JP2008513376A - 置換クロマン誘導体、医薬品、および治療における使用 - Google Patents

置換クロマン誘導体、医薬品、および治療における使用 Download PDF

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Abstract

新規な置換クロマン誘導体および中間体化合物、それを含む組成物、その製造方法、ならびに治療薬としての、特に抗癌剤および選択的化学療法剤としてのその用途を記載する。

Description

本発明は、特定の新規クロマン誘導体ならびにその塩および誘導体、それらを含む組成物、それらの製造方法および治療薬(特に、抗癌剤および選択的化学療法剤)としてのそれらの使用方法に関する。
700種を超える天然のイソフラボンが知られており、その中のいくつかは治療上有効でありうる生物学的特性を有する。
米国特許第5,726,202号は一般に、良性前立腺肥大症を治療するための特定のイソフラバン化合物(特に、3,4-ジアリールクロマンおよびセントクロマン)を開示する。
また国際公開WO 01/17986号は、特定のイソフラバン化合物を開示する。
発明の概要
意外にも、本発明者らは、強い抗癌活性、化学療法選択性および癌の放射線増感を含む重要な治療活性を示す、一般式(I)の新規な化合物群を見出した。
本発明の態様によれば、下記一般式(I)の化合物またはその塩もしくは誘導体、およびそれらの薬学的に許容可能な塩を提供する:
Figure 2008513376
[式中、
R1は、水素、ヒドロキシ、ハロ、NR10R11、C3−6シクロアルキル、C1−6アルコキシ、C2−6アルケニル、C1−6フルオロアルキル、または場合により1または複数のヒドロキシ、クロロ、ブロモ、ヨードもしくはNR10R11基で置換されていてもよいC1−6アルキルであり、
描画「---」およびR2は、一緒になって二重結合を表すか、あるいは
描画「---」が単結合を表し、R2が水素、ヒドロキシ、NR10R11、C1−3アルコキシ、C1−3フルオロアルキル、ハロ、または場合により1または複数のヒドロキシ、クロロ、ブロモ、ヨードもしくはNR10R11基で置換されていてもよいC1−3アルキルであり、
R3は、水素、ヒドロキシ、ハロ、NR10R11、C3−6シクロアルキル、C1−6アルコキシ、C1−6フルオロアルキル、C2−6アルケニル、COOR12、COR13、(O)nC1−4アルキレンNR14R15、または場合により1または複数のヒドロキシ、クロロ、ブロモ、ヨードもしくはNR10R11基で置換されていてもよいC1−6アルキルであり、
R4、R5、R6、R7、R8およびR9は独立して、水素、ヒドロキシ、ハロ、NR10R11、C3−6シクロアルキル、C1−6アルコキシ、C1−6フルオロアルキル、C2−6アルケニル、COOR12、COR13、または場合により1または複数のヒドロキシ、クロロ、ブロモ、ヨードもしくはNR10R11で置換されていてもよいC1−6アルキルであり、
R10、R11およびR12は独立して、水素、C1−6アルキル、C3−6シクロアルキルまたはトリアルキルシリルであり、
R13は、水素、C1−6アルキル、C3−6シクロアルキルまたはNR10R11であり、
nは、0または1を表し、
R14およびR15は独立して、水素またはC1−6アルキルを表すか、あるいは一緒になってNR14R15が5員または6員の複素芳香族基または複素環基を表す(ただし、R1が水素を表し、かつ「---」が単結合である場合、R2は水素ではない)]。
本発明の別の態様によると、式(I)の化合物の製造方法を提供する。
本発明の別の態様によると、1種以上の式(I)の化合物またはその薬学的に許容可能な塩もしくは誘導体を、1種以上の医薬用担体、賦形剤、補助剤および/または希釈剤と共に含む医薬組成物を提供する。
したがって、本発明の別の態様によると、式(I)の化合物の、治療(特に、化学療法)における使用および放射線増感剤としての使用を提供する。
本発明の別の態様によると、疾患または障害の治療、予防または改善方法を提供し、かかる方法は、有効量の1種以上の式(I)の化合物またはその薬学的に許容可能な塩もしくは誘導体を、場合によっては担体および/または賦形剤と共に、被験者に投与することを含む。
本発明の別の態様によると、疾患または障害を治療、予防または改善するための薬剤を提供し、かかる薬剤は、1種以上の式(I)の化合物またはその薬学的に許容可能な塩もしくは誘導体を含む。
発明の詳細な説明
本発明者らは、一般式(I)の化合物が、意外にも予期しない生物学的および薬学的特性を示すことを見出した。
本発明の式(I)の化合物は、正常細胞に対する有利な毒性プロファイルおよび良好な生物学的利用能を有すると考えられる。意外にも、本発明の化合物は抗癌活性を示し、それは既知の癌治療薬よりもかなり良好であるか、少なくともそれらに匹敵する。
式(I)の化合物は、ヒトおよび動物由来の広範な癌細胞に対して細胞増殖抑制性であり、また細胞毒性を示す。癌細胞とは、悪性の特徴を示し、かつ治療が成功しない限り通常は最終的に生命を脅かす制御不能な増殖および挙動によって非癌細胞とは区別される細胞を意味する。式(I)の化合物に対して応答性であることが見出されている癌細胞は、上皮由来のもの(例えば、前立腺癌、卵巣癌、子宮頸癌、乳癌、胆のう癌、膵臓癌、結腸直腸癌、腎臓癌および非小肺癌の細胞)、間葉由来のもの(例えば、メラノーマ、中皮腫および肉腫の癌細胞)、ならびに神経由来のもの(例えば、神経膠腫の癌細胞)である。
癌細胞に対してそのような強力な細胞毒性を示す関連した化合物のグループが見つかることは非常に珍しく、驚くべきことである。さらに、本発明による化合物はまた、ヒト包皮由来のケラチノサイトといった非癌細胞に対しては毒性が弱いと考えられる。このような癌細胞に対する選択性は極めて特異で、予期せざることである。
有利なことに、式(I)の化合物は、標準的抗癌剤に対する感受性の乏しいことが十分に認識されている癌細胞に対して細胞毒性を示す。例えば、既知の抗癌剤に対して非常に耐性である胆管癌、膵臓腺癌およびメラノーマといった癌に対してそのような強力な活性が見つかることは非常に稀であり、予期せざることである。
都合のよいことに、式(I)の化合物はまた、癌細胞の放射線への感受性を高めるようであり、このことは、これらの化合物が、癌細胞を殺すのに必要とされるγ放射線の照射量を減らすか、または癌細胞を放射線耐性から放射線感受性の状態に変えることを意味する。
さらに、式(I)の化合物は、化学療法増感活性を有すると考えられ、すなわち、化学療法剤の細胞毒性(特に、癌細胞に対するもの)を増加させ、かつ/または癌性細胞を化学療法耐性から化学療法感受性の状態に変化させる。
また、本発明の化合物は、非癌性細胞を化学療法剤および/または放射線から保護する特性を与える。これは治療上重要な意味を有する。なぜなら、化学療法および放射線療法の外傷性副作用は、非癌性細胞に対する従来の治療の毒性によって生じるからである。
上記特性は、臨床上重要な利点を与える。
本発明の化合物の放射線および/または化学療法剤保護特性は、健全な個体を放射線および/または化学的毒素の影響から保護したり、またはそれらの作用を減少させるために利用することができる。
上記特性は、臨床上重要な利点を与える。
また、本発明は、式(I)の化合物のみ、および/または各々との組合せ、および/または他の抗癌剤との組合せ、および/または放射線療法との組合せによる治療によって、腫瘍の成長速度を遅くするか、または腫瘍の大きさを縮小させることによって、癌患者を治療するための式(I)の化合物の使用を提供する。
一般に、本発明の式(I)の化合物において、置換基R8およびR9は、以下に示すように割り当てられる:
Figure 2008513376
一般に、本発明の式(I)の化合物において、置換基R3、R4、およびR5は、以下に示すように割り当てられる:
Figure 2008513376
好ましくは、式(I)の化合物において、描画「---」は単結合を表す。
好ましくは、式(I)の化合物を含む本発明の化合物において、R3はパラ位にある。
式(I)の化合物を含む本発明の化合物において、R3が(O)nC1−4アルキレンNR14R15を表す場合、それは好ましくは-OC2アルキレンNR14R15(ここでNR14R15はピロリジニルを表す)を表す。
本発明によると、下記の式(I-a)の化合物またはその塩もしくは誘導体が提供される:
Figure 2008513376
[式中、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7およびR8は、式(I)の化合物について上に定義したとおりである。ただし、R1が水素で、「---」が単結合である場合、R2が水素を表すことはない]。
式(I)の化合物について上に示されるR3、R4およびR5の位置は式(I-a)の化合物にも同様に当てはまる。
式(I)の化合物について上に示されるR8およびR9の位置は式(I-a)の化合物にも同様に当てはまる。
式(I-a)の化合物において、好ましくはR7はC1−6アルコキシまたはヒドロキシ、特にメトキシまたはヒドロキシを表す。
式(I-a)の化合物において、好ましくは「---」は単結合を表す。
本発明の別の好ましい態様において、下記の式(I-b)の化合物、またはその塩もしくは誘導体が提供される:
Figure 2008513376
[式中、
R1は、ヒドロキシ、ハロ、NR10R11、C3−6シクロアルキル、C1−6アルコキシ、C2−6アルケニル、C1−6フルオロアルキル、場合により1または複数のヒドロキシ、クロロ、ブロモ、ヨードまたはNR10R11基によって置換されていてもよいC1−6アルキルを表し、
R3、R4、R5、R6、R7、R8およびR9は、式(I)の化合物について上に定義したとおりである]。
式(I)の化合物について上に示されるR3、R4およびR5の位置は、式(I-b)の化合物にも同様に当てはまる。
式(I)の化合物について上に示されるR8およびR9の位置は、式(I-b)の化合物にも同様に当てはまる。
好ましくは、式(I-b)の化合物において、R1は、ヒドロキシ、C1−6アルコキシ、C1−6フルオロアルキル、場合により1または複数のヒドロキシ、クロロ、ブロモ、ヨードもしくはNR10R11基によって置換されていてもよいC1−6アルキル、特にC1−6アルキル、とりわけメチルを表す。
好ましくは、式(I-b)の化合物において、R3は、ヒドロキシ、C1−6アルコキシ、または場合により1もしくは複数のヒドロキシ、クロロ、ブロモ、ヨードもしくはNR10R11基によって置換されていてもよいC1−6アルキル、特にC1−6アルコキシまたはヒドロキシ、とりわけメトキシを表す。
好ましくは、式(I-b)の化合物において、R3はパラ位にある。
好ましくは、式(I-b)の化合物において、R4、R5およびR6は独立に、水素を表す。
好ましくは、式(I-b)の化合物において、R7は、ヒドロキシまたはC1−6アルコキシ、特にヒドロキシまたはメトキシを表す。
好ましくは、式(I-b)の化合物において、R8は、水素、ヒドロキシまたはC1−6アルコキシ、特に水素、ヒドロキシまたはメトキシ、とりわけ水素を表す。
好ましくは、式(I-b)の化合物において、R8は3位にある。
好ましくは、式(I-b)の化合物におけるR9は、水素、ヒドロキシまたはC1−6アルコキシ、特にヒドロキシまたはC1−6アルコキシ、とりわけヒドロキシまたはメトキシを表す。
別の態様において、本発明は、下記の式(I-bb)で表される化合物またはその塩もしくは誘導体を提供する:
Figure 2008513376
[式中、R1、R3、R4、R7、R8およびR9は、式(I-b)の化合物について上に定義したとおりである]。
より好ましい実施形態において、「---」は単結合を表す。
式(I-b)の化合物について上に表される好ましいものは、式(I-bb)の化合物にも同様に当てはまる。
本発明のこの第1の態様の範囲内にある特定の化合物は以下に示される化合物またはその塩もしくは誘導体である:
Figure 2008513376
最も好ましくは、式(I-bb)の化合物は、以下に示される構造を有する化合物またはその塩もしくは誘導体である:
Figure 2008513376
別の好ましい態様において、本発明は、式(I-c)で表される化合物またはその塩もしくは誘導体を提供する:
Figure 2008513376
[式中、
R2は、ヒドロキシ、ハロ、NR10R11、C1−3アルコキシ、C1−3フルオロアルキル、場合により1または複数のヒドロキシ、クロロ、ブロモ、ヨードまたはNR10R11によって置換されていてもよいC1−3アルキルを表し、
R3、R4、R5、R6、R7、R8およびR9は、式(I)の化合物について上に定義したとおりである]。
式(I)の化合物について上に示されるR3、R4およびR5の位置は、式(I-b)の化合物にも同様に当てはまる。
式(I)の化合物について上に示されるR8およびR9の位置(R9はパラ位にある)は、式(I-b)の化合物にも同様に当てはまる。
式(I-c)の化合物におけるNR10R11は好ましくは、水素またはC1−3アルキル、特に水素またはメチルを表す。
好ましくは、式(I-c)の化合物において、R2は、ヒドロキシ、メトキシ、メチルまたはトリフルオロメチルを表す。
好ましくは、式(I-c)の化合物において、R3は、ヒドロキシ、C1−6アルコキシ、または場合により1もしくは複数のヒドロキシ、クロロ、ブロモ、ヨードもしくはNR10R11基によって置換されていてもよいC1−6アルキル、特にメトキシのようなC1−6アルコキシ、とりわけメトキシを表す。
好ましくは、式(I-c)の化合物において、R4、R5およびR6は独立して水素を表す。
好ましくは、式(I-c)の化合物において、R8は、水素、ヒドロキシまたはC1−6アルコキシ、より好ましくは水素またはメトキシ、特に水素を表す。
好ましくは、式(I-c)の化合物において、R8は3位に配置されている。
好ましくは、式(I-c)の化合物において、R9は、水素、ヒドロキシまたはC1−6アルコキシ、特にヒドロキシまたはC1−6アルコキシ、とりわけヒドロキシまたはメトキシを表す。
より好ましくは、第2の態様において、本発明は下記の式(I-cc)で表される化合物またはその塩もしくは誘導体を提供する:
Figure 2008513376
[式中、
R2、R3、R4、R6、R7、R8およびR9は、式(I-c)の化合物について上に定義したとおりである]。
式(I-c)の化合物について上に表される好ましいものは、式(I-cc)の化合物にも同様に当てはまる。
式(I-cc)の特定の化合物は、以下に示される化合物またはその塩もしくは誘導体である:
Figure 2008513376
Figure 2008513376
本発明の式(I)の化合物は、2つのキラル中心を含む。本発明は、全ての鏡像異性体およびジアステレオ異性体、ならびに任意の割合でのそれらの混合物を含む。また、本発明は、単離した鏡像異性体または鏡像異性体の対にも及ぶ。鏡像異性体およびジアステレオ異性体の分離方法は当業者にとって周知である。
本発明の化合物において、複素環上のアリール置換基は、互いに対してシスまたはトランスでありうることが、当業者には明らかであろう。好ましくは、式(I)の本発明の化合物において、これらの置換基はシスでありうる。
本発明の特に好ましい化合物は、上記化合物No.1と記した化合物のシス異性体である。
同様に、特に好ましい化合物は、シス配置にある化合物No.2〜9である。
好ましくは、本発明の化合物の塩は、薬学的に許容可能な塩である。
アルキルという用語は、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec-ブチル、t-ブチル、ペンチルなどの、1〜6個の炭素原子からなる直鎖および分岐鎖飽和アルキル基を含むと解釈される。より好ましくはアルキル基は、好ましくは1〜4個の炭素原子を含み、特にメチル、エチル、プロピルまたはイソプロピルである。
シクロアルキルは、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチルおよびシクロヘキシルなどのC3−6シクロアルキルを含む。
アルキル基またはシクロアルキル基は、場合により1または複数のフッ素、塩素、臭素、ヨウ素、カルボキシル、C1−4アルコキシカルボニル、C1−4アルキルアミノ-カルボニル、ジ-(C1−4アルキル)-アミノ-カルボニル、ヒドロキシル、C1−4アルコキシ、ホルミルオキシ、C1−4アルキル-カルボニルオキシ、C1−4アルキルチオ、C3−6シクロアルキルまたはフェニルによって置換されていてもよい。
好ましくは、アルキル基はいずれの置換基も持たない。
C1−6アルコキシという用語は、そのアルキル部分が直鎖または分岐鎖アルキル部分である基を含む。C1−6アルコキシ基は、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキシ、t-ブトキシおよびsec-ブトキシを含む。好ましくは、C1−6アルコキシ置換基は、メトキシまたはエトキシであり、特にメトキシである。
フルオロアルキルという用語は、1または複数(例えば、1、2、3、4または5個)の水素が、フルオロで置換されている「アルキル」を含む。フルオロアルキルは、直鎖または分岐鎖「アルキル」単位でありうる。好ましいフルオロアルキル基は、トリフルオロメチルおよびペンタフルオロメチルを含む。
アリールという用語は、フェニル、ベンジル、ビフェニルおよびナフチルを含むと解釈され、場合により1または複数のC1−4アルキル、ヒドロキシ、C1−4アルコキシ、カルボニル、C1−4アルコキシカルボニル、C1−4アルキルカルボニルオキシ、ニトロまたはハロによって置換されていてもよい。
「ハロ」という用語は、フルオロ、クロロ、ブロモ、およびヨード、好ましくはフルオロ、クロロを含むと解釈される。
5員または6員の複素環および芳香族複素環は、ピロール、ピロリン、ピロリジン、オキサゾリン、チアゾール、イミダゾール、イミダゾリン、イミダゾリジン、ピラゾール、ピラゾリン、ピラゾリジン、イソキサゾール、イソチアゾール、オキサジアゾール、フラザン、トリアゾール、チアジアゾール、ピリジン、ピペリジン、モルホリン、チオモルホリン、ピリダジン、ピリミジン、ピラジン、ピペラジン、トリアジン、チアジアゾンおよびジチアジンを含み、これらはそれぞれ、場合により1または複数のフッ素、塩素、臭素、ヨウ素、カルボキシル、C1−4アルコキシカルボニル、C1−4アルキルアミノ-カルボニル、ジ-(C1−4アルキル)-アミノ-カルボニル、ヒドロキシル、C1−4アルコキシ、ホルミルオキシ、C1−4アルキル-カルボニルオキシ、C1−4アルキルチオまたはC3−6シクロアルキルによって置換されていてもよい。
本発明の化合物は、全ての塩(例えば、酸付加塩、アニオン塩および双性イオン塩)を含み、特に当業者に公知である薬学的に許容可能な塩を含む。「薬学的に許容可能な塩」という用語は、電荷を持ち、かつ、例えば塩の対カチオン(counter-cation)または対アニオン(counter-anion)として薬剤と結合させて投与することができる、有機または無機成分を示す。薬学的に許容されるカチオンは、当業者に公知であり、ナトリウム、カリウム、カルシウム、亜鉛、および第四級アミンが挙げられるが、これらに限定されない。薬学的に許容されるアニオンは、当業者に公知であり、クロライド、アセテート、トシレート、シトレート、ビカーボネート、およびカーボネートが挙げられるが、これらに限定されない。
薬学的に許容可能な塩は、酢酸、アスコルビン酸、アスパラギン酸、安息香酸、ベンゼンスルホン酸、クエン酸、ケイ皮酸、エタンスルホン酸、フマル酸、グルタミン酸、グルタル酸、グルコン酸、塩酸、臭化水素酸、乳酸、マレイン酸、リンゴ酸、メタンスルホン酸、ナフトエ酸、ヒドロキシナフトエ酸、ナフタレンスルホン酸、ナフタレンジスルホン酸、ナフタレンアクリル酸、オレイン酸、シュウ酸、オキサロ酢酸、リン酸、ピルビン酸、パラトルエンスルホン酸、酒石酸、トリフルオロ酢酸、トリフェニル酢酸、トリカルバリル酸、サリチル酸、硫酸、スルファミン酸、スルホン酸およびコハク酸から生じる塩を含む。
「薬学的に許容可能な誘導体」または「プロドラッグ」という用語は、レシピエントに投与した際に、親化合物もしくは代謝産物を直接的もしくは間接的に提供することができるか、またはそれ自体が活性を示す活性化合物の誘導体をいい、例えば、リン酸誘導体およびスルホン酸誘導体を含む。したがって、誘導体は、溶媒和化合物、薬学的に活性なエステル、プロドラッグなどを含む。
また、本発明の好ましい化合物は、in vivoにて切断され本発明の化合物またはその活性部分を生じうる生理学的に切断可能な脱離基を有する全ての誘導体を含む。脱離基は、アシル基、リン酸基、硫酸基、スルホン酸基を含むことができ、好ましくはモノ-、ジ-およびパー-アシルオキシ-置換化合物(1または複数のペンダントヒドロキシ基が、アシル基、好ましくはアセチル基によって保護されている)である。一般的に、アシルオキシ置換された本発明の化合物は、対応するヒドロキシ置換化合物へと容易に切断可能である。
官能基の化学的保護、脱保護、シントン(合成素子)および当業者に公知である他の技術を、本発明の化合物およびその開始物質の合成を促すために適宜使用することができる。
本発明の化合物および誘導体の官能基の保護は、当該分野で十分に確立された方法(例えば、T. W. Greene, Protective Groups in Organic Synthesis, John Wiley & Sons, New York, 1981に記載される)によって行うことができる。
ヒドロキシル保護基は、カルボン酸エステル(例えば、酢酸エステル)、アリールエステル(例えば、安息香酸エステル)、アセタール/ケタール(例えば、アセトニドおよびベンジリデン)、エーテル(例えば、オルト-ベンジルおよびパラ-メトキシベンジルエーテル、テトラヒドロピラニルエーテル、ならびにtert−ブチルジメチルシリルエーテルのようなシリルエーテル)を含むが、これらに限定されない。
保護基は、例えば、酸または塩基により触媒される加水分解または還元(例えば、水素化)によって除去できる。シリルエーテルは、切断のためにフッ化水素またはフッ化テトラブチルアンモニウムを必要としうる。
医薬品化学の分野における当業者にとって明らかであるように、式(I)の化合物は、他の式(I)の化合物に変換することができ、例えば、式(I)の化合物が1または複数のヒドロキシル置換基を有する場合は、そのアルコールをハロゲン化剤で処理することによって、これらの置換基の1個以上をハロゲン(例えば、ブロモ、クロロまたはヨード)に変換することができ、その際に分子上の他の官能基を保護するために必要に応じて保護基を使用してもよい。ハロゲン化剤は、NBS、臭化水素酸および塩素ガスなどの化合物を含む。
フェノール型ヒドロキシルは、ハロゲン化剤を用いた処理によっても、対応するハロゲン化合物に容易には変換されない。しかし、所望されるハロゲン化合物を調製するには、例えば、適切なアリールアミン開始物質を、低温条件下(0℃など)でHClの存在下にNaNO2で処理し、対応するアジド塩を形成させる。その後、CuCl、CuBr、KIまたはHBF4を用いた処理によってアジドを所望のハロ化合物へと変換することができる。
式(I)の化合物を調製するための一般的な方法は、以下の工程を含む:
i)式(II):
Figure 2008513376
[式中、
R1は、水素、ヒドロキシ、NR10R11、C3−6シクロアルキル、C1−6アルコキシ、C2−6アルケニル、C1−6フルオロアルキル、場合により1または複数のヒドロキシまたはNR10R11基によって置換されていてもよいC1−6アルキルであり、
R6、R7、R8およびR9は独立して、水素、ヒドロキシ、NR10R11、C3−6シクロアルキル、C1−6アルコキシ、C1−6フルオロアルキル、COOR12、COR13、または場合により1または複数のヒドロキシまたはNR10R11基によって置換されていてもよいC1−6アルキルを表す]
で表される化合物またはその保護された誘導体を、式(III):
Figure 2008513376
[式中、
R3は、水素、ヒドロキシ、NR10R11、C3−6シクロアルキル、C1−6アルコキシ、C1−6フルオロアルキル、C2−6アルケニル、COOR12、COR13、(O)nC1−4アルキレンNR14R15、または場合により1または複数のヒドロキシもしくはNR10R11基によって置換されていてもよいC1−6アルキルを表し、
R4およびR5は独立して、水素、ヒドロキシ、NR10R11、C3−6シクロアルキル、C1−6アルコキシ、C1−6フルオロアルキル、C2−6アルケニル、COOR12、COR13、または場合により1または複数のヒドロキシまたはNR10R11基によって置換されていてもよいC1−6アルキルを表し、
Xは、金属ハロ部分を表す]
で表される化合物またはその保護された誘導体で処理する工程;
ii)場合によって、その後生成物の複素環上の第3アルコール基を別の置換基に変換する工程;
iii)場合によって、その後脱保護する工程。
上記工程i)において、式(III)の化合物は好ましくは有機金属試薬であり、かかる試薬を、式(II)のケトン化合物と、無水条件下に不活性雰囲気(例えば、窒素もしくはアルゴン)にて、不活性溶媒(例えば、THF(テトラヒドロフラン))中で、極端でない温度(例えば、室温)または低温(例えば、0℃)にて反応させる。
好適な有機金属試薬には、有機リチウム試薬、有機マグネシウム試薬および有機銅試薬が含まれる。より好ましくは、用いるアリール化剤は、有機マグネシウム試薬(例えば、グリニャール試薬)であり、かかる試薬は、式(III)の化合物(式中、Xはブロモなどのハロを表す)とマグネシウム金属とを不活性雰囲気中、無水条件下にて反応させることにより調製できる。
上記工程ii)において、求核付加反応により形成された生成物の複素環上の第3アルコール置換基は、公知の方法によって他のR2置換基に変えることができる。例えば、パラトルエンスルホン酸による処理によって、第3アルコール基を都合の良い脱離基に変えることができる。次に、この中間体トシレートを求核試薬(例えば、水素化物源、アルコールまたはアミン)で処理すると、R2部分に必要とされる置換を生じさせることができる。
あるいはまた、第3ヒドロキシルはハロゲン化剤を使用してハロゲンに変換することもできる。
本発明のさらなる態様において、上記求核付加反応による生成物を脱水すると、一般式(I-d)の化合物またはその保護された誘導体が形成される:
Figure 2008513376
[式中、R1、R3、R4、R5、R6、R7、R8およびR9は、式(I-b)の化合物について上に定義したとおりである]。
脱水は、例えば、酸もしくは塩基によって触媒されるか、または第3アルコールをより都合の良い脱離基に変換することによって促進されうる。好ましくは式(III)の化合物はパラトルエンスルホン酸で処理することにより脱水される。
式(I-b)の化合物について上に表される好ましいものは、式(I-d)の化合物にも同様に当てはまる。
式(I-d)の具体的な化合物を以下に示す:
Figure 2008513376
Figure 2008513376
必要ならば、式(I-d)の化合物の複素環中にある二重結合は、還元剤を用いて処理することによって除去して、式(I)の他の化合物を得ることができる。還元剤は当業者にとって周知であり、ホウ水素化物およびアルカリ金属ホウ水素化物などの水素化物源を含む。しかし、パラジウム炭素などの好適な触媒を用いることができる場合は、接触水素化における水素も含まれる。他の好適な水素化物源としては、水素化トリアセトキシホウ素ナトリウム、水素化トリアセトキシホウ素テトラブチルアンモニウムおよび水素化シアノホウ素ナトリウムが挙げられる。
好ましくは、二重結合は水素化によって還元される。
式(II)の化合物は、式(IV):
Figure 2008513376
[式中、R1、R6、R7、R8およびR9は、式(II)の化合物について上に定義したとおりである]
で表される化合物またはその保護された誘導体の複素環中にある二重結合を、好ましくは水素化によって、還元することにより調製できる。
一般式(IV)の化合物は、下記のスキーム1に示され、また国際出願WO 01/17986(その開示内容を参照により本明細書に組み入れる)に記載されるような、一般的な合成方法によって得ることができる。この一般的な合成方法をスキーム1に示す。
Figure 2008513376
本発明の好ましい合成方法に用いる化合物は、当業者にとって容易に確認できる多数の供給源より得ることができる。例えば、ダイゼインは容易に入手可能であるか、または当該分野で公知である標準方法によって合成できる。好適な方法は、例えば、国際特許出願WO 98/08503およびWO 00/49009ならびにこれらに引用される参考文献(これらはその全体を参照により本明細書に組み入れる)に見出すことができる。
明らかに、上記ストラテジーの1以上は、特定の処理または工程を行うとき、その分子の他の部分にある官能性を保護するために、1または複数の保護基を使用する必要がある。
好ましくは、遊離のアルコール、エステルまたは他のそのような反応性基はどれも、求核付加反応の間、例えばt-ブチルジメチルシリルエーテルとして、保護されるだろう。
化学的な改変および操作を本発明の化合物に対して行うことができるが、こうしたことは当業者に公知であるだろう。例えば、化合物No.1とアルキル化剤との反応によって、遊離フェノール基でのエーテル誘導体が得られる。芳香環のハロゲン化も可能であり、例えば、N-ブロモスクシンイミドとの反応によって、主成分としての8-ブロモ誘導体(化合物42)が少量の6-ブロモ異性体と共に得られる。さらなる反応としてはアルコキシ基の脱メチル化が含まれ、これは例えば酢酸中の臭化水素を用いて行われ、トリヒドロキシ化合物43が得られる。
Figure 2008513376
本発明者らにより合成されたさらなる化合物として、下記の化合物を含む:
Figure 2008513376
本明細書中で用いる場合、「治療」、「予防」または「防止」、「改善」等という用語は、最も広義に解釈されるべきものである。特に、「治療」という用語は、完全に回復するまで動物を治療する、ことを必ずしも意味しない。したがって、「治療」は特定の症状の徴候または重症度を改善すること、あるいは特定の症状の発症を予防するか、そうでなければ発症のリスクを軽減することを含む。
治療処置に必要とされる1以上の本発明の化合物の量は、いくつかの要因に左右され、かかる要因としては、特定の用途、使用する個々の化合物の性質、治療すべき症状、投与方式および患者の状態が挙げられる。
式(I)の化合物は、従来的に実施される方法および量で投与することができる。例えば、GoodmanおよびGilman「The pharmacological basis of therapeutics」第7版(1985)を参照のこと。具体的な投薬量は、治療すべき症状、被験者の状態、投与経路、上記に示したようなその他の既知の要因によって決まる。概して、患者当たりの1日用量は0.1mg〜5gであり、典型的には0.5mg〜1g、好ましくは50mg〜200mgの範囲であり得る。投薬の長さは、治療または緩和すべき症状の重症度に依って、1日1回または2日に1回投与される単回投与から、1週間から数ヶ月、必要に応じて数年間の期間にわたって投与される1日2回または3回投与の範囲であり得る。
さらに、個々の被験者に関して、具体的な投薬レジメンは、その個体の必要性および組成物を投与する人またはその投与を指図する人の専門的判断に従って、経時的に調整されるべきであることが理解されよう。
活性化合物を用いた比較的短期間の治療は、癌の安定化または縮小または寛解を引き起こすために、また、長期治療は、ハイリスク患者における癌の発生を防止するために採用することができる。
本明細書に記載の治療的適応症を治療するための医薬組成物は、典型的には、本発明の化合物(便宜上、以後「活性化合物」と呼ぶ)を、当該技術分野で周知であるような1種以上の薬学的または獣医学的に許容可能な担体および/または賦形剤と混合することにより調製される。
担体は、もちろん、製剤中の他のどの成分とも適合性であるという意味で許容可能でなければならず、また被験者に有害であってはならない。担体または賦形剤は固体、液体、またはその両方であってよく、好ましくは、100重量%までの活性化合物、好ましくは0.5〜59重量%の活性化合物を含有し得る単位用量(例えば錠剤)として化合物と共に製剤化される。
薬剤組成物中の活性化合物の好ましい濃度は、その薬剤の吸収、分布、不活性化および排出速度、ならびに当業者に公知のその他の要因によって決まる。1種以上の活性化合物を本発明の製剤中に混合することができる。
本発明の製剤としては、経口、直腸、眼、バッカル(例えば、舌下)、非経口(例えば、皮下、筋内、皮内または静脈内)、経皮投与(例えば、鼻、口、膣、直腸からの粘膜投与を含む)、ならびに吸入に適したものが挙げられるが、いずれの場合にも最適な経路は、治療すべき症状の性質と重症度、および用いる個々の活性化合物の性質によって変化しうる。
経口投与に適した製剤は、各々が所定量の活性化合物を含有する、カプセル剤、サッシェ剤、ロゼンジ剤または錠剤などの個別の単位で提供されるか、粉末または顆粒として、水性または非水性液体の溶液または懸濁液として、あるいは水中油型または油中水型エマルションとして提供される。このような製剤は、活性化合物と適切な担体(上記のような1種以上の補助成分を含んでいてもよい)とを混合する工程を包含する適当な調剤方法により調製することができる。
概して、本発明の製剤は、活性化合物を液体もしくは微細な固体担体、またはその両方と均一にかつ密に混合し、次いで、必要ならば、得られた混合物を、単位剤形を形成するように成形することにより調製される。例えば、錠剤は、活性化合物を、場合により1種以上の他の成分と共に、含有する粉末または顆粒を圧縮するか、型に入れて成形することにより調製される。
圧縮錠剤は、適切な機械で、場合により結合剤、滑沢剤、不活性希釈剤および/または界面活性剤/分散剤を混合した、粉末または顆粒などの易流動性の化合物を圧縮することにより調製できる。成形錠剤は、適切な機械で、不活性液体結合剤を用いて湿らせた粉末化合物を成形することにより作ることができる。
バッカル(舌下)投与に適した製剤としては、風味を付与した基剤(通常はスクロースとアカシアまたはトラガカント)中に活性化合物を含むロゼンジ剤、ならびに不活性基剤(例えば、ゼラチンとグリセリンまたはスクロースとアカシア)中に本化合物を含むトローチ剤が挙げられる。
眼への投与に適した製剤としては、眼に許容可能な担体または希釈剤中に活性化合物を含む液剤、ゲル剤およびクリーム剤が挙げられる。
非経口投与に適した本発明の組成物は、有利には、活性化合物の無菌水性調製物を含み、この調製物は意図したレシピエントの血液と等張であることが好ましい。これらの調製物は好ましくは静脈内投与されるが、投与は皮下、筋内、皮内注射によっても行うことができる。このような調製物は、本化合物を水またはグリセリン緩衝液と混合し、得られた溶液を滅菌し、そして血液と等張にすることにより都合よく調製することができる。本発明の注射製剤は、一般に0.1〜60%w/vの活性化合物を含有し、0.1ml/分/kgの速度で投与しうる。
直腸投与に適した製剤は、好ましくは単位用量座薬として提供される。膣投与に適した製剤は、好ましくは単位用量ペッサリーとして提供される。これらは、活性化合物を1種以上の慣用の固体担体(例えばココアバター)と混合し、次に得られた混合物を成形することにより調製できる。
皮膚への局所投与に適した製剤または組成物は、軟膏、クリーム、ローション、ペースト、ゲル、スプレー、エアロゾル、またはオイルの形態をとることが好ましい。用いられる担体としては、ワセリン、ラノリン、ポリエチレングリコール、アルコール、およびそれらの2種以上の組合せが挙げられる。活性化合物は、一般に0.1〜5%w/w、特に0.5〜2%w/wの濃度で存在する。このような組成物の例としては、化粧用スキンクリームが挙げられる。
経皮投与に適した製剤は、長期間にわたりレシピエントの表皮と密接に接触したままであるように構成された個別のパッチとして提供しうる。このようなパッチは、好ましくは、上記の活性化合物に関して例えば0.1〜0.2Mの濃度である、場合により緩衝化された水溶液として活性化合物を含有する。例えば、Brown, L.ら(1998)を参照のこと。
経皮投与に適した製剤はまた、イオン電気導入法によっても送達することができ(例えば、Panchagnula Rら(2000)を参照のこと)、そして典型的には、場合により緩衝化された、活性化合物の水溶液の形態をとる。適切な製剤は、クエン酸塩またはBis/Tris緩衝液(pH6)またはエタノール/水を含み、0.1〜0.2Mの活性成分を含有する。
吸入に適した製剤は、溶液、懸濁液またはエマルションの形態での噴霧組成物として提供することができる。吸入噴霧組成物はさらに、フルオロカーボン(例えば1,1,1,2-テトラフルオロエタンまたは1,1,1,2,3,3,3-ヘプタフルオロ-n-プロパン)を含有する水素などの薬学的に許容可能な噴射剤を含み得る。
活性化合物は食品の形で提供することができ、例えば、食品に添加したり、混合したり、コーティングしたり、組み合わせたり、他の方法で加えたりしうる。食品という用語は最も広い意味で用いられ、乳製品を含む飲料などの液体製品、およびヘルスバー、デザート等のその他の食品を含む。本発明の化合物を含有する食品は標準的な方法に従って容易に調製することができる。
好ましい態様において、本発明は、有効量の1または複数の本発明の化合物または当該化合物を含有する組成物を投与すことによってヒトを治療する方法を提供する。
活性化合物またはその薬学的に許容可能な誘導体、プロドラッグもしくは塩は、所期の作用を損なわない他の活性物質と、または所期の作用を補充する物質(例えば、抗生物質、抗真菌剤、抗炎症薬または抗ウイルス化合物)と併用投与することもできる。活性物質は、組合せまたは共働混合物として2種以上のイソフラボンまたはその誘導体を含み得る。活性化合物はまた、脂質低下剤(例えば、プロブコール、ニコチン酸)、血小板凝集阻害剤(例えば、アスピリン)、抗血栓薬(例えばクマジン)、カルシウムチャンネル遮断薬(例えば、ベラパミル、ジルチアゼム、ニフェジピン)、アンギオテンシン変換酵素(ACE)阻害剤(例えば、カプトプリル、エナラプリル)、およびβ-遮断薬(例えば、プロパノロール、テルブタロール、ラベタロール)と共に投与してもよい。本化合物はまた、非ステロイド系抗炎症薬(例えば、イブプロフェン、インドメタシン、アスピリン、フェノプロフェン、メフェナミン酸、フルフェナミン酸、スリンダク)または制吐薬(例えば、ゾフラン(登録商標))と組み合わせて投与してもよい。本化合物はまた、コルチコステロイドと一緒に投与してもよい。
式(I)の化合物は、他の抗癌剤(例えば、シスプラチンおよび/またはデヒドロイクオール(dehydroequol)および/またはタキソール)との併用投与に特に適していると考えられる。併用投与によって、1種の薬物のみを用いた場合と比べて、治療において改善された効果が得られる。
この併用投与は同時でも逐次的でもよい。同時投与は、これらの化合物を同一の単位用量でまたは個別の単位用量で、同一時刻にまたは近い時刻に投与することによって行うことができる。逐次投与は、必要に応じてどのような順序であってもよいが、典型的には、第2のまたは後の活性物質が投与される時に、第1のまたは最初の活性物質の進行中の生理学的作用が継続している必要があり、特に累積作用または共働作用が望まれる場合にはそうである。
本発明はまた、本発明による化合物の製造に用いられる新規中間体にも及ぶ。
本発明の化合物は、異常な細胞生存、異常な細胞増殖、異常な細胞移動、異常な血管新生、エストロゲン/アンドロゲンの異常なバランス、機能不全のまたは異常なステロイド形成、血管壁内の変性変化を含む変性、炎症、および免疫学的不均衡に関連する疾患の治療、予防または改善に有用である。
以下の非限定的な実施例および添付の図面により、本発明をさらに説明する。
実施例1
3-(4-ヒドロキシフェニル)-4-(4-メトキシフェニル)-8-メチル-3,4-ジヒドロ-2H-クロメン-7-オール
工程1: 1-(2,4-ジヒドロキシ-3-メチル-フェニル)-2-(4-ヒドロキシ-フェニル)-エタノン
Figure 2008513376
2-メチルレゾルシノール(4.0Og, 1当量)と4-ヒドロキシフェニル酢酸(5.0Og, 1当量)を丸底フラスコに添加した。その丸底フラスコを凝縮器に取り付けて油浴中に入れ、システム全体を窒素下に置いた。この混合物に、蒸留したBF3.OEt2 (20ml, 5当量)を撹拌しながら添加した。混合物を還流させた(100℃)。黄色の固体が20分間で生成されたが、これは反応が完了したことを示す。この反応混合物をさらに10分間加熱してから、室温まで冷却した。黄色の固体を吸引濾過により回収し、蒸留水(200ml)で洗って、存在する過剰のBF3.OEt2を除去した。d-DMSO中での1H NMRは、黄色の固体が1-(2,4-ジヒドロキシ-3-メチル-フェニル)-2-(4-ヒドロキシ-フェニル)-エタノンであり、純度>95%であることを示した。この固体を凍結乾燥器で24時間乾燥させた(8.93g, 99%)。
工程2: 7-ヒドロキシ-3-(4-ヒドロキシ-フェニル)-8-メチル-クロメン-4-オン
Figure 2008513376
1-(2,4-ジヒドロキシ-3-メチル-フェニル)-2-(4-ヒドロキシ-フェニル)-エタノン(3.99g)とN,N-DMF (115ml)を二つ口500ml丸底フラスコに加え、このフラスコを凝縮器に取り付けて油浴中に入れた。滴下漏斗を丸底フラスコに取り付け、システム全体を窒素下に置いた。フラスコを加熱して50℃に保った。この溶液にBF3.OEt2 (57ml, 29当量)を15分かけて滴下したところ、煙が発生した。塩化メタンスルホニル(MeSO2Cl) (14ml, 12当量)をN,N-DMF (14ml)に滴下漏斗から加えた。次に、この混合物を丸底フラスコに10分かけて滴下した。滴下が完了したら、還流温度(110℃)まで上げた。この反応をHPLC (NV06_R&D.m)で追跡すると、1時間44分で完了した。この混合物を室温まで冷却して、撹拌下の冷却蒸留水(4L)中に注入した。直ちに鮮明な黄色の綿状沈殿物が生じ、この混合物を冷所にて一晩撹拌したままにしておいた。その後、混合物をブフナー漏斗に通して濾過し、黄色の固体を得た。この固体のd-DMSO中での1H NMRは、それが7-ヒドロキシ-3-(4-ヒドロキシ-フェニル)-8-メチル-クロメン-4-オンであり、純度>95%であることを示した。この固体を凍結乾燥器で24時間乾燥させた。乾燥後、固体を計量した(2.73g, 66%)。
工程3: 酢酸3-(4-ヒドロキシ-フェニル)-8-メチル-4-オキソ-4H-クロメン-7-イルエステル
Figure 2008513376
ヒドロキシ-3-(4-ヒドロキシ-フェニル)-8-メチル-クロメン-4-オン(35.18g)を丸底フラスコ(1L)に入れた。この丸底フラスコにピリジン(38ml, 2当量)と無水酢酸(576ml, 47当量)を室温で撹拌しながら添加した。この反応をHPLCで追跡したところ、反応は即座に完了した。色の変化が認められ、反応混合物は初め暗褐色であったが、撹拌後には黄褐色の綿状粒子により鮮明な橙色になった。この反応混合物を冷却蒸留水(4L)中に注ぎ、室温で30分間撹拌したままにしておいた。灰白色の固体を吸引濾過により回収した。この固体のd-CDCl3中での1H NMRは、それが酢酸3-(4-ヒドロキシ-フェニル)-8-メチル-4-オキソ-4H-クロメン-7-イルエステルであり、純度>95%であることを示した。この固体を凍結乾燥器で24時間乾燥させた。乾燥後、固体を計量した(31.80g, 69%)。
工程4: 酢酸3-(4-ヒドロキシ-フェニル)-8-メチル-4-オキソ-クロマン-7-イルエステル
Figure 2008513376
酢酸 3-(4-ヒドロキシ-フェニル)-8-メチル-4-オキソ-4H-クロメン-7-イルエステル(26.32g)、10% Pd/Al2O3 (12.93g, 50%)、および酢酸エチル(EtOAc) (1.5 L)を水素添加用丸底フラスコ (2L)中に添加した。このフラスコを水素添加装置の上に置き、排気し、窒素ガス(x5)と水素ガス(x5)によりパージした。この反応をHPLCで追跡した。10% Pd/Al2O3(9g, 35%)を丸底フラスコに40時間で添加したが、生成物のピークは存在せず、出発物質のみが存在することが示された。62時間でのHPLCは、主要なピークが生成物のピークであることを示した(出発物質ピークは生成物ピークの高さの半分である)。反応速度を速めるため丸底フラスコに10% Pd/Al2O3(5.69g, 20%)を追加した。反応は64時間で完了した。この反応混合物をセライト濾過してPd/Al2O3触媒を除去し、セライトをEtOAc (1L)で洗って生成物の大部分が確実に回収されるようにした。EtOAcをロータリーエバポレーターで蒸発させると、黄色の固体が得られた。この固体を95% EtOH (650ml)中で再結晶させ、フリーザー内に一晩入れておいた。灰白色の結晶を吸引濾過で集めた。d-CDCl3中での1H NMRは、灰白色の結晶が酢酸3-(4-ヒドロキシ-フェニル)-8-メチル-4-オキソ-クロマン-7-イルエステルであり、純度>95%であることを示した。この結晶をデシケーター内に24時間保存した後、計量した(18.37g, 69%)。
工程5: 7-ヒドロキシ-3-(4-ヒドロキシ-フェニル)-8-メチル-クロマン-4-オン
Figure 2008513376
酢酸 3-(4-ヒドロキシ-フェニル)-8-メチル-4-オキソ-クロマン-7-イルエステル(18.37g)、イミダゾール(21.18g, 6当量)、および100% EtOH (536ml)を丸底フラスコ(2L)に添加した。この反応混合物を還流させてHPLCで追跡した。反応は8時間で完了した。反応混合物をロータリーエバポレーターで濃縮し(約130ml)、撹拌下の冷却蒸留水(1.9L)中に注いだ。冷所で一晩撹拌しながら、水へのクラッシュアウト(crash out)をそのままにしておいた。薄桃色の固体を吸引濾過で回収した。この固体の1H NMRは、それが7-ヒドロキシ-3-(4-ヒドロキシ-フェニル)-8-メチル-クロマン-4-オンであり、純度>95%であることを示した。この固体を凍結乾燥器で3時間乾燥させた(8.31g, 59%)。
工程6: 7,4'-ビスtert-ブチルジメチルシリルオキシ-8-メチル-ジヒドロダイゼイン
Figure 2008513376
8-メチルジヒドロダイゼイン 4.2g、イミダゾール 13g、塩化tert-ブチルジメチルシリル 12.7g (70 mmoles)、およびN,N-DMF 50mlを250ml丸底フラスコ内で合わせて、窒素下に室温で16時間撹拌した。冷水(100ml)を添加して反応を停止させ、反応混合物を氷浴に入れて冷却させた。白色固体を濾取し、水で洗った。エタノールからの再結晶により白色の綿毛状結晶3.2gが得られた。
工程7: 7-(tert-ブチルジメチルシリルオキシ)-3-3-(4-(tert-ブチルジメチルシリルオキシ)フェニル)-4-(4-メトキシフェニル)-8-メチル-3,4-ジヒドロ-2H-クロメン-4-オール
Figure 2008513376
工程6の生成物2.5gを二つ口丸底フラスコ内で計量し、窒素下でフラッシュした。この反応容器に無水THF 10mlを添加して、わずかに黄色の透明な溶液を得た。凝縮器を取り付け、反応容器を氷浴の中に入れた。市販の臭化4-メトキシフェニルマグネシウム(THF中の0.5M溶液) 22.5mlを反応混合物に10分にわたり滴下して加えた。水性エーテル(H2O:ジエチルエーテル50:50 )を滴下して反応を停止させたが、この間も窒素下で行った。水の添加量が増えるにつれて白色の沈殿物が生成された。さらなる量の水を反応混合物に添加してから、ジエチルエーテルで抽出した。有機層を合わせて水とブラインで洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥させ、真空下で溶媒を除去して透明な黄色の油状物を得た。これを一晩固化させると灰白色の固体が得られた。この物質の油っこい性質のため、正確な収量を算出することができなかった。次の反応で使用する前に、この生成物をさらに精製することは行わなかった。この物質の油っこい性質のため、正確な収量を算出することができなかった。
工程8: 3-(4-ヒドロキシフェニル)-4-(4-メトキシフェニル)-2H-クロメン-7-オール
Figure 2008513376
工程7の生成物4.2g、pTsOH (p-トルエンスルホン酸) 4.5g、沸騰チップ、およびエタノール200mlを、凝縮器を取り付けた二つ口500ml丸底フラスコ内で合わせた。この反応混合物を3時間加熱還流した。溶媒を真空下で約20mlに濃縮してから、撹拌下の冷水(100ml)中に注いだ。次に、この混合物を酢酸エチルで抽出し、有機層を合わせ、水(3 x 100ml)およびブライン(1 x 100ml)で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥させて濾過し、溶媒を真空下で除去すると赤褐色の油状物が得られた。この油状物をメタノール(約15ml)に溶解してフリーザーの中に一晩置いた。白色の沈殿物が一晩のうちに形成されていたので、これを濾取してメタノールで洗った。濾液を真空濃縮すると褐色の油状物が得られた。
工程9: 3-(4-ヒドロキシフェニル)-4-(4-メトキシフェニル)-8-メチル-3,4-ジヒドロ-2H-クロメン-7-オール
Figure 2008513376
工程8の生成物2.5g、10% Pd/Al2O3 0.4g、およびエタノール50mlを二つ口100ml丸底フラスコ内で合わせた。この反応混合物を標準条件下で低圧にて3時間水素化した。反応混合物をセライト濾過して触媒を除き、エタノール(100ml)で洗った。濾液を約15mlにまで濃縮してから、撹拌下の冷水(300mL)に注いだ。薄橙色の沈殿物が生成されたが、これはその後褐色の油状物を形成した。次に、この混合物をジエチルエーテルで抽出し、有機層を合わせ、水(3 x 100ml)およびブライン(1 x 100ml)で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥させて濾過した。溶媒を真空下で除去すると赤褐色の油状物が得られた。この生成物をジエチルエーテル(約15ml)から再結晶させると褐色の固体が得られ、これを冷ジエチルエーテルで洗って灰白色の結晶を得た。(IV)の4回の収量は約1gであった。1H NMRスペクトルおよびナンバリング方式を以下に示す。
Figure 2008513376
Figure 2008513376
実施例2
3-(4-ヒドロキシフェニル)-4-(4-メトキシフェニル)-3',4'-ジメトキシ-8-メチル-3,4-ジヒドロ-2H-クロメン-7-オール
工程1.1: 1-(2,4-ジヒドロキシ-3-メチル-フェニル)-2-(3,4-ジメトキシ-フェニル)エタノン
Figure 2008513376
2-メチルレゾルシノール(6.285g, 1当量)および3,4-ジメトキシフェニル酢酸(9.251g, 1当量)を丸底フラスコに添加した。この丸底フラスコを凝縮器に取り付けて油浴の中に入れ、このシステム全体を窒素下で保持した。この混合物に撹拌しながら蒸留済みの三フッ化ホウ素ジエチルエーテラートBF3.OEt2 (42ml, 5 当量)を添加した。この混合物を還流させた(110℃)。75分で黄色の固体が形成され、これは反応が完了したことを示す。反応混合物をさらに10分間加熱してから室温にまで冷却させた。黄色の固体を吸引濾過により回収し、蒸留水(200ml)で洗浄して存在する過剰のBF3.OEt2を除いた。d-DMSO中での1H NMRは、この黄色の固体が1-(2,4-ジヒドロキシ-3-メチル-フェニル)-2-(3,4-ジメトキシ-フェニル)エタノンであり、純度>95%であることを示した。この固体を凍結乾燥器で24時間乾燥させた(6.303g, 43%)。
工程2.1: 3-(3,4-ジメトキシ-フェニル)-7-ヒドロキシ-8-メチル-クロメン-4-オン
Figure 2008513376
1-(2,4-ジヒドロキシ-3-メチル-フェニル)-2-(3,4-ジメトキシ-フェニル)エタノン(1078-1-49; 9.999 g, 34.4 mmol)をN,N-DMF (15 mL)中に溶解し、MgSO4で乾燥させた。N2雰囲気下で、蒸留済みのBF3-OEt2 (16.08.04)を室温で滴下した。20分後に加熱を開始した。1時間後、DMF中の塩化メタンスルホニル(20 mL中に8 mL)を50℃で徐々に加えた。この反応混合物を1.5時間加熱還流した。この不透明な黄色の溶液を、激しく撹拌した冷水1.2 Lに添加して、4℃で一晩放置した。不透明な黄色の固体を濾過により回収し、水の中に入れて残留BF3-OEt2を除いた。固体を濾取し、凍結乾燥器を用いて一晩乾燥させた。d-DMSOでの1H NMRは、黄色の固体が3-(3,4-ジメトキシ-フェニル)-7-ヒドロキシ-8-メチル-クロメン-4-オンであり、純度90%であることを示した(8.85 g, 82%)。
工程3.1: 酢酸 3-(3,4-ジメトキシ-フェニル)-8-メチル-4-オキソ-4H-クロメン-7-イルエステル
Figure 2008513376
3-(3,4-ジメトキシ-フェニル)-7-ヒドロキシ-8-メチル-クロメン-4-オン(9.82g, 31mmol)、無水酢酸(62ml)、およびピリジン(6.2ml)を丸底フラスコ内で合わせて、加熱還流した。3時間加熱した後、反応混合物を室温へと冷却したところ、結晶質の固体が生成された。この固体を濾過してH2O (1L)で洗った。d-CDCl3での1H NMRは、薄褐色の結晶が酢酸3-(3,4-ジメトキシ-フェニル)-8-メチル-4-オキソ-4H-クロメン-7-イルエステルであり、純度90%であることを示した(7.214g, 71%)。
工程4.1: 酢酸3-(3,4-ジメトキシ-フェニル)-8-メチル-4-オキソ-クロマン-7-イルエステル
Figure 2008513376
3-(3,4-ジメトキシ-フェニル)-8-メチル-4-オキソ-4H-クロメン-7-イルエステル(1.12g, 3mmol)、10% Pd/Al2O3 (0.501g, 45% w/w)、および乾燥EtOAc (100ml)を二つ口丸底フラスコの中に入れ、水素添加装置の上に置いた。4時間後、1つの主生成物が認められた。反応混合物をパージし、触媒をセライト濾過した。濾液を濃縮して白色固体を得た。d-CDCl3での1H NMRは、この固体が酢酸3-(3,4-ジメトキシ-フェニル)-8-メチル-4-オキソ-クロマン-7-イルエステルであり、純度85%であることを示した(1.1g)。
工程5.1: 3-(3,4-ジメトキシ-フェニル)-7-ヒドロキシ-8-メチル-クロマン-4-オン
Figure 2008513376
酢酸3-(3,4-ジメトキシ-フェニル)-8-メチル-4-オキソ-クロマン-7-イルエステル(1.1g, 3.2mmol)およびイミダゾール(3.2g, 47mmol)をEtOH (100ml)中で還流させた。この反応は90分後に完了し、室温まで冷却させてから撹拌下のH2O (800ml)に注いだ。微細な白色の沈殿物を濾取した。d-CDCl3での1H NMRは、この固体が3-(3,4-ジメトキシ-フェニル)-7-ヒドロキシ-8-メチル-クロマン-4-オンであり、純度>95%であることを示した(0.31g, 30%)。
工程6.1: 7,4'-ビスtert-ブチルジメチルシリルオキシ-3',4'-ジメトキシ-8-メチル-ジヒドロダイゼイン
Figure 2008513376
3',4'-ジメトキシ-8-メチルジヒドロダイゼイン 2g、イミダゾール 6.8g、塩化tert-ブチルジメチルシリル 6.3g、およびN,N-DMF 50mlを250ml丸底フラスコ内で合わせ、窒素下に室温で16時間撹拌した。この反応を冷水(100ml)の添加により停止させ、反応混合物を氷浴で冷却した。白色固体を濾取し、水で洗った。エタノールからの再結晶により白色の綿毛状結晶2.2gが得られた。
工程7.1: 7-(tert-ブチルジメチルシリルオキシ)-3-3-(4-(tert-ブチルジメチルシリルオキシ)フェニル)-4-(4-メトキシペニル)-3',4'-ジメトキシ-8-メチル-3,4-ジヒドロ-2H-クロメン-4-オール
Figure 2008513376
上記工程6.1の生成物2gを二つ口丸底フラスコ内で量り、窒素下でフラッシュした。この反応容器に無水THF 10mlを添加して、わずかに黄色の透明な溶液を得た。凝縮器を取り付け、反応容器を氷浴の中に入れた。市販の臭化4-メトキシフェニルマグネシウム(THF中の0.5M溶液) 22.5mlを反応混合物に10分にわたり滴下して加えた。水性エーテル(H2O:ジエチルエーテル50:50 )を滴下して反応を停止させたが、この間も窒素下で行った。水の添加量が増えるにつれて白色の沈殿物が生成された。さらなる量の水を反応混合物に添加してから、ジエチルエーテルで抽出した。有機層を合わせて水とブラインで洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥させ、真空下で溶媒を除去して透明な黄色の油状物を得た。これを一晩固化させると灰白色の固体が得られた。この物質の油っこい性質のため、正確な収量を算出することができなかった。次の反応で使用する前に、この生成物をさらに精製することは行わなかった。この物質の油っこい性質のため、正確な収量を算出することができなかった。
工程8.1: 3-(4-ヒドロキシフェニル)-4-(4-メトキシフェニル)-3',4'-ジメトキシ-8-メチル-2H-クロメン-7-オール
Figure 2008513376
工程7.1の生成物2g、pTsOH 4.5g、沸騰チップ、およびエタノール100mlを、凝縮器を取り付けた二つ口500ml丸底フラスコ内で合わせた。この反応混合物を3時間加熱還流した。溶媒を真空下で約10mlに濃縮してから、撹拌下の冷水(100ml)中に注いだ。次に、この混合物を酢酸エチルで抽出し、有機層を合わせ、水(3 x 100ml)およびブライン(1 x 100ml)で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥させて濾過し、溶媒を真空下で除去すると赤褐色の油状物が得られた。この油状物をメタノール(約15ml)に溶解してフリーザーの中に一晩置いた。白色の沈殿物が一晩のうちに形成されていたので、これを濾取してメタノールで洗った。濾液を真空濃縮すると褐色の油状物が得られ、これを水にクラッシュアウトさせると薄褐色の固体が得られた。
工程9.1: 3-(4-ヒドロキシフェニル)-4-(4-メトキシフェニル)-3',4'-ジメトキシ-8-メチル-3,4-ジヒドロ-2H-クロメン-7-オール
Figure 2008513376
工程8.1の生成物1g、10% Pd/Al2O3 0.2g、およびエタノール25mlを二つ口100ml丸底フラスコ内で合わせた。この反応混合物を標準条件下で低圧にて3時間水素化した。反応混合物をセライト濾過して触媒を除き、エタノール(100ml)で洗った。濾液を約5mlにまで濃縮してから、撹拌下の冷水(100mL)に注いだ。薄橙色の沈殿物が生成されたが、これはその後褐色の油状物を形成した。次に、この混合物をジエチルエーテルで抽出し、有機層を合わせ、水(3 x 100ml)およびブライン(1 x 100ml)で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥させて濾過した。溶媒を真空下で除去すると赤褐色の油状物が得られた。この生成物をジエチルエーテル(約5ml)から再結晶させると褐色の固体が得られ、これを冷ジエチルエーテルで洗って灰白色の結晶を得た。(IV)の4回の収量は約0.2gであった。1H NMRスペクトルおよびナンバリング方式を以下に示す。
Figure 2008513376
Figure 2008513376
1H NMR帰属は以下の化合物をもたらす:
Figure 2008513376
Figure 2008513376
Figure 2008513376
Figure 2008513376
Figure 2008513376
Figure 2008513376
Figure 2008513376
Figure 2008513376
Figure 2008513376
Figure 2008513376
Figure 2008513376
Figure 2008513376
Figure 2008513376
Figure 2008513376
Figure 2008513376
Figure 2008513376
2.0. 材料および方法
2.1. 組織培養
ヒト膵臓癌細胞株HPAC (CRL-2119)を、HEPES (15 mM)、インスリン(0.002 mg/ml)、トランスフェリン(0.005 mg/ml)、ヒドロコルチゾン(40 ng/ml)、上皮増殖因子(10 ng/ml)を含有するDMEM (Sigma)とHam's F12 (Sigma)の1:1混合培地で慣用法により培養した。卵巣癌細胞株であるCP70はGil Mor博士(イェール大学)から贈られたもので、DMEMとHam's F12の1:1混合培地で培養し、SKOV-3はATCCから購入したもので、McCoys 5a培地で培養した。乳癌細胞株MDA-MB-468はLeibovitz's L-15培地で培養した。メラノーマ細胞株であるMM200はPeter Hersey博士(ニューカッスル大学)から、A2058はPeter Parsons博士(QIMR)から贈られたものであった。両方ともDMEM培地で培養した。
全ての培養物に10% FCS (CSL, オーストラリア)、ペニシリン(100U/ml)、ストレプトマイシン(100mg/ml)、L-グルタミン(2mM)および炭酸水素ナトリウム(1.2 g/L)を補充し、5% CO2の加湿雰囲気にて37℃で培養した。記載した場合を除いて、全ての細胞株はATCC (Maryland, USA)から購入した。
正常な細胞株であるNFF (新生児包皮線維芽細胞)はPeter Parsons博士(クィーンズランド医学研究所:Queensland Institute of Medical Research)から贈られたものであった。RK (ウサギ腎)細胞はMiller Whalley博士(マッコーリー大学)から贈られたものであった。両細胞株とも、10% FCS (CSL, オーストラリア)、ペニシリン(100U/ml)、ストレプトマイシン(100mg/ml)、L-グルタミン(2mM)および炭酸水素ナトリウム(1.2 g/L)を添加したRPMI培地で、5% CO2の加湿雰囲気にて37℃で培養した。
2.2. 増殖アッセイ
それぞれの細胞株についてIC50値を決定した。細胞を96ウェルプレートに適切な細胞密度(成長速度の分析から決定した)でまき、試験化合物を存在させてまたは存在させないで5日間培養した。細胞増殖は、20μlの3-(4,5-ジメチルチアゾール-2-イル)-2,5-ジフェニルテトラゾリウムブロミド(MTT、PBS中に2.5mg/ml、Sigma)をメーカーの説明書に従って37℃で3〜4時間添加した後で評価した。IC50値は、x軸のlog用量に対する、y軸の対照増殖に対する%のsemi-logプロットから算出した。
2.3. 化合物No.1の薬物動態 - 経口
上記の化合物No.1を1% CMC (m:v, 水)中の均質な懸濁液として調製した。この処方物を雌BALB/cマウスに50 mg/kgの用量で強制給餌により経口投与した。3匹の動物をそれぞれの時点(15分、30分、1時間、4時間、24時間)に割り当てた。それぞれの各時点で、動物を頸部脱臼により安楽死させ、血液を集めた。遊離の化合物の濃度を質量分析法で分析した。
3.0. 結果
3.1. 正常細胞に対する毒性
ウサギ腎細胞に対する細胞毒性の2回反復アッセイから、化合物No.1はこれらの細胞に対して弱い毒性をもつことが証明された(表1)。シスプラチンおよびフェノキソジオール(phenoxodiol;抗癌剤候補を試験することができる別のベンチマーク)と比較したとき、化合物No.1が示す毒性の程度は両方の比較化合物よりも高かった(化合物No.1が2μMであるのに対してシスプラチンは9.9μM)。
Figure 2008513376
3.2. 癌細胞に対するin vitro効力
フェノキソジオールと化合物No.1のIC50値を比較したところ、化合物No.1は卵巣癌細胞株(CP70)、AR陰性のp53 Mt前立腺癌細胞株(PC3)、ER陰性の(p53 mt)乳癌細胞株(それぞれMDA-MB-468)、p53 Mt神経膠腫(HTB-138)、およびp53 Mt小細胞肺癌に対してすぐれた活性(2〜10倍増加)を示した(表2)。化合物No.1は、結腸直腸細胞株であるHT-29を除いて、試験した他の全ての細胞株に対してフェノキソジオールに匹敵する抗癌活性を示した(表2)。化合物No.1はまたメラノーマ細胞株MM200に対しても同等の効力があった(表2.1)。
したがって、化合物No.1は、卵巣癌、前立腺癌、乳癌、神経膠腫、膵臓癌、肺癌、結腸直腸癌、メラノーマを含めて、広範なタイプの癌細胞に対して良好な抗癌活性を示す。
Figure 2008513376
多くの癌細胞株を用いて化合物No.1の類似体を試験し、それらのIC50値を比較した。結果は化合物No.1が広範な細胞株に対して最良であることを示すが、化合物No.20も卵巣癌、前立腺癌、乳癌、白血病、メラノーマの細胞株に対して良好な結果を示した。また、化合物No.15およびNo.17もそれぞれ卵巣癌細胞株およびメラノーマ細胞株に対して良好な結果を示した(表2.2)。
Figure 2008513376
Figure 2008513376
3.3. 化合物No.1の薬物動態 - 経口
経口薬物動態を雌BALB/cマウスで調べた。投与してから15分後に遊離化合物No.1の27.3μM のCmaxが血清において観察された。化合物No.1は急速に血清から消失し、8.2μMの濃度が30分後に、2.4μMが1時間後に観察された。その結果、この薬剤の半減期は約30分となる(図1および表3)。血清中の化合物No.1の大部分はその抱合状態で存在し、化合物No.1全体(遊離型+抱合型)の濃度は投与後15分で約100μMに達した(遊離:全体 1:4)。遊離:全体の比は経時的に低下した(30分後には1:12、1時間後には1:13)。投与後15分で化合物No.1が尿中に高濃度(815μM)で急速に出現することは、化合物No.1が胃腸管から吸収されて腎臓を経て排出されるという証拠である。
尿中の化合物No.1の濃度は30分でピークに達し(2640μM)、投与後1時間および4時間でそれぞれ約1500μMと545μMのレベルに減少した。この化合物の大部分はその抱合型で存在しており、いずれの時点においても遊離の化合物は2%以下にすぎないことが認められた。また、この化合物の高割合が糞便中にも排出されたが、これは少なくとも投与後1時間で観察された。しかし、肝排出がこの化合物の除去様式であるのかを確認することはできなかった。なぜなら、肝臓サンプルをひとつも評価しなかったし、また、糞便中にこの化合物が認められたのは胃腸管から吸収されなかった化合物の残留粉末のためかもしれないからである。糞便から回収された化合物のほぼ100%がその遊離型で存在していたことに気づくことは興味深いことである。
Figure 2008513376
フェノキソジオールと化合物No.1の経口薬物動態データを比較すると、同様の半減期をもつことがわかるが、遊離化合物No.1の10〜20倍高い濃度が15分後と30分後に達成された。1時間後には2倍ほど高い濃度が観察された。
Figure 2008513376
4.0. LPSで刺激したマウスマクロファージ(RAW 264.7)に対する効果
マウスマクロファージ細胞株RAW 264.7を、ウシ胎児血清(FCS)、2mM グルタミンおよび50U/ml ペニシリン/ストレプトマイシンを添加したDMEMで培養した。サブコンフルエントの細胞をフラスコから穏やかにかき取って、24ウェルプレートに5 x 105個/ウェルでまき、1時間接着させた。その後、細胞を10μM (0.025% DMSO中)の濃度の試験化合物またはビヒクルのみのいずれかで処理し、1時間インキュベートした。次いでLPS 50ng/ml (LPS-Sigma-Aldrich)を添加した。16時間インキュベートした後、培地を回収し、酵素免疫測定法(PGE2およびTXB2 - Cayman Chemical)を用いたエコサノイド測定のために-80℃で保存した。
Figure 2008513376
5.0 結論
化合物No.1は、非形質転換新生児包皮線維芽細胞の一次外植片に対して、シスプラチンより低い濃度で(IC50 = 化合物No.1が2μMであるのに対してシスプラチンは9μM)かなりの毒性を示す。しかしながら、ウサギ腎細胞に対しては比較的温和な毒性が認められた(化合物No.1 IC50>60μM)。有効性に関する研究は、化合物No.1がメラノーマ(MM200)と神経膠腫(HTB-128)を代表する細胞株に対して効果があることを実証した。しかし、この化合物は、これまで治療が非常に困難な癌であるとされてきた前立腺癌(PC3)、乳癌(MDA-MB-468)および肺癌(NCIHH-H23)を代表する細胞株に対して特に有効であるようである。
化合物No.1は結腸直腸細胞株HT-29に対して中程度の効果を示した。
化合物No.1の薬物動態解析から、この薬物の経口投与は、同様に投与したフェノキソジオールと比べて、投与後15分と30分にこの薬物の遊離型の著しく高い濃度をもたらすことが明らかになった。化合物No.1とフェノキソジオールはそれぞれ類似したt1/2 (約30分)を示す。
化合物No.1の予備的な処方実験は、この分子が20% HPBCD (11.2 mg/ml)中で中位から低い溶解度をもつことを示す。
本発明は、過度の実験を行うことなく本発明を実施することができるように、特定の好ましい実施形態に関して本明細書中で説明されている。しかし、当業者であれば、成分およびパラメーターの多くは、本発明の範囲を逸脱することなく、ある程度まで変更または修飾しうることが容易に理解されよう。さらに、表題、見出しなどは本明細書についての読者の理解を高めるために与えられたもので、本発明の範囲を限定するものとして解釈されるべきでない。
本明細書中で引用したあらゆる出願、特許および刊行物の全開示内容は、参照により本明細書に組み入れるものとする。
本明細書および特許請求の範囲を通して、特に断らない限り、「含む」という用語、および「含んでなる」のような変形は、規定した整数もしくは工程または整数もしくは工程のグループを包含することを意味すると理解されるが、その他の整数もしくは工程または整数もしくは工程のグループを排除するものではない。
当業者は、本明細書に記載した発明が具体的に記載したもの以外の変更および修飾を受け入れることができることを認識するであろう。本発明はそのような全ての変更および修飾を包含するものと理解すべきである。本発明はまた、本明細書中で個々にまたは集合的に述べたまたは示した工程、特徴、組成物および化合物の全てを包含し、また、工程もしくは特徴のいずれか2つ以上の任意のおよび全部の組合せを包含する。
本明細書中での先行技術への言及は、その先行技術がエンデバーの分野での一般常識の一部を構成するということの容認でもないし、何らかの形の示唆でもなく、また、そのような容認または示唆として解釈されるべきでない。
選択した参考文献
Constantinou AI, Mehta R, Husband A. 2003 Phenoxodiol, a novel isoflavone derivative, inhibits dimethylbenz[a]anthracene (DMBA)-induced mammary carcinogenesis in female Sprague-Dawley rats(新規なイソフラボン誘導体であるフェノキソジオールは雌Sprague-Dawleyラットでのジメチルベンズ[a]アントラセン誘導乳癌発生を抑制する) Eur J Cancer. 39, 1012-8.
Constantinou AI, Husband A. 2002 Phenoxodiol (2H-1-benzopyran-7-0,1,3-(4-hydroxyphenyl)), a novel isoflavone derivative, inhibits DNA topoisomerase II by stabilizing the cleavable complex(新規なイソフラボン誘導体であるフェノキソジオール(2H-1-ベンゾピラン-7-0,1,3-(4-ヒドロキシフェニル))は切断可能な複合体を安定化することによりDNAトポイソメラーゼIIを阻害する) Anticancer Res. 22, 2581-5.
Gamble, JR., Xia, P., Hahn, C., Drew, J., Drogemuller, C., Carter, C., Walker, C., Brown, DM., Vadas, MA. 2003 Phenoxodiol, a derivative of plant flavanoids, shows potent anti-tumour and anti-angiogenic properties(植物フラボノイドの誘導体であるフェノキソジオールは強力な抗腫瘍および抗血管新生作用を示す) Nature Medicine. 論文投稿済み.
Hersey, P and Zhang, X. D. 2001 How melanoma cells evade Trail-induced apoptosis(メラノーマ細胞はTrail誘発アポトーシスを如何に逃れるか) Nature reviews, Cancer, 1, 142-150.
Kamsteeg, M., Rutherford, T., Sapi, E., Hanczaruk, B., Shahabi, S., Flick, M., Brown, D.M および Mor, G. 2003 Phenoxodiol-an isoflavone analogue- induces apoptosis in chemo-resistant ovarian cancer cells(フェノキソジオール - イソフラボン類似体 - は化学療法抵抗性の卵巣癌細胞でのアポトーシスを誘導する) Oncogene, 22, 2611-20.
血清、糞便および尿中における化合物No.1の薬物動態および分布を示す。この化合物の遊離型濃度と全濃度についての平均値(±SEM)を、パートAではsemi-logプロットとして、パートBでは標準的な線形プロットとして表す。

Claims (22)

  1. 一般式(I):
    Figure 2008513376
    [式中、
    R1は、水素、ヒドロキシ、ハロ、NR10R11、C3−6シクロアルキル、C1−6アルコキシ、C2−6アルケニル、C1−6フルオロアルキル、または場合により1または複数のヒドロキシ、クロロ、ブロモ、ヨードもしくはNR10R11基で置換されていてもよいC1−6アルキルであり、
    描画「---」およびR2は、一緒になって二重結合を表すか、あるいは
    描画「---」が単結合を表し、R2が水素、ヒドロキシ、NR10R11、C1−3アルコキシ、C1−3フルオロアルキル、ハロ、または場合により1または複数のヒドロキシ、クロロ、ブロモ、ヨードもしくはNR10R11基で置換されていてもよいC1−3アルキルであり、
    R3は、水素、ヒドロキシ、ハロ、NR10R11、C3−6シクロアルキル、C1−6アルコキシ、C1−6フルオロアルキル、C2−6アルケニル、COOR12、COR13、(O)nC1−4アルキレンNR14R15、または場合により1または複数のヒドロキシ、クロロ、ブロモ、ヨードもしくはNR10R11基で置換されていてもよいC1−6アルキルであり、
    R4、R5、R6、R7、R8およびR9は独立して、水素、ヒドロキシ、ハロ、NR10R11、C3−6シクロアルキル、C1−6アルコキシ、C1−6フルオロアルキル、C2−6アルケニル、COOR12、COR13、または場合により1または複数のヒドロキシ、クロロ、ブロモ、ヨードもしくはNR10R11で置換されていてもよいC1−6アルキルであり、
    R10、R11およびR12は独立して、水素、C1−6アルキル、C3−6シクロアルキルまたはトリアルキルシリルであり、
    R13は、水素、C1−6アルキル、C3−6シクロアルキルまたはNR10R11であり、
    nは、0または1を表し、
    R14およびR15は独立して、水素またはC1−6アルキルを表すか、あるいは一緒になってNR14R15が5員または6員の複素芳香族基または複素環基を表す(ただし、R1が水素を表し、かつ「---」が単結合である場合、R2は水素ではない)]
    で表される化合物、その塩もしくは誘導体、またはその薬学的に許容可能な塩。
  2. 式(I-a):
    Figure 2008513376
    [式中、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7およびR8は、請求項1で定義したとおりである]
    で表される化合物またはその塩もしくは誘導体である、請求項1に記載の化合物。
  3. 式(I-b):
    Figure 2008513376
    [式中、
    R1は、ヒドロキシ、ハロ、NR10R11、C3−6シクロアルキル、C1−6アルコキシ、C2−6アルケニル、C1−6フルオロアルキル、場合により1または複数のヒドロキシ、クロロ、ブロモ、ヨードまたはNR10R11基によって置換されていてもよいC1−6アルキルを表し、
    R3、R4、R5、R6、R7、R8およびR9は、請求項2で定義したとおりである]
    で表される化合物またはその塩もしくは誘導体である、請求項2に記載の化合物。
  4. 式(I-bb):
    Figure 2008513376
    [式中、R1、R3、R4、R7、R8およびR9は、請求項3で定義したとおりである]
    で表される化合物またはその塩もしくは誘導体である、請求項3に記載の化合物。
  5. 化合物No.1〜9、42および43から選択される、請求項4に記載の化合物。
  6. 式(I-c):
    Figure 2008513376
    [式中、
    R2は、ヒドロキシ、ハロ、NR10R11、C1−3アルコキシ、C1−3フルオロアルキル、または場合により1または複数のヒドロキシ、クロロ、ブロモ、ヨードまたはNR10R11基によって置換されていてもよいC1−3アルキルを表し、
    R3、R4、R5、R6、R7、R8およびR9は、請求項1で定義したとおりである]
    で表される化合物またはその塩もしくは誘導体である、請求項1に記載の化合物。
  7. 式(I-cc):
    Figure 2008513376
    [式中、R2、R3、R4、R6、R7、R8およびR9は、請求項6で定義したとおりである]
    で表される化合物またはその塩もしくは誘導体である、請求項6に記載の化合物。
  8. 化合物No.10〜25から選択される、請求項4に記載の化合物。
  9. 式(I-d):
    Figure 2008513376
    [式中、R1、R3、R4、R5、R6、R7、R8およびR9は、請求項1で定義したとおりである]
    で表される化合物またはその保護された誘導体である、請求項1に記載の化合物。
  10. 化合物No.26〜41および44〜45から選択される、請求項4に記載の化合物。
  11. 請求項1に記載の式(I)の化合物の製造方法であって、
    i)式(II):
    Figure 2008513376
    [式中、
    R1は、水素、ヒドロキシ、NR10R11、C3−6シクロアルキル、C1−6アルコキシ、C2−6アルケニル、C1−6フルオロアルキル、または場合により1または複数のヒドロキシもしくはNR10R11基によって置換されていてもよいC1−6アルキルであり、
    R6、R7、R8およびR9は独立して、水素、ヒドロキシ、NR10R11、C3−6シクロアルキル、C1−6アルコキシ、C1−6フルオロアルキル、COOR12、COR13、または場合により1または複数のヒドロキシもしくはNR10R11基によって置換されていてもよいC1−6アルキルを表す]
    で表される化合物またはその保護された誘導体を、式(III):
    Figure 2008513376
    [式中、
    R3は、水素、ヒドロキシ、NR10R11、C3−6シクロアルキル、C1−6アルコキシ、C1−6フルオロアルキル、C2−6アルケニル、COOR12、COR13、(O)nC1−4アルキレンNR14R15、または場合により1または複数のヒドロキシもしくはNR10R11基によって置換されていてもよいC1−6アルキルを表し、
    R4およびR5は独立して、水素、ヒドロキシ、NR10R11、C3−6シクロアルキル、C1−6アルコキシ、C1−6フルオロアルキル、C2−6アルケニル、COOR12、COR13、または場合により1または複数のヒドロキシもしくはNR10R11基によって置換されていてもよいC1−6アルキルを表し、
    Xは、金属ハロ部分を表す]
    で表される化合物またはその保護された誘導体で処理する工程;
    ii)場合によって、その後生成物の複素環上の第3アルコール基を別の置換基に変換する工程;
    iii)場合によって、その後脱保護する工程;
    を含んでなる上記方法。
  12. 化学療法における、または放射線増感剤もしくは化学療法増感剤としての、1種以上の式(I)の化合物の使用。
  13. 1種以上の式(I)の化合物またはその薬学的に許容可能な塩もしくは誘導体を、場合により担体および/または賦形剤と共に、被験者に投与することを含んでなる、疾患の治療、予防または改善方法。
  14. 前記疾患が癌または腫瘍塊である、請求項13に記載の方法。
  15. 前記癌または腫瘍塊が上皮由来(前立腺癌、卵巣癌、子宮頸癌、乳癌、胆のう癌、膵臓癌、結腸直腸癌、腎臓癌および非小肺癌細胞を含む)、間葉由来(メラノーマ、中皮腫および肉腫癌細胞を含む)、または神経由来(神経膠腫癌細胞を含む)である、請求項14に記載の方法。
  16. 疾患または障害を治療する医薬の製造における、1種以上の式(I)の化合物またはその薬学的に許容可能な塩もしくは誘導体の使用。
  17. 1種以上の式(I)の化合物またはその薬学的に許容可能な塩もしくは誘導体を含む、疾患または障害を治療、予防または改善するための薬剤。
  18. 1種以上の式(I)の化合物またはその薬学的に許容可能な塩もしくは誘導体を、1種以上の製薬上の担体、賦形剤、補助剤および/または希釈剤と共に含有する医薬組成物。
  19. 別の化学療法剤をさらに含む、請求項18に記載の医薬組成物。
  20. 1種以上の式(I)の化合物またはその薬学的に許容可能な塩もしくは誘導体を含有する飲料または食品。
  21. 実施例および/または添付の図面に関して本明細書に記載した式(I)の化合物またはその薬学的に許容可能な塩。
  22. 本明細書に記載した式(II)、(III)または(IV)の化合物、その薬学的に許容可能な塩、および/またはその使用。
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