JP2008507573A - エポチロン組合せ剤 - Google Patents

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Abstract

本発明は、特に、増殖性疾患の進行の遅延または処置を目的とした、同時、個別または連続使用のための、(a)エポチロンと(b)2個以上の他の抗腫瘍薬の組合せ剤に関する。

Description

本発明は、特に増殖性疾患の進行の遅延または処置を目的とした、同時、個別または連続使用のための、(a)エポチロンと(b)2個以上の他の抗腫瘍薬の組合せ剤;増殖性疾患を有する温血動物、とりわけヒトを処置するための方法であって、(a)エポチロンおよび(b)2個以上の他の抗腫瘍薬を含む組合せ剤を該動物に投与することを含む方法;そのような組合せ剤を含む医薬組成物;増殖性疾患の進行の遅延または処置のための薬剤の製造を目的としたそのような組合せ剤の使用;および、そのような組合せ剤を含む商業的パッケージまたは製品に関する。
多くの様々な腫瘍タイプの処置におけるTaxol(登録商標)およびTaxotere(登録商標)の広範な使用にもかかわらず、患者の生存に対するタキサン類の影響は低く、転移性腫瘍の圧倒的大多数は治癒不可能なままである。タキサン処置は、末梢神経障害および口内炎のような多くの重大な副作用を伴い、タキサン類の効果は、チューブリン変異または薬剤排出ポンプとして機能するホスホグリコタンパク質の過剰発現を伴う可能性のある薬剤耐性機構の急速な発達により厳しく制限され得る。これらの限定の観点ならびに標準的併用療法で一般的に観察される副作用の観点から、抗腫瘍活性の広範なスペクトル、多剤耐性腫瘍に対する効果、より高い安全性および耐容性を含む、改善された全体的プロフィールを示す新規組合せ剤を見出す必要性が明らかに存在する。
上記のような化学療法剤による増殖性疾患の処置と関係する比較的強い毒性の観点から、原則として、より低用量の個々の化合物での処置を可能とし、それにより高い毒性化合物と個々に関係する毒性の低減を可能にする新規の処置スケジュールまたは新規の組合せ剤を考案するという目標が残っている。さらに、増殖性疾患の処置における改善された効果を可能にする新規の処置レジメンおよび組合せ剤が、ますます必要とされている。さらに、特定の増殖性疾患および/または特定の患者群(例えば小児もしくは高齢者への使用の場合、例えば性別、またはとりわけ年齢に関してか、または増殖細胞が既知の化学療法剤またはその組合せ剤を用いる処置に耐性となった患者)は、より特に、なおさら個々の治療レジメンを必要とするかもしれない。
エポチロンの微小管安定化効果は、Bollag et al., Cancer Research 55, 1995, 2325−33により最初に記載された。異なるタイプの腫瘍、とりわけ他の化学療法剤、特にTAXOL(商標)による処置に耐性である腫瘍の適する処置スケジュールは、WO99/43320に記載されている。エポチロン、とりわけエポチロンAまたはBと、2個以上の抗腫瘍薬の併用は、増殖性疾患の処置に効果的であることが判明している。
発明の一般的な説明
驚くことに、特に増殖性疾患の進行の遅延または処置を目的とした、同時、個別または連続使用のための、(a)エポチロンと(b)2個以上の他の抗腫瘍薬の組合せ剤は、望ましい上記の多くの利点を示すことが判明している。
予期せぬことに、抗腫瘍効果、すなわち、本明細書に定義の組合せ剤による、とりわけ増殖性疾患の進行の遅延または処置、特に腫瘍またはより特定の固形腫瘍の処置は、組み合わせパートナーのいずれかを単独で用いて達成され得る効果よりも優れており、すなわち、成分(a)または上記に定義の成分(b)の2個以上の組合せパートナーを単独で用いる治療の効果よりも優れていることが判明した。さらなる利点は、活性成分をより低用量で用いることができ、例えば必要とされる投与量がしばしばより少量であるのみでなく、適用される頻度も少ないか、または副作用の発生を減じるために用いることができ、故に、生活の質を改善し、死亡率が低下し、そして/または罹患率が低下するのを可能とすることである。これは、処置すべき患者の願望および要求に従う。
特に、本発明の組合せ剤は、相乗的であり、故に、治療効果の改善および/または個々の成分の低用量投与を可能にすることが示され得る。
発明の詳細な説明
1つの好ましい態様において、本発明は、特に、温血動物、とりわけヒトにおける増殖性疾患の進行の遅延または処置における使用を目的とした、同時、個別または連続使用のための、(a)エポチロンおよび(b)2個以上の他の抗腫瘍薬の組合せ剤に関する。
他の好ましい態様において、本発明は、増殖性疾患を有する温血動物、とりわけヒトを処置するための方法であって、a)エポチロンおよび(b)2個以上の他の抗腫瘍薬を含む組合せ剤を、好ましくは成分(a)および(b)が、該疾患の処置において共同的に治療的活性であるように;特に、該疾患の処置において薬学的に効果のある用量で、該動物に投与することを含む方法に関する。
本発明のさらなる態様は、とりわけかかる処置を必要とする温血動物、とりわけヒトにおける増殖性疾患の進行の遅延または処置における、好ましくは同時、個別または連続使用のための、(a)エポチロンと(b)2個以上の他の抗腫瘍薬の組合せ剤、ならびに所望により少なくとも1個の薬学的に許容される担体を含む医薬組成物に関する。
さらに、本発明のさらなる態様は、増殖性疾患の進行の遅延または処置を目的とした;および/または、該疾患の進行の遅延または処置のための医薬品の製造を目的とした、同時、連続または個別使用のための(a)エポチロンと(b)2個以上の他の抗腫瘍薬の組合せ剤の使用に関する。
また、本発明の他の態様は、とりわけ増殖性疾患の進行の遅延または処置を目的とした、同時使用、長期的に時間差の使用、または(あまり好ましくはない)個別使用のための(a)エポチロンおよび(b)2個以上の他の抗腫瘍薬を含む商業的パッケージまたは製品に関する。
上記および下記に用いる一般用語は、好ましくは、本明細書の文脈中、他にこれと異なる記載がない限り、下記の意味を有する:
成分(a)および(b)としては、下記のものが好ましい:
成分(a)は、好ましくは、式I
Figure 2008507573
[式中、Aは、OまたはNRN(ここで、RNは、水素または低級アルキルであり、Rは、水素または低級アルキルである。)を示し、そしてZは、Oまたは結合である。]
で示されるエポチロン誘導体である。
AがOを示し、Rが水素であり、そしてZがOである式Iの化合物は、エポチロンAとして公知であり;AがOを示し、Rがメチルであり、そしてZがOである式Iの化合物は、エポチロンBとして公知であり;AがOを示し、Rが水素であり、そしてZが結合である式Iの化合物は、エポチロンCとして公知であり;AがOを示し、Rがメチルであり、そしてZが結合である式Iの化合物は、エポチロンDとして公知である。
AがOまたはNRN(ここで、RNが、水素または低級アルキルであり、Rが、水素または低級アルキルである。)を示し、そしてZがOまたは結合である式Iのエポチロン誘導体、およびかかるエポチロン誘導体の製造のための方法は、特に、特許および特許出願WO93/10121、US6,194,181、WO98/25929、WO98/08849、WO99/43653、WO98/22461およびWO00/31247の、特に化合物の請求項および実施例の最終産物に包括的かつ具体的に開示され、その最終産物、医薬品および特許請求の範囲の対象は、これらの刊行物を参照することにより本出願に包含される。同様に、それらに記載されている対応する立体異性体ならびに対応する結晶修飾体、例えば、溶媒和物および多形体を包含する。式Iのエポチロン誘導体、とりわけエポチロンBは、WO99/39694に開示される医薬組成物の一部として投与され得る。
エポチロンBの対応するラクタムへの変換は、WO99/02514のスキーム21(31頁、32頁)および実施例3(48から50頁)に記載されている。エポチロンBと異なる式Iの化合物の、対応するラクタムへの変換は、同様に達成できる。RNが低級アルキルである対応する式Iのエポチロン誘導体は、RNが水素であるエポチロン誘導体から出発して、還元的アルキル化反応のような当技術分野で公知の方法により製造できる。
成分(a)として、エポチロンAおよび/またはBがとりわけ好ましく、エポチロンBが最も好ましい。
成分(b)は、好ましくは成分(a)以外に2個以上、より好ましくは2個または3個、最も好ましくは2個の抗腫瘍薬を含み、後者の場合には、3剤の組合せ剤がもたらされる。
本明細書で用いる用語“抗腫瘍薬”は、全て独立して遊離形または薬学的に許容される塩の、トポイソメラーゼI阻害剤、トポイソメラーゼII阻害剤、他の微小管作用薬、アルキル化剤、抗腫瘍性代謝拮抗剤、白金化合物、血管新生抑制ステロイド、生物学的応答調節物質、モノクローナル抗体、プロテアソーム阻害剤、EGFR阻害剤、ロイコボリン、インターロイキン、テモゾロミドおよびヘキシルメチル−メラミンを含むが、それらに限定されない。
本明細書で用いる用語“トポイソメラーゼI阻害剤”は、トポテカン、イリノテカン、カンプトテシアン(camptothecian)およびその類似体、9―ニトロカンプトテシアンならびに高分子カンプトテシアン共役PNU−166148(WO99/17804の化合物A1)を含むが、それらに限定されない。イリノテカンは、例えば商品名CAMPTOSARの下に市販されている形態で投与され得る。トポテカンは、例えば商品名HYCAMTINの下に市販されている形態で投与され得る。
本明細書で用いる用語“トポイソメラーゼII阻害剤”は、ドキソルビシン、エピルビシン、イダルビシンおよびネモルビシン(nemorubicin)のようなアントラサイクリン、アントラキノン系ミトキサントロンおよびロソキサントロン、ならびにポドフィロトキシン系エトポシドおよびテニポシドを含むが、それらに限定されない。エトポシドは、例えば、商品名ETOPOPHOS(商標)の下に市販されている形態で投与され得る。テニポシドは、例えば、商品名VM26−BRISTOL(商標)の下に市販されている形態で投与され得る。ドキソルビシンは、例えば、商品名ADRIBLASTIN(商標)、またはリポソーム製剤CAELYX(商標)またはDOXILの下に、例えば市販されている形態で投与され得る。エピルビシンは、例えば、商品名FARMORUBICIN(商標)の下に市販されている形態で投与され得る。イダルビシンは、例えば、商品名ZAVEDOS(商標)の下に市販されている形態で投与され得る。ミトキサントロンは、例えば、商品名NOVANTRON(商標)の下に市販されている形態で投与され得る。ドキソルビシンおよびミトキサントロンが好ましい。
用語“他の微小管作用薬”は、タキサン類、例えばパクリタキセルおよびドセタキセル;ビンカアルカロイド類、例えばビンブラスチン、とりわけ硫酸ビンブラスチン;ビンクリスチン、とりわけ硫酸ビンクリスチンおよびビノレルビン;ディスコデルモライド類;ならびにコルヒチンを含むが、それらに限定されない、エポチロン以外の微小管作用薬、とりわけ微小管安定化剤、微小管脱安定化剤および微小管重合阻害剤を意味する。パクリタキセルは、例えばTAXOLとして;ドセタキセルは、TAXOTEREとして;ビンブラスチン硫酸は、VINBLASTIN R.Pとして;そして、ビンクリスチン硫酸は、FARMISTINとして投与され得る。ディスコデルモライドは、例えば米国特許番号第5,010,099に開示される通りに得られる。タキサン経口製剤も本明細書中に包含される。
本明細書で用いる用語“アルキル化剤”は、シクロホスファミド、イホスファミド、メルファラン、ダカルバジン(または、DTCI)、またはニトロソウレア(BCNUまたはGliadel)を含むが、それらに限定されない。シクロホスファミドは、例えば、商品名CYCLOSTINの下に市販される形態で投与され得;そして、イホスファミドは、HOLOXANとして投与される。シクロホスファミドが好ましい。
用語“抗腫瘍性代謝拮抗剤”には、5−フルオロウラシル(5−FU);カペシタビン;ゲムシタビン;5−アザシチジンおよびデシタビンのようなDNA脱メチル化剤;メトトレキセート;ならびに、エダトレキセートが含まれるが、それらに限定されない。カペシタビンは、例えば、商品名XELODAの下で市販される形態で投与され得;そして、ゲムシタビンは、GEMZARとして投与され得る。例えばHERCEPTINの下で市販される形態で投与され得るモノクローナル抗体のトラスツズマブも包含される。
用語“フォリン酸”は、例えば、商品名LEUCOVORIN(商標)の下で市販される“N−[4−[[(2−アミノ−5−ホルミル−1,4,5,6,7,8−ヘキサヒドロ−4−オキソ−6−プテリジニル)メチル]アミノ]ベンゾイル−L−グルタミン酸”に関する。
本明細書で用いる用語“白金化合物”は、カルボプラチン、シスプラチン(cis-platin)、シスプラチナム(cisplatinum)およびオキサリプラチンを含むが、それらに限定されない。カルボプラチンは、例えば、CARBOPLATとして;そして、オキサリプラチンは、ELOXATINとして市販される形態で投与され得る。
本明細書で用いる“血管新生抑制ステロイド”は、アネコルタブ、トライアムシナロン、ヒドロコルチゾン、11−α−エピヒドロコルチゾール、コルテキソロン、17α−ヒドロキシプロゲステロン、コルチコステロン、デスオキシコルチコステロン、テストステロン、エストロンおよびデキサメサゾンのような、血管形成を阻止または阻害する薬剤を意味する。
本明細書で用いる用語“プロテアソーム阻害剤”は、ボルテゾミブまたはベルケードを含むが、それに限定されない。
本明細書で用いる用語“生物学的応答調節物質”は、リンホカインまたはインターフェロン、例えばインターフェロンγを意味する。
本明細書で用いる用語“モノクローナル抗体”は、ベバシズマブおよびセツキシマブを含むが、それに限定されない。ベバシズマブは、例えばAVASTINとして;そして、セツキシマブは、ERBITUXとして市販される形態で投与され得る。
本明細書で用いる用語“EGFR阻害剤”は、エルロチニブおよびゲフィチニブを含むが、それに限定されない。エルロチニブは、例えばTARCEVAとして;そして、ゲフィチニブは、IRESSAとして市販される形態で投与され得る。
本発明の組合せ剤に用いるための付加的抗腫瘍薬は、例えばTEMODARとして市販される形態で投与され得るテモゾロミド、および例えばALTRETAMINEとして市販される形態で投与され得るヘキシルメチル−メラミンを含む。
特許出願または科学文献の引用が与えられるそれぞれの場合において、特に、本明細書中、それぞれの化合物の請求項および実施例の最終生成物に関して、最終製品、医薬品および請求項の主題は、これらの文献を参照することにより本明細書中に包含される。本明細書中に開示される対応する立体異性体、ならびに対応する結晶修飾体、例えば溶媒和物および多形体も同様に包含される。本明細書中に開示される組合せ剤において活性成分として用いられる化合物を製造することができ、引用文献に記載の通りにそれぞれ投与することができる。
コード番号、一般名または商品名により同定される活性剤の構造は、標準概要“The Merck Index”の現行版またはデータベース、例えばPatents International(例えば、IMS World Publications)、または上記および下記の文献から入手することができる。
成分(a)および(b)への言及は、包含される活性物質(微小管作用薬または抗腫瘍薬)のいずれかの薬学的に許容される塩も包含されることを意味することが理解されるだろう。成分(a)および/または(b)に包含される活性物質が、例えば、少なくとも1個の塩基性中心を有するとき、それらは酸付加塩を形成し得る。対応する酸付加塩は、要すれば、付加的に存在する塩基性中心を有して形成され得る。酸性基(例えばCOOH)を有する活性物質はまた、塩基と塩を形成し得る。成分(a)および/または(b)、またはその薬学的に許容される塩を含む活性物質は、水和物の形態で用いることができるか、または結晶化に用いられる他の溶媒を含み得る。エポチロンAまたはB、すなわち最も好ましい組み合わせパートナー(a)は、好ましくはエポチロンBである。
増殖性疾患は、主に、腫瘍疾患(または癌)(および/または任意の転移)(腫瘍または転移がどこに位置していても)であり、よりとりわけ乳癌、泌尿生殖器癌、肺癌、消化管癌、類表皮癌、黒色腫、卵巣癌、膵臓癌、神経芽腫、頭頸部癌(この用語は、使用されるときは、頭部および頸部の癌のみでなく、頭部または頸部の癌も想定されることを意味する頭部および/または頸部癌を意味する。)または膀胱癌、またはより広い意味では、腎臓癌、脳腫瘍(brain cancer)または胃癌を含む群から選択される腫瘍;より好ましくは、(i)乳房腫瘍;類表皮腫瘍、とりわけおよび類表皮頭頚部腫瘍、好ましくは口腔腫瘍;および肺腫瘍、とりわけ非小細胞肺腫瘍から;または消化管腫瘍、とりわけ結腸直腸腫瘍;および泌尿生殖器腫瘍、とりわけ前立腺腫瘍(とりわけホルモン−難治性前立腺腫瘍)から選択される腫瘍;または、(ii)(より好ましくは)他の化学療法剤での処置に難治性の増殖性疾患、とりわけ対応する腫瘍(および/または全ての転移)、よりとりわけ1個または複数の他の化学療法剤での、とりわけ5−フルオロウラシルおよび/または(好ましくは)微小管安定化剤のタキサン類、最もとりわけTAXOL(登録商標)での処置に難治性である腫瘍を含む群から選択される腫瘍、さらにより好ましくは消化管、例えば結腸直腸(とりわけ標準、例えば5−フルオロウラシル、および/またはTAXOL(登録商標)処置に難治性のもの);および尿生殖器、例えば前立腺腫瘍(および/またはそれらの転移、とりわけそれらの転移);最も好ましくは消化管腫瘍、とりわけ結腸直腸癌から選択される腫瘍;または、(iii)多剤耐性のために他の化学療法剤での処置に難治性である、とりわけ微小管安定化剤のタキサン類のメンバー、好ましくはTAXOL(登録商標)に難治性である腫瘍、最もとりわけ多剤、とりわけTAXOL(登録商標)、耐性肺腫瘍(とりわけ非小細胞肺腫瘍)、多剤耐性乳房腫瘍、または多剤耐性類表皮、好ましくは類表皮頭頚部腫瘍、最も好ましくは口腔腫瘍である。
本発明の組合せ剤は、原発性疾患および転移性疾患のための、何らかの化学療法、何らかの放射線療法または何らかの外科的手術前および/または後の組合せ剤の使用を可能にするために、一次治療、二次治療およびその後の治療に用いることができる。
本発明のより広い意味において、増殖性疾患は、さらに、過形成、線維症(とりわけ肺線維症、また腎線維症のような他のタイプの線維症)、血管形成、乾癬、アテローム性動脈硬化症、および狭窄または血管形成術後の再狭窄のような血管内の平滑筋増殖のような過増殖性状態から選択され得る。
上記および下記で腫瘍、腫瘍疾患、癌腫または癌を記載するとき、腫瘍および/または転移の位置がどこでも、原発臓器または組織のおよび/または何らかの他の位置の転移もまた、それに変えてまたはそれに加えて意図される。
用語“難治性”は、各増殖性疾患(とりわけ腫瘍および/またはその全ての転移)が、エポチロン以外の(少なくとも1種の)化学療法剤での処置に際し、このような薬剤での処置後に抗増殖反応を示さないかまたは僅かにしか示さず(腫瘍増殖の阻害がないかまたは僅かな阻害のみ)、すなわち、温血動物、とりわけヒトにおいて他の(好ましくは標準的)化学療法剤(好ましくは上記の通り)、とりわけ5−フルオロウラシル(とりわけ結腸癌のような結腸直腸癌の場合)、抗アンドロゲンまたは好ましくはミトキサントロンおよびタキソテール(とりわけ前立腺癌の場合)、またはレトロゾールのような抗エストロゲン(とりわけ乳癌の場合);または、とりわけ化学療法剤のタキサン類のメンバー、例えばTAXOTERE(登録商標)またはTAXOL(登録商標)では全く処置できないかまたは不満足な結果のみである腫瘍;例えば腫瘍増殖が止まらないか、わずかにしか遅延しないかまたは緩解が見られない腫瘍を意味する。本発明は、難治性腫瘍などの処置を記載するとき、(a)1種以上の化学療法剤が患者の処置中に既に失敗している腫瘍(複数もある)だけでなく、(a)他の手段、例えば生検および化学療法剤の存在下での培養により難治性を示し得る腫瘍(複数もある)も包含すると理解すべきである。“TAXOL(登録商標)に難治性”のような用語が上記および下記で使用されているとき、この用語は、最終製品に加えて、TAXOL(登録商標)の活性物質であるパクリタキセルを意味することも意図する。“ホルモン処置に難治性”または“ホルモン難治性”は、尿生殖路の腫瘍、とりわけ前立腺腫瘍の場合、抗アンドロゲンでの処置に難治性であることを意味する。
TAXOL(登録商標)は、好ましくはパクリタキセルを含む完成した製品を意味するが、より広い意味では、また、1個またはそれ以上の担体物質との任意の他のパクリタキセル製剤のパクリタキセル自体も包含することを意味する。
好ましくは、難治性なる用語は、例えばインビボまたはインビトロ測定により、化学療法剤なしの対照と比較したとき、標準用量で腫瘍増殖の50%より少ない腫瘍増殖の減少(すなわち50%以上のT/C%値)が得られることを意味する。
多剤耐性腫瘍疾患は、タキサンクラス、とりわけTAXOL(登録商標)、またはアントラサイクリン類、とりわけADRIAMYCIN(登録商標)を含む、1種またはそれ以上の化学療法剤に対する耐性が見られるものである。この耐性の基礎は、各腫瘍の細胞表面に位置するエネルギー(とりわけATP)−依存性ポンプを介した、とりわけP−グリコプロテインファミリー、とりわけP−グリコプロテイン(P−gp)自体の輸送である。本発明において、代替的なまたは付加的な他の機構が、エポチロン以外の化学療法剤での処置に腫瘍を難治性とし得る。例えば、薬剤標的(とりわけ本発明の場合、微小管)の改変、化合物を不活性化し得る細胞内代謝の変化、または薬剤作用の機序の迂回または無効を促進する細胞の生理学の変化がこのような耐性をもたらし得る。
同時投与は、例えば、2個以上の活性成分を有する1個の固定した組合せ剤の形態でか、または独立して製剤される2個以上の活性成分を同時に投与することにより行われ得る。連続使用(投与)は、好ましくは、ある時点で組合せ剤の1個(またはそれ以上)の成分を、異なる時点で他の成分を投与すること、すなわち好ましくは、前記組合せ剤が、単一の化合物を独立して投与するよりも良好な効果を示す(とりわけ、相乗効果を示す)ように長期的に時間差の方法で投与することを意味する。個別使用(投与)は、好ましくは、異なる時間点で互いに独立して組合せ剤の成分を投与すること、好ましくは、成分(a)および(b)を、両方の化合物の測定可能な血中レベルの重なりが、重複して(同時に)存在しないように投与することを意味する。
また、2個以上の組合せ剤を、好ましくは組合せ剤の成分−薬物が、その組合せ剤の成分−薬物を、長い間隔で独立して用いたため、それらの治療効果への、とりわけ好ましくは、相乗効果への相互影響が見られないときに見られる効果を超える共同的治療効果を示すように、連続、個別および同時投与することができる。
従って、本発明の製品は、(a)エポチロンおよび(b)2個以上の他の抗腫瘍薬の固定した組合せ剤、またはこれらの活性成分の1個(または2個以上)を個別形態(例えば、複数部分のキットという意味)でそれぞれ含む2個以上の医薬品の組合せ剤であり得る。
またさらなる局面において、本発明は、(a)エポチロンおよび(b)2個以上の他の抗腫瘍薬を、薬学的に許容される担体と共に含む医薬品を提供する。
本明細書で用いる用語“進行の遅延”は、処置すべき疾患の最初の徴候または再発の前段階または早期相にある患者に対する組合せ剤の投与を意味し、ここで患者は、例えば対応する疾患の前形態にあると診断されるか、または、例えば、医学的処置中または事故に起因する状態の、対応する疾患を発症しそうな状況下の状態にある。
“共同的に治療的活性”は、化合物を、好ましくは、処置すべき温血動物、とりわけヒトにおいて、それらが(好ましくは、相乗的な)相互作用(共同的治療効果)を未だ示すような間隔で、個別に(長期的に時間差の方法、とりわけ特定の順序の方法で)与えることができることを意味する。上記の場合にどうかは、とりわけ、両化合物が、少なくとも任意の間隔内に処置すべきヒトの血中に存在することを示す血中レベルに従い決定され得る。
“薬学的に有効”は、好ましくは、治療的に有効であるか、または広い意味で、増殖性疾患、とりわけ固形腫瘍、好ましくは上記に定義のうちの1つの進行に対して予防的にも有効である量に関する。
本明細書で用いる用語“商業的パッケージ”または“製品”は、とりわけ、上記に定義の成分(a)および(b)が、独立して、または区別される量の成分(a)および(b)を有する異なる固定した組合せ剤の使用により、すなわち同時または異なる時点での使用により投薬され得るという意味で、“複数部分のキット”を定義する。さらに、これらの用語は、活性成分として成分(a)および(b)を、増殖性疾患の進行の遅延または処置における、その同時使用、連続(長期的に時間差の、時間内に特定の順序で、優先的な)使用または(あまり好ましくない)個別使用のための説明書と共に含む(とりわけ、組み合わせる)商業的パッケージを包含する。次に、複数部分のキットの部分を、例えば、同時にまたは、異なる時間点で、かつ複数部分のキットの各部分について等しいかまたは異なる間隔で長期的に時間差で投与することができる。非常に好ましくは、前記間隔は、複数部分の併用において処置される疾患に対する効果が、組み合わせパートナー(a)および(b)のいずれか1個のみの使用により得られであろう効果よりも大きい(標準方法、例えば、相関係数の決定または実施例に記載のアイソボログラムの使用により決定され得る)ように選択される。組み合わせ製剤で投与されるべき全量の、組み合わせパートナー(b)に対する組み合わせパートナー(a)の比は、例えば、処置すべき患者の下位集団の必要性または一人の患者の必要性(異なる必要性は、患者の特定の疾患、年齢、性別、体重などにより得る。)に対応するために、変化し得る。好ましくは、少なくとも1個の有益な効果、例えば、組み合わせパートナー(a)および(b)の効果の相互増強、特に付加効果以上が得られ、それ故に、組合せ剤なしに個々の薬物のみを用いる処置の場合に許容できるよりも、組み合わせた薬物のそれぞれをより低用量で用いて、さらなる有利な効果、例えば副作用が少ないか、または組み合わせパートナー(成分)(a)および(b)の一方または両方の非有効投与量での合わせた治療効果、および好ましくは組み合わせパートナー(a)および(b)の非常に強い相乗作用(Combination Index above 4)をもたらすことができる。
成分(a)および(b)の組合せ剤ならびに商業的パッケージの使用の場合、両方とも、同時、連続および個別使用のあらゆる組み合わせも可能であり、そのことは、成分(a)および(b)を、ある時点で同時に投与し、次いでより低い宿主毒性を有する一方の成分を、後の時点で長期的に(例えば、1日用量投与を3から4週間以上)かつその後に他方の成分を投与するか、またはさらに後の時点で(最適な抗腫瘍効果のためのその後の薬物組み合わせ治療コースで)両成分の組合せ剤を投与することができることなどを意味する。
全て上記のまたは上記に定義の、成分(a)および(b)の何らかの組合せ剤、これらの成分を投与することを含む温血動物を処置するための方法、同時、個別または連続使用のためのこれら2個の成分を含む医薬組成物、増殖性疾患の進行の遅延もしくは処置のための、またはこれらの目的のための医薬品の製造のための組合せ剤の使用、またはそのような成分(a)および(b)の組合せ剤を含む市販品は、本発明の組合せ剤としても後に言及されるだろう(この用語は、適当であれば、この用語を置き換えることができる上記態様のそれぞれを意味する)。
それは、本発明の組合せ剤が、単一の組み合わせパートナーまたは成分(b)のみ(エポチロン以外の2個以上の抗腫瘍薬)の組合せ剤を用いて観察される効果と比較して増殖性疾患の進行の遅延または処置により効果をもたらすという確立された試験モデル、および特に本明細書に記載の、例えば実施例中のそれらの試験モデルにより示され得る。関連技術の当業者は、上記および下記の治療効果および有益な効果を証明するために関連する試験モデルを選択することが十分に可能である。本発明の組合せ剤の薬理学的活性は、例えば、下記に実質的に記載の臨床試験または検査方法において証明することができる。
適する臨床試験は、進行した固形癌を有する患者における、例えば非盲検−無作為の、用量漸増試験(フェーズI)である。かかる試験は、本発明の組合せ剤の活性成分の(A)安全性および(B)相乗効果を証明する。増殖性疾患における有益な効果は、これらの試験結果から直接か、または当業者自身に公知の試験デザインの変更により決定され得る。そのような試験は、特に、単剤療法またはエポチロン以外の2個もしくはそれ以上の抗腫瘍薬(成分(b))のみを使用する治療に対する本発明の組合せ剤を使用する治療の効果を比較することに適する。好ましくは、組み合わせパートナー(a)は、固定用量で投与され、組み合わせパートナー(b)の用量は、組み合わせレジメンの最大許容投与量に達するまで増量され、逆もまた同様である。本発明の好ましい態様において、各患者は、組み合わせパートナー(a)を1日用量受け取る。あるいは、プラセボ−対照、二重盲検試験を、処置レジメン(複数もある)の安全性が確立された時点で、本明細書に記載の本発明の組合せ剤の利点を証明するために用いることができる。
本発明の組合せ剤は、他の処置、例えば、外科的介入、加温療法および/または放射線療法との組み合わせを適用することもできる。
本発明の好ましい態様:
下記の本発明の好ましい態様において、より一般的な用語は、上記のさらに具体的な定義により独立にまたは全体的に置き換えることができ、それ故に本発明のさらにより好ましい態様をもたらす。
(a)エポチロンAまたはB、またはその薬学的に許容される塩、および(b)独立して遊離形または薬学的に許容される塩の、好ましくは上記に定義の、少なくとも2個のさらなる抗腫瘍薬を含む本発明の組合せ剤が、好ましい。
(a)エポチロンAまたはB、またはその薬学的に許容される塩、および(b)それぞれ独立して遊離形または薬学的に許容される塩の、トポイソメラーゼI阻害剤、トポイソメラーゼII阻害剤、他の微小管作用薬、アルキル化剤、抗腫瘍性代謝拮抗剤、白金化合物、血管新生抑制ステロイド、生物学的応答調節物質、モノクローナル抗体、プロテアソーム阻害剤、EGFR阻害剤、ロイコボリン、インターロイキン、テモゾロミドおよびヘキシルメチル−メラミンから選択される2個または3個の、好ましくは2個のさらなる抗腫瘍薬を含む本発明の組合せ剤が、より好ましい。
(a)エポチロンBまたはその薬学的に許容される塩、および(b)それぞれ独立して遊離形または薬学的に許容される塩の、トポイソメラーゼI阻害剤、トポイソメラーゼII阻害剤、他の微小管作用薬、アルキル化剤、抗腫瘍性代謝拮抗剤、白金化合物、血管新生抑制ステロイド、生物学的応答調節物質、モノクローナル抗体、プロテアソーム阻害剤、EGFR阻害剤、ロイコボリン、インターロイキン、テモゾロミドおよびヘキシルメチル−メラミンから選択される2個のさらなる抗腫瘍薬を含む本発明の組合せ剤が、さらにより好ましい。
最も好ましくは、本発明は、(a)エポチロンBまたはその薬学的に許容される塩、および(b)それぞれ独立して遊離形または薬学的に許容される塩の、とりわけビンクリスチン、ビンブラスチン、ビノレルビン、トポテカン、イリノテカン、カペシタビン、エトポシド、ドキシル、ドキシルビカン(doxirubican)、ミトキサントロン、シクロホスファミド、シスプラチン、カルボプラチン、オキサリプラチン、ハーセプチン、ロイコボリン、放射物、プレドニゾン、インターロイキン、インターフェロン、エストラムスチン、5FU/LV、ダカルバジン、ボルテゾミブ、ベバシズマブ、セツキシマブ、エルロチニブ、ゲフィチニブ、テモゾロミドおよびヘキシルメチル−メラミン、ゲムシタビンまたはプロカルバジンから選択される2個のさらなる抗腫瘍薬を含む本発明の組合せ剤に関する。
本発明のさらなる態様において、前記組合せ剤は、成分(a)の投与を、成分(b)の投与前、とりわけ2から48時間前に開始するようにする。
他の好ましい態様は、エポチロンAまたはB;第二の微小管剤、例えば、ビンクリスチンまたはビノレルビン;および、抗腫瘍性代謝拮抗剤、アルキル化剤、モノクローナル抗体または白金化合物から選択される第三剤を含む。本態様において、第三剤は、プロカルバジン、ハーセプチン、エストラムスチン、シスプラチナムまたはゲムシタビンであり得る。
他の態様は、エポチロンAまたはB;白金化合物;および、抗腫瘍性代謝拮抗剤、トポイソメラーゼII阻害剤または放射物から選択される第三剤を含む。本態様において、前記白金化合物は、シスプラチナム、オキサリプラチンまたはカルボプラチナム(carboplatinum)であり得る。本態様において、第三剤は、ゲムシタビン、カペシタビン、5FU/LV、ドキシルビカンまたはエトポシドであり得る。
他の態様は、エポチロンAまたはB;トポイソメラーゼII阻害剤;および、抗腫瘍性代謝拮抗剤、アルキル化剤または血管新生抑制ステロイドから選択される第三剤を含む。本態様において、トポイソメラーゼII阻害剤は、ドキソルビシンまたはミトキサントロンであり得、そして第三剤は、シクロホスファミド、ハーセプチン、エストラムスチンまたはプレドニゾンであり得る。
本発明の好ましい態様を記載する前段落のいずれかにおいて、成分(a)および成分(b)中に用いられる活性化合物が、独立して、または複数部分のキットの形態で製剤され、両方の場合に既に(例えば、商業的に)利用可能な医薬品に基づく本発明の組合せ剤が、最も好ましい。
医薬品および方法
成分(a)および/または成分(b)(成分(b)の場合、そこに含まれる抗腫瘍薬の固定した組合せ剤)を含む医薬品、または併用使用のために1個以上のこれらの抗腫瘍薬について独立した製剤は、当技術分野で既に公知のこれらの成分の標準製品であり得る。
前記医薬組成物は、約0.00002から約95%、とりわけ(例えば、すぐに使用できる注入希釈液の場合)0.0001から0.02%、または(例えば、注射または注入濃縮物、またはとりわけ非経腸製剤の場合)約0.1%から約95%、好ましくは約1%から約90%の活性成分(重量比、それぞれの場合)を含む。本発明の医薬組成物は、アンプル、バイアル、糖衣錠、錠剤、輸液バックまたはカプセルの形態のような、例えば単位用量形態であり得る。
本発明の組合せ剤に用いる組み合わせパートナーのそれぞれの有効投与量は、用いる特定の化合物または医薬組成物、投与方法、処置すべき状態、処置されるべき状態の重症度に依存して変化し得る。故に、本発明の組合せ剤の投与量レジメンは、投与方法ならびに患者の腎臓および肝臓機能を含む様々な因子に従い選択される。通常の技術を有する医師、臨床医または獣医は、状態の予防、阻止または進行の停止に必要とされる単一の活性成分の有効量を容易に決定し、指示することができる。活性成分の濃度を毒性なしに効果をもたらす範囲内に達成するための最適精度は、標的部位に対する活性成分の利用可能速度に基づくレジメンを必要とする。
成分(a)および(b)の一部を形成する前記微小管作用薬およびさらに(他の)抗腫瘍薬は、医薬品/医薬組成物の下記の定義において“活性成分”と称される:
本発明の医薬組成物は、それ自体公知の方法、例えば慣用の溶解法、凍結乾燥法、混合法、造粒法または糖衣方法の手段および適当な担体物質との組み合わせにより製造される。
活性成分の溶液、およびまた懸濁液、そしてとりわけ等張水溶液または懸濁液は、可能ならば、例えば活性成分を単独で、または薬学的に許容される担体、例えばマンニトールと共に含む凍結乾燥組成物の場合に、使用前に産生されるべきそのような溶液または懸濁液について、活性成分の非経腸投与のために有用である。医薬組成物は滅菌可能であり、そして/または賦形剤、例えば防腐剤、安定化剤、湿潤剤および/または乳化剤、可溶化剤、浸透圧調整用塩および/または乳化剤、可溶化剤、浸透圧を制御するための塩および/または緩衝剤を含んでよく、それ自体公知の方法で、例えば慣用の溶解または凍結乾燥方法の手段により製造される。前記溶液または懸濁液は、ナトリウムカルボキシメチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、デキストラン、ポリビニルピロリドンまたはゼラチンのような増粘剤を含み得る。油中懸濁液は、油成分として、注射用に慣用の、植物油、合成油または半合成油を含む。
注射または注入組成物を、滅菌条件下で慣用法にて製造する;同じことが、組成物のアンプルまたはバイアルへの挿入および容器の密封にも当てはまる。
注入溶液は、好ましくは体液と等しいかまたは実質的に等しい浸透圧を有しなければならない。従って、水性媒体は、好ましくは、注入溶液を体液と等しいかまたは実質的に等しい浸透圧とする効果を有する等張剤を含む。
等張剤は、当分野で既知のいずれか、例えばマンニトール、デキストロース、グルコースおよび塩化ナトリウムから選択され得る。該注入製剤を、水性媒体で希釈してよい。希釈剤として用いる水性媒体の量は、注入溶液中の活性成分の所望の濃度により選択される。
注入溶液は、静脈内投与されるべき製剤に一般的に用いられる他の賦形剤を含み得る。賦形剤は抗酸化剤を含む。注入溶液は、製剤のアンプルまたはバイアルと、水性媒体、例えばWFI中の5%w/vグルコース溶液またはとりわけ0.9%塩化ナトリウム溶液を、適当な容器、例えば輸液バッグまたは瓶中で混合することにより製造され得る。製造された注入溶液は、好ましくは製造直後にまたは短時間以内に、例えば6時間以内に使用される。注入溶液を保持するための容器は、注入溶液と反応しない何らかの慣用の容器から選択され得る。前記のガラスタイプのものから製造されたガラスが適しているが、プラスチック容器、例えばプラスチック輸液バッグの使用が好ましいことがある。
非経腸、例えば経口投与用の医薬組成物は、活性成分を固形担体と組み合わせ、要すれば得られる混合物を造粒し、そして要すればまたは必要であれば、適当な賦形剤の添加後に、混合物を錠剤、糖衣錠コアまたはカプセルに加工することにより得られるか、または吸入による投与のために粉末吸入器に充填される。また、それらを、活性成分を拡散させるか、または一定量で放出するのを可能にするプラスチック担体に組み込むのも可能である。
適する担体は、とりわけ糖類、例えばラクトース、スクロース、マンニトールまたはソルビトール、セルロース製剤、および/またはリン酸カルシウム、例えばリン酸三カルシウムまたはリン酸水素カルシウムのような充填剤、およびまた、デンプン、例えばトウモロコシ、小麦、米またはジャガイモデンプン、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ナトリウムカルボキシメチルセルロース、および/またはポリビニルピロリドンのような結合剤、および/または要すれば、上記のデンプン、またカルボキシメチルデンプン、架橋ポリビニルピロリドン、アルギン酸またはアルギン酸ナトリウムのようなその塩のような分解剤である。さらなる賦形剤は、とりわけ流量調節剤および潤滑剤、例えばケイ酸、タルク、ステアリン酸またはステアリン酸マグネシウムまたはカルシウムのようなその塩、および/またはポリエチレングリコール、またはその誘導体である。
錠剤コアは、とりわけ、アラビアゴム、タルク、ポリビニルピロリドン、ポリエチレングリコールおよび/または二酸化チタンを含み得る濃縮糖溶液、または適する有機溶媒もしくは溶媒混合物中のコーティング溶液、または腸溶コーティングの製剤用に、フタル酸アセチルセルロースまたはフタル酸ヒドロキシプロピルメチルセルロースのような適当なセルロース製剤の溶液を用いて、適する、所望の腸溶コーティングを提供することができる。色素または顔料を、例えば同定目的のためかまたは活性成分の異なる用量を示すために、錠剤または錠剤コーティングに添加してよい。
経口投与のための医薬組成物は、ゼラチンからなる硬カプセル剤、およびまたゼラチンからなる軟、密閉カプセル剤、およびグリセロールまたはソルビトールのような可塑剤も含む。硬カプセル剤は、顆粒の形態で、例えばトウモロコシデンプンのような充填剤、結合剤および/またはタルクまたはステアリン酸マグネシウムのような流動促進剤、ならびに所望により安定化剤との混合物で活性成分を含み得る。軟カプセルにおいて、活性成分を、好ましくは脂肪油、パラフィン油または液体ポリエチレングリコールまたはエチレンもしくはプロピレングリコールの脂肪酸エステルのような適当な液体賦形剤中に溶解または懸濁し、そこに安定化剤および界面活性剤、例えばポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル形も添加してよい。
1個以上の他の活性成分と組み合わせる場合、2個以上の成分または2個以上の独立した製剤(例えば、複数部分のキット中)の固定した組合せ剤を、上記の通りに製造するか、または他の活性成分を、市販され、かつ当業者に公知の標準的製剤に用い、そして本発明の化合物および何らかの他の化学療法剤を、一緒に、とりわけ、増殖性疾患、とりわけ固形腫瘍(とりわけ上記の)の処置において並行的、付加的または好ましくは相乗的効果を可能にする間隔で投与する。
長時間作用型β−2アドレナリン受容体アゴニストと組み合わせるべき化学療法剤の用量は、例えばR. T. Skeel, Handbook of Cancer Chemotherapy, Fifth Edition, Lippincott Williams & Wilkins, Philadelphia et al., 1999に記載の通りか、または相乗作用を考慮して、いくらか低用量の、例えばそれぞれ組み合わせない用量の5から60%の間で、当技術分野で公知の標準的処置に用いられる量であり;それぞれの場合に、用量は、患者の状態、年齢、性別、体重および他の関連する特性に依存して変化する。それらを、好ましくは、各活性化合物の医薬品を含むキット(複数部分のキット)としてか、または固定した組合せ剤に組み合わせて、とりわけ公知の医薬組成物に用いて、個別に製剤することができる。
好ましい投与量についてのいくつかの例を、下記に示す:
温血動物がヒトであるならば、式Iの化合物の投与量は、好ましくは、2から4週間、例えば3週間の間、1週間に1回、その後、成人患者の場合は6から8日後に1回、約0.25から75、好ましくは0.5から50、例えば、2.5mg/m2の範囲である。
エポチロンBは、好ましくは、式(III)により計算される用量で投与される。
Figure 2008507573
ここで、Nは、処置週数であり、yは6である(ここで、エポチロンBは、前回の処置後1週間から6週間後に2以上の処置サイクルで投与される。)。
本発明の1つの好ましい態様において、エポチロンBを、約0.1から6mg/m2、好ましくは0.1から3mg/m2、例えば、2.5または3.0mg/m2の用量で、前回の処置から1から6週間後、とりわけ1週間後に3週間、週に1回投与する。本発明の他の態様において、該エポチロンBを、好ましくは、約0.3から12mg/m2の用量で、18から24日毎に1回ヒトに投与する。
トポイソメラーゼI阻害剤のうち、トポテカンを、1日当たり約1から5mg/m2の範囲で変化する投与量でヒトに投与することができる。イリノテカンを、1日当たり約50から350mg/m2の範囲で変化する投与量でヒトに投与することができる。
トポイソメラーゼII阻害剤のうち、ドキソルビシンを、例えば単一用量として、1日当たり約10から100mg/m2、例えば1日当たり25から75mg/m2の範囲で変化する投与量でヒトに投与することができ;エピルビシンを、1日当たり約10から200mg/m2の範囲で変化する投与量でヒトに投与することができ;イダルビシンを、1日当たり約0.5から50mg/m 2の範囲で変化する投与量、例えば1日当たり8mg/m2で3日間ヒトに投与することができ;そして、ミトキサントロンを、1日当たり約2.5から25mg/m2、例えば1日当たり10−14mg/m2の範囲で変化する投与量で5から8日間ヒトに投与することができる。
ビンブラスチンを、1日当たり約1.5から10mg/m2の範囲で変化する投与量でヒトに投与することができる。硫酸ビンクリスチンを、体重1kg当たり約0.025から0.05mg/週の範囲で変化する投与量でヒトに非経腸投与することができる。ビノレルビンを、1日当たり約10から50mg/m2の範囲で変化する投与量でヒトに投与することができる。クエン酸タモキシフェンを、1日当たり約10から40mg/m2の範囲で変化する投与量でヒトに投与することができる。パクリタキセルを、1日当たり約50から300mg/m2の範囲で変化する投与量でヒトに投与することができる。リン酸エトポシドを、1日当たり約25から115mg/m2、例えば56.8から113.6mg/m2の範囲で変化する投与量でヒトに投与することができる。ドセタキセルを、1日当たり約25から100mg/m2の範囲で変化する投与量でヒトに投与することができる。シクロホスファミドを、1日当たり50から1500mg/m2の範囲で変化する投与量でヒトに投与することができる。5−フルオロウラシルを、1日当たり約50から1000mg/m2、例えば1日当たり500mg/m2の範囲で変化する投与量でヒトに投与することができる。カペシタビンを、1日当たり約10から1000mg/m2の範囲で変化する投与量でヒトに投与することができる。塩酸ゲムシタビン(二次的悪性腫瘍が起こらないかもしれないとして高く推奨される)を、約1000mg/週の範囲で変化する投与量でヒトに投与することができる。カルボプラチンを、約4週間毎に、約200から400mg/m2の範囲で変化する投与量でヒトに投与することができる。シスプラチンを、約3週間毎に、約25から75mg/m2の範囲で変化する投与量でヒトに投与することができる。オキサリプラチンを、2週間毎に、約50から85mg/m2の範囲で変化する投与量でヒトに投与することができる。トラスツズマブを、1週間当たり約1から4mg/m2の範囲で変化する投与量でヒトに投与することができる。
ロイコボリンを、毎日または毎週断続的に、約10から50mg/m2の範囲で変化する投与量でヒトに経口または静脈内投与することができる。プレドニゾンを、1日当たり約5から100mgの範囲で変化する投与量でヒトに経口投与することができる。インターロイキンを、約50から1000万単位の範囲で変化する投与量でヒトに皮下に、静脈内に(数日掛けてボーラスかつ継続的に)投与することができる。インターフェロンを、1週間に数回、約50から600万単位/m2の範囲で変化する投与量でヒトに皮下に投与することができる。エストラムスチンを、1週間に数回、約100から300mg/m2の範囲で変化する投与量でヒトに経口投与することができる。プロカルバジンを、1日当たり約50から300mgの範囲で変化する投与量でヒトに経口投与することができる。ベルケードを、1週間に2回、1用量当たり約0.5から2.5mg/m2の範囲で変化する投与量でヒトに静脈内投与することができる。
成分(a)および(b)を、例えば本明細書に引用される参考文献のいずれかに記載される通り、当技術分野で公知の方法に従い製造することができ、そして/またはそれらは、市販されている。最も好ましい組み合わせパートナー(a)、エポチロンAまたはBは、WO99/43320に記載される通りに製造および投与され得る。
実施例:
下記の実施例は、本発明の範囲を限定することなく本発明を説明するためのものである:
実施例1:EPO906/オキサリプラチン(Oxiplatin)/カペシタビン組合せ剤を用いる臨床試験の概要:
臨床試験を、進行性結腸癌または結腸直腸癌を有する患者に行う。必要な許可は得られている。
Figure 2008507573
下記の用量漸増スキームを用いることができる:
Figure 2008507573
投与用のEPO906の製造:
EPO906を、10mLの個々のガラスバイアルまたは6mLの個々のガラスバイアルのどちらかに、投与前に2回の希釈工程を必要とする注射用の5mg/2mL濃縮物の溶液濃度で提供する。前記薬物を、ポリエチレングリコール300(PEG300)中に製剤し、1mg/mlの濃度を得るために0.9%NaCl溶液中に予め希釈しなければならない。
最初の希釈溶液の製造:
EPO906 5mg/2mL:3.4mLの生理的食塩水でバイアル内容物を希釈し、1.0mg/mLのEPO906溶液5mL(使用可能量)とする。そのバイアルを穏やかに振り、希釈中に形成した気泡を分離するために少なくとも5分間放置しておく。予め希釈した産物を、粒状物質および変色について視覚的に検査しなければならず、どちらかが存在するならば、新しいバイアルを使用しなければならない。
EPO906 10mg/4mL:6.5mLの生理食塩水でバイアル内容物を希釈し、1.0mg/mLのEPO906溶液10mL(使用可能量)とする。そのバイアルを穏やかに振り、希釈の間に形成した気泡を分離するために少なくとも5分間放置しておく。予め希釈した産物を、粒状物質および変色について視覚的に検査しなければならず、どちらかが存在するならば、新しいバイアルを使用しなければならない。
注射用の最終希釈物の製造:
最初に希釈したEPO906溶液の必要量を、目盛り付き使い捨て注射器を用いてバイアルから無菌的に取り出す。無菌条件下で、シリンジから一般的に50mlの生理食塩水(0.9%NaCl)を含む輸液ボトル/輸液バックへ必要量を移動し、0.05mg/mlから0.2mg/mlのEPO906の最終濃度を産する。手動回転機により輸液を十分に混合する。
EPO906の投与:
EPO906は、利用可能な最善の留置管を用いて5から10分間かけて静脈内投与すべきである。前記管は、EPO906の投与後すぐに4−5mlの食塩水を用いて十分に洗浄すべきである。留置管が利用できないとき、ちょう形注入管を、挿入して利用し、そしてEPO906の投与終了後すぐに、上記に記載の通りに洗浄すべきである。
ボーラス投与のためのオキサリプラチンの製造:
オキサリプラチンバイアルを、照明から保護された20−25℃の室温で保存する。5%デキストロースの滅菌水中再構成溶液を、2から8℃で24から48時間保存することができる。5%デキストロース中さらに希釈後、その溶液は室温で24時間安定である。凍結乾燥粉末を、10ml(50mgバイアルに)または20mL(注射用水または水中5%デキストロースの100mgバイアルに)添加して再構成し、5mg/mL溶液を得る。その再構成溶液を、250mLの水中5%デキストロースの注射溶液中にさらに希釈しなければならない。再構成または最終希釈は、塩化ナトリウム溶液を用いて行ってはならない。
オキサリプラチンの投与:
250−500mlの5%デキストロース中、オキサリプラチンの希釈溶液を、2時間かけて注入ポンプにより投与する。
カペシタビン投与:
カペシタビンは、1998年4月30日にFDAにより認可されたスケジュールに従い、指定された処置用量で処方される。処方は、14日間行われた後1週間の休止期間をとって3週間サイクルで、適当な用量で与えられる。カペシタビン錠は、食事後30分以内に水と共に飲まれるべきである。
最初の処置サイクル中、血液試料を、EPO906の薬物動態サンプリングのためにEDTAチューブに集める:
EPO906についての薬物動態サンプリング:
Figure 2008507573
* この試料は、EPO906およびオキサリプラチンの投与前に採取すべきである。
** この試料は、注射の終了直前または終了時に採取すべきであり、実際の時間を記録すべきである。
試料を、直ぐに、室温(25℃)で10分間、2500rpmにて遠心する。プラズマ層を、標識したポリプロピレンチューブに移し、−70℃で凍結する。試料を、Novartisに冷凍輸送し、それらを、液体クロマトグラフィーを実施するまで凍結したままにしておく。
応答の評価:
応答についてのRECIST評価基準(http://ctep.info.nih.gov/を参照のこと)に従う。最大10個までの全ての測定可能な障害(全ての病変のある臓器を代表する)を、標的障害として同定し、そしてベースラインで記録および測定する。標的障害を、それらのサイズ(最大直径を有する障害)および正確な反復測定結果(イメージング技術または臨床的のどちらかによる)についてのそれらの適性を基に選択する。全ての標的障害の最大直径(LD)の和は、ベースラインLD和として計算および報告する。ベースラインLD和は、測定可能な大きさの疾患の目的の腫瘍応答をさらに特徴付けるために参考として用いることができる。他の全ての障害(または、疾患部位)は、非標的障害として同定されるべきであり、またベースラインで記録されるべきである。測定は必要なく、これらの障害が「存在」するかまたは「不存在」として追跡されるべきである。
標的障害を下記の通りに評価する:
完全寛解(CR):全ての標的障害の消失
部分寛解(PR):ベースラインLD和を参考として用いて標的障害のLDの和の少なくとも30%の減少。
進行(PD):処置の開始から記録された最小のLD和を参考として標的障害のLDの和の少なくとも20%の増加、または1個以上の新しい障害の出現。
安定疾患(SD):処置の開始からの最小のLD和を参考として、PRとするには十分な縮小ではなくPDとするには十分な増大ではない。
測定可能かまたは評価可能な疾患を有する対象を、何らかの予備的応答データを得るために、ベースラインで、処置中2サイクル毎に、そして試験終了後に評価する。指標腫瘍は、画像診断で発見された原発性障害または転移であり得る。ベースラインで用いる測定方法は、試験中の応答について対象を追跡するために用いられる。骨のみの疾患を有する対象について、骨のスキャンは応答を評価するのに用いられる診断テストである。全ての対象が指標腫瘍の位置にかかわらずCTスキャンで評価される。
全ての応答する対象(CR/PR)は、応答の最初の文書化の4−6週間後にそれらの応答を確認される。評価可能な薬物コースは、対象が1日目の治療を受けるものとして定義される。

Claims (14)

  1. 同時、個別または連続使用のための(a)エポチロンおよび(b)2個以上の他の抗腫瘍薬の組合せ剤。
  2. 微小管作用薬(a)が、エポチロンAまたはB、またはその薬学的に許容される塩である、請求項1に記載の組合せ剤。
  3. 前記微小管作用薬(a)が、エポチロンAまたはB、またはその薬学的に許容される塩であり、(b)2個以上の抗腫瘍薬が、それぞれ独立して遊離形であるかまたは薬学的に許容される塩の、トポイソメラーゼI阻害剤、トポイソメラーゼII阻害剤、他の微小管作用薬、アルキル化剤、抗腫瘍性代謝拮抗剤、白金化合物、血管新生抑制ステロイド(angiostatic steroid)、生物学的応答調節物質、モノクローナル抗体、プロテアソーム阻害剤、EGFR阻害剤、ロイコボリン、インターロイキン、テモゾロミドおよびヘキシルメチル−メラミンから選択される、請求項1に記載の組合せ剤。
  4. 前記微小管作用薬(a)が、エポチロンAまたはB、またはその薬学的に許容される塩であり、(b)2個以上の抗腫瘍薬が、それぞれ独立して遊離形であるかまたは薬学的に許容される塩の、ビンクリスチン、ビンブラスチン、ビノレルビン、カペシタビン、トポテカン、イリノテカン、エトポシド、ドキシル、ドキシルビカン(doxirubican)、ミトキサントロン、シクロホスファミド、シスプラチン、カルボプラチン、オキサリプラチン、ハーセプチン、ロイコボリン、ラジエーション(Radiation)、プレドニゾン、インターロイキン、インターフェロン、エストラムスチン、5FU/LV、ダカルバジン、ボルテゾミブ、ベバシズマブ、セツキシマブ、エルロチニブ、ゲフィチニブ、テモゾロミドおよびヘキシルメチル−メラミン、ゲムシタビンまたはプロカルバジンから選択される、請求項1に記載の組合せ剤。
  5. 増殖性疾患の進行の遅延または処置のための、(a)エポチロンおよび(b)2個以上の他の抗腫瘍薬(ここで、(a)および/または(b)に該当する活性化合物が、それぞれ独立して遊離形または薬学的に許容される塩形態である。)を含む組合せ剤の使用。
  6. 成分(a)が、エポチロンAまたはB、またはその薬学的に許容される塩である、請求項5に記載の使用。
  7. 成分(a)が、エポチロンAまたはB、またはその薬学的に許容される塩であり、成分(b)が、それぞれ独立して遊離形でまたは薬学的に許容される塩として存在する、トポイソメラーゼI阻害剤、トポイソメラーゼII阻害剤、他の微小管作用薬、アルキル化剤、抗腫瘍性代謝拮抗剤、白金化合物、血管新生抑制ステロイド、生物学的応答調節物質、モノクローナル抗体、プロテアソーム阻害剤、EGFR阻害剤、ロイコボリン、インターロイキン、テモゾロミドおよびヘキシルメチル−メラミンから選択される2個以上の化合物の組み合わせである、請求項5に記載の使用。
  8. 成分(a)が、エポチロンAまたはB、またはその薬学的に許容される塩であり、成分(b)が、それぞれ独立して遊離形でまたは薬学的に許容される塩として存在する、ビンクリスチン、ビンブラスチン、ビノレルビン、カペシタビン、トポテカン、イリノテカン、エトポシド、ドキシル、ドキシルビカン、ミトキサントロン、シクロホスファミド、シスプラチン、カルボプラチン、オキサリプラチン、ハーセプチン、ロイコボリン、ラジエーション、プレドニゾン、インターロイキン、インターフェロン、エストラムスチン、5FU/LV、ダカルバジン、ボルテゾミブ、ベバシズマブ、セツキシマブ、エルロチニブ、ゲフィチニブ、テモゾロミドおよびヘキシルメチル−メラミン、ゲムシタビンまたはプロカルバジンから選択される2個以上の化合物を含む、請求項5に記載の使用。
  9. 前記増殖性疾患が固形癌である、請求項5に記載の使用。
  10. 増殖性疾患の進行の遅延または処置のための、(a)エポチロンと(b)2個以上の他の抗腫瘍薬の組合せ剤、および所望により少なくとも1個の薬学的に許容される担体を含む医薬組成物。
  11. 成分(a)が、エポチロンAまたはB、またはその薬学的に許容される塩である、請求項10に記載の医薬組成物。
  12. 成分(a)が、エポチロンAまたはB、またはその薬学的に許容される塩であり、成分(b)が、それぞれ独立して遊離形でまたは薬学的に許容される塩として存在する、トポイソメラーゼI阻害剤、トポイソメラーゼII阻害剤、他の微小管作用薬、アルキル化剤、抗腫瘍性代謝拮抗剤、白金化合物、血管新生抑制ステロイド、生物学的応答調節物質、モノクローナル抗体、プロテアソーム阻害剤、EGFR阻害剤、ロイコボリン、インターロイキン、テモゾロミドおよびヘキシルメチル−メラミンから選択される2個または3個の、好ましくは2個のさらなる抗腫瘍薬を含む、請求項10に記載の医薬組成物。
  13. 成分(a)が、エポチロンAまたはB、またはその薬学的に許容される塩であり、成分(b)が、それぞれ独立して遊離形でまたは薬学的に許容される塩として存在する、ビンクリスチン、ビンブラスチン、ビノレルビン、カペシタビン、トポテカン、イリノテカン、エトポシド、ドキシル、ドキシルビカン、ミトキサントロン、シクロホスファミド、シスプラチン、カルボプラチン、オキサリプラチン、ハーセプチン、ロイコボリン、ラジエーション、プレドニゾン、インターロイキン、インターフェロン、エストラムスチン、5FU/LV、ダカルバジン、ボルテゾミブ、ベバシズマブ、セツキシマブ、エルロチニブ、ゲフィチニブ、テモゾロミドおよびヘキシルメチル−メラミン、ゲムシタビン、またはプロカルバジンから選択される2個以上の化合物を含む、請求項10に記載の医薬組成物。
  14. 増殖性疾患の進行の遅延または処置における同時使用、長期的に時間差の使用、または(あまり好ましくない)連続使用のための、(a)エポチロンおよび(b)2個以上の他の抗腫瘍薬(ここで、(a)および/または(b)に該当する活性化合物が、それぞれ独立して遊離形であるかまたは薬学的に許容される塩形態である。)を含む商業的パッケージ。
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