特に本発明は式(I)
〔式中、
GはNR
3R
4またはOR
5であり、ここで
R
3、R
4およびR
5は独立して水素、アリール、アラルキル、アシルまたはアルキルであり、所望によりアリール、ヘテロシクリル、アリールオキシ、アラルキルオキシまたはアルコキシカルボニルアミノで置換されていてよく、
または
R
3およびR
4は、隣接窒素原子と一体となって少なくとも1個の窒素環原子を含むヘテロアリールまたはヘテロシクリルを形成しそしてこの窒素環原子を介して結合しており、ここで、ヘテロアリールおよびヘテロシクリルは、所望によりアリール、アラルキル、アリールオキシアルキル、アミノカルボニルアルキル、モノ−またはジアルキルアミノカルボニルアルキルまたはモルホリノカルボニルアルキルで置換されていてよく、
R
1はニトロまたはトリフルオロメチルであり、そして
R
2はアルキル、アリールまたはアラルキルである。〕
の化合物およびそれらの塩を提供する。
上記の通りアルキル、ヘテロアリールおよびヘテロシクリルは所望により置換されていてよく、好ましくは非置換であるか、該置換基でモノ−、ジ−、またはトリ置換されており、より好ましくは非置換であるか、または該置換基でモノ置換されている。
特記されない限り、本明細書で使用する表現は下記の意味を有する:
アシルはアルキルカルボニル、アリールカルボニルまたはアラルキルカルボニルである。
アルキルは直鎖、分枝鎖または環状、飽和または不飽和、好ましくは飽和、アルキル、好ましくは(C1−C8)−アルキル、より好ましくは(C1−C6)−アルキル、最も好ましくは(C1−C4)−アルキルである。アルキルは、所望により1個以上の置換基で、好ましくは1個から3個の置換基で置換されていてよい。本置換基は、好ましくはハロゲン、ヒドロキシル、シアノ、(C1−C4)−アルコキシ、(C1−C4)−アルコキシカルボニル、アミノ、(C1−C4)−アルキルアミノ、ジ−(C1−C4)−アルキルアミノ、(C1−C4)−アルコキシカルボニルアミノ、または(C1−C4)−アルキルカルボニルアミノである。
アルカン(例えばアルカンスルホニル中)およびアルキ(例えばアルコキシ中)は、とりわけ線形性、飽和、好ましいサイズ、および所望の置換に関して、アルキルに類似して定義される。
アリールは、好ましくはフェニル、ナフチルまたは5から10員ヘテロアリール、より好ましくはフェニルまたは5から6員ヘテロアリールである。アリールは所望により置換されていてよく、好ましくは非置換であるか、またはモノ−、ジ−またはトリ置換されている。置換基は、好ましくはハロゲン、より好ましくはフッ素または塩素、ニトロ、シアノ、ホルミル、カルボキサミド、ヒドロキシル、アミノ、(C1−C4)−アルキルアミノ、ジ−(C1−C4)−アルキルアミノ、(C1−C4)−アルキル、(C1−C4)−アルコキシ、(C1−C4)−アルコキシカルボニル、(C1−C4)−アルカンスルホニル、(C1−C4)−アルキル−カルボニル、(C1−C4)−アルコキシカルボニルアミノ、または(C1−C4)−アルキルカルボニルアミノである。
アラルキルはアリールで置換されたアルキルである。
ハロゲンは好ましくは臭素、塩素またはフッ素である。
ヘテロアリールは好ましくは窒素、酸素、および硫黄から選択される、最も好ましくは窒素である1個以上、好ましくは1個から3個のヘテロ環原子を含む、単または多環式、好ましくは単または二環式、最も好ましくは単環式芳香族性残基である。ヘテロアリールは好ましくは5から10員ヘテロアリール、より好ましくは5から6員ヘテロアリールである。ヘテロアリールは所望により置換されていてよく、好ましくは非置換であるか、またはモノ−、ジ−またはトリ置換されている。置換基は好ましくはハロゲン、より好ましくはフッ素または塩素、ニトロ、シアノ、ホルミル、カルボキサミド、ヒドロキシル、アミノ、(C1−C4)−アルキルアミノ、ジ−(C1−C4)−アルキルアミノ、(C1−C4)−アルキル、(C1−C4)−アルコキシ、(C1−C4)−アルコキシカルボニル、(C1−C4)−アルカンスルホニル、(C1−C4)−アルキル−カルボニル、(C1−C4)−アルコキシカルボニルアミノ、または(C1−C4)−アルキルカルボニルアミノである。
ヘテロシクリルは、3個以上の環原子、好ましくは3個から10個の環原子を含み、その中の1個以上、好ましくは1個から3個が好ましくは窒素、酸素、および硫黄から選択されるヘテロ原子である、単または多環式、好ましくは単または二環式、最も好ましくは単環式、飽和または部分的不飽和環状残基である。ヘテロシクリルは所望により、好ましくはハロゲン、シアノ、カルボキサミド、ヒドロキシル、アミノ、(C1−C4)−アルキルアミノ、ジ−(C1−C4)−アルキルアミノ、(C1−C4)−アルキル、(C1−C4)−アルコキシ、(C1−C4)−アルコキシカルボニル、(C1−C4)−アルキル−カルボニル、(C1−C4)−アルコキシカルボニルアミノ、または(C1−C4)−アルキルカルボニルアミノで置換されていてよい。
塩は、適切であれば、酸または塩基の添加により形成される、好ましくは生理学的に許容される塩である。
定義中の、アルキル、アリール、ヘテロアリール、およびヘテロシクリルについて挙げた所望の置換基は、一般式において挙げているものに加えられる置換基である、すなわち例えばアルキルは一般式および/または定義で挙げた置換基を担持できることは理解すべきである。
式(I)の化合物の互変異性形も本発明に包含される。これらの化合物において、1個以上の不斉原子、特に炭素原子が存在するとき、該化合物は、個々の光学活性異性体形またはそれらの混合物として、例えばラセミまたはジアステレオマー混合物として存在する。本発明は個々の光学活性異性体ならびにその混合物、例えばラセミまたはジアステレオマー混合物を包含する。
式(Ia)
〔式中、R
1、GおよびR
2は本明細書で定義の通りである。〕
の化合物が好ましい。
さらに式(Ib)
〔式中、R
2、R
3、およびR
4は本明細書で定義の通りである。〕
の化合物が好ましい。
さらに式(Ic)
〔式中、R
1、R
2およびR
5は本明細書で定義の通りである。〕
の化合物が好ましい。
さらに式(Id)
〔式中、GおよびR
2は本明細書で定義の通りである。〕
の化合物が好ましい。
さらに式(Ie)
〔式中、R
1およびR
2は本明細書で定義の通りである。〕
の化合物が好ましい。
さらに式(Ih)
〔式中、GおよびR
2は本明細書で定義の通りである。〕
の化合物が好ましい。
好ましくは、GがR3R4Nである。
好ましくは、R3が水素、アリール、アラルキル、アシルまたはアルキルであり、所望によりヘテロシクリル、アリールオキシ、アラルキルオキシまたはアルコキシカルボニルアミノで置換されていてよく、そしてR4が水素またはアルキルであるか、
または
R3およびR4が、隣接窒素原子と一体となって少なくとも1個の窒素環原子を含むヘテロアリールまたはヘテロシクリルを形成しそしてこの窒素環原子を介して結合しており、ここで、ヘテロアリールおよびヘテロシクリルが所望によりアリール、アラルキル、アリールオキシアルキル、アミノカルボニルアルキルまたはモルホリノカルボニルアルキルで置換されていてよい。
好ましくは、R3およびR4が隣接窒素原子と一体となって少なくとも1個の窒素環原子を含む5員ヘテロアリールを形成し、そしてこの窒素環原子を介して結合しており、最も好ましくはイミダゾル−1−イルである。
好ましくは、R1がニトロである。
好ましくは、R2がメチル、エチル、フェニル、ベンジル、ニトロフェニルまたはピリジル、最も好ましくはメチル、エチルまたはフェニルである。
他の態様において、本発明は
GがNR3R4またはOR5であり、ここで
R3が水素、アラルキルまたはアルキルであり、所望によりアリール、ヘテロシクリル、アリールオキシ、アラルキルオキシまたはアルコキシカルボニルアミノで置換されていてよく、R4が水素またはアルキルであるか、
または
R3およびR4が、隣接窒素原子と一体となって少なくとも1個の窒素環原子を含むヘテロアリールまたはヘテロシクリルを形成し、そしてこの窒素環原子を介して結合しており、ここでヘテロアリールおよびヘテロシクリルが所望によりアリール、アミノカルボニルアルキル、モノ−またはジアルキルアミノカルボニルアルキルまたはモルホリノカルボニルアルキルで置換されていてよく、
そしてR5がアルキルであり、
R1がニトロまたはトリフルオロメチルであり、そして
R2がアルキルである、
式(I)の化合物およびそれらの塩を提供する。
特に好ましいのは、R1がニトロであり、そしてR2がメチルである式(Ia)の化合物である。
特に好ましいのは、R1がトリフルオロメチルであり、そしてR2がメチルである式(Ia)の化合物である。
特に好ましいのは、R1がニトロであり、そしてR2がエチルである式(Ia)の化合物である。
特に好ましいのは、R1がトリフルオロメチルであり、そしてR2がエチルである式(Ia)の化合物である。
特に好ましいのは、R1がニトロであり、そしてR2がフェニルである式(Ia)の化合物である。
特に好ましいのは、R1がトリフルオロメチルであり、そしてR2がフェニルである式(Ia)の化合物である。
特に好ましいのは、Gが飽和非置換ヘテロ環である式(I)の化合物である。
特に好ましいのは、メチルであり、そしてR4がヒドロキシエチル(hydroxaethyl)である式(I)の化合物である。
好ましい、特に好ましい範囲および式を自由に対照できる。本定義を式(I)の化合物ならびに対応する出発物質および中間体に適用する。
さらなる局面において、本発明は本発明の化合物の製造法を提供する。
方法1:
式(Ib)
〔式中、R
2、R
3、およびR
4は、上記で同定した意味を有する。〕
の化合物を、式(II)
〔式中、R
2は、上記で同定した意味を有する。〕
の化合物と式(III)
R
3R
4N−H(III)
〔式中、R
3およびR
4は、上記で同定した意味を有する。〕
の化合物を反応させることにより、製造できる。
この目的で、式(II)の化合物と、過剰の、好ましくは1.5から30当量、最も好ましくは2から10当量の式(III)の化合物を、非希釈で(neat)または適当な不活性溶媒、例えば1,3−ジメチル−イミダゾリジン−2−オン、ジメチルスルホキシド、酢酸またはエタノールに溶解して、密閉してバイアル中高温、例えば150℃に、油浴またはマイクロ波反応器中、必要な時間、例えば5分から1時間加熱するか、あるいは、ジメチルスルホキシドのような適当な高沸点不活性溶媒中、開放系でより低い温度、例えば120℃に、より長時間、例えば16時間加熱する。必要であれば、反応生成物中のヒドロキシルまたはアミノ官能基のような保護された部分を脱保護してよく、または反応生成物を、さらに、例えば還元または酸化により変換してよい。
式(II)の化合物は、アミン(IV)
〔式中、R
6はアルキルである。〕
から、イソシアネート(V)
〔式中、R
6は、上記で同定した意味を有する。〕
に、例えばホスゲンとの反応、および続くスルホニルヒドラジン(VI)
H
2N−NH−SO
2−R
2 (VI)
〔式中、R
2は、上記で同定した意味を有する。〕
との、適当な不活性溶媒、例えばテトラヒドロフラン中の縮合環化(cyclocondensation)、その後の塩基、例えば水性水酸化ナトリウム溶液または有機塩基、例えばトリエチルアミンまたはヒューニッヒの塩基の添加により変換して、慣用法により得ることができる。
式(IV)および(VI)の化合物は既知であるか、または文献から既知の方法によりもしくはそれに準じて製造できる。
方法2:
式(Ic)
〔式中、R
1、R
2およびR
5は、上記で同定した意味を有する。〕
の化合物は、式(VII)
〔式中、R
1およびR
5は、上記で同定した意味を有し、
そしてR
7はアルキルである。〕
の化合物と、式(VI)の化合物を、適当な不活性溶媒、例えばテトラヒドロフラン中、所望により適当な塩基、例えば水性水酸化ナトリウム溶液または有機塩基、例えばトリエチルアミンまたはヒューニッヒの塩基の存在下反応させることにより得ることができる。この反応の適当な温度は0−40℃の範囲、好ましくは22℃である。
イソシアネート(VII)は、アミド(VIII)
〔式中、R
1およびR
7は、上記で同定した意味を有する。〕
から、アルコラート(IX)
R
5−O
−M
+(IX)
〔式中、R
5は、上記で同定した意味を有し、
そしてM
+は金属、好ましくはアルカリ金属イオンである。〕
との、適当な不活性溶媒、例えば対応するアルコールR
5−OH中の反応、続くアセトアミドの、例えば98%硫酸での、アミン(X)
〔式中、R
1およびR
7は、上記で同定した意味を有する。〕
への加水分解および、例えばホスゲンまたはトリホスゲンでの、イソシアネート(VII)への変換により得ることができる。
式(VIII)の化合物は既知であるか、または文献から既知の方法によりもしくはそれに準じて製造できる。
方法3:
式(Id)
〔式中、GおよびR
2は、上記で同定した意味を有する。〕
の化合物は、式(XI)
〔式中、Gは、上記で同定した意味を有する。〕
の化合物と式(VI)の化合物の反応により製造できる。
本反応は適当な不活性溶媒、例えばテトラヒドロフラン中で行う、塩基、例えば水性水酸化ナトリウム溶液または有機塩基、例えばトリエチルアミンまたはヒューニッヒの塩基の添加が続く。
イソシアネート(XI)は、フルオリド(XII)
のアミン(III)またはアルコキシド(IX)での求核置換によりニトロ化合物(XIII)
〔式中、Gは、上記で同定した意味を有する。〕
を形成し、続いてアミン(XIV)
〔式中、Gは、上記で同定した意味を有する。〕
に適当な還元剤、例えば触媒としてパラジウム炭を使用した水素化により還元し、そして、例えばホスゲンまたはトリホスゲンでイソシアネート(XI)に変換することにより製造できる。
式(XII)の化合物は既知であるか、または文献から既知の方法によりもしくはそれに準じて製造できる。
方法4:
式(Ie)
〔式中、R
1およびR
2は、上記で同定した意味を有し、そして
G'はR
3'R
4'NまたはR
5'Oであり、ここでR
3'、R
4'、およびR
5'は上記で定義の通りのR
3、R
4、およびR
5の意味を各々有する。ただし、R
3'R
4'NおよびR
5'Oの窒素および酸素の各々に隣接したR
3'、R
4'、およびR
5'の炭素原子は1級または2級炭素原子である。〕
の化合物は、式(If)
〔式中、R
1およびR
2は、上記で同定した意味を有し、そして
R
8はアミノまたはヒドロキシルである。〕
の化合物を、R
3'、R
4'、またはR
5'の適当なハライドまたはアルデヒド前駆体と、各々縮合触媒、塩基または還元剤、例えばナトリウムシアノボロハイドライドの存在下で縮合、アルキル化または還元的アルキル化することにより得ることができる。
式(If)の化合物は、式(Ig)
〔式中、R
1およびR
2は、上記で同定した意味を有し、そして
R
9は保護されたアミノまたはヒドロキシルである。〕
の化合物の脱保護により得ることができ、これもまた、上記工程1−3のいずれかにより製造できる。
R3'、R4'、またはR5'の適当なハライドまたはアルデヒド前駆体は既知であるか、または文献から既知の方法によりもしくはそれに準じて製造できる。
方法5:
式(Ih)
〔式中、GおよびR
2は、上記で同定した意味を有する。〕
の化合物は、式(XVI)
〔式中、Gは、上記で同定した意味を有し、R
11は所望によりハロゲンまたはC
1−C
4アルキルで置換されていてよいフェニルである。〕
の化合物と式(VI)の化合物の反応により得ることができる。
本反応は好ましくは適当な不活性溶媒、例えばテトラヒドロフラン中で行い、続いて塩基、例えば水性水酸化ナトリウム溶液または有機塩基、例えばトリエチルアミン、エチル−ジイソプロピルアミンまたはヒューニッヒの塩基を添加する。
本反応はGが6位にあり、そしてCF3基が7位にある式(If)の化合物について特に好ましい。
カルバメート(XVI)は、式(XVII)
の対応するアミノ化合物と、クロロホルメート(XVIII)
ClC(O)OR
11 (XVIII)
〔式中、R
11は上記の通りの意味を有する。〕
の希釈剤、例えばジオキサン存在下での、カルバメート(XVI)を得るための置換反応により製造できる。
式(XVIII)および(XVII)の化合物は既知であるか、または文献から既知の方法によりもしくはそれに準じて製造できる。
下記の考察が、場合によっては、ここに記載の全工程ならびに対応する出発物質および中間体について適用され得る:
1個以上の官能基、例えばカルボキシ、ヒドロキシ、アミノ、またはメルカプトは、出発物質において保護基により保護する必要があるかもしれない。用いる保護基は前駆体に既に存在してよく、関係する官能基を望まない二次反応、例えばアシル化、エーテル化、エステル化、酸化、加溶媒分解、および類似反応に対して保護すべきである。それらが容易に、すなわち望まない二次反応なしに、典型的に加溶媒分解、還元、光分解または酵素活性により、例えば生理学的条件と類似の条件下除去され、最終生成物に存在しないのが、保護基の特徴である。当業者は、どの保護基が上記および下記の反応に適するか知っているか、または容易に確立できる。
このような官能基のこのような保護基での保護、保護基それ自体、およびそれらの除去反応は、例えば標準参考書、例えばJ. F. W. McOmie, “Protective Groups in Organic Chemistry”, Plenum Press, London and New York 1973, in T. W. Greene, “Protective Groups in Organic Synthesis”, Wiley, New York 1981, in “The Peptides”; Volume 3 (editors: E. Gross and J. Meienhofer), Academic Press, London and New York 1981, in “Methoden der organischen Chemie” (Methods of organic chemistry), Houben Weyl, 4th edition, Volume 15/I, Georg Thieme Verlag, Stuttgart 1974, in H.-D. Jakubke and H. Jescheit, “Aminosaeuren, Peptide, Proteine” (Amino acids, peptides, proteins), Verlag Chemie, Weinheim, Deerfield Beach, and Basel 1982, and in Jochen Lehmann, “Chemie der Kohlenhydrate: Monosaccharide und Derivate” (Chemistry of carbohydrates: monosaccharides and derivatives), Georg Thieme Verlag, Stuttgart 1974に記載されている。
酸付加塩は既知の方法で製造でき、逆もそうである。
光学的に純粋な形の式(I)の化合物は、対応するラセミ体から既知の方法により、例えばキラルマトリックスを使用するHPLCにより得ることができる。あるいは、光学的に純粋な出発物質を使用できる。
立体異性混合物、例えばジアステレオマー混合物は、その対応する異性体に、それ自体既知の方法で、適当な分離法の手段により分離できる。ジアステレオマー混合物は、例えばそれらの個々のジアステレオマーに分別結晶、クロマトグラフィー、溶媒分配、および類似の方法の手段により分離できる。この分離は出発化合物または式(I)の化合物を得て、それ自体の段階のいずれかで行い得る。エナンチオマーは、例えば、エナンチオマー純粋なキラル酸との塩形成によるジアステレオマー塩の形成を介して、またはキラルリガンドのクロマトグラフ支持体を使用したクロマトグラフィー、例えばHPLCにより分離できる。
さらなる局面において、本化合物は上記で定義の新規中間体を提供する。これらの中間体は式(I)の化合物の製造に有用であり、また興味深い薬学的特性を示す。これらの化合物も本発明の対象である。
本発明の化合物は、薬理学的活性を示し、故に、医薬として有用である。特に、本化合物は、強力な競合的AMPA受容体アンタゴニストであり、カイニン酸受容体に幾分活性を有する。
本発明の化合物は、とりわけ癲癇、特に部分発作(単純、複雑および部分発作から二次的に全般化するもの)および全般発作[欠伸発作(定型および非定型)、ミオクロニー、間代、強直、強直間代および脱力]の処置における医薬として有効である。
本発明の化合物はまたとりわけ統合失調症、双極性障害、パーキンソン病および薬剤誘発精神病における精神病の処置、ならびに陽性のおよび陰性の症状の改善および抵抗性患者の処置における医薬として有効である(Kalkman HO, Loetscher E GAD67: the link between GABA-deficit hypothesis and the dopaminergic- and glutamatergic theories of psychosis. J. Neural. Transm. 2003, 1110, 803-812参照)。
さらに、本発明の化合物はAMPA受容体が介在する神経障害が関与する何らかの病状、障害または臨床状態、例えば神経変性疾患、例えば多発性硬化症、筋萎縮性側索硬化症、パーキンソン病、ハンチントン病またはアルツハイマー病、統合失調症、特に慢性統合失調症、不安、鬱病、双極性気分障害、睡眠障害、認知障害、嘔吐、耳鳴り、疼痛、神経痛(neuronal pain)、偏頭痛、腫瘍増殖、退薬症候群、虚血性および低酸素状態、例えば卒中、クモ膜下出血、出生時低酸素症、脳および脊髄外傷、頭部傷害、高頭蓋内圧、および中枢神経系の低酸素症を伴う可能性のある全ての手術、および乾癬により産生されたものおよび代謝的変化により産生されたものを含む周囲の、外因性神経毒、および肝不全に関連する肝性脳症の処置における医薬として有用である。
これらの全ての適応症に関して、適当な投与量は、もちろん、例えば、用いる本発明の化合物、宿主、投与形態および処置している状態の性質および重症度に依存して変化する。しかしながら、一般に、動物において十分な結果が、約0.1から約30mg/動物体重kgの一日量で得られることが示される。大型哺乳動物、例えばヒトにおいて、指示される一日量は約5mgから約2gの本発明の化合物であり、簡便には、例えば、1日4回までの分割量で投与する。
本発明の活性剤は任意の慣用の経路で、特に経腸的に、好ましくは経口で、例えば錠剤またはカプセルの形で、または非経腸的に、例えば注射可能溶液または懸濁液の形で投与できる。
前記によって、本発明は、特にその病因にAMPA受容体またはAMPA受容体介在神経障害が関与する何らかの病状、障害または臨床状態の処置において使用するための、およびとりわけ前記の具体的適応症のいずれかにおいて使用するための、医薬として使用するための化合物を提供する。
本発明はまた、化合物を少なくとも1個の薬学的担体または希釈剤と共に含む医薬組成物を提供する。このような組成物は慣用法で製造できる。単位投与形態は、例えば、約1mgから約400mgの本発明の活性剤を含む。
本発明は、さらにその病因にAMPA受容体またはAMPA受容体介在神経障害が関与する何らかの病状、障害または臨床状態の処置用医薬の製造における、本発明の化合物の使用を提供する。
さらに本発明は、処置を必要とする対象における、その病因にAMPA受容体またはAMPA受容体介在神経障害が関与する何らかの病状、障害または臨床状態の処置法であって、該対象に治療的有効量の本発明の化合物を投与することを含む方法を提供する。
さらに、本発明の化合物は、種々の適応症に有用な他の薬剤、例えば癲癇の場合にはバルビツール酸およびその誘導体、ベンゾジアゼピン、カルボキサミド、ヒダントイン、スクシンイミド、バルプロ酸および他の脂肪酸誘導体、他のAMPA−アンタゴニストのような他の抗癲癇剤と組み合わせることができる。
本発明の化合物はまた、クロザピン、オランザピン、リスペリドンのような非定型抗精神病剤およびハロペリドールのような定型抗精神病剤から成る群から選択される神経・ブロッカーと組み合わせることができる。
本明細書は、さらなる局面において、興奮性アミノ酸受容体、例えばAMPA受容体の遮断に応答する病的状態の、例えば神経変性障害、卒中、癲癇、不安および疼痛の処置のための、式(I)の化合物の使用を記載する。
本発明により、驚くべきことに、本化合物がまた神経障害性疼痛の処置に有用であることが判明した。
神経障害性疼痛の処置における本化合物の活性は、例えば、下記のラットにおける神経障害性疼痛モデルにおいて証明される:
ウィスター・ラットをエンフルランで麻酔し、坐骨神経を露出するために小切開を一方の腿の中央より上に成す。神経から結合組織を除き、7−0絹糸を3/8 curved reverse-cutting min-needleを使用して神経内に挿入し、神経の厚みの背面1/3から1/2が結紮内に保持されるようにきつく結紮する。筋肉および皮膚を糸およびクリップで閉じ、傷に抗生物質粉末を膜。この方法は機械的痛覚過敏をもたらし、それは2−3日以内に発症し、少なくとも4週間続く。機械的痛覚過敏を、同側(結紮)および対側(非結紮)後肢両方で、該脚にくさび形プローブ(面積1.75mm2)を備えた無痛覚計(analgesymeter)(Ugo-Basile)で、250gのカットオフ閾値を使用して、漸増する圧刺激の適用に対する足引っ込め閾値の測定により評価する。終点は、疼痛応答(身もだえ、発声または脚引っ込め)の最初の徴候として取る。痛覚過敏は、同側および対側引っ込め閾値の差異により示される。化合物投与による確立された痛覚過敏の回復を、手術12−14日後に、6匹/処置群を使用して測定する。足引っ込め閾値を、薬剤もしくは媒体投与前、および次いで6時間後まで測定する。統計学的分析を、引っ込め閾値読み取りについて、薬剤処置動物と時間を合わせた媒体処置動物を比較し、ANOVA、続くテューキーHSD検定を使用して行う。
このモデルにおいて、本化合物は神経因性機械的痛覚過敏を10mg/kg p.o.で有意に回復させる。選択した式(I)の化合物では、35%の神経因性機械的痛覚過敏の最大回復が、10mg/kg p.o.投与3時間後に達成される。
神経障害性疼痛の処置における式(I)の化合物の活性は、臨床試験で、例えば糖尿病性ニューロパシー患者の慢性疼痛処置における化合物の効果の評価を目的とした下記試験で確認できる:
患者は、2400mg/日の本化合物またはプラセボ投与に1:1比で無作為化する。
本試験は前無作為化相(1週間)および二重盲相(5週間)から成る。二重盲相は3期間:1週間 タイトレーション期間、3週間 持続期間および1週間 フォローアップ期間から成る。
1週間 前無作為化相中、患者の適格性を評価する。全包含/除外基準に合う患者を、二重盲相における本化合物またはプラセボのいずれかに無作為化する。1週間 タイトレーション期間中、治験薬を800mg/日(b.i.d.投与)から2400mg/日(b.i.d.投与)まで漸増する。1週間 タイトレーション期間を終了した患者は、その後3週間 持続期間に入る。3週間 持続期間を終了したか、または二重盲処置を早く中断した患者は、その後1週間 フォローアップ期間に入る。治験薬は、フォローアップ期間に入ると完全に止める。二重盲相中、重大な影響および安全性評価を得る。
真性糖尿病(I型またはII型)と臨床診断され、糖尿病性ニューロパシーに関連する疼痛の病歴を試験開始前6ヶ月から3年有し、18−65歳の120名男性および女性外来患者を、本化合物またはプラセボに1:1で無作為化する。
持続期間の最後でのShort-Form McGill Pain Questionnaire(SF−MPQ)の合計スコアを主要効果パラメーターとして使用する。無作為化処置開始時から持続期間の終わりまでの毎週の疼痛重症度等級の平均(毎日の患者疼痛日記)タイトレーションおよび持続期間中のレスキュー薬剤の使用、およびフォローアップ期間(リバウンド疼痛)中の平均疼痛重症度等級を、副次効果パラメーターとして使用する。
持続期間の最後でのSF−MPQ合計疼痛スコアを、共変量としてベースラインSF−MPQ合計疼痛スコアを使用することによる処置後スコアに対する効果について調整した共分散モデル分析を使用して分析する。毎週の疼痛重症度等級の平均を、前無作為化相中の処置週および平均疼痛重症度等級を共変量として使用して、反復測定して、共分散モデル分析を使用して分析する。二重盲相中のレスキュー薬剤の使用を、センター調整したCochran-Mantel-Haenszel検定をお使用して分析する。フォローアップ期間中の平均疼痛重症度等級(リバウンド疼痛)を、前無作為化相中の平均疼痛重症度等級を共変量として、フォローアップ期間の平均疼痛重症度等級に対する影響を調整した共分散モデル分析を使用して分析する。
本試験において、化合物、より特に
N−{6−[(2−ヒドロキシ−エチル)−メチル−アミノ]−2,4−ジオキソ−7−トリフルオロメチル−1,4−ジヒドロ−2H−キナゾリン−3−イル}−メタンスルホンアミド
N−(6−[1,4]オキサゼパン−4−イル−2,4−ジオキソ−7−トリフルオロメチル−1,4−ジヒドロ−2H−キナゾリン−3−イル)−メタンスルホンアミド
N−(6−モルホリン−4−イル−2,4−ジオキソ−7−トリフルオロメチル−1,4−ジヒドロ−2H−キナゾリン−3−イル)−メタンスルホンアミド
が、持続およびフォローアップ期間中、プラセボに対して統計学的に有意に、疼痛重症度等級を低下させることが判明した。
本化合物は、故に三叉神経およびヘルペス神経痛、糖尿病性神経障害性疼痛、偏頭痛、灼熱痛および求心路遮断症候群、例えば腕神経叢裂離を含む、神経障害性疼痛および関連する痛覚過敏の処置に有用である。
本発明のさらなる局面において、驚くべきことに、本化合物がまた感情および注意障害の処置に有用であることが判明した。
双極性障害、例えば躁鬱精神病、極度の精神状態、例えば躁病を含む情動障害の処置における本化合物の活性は、例えば、精神運動刺激効果を改善する薬剤の検出に適当な下記試験により証明される。
試験1:NMDA−アンタゴニスト誘発歩行運動:
250から310gの体重の雄ウィスター・キョウト・ラット(Iffa Credo, Lyon, France)を使用する。原則として4処置群を作る:1)本化合物(用量1、3または10mg/kg)、その後競合的NMDA受容体アンタゴニスト(S)−2−アミノ−3−(2'−クロロ−5−ホスホノメチル−ビフェニル−3−イル)−プロピオン酸(以後SDZ 220-581と呼ぶ)(10mg/kg)、2)溶媒前処置、その後SDZ 220-581(10mg/kg)、3)溶媒、その後溶媒、4)本化合物(1、3、10mg/kg)その後溶媒。ラットを、無作為にこれらの前処置群に振り分ける(n=10/用量群)。薬剤を、SDZ 220-581の15分前に皮下(s.c.)投与する。動物にSDZ 220-581を投与した直後、それらを活動モニター上に60分間置く。歩行運動活性を最初の30分にわたり分析する。
歩行運動を、ビデオトラッキングシステム(VideoMot2, TSE Technical and Scientific Equipment GmbH, Bad Hombourg, Germany)で、閉回路デジタルビデオカメラ(WV-BP.330/GE, Panasonic, Osaka, Japan)を使用して記録する。カメラからのビデオシグナルをデジタル化し、データ分析に使用する。動物は通常の12/12時間明暗サイクルにあり、06:00時点灯する。実験は、薄暗い部屋で07:00時から15:00時に行う。動物を灰色ポリ塩化ビニルプラスチック製の円型アリーナ(直径42cm、高さ32cm)に入れる。カメラを、4匹の動物(1匹/アリーナ)を同時に記録できるように置く。
この試験において、本化合物(1−10mg/kg、s.c.)は、30分の期間中、いずれの時間にも媒体処置動物と比較して、歩行運動活性を有意に変えない。しかしながら、競合的NMDA受容体アンタゴニスト SDZ 220-581(10mg/kg、s.c.)は強い歩行運動応答を誘発する。故に、コントロール動物が30分間で約8−10m歩くのに対して、SDZ 220-581処置動物は約30m歩いた。この歩行運動応答は、本化合物により用量依存的方法で減少する。選択した式(I)の化合物(例えば10mg/kg)で、NMDA−アンタゴニスト SDZ 220-581の影響はほとんど中和される。
試験2:NMDAチャネル・ブロッカー誘発頭部振動および旋回:
成熟雄ウィスター・キョウト・ラット(340−380g;Iffa Credo, Lyon, France)を使用する。動物を下記処置群に無作為化する(n=10/群):本化合物(用量0、3または10mg/kg)その後フェンシクリジン(PCP;NMDAチャネル・ブロッカー、用量0または10mg/kg)。化合物(t=−15分で)およびPCP(t=0分で)を、1ml/kgの容量でs.c.投与する。PCP後0−30分間にわたる動物の行動のビデオ記録を、動物前処置について知らない観察者により採点する。頭部振動(少なくとも左右2cmの頭部の繰り返しの揺れ)および旋回(前脚を使用して回るが、後肢は多かれ少なかれ元の場所のままである)を有り(1)または無し(0)として、1分間、5分毎に採点する。個々の動物の点を合計し、群の点を統計学的分析に使用する(t検定とボンフェローニ補正)。
この試験において、PCP(10mg/kg、s.c.)は弱い頭部振動および旋回を誘発する。本化合物(3および10mg/kg、s.c.)での前処置は、PCPに対するこれらの行動的応答を有意に増強する(P<0.05)。
NMDA−アンタゴニスト誘発歩行運動応答は、躁病様状態を反映する。この活性の遮断は、抗躁活性を示す。さらに、頭部振動および旋回の増強は、行動的脱抑制(=抗不安/抗鬱様)および社会志向性(sociotropic)活性を示唆する。故に、本化合物は、行動的安定化が望まれる双極性障害、例えば躁鬱精神病、極度の精神状態例えば躁病および過度の気分変動を含む、情動障害の処置に有用である。加えて、本化合物は、ADHD(注意欠陥多動性障害)および他の注意障害、例えば自閉症、不安状態、全般的不安および広場恐怖症、ならびに社会的引きこもりにより特徴付けられる行動状態、例えば陰性症状に指示される。
本発明のさらなる局面において、驚くべきことに、本化合物がまた統合失調症および他の適応症、例えばパーキンソン病における精神病様症候群の処置に有用であることが判明した。
本化合物の抗統合失調症性活性は、例えばアンフェタミン誘発歩行運動亢進(hyperlocomotion)試験における標準試験で示される。アンフェタミン誘発歩行運動亢進の遮断は、抗統合失調症性活性のスクリーニングパラダイムとして既知である。
215から315gの体重の雄ウィスター・ラット(Iffa Credo, Lyon, France)を使用する。原則として4処置群を形成する:1)本化合物(用量1、3または10mg/kg)その後アンフェタミン(1mg/kg)、2)溶媒前処置、その後アンフェタミン(1mg/kg)、3)溶媒、その後溶媒、4)本化合物(10mg/kg)、その後溶媒。ラットを、無作為にこれらの前処置群に振り分ける(n=10/用量群)。薬剤を、アンフェタミンの15分前に皮下(s.c.)投与する。動物にアンフェタミンを投与した直後、それらを活動モニター上に60分間置く。歩行運動活性を最初の30分にわたり分析する。
歩行運動を、ビデオトラッキングシステム(VideoMot2, TSE Technical and Scientific Equipment GmbH, Bad Hombourg, Germanyで、閉回路デジタルビデオカメラ(WV-BP.330/GE, Panasonic, Osaka, Japan)を使用して記録する。カメラからのビデオシグナルをデジタル化し、データ分析に使用する。動物は通常の12/12時間明暗サイクルにあり、06:00時点灯する。実験は、薄暗い部屋で07:00時から15:00時に行う。動物を灰色ポリ塩化ビニルプラスチック製の円型アリーナ(直径42cm、高さ32cm)に入れる。カメラを、4匹の動物(1匹/アリーナ)を同時に記録できるように置く。
アンフェタミンを生理食塩水に1mg/mlとして溶解し、1ml/kgの容量でs.c.投与する。本化合物を数滴のNaOH(0.1N)に溶解し、10、3および1mg/ml 溶液を得るのに必要に応じて生理食塩水で希釈する。それを、1ml/kgの容量でs.c.投与する。
グループ間の比較をステューデントのt検定で、複数試験間をボンフェローニ法で補正して行う。
この試験において、式(I)の化合物はアンフェタミン誘発歩行運動を約1mgから約10mg/kg s.c.の用量で減少させる。
本発明のさらに別の局面において、驚くべきことに、本化合物がまた耳鳴りの処置に有用であることが判明した。
本化合物の耳鳴りにおける活性は、例えばサリチル酸誘発耳鳴りモデルにおける標準試験で示される。
慢性サリチル酸暴露は、ラット下丘(IC)におけるグルタミン酸デカルボキシラーゼ(GAD)発現の上方制御をもたらすことが証明されており[C.A. Bauer et al., Hearing Research 147(2000)175-182]、耳鳴りの発症と関連する。さらに、聴覚神経細胞からの、パッチ・クランプ記録技術[D. Peruzzi et al. Neuroscience 101(2000)403-416, X. Lin et al., Journal of Neurophysiology 79(1998)2503-2512]および単一ニューロン記録[J.J. Eggermont and M. Kenmochi, Hearing Research 117(1998)149-160]を使用した電気生理学的記録は、サリチル酸およびキニーネ処置後のニューロンの興奮性の変化を示す。
サリチル酸またはキニーネの投与は、細胞外電気生理学的記録技術により測定して、聴覚神経細胞の発火頻度の上昇をもたらす。インビトロ電気生理学的記録技術を使用して、サリチル酸の注入は、記録している神経細胞の興奮性を増加させる。本化合物の約1nMから100μM濃度での投与により、サリチル酸の影響は逆転した。
上記適応症の処置のために、適当な投与量は、もちろん、例えば、用いる本発明の化合物、宿主、投与形態および処置している状態の性質および重症度に依存して変化する。しかしながら、一般に、動物において十分な結果が、約1から約50mg/動物体重kgの一日量で得られることが示される。大型哺乳動物、例えばヒトにおいて、指示される一日量は約10から約1000mgの本発明の化合物であり、簡便には、例えば、1日4回までの分割量で投与する。
本発明のさらなる局面において、驚くべきことに、本化合物はまた近視および他の眼疾患の処置に有用であることが判明した。
このような障害は、加齢黄斑変性症、糖尿病性網膜症、嚢胞様黄斑浮腫(CME)、病的近視、レーバー遺伝性視神経萎縮症、網膜色素変性症、および他の遺伝的網膜変性症を含むが、これらに限定されない。
本化合物の近視に対する活性は、例えば、実験的近視を、約0.1から約1mg/kgの点眼剤の投与によりニワトリで作るR.A. Stone et al. [Proc. Natl. Acad. Sci. (USA)86, 704-706(1989)]に従うモデルにおける標準試験で示される。
記載の眼障害における効果は、例えば下記動物モデルにおいて証明されるはずである:
1)マウス(例えば、Anderson et al., BMC Genetics 2001;2:1, Chang et al., Nature Genetics 1999;21:405-409, John et al., Invest. Ophthalmol. Vis. Sci. 1998;39:951-962, Sheldon et al., Lab. Animal Sci. 1995;15:508-518に記載のような、種DBA/2J、DBA/2Nnia、およびAKXD28/Tyマウスを含むが、他を除くものではない)における緑内障の二次的形態の本態性発症(例えば色素分散、閉塞隅角または角異形成)
2)網膜変性症の遺伝的動物モデル、例えばrdマウス(Li et al., Invest. Ophthalmol. Vis. Sci. 2001 ;42:2981-2989に記載)、Rpe65欠損マウス(Van Hooser et al., PNAS 2000. ;97:8623-8628)、RCSラット(Faktorovich et al., Nature 1990;347:83-86)、rdsマウス(Ali et al., Nature Genetics 2000, 25:306-310)、rcd1イヌ(Suber et al., PNAS 1993;90:3968-3972)
3)下記のものによる網膜変性症誘発
− マウス(Wenzel et al., Invest. Ophthalmol. Vis. Sci. 2001;42:1653-1659に記載の通り)またはラット(Faktorovich et al., J. Neurosci:1992;12:3554-3567)における光暴露
− N−メチル−N−ニトロソウレア(Kiuchi et al., Exp. Eye Res. 2002;74:383-392)またはヨウ素酸ナトリウム(Sorsby & Harding, Vision Res. 1962;2:139-148)の投与
4)下記による視神経(ON)傷害に関する実験モデル
− マウス(Levkovitch-Verbin et al., Invest. Ophthalmol. Vis. Sci. 2000;41:4169-4174)およびラット(Yoles and Schwartz, Exp. Neurol. 1998;153:1-7)におけるON粉砕
− ラットにおけるON離断(Martin et al., Invest. Ophthalmol. Vis. Sci. 2002;43:2236-2243, Solomon et al. J. Neurosci. Methods 1996;70:21-25)
− ラットにおける眼血管結紮(Lafuente et al., Invest. Ophthalmol. Vis. Sci. 2001;42:2074-2084に記載の通り)または前房のカニューレ挿入(Buchi et al., Ophthalmologica 1991;203:138-147)後の実験的一過性(急性)網膜虚血
− ラット(Stokely at al., Invest. Ophthalmol. Vis. Sci. 2002;43:3223-3230)またはウサギ(Takei et al., Graefes Arch. Clin. Exp. Ophthalmol 1993;231:476-481)における眼内エンドセリン−1注射。
近視および他の眼疾患の処置のために、適当な投与量は、もちろん、例えば、用いる本発明の化合物、宿主、投与形態および処置している近視の性質および重症度に依存して変化する。しかしながら、一般に、動物において十分な結果が、約0.01から約1mg/動物体重kgの一日量で得られることが示される。大型哺乳動物、例えばヒトにおいて、指示される一日量は約0.25から約10mgの本発明の化合物であり、簡便には、例えば、1日4回までの分割量で投与する。
上記適応症について、本化合物は任意の通常の方法で、例えば経口で、例えば錠剤またはカプセルの形で、または非経腸的に、例えば注射溶液または懸濁液の形で投与できる。
近視および他の眼疾患の処置のために、本化合物は、局所的に眼内または眼周囲に、例えば点眼剤、眼用懸濁液または軟膏、結膜下、眼球周囲、眼球後または硝子体内注射として投与でき、遅延放出デバイス、例えば結膜インサート、マイクロスフェアまたは他の眼窩周囲または眼内デポデバイスを使用することが可能である。
本化合物は、好ましくは眼に局所的に約0.002から約0.02%眼科用溶液で投与する。眼用媒体は、本化合物を、本化合物が角膜および眼の内部に浸透するのに十分な時間眼表面と接触させておくようなものである。薬学的に許容される眼用媒体は、例えば軟膏、植物油、またはカプセル封入材である。
上記適応症の処置のための適当な化合物は
N−{6−[(2−ヒドロキシ−エチル)−メチル−アミノ]−2,4−ジオキソ−7−トリフルオロメチル−1,4−ジヒドロ−2H−キナゾリン−3−イル}−メタンスルホンアミド
N−(6−[1,4]オキサゼパン−4−イル−2,4−ジオキソ−7−トリフルオロメチル−1,4−ジヒドロ−2H−キナゾリン−3−イル)−メタンスルホンアミド
N−(6−モルホリン−4−イル−2,4−ジオキソ−7−トリフルオロメチル−1,4−ジヒドロ−2H−キナゾリン−3−イル)−メタンスルホンアミド
およびそれらの薬学的に許容される塩を含む。
本発明はまた、神経障害性疼痛、感情および注意障害、統合失調症、耳鳴り、近視および他の眼疾患の処置に使用するための、式(I)の化合物を少なくとも1個の薬学的担体または希釈剤と共に含む、医薬組成物を提供する。このような組成物は慣用法で製造できる。神経障害性疼痛、感情および注意障害、統合失調症および耳鳴りの処置のための単位投与形態は、例えば約2.5mgから約500mgの式(I)の化合物を含み得る。近視および他の眼疾患の処置のための単位投与形態は、例えば約0.05mgから約5mgの式(I)の化合物を含み得る。
本発明は、さらに、神経障害性疼痛、感情および注意障害、統合失調症、耳鳴り、近視および他の眼疾患の予防、処置または進行遅延用医薬組成物の製造のための式(I)の化合物の使用を提供する。
本発明さらに、処置を必要とする対象における神経障害性疼痛、感情および注意障害、統合失調症、耳鳴り、近視および他の眼疾患の予防、処置または進行遅延の方法であって、該対象に治療的有効量の式(I)の化合物を投与することを含む方法を提供する。
さらなる局面において、驚くべきことに、本化合物はまた多発性硬化症および関連する脱髄疾患、例えば視神経脊髄炎の処置に有用であることが判明した。
多発性硬化症の処置に置ける本化合物の活性は、例えば、中枢神経系の自己免疫疾患である多発性硬化症(MS)の主要動物モデルである実験的自己免疫性脳脊髄炎(EAE)の下記モデルにおいて証明される。
雌Dark Agoutiラット(DA−ラット)を、12時間明/暗サイクルの環境を制御した部屋に入れ、おがくずを敷いたケージに、1ケージあたり4から5匹のラットで飼育し、標準齧歯類餌および水を自由に与える。重篤な麻痺動物には、とりわけ餌および水を摂取しやすくする。ラットを、少なくとも1週間環境に適応させ、その後無作為に実験的群(10/群)に分け、尾の印により番号を振る。ラットは、0日目の免疫化時に8−9週間齢(約135g)である。最適EAE誘発のために、免疫化法は、同系脳炎惹起性神経抗原の供給源として、成熟DAラットから新たに単離した脳および脊髄(40:60比)を用いる。中枢神経系(CNS)組織サンプル(DA−b/scとも呼ぶ)を、必要となるまでエッペンドルフ試験管中−70℃で貯蔵する。
ラットをイソフルランで軽く麻酔し、結核菌株H37RA(Difco, Detroit, MI)添加1部不完全フロインドアジュバント(IFA)に対して、適当な希釈剤中に乳化した1部(容量:容量)CNS組織対を含む、200μl物を尾の背面の付け根に1回皮内(i.d.)注射することにより免疫化する。IFA−マイコバクテリウム混合物を、以後CFA(完全フロインドアジュバント)と呼ぶ。より具体的に、DA−b/scを0.9%NaClを含む‘シリンジA’に、28,000rpmで約3分、Polytron PT 3100ホモゲナイザー(Kinematica, Lucerne, Switzerland)を使用して乳化する。抗原エマルジョンを、均質化しながら、‘シリンジB’中のCFAに徐々に添加する。全溶液を氷上に置き、高速混合により過熱しないようにする。
アジュバントコントロール動物にCFAのみ(1.6mg 結核菌/ラット)を注射し、媒体で処置する。他の実験群の動物に神経抗原−CFAエマルジョン(65mg DA−b/scおよび1.6mg マイコバクテリウム/ラット)を注射し、媒体のみまたは試験化合物含有媒体で処置する。試験は、通常0日目の免疫化後63日目、9週間後に終わる。
臨床的EAE採点:動物を、毎日神経学的徴候および体重変化について試験する。EAEの臨床的グレードを、0から4の疾患スケールを使用して評価する:
0=疾患なし
1=尾トーヌスの完全な損失
2=後肢(複数もある)の弱化または運動失調
3=両後肢または前肢のいずれかの完全な麻痺
4=両前肢および後肢麻痺を伴う瀕死の状態;
[疾患関連致死]
3−4のスコアは、しばしば尿失禁を伴う。EAE関連致死は最高点4と記録する。他の記録データは、EAE発症日および群あたりの%疾患発生率を含む。
化合物投与:本化合物を、0日目(予防的処置)または免疫化後12日目(治療的処置)から開始して、14から21日間投与する。本化合物はbidまたはtidで投与し、経口、腹腔内、または皮下で与える。
統計学的分析:疾患重症度および期間の両方が薬剤試験において考慮すべき重要なパラメーターであるため、臨床的スコアを経時的なスコアの曲線下面積(AUC)として分析する。
このEAEモデルにおいて、10から20%の抗原免疫化コントロール動物が、疾患関連原因により死亡し得る。統計学的分析においてこの関連情報を考慮して、Gouldの方法を適用した[Gould AL. A new approach to the analysis of clinical drug trials with withdrawals. Biometrics 1980;36:721-7]。各群の動物を、そのAUC値(増加する疾患重症度)によりランク付けした。死亡したラットは死亡した時間に従い配置し、それにより、生存動物よりも高いランクとした。ランクをノンパラメトリックウィルコクソン・マン・ホイットニー検定(StatXact V3, Cytel Software Corp.)を使用して比較した。確率(p)<0.05を統計学的有意とみなす。
このモデルにおいて、本化合物は、EAE症状の重症度を軽減する。選択した式(I)の化合物について、効果は2×10mg/kg、i.p.で見られる。
多発性硬化症処置に適当な化合物は
N−{6−[(2−ヒドロキシ−エチル)−メチル−アミノ]−2,4−ジオキソ−7−トリフルオロメチル−1,4−ジヒドロ−2H−キナゾリン−3−イル}−メタンスルホンアミド
N−(6−[1,4]オキサゼパン−4−イル−2,4−ジオキソ−7−トリフルオロメチル−1,4−ジヒドロ−2H−キナゾリン−3−イル)−メタンスルホンアミド
N−(6−モルホリン−4−イル−2,4−ジオキソ−7−トリフルオロメチル−1,4−ジヒドロ−2H−キナゾリン−3−イル)−メタンスルホンアミド
およびそれらの薬学的に許容される塩である。
本発明はまた、多発性硬化症および関連する脱髄疾患、例えば視神経脊髄炎の処置に使用するための、式(I)の化合物を少なくとも1個の薬学的担体または希釈剤と共に含む医薬組成物を提供する。このような組成物は慣用法で製造できる。多発性硬化症および関連する脱髄疾患、例えば視神経脊髄炎の処置のための単位投与形態は、例えば約2.5mgから約500mgの式(I)の化合物を含み得る。
本発明は、さらに、多発性硬化症および関連する脱髄疾患、例えば視神経脊髄炎の予防、処置または進行遅延用医薬組成物の製造のための式(I)の化合物の使用を提供する。
本発明はさらに処置を必要とする対象における多発性硬化症および関連する脱髄疾患、例えば視神経脊髄炎の予防、処置または進行遅延の方法であって、該対象に治療的有効量の式(I)の化合物を含む方法を提供する。
さらなる局面において、本発明は、認知症処置のための方法および物質に関する。
驚くべきことに、認知症が、AMPA受容体アンタゴニストの処置により処置できることが判明した。故に、本発明は、認知症の処置および/または予防法であって、それを必要とするヒトを含む温血動物に有効量のAMPA受容体アンタゴニストを投与する段階を含む、方法に関する。
本明細書で使用する“AMPA受容体アンタゴニスト”は、式(I)の化合物を意味する。
認知症処置に特に適当な化合物は
N−{6−[(2−ヒドロキシ−エチル)−メチル−アミノ]−2,4−ジオキソ−7−トリフルオロメチル−1,4−ジヒドロ−2H−キナゾリン−3−イル}−メタンスルホンアミド
N−(6−[1,4]オキサゼパン−4−イル−2,4−ジオキソ−7−トリフルオロメチル−1,4−ジヒドロ−2H−キナゾリン−3−イル)−メタンスルホンアミド
N−(6−モルホリン−4−イル−2,4−ジオキソ−7−トリフルオロメチル−1,4−ジヒドロ−2H−キナゾリン−3−イル)−メタンスルホンアミド
およびそれらの薬学的に許容される塩である。
本明細書で使用する用語“認知症”は、精神病症状を伴うまたは伴わないアルツハイマー型認知症を含むが、これらに限定されない。特に、ここで、記載の方法および物質は、このようなタイプで観察される行動障害の処置に適当である。
方法の記載において、活性成分に関する言及はまた薬学的に許容される塩も含むことは理解されよう。これらの活性成分が、例えば、少なくとも1個の塩基性中心を有するとき、それは酸付加塩を形成できる。対応する酸付加塩はまた、所望によりさらに塩基性中心が存在するように形成できる。酸性基(例えばCOOH)を有する活性成分はまた塩基と塩を形成できる。活性成分またはそれらの薬学的に許容される塩はまた、水和物または結晶化に使用した他の溶媒を含む形で使用できる。
式(I)の化合物の薬理学的活性は、例えば、また臨床試験で証明できる。このような臨床試験は、好ましくはアルツハイマー病患者の無作為化、二重盲、臨床試験である。アルツハイマー病に対する有益な効果は、直接、これらの試験の結果を介して、または、当業者にはそれ自体既知の試験設計の変化により決定できる。
認知症に対して治療的に有効である、一定量の、少なくとも1個のAMPA受容体アンタゴニスト、および少なくとも1個の薬学的に許容される担体を含む、医薬組成物の提供は本発明の一つの目的である。
本発明の医薬組成物は、それ自体既知の方法で製造でき、治療的有効量の少なくとも1個の薬理学的に活性成分を、単独でまたは1個以上の薬学的に許容される、とりわけ経腸または非経腸投与に適する担体と共に含む、ヒトを含む哺乳動物(温血動物)への経腸、例えば経口または直腸、および非経腸投与に適するものである。本発明の投与形の好ましい投与経路は経口である。
本新規医薬組成物は、例えば、約10%から約100%、好ましくは約20%から約60%の活性成分を含む。経腸または非経腸投与での治療のための医薬製剤は、例えば、単位投与形態のもの、例えば糖衣錠、錠剤、カプセルまたは坐薬、およびさらにアンプルである。他に指示がない限り、これららそれ自体既知の方法で、例えば慣用の混合、造粒、糖衣、溶解または凍結乾燥工程の手段により製造する。各豐形態の個々の用量中に含まれる活性成分または複数の成分の単位含量は、必要な量に複数の投与単位の投与により到達できるため、それ自体有効量を構成する必要がないことは認識される。
経口投与形の組成物の製造において、任意の通常の薬学的媒体、例えば、粉末、カプセルおよび錠剤のような固体製剤の場合、例えば、水、グリコール、油またはアルコール;または担体、例えばデンプン、糖、微晶性セルロース、希釈、造粒剤、滑剤、結合剤、崩壊剤などを、用い得る。投与が容易なため、錠剤およびカプセルが最も有利な経口投与形態を代表し、この場合、固体薬学的担体を明らかに用いる。
さらに、本発明は、認知症処置用医薬の製造のための、式(I)の化合物の使用に関する。
加えて、本発明は、認知症を有する温血動物の処置法であって、該動物に式(I)の化合物を、認知症に対して一緒で治療的有効量で投与することを含み、ここで、本化合物はまたその薬学的に許容される塩の形で存在できる。
式(I)の化合物で用いる個々の活性成分の有効量は、用いる具体的化合物または医薬組成物、投与形態、処置している状態の重症度に依存して変化し得る。故に、投与レジメンにおいて、式(I)の化合物を、投与経路および患者の腎臓および肝臓機能に従い選択する。通常の技術の医師、臨床医または獣医師は、本状態を予防、回復または阻止するのに必要な単一活性成分の有効量を容易に決定し、処方できる。毒性なしで効果を産生する範囲内の活性成分の濃度を達成するための最適な精度は、標的部位に対する活性成分の動力学に基づくレジメンを必要とする。これは、活性成分の分配、平衡、および排泄を含む。
本発明を下記実施例により説明するが、限定しない。
実施例1
N−(6−イミダゾル−1−イル−7−ニトロ−2,4−ジオキソ−1,4−ジヒドロ−2H−キナゾリン−3−イル)−メタンスルホンアミド:
15ml ホスゲンのトルエン溶液(20%)を、1gの2−アミノ−5−フルオロ−4−ニトロ−安息香酸メチルエステルの20ml 乾燥トルエン懸濁液に−15℃で滴下する。ホスゲンのゆっくりした流れを注入し、反応混合物を還流温度に加熱する。45分後、アルゴンを黄色溶液を通して吹きつけ、溶媒を留去し、それにより1.1gの5−フルオロ−2−イソシアナト−4−ニトロ−安息香酸メチルエステルを黄色固体として得て、次工程のために十分純粋である。IR(CHCl
3):2240cm
−1。
1.1g(4.58mmol)5−フルオロ−2−イソシアナト−4−ニトロ−安息香酸メチルエステルの20ml 乾燥テトラヒドロフラン溶液に、0.504g(4.58mmol)メタンスルホニルヒドラジドの7ml 乾燥テトラヒドロフラン溶液を添加する。得られる懸濁液を1時間撹拌し、次いで4.58ml 1M NaOH溶液で処理し、3.5時間撹拌する。5.7ml 2M HCl溶液で酸性化後、混合物を沈殿が形成するまで濃縮し、濾過し、残渣を水で洗浄し、テトラヒドロフランから再結晶して、0.774gの表題化合物をベージュ色粉末として得る、m.p.240−255℃(分解)。
530mg(1.665mmol)N−(6−フルオロ−7−ニトロ−2,4−ジオキソ−1,4−ジヒドロ−2H−キナゾリン−3−イル)−メタンスルホンアミド、567mg(8.325mmol)イミダゾール溶液および7.7ml 乾燥1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノンを140℃(油浴温度)で90分、密封バイアル中で加熱する。冷却後、暗色溶液を130ml 水に注ぎ、2M 酢酸の添加によりpHを〜5に調整する。形成した沈殿を濾過し、DMSO/水から4回再結晶し、214mgの表題化合物を赤色粉末として得る、m.p.>270℃。
実施例2
N−[6−(4−ヒドロキシメチル−イミダゾル−1−イル)−7−ニトロ−2,4−ジオキソ−1,4−ジヒドロ−2H−キナゾリン−3−イル]−メタンスルホンアミド:
100mg(0.314mmol)N−(6−フルオロ−7−ニトロ−2,4−ジオキソ−1,4−ジヒドロ−2H−キナゾリン−3−イル)−メタンスルホンアミド、333mg(1.57mmol)4−(tert−ブチル−ジメチル−シラニルオキシメチル)−1H−イミダゾールおよび1ml 乾燥1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノンの混合物を、140℃(油浴温度)で4時間、密封バイアル中で加熱する。冷却後、オレンジ色溶液を酢酸エチルで希釈し、有機相を水および塩水で洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させる。溶媒の蒸発により油状物を得て、それを溶離剤として酢酸エチル/酢酸98:2を用いるシリカゲル中圧クロマトグラフィーで精製して、53mgのN−{6−[4−(tert−ブチル−ジメチル−シラニルオキシメチル)−イミダゾル−1−イル]−7−ニトロ−2,4−ジオキソ−1,4−ジヒドロ−2H−キナゾリン−3−イル}−メタンスルホンアミドを得る、m.p.>270℃。
1g(1.96mmol)N−{6−[4−(tert−ブチル−ジメチル−シラニルオキシメチル)−イミダゾル−1−イル]−7−ニトロ−2,4−ジオキソ−1,4−ジヒドロ−2H−キナゾリン−3−イル}−メタンスルホンアミド、0.738g(2.34mmol)テトラブチルアンモニウムフルオリド三水和物および20ml テトラヒドロフランの混合物を、50℃で18時間撹拌する。反応混合物を濃縮乾固し、残渣を、RP−C18カラムの中圧クロマトグラフィー(20μM 材料)で、アセトニトリル/水1:1(0.1%トリフルオロ酢酸含有)を溶離剤として分画する。フラクション2−5の蒸発により得た残渣を水に溶解し、希NH
4OH溶液で〜5にpHを調整する。生成物が沈殿し、濾過により回収する。フラクション6−13から得た残渣をRP−C18カラムの中圧クロマトグラフィー(20μM 材料)で、アセトニトリル/水1:2を溶離剤として分画する。フラクションの濃縮中に生成物が沈殿し、濾過により回収する。全ての合わせた生成物フラクションのDMSO/水からの結晶化により、0.328gのN−[6−(4−ヒドロキシメチル−イミダゾル−1−イル)−7−ニトロ−2,4−ジオキソ−1,4−ジヒドロ−2H−キナゾリン−3−イル]−メタンスルホンアミドを黄色粉末として得る、m.p.>300℃。
実施例3
N−(6−モルホリン−4−イル−7−ニトロ−2,4−ジオキソ−1,4−ジヒドロ−2H−キナゾリン−3−イル)−メタンスルホンアミド:
100mg(0.314mmol)N−(6−フルオロ−7−ニトロ−2,4−ジオキソ−1,4−ジヒドロ−2H−キナゾリン−3−イル)−メタンスルホンアミドおよび0.274ml(3.14mmol)モルホリンの混合物を、140℃(油浴温度)で1時間、密封バイアル中で加熱する。冷却後、残渣を水に溶解し、溶液を2M 酢酸でpH〜5に酸性化し、室温で放置する。オレンジ色沈殿が形成し、それを濾過し、DMSO/水から再結晶して、81mgの表題化合物をオレンジ色粉末として得る、m.p.>260℃。
実施例4
N−(6−ジメチルアミノ−7−ニトロ−2,4−ジオキソ−1,4−ジヒドロ−2H−キナゾリン−3−イル)−メタンスルホンアミド:
密封バイアル中の100mg(0.314mmol)N−(6−フルオロ−7−ニトロ−2,4−ジオキソ−1,4−ジヒドロ−2H−キナゾリン−3−イル)−メタンスルホンアミドおよび0.185ml(0.925mmol)ジメチルアミン(エタノール中33%)の混合物を、マイクロ波反応器で150℃で15分加熱する。冷却後、反応混合物を濃縮乾固し、残渣をテトラヒドロフラン/水から結晶化し、90mgの表題化合物をオレンジ色粉末として得る、m.p.245−260℃(分解)。
実施例5
N−[6−(2−ヒドロキシ−1−ヒドロキシメチル−エチルアミノ)−7−ニトロ−2,4−ジオキソ−1,4−ジヒドロ−2H−キナゾリン−3−イル]−メタンスルホンアミド:
密封バイアル中の100mg(0.314mmol)N−(6−フルオロ−7−ニトロ−2,4−ジオキソ−1,4−ジヒドロ−2H−キナゾリン−3−イル)−メタンスルホンアミドおよび142mg(1.55mmol)2−アミノ−1,3−プロパンジオールの混合物を、マイクロ波反応器中、150℃で20分加熱する。冷却後、反応混合物を濃縮乾固し、生成物を、溶離剤として水/アセトニトリル/0.1%TFAの勾配を使用するRP−C18カラムHPLC−クロマトグラフィーにより精製する。35mgの表題化合物が赤色粉末として得られる、m.p.126−145℃(分解)。
前記実施例に準じた方法で、下記化合物を製造する:
実施例6
N−[6−(2−ヒドロキシ−2−チオphen−2−イル−エチルアミノ)−7−ニトロ−2,4−ジオキソ−1,4−ジヒドロ−2H−キナゾリン−3−イル]−メタンスルホンアミド:
赤色粉末、m.p.110℃、分解。
実施例7
N−[7−ニトロ−2,4−ジオキソ−6−(2,2,2−トリフルオロ−エチルアミノ)−1,4−ジヒドロ−2H−キナゾリン−3−イル]−メタンスルホンアミド:
密封バイアル中の200mg(0.628mmol)N−(6−フルオロ−7−ニトロ−2,4−ジオキソ−1,4−ジヒドロ−2H−キナゾリン−3−イル)−メタンスルホンアミドおよび1.08ml(13.68mmol)2,2,2−トリフルオロ−エチルアミンの混合物を、マイクロ波反応器中、140℃で20時間加熱する。冷却後、反応混合物を酢酸エチルおよび水に分配し、有機相を乾燥させ、濃縮して沈殿を得て、それを濾取し、溶離剤として、0.1%TFAを含むテトラヒドロフラン/水4:3を用いるRP−C18カラム中圧クロマトグラフィー(20μM 材料)に付す。フラクションの濃縮中に生成物が沈殿し、濾過により回収し、63mgの赤色粉末を得る、m.p.250℃(分解)。
実施例8
N−(6−アミノ−7−ニトロ−2,4−ジオキソ−1,4−ジヒドロ−2H−キナゾリン−3−イル)−メタンスルホンアミド:
N−(6−フルオロ−7−ニトロ−2,4−ジオキソ−1,4−ジヒドロ−2H−キナゾリン−3−イル)−メタンスルホンアミド(500mg、1.57mmol)エタノール(0.5ml)中の黄色溶液に、2,4−ジメトキシベンジルアミン(4.72ml、31.4mmol)をアルゴン下添加する。溶液を、150°で密封バイアル中、マイクロ波反応器で4分加熱する。溶媒および2,4−ジメトキシベンジルアミンの高真空ロータリーエバポレーター(rotavapor)蒸発での除去後、残った深紫色油状物をジエチルエーテルで処理して懸濁液を得て、それを濾過し、乾燥させて、粗表題化合物を深紫色固体として得る、m.p.232−237℃。
N−[6−(2,4−ジメトキシ−ベンジルアミノ)−7−ニトロ−2,4−ジオキソ−1,4−ジヒドロ−2H−キナゾリン−3−イル]−メタンスルホンアミド(725mg、1.56mmol)ジクロロメタン(4ml)溶液に、トリフルオロ酢酸(0.5ml)を添加し、混合物を室温で30分撹拌する。次いで、溶媒をロータリーエバポレーター蒸発により除去して、オレンジ色固体を得て、それをジエチルエーテルに懸濁し、濾過し、残渣を3回ジエチルエーテルでおよび2回酢酸エチルで洗浄して、表題生成物を純粋オレンジ色固体として得る、m.p.326−335℃(分解)。
実施例9
N−(7−ニトロ−2,4−ジオキソ−6−ピロル−1−イル−1,4−ジヒドロ−2H−キナゾリン−3−イル)−メタンスルホンアミド:
N−(6−アミノ−7−ニトロ−2,4−ジオキソ−1,4−ジヒドロ−2H−キナゾリン−3−イル)−メタンスルホンアミド(90mg、0.285mmol)および2,5−ジメトキシテトラヒドロフラン(0.038ml、0.291mmol)酢酸(0.5ml)溶液を、80分還流する。得られる懸濁液を濾過し、残渣を酢酸エチルで洗浄する。濾液を真空で濃縮して褐色固体を得て、それをジエチルエーテルに懸濁し、濾過して褐色−オレンジ色固体を記載の純粋生成物として得る、m.p.243−250℃。
実施例10
N−[6−(3−ホルミル−ピロル−1−イル)−7−ニトロ−2,4−ジオキソ−1,4−ジヒドロ−2H−キナゾリン−3−イル]−メタンスルホンアミド:
N−(6−アミノ−7−ニトロ−2,4−ジオキソ−1,4−ジヒドロ−2H−キナゾリン−3−イル)−メタンスルホンアミド(470mg、1.49mmol)および2,5−ジメトキシテトラヒドロフラン−3−アルデヒド(796mg、4.47mmol)酢酸(0.5ml)溶液を5時間還流する。溶媒をロータリーエバポレーター蒸発により除去して、褐色油状物を得て、それを酢酸エチルに溶解し、3回水で洗浄する。有機層を硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、溶媒をロータリーエバポレーター蒸発により除去して、ほとんど純粋な表題化合物を褐色固体として得る、m.p.230−245℃(分解)。
実施例11
N−[6−(3−ヒドロキシメチル−ピロル−1−イル)−7−ニトロ−2,4−ジオキソ−1,4−ジヒドロ−2H−キナゾリン−3−イル]−メタンスルホンアミド:
N−[6−(3−ホルミル−ピロル−1−イル)−7−ニトロ−2,4−ジオキソ−1,4−ジヒドロ−2H−キナゾリン−3−イル]−メタンスルホンアミド(580mg、1.47mmol、前段階からの粗生成物)のメタノール(5ml)溶液に、水素化ホウ素ナトリウム(112mg、2.95mmol)を0℃で添加し、30分撹拌する。少量の酢酸を、過剰の水素化ホウ素ナトリウムを破壊するために添加する。反応混合物を酢酸エチルで希釈し、2回水で洗浄し、有機層の溶媒をロータリーエバポレーター蒸発により除去して、赤色−褐色油状物を得て、それを98:2から95:5のDCM/メタノールでのフラッシュクロマトグラフィーで精製して、表題化合物をオレンジ色固体として得る、m.p.250−270℃(分解)。
実施例12
N−[6−(2−メトキシ−1−メチル−エチルアミノ)−7−ニトロ−2,4−ジオキソ−1,4−ジヒドロ−2H−キナゾリン−3−イル]−メタンスルホンアミド:
200mg(0.63mmol)N−(6−フルオロ−7−ニトロ−2,4−ジオキソ−1,4−ジヒドロ−2H−キナゾリン−3−イル)−メタンスルホンアミド、0.27ml(2.51mmol)2−メトキシ−1−メチル−エチルアミンおよび3ml エタノールの混合物を、150℃で、密封バイアル中、マイクロ波反応器で15分加熱する。室温に冷却後、1M 水性塩酸を、5−6のpH値に達するまで添加する。得られる懸濁液を濾過し、残渣を水で洗浄し、60℃で乾燥させる。エーテル−ヘキサンからの結晶化により、82mg(34%)の表題化合物を、赤色結晶として得る、m.p.103−111℃。
実施例13
N−[6−(2−ベンジルオキシ−エチルアミノ)−7−ニトロ−2,4−ジオキソ−1,4−ジヒドロ−2H−キナゾリン−3−イル]−メタンスルホンアミド:
318mg(1mmol)N−(6−フルオロ−7−ニトロ−2,4−ジオキソ−1,4−ジヒドロ−2H−キナゾリン−3−イル)−メタンスルホンアミド、605mg(4.0mmol)2−ベンジルオキシ−エチルアミンおよび3.2ml エタノールの混合物を120℃で、密封バイアル中、マイクロ波反応器で10分加熱する。室温に冷却後、1M 水性塩酸を、〜3のpH値に達するまで添加する。得られた混合物を酢酸エチルで抽出する。有機相を分離し、水および塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させ、蒸発させる。残渣のジクロロ−メタン−メタノール(93:7)でのシリカクロマトグラフィーおよびテトラヒドロフラン−ヘキサンからの結晶化により、261mg(58%)の表題化合物を、赤色結晶として得る、m.p.204℃(分解)。
実施例14
N−(6−シクロペンチルアミノ−7−ニトロ−2,4−ジオキソ−1,4−ジヒドロ−2H−キナゾリン−3−イル)−メタンスルホンアミド:
140mg(0.44mmol)N−(6−フルオロ−7−ニトロ−2,4−ジオキソ−1,4−ジヒドロ−2H−キナゾリン−3−イル)−メタンスルホンアミド、0.17ml(1.76mmol)シクロペンチルアミンおよび3ml エタノールの混合物を150℃で、密封バイアル中、マイクロ波反応器で5分加熱する。室温に冷却後、水を添加し、得られる懸濁液を濾過する。濃水性塩酸を、濾液に2−3のpH値に到達するまで添加し、形成した懸濁液を濾過する。残渣をエーテル−ヘキサンから結晶化して、52mg(31%)の表題化合物を、赤色結晶として得る、m.p.146−155℃。
実施例15
N−(6−メトキシ−7−ニトロ−2,4−ジオキソ−1,4−ジヒドロ−2H−キナゾリン−3−イル)−メタンスルホンアミド:
ヘキサン中、2.06ml(4.12mmol)2M溶液のジアゾメチル−トリメチル−シランを、20℃に軽く冷やしながら1.0g(4.13mmol)2−アセチルアミノ−5−フルオロ−4−ニトロ−安息香酸の15ml メタノールおよび35ml ベンゼン溶液に添加する。15分後のHPLC分析は、まだ約50%の出発物質が存在することを示す。さらに2.4ml(4.8mmol)ジアゾメチル−トリメチル−シラン溶液を添加する。約16時間放置後、出発物質はHPLCで検出できない。0.5ml 氷酢酸を添加し、反応混合物を蒸発乾固する。トルエンを添加し、混合物を再び蒸発させる。得られる残渣を還流している酢酸エチルに溶解し、ヘキサンを添加し、形成した結晶を濾過し、ヘキサンで洗浄し、約0.01トールおよび50℃で乾燥させて、912mg(86%)の2−アセチルアミノ−5−フルオロ−4−ニトロ−安息香酸メチルエステルを得る、m.p.124−126℃。
256mg(1.0mmol)2−アセチルアミノ−5−フルオロ−4−ニトロ−安息香酸メチルエステルを5.1ml 還流している無水メタノールに溶解し、23℃まで冷やし、それにより幾分かの物質が再結晶する。81mg(1.5mmol)ナトリウムメタノラートを添加し、混合物をアルゴン下、室温で16時間撹拌する。酢酸を5のpH値に到達するまで添加し、得られた混合物を酢酸エチルおよび水に分配し、有機相を分離し、水および塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、蒸発させる。残渣を100gのシリカゲル(0.04−063mm)で、トルエン−酢酸エチル(3:1)、フラクションサイズ12mlでクロマトグラフィーする。フラクション37−46を合わせ、蒸発させ、77mg(28%)の2−アセチルアミノ−5−メトキシ−4−ニトロ−安息香酸メチルエステル黄色がかった結晶として得る、m.p.141−143℃。
0.12ml 硫酸98%を0℃(発熱反応)で、69mg(0.257mmol)2−アセチルアミノ−5−メトキシ−4−ニトロ−安息香酸メチルエステル、0.69ml メタノールおよび0.12ml 水中の懸濁液に滴下する。次いで、混合物を70℃で30分加熱し、室温に冷却し、氷、水および酢酸エチルの混合物上に注ぎ、pHを濃重炭酸カリウム溶液で6に調整する。有機相を分離し、塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、蒸発させ、46mg(79%)の2−アミノ−5−メトキシ−4−ニトロ−安息香酸メチルエステルを赤色−褐色結晶として得る、m.p.127−129℃。
0.5ml ホスゲンのトルエン溶液(20%)を、35mg(0.155mmol)2−アミノ−5−メトキシ−4−ニトロ−安息香酸メチルエステルのトルエン懸濁液に−15℃で滴下する。混合物を室温に1時間で温め、次いで還流温度に加熱する。45分後、アルゴンを還流している黄色溶液に30分通し、そして2時間、室温で通す。反応混合物を蒸発させ、残渣を室温および9mbarで1時間乾燥させ、45mgの粗2−イソシアナト−5−メトキシ−4−ニトロ−安息香酸メチルエステルを得る。43mgのこの物質を0.91ml 無水テトラヒドロフランに懸濁させ、17mgのメタンスルホニルヒドラジドを添加し、懸濁液を室温で1時間撹拌する。1.0ml 無水テトラヒドロフランおよび0.045ml ヒューニッヒの塩基を添加し、撹拌を室温で18時間続ける。反応混合物を蒸発させ、残渣を水および酢酸エチルの混合物に溶解し、水層を、1M 水性塩酸の添加によりpH〜2に調整する。有機相を分離し、水および塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、蒸発させる。得られる物質をテトラヒドロフランから結晶化させ、2ml トルエンおよび0.02ml ヒューニッヒの塩基を添加し、混合物を3時間還流する。反応混合物を蒸発させ、1ml 水を添加し、pHを1に1N 水性塩酸の添加により調整する。懸濁液を室温で1時間撹拌し、次いで濾過し、残渣を水で洗浄する。残った結晶を還流しているテトラヒドロフランに溶解し、ペンタンを添加し、形成した結晶を濾過し、真空で100℃で乾燥させて、7mg(13%)のN−(6−メトキシ−7−ニトロ−2,4−ジオキソ−1,4−ジヒドロ−2H−キナゾリン−3−イル)−メタンスルホンアミドを明ベージュ色結晶として得る、m.p.>280℃。
実施例16
N−[6−(4−ブロモ−イミダゾル−1−イル)−7−ニトロ−2,4−ジオキソ−1,4−ジヒドロ−2H−キナゾリン−3−イル]−メタンスルホンアミド:
20mg(0.062mmol)N−(6−フルオロ−7−ニトロ−2,4−ジオキソ−1,4−ジヒドロ−2H−キナゾリン−3−イル)−メタンスルホンアミド、56mg(0.372mmol)4−ブロモ−1H−イミダゾールおよび0.1ml DMSOの混合物を120℃で16時間加熱する。室温に冷却後、反応混合物を酢酸エチルおよび水に分配し、有機相を分離し、水および塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、蒸発させる。残渣を、ジクロロ−メタン−メタノール(95:5)を使用したシリカゲルクロマトグラフィーに付し、所望の生成物を含むフラクションを合わせ、蒸発させて、6mg(21%)の表題化合物を得る。MS(ES
−):m/e=445(M
−)。
実施例17
N−[7−ニトロ−2,4−ジオキソ−6−(4−フェニル−イミダゾル−1−イル)−1,4−ジヒドロ−2H−キナゾリン−3−イル]−メタンスルホンアミド:
50mg(0.156mmol)N−(6−フルオロ−7−ニトロ−2,4−ジオキソ−1,4−ジヒドロ−2H−キナゾリン−3−イル)−メタンスルホンアミド、139mg(0.936mmol)4−フェニル−1H−イミダゾールおよび0.25ml DMSOの混合物を120℃で3.5時間加熱する。室温に冷却後、反応混合物を酢酸エチルおよび水に分配し、有機相を分離し、水および塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、蒸発させる。残渣をテトラヒドロフラン−ヘキサン(80:20)を使用したシリカゲルクロマトグラフィーに付し、所望の生成物を含むフラクションを合わせ、蒸発させ、53mg(77%)の表題化合物を得る。MS(ES
−):m/e=441(M−1
−)。
実施例18
N−{6−[4−(4−メトキシ−フェニル)−イミダゾル−1−イル]−7−ニトロ−2,4−ジオキソ−1,4−ジヒドロ−2H−キナゾリン−3−イル}−メタンスルホンアミド:
75mg(0.233mmol)N−(6−フルオロ−7−ニトロ−2,4−ジオキソ−1,4−ジヒドロ−2H−キナゾリン−3−イル)−メタンスルホンアミド、209mg(1.165mmol)4−(4−メトキシ−フェニル)−1H−イミダゾールおよび0.3ml DMSOの混合物を120℃で3.5時間加熱する。室温に冷却後、反応混合物を酢酸エチルおよび水に分配し、有機相を分離し、水および塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、蒸発させる。残渣を、ジクロロ−メタン−メタノール(95:5)を使用するシリカゲルクロマトグラフィーに付し、所望の生成物を含むフラクションを合わせ、蒸発させる。残渣をジクロロ−メタン、痕跡量のメタノールおよび酢酸イソプロピルから結晶化させ、56mg(51%)の表題化合物を得る、m.p.268−271℃。
一般法A(GPA):
N−(6−フルオロ−7−ニトロ−2,4−ジオキソ−1,4−ジヒドロ−2H−キナゾリン−3−イル)−メタンスルホンアミド(30mg、0.0943mmol)EtOH懸濁液に求核原子(0.943mmol、10当量)を室温で添加する。反応混合物は急速に黄色−オレンジ色に代わり、150℃で、マイクロ波反応器中、出発物質の消失に応じて(HPLCモニタリング)、6から40分の時間枠で加熱する。溶媒を蒸発させ、粗物質をDMSOに溶解するか、珪藻土Isolute(登録商標)吸収剤HM−Nに吸着させ、逆相C18 MPLCで精製する。
一般法B(GPB):
N−(6−フルオロ−7−ニトロ−2,4−ジオキソ−1,4−ジヒドロ−2H−キナゾリン−3−イル)−メタン−スルホンアミド(30mg、0.0943mmol)DMSO溶液に、求核原子(0.471mmol、5当量)を室温で添加する。反応混合物を120℃でN2下16時間加熱する。粗溶液を逆相C18 MPLCで精製する。
HPLC特異性:保持時間(Rt)は、溶媒流1.4ml/分として、水+0.1%TFA/アセトニトリル+0.1%TFA 5/95から95/5を8分にわたりを適用し、Macherey-NagelカラムCC 70/4.6 Nucleosil 100-3 C18を備えたWaters HPLCアライアンス−HTシステムで得る。
実施例19
N−(6−ベンジルアミノ−7−ニトロ−2,4−ジオキソ−1,4−ジヒドロ−2H−キナゾリン−3−イル)−メタンスルホンアミド:N−(6−フルオロ−7−ニトロ−2,4−ジオキソ−1,4−ジヒドロ−2H−キナゾリン−3−イル)−メタンスルホンアミド(20mg、0.0628mmol)をベンジルアミンとGPAに従い反応させ、8mg(31%)の赤色粉末を得る。Rt=3.45分。
実施例20
N−[6−(4−フルオロ−ベンジルアミノ)−7−ニトロ−2,4−ジオキソ−1,4−ジヒドロ−2H−キナゾリン−3−イル]−メタンスルホンアミド:N−(6−フルオロ−7−ニトロ−2,4−ジオキソ−1,4−ジヒドロ−2H−キナゾリン−3−イル)−メタンスルホンアミド(30mg、0.0943mmol)を4−フルオロ−ベンジルアミンとGPAに従い反応させ、5mg(12.5%)の赤色粉末を得る。Rt=5.00分。
実施例21
N−[6−(2−ヒドロキシ−エチルアミノ)−7−ニトロ−2,4−ジオキソ−1,4−ジヒドロ−2H−キナゾリン−3−イル]−メタンスルホンアミド:N−(6−フルオロ−7−ニトロ−2,4−ジオキソ−1,4−ジヒドロ−2H−キナゾリン−3−イル)−メタンスルホンアミド(30mg、0.0943mmol)を2−アミノ−エタノールとGPAに従い反応させ、20mg(59%)の赤色粉末を得る。Rt=2.86分。
実施例22
N−[6−(2−モルホリン−4−イル−エチルアミノ)−7−ニトロ−2,4−ジオキソ−1,4−ジヒドロ−2H−キナゾリン−3−イル]−メタンスルホンアミド:N−(6−フルオロ−7−ニトロ−2,4−ジオキソ−1,4−ジヒドロ−2H−キナゾリン−3−イル)−メタンスルホンアミド(29mg、0.0912mmol)を2−モルホリン−4−イル−エチルアミンとGPAに従い反応させ、21mg(54%)の赤色粉末を得る。Rt=2.33分。
実施例23
N−[6−(4−メトキシ−ベンジルアミノ)−7−ニトロ−2,4−ジオキソ−1,4−ジヒドロ−2H−キナゾリン−3−イル]−メタンスルホンアミド:N−(6−フルオロ−7−ニトロ−2,4−ジオキソ−1,4−ジヒドロ−2H−キナゾリン−3−イル)−メタンスルホンアミド(30mg、0.0943mmol)を4−メトキシ−ベンジルアミンとGPAに従い反応させ、24.7mg(60%)の赤色粉末を得る。Rt=4.97分。
実施例24
N−{6−[(ベンゾ[1,3]ジオキソル−5−イルメチル)−アミノ]−7−ニトロ−2,4−ジオキソ−1,4−ジヒドロ−2H−キナゾリン−3−イル}−メタンスルホンアミド:N−(6−フルオロ−7−ニトロ−2,4−ジオキソ−1,4−ジヒドロ−2H−キナゾリン−3−イル)−メタンスルホンアミド(30mg、0.0943mmol)をベンゾ[1,3]ジオキソル−5−イル−メチルアミンとGPAに従い反応させ、9.1mg(21.5%)の赤色粉末を得る。Rt=4.86分。
実施例25
N−[7−ニトロ−2,4−ジオキソ−6−(4−フェニル−ピペラジン−1−イル)−1,4−ジヒドロ−2H−キナゾリン−3−イル]−メタンスルホンアミド:N−(6−フルオロ−7−ニトロ−2,4−ジオキソ−1,4−ジヒドロ−2H−キナゾリン−3−イル)−メタンスルホンアミド(30mg、0.0943mmol)を1−フェニル−ピペラジンとGPAに従い反応させ、28.6mg(66%)のオレンジ色粉末を得る。Rt=4.49分。
実施例26
N−[6−(2−メチル−イミダゾル−1−イル)−7−ニトロ−2,4−ジオキソ−1,4−ジヒドロ−2H−キナゾリン−3−イル]−メタンスルホンアミド:N−(6−フルオロ−7−ニトロ−2,4−ジオキソ−1,4−ジヒドロ−2H−キナゾリン−3−イル)−メタンスルホンアミド(25mg、0.0786mmol)を2−メチル−1H−イミダゾールとGPAに従い反応させ、14.5mg(49%)の黄色がかった粉末を得る。Rt=1.98分。
実施例27
N−[7−ニトロ−2,4−ジオキソ−6−(4−フェニル−ブチルアミノ)−1,4−ジヒドロ−2H−キナゾリン−3−イル]−メタンスルホンアミド:N−(6−フルオロ−7−ニトロ−2,4−ジオキソ−1,4−ジヒドロ−2H−キナゾリン−3−イル)−メタンスルホンアミド(20mg、0.0628mmol)を4−フェニル−ブチルアミンGPAに従い反応させるが、しかし、低溶解性のために、分取TLC(溶離剤:ヘキサン/酢酸エチル/酢酸、3/7/0.1)で精製し、5.4mg(19%)の赤色粉末を得る。Rt=5.93分。
実施例28
N−{6−[4−(4−アセチル−フェニル)−ピペラジン−1−イル]−7−ニトロ−2,4−ジオキソ−1,4−ジヒドロ−2H−キナゾリン−3−イル}−メタンスルホンアミド:N−(6−フルオロ−7−ニトロ−2,4−ジオキソ−1,4−ジヒドロ−2H−キナゾリン−3−イル)−メタンスルホンアミド(20mg、0.0628mmol)を1−(4−ピペラジン−1−イル−フェニル)−エタノンとGPAに従い反応させ、14mg(44%)のオレンジ色粉末を得る。Rt=3.85分。
実施例29
N−(7−ニトロ−2,4−ジオキソ−6−[1,2,4]トリアゾル−1−イル−1,4−ジヒドロ−2H−キナゾリン−3−イル)−メタンスルホンアミド:N−(6−フルオロ−7−ニトロ−2,4−ジオキソ−1,4−ジヒドロ−2H−キナゾリン−3−イル)−メタンスルホンアミド(20mg、0.0628mmol)を1H−[1,2,4]トリアゾールとGPBに従い反応させ、19mg(83%)の黄色がかった粉末を得る。Rt=2.87分。
実施例30
N−[7−ニトロ−2,4−ジオキソ−6−(2−フェノキシ−エチルアミノ)−1,4−ジヒドロ−2H−キナゾリン−3−イル]−メタンスルホンアミド:N−(6−フルオロ−7−ニトロ−2,4−ジオキソ−1,4−ジヒドロ−2H−キナゾリン−3−イル)−メタンスルホンアミド(20mg、0.0628mmol)を2−フェノキシ−エチルアミンとGPAに従い反応させ、14mg(52%)の赤色粉末を得る。Rt=5.25分。
実施例31
N−[6−(2−メトキシ−エチルアミノ)−7−ニトロ−2,4−ジオキソ−1,4−ジヒドロ−2H−キナゾリン−3−イル]−メタンスルホンアミド:N−(6−フルオロ−7−ニトロ−2,4−ジオキソ−1,4−ジヒドロ−2H−キナゾリン−3−イル)−メタンスルホンアミド(20mg、0.0628mmol)を2−メトキシ−エチルアミンとGPAに従い反応させ、8.5mg(36%)の赤色粉末を得る。Rt=3.84分。
実施例32
N−(7−ニトロ−2,4−ジオキソ−6−ピラゾル−1−イル−1,4−ジヒドロ−2H−キナゾリン−3−イル)−メタンスルホンアミド:N−(6−フルオロ−7−ニトロ−2,4−ジオキソ−1,4−ジヒドロ−2H−キナゾリン−3−イル)−メタンスルホンアミド(30mg、0.0943mmol)と1H−ピラゾールとGPBに従い反応させ、9.4mg(27%)の赤色粉末を得る。Rt=3.64分。
実施例33
N−[6−(4−メチル−イミダゾル−1−イル)−7−ニトロ−2,4−ジオキソ−1,4−ジヒドロ−2H−キナゾリン−3−イル]−メタンスルホンアミド:N−(6−フルオロ−7−ニトロ−2,4−ジオキソ−1,4−ジヒドロ−2H−キナゾリン−3−イル)−メタンスルホンアミド(25mg、0.0786mmol)と4−メチル−1H−イミダゾールとGPBに従い反応させ、12.6mg(43%)の黄色がかった粉末を5対1位置異性体混合物として得る。Rt=2.11分。
実施例34
N−{6−[2−(1H−イミダゾル−4−イル)−エチルアミノ]−7−ニトロ−2,4−ジオキソ−1,4−ジヒドロ−2H−キナゾリン−3−イル}−メタンスルホンアミド:N−(6−フルオロ−7−ニトロ−2,4−ジオキソ−1,4−ジヒドロ−2H−キナゾリン−3−イル)−メタンスルホンアミド(20mg、0.0628mmol)を2−(1H−イミダゾル−4−イル)−エチルアミンとGPAに従い反応させ、9.6mg(37%)の赤色粉末を得る。Rt=2.65分。
実施例35
N−(6−シクロプロピルアミノ−7−ニトロ−2,4−ジオキソ−1,4−ジヒドロ−2H−キナゾリン−3−イル)−メタンスルホンアミド:N−(6−フルオロ−7−ニトロ−2,4−ジオキソ−1,4−ジヒドロ−2H−キナゾリン−3−イル)−メタンスルホンアミド(30mg、0.0943mmol)をシクロプロピルアミンとGPAに従い反応させ、10mg(31%)の赤色粉末を得る。Rt=3.15分。
実施例36
N−[6−(シクロプロピルメチル−アミノ)−7−ニトロ−2,4−ジオキソ−1,4−ジヒドロ−2H−キナゾリン−3−イル]−メタンスルホンアミド:N−(6−フルオロ−7−ニトロ−2,4−ジオキソ−1,4−ジヒドロ−2H−キナゾリン−3−イル)−メタンスルホンアミド(33mg、0.1037mmol)をシクロプロピル−メチルアミンGPAに従い反応させるが、MPLC(ヘキサン/酢酸エチル/酢酸、95/5/01から40/60/0.1)で精製して、11mg(32%)の赤色粉末を得る。Rt=4.66分。
実施例37
N−[6−(3−ヒドロキシ−ピロリジン−1−イル)−7−ニトロ−2,4−ジオキソ−1,4−ジヒドロ−2H−キナゾリン−3−イル]−メタンスルホンアミド:N−(6−フルオロ−7−ニトロ−2,4−ジオキソ−1,4−ジヒドロ−2H−キナゾリン−3−イル)−メタンスルホンアミド(30mg、0.0943mmol)をピロリジン−3−オールとGPAに従い反応させ、21mg(58%)の赤色粉末を得る。Rt=4.22分。
実施例38
N−[6−(2−ヒドロキシ−プロピルアミノ)−7−ニトロ−2,4−ジオキソ−1,4−ジヒドロ−2H−キナゾリン−3−イル]−メタンスルホンアミド:N−(6−フルオロ−7−ニトロ−2,4−ジオキソ−1,4−ジヒドロ−2H−キナゾリン−3−イル)−メタンスルホンアミド(30mg、0.0943mmol)を1−アミノ−プロパン−2−オールとGPAに従い反応させ、23.1mg(65%)の赤色粉末を得る。Rt=3.07分。
実施例39
N−(6−イソプロピルアミノ−7−ニトロ−2,4−ジオキソ−1,4−ジヒドロ−2H−キナゾリン−3−イル)−メタンスルホンアミド:N−(6−フルオロ−7−ニトロ−2,4−ジオキソ−1,4−ジヒドロ−2H−キナゾリン−3−イル)−メタンスルホンアミド(30mg、0.0943mmol)をイソプロピルアミンとGPAに従い反応させ、19.6mg(58%)の赤色粉末を得る。Rt=4.44分。
実施例40
N−(7−ニトロ−2,4−ジオキソ−6−ピロリジン−1−イル−1,4−ジヒドロ−2H−キナゾリン−3−イル)−メタンスルホンアミド:N−(6−フルオロ−7−ニトロ−2,4−ジオキソ−1,4−ジヒドロ−2H−キナゾリン−3−イル)−メタンスルホンアミド(30mg、0.0943mmol)をピロリジンとGPAに従い反応させ、12.2mg(35%)のオレンジ色−明色粉末を得る。Rt=4.37分。
実施例41
N−{6−[4−(2−モルホリン−4−イル−2−オキソ−エチル)−イミダゾル−1−イル]−7−ニトロ−2,4−ジオキソ−1,4−ジヒドロ−2H−キナゾリン−3−イル}−メタンスルホンアミド:N−(6−フルオロ−7−ニトロ−2,4−ジオキソ−1,4−ジヒドロ−2H−キナゾリン−3−イル)−メタンスルホンアミド(30mg、0.0943mmol)を2−(1H−イミダゾル−4−イル)−1−モルホリン−4−イル−エタノンとGPBに従い反応させ、18.1mg(39%)の黄色粉末を得る。Rt=4.37分。
実施例42
N−{6−[(2−ヒドロキシ−エチル)−メチル−アミノ]−7−ニトロ−2,4−ジオキソ−1,4−ジヒドロ−2H−キナゾリン−3−イル}−メタンスルホンアミド:N−(6−フルオロ−7−ニトロ−2,4−ジオキソ−1,4−ジヒドロ−2H−キナゾリン−3−イル)−メタンスルホンアミド(30mg、0.0943mmol)を2−メチルアミノ−エタノールとGPAに従い反応させ、25mg(71%)のオレンジ色−暗色粉末を得る。Rt=2.98分。
実施例43
N−[6−(3−ヒドロキシ−プロピルアミノ)−7−ニトロ−2,4−ジオキソ−1,4−ジヒドロ−2H−キナゾリン−3−イル]−メタンスルホンアミド:N−(6−フルオロ−7−ニトロ−2,4−ジオキソ−1,4−ジヒドロ−2H−キナゾリン−3−イル)−メタンスルホンアミド(30mg、0.0943mmol)を3−アミノ−プロパン−1−オールとGPAに従い反応させ、24.1mg(68.5%)の赤色粉末を得る。Rt=3.09分。
実施例44
N−[6−(2−ヒドロキシ−1−メチル−エチルアミノ)−7−ニトロ−2,4−ジオキソ−1,4−ジヒドロ−2H−キナゾリン−3−イル]−メタンスルホンアミド:N−(6−フルオロ−7−ニトロ−2,4−ジオキソ−1,4−ジヒドロ−2H−キナゾリン−3−イル)−メタンスルホンアミド(30mg、0.0943mmol)を2−アミノ−プロパン−1−オールとGPAに従い反応させ、25mg(71%)の赤色粉末を得る。Rt=3.21分。
実施例45
N−[6−(2−ヒドロキシ−1,1−ジメチル−エチルアミノ)−7−ニトロ−2,4−ジオキソ−1,4−ジヒドロ−2H−キナゾリン−3−イル]−メタンスルホンアミド:N−(6−フルオロ−7−ニトロ−2,4−ジオキソ−1,4−ジヒドロ−2H−キナゾリン−3−イル)−メタンスルホンアミド(30mg、0.0943mmol)を2−アミノ−2−メチル−プロパン−1−オールとGPAに従い反応させ、14.2mg(39%)の赤色粉末を得る。Rt=3.55分。
実施例46
N−[6−(4,5−ジメチル−イミダゾル−1−イル)−7−ニトロ−2,4−ジオキソ−1,4−ジヒドロ−2H−キナゾリン−3−イル]−メタンスルホンアミド:N−(6−フルオロ−7−ニトロ−2,4−ジオキソ−1,4−ジヒドロ−2H−キナゾリン−3−イル)−メタンスルホンアミド(30mg、0.0943mmol)を4,5−ジメチル−1H−イミダゾールとGPBに従い反応させ、18mg(48%)の白色粉末を得る。Rt=2.43分。
実施例47
N−{6−[ビス−(2−ヒドロキシ−エチル)−アミノ]−7−ニトロ−2,4−ジオキソ−1,4−ジヒドロ−2H−キナゾリン−3−イル}−メタンスルホンアミド:N−(6−フルオロ−7−ニトロ−2,4−ジオキソ−1,4−ジヒドロ−2H−キナゾリン−3−イル)−メタンスルホンアミド(30mg、0.0943mmol)を2−(2−ヒドロキシ−エチルアミノ)−エタノールとGPAに従い反応させ、21mg(55%)の赤色粉末を得る。Rt=2.36分。
実施例48
N−アリル−2−[1−(3−メタンスルホニルアミノ−7−ニトロ−2,4−ジオキソ−1,2,3,4−テトラヒドロ−キナゾリン−6−イル)−1H−イミダゾル−4−イル]−アセトアミド:N−(6−フルオロ−7−ニトロ−2,4−ジオキソ−1,4−ジヒドロ−2H−キナゾリン−3−イル)−メタンスルホンアミド(30mg、0.0943mmol)をN−アリル−2−(1H−イミダゾル−4−イル)−アセトアミドとGPAに従い反応させ、28mg(52%)の黄色がかった粉末を得る。Rt=2.36分。
実施例49
[2−(3−メタンスルホニルアミノ−7−ニトロ−2,4−ジオキソ−1,2,3,4−テトラヒドロ−キナゾリン−6−イルアミノ)−エチル]−カルバミン酸tert−ブチルエステル:N−(6−フルオロ−7−ニトロ−2,4−ジオキソ−1,4−ジヒドロ−2H−キナゾリン−3−イル)−メタンスルホンアミド(30mg、0.0943mmol)を(2−アミノ−エチル)−カルバミン酸tert−ブチルエステルとGPAに従い反応させ、27mg(62%)の赤色粉末を得る。Rt=4.43分。
実施例50
N−[6−(2−アミノ−エチルアミノ)−7−ニトロ−2,4−ジオキソ−1,4−ジヒドロ−2H−キナゾリン−3−イル]−メタンスルホンアミド:[2−(3−メタンスルホニルアミノ−7−ニトロ−2,4−ジオキソ−1,2,3,4−テトラヒドロ−キナゾリン−6−イルアミノ)−エチル]−カルバミン酸tert−ブチルエステル(10mg、0.022mmol)ジクロロ−メタン(0.5ml)氷冷溶液に、トリフルオロ酢酸(0.25ml)を添加する。反応混合物を0℃で3時間撹拌する。混合物を濾過し、得られる赤色固体を真空下で乾燥させて、9mg(87%)の赤色粉末を得る。Rt=2.13分。
実施例51
N−[6−(1−ヒドロキシメチル−2−メチル−プロピルアミノ)−7−ニトロ−2,4−ジオキソ−1,4−ジヒドロ−2H−キナゾリン−3−イル]−メタンスルホンアミド:N−(6−フルオロ−7−ニトロ−2,4−ジオキソ−1,4−ジヒドロ−2H−キナゾリン−3−イル)−メタンスルホンアミド(30mg、0.0943mmol)を2−アミノ−3−メチル−ブタン−1−オールとGPAに従い反応させ、17mg(45%)の赤色粉末を得る。Rt=4.00分。
実施例52
N−[6−(1−ヒドロキシメチル−プロピルアミノ)−7−ニトロ−2,4−ジオキソ−1,4−ジヒドロ−2H−キナゾリン−3−イル]−メタンスルホンアミド:N−(6−フルオロ−7−ニトロ−2,4−ジオキソ−1,4−ジヒドロ−2H−キナゾリン−3−イル)−メタンスルホンアミド(30mg、0.0943mmol)を2−アミノ−ブタン−1−オールとGPAに従い反応させ、14.5mg(40%)の赤色粉末を得る。Rt=3.60分。
実施例53
N−[6−((S)−2−ヒドロキシ−1−メチル−エチルアミノ)−7−ニトロ−2,4−ジオキソ−1,4−ジヒドロ−2H−キナゾリン−3−イル]−メタンスルホンアミド:N−(6−フルオロ−7−ニトロ−2,4−ジオキソ−1,4−ジヒドロ−2H−キナゾリン−3−イル)−メタンスルホンアミド(30mg、0.0943mmol)を(S)−2−アミノ−プロパン−1−オールとGPAに従い反応させ、21.4mg(61%)の赤色粉末を得る。Rt=3.20分。
実施例54
N−[6−((R)−2−ヒドロキシ−1−フェニル−エチルアミノ)−7−ニトロ−2,4−ジオキソ−1,4−ジヒドロ−2H−キナゾリン−3−イル]−メタンスルホンアミド:N−(6−フルオロ−7−ニトロ−2,4−ジオキソ−1,4−ジヒドロ−2H−キナゾリン−3−イル)−メタンスルホンアミド(30mg、0.0943mmol)を(R)−2−アミノ−2−フェニル−エタノールとGPAに従い反応させ、31.2mg(75%)の赤色粉末を得る。Rt=4.11分。
実施例55
N−[6−((S)−3−ヒドロキシ−ピロリジン−1−イル)−7−ニトロ−2,4−ジオキソ−1,4−ジヒドロ−2H−キナゾリン−3−イル]−メタンスルホンアミド:N−(6−フルオロ−7−ニトロ−2,4−ジオキソ−1,4−ジヒドロ−2H−キナゾリン−3−イル)−メタンスルホンアミド(30mg、0.0943mmol)を(S)−ピロリジン−3−オールとGPAに従い反応させ、25mg(69%)の赤色粉末を得る。Rt=3.11分。
実施例56
N−[6−((R)−3−ヒドロキシ−ピロリジン−1−イル)−7−ニトロ−2,4−ジオキソ−1,4−ジヒドロ−2H−キナゾリン−3−イル]−メタンスルホンアミド:N−(6−フルオロ−7−ニトロ−2,4−ジオキソ−1,4−ジヒドロ−2H−キナゾリン−3−イル)−メタンスルホンアミド(30mg、0.0943mmol)を(R)−ピロリジン−3−オールとGPAに従い反応させ、25.6mg(60%)の赤色粉末を得る。Rt=3.09分。
実施例57
N−(6−アゼチジン−1−イル−7−ニトロ−2,4−ジオキソ−1,4−ジヒドロ−2H−キナゾリン−3−イル)−メタンスルホンアミド:N−(6−フルオロ−7−ニトロ−2,4−ジオキソ−1,4−ジヒドロ−2H−キナゾリン−3−イル)−メタンスルホンアミド(30mg、0.0943mmol)をアゼチジンとGPAに従い反応させ、15mg(45%)の赤色粉末を得る。Rt=3.92分。
実施例58
N−{6−[(R)−1−(3,4−ジメトキシ−フェニル)−2−ヒドロキシ−エチルアミノ]−7−ニトロ−2,4−ジオキソ−1,4−ジヒドロ−2H−キナゾリン−3−イル}−メタンスルホンアミド:N−(6−フルオロ−7−ニトロ−2,4−ジオキソ−1,4−ジヒドロ−2H−キナゾリン−3−イル)−メタンスルホンアミド(30mg、0.0943mmol)を(R)−2−アミノ−2−(3,4−ジメトキシ−フェニル)−エタノールとGPAに従い反応させ、24.8mg(53%)の赤色粉末を得る。Rt=3.80分。
実施例59
N−[6−(1−ヒドロキシメチル−ペンチルアミノ)−7−ニトロ−2,4−ジオキソ−1,4−ジヒドロ−2H−キナゾリン−3−イル]−メタンスルホンアミド:N−(6−フルオロ−7−ニトロ−2,4−ジオキソ−1,4−ジヒドロ−2H−キナゾリン−3−イル)−メタンスルホンアミド(30mg、0.0943mmol)を2−アミノ−ヘキサン−1−オールとGPAに従い反応させ、24mg(61%)の紫色粉末を得る。Rt=4.5分。
実施例60
N−(7−ニトロ−2,4−ジオキソ−6−[1,2,3]トリアゾル−1−イル−1,4−ジヒドロ−2H−キナゾリン−3−イル)−メタンスルホンアミド:N−(6−フルオロ−7−ニトロ−2,4−ジオキソ−1,4−ジヒドロ−2H−キナゾリン−3−イル)−メタンスルホンアミド(30mg、0.0943mmol)を1H−[1,2,3]トリアゾールとGPBに従い反応させ、8.5mg(25%)の白色粉末を得る。Rt=4.5分。
実施例61
N−{6−[(S)−2−ヒドロキシ−1−(1H−イミダゾル−4−イルメチル)−エチルアミノ]−7−ニトロ−2,4−ジオキソ−1,4−ジヒドロ−2H−キナゾリン−3−イル}−メタンスルホンアミド:N−(6−フルオロ−7−ニトロ−2,4−ジオキソ−1,4−ジヒドロ−2H−キナゾリン−3−イル)−メタンスルホンアミド(30mg、0.0943mmol)を(S)−2−アミノ−3−(1H−イミダゾル−4−イル)−プロパン−1−オールとGPAに従い反応させ、24.1mg(46%)の赤色粉末を得る。Rt=1.73分。
実施例62
N−[6−((S)−2−ヒドロキシ−1−フェニル−エチルアミノ)−7−ニトロ−2,4−ジオキソ−1,4−ジヒドロ−2H−キナゾリン−3−イル]−メタンスルホンアミド:N−(6−フルオロ−7−ニトロ−2,4−ジオキソ−1,4−ジヒドロ−2H−キナゾリン−3−イル)−メタンスルホンアミド(30mg、0.0943mmol)を(S)−2−アミノ−2−フェニル−エタノールとGPAに従い反応させ、25.8mg(76%)の赤色粉末を得る。Rt=4.10分。
実施例63
N−[6−((R)−1−ヒドロキシメチル−2−フェニル−エチルアミノ)−7−ニトロ−2,4−ジオキソ−1,4−ジヒドロ−2H−キナゾリン−3−イル]−メタンスルホンアミド:N−(6−フルオロ−7−ニトロ−2,4−ジオキソ−1,4−ジヒドロ−2H−キナゾリン−3−イル)−メタンスルホンアミド(30mg、0.0943mmol)を(R)−2−アミノ−3−フェニル−プロパン−1−オールとGPAに従い反応させ、22.2mg(65%)の紫色粉末を得る。Rt=4.40分。
実施例64
N−{6−[2−ヒドロキシ−1−(1H−インドル−3−イルメチル)−エチルアミノ]−7−ニトロ−2,4−ジオキソ−1,4−ジヒドロ−2H−キナゾリン−3−イル}−メタンスルホンアミド:N−(6−フルオロ−7−ニトロ−2,4−ジオキソ−1,4−ジヒドロ−2H−キナゾリン−3−イル)−メタンスルホンアミド(30mg、0.0943mmol)を2−アミノ−3−(1H−インドル−3−イル)−プロパン−1−オールとGPAに従い反応させ、18.8mg(33%)の赤色粉末を得る。Rt=4.27分。
実施例65
N−{6−[(R)−2−ヒドロキシ−1−(1H−イミダゾル−4−イルメチル)−エチルアミノ]−7−ニトロ−2,4−ジオキソ−1,4−ジヒドロ−2H−キナゾリン−3−イル}−メタンスルホンアミド:N−(6−フルオロ−7−ニトロ−2,4−ジオキソ−1,4−ジヒドロ−2H−キナゾリン−3−イル)−メタンスルホンアミド(30mg、0.0943mmol)を(R)−2−アミノ−3−(1H−イミダゾル−4−イル)−プロパン−1−オールとGPAに従い反応させ、22.7mg(43%)の赤色粉末を得る。Rt=1.73分。
実施例66
N−[6−(4−シアノメチル−イミダゾル−1−イル)−7−ニトロ−2,4−ジオキソ−1,4−ジヒドロ−2H−キナゾリン−3−イル]−メタンスルホンアミド:N−(6−フルオロ−7−ニトロ−2,4−ジオキソ−1,4−ジヒドロ−2H−キナゾリン−3−イル)−メタンスルホンアミド(30mg、0.0943mmol)を(1H−イミダゾル−4−イル)−アセトニトリルとGPBに従い反応させ、18.5mg(47%)の黄色粉末を得る。Rt=2.56分。
実施例67
N−[6−(4−メトキシメチル−イミダゾル−1−イル)−7−ニトロ−2,4−ジオキソ−1,4−ジヒドロ−2H−キナゾリン−3−イル]−メタンスルホンアミド:N−(6−フルオロ−7−ニトロ−2,4−ジオキソ−1,4−ジヒドロ−2H−キナゾリン−3−イル)−メタンスルホンアミド(50mg、0.157mmol)を4−メトキシメチル−1H−イミダゾールとGPBに従い反応させ、36mg(44%)の黄色粉末を得る。Rt=2.20分。
実施例68
N−(6−モルホリン−4−イル−2,4−ジオキソ−7−トリフルオロメチル−1,4−ジヒドロ−2H−キナゾリン−3−イル)−メタンスルホンアミド:
70mg(0.23mmole)の2−アミノ−5−モルホリン−4−イル−4−トリフルオロメチル−安息香酸メチルエステルを5ml ジクロロ−メタンに溶解し、23mg(0.076mmole)のトリホスゲンで処理する。15分後、0.025ml トリエチルアミンを懸濁液に添加する。透明溶液をさらに3時間、室温で撹拌し、その後26mg(0.23mmole)メタンスルホニルヒドラジドの2.5ml 乾燥テトラヒドロフラン溶液をシリンジを介して添加する。得られる懸濁液をさらに1時間、室温で撹拌し、0.3ml 1M水性水酸化ナトリウム溶液で処理し、一晩撹拌する。ロータリーエバポレーターを使用した溶媒蒸発後、残渣をジクロロ−メタンに溶解し、分取薄層クロマトグラフィープレートで、ジクロロ−メタン/メタノール9:1溶媒混合物を使用して精製し、N−(6−モルホリン−4−イル−2,4−ジオキソ−7−トリフルオロ−メチル−1,4−ジヒドロ−2H−キナゾリン−3−イル)−メタンスルホンアミドを得る、m.p.255−260℃。
出発物質2−アミノ−5−モルホリン−4−イル−4−トリフルオロメチル−安息香酸メチルエステルを下記の通り製造する:
20g(0.173mole)のカリウムt−ブトキシドの300ml 乾燥テトラヒドロフラン溶液を、窒素雰囲気下−78℃に冷却する。10g(46.87mmole)の1−フルオロ−4−ニトロ−2−トリフルオロメチル−ベンゼンおよび8.1ml(0.1mole)のクロロホルムの100ml 乾燥テトラヒドロフラン溶液をゆっくり添加し、その間温度を−75℃より低く保つ。暗色褐色溶液をさらに4ml クロロホルムおよび溶液の10gのカリウムt−ブトキシドの100ml テトラヒドロフラン溶液で連続的に処理する。3時間、−78℃の後、溶液を室温に達するまで撹拌し、蒸発乾固する。100ml 酢酸およびメタノール1:1混合物を添加する。残渣を500ml 酢酸エチルに溶解し、3回100ml 水性飽和塩化ナトリウム溶液で抽出する。有機相を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、蒸発させる。ジクロロ−メタン/メタノール9:1で溶出する400gのシリカゲルでのクロマトグラフィー後、純粋1−フルオロ−4−ニトロ−5−トリクロロビニル−2−トリフルオロメチル−ベンゼンを黄色油状物として得る。
300ml テトラクロロメタン、アセトニトリルおよび水(10:10:15)の溶媒混合物に、8.5g(25mmole)の1−フルオロ−4−ニトロ−5−トリクロロビニル−2−トリフルオロメチル−ベンゼン、1g(8mol%)の三塩化ルテニウム一水和物および23g(0.1mole)の過ヨウ素酸ナトリウムを連続的に添加する。60℃で16時間撹拌後、さらに1gの三塩化ルテニウム一水和物および23gの過ヨウ素酸ナトリウムを添加し、60℃での撹拌を4時間続ける。冷却した反応物をセライトで濾過し、濾液を蒸発乾固する。150ml 1M 水酸化ナトリウム溶液を添加し、2回150ml ジクロロ−メタンで抽出する。水相を濃塩酸で酸性化し、4回100ml ジクロロ−メタンで抽出する。合わせた有機相を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、蒸発させる。残渣をアセトン/石油エーテルから再結晶して、5−フルオロ−2−ニトロ−4−トリフルオロメチル−安息香酸を得る、m.p.142−145℃。
6.2g(24.5mmole)の5−フルオロ−2−ニトロ−4−トリフルオロメチル−安息香酸の250ml メタノール溶液を、9.28ml(73.5mmole)のトリメチルクロロシランで処理し、6日間還流温度に加熱し、その間、毎晩9.28ml トリメチルクロロシランを添加する。冷却した溶液を真空で蒸発させ、ジクロロ−メタンおよび水に分配する。合わせた有機相を2回50ml 0.5M 水酸化ナトリウム溶液でおよび50ml 塩水で抽出する。硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、蒸発させた後、結晶性残渣をアセトン/石油エーテルから再結晶して、5−フルオロ−2−ニトロ−4−トリフルオロメチル−安息香酸メチルエステルを得る、m.p.66−68℃。
134mg(0.5mmole)の5−フルオロ−2−ニトロ−4−トリフルオロメチル−安息香酸メチルエステルの5ml 乾燥テトラヒドロフラン溶液を、0.05ml(0.55mmole)のモルホリンで処理し、90分還流温度に加熱する。溶媒蒸発後、5−モルホリン−4−イル−2−ニトロ−4−トリフルオロメチル−安息香酸メチルエステルを黄色油状物として得る。
140mg(0.42mmole)の5−モルホリン−4−イル−2−ニトロ−4−トリフルオロメチル−安息香酸メチルエステルの10ml メタノール溶液を、30mgの10%パラジウム炭で処理し、室温で5バールの圧下、23時間水素化する。触媒濾過および溶媒蒸発後、純粋2−アミノ−5−モルホリン−4−イル−4−トリフルオロメチル−安息香酸メチルエステルを黄色油状物として得る。
実施例69
N−(2,4−ジオキソ−6−[1,2,4]トリアゾル−4−イル−7−トリフルオロメチル−1,4−ジヒドロ−2H−キナゾリン−3−イル)−メタンスルホンアミド:
65.0g(300mmol)N−(2−メチル−5−トリフルオロメチル−フェニル)−アセトアミドの520ml 濃H
2SO
4溶液を、152.5g(1.5mol)の硝酸カリウムの520ml 濃H
2SO
4溶液をN
2下滴下することにより処理し、混合物を室温に氷浴により保つ。次いで、混合物をさらに2時間、室温で撹拌し、次いで氷に注ぐ。懸濁液を濾過し、フィルターケーキを酢酸エチルに溶解し、無水Na
2SO
4で乾燥させ、濾過し、真空濃縮する。粗生成物をフラッシュクロマトグラフィー(SiO
2、ヘキサン/酢酸エチル1:1)で精製し、ニトロ化生成物を位置異性体混合物として得る(62.44g、238mmol)。
51.0g(195mmol)この粗生成物を1000ml 水に溶解し、100℃に加熱し、184g(1167mmol)過マンガン酸カリウムおよび70.4g(585mmol)硫酸マグネシウム一水和物を少しずつ添加することにより処理する。混合物を100℃でさらに2時間維持し、次いで室温に冷却する。次いで、混合物を濾過し、濾液を酢酸エチルで抽出する。有機相を無水Na2SO4で乾燥させ、濾過し、真空濃縮して、19.3g(27%、2段階で)の2−アセチルアミノ−5−ニトロ−4−トリフルオロメチル−安息香酸を黄色結晶として得る。1H-NMR(DMSO-d6, 400 MHz)9.13(s, 1H), 8.67(s, 1H), 1.98(s, 3H)。
49.5g(169mmol)2−アセチルアミノ−5−ニトロ−4−トリフルオロメチル−安息香酸の600ml メタノールおよび100ml 水溶液を0℃に冷却し、71.1ml(1.33mol)の濃H
2SO
4を滴下する。添加終了後、混合物を還流温度に1時間加熱する。次いで、混合物を0℃に冷却し、pHを10に30%水性NaOH溶液で合わせ、それを1時間撹拌する。メタノールを留去し、残った水溶液を水で希釈し、t−ブチルメチルエーテルで希釈する。水相を濃HCl溶液で酸性化し、得られる黄色懸濁液を濾過し、水で洗浄する。固体を真空で100℃で乾燥させて、28.3g(67%)の2−アミノ−5−ニトロ−4−トリフルオロメチル−安息香酸を得る、m.p.237℃。
28g(112mmol)2−アミノ−5−ニトロ−4−トリフルオロメチル−安息香酸の550ml メタノールを窒素下0℃に冷却し、濃H
2SO
4を温度を20℃付近に維持するために滴下する。添加終了後、混合物を還流温度に24時間加熱する。それを次いで、室温に冷却し、混合物を約50mlまで真空濃縮する。この残渣を氷に注ぎ、酢酸エチルで抽出する。有機相をNaHCO
3飽和水溶液および塩水で洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させ、濾過し、真空濃縮する。粗生成物をトルエンで再結晶して、26.7g(90%)の2−アミノ−5−ニトロ−4−トリフルオロメチル−安息香酸メチルエステルを黄色結晶として得る、m.p.174−175℃。
2.0g(7.57mmol)2−アミノ−5−ニトロ−4−トリフルオロメチル−安息香酸メチルエステルの20ml 無水酢酸溶液を還流温度に4時間加熱する。混合物を室温に冷却し、真空濃縮する。残渣を酢酸エチルに取り込み、水、水性飽和NaHCO
3溶液および塩水で洗浄する。有機相をNa
2SO
4で乾燥させ、濾過し、真空濃縮する。フラッシュクロマトグラフィー(SiO
2、ヘキサン/酢酸エチル3:1)による精製により、1.79g(77%)の2−アセチルアミノ−5−ニトロ−4−トリフルオロメチル−安息香酸メチルエステルを黄色結晶として得る、m.p.75−80℃。
1.7g(5.55mmol)2−アセチルアミノ−5−ニトロ−4−トリフルオロメチル−安息香酸メチルエステルの29ml メタノール溶液を、250mgのPd/C(10%)で処理し、混合物を5バールの水素下20分撹拌する。混合物を濾過し、濾液真空濃縮して、1.58g(定量的)の2−アセチルアミノ−5−アミノ−4−トリフルオロメチル−安息香酸メチルエステルを黄色結晶として得る、m.p.143−152℃。
1.55g(5.6mmol)2−アセチルアミノ−5−アミノ−4−トリフルオロメチル−安息香酸メチルエステル、1.48g(16.8mmol)1,2−ジホルミルヒドラジン、および5.5ml(39.2mmol)トリエチルアミンの40ml ピリジン溶液を、10.8ml(85.3mmol)トリメチルシリルクロライドの滴下により処理する。次いで、混合物を100℃で18時間加熱し、室温に冷却する。それを次いで、さらに1.48g(16.8mmol)1,2−ジホルミルヒドラジン、5.5ml(39.2mmol)トリエチルアミンおよび10.8ml(85.3mmol)トリメチルシリルクロライドで処理し、100℃で24時間加熱する。混合物を室温に冷却し、真空濃縮し、残渣を水に取り込み、酢酸エチルで抽出する。水相を4M 水性HCl溶液でpH4−5に酸性化し、塩化ナトリウムで飽和させる。この水相を酢酸エチルで抽出し、この有機相をNa
2SO
4で乾燥させ、濾過し、真空濃縮する。粗生成物を酢酸エチルでの再結晶により、1.34g(76%)の2−アセチルアミノ−5−[1,2,4]トリアゾル−4−イル−4−トリフルオロメチル−安息香酸を得る、MS(ESI):m/e=315 [M+H]。
1.3g(4.14mmol)2−アセチルアミノ−5−[1,2,4]トリアゾル−4−イル−4−トリフルオロメチル−安息香酸の15ml メタノール溶液を、3.1ml(6.21mmol)ヘキサン中2Mのトリメチルシリルジアゾメタン溶液の滴下により処理する。混合物を1時間、室温で撹拌し、さらに1.5ml(3.00mmol)トリメチルシリルジアゾメタンのヘキサン(2M)溶液を添加する。1時間後、本反応を氷酢酸をガス発生が観察されなくなるまで添加することによりクエンチする。混合物を真空濃縮し、残渣を酢酸エチルに取り込み、水で洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させ、濾過し、真空濃縮する。フラッシュクロマトグラフィー(SiO
2、勾配100%酢酸エチルから酢酸エチル/メタノール9:1)による精製により、456mg(34%)の2−アセチルアミノ−5−[1,2,4]トリアゾル−4−イル−4−トリフルオロメチル−安息香酸メチルエステルを黄色結晶として得る、m.p.180−184℃。
450mg(1.43mmol)2−アセチルアミノ−5−[1,2,4]トリアゾル−4−イル−4−トリフルオロメチル−安息香酸メチルエステルの5ml メタノールおよび1ml 水溶を0℃に冷却し、0.6ml(11.3mmol)濃H
2SO
4の滴下により処理する。次いで、混合物を還流温度に30分加熱し、室温に冷却する。それを氷に注ぎ、得られた混合物を酢酸エチルで抽出する。有機相をNa
2SO
4で乾燥させ、濾過し、真空濃縮する。粗生成物を酢酸エチル/ヘキサンで再結晶して、292mg(71%)の2−アミノ−5−[1,2,4]トリアゾル−4−イル−4−トリフルオロメチル−安息香酸メチルエステルを得る、m.p.184−186℃。
270mg(0.94mmol)2−アミノ−5−[1,2,4]トリアゾル−4−イル−4−トリフルオロメチル−安息香酸メチルエステルの5ml テトラヒドロフラン溶液を、室温でN
2下、93mg(0.31mmol)トリホスゲンで処理する。混合物を10分撹拌し、0.13ml(0.94mmol)トリエチルアミンを添加し、撹拌を3時間続ける。104mg(0.94mmol)メタンスルホニルヒドラジドを次いで添加し、混合物を1時間、室温で撹拌する。次いで、混合物を2ml 1M 水性NaOH溶液で処理し、さらに2時間撹拌するさらに2時間撹拌する。混合物のpHを4M 水性HCl溶液で4−5に調整し、混合物を真空濃縮する。残渣を酢酸エチルに取り込み、水で洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させ、濾過し、真空濃縮する。粗生成物を酢酸エチルで再結晶して、219mg(56%)のN−(2,4−ジオキソ−6−[1,2,4]トリアゾル−4−イル−7−トリフルオロメチル−1,4−ジヒドロ−2H−キナゾリン−3−イル)−メタンスルホンアミドを無色結晶として得る、m.p.231−237℃。
実施例70
エタンスルホン酸(2,4−ジオキソ−6−[1,2,4]トリアゾル−4−イル−7−トリフルオロメチル−1,4−ジヒドロ−2H−キナゾリン−3−イル)−アミド:
650mg(2.27mmol)2−アミノ−5−[1,2,4]トリアゾル−4−イル−4−トリフルオロメチル−安息香酸メチルエステルの15ml テトラヒドロフランを、室温でN
2下、225mg(0.76mmol)トリホスゲンで処理する。混合物を20分撹拌し、0.32ml(2.27mmol)トリエチルアミンを添加し、撹拌を3時間続ける。282mg(2.27mmol)エタンスルホニルヒドラジド(J.W. Powell and M.C. Whiting: The decomposition of sulphonylhydrazone salts I, Tetrahedron Vol. 7 (1959) 305)に記載の方法に準じて製造)を添加し、混合物を1時間、室温で撹拌する。次いで、混合物を5ml 1M 水性NaOH溶液で処理し、18時間撹拌する。混合物のpHを4M 水性HCl溶液で4−5に調整し、混合物を真空濃縮する。粗生成物をフラッシュクロマトグラフィー(SiO
2、酢酸エチル/メタノール19:1)で精製し、無色結晶を得て、それを酢酸エチル/ヘキサンで再結晶して、462mgのエタンスルホン酸(2,4−ジオキソ−6−[1,2,4]トリアゾル−4−イル−7−トリフルオロメチル−1,4−ジヒドロ−2H−キナゾリン−3−イル)−アミドを無色結晶として得る、m.p.185−195℃。
実施例71
1−(3−メタンスルホニルアミノ−2,4−ジオキソ−7−トリフルオロメチル−1,2,3,4−テトラヒドロ−キナゾリン−6−イル)−1H−[1,2,4]トリアゾール−3−カルボン酸エチルエステル:
613mg(14.0mmol)水素化ナトリウムの10ml 1−メチル−2−ピロリジノン溶液を0−5℃に冷却し、1.74g(12.4mmol)1H−[1,2,4]トリアゾール−3−カルボン酸エチルエステルの10ml 1−メチル−2−ピロリジノン溶液の8分にわたる滴下により処理する。混合物を1時間、0−5℃で撹拌し、3.00g(11.2mmol)5−フルオロ−2−ニトロ−4−トリフルオロメチル−安息香酸メチルエステルの10ml 1−メチル−2−ピロリジノン溶液を添加する。混合物をゆっくり室温に温め、18時間N
2下撹拌する。それを水に注ぎ、酢酸エチルで抽出する。有機相を分離し、Na
2SO
4で乾燥させ、濾過し、真空濃縮する。残渣をフラッシュクロマトグラフィー(SiO
2、ヘキサン/酢酸エチル1:1)で精製し、混合したフラクションをトルエンで再結晶して、全体で3.12g(71%)の1−(5−メトキシカルボニル−4−ニトロ−2−トリフルオロメチル−フェニル)−1H−[1,2,4]トリアゾール−3−カルボン酸エチルエステルを得る、m.p.190−192℃。
3.00g(7.73mmol)1−(5−メトキシカルボニル−4−ニトロ−2−トリフルオロメチル−フェニル)−1H[1,2,4]トリアゾール−3−カルボン酸エチルエステルの75ml メタノール/テトラヒドロフラン(1:1)溶液を400mgのPd/C(10%)で処理し、混合物を5バールのH
2下30分撹拌する。次いで、混合物を濾過し、濾液を真空濃縮する。粗生成物をイソプロパノールで再結晶して、2.47g(82%)の1−(4−アミノ−5−メトキシカルボニル−2−トリフルオロメチルフェニル)−1H−[1,2,4]トリアゾール−3−カルボン酸エチルエステルを白色結晶として得る、m.p.189−190℃。
1.07g(3.00mmol)1−(4−アミノ−5−メトキシカルボニル−2−トリフルオロメチルフェニル)−1H−[1,2,4]トリアゾール−3−カルボン酸エチルエステルの9ml ジクロロメタン溶液を、296mg(1.00mmol)トリホスゲンで室温でAr下処理する。混合物を15分撹拌し、0.42ml(3.00mmol)トリエチルアミンを滴下する。混合物を3時間撹拌し、330mg(3.00mmol)メタンスルホニルヒドラジドの3.3ml 無水テトラヒドロフラン溶液を添加する。混合物を17時間、室温でAr下撹拌する。懸濁液を濾過し、ジクロロメタンおよび水で洗浄し、真空乾燥させる。これらの無色結晶を20ml 無水ジオキサンに溶解し、0.83ml(4.86mmol)エチル−ジイソプロピル−アミンで室温でAr下処理する。混合物を17時間撹拌し、次いで真空濃縮する。残渣を酢酸エチルおよび水に取り込み、pHを1M 水性HCl溶液で3−4に調整する。有機相を分離し、2回塩水で洗浄し、無水Na
2SO
4で乾燥させ、濾過し、真空濃縮する。粗生成物をテトラヒドロフラン/ヘキサンで再結晶して、855mg(62%)の1−(3−メタンスルホニルアミノ−2,4−ジオキソ−7−トリフルオロメチル−1,2,3,4−テトラヒドロ−キナゾリン−6−イル)−1H−[1,2,4]トリアゾール−3−カルボン酸エチルエステルを無色結晶として得る、m.p.267−270℃。
実施例72
1−(3−メタンスルホニルアミノ−2,4−ジオキソ−7−トリフルオロメチル−1,2,3,4−テトラヒドロ−キナゾリン−6−イル)−1H−[1,2,4]トリアゾール−3−カルボン酸メチルアミド:
150mg(0.324mmol)1−(3−メタンスルホニルアミノ−2,4−ジオキソ−7−トリフルオロメチル−1,2,3,4−テトラヒドロ−キナゾリン−6−イル)−1H−[1,2,4]トリアゾール−3−カルボン酸エチルエステルの0.8ml メタノール溶液を0.40ml(3.24mmol)エタノール中〜8Mのメチルアミン溶液で処理する。混合物を22時間、室温で撹拌し、次いで真空濃縮する。粗生成物を水に取り込み、溶液のpHを1M 水性HCl溶液で3に調整し、混合物を3時間、0℃で撹拌する。結晶を濾過し、冷水で洗浄し、真空乾燥させて、124mg(86%)の1−(3−メタンスルホニルアミノ−2,4−ジオキソ−7−トリフルオロメチル−1,2,3,4−テトラヒドロ−キナゾリン−6−イル)−1H−[1,2,4]トリアゾール−3−カルボン酸メチルアミドを白色結晶として得る、m.p.257−260℃。
実施例73
N−(6−イミダゾル−1−イル−2,4−ジオキソ−7−トリフルオロメチル−1,4−ジヒドロ−2H−キナゾリン−3−イル)−メタンスルホンアミド:
100mg(0.379mmol)2−アミノ−5−ニトロ−4−トリフルオロメチル−安息香酸メチルエステルの1.5ml 乾燥トルエン懸濁液に、1.5ml 20%ホスゲンのトルエン溶液を−15℃で添加する。室温に温めた後、ホスゲン流を懸濁液に挿入し、同時に加熱を開始する。還流温度で、ホスゲン流を1時間維持し、次いでさらに1時間アルゴン流に代える。トルエンを留去し、110mg(100%)の2−イソシアナト−5−ニトロ−4−トリフルオロメチル−安息香酸メチルエステルをベージュ色固体として得る。IR(CHCl
3):2260cm
-1(s).
1H-NMR(CDCl
3, 360 MHz):4.05(s, 3H);7.55(s, 1H);8.65(s, 1H)。
110mg(0.379mmol)2−イソシアナト−5−ニトロ−4−トリフルオロメチル−安息香酸メチルエステルの1.7ml 乾燥テトラヒドロフラン41.7mg(0.379mmol)メタンスルホニルヒドラジド溶液に、0.6ml 乾燥テトラヒドロフランを室温で添加する。溶液は白色懸濁液に代わり、それを1時間撹拌し、次いで0.379ml 1M NaOH溶液を添加し、透明溶液の撹拌を4時間続ける。0.472ml 2M HCl溶液の添加およびテトラヒドロフランの蒸発後、沈殿を濾過し、50℃/0.1mmで乾燥させて、114mg(81%)のN−(6−ニトロ−2,4−ジオキソ−7−トリフルオロメチル−1,4−ジヒドロ−2H−キナゾリン−3−イル)−メタンスルホンアミドをわずかに黄色の粉末として得る、m.p.220−232℃(分解)。
1H-NMR(DMSO-d
6, 400 MHz):3.15(s, 3H);7.66(s, 1H);8.62(s, 1H);10.50(s, 1H);12.41(s, 1H)。
109mgのN−(6−ニトロ−2,4−ジオキソ−7−トリフルオロメチル−1,4−ジヒドロ−2H−キナゾリン−3−イル)−メタンスルホンアミドの3ml エタノールおよび3ml 酢酸溶液を、30mgの10%パラジウム炭素存在下水素化する。TLCで追跡して出発物質の消失後、反応混合物をエタノールおよび酢酸で希釈し、少し温める。触媒を濾取し、濾液を濃縮乾固する。残渣の酢酸エチルでのトリチュレーションにより、61mg(61%)のN−(6−アミノ−2,4−ジオキソ−7−トリフルオロメチル−1,4−ジヒドロ−2H−キナゾリン−3−イル)−メタンスルホンアミドを黄色粉末として得る、m.p.240℃(分解)。
1H-NMR(DMSO-d
6, 400 MHz):3.12(s, 3H);5.66(s, 2H);7.24(s, 1H);7.46(s, 1H);10.3(br s, 1H);11.4(br s, 1H)。
500mg(1.478mmol)N−(6−アミノ−2,4−ジオキソ−7−トリフルオロメチル−1,4−ジヒドロ−2H−キナゾリン−3−イル)−メタンスルホンアミド、0.111ml(1.478mmol)ホルムアルデヒド溶液(37%、水中)、0.170ml(1.478mmol)グリオキサル溶液(40%、水中)および114mg(1.478mmol)酢酸アンモニウムの3.7ml 酢酸溶液を、70℃の油浴で26時間加熱する。2時間、7時間および24時間後、当量の半分の(0.739mmol)ホルムアルデヒド溶液、グリオキサル溶液および酢酸アンモニウムを添加する。反応混合物を濃縮乾固し、テトラヒドロフラン/水3:4を使用してRP−18カラム(20μm粒子サイズ)中圧クロマトグラフィーで残渣を分画する。テトラヒドロフランのロータリーエバポレーターでの除去後、フラクションを凍結乾燥し、泡状物を集め、エタノール/水3:1から結晶化して、217mgのN−(6−イミダゾル−1−イル−2,4−ジオキソ−7−トリフルオロメチル−1,4−ジヒドロ−2H−キナゾリン−3−イル)−メタンスルホンアミドをわずかに黄色の粉末として得る、m.p.285−301℃(分解)。
実施例74
N−(2,4−ジオキソ−6−チオモルホリン−4−イル−7−トリフルオロメチル−1,4−ジヒドロ−2H−キナゾリン−3−イル)−メタンスルホンアミド:
240mg(0.90mmol)5−フルオロ−2−ニトロ−4−トリフルオロメチル−安息香酸メチルエステルおよび0.189ml(2.00mmol)チオモルホリンの2.5ml テトラヒドロフラン溶液を、還流温度で2時間加熱する。テトラヒドロフランの蒸発後、残渣を水および酢酸エチルに分配し、有機相を分離し、水および塩水で洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させ、濃縮して、310mgの2−ニトロ−5−チオモルホリン−4−イル−4−トリフルオロメチル−安息香酸メチルエステルを褐色粉末として得る、m.p.68−82℃。
300mgの2−ニトロ−5−チオモルホリン−4−イル−4−トリフルオロメチル−安息香酸メチルエステルの10ml 乾燥エタノール溶液を、60mgのラネイニッケル存在下で水素化する。触媒濾過後、溶液を蒸発乾固して、233mgの2−アミノ−5−チオモルホリン−4−イル−4−トリフルオロメチル−安息香酸メチルエステルを黄色粉末として得る、m.p.85−117℃(分解)。
100mg(0.312mmol)2−アミノ−5−チオモルホリン−4−イル−4−トリフルオロメチル−安息香酸メチルエステルの2ml 乾燥トルエン懸濁液に、1.5ml 20%ホスゲンのトルエン溶液を0℃で添加する。室温に温めた後、ホスゲン流を懸濁液に挿入し、同時に加熱を開始する。還流温度で、ホスゲン流を2時間維持し、次いでさらに1時間アルゴン流に代える。トルエンを留去し、126mg(>100%)の2−イソシアナト−5−チオモルホリン−4−イル−4−トリフルオロメチル−安息香酸メチルエステルを褐色固体として得て、次工程のために十分純粋である。
1H-NMR(CDCl
3, 360 MHz):2.75-2.80(m, 2H);3.15-3.20(m, 2H);4.00(s, 3H);7.40(s, 1H);7.95(s, 1H)。
120mg(0.310mmol)2−イソシアナト−5−チオモルホリン−4−イル−4−トリフルオロメチル−安息香酸メチルエステルの1.5ml 乾燥テトラヒドロフラン溶液に、37.5mg(0.341mmol)メタンスルホニルヒドラジドの0.5ml 乾燥テトラヒドロフラン溶液を室温で添加する。2.5時間撹拌後、0.340ml 1M NaOH溶液を添加し、撹拌を1.5時間続け、その後0.412ml 2M HCl溶液を添加する。テトラヒドロフランを蒸発させ、水相を3回酢酸エチルで抽出する。合わせた有機相を塩水で洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させ、濃縮乾固する。残渣を酢酸エチル/シクロヘキサン2:1を使用するシリカ(20μm粒子サイズ)中圧クロマトグラフィーで精製し、N−(2,4−ジオキソ−6−チオモルホリン−4−イル−7−トリフルオロメチル−1,4−ジヒドロ−2H−キナゾリン−3−イル)−メタンスルホンアミドをわずかに黄色の粉末として得る、m.p.245−260℃(分解)。
前記実施例と同じ一連の反応により、5−フルオロ−2−ニトロ−4−トリフルオロメチル−安息香酸メチルエステルおよび適当なアミンから出発して、下記化合物を製造する:
実施例75
N−(6−[1,4]オキサゼパン−4−イル−2,4−ジオキソ−7−トリフルオロメチル−1,4−ジヒドロ−2H−キナゾリン−3−イル)−メタンスルホンアミド:
わずかに黄色粉末、m.p.198−203℃
実施例76
N−[6−(4,4−ジフルオロ−ピペリジン−1−イル)−2,4−ジオキソ−7−トリフルオロメチル−1,4−ジヒドロ−2H−キナゾリン−3−イル]−メタンスルホンアミド:
黄色粉末、m.p.249−261℃(分解)
実施例77
N−[6−(1,4−ジオキサ−8−アザ−スピロ[4.5]デク−8−イル)−2,4−ジオキソ−7−トリフルオロメチル−1,4−ジヒドロ−2H−キナゾリン−3−イル]−メタンスルホンアミド:
黄色粉末、m.p.253−262℃
実施例78
N−[2,4−ジオキソ−6−(4−オキソ−ピペリジン−1−イル)−7−トリフルオロメチル−1,4−ジヒドロ−2H−キナゾリン−3−イル]−メタンスルホンアミド:
500mgのN−[6−(1,4−ジオキサ−8−アザ−スピロ[4.5]デク−8−イル)−2,4−ジオキソ−7−トリフルオロメチル−1,4−ジヒドロ−2H−キナゾリン−3−イル]−メタンスルホンアミドを15ml ジオキサン中の3.4ml 6M HCl溶液で26時間、室温で処理する。水で希釈後、水相を酢酸エチルで抽出し、有機相を分離し、塩水で洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させ、濃縮乾固して、490mgの黄色粉末を得る。この粉末から、280mgをアセトニトリル/水1:2を使用してRP−18カラム(20μm粒子サイズ)中圧クロマトグラフィーで分画する。生成物含有フラクションを合わせ、酢酸エチルで抽出し、有機相をNa
2SO
4で乾燥させ、濃縮して、180mgのN−[2,4−ジオキソ−6−(4−オキソ−ピペリジン−1−イル)−7−トリフルオロメチル−1,4−ジヒドロ−2H−キナゾリン−3−イル]−メタンスルホンアミドをわずかに黄色の粉末として得る、m.p.238−242℃。
実施例79
N−(6−アゼチジン−1−イル−2,4−ジオキソ−7−トリフルオロメチル−1,4−ジヒドロ−2H−キナゾリン−3−イル)−メタンスルホンアミド:
1.07g(4.0mmol)5−フルオロ−2−ニトロ−4−トリフルオロメチル−安息香酸メチルエステルおよび0.461ml(6.8mmol)アゼチジンの10ml テトラヒドロフラン溶液を、還流温度で90分加熱する。テトラヒドロフラン蒸発後、残渣を水および酢酸エチルに分配し、有機相を分離し、水および塩水で洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させ、濃縮して、1.19gの5−アゼチジン−1−イル−2−ニトロ−4−トリフルオロメチル−安息香酸メチルエステルを黄色粉末として得る、m.p.127−136℃。
1.10gの5−アゼチジン−1−イル−2−ニトロ−4−トリフルオロメチル−安息香酸メチルエステルの12ml テトラヒドロフラン溶液を、200mgのパラジウム炭素の存在下水素化する。触媒濾過後、溶液を蒸発乾固して、0.99gの2−アミノ−5−アゼチジン−1−イル−4−トリフルオロメチル−安息香酸メチルエステルを黄色粉末として得る、m.p.80−86℃。
129mg(0.470mmol)2−アミノ−5−アゼチジン−1−イル−4−トリフルオロメチル−安息香酸メチルエステル、0.082ml(0.470mmol)エチル−ジイソプロピル−アミン、0.066ml(0.470mmol)4−クロロホルミルクロロホルメートおよび4ml ジオキサンの混合物を45分撹拌し、続いて濃縮乾固する。残渣を水および酢酸エチルに分配し、有機相を分離し、水および塩水で洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させ、濃縮して、粘性塊を得て、それを酢酸エチル/シクロヘキサン1:4を使用するシリカ中圧クロマトグラフィーに付する。最初のフラクションから、蒸発後、123mgの5−アゼチジン−1−イル−2−(4−クロロ−フェノキシカルボニルアミノ)−4−トリフルオロメチル−安息香酸メチルエステルを黄色泡状物として得る。
1H-NMR(DMSO-d
6+D
2O):7.20 d, J=10 Hz, 2H;7.20 s, 1 H;7.15 s, 1H;6.75 d, J=10 Hz, 2H;3.85 s, 3H;3.75 t, J=7 Hz, 4H;2.15 pent, J=7 Hz, 2H。
115mg(0.268mmol)5−アゼチジン−1−イル−2−(4−クロロ−フェノキシカルボニルアミノ)−4−トリフルオロメチル−安息香酸メチルエステル、30mg(0.268mmol)メタンスルホニルヒドラジド、0.070ml(0.402mmol)エチルジイソプロピル−アミンおよび3ml ジオキサンの混合物を24時間、70℃で撹拌する。蒸発乾固後、残渣をアセトニトリル/水3:4を使用するRP−18カラム(20μm粒子サイズ)中圧クロマトグラフィーで分画する。生成物含有フラクションを合わせ、酢酸エチルで抽出し、有機相をNa
2SO
4で乾燥させ、濃縮して、無定形粉末を得て、それをアセトニトリル/水から結晶化して、47mgのN−(6−アゼチジン−1−イル−2,4−ジオキソ−7−トリフルオロメチル−1,4−ジヒドロ−2H−キナゾリン−3−イル)−メタンスルホンアミドを黄色粉末として得る、m.p.266−283℃。
実施例80
N−[2,4−ジオキソ−6−(ピリジン−3−イルオキシ)−7−トリフルオロメチル−1,4−ジヒドロ−2H−キナゾリン−3−イル]−メタンスルホンアミド:
2.5ml 乾燥テトラヒドロフラン溶液中の198mg(4.53mmol)水素化ナトリウム(油中65%、ペンタンで洗浄)の懸濁液に、356mg(3.74mmol)3−ヒドロキシピリジンの5ml テトラヒドロフラン溶液を滴下し、混合物を1時間、室温で撹拌する。0℃に冷却後、10ml テトラヒドロフランに溶解した1.0g(3.74mmol)5−フルオロ−2−ニトロ−4−トリフルオロメチル−安息香酸メチルエステルを添加し、撹拌を7時間続ける。反応混合物を水で希釈し、酢酸エチルで抽出する。有機相を塩水で洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させ、蒸発させて、油状物を得て、それを酢酸エチル/シクロヘキサン1:1を使用するシリカ中圧クロマトグラフィーで分画する。生成物含有フラクションを合わせ、蒸発させて、977mgの2−ニトロ−5−(ピリジン−3−イルオキシ)−4−トリフルオロメチル−安息香酸メチルエステルを白色粉末として得る、m.p.98−100℃。
919mgの2−ニトロ−5−(ピリジン−3−イルオキシ)−4−トリフルオロメチル−安息香酸メチルエステルの20ml テトラヒドロフラン溶液を、227mgのパラジウム炭素の存在下水素化する。触媒濾過後、溶液を蒸発乾固し、残渣を、酢酸エチル/シクロヘキサン1:2を使用するシリカ中圧クロマトグラフィーで精製し、611mgの2−アミノ−5−(ピリジン−3−イルオキシ)−4−トリフルオロメチル−安息香酸メチルエステルを黄色粉末として得る、m.p.132−134℃。
300mgの2−アミノ−5−(ピリジン−3−イルオキシ)−4−トリフルオロメチル−安息香酸メチルエステルを、実施例74に記載の方法に従いホスゲンで処理し、291mgの2−イソシアナト−5−(ピリジン−3−イルオキシ)−4−トリフルオロメチル−安息香酸メチルエステルを褐色がかった油状物として得る。
1H-NMR(CDCl
3):8.50 br s, 1H;8.40 s, 1H;7.60 s, 1H;7.50 s, 3H;3.95 s, 3H。
288mgのこの油状物を、実施例74に記載の方法に従いメタンスルホニルヒドラジドと環化し、211mgのN−[2,4−ジオキソ−6−(ピリジン−3−イルオキシ)−7−トリフルオロメチル−1,4−ジヒドロ−2H−キナゾリン−3−イル]−メタンスルホンアミドを白色粉末として得る、m.p.194−196℃(アセトニトリル)。
実施例81
N−(6−ジメチルアミノ−2,4−ジオキソ−7−トリフルオロメチル−1,4−ジヒドロ−2H−キナゾリン−3−イル)−メタンスルホンアミド:
370mg(1.094mmol)N−(6−アミノ−2,4−ジオキソ−7−トリフルオロメチル−1,4−ジヒドロ−2H−キナゾリン−3−イル)−メタンスルホンアミド、0.083ml(1.02mmol)ホルムアルデヒド溶液(37%、水中)、0.0033ml 酢酸、21ml テトラヒドロフランおよび21ml 水の混合物を100mgのパラジウム炭素の存在下10日間水素化する。1日、3日、4日、5日および6日後に、さらにホルムアルデヒド(0.083ml)および酢酸(0.0033ml)を添加する。反応混合物の濾過およびテトラヒドロフランの濾過後、残った水相を酢酸エチルで抽出する。有機相を塩水で洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させ、濃縮乾固して、黄色粉末を得て、それをアセトニトリル/水3:4を使用してRP−18カラム(20μm粒子サイズ)中圧クロマトグラフィーで分画する。生成物含有フラクションを合わせ、酢酸エチルで抽出し、有機相をNa
2SO
4で乾燥させ、濃縮して、277mgのN−(6−ジメチルアミノ−2,4−ジオキソ−7−トリフルオロメチル−1,4−ジヒドロ−2H−キナゾリン−3−イル)−メタンスルホンアミドを黄色粉末として得る、m.p.254−272℃。
前記実施例に準じた方法で、下記化合物を製造する:
実施例82
N−[6−(2−ヒドロキシ−エチルアミノ)−2,4−ジオキソ−7−トリフルオロメチル−1,4−ジヒドロ−2H−キナゾリン−3−イル]−メタンスルホンアミド:
黄色粉末、m.p.240−246℃
実施例83
N−{6−[(2−ヒドロキシ−エチル)−メチル−アミノ]−2,4−ジオキソ−7−トリフルオロメチル−1,4−ジヒドロ−2H−キナゾリン−3−イル}−メタンスルホンアミド:
370mg(0.968mmol)N−[6−(2−ヒドロキシ−エチルアミノ)−2,4−ジオキソ−7−トリフルオロメチル−1,4−ジヒドロ−2H−キナゾリン−3−イル]−メタンスルホンアミド、0.074ml(0.912mmol)ホルムアルデヒド溶液(37%、水中)、4ml 酢酸、15ml テトラヒドロフランおよび15ml 水の混合物を115mgのパラジウム炭素の存在下3日間水素化する。1日および2日後、さらにホルムアルデヒド(0.074ml)を添加する。反応混合物の濾過およびテトラヒドロフランの濾過後、残った水相を酢酸エチルで抽出する。有機相を塩水で洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させ、濃縮乾固して、褐色油状物を得て、それをアセトニトリル/水1:2を使用したRP−18カラム(20μm粒子サイズ)中圧クロマトグラフィーで分画する。生成物含有フラクションを合わせ、酢酸エチルで抽出し、有機相をNa
2SO
4で乾燥させ、濃縮して、165mgのN−{6−[(2−ヒドロキシ−エチル)−メチル−アミノ]−2,4−ジオキソ−7−トリフルオロメチル−1,4−ジヒドロ−2H−キナゾリン−3−イル}−メタンスルホンアミドを黄色粉末として得る、m.p.220−224℃。
実施例84
N−{6−[4−(4−メトキシ−フェニル)−イミダゾル−1−イル]−2,4−ジオキソ−7−トリフルオロメチル−1,4−ジヒドロ−2H−キナゾリン−3−イル}−メタンスルホンアミド:
1.200g(4.49mmol)5−フルオロ−2−ニトロ−4−トリフルオロメチル−安息香酸メチルエステルおよび0.861g(4.94mmol)4−(4−メトキシ−フェニル)−1H−イミダゾール混合物の15ml テトラヒドロフラン溶液を、5時間還流する。冷却後、反応混合物を酢酸エチルおよび水に分配し、有機相を分離し、塩水で洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させ、濃縮乾固する。残渣を酢酸エチル/ヘキサン2:3を使用して、シリカ(20μm粒子サイズ)フラッシュクロマトグラフィーで精製し、1.511gの5−[4−(4−メトキシ−フェニル)−イミダゾル−1−イル]−2−ニトロ−4−トリフルオロメチル−安息香酸メチルエステルを黄色粉末として得る。
1H-NMR(DMSO-d
6, 400 MHz):3.80 s, 3H;3.95 s, 3H;7.00 d, J=10.4 Hz, 2H;7.78 d, J=10.4 Hz, 2H;7.95 s, 1H;8.00 s, 1H;8.28 s, 1H;8.72 s, 1H。
1.470gの5−[4−(4−メトキシ−フェニル)−イミダゾル−1−イル]−2−ニトロ−4−トリフルオロメチル−安息香酸メチルエステルの25ml テトラヒドロフラン溶液を200mgのパラジウム炭素の存在下水素化する。触媒濾過後、溶液を蒸発乾固し、残渣をジクロロメタン/メタノール98:2を使用したシリカ(40−63μm粒子サイズ)フラッシュクロマトグラフィーで精製し、1.270gの2−アミノ−5−[4−(4−メトキシ−フェニル)−イミダゾル−1−イル]−4−トリフルオロメチル−安息香酸メチルエステルをベージュ色固体として得る。
1H-NMR(DMSO-d
6, 400 MHz):3.80 s, 3H;3.95 s, 3H;6.95 d, J=10.4 Hz, 2H;7.30 s, 2H;7.40 s, 1H;7.70 s, 1H;7.75 s, 1H;7.78 d, J=10.4 Hz, 2H;7.80 s, 1H。
0.923g(2.31mmol)2−アミノ−5−[4−(4−メトキシ−フェニル)−イミダゾル−1−イル]−4−トリフルオロメチル−安息香酸メチルエステルおよび0.976ml(6.93mmol)トリエチルアミンの混合物を1.04g(3.47mmol)トリホスゲンで処理し、室温で90分撹拌する。0.520g(4.62mmol)メタンスルホニルヒドラジドの20ml ジオキサン溶液を添加し、撹拌を80℃で続ける。2時間および3時間後、さらに2回分の各400mgおよび200mgのメタンスルホニルヒドラジドのジオキサン溶液を添加する。4時間後、反応混合物を濃縮し、80ml ジオキサン/水1:1混合物で希釈し、4.5ml 1M NaOH溶液で室温で1時間処理する。反応混合物のpHを5.5に酢酸で調整し、混合物を濃縮し、残渣を酢酸エチルに取り込む。有機相を水および塩水で洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させ、蒸発乾固する。残渣をジクロロメタン/メタノール95:5を使用するシリカ(40−63μm粒子サイズ)フラッシュクロマトグラフィーで精製し、得られた生成物をメタノール/ジクロロメタンおよびメタノール/ジクロロメタン/ジイソプロピルエーテルから再結晶して、0.725gのN−{6−[4−(4−メトキシ−フェニル)−イミダゾル−1−イル]−2,4−ジオキソ−7−トリフルオロメチル−1,4−ジヒドロ−2H−キナゾリン−3−イル}−メタンスルホンアミドを白色粉末として得る、m.p.=293−294℃。
実施例85
N−{6−[4−(4−メトキシメチル−フェニル)−イミダゾル−1−イル]−2,4−ジオキソ−7−トリフルオロメチル−1,4−ジヒドロ−2H−キナゾリン−3−イル}−メタンスルホンアミド:
3.00g(7.71mmol)4−ブロモ−1−トリチル−1H−イミダゾールの30ml ジオキサン懸濁液に、1.58g(9.23mmol)4−メトキシメチルボロン酸、3.47g(10.5mmol)炭酸セシウムおよび0.121g(0.131mmol)トリス−(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウムを、その後25ml ジオキサン中0.315ml(0.308ml)の5gのトリ−t−ブチルホスフィン溶液を添加する。混合物を80℃に加熱し、6.5時間撹拌する。室温に冷却後、懸濁液をジクロロメタンで希釈し、濾過し、フィルターケーキを酢酸エチルで洗浄し、濾液を濃縮乾固する。残渣をヘキサン/酢酸エチル7:3を使用したシリカ(40−63μm粒子サイズ)フラッシュクロマトグラフィーで精製し、2.805gの4−(4−メトキシメチル−フェニル)−1−トリチル−1H−イミダゾールを得る、アセトニトリル+0.05%TFA/水+0.05%TFA、20/80から100/0、6分間、1.0ml/分溶媒流で、nucleosil C18HDカラムのHPLCでRt=4.659分。MS(API−ES、pos. scan):e/m=431(M+1)。
2.800gの4−(4−メトキシメチル−フェニル)−1−トリチル−1H−イミダゾール混合物の50ml TFA溶液を室温で3時間撹拌する。反応混合物を濃縮し、酢酸エチルに取り込み、有機相を飽和NaHCO
3溶液および塩水で洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させる。溶媒の蒸発により残渣を得て、それをジクロロメタン/メタノール93:7を使用するシリカ(40−63μm粒子サイズ)フラッシュクロマトグラフィーで精製し、1.169gの4−(4−メトキシメチル−フェニル)−1H−イミダゾールをベージュ色粉末として得る。アセトニトリル+0.05%TFA/水+0.05%TFA、20/80から100/0、6分間、1.0ml/分溶媒流で、nucleosil C18HDカラムのHPLCでRt=2.906分。MS(API−ES、pos. scan):e/m=189(M+1)。
1.00g(3.74mmol)5−フルオロ−2−ニトロ−4−トリフルオロメチル−安息香酸メチルエステルおよび0.775g(4.12mmol)4−(4−メトキシメチル−フェニル)−1H−イミダゾール混合物の10ml テトラヒドロフラン溶液を、2時間還流する。冷却後、反応混合物を酢酸エチルおよび水に分配し、有機相を分離し、塩水で洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させ、濃縮乾固する。残渣を酢酸エチル/ヘキサン2:3を使用したシリカ(40−63μm粒子サイズ)フラッシュクロマトグラフィーで精製し、1.55gの5−[4−(4−メトキシメチル−フェニル)−イミダゾル−1−イル]−2−ニトロ−4−トリフルオロメチル−安息香酸メチルエステル酸を黄色粉末として得る、m.p.=135−137℃。
1H-NMR(DMSO-d
6, 400 MHz):3.30 s, 3H;3.95 s, 3H;4.42 s, 3H;7.35 d, J=10.4 Hz, 2H;7.82 d, J=10.4 Hz, 2H;8.02 s, 1H;8.05 s, 1H;8.30 s, 1H;8.72 s, 1H。
1.00gの5−[4−(4−メトキシメチル−フェニル)−イミダゾル−1−イル]−2−ニトロ−4−トリフルオロメチル−安息香酸メチルエステルの20ml テトラヒドロフラン溶液を、200mgの白金炭素の存在下水素化する。触媒濾過後、溶液を蒸発乾固して、0.661gの2−ヒドロキシアミノ−5−[4−(4−メトキシメチル−フェニル)−イミダゾル−1−イル]−4−トリフルオロメチル−安息香酸メチルエステルを黄色固体として得る。
1H-NMR(DMSO-d
6, 400 MHz):3.30 s, 3H;3.82 s, 3H;4.40 s, 2H;7.35 d, J=10.4 Hz, 2H;7.62 s, 1H;7.80 d, J=10.4 Hz, 2H;7.85-7.90 m, 3H。MS(API−ES、pos. scan):e/m=422(M+1)。
0.519g(1.23mmol)2−ヒドロキシアミノ−5−[4−(4−メトキシメチル−フェニル)−イミダゾル−1−イル]−4−トリフルオロメチル−安息香酸メチルエステルおよび0.530ml(3.76mmol)トリエチルアミンの混合物を0.564g(1.88mmol)トリホスゲンで処理し、室温で105分撹拌する。0.282g(2.51mmol)メタンスルホニルヒドラジドの20ml ジオキサン溶液を添加し、撹拌を80℃で1時間続ける。反応混合物を室温に冷却し、25ml 水で希釈し、2.5ml 1M NaOH溶液で30分処理する。1M 酢酸でpH5.5に酸性化後、混合物を濃縮し、残渣を酢酸エチルに取り込み、有機相を水および塩水で洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させ、濃縮乾固する。残渣をジクロロメタン/メタノール95:5を使用するシリカ(40−63μm粒子サイズ)フラッシュクロマトグラフィーで精製し、0.196gのN−{6−[4−(4−メトキシメチル−フェニル)−イミダゾル−1−イル]−2,4−ジオキソ−7−トリフルオロメチル−1,4−ジヒドロ−2H−キナゾリン−3−イル}−メタンスルホンアミドをベージュ色粉末として得る、m.p.252−257℃。
実施例86
N−[2,4−ジオキソ−6−(2−オキソ−2H−ピリジン−1−イル)−7−トリフルオロメチル−1,4−ジヒドロ−2H−キナゾリン−3−イル]−メタンスルホンアミド:
HPLC分析を、0.05%TFA含有5%から90%アセトニトリルの勾配で流れる、Gilson UV/VIS 152検出器およびFinnigan AQA分光計(ESI)、50μL ループ注入バルブおよびWaters XTerra MS C18 3.5μm 4.6×50mmカラムに接続されたGilson 331ポンプを含むシステムを使用して行う。保持時間(Rt)を、全新規化合物について記録する。
NaH(315mg、1.4当量)の50ml テトラヒドロフラン懸濁液に、2−ヒドロキシピリジン(801mg、1.5当量)の5ml テトラヒドロフラン溶液を滴下する。混合物を室温で30分撹拌し、その後5−フルオロ−2−ニトロ−4−トリフルオロメチル−安息香酸メチルエステル(1.5g、5.61mmol)の10ml テトラヒドロフラン溶液を添加する。得られた混合物を室温で16時間撹拌する。溶媒を真空で除去し、粗油状物を酢酸エチルに可溶化する。有機相を飽和NaHCO
3溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、真空濃縮して、粗黄色油状物を得る。粗生成物をフラッシュクロマトグラフィー(酢酸エチル/ヘキサン(0:100から100:0))で精製して、2−ニトロ−5−(2−オキソ−2H−ピリジン−1−イル)−4−トリフルオロメチル−安息香酸メチルエステルを黄色固体として得る(1.3g、68%収率)(ES−MS:m/z 328 [M+H+CH
3CN]
+、R
t 4.67分)。
2−ニトロ−5−(2−オキソ−2H−ピリジン−1−イル)−4−トリフルオロメチル−安息香酸メチルエステル(1.3g、3.8mmol)を、3バールのH
2下、ラネイニッケル(400mg)上で6時間水素化する。次いで、混合物をセライトのパッドを通して濾過し、メタノールおよびジオキサンで洗浄する。溶媒を真空で除去し、高真空で乾燥させた後、2−アミノ−5−(2−オキソ−2H−ピリジン−1−イル)−4−トリフルオロメチル−安息香酸メチルエステルを白色固体として得る(1.2g、100%)(ES−MS:m/z 313 [M+H]
+、R
t 4.45分)。
2−アミノ−5−(2−オキソ−2H−ピリジン−1−イル)−4−トリフルオロメチル−安息香酸メチルエステル(500mg、1.6mmol)の20ml ジオキサン溶液に、4−クロロフェニルクロロホルメート(0.273ml、1.25当量)を添加する。得られた混合物を100℃で1時間撹拌する。次いで、溶媒を真空除去する。粗油状物を20ml ジオキサンおよびエチル−ジイソプロピル−アミン(0.550ml、2当量)に溶解し、メタンスルホニルヒドラジド(177mg、1当量)を添加する。得られた混合物を100℃で2時間撹拌する。溶媒を真空で除去して乾固し、得られる粗物質を10ml ジクロロメタンに可溶化し、溶液を室温で24時間放置する。得られる沈殿を濾取し、ジクロロメタンで洗浄し、高真空乾燥させて、N−[2,4−ジオキソ−6−(2−オキソ−2H−ピリジン−1−イル)−7−トリフルオロメチル−1,4−ジヒドロ−2H−キナゾリン−3−イル]−メタンスルホンアミドを白色固体として得る(100mg、15%収率)(ES−MS:m/z 458.3 [M+H+CH
3CN]
+、R
t 3.73分)。
1H-NMR(DMSO-d
6, 400 MHz)8.02(s, 1H), 7.66(s, 1H), 7.49-7.50(m, 2H), 6.46(d, 1H, J=7.8 Hz), 6.31(t, 1H, J=7.8 Hz), 3.15(s, 3H)。
実施例87
N−(3−メタンスルホニルアミノ−2,4−ジオキソ−7−トリフルオロメチル−1,2,3,4−テトラヒドロ−キナゾリン−6−イル)−N−メチル−アセトアミド:
HPLC分析を、0.05%TFA含有5%から90%アセトニトリルの勾配で流れる、Gilson UV/VIS 152検出器およびFinnigan AQA分光計(ESI)、50μL ループ注入バルブおよびWaters XTerra MS C18 3.5μm 4.6×50mmカラムに接続されたGilson 331ポンプを含むシステムを使用して行う。保持時間(Rt)を、全新規化合物について記録する。
5−フルオロ−2−ニトロ−4−トリフルオロメチル−安息香酸メチルエステル(300mg、1.12mmole)をジオキサンに溶解し、メチルアミン(0.490ml、3.5当量)添加後、黄色混合物を室温で2日間撹拌する。混合物を蒸発乾固する。ジクロロメタンを添加し、懸濁液を濾過する。濾液の蒸発により、2−ニトロ−5−メチルアミノ−4−トリフルオロメチル−安息香酸メチルエステルを黄色固体として得る(291.3mg、95.4%収率)。生成物を次工程にさらに精製することなく使用する。
2−ニトロ−5−メチルアミノ−4−トリフルオロメチル−安息香酸メチルエステルをメタノール/テトラヒドロフランに溶解し、10%Pd−C添加後、混合物を45分、室温で水素下撹拌する。混合物をセライトを通して濾過し、減圧下蒸発させて、2−アミノ−5−メチルアミノ−4−トリフルオロメチル−安息香酸メチルエステルをオレンジ色油状物として得る(240mg、103%収率)。生成物を次工程にさらに精製することなく使用する。
2−アミノ−5−メチルアミノ−4−トリフルオロメチル−安息香酸メチルエステル(26mg、0.96mmole)をジオキサンに溶解し、アセチルクロライド(54μL、1当量)を添加後、混合物を2時間(TLCコントロール)、80℃で撹拌する。アセチルクロライド(0.9当量)を次いで添加し、撹拌を18時間、80℃で続ける。混合物を蒸発乾固する。残渣をジクロロメタンに溶解し、濾過し、蒸発させ、HV下乾燥させる。粗生成物をフラッシュクロマトグラフィー(勾配ヘキサンから酢酸エチル、シリカゲル)で精製して、5−(アセチル−メチル−アミノ)−2−アミノ−4−トリフルオロメチル−安息香酸メチルエステルを黄色固体として得る(36mg、12.8%収率)(MH
+291、R
t 5.0分)。他のモノアセチル誘導体(50mg)およびジアセチル誘導体(92mg)も単離する。
4−クロロフェニルクロロホルメート(26mg、1.1当量)を、5−(アセチル−メチル−アミノ)−2−アミノ−4−トリフルオロメチル−安息香酸メチルエステル(36mg、0.12mmole)のジオキサン(0.2ml)溶液にゆっくり添加する。溶液を80℃で2時間撹拌する。溶液を蒸発させ、ヘキサンで繰り返しトリチュレートした後、5−(アセチル−メチル−アミノ)−2−(4−クロロ−フェノキシカルボニルアミノ)−4−トリフルオロメチル−安息香酸メチルエステルを得る。そのまま次工程に使用する。
メタンスルホニルヒドラジド(15mg、1.1当量)およびエチル−ジイソプロピル−アミン(0.042ml、2当量)を5−(アセチル−メチル−アミノ)−2−(4−クロロ−フェノキシカルボニルアミノ)−4−トリフルオロメチル−安息香酸メチルエステル(55mg、0.12mmole)のジオキサン(0.5ml)溶液に添加する。混合物を18時間(TLCコントロール)、85℃で撹拌する。混合物は濁った白色/黄色になる。次いで、混合物を蒸発乾固する。残渣をジクロロメタンに溶解し、固体を濾過し、HV下で乾燥させる(32.8mg、67.3%収率)(MH
+395、R
t 3.58分)。
実施例88
1−(3−メタンスルホニルアミノ−2,4−ジオキソ−7−トリフルオロメチル−1,2,3,4−テトラヒドロ−キナゾリン−6−イル)−1H−イミダゾール−4−カルボン酸メチルエステル:
5−フルオロ−2−ニトロ−4−トリフルオロメチル−安息香酸メチルエステル(1g、3.74mmol)および1H−イミダゾール−4−カルボン酸メチルエステル(0.53g、4.12mmol)の10ml テトラヒドロフランおよび2ml DMSO溶液を90時間還流温度に加熱する。溶液を室温に冷却し、蒸発させる。残渣をジクロロメタンおよびヘキサンから結晶化させて、1.12g(3mmol、80%)の1−(5−メトキシカルボニル−4−ニトロ−2−トリフルオロメチル−フェニル)−1H−イミダゾール−4−カルボン酸メチルエステルを得る、m.p.136−138℃、ES−MS:m/z 374 [M+H]
+。
1.1g(2.95mmole)の1−(5−メトキシカルボニル−4−ニトロ−2−トリフルオロメチル−フェニル)−1H−イミダゾール−4−カルボン酸メチルエステルの400ml メタノール溶液を163mgの10%パラジウム炭で処理し、室温で5バールの圧下18時間水素化する。触媒濾過および溶媒蒸発後、残渣をジクロロメタンおよび15%まで濃度を上げるメタノールを使用してシリカゲルクロマトグラフィーに付す。残渣のジクロロメタンおよびヘキサンからの再結晶により、932mg(2.715mmol、92%)の1−(4−アミノ−5−メトキシカルボニル−2−トリフルオロメチル−フェニル)−1H−イミダゾール−4−カルボン酸メチルエステルを得る、m.p.206−208℃、ES−MS:m/z 344 [M+H]
+。
1−(4−アミノ−5−メトキシカルボニル−2−トリフルオロメチル−フェニル)−1H−イミダゾール−4−カルボン酸メチルエステル(932mg、2.715mmol)のジオキサン(500ml)溶液を、トリホスゲン(814mg、2.715mmol)で処理し、混合物を80℃で3時間撹拌する。メタンスルホニルヒドラジド(302mg、2.715mmol)を添加し、撹拌を30分続ける。室温に冷却し、50ml容量まえ濃縮後、3.0ml 1M 水酸化ナトリウム溶液を添加し、混合物を一晩室温で撹拌する。混合物を真空濃縮し、残渣をジクロロメタンおよびメタノールの勾配を使用したシリカゲルクロマトグラフィーに付し、ジクロロメタン/ヘキサンからの再結晶後、1.035g(2.31mmol、85%)の1−(3−メタンスルホニルアミノ−2,4−ジオキソ−7−トリフルオロメチル−1,2,3,4−テトラヒドロ−キナゾリン−6−イル)−1H−イミダゾール−4−カルボン酸メチルエステルを得る、m.p.287−288℃、ES−MS:m/z 448 [M+H]
+。
実施例89
1−(3−メタンスルホニルアミノ−2,4−ジオキソ−7−トリフルオロメチル−1,2,3,4−テトラヒドロ−キナゾリン−6−イル)−1H−イミダゾール−4−カルボン酸:
1−(3−メタンスルホニルアミノ−2,4−ジオキソ−7−トリフルオロメチル−1,2,3,4−テトラヒドロ−キナゾリン−6−イル)−1H−イミダゾール−4−カルボン酸メチルエステル(150mg、0.335mmol)の10ml ジメチルホルムアミド溶液に、1.7ml 1M 水性水酸化ナトリウム溶液を添加し、室温で1時間および50℃で2時間撹拌する。室温に冷却し、溶媒を真空で蒸発させた後、残渣を水に取り込み、5ml 1M 塩酸で酸性化し、3回各15mlのジクロロメタンで抽出する。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、蒸発させて、126mg(0.29mmol、87%)の無定形1−(3−メタンスルホニルアミノ−2,4−ジオキソ−7−トリフルオロメチル−1,2,3,4−テトラヒドロ−キナゾリン−6−イル)−1H−イミダゾール−4−カルボン酸を得る、ES−MS:m/z 434 [M+H]
+。
実施例90
1−(3−メタンスルホニルアミノ−2,4−ジオキソ−7−トリフルオロメチル−1,2,3,4−テトラヒドロ−キナゾリン−6−イル)−1H−イミダゾール−4−カルボン酸ジメチルアミド:
1−(3−メタンスルホニルアミノ−2,4−ジオキソ−7−トリフルオロメチル−1,2,3,4−テトラヒドロ−キナゾリン−6−イル)−1H−イミダゾール−4−カルボン酸(120mg、0.277mmol)の10ml ジメチルホルムアミド溶液を、ジメチルアミンヒドロクロライド(46mg、0.554mmol)、N−3−ジメチルアミノプロピル−N'−エチル−カルボジイミドヒドロクロライド(60mg、0.305mmol)、N−ヒドロキシベンゾトリアゾール(11mg、0.08mmol)およびトリエチルアミン(0.1ml、0.72mmol)で処理する。溶液を100℃で1時間加熱し、室温に冷却し、真空で蒸発させ、残渣をシリカゲルクロマトグラフィーに付し、22mg(0.048mmole、17%)の1−(3−メタンスルホニルアミノ−2,4−ジオキソ−7−トリフルオロメチル−1,2,3,4−テトラヒドロ−キナゾリン−6−イル)−1H−イミダゾール−4−カルボン酸ジメチルアミドを得る、m.p.284−286℃、ES−MS:m/z 461 [M+H]
+。
実施例91
1−(3−メタンスルホニルアミノ−2,4−ジオキソ−7−トリフルオロメチル−1,2,3,4−テトラヒドロ−キナゾリン−6−イル)−1H−イミダゾール−4−カルボン酸メチルアミド:
1−(3−メタンスルホニルアミノ−2,4−ジオキソ−7−トリフルオロメチル−1,2,3,4−テトラヒドロ−キナゾリン−6−イル)−1H−イミダゾール−4−カルボン酸メチルエステル(800mg、1.79mmol)およびN−メチルホルムアミド(0.357ml、6mmol)の5ml ジメチルホルムアミド溶液を、120℃で加熱し、ナトリウムメチラート(100mg、1.79mmol)を撹拌下添加する。2時間、120℃後、さらに100mgのナトリウムメチラートを添加し、120℃での撹拌をさらに2時間続ける。室温に冷却し、溶媒を真空で蒸発させた後、残渣をクロマトグラフィーに付して、560mg(1.25mmol、70%)の1−(3−メタンスルホニルアミノ−2,4−ジオキソ−7−トリフルオロメチル−1,2,3,4−テトラヒドロ−キナゾリン−6−イル)−1H−イミダゾール−4−カルボン酸メチルアミドを得る、m.p.292−295℃、ES−MS:m/z 447 [M+H]
+。
実施例92
1−(3−メタンスルホニルアミノ−2,4−ジオキソ−7−トリフルオロメチル−1,2,3,4−テトラヒドロ−キナゾリン−6−イル)−1H−イミダゾール−4−カルボン酸アミド:
1−(3−メタンスルホニルアミノ−2,4−ジオキソ−7−トリフルオロメチル−1,2,3,4−テトラヒドロ−キナゾリン−6−イル)−1H−イミダゾール−4−カルボン酸メチルエステル(50mg、0.112mmol)およびホルムアミド(0.15ml、0.374mmol)の5ml ジメチルホルムアミド溶液を120℃に加熱し、ナトリウムメチラート(6mg、0.112mmol)を撹拌下添加する。2時間、120℃後、溶液を室温に冷却し、真空で蒸発させ、残渣をクロマトグラフィーに付して、30mg(0.069mmol、62%)の無定形1−(3−メタンスルホニルアミノ−2,4−ジオキソ−7−トリフルオロメチル−1,2,3,4−テトラヒドロ−キナゾリン−6−イル)−1H−イミダゾール−4−カルボン酸アミドを得る、ES−MS:m/z 433 [M+H]
+。
実施例93
N−[6−(4−ヒドロキシメチル−イミダゾル−1−イル)−2,4−ジオキソ−7−トリフルオロメチル−1,4−ジヒドロ−2H−キナゾリン−3−イル]−メタンスルホンアミド:
1−(3−メタンスルホニルアミノ−2,4−ジオキソ−7−トリフルオロメチル−1,2,3,4−テトラヒドロ−キナゾリン−6−イル)−1H−イミダゾール−4−カルボン酸メチルエステル(300mg、0.67mmol)の5ml ジオキサンおよび水1:1混合物溶液を、水素化ホウ素ナトリウム(40mg、1mmol)で処理し、一晩撹拌する。真空で蒸発後、残渣を分取HPLCで精製して、20mg(0.048mmol、7%)のN−[6−(4−ヒドロキシメチル−イミダゾル−1−イル)−2,4−ジオキソ−7−トリフルオロメチル−1,4−ジヒドロ−2H−キナゾリン−3−イル]−メタンスルホンアミドを得る、m.p.225−230℃、ES−MS:m/z 420 [M+H]
+。
実施例94
N−[6−(4−シアノ−イミダゾル−1−イル)−2,4−ジオキソ−7−トリフルオロメチル−1,4−ジヒドロ−2H−キナゾリン−3−イル]−メタンスルホンアミド:
5−フルオロ−2−ニトロ−4−トリフルオロメチル−安息香酸メチルエステル(3.2g、11.98mmol)、1H−イミダゾール−4−カルボニトリル(2.017g、14.37mmol)およびエチル−ジイソプロピル−アミン(8.4ml、47.9mmol)の10ml ジオキサン溶液を還流温度に24時間加熱する。溶液を室温に冷却し、蒸発させる。残渣をジクロロメタンおよびメタノールの勾配を使用したシリカゲルクロマトグラフィーに付し、0.36g(1.05mmol、8.8%)の無定形5−(4−シアノ−イミダゾル−1−イル)−2−ニトロ−4−トリフルオロメチル−安息香酸メチルエステルを得る、ES−MS:m/z 341 [M+H]
+。
350mg(1.03mmole)の5−(4−シアノ−イミダゾル−1−イル)−2−ニトロ−4−トリフルオロメチル−安息香酸メチルエステルの100ml メタノール溶液を、22mgの10%パラジウム炭で処理し、室温で1バール圧下16時間水素化する。触媒濾過および溶媒蒸発後、残渣をジクロロメタンおよび15%まで濃度を上げるメタノールを使用してシリカゲルクロマトグラフィーに付し、35mg(0.113mmol、11%)の無定形2−アミノ−5−(4−シアノ−イミダゾル−1−イル)−4−トリフルオロメチル−安息香酸メチルエステルを得る、ES−MS:m/z 311 [M+H]
+。
2−アミノ−5−(4−シアノ−イミダゾル−1−イル)−4−トリフルオロメチル−安息香酸メチルエステル(35mg、0.113mmol)のジオキサン(25ml)溶液を、エチル−ジイソプロピル−アミン(0.5ml、2.86mmol)およびトリホスゲン(34mg、0.113mmol)で処理し、混合物を80℃で1時間撹拌する。メタンスルホニルヒドラジド(13mg、0.113mmol)を添加し、撹拌を1時間続ける。室温に冷却し、溶液を真空で濃縮した後、残渣をシリカゲルクロマトグラフィーに付し、20mg(0.048mmol、42%)のN−[6−(4−シアノ−イミダゾル−1−イル)−2,4−ジオキソ−7−トリフルオロメチル−1,4−ジヒドロ−2H−キナゾリン−3−イル]−メタンスルホンアミドを得る、m.p.143−145℃、ES−MS:m/z 415 [M+H]
+。
実施例95
N−[6−(4−ブロモ−イミダゾル−1−イル)−2,4−ジオキソ−7−トリフルオロメチル−1,4−ジヒドロ−2H−キナゾリン−3−イル]−メタンスルホンアミド:
前記実施例と類似の方法で、5−フルオロ−2−ニトロ−4−トリフルオロメチル−安息香酸メチルエステル(1g、3.73mmol)、4−ブロモ−イミダゾール(0.68g、4.5mmol)およびN−エチル−ジイソプロピル−アミン(2.62ml、14.9mmol)の10ml ジオキサン溶液を還流温度に16時間加熱する。通常の後処理工程後、1.4g(3.55mmol、95%)の5−(4−ブロモ−イミダゾル−1−イル)−2−ニトロ−4−トリフルオロメチル−安息香酸メチルエステルを得る、m.p.90℃、ES−MS:m/z 395 [M+H]
+。
類似の方法で、溶液の5−(4−ブロモ−イミダゾル−1−イル)−2−ニトロ−4−トリフルオロメチル−安息香酸メチルエステル(300mg、0.8mmol)の50ml メタノール溶液を43mgの10%パラジウム炭上で水素化し、通常の後処理工程後、160mg(0.466mmol、58%)の2−アミノ−5−(4−ブロモ−イミダゾル−1−イル)−4−トリフルオロメチル−安息香酸メチルエステルを得る、m.p.163−165℃、ES−MS:m/z 365 [M+H]+。
類似の方法で、2−アミノ−5−(4−ブロモ−イミダゾル−1−イル)−4−トリフルオロメチル−安息香酸メチルエステル(160mg、0.439mmol)およびエチル−ジイソプロピル−アミン(0.52ml、3mmol)の100ml ジオキサン溶液をまずトリホスゲン(132mg、0.439mmol)および続いてメタンスルホニルヒドラジド(49mg、0.439mmol)で処理して、通常の後処理工程後、95mg(0.2mmol、46%)のN−[6−(4−ブロモ−イミダゾル−1−イル)−2,4−ジオキソ−7−トリフルオロメチル−1,4−ジヒドロ−2H−キナゾリン−3−イル]−メタンスルホンアミドを得る、m.p.229−233℃、ES−MS:m/z 469 [M+H]+。
実施例96
N−[6−(4−トリフルオロメチル−イミダゾル−1−イル)−2,4−ジオキソ−7−トリフルオロメチル−1,4−ジヒドロ−2H−キナゾリン−3−イル]−メタンスルホンアミド:
類似の方法で、5−フルオロ−2−ニトロ−4−トリフルオロメチル−安息香酸メチルエステル(1.5g、5.62mmol)、4−トリフルオロメチル−イミダゾール(0.945、6.74mmol)およびエチル−ジイソプロピル−アミン(3.94ml、22.5mmol)の10ml ジオキサン溶液を還流温度に48時間加熱する。通常の後処理工程後、1.4g(3.65mmol、65%)の無定形5−(4−トリフルオロメチル−イミダゾル−1−イル)−2−ニトロ−4−トリフルオロメチル−安息香酸メチルエステルを得る、ES−MS:m/z 384 [M+H]
+。
類似の方法で、5−(4−トリフルオロメチル−イミダゾル−1−イル)−2−ニトロ−4−トリフルオロメチル−安息香酸メチルエステル(1.0g、2.6mmol)の100ml メタノール溶液を、55mgの10%パラジウム炭上で水素化し、通常の後処理工程後、840mg(2.38mmol、91%)の無定形2−アミノ−5−(4−トリフルオロメチル−イミダゾル−1−イル)−4−トリフルオロメチル−安息香酸メチルエステルを得る、ES−MS:m/z 354 [M+H]+。
類似の方法で、2−アミノ−5−(4−トリフルオロメチル−イミダゾル−1−イル)−4−トリフルオロメチル−安息香酸メチルエステル(840mg、2.38mmol)およびエチル−ジイソプロピル−アミン(4ml、mmol)の100ml ジオキサン溶液を最初にトリホスゲン(706mg、2.38mmol)でおよび続いてメタンスルホニルヒドラジド(262mg、2.38mmol)で処理し、通常の後処理工程後、470mg(1.03mmol、43%)のN−[6−(4−トリフルオロメチル−イミダゾル−1−イル)−2,4−ジオキソ−7−トリフルオロメチル−1,4−ジヒドロ−2H−キナゾリン−3−イル]−メタンスルホンアミドを得る、m.p.144−147℃、ES−MS:m/z 458 [M+H]+。
実施例97
N−(2,4−ジオキソ−6−ピロル−1−イル−7−トリフルオロメチル−1,4−ジヒドロ−2H−キナゾリン−3−イル)−メタンスルホンアミド:
80mg(0.236mmol))N−(6−アミノ−2,4−ジオキソ−7−トリフルオロメチル−1,4−ジヒドロ−2H−キナゾリン−3−イル)−メタンスルホンアミドおよび0.092ml(0.709mmol)2,5−ジメトキシ−テトラヒドロフランの1.5ml 酢酸溶液を2時間還流する。溶媒のロータリーエバポレーターでの蒸発後、残渣をアセトニトリル−水勾配を使用した逆相クロマトグラフィー(C18)で精製し、生成物を凍結乾燥して、54mg(59%)のN−(2,4−ジオキソ−6−ピロル−1−イル−7−トリフルオロメチル−1,4−ジヒドロ−2H−キナゾリン−3−イル)−メタンスルホンアミドを褐色固体として得る。MS(ES
+):m/e=389(M+H
+)。
実施例98
N−[6−(3−ホルミル−ピロル−1−イル)−2,4−ジオキソ−7−トリフルオロメチル−1,4−ジヒドロ−2H−キナゾリン−3−イル]−メタンスルホンアミド:
100mg(0.296mmol)N−(6−アミノ−2,4−ジオキソ−7−トリフルオロメチル−1,4−ジヒドロ−2H−キナゾリン−3−イル)−メタンスルホンアミドの2ml 酢酸溶液に、2,5−ジメトキシ−テトラヒドロフラン−3−カルバルデヒドの1ml 酢酸溶液を添加し、混合物を3時間還流する。溶媒をロータリーエバポレーターでの蒸発により除去し、褐色油状物をアセトニトリル−水勾配を使用する逆相クロマトグラフィー(C18)により精製し、80mg(65%)のN−[6−(3−ホルミル−ピロル−1−イル)−2,4−ジオキソ−7−トリフルオロメチル−1,4−ジヒドロ−2H−キナゾリン−3−イル]−メタンスルホンアミドを黒色固体として得る。MS(ES
+):m/e=417(M+H
+)。
実施例99
N−[6−(2−ヒドロキシ−1−フェニル−エチルアミノ)−2,4−ジオキソ−7−トリフルオロメチル−1,4−ジヒドロ−2H−キナゾリン−3−イル]−メタンスルホンアミド:
0.101ml(0.887mmol)スチレンオキシドの1ml アセトニトリル溶液に、242mg(1.77mmol)塩化亜鉛を添加し、混合物を15分撹拌する。得られる白色懸濁液に、50mg(0.148mmol)N−(6−アミノ−2,4−ジオキソ−7−トリフルオロメチル−1,4−ジヒドロ−2H−キナゾリン−3−イル)−メタンスルホンアミドを添加し、混合物を70℃で90分撹拌する。さらに0.017ml(0.147mmol)スチレンオキシドを添加し、混合物をさらに30分、70℃で撹拌する。溶媒をロータリーエバポレーター蒸発により蒸発させる。残渣を酢酸エチルに溶解し、炭酸カリウム水溶液(1M)およびクエン酸水溶液(10%)で洗浄する。粗生成物をアセトニトリル−水勾配を使用する逆相(C18)クロマトグラフィーにより精製する。凍結乾燥により、12mg(18%)のN−[6−(2−ヒドロキシ−1−フェニル−エチルアミノ)−2,4−ジオキソ−7−トリフルオロメチル−1,4−ジヒドロ−2H−キナゾリン−3−イル]−メタンスルホンアミドを黄色がかった固体として得る。MS(ES
+):m/e=459(M+H
+)。
実施例100
1−(3−ベンゼンスルホニルアミノ−2,4−ジオキソ−7−トリフルオロメチル−1,2,3,4−テトラヒドロ−キナゾリン−6−イル)−1H−イミダゾール−4−カルボン酸:
200mg(0.58mmole)の1−(4−アミノ−5−メトキシカルボニル−2−トリフルオロメチル−フェニル)−1H−イミダゾール−4−カルボン酸メチルエステルを3ml テトラヒドロフランに懸濁し、209mg(0.71mmol)トリホスゲンを添加する。10分後、0.112ml ジ−イソプロピル−エチルアミンを懸濁液に添加する。透明溶液をさらに2時間、室温で撹拌し、溶媒の半分を蒸発させる。その後、121mg(0.705mmol)ベンゼンスルホニルヒドラジドの乾燥テトラヒドロフラン溶液をシリンジを介して添加する。得られる懸濁液を20分、60℃で撹拌し、次いで2ml 1M水性水酸化ナトリウム溶液で処理し、6時間、室温で撹拌して、エステルの鹸化を終了させる。溶媒蒸発後、残渣を酢酸エチルに溶解し、抽出溶媒を乾燥させ、濾過し、蒸発させて、1−(3−ベンゼンスルホニルアミノ−2,4−ジオキソ−7−トリフルオロメチル−1,2,3,4−テトラヒドロ−キナゾリン−6−イル)−1H−イミダゾール−4−カルボン酸を得る。
1H-NMR;DMSO-d
6(400 MHz, ppm):8.15(s, 1H, イミダゾール);8.10(s, 1H, イミダゾール);7.99(s, 1H, 芳香族性);7.71(s, 1H, 芳香族性);LC-MS:494 [M-H]
-;Agilent LC/MSD 1100 Series;LC−MS法:カラム:SunFireC18、4.6×50mm、3.5μm;ネガティブMS;水/アセトニトリル95:5から5:95、5分間、流速:1.5ml/分。
出発物質1−(4−アミノ−5−メトキシカルボニル−2−トリフルオロメチル−フェニル)−1H−イミダゾール−4−カルボン酸メチルエステルを下記の通り製造する:
8.00g(29.95mmol)5−フルオロ−2−ニトロ−4−トリフルオロメチル−安息香酸メチルエステルの40ml 乾燥テトラヒドロフラン溶液に、5.40g(42.00mmol)1H−イミダゾール−4−カルボン酸メチルエステルを添加する。反応混合物を70℃で48時間撹拌する(16時間後、0.3当量の1H−イミダゾール−4−カルボン酸メチルエステルを添加)。続いて溶媒を蒸発させ、明褐色残渣をジクロロメタンで抽出する。合わせた有機抽出物を乾燥させ、溶媒を蒸発させて、明紫色結晶を得る。粗生成物をフラッシュ−マスタークロマトグラフィー(ジクロロメタン/メタノール100−90/0−10勾配)で精製し、1−(5−メトキシカルボニル−4−ニトロ−2−トリフルオロメチル−フェニル)−1H−イミダゾール−4−カルボン酸メチルエステルを得る。
1H-NMR;DMSO-d
6(400 MHz, ppm):8.71(s, 1H, 芳香族性);8.31(s, 1H, 芳香族性);8.27(s, 1H, イミダゾール);8.09(s, 1H, イミダゾール);3.92(s、3H、Ar−COOCH3);3.80(s、3H、COOCH3);LC-MS:374 [M+H]+;Agilent LC/MSD 1100 Series;LC−MS法:カラム:SunFireC18、4.6×50mm、3.5μm;ポジティブMS;水/アセトニトリル95:5から5:95、5分間、流速:1.5ml/分。
4.4g(11.79mmol)1−(5−メトキシカルボニル−4−ニトロ−2−トリフルオロメチル−フェニル)−1H−イミダゾール−4−カルボン酸メチルエステルの400ml メタノール溶液を400mgの10%パラジウム炭で処理し、室温で60psi圧下、2時間水素化する。触媒をhyfloで濾過し、溶媒を蒸発させた後、純粋1−(4−アミノ−5−メトキシカルボニル−2−トリフルオロメチル−フェニル)−1H−イミダゾール−4−カルボン酸メチルエステルを白色固体として得る。
1H-NMR;DMSO-d
6(400 MHz, ppm):8.03(s, 1H, 芳香族性);7.87(s, 1H, 芳香族性);7.78(s, 1H, イミダゾール);7.35(s, 1H, イミダゾール);3.82(s, 3H, Ar-COOCH3);3.77(s, 3H, COOCH3);LC-MS:344 [M+H]+;Agilent LC/MSD 1100 Series;LC−MS法:カラム:SunFireC18、4.6×50mm、3.5μm;ポジティブMS;水/アセトニトリル95:5から5:95、5分間、流速:1.5ml/分。
実施例101
(3−メタンスルホニルアミノ−2,4−ジオキソ−7−トリフルオロメチル−1,2,3,4−テトラヒドロ−キナゾリン−6−イル)カルバミン酸メチルエステル:
40mg(0.12mmol)N−(2,5−ジアミノ−4−トリフルオロメチル−ベンゾイル)−メタンスルホンヒドラジドの1ml テトラヒドロフランおよび0.04ml エチル−ジイソプロピル−アミン溶液に、0.11ml(0.20mmol)ホスゲン溶液のトルエン(0.94g/ml)を添加する。本反応物を110℃でマイクロ波反応器中、10分撹拌する。混合物を室温に冷却し、メタノールに注ぎ、溶媒を蒸発させて、黄色固体を得る。粗生成物を酢酸エチルおよび水で抽出する。有機フラクションを合わせ、乾燥させ、蒸発させて、(3−メタンスルホニルアミノ−2,4−ジオキソ−7−トリフルオロメチル−1,2,3,4−テトラヒドロ−キナゾリン−6−イル)カルバミン酸メチルエステルを得る:m.p.232.4−240.2℃。
1H-NMR;DMSO-d
6(400 MHz, ppm):7.95(s, 1H, 芳香族性);7.51(s, 1H, 芳香族性);3.64(s, 3H, COOCH3);3.15(s, 3H, SO2CH3)。LC-MS:397 [M+H]+;Agilent LC/MSD 1100 Series;LC−MS法:カラム:SunFireC18、4.6×50mm、3.5μm;ポジティブMS;水/アセトニトリル95:5から5:95、5分間、流速:1.5ml/分。
出発物質N−(2,5−ジアミノ−4−トリフルオロメチル−ベンゾイル)−メタンスルホンヒドラジドを下記の通り製造する:
490mg(1.85mmol)2−アミノ−5−ニトロ−4−トリフルオロメチル−安息香酸メチルエステルの5ml メタノール溶液に、4.7ml(9.27mmol)2M 水酸化ナトリウム溶液を添加する。黄色溶液を60℃で12時間撹拌する。続いて塩酸(1M)を添加してpH=2に調整する。溶媒容量を蒸発により減少させ、酢酸エチルで抽出する。有機層を合わせ、乾燥させ、溶媒を蒸発させて、2−アミノ−5−ニトロ−4−トリフルオロメチル−安息香酸を得る。
1H-NMR;DMSO-d
6(400 MHz, ppm):8.58(s, 1H, 芳香族性);8.10(s(broad), 2H, NH2);7.35(s, 1H, 芳香族性)。LC-MS:249 [M-H]-;Agilent LC/MSD 1100 Series;LC−MS法:カラム:SunFireC18、4.6×50mm、3.5μm;ネガティブMS;水/アセトニトリル95:5から5:95、5分間、流速:1.5ml/分。
400mg(1.60mmol)2−アミノ−5−ニトロ−4−トリフルオロメチル−安息香酸の1ml ジメチルホルムアミド溶液に、363mg(1.76mmol)N,N'−ジシクロヘキシルカルボジイミドおよび0.21ml(1.92mmol)N−メチルモルホリンを添加し、溶液を室温で10分撹拌する。続いて73mg(0.48mmol)1−ヒドロキシベンゾトリアゾール一水和物および705mg(6.40mmol)メタンスルホニルヒドラジドを添加し、反応混合物を40℃で12時間撹拌する。溶媒を蒸発させ、黄色残渣を酢酸エチルおよび1M 塩酸溶液で抽出する。有機フラクションを合わせ、乾燥させ、蒸発させ、フラッシュ−マスタークロマトグラフィー(シクロヘキサン/酢酸エチル0−40%勾配)で精製して、N−(2−アミノ−5−ニトロ−4−トリフルオロメチル−ベンゾイル)−メタンスルホンヒドラジドを得る:m.p.221.2−226.8℃;
1H-NMR;DMSO-d
6(400 MHz, ppm):8.54(s, 1H, 芳香族性);7.89(s(broad), 2H, NH2);7.33(s, 1H, 芳香族性);3.02(s, 3H, SO2-CH3)。LC-MS:341 [M-H]
-;Agilent LC/MSD 1100 Series;LC−MS法:カラム:SunFireC18、4.6×50mm、3.5μm;ネガティブMS;水/アセトニトリル95:5から5:95、5分間、流速:1.5ml/分。
80mg(0.23mmol)N−(2−アミノ−5−ニトロ−4−トリフルオロメチル−ベンゾイル)−メタンスルホンヒドラジドの1.5ml 濃塩酸溶液に、270mg(1.17mmol)塩化スズ(II)二水和物を添加し、混合物を室温で20分撹拌する。混合物を0℃でアンモニア水溶液で中和する。生成物を酢酸エチルで抽出する。合わせた有機フラクションを乾燥させ、蒸発させ、フラッシュ−マスタークロマトグラフィー(0−70%勾配シクロヘキサン/酢酸エチル)で精製して、N−(2,5−ジアミノ−4−トリフルオロメチル−ベンゾイル)−メタンスルホンヒドラジドを塩酸塩として得る。M.p。220.8−225.5℃;
1H-NMR;DMSO-d
6(400 MHz, ppm):6.98(s, 1H, 芳香族性);6.88(s, 1H, 芳香族性);2.98(s, 3H, SO2-CH3)。LC-MS:313 [M+H]+;Agilent LC/MSD 1100 Series;LC−MS法:カラム:SunFireC18、4.6×50mm、3.5μm;ポジティブMS;水/アセトニトリル95:5から5:95、5分間、流速:1.5ml/分。
実施例102
N−[6−(2−メチル−ピロル−1−イル)−2,4−ジオキソ−7−トリフルオロメチル−1,4−ジヒドロ−2H−キナゾリン−3−イル]−メタンスルホンアミド:
200mg(0.59mmol)N−(6−アミノ−2,4−ジオキソ−7−トリフルオロメチル−1,4−ジヒドロ−2H−キナゾリン−3−イル)−メタンスルホンアミドの10ml 酢酸溶液に、87mg(0.60mmol)2−メチル−2,5−ジメトキシ−テトラヒドロフランを添加し、反応混合物を還流温度で5時間撹拌する。続いて溶媒を蒸発させ、残渣を1日、60℃でおよび高真空で乾燥させて、N−[6−(2−メチル−ピロル−1−イル)−2,4−ジオキソ−7−トリフルオロメチル−1,4−ジヒドロ−2H−キナゾリン−3−イル]−メタンスルホンアミドを得る。
1H-NMR;DMSO-d
6(400 MHz, ppm):7.69(s, 1H, 芳香族性);7.54(s, 1H, 芳香族性);6.6(s, 1H, ピロル中N-
CH=CH);5.97(t, 1H, ピロル中CH=
CH=CH);5.83(m, 1H, ピロル中CH=
CH-C(CH3)-N);3.05(s, 3H, SO2-CH3);1.82(s, 3H, ピロル-1-
CH3)。LC-MS:403 [M+H]+;Agilent LC/MSD 1100 Series;LC−MS法:カラム:SunFireC18、4.6×50mm、3.5μm;ポジティブMS;水/アセトニトリル95:5から5:95、5分間、流速:1.5ml/分。
実施例103
1−(3−ベンゼンスルホニルアミノ−2,4−ジオキソ−7−トリフルオロメチル−1,2,3,4−テトラヒドロ−キナゾリン−6−イル)−1H−イミダゾール−4−カルボン酸メチルエステル:
メタノール中50ml 6Mの塩酸溶液中の20mg(0.04mmol)1−(3−ベンゼンスルホニルアミノ−2,4−ジオキソ−7−トリフルオロメチル−1,2,3,4−テトラヒドロ−キナゾリン−6−イル)−1H−イミダゾール−4−カルボン酸の溶液を70℃で2日間撹拌する。半日毎にさらにメタノール中50ml 6Mの塩酸溶液を添加する。続いて溶媒および塩酸を蒸発させて、1−(3−ベンゼンスルホニルアミノ−2,4−ジオキソ−7−トリフルオロメチル−1,2,3,4−テトラヒドロ−キナゾリン−6−イル)−1H−イミダゾール−4−カルボン酸メチルエステルを得る:
1H-NMR;DMSO-d
6(400 MHz, ppm):8.16(s, 1H, イミダゾール);8.10(s, 1H, 芳香族性);7.98(s, 1H, イミダゾール);7.70(s, 1H, 芳香族性);3.79(s, 3H, COOCH3)。LC-MS:510 [M+H]+;Agilent LC/MSD 1100 Series、LC−MS法:カラム:SunFireC18、4.6×50mm、3.5μm;ポジティブMS;水/アセトニトリル95:5から5:95、5分間、流速:1.5ml/分。
実施例104
酢酸1−(3−メタンスルホニルアミノ−2,4−ジオキソ−7−トリフルオロメチル−1,2,3,4−テトラヒドロ−キナゾリン−6−イル)−1H−ピロル−3−イルメチルエステル:
130mg(0.39mmol)N−(6−アミノ−2,4−ジオキソ−7−トリフルオロメチル−1,4−ジヒドロ−2H−キナゾリン−3−イル)−メタンスルホンアミドの5ml 酢酸溶液に、95mg(0.39mmol)2−(2,5−ジメトキシ−テトラヒドロ−フラン−3−イルメトキシ)−テトラヒドロ−ピラン(Frydman, Benjamin; Ojea, Maria I. 1,4-Diaminobutanes from furans: a new synthetic approach to substituted putrescines. Tetrahedron Letters (1998), 39(27), 4765-4768に従い製造)を添加し、反応混合物を還流温度で3時間撹拌する。溶媒をHVで一晩蒸発させ、酢酸1−(3−メタンスルホニルアミノ−2,4−ジオキソ−7−トリフルオロメチル−1,2,3,4−テトラヒドロ−キナゾリン−6−イル)−1H−ピロル−3−イルメチルエステルを得る。
1H-NMR;DMSO-d
6(400 MHz, ppm):7.85(s, 1H, 芳香族性);7.62(s, 1H, 芳香族性);7.03(s, 1H, ピロル中N-
CH=C(CH2));6.91(m, 1H, ピロル中N-
CH=CH);6.27(m, 1H, ピロル中CH=
CH-C(CH2)-N);4.96(s, 2H,
CH2-OCOCH3);3.16(s, 3H, SO2-CH3);2.03(s, 3H, CH2-OCO
CH3);LC-MS:459 [M-H]-;Agilent LC/MSD 1100 Series、LC−MS法:カラム:SunFireC18、4.6×50mm、3.5μm;ネガティブMS;水/アセトニトリル95:5から5:95、5分間、流速:1.5ml/分。
実施例105
N−[6−(3−ヒドロキシメチル−ピロル−1−イル)−2,4−ジオキソ−7−トリフルオロメチル−1,4−ジヒドロ−2H−キナゾリン−3−イル]−メタンスルホンアミド:
100mg(0.22mmol)酢酸1−(3−メタンスルホニルアミノ−2,4−ジオキソ−7−トリフルオロメチル−1,2,3,4−テトラヒドロ−キナゾリン−6−イル)−1H−ピロル−3−イルメチルエステルの0.5ml メタノール溶液に、36.4mg(0.26mmol)炭酸カリウムを添加し、反応混合物を55℃で8時間撹拌する。混合物を室温に冷却し、さらに12時間撹拌する。続いて中和用のpH7リン酸緩衝液を反応混合物に添加し、溶媒を注意深く蒸発させる(分解の危険性)。粗残渣を分取薄層クロマトグラフィー(ジクロロメタン/メタノール、8/2)により精製して、N−[6−(3−ヒドロキシメチル−ピロル−1−イル)−2,4−ジオキソ−7−トリフルオロメチル−1,4−ジヒドロ−2H−キナゾリン−3−イル]−メタンスルホンアミドを得る:
1H-NMR;DMSO-d
6(400 MHz, ppm):7.82(s, 1H, 芳香族性);7.64(s, 1H, 芳香族性);6.86(m, 1H, ピロル中N-
CH=CH);6.84(s, 1H, ピロル中N-
CH=C(CH2));6.21(m, 1H, ピロル中CH=
CH-C(CH2)-N);4.37(d, 2H, CH2-OH);3.16(s, 3H, SO2-CH3);LC-MS:417 [M-H]-;Agilent LC/MSD 1100 Series、LC−MS法:カラム:SunFireC18、4.6×50mm、3.5μm;ネガティブMS;水/アセトニトリル95:5から5:95、5分間、流速:1.5ml/分。
実施例106
N−[6−(4−メチル−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−ピロル−1−イル)−2,4−ジオキソ−7−トリフルオロメチル−1,4−ジヒドロ−2H−キナゾリン−3−イル]−メタンスルホンアミド:
60mg(0.18mmol)N−(6−アミノ−2,4−ジオキソ−7−トリフルオロメチル−1,4−ジヒドロ−2H−キナゾリン−3−イル)−メタンスルホンアミドの5ml 酢酸溶液に、26mg(0.18mmol)2,5−ジメトキシ−3−メチル−テトラヒドロ−フラン(Markwell, Roger Edward; Hadley, Michael Stewart; Blaney, Frank Edward. Azabicycloalkane derivatives and medicaments containing them. Eur. Pat. Appl. (1983) EP 95262 A1に従い製造)を添加する。反応混合物を還流温度で10時間撹拌する。続いて溶媒を蒸発させ、粗生成物をフラッシュ−マスタークロマトグラフィー(シクロヘキサン/酢酸エチル、100/0から20/80)で精製して、N−[6−(4−メチル−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−ピロル−1−イル)−2,4−ジオキソ−7−トリフルオロメチル−1,4−ジヒドロ−2H−キナゾリン−3−イル]メタンスルホンアミドを得る。
1H-NMR;DMSO-d
6(400 MHz, ppm);8.06(s, 1H, 芳香族性);7.60(s, 1H, 芳香族性);7.13(m, 1H, N-
CH=C(CH3));4.24(s, 2H, CO-
CH2-C(CH3));3.16(s, 3H, SO2-CH3);1.84(d, 3H, CH3);LC−MS:417 [M-H]-;Agilent LC/MSD 1100 Series、LC−MS法:カラム:SunFireC18、4.6×50mm、3.5μm;ネガティブMS;水/アセトニトリル95:5から5:95、5分間、流速:1.5ml/分。
生物学的アッセイ
AMPA受容体結合
これは、標準試験、例えば[3H]CNQX結合試験(Honore et al. Biochem. Pharmacol. 1989, 38:3207-3212)で証明できる。この試験は下記の通り行う:
脳膜:動物を断頭し、脳を摘出し、10容量の氷冷10%スクロースでガラス/Teflonホモゲナイザーで5の位置で30秒ホモジナイズする。膜を1000×gで10分遠心分離し、上清を20,000×gで15分遠心分離する。得られるペレットを10容量の冷水に組織ホモゲナイザー(Brinkman Polytron)で5の位置で15秒使用して再懸濁し、懸濁液を8000×gで10分遠心分離する。バフィー層を含む上清を40,000×gで20分遠心分離し、ペレットを5容量の水に再懸濁し、懸濁液を2回凍結し(20−30分、ドライアイス/メタノール)、融解する(37℃の水浴)。懸濁液を40,000×gで20分遠心分離し、ペレットを50mM HEPES/KOH、pH7.5に再懸濁し、40,000×gで10分遠心分離する。最終ペレットをガラス/Teflonホモゲナイザーで、5容量のHEPES/KOH緩衝液中再懸濁する;2mlアリコートを凍結し、液体窒素中に貯蔵する。
膜の前処置:膜を35℃で融解し、1回50mM HEPES/KOHで、39,000×gで10分遠心することにより洗浄する。最終ペレットをガラス/Teflonホモゲナイザーで、同じ緩衝液中に再懸濁する。
放射性リガンド結合アッセイ:これを、96ウェルマイクロタイタープレートを使用して、0.3ml 50mM HEPES/KOH、pH7.2、100μg 膜タンパク質、5nM [3H]−CNQX(NEN)および試験すべき化合物の容量で行う。インキュベーションを4℃で40分行い、本反応を3700×gで30分の遠心分離(Sigma 4K10)により行う。ペレットを1回冷緩衝液で洗浄し、次いで0.02ml 組織可溶化剤Solueneに20分溶解する。200μlのシンチレーション液Microscint 20(Packard)を添加し、放射活性をPackard Topcountシンチレーションカウンターで、40−45%の効率(efficiency)で添加する。非特異的結合を、10μM CNQXにより定義する。アッセイをトリプリケートで行う。
例えば、このアッセイにおいて、実施例4の化合物は、0.29μMのIC50を有する。
AMPA受容体活性についての機能的試験
AMPA受容体での機能的アゴニスト活性またはアンタゴニスト活性を決定するために、実験を先に詳細に記載された通りに行うことができる(Urwyler et al., Mol. Pharmacol. 2001, 60, 963-971)。簡単に言うと、2個の電極電圧固定記録を、GluR3 AMPA受容体を発現するアフリカツメガエル卵母細胞で行う。ラットGluR3−(flop)用プラスミド(Hollmann et al., Science 1991, 252, 851-853)を直線化し、インビトロRNA合成キット(Ambion, Texas)とT7ポリメラーゼを使用して、キャップ化cRNAに転写する。貯蔵溶液を70%エタノール中に保つ。使用前に、cRNAを沈殿させ、DEPC処置水に再懸濁する。卵母細胞に、ラットGluR3−(flop)AMPA受容体をコードするRNAを注入する。記録のために、卵母細胞を、カエル・リンゲル溶液の連続的重力流を伴う乾留チャンバーに入れる。rGluR3−(flop)受容体発現カエルの卵母細胞からの記録のために、Mg2+(81mM NaCl;2.5mM KCl;1mM CaCl2;1mM MgCl2、2.5mM NaHCO3、5mM HEPES、pH7.4)を含むリンゲル溶液を使用する。試験化合物を重力により洗浄する。
例えば、このアッセイにおいて、実施例4の化合物は、rGluR3 AMPA受容体に2.3μMのIC50値でアンタゴニストである。
聴覚原性痙攣モデル
例えば本発明の化合物は、明白な抗痙攣特性を有し、それは、インビボで、例えばマウスで、音、電気ショックまたはメトラゾールにより誘発される痙攣に関するその明白な保護作用を参照して決定される。音誘発発作をDBA/2マウスで発現させる(Collins RL in:Experimental models of epilepsy, eds Pupura, Penry Tower, Woodbury Walter;Raven Press, New York, 1972)。試験のために、20日齢動物を、音響減衰チャンバーに入れる。60秒の慣らし期間の後、動物を、最大60秒続く帯域制限騒音(14−20kHz、118dB SPL)を使用して刺激する。DBA/2マウスは、聴覚刺激に対して、凶暴に走る、間代性発作、強直性発作、および呼吸停止の一連の応答をする。データ分析のために、異なる行動相の発生および期間を測定する。異なる行動相のED50値を計算する。全身的(腹腔内、皮下、経口)薬剤投与後のED50値は、0.5mg/kgから100mg/kgの範囲である。
加えて、本発明の化合物は、十分に確立された電気ショックマウスモデル、または、マウスモデルまたはSchmutz et al, Naunyn-Schmiedeberg's Arch Pharmacol 1990, 342, 61-66に従うメトラゾール誘発痙攣のマウスモデルにおいて、明白な効果を示す。ED50値は、1mg/kgから200mg/kgの範囲である。
本発明の化合物の抗統合失調症性活性は、例えばアンフェタミン誘発歩行運動亢進試験において証明できる。アンフェタミン誘発歩行運動亢進の遮断は、抗統合失調症性活性のためのスクリーニングパラダイムとして既知である。
さらに、式(I)の化合物(AMPA受容体アンタゴニストとも呼ぶ)は、他の成分と組み合わせ得る(“組合せ製剤”)。
コード番号、一般名または商品名により同定する他の活性成分の構造は、標準概論“The Merck lndex”の現行版またはデータベース、例えばPatents International(例えばIMS World Publications)から取り得る。その態様する内容は、引用により本明細書に引用する。当業者は、活性成分の同定が十分に可能であり、これらの参考文献に基づいて、同様に、製造し、インビトロおよびインビボの両方で、標準試験モデルで医薬適応および特性を試験することが可能である。
ここで使用する用語“組合せ製剤”は、上記で定義の第一および第二の活性成分が、独立して、または、区別される量の成分の異なって固定された組合せの使用により、すなわち、同時にまたは異なる時点で投与できる点で、とりわけ“複数パーツのキット”を定義する。複数パーツのキットのパーツを、次いで、例えば、同時にまたは時間的にずれて、すなわち異なる時点で、および複数パーツのキットの任意のパーツに対して同じまたは異なる時間間隔で投与できる。非常に好ましくは、時間間隔は、パーツの組合せ剤の使用による処置している疾患に対する効果が、何れか1個の活性成分のみの使用により得られる効果よりも大きくなるように選択する。組合せ製剤において投与すべき活性成分1の活性成分2に対する総量の比率は、例えば、処置すべき患者の亜集団の必要性に合うように、または患者の年齢、性別、体重などのために異なった必要性があり得る単独の患者の要求に合うように変え得る。好ましくは、少なくとも1個の有益な効果、例えば、第一および第二活性成分の効果の相互の増強、特に相乗効果、例えば相加効果以上、さらなる有利な効果、少ない副作用、第一および第二活性成分の一方または両方の非有効量での合わさった治療効果、およびとりわけ第一および第二活性成分の強い相乗作用が存在する。
方法の記載において、活性成分の言及は、また薬学的に許容される塩を意味することは理解されよう。これらの活性成分が、例えば、少なくとも1個の塩基性中心を有するとき、それらは酸付加塩を形成できる。対応する酸付加塩はまた、所望によりさらに塩基性中心が存在するように形成できる。酸性基(例えばCOOH)を有する活性成分はまた塩基と塩を形成できる。活性成分またはそれらの薬学的に許容される塩はまた、水和物または結晶化に使用した他の溶媒を含む形で使用できる。
このような組合せ製剤は、有益な薬学的作用を有し、例えばこのような製剤は相乗作用を有する。本組合せ製剤は、本明細書に記載の適応症に使用できる。本発明は、本明細書に定義の障害および疾患の予防、処置または進行遅延用組合せ製剤の使用法を提供する。
下記の組合せ剤および使用は、特に関連する。
故に、さらなる局面において、本発明は、同時の、別々のまたは連続的使用のための、少なくとも1個の式(I)の化合物(“AMPA受容体アンタゴニスト”)および少なくとも1個の向知性剤(このような組合せ剤において、活性成分は、いずれの場合も遊離形または薬学的に許容される塩の形で存在する)、ならびに、所望により少なくとも1個の薬学的に許容される担体を含む、組合せ剤に関する。
ここで使用する用語“向知性剤”は向知性植物抽出物、カルシウムアンタゴニスト、コリンエステラーゼ阻害剤、ジヒドロエルゴトキシン、ニセルゴリン、ピラセタム、プリン誘導体、ピリチノール、ビンカミンおよびビンポセチンを含むが、これらに限定されない。本発明の好ましい態様において、組合せパートナーはコリンエステラーゼ阻害剤である。
ここで使用する用語“向知性植物抽出物”は、イチョウ葉抽出物を含むが、これに限定されない。ここで使用する用語“カルシウムアンタゴニスト”は、シンナリジンおよびニモジピンを含むが、これらに限定されない。ここで使用する用語“コリンエステラーゼ阻害剤”は、ドネペジルヒドロクロライド、リバスチグミンおよびガランタミンヒドロブロマイドを含むが、これらに限定されない。ここで使用する用語“プリン誘導体”は、ペンチフィリン(pentifyllin)を含むが、これに限定されない。
イチョウ葉抽出物は、例えば、商品名GinkodilatTMの下に、例えば市販の形で添付文書に記載の情報に従って、投与できる。シンナリジンは、例えば、商品名Cinnarizin forte-ratiopharmTMの下に、例えば市販の形で投与できる。ニモジピンは、例えば、商品名NimotopTMの下に、例えば市販の形で投与できる。ドネペジルヒドロクロライドは、例えば、商品名AriceptTMの下に、例えば市販の形で投与できる。リバスチグミンは、US5,602,176に記載の通りに製造できる。それは、例えば、商品名ExelonTMの下に、例えば市販の形で投与できる。ガランタミンヒドロブロマイドは、例えば、商品名ReminylTMの下に、例えば市販の形で投与できる。ジヒドロエルゴトキシンは、例えば、商品名HyderginTMの下に、例えば市販の形で投与できる。ニセルゴリンは、例えば、商品名SermionTMの下に、例えば市販の形で投与できる。ピラセタムは、例えば、商品名CerebroforteTMの下に、例えば市販の形で投与できる。ペンチフィリンは、例えば、商品名CosaldonTMの下に、例えば市販の形で投与できる。ピリチノールは、例えば、商品名EncephabolTMの下に、例えば市販の形で投与できる。ビンポセチンは、例えば、商品名CavintonTMの下に、例えば市販の形で投与できる。
コード番号、一般名または商品名により同定する活性成分の構造は、標準概論“The Merck lndex”の現行版またはデータベース、例えばPatents International(例えばIMS World Publications)から取り得る。その態様する内容は、引用により本明細書に引用する。当業者は、活性成分の同定が十分に可能であり、これらの参考文献に基づいて、同様に、製造し、インビトロおよびインビボの両方で、標準試験モデルで医薬適応および特性を試験することが可能である。
方法の記載において、活性成分の言及は、また薬学的に許容される塩を意味することは理解されよう。これらの活性成分が、例えば、少なくとも1個の塩基性中心を有するとき、それらは酸付加塩を形成できる。対応する酸付加塩はまた、所望によりさらに塩基性中心が存在するように形成できる。酸性基(例えばCOOH)を有する活性成分はまた塩基と塩を形成できる。活性成分またはそれらの薬学的に許容される塩はまた、水和物または結晶化に使用した他の溶媒を含む形で使用できる。
本発明の組合せ剤において用いる組合せパートナーを単剤として市販の形で用いるとき、それらの投与量および投与形態は、ここに他のことが記載されていない限り、ここに記載の有益な効果をもたらすために、各市販薬の添付文書に提供されている情報に従い、行うことができる。特に、シンナリジンは、患者に、約75から約150mgの間の総一日量で投与できる。ニモジピンは、患者に、約60から約120mgの間の総一日量で投与できる。ドネペジルヒドロクロライドは、患者に、約5mgから10mgの間の総一日量で投与できる。リバスチグミンは、患者に、約6から約12mgの間の総一日量で投与できる。ガランタミンは、患者に、約12から24mgの間の総一日量、例えば12mgを1日2回で投与できる。ジヒドロエルゴトキシンは、患者に、そのメタンスルホン酸塩の形で、約4mgから10mgの間、例えば約8mgの総一日量で投与できる。ニセルゴリンは、患者に、その酒石酸塩で、筋肉内注射により、約4mgから8mgの総一日量で投与できる。ピラセタムは、患者に、の間の総一日量で投与できる約1200および5000mg、例えば4800mg/日。ペンチフィリンは、患者に、約400から800mgの間の総一日量で投与できる。ピリチノールは、患者に、その塩酸塩の形で、約600mgの総一日量で投与できる。ビンポセチンは、患者に、約10から15mgの間の総一日量で投与できる。
さらなる局面において、本発明は、少なくとも1個のAMPA受容体アンタゴニストならびに(a)バルビツール酸およびその誘導体、ベンゾジアゼピン、カルボキサミド、ヒダントイン、スクシンイミド、バルプロ酸および他の脂肪酸誘導体ならびに他の抗癲癇剤から選択される抗癲癇剤、ならびに/または(b)通常の抗精神病剤ならびに/または(c)非定型抗精神病剤から選択される少なくとも1個の化合物を含む組合せ剤を提供し、組合せ剤の相加効果以上である。さらに、ここに記載の組合せ剤は、組合せパートナーの一方のみを用いる単剤療法に難治性の統合失調症の処置に使用できる。
ここで使用する用語“バルビツール酸およびその誘導体”は、を含むが、これらに限定されないフェノバルビタール、ペントバルビタール、メフォバルビタール(mepobarbital)およびプリミドン。ここで使用する用語“ベンゾジアゼピン”は、クロナゼパム、ジアゼパムおよびロラゼパムを含むが、これらに限定されない。ここで使用する用語“カルボキサミド”は、カルバマゼピン、オキシカルバゼピン、10−ヒドロキシ−10,11−ジヒドロカルバマゼピンおよび式II
〔式中、R
1'はC
1−C
3アルキルカルボニルである。〕
の化合物を含むが、これらに限定されない。ここで使用する用語“ヒダントイン”は、フェニトインを含むが、これに限定されない。ここで使用する用語“スクシンイミド”は、エトスクシミド、フェンスクシミドおよびメスクシミドを含むが、これらに限定されない。ここで使用する用語“バルプロ酸および他の脂肪酸誘導体”は、バルプロ酸ナトリウム塩、チアギャビン塩酸塩一水和物およびビガバトリン(vigrabatrine)を含むが、これらに限定されない。ここで使用する用語“他の抗癲癇剤”は、レベチラセタム、ラモトリジン、ギャバペンチン、スルチアム、フェルバメート、EP114347に記載の1,2,3−1H−トリアゾールおよびWO99/28320に記載の2−アリール−8−オキソジヒドロプリンを含むが、これらに限定されない。
ここで使用する用語“通常の抗精神病剤”は、ハロペリドール、フルフェナジン、チオチキセンおよびフルペンチキソールを含むが、これらに限定されない。
ここで使用する用語“非定型抗精神病剤”は、クロザリル、リスペリドン、オランザピン、クエチアピン、ジプラシドンおよびアリピプラゾール(aripiprazol)に関する。
コード番号、一般名または商品名により同定する活性成分の構造は、標準概論“The Merck lndex”の現行版またはデータベース、例えばPatents International(例えばIMS World Publications)から取り得る。その態様する内容は、引用により本明細書に引用する。当業者は、活性成分の同定が十分に可能であり、これらの参考文献に基づいて、同様に、製造し、インビトロおよびインビボの両方で、標準試験モデルで医薬適応および特性を試験することが可能である。
さらに別の局面において、本発明は、少なくとも1個のAMPA受容体アンタゴニストならびに抗不安剤、抗鬱剤、抗ヒスタミン剤、抗痙攣剤、血管拡張剤、亜鉛塩および麻酔剤から選択される少なくとも1個の化合物を含む組合せ剤を提供し、組合せ剤の相加効果以上である。さらに、ここに記載の組合せ剤は、組合せパートナーの一方のみを用いる単剤療法に難治性の耳鳴りの処置に使用できる。
故に、本発明は、同時の、別々のまたは連続的使用のための、少なくとも1個のAMPA受容体アンタゴニストならびに抗不安剤、抗鬱剤、抗ヒスタミン剤、抗痙攣剤、血管拡張剤、亜鉛塩および麻酔剤から成る群から選択される少なくとも1個の化合物(ここで、両活性成分は、いずれも遊離形または薬学的に許容される塩の形で存在する)ならびに、所望により少なくとも1個の薬学的に許容される担体を含む、組合せ製剤または医薬組成物のような組合せ剤に関する。
ここで使用する用語“AMPA受容体アンタゴニスト”は、式(I)の化合物を含む。
ここで使用する用語“抗不安剤”は、アルプラゾラムを含むが、これに限定されない。
ここで使用する用語“抗鬱剤”は、ノルトリプチリン(N−メチル−3−(10,11−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[a,d]シクロヘプテン−5−イリデン)プロピルアミン)を含むが、これに限定されない。
ここで使用する用語“抗痙攣剤”は、オキシカルバゼピンを含むが、これに限定されない。
ここで使用する用語“麻酔剤”は、リドカインを含むが、これに限定されない。
ここで使用する用語“血管拡張剤”は、ペントキシフィリンを含むが、これに限定されない。
ここで使用する用語“亜鉛塩”は、硫酸亜鉛を含むが、これに限定されない。
トピラメートは、例えば、商品名TopamaxTMの下に、例えば市販の形で投与できる。式(I)の化合物、ならびにその製造法およびその医薬組成物は、例えば、WO98/17672から既知である。アルプラゾラムは、例えば、商品名XanaxTMの下に、例えば市販の形で投与できる。ノルトリプチリンは、例えば、商品名NortrilenTMの下に、例えば市販の形で投与できる。オキシカルバゼピンは、例えば、商品名TrileptalTMの下に、例えば市販の形で投与できる。リドカインは、その塩酸塩で、例えば商品名HeweneuralTMの下に、例えば、注射溶液として市販されている形で投与できる。硫酸亜鉛は、例えば、商品名Zink-SandozTMの下に、例えば市販の形で投与できる。ペントキシフィリンは、例えば、商品名TrentalTMの下に、例えば市販の形で投与できる。
コード番号、一般名または商品名により同定する活性成分の構造は、標準概論“The Merck lndex”の現行版またはデータベース、例えばPatents International(例えばIMS World Publications)から取り得る。その態様する内容は、引用により本明細書に引用する。当業者は、活性成分の同定が十分に可能であり、これらの参考文献に基づいて、同様に、製造し、インビトロおよびインビボの両方で、標準試験モデルで医薬適応および特性を試験することが可能である。
さらに別の局面において、本発明は、式(I)の化合物およびバルビツール酸およびその誘導体、ベンゾジアゼピン、カルボキサミド、ヒダントイン、スクシンイミド、バルプロ酸および他の脂肪酸誘導体および他の抗癲癇剤から成る群から選択される抗癲癇剤を含む、組合せ剤を提供する。このような組合せ剤の治療的効果は、一つの単剤の相加効果よりも大きい。さらに、ここに記載の組合せ剤は、組合せパートナーの一方のみを用いる単剤療法に難治性の癲癇の処置に使用できる。
故に、本発明は、同時の、別々のまたは連続的使用のための、バルビツール酸およびその誘導体、ベンゾジアゼピン、カルボキサミド、ヒダントイン、スクシンイミド、バルプロ酸および他の脂肪酸誘導体、AMPAアンタゴニストおよび他の抗癲癇剤から成る群から選択される2個の抗癲癇剤(ここで、両活性成分は、いずれも遊離形または薬学的に許容される塩の形で存在する)ならびに薬学的に許容される塩および所望により少なくとも1個の薬学的に許容される担体を含む、組合せ製剤または医薬組成物のような組合せ剤に関する。
ここで使用する用語“バルビツール酸およびその誘導体”は、フェノバルビタール、ペントバルビタール、メフォバルビタールおよびプリミドンを含むが、これらに限定されない。ここで使用する用語“ベンゾジアゼピン”は、クロナゼパム、ジアゼパムおよびロラゼパムを含むが、これらに限定されない。ここで使用する用語“カルボキサミド”は、カルバマゼピン、オキシカルバゼピン、10−ヒドロキシ−10,11−ジヒドロカルバマゼピンおよび式IIの化合物を含むが、これらに限定されない。
さらに別の局面において、本発明は、少なくとも1個の式(I)の化合物(“AMPA受容体アンタゴニスト”)およびリチウム、バルプロ酸ナトリウム塩、通常の抗精神病剤、非定型抗精神病剤、ラモトリジン、メチルフェニデート、抗鬱剤および抗癲癇剤から成る群から選択される少なくとも1個の化合物を含む組合せ剤を提供し、これは、組合せた薬剤の相加効果以上である。
さらに、このような組合せ剤は、組合せパートナーの一方のみを用いる単剤療法に感情および注意障害の処置に使用できる。
故に、本発明は、同時の、別々のまたは連続的使用のための、少なくとも1個のAMPA受容体アンタゴニストならびにリチウム、バルプロ酸ナトリウム塩、通常の抗精神病剤、非定型抗精神病剤、ラモトリジン、メチルフェニデート、抗鬱剤および抗癲癇剤から成る群から選択される少なくとも1個の化合物(ここで、両活性成分は、いずれも遊離形または薬学的に許容される塩の形で存在する)ならびに、所望により少なくとも1個の薬学的に許容される担体を含む、組合せ製剤または医薬組成物のような組合せ剤に関する。
ここで使用する用語“感情および注意障害”は、双極性障害、例えば躁鬱精神病、精神病的特性有りまたは無しの躁病、注意欠陥多動性障害(ADHD)、および他の注意障害、例えば自閉症、ならびに社会的引きこもりにより特徴付けられる行動状態、例えば陰性症状を含むが、これらに限定されない。
ここで使用する用語“リチウム”は、酢酸リチウム、炭酸リチウム、塩化リチウム、クエン酸リチウムおよび硫酸リチウムを含むが、これらに限定されない。ここで使用する用語“通常の抗精神病剤”は、ハロペリドールおよびフルフェナジンを含むが、これらに限定されない。ここで使用する用語“非定型抗精神病剤”は、を含むが、これらに限定されないオランザピン、クエチアピンおよびリスペリドン。ここで使用する用語“抗鬱剤”は、三環系抗鬱剤、選択的セロトニン再取り込み阻害剤(SSRI)または選択的セロトニンおよびノルエピネフリン再取り込み阻害剤(SNRI)を含むが、これらに限定されない。本発明に適当な三環系抗鬱剤は、とりわけアミトリプチリン、ブトリプチリン(butriptyline)、クロミプラミン、デシプラミン、ジベンゼピン、ドチエピン(dothiepin)、ドキセピン、イミプラミン、ノルトリプチリン、オピプラモール、プロトリプチリン、トリミプラミン、マプロチリン、ミアンセリン、およびミルタゼピン(mirtazepine)である。本発明に適当なSSRIは、とりわけフルオキセチン、フルボキサミン、セルトラリン、パロキセチン、シタロプラムおよびエスシタロプラム、およびベンラフェキシン、ならびにデュロキセチンから選択されるSNRIである。
ここで使用する用語“抗癲癇剤”は、バルビツール酸およびその誘導体、ベンゾジアゼピン、カルボキサミド、ヒダントイン、スクシンイミド、バルプロ酸および他の脂肪酸誘導体、AMPAアンタゴニストおよび他の抗癲癇剤を含むが、これらに限定されない。
ここで使用する用語“バルビツール酸およびその誘導体”は、フェノバルビタール、ペントバルビタール、メフォバルビタールおよびプリミドンを含むが、これらに限定されない。ここで使用する用語“ベンゾジアゼピン”は、クロナゼパム、ジアゼパムおよびロラゼパムを含むが、これらに限定されない。ここで使用する用語“カルボキサミド”は、カルバマゼピン、オキシカルバゼピン、10−ヒドロキシ−10,11−ジヒドロカルバマゼピンおよび式II
〔式中、R
1'はC
1−C
3アルキルカルボニルである。〕
を含むが、これらに限定されない。ここで使用する用語“ヒダントイン”は、フェニトインを含むが、これに限定されない。ここで使用する用語“スクシンイミド”は、エトスクシミド、フェンスクシミドおよびメスクシミドを含むが、これらに限定されない。ここで使用する用語“バルプロ酸および他の脂肪酸誘導体”は、バルプロ酸ナトリウム塩、チアギャビン塩酸塩一水和物およびビガバトリンを含むが、これらに限定されない。ここで使用する用語“他の抗癲癇剤”は、レベチラセタム、ラモトリジン、ギャバペンチン、スルチアム、フェルバメート、EP114347に記載の1,2,3−1H−トリアゾール、特にルフィナミド[1−(2,6−ジフルオロ−ベンジル)−1H−[1,2,3]トリアゾール−4−カルボン酸アミド]およびWO99/28320に記載の2−アリール−8−オキソジヒドロプリンを含むが、これらに限定されない。
さらに別の局面において、本発明は、少なくとも1個の式(I)の化合物(“AMPA受容体アンタゴニスト”)ならびにベンゾジアゼピン、選択的セロトニン再取り込み阻害剤(SSRI)、選択的セロトニンおよびノルエピネフリン再取り込み阻害剤(SNRI)、ブスピロンおよびプレガバリンから成る群から選択される少なくとも1個の化合物を含む組合せ剤を提供し、組合せ剤の相加効果以上である。さらに、ここに記載の組合せ剤は、組合せパートナーの一方のみを用いる単剤療法に難治性の不安障害または根底に不安症状を伴う他の精神障害の処置に使用できる。
故に、本発明、同時の、別々のまたは連続的使用のための、少なくとも1個のAMPA受容体アンタゴニストならびに、ベンゾジアゼピン、SSRI、SNRI、ブスピロンおよびプレガバリンから成る群から選択される少なくとも1個の化合物(ここで、両活性成分は、いずれも遊離形または薬学的に許容される塩の形で存在する)ならびに、所望により少なくとも1個の薬学的に許容される担体を含む、組合せ製剤または医薬組成物のような組合せ剤に関する。
ここで使用する用語“不安または根底に不安症状を伴う他の精神障害”は、全般的不安障害、社会不安障害、外傷後ストレス障害、強迫性障害、パニックならびに、覚醒剤の中止または濫用の可能性のある他の向精神剤の摂取後に起こる不安のような不安障害を含むが、これらに限定されない。
本発明に適当なSSRIは、とりわけフルオキセチン、フルボキサミン、セルトラリン、パロキセチン、シタロプラムおよびエスシタロプラムから選択される。
本発明に適当なSNRIは、とりわけベンラフェキシンおよびデュロキセチンから選択される。
ここで使用する用語“ベンゾジアゼピン”は、クロナゼパム、ジアゼパムおよびロラゼパムを含むが、これらに限定されない。
さらに別の局面において、本発明は、少なくとも1個の式(I)の化合物(“AMPA受容体アンタゴニスト”)ならびにピレンゼピン、テレンゼピン、オルト−メトキシ−シラ−ヘキソシクリウム(ortho-methoxy-sila-hexocyclium)、γ−アミノ酪酸(GABA)およびGABAアゴニストから成る群から選択される少なくとも1個の化合物を含む組合せ剤を提供し、組合せ剤の相加効果以上である。さらに、ここに記載の組合せ剤は、組合せパートナーの一方のみを用いる単剤療法に難治性の近視の処置に使用できる。
故に、本発明は、同時の、別々のまたは連続的使用のための、少なくとも1個のAMPA受容体アンタゴニストおよびピレンゼピン、テレンゼピン、オルト−メトキシ−シラ−ヘキソシクリウム、γ−アミノ酪酸(GABA)およびGABAアゴニストから成る群から選択される少なくとも1個の化合物(ここで、両活性成分は、いずれも遊離形または薬学的に許容される塩の形で存在する)ならびに、所望により少なくとも1個の薬学的に許容される担体を含む、組合せ製剤または医薬組成物のような組合せ剤に関する。
トピラメートは、例えば、商品名TopamaxTMの下に、例えば市販の形で投与できる。式(I)の化合物ならびにその製造法、およびその医薬組成物は、例えばWO96/17672から既知である。
ピレンゼピン、テレンゼピンおよびオルト−メトキシ−シラ−ヘキソシクリウムは、US5,122,522に記載の通り適用できる。
ここで使用する用語“γ−アミノ酪酸(GABA)およびGABAアゴニスト”は、WO03/032975に記載の化合物を含むが、これに限定されない。
さらに別の局面において、本発明は、少なくとも1個のAMPA受容体アンタゴニストならびにシクロオキシゲナーゼ阻害剤、バニロイド受容体アンタゴニスト、オピオイド、三環系抗鬱剤、抗痙攣剤、カテプシンS阻害剤およびGABAB受容体アゴニストから成る群から選択される少なくとも1個の組合せパートナーを含む組合せ剤を提供し、組合せ剤の相加効果以上である。さらに、ここに記載の組合せ剤は、組合せパートナーの一方のみを用いる単剤療法に難治性の疼痛の処置に使用できる。
故に、本発明は、同時の、別々のまたは連続的使用のための、少なくとも1個のAMPA受容体アンタゴニストならびにシクロオキシゲナーゼ阻害剤、バニロイド受容体アンタゴニスト、オピオイド、三環系抗鬱剤、抗痙攣剤、カテプシンS阻害剤およびGABAB受容体アゴニストから成る群から選択される少なくとも1個の組合せパートナー(ここで、両活性成分は、いずれも遊離形または薬学的に許容される塩の形で存在する)ならびに、所望により少なくとも1個の薬学的に許容される担体を含む、組合せ製剤または医薬組成物のような組合せ剤に関する。
用語“疼痛”は、特に神経障害性疼痛に関するが、これに限定するものではない。
ここで使用する用語シクロオキシゲナーゼ阻害剤は、特異的COX−2阻害剤、例えばセレコキシブおよびロフェコキシブ、および非ステロイド性抗炎症剤(NSAID)、例えばアセチルサリチル酸およびプロピオン酸誘導体を含むが、これらに限定されない。
ここで使用する用語“三環系抗鬱剤”は、Anafranil(登録商標)、Asendin(登録商標)、Aventyl(登録商標)、Elavil(登録商標)、Endep(登録商標)、Norfranil(登録商標)、Norpramin(登録商標)、Pamelor(登録商標)、Sinequan(登録商標)、Surmontil(登録商標)、Tipramine(登録商標)、Tofranil(登録商標)、Vivactil(登録商標)およびTofranil-PM(登録商標)を含むが、これらに限定されない。
ここで使用する用語“抗痙攣剤”は、オキシカルバゼピンおよびギャバペンチンを含むが、これらに限定されない。ここで使用する用語“カテプシンS阻害剤”は、WO03/020287に記載の化合物を含むが、これらに限定されない。ここで使用する用語“GABAB受容体アゴニスト”は、L−バクロフェンを含むが、これらに限定されない。
ここで使用する用語“オピオイド”は、モルヒネ様作用を有する、天然および合成両方の全薬剤に関する。本発明に適当なオピオイドは、とりわけアルフェンタニル、アリルプロジン、アルファプロジン、アニレリジン、ベンジルモルフィン、ベジトラミド、ブプレノルフィン、ブトルファノール、クロニタゼン、コデイン、シクロルファン(cyclorphan)、デソモルフィン、デキストロモラミド、デゾシン、ジアンプロミド、ジヒドロコデイン、ジヒドロモルフィン、エプタゾシン、エチルモルフィン、フェンタニル、ヒドロコドン、ヒドロモルホン、ヒドロキシペチジン、レボフェナシルモルファン、レボルファノール、ロフェンタニル、メチルモルフィン、モルフィン、ネコモルフィン、ノルメサドン、ノルモルフィン、オピウム、オキシコドン、オキシモルホン、フォルコジン、プロファドール(profadol)およびスフェンタニルから成る群から選択される。