JP2008508287A - 5’−メチルチオアデノシンホスホリラーゼ及び5’メチルチオアデノシン/s−アデノシルホモシステインヌクレオシダーゼの阻害剤 - Google Patents

5’−メチルチオアデノシンホスホリラーゼ及び5’メチルチオアデノシン/s−アデノシルホモシステインヌクレオシダーゼの阻害剤 Download PDF

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Abstract

一般式(I)、VI及び(VII)で示される化合物が記載される。同定された化合物を含む医薬組成物もまた記載される。記載の化合物及び組成物は、5’−メチルチオアデノシン/S−アデノシルホモシステインヌクレオシダーゼ(MTAN)及び/又は5’−メチルチオアデノシンホスホリラーゼ(MTAP)の阻害剤である。記載の化合物及び医薬組成物を使用する治療の方法も、患者においてMTAN及び/又はMTAPを阻害することによって疾患及び/又は病態を予防及び/又は治療するために提供される。

Description

本開示は、5’−メチルチオアデノシン/S−アデノシルホモシステインヌクレオシダーゼ(MTAN)及び/又は5’−メチルチオアデノシンホスホリラーゼ(MTAP)の阻害剤であるある種の化合物に関する。本開示はまた、本明細書に開示したMTAP及びMTAN阻害剤を含む医薬組成物、並びに種々の疾患/病態を治療するために前記阻害剤を使用する方法並びに本明細書に開示された阻害剤の製造方法に関する。
本開示は、5’−メチルチオアデノシン/S−アデノシルホモシステインヌクレオシダーゼ(本開示においてはMTANという)の阻害剤である化合物の同定について記載する。MTANは、5’メチルチオアデノシン(MTA)のアデニン及び5’−メチルチオリボース(MTR)への加水分解並びにS−アデノシルホモシステイン(SAH)のアデニン及びS−リボシルホモシステイン(SRH)への加水分解を触媒する。MTANは種々の細菌細胞(グラム陽性菌及びグラム陰性菌の両方)種で生じる。MTANは、真核細胞種、例えばヒトでは認められない。
MTANの阻害は、幾つかの重要な効果を有し得る。第一に、MTAは、スペルマジンシンターゼの作用によるスペルマジンの形成中に副生成物として生成する。MTAは、スペルマジンシンターゼの有力な阻害剤である。従って、MTA(これは、MTAN阻害の結果として生じ得る)の増強は、ポリアミン生合成の低下をもたらし得る。ポリアミン類は、増殖プロセス、及びDNA合成の調節において重要な役割を果たすと仮定される。従って、開示化合物によるMTANの阻害は、細胞増殖及び/又はDNA合成の調節に強い衝撃を与え得る。
第二に、MTAN阻害は、細菌細胞におけるメチオニンサルベージ経路を妨害するであろう。細菌のメチオニンサルベージ経路において、MTAは、MTANによってMTRに転化される。次いで、MTRは、細菌酵素の経路に作用してメチオニン及びS−アデノシルメチオニンを生成する。S−アデノシルメチオニンは、種々様々な細胞内反応において重要なメチル供与体である(生成物SAHを生じる、これはMTANの基質でもある)。MTAの転化を阻害すると、メチオニンサルベージを妨害するであろうし、またS−アデノシルメチオニンからのメチル移動に依存する反応に影響を及ぼす。
最後に、MTAN阻害は、種々の様々な細菌の機能に重要な種々のオートインデューサー(AI)分子の産生に影響を与え得る。AI分子は、「クォーラムセンシング」と呼ばれる細菌プロセスに関与する。細菌は、「クォーラムセンシング」によって種々のAI分子を産生し、これに応答することによってこの周囲の別の細菌の存在を監視する。このようにして、細菌はこの周囲の別の細菌の数を調べ、これに応じてこの応答を調節することができる。従って、種々様々な挙動が、このクォーラムセンシング経路によって制御される。これらの挙動は、一般に、有効であるべき同調した挙動を行うために一群の細菌を必要とする挙動であり、これらの挙動としては生物発光、病原性因子の発現、バイオフィルムの形成、胞子形成、接合及び色素産生が挙げられるが、これらに限定されない。本質的に、クォーラムセンシングは、個々の細菌が群として機能し及び多細胞生物に似ていることを可能にする。この情報伝達(communication)は、種特異的であり(AI−1型経路について)及び種非特異的である(AI−2型経路について)。MTANは、AI−1経路及びAI−2経路の両方の調節に関与する。
種々のクォーラムセンシング経路は、種々の細菌に存在する。グラム陰性菌は、パラダイムLuxIR回路を用い、これに対してグラム陽性菌は、パラダイムオリゴペプチド、2成分回路を用いる。LuxIRパラダイムにおいて、LuxI型タンパク質は、特異的アシル側鎖をアシル−ACPからS−アデノシルメチオニン(SAM)のホモシステイン部分に移動することによって、副生成物としてMTAの生成と共に特異的アシル−ホモセリンラクトン(AHL)AI(AI−1型オートインデューサーと呼ぶ)の機能を触媒する。AHLは、細菌細胞の中に及び外に自由に拡散することができ、従って細菌細胞の集団が増加するのに連れて細菌細胞内で増加する。AHL AIは、AHLの濃度が閾値レベルに到達すると特異的LuxR型タンパク質に結合する。次いで、LuxR−AHL複合体が、クォーラムセンシング調節されたプロモーターとの相互作用によって特定の組のクォーラムセンシング調節された遺伝子の転写を活性化する。クォーラムセンシング経路の特異性は鋭敏であり、細菌種は、同一種によって産生されたAHL AIに応答するだけである。
MTA(これは、AHL産生の副生成物として産生する)は、有毒であり、細胞から除去されなければならない。前述のように、MTANは、MTAのアデニン及びMTRへの分解を触媒する。従って、MTANを阻害することによって、殺菌又は静菌効果をもたらすMTAレベルが増大するであろう。
MTANはまた、種依存性クォーラムシグナル伝達経路、すなわちAI−2型経路に関与する。AI−1型経路と反対に、AI−2型経路は、様々な種の細菌同士の間で情報伝達を考慮に入れ、種間での細胞の情報伝達を可能にする。また、AI−1型経路とは異なって、AI−2型経路は、グラム陽性細胞種及びグラム陰性細胞種の両方に存在する。AI−2型経路(AI−2と呼ぶ)によって産生されるAI分子は、今日まで特定された細菌の全ての種において同じである。LuxSは、SRHを開裂させてAI−2とホモシステインとを生成する。SRHは、MTANによるSAHのアデニン及びSRHへの分解により生成する。SAHは、S−アデノシルメチオニン(SAM)を利用するメチル化反応の副生成物として生成し、SAHがSAM依存性メチルトランスフェラーゼの阻害剤であることから、迅速に除去されねばならない。従って、MTANの阻害は、LuxS基質SRHの利用性を減少させることによってAI−2産生を阻害し及びSAHの蓄積によるSAM依存性メチル化反応及び結果として生じるSAM依存性メチルトランスフェラーゼに対するSAHの負の調節を阻害する。
結果として、MTANは、新規な抗菌剤を開発するための重要なターゲットである。このような新規な抗菌剤は、最も強力な現在使用されている抗生物質に対してさえも耐性である最近報告された「スーパーバグ」に対する別の治療を提供し得る。MTANはヒトには存在しないことから、この新しいクラスのMTAN阻害剤は、宿主に危害を加えないことが期待されるであろう。
本開示は、MTANの一連の阻害剤の同定を説明する。また、本開示は、本明細書に開示したMTAN阻害剤を含む医薬組成物、並びに該阻害剤を種々の疾患及び/又は病態を治療するために使用する方法並びに本明細書に開示した阻害剤の製造方法を説明する。
MTANは、ある種の構造上の特徴を5’−メチルチオアデノシンホスホリラーゼ(MTAP)と共有する。MTAPは、ヒトを含めて種々様々な生物において認められる酵素であり、MTAのアデニン及び5’−メチルチオリボース−1−リン酸(MTR−1P)への可逆性加リン酸分解を触媒する。MTAN及びMTAPの両方は、3つの別々の領域:(i)アデニン/プリン結合領域;(ii)リボース結合領域;及び(iii)5’−アルキルチオ結合領域に分けることができる活性部位を有する。MTAN及びMTAPはある種の類似性を有すると同時に、不同性も存在する。例えば、MTANのリボース結合部位は、リン酸アニオンを配位するためにアミノ酸接触を欠いている。結果として、MTANは、可逆性ホスホリラーゼというよりもむしろヌクレオシダーゼである。また、5’−アルキルチオ結合部位は、MTAPにおけるよりもMTANにおいて幾分長い。
前述のように、MTAはスペルマジンシンターゼの作用によってスペルマジンの形成中に副生物として産生される。MTAはスペルマジンシンターゼの強力な阻害剤である。従って、MTAの形成(これは、MTAP阻害の結果として生じ得る)は、ポリアミン生合成の低下を招き得る。ポリアミン類は、増殖プロセス及びDNA合成の調節において重要な役割を果たすと仮定される。また、このサルベージ反応は、ヒト細胞において遊離アデニンの重要な供給源である。プリンサルベージ経路をポリアミン生合成に結びつけることにおけるこの重要性により、MTAPは可能性のある化学療法標的である。実際に、MTAPを欠いている癌細胞系は、公知の化学療法剤、例えばメトトレキセート及びアザセリンに対してMTAの存在下で感受性の増大を示し、これに対してMTAP活性を有する癌細胞系は深刻なほど影響を及ぼされない。これらの観察からみて、MTAP腫瘍の治療は、強力なMTAP阻害剤を、デノボプリン生合成装置を特異的に標的とする従来の化学療法剤化合物と一緒に同時投与することによって高め得る。
従って、本開示はまた、MTAPの一連の阻害剤の同定を説明する。また、本開示は、本明細書に開示されるMTAP阻害剤を含む医薬組成物、並びに該阻害剤を種々の疾患及び/又は病態を治療するために使用する方法並びに本明細書に開示した阻害剤の製造方法を説明する。
本開示は、一般式(I)、(VI)及び(VII)で示される化合物、これらの医薬的に許容される塩、又はこれらのエステル、又はこれらのプロドラッグ並びに互変異性体及びこれらのいずれかの多形変異形を提供する。本明細書に記載の全ての糖は、D配置又はL配置のいずれかであり得る。
一般式(I)
Figure 2008508287
を有する化合物に関して、
Aは、N及びCDからなる群より選択され、
この場合のDは、H、ハロゲン、非置換アルキル、置換アルキル、場合により置換されるアリール、場合により置換される複素環、場合により置換されるシクロアルキル、OH、NH、NHR、NR及びSRからなる群より選択され、この場合のR、R及びRは、それぞれ独立してH、非置換アルキル、置換アルキル、場合により置換される複素環、場合により置換されるシクロアルキル及び場合により置換されるアリールからなる群より選択され;
Bは、NH及びNHRからなる群より選択され、この場合のRは、H、非置換アルキル、置換アルキル、場合により置換される複素環、場合により置換されるシクロアルキル及び場合により置換されるアリールからなる群より選択され;及び
Zは、化合物(II)、化合物(IV)及び化合物(V)からなる群より選択され、
この場合、
化合物IIは、
Figure 2008508287
〔式中、Xは化合物(III)、RS、H、非置換アルキル、置換アルキル、場合により置換される複素環、場合により置換されるシクロアルキル及び場合により置換されるアリールからなる群より選択され;
この場合の、Rは、H、非置換アルキル、置換アルキル、場合により置換される複素環、場合により置換されるシクロアルキル及び場合により置換されるアリールからなる群より選択され;及び
化合物(III)は、
Figure 2008508287
であり、
式中、WはCHR及びCRからなる群より選択され、この場合のR及びRは、それぞれ独立してH、非置換アルキル、置換アルキル、場合により置換される複素環、場合により置換されるシクロアルキル及び場合により置換されるアリールからなる群より選択され;及び
YはH及びCHからなる群より選択され、この場合のRは、H、非置換アルキル、置換アルキル、場合により置換される複素環、場合により置換されるシクロアルキル及び場合により置換されるアリールからなる群より選択され;及び
は、H、非置換アルキル、置換アルキル、場合により置換される複素環、場合により置換されるシクロアルキル及び場合により置換されるアリールからなる群より選択される〕
であり;
この場合、
化合物(IV)は、
Figure 2008508287
〔式中、Uは、化合物(III)、R12S、H、非置換アルキル、置換アルキル、場合により置換される複素環、場合により置換されるシクロアルキル及び場合により置換されるアリールからなる群より選択され;
この場合のR12は、H、非置換アルキル、置換アルキル、場合により置換される複素環、場合により置換されるシクロアルキル及び場合により置換されるアリールからなる群より選択され;及び
この場合の化合物(III)は化合物(III)の全ての置換基を含め化合物(I)に関連して前記で定義した通りであり;及び
10及びR11は、それぞれH、OH及びハロゲンからなる群より選択される〕
であり;及び
この場合の化合物(V)は、
Figure 2008508287
〔式中、Qは化合物(III)、R14S、H、非置換アルキル、置換アルキル、場合により置換される複素環、場合により置換されるシクロアルキル及び場合により置換されるアリールからなる群より選択され;
この場合のR14はH、非置換アルキル、置換アルキル、場合により置換される複素環、場合により置換されるシクロアルキル及び場合により置換されるアリールからなる群より選択され;及び
この場合の化合物(III)は化合物(III)の全ての置換基を含め化合物(I)に関連して前記で定義した通りであり;及び
13はH、OH及びハロゲンからなる群より選択される〕
である。
一般式(VI)
Figure 2008508287
を有する化合物に関して、
Aは、N及びCDからなる群より選択され、
この場合のN及びCDは、N及びCDの全ての置換基を含め化合物(I)に関連して前記で定義した通りであり;及び
Vは、化合物(II)、化合物(IV)及び化合物(V)からなる群より選択され、
この場合、化合物(II)、化合物(IV)及び化合物(V)は、化合物(II)、(IV)及び(V)の全ての置換基を含め化合物(I)に関連して前記で定義した通りである。
一般式(VII)
Figure 2008508287
を有する化合物に関して、
式中のBは、NH及びNHRからなる群より選択され、この場合の、NH及びNHRは、NH及びNHRの全ての置換基を含め化合物(I)に関連して前記で定義した通りであり;及び
EはO、CHR15、CHR1516及びNからなる群より選択され、
この場合のR15及びR16は、それぞれ独立してH、非置換アルキル、置換アルキル、場合により置換される複素環、場合により置換されるシクロアルキル及び場合により置換されるアリールからなる群より選択され;及び
Tは化合物(II)、化合物(IV)、及び化合物(V)からなる群より選択され、
この場合の化合物(II)、化合物(IV)及び化合物(V)は、化合物(II)、(IV)及び(V)の全ての置換基を含め化合物(I)に関連して前記で定義した通りである。
典型的な構造
本開示により包含される構造としては、以下に例示する構造が挙げられるが、これに限定されない。置換基は、本明細書に記載の通りである。
Figure 2008508287
Figure 2008508287
Figure 2008508287
Figure 2008508287
Figure 2008508287
Figure 2008508287
Figure 2008508287
Figure 2008508287
Figure 2008508287
定義
本明細書で使用されるように、下記の用語及語句は、特定の場合に限定されない限りは、個々に又は大きなグループの一部として以下に定義する意味を有する。
本明細書で使用されるように、「アルキル」という用語は、単独で使用されようと又は置換基の一部として使用されようと、飽和直鎖炭素基及び直鎖炭素基の分岐鎖異性体、並びにこの2個の炭素原子の間に少なくとも1個の二重結合を含む直鎖又は分岐鎖炭素基及びこの2個の炭素原子の間に少なくとも1個の三重結合を含む直鎖又は分岐鎖炭素基を含む。
「非置換アルキル」という用語は、異種原子を含有していないアルキル基をさす。従って、この語句は、直鎖アルキル基、例えばメチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシル、ウンデシル、ドデシルなど、及び直鎖アルキル基の分岐鎖異性体、並びに炭素−炭素二重結合及び炭素−炭素三重結合を有する対応化合物を包含する。この非置換アルキル基という語句は、第一級アルキル基、第二級アルキル基、及び第三級アルキル基を包含する。非置換アルキル基は、親化合物において1個又はそれ以上の炭素原子、酸素原子、窒素原子、及び/又は硫黄原子に結合されていてもよい。好ましい非置換アルキル基は、1から20個の炭素原子、1から10個の炭素原子又は1から6個の炭素原子を有する直鎖及び分岐鎖アルキル基及び環状アルキル基を包含する。
「置換アルキル」という用語は、炭素又は水素に対する1個又はそれ以上の結合が非水素又は非炭素原子に対する結合によって置換される上記で定義したような非置換アルキル基を指す。非炭素原子の置換の位置は、アルキル基上の任意の位置であってもよいし、またアルキル基上の複数の位置であってもよい。非炭素原子としては、以下に限定されないがハロゲン化物中のハロゲン原子、これらに限定されないが、例えばF、Cl、Br及びI;環式基、例えば以下に限定されないがシクロアルキル、アリール又はヘテロシクロ;及び以下に限定されないが水酸基、アルコキシ基、アリールオキシ基、及びエステル基のような基の酸素原子;以下に限定されないがチオール基、アルキル及びアリールスルフィド基、スルホン基、スルホニル基、及びスルホキシド基のような基の硫黄原子;及び以下に限定されないがアミン、アミド、アルキルアミン、ジアルキルアミン、アリールアミンア、アルキルアリールアミン、ジアリールアミン、N−オキシド、イミド、及びエナミンのような基の窒素原子;並びに種々のこの他の基のこの他の異種原子が挙げられる。
「シクロアルキル」という用語は、場合により置換される飽和又は不飽和環式炭化水素環系、例えば1から3個の環と、環当たり3から7個の炭素原子とを含有する場合により置換される飽和又は不飽和環式炭化水素環系を指す。典型的な基としては、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチル、シクロデシル、シクロドデシル及びアダマンチルが挙げられる。典型的な置換基としては、前記のような1個又はそれ以上のアルキル基又は置換アルキル基、もしくは置換アルキルの定義において上記に記載の1個又はそれ以上の基が挙げられる。
「ヘテロシクリル」、「複素環式」及び「ヘテロシクロ」という用語は、少なくとも1個の炭素含有環中に少なくとも1個の異種原子(例えば、以下に限定されないがN、O又はS)を有する場合により置換される飽和又は不飽和芳香族又は非芳香族環式基(これは、単環式、二環式又は三環式であってもよい)を指す。異種原子を含有する複素環式基のそれぞれの環は、窒素原子、酸素原子、及び硫黄原子から選択される1個、2個又は3個の異種原子を有していてもよく、この場合の窒素及び硫黄異種原子はまた、場合によって酸化されていてもよく、及び窒素異種原子もまた、場合によって四級化されていてもよい。複素環式基は、任意の異種原子又は炭素原子で結合されていてもよい。典型的な置換基としては、前記のような1個又はそれ以上のアルキル基又は置換アルキル基もしくは置換アルキルの定義において上記に記載の1個又はそれ以上の基が挙げられる。
「アリール」という用語は以下に限定されないがフェニル基、ナフチル基、ビフェニル基及びジフェニル基のような、単一の環であることができるし、もしくは一緒に縮合されているか又は共有結合されている多重環であることができる、場合により置換される芳香族炭化水素を指す。典型的な置換基としては、前記のような1個又はそれ以上のアルキル基又は置換アルキル基もしくは置換アルキルの定義において上記に記載の1個又はそれ以上の基が挙げられる。
「医薬的に許容される塩」という用語は、本明細書に記載の化合物上に認められる特定の置換基に応じて、比較的に毒性のない酸又は塩基を用いて調製される活性化合物の塩を包含することを意味する。本発明の化合物が比較的酸性の官能基を含有する場合には、塩基付加塩は、中性型のこのような化合物を、このままで又は適切な不活性溶媒中で十分な量の所望の塩基と接触させることによって得ることができる。医薬的に許容される塩基付加塩の例としては、ナトリウム塩、カリウム塩、カルシウム塩、アンモニウム塩、有機アミン塩又はマグネシウム塩、もしくは同様の塩が挙げられる。本発明の化合物が比較的塩基性の官能基を含有する場合には、酸付加塩は、中性型のこのような化合物を、このままで又は適切な不活性溶媒中で十分な量の所望の酸と接触させることによって得ることができる。医薬的に許容される酸付加塩の例としては、塩酸、臭化水素酸、硝酸、炭酸、炭酸水素酸、リン酸、一水素リン酸、二水素リン酸、硫酸、一水素硫酸、ヨウ化水素酸、又は亜リン酸などのような有機酸から誘導される酸付加塩、並びに酢酸、プロピオン酸、イソ酪酸、シュウ酸、マレイン酸、マロン酸、安息香酸、コハク酸、スベリン酸、フマル酸、マンデル酸、フタル酸、ベンゼンスルホン酸、p−トリルスルホン酸、クエン酸、酒石酸、メタンスルホン酸などのような比較的毒性のない有機酸から誘導される塩が挙げられる。アルギン酸塩などのようなアミノ酸の塩、及びグルクロン酸又はガラクツロン酸などのような有機酸の塩も挙げられる(例えば、Berge,S.M.,et al、「Pharmaceutical Salts」、Journal of Pharmaceutical Science、1977、66、1−19参照)。本発明のある種の具体的な化合物は、前記化合物を塩基付加塩又は酸付加塩に転化させることを可能にする塩基性官能基と酸性官能基の両方を含有する。
「プロドラッグ」という用語は、生体内で必要な化合物に容易に変換できる開示化合物の官能性誘導体を包含することを意味する。従って、本開示の治療の方法において、「投与する」という用語は、具体的に開示された化合物を用いて又は具体的に開示されていないかもしれないが、患者に投与した後に生体内で特定の化合物に転化するプロドラッグを用いる記載された種々の疾患/病態の治療を包含する。適切なプロドラッグ誘導体の選択及び調製に関する慣用の方法は、例えば、「Design of Prodrugs」、
ed.H.Bundgaard、Elsevier、1985に記載されている。
本明細書で使用されるように「予防する(prevent)」、「予防する(preventing)」、「予防」、「抑制する(supress)」、「抑制する(supressing)」及び抑制という用語は、疾患/病態の任意の症状、局面又は特徴を予防するように疾患/病態の臨床症状の発症に先立って化合物を投与することを指す。このような予防及び抑制は、有効であるために完全である必要はない。
本明細書で使用されるように「治療する(treat)」、「治療する(treating)」及び治療という用語は、疾患/病態の任意の症状、局面又は特徴を低減又は取り除くように臨床症状の発症後に化合物を投与することを指す。このような治療は、有用であるために絶対的である必要はない。
本明細書で使用されるように「治療を必要とする」という用語は、患者が必要とするか又は治療から恩恵を受けるであろう介護者によってなされる判断を指す。この判断は、介護者の専門的知識の領域にある様々な因子に基づいてなされ、開示の化合物又は医薬組成物により治療可能である疾患/病態の結果として、患者が病態であるという知見を含み得る。
本明細書で使用されるように「予防を必要とする」という用語は、患者が必要とするか又は予防から恩恵を受けるであろう介護者によってなされる判断を指す。この判断は、介護者の専門的知識の領域にある様々な因子に基づいてなされ、開示の化合物又は医薬組成物により治療可能である疾患/病態の結果として、患者が病態になるかもしれないという知見を含み得る。
本明細書で使用されるように「個人」又は「患者」という用語は、動物、例えば哺乳動物、例えば以下に限定されないが、マウス、ラット、この他の齧歯動物、ウサギ、イヌ、ネコ、ブタ、ウシ、ヒツジ、ウマ、又は霊長類、又はヒトを指す。この用語は、男性又は女性もしくは両方を特定し得るし、もしくは男性又は女性を除外し得る;及び
「治療有効量」という用語は、疾患/病態の治療、予防又は抑制に関して、単独で又は疾患/病態の任意の症状、局面又は特徴に対して検出可能な陽性効果を有することができる医薬組成物に含まれる化合物の量を指す。このような効果は有用であるために絶対的である必要はない。
開示の選択された実施形態
本開示の化合物のある選択された実施形態を、ここに提供する。これらの例は、開示された及び特許請求されたような化合物の範囲に限定することを意味しないが、本開示の範囲内に入るある種の化合物の例として提供される。
一つの実施形態において、BがNHであり、AがN又はCHであり、及びZが化合物(II)である場合の一般式(I)を有する本開示の化合物が記載される。Zが化合物(II)である場合の一つの実施形態においては、WはCRであり、R及びRはHもしくはC−C非置換アルキル又はC−C置換アルキルであり、RはHもしくはC−C非置換アルキル又はC−C置換アルキルであり、及びYはCHであり、RはHもしくはC−C非置換アルキル又はC−C置換アルキルであり、Xはフェニル、3−クロロフェニル、4−クロロフェニル、4−フルオロフェニル、3−メチルフェニル、4−メチルフェニル、ベンジル、ヒドロキシエチル、フルオロエチル、ナフチル、メチル及びエチルであり、具体的には、Xはフェニル、3−メチルフェニル又は4−クロロフェニルであり得る。Zが化合物(II)である場合の別の実施形態においては、WはCRであり、R及びRはHもしくはC−C非置換アルキル又はC−C置換アルキルであり、RはHもしくはC−C非置換アルキル又はC−C置換アルキルであり、及びYはCHであり、RはHもしくはC−C非置換アルキル又はC−C置換アルキルであり、XはRSであり、RはHもしくはC−C非置換アルキル又はC−C置換アルキルであり、具体的にはRはCH又はCHCHであり得る。Zが化合物(II)である場合のさらに別の実施形態においては、WはCRであり、R及びRはHもしくはC−C非置換アルキル又はC−C置換アルキルであり、RはHもしくはC−C非置換アルキル又はC−C置換アルキルであり、及びYはCHであり、RはHもしくはC−C非置換アルキル又はC−C置換アルキルであり、XはHもしくはC−C非置換アルキル又はC−C置換アルキルであり、具体的にはXはCH又はCHCHであり得る。Zが化合物(II)である場合のさらに別の実施形態においては、WはCRであり、R及びRはHもしくはC−C非置換アルキル又はC−C置換アルキルであり、RはHもしくはC−C非置換アルキル又はC−C置換アルキルであり、及びYはCHであり、RはHもしくはC−C非置換アルキル又はC−C置換アルキルであり、Xは化合物(III)である。
一つの実施形態においては、BがNHであり、AがN又はCHであり、及びZが化合物(IV)である場合の一般式(I)を有する本開示の化合物が記載される。Zが化合物(IV)である場合の一つの実施形態においては、R10及びR11はそれぞれ独立してH、OH又はハロゲンであり、Uはフェニル、3−クロロフェニル、4−クロロフェニル、4−フルオロフェニル、3−メチルフェニル、4−メチルフェニル、ベンジル、ヒドロキシエチル、フルオロエチル、ナフチル、メチル及びエチルであり、具体的にはUはフェニル、3−メチルフェニル又は4−クロロフェニルであり得る。Zが化合物(IV)である場合の一つの実施形態においては、R10及びR11はそれぞれ独立してH、OH又はハロゲンであり、UはSR12であり、R12はHもしくはC−C非置換アルキル又はC−C置換アルキルであり、具体的にはR12はCH又はCHCHであり得る。Zが化合物(IV)である場合の一つの実施形態においては、R10及びR11はそれぞれ独立してH、OH又はハロゲンであり、UはHもしくはC−C非置換アルキル又はC−C置換アルキルであり、具体的にはUはCH又はCHCHであり得る。Zが化合物(IV)である場合の一つの実施形態においては、R10及びR11はそれぞれ独立してH、OH又はハロゲンであり、Uは化合物(III)である。
一つの実施形態においては、BがNHであり、AがN又はCHであり、及びZが化合物(V)である場合の一般式(I)を有する本開示の化合物が記載される。Zが化合物(V)である場合の一つの実施形態においては、R13は独立してH、OH又はハロゲンであり、Qはフェニル、3−クロロフェニル、4−クロロフェニル、4−フルオロフェニル、3−メチルフェニル、4−メチルフェニル、ベンジル、ヒドロキシエチル、フルオロエチル、ナフチル、メチル及びエチルであり、具体的にはQはフェニル、3−メチルフェニル又は4−クロロフェニルであり得る。Zが化合物(V)である場合の一つの実施形態においては、R13は独立してH、OH又はハロゲンであり、QはSR14であり、R14はHもしくはC−C非置換アルキル又はC−C置換アルキルであり、具体的にはR14はCH又はCHCHであり得る。Zが化合物(V)である場合の一つの実施形態においては、R13は独立してH、OH又はハロゲンであり、QはHもしくはC−C非置換アルキル又はC−C置換アルキルであり、具体的にはQはCH又はCHCHであり得る。Zが化合物(V)である場合の一つの実施形態においては、R13は独立してH、OH又はハロゲンであり、Qは化合物(III)である。
一つの実施形態においては、AがN又はCHであり及びVが化合物(II)である場合の一般式(VI)を有する場合の本開示の化合物が記載される。Vが化合物(II)である場合の一つの実施形態においては、WはCRであり、R及びRはHもしくはC−C非置換アルキル又はC−C置換アルキルであり、RはHもしくはC−C非置換アルキル又はC−C置換アルキルであり、及びYはCHであり、RはHもしくはC−C非置換アルキル又はC−C置換アルキルであり、Xはフェニル、3−クロロフェニル、4−クロロフェニル、4−フルオロフェニル、3−メチルフェニル、4−メチルフェニル、ベンジル、ヒドロキシエチル、フルオロエチル、ナフチル、メチル及びエチルであり、具体的には、Xはフェニル、3−メチルフェニル又は4−クロロフェニルであり得る。Zが化合物(II)である場合の別の実施形態においては、WはCRであり、R及びRはHもしくはC−C非置換アルキル又はC−C置換アルキルであり、RはHもしくはC−C非置換アルキル又はC−C置換アルキルであり、及びYはCHであり、RはHもしくはC−C非置換アルキル又はC−C置換アルキルであり、XはRSであり、RがHもしくはC−C非置換アルキル又はC−C置換アルキルであり、具体的にはRはCH又はCHCHであり得る。Zが化合物(II)である場合のさらに別の実施形態においては、WはCRであり、R及びRはHもしくはC−C非置換アルキル又はC−C置換アルキルであり、RはHもしくはC−C非置換アルキル又はC−C置換アルキルであり、及びYはCHであり、RはHもしくはC−C非置換アルキル又はC−C置換アルキルであり、XはHもしくはC−C非置換アルキル又はC−C置換アルキルであり、具体的にはXはCH又はCHCHであり得る。Zが化合物(II)である場合のさらに別の実施形態においては、WはCRであり、R及びRはHもしくはC−C非置換アルキル又はC−C置換アルキルであり、RはHもしくはC−C非置換アルキル又はC−C置換アルキルであり、及びYはCHであり、RはHもしくはC−C非置換アルキル又はC−C置換アルキルであり、Xは化合物(III)である。
一つの実施形態においては、AがN又はCHであり及びVが化合物(IV)である場合の一般式(VI)を有する場合の本開示の化合物が記載される。Vが化合物(IV)である場合の一つの実施形態においては、R10及びR11はそれぞれ独立してH、OH又はハロゲンであり、Uはフェニル、3−クロロフェニル、4−クロロフェニル、4−フルオロフェニル、3−メチルフェニル、4−メチルフェニル、ベンジル、ヒドロキシエチル、フルオロエチル、ナフチル、メチル及びエチルであり、具体的にはUはフェニル、3−メチルフェニル又は4−クロロフェニルであり得る。Zが化合物(IV)である場合の一つの実施形態においては、R10及びR11はそれぞれ独立してH、OH又はハロゲンであり、UはSR12であり、R12はHもしくはC−C非置換アルキル又はC−C置換アルキルであり、具体的にはR12はCH又はCHCHであり得る。Zが化合物(IV)である場合の一つの実施形態においては、R10及びR11はそれぞれ独立してH、OH又はハロゲンであり、UはHもしくはC−C非置換アルキル又はC−C置換アルキルであり、具体的にはUはCH又はCHCHであり得る。Zが化合物(IV)である場合の一つの実施形態においては、R10及びR11はそれぞれ独立してH、OH又はハロゲンであり、Uは化合物(III)である。
一つの実施形態においては、AがN又はCHであり、及びVが化合物(V)である場合の一般式(VI)を有する本開示の化合物が記載される。Vが化合物(V)である場合の一つの実施形態においては、R13は独立してH、OH又はハロゲンであり、Qはフェニル、3−クロロフェニル、4−クロロフェニル、4−フルオロフェニル、3−メチルフェニル、4−メチルフェニル、ベンジル、ヒドロキシエチル、フルオロエチル、ナフチル、メチル及びエチルであり、具体的にはQはフェニル、3−メチルフェニル又は4−クロロフェニルであり得る。Zが化合物(V)である場合の一つの実施形態においては、R13は独立してH、OH又はハロゲンであり、QはSR14であり、R14はHもしくはC−C非置換アルキル又はC−C置換アルキルであり、具体的にはR14はCH又はCHCHであり得る。Zが化合物(V)である場合の一つの実施形態においては、R13は独立してH、OH又はハロゲンであり、QはHもしくはC−C非置換アルキル又はC−C置換アルキルであり、具体的にはQはCH又はCHCHであり得る。Zが化合物(V)である場合の一つの実施形態においては、R13は独立してH、OH又はハロゲンであり、Qは化合物(III)である。
一つの実施形態においては、BがNHであり、EがCR1516又はNであり、この場合のR15及びR16がそれぞれ独立してHもしくはC−C非置換アルキル又はC−C置換アルキルであり、及びTが化合物(II)である場合の一般式(VII)を有する本開示の化合物が記載される。Tが化合物(II)である場合の一つの実施形態においては、WはCRであり、R及びRはHもしくはC−C非置換アルキル又はC−C置換アルキルであり、RはHもしくはC−C非置換アルキル又はC−C置換アルキルであり、及びYはCHであり、RはHもしくはC−C非置換アルキル又はC−C置換アルキルであり、Xはフェニル、3−クロロフェニル、4−クロロフェニル、4−フルオロフェニル、3−メチルフェニル、4−メチルフェニル、ベンジル、ヒドロキシエチル、フルオロエチル、ナフチル、メチル及びエチルであり、具体的には、Xはフェニル、3−メチルフェニル又は4−クロロフェニルであり得る。Zが化合物(II)である場合の別の実施形態においては、WはCRであり、R及びRはHもしくはC−C非置換アルキル又はC−C置換アルキルであり、RはHもしくはC−C非置換アルキル又はC−C置換アルキルであり、及びYはCHであり、RはHもしくはC−C非置換アルキル又はC−C置換アルキルであり、XはRSであり、RはHもしくはC−C非置換アルキル又はC−C置換アルキルであり、具体的にはRはCH又はCHCHであり得る。Zが化合物(II)である場合のさらに別の実施形態においては、WはCRであり、R及びRがHもしくはC−C非置換アルキル又はC−C置換アルキルであり、RはHもしくはC−C非置換アルキル又はC−C置換アルキルであり、及びYはCHであり、RはHもしくはC−C非置換アルキル又はC−C置換アルキルであり、XはHもしくはC−C非置換アルキル又はC−C置換アルキルであり、具体的にはXはCH又はCHCHであり得る。Zが化合物(II)である場合のさらに別の実施形態においては、WはCRであり、R及びRはHもしくはC−C非置換アルキル又はC−C置換アルキルであり、RはHもしくはC−C非置換アルキル又はC−C置換アルキルであり、及びYはCHであり、RがHもしくはC−C非置換アルキル又はC−C置換アルキルであり、Xは化合物(III)である。
一つの実施形態においては、BがNHであり、EがCR1516又はNであり、この場合のR15及びR16がHもしくはC−C非置換アルキル又はC−C置換アルキルであり、及びTが化合物(IV)である場合の一般式(VII)を有する本開示の化合物が記載される。Tが化合物(IV)である場合の一つの実施形態においては、R10及びR11はそれぞれ独立してH、OH又はハロゲンであり、Uはフェニル、3−クロロフェニル、4−クロロフェニル、4−フルオロフェニル、3−メチルフェニル、4−メチルフェニル、ベンジル、ヒドロキシエチル、フルオロエチル、ナフチル、メチル及びエチルであり、具体的にはUはフェニル、3−メチルフェニル又は4−クロロフェニルであり得る。Zが化合物(IV)である場合の一つの実施形態においては、R10及びR11はそれぞれ独立してH、OH又はハロゲンであり、UはSR12であり、R12はHもしくはC−C非置換アルキル又はC−C置換アルキルであり、具体的にはR12はCH又はCHCHであり得る。Zが化合物(IV)である場合の一つの実施形態においては、R10及びR11はそれぞれ独立してH、OH又はハロゲンであり、UはHもしくはC−C非置換アルキル又はC−C置換アルキルであり、具体的にはUはCH又はCHCHであり得る。Zが化合物(IV)である場合の一つの実施形態においては、R10及びR11はそれぞれ独立してH、OH又はハロゲンであり、Uは化合物(III)である。
一つの実施形態においては、BがNHであり、EがCR1516又はNであり、R15及びR16がHもしくはC−C非置換アルキル又はC−C置換アルキルであり、及びTが化合物(V)である場合の一般式(VII)を有する本開示の化合物が記載される。Tが化合物(V)である場合の一つの実施形態においては、R13は独立してH、OH又はハロゲンであり、Qはフェニル、3−クロロフェニル、4−クロロフェニル、4−フルオロフェニル、3−メチルフェニル、4−メチルフェニル、ベンジル、ヒドロキシエチル、フルオロエチル、ナフチル、メチル及びエチルであり、具体的にはQはフェニル、3−メチルフェニル又は4−クロロフェニルであり得る。Zが化合物(V)である場合の一つの実施形態においては、R13は独立してH、OH又はハロゲンであり、QはSR14であり、R14はHもしくはC−C非置換アルキル又はC−C置換アルキルであり、具体的にはR14はCH又はCHCHであり得る。Zが化合物(V)である場合の一つの実施形態においては、R13は独立してH、OH又はハロゲンであり、QはHもしくはC−C非置換アルキル又はC−C置換アルキルであり、具体的にはQはCH又はCHCHであり得る。Zが化合物(V)である場合の一つの実施形態においては、R13は独立してH、OH又はハロゲンであり、Qは化合物(III)である。
代表的な合成
次の代表的な合成は、本明細書に開示の化合物の群の一つの合成を例証する。
化合物1〔2−アミノ−4−[5−(4−アミノ−5H−ピロロ[3,2−d]ピリミジン−7−イル)−3,4−ジヒドロキシ−ピロリジン−2−イルメチルスルファニル]−酪酸〕は、典型的な構造というセクションにおいて化合物番号5として一般的に例示されている。以下に記載の化合物1の合成は、使用し得る方法の模範であり、別の合成方法を除外することを意味しない。当業者に公知のように、以下に記載の合成は、商業生産のために変更してもよい。
図1に例示される一般的な合成において、化合物2(15.5g、49.8ミリモル)を乾燥CHCl(300mL)に溶解し、次いでトリエチルアミン(52.0mL、37.3ミリモル)と触媒量のDMAP(0.12g、0.99ミリモル)を加えた。メタンスルホニルクロリド(5.80mL g、74.7ミリモル)を徐々に加え、反応混合物を1時間攪拌した。得られた混合物をHO(2×300mL)で洗浄し、乾燥し、濾過し、蒸発させてシロップを得た。得られた粗試料を、カラムクロマトグラフィー(7:3 ヘキサン/EtOAc)で精製して所望の生成物(18.3g、94%)をシロップとして得た。
前記試料をMeOH(300mL)に再溶解し、次いでナトリウムメトキシドの25%溶液(21.3mL、93.5ミリモル)とtert−ブトキシカルボニル保護L−ホモシステイン(16.6g、76.8ミリモル)を加えた。反応混合物を60℃で20時間攪拌した。反応混合物を、氷酢酸を用いて中和し、溶媒を減圧下で除去してシロップ状残留物を得た。得られた粗試料を、カラムクロマトグラフィー(7:3 ヘキサン/EtOAc)で精製して、化合物3〔4−(3−tert−ブトキシカルボニルアミノ−3−メトキシカルボニル−プロピルスルファニルメチル)−6−シアノメチル−2,2−ジメチル−テトラヒドロ[1,3]ジオキソロ[4,5−c]ピロール−5−カルボン酸tert−ブチルエステル〕(8.22g、32%)をシロップとして得た。化合物3についてのH NMR(300 MHz、CDCl)スペクトルは、δ4.80−4.60(m,2H),4.00−4.50(m,4H),3.77(s,3H),2.50−2.82(m,4H),2.12(s,2H),1.45−1.60(m,24H)として測定された。化合物3(C2541S)の分子量は、566.2506として算出され、高分解能マススペクトロメトリー(HRMS)(M+Na)によって566.2516として測定された。
化合物3(7.87g、14.5ミリモル)を乾燥DMF(70mL)に溶解し、次いでtert−ブトキシ−ビス(N,N−ジメチルアミノ)メタン(10.6ml、50.7ミリモル)を加えた。反応物を70℃で1時間加熱した。トルエン(250mL)を加え、反応混合物をHO(2×200mL)で洗浄し、乾燥し、濾過し、蒸発させて化合物4を得た。得られた粗試料を、THF/酢酸/HO(1:1:1 v/v/v、120mL)に再溶解し、周囲温度で4時間攪拌した。反応混合物を、CHCl(250mL)で抽出し、HO(2×300mL)、飽和NaHCO(300mL)で洗浄し、乾燥し、次いでシロップにまで蒸発させた。得られた粗試料をカラムクロマトグラフィー(7:3 ヘキサン/EtOAc)で精製して、化合物5〔4−(3−tert−ブトキシカルボニルアミノ−3−メトキシカルボニル−プロピルスルファニルメチル)−6−(1−シアノ−2−ヒドロキシ−ビニル)−2,2−ジメチル−テトラヒドロ−[1,3]ジオキソロ[4,5−c]ピロール−5−カルボン酸tert−ブチルエステル〕をシロップとして得た(5.36g、65%−2工程を通じて)。化合物5についてH NMR(300 MHz、CDCl)スペクトルは、δ7.18(s,2H),4.80−5.00(m,1H),4.40(m,1H),4.05(dd,1H),3.75(s、3H),3.71(m,1H),2.75(dd,1H),2.58−2.70(m,3H),1.90−2.20(m,2H),1.30−1.60(m,24H)として測定された。化合物5(C2641S)の分子量は、594.2455として算出され、高分解能マススペクトロメトリー(HRMS)によって594.2466として測定された。
化合物5(5.36g、93.9ミリモル)をMeOH(100mL)に溶解し、次いでアミノアセトニトリル(5.21g、56.3モル)と酢酸ナトリウム(7.70g、93.9ミリモル)とを加えた。反応混合物を周囲温度で20時間攪拌した。溶媒を蒸発させて乾固し、粗製物をヘキサン/EtOAc(1:1)を溶出液として使用してクロマトグラフィー精製した。所望の画分を一緒にプールして、化合物6〔4−(3−tert−ブトキシカルボニルアミノ−3−メトキシカルボニル−プロピルスルファニルメチル)−6−[l−シアノ−2−(シアノメチル−アミノ)−ビニル]−2,2−ジメチル−テトラヒドロ−[1,3]ジオキソロ[4,5−c]ピロール−5−カルボン酸tert−ブチルエステル〕(5.25g、92%)をE/Zジアステレオマー混合物として得た。得られた混合物を直接次の工程に採用した。化合物6(C2843S)の分子量は、632.2724として算出され、高分解能マススペクトロメトリー(HRMS)によって632.2751として測定された。
化合物6(0.79g、1.30ミリモル)を乾燥CHCl(25mL)に溶解し、次いで1,5−ジアザビシクロ[4.3.0]ノナ−5−エン(DBN、0.32mL、2.60ミリモル)とクロロギ酸エチル(0.18mL、1.95ミリモル)を加えた。反応物を0℃で1時間攪拌した。反応混合物のTLC(トルエン/EtOAc、3:2)は、化合物7を提供するために出発原料の完全な消費を示した。反応物を冷却浴から取り出し、放置して室温まで温めた。1,5−ジアザビシクロ[4.3.0]ノナ−5−エン(0.32mL、2.60ミリモル)を加え、反応を20時間続けた。溶媒を蒸発させて乾固し、粗生成物8をMeOH(20mL)に再溶解し、0.1当量の固形NaCOを加え、混合物を1時間攪拌した。TLC(トルエン/EtOAc;3:2)は、化合物8の化合物9への完全な転化を示した。溶媒を蒸発させて乾固し、粗製物をカラムクロマトグラフィー(1:1ヘキサン/EtOAc)で精製して、化合物9〔4−(4−アミノ−5−シアノ−1H−ピロール−3−イル)−6−(3−tert−ブトキシカルボニルアミノ−3−メトキシカルボニル−プロピルスルファニルメチル)−2,2−ジメチル−テトラヒドロ−[1,3]ジオキソロ[4,5−c]ピロール−5−カルボン酸tert−ブチルエステル〕を得た(0.42g、54%−3工程を通じて)。化合物9についてH NMR(300 MHz、CDCl)スペクトルは、δ8.00(bs,1H),6.8(d,1H),4.70−5.05(m,5H),4.00−4.50(m,4H),3.75(s、3H),2.52−2.70(m,2H),1.20−1.55(m,24H)として測定された。化合物9(C2843S)の分子量は、632.2724として算出され、高分解能マススペクトロメトリー(HRMS)によって632.2723として測定された。
化合物9(0.42g、0.70ミリモル)をEtOH(20mL)に溶解した溶液に、ホルムアミジン酢酸塩(0.44g、4.21ミリモル)を加え、反応混合物を20時間還流させた。溶媒を減圧下で除去し、(CHCl/MeOH、95:5)を使用してクロマトグラフィー精製して、化合物10〔4−(4−アミノ−5H−ピロロ[3,2−d]ピリミジン−7−イル)−6−(3−tert−ブトキシカルボニルアミノ−3−メトキシカルボニル−プロピルスルファニルメチル)−2,2−ジメチル−テトラヒドロ−[1,3]ジオキソロ[4,5c]ピロール−5−カルボン酸tert−ブチルエステル〕(0.17g、39%)を得た。化合物10についてH NMR(300 MHz、CDCl)スペクトルは、δ8.15(bs,3H),7.60(s,1H),7.45(s,1H),7.45(s,1H),5.23(s,2H),4.81(t,1H),4.00−4.30(m,3H),3.65(s,1H),2.55(m,2H),2.00(s,3H),1.2−1.5(m,24H)として測定された。化合物10(C2944S)の分子量は、637.3014として算出され、高分解能マススペクトロメトリー(HRMS)によって637.2997として測定された。
化合物10(0.17g、0.27ミリモル)をMeOH(5mL)及び0.5N水酸化ナトリウム溶液に溶解し、反応物を75℃で2時間還流させた。反応の完結後に、溶媒を蒸発させて乾固した。次いで、粗製混合物をMeOH(20mL)及び濃HCl(3mL)に溶解し、次いで50℃に1時間加熱した。溶媒を蒸発させて乾固し、残留物をEtOH(2×25)と共に同時蒸発させて白色粉末を得た。残留物をHO(2mL)に再溶解し、次いでHPLCカラムに通した。適切な画分を一緒にプールし、固形残留物を得た。得られた残留物をHO(8mL)に溶解し、Milliporeフィルター(0.25μ)に通してろ過し、凍結乾燥して白色固体、化合物1〔2−アミノ−4−[5−(4−アミノ−5H−ピロロ[3,2−d]ピリミジン−7−イル)−3,4−ジヒドロキシ−ピロリジン−2−イルメチルスルファニル]−酪酸〕(88mg、88%)を得た。化合物1についてH NMR(300 MHz、DO)スペクトルは、δ8.24(s,1H),7.85(s,1H),4.87(t,2H),4.43(t,1H),3.87(m,1H),3.82(m,1H),3.00−3.30(m,2H),2.80(t,2H),2.20(m,2H)として測定された。化合物1について13C NMRスペクトルは、δ174.4,150.5,147.4,131.1,113.8,106.8,73,4,72.9,63.6,57.1,54.1,31.7,30.6,27.3,8.8として測定された。化合物1の分子量は、383.1496として算出され、高分解能マススペクトロメトリー(HRMS)によって383.1504として測定された。
酵素アッセイ及び阻害剤分析:
大腸菌MTA/AdoHcyヌクレオシダーゼ(MTAN)についての遺伝子を増幅させ、細菌ヘキサヒスチジンプラスミド発現ベクター中にクローン化した。誘導組換え酵素を、ニッケル−キレートクロマトグラフィーにより精製し、100mMリン酸ナトリウム緩衝液、pH7に透析した。酵素純度を、SDS−PAGE及び実験により測定した吸光係数(ε280=10480M−1cm−1)を使用して割り当てた濃度により評価した。
MTANアッセイは、1mL石英キュベット中で、KinLab及びUV WinLabソフトウエアが装備されているPerkin Elmer製Lamda 35 UV/Vis分光計を使用して行った。この直接UV分光光度アッセイは、MTAのMTR及びAdeへの開裂を伴う275 nmでの吸光度の低下に従う。(2−(4−アミノ−5H−ピロロ[3,2−d]ピリミジン−7−イル)−5−メチルスルファニルメチル−ピロリジン−3,4−ジオール)及び(2−アミノ−4−[5−(4−アミノ−5H−ピロロ[3,2−d]ピリミジン−7−イル)−3,4−ジヒドロキシ−ピロリジン−2−イルメチルスルファニル]−酪酸)阻害剤濃度を、UV吸光度及び9−デアザアデニンの吸光係数を使用して割り当てた。反応条件は、25℃で100−250μM MTA、50mMリン酸ナトリウム(pH7)、及び0−1μM阻害剤からなる。反応を、90pmolのMTAN酵素をアッセイ混合物1mLに加えることによって開始させ、UV吸光度の変化を20から25分間追跡した。対照は、阻害剤を含有していないか又は酵素を含有していない反応物からなる。得られた結果を競合阻害の式にはめ込むことによって阻害剤の初期反応速度定数(Ki)を算出した。阻害剤が遅発性、強結合性遷移状態阻害剤のモデルと一致する反応速度を示したことから、酵素−阻害剤複合体のこのコンホメーショナルタイトニング(conformational tightening)を説明する第二の阻害剤解離定数(Ki)は、定常状態反応速度(反応において15から20分で測定される)及び競合阻害の式を使用して算出することができる。これらの化合物において観察されたKi及びKiは、10nMよりも小さい。
医薬組成物、投与方法及び治療方法
本開示は、MTAN及び/又はMTAPの阻害剤である上記で詳述した一般式(I)、(VI)及び(VII)の化合物を提供する。真核生物型及び原核生物型両方のMTAN及び/又はMTAPは、開示された化合物で阻害し得る。従って、本開示の化合物は、MTAN及び/又はMTAPの発現に関連した種々様々な疾患及び/又は病態の治療及び/又は予防において臨床有用性を有することが期待される。例えば、このような疾患及び/病態としては、癌、及び細菌感染症及び原虫寄生感染症によって引き起こされるか又はこれらに関連した患及び/病態を挙げ得る。
本開示は、本明細書に記載の一般式(I)、(VI)及び(VIII)で示される少なくとも1種の化合物の医薬有効量を含む医薬組成物を提供する。このような医薬組成物は、MTAN及び/又はMTAPを阻害することが望ましい疾患又は病態を治療及び/又は予防するための医薬の製造に使用し得る。このような医薬組成物及び医薬はまた、医薬的に許容される担体を含有していてもよい。開示の化合物は、遊離の形及び医薬的に許容される塩の形の両方で有用である。
本明細書に記載の医薬的に許容される担体、例えば、以下に限定されないが、ビヒクル、補助剤、賦形剤、又は希釈剤は、当業者には周知である。典型的には、医薬的に許容される担体は、活性化合物に対して化学的に不活性であり、使用の条件下で有害な副作用又は毒性を有していない。医薬的に許容される担体としては、重合体及び重合体マトリックスを挙げることができる。
本開示に記載の化合物は、個々の治療剤として又は追加の治療剤と組み合わせて、医薬と共に使用するのに利用できる慣用の方法によって投与することができる。
記載の化合物は、医薬有効量で投与される。化合物の医薬有効量及び投与される医薬組成物の用量は、勿論、公知の因子、例えば具体的な薬剤の薬力学的特性及びこの投与の方法及び経路;患者の年齢、健康及び体重;疾患又は病態の重症度及び段階;併用治療の種類;治療の頻度;並びに所望の効果に応じて変化するであろう。
有効成分の1日量は、体重キログラム(kg)当たり約0.001から1000ミリグラム(mg)であると期待することができる。一つの実施形態においては、全体量は約0.1mg/kg体重から約1000mg/kg体重の間にあり;別の実施形態においては1.1mg/kg体重から約100mg/kg体重の間にあり;さらに別の実施形態においては0.1mg/kg体重から約30mg/kg体重の間にある。前記の量は、所望ならばある期間にわたって一連のより少ない用量として投与してもよい。明らかなように、有効成分の用量は、所望ならば1日以外で与えてもよい。
投与される化合物の全体量はまた、投与の経路、時期及び頻度、並びに化合物の投与に伴う副作用の存在、性質及び程度並びに所望の生理学的効果によって決定されるであろう。種々の病態又は疾患、特に慢性の病態又は疾患は、反復投与を伴う長期治療を必要とし得ることが、当業者によって認められるであろう。
本明細書に記載の医薬組成物の剤形(投与に適した医薬組成物の形)は、単位当たり約0.1mgから約500mgの有効成分(すなわち、開示された化合物)を含有する。これらの医薬組成物において、有効成分は、通常は、組成物の全重量に基づいて約0.5から95重量%の量で存在するであろう。複数回投与剤形は、単一治療の一部として投与し得てもよい。
有効成分は、固形剤形、例えばカプセル剤、錠剤及び散剤で、又は液状剤形、例えばエリキシル、シロップ及び懸濁液で経口投与することができる。有効成分はまた、滅菌液状剤形で非経口的に投与することができる。有効成分はまた、鼻腔内に(点鼻薬)又は 肺系統を経由して吸入によって、例えば噴射剤ベースの定量吸入器又は乾燥粉末吸入装置によって投与することができる。貼付機構又は軟膏による経皮投与のような別の剤形が潜在的に可能である。
経口投与に適した製剤は、(a)溶液、例えば希釈剤、例えば水、食塩水又はオレンジジュースに溶解した医薬有効量の化合物;(b)カプセル、小袋(sachet)、錠剤、ロゼンジ及びトローチ(それぞれ所定の医薬有効量の有効成分を、固体又は顆粒として含有する);(c)粉末;(d)適切な液体中の懸濁液;及び(e)適切な乳化液からなることができる。液状製剤は、希釈剤、例えば水及びアルコール、例えばエタノール、ベンジルアルコール、プロピレングリコール、グリセリン及びポリエチレンアルコール類を、医薬的に許容される界面活性剤、懸濁剤、又は乳化剤の添加を伴って又はこれらの添加なしに含有し得る。カプセル剤は、例えば、界面活性剤、潤滑剤、及び不活性充填剤、例えばラクトース、スクロース、リン酸カルシウム、及びコーンスターチを含有する通常の硬質シェル又は軟質シェルゼラチン型であることができる。錠剤は、次の物質:ラクトース、スクロース、マンニトール、コーンスターチ、ジャガイモ デンプン、アルギン酸、微結晶性セルロース、アラビアゴム、ゼラチン、グアーガム、コロイド状二酸化ケイ素、クロスカルメロースナトリウム、タルク、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸、及びこの他の賦形剤、着色剤、希釈剤、緩衝剤、崩壊剤、湿潤剤、防腐剤、着香剤、並びに薬理学的に適合し得る担体の一つ又はそれ以上を含有することができる。ロゼンジの形態は、有効成分をフレイバー、通常はスクロース及びアラビアゴム又はトラガカント中に含有することができ、並びに有効成分を不活性基剤、例えばゼラチン及びグリセリン、又はスクロース及びアラビアゴム中に含有するトローチ、有効成分の他に当分野において公知であるような担体を含有するエマルジョン、及びゲルからなることができる。
非経口投与に適した製剤としては、酸化防止剤、緩衝剤、静菌薬、及び製剤を患者の血液と等張にする溶質を含有することができる水性及び非水性の等張滅菌注射液、並びに懸濁剤、可溶化剤、増粘剤、安定剤、及び防腐剤を含有することができる水性及び非水性滅菌懸濁液が挙げられる。化合物は、医薬的に許容される担体中の生理学的に許容し得る希釈剤、例えば滅菌液又は液体、例えば水、食塩水、水性デキストロース及び関連する糖溶液、アルコール、例えばエタノール、イソプロパノール又はヘキサデシルアルコール、グリコール類、例えばプロピレングリコール又はポリエチレングリコール、例えばポリ(エチレングリコール)400、グリセロールケタール類、例えば2,2−ジメチル−1,3−ジオキソラン−4−メタノール、エーテル類、油、脂肪酸、脂肪酸エステル又はグリセリド、又はアセチル化脂肪酸グリセリドの混合物で、医薬的に許容される、例えば石鹸又は洗浄剤、懸濁剤、例えばペクチン、カルボマー、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、又はカルボキシメチルセルロースもしくは乳化剤及びこの他の医薬補助剤を添加して又は添加せずに投与することができる。
非経口製剤に使用できる油類としては、石油、動物油、植物油、又は合成油が挙げられる。油類の具体例としては、落花生油、大豆豆油、ゴマ油、綿実油、コーン油、オリーブ油、石油及び鉱物油が挙げられる。非経口製剤に使用するのに適した脂肪酸としては、オレイン酸、ステアリン酸及びイソステアリン酸が挙げられる。オレイン酸エチル及びミリスチン酸イソプロピルが適切な脂肪酸エステルの例である。非経口製剤に使用するのに適した石鹸としては、脂肪酸アルカリ金属塩、アンモニア塩及びトリエタノールアミン塩が挙げられ、適切な洗浄剤としては、(a)陽イオン洗浄剤、例えば、ジメチルジアルキルアンモニウムハライド、及びアルキルピリジニウムハライド、(b)陰イオン洗浄剤、例えば、アルキル、アリール及びオレフィンスルホネート、アルキル、オレフィン、エーテル及びモノグリセリドサルフェート、並びに、スルホコハク酸塩、(c)非イオン洗浄剤、例えば、脂肪アミンオキシド、脂肪酸アルカノールアミド、及びポリオキシエチレンポリプロピレン共重合体、(d)両性洗浄剤、例えばアルキルβ−アミノプロピオネート、及び2−アルキルイミダゾリン四級アンモニウム塩、並びに(e)これらの混合物が挙げられる。
非経口製剤は、典型的には、溶液中に有効成分を約0.5重量%から約25重量%含有する。適切な防腐剤及び緩衝液を、このような製剤に使用することができる。注射の部位での刺激を最小限にするか又は取り除くために、このような組成物は、約12から約17の親水性−親油性バランス(HLB)を有する非イオン界面活性剤を1つ又はそれ以上含有していてもよい。このような製剤中の界面活性剤の量は、約5重量%から約15重量%の範囲にわたる。適切な界面活性剤としては、ポリエチレンソルビタン脂肪酸エステル、例えばソルビタンモノオレエート及びエチレンオキシドと疎水性塩基との高分子量付加物(プロピレンオキシドとプロピレングリコールの縮合により形成される)が挙げられる。
医薬的に許容される賦形剤もまた、当業者には周知である。賦形剤の選択は、具体的な化合物によって及び組成物を投与するために使用される具体的な方法によって部分的に決定されるであろう。従って、本発明の医薬組成物については種々様々な適切な製剤がある。下記の方法及び賦形剤は、単なる例示にすぎず、何ら限定するものではない。医薬的に許容される賦形剤は、有効成分の作用を妨害せず、しかも有害な副作用を生じないことが好ましい。適切な担体及び賦形剤としては、溶媒、例えば水、アルコール及びプロピレングリコール、固形吸収剤及び希釈剤、界面活性剤、懸濁剤、錠剤結合剤、潤滑剤、香料、並びに着色剤が挙げられる。
本発明の化合物は、単独で又はこの他の適切な成分と組み合わせて、吸入によって投与されるべきエアゾール製剤に調製することができる。これらのエアゾール製剤は、許容し得る加圧噴射剤、例えばジクロロジフルオロメタン、プロパン、及び窒素中に入れることができる。このようなエアゾール製剤は、定量吸入器で投与してもよい。本発明の化合物はまた、噴霧器又はアトマイザーにおけるような非加圧製剤用の医薬として製剤してもよい。
製剤は、単位投与量又は頻回投与量密封容器、例えばアンプル及びバイアルで提供することができ、使用直前に注射のために滅菌液状賦形剤、例えば水の添加のみを必要とする凍結乾燥状態で保存することができる。即時注射液及び懸濁液は、滅菌粉末、顆粒及び錠剤から調製することができる。注射剤組成物に有効な医薬的に許容される担体の必要条件は、当業者には周知である。Pharmaceutics and Pharmacy Practice、J.B.Lippincott Co.、Philadelphia、Pa.、Banker and Chalmers Eds.、238−250(1982)及びASHP Handbook on Injectable Drugs、Toissel、4th ed、622−630(1986)参照。
局所投与に適した製剤としては、有効成分を不活性基剤、例えばゼラチン及びグリセリン、又はスクロース及びアラビアゴム中に含有するトローチ、並びに有効成分のほかに当分野において公知のような担体を含有するクリーム、エマルジョン及びゲルが挙げられる。
さらに、直腸投与に適した製剤は、種々の塩基、例えば乳化性塩基又は水溶性塩基と混合することに坐薬として提供し得る。膣内投与に適した製剤は、有効成分の他に当分野において公知のような担体を含有するペッサリー、タンポン、クリーム、ゲル、ペースト、フォーム、又はスプレー製剤として提供し得る。
当業者には、本発明の化合物を患者に投与する適切な方法が利用でき、及び2以上の経路が具体的化合物を投与するのに使用できるが、具体的経路がこの他の経路よりも迅速で効果的な反応を提供できることが認められるであろう。
一つの実施形態において、本開示の教示は、このような医薬組成物及び医薬の使用であって、MTAN及び/又はMTAPの活性を阻害又は低下させることが望まれる疾患及び/又は病態を治療する方法におけるこのような医薬組成物及び医薬の使用を提供する。前記の治療の方法は、一般式(I)、(VI)及び(VII)で示される少なくとも一つの化合物を含有するこのような医薬組成物を提供し、このような医薬組成物を治療有効量で、このような治療を必要とする患者においてMTAN及び/又はMTAPの活性を阻害又は低下させるために投与する工程からなる。
一つの実施形態において、本開示の教示は、このような医薬組成物及び医薬の使用であって、MTAN及び/又はMTAPの活性を阻害又は低下させることが望まれる疾患及び/又は病態を予防又は抑制する方法におけるこのような医薬組成物及び医薬の使用を提供する。予防又は抑制する方法は、一般式(I)、(VI)及び(VII)で示される少なくとも一つの化合物を含有するこのような医薬組成物を提供し、このような医薬組成物を治療有効量で、このような治療を必要とする患者においてMTAN及び/又はMTAPの活性を阻害又は低下させるために投与する工程からなる。
本開示の化合物及び医薬組成物は、多数の癌を予防及び/又は治療するために患者に投与することができる。癌としては、以下に限定されないが、白血病及びリンパ腫、例えば急性リンパ球性白血病、急性非リンパ球性白血病、慢性リンパ球性白血病、慢性骨髄性白血病、ホジキン病、非ホジキンリンパ腫、及び多発性骨髄腫、幼児固体腫瘍、例えば脳腫瘍、神経芽細胞腫、網膜細胞腫、ウィルムス腫瘍、骨腫瘍、及び軟組織肉腫、成人の一般的な固体腫瘍、例えば肺癌、大腸、結腸及び直腸癌、乳癌、前立腺癌、膀胱癌、子宮癌、口腔癌、膵癌、黒色腫及びこの他の皮膚癌、胃癌、卵巣癌、脳腫瘍、肝臓癌、喉頭癌、甲状腺癌、食道癌、並びに精巣癌が挙げられる。前記のように、このような癌を有する患者を治療するための治療方法もまた、本開示の範囲内にある。一つの実施形態において、開示の化合物及び医薬組成物は、MTAPを阻害するためにこのような予防及び/又は治療方法において使用される。
本開示の化合物及び医薬組成物は、多数の細菌感染症及びこれによって引き起こされるか又はこれに関連した病態、例えばグラム陽性菌及びグラム陰性菌感染症を予防及び/又は治療するために投与することができる。本明細書に開示の化合物及び医薬組成物によって治療し得るヒトの疾患又は病態を引き起こし得る典型的な細菌としては、以下に限定されないが、レジオネラ種、カンピロバクター種、ブドウ球菌種、大腸菌種、ボレリア種、ヘリコバクター種、エーリキア種、クロストリジウム種、ビブリオ種、バルトネラ種、連鎖球菌種、クラミジア種、クロストリジウム種、ナイセリア種、シュードモナス種、キサントモナス種、アグロバクテリウム種、ブルセラ種、フランシセラ種、ビブリオ種、アシネトバクター種、ヘモフィルス種、サルモネラ菌種、エルシニア種、バチルス種、コリネバクテリウム種、マイコバクテリウム種、クラミジア種、マイコプラズマ種、クレブシエラ種、サルモネラ種、レプトスピラ種、フソバクテリウム種、リステリア種、プロテウス種、バクテロイデス種、及びポルフィロモナス種が挙げられる。一つの実施形態においては、開示の化合物及び医薬組成物は、MTANを阻害するためにこのような予防及び/又は治療方法において使用される。
治療及び予防の方法はまた、さらに化学療法剤を本開示の化合物又は医薬組成物と組み合わせて投与することからなる。適切な化学療法剤を、この目的に用いることができる。化学療法剤は、典型的にはアルキル化剤、代謝拮抗物質、天然物、ホルモン剤、及び種々の薬剤からなる群より選択される。
アルキル化化学療法剤としては、カルムスチン、クロラムブシル、シスプラチン、ロムスチン、シクロホスファミド、メルファラン、メクロレタミン、プロカルバジン、チオテパ、ウラシルマスタード、トリエチレンメラミン、ブスルファン、ピポブロマン、ストレプトゾシン、イホスファミド、ダカルバジン、カルボプラチン、及びヘキサメチルメラミンが挙げられる。
代謝拮抗物質である化学療法剤の例としては、シトシンアラビノシド、フルオロウラシル、ゲムシタビン、ヒドロキシ尿素、メルカプトプリン、メトトレキセート、アザセリン、チオグアニン、フロクスウリジン、フルダラビン、クラドリビン及びL−アスパラギナーゼが挙げられる。
天然物である化学療法剤の例としては、アクチノマイシンD、ブレオマイシン、カンプトテシン類、ダウノマシン、ドキソルビシン、エトポシド、マイトマイシンC、タキソール(パクリタキセル)、タキソテール、テニポシド、ビンクリスチン、ビノレルビン、ミトラマイシン、イダルビシン、MITHRACIN.TM.(プリカマイシン)、及びデオキシコホルマイシンが挙げられる。
ホルモン化学療法剤の例としては、タモキシフェンが挙げられる。前記の種々の化学療法剤の例としては、ミトタン、ミトキサントロン、ビンブラスチン、及びレバミゾールが挙げられる。
本発明の化合物の投与のための有用な医薬剤形は、次の通り説明することができる:
多数の単位カプセルは、標準の2ピース硬質ゼラチンカプセルにそれぞれ粉末状有効成分100mg、ラクトース150mg、セルロース50mg及びステアリン酸マグネシウム6mgを充填することによって調製される。
消化性油、例えばダイズ油、綿実油又はオリーブ油中の有効成分の混合物は、調製され、及び有効成分100mgを含有する軟質ゼラチンカプセルを形成するために容積移送式ポンプで溶融ゼラチンに注入される。得られたカプセルは、洗浄され、乾燥される。有効成分は、ポリエチレングリコール、グリセリン及びソルビトールの混合物に溶解して、水混和性医薬混合物を調製することができる。
多量の錠剤は、投薬単位が有効成分100mg、コロイド状二酸化ケイ素0.2mg、ステアリン酸マグネシウム5mg、微結晶性セルロース275mg、デンプン11mg、及びラクトース98.8mgであるように慣用の方法で調製される。嗜好性を高めるか、簡潔さ(elegance)及び安定性を向上させるか又は吸収を遅らせるために、適切な水性及び非水性被覆を施してもよい。
即時放出錠剤/カプセルは、慣用の方法及び新規な方法で調製された固体経口剤形である。これらの単位は、薬物の即時溶解及び送達のために水なしで経口服用される。有効成分は、成分、例えば糖、ゼラチン、ペクチン及び甘味料を含有する液体に混合される。これらの液体は、凍結乾燥及び固体状抽出法により固体錠剤又はカプレットに固化される。薬物化合物は、粘弾性及び熱弾性糖及び重合体又は発泡性成分と共に圧縮され、水を必要とすることなく即時放出を目的とする多孔質マトリックスを生成し得る。
また、本発明の化合物は、点鼻薬、又は定量及び鼻又は口腔吸入器の形態で投与することができる。薬物は、点鼻液から又は粉末からエアゾールとして送達される。
上記の記載は、本開示の化合物を例証し、説明するものである。さらに、本開示は、化合物の好ましい実施形態のみを示し、記載しているが、前述のように、本開示の教示は、種々のこの他の組み合わせ、変更及び状況において使用することができ、上記の教示及び/又は関連技術の技術又は知識に相応して、本明細書に明示されたような発明概念の範囲内において変更又は修正できることが理解されるべきである。前記の実施形態は、さらに、本発明を実施する最良の形態を説明すること及び当業者がこのような又はこの他の実施形態において及び本発明の個々の用途又は使用により必要とされる種々の変更と共に
本発明を利用することを可能にすることを目的とする。従って、本明細書の記載は、本発明を本明細書に開示された形態に限定するものではない。本明細書で引用した全ての参考文献は、あたかも本開示において完全に説明されているように参照により組み込まれる。
2−アミノ−4−[5−(4−アミノ−5H−ピロロ[3,2−d]ピリミジン−7−イル)−3,4−ジヒドロキシ−ピロリジン−2−イルメチルスルファニル]−酪酸の一般的な合成スキームの一つの実施形態を示す。

Claims (98)

  1. 一般式
    Figure 2008508287
    (式中、
    AはN及びCDからなる群より選択され、ここでDは、H、ハロゲン、非置換アルキル、置換アルキル、場合により置換されるアリール、場合により置換される複素環、場合により置換されるシクロアルキル、OH、NH、NHR、NR及びSRからなる群より選択され;
    BはNH及びNHRからなる群より選択され;
    、R、R及びRは、それぞれ独立してH、非置換アルキル、置換アルキル、場合により置換される複素環、場合により置換されるシクロアルキル及び場合により置換されるアリールからなる群より選択され;
    Zは化合物II、化合物IV及び化合物Vからなる群より選択される)
    を有する化合物又はこの互変異性体、又はこの多形体、又はこの医薬的に許容される塩、又はこのエステル、又はこのプロドラッグ。
  2. Zが化合物II
    〔ここで、
    WはCHR及びCRからなる群より選択され、
    YはH及びCHからなる群より選択され;
    Xは化合物III、RS、H、非置換アルキル、置換アルキル、場合により置換される複素環、場合により置換されるシクロアルキル及び場合により置換されるアリールからなる群より選択され;及び
    、R、R、R及びRは、それぞれ独立してH、非置換アルキル、置換アルキル、場合により置換される複素環、場合により置換されるシクロアルキル及び場合により置換されるアリールからなる群より選択される(但し、XがRSである場合には、RはCHではないことを条件とする)〕
    である、請求項1に記載の化合物。
  3. Xが化合物IIIである、請求項2に記載の化合物。
  4. Xが化合物IIIであり、BがNHであり、AがCHであり、RがHであり、YがCHであり及びWがCHである、請求項2に記載の化合物。
  5. 2−アミノ−4−[5−(4−アミノ−5H−ピロロ[3,2−d]ピリミジン−7−イル)−3,4−ジヒドロキシ−ピロリジン−2−イルメチルスルファニル]−酪酸である、請求項1に記載の化合物、又はこの互変異性体、又はこの多形体、又はこの医薬的に許容される塩、又はこのエステル、又はこのプロドラッグ。
  6. 2−アミノ−4−[5−(4−アミノ−5H−ピロロ[3,2−d]ピリミジン−7−イル)−3,4−ジヒドロキシ−ピロリジン−2−イルメチルスルファニル]−酪酸である化合物。
  7. Xがフェニル、3−クロロフェニル、4−クロロフェニル、4−フルオロフェニル、3−メチルフェニル、4−メチルフェニル、ベンジル、ヒドロキシエチル、フルオロエチル、ナフチル、メチル及びエチルからなる群より選択される、請求項2に記載の化合物。
  8. XがRSであり及びRがH、非置換アルキル、置換アルキル、場合により置換される複素環、場合により置換されるシクロアルキル及び場合により置換されるアリールからなる群より選択される(但し、前記の非置換アルキル基がCHではないことを条件とする)、請求項2に記載の化合物。
  9. XがRSであり及びRがH、C−C非置換アルキル及びC−C置換アルキルからなる群より選択される、請求項2に記載の化合物。
  10. XがRSであり及びRがCHCHである、請求項に記載の化合物。
  11. XがH、C−C非置換アルキル及びC−C置換アルキルからなる群より選択される、請求項2に記載の化合物。
  12. XがCH又はCHCHである、請求項2に記載の化合物。
  13. Zが化合物IV
    (ここで、
    Uは、化合物III、R12S、H、非置換アルキル、置換アルキル、場合により置換される複素環、場合により置換されるシクロアルキル及び場合により置換されるアリールからなる群より選択され;
    12は、H、非置換アルキル、置換アルキル、場合により置換される複素環、場合により置換されるシクロアルキル及び場合により置換されるアリールからなる群より選択され;及び
    10及びR11は、それぞれ独立してH、OH及びハロゲンからなる群より選択される)
    である、請求項1に記載の化合物。
  14. Uがフェニル、3−クロロフェニル、4−クロロフェニル、4−フルオロフェニル、3−メチルフェニル、4−メチルフェニル、ベンジル、ヒドロキシエチル、フルオロエチル、ナフチル、メチル及びエチルからなる群より選択される、請求項13に記載の化合物。
  15. UがR12Sであり及びR12がH、非置換アルキル、置換アルキル、場合により置換される複素環、場合により置換されるシクロアルキル及び場合により置換されるアリールからなる群より選択される(但し、前記の非置換アルキル基はCHではないことを条件とする)、請求項13に記載の化合物。
  16. UがR12Sであり及びR12がH、C−C非置換アルキル及びC−C置換アルキルからなる群より選択される(但し、前記の非置換アルキル基はCHではないことを条件とする)、請求項13に記載の化合物。
  17. UがR12Sであり及びR12がCHCHである、請求項13に記載の化合物。
  18. UがH、C−C非置換アルキル及びC−C置換アルキルからなる群より選択される、請求項13に記載の化合物。
  19. UがCH又はCHCHである、請求項13に記載の化合物。
  20. Uが化合物IIIである、請求項13に記載の化合物。
  21. Uが化合物IIIであり、BがNHであり、AがCHであり及びR10及びR11がそれぞれOHである、請求項13に記載の化合物。
  22. Zが化合物V
    (ここで、
    Qは化合物III、R14S、H、非置換アルキル、置換アルキル、場合により置換される複素環、場合により置換されるシクロアルキル及び場合により置換されるアリールからなる群より選択され;
    14はH、非置換アルキル、置換アルキル、場合により置換される複素環、場合により置換されるシクロアルキル及び場合により置換されるアリールからなる群より選択され;及び
    13はH、OH及びハロゲンからなる群より選択される)
    である、請求項2に記載の化合物。
  23. Qがフェニル、3−クロロフェニル、4−クロロフェニル、4−フルオロフェニル、3−メチルフェニル、4−メチルフェニル、ベンジル、ヒドロキシエチル、フルオロエチル、ナフチル、メチル及びエチルからなる群より選択される、請求項22に記載の化合物。
  24. QがR14Sであり及びR14がH、非置換アルキル、置換アルキル、場合により置換される複素環、場合により置換されるシクロアルキル及び場合により置換されるアリールからなる群より選択される(但し、前記の非置換アルキル基がCHではないことを条件とする)、請求項22に記載の化合物。
  25. QがR14Sであり及びR14がH、C−C非置換アルキル及びC−C置換アルキルからなる群より選択される(但し、前記の非置換アルキル基はCHではないことを条件とする)、請求項22に記載の化合物。
  26. QがR14Sであり及びR14がCHCHである、請求項22に記載の化合物。
  27. QがH、C−C非置換アルキル及びC−C置換アルキルからなる群より選択される、請求項22に記載の化合物。
  28. QがCH又はCHCHである、請求項22に記載の化合物。
  29. Qが化合物IIIである、請求項22に記載の化合物。
  30. Qが化合物IIIであり、BがNHであり、AがCHであり及びR13がOHである、請求項22に記載の化合物。
  31. 一般式
    Figure 2008508287
    (式中、
    AはN及びCDからなる群より選択され、ここでDは、H、ハロゲン、非置換アルキル、置換アルキル、場合により置換されるアリール、場合により置換される複素環、場合により置換されるシクロアルキル、OH、NH、NHR、NR及びSRからなる群より選択され;
    、R及びRは、それぞれ独立してH、非置換アルキル、置換アルキル、場合により置換される複素環、場合により置換されるシクロアルキル及び場合により置換されるアリールからなる群より選択され;
    Vは化合物II、化合物IV及び化合物Vからなる群より選択される)
    を有する化合物、又はこの互変異性体、又はこの医薬的に許容される塩、又はこのエステル、又はこのプロドラッグ。
  32. Vが化合物II
    (ここで、
    WはCHR及びCRからなる群より選択され、
    YはH及びCHからなる群より選択され;
    Xは化合物III、RS、H、非置換アルキル、置換アルキル、場合により置換される複素環、場合により置換されるシクロアルキル及び場合により置換されるアリールからなる群より選択され;及び
    、R、R、R及びRは、それぞれ独立してH、非置換アルキル、置換アルキル、場合により置換される複素環、場合により置換されるシクロアルキル及び場合により置換されるアリールからなる群より選択される)
    である、請求項31に記載の化合物。
  33. Xがフェニル、3−クロロフェニル、4−クロロフェニル、4−フルオロフェニル、3−メチルフェニル、4−メチルフェニル、ベンジル、ヒドロキシエチル、フルオロエチル、ナフチル、メチル及びエチルからなる群より選択される、請求項32に記載の化合物。
  34. XがRSであり及びRがH、非置換アルキル、置換アルキル、場合により置換される複素環、場合により置換されるシクロアルキル及び場合により置換されるアリールからなる群より選択される(但し、前記の非置換アルキル基がCHではないことを条件とする)、請求項32に記載の化合物。
  35. XがRSであり及びRがH、C−C非置換アルキル及びC−C置換アルキルからなる群より選択される(但し、前記の非置換アルキル基がCHではないことを条件とする)、請求項32に記載の化合物。
  36. XがRSであり及びRがCHCHである、請求項32に記載の化合物。
  37. XがH、C−C非置換アルキル及びC−C置換アルキルからなる群より選択される請求項32に記載の化合物。
  38. XがCH又はCHCHである、請求項32に記載の化合物。
  39. Xが化合物IIIである、請求項32に記載の化合物。
  40. Xが化合物IIIであり、AがCHであり、RがHであり、YがCHであり及びWがCHである、請求項32に記載の化合物。
  41. Vが化合物IV
    (ここで、
    Uは、化合物III、R12S、H、非置換アルキル、置換アルキル、場合により置換される複素環、場合により置換されるシクロアルキル及び場合により置換されるアリールからなる群より選択され;
    12は、H、非置換アルキル、置換アルキル、場合により置換される複素環、場合により置換されるシクロアルキル及び場合により置換されるアリールからなる群より選択され;及び
    10及びR11は、それぞれ独立してH、OH及びハロゲンからなる群より選択される)
    である、請求項31に記載の化合物。
  42. Uがフェニル、3−クロロフェニル、4−クロロフェニル、4−フルオロフェニル、3−メチルフェニル、4−メチルフェニル、ベンジル、ヒドロキシエチル、フルオロエチル、ナフチル、メチル及びエチルからなる群より選択される、請求項41に記載の化合物。
  43. UがR12Sであり及びR12がH、非置換アルキル、置換アルキル、場合により置換される複素環、場合により置換されるシクロアルキル及び場合により置換されるアリールからなる群より選択される、請求項41に記載の化合物。
  44. XがR12Sであり及びR12がH、C−C非置換アルキル及びC−C置換アルキルからなる群より選択される、請求項41に記載の化合物。
  45. UがR12Sであり及びR12がCH又はCHCHである、請求項41に記載の化合物。
  46. UがH、C−C非置換アルキル及びC−C置換アルキルからなる群より選択される、請求項41に記載の化合物。
  47. UがCH又はCHCHである、請求項41に記載の化合物。
  48. Uが化合物IIIである、請求項41に記載の化合物。
  49. Uが化合物IIIであり、AがCHであり及びR10及びR11がそれぞれOHである、請求項41に記載の化合物。
  50. Vが化合物V
    (ここで、
    Qは化合物III、R14S、H、非置換アルキル、置換アルキル、場合により置換される複素環、場合により置換されるシクロアルキル及び場合により置換されるアリールからなる群より選択され;
    14はH、非置換アルキル、置換アルキル、場合により置換される複素環、場合により置換されるシクロアルキル及び場合により置換されるアリールからなる群より選択され;及び
    13はH、OH及びハロゲンからなる群より選択される)
    である、請求項31に記載の化合物。
  51. Qがフェニル、3−クロロフェニル、4−クロロフェニル、4−フルオロフェニル、3−メチルフェニル、4−メチルフェニル、ベンジル、ヒドロキシエチル、フルオロエチル、ナフチル、メチル及びエチルからなる群より選択される、請求項50に記載の化合物。
  52. QがR14Sであり及びR14がH、非置換アルキル、置換アルキル、場合により置換される複素環、場合により置換されるシクロアルキル及び場合により置換されるアリールからなる群より選択される、請求項50に記載の化合物。
  53. QがR14Sであり及びR14がH、C−C非置換アルキル及びC−C非置換アルキルからなる群より選択される、請求項50に記載の化合物。
  54. QがR14Sであり及びR14がCH又はCHCHである、請求項50に記載の化合物。
  55. QがH、C−C非置換アルキル及びC−C置換アルキルからなる群より選択される、請求項50に記載の化合物。
  56. QがCH又はCHCHである、請求項50に記載の化合物。
  57. Qが化合物IIIである、請求項50に記載の化合物。
  58. Qが化合物IIIであり、AがCHであり及びR13がOHである、請求項50に記載の化合物。
  59. 一般式
    Figure 2008508287
    (式中、
    AはN及びCDからなる群より選択され、ここでDは、H、ハロゲン、非置換アルキル、置換アルキル、場合により置換されるアリール、場合により置換される複素環、場合により置換されるシクロアルキル、OH、NH、NHR、NR及びSRからなる群より選択され;
    BはNH及びNHRからなる群より選択され;
    EはCR1516及びNからなる群より選択され;
    、R15及びR16は、それぞれ独立してH、非置換アルキル、置換アルキル、場合により置換される複素環、場合により置換されるシクロアルキル及び場合により置換されるアリールからなる群より選択され;及び
    Tは化合物II、化合物IV及び化合物Vからなる群より選択される)
    を有する化合物、又はこの互変異性体、又はこの医薬的に許容される塩、又はこのエステル、又はこのプロドラッグ。
  60. Tが化合物II
    (ここで、
    WはCHR及びCRからなる群より選択され、
    YはH及びCHからなる群より選択され;
    Xは化合物III、RS、H、非置換アルキル、置換アルキル、場合により置換される複素環、場合により置換されるシクロアルキル及び場合により置換されるアリールからなる群より選択され;及び
    、R、R、R及びRは、それぞれ独立してH、非置換アルキル、置換アルキル、場合により置換される複素環、場合により置換されるシクロアルキル及び場合により置換されるアリールからなる群より選択される)
    である、請求項59に記載の化合物。
  61. Xがフェニル、3−クロロフェニル、4−クロロフェニル、4−フルオロフェニル、3−メチルフェニル、4−メチルフェニル、ベンジル、ヒドロキシエチル、フルオロエチル、ナフチル、メチル及びエチルからなる群より選択される、請求項60に記載の化合物。
  62. XがRSであり及びRがH、非置換アルキル、置換アルキル、場合により置換される複素環、場合により置換されるシクロアルキル及び場合により置換されるアリールからなる群より選択される、請求項60に記載の化合物。
  63. XがRSであり及びRがH、C−C非置換アルキル及びC−C置換アルキルからなる群より選択される、請求項60に記載の化合物。
  64. XがRSであり及びRがCH又はCHCHである、請求項60に記載の化合物。
  65. XがH、C−C非置換アルキル及びC−C置換アルキルからなる群より選択される、請求項60に記載の化合物。
  66. XがCH又はCHCHである、請求項60に記載の化合物。
  67. Xが化合物IIIである、請求項60に記載の化合物。
  68. Xが化合物IIIであり、BがNHであり、RがHであり、YがCHであり及びWがCHである、請求項60に記載の化合物。
  69. Tが化合物IV
    (ここで、
    Uは、化合物III、R12S、H、非置換アルキル、置換アルキル、場合により置換される複素環、場合により置換されるシクロアルキル及び場合により置換されるアリールからなる群より選択され;
    12は、H、非置換アルキル、置換アルキル、場合により置換される複素環、場合により置換されるシクロアルキル及び場合により置換されるアリールからなる群より選択され;及び
    10及びR11は、それぞれ独立してH、OH及びハロゲンからなる群より選択される)
    である、請求項59に記載の化合物。
  70. Uがフェニル、3−クロロフェニル、4−クロロフェニル、4−フルオロフェニル、3−メチルフェニル、4−メチルフェニル、ベンジル、ヒドロキシエチル、フルオロエチル、ナフチル、メチル及びエチルからなる群より選択される、請求項69に記載の化合物。
  71. UがR12Sであり及びR12がH、非置換アルキル、置換アルキル、場合により置換される複素環、場合により置換されるシクロアルキル及び場合により置換されるアリールからなる群より選択される、請求項69に記載の化合物。
  72. UがR12Sであり及びR12がH、C−C非置換アルキル及びC−C置換アルキルからなる群より選択される、請求項69に記載の化合物。
  73. UがR12Sであり及びR12がCH又はCHCHである、請求項69に記載の化合物。
  74. UがH、C−C非置換アルキル及びC−C置換アルキルからなる群より選択される、請求項69に記載の化合物。
  75. UがCH又はCHCHである、請求項69に記載の化合物。
  76. Uが化合物IIIである、請求項69に記載の化合物。
  77. Uが化合物IIIであり、BがNHであり及びR10及びR11がそれぞれOHである、請求項69に記載の化合物。
  78. Tが化合物V
    (ここで、
    Qは化合物III、R14S、H、非置換アルキル、置換アルキル、場合により置換される複素環、場合により置換されるシクロアルキル及び場合により置換されるアリールからなる群より選択され;
    14はH、非置換アルキル、置換アルキル、場合により置換される複素環、場合により置換されるシクロアルキル及び場合により置換されるアリールからなる群より選択され;及び
    13はH、OH及びハロゲンからなる群より選択される)
    である、請求項59に記載の化合物。
  79. Qがフェニル、3−クロロフェニル、4−クロロフェニル、4−フルオロフェニル、3−メチルフェニル、4−メチルフェニル、ベンジル、ヒドロキシエチル、フルオロエチル、ナフチル、メチル及びエチルからなる群より選択される、請求項78に記載の化合物。
  80. QがR14Sであり及びR14がH、非置換アルキル、置換アルキル、場合により置換される複素環、場合により置換されるシクロアルキル及び場合により置換されるアリールからなる群より選択される、請求項78に記載の化合物。
  81. QがR14Sであり及びR14がH、C−C非置換アルキル及びC−C置換アルキルからなる群より選択される、請求項78に記載の化合物。
  82. QがR14Sであり及びR14がCH又はCHCHである、請求項78に記載の化合物。
  83. QがH、C−C非置換アルキル及びC−C置換アルキルからなる群より選択される、請求項78に記載の化合物。
  84. QがCH又はCHCHである、請求項78に記載の化合物。
  85. Qが化合物IIIである、請求項78に記載の化合物。
  86. Qが化合物IIIであり、BがNHであり及びR13がOHである、請求項78に記載の化合物。
  87. 治療を必要とする患者に治療有効量の請求項1から86のいずれかに記載の化合物を投与することからなる、前記治療を必要とする患者において疾患又は病態を治療する方法。
  88. 前記化合物がMTAPを阻害するものであり及びMTAPを阻害することが望ましい疾患又は病態を治療するのに使用される、請求項87に記載の方法。
  89. 前記の疾患又は病態が癌である、請求項88に記載の方法。
  90. 癌が白血病及びリンパ腫、例えば急性リンパ球性白血病、急性非リンパ球性白血病、慢性リンパ球性白血病、慢性骨髄性白血病、ホジキン病、非ホジキンリンパ腫、及び多発性骨髄腫、幼児固体腫瘍、例えば脳腫瘍、神経芽細胞腫、網膜細胞腫、ウィルムス腫瘍、骨腫瘍、及び軟組織肉腫、成人の一般的な固体腫瘍、例えば肺癌、結腸及び直腸癌、乳癌、前立腺癌、膀胱癌、子宮癌、口腔癌、膵癌、黒色腫及びこの他の皮膚癌、胃癌、卵巣癌、脳腫瘍、肝臓癌、喉頭癌、甲状腺癌、食道癌、並びに精巣癌からなる群より選択される、請求項89に記載の方法。
  91. さらに、前記患者に治療剤を投与することからなる請求項87から90のいずれかに記載の方法。
  92. 前記治療剤がアルキル化剤、代謝拮抗物質、天然物、及びホルモン剤からなる群より選択される、請求項91に記載の方法。
  93. 前記化合物がMTANを阻害するものであり及びMTANを阻害することが望ましい疾患又は病態を治療するのに使用される、請求項87に記載の方法。
  94. 前記の疾患又は病態が細菌感染症又はこれに関連した病態である、請求項93に記載の方法。
  95. 細菌感染症がグラム陰性菌又はグラム陽性菌によって引き起こされる、請求項94に記載の方法。
  96. 請求項1から86に記載の化合物と医薬的に許容される担体又は希釈剤とを含む医薬組成物。
  97. 2−(4−アミノ−5H−ピロロ[3,2−d]ピリミジン−7−イル)−5−メチルスルファニルメチル−ピロリジン−3,4−ジオールであり及びMTANの阻害剤である化合物、又はこの多形体、又はこの医薬的に許容される塩、又はこのエステル、又はこのプロドラッグ。
  98. 2−(4−アミノ−5H−ピロロ[3,2−d]ピリミジン−7−イル)−5−メチルスルファニルメチル−ピロリジン−3,4−ジオールであり及びMTANの阻害剤である、化合物。
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