JP2008505615A - 神経変性疾患及びその早期診断のためのモデルとしての非ヒトトランスジェニック動物 - Google Patents

神経変性疾患及びその早期診断のためのモデルとしての非ヒトトランスジェニック動物 Download PDF

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Abstract

内因性VH鎖と外因性VK鎖とからなる抗NGF中和抗体を遍在的に発現できる非ヒトトランスジェニック動物、及び特に神経変性病変に対する治療活性を有する化合物を同定するための動物モデルとしてのその使用。患者から末梢生体液を取り出す工程、及び前記生体液において、抗NGF抗体、抗TrkA抗体、又はNGF活性に関連するタンパク質に対する抗体を検出する工程を含む、神経変性疾患の早期予知及び/又は診断方法。

Description

本発明は、神経変性疾患及びその早期診断のためのモデルとしての非ヒトトランスジェニック動物に関する。
NGF(神経成長因子)作用の研究は、中和抗NGF抗体により(Angeletti and Levi−Montalcini, 1971;Gorin and Johnson, 1979, 1980;Molnar et al., 1998)、又はNGFを合成する遺伝子のノックアウトにより(Crowley et al., 1994;Chen et al., 1997)、そのNGF作用を阻害するという動物モデルを用いて実施され得る。
NGF中和組み換え抗体を発現するトランスジェニックマウスを作製するというアプローチ(Ruberti et al., 2000、国際公開第01/10203号)は、2つの結果を強調している。第一に、中和組み換え抗体を用いたNGFの不活性化により、成熟生物におけるNGF中和効果を研究するためのモデルを提供することが可能となる:遺伝子ノックアウトアプローチでは、ngf−/−マウスは生後間もなく死んでしまうために、加齢に関連するいずれの神経変性疾患も発現する可能性が全くなく、そうすることができなかった(Crowley et al., 1994)。第二の結果は、高齢者の間で最も一般的な神経変性疾患の1つ、すなわち、アルツハイマー病のための動物モデルを実際に作製することからなる(Capsoni et al., 2000a;Capsoni et al., 2000b;Capsoni et al., 2002a, b, c;Pesavento et al., 2002)。マウスでアルツハイマー病が再現されたという事実は、以下の2つの要因と関連し得る:(i)NGFの中和、(ii)マウス生体の内因性タンパク質を中和する抗体の導入。
種々の実験的証拠により、NGFがアルツハイマー病において重要な役割を果たし得ることが示唆される。この病状は、80歳を超える患者では30%を超える発生率で高齢者を侵す進行性認知症により特徴付けられる。この病気の発生率は、平均寿命の漸進的増加と関連して、今後30〜50年間で2倍になることが確実視されている。治療方法が全く存在しないために、この病気には非常に高い社会的費用がかかる。
アルツハイマー病の病因は不明であり、その直接的原因は、多様であるかもしれず、かつ脳だけでなく体の末梢領域の非神経組織にも存在するのかもしれない。なぜなら、免疫、造血及び循環系の細胞が、アルツハイマー病に罹患している患者では変化しているようだからである(Gasparini et al., 1998)。特に、神経変性をもたらす因子の1つが、自己免疫又は自家中毒反応を誘発する自己抗体であるかもしれないという仮説が存在する(McGeer and McGeer, 2001)。
前脳基底部のコリン作動性ニューロンがNGF受容体を発現しているので、逆行性輸送の欠損及びNGF/受容体システムのシグナル伝達の変化がアルツハイマー病の潜在的原因の1つかもしれないという仮説が立てられている。
完全な様式でこの病気を再現する実験細胞又は動物モデルが少し前まで存在しなかったことに起因して、今日までこの病気に対する早期診断又は治療方法は全く存在していない。アミロイド前駆体タンパク質(APP)の変異型、タウの過リン酸化型、又はプレセニリン1若しくは2の変異型を産生するトランスジェニックマウス(Gotz, 2001;Janus et al., 2001)は、アルツハイマー病の全ての特徴を再現するわけではない。親マウスよりも大きな神経変性病変を有するマウスを得ることが可能である一方で、アルツハイマー病に関連する異なる変異タンパク質を発現するトランスジェニックマウスを交配させることにより完全なモデルを得るという試みは失敗した。なぜなら、それらは、全体的な病理学的過程から独立して変異タンパク質を発現しており、いずれの場合においても、コリン作動性欠損も顕著な細胞死も呈さないからである(Borchelt et al., 1997;Oddo et al., 2003)。この病気の最も完全なモデルは、NGF中和組み換え抗体(アルファD11, Cattaneo et al., 1988)の発現を介して得られた。これらのマウスは、行動欠陥(Capsoni et al., 2000b)及びシナプス可塑性の消失(Pesavento et al., 2002)の存在により特徴付けられ、これは、コリン作動性ニューロンの減少、皮質におけるニューロンの減少、細胞内濃縮体(tangle)形成を伴うタウの過リン酸化、及びβ−アミロイドプラークの沈着(deposit)(Capsoni et al., 2000a;Capsoni et al., 2000b;Capsoni et al., 2002a;b;c)と関連する現象である。
これらマウスのアルツハイマー病の表現型は、アルツハイマー病型の神経変性がNGF活性を阻害することにより誘起されることを実証している。これは、ヒトの場合についても関連し得るだろう。
国際公開第01/10203号パンフレット Capsoni S, Giannotta S, Cattaneo A. 2002. Mol Cell Neurosci 21:15-28
αD11モノクローナル抗体の機能型(functional form)を発現するAD11抗NGFマウスを、トランスジェニック抗体の重鎖を発現するマウス(VH−AD11マウス)と前記抗体の軽鎖を発現するマウス(VK−AD11マウス)とを交配させることにより作製した。「外因性鎖」とは、αD11組み換え抗体のVH及びVKトランスジェニック抗体鎖を意味し、他方、「内因性鎖」とは、マウスのリンパ球により産生された抗体の抗体鎖を意味する。この技術を用いて得られる利点にも関わらず、2種類の系統のVH−AD11及びVK−AD11マウスを連続的に再交配させるには、ただ一つの系統の代わりに3種類の系統の動物を維持することが必要となる。別の不利点は、抗NGF AD11マウスの乏しい再現能力(reproductive ability)である。実際に、異なるトランスジェニックマウスを互いに交配させることは、有用な実験手法である。なぜなら、親系統の導入遺伝子の組み合わされた活性に関する情報を得ることが可能となり、それにより、新規な実験モデルを作製することができるからである。抗NGF AD11マウスの場合には、抗NGF AD11マウスが乏しい再現能力しか有さないために、他のトランスジェニックマウスとの交配のこの可能性が、不可能ではないにしても、困難なものとなる。
[本発明の要旨]
本発明の著者らは、驚くべきことに、単独のトランスジェニックVK鎖を発現するVK−AD11マウスが、対応するトランスジェニックVH鎖の不在下においても、抗NGF AD11マウスのものと同様の複合的な神経変性状態を提示することを発見した。これは、組み換え抗体の外因性軽鎖が、マウスの内因性IgG重鎖と組み合わされて、機能的NGF中和抗体を産生することによって起こる。VH−AD11マウスが、神経変性状態と関連する表現型を全く有さないことは注目に値する。最後に、本発明の著者らは、VK−AD11マウスが効率的に再現することを示す。
本発明によれば、アルツハイマー病に対する完全かつ独特なモデルであるトランスジェニックマウスを得るための手順、及び病気の出現における免疫系レベルでの変化の影響を評価するための手順の改善が得られる。実際に、内因性抗体の重鎖は、リンパ球を除いて、抗体の軽鎖と組み合わせることができない(Abbas et al., 2000)。従って、本発明に記載のマウスで観察される脳の変化は、初めに血液で産生される抗体にしか起因せず、それ故、トランスジェニック抗体及び/又は免疫系の最終的な細胞の末梢から中枢神経系への通過を可能にする、血液脳関門の変化によって二次的に生じるものでしかない。従って、VK−AD11マウスは、アルツハイマー病と同様の神経変性の中枢神経系における発症を判定できる、末梢の変化(及び特に末梢リンパ球により産生される抗体)を分析することを可能にする。従って、この結果により、アルツハイマー病患者の生体サンプルにおける、その作用メカニズムに必要とされるNGF又はタンパク質に対する抗体を測定することに基づいた、この病気の早期診断方法が示唆される。アルツハイマー病に対する他の動物モデルではこれらの特徴は見られず、結果として、本発明に記載のマウスは、この病気の病因におけるこれらの構成要素の重要性を研究するため、かつ早期診断方法を開発するための独特なモデルを提示する。
[本発明の詳細な説明]
従って、本発明の目的は、抗NGF中和抗体を遍在的に発現できる非ヒトトランスジェニック動物であって、ここで、前記抗体は、内因性VH鎖と外因性VK鎖とにより構成されている。好ましくは、外因性VK鎖は、抗NGF AD11抗体のものであり、本質的に以下の配列番号1のアミノ酸配列を有する:
Figure 2008505615
好ましい実施態様では、非ヒトトランスジェニック動物は、ネズミ科の属(murine genus)に属し、好ましくはMus musculus種に属する。
本発明の目的は、病変、特に神経変性病変に対する治療活性を有する化合物を同定するための動物モデルとしての非ヒトトランスジェニック動物の使用である。
本発明のさらなる目的は、病変、また神経変性にも関与する少なくとも1種の他の機能のための第二の非ヒトトランスジェニック動物と交配させるため、かつ少なくとも2種の導入遺伝子(この導入遺伝子は、病変、また神経変性にも関与する機能をコード[codify]している)を有する非ヒトトランスジェニック動物の系統を得るための非ヒトトランスジェニック動物の使用である。好ましくは、前記第二の非ヒトトランスジェニック動物は、NGF受容体遺伝子、p75NTR遺伝子、又はそれらの部分遺伝子に対するホモ接合体「ノックアウト」である。
本発明の範囲には、患者から末梢生体液を取り出す工程、及び前記生体液において、抗NGF抗体、抗TrkA抗体、又はNGF活性と関連するタンパク質に対する抗体を検出する工程を含む、神経変性疾患の早期予知及び/又は診断方法がさらに含まれる。好ましくは、前記末梢生体液は、血液、血清、又は尿である。好ましくは、前記神経変性疾患はアルツハイマー病である。
本発明では、神経成長因子(NGF)を中和する抗体を発現する非ヒトトランスジェニック動物について記載する。用いられる抗体は、内因性IgG重鎖とαD11組み換え抗体の軽鎖とにより構成されている。αD11抗体は、NGFとその高親和性TrkA受容体との結合に関与するエピトープでNGFと特異的に結合する。結果として、抗NGF抗体は、NGFとその受容体との結合を阻害し、NGF活性を中和する。
この抗NGF抗体を発現するトランスジェニックマウス(VK−AD11マウス)は、成熟年齢で50〜500ng/mLの範囲の抗体レベルを示し、かつ複合的な病的状態を発症しており、この病的状態の特徴を以下に要約する:
1)脳室の拡大;
2)海馬の萎縮に関連する大脳皮質の萎縮;
3)ニューロンの減少及びアポトーシス;
4)海馬及び大脳皮質におけるβ−アミロイドプラークの沈着;
5)神経原線維濃縮体;
6)脳レベルでのタウの過リン酸化;
7)脳レベルでのタウタンパク質の凝集;
8)「作動記憶」障害及び空間的見当識(spatial orientation)障害により特徴付けられる認知障害;
9)前脳基底部及びマイネルト核におけるコリン作動性欠損;
10)大脳動脈の交換神経支配の変化;
11)血液脳関門の透過性の変化;
12)上頚神経節(upper cervical ganglia)におけるニューロンの大きさ及び数の減少。
このトランスジェニックモデルで記載した特徴の多くが、アルツハイマー病で提示されるものと完全に同一である。従って、VK−AD11モデルは、病因調査並びに新規な潜在的治療薬及び診断方法の実験のための手段としての使用に適している。本発明のさらなる側面は、VK−AD11マウスと他のトランスジェニックマウスとの交配に由来する新規なマウスを作製するためのVK−AD11マウスの使用に関する。
[実施例1:VK−AD11トランスジェニックマウスの作製及び特徴付け]
(AD1 VKマウスの作製)
C57BL/6×SJLF2ハイブリッドマウスの受精卵の前核に、αD11トランスジェニック抗体の軽鎖遺伝子の転写ユニット(図1)を含むpcDNA-neo/VKαD11HuCKプラスミドを、標準方法(Alle et al., 1987)に従ってインジェクションすることによりVK−AD11マウスを得た。ヘテロ接合体マウスを交配させることにより、異なる量でVK−AD11鎖を発現する2種類の系統(系統A及び系統B)のホモ接合体マウスを得ることができた。このマウスは繁殖力があり、これらの系統はホモ接合性であった。
前記マウスの分子解析は、尾の生検試料から抽出したゲノムDNAについてのPCRにより行った(図2A)。
(トランスジェニック抗体の特徴付け)
内因性IgG重鎖とαD11組み換え抗体の軽鎖との組み合わせから得られたキメラ抗体の存在を、VK−AD11トランスジェニックマウスの血清及び抽出物のELISAにより確認した。
ELISA用プレートをNGF(5μL/mL)とともにインキュベートし、トランスジェニック抗体をNGFに結合させた。抗体の認識は、マウスのIgG重鎖に対する特異的ビオチン化、及びヒトのIgG軽鎖に対する特異抗体の両方で可能である。両方の抗体は、NGFと結合したトランスジェニック抗体を認識する(図3A)。
A及びBのマウス系統の血清及び脳組織で測定された抗NGFキメラ抗体の抗体レベルは、100ng/mL及び100ng/mgを超えている。成熟マウスでは、抗体レベルが、1〜30日齢のマウスで検出された抗体レベル(血清では0.1ng/mL、脳組織では0.1ng/mg)よりも3桁倍程度高い(図3B)。従って、NGFは、2種類のトランスジェニックVH及びVK鎖により構成される抗体(図4A)、並びに内因性重鎖とトランスジェニックVK鎖とにより構成されるハイブリッド抗体(図4B)の両方ともにより認識されると結論される。
(VK−AD11マウスの表現型の特徴付け)
VK−AD11マウスの組織を、4%パラホルムアルデヒド含有PBS溶液の心臓灌流により固定し、30%サッカロースで凍結保護し、ついで切片を切り出した。前記切片を10%ウシ胎児血清でプレインキュベートし、ついで、免疫組織化学的方法で処理して、VK−AD11マウスの大脳皮質における組み換え抗体の軽鎖の存在を検出した(図5)。
[実施例2:VK−AD11トランスジェニックマウスにおけるNGFの表現型のノックアウト]
VK−AD11マウスの表現型の特徴付けは、肉眼的分析及び免疫組織化学的方法により行った。実験は、50〜400ng/mLの抗体レベルを有する動物を用いて、10のグループ(n=10)で実施した。同一血統の通常の非トランスジェニックマウスをコントロールとして用いた。
肉眼レベルでは、VK−AD11マウスは、初めの4〜6週齢の間、関連異常を示さない。しかし、成長の鈍化が観察され、これは、コントロールマウスに対して体重が20%減少することにより表されている(図6)。
組織学的レベルでは、通常マウスに対して以下の差が観察された:(1)上頚神経節領域の縮小;(2)血液脳関門の透過性の増加;(3)大脳動脈の交換神経支配の減少;(4)コリン−アセチルトランスフェラーゼ合成の減少;(5)大脳皮質及び海馬の萎縮;(6)タウタンパク質の過リン酸化及びタウタンパク質の細胞内濃縮体の存在;(7)β−アミロイドプラークの存在;(8)行動欠陥。
(1)上頚神経節領域の縮小
末梢神経系レベルでは、上頚神経節はコントロールのものよりも小さくなっており、平均切片(mean section)の表面においては25%縮小している。細胞数も、50%減少している(図7)。
(2)大脳動脈の交感神経支配の減少
大脳動脈の交換神経支配は、コントロールマウスに対してVK−AD11マウスでは強く減少しており、これは、抗チロシンヒドロキシラーゼ抗体(Chemicon)を用いて測定されたチロシンヒドロキシラーゼマーカータンパク質の発現の減少(図8)により実証されているとおりである。
(3)血液脳関門の透過性の増加
血液脳関門の透過性の増加が、Evans Blue染色物質(マウスへの静脈注射後に、その存在が分光光度法により測定されるマーカー)の注入後に観察される。染色物質の量の増加は、通常は血液脳関門を通過しないタンパク質(それらのうちの抗体)に対する血液脳関門の透過性の増加を示している(図9)。
(4)VK−AD11マウスにおける皮質及び海馬の萎縮
VK−AD11マウスの脳の形態学的側面の分析を15ヶ月齢のマウスで実施したところ、大脳皮質及び海馬の著しい萎縮の存在が明らかとなった(図10)。
(5)前脳基底部におけるコリン−アセチルトランスフェラーゼ合成の減少
VK−AD11マウスの前脳基底部の組織学的側面の分析により、抗コリン−アセチルトランスフェラーゼ抗血清(Chemicon)を用いて測定した、コリン−アセチルトランスフェラーゼ酵素を発現しているニューロンの漸減の存在が明らかとなった(図11及び12)。
(6)タウタンパク質の過リン酸化及び細胞内蓄積物の存在
タウのSer202及びSer205リン酸化エピトープ(Greenberg and Davies, 1990)に対する抗体(mAb AT8, Innogenetics)を用いたリン酸化タウタンパク質の発現の測定により、その発現の増加が観察される。特に、前記タンパク質は、海馬(図13A)及び皮質(図13B及びC)のニューロン体細胞で発現しており、濃縮体に特有である核周囲の分布を示す(図13C)。さらに、多数のジストロフィー軸索の存在が示されている(図13C)。同年齢のコントロールマウスにおいては、いずれの構造も示されていない(図13D)。電子顕微鏡検査法に適用される免疫組織化学的手法を用いるさらなる実験により、アルツハイマー病患者において濃縮体を形成するフィラメントを構成するものと同様の、タウタンパク質のプロトフィブリル(protofibril)の存在が示されている(図14)。
(7)細胞外βアミロイドの沈着
β−アミロイドタンパク質(Aβ)の細胞外凝集物の存在が、Aβ17−24ペプチドに対する抗体(mAb 4G8, Signet)、Aβ1−40ペプチドに対する抗体(Sigma)、及びAβ1−42ペプチドに対する抗体(Biosource)を用いて明らかとなった。免疫組織化学的手法を用いてこの実験を行った。結果から、15ヶ月齢では、VK−AD11マウスの皮質及び海馬にβ−アミロイドプラークが存在することが示されている(図15)。これらプラークは、海馬表面のかなりの部分を占めており、同年齢のコントロールマウスではその値が0.1%であるのに対し、表面の13%を占めている。
(8)行動欠陥
2〜8ヶ月齢のマウスについて、行動分析を行った(実験群当たりn=6)。2種類の試験を行った:(i)空間認知(spatial orientation);(ii)物体識別(object discrimination)。
(i)空間認知(8本のアームを有する放射状迷路試験)
a.学習段階:この試験は、14日間、同一の4本のアームに餌を入れ、マウス自身に迷路を習熟させ、迷路の異なるアーム内の餌の位置を学習させることからなる。この試験を1日に2回繰り返し、マウスが全ての餌を見つけた場合、又は迷路のアーム内の25の入り口(25 entrances)を発見した場合に、試験を終えた。4ヶ月齢では、VK−AD11マウスは、初めの学習段階の間にはより多くの間違いを犯すが(two−way RMANOVA試験、p<0.05)、学習の最終レベルは、コントロールマウスのものと異ならない。8ヶ月齢では、この試験は、学習曲線の最終部分においても顕著に異なっている(図16)。
b.保持段階:この試験は、31日の間試験を停止し、ついで試験を再開することからなる。コントロールマウスは、学習段階の間に習得した考えを保持していたが、他方、VK−AD11マウスは、4ヶ月齢及び8ヶ月齢の両方において、以前に学習したことを覚えていることができない。コントロールマウスとVK−AD11マウスの間の学習曲線を、two−way ANOVA試験を用いて比較した(図16)。
c.学習した考えを新たな状況に移行させる段階:この場合には、学習段階の間に用いたアームとは異なるアームに餌を入れる。両方の年齢において、VK−AD11マウスは、同年齢のコントロールマウスに対して行動欠陥を示し、これは、学習段階の開始後5日後でも続く(p<0.01、two−way RMANOVA試験)(図16)。
(ii)物体識別試験
この試験は、迷路内に含まれる2つの白色キューブをマウスに10分間探索させることからなる。マウスを迷路から取り出す場合に、キューブの1つを白黒チェックの紙でコーティングする。初めの試験を終えてから1時間後にマウスを迷路に戻し入れ、さらに10分間2つのキューブを探索させた。VK−AD11マウスは、短期記憶の減少を示し、異なる着色を施したキューブを区別できない(図17)。
結論として、抗NGF中和抗体を発現するVK−AD11トランスジェニックマウスは、中枢神経系及び末梢神経支配レベルで、神経変性疾患及び特にアルツハイマー病の典型的変化の多くを再現する。
[実施例3:NGF投与による、コリン作動性の表現型、タウの過リン酸化、及びβ−アミロイドの蓄積の好転]
全ての実験は、神経変性がそれほどすぐには明らかとならない、4ヶ月齢からのマウスで実施した。2日毎に経鼻注入(Frey et al., 1997)によりNGFを投与した。NGFは、10μMのリン酸バッファー溶液(pH 7.4)として、2分毎に鼻孔当たり3μLを注入し、鼻孔を交互に入れ替えて投与した。VK−AD11コントロールマウス及び非トランスジェニックマウスは、リン酸バッファーのみで処理した。それぞれの投与のために、注入を30分間続けた。NGFを投与するためのこの非侵襲的方法により、NGFを脳組織に直接適用するための脳室内注射の使用を回避することが可能となる。
NGFの投与を検証するために、処置の開始から2ヶ月後にマウスを犠牲死(sacrifice)させた。脳を取り出し、パラホルムアルデヒドで固定して、組織学的分析を行った。
注入された全ての動物において、コリン作動性欠損(図18A)、並びにβ−アミロイド(図18B)及び過リン酸化タウ(図18C)の沈着の両方に対して、非トランスジェニックコントロールマウスの表現型と同様の表現型が再構築されたことを観察することができた。
[実施例4:VK−AD11マウスの再現能力]
AD11マウスとは異なって、VK−AD11マウスが、抗NGF抗体を発現するだけでなく、アルツハイマー病又は他の病状について関心のある他の遺伝子に対してもトランスジェニックである後代の新規系統マウスとして産生できる可能性を評価するために、両方のマウス系統の再現能力を分析することにした。図19には、抗NGF AD11マウス(VH−AD11とVK−AD11との交配に由来する)に対して、VK−AD11マウスが、驚くほど、非常に容易に再現できるか、VK−AD11動物のホモ接合体系統を有することがどれほど可能であるかが示されている。VK−AD11マウスのこのより優れた再現能力は、2つの理由のために重要である。(1)VH−AD11マウスと同一のマウスを再交配させることなく、アルツハイマー表現型を有する1つの系統のマウスを容易に得ることができる。(2)これらVK−AD11マウスを、他のノックアウトマウスとのさらなる交配に用いることができ、それにより新規トランスジェニックマウス系統を得ることができる。
新規系統のトランスジェニックマウスを産生するためのVK−AD11マウスの使用をさらに実証するために、VH−AD11マウスとVK−AD11マウスを、p75NTR NGF受容体遺伝子をノックアウトしたホモ接合体マウス(p75NTR−/−マウス;Lee et al., 1992)と交配させた。この受容体は、アルツハイマー病に罹患している患者の前脳基底部において、その発現の減少が観察されており(Mufson et al., 2002)、かつ多くの細胞系においてアポトーシスメディエーターである(Gentry et al., 2004)ことから、アルツハイマー病に関与している。従って、抗NGF抗体により誘起される神経変性効果を、p75NTR受容体に対するノックアウトマウスの遺伝学的関連において研究するためのトランスジェニックマウスを得ることは興味深いことであった。抗NGF抗体を発現し、かつ同時にp75NTRに対してホモ接合体ノックアウトであるマウスを得るために、2つの異なるアプローチを平行して進めた:(1)第一のアプローチでは、p75NTR−/−マウス(Jackson Laboratories)を、VH−AD11マウス及びVK−AD11マウスのそれぞれと交配させて、それぞれ、VH−AD11−p75NTR−/−系統とVK−AD11−p75NTR−/−系統を得た。ついで、AD11抗NGF/p75NTR−/−マウスを得るために、これら新規系統をそれら自身と交配させた。この交配は、よい結果をもたらすことができなかった。なぜなら、抗NGF AD11マウスの乏しい再現能力のために、抗NGF抗体の両方の鎖を発現し、かつ同時にp75NTRノックアウトであるマウスを得ることは不可能だったからである(図20)。(2)第二のアプローチでは、VK−AD11及びp75NTR−/−間の交配により、容易に、VK−AD11/p75NTR−/−マウスを得ることができ(図20)、これによって、VK−AD11マウスにより示されるアルツハイマー病表現型について受容体p75koノックアウトの因果関係を研究することが可能となる。これは、VK−AD11マウスが、任意の他のトランスジェニック又はノックアウトマウスと容易に交配でき、それにより新規実験モデルを作製できることを実証している。
[実施例5:アルツハイマー病の診断方法]
この診断方法は、NGFタンパク質又はそのTrKA受容体に対する抗体の検出に基づくシステムからなる。この方法を図21で概説する。この分析を実施するために、ヒト組み換えNGF(Alomone labs, 5μg/mL)又はイムノアドヘシンTrkA−IgG(Pesavento et al., 2000に従って準備したもの、5μg/mL)を、96ウェルELISAプレート(Nunc Maxisorp)中でインキュベートした。0.05%Tween20含有PBSで洗浄後、アルツハイマー病に罹患している5人の患者の血清、及びいずれの認知症形態にも罹患していない同年齢の6人の患者の血清とともに前記プレートをインキュベートした。抗NGF又は抗TrkA抗体の存在を検出するために、ヒトIgG重鎖に対するビオチン化抗体とともに前記プレートをインキュベートした。この方法により、0.2〜50ng/mLの可変濃度(variable concentration)での抗体の存在を検出することが可能となる(図22)。
(参考文献)
Figure 2008505615
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図1には、VK−AD11トランスジェニックマウスを作製するために用いられる転写ユニットを示す。CKはヒト定常領域、VLはαD11モノクローナル抗体の軽鎖可変領域;pCMVはヒトサイトメガロウイルスプロモーター。 図2には、VKトランスジェニックマウスのPCR分析を示す。 図3Aには、抗ヒト軽鎖抗体及び抗マウスIgG重鎖抗体とともにインキュベートすることにより血清において測定された、60日齢成熟マウスにおける組み換え抗体のレベルを示す。抗マウス軽鎖抗体は、交差反応の存在を示さない。図3Bには、標準曲線との比較により定量化された、血清及び脳組織におけるトランスジェニック抗体のレベルを示す。点線は、このアッセイの検出限界を示している(それぞれ、0.1ng/mL及び0.1ng/mg)。 図4は、(A)外因性VH鎖とトランスジェニックVK鎖とからなるNGF中和抗体;(B)内因性重鎖とトランスジェニックVK鎖とからなる抗体を表すイメージ図である。 図5には、VK−AD11マウスの大脳皮質におけるトランスジェニック抗体のVK軽鎖の発現を示す。図5Bには、WTマウスにおける組み換え抗体のVK軽鎖の発現の不在を示す。 図6には、2ヶ月齢のVK−AD11マウスとコントロールマウスの体重を示す。 図7には、コントロールマウス(B)で観察された上頚神経節の正中矢上面の領域に対する、VK−AD11マウス(A)における上頚神経節の正中矢状面の領域の縮小を示す。 図8には、コントロールマウス(B)で観察された脳底動脈の交感神経支配に対する、VK−AD11マウス(A)の脳底動脈の交感神経支配の減少を示す。 図9は、血液脳関門の崩壊に起因する、脳組織におけるEvans Blue濃度の増加を示したグラフである。 図10には、VK−AD11マウスにおける大脳皮質及び海馬の萎縮を示す。この測定値は、頭頂葉皮質及び海馬の前背側部分(antero−dorsal part)のレベルでのマウス脳の冠状断面から得られた。 図11には、同年齢のコントロールマウスに対する、VK−AD11マウスの前脳基底部におけるコリン作動性ニューロン総数の漸進的減少を示す。 図12には、特に内側中隔(MS)で著しい、前脳基底部のコリン作動性ニューロン数の減少を示す。 図13Aには、6ヶ月齢のVK−AD11マウスの海馬におけるタウの過リン酸化を示す。図13Bには、6ヶ月齢のVK−AD11マウスの大脳皮質におけるタウの過リン酸化を示す。図13Cには、15ヶ月齢のVK−AD11マウスにおける濃縮体様形成の存在を示す。図13Dには、同年齢のコントロールマウスにおけるmAb AT8抗体での染色の不在を示す。 図14には、VK−AD11マウスにおける、AT8抗体で示され濃縮体中に含まれる、リン酸化タウのプロトフィブリルの存在を示す。 図15Aには、15ヶ月齢のVK−AD11マウスにおける、4G8モノクローナル抗体で示されるβ−アミロイドプラークの増大を示す。図15Bには、同年齢のコントロールマウスにおけるプラークの不在を示す。 図16には、8ヶ月齢のVK−AD11マウス及びコントロールマウスで実施された空間認知(spatial orientation)試験を示す。 図17には、6ヶ月齢のVK−AD11マウス及びコントロールマウスで実施された物体識別試験を示す。 図18には、NGFの経鼻投与処理により、(A)コリン作動性欠損、(B)β−アミロイドを含む細胞数の減少、及び(C)リン酸化タウを発現する細胞数の減少が好転することを示す。 図19は、AD11マウスに対するVK−AD11マウスの良好な再現能力を示す表である。 図20には、トランスジェニックマウスを得るための、AD11マウスに対するVK−AD11マウスの使用の有効性を示す。 図21には、抗NGF抗体、又はNGF関連タンパク質に対する抗体の存在に基づく、アルツハイマー病の診断方法の概要を示す。 図22には、アルツハイマー病に罹患している患者の血清における、抗NGF及び抗TrkA抗体の存在を示す。

Claims (12)

  1. 内因性VH鎖と外因性VK鎖とからなる抗NGF中和抗体を遍在的に発現できる非ヒトトランスジェニック動物。
  2. 前記外因性VK鎖が、AD11抗体のものであり、配列番号1のアミノ酸配列を本質的に有する、請求項1記載の非ヒトトランスジェニック動物。
  3. ネズミ科の属に属する、請求項1又は2記載の非ヒトトランスジェニック動物。
  4. Mus musculus種に属する、請求項3記載の非ヒトトランスジェニック動物。
  5. 治療活性を有する化合物を同定するための動物モデルとしての請求項1乃至4のいずれか一項記載の非ヒトトランスジェニック動物の使用。
  6. 神経変性病変に対する治療活性を有する化合物を同定するための動物モデルとしての請求項1乃至4のいずれか一項記載の非ヒトトランスジェニック動物の使用。
  7. 第二の非ヒトトランスジェニック動物と交配させ、少なくとも2種の導入遺伝子を有する非ヒトトランスジェニック動物の系統を得るための請求項1乃至4のいずれか一項記載の非ヒトトランスジェニック動物の使用であって、ここで、前記第一の導入遺伝子が抗NGF抗体の前記外因性VK鎖をコードしており、かつ異なる導入遺伝子のための前記第二の導入遺伝子が病変に関与する機能をコードしている、非ヒトトランスジェニック動物の使用。
  8. 神経変性病変に関与する少なくとも1種の他の機能のための第二の非ヒトトランスジェニック動物と交配させ、少なくとも2種の導入遺伝子を有する非ヒトトランスジェニック動物の系統を得るための請求項1乃至4のいずれか一項記載の非ヒトトランスジェニック動物の使用であって、ここで、前記第一の導入遺伝子が、抗NGF抗体の前記外因性VK鎖をコードしており、かつ異なる導入遺伝子のための前記第二の導入遺伝子が、神経変性病変に関与する機能をコードしている、非ヒトトランスジェニック動物の使用。
  9. 前記第二の非ヒトトランスジェニックが、p75NTR遺伝子、NGF受容体遺伝子、又はそれらの部分遺伝子に対するホモ接合体「ノックアウト」である、請求項8記載の非ヒトトランスジェニック動物の使用。
  10. 患者から末梢生体液を取り出す工程、及び前記生体液において、抗NGF抗体、抗TrkA抗体、又はNGF活性に関連するタンパク質に対する抗体を検出する工程を含む、神経変性疾患の早期予知及び/又は診断方法。
  11. 前記末梢生体液が、血液、血清、又は尿である、請求項10記載の方法。
  12. 前記神経変性疾患がアルツハイマー病である、請求項11記載の方法。
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