JP2008500155A - 異なる粘度の液体から液滴を発生するためのモジュール状ノズルシステム - Google Patents
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Abstract
本発明は、モジュール構造のノズルシステムに関し、それによって異なる粘度の液体から液滴を形成することができる。本発明の核心は個々のノズルを可動部分なく複数個配置することから構成され、互いに結合されて個別モジュールを形成する。この構造は系の拡張と適応を簡単にし、最大の柔軟性が確保される。
Description
本発明は、モジュール構造のノズルシステムに関し、それによって異なる粘度の液体から液滴を形成することができる。本発明の核心は個々のノズルを可動部分なく複数個配置することから構成され、互いに結合されて個別モジュールを形成する。この構造は系の拡張と適応を簡単にし、最大の柔軟性が確保される。
工業的な実施において、異なる液体から個々の液滴を形成する必要がしばしば生じる。これを達成する最も簡単で最も一般的な方法は適切なノズルによる噴霧である。非常に広範囲にわたる多様な設計のそのようなノズルが市場で入手可能である。その範囲は簡単なシャワーヘッドまたは芝生の散水機から機械工学または染料および塗料の分野における高度に工業的な開発品にまで及ぶ。これらの系の全ては、無数の液滴からなるが、個々に影響を受けることも、より厳密に画定されることもない噴霧または少なくとも噴霧ジェットを生成するように設計される。
しかし、化学的または物理的硬化によって球状粒子を得るために、正確に画定された液滴を発生することが望ましい場合、上述の系は生成された個々の液滴に関して不正確であるために、実用にならない。このような目的のためには、正確な液体ジェットを形成し、続いてそれらを画定されたサイズの個々の液滴に破砕することのできる構成が用いられる。
これらのすべての系において、液体ジェットは、毛細管開口を通して液体の基本材料を加圧することによって生成される。これらのジェットが個々の液滴に破砕される方法にだけ相違点を見出すことができる。
方法は2つの主なグループに分類できる。
(1)液体ジェットが軸状の動きを行う以外に回転または振動などの他の追加の動きを行う方法。
(2)液体ジェットがその軸状の流れ運動以外、いかなる追加の動きも行わない方法。
(1)液体ジェットが軸状の動きを行う以外に回転または振動などの他の追加の動きを行う方法。
(2)液体ジェットがその軸状の流れ運動以外、いかなる追加の動きも行わない方法。
第1の種類において、ジェットはそれぞれ遠心力または共鳴振動によって破砕され、第2の種類では追加の媒体、一般に気相を加えることによって破砕される。本発明は第2グループに属する。
参考文献には、毛細管によって液体から個々の液滴を発生するために用いられる系を、多くの場所に見出すことができる。以下に2つだけ代表的な系について述べる。
(1)2部品ノズル
F.LimおよびA.Sunは、雑誌「Science」、No.210、908〜910ページ、vol.1980において、毛細管を通して加圧された液体ジェットの液滴が同心状に案内された空気流によって分離されるノズルについて記述している。このようにして、約200mmから約2mmの範囲の非常に狭いサイズ分布の液滴が得られる。しかし、この刊行物は主として非常に生産量の少ない研究所の装備を取り扱い、工業的な応用にはまったく適していない。
(2)振動ノズル
液滴を形成する他の方法は独国特許出願第3836894号に記載されたものである。ここでは、いくつかの毛細管を振動させ、液体ジェットを個々の液滴に破砕する。得られる液滴は再び約200mmから約2mmの範囲の直径を有し、生産性は上記のノズルよりもかなり高いが、サイズははるかに広く分布する。系は、液滴分離のための共鳴周波数を常に新規に設定しなければならないので、新しい用途ごとに再調節が必要である。現在、上記原理で機能する工業的方法が入手可能である。Frankfurt/Main近郊のAlzenauにあるドイツの会社BRACEは工業用途のそれらの系を提供する。
F.LimおよびA.Sunは、雑誌「Science」、No.210、908〜910ページ、vol.1980において、毛細管を通して加圧された液体ジェットの液滴が同心状に案内された空気流によって分離されるノズルについて記述している。このようにして、約200mmから約2mmの範囲の非常に狭いサイズ分布の液滴が得られる。しかし、この刊行物は主として非常に生産量の少ない研究所の装備を取り扱い、工業的な応用にはまったく適していない。
(2)振動ノズル
液滴を形成する他の方法は独国特許出願第3836894号に記載されたものである。ここでは、いくつかの毛細管を振動させ、液体ジェットを個々の液滴に破砕する。得られる液滴は再び約200mmから約2mmの範囲の直径を有し、生産性は上記のノズルよりもかなり高いが、サイズははるかに広く分布する。系は、液滴分離のための共鳴周波数を常に新規に設定しなければならないので、新しい用途ごとに再調節が必要である。現在、上記原理で機能する工業的方法が入手可能である。Frankfurt/Main近郊のAlzenauにあるドイツの会社BRACEは工業用途のそれらの系を提供する。
この状況下で、本発明の目的は、そのモジュラー構造によって、異なる粘度の液体から、広範囲のサイズの液滴を狭い分布で工業的な製造に適した量で形成することのできるノズルシステムを明らかにすることである。この系は2部品ノズルの原理により動作し、したがって、いかなる可動部分または液滴発生のための煩雑な因子調節をも必要としない。
本発明によれば、系はいわゆる個別ヘッド(Einzelkoepfe;EK)からなり、これは個別配置に結合することができる(Einzelanordnungen;EA)。次にこれらの個別配置を結合していわゆる複数配置(Mehrfachanordnungen;MA)を形成することができる。同様にこれらの複数配置の各々は、それ自体さらに大きな複数配置中の個別配置とすることができる。このようにして、ノズルシステムは、系自体の物理的または流動条件を基本的に変更することなく必要に応じて拡張することができる。個別部品は大部分が旋盤加工品であり、ステンレス鋼、合成材料、セラミック材料等の適切な材料から製造することができる。ノズルは加熱することができ、したがって溶液の液滴化だけでなく溶融にも適している。
図1はノズルシステムの基本的モジュールユニットを形成する個別ヘッド(EK)の構造を示す。このような個別ヘッドは、単独ならびに他の個別ヘッドとの複合組み合わせ体中の両方に用いることができる。単独で使用するとき、ヘッドは、図1の構造に追加される適切なカバープレートでその上部側を閉じなければならない。プレートはA1の上部部分に閉じたチャンバーを形成し、液体および気体の接続部を支持する。
実際には、個別ヘッドはいわゆる2部品ノズルの複数配置である。これらは、例えば、4、8、16、32個などの個別ノズルとすることができる。2部品ノズルの動作原理は文献において既知である。しかし、本発明によれば、それらは、個別ヘッド内の個別の2部品ノズルが流体および気体のために共通チャンネルを介して互いに連絡するように修正された。それによって、追加の供給ラインが省略され、信頼性が向上し、保守が簡単になる。
個別ヘッドは以下の主要部品からなる。
組み込まれた毛細管Kapを備える流体のための多岐管体A1、
そこを通って毛細管が展延し、気体が供給される分離プレートA2、
気体および液体を輸送する毛細管のための出口開口部を備える流体のための多岐管体A3、
シールDi1、Di2等。
組み込まれた毛細管Kapを備える流体のための多岐管体A1、
そこを通って毛細管が展延し、気体が供給される分離プレートA2、
気体および液体を輸送する毛細管のための出口開口部を備える流体のための多岐管体A3、
シールDi1、Di2等。
部品は互いにネジ止めされるので、個別ヘッドは容易に分解できる。これは以下のように作動する。
液滴化すべき材料は適切な供給ラインを経由して本体A1の多岐管チャンバー中に輸送される。これは、例えば、圧力またはポンプによって行うことができる。いずれの場合にも、液体はヘッドに均一な流れで確実に供給されなければならない。チャンバーの内部で、液体は個別毛細管に分配され、その中に生じた圧力によって毛細管を通って押し圧される。それによって、下部のノズル端部の各毛細管から液体ジェットが形成される。
同時に、気体はヘッドの壁中のチャンネルを経由し、分離プレートA2の開口を経由して、本体A3の多岐管チャンバー中に供給される。液体輸送毛細管は出口開口の中心に配置される。このようにして、同心状の空気流が各毛細管に発生する。この空気流は空気流に反比例した液滴サイズで明確な液滴の分離をもたらす。
図2は、図1の個別ヘッドがどのように個別配置(EA)に結合することができるかを示す。個別配置は、例えば、4、6、8個等の個別ヘッドを含む。個別配置は以下の部品からなる。
液体および気体の接続部を支持するカバープレートB1、
上部側および下部側に機械加工された、液体および気体のためのチャンネルを備える多岐管プレートB2、
液体および気体のための適切な開口を備える個別ヘッドのためのカバープレートB3、
シールD1、D2、
個別ヘッドEKを支持するためのベースプレートB4。
液体および気体の接続部を支持するカバープレートB1、
上部側および下部側に機械加工された、液体および気体のためのチャンネルを備える多岐管プレートB2、
液体および気体のための適切な開口を備える個別ヘッドのためのカバープレートB3、
シールD1、D2、
個別ヘッドEKを支持するためのベースプレートB4。
個別配置EAは以下のように作動する。
液体と気体は、カバープレートB1中の接続部を経由して多岐管プレートB2中のチャンネルに供給される。これらのチャンネルは放射状に配置され、これらの2種の媒質を個別ヘッドの適切な位置まで案内し、それらを全ての個別ヘッドに均一に分配する。カバープレートB3中の対応する孔は、液体と気体の両方が個別ヘッドの意図した位置に到達することを確実にする。このようにして、個別ヘッドには所望量が供給され、図1を参照して説明したように機能することができる。
液体と気体は、カバープレートB1中の接続部を経由して多岐管プレートB2中のチャンネルに供給される。これらのチャンネルは放射状に配置され、これらの2種の媒質を個別ヘッドの適切な位置まで案内し、それらを全ての個別ヘッドに均一に分配する。カバープレートB3中の対応する孔は、液体と気体の両方が個別ヘッドの意図した位置に到達することを確実にする。このようにして、個別ヘッドには所望量が供給され、図1を参照して説明したように機能することができる。
ベースプレートB4は個別ヘッドEKを支持し、個別配置EAを複数配置のベースプレートまたは機械中に確実に固定する働きをする。
図3は、複数配置を示す。基本的に、これは図2に示した個別配置として構成され、同じように作動する。個別配置との唯一の相違点は、個別ヘッドEKがここでは完全に個別配置EAで置き換えられていることである。
したがって、複数配置は、
上部および下部側に機械加工された、液体および気体のチャンネルを備え、多岐管プレートC2の液体および気体のための接続部を支持するカバープレートC1、
液体および気体のための適切な開口を備える個別ヘッドのためのカバープレートC3、
シールD11、D21、
個別配置EAを支持するためのベースプレートC4、
から構成される。
上部および下部側に機械加工された、液体および気体のチャンネルを備え、多岐管プレートC2の液体および気体のための接続部を支持するカバープレートC1、
液体および気体のための適切な開口を備える個別ヘッドのためのカバープレートC3、
シールD11、D21、
個別配置EAを支持するためのベースプレートC4、
から構成される。
複数配置MAは個別配置EAと同じように作動する。
液体と気体は、カバープレートC1中の接続部を経由して多岐管プレートC2中のチャンネルに供給される。これらのチャンネルは放射状に配置され、これらの2種の媒質を個別配置の適切な位置まで案内し、それらを全ての個別配置に均一に分配する。カバープレートC3中の対応する孔は、液体と気体の両方が個別配置の意図した位置に到達することを確実にする。このようにして、個別配置には所望量が供給され、図2を参照して説明したように機能することができる。
ベースプレートC4は個別配置EAを支持し、複数配置MAをより大きな複数配置のベースプレートまたは機械中に確実に固定する働きをする。
Claims (9)
- いくつかの特別に配置した毛細管からなり、そこを通って液滴化すべき液体が押し圧され、その出口開口で個別毛細管に同心状に導かれる空気流によって液滴の分離が行われる、異なる粘度の液体を液滴化するモジュール状ノズルシステムであって、
前記毛細管がいわゆる個別ヘッド中にグループ化され、互いに連絡していることを特徴とする、モジュール状ノズルシステム。 - 前記個別ヘッドが図1に従って構成され、以下の部品のいくつかを含むことを特徴とする、請求項1に記載の異なる粘度の液体を液滴化するモジュールシステム:
毛細管によって液滴化される液体のチャンバーを備える多岐管体、
放射状に配置された毛細管、
気体のための開口および毛細管のための管を備える分離プレート、
気体および毛細管のための出口開口を備える気体のための多岐管体、
シール。 - 前記毛細管が前記個別ヘッドの内部で互いに連絡し、その中心に前記毛細管が配置される気体出口開口も互いにチャンネルによって連絡していることを特徴とする、請求項1または2に記載の異なる粘度の液体を液滴化するモジュールシステム。
- 図2に従って構成され、配置され、および/または互いに接続され、以下の部品のいくつかを含むいわゆる個別配置に前記個別ヘッドを結合することができることを特徴とする、請求項1から3のいずれかに記載の異なる粘度の液体を液滴化するモジュールシステム:
液滴化すべき液体および気体の接続部を備えるカバープレート、
液滴化すべき液体および気体のためのチャンネルを備える多岐管プレート、
液滴化すべき液体および気体のための対応する孔を備える個別ヘッドのためのカバープレート、
個別ヘッドを支持するためのベースプレート、
シール。 - 図3に従って構成され、配置され、および/または互いに接続され、以下の部品のいくつかを含むいわゆる複数配置に前記個別配置を結合することができることを特徴とする、請求項1から4のいずれかに記載の異なる粘度の液体を液滴化するモジュールシステム:
液滴化すべき液体および気体の接続部を備えるカバープレート、
液滴化すべき液体および気体のためのチャンネルを備える多岐管プレート、
液滴化すべき液体および気体のための対応する孔を備える個別ヘッドのためのカバープレート、
個別配置を支持するためのベースプレート、
シール。 - 前記複数配置を、より大きな複数配置中に個別配置として含むことができることを特徴とする、請求項1から5のいずれかに記載の異なる粘度の液体を液滴化するモジュールシステム。
- 前記形成された液滴を、例えば塩の作用によって化学的に凝縮できることを特徴とする、請求項1から6のいずれかに記載の異なる粘度の液体を液滴化するモジュールシステム。
- 前記形成された液滴を、例えば温度変化によって物理的に凝縮できることを特徴とする、請求項1から7のいずれかに記載の異なる粘度の液体を液滴化するモジュールシステム。
- 前記凝縮した液滴が不動化すべき材料を含むことを特徴とする、請求項1から8のいずれかに記載の異なる粘度の液体を液滴化するモジュールシステム。
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