JP2008505175A - ピロロトリアジン化合物の製造法 - Google Patents
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- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C07—ORGANIC CHEMISTRY
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- C07D487/00—Heterocyclic compounds containing nitrogen atoms as the only ring hetero atoms in the condensed system, not provided for by groups C07D451/00 - C07D477/00
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Abstract
本発明は、ピロール誘導体をアミノ化しおよび下式(V)のピロロトリアジン化合物を製造する方法に関する。
Description
本発明は、抗癌剤やキナーゼ阻害薬として実用性を有する医薬化合物の合成の、成分もしくは先駆物質として有用なピロロトリアジン化合物の製造法に関する。また本発明は、ピロロトリアジン類や他のN−アミノ化複素環式化合物の合成に有用なピロール化合物をアミノ化する有効な方法も包含する。
ピロロトリアジン含有化合物は、抗癌剤並びにキナーゼ阻害薬として有用であることが知られている。たとえば、一般に Bristol Myers Squibb Co. に譲渡されている、WO00/71129、WO03/042172、WO04/013145、WO04/009784、WO04/009601、WO03/090912、WO03/091229およびUS6670357を参照。これらの特許出願、特許および公報を引用することにより、それぞれの全開示が本明細書に導入される。
式中、R1およびR3はそれぞれ独立して、水素、ハロゲン、シアノ、ニトロ、アルキルもしくは置換アルキル、アルケニルもしくは置換アルケニル、アルキニルもしくは置換アルキニル、シクロアルキルもしくは置換シクロアルキル、シクロアルケニルもしくは置換シクロアルケニル、複素環もしくは置換複素環、アリールもしくは置換アリール、ORa、SRa、S(=O)Re、S(=O)2Re、P(=O)2Re、S(=O)2ORe、P(=O)2ORe、NRbRc、NRbS(=O)2Re、NRbP(=O)2Re、S(=O)2NRbRc、P(=O)2NRbRc、C(=O)ORe、C(=O)Ra、C(=O)NRbRc、OC(=O)Ra、OC(=O)NRbRc、NRbC(=O)ORe、NRdC(=O)NRbRc、NRdS(=O)2NRbRc、NRdP(=O)2NRbRc、NRbC(=O)Ra またはNRbP(=O)2Re;
Xは−O−、−OC(=O)−、−S−、−S(=O)−、−S(=O)2−、−C(=O)−、−C(=O)O−、−NRd−、−NRdC(=O)−、−C(=O)NRd−、−NRdC(=O)NRd−、−NRdC(=O)O−、−OC(=O)NRd−、−NRdS(=O)2−、−NRdS(=O)2NRd−、−S(=O)2NRd−、ハロゲン、ニトロ、シアノまたは結合;
R2は、
a)水素、但し、Xが−S(=O)−、−SO2−、−OC(=O)−、−OC(=O)NRd−または−S(=O)2NRd−のとき、R2は水素でない;
b)アルキルもしくは置換アルキル、アルケニルもしくは置換アルケニル、アルキニルもしくは置換アルキニル、シクロアルキルもしくは置換シクロアルキル、シクロアルケニルもしくは置換シクロアルケニル;
および
c)複素環もしくは置換複素環、アリールもしくは置換アリール
から選ばれ、但し、Xがハロゲン、ニトロまたはシアノのとき、R2は存在せず;
R2は、
a)水素、但し、Xが−S(=O)−、−SO2−、−OC(=O)−、−OC(=O)NRd−または−S(=O)2NRd−のとき、R2は水素でない;
b)アルキルもしくは置換アルキル、アルケニルもしくは置換アルケニル、アルキニルもしくは置換アルキニル、シクロアルキルもしくは置換シクロアルキル、シクロアルケニルもしくは置換シクロアルケニル;
および
c)複素環もしくは置換複素環、アリールもしくは置換アリール
から選ばれ、但し、Xがハロゲン、ニトロまたはシアノのとき、R2は存在せず;
R1とR2は共に合して、3〜7員の必要に応じて置換される炭素環式環または3〜7員の必要に応じて置換される複素環式環を形成してもよく;
R6は水素、アルキルもしくは置換アルキル、アルケニルもしくは置換アルケニル、アルキニルもしくは置換アルキニル、シクロアルキルもしくは置換シクロアルキル、シクロアルケニルもしくは置換シクロアルケニル、アリールもしくは置換アリール、または複素環もしくは置換複素環;
Raは水素、アルキルもしくは置換アルキル、アルケニルもしくは置換アルケニル、アルキニルもしくは置換アルキニル、シクロアルキルもしくは置換シクロアルキル、シクロアルケニルもしくは置換シクロアルケニル、複素環もしくは置換複素環、またはアリールもしくは置換アリール;
R6は水素、アルキルもしくは置換アルキル、アルケニルもしくは置換アルケニル、アルキニルもしくは置換アルキニル、シクロアルキルもしくは置換シクロアルキル、シクロアルケニルもしくは置換シクロアルケニル、アリールもしくは置換アリール、または複素環もしくは置換複素環;
Raは水素、アルキルもしくは置換アルキル、アルケニルもしくは置換アルケニル、アルキニルもしくは置換アルキニル、シクロアルキルもしくは置換シクロアルキル、シクロアルケニルもしくは置換シクロアルケニル、複素環もしくは置換複素環、またはアリールもしくは置換アリール;
Rb、RcおよびRdはそれぞれ独立して、水素、アルキルもしくは置換アルキル、シクロアルキルもしくは置換シクロアルキル、複素環もしくは置換複素環、またはアリールもしくは置換アリール、あるいはRbとRcはそれらが結合するNと共に合して、複素環もしくは置換複素環を形成してもよく;
Reはアルキルもしくは置換アルキル、アルケニルもしくは置換アルケニル、アルキニルもしくは置換アルキニル、シクロアルキルもしくは置換シクロアルキル、シクロアルケニルもしくは置換シクロアルケニル、複素環もしくは置換複素環、またはアリールもしくは置換アリールである。
Reはアルキルもしくは置換アルキル、アルケニルもしくは置換アルケニル、アルキニルもしくは置換アルキニル、シクロアルキルもしくは置換シクロアルキル、シクロアルケニルもしくは置換シクロアルケニル、複素環もしくは置換複素環、またはアリールもしくは置換アリールである。
また本発明は、ピロロトリアジン類や他のN−アミノ化複素環式化合物の合成に有用なピロール誘導体をアミノ化する方法にも指向される。
(発明の詳細)
略語
以下に示す製造法および実施例を含め、記載を容易にするため、下記の略語を本明細書で使用する。
AP=HPLCの領域パーセント
t−Bu=ターシャリブチル
Me=メチル
dec.=分解
Et=エチル
(発明の詳細)
略語
以下に示す製造法および実施例を含め、記載を容易にするため、下記の略語を本明細書で使用する。
AP=HPLCの領域パーセント
t−Bu=ターシャリブチル
Me=メチル
dec.=分解
Et=エチル
EtOAc=酢酸エチル
OMe=メトキシル
OEt=エトキシル
Boc=t−ブチルオキシカルボニル
DCM=ジクロロメタン
DMF=ジメチルホルムアミド
NMP=1−メチル−2−ピロリジノン
DMSO=ジメチルスルホキシド
THF=テトラヒドロフラン
Et3N=トリエチルアミン
CSA=樟脳スルホン酸
MeSO3H=メタンスルホン酸
EtSO3H=エタンスルホン酸
TsOH=p−トルエンスルホン酸
OMe=メトキシル
OEt=エトキシル
Boc=t−ブチルオキシカルボニル
DCM=ジクロロメタン
DMF=ジメチルホルムアミド
NMP=1−メチル−2−ピロリジノン
DMSO=ジメチルスルホキシド
THF=テトラヒドロフラン
Et3N=トリエチルアミン
CSA=樟脳スルホン酸
MeSO3H=メタンスルホン酸
EtSO3H=エタンスルホン酸
TsOH=p−トルエンスルホン酸
PhSO3H=フェニルスルホン酸
4−NO2−PhSO3H=4−ニトロフェニルスルホン酸
KOtBu=カリウムt−ブトキシド
min=分
L=リットル
mL=ミリリットル
g=グラム
mg=ミリグラム
mol=モル
m mol=ミリモル
RTまたはrt=室温
Sat または sat'd=飽和
aq. =水性
HPLC=高性能液体クロマトグラフィー
MS=マススペクトロメトリー
NMR=核磁気共鳴
mpまたはMP=融点
4−NO2−PhSO3H=4−ニトロフェニルスルホン酸
KOtBu=カリウムt−ブトキシド
min=分
L=リットル
mL=ミリリットル
g=グラム
mg=ミリグラム
mol=モル
m mol=ミリモル
RTまたはrt=室温
Sat または sat'd=飽和
aq. =水性
HPLC=高性能液体クロマトグラフィー
MS=マススペクトロメトリー
NMR=核磁気共鳴
mpまたはMP=融点
定義
本明細書で用いる語句の定義を、以下に示す。本明細書の基または語句に規定の最初の定義は、他に特別な指示がない限り、本明細書を通じて個別的または別の基の一部として用いる該基または語句に適用される。
語句“アルキル”および“al”とは、炭素数1〜12、好ましくは1〜6の直鎖または分枝鎖アルカン(炭化水素)基を指称する。“アルキル”の具体例としては、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、n−ブチル、t−ブチル、イソブチル、ペンチル、ヘキシル、イソヘキシル、ヘプチル、4,4−ジメチルペンチル、オクチル、2,2,4−トリメチルペンチル、ノニル、デシル、ウンデシル、ドデシル等が挙げられる。語句“C1−C4アルキル”とは、炭素数1〜4の直鎖または分枝鎖アルカン(炭化水素)基を指称し、たとえばメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、n−ブチル、t−ブチルおよびイソブチルが挙げられる。“置換アルキル”とは、有効な結合点が1個以上、好ましくは1〜4個の置換基で置換されたアルキル基を指称する。
本明細書で用いる語句の定義を、以下に示す。本明細書の基または語句に規定の最初の定義は、他に特別な指示がない限り、本明細書を通じて個別的または別の基の一部として用いる該基または語句に適用される。
語句“アルキル”および“al”とは、炭素数1〜12、好ましくは1〜6の直鎖または分枝鎖アルカン(炭化水素)基を指称する。“アルキル”の具体例としては、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、n−ブチル、t−ブチル、イソブチル、ペンチル、ヘキシル、イソヘキシル、ヘプチル、4,4−ジメチルペンチル、オクチル、2,2,4−トリメチルペンチル、ノニル、デシル、ウンデシル、ドデシル等が挙げられる。語句“C1−C4アルキル”とは、炭素数1〜4の直鎖または分枝鎖アルカン(炭化水素)基を指称し、たとえばメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、n−ブチル、t−ブチルおよびイソブチルが挙げられる。“置換アルキル”とは、有効な結合点が1個以上、好ましくは1〜4個の置換基で置換されたアルキル基を指称する。
上記置換基の具体例としては、これらに限定されないが、以下に示す群:水素、ハロゲン(たとえば1個のハロゲン置換基または多数個のハロ置換基であって、後者の場合、CF3あるいはCl3をもつアルキル基などの基を形成)、シアノ、ニトロ、シクロアルキル、アルケニル、シクロアルケニル、アルキニル、複素環、アリール、ORa、SRa、S(=O)Re、S(=O)2Re、P(=O)2Re、S(=O)2ORe、P(=O)2ORe、NRbRc、NRbS(=O)2Re、NRbP(=O)2Re、S(=O)2NRbRc、P(=O)2NRbRc、C(=O)ORe、C(=O)Ra、C(=O)NRbRc、OC(=O)Ra、OC(=O)NRbRc、NRbC(=O)ORe、NRdC(=O)NRbRc、NRdS(=O)2NRbRc、NRdP(=O)2NRbRc、NRbC(=O)Ra またはNRbP(=O)2Re の1個以上が挙げられ、ここで、Raは水素、アルキル、シクロアルキル、アルケニル、シクロアルケニル、アルキニル、複素環またはアリール;Rb,RcおよびRdはそれぞれ独立して、水素、アルキル、シクロアルキル、複素環、アリールであるか、あるいはRbとRcはそれらが結合するNと共に合して、複素環を形成してもよく;およびReはアルキル、シクロアルキル、アルケニル、シクロアルケニル、アルキニル、複素環またはアリールである。上記置換基の具体例において、アルキル、シクロアルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルケニル、複素環およびアリールなどの基は、それ自体も必要に応じて置換されてもよい。
語句“アルケニル”とは、炭素数2〜12のかつ少なくとも1つの炭素−炭素二重結合を有する直鎖または分枝鎖炭化水素基を指称する。かかる基の具体例としては、エテニルまたはアリルが挙げられる。“置換アルケニル”とは、有効な結合点が1個以上、好ましくは1〜4個の置換基で置換されたアルケニル基を指称する。置換基の具体例としては、これらに限定されないが、アルキルもしくは置換アルキル、並びに上記アルキルの置換基として例示したものが挙げられる。
語句“アルキニル”とは、炭素数2〜12のかつ少なくとも1つの炭素−炭素三重結合を有する直鎖または分枝鎖炭化水素基を指称する。“置換アルキニル”とは、有効な結合点が1個以上、好ましくは1〜4個の置換基で置換されたアルキニル基を指称する。置換基の具体例としては、これらに限定されないが、アルキルもしくは置換アルキル、並びに上記アルキルの置換基として例示したものが挙げられる。
語句“アルキニル”とは、炭素数2〜12のかつ少なくとも1つの炭素−炭素三重結合を有する直鎖または分枝鎖炭化水素基を指称する。“置換アルキニル”とは、有効な結合点が1個以上、好ましくは1〜4個の置換基で置換されたアルキニル基を指称する。置換基の具体例としては、これらに限定されないが、アルキルもしくは置換アルキル、並びに上記アルキルの置換基として例示したものが挙げられる。
語句“シクロアルキル”とは、1〜4つの環を有しかつ環1つ当りの炭素数3〜8の完全飽和環式炭化水素基を指称する。かかる基の具体例としては、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル等が挙げられる。“置換シクロアルキル”とは、有効結合点が1個以上、好ましくは1〜4個の置換基で置換されたシクロアルキル基を指称する。置換基の具体例としては、これらに限定されないが、ニトロ、シアノ、アルキルもしくは置換アルキル、並びに上記アルキルの置換基として例示したものが挙げられる。また置換基の具体例として、スピロ−結合もしくは縮合環式置換基、特にスピロ−結合シクロアルキル、スピロ−結合シクロアルケニル、スピロ−結合複素環(ヘテロアリールを除く)、縮合シクロアルキル、縮合シクロアルケニル、縮合複素環または縮合アリールも包含され、この場合、上記シクロアルキル、シクロアルケニル、複素環およびアリール置換基は、それ自体も必要に応じて置換されてもよい。
語句“シクロアルケニル”とは、1〜4つの環を有しかつ環1つ当りの炭素数3〜8の部分不飽和環式炭化水素基を指称する。かかる基の具体例としては、シクロブテニル、シクロペンテニル、シクロヘキセニル等が挙げられる。“置換シクロアルケニル”とは、有効結合点が1個以上、好ましくは1〜4個の置換基で置換されたシクロアルケニル基を指称する。置換基の具体例としては、これらに限定されないが、ニトロ、シアノ、アルキルもしくは置換アルキル、並びに上記アルキルの置換基として例示したものが挙げられる。また置換基の具体例として、スピロ−結合もしくは縮合環式置換基、特にスピロ−結合シクロアルキル、スピロ−結合シクロアルケニル、スピロ−結合複素環(ヘテロアリールを除く)、縮合シクロアルキル、縮合シクロアルケニル、縮合複素環または縮合アリールも包含され、この場合、上記シクロアルキル、シクロアルケニル、複素環およびアリール置換基は、それ自体も必要に応じて置換されてもよい。
語句“アリール”とは、1〜5つの芳香族環を有する環式芳香族炭化水素基、特にモノ環式またはジ環式基を指称し、たとえばフェニル、ビフェニルまたはナフチルが挙げられる。2つ以上の芳香族環を有する場合(ジ環式等)、アリール基の芳香族環は、1つの点で結合(たとえばビフェニル)、または縮合(たとえばナフチル、フェナントレニル等)していてもよい。“置換アリール”とは、いずれかの結合点が1個以上、好ましくは1〜3個の置換基で置換されたアリール基を指称する。置換基の具体例としては、これらに限定されないが、ニトロ、シクロアルキルもしくは置換シクロアルキル、シクロアルケニルもしくは置換シクロアルケニル、シアノ、アルキルもしくは置換アルキル、並びに上記アルキルの置換基として例示したものが挙げられる。また置換基の具体例として、縮合環式基、特に縮合シクロアルキル、縮合シクロアルケニル、縮合複素環または縮合アリールも包含され、この場合、上記シクロアルキル、シクロアルケニル、複素環およびアリール置換基は、それ自体も必要に応じて置換されてもよい。
語句“複素環”および“複素環式”とは、少なくとも1つの炭素原子含有環に少なくとも1個のヘテロ原子を有する芳香族(すなわち、“ヘテロアリール”)環式基(たとえば4〜7員モノ環式、7〜11員ジ環式、または10〜16員トリ環式環系)を含む、完全飽和、または部分もしくは完全不飽和環式基を指称する。ヘテロ原子を含有する複素環式基の各環は、窒素原子、酸素原子および/または硫黄原子から選ばれる1、2、3または4個のヘテロ原子を有することができ、この場合、窒素および硫黄へテロ原子は必要に応じて酸化されてよく、また窒素へテロ原子は必要に応じて4級化されてよい。(語句“ヘテロアリーリウム(heteroarylium)”とは、4級窒素原子、すなわち正電荷を有するヘテロアリール基を指称する)。複素環式基は、環もしくは環系のヘテロ原子または炭素原子のいずれかで、分子の残部に結合しうる。
モノ環式複素環式基の具体例としては、アゼチジニル、ピロリジニル、ピロリル、ピラゾリル、オキセタニル、ピラゾリニル、イミダゾリル、イミダゾリニル、イミダゾリジニル、オキサゾリル、オキサゾリジニル、イソキサゾリニル、イソキサゾリル、チアゾリル、チアジアゾリル、チアゾリジニル、イソチアゾリル、イソチアゾリジニル、フリル、テトラヒドロフリル、チエニル、オキサジアゾリル、ピペリジニル、ピペラジニル、2−オキソピペラジニル、2−オキソピペリジニル、2−オキソピロロジニル、2−オキソアゼピニル、アゼピニル、ヘキサヒドロジアゼピニル、4−ピペリドニル、ピリジル、ピラジニル、ピリミジニル、ピリダジニル、トリアジニル、トリアゾリル、テトラゾリル、テトラヒドロピラニル、モルホリニル、チアモルホリニル、チアモルホリニル・スルホキシド、チアモルホリニル・スルホン、1,3−ジオキソランおよびテトラヒドロ−1,1−ジオキソチエニル等が挙げられる。
ジ環式複素環式基の具体例としては、インドリル、イソインドリル、ベンゾチアゾリル、ベンゾキサゾリル、ベンゾキサジアゾリル、ベンゾチエニル、キヌクリジニル、キノリニル、テトラヒドロイソキノリニル、イソキノリニル、ベンズイミダゾリル、ベンゾピラニル、インドリジニル、ベンゾフリル、ベンゾフラザニル、クロモニル、クマリニル、ベンゾピラニル、シンノリニル、キノキサリニル、インダゾリル、ピロロピリジル、フロピリジニル(たとえばフロ[2,3−c]ピリジニル、フロ[3,2−b]ピリジニルまたはフロ[2,3−b]ピリジニル)、ジヒドロイソインドリル、ジヒドロキナゾリニル(たとえば3,4−ジヒドロ−4−オキソ−キナゾリニル)、トリアジニルアゼピニル、テトラヒドロキノリニル等が挙げられる。トリ環式複素環式基の具体例としては、カルバゾリル、ベンジドリル、フェナントロリニル、アクリジニル、フェナントリジニル、キサンテニル等が挙げられる。
“置換複素環”および“複素環式”(たとえば“置換ヘテロアリール”)とは、有効結合点が1個以上、好ましくは1〜4個の置換基で置換された複素環または複素環式基を指称する。置換基の具体例としては、これらに限定されないが、シクロアルキルもしくは置換シクロアルキル、シクロアルケニルもしくは置換シクロアルケニル、ニトロ、オキソ(すなわち、=O)、シアノ、アルキルもしくは置換アルキル、並びに上記アルキルの置換基として例示したものが挙げられる。また置換基の具体例として、有効結合点のスピロ−結合もしくは縮合環式置換基、特にスピロ−結合シクロアルキル、スピロ−結合シクロアルケニル、スピロ−結合複素環(ヘテロアリールを除く)、縮合シクロアルキル、縮合シクロアルケニル、縮合複素環も包含され、この場合、上記シクロアルキル、シクロアルケニル、複素環およびアリール置換基は、それ自体も必要に応じて置換されてもよい。
語句“ハロゲン”または“ハロ”とは、塩素(Cl)、臭素(Br)、フッ素(F)または沃素(I)を指称する。
語句“炭素環式”とは、芳香族または非芳香族3〜7員モノ環式および7〜11員ジ環式基を指称し、ここで、環の全ての原子は炭素原子である。“置換炭素環式”とは、有効結合点が1個以上、好ましくは1〜4個の置換基で置換された炭素環式基を指称する。置換基の具体例としては、これらに限定されないが、ニトロ、シアノ、ORa(ここで、Raは前記と同意義である)、並びに上記シクロアルキルの置換基として例示したものが挙げられる。
語句“炭素環式”とは、芳香族または非芳香族3〜7員モノ環式および7〜11員ジ環式基を指称し、ここで、環の全ての原子は炭素原子である。“置換炭素環式”とは、有効結合点が1個以上、好ましくは1〜4個の置換基で置換された炭素環式基を指称する。置換基の具体例としては、これらに限定されないが、ニトロ、シアノ、ORa(ここで、Raは前記と同意義である)、並びに上記シクロアルキルの置換基として例示したものが挙げられる。
官能基が“保護された”と記載されているとき、これは、該基が保護部位での望ましくない副反応を緩和、特に排除するため変性体になっていることを意味する。本明細書に記載の方法および化合物のための適当な保護基としては、何ら制限なく、標準教則本、たとえば Greene T. W. らの Protective Groups in Organic Synthesis , Wiley , N. Y. (1999)に記載のものが挙げられる。
他に特別な指示がない限り、満たされていない原子価を持ついずれのヘテロ原子も、原子価を満足するのに十分な水素原子を有すると想定される。
他に特別な指示がない限り、満たされていない原子価を持ついずれのヘテロ原子も、原子価を満足するのに十分な水素原子を有すると想定される。
本発明の化合物は、塩を形成することができ、該塩も本発明の技術的範囲に属する。本明細書において式I〜Vの化合物への言及は、他に特別な指示がない限り、その塩への言及も含まれると理解される。本明細書で用いる語句“塩”とは、無機および/または有機酸および塩基によって形成される酸性および/または塩基性塩を意味する。
加えて、化合物が塩基性成分(たとえば、これらに限定されないが、ピリジンまたはイミダゾール)と、酸性成分(たとえば、これに限定されないが、カルボン酸)の両方を含有するとき、両性イオン(“内部塩”)が形成でき、これも本明細書で用いる語句“塩”に含まれる。医薬的に許容しうる(すなわち、非毒性で生理的に許容しうる)塩が好ましいが、他の塩もたとえば、製造中に採用しうる単離または精製工程で使用しうる。かかる化合物の塩は、たとえば該化合物を、塩が析出するような媒体、または水性媒体中一定量、たとえば当量の酸または塩基と反応させた後、凍結乾燥によって形成することができる。
本発明の、塩基性成分(たとえば、これらに限定されないが、アミンまたはピリジンもしくはイミダゾール環)を含有する化合物は、種々の有機および無機酸により塩を形成することができる。酸付加塩の具体例としては、アセテート(たとえば酢酸またはトリフルオロ酢酸などのトリハロ酢酸により形成される塩)、アジペート、アルギネート、アスコルベート、アスパラテート、ベンゾエート、ベンゼンスルホネート、ビスルフェート、ボレート、ブチレート、シトレート、カンホレート、樟脳スルホネート、シクロペンタンプロピオネート、ジグルコネート、ドデシルスルフェート、エタンスルホネート、フマレート、グルコヘプタノエート、グリセロホスフェート、ヘミスルフェート、ヘプタノエート、ヘキサノエート、塩酸塩、臭酸塩、沃酸塩、ヒドロキシエタンスルホネート(たとえば2−ヒドロキシエタンスルホネート)、ラクテート、マレエート、メタンスルホネート、ナフタレンスルホネート(たとえば2−ナフタレンスルホネート)、ニコチネート、硝酸塩、オキサレート、ペクチネート、過硫酸塩、フェニルプロピオネート(たとえば3−フェニルプロピオネート)、リン酸塩、ピクレート、ピバレート、プロピオネート、サリチレート、スクシネート、スルフェート(たとえば硫酸により形成される塩)、スルホネート、タートレート、チオシアネート、トルエンスルホネート(たとえばトシレート)、ウンデカノエート等が挙げられる。
本発明の、酸性成分(たとえば、これに限定されないが、カルボン酸)を含有する化合物は、種々の有機および無機塩基により塩を形成することができる。塩基性塩の具体例としては、アンモニウム塩、アルカリ金属塩(たとえばナトリウム、リチウムおよびカリウム塩)、アルカリ土類金属塩(たとえばカルシウムおよびマグネシウム塩)、有機塩基(たとえば有機アミン)による塩、たとえばベンザチン塩、ジシクロヘキシルアミン塩、ヒドラバミン塩(N,N−ビス(デヒドロアビエチル)エチレンジアミンにより形成)、N−メチル−D−グルカミン塩、N−メチル−D−グルカミド塩、t−ブチルアミン塩、およびアルギニン、リシンなどのアミノ酸による塩等が挙げられる。塩基性窒素含有基は、低級アルキルハライド(たとえばメチル、エチル、プロピルおよびブチルクロリド、ブロミドおよびヨージド)、ジアルキル硫酸(たとえばジメチル、ジエチル、ジブチルおよびジアミル硫酸)、長鎖ハライド(たとえばデシル、ラウリル、ミリスチルおよびステアリルクロリド、ブロミドおよびヨージド)、アラルキルハライド(たとえばベンジルおよびフェネチルブロミド)などの物質で4級化しうる。
また本発明化合物のプロドラッグおよび溶媒化合物も、本発明で意図される。本明細書で用いる語句“プロドラッグ”とは、被験者に投与したとき、代謝または化学プロセスによる化学変換をうけて、式I〜Vの化合物、またはその塩および/または溶媒化合物を生成する化合物を意味する。
式I〜Vの化合物およびその塩は、その互変異性形態で(たとえばアミドまたはイミノエーテルとして)、存在しうる。かかる互変異性形態は全て、本発明の一部として意図される。
式I〜Vの化合物およびその塩は、その互変異性形態で(たとえばアミドまたはイミノエーテルとして)、存在しうる。かかる互変異性形態は全て、本発明の一部として意図される。
本発明化合物の全ての立体異性体(たとえば各種置換基上の不斉炭素に基づき存在しうるもの)は、エナンチオマー形態およびジアステレオマー形態を包含し、これらも本発明の技術的範囲に属することが意図される。本発明化合物の個々の立体異性体はたとえば、他の異性体が実質的に無いか(たとえば純粋もしくは実質的純粋な、規定の活性を有する光学異性体の如き)、あるいはたとえばラセミ化合物としてまたは他の全ての立体異性体もしくは選定された他の立体異性体との混合物であってもよい。
本発明のキラル中心は、IUPAC1974推奨規格によって規定されるSまたはR立体配置を有しうる。ラセミ形態は、たとえば分別結晶化、ジアステレオマー誘導体の分離もしくは結晶化、またはキラルカラムクロマトグラフィーによる分離などの物理的方法によって分割することができる。個々の光学異性体は、何ら制限なく、たとえば光学活性酸による塩形成、次いで結晶化などの通常の方法を含む、いずれかの適当な方法によって、ラセミ化合物から得ることができる。
本発明化合物の全ての立体配置異性体は、混合物または純粋もしくは実質的純粋形態が意図される。本発明化合物の定義は、シス(Z)およびトランス(E)アルケン異性体の両方、並びに環式炭化水素または複素環式環のシスおよびトランス異性体の両方を包含する。
本明細書を通じて、基およびその置換基の選定は、安定な成分および化合物が得られるように行ってよい。
製造法
ピロロトリアジン化合物の製造法について、以下に示す反応式で説明する。溶媒、温度、圧力および他の反応条件は、当業者によって容易に選定しうる。出発物質は、商業上入手可能かあるいは当業者によって容易に製造される。
製造法
ピロロトリアジン化合物の製造法について、以下に示す反応式で説明する。溶媒、温度、圧力および他の反応条件は、当業者によって容易に選定しうる。出発物質は、商業上入手可能かあるいは当業者によって容易に製造される。
式IIIのアミノ化試薬は、下記反応式1に従って製造することができ、ここで、R4はH、C1−C4アルキル、ニトロ、シアノ、ハロゲン、OMeまたはOEt、およびnは1、2または3である。式IVのベンゾイルヒドロキシルアミンの塩形状は、たとえば式(1)のベンゾイルクロリドを塩基、たとえばトリエチルアミンの存在下、N−Boc−ヒドロキシアミンなどのヒドロキシルアミンと反応させた後、酸H−Y、たとえばMeSO3H、EtSO3H、TsOH、CSA、4−NO2−PhSO3H、CF3SO3H、HCl、H3PO4、HNO3、H2SO4、PhSO3HまたはHBrを付加することによって、得ることができる。式IIIの遊離ヒドロキシルアミンは、式IVの塩をCH2Cl2などの有機溶媒中、aq.NaHCO3などの塩基で処理することにより、製造することができる。
式Vのピロロトリアジンは、下記反応式2に従って製造することができ、ここで、X,R1,R2,R3,R4,nおよびR6は前記と同意義、およびDは−C(=O)ORp(ここで、RpはH、C1−C6アルキル、またはアリールで、好ましいRpはMeまたはEt)である。式IIのアミノピロールは、式IのピロールをNMPなどの中性溶媒中、KOtBuなどの塩基の存在下、式IIIのアミノ化試薬と反応させることにより合成することができる。化合物IIの式:R6C(=O)NH2のアミドによる環化を、好ましくは酸の存在下で行って、式Vの化合物を形成する。
別法として、式Vの化合物は、下記反応式3に従って製造することができ、ここで、
R1,X,R2,R3,R4,nおよびR6は前記と同意義である。式IaのピロールをNMPなどの中性溶媒中、KOtBuなどの塩基の存在下、式IIIのアミノ化試薬と反応させた後、冷却下KOHなどの塩基で処理して、化合物IIaを形成する。
R1,X,R2,R3,R4,nおよびR6は前記と同意義である。式IaのピロールをNMPなどの中性溶媒中、KOtBuなどの塩基の存在下、式IIIのアミノ化試薬と反応させた後、冷却下KOHなどの塩基で処理して、化合物IIaを形成する。
化合物IIaをrtにて、KOHなどのaq.塩基と反応させて、化合物IIbを形成する。化合物IIbをaq.溶媒中、式:R6C(=O)−W(ここで、WはClまたはOH)のアシル化剤、たとえばギ酸と反応させて、化合物IIcを形成する。化合物IIcをMeOHなどの有機溶媒中、加熱下でナトリウムメトキシドなどの塩基を用いて環化し、化合物Vを形成する。
化合物Iaは、置換ピロールのホルミル化により、たとえばオキシ塩化リンおよびDMFとの反応によって得ることができる。メチルピロールは、ホルミルピロールの還元により、たとえば水素化リチウムアルミニウムとの反応によって得ることができる。
化合物Iaは、置換ピロールのホルミル化により、たとえばオキシ塩化リンおよびDMFとの反応によって得ることができる。メチルピロールは、ホルミルピロールの還元により、たとえば水素化リチウムアルミニウムとの反応によって得ることができる。
さらに、下記反応式4で示されるように、式Ibのピロール誘導体をNMPなどの中性溶媒中、KOtBuなどの塩基の存在下、式IIIのアミノ化試薬と反応させて、式IIdの化合物を形成することができる。化合物IIdの式:R6C(=O)NH2のアミドによる環化を、好ましくは酸の存在下で行って、式Vaの化合物を形成する。反応式4において、R3およびR6は前記と同意義;R5は水素、アルキルもしくは置換アルキル、アルケニルもしくは置換アルケニル、シクロアルキルもしくは置換シクロアルキル、アリールもしくは置換アリール、または複素環もしくは置換複素環;R7およびR8はそれぞれ独立して、水素、アルキルもしくは置換アルキル、アルケニルもしくは置換アルケニル、シクロアルキルもしくは置換シクロアルキル、ハロゲン、シアノ、ニトロ、アリールもしくは置換アリール、複素環もしくは置換複素環、ORa、SRaまたはNRbRc;およびRpはアルキルもしくは置換アルキル、またはアリールもしくは置換アリールで、好ましいRpはC1−C4アルキル、より好ましくはMeまたはEtである。
次に実施例を挙げて、本発明をより詳しく説明する。これらの実施例は、例示のもので本発明を制限するものではない。
実施例で用いるHPLC条件は、以下の通りである。
カラム:Waters XTerra RP−18,4.6×50mm、3.5ミクロン
移動相:溶剤A,0.2%水性H3PO4;溶剤B,MeCN/水(90/10)
流速:2.5mL/分
直線勾配時間:8分(出発溶剤B%=1;最終溶剤B%=100)
波長:256nm
実施例で用いるHPLC条件は、以下の通りである。
カラム:Waters XTerra RP−18,4.6×50mm、3.5ミクロン
移動相:溶剤A,0.2%水性H3PO4;溶剤B,MeCN/水(90/10)
流速:2.5mL/分
直線勾配時間:8分(出発溶剤B%=1;最終溶剤B%=100)
波長:256nm
実施例1:化合物2の製造
30mLのジクロロメタン中のN−Boc−ヒドロキシアミン(6.80g、50ミリモル)の溶液に室温にて、トリエチルアミン(5.82g、57ミリモル)を加える。溶液を0℃に冷却する。かかる溶液に0〜5℃にて、ジクロロメタン(40mL)中の3,4,5−トリメトキシベンゾイルクロリド((R4)nが3,4,5−トリメトキシである化合物1、11.9g、52ミリモル)の溶液を35分にわたってゆっくり加える。
得られる混合物を0〜5℃で5分間攪拌し、次いで15〜20℃まで1h加温する。水(45mL)を加えて、反応を抑える。20分間攪拌後、有機層を分離し、水性NaHCO3(1%、35mL)で洗い、次いでrtにてメタンスルホン酸(8.15g、84.9ミリモル)で16h処理する。混合物をヘプタン(20mL)で20分間処理する。白色固体を濾取し、ヘプタン/ジクロロメタン(1:2、35mL)で洗う。湿潤ケークを40℃で16h減圧乾燥して、14.4g(87%)の生成物2(X=3,4,5−トリメトキシ)を白色固体で得る。Mp157〜159℃(dec.)。
1H NMR (DMSO-D6, 400MHz) δ9.06 (br s, 3 H), 7.25 (s, 2 H), 3.86 (s, 6 H), 3.78 (s, 3 H), 2.45 (s, 3 H). 13C NMR (DMSO-D6, 100MHz) 163.7, 152.8 (2 C), 142.6, 121.0, 106.5 (2 C), 60.1, 56.0 (2 C), 39.9.
1H NMR (DMSO-D6, 400MHz) δ9.06 (br s, 3 H), 7.25 (s, 2 H), 3.86 (s, 6 H), 3.78 (s, 3 H), 2.45 (s, 3 H). 13C NMR (DMSO-D6, 100MHz) 163.7, 152.8 (2 C), 142.6, 121.0, 106.5 (2 C), 60.1, 56.0 (2 C), 39.9.
実施例2:化合物3の製造
ジクロロメタン(40mL)中のO−4−メトキシルベンゾイルヒドロキシルアミン・メタンスルホネート塩((R4)nが4−OMeである化合物2、4.55g、17.3ミリモル)のスラリーにrtにて、NaHCO3水溶液(6%、20mL)を加える。15分間攪拌後、有機層を分離し、水性層をジクロロメタン(20mL)で抽出する。
コンバインした有機層をヘプタン(30mL)で処理し、約30mLに濃縮する。得られるスラリーをrtで1h攪拌する。白色固体を濾取し、ヘプタン(10mL)で洗う。湿潤ケークをrtで20h減圧乾燥して、2.6g(89%)の化合物3((R4)n=4−OMe)を白色固体で得る。mp34−35℃。
1H NMR (CDCl3, 400MHz) δ7.97 (d, 2 H, J = 8.8 Hz), 6.93 (d, 2 H, J = 8.8 Hz), 6.58 (br s, 2 H), 3.86 (s, 3 H). 13C NMR (CDCl3, 100MHz) 167.4, 163.8, 131.5 (2 C), 120.3, 113.9 (2 C), 55.5.
1H NMR (CDCl3, 400MHz) δ7.97 (d, 2 H, J = 8.8 Hz), 6.93 (d, 2 H, J = 8.8 Hz), 6.58 (br s, 2 H), 3.86 (s, 3 H). 13C NMR (CDCl3, 100MHz) 167.4, 163.8, 131.5 (2 C), 120.3, 113.9 (2 C), 55.5.
実施例3:化合物3の別法製造
200mLのジクロロメタン中のN−Boc−ヒドロキシアミン(50.0g、368ミリモル)の溶液に室温にて、トリエチルアミン(40.7g、402ミリモル)を加える。溶液を0℃に冷却する。かかる溶液に0〜5℃にて、ジクロロメタン(320mL)中の4−ニトロベンゾイルクロリド((R4)nが4−ニトロである化合物1、69.1g、365ミリモル)の溶液を65分にわたりゆっくり加える。
得られる混合物を0〜5℃で5分間攪拌し、次いで15〜20℃まで加温する。水(300mL)を加えて、反応を抑える。5分間攪拌後、有機層を分離し、水性K2HPO4(4%、200mL)で洗い、次いでrtにてメタンスルホン酸(52.6g、548ミリモル)で20h処理する。混合物をrtにて水性K2HPO4(20%、610g)で5〜10分間処理する。混合物にテトラヒドロフラン(520mL)を加える。有機層を分離し、塩水(25%、530g)で洗い、Na2SO4(50g)上で30分間乾燥する。
Na2SO4を濾去後、濾液を25〜35℃で約355gに減圧濃縮する。混合物に結晶化のため、ヘプタン(440mL)をゆっくり加える。固体を濾取し、THF/ヘプタン(1:2、90mL)で洗い、25〜35℃で減圧乾燥して、やや黄色生成物の化合物3((R4)n=4−ニトロ、56.6g、85%、99.2AP)を得る。Mp.85℃(dec.)。
1H NMR (CDCl3, 400MHz) δ8.32 (d, 2 H, J = 8.4 Hz), 8.21(d, 2 H, J = 8.4 Hz), 6.76 (s, 2 H). 13C NMR (CDCl3, 100MHz) 1675.5, 150.8, 133.3, 130.6 (2 C), 123.7 (2 C).
1H NMR (CDCl3, 400MHz) δ8.32 (d, 2 H, J = 8.4 Hz), 8.21(d, 2 H, J = 8.4 Hz), 6.76 (s, 2 H). 13C NMR (CDCl3, 100MHz) 1675.5, 150.8, 133.3, 130.6 (2 C), 123.7 (2 C).
NMP(1−メチル・2−ピロリジノン、1.3mL)中の化合物4(225mg、1ミリモル)の溶液に20℃にて、カリウムt−ブトキシド/THFの溶液(1M、1.1mL)を加える。15分後、かかる溶液に20℃にて攪拌しながら、NMP(0.8mL)中のアミノ化試薬3(1.1ミリモル)の溶液を加える。混合物を20℃で20分〜6h攪拌する。化合物4の変換率を、HPLC分析で測定する。反応混合物を塩水(7%、4mL)およびトルエン(4mL)で処理する。
有機層を分離し、水性層をトルエン(4mL)で抽出する。コンバインした有機層を重炭酸ナトリウム水溶液(5%、3mL)および水(2mL)で洗う。溶液を濃縮して、粗化合物5(〜240mg)を得る。
1H NMR (CDCl3, 400MHz) δ7.57 (s, 1 H), 4.85 (br s, 2 H), 4.35 (q, 2 H, J = 7.1 Hz), 4.26 (q, 2 H, J = 7.1 Hz), 2.57 (s, 3 H), 1.39 (t, 3 H, J = 7.1 Hz), 1.33 (t, 3 H, J = 7.1 Hz). 13C NMR (CDCl3, 100MHz) 164.7, 162.9, 132.4, 130.7, 120.0, 111.9, 60.8, 60.0, 14.8, 14.7, 14.4.
(R4)nが4−ニトロ、4−F、3−Cl、4−Cl、4−Br、4−OMe、2,6−ジメトキシ、3,4,5−トリメトキシまたは2,4−ジメトキシであるアミノ化試薬3を用いて、同様な変換を行い、対応する変換率を上記に示す。
1H NMR (CDCl3, 400MHz) δ7.57 (s, 1 H), 4.85 (br s, 2 H), 4.35 (q, 2 H, J = 7.1 Hz), 4.26 (q, 2 H, J = 7.1 Hz), 2.57 (s, 3 H), 1.39 (t, 3 H, J = 7.1 Hz), 1.33 (t, 3 H, J = 7.1 Hz). 13C NMR (CDCl3, 100MHz) 164.7, 162.9, 132.4, 130.7, 120.0, 111.9, 60.8, 60.0, 14.8, 14.7, 14.4.
(R4)nが4−ニトロ、4−F、3−Cl、4−Cl、4−Br、4−OMe、2,6−ジメトキシ、3,4,5−トリメトキシまたは2,4−ジメトキシであるアミノ化試薬3を用いて、同様な変換を行い、対応する変換率を上記に示す。
実施例5:化合物5の別法製造
アミノ化試薬塩((R4)nが4−メチルである化合物2、820mg、3.3ミリモル)、ジクロロメタン(9mL)、および水性NaHCO3(6%、5mL)の混合物を、rtで15分間攪拌する。有機層を分離し、無水硫酸ナトリウム(2g)上で乾燥する。硫酸ナトリウム固体を濾去した後、濾液にDMF(2.2mL)を加える。
濾液をrtにて減圧濃縮してジクロロメタンを除去し、アミノ化試薬3(実施例3に示す遊離塩基、(R4)nは4−メチル)/DMFの溶液を得る。別の反応容器に、化合物3(225mg、1ミリモル)、N−メチル−2−ピロリジノン(1.1mL)、およびカリウムt−ブトキシド(THF中1M、1.08mL)を加える。この混合物に、上記のアミノ化試薬3/DMF(0.9mL)をrtで加える。rtで1.5h攪拌後、反応混合物を塩水(7%、4mL)およびトルエン(4mL)で処理する。有機層を分離し、水性層をトルエン(4mL)で抽出する。コンバインした有機層を重炭酸ナトリウム水溶液(5%、3mL)および水(2mL)で洗う。溶液の濃縮により、粗化合物5(240mg、HPLCにより純度94%)を得る。
(R4)nがHであるアミノ化試薬3を用いて、同様な変換を行ったところ、変換率は91%である。
(R4)nがHであるアミノ化試薬3を用いて、同様な変換を行ったところ、変換率は91%である。
かかる混合物に結晶化のため、水(140mL)を45分にわたりゆっくり加える。混合物をrtに1〜4h冷却する。固体を濾取し、水(80mL×2)およびトルエン(120mL)で洗い、55℃で減圧乾燥して、化合物6(13.8g、70%、99.4AP)を得る。Mp215℃(dec.)。
1H NMR (DMSO-D6, 400MHz) δ11.65 (br s, 1 H), 7.87 (s, 1 H), 7.85 (s, 1 H), 4.24 (q, 2 H, J = 7.0 Hz), 2.61 (s, 3 H), 1.30 (t, 3 H, J = 7.0 Hz). 13C NMR (DMSO-D6, 100MHz) δ163.4, 155.1, 140.0, 123.2, 122.9, 117.7, 114.0, 59.6, 14.2, 11.0.
1H NMR (DMSO-D6, 400MHz) δ11.65 (br s, 1 H), 7.87 (s, 1 H), 7.85 (s, 1 H), 4.24 (q, 2 H, J = 7.0 Hz), 2.61 (s, 3 H), 1.30 (t, 3 H, J = 7.0 Hz). 13C NMR (DMSO-D6, 100MHz) δ163.4, 155.1, 140.0, 123.2, 122.9, 117.7, 114.0, 59.6, 14.2, 11.0.
Claims (18)
- 式II:
Xは−O−、−OC(=O)−、−S−、−S(=O)−、−S(=O)2−、−C(=O)−、−C(=O)O−、−NRd−、−NRdC(=O)−、−C(=O)NRd−、−NRdC(=O)NRd−、−NRdC(=O)O−、−OC(=O)NRd−、−NRdS(=O)2−、−NRdS(=O)2NRd−、−S(=O)2NRd−、ハロゲン、ニトロ、シアノまたは結合;
R2は、
a)水素、但し、Xが−S(=O)−、−SO2−、−OC(=O)−、−OC(=O)NRd−または−S(=O)2NRd−のとき、R2は水素でない;
b)アルキルもしくは置換アルキル、アルケニルもしくは置換アルケニル、アルキニルもしくは置換アルキニル、シクロアルキニルもしくは置換シクロアルキル、シクロアルケニルもしくは置換シクロアルケニル;および
c)複素環もしくは置換複素環、アリールもしくは置換アリール
から選ばれ、但し、Xがハロゲン、ニトロまたはシアノのとき、R2は存在せず;
R1とR2は共に合して、3〜7員の必要に応じて置換される炭素環式環または3〜7員の必要に応じて置換される複素環式環を形成してもよく;
DはCHO、CN、C(=O)Ra、C(=O)OReまたはC(=O)NRbRc;
Raは水素、アルキルもしくは置換アルキル、アルケニルもしくは置換アルケニル、アルキニルもしくは置換アルキニル、シクロアルキルもしくは置換シクロアルキル、シクロアルケニルもしくは置換シクロアルケニル、複素環もしくは置換複素環、またはアリールもしくは置換アリール;
Rb,RcおよびRdはそれぞれ独立して、水素、アルキルもしくは置換アルキル、シクロアルキルもしくは置換シクロアルキル、複素環もしくは置換複素環、またはアリールもしくは置換アリール、あるいはRbとRcはそれらが結合するNと共に合して、複素環もしくは置換複素環を形成してもよく;
Reはアルキルもしくは置換アルキル、アルケニルもしくは置換アルケニル、アルキニルもしくは置換アルキニル、シクロアルキルもしくは置換シクロアルキル、シクロアルケニルもしくは置換シクロアルケニル、複素環もしくは置換複素環、またはアリールもしくは置換アリールである]
の化合物の製造法であって、
式I:
のベンゾイルヒドロキシルアミンと反応させて、式IIの化合物を形成することを特徴とする製造法。 - 式IIIのベンゾイルヒドロキシルアミンが、該ベンゾイルヒドロキシルアミンの医薬的に許容しうる塩と塩基の反応によって製造される請求項1に記載の製造法。
- 式V:
Xは−O−、−OC(=O)−、−S−、−S(=O)−、−S(=O)2−、−C(=O)−、−C(=O)O−、−NRd−、−NRdC(=O)−、−C(=O)NRd−、−NRdC(=O)NRd−、−NRdC(=O)O−、−OC(=O)NRd−、−NRdS(=O)2−、−NRdS(=O)2NRd−、−S(=O)2NRd−、ハロゲン、ニトロ、シアノまたは結合;
R2は、
a)水素、但し、Xが−S(=O)−、−SO2−、−OC(=O)−、−OC(=O)NRd−または−S(=O)2NRd−のとき、R2は水素でない;
b)アルキルもしくは置換アルキル、アルケニルもしくは置換アルケニル、アルキニルもしくは置換アルキニル、シクロアルキルもしくは置換シクロアルキル、シクロアルケニルもしくは置換シクロアルケニル;および
c)複素環もしくは置換複素環、アリールもしくは置換アリール
から選ばれ、但し、Xがハロゲン、ニトロまたはシアノのとき、R2は存在せず;
R1とR2は共に合して、3〜7員の必要に応じて置換される炭素環式環または3〜7員の必要に応じて置換される複素環式環を形成してもよく;
R6は水素、アルキルもしくは置換アルキル、アルケニルもしくは置換アルケニル、アルキニルもしくは置換アルキニル、シクロアルキルもしくは置換シクロアルキル、シクロアルケニルもしくは置換シクロアルケニル、アリールもしくは置換アリール、または複素環もしくは置換複素環;
Raは水素、アルキルもしくは置換アルキル、アルケニルもしくは置換アルケニル、アルキニルもしくは置換アルキニル、シクロアルキルもしくは置換シクロアルキル、シクロアルケニルもしくは置換シクロアルケニル、複素環もしくは置換複素環、またはアリールもしくは置換アリール;
Rb,RcおよびRdはそれぞれ独立して、水素、アルキルもしくは置換アルキル、シクロアルキルもしくは置換シクロアルキル、複素環もしくは置換複素環、またはアリールもしくは置換アリール、あるいはRbとRcはそれらが結合するNと共に合して、複素環もしくは置換複素環を形成してもよく;
Reはアルキルもしくは置換アルキル、アルケニルもしくは置換アルケニル、アルキニルもしくは置換アルキニル、シクロアルキルもしくは置換シクロアルキル、シクロアルケニルもしくは置換シクロアルケニル、複素環もしくは置換複素環、またはアリールもしくは置換アリールである]
の化合物の製造法であって、
(a)式I:
の化合物を塩基の存在下、式III:
のベンゾイルヒドロキシルアミンと反応させて、式II:
の化合物を形成し;次いで
(b)該式IIの化合物を式:R6C(=O)NH2(式中、R6は前記と同意義である)のアミドと反応させて、式Vの化合物を形成する
ことを特徴とする製造法。 - 式IIIのベンゾイルヒドロキシルアミンが、該ベンゾイルヒドロキシルアミンの医薬的に許容しうる塩と塩基の反応によって製造される請求項4に記載の製造法。
- R6がHで、RpがMeまたはEtである請求項4に記載の製造法。
- 式V:
Xは−O−、−OC(=O)−、−S−、−S(=O)−、−S(=O)2−、−C(=O)−、−C(=O)O−、−NRd−、−NRdC(=O)−、−C(=O)NRd−、−NRdC(=O)NRd−、−NRdC(=O)O−、−OC(=O)NRd−、−NRdS(=O)2−、−NRdS(=O)2NRd−、−S(=O)2NRd−、ハロゲン、ニトロ、シアノまたは結合;
R2は、
a)水素、但し、Xが−S(=O)−、−SO2−、−OC(=O)−、−OC(=O)NRd−または−S(=O)2NRd−のとき、R2は水素でない;
b)アルキルもしくは置換アルキル、アルケニルもしくは置換アルケニル、アルキニルもしくは置換アルキニル、シクロアルキルもしくは置換シクロアルキル、シクロアルケニルもしくは置換シクロアルケニル;および
c)複素環もしくは置換複素環、アリールもしくは置換アリール
から選ばれ、但し、Xがハロゲン、ニトロまたはシアノのとき、R2は存在せず;
R1とR2は共に合して、3〜7員の必要に応じて置換される炭素環式環または3〜7員の必要に応じて置換される複素環式環を形成してもよく;
R6は水素、アルキルもしくは置換アルキル、アルケニルもしくは置換アルケニル、アルキニルもしくは置換アルキニル、シクロアルキルもしくは置換シクロアルキル、シクロアルケニルもしくは置換シクロアルケニル、アリールもしくは置換アリール、または複素環もしくは置換複素環;
Raは水素、アルキルもしくは置換アルキル、アルケニルもしくは置換アルケニル、アルキニルもしくは置換アルキニル、シクロアルキルもしくは置換シクロアルキル、シクロアルケニルもしくは置換シクロアルケニル、複素環もしくは置換複素環、またはアリールもしくは置換アリール;
Rb,RcおよびRdはそれぞれ独立して、水素、アルキルもしくは置換アルキル、シクロアルキルもしくは置換シクロアルキル、複素環もしくは置換複素環、またはアリールもしくは置換アリール、あるいはRbとRcはそれらが結合するNと共に合して、複素環もしくは置換複素環を形成してもよく;
Reはアルキルもしくは置換アルキル、アルケニルもしくは置換アルケニル、アルキニルもしくは置換アルキニル、シクロアルキルもしくは置換シクロアルキル、シクロアルケニルもしくは置換シクロアルケニル、複素環もしくは置換複素環、またはアリールもしくは置換アリールである]
の化合物の製造法であって、
(a)式Ia:
の化合物を、式III:
のベンゾイルヒドロキシルアミンおよび塩基と反応させて、式IIb:
の化合物を形成し;
(b)さらに該式IIbの化合物を式:R6C(=O)−W(式中、WはOHまたはCl;およびR6は前記と同意義である)のアシル化剤と反応させて、式IIc:
の化合物を形成し;次いで
(c)該式IIcの化合物を塩基の存在下で環化して、式Vの化合物を得る
ことを特徴とする製造法。 - 式IIIのベンゾイルヒドロキシルアミンが、該ベンゾイルヒドロキシルアミンの医薬的に許容しうる塩と塩基の反応によって製造される請求項8に記載の製造法。
- R6がHで、WがOHである請求項8に記載の製造法。
- 式IId:
R5は水素、アルキルもしくは置換アルキル、アルケニルもしくは置換アルケニル、シクロアルキルもしくは置換シクロアルキル、アリールもしくは置換アリール、または複素環もしくは置換複素環;
R7およびR8はそれぞれ独立して、水素、アルキルもしくは置換アルキル、アルケニルもしくは置換アルケニル、シクロアルキルもしくは置換シクロアルキル、ハロゲン、シアノ、ニトロ、アリールもしくは置換アリール、複素環もしくは置換複素環、ORa、SRaまたはNRbRc;
Rpはアルキルもしくは置換アルキル、またはアリールもしくは置換アリール;
Raは水素、アルキルもしくは置換アルキル、アルケニルもしくは置換アルケニル、アルキニルもしくは置換アルキニル、シクロアルキルもしくは置換シクロアルキル、シクロアルケニルもしくは置換シクロアルケニル、複素環もしくは置換複素環、またはアリールもしくは置換アリール;
Rb,RcおよびRdはそれぞれ独立して、水素、アルキルもしくは置換アルキル、シクロアルキルもしくは置換シクロアルキル、複素環もしくは置換複素環、またはアリールもしくは置換アリール、あるいはRbとRcはそれらが結合するNと共に合して、複素環もしくは置換複素環を形成してもよく;
Reはアルキルもしくは置換アルキル、アルケニルもしくは置換アルケニル、アルキニルもしくは置換アルキニル、シクロアルキルもしくは置換シクロアルキル、シクロアルケニルもしくは置換シクロアルケニル、複素環もしくは置換複素環、またはアリールもしくは置換アリールである]
の化合物の製造法であって、
式Ib:
のベンゾイルヒドロキシルアミンと反応させて、式IIdの化合物を形成することを特徴とする製造法。 - 式IIIのベンゾイルヒドロキシルアミンが、該ベンゾイルヒドロキシルアミンの医薬的に許容しうる塩と塩基の反応によって製造される請求項12に記載の製造法。
- 式Va:
R5は水素、アルキルもしくは置換アルキル、アルケニルもしくは置換アルケニル、シクロアルキルもしくは置換シクロアルキル、アリールもしくは置換アリール、または複素環もしくは置換複素環;
R6は水素、アルキルもしくは置換アルキル、アルケニルもしくは置換アルケニル、アルキニルもしくは置換アルキニル、シクロアルキルもしくは置換シクロアルキル、シクロアルケニルもしくは置換シクロアルケニル、アリールもしくは置換アリール、または複素環もしくは置換複素環;
R7およびR8はそれぞれ独立して、水素、アルキルもしくは置換アルキル、アルケニルもしくは置換アルケニル、シクロアルキルもしくは置換シクロアルキル、ハロゲン、シアノ、ニトロ、アリールもしくは置換アリール、複素環もしくは置換複素環、ORa、SRaまたはNRbRc;
Rpはアルキルもしくは置換アルキル、またはアリールもしくは置換アリール;
Raは水素、アルキルもしくは置換アルキル、アルケニルもしくは置換アルケニル、アルキニルもしくは置換アルキニル、シクロアルキルもしくは置換シクロアルキル、シクロアルケニルもしくは置換シクロアルケニル、複素環もしくは置換複素環、またはアリールもしくは置換アリール;
Rb,RcおよびRdはそれぞれ独立して、水素、アルキルもしくは置換アルキル、シクロアルキルもしくは置換シクロアルキル、複素環もしくは置換複素環、またはアリールもしくは置換アリール、あるいはRbとRcはそれらが結合するNと共に合して、複素環もしくは置換複素環を形成してもよく;
Reはアルキルもしくは置換アルキル、アルケニルもしくは置換アルケニル、アルキニルもしくは置換アルキニル、シクロアルキルもしくは置換シクロアルキル、シクロアルケニルもしくは置換シクロアルケニル、複素環もしくは置換複素環、またはアリールもしくは置換アリールである]
の化合物の製造法であって、
(a)式Ib:
のベンゾイルヒドロキシルアミンと反応させて、式IId:
(b)該式IIdの化合物を式:R6C(=O)NH2(式中、R6は前記と同意義である)のアミドと反応させて、式Vの化合物を形成する
ことを特徴とする製造法。 - 式IIIのベンゾイルヒドロキシルアミンが、該ベンゾイルヒドロキシルアミンの医薬的に許容しうる塩と塩基の反応によって製造される請求項15に記載の製造法。
- R6がHで、RpがMeまたはEtである請求項15に記載の製造法。
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