JP2008500871A - 防火装置 - Google Patents

Abstract

本発明は、ケーブル挿入部、パイプ貫通部等のためのシステムにおいて、局所的で能動的な防火手段に関する。該システムは、フレーム（１）と、異なるケーブル、パイプ等を適応可能な多数のモジュール（２）とを具備しても良い。既存のスプリンクラーシステム（１４）又は加圧容器のいづれかに接続するスプリンクラーヘッド（７）は、既存のスプリンクラーヘッド（７）又は加圧容器（１０）に接続する導管（６）と共に、フレーム（１）内のモジュール（２）に収容される。一例において、スプリンクラーヘッド（７）を具備するフレーム（１）は、２つの区画（１２，１３）を分離する壁内に収容される。既存のスプリンクラーシステム（１４）に接続するスプリンクラーヘッド（７）は、区画（１２）の内の１つにおけるフレーム（１）おいて水の霧を噴射しても良い。

Description

本発明は、ケーブル（電線）挿入部、パイプ（配管）貫通部等のためのシステム（装置）に関する。より特別には、本発明は、その様なシステム（装置）の防火装置に関する。

異なる種類の建物又は船舶における壁、屋根、床等を貫通するケーブル、パイプ等を収容するための多数の異なるシステム（装置）が今日存在する。「建物」及び「船舶」という表現は、幅広く解釈されるべきである。従って、「建物」は、倉庫、生産プラント、キャビネット（物入れ）、コンテナ、技術的シェルター（避難所）等であって良い。「船舶」は全ての種類の船を含む。

ケーブル（電線）、パイプ（配管）等を収容するための該システム（装置）は通常、壁等内に収容されていて且つケーブル（電線）、パイプ（配管）等を収容するための内部空間を有する、フレーム（構造）を具備する。構造の内部において、弾性材料により形成された多数のモジュールが設置されて、別個のケーブル及び／又はパイプを収容する。更に、数種の圧縮ユニットが、ケーブル及び／又はパイプの密閉したシール（密封）を形成するように通常設けられる。

火災の際において、火炎が壁等の一方の側からもう一方の側へ、ケーブル、パイプ等を収容する部分を経由して、及び／又はケーブル、パイプ等を経由して横断する潜在的な危険性が存在する。ケーブル（電線）挿入部、パイプ（配管）貫通部等のためのシステム（装置）は、受動（消極）的防火（装置）、即ちその主目的は火災の拡大の阻止又は遅延であるもの、をしばしば具備する。防火装置は通常、構造（フレーム）の１つの側又は両側に設置されたガラス、無機物（又は鉱物）、セラミック等に基いても良い１つ以上の防火層の形で形成される。構造自体はまた通常、幾つかの固有の防火（装置）を有する。更に、熱膨張性材料の層が、防熱に加えて又は代替物として具備されても良い。

ケーブル（電線）挿入部、パイプ（配管）貫通部等は、火災がある１つの区画から別の区画等へ拡大しても良い、可能性のある場所であるので、ケーブル（電線）挿入部等において火災を出来る限る効果的に阻止することが重要である。従って、ケーブル（電線）挿入部、パイプ（配管）貫通部等のためのシステム（装置）における能動（積極）的防火装置が、火災安全性を向上させる上で重要である。スプリンクラー（散水）システム（装置）は、能動的防火システム（装置）であり、即ち、その主目的は、火災が拡がってしまう前に火災を阻止することである。スプリンクラーシステム（装置）又はその様なシステム（装置）の一部をケーブル挿入部等において局所的に配置することにより、能動的防火装置が局所的に作動することが保証される。既存のスプリンクラーシステム（装置）が、適応なしに使用されるならば（即ち、正に建物のスプリンクラーシステム及び構造においてスプリンクラーヘッドが無い状態）、防火装置は、不十分な局所的効果しか発揮できない可能性がある。

構造において局所的に配置されるスプリンクラーヘッドを使用することにより、防熱又は熱膨張性材料の必要性は、除去される。

本発明は従って、ケーブル（電線）挿入部、パイプ（配管）貫通部等、を収容するためのシステム（装置）において、能動的防火を配置することを一つの目的とする。

本願の一形態では、上述した目的は、既存のスプリンクラーシステム（装置）を使用することにより達成される。ケーブル（電線）挿入部、パイプ（配管）貫通部等、のための装置（システム）が収容されるべき船舶及び多くの建物において、船舶全体又は建物全体のためを目的とするスプリンクラーシステム（装置）が既に存在する。本発明に従がい、既存のスプリンクラーシステムに接続するスプリンクラーヘッドが、ケーブル（電線）挿入部、パイプ（配管）貫通部等のための装置（システム）内に又はそれに隣接して設置される。通常、既存のタイプのスプリンクラーヘッドは、任意の特別な適用（又は、改造）なしに使用される。局所的なスプリンクラーヘッドに導くスプリンクラーシステム（装置）の導管は通常、ケーブル（電線）挿入部、パイプ（配管）貫通部等のための装置（システム）のフレーム（構造）内のモジュール内に収容される。

多数の検知器が通常、スプリンクラーシステム（装置）に具備される。検知器は、熱、煙、ガス、火炎等に反応する、多数の異なるタイプであって良い。検知装置（デバイス）がしばしば、各スプリンクラーヘッドに設置されて、火災又は火災の危険が検知された時に、局所的に散布（スプリンキング）を発動（トリガ）することがある。トリガは、所定の温度で溶融及び破壊する部分の形態を有して、スプリンクラーヘッドへの導管を開放しても良い。該トリガ部分は、その通常の状態において導管を遮断する。しかし、検知器がまた、スプリンクラーヘッドから所定の距離で設置されても良く、その場合において、信号が、検知器からの情報に基いて適切なスプリンクラーヘッドを開放するように伝送される。検知器及びトリガの正確な形態は、本発明にとって重要ではない。

本願の別の形態において、局所的スプリンクラーシステム（装置）が、ケーブル（電線）挿入部、パイプ（配管）貫通部等を収容するための装置（システム）において配置されており、そのシステム（装置）自体が、水又は別の消火剤の容器を有する。従って、その様な場合において、スプリンクラーシステムは、自己支持式である。

別の目的及び利点は、本好適な実施の形態の下記の詳細な説明を参照することにより、当業者にとって明白になるはずである。

本発明は添付の図面を参照して、例により以下でより詳細に説明される。

図１に、ケーブル（電線）挿入部、パイプ（配管）貫通部等のためのシステム（装置）のタイプの一例が図示される。本システム（装置）は、単に一例として示されており、当業者は、本発明が多くの異なるタイプのシステムに使用されても良いことを認識する。

ケーブル（電線）挿入部、パイプ（配管）貫通部等を収容するためのシステム（装置）は、多数のモジュール２を収容する、フレーム（構造）１を具備する。各モジュール２の中心３において、パイプ、ケーブル等の寸法に適合する開口が形成される。開口の寸法の適合は、中心３からの適切な量のシートの引き剥がすことにより実施される。更に、図示されるシステムは、圧縮を調整するネジ５を有する圧縮ユニット４を具備する。しかし、異なるモジュール２及び圧縮ユニット４の正確な形状は、本発明にとって重要ではないので、それについてはここで、より以上に説明されることはない。

単純化及び解釈を促進するために、フレーム（構造）に通常収容されるケーブル及び／又はパイプは、添付の図面に示されていない。使用において、通常多数のケーブル及び／又はパイプが、フレーム（構造）内に収容されることを当業者は認識している。

少なくとも１つのモジュール２において、スプリンクラーヘッド７のための導管６が収容される。スプリンクラーヘッド７は通常、少なくとも１つのノズル８と１つの検知器９とを具備する。検知器９は、検知器９が火災又は火災の可能を検知した場合に、水をスプリンクラーノズル８へ通過させるものである。

ノズル８は通常、幾つかの方向に開く開口を有しており、水又は別の消化剤を霧状で全ての方向に噴射する。幾つかの開口の代わりに、当業者にとって周知であるように、ノズルは、別の手段を装備して、霧状の水を形成しても良い。導管６の水又は別の消化剤は、導管６内において加圧されている。従って、導管６が開放されると、水又は別の手段は、ノズル８から即座に放出される。

検知器９は、トリガ、即ち、スプリンクラーヘッド７へ導く導管６の通路を開放する装置（デバイス）を具備する場合が良くある。１つの実施の形態において、検知器９のトリガは、特定のレベルの熱により破壊してスプリンクラーヘッド７への導管６を開放する部分である。別の実施の形態において、トリガは、過剰な熱、煙、火炎、ガス等に反応する検知器９により作動させられる、別個の部分である。幾つかの実施の形態において、局部的な検知器は具備されず、その場合において、既存のスプリンクラーシステム（装置）の検知器は、制御システム（装置）により、トリガを作動させる。従って、その様な場合において、スプリンクラーヘッド７は、検知器９の代わりにトリガを単に具備する。トリガは、導管６内に設置された弁の形態を有しても良い。

導管６は、モジュール２の一方の側において、スプリンクラーヘッド７を有するモジュール２内に収容される。図１の例において、図示されるスプリンクラーヘッド７用の導管は、フレーム（構造）１の反対側に設置される。同様に、図示される導管６は、フレーム１の反対側にあるスプリンクラーヘッドに繋がる。従って、フレーム（構造）１の一方の側のスプリンクラーヘッド７は通常、導管配置（routing）の便宜上、フレーム（構造）１のもう一方の側に設置されるスプリンクラーシステム（装置）に接続する。別の実施の形態において、一つの同じ導管６に接続していて且つフレーム１の各々の側にある１つのスプリンクラーヘッド７が具備される。通常スプリンクラーヘッド７は、モジュール２に隣接するが、しかし別の実施の形態において、スプリンクラーヘッド７は、モジュール２からある距離で離れて設置される。

少なくとも１つのスプリンクラーヘッド７がしばしばフレーム（構造）１の各側部に具備される。しかしもし、火災の危険が一方の側部に主に集中した場合には、１つ以上のスプリンクラーヘッド７が、フレーム（構造）１のその（前記一方の側）側にだけ具備されても良い。

導管６は、フレーム（構造）１が収容される、船舶、建物等の既存のスプリンクラーシステムに接続されるものである。図５の例において、導管６及びスプリンクラーヘッド７を含むフレーム（構造）１は、壁１１に収容される。壁１１は、２つの区画１２，１３を分離する。該区画１３の一方は、フレーム（構造）１のスプリンクラーヘッド７が導管６により接続する、既存のスプリンクラーシステム（装置）１４（１つの導管として表される）を有する。従って、図示される例において、壁１１の一方の側に水の霧（ミスト）１５を噴射するスプリンクラーヘッド７は、壁１１のもう一方の側において既存のスプリンクラーシステム１４に接続する。

上記のように、フレーム（構造）１に配置される１つ又は複数のスプリンクラーヘッド７は、局所的な検知器９又は全体的スプリンクラーシステムの別の検知器により作動させられても良い。

別の実施の形態において、１つ又は複数のスプリンクラーヘッドは、別の位置に設置される。従って、別の実施の形態において、スプリンクラーヘッド７と導管６は、圧縮ユニット４、フレーム（構造）１又は特別のモジュール（図示されない）内に収容される。もしスプリンクラー導管６がフレーム（構造）１に収容されるならば、それはフレーム（構造）の局部的延長部に収容されても良い。

１つの実施の形態において、ケーブル挿入部、パイプ貫通部等を収容するためのシステム（装置）のスプリンクラーシステム（装置）は、自己支持式である。それが建物又は船舶の既存のスプリンクラーシステムに接続しないという意味において、それは自己支持式である。自己支持式スプリンクラーシステムは、加圧容器１０を具備する。加圧容器１０は、十分な水又は別の消火剤を具備して、必要な時に適切な水のミスト（霧）を形成する。しばしば、容器１０からスプリンクラーヘッド７へ導く短い導管６が具備されることがある。その場合において、短い導管６は、フレーム（構造）１内のモジュール２に収容される。別の例において、スプリンクラーヘッド７は、容器１０に直接的に収容される。その場合において、容器１０は、フレーム（構造）１内のモジュール２に収容される。自己支持式システム（装置）に関して、スプリンクラーヘッド７はほとんど常に、やはりトリガとして作用する検知器９を含む。幾つかの実施の形態において、しかし１つ又は複数の検知器がスプリンクラーヘッド７からある距離で離れた状態で使用される。該離れた検知器は、既存のスプリンクラーシステムの検知器であっても良い。

スプリンクラーシステム（装置）が、ケーブル挿入部、パイプ貫通部等を収容するためのシステム（装置）の唯一の火災防止装置である場合がある。スプリンクラーシステムが、熱膨張性材料等の形態の受動的火災防止装置と組み合わされる別の場合もある。

図１は、本発明によるスプリンクラーが装備されていて且つケーブル挿入部、パイプ貫通部等のためのシステム（装置）の一例の立体図である。 図２は、本発明によるスプリンクラーシステムのためのスプリンクラーヘッドの一例の概要図である。 図３は、スプリンクラーヘッドの内部の一例を示す。 図４は、本発明によるスプリンクラーシステムの別の実施の形態を示す。 図５は、建物、船舶等に設置された本発明の一例の概要図である。

Claims (14)

1. ケーブル挿入部、パイプ貫通部等のための装置おいて、
   スプリンクラーシステムの少なくとも１つのスプリンクラーヘッド（７）は、ケーブル挿入部、パイプ貫通部等を収容するための前記装置内か又はそれに隣接して設置されることを特徴とする装置。
2. 前記スプリンクラーヘッド（７）に接続する導管（６）は、ケーブル挿入部、パイプ貫通部等のための前記装置内に収容されることを特徴とする請求項１に記載の装置。
3. 前記スプリンクラーヘッド（７）が、少なくとも１つのノズル（８）と、前記スプリンクラーヘッド（７）に接続する前記導管を開放するための手段と、及び／又は少なくとも１つの検知器（９）と、を具備することと、
   前記ノズル（８）は、水の霧を全方向に拡散させることを特徴とする請求項２に記載の装置。
4. 前記検知器（９）は、前記導管（６）を開放するための前記手段を具備することと、
   前記導管（６）を通常は閉じている前記検知器（９）の一部分が、破壊されるか又は溶融することと、及び／又は
   前記検知器（９）が、熱、煙、火炎又はガスに反応することと、を特徴とする請求項３に記載の装置。
5. 受動的火災防止装置が、ケーブル挿入部、パイプ貫通部等を収容するための前記装置の前記スプリンクラーシステムと組み合わされることを特徴とする請求項３に記載の装置。
6. 前記受動的火災防止装置は、熱膨張材料の層であることを特徴とする請求項５に記載の装置。
7. 該装置は、フレーム（１）と、個別のケーブル又はパイプを収容するためのモジュール（２）と、可能な圧縮ユニット（４）とを具備しており、前記モジュール（２）及び前記圧縮ユニット（４）は、前記フレーム（１）内に収容されることを特徴とする請求項２に記載の装置。
8. 前記スプリンクラーヘッド（７）は、前記導管（６）を収容する前記モジュール（２）に隣接して設置されることを特徴とする請求項７に記載の装置。
9. 前記スプリンクラーヘッド（７）は、前記導管（６）を収容する前記モジュール（２）から所定の距離で設置されることを特徴とする請求項７に記載の装置。
10. 前記導管（６）は、前記装置が搭載される、建物、船舶等の既存のスプリンクラーシステム（１４）に接続することを特徴とする請求項２から９のいずれか一項に記載の装置。
11. 前記既存のスプリンクラーシステム（１４）の検知器が使用されること、及び
    前記導管（６）は、前記既存のスプリンクラーシステム（１４）の制御装置により、開放されることを特徴とする請求項１０に記載の装置。
12. 前記スプリンクラーシステムは、加圧容器（１０）を具備する、自己支持式であることを特徴とする請求項２から９のいずれか一項に記載の装置。
13. 前記加圧容器（１０）は、前記装置のフレーム（１）の内部のモジュール（２）に収容されることを特徴とする請求項１２に記載の装置。
14. 前記加圧容器（１０）及び前記スプリンクラーヘッド（７）は、前記装置のフレーム（１）内部のモジュール（２）の対向する側に設置されることと、
    前記加圧容器（１０）から前記スプリンクラーヘッド（７）へ導く導管（６）は、前記モジュール（２）内に収容されることを特徴とする請求項１２に記載の装置。

Images