイトが少なくとも15ml、もしくは約20から約50ml、好ましくは約20ml以上、さらに好ましくは約25ml以上の膨張性(膨潤指数もしくは容積的膨潤)を示すことを意味する。膨潤は、100gと計算される水100ml中のベントナイト2.5gの容積増加率として測定できる。
いかなる場合においても制限を意図するものではないが、別の実施例において、本発明に用いられるベントナイトは下記の特徴を含むことができる。
試験 規格
水分 約6から最大約13%
粘度 約180bbl.未処理
篩 30メッシュ上に約0.7から約1.2%
篩 40メッシュ上に約8から約25%
篩 200メッシュ通過最大約15%
自由膨潤 約20から約50ml
明度 約50から約70GEユニット
水プレート(Waterplate) 約400から約900
下記に示す特徴は、ベントナイトの特徴が異なる組成物から得られた。しかしながら、この変形組成物は、ここで定義された本発明の方法に用いることができる。ここで定義され、また実施例2の特徴のベントナイト、及び下記定義の変形組成物は、燃焼プロセスにおけるベントナイトの下流添加に用いることができる。しかしながら、燃焼プロセスへのベントナイトの上流添加には、実施例2で定義されているベントナイト組成物のみを使用することが好ましい。いかなる場合においても制限を意図するものではないが、さらなる実施形態において、ベントナイトの下流添加は実施例2の特徴のベントナイトを用いることができる
変形ベントナイト組成物 1
色:淡色
平均サイズ:200メッシュ未満
成分 重量%
SiO 約75%
Al 約15%
Fe 約2%
MgO 約3%
CaO 約2%
Na 約1%
約1%
水分:約12%未満
比重:約2.6
粒径:200メッシュ通過最小約70%
固形分5%でのpH 約8から約11
変形ベントナイト組成物 2
成分 重量%
SiO 約63%
Al 約21%
Fe 約3%
FeO 約0.4%
MgO 約3%
CaO 約1%
Na 約3%
LOI:約5
水分:約12%未満
比重:約2.6
かさ密度:58〜65lbs/cu.ft.
粒径:40メッシュ上に最大約20%残留、200メッシュ通過最大約12%
固形分5%でのpH 約8から約11
交換性金属塩基:
ナトリウム:好適には約60から約65mEq/l00g
カルシウム:好適には約10から約30mEq/l00g
マグネシウム:好適には約5から約20mEq/l00g
カリウム:好適には約1から約5mEq/l00g
変形ベントナイト組成物 3
成分 重量%
SiO 約58から約64wt%
Al 約18から約21wt%
Fe 約2.5から約2.8wt%
MgO 約2.5から約3.2wt%
CaO 約0.1から約1.0wt%
Na 約1.5から約2.7wt%
約0.2から約0.4wt%
FeO 約0.2から約0.4wt%
TiO 約0.1から約0.2wt%
微量成分 約0.5から約0.8%
化学的保持水 約5.64%
機械的保持水 約0.00%
粒径(水中分散):
約96から97%<44ミクロン
約93から94%<5ミクロン
約87から89%<0.5ミクロン
約60から65%<0.1ミクロン
比重:約2.7
水懸濁液pH:約8から約10
交換性金属塩基:
ナトリウム:約60から約65mEq/l00g
カルシウム:約15から約20mEq/l00g
マグネシウム:約5から約10mEq/l00g
カリウム:約1から約5mEq/l00g
サルフェート(非交換性イオン)補正後の総量 約85から約90mEq/l00g
変形ベントナイト組成物 4
成分 重量%
SiO 約66%
Al 約18%
Fe 約4%
MgO 約2%
CaO 約1%
Na 約2%
約0.3%
FeO 約0.2%
TiO 約0.2%
強熱減量(LOI):約5%
水分:約7から9%
粒径:200メッシュ通過約80から90%
膨潤:2.5g/100mlから100gで計算された単位で約650から約850
陽イオン交換容量:メチレンブルー滴定に基づいて約80から約90meq/100g
比重:約2.5
かさ密度:約800kg/m
変形ベントナイト組成物 5および6
試験 規格
水分 最大約12%
粘度 約180bbl.未処理
篩 30メッシュ上に最大約1%
篩 40メッシュ上に約10から約20%
篩 200メッシュ通過最大約12%
自由膨潤 最小約27ml
明度 約55から約65GEユニット
水プレート 約500から約800
変形ベントナイト組成物 7
試験 規格
水分 約8.3
粘度 約10.5
篩 30メッシュ上に最大約0.9
篩 40メッシュ上に約10.2
篩 200メッシュ通過最大約5.6
自由膨潤 約27
明度 約63GEユニット
水プレート 約620
変形ベントナイト組成物 8
試験 規格
水分 最大約12%
粘度 約180bbl.未処理
篩 8メッシュ上に最大約20%
篩 20メッシュ通過最大約20
自由膨潤 最小約27ml
明度 約55から約65GEユニット
水プレート 約500から約800
変形ベントナイト組成物 9
試験 規格
水分 約7.6%
粘度 約10.5
篩 8メッシュ通過最大約0.9
篩 20メッシュ通過最大約4.0
自由膨潤 約32ml
明度 約61GEユニット
水プレート 約766
変形ベントナイト組成物 10
SiO 約60から約65%
Al 約18から約25%
Fe 約3から3.5%
FeO 約0.3から0.4%
MgO 約2.5から2.8%
Na 約2から約3%
CaO 約0.5から0.75%
微量成分 約0.6%から0.8%
LOI 約5%から6%
水分:約12%未満
乾燥粒径:30メッシュ上に約0.5%から2%残留、40メッシュ上に約3%
から30%残留、200メッシュ通過最大約12%
固形分5%でのpH 約8から約11
固形分6.25%での粘度 約6から35cps
実施例3:海水の組成
Figure 2008514409
全ての引用は、参照することによりここに組み込まれる。
本発明には、好適な実施形態に関して記載がなされている。しかしながら、ここに記載された発明の範囲を逸脱することなく多くの変形及び改良が可能であることが当業者には明らかであろう。

Claims (17)

  1. ケイ酸アルミニウムを含む組成物を、バーナー領域燃焼帯より下流で、燃焼室、燃焼ボイラーもしくは燃焼窯(kiln)に添加することを特徴とする、燃焼プロセスにおける重金属の排出低減方法。
  2. 前記ケイ酸アルミニウムが、スメクタイト粘土、ベントナイト、モンモリロナイト、バーミキュライトもしくはそれらの組み合わせを含むことを特徴とする、請求項1記載の方法。
  3. 前記ケイ酸アルミニウムがナトリウムベントナイトを含むことを特徴とする、請求項1記載の方法。
  4. 前記ナトリウムベントナイトが、高膨潤性で高いコロイド性を示す結晶構造の淡色粒状物質であることを特徴とする、請求項3記載の方法。
  5. 前記ベントナイトが、下記の追加的特徴の1種以上を含むことを特徴とする、請求項記載4の方法。
    SiO 約51から約78wt%
    Al 約13から約23wt%
    Fe 約1から約5wt%
    MgO 約2から約3wt%
    CaO 約0.1から3.0wt%
    Na 約1から約3wt%
    約0から約2wt%
    TiO 約0から約0.5wt%
    FeO 約0から0.5wt%
    水分:約12%未満
    固形分5%でのpH 約8から約11
    比重:約2から3
    交換性金属塩基:
    ナトリウム:約60から約65mEq/l00g
    カルシウム:約10から約30mEq/l00g
    マグネシウム:約5から20mEq/l00g
    カリウム:約1から約5mEq/l00g
  6. 前記ベントナイトがさらに下記特徴の1種以上を含むことを特徴とする、請求項5記載の方法。
    粘度 約180bbl. 未処理
    篩 8メッシュ上に最大約20%
    篩 20メッシュ通過最大約20%
    自由膨潤 最小約27ml
    明度 約55から65GEユニット
    水プレート(Waterplate) 約500から約800
  7. 前記燃焼プロセスが、油、石炭、固形廃棄物、生物医学的廃棄物、ワックス、リグノセルロース物質、木材、黒液、レッドリカーもしくはそれらの組み合わせからなる群より選択される1種以上の燃料を含むことを特徴とする、請求項1記載の方法。
  8. 燃焼プロセスに用いられる燃料が石炭であることを特徴とする、請求項7記載の方法。
  9. 前記バーナー領域燃焼帯より下流が、アフターバーナー、サイクロン、フィルター、熱交換機、繊維フィルター(バグハウス)、電気集塵装置、湿式スクラバ、排気筒、もしくはそれらの組み合わせの1種以上であることを特徴とする、請求項1記載の方法。
  10. バーナー領域燃焼帯より下流が、1種以上の湿式スクラバであることを特徴とする、請求項9記載の方法。
  11. 前記ケイ酸アルミニウムを含む組成物が、約500℃から約1300℃の間の温度を示すボイラー領域で燃焼プロセスに添加されることを特徴とする、請求項1記載の方法。
  12. 前記ケイ酸アルミニウムを含む組成物が、ベントナイト:燃料灰分として約0.00001:1(w/w)から約1:1(w/w)の比率で添加されることを特徴とする、請求項1記載の方法。
  13. 前記ケイ酸アルミニウムを含む組成物が、約100メッシュから約400メッシュの範囲の粒径を含むことを特徴とする、請求項1記載の方法。
  14. ケイ酸アルミニウムを含む組成物を、バーナー領域燃焼帯より下流で燃焼室、燃焼ボイラーもしくは燃焼窯に添加することを特徴とする、燃焼プロセスにおける元素状水銀の酸化方法。
  15. ケイ酸アルミニウムとハロゲン含有化合物とを含むことを特徴とする組成物。
  16. 前記組成物が約500ppmから約20000ppmの塩素を含むことを特徴とする、請求項15記載の組成物。
  17. 前記ハロゲン含有化合物が塩であることを特徴とする、請求項15記載の組成物。
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