JP2008310928A - 光ディスク装置および光ディスク装置の制御方法 - Google Patents

光ディスク装置および光ディスク装置の制御方法 Download PDF

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Abstract

【課題】複数の対物レンズを有して回転共振モードを比較的高い周波数に有する光ピックアップを使用した場合においても、安定したサーボ動作をおこなう。
【解決手段】複数の対物レンズを有する光ピックアップ50を備え、複数の種類の光ディスク媒体110を着脱可能とし、フォーカスサーボおよびトラッキングサーボをおこなう光ディスク装置10において、光ピックアップ50が有するトラッキングサーボに影響を与える回転共振モードの共振周波数の2.0倍以上の周波数に前記トラッキングサーボのゲイン交点周波数を定める。
【選択図】図1

Description

本発明は、光ディスク装置および光ディスク装置の制御方法に関し、特に、複数の対物レンズを有する光ピックアップを備えた光ディスク装置および光ディスク装置の制御方法に関する。
情報を光学的に記録ないし再生する装置として光ディスク装置が広く用いられており、その記録・再生に用いる光ディスク媒体としてシーディ、ディーブィディ(CD、DVD)などが一般的に使用されている。さらに、近年ではブルーレーザ(青色レーザ)を用いて記録ないし再生を行う光ディスク媒体であるブルーレイディスク(Blu−rayDisc:登録商標)、エィチディディーブィディ(HD−DVD)なども用いられるようになっている。光ディスク装置のうち、「CDとDVD」、「CDおよびDVDとBlu−rayDisc」、「CDおよびDVDとHD−DVD」といった複数の種類の光ディスク媒体に対して記録ないし再生可能なものが登場している。特に、ブルーレーザを用いて記録ないし再生を行う光ディスク媒体であるBlu−rayDiscまたはHD−DVDを含む複数の種類の光ディスク媒体に対して記録ないし再生可能な装置が提案されている。このような装置では、複数の対物レンズを有する光ピックアップを用いることにより、光学的な問題(レーザ波長が異なる問題)の解決を図り、複数の種類の光ディスク媒体に対応している(例えば、特許文献1、特許文献2参照)。
光ディスク装置においては、情報の記録ないし再生を行う際に、光ピックアップの焦点制御を行うフォーカスサーボ、光ピックアップのトラック追従を行うトラッキングサーボが用いられるが、フォーカスサーボ、トラッキングサーボのそれぞれのゲイン交点周波数(ループゲインが0dBとなる周波数)は、対象とする光ディスク媒体の種別毎に、また、記録再生の倍速(基準速度を1としてその速度の所定倍数の回転速度)に応じて、複数種類設定されるのが一般的である。サーボ外乱の抑圧に必要なゲイン特性や消費電力、ディスクの傷などへの耐性を考慮して、低倍速においては比較的低めのゲイン交点周波数、高倍速においては比較的高めのゲイン交点周波数とされる。
例を挙げると、DVDにおけるトラッキングサーボのゲイン交点周波数は、例えば、1倍速〜2.4倍速では2.4kHz、4〜8倍速では4.8kHz、12〜16倍速では8.0kHzというように倍速に応じて設定されており、さらに、1層DVDと2層DVDとで設定を分ける場合もある。例えば、2層の場合に若干、交点周波数の設定値を高くする場合がある。また、光ディスク装置においては、アクチュエータの駆動感度のばらつきやフォーカス誤差信号ないしトラッキング誤差信号の感度のばらつきなどがあっても、サーボループのゲイン特性を所定の特性に合わせるためのゲイン調整手段を一般的に有しており、多くの場合は、サーボループの途中に所定の周波数の正弦波ないし三角波状の外乱信号を印加し、外乱信号の加算点の前後の信号の振幅比あるいは位相差を基準値に合わせるようにループのゲインを増減させることにより、ゲインの自動調整を行っている(例えば、特許文献3参照)。
ところで、上記のように、複数の種類の光ディスク媒体に対応するために複数の対物レンズを設けた光ピックアップにおいては、対物レンズを備えることによる可動部の重心位置のずれ、可動部寸法の増大によるバランス劣化といった要因により、ヨーイング、ピッチングといった回転共振モードが大きくなる場合があることが知られている(例えば、特許文献4参照)。これに対して、特許文献4では、ピックアップの構成要素の素材選定や構造上の工夫により回転共振モードの周波数を調整する方法が、特許文献5では、ピックアップの構造上の工夫により回転共振モードを抑制する方法が、各々の特許文献に記されている。
特開2005−174485号公報 特開2006−172610号公報 特開平3−296806号公報 特開2001−184681号公報 特許3601756号公報
しかしながら、コスト的な制約、重量の制約、また、ピックアップが薄型タイプの場合には形状の制約といった各種の設計条件に対する制約によって、必ずしもピックアップの回転共振モードを所望の特性を有するものとして確保することができず、1.2kHz以上といった比較的高い周波数において大きな回転共振モードが残留してしまう場合がある。また、光ディスク媒体毎に異なる保護膜の厚さを有するために生じる可動部のフォーカス方向の位置変動により回転共振の特性が変化する場合がある。その場合には、全ての光ディスク媒体の動作点において回転共振モードを抑制することができず、いずれかの光ディスク媒体の使用時に大きな回転共振モードが残留してしまう可能性がある。以上のような理由で、比較的高い周波数において大きな回転共振モードが残留してしまうと、トラッキングサーボないしフォーカスサーボにおいて、過渡性能等の劣化をもたらし、特に、低倍速での駆動時はループのゲイン交点周波数が一般的に低めに設定されており、回転共振モードの周波数とゲイン交点周波数が近くなる場合があり、影響が大きいという問題があった。さらに、比較的高い周波数において大きな回転共振モードが残留した場合には、ループゲインの自動調整を行う際の印加外乱の周波数と回転共振モードの周波数が接近してしまうことがあり、その場合には、共振による局所的なゲイン・位相変動の影響によりゲイン調整の精度が劣化するという問題があった。
本発明は、以上のような問題点を解決するためになされたものであり、複数の対物レンズを有し、回転共振モードを比較的高い周波数に有する光ピックアップを使用した場合においても、安定したサーボ動作をおこない、また、精度の良いループゲインの自動調整を実現できる技術を提供することを目的としている。
本発明の光ディスク装置は、複数の対物レンズを有する光ピックアップを備え、複数の種類の光ディスク媒体を着脱可能とし、フォーカスサーボおよびトラッキングサーボをおこなう光ディスク装置において、前記光ピックアップが有するトラッキングサーボに影響を与える回転共振モードの共振周波数の2.0倍以上の周波数に前記トラッキングサーボのゲイン交点周波数を定める。
本発明の光ディスク装置の制御方法は、複数の対物レンズを有する光ピックアップを備え、フォーカスサーボおよびトラッキングサーボをおこなう光ディスク装置の制御方法において、複数の種類の光ディスク媒体を着脱可能とし、前記光ピックアップが有するトラッキングサーボに影響を与える回転共振モードの共振周波数の2.0倍以上の周波数に前記トラッキングサーボのゲイン交点周波数を設定する。
本発明の光ディスク装置および本発明の光ディスク装置の制御方法では、複数の対物レンズを有する光ピックアップを備え、複数の種類の光ディスク媒体を着脱可能とし、フォーカスサーボおよびトラッキングサーボをおこなうに際して、光ピックアップが有するトラッキングサーボに影響を与える回転共振モードの共振周波数の2.0倍以上の周波数にトラッキングサーボのゲイン交点周波数を設定するものである。これによって、良好なる記録再生をおこなうことができる。
また、別の本発明の光ディスク装置は、複数の対物レンズを有する光ピックアップを備え、複数の種類の光ディスク媒体を着脱可能とし、フォーカスサーボおよびトラッキングサーボをおこなう光ディスク装置において、前記トラッキングサーボまたは前記フォーカスサーボのゲイン交点周波数を自動的に設定するためのゲイン調整手段と調整ゲイン回路と外乱信号発生器とを有し、前記外乱信号発生器からの外乱信号の周波数は、前記光ピックアップが有するサーボに影響を与える回転共振モードの共振周波数の1.9倍以上の周波数に設定される。
別の本発明の光ディスク装置では、ゲイン調整手段と調整ゲイン回路と外乱信号発生器とを有するので、トラッキングサーボまたはフォーカスサーボのゲイン交点周波数を自動的に設定することができる。外乱信号発生器からの外乱信号の周波数は、光ピックアップが有するサーボに影響を与える回転共振モードの共振周波数の1.9倍以上の周波数に設定されるので、回転共振モードの影響を受けることなく、精度良くゲイン交点周波数を設定できる。
本発明によれば、複数の対物レンズを有し、回転共振モードを比較的高い周波数に有する光ピックアップを使用した場合においても、ゲイン交点周波数と回転共振モードの周波数との関係を適切に保って安定したサーボ動作をおこない、また、外乱信号の周波数と回転共振モードの周波数との関係を適切に保って精度の良いループゲインの自動調整を実現できる技術を提供できる。
(実施形態の概要)
実施形態の詳細なる説明に先立ち、実施形態の概要について説明をする。実施形態は、光ディスク装置ならびに光ピックアップ制御方法に関するものである。光ディスク装置が、異なるレーザ波長のレーザ光によって記録および/または再生(記録再生)される複数の光ディスク媒体に対応できるようにするために、複数の対物レンズを有する光ピックアップが用いられる。このような光ピックアップは、対物レンズが一つの光ピックアップに較べると重量も重く、質量のバランスを取り難いために、対物レンズが一つの光ピックアップでは発生しなかった回転共振モードが発生する。この回転共振モードの態様は、フォーカス方向の対物レンズの位置によっても変化するものである。そのために、レーザ波長の異なり等によって、対物レンズの位置が変化して、対応する光ディスク媒体毎に回転共振モードの態様も変化する場合がある。また、光ディスク装置の使用の態様に応じて、光ディスク媒体の回転数(倍速数)を変化させ、光ディスク媒体の種類に応じてその回転数を変化させるので、回転数と光ディスク媒体の種類に応じてサーボループの特性を設定する場合もある。実施形態は、この回転共振モードを考慮して、サーボループのゲイン交点周波数と回転共振モード周波数との関係を適切に保つことによって良好な記録および/または再生(記録再生)に係る特性を得るようにするものである。
後述する、一つの実施形態では、対象となる複数の光ディスク媒体を記録および/または再生をする際において、いずれの光ディスク媒体、いずれの回転数で記録再生をおこなう場合においても、回転共振モードの共振周波数の2.0倍以上のサーボのゲイン交点周波数を設定するものである。
別の実施形態では、トラッキングサーボとフォーカスサーボとでは、サーボの動作が異なりを有する場合もあるので、フォーカスサーボについては、回転共振モードの共振周波数とゲイン交点周波数との関係の制限を緩和して、トラッキングサーボについてのみ、回転共振モードの共振周波数の2.0倍以上のゲイン交点周波数を設定するものである。
また別の実施形態では、上述したように、光ディスク媒体に応じて、すなわち、対物レンズの位置に応じて回転共振モードの態様が異なるので、特定の種類の光ディスク媒体についてのみ、回転共振モードの共振周波数の2.0倍以上のゲイン交点周波数を設定するものである。ここで、特定の種類の光ディスク媒体としては、光ディスクの種別が特定の場合、光ディスクの再生層または記録再生層が2層以上の場合が例として挙げられる。
さらに別の実施形態では、このような回転共振モードを有する光ピックアップを用いる光ディスク装置において、ループゲイン(ゲイン交点周波数)を自動設定するに際して印加される外乱信号の周波数と回転共振モードの共振周波数との関係を適切に保つことによって、精度良くループゲインを設定して、良好な記録および/または再生に係る特性を得るようにするものである。
以下、本発明の実施形態の光ディスク装置ならびに光ピックアップ制御方法について図面を参照しながら説明する。
(光ディスク装置の概要)
図1ないし図3を参照して実施形態の光ディスク装置について簡単に説明する。図1は実施形態の光ディスク装置10のブロック図を示すものである。また、図2は光ディスク装置10の構造の概略を示すものである。また、図3は光ディスク装置10に用いられる光ピックアップの概略を示す図である。
まず、図1を参照して、光ディスク装置10の各部について説明する。光ディスク装置は、光ピックアップ50、スピンドルモータ102、スレッドモータ103、制御回路20、コントロール回路30を主なる構成部分として有している。
光ピックアップ50は、光ディスク媒体110に所定の波長のレーザ光を照射し、光ディスク媒体110から反射して返ってくる反射光を光学部50bで検出し、その検出した反射光を電気信号に変換して、サーボエラー信号を制御回路20に出力する。制御回路20は、サーボ用のコントローラチップ、例えば、ディエスピー(DSP:Digital Signal Processor)、または、シーピィーユー(CPU:Centoral Processing Unit)を含んで構成されており、サーボエラー(TE/FE)信号に対して位相補償、ゲイン補償を施して、ドライブ回路を介して、光ピックアップ50に配されたサーボアクチュエータ(Trk/Fcs Actuator)50aに電力を供給して、フィードバック制御をおこなう(後述する図11を参照)。サーボアクチュエータ50aは、フォーカス方向(図3のFocus方向)に対物レンズ(図3の対物レンズ54、対物レンズ55を参照)を移動させるフォーカスアクチュエータとトラックに垂直なラジアル方向(図3のRad方向)に対物レンズを移動させるトラッキングアクチュエータとを有して構成されている。
また、制御回路20は、スピンドルモータ102の回転制御をおこない、光ディスク媒体110を所定の回転数(所定の倍速)で回転させる。また、スレッドモータ103の制御をおこない、ラジアル方向の大きな動きを制御する。制御回路20はコントロール回路30と相互に信号をやり取りして、コントロール回路30の制御の下で動作する。
コントロール回路30は、光学部50bから再生信号を得て再生のための信号処理、例えば、信号のデコード、エラー訂正の処理等をおこなって、その結果を外部装置に出力する。また、コントロール回路30は、外部装置からの指令に基づき、記録のための信号処理を行った後に光学部50bへの記録信号を送出する。記録のための信号処理は、例えば、エラー訂正コードの付加、エンコード等である。以上のように各部が動作することによって、所定倍速で光ディスク媒体110を回転させ、所定波長のレーザ光を光ディスク媒体110に照射して記録および/または再生を行うことができる。
図2を参照して、光ディスク装置10の構造について説明をする。図2において、各部に付された符号は、図1において同一の符号を付した各部に対応するものである。
スピンドルモータ102は光ディスク装置10の基準面に対して固着され、種々の光ディスク媒体110を回転可能とする。ここで、種々の光ディスクとは、CD、DVD、ブルーレイディスク、エィチディディーブィディ等を指すものであり、これらは、いずれも、スピンドルモータ102に固着された光ディスク装填部材(チャッキング部材)によって、着脱が可能とされている。また、光ピックアップ50は、ガイド軸104、ガイド軸105に沿って紙面の左右方向(ラジアル方向)に移動可能とされており、スレッドモータ103の回転によって、光ディスク媒体110の内外周方向に光ピックアップ50を移動させる。
図3を参照して、光ピックアップ50の構造について説明をする。薄型平面状のベース51の上面の片側(紙面右側)に、固定部材52が固着されている。ボビン53は、その上面に2つの対物レンズ54および対物レンズ55をタンジェンシャル方向に並べて搭載しており、サスペンションワイヤ56aないしサスペンションワイヤ56cおよびサスペンションワイヤ57a(他のサスペンションワイヤであるサスペンションワイヤ57bおよびサスペンションワイヤ57cについては図示されていない)によって、固定部材52と連結されている。このようにして、ボビン53は、6本のサスペンションワイヤによりフォーカス方向およびラジアル方向に移動可能として支持されている。
フォーカスアクチュエータおよびトラッキングアクチュエータは、コイルとマグネットとの間に発生する電磁力を用いて2つの対物レンズ54および対物レンズ55をフォーカス方向およびラジアル方向に移動させている。磁界を発生するマグネットは、ボビン53を挟んで対向するように配置されたマグネット61aおよび61b、並びに、マグネット61cおよび62c(図示せず)として形成され、そのマグネットの各々を固定するヨーク62aおよびヨーク62bを有している。ボビン53の側面に巻線されたフォーカスコイル(図示せず)に電流を流すことによって対物レンズ54および対物レンズ55をフォーカス方向に移動させている。また、トラッキングコイル60aおよび60b、並びにボビン53を挟んで対向する位置に設けられているトラッキングコイル60aおよび60b(いずれも図示せず)に電流を流すことによって、対物レンズ54および対物レンズ55をラジアル方向に移動させている。
図3に示すように、対物レンズ54と対物レンズ55との2つの対物レンズを配するようにしたのは、例えば、対物レンズ54は405nm(ナノメータ)のレーザ波長に対応するためであり、対物レンズ55は650nm(ナノメータ)のレーザ波長に対応するためである。このように2つの対物レンズを可動部に配することとした結果、可動部の重量が重くなり、さらに、重力のバランスが崩れて後述するように、不要な回転共振が発生する原因となっている。
波長405nmのブルーレーザを用いて記録ないし再生を行う光ディスク媒体であるブルーレイディスクまたはHD−DVD、波長650nmのDVDの両方の光ディスク媒体に対して記録ないし再生可能な光ピックアップ50を用いる場合にはヨーイング、ピッチングといった回転共振モードが発生する。例えば、回転共振モードの発生によって、位相回り量の絶対値に関しては10deg〜35degというように大きくなり、また、共振周波数も1.2kHz以上といった比較的高い周波数になる場合がある。
このような、2つの対物レンズを有する光ピックアップでは、光ピックアップの構造的な対策により回転共振モードの位相回り量をある程度抑制することを前提としても、光ディスク媒体の種別の差やディスクの面振れ、偏心などによる動作点の変化を考慮すると、最大では35deg程度の回転共振モードによる位相回りをサーボ側で考慮する必要があると考えられる。位相回り量である35degの内訳としては、例えば、位相回り量の平均的な値が−20〜+20deg、製造時の個体ばらつきや動作点の変化による違いでさらに±15deg程度加算されると考えられる。このような回転共振モードの影響を考慮するに際しては、トラッキングループにおける回転共振モードの周波数froが1.6kHzであり、−方向に35degの位相回りとなるような回転共振モードを持つ光ピックアップを使用する場合が最悪ケースとして考えられる。ここで、位相回り量がマイナス(−)方向の方がサーボ系に与える影響がプラス方向に較べて、より大きいことが知られている。
図4は、このような最悪ケースにおける光ピックアップアクチュエータの伝達特性の一例を示すものである。図4の実線で示す曲線は回転共振モードが生じる場合、回転共振モード周波数は1.6kHz、位相の遅れ量は−35degである場合の特性であり、破線で示す曲線は回転共振モードが存在しない場合の特性である。
(比較例)
このような回転共振モードを有する光ピックアップを備える実施形態の光ディスク装置のサーボ系の特性について、以下に詳述するが、まず、従来技術における特性を比較例として説明をする。
図5は、比較例としての従来技術によるトラッキングサーボループゲイン設定の目標特性を示している。ここで、回転共振モードは存在しないとして図5に示す特性を目標特性としており、図1の図中の光ディスク媒体110として、DVDを用いる場合におけるトラッキングサーボの例である。上述したように、サーボ外乱の抑圧に必要なゲイン特性などを考慮し、低倍速(1倍速〜2.4倍速)ではゲイン交点周波数fL=2.4kHz、中倍速(4〜8倍速)ではゲイン交点周波数fM=4.8kHz、高倍速(12〜16倍速)ではゲイン交点周波数fH=8.0kHzというように、倍速に応じてゲイン交点周波数が設定されている。
図6は、上述したように、光ピックアップ50が1.6kHz付近の回転共振モードによる共振特性を有する場合における、比較例としての従来技術における現実のトラッキングサーボループ特性である。この場合には、低倍速(1倍速〜2.4倍速)時のゲイン交点周波数fLの回転共振モード周波数froに対する比率は、式(1)で表される。
fL/fro=2.4kHz/1.6kHz=1.5 ・・・(1)
また、中倍速と高倍速とについては、中倍速のゲイン交点周波数fM、高倍速のゲイン交点周波数fHの回転共振モード周波数froに対する比率は、低倍速時が1.5であったのに対して、それぞれ、3.0と5.0であり、各々、2.0倍以上である。
(第1実施形態)
第1実施形態における光ディスク装置ならびに光ピックアップ制御方法について説明する。第1実施形態では対象とする光ディスク媒体、例えばDVD、において対応するすべての倍速(全動作倍速)で、ゲイン交点周波数の回転共振モード周波数に対する比率を2.0倍以上に設定することを特徴とする。
図7は、第1実施形態におけるトラッキングサーボループゲイン設定の基本的な例を示すものである。図6に示す従来技術における設定に対して、低倍速(1倍速〜2.4倍速)のときのゲイン交点周波数を変更し、fL=3.2kHzとしたものである。この場合の、低倍速(1倍速〜2.4倍速)時のゲイン交点周波数fLの回転共振モード周波数froに対する比率は、式(2)で与えられる。
fL/fro=3.2kHz/1.6kHz=2.0 ・・・(2)
図7に示すように、中倍速のゲイン交点周波数fM、高倍速のゲイン交点周波数fHの回転共振モード周波数froに対する比率は、それぞれ、3.0と5.0である。
また、図8は、第1実施形態の変形例のトラッキングサーボループゲイン設定の他の例である。第1実施形態の変形例では、低倍速(1倍速〜2.4倍速)のときのゲイン交点周波数fLの値と中倍速のときのゲイン交点周波数fMの値とを等しくして、ゲイン交点周波数fL=ゲイン交点周波数fM=4.8kHzとしたものである。この場合の、低倍速(1倍速〜2.4倍速)時のゲイン交点周波数fLの回転共振モード周波数froに対する比率は、式(3)で与えられる。
fL/fro=4.8kHz/1.6kHz=3.0 ・・・(3)
ここで、ゲイン交点周波数の回転共振モード周波数に対する比率の意味について説明をする。サーボループ過渡特性の評価指標としては、閉ループゲイン特性のピーク値と、ステップ応答の収束時間(ここでは移動量の2%以内に整定するまでの時間とする)が考えられる。過渡特性の劣化を最小限に留めるためには、閉ループゲイン特性のピーク値を、回転共振モード周波数froの近傍において+7dB以内、ステップ応答の収束時間を3ms以内とすることが望ましいことが経験的に知られている。
図4に示す回転共振モードの特性、すなわち、共振周波数fro=1.6kHz,位相回りとして−35degの回転共振モード特性を有する光ピックアップを使用した場合の、トラッキングサーボループの閉ループゲイン特性を図9に示し、ステップ応答を図10に示す。各々の図において、ゲイン交点周波数を変えて複数のグラフをプロットしている。
図9は、ゲイン交点周波数とトラッキングサーボループの閉ループ特性との関係を示すものである。図9において、実線で示す曲線はゲイン交点周波数fL=fro×2.0におけるトラッキングサーボループの閉ループ特性を示し、破線で示す曲線はゲイン交点周波数fL=fro×1.9におけるトラッキングサーボループの閉ループ特性を示し、一点鎖線で示す曲線はゲイン交点周波数fL=fro×1.5におけるトラッキングサーボループの閉ループ特性を示し、二点鎖線で示す曲線はゲイン交点周波数fL=fro×3.0におけるトラッキングサーボループの閉ループ特性を示すものである。
図10は、ゲイン交点周波数とトラッキングサーボループのステップ応答特性との関係を示すものである。図10において、実線で示す曲線はゲイン交点周波数fL=fro×2.0におけるトラッキングサーボループのステップ応答特性を示し、破線で示す曲線はゲイン交点周波数fL=fro×1.9におけるトラッキングサーボループのステップ応答特性を示し、一点鎖線で示す曲線はゲイン交点周波数fL=fro×1.5におけるトラッキングサーボループのステップ応答特性を示し、二点鎖線で示す曲線はゲイン交点周波数fL=fro×3.0におけるトラッキングサーボループのステップ応答特性を示すものである。
図9および図10を参照して見て取れるように、fL/froを変化させた時の、回転共振モードの近傍での閉ループゲイン特性のピーク値およびステップ応答の収束時間は、以下のようになっている。
fL/fro=1.5の場合には、閉ループゲイン特性のピーク値は+11.2dB、ステップ応答の収束時間は6.9msである。
また、fL/fro=1.9の場合には、閉ループゲイン特性のピーク値は+7.6dB、ステップ応答の収束時間は3.5msである。
また、fL/fro=2.0の場合には、閉ループゲイン特性のピーク値は+6.9dB、ステップ応答の収束時間は2.9msである。
また、fL/fro=3.0の場合には、閉ループゲイン特性のピーク値は+3.4dB、ステップ応答の収束時間は0.4msである。
上述の結果から、従来技術の例として、比較例に示したfL/fro=1.5の場合には、前記の経験的許容値である閉ループゲイン特性のピーク値+7dB以内およびステップ応答の収束時間を3ms以内を大きくオーバーすることがわかる。また、fL/fro=1.9の場合でも許容値を若干オーバーしていることから、光ディスク装置で頻繁に実行されるトラックジャンプの後の過渡応答やシーク後のトラッキングへの引き込み時などにおいても、整定時間の悪化や引き込み性能の悪化等の性能劣化を生ずる可能性が高いのに対して、第1実施形態のfL/fro=2.0またはfL/fro=3.0では、いずれも許容値を満足しており、トラックジャンプの後の過渡応答やシーク後のトラッキングへの引き込み時などの過渡応答における回転共振モードの影響による性能劣化を軽減できるため、安定したトラッキング動作が可能となる。
また、トラッキングサーボについてと同様に、フォーカスサーボについてもほぼ同様であり、例えば、従来技術でのDVDにおけるフォーカスサーボループのゲイン交点周波数は、ゲイン交点周波数fL=2.0kHz、ゲイン交点周波数fM=4.0kHz、ゲイン交点周波数fH=7.0kHzである。
したがって、第1実施形態をフォーカサーボに適用する場合において、例えば、フォーカスループにおける主要回転共振モードの周波数froが1.4kHzの場合では、fro×2.0=2.8kHzないしそれ以上の周波数に低倍速のときのフォーカスサーボループのゲイン交点周波数fLを設定すれば、過渡特性の性能劣化が少なく良好なフォーカスサーボループ特性を実現することが可能となる。なお、フォーカスサーボの場合において、主に過渡特性が問題となるケースとしては、(2層以上の再生層ないし記録再生層を持つ光ディスク媒体の場合に実行される)フォーカスジャンプ実行後の過渡応答、記録状態に応じてフォーカスのオフセットを切り替える場合に生じる過渡応答等が挙げられる。特に、フォーカスジャンプでは、一の記録層に光ビームを集光している状態から他の記録層に光ビームを集光している状態に切り替えるために対物レンズのフォーカス方向への移動量が大きくなり、オフセット切り替え時に比べて影響が大きい。ここで、図1に示す実施形態の光ディスク装置10では、光ディスク媒体が、2層以上の再生層ないし記録再生層を持つ光ディスク媒体であるか否かを、光ディスク媒体の所定の領域から読み出す等の方法により検知することができるようになされている。
上述した第1実施形態では、対象とする光ディスク媒体がDVDである場合について説明をしたが、対象とする光ディスク媒体がCDの場合についても同様に適用が可能である。一般的には、光ディスク媒体が、ブルーレイディスクまたはHD−DVDの場合については、従来技術での低倍速(1倍速)におけるゲイン交点周波数は、例えば、トラッキングサーボの場合でゲイン交点周波数fL=3.6kHz、フォーカスサーボの場合でゲイン交点周波数fL=3.2kHzとDVD等に比べて高めに設定される場合が有り、この条件を満たす場合もある。しかしながら、ブルーレイディスクまたはHD−DVDを記録または再生をする場合の光ピックアップの動作点において、主要なる回転共振モードの周波数froが、2.0kHzとなる場合もあり、この場合においては、ゲイン交点周波数fLを主要回転共振モードの周波数froの2.0倍以上、すなわち、ゲイン交点周波数fL=4.0kHz以上に設定することにより、過渡特性の性能劣化が少なく良好なサーボループ特性を実現することができる。
また、ゲイン交点周波数fLの上限については、理論上は、特に制限があるものではないが、現実の光ピックアップは、一般的に高域、例えば、10kHz〜30kHz付近に別の共振モード(ねじれ共振モード)を有することが多く、ゲイン交点周波数fLの上限は、この高域の共振モードによって制限され、当該高域共振モードに対するサーボマージン確保の必要性から、ゲイン交点周波数fLの上限は、例えば、10kHz程度に制限される。また、このゲイン交点周波数の上限は、光ディスク媒体の種類、回転数によらず、光ピックアップの性能に基づくものであるので、光ディスク媒体の回転の倍速数が、例えば、上述した1倍速であるか、他の倍速数であるか拘わらず、一定周波数(例えば、10kHz程度)に制限される。この場合において、回転共振モード周波数froが1.6kHzであるとすると、ゲイン交点周波数fLと回転共振モード周波数froとの比の上限は、6.25となる。他の周波数を交点周波数とする場合においても、同様にして、ゲイン交点周波数と回転共振モード周波数との比の上限を求めることができる。また、10kHz〜30kHz付近に共振モードが存在しない場合においても、ゲイン交点周波数を高くすればするほど、高域の電力成分が、フォーカスアクチュエータまたはトラッキングアクチュエータに印加され、これらのアクチュエータにおける発熱も大きなものとなるので、この点からも、ゲイン交点周波数の上限については、おのずから、一定の限界がある。
上述した、回転共振モードの共振周波数については、CDにおいても、トラッキングサーボに影響を与える回転共振モードの共振周波数が1.2kHz以上といった比較的高い周波数になる場合には、DVDにおけると同様にこの共振周波数の存在は、トラッキングサーボに同様の悪影響を与え、CDにおいてフォーカスサーボに影響を与える回転共振モードの共振周波数が1.0kHz以上といった比較的高い周波数になる場合には、DVDにおけると同様にこの共振周波数の存在は、フォーカスサーボに同様の悪影響を与える。また、ブルーレーザを用いて記録ないし再生を行う光ディスク媒体においては、トラッキングサーボに影響を与える回転共振モードの共振周波数が1.8kHz以上となると、トラッキングサーボのゲイン交点周波数を従来例と同様に設定する場合には、記録再生特性に悪影響が及び、フォーカスサーボに影響を与える回転共振モードの共振周波数が1.6kHz以上となると、フォーカスサーボのゲイン交点周波数を従来例と同様に設定する場合には、記録再生特性に悪影響が及ぶこととなる。従って、上述したように、このような場合において、第1実施形態に示した他の光ディスク媒体と同様に、サーボに影響を与える回転共振モードの共振周波数の2.0倍以上の周波数にサーボループのゲイン交点周波数を設定することによって、良好な記録再生の特性を得ることができる。
(第2実施形態)
第2実施形態の光ディスク装置ならびに光ピックアップ制御方法では、トラッキングサーボについては、第1実施形態の場合と同様に、少なくとも一つ以上の光ディスク媒体の種別における全記録再生倍速について、ピックアップ動作点における主要な回転共振モード周波数に対してトラッキングループのゲイン交点周波数を2.0倍以上に設定するものである。一方、このときに、フォーカスサーボについては、このような制約を設けないものである。その理由としては、フォーカスサーボについては、特に過渡特性が問題となるケースは少ないからである。
フォーカスサーボの過渡特性が問題となるケースは、例えば、第1実施形態において説明したように2層以上の再生層ないし記録再生層を持つ光ディスク媒体の場合に実行されるフォーカスジャンプ実行後の過渡応答であることを考慮し、第2実施形態の光ディスク装置では、記録層ないし再生層を1層しか有さない光ディスク媒体である1層光ディスク媒体に対しては、サーボ外乱の抑圧に必要なゲイン特性や消費電力、ディスクの傷などへの耐性を考慮したフォーカスループのゲイン交点周波数の設定を行うものである。すなわち、再生層ないし記録再生層を2層以上有する光ディスク媒体を記録・再生の対象とする場合にのみ、第1実施形態に示すようにフォーカスサーボループのゲイン交点周波数を、低倍速を含めた全対応倍速について、ピックアップ動作点における主要な回転共振モード周波数に対して2.0倍以上に設定するものである。
(第3実施形態)
第3実施形態の光ディスク装置ならびに光ピックアップ制御方法では、対象とする光ディスク媒体の種別毎の動作点での回転共振の振動モードの影響が大きい場合、例えば、位相回り量が−方向に10deg以上、または、位相回り量が+方向に15deg以上の場合において、その該当する光ディスク媒体についてのみ、サーボループのゲイン交点周波数を、低倍速を含めた全対応倍速について、その光ディスク媒体に対応したピックアップ動作点における主要な回転共振モード周波数に対して、ゲイン交点周波数を2.0倍以上に設定するようにしたものである。なお、製造時の光ピックアップの個体ばらつきによる回転共振の振動モードの大きさ、あるいは、対物レンズのフォーカス方向および/またはラジアル方向における動作点の変動による特性変化がある場合には、その特性の最悪値、例えば、回転共振モード周波数についてはその最大の周波数値、を考慮することとなる。
以下、第3実施形態の実施例について、いくつかの、光ピックアップの回転共振モードの例を挙げて説明をする。
[実施例1]
光ディスク媒体をDVDおよびCDとする場合の、ばらつきと変動とを含めた回転共振モードの具体例を表1および表2として示す。表1は、トラッキングサーボに影響を与える回転共振モードの周波数と位相回り量を示し、表2は、フォーカスサーボに影響を与える回転共振モードの周波数と位相回り量を示すものである。
Figure 2008310928
Figure 2008310928
表1に示す特性から見て取れるように、トラッキングサーボについては、CDでは位相回り量が小さいので、低倍速でのゲイン交点周波数は、従来と同様に例えば、ゲイン交点周波数fL=2.4kHzとする。これに対して、DVDでは−側の位相回り量が大きいので、低倍速でのゲイン交点周波数をゲイン交点周波数fL=3.4kHz以上に設定する。ゲイン交点周波数fL=3.4kHzは、回転共振モード周波数froの上限である回転共振モード周波数fro_max=1.7kHzの2.0倍の3.4kHzに対応するものである。
一方、表2に示す特性から見て取れるように、フォーカスサーボについては、DVD・CD共に位相回り量が大きいが、回転共振モード周波数の上限である回転共振モード周波数fro_maxは0.85kHzと低いので、従来と同様に、例えば、ゲイン交点周波数fL=2.0kHzとしておけば、ゲイン交点周波数fLが回転共振モード周波数fro_max×2.0以上とする関係は満足されている。
[実施例2]
光ディスク媒体をDVDおよびCDとする場合の、ばらつきと変動とを含めた回転共振モードの実施例を表3および表4として示す。表3は、トラッキングサーボに影響を与える回転共振モードの周波数と位相回り量を示し、表4は、フォーカスサーボに影響を与える回転共振モードの周波数と位相回り量を示すものである。
Figure 2008310928
Figure 2008310928
表3に示す特性から見て取れるように、トラッキングサーボについては、CDでは位相回り量が小さいので、低倍速でのゲイン交点周波数は、従来と同様に例えばゲイン交点周波数fL=2.4kHzとする。これに対して、DVDでは+側の位相回り量が大きいので、ゲイン交点周波数fL=3.5kHz以上に設定する。ゲイン交点周波数fL=3.5kHzは、回転共振モード周波数の上限である回転共振モード周波数fro_max=1.75kHzの2.0倍の3.5kHzに対応するものである。
一方、表4に示す特性から見て取れるように、フォーカスサーボについては、DVDでは位相回り量が小さいので、低倍速でのゲイン交点周波数は、従来と同様に例えばゲイン交点周波数fL=2.0kHzとする。これに対して、CDでは−側の位相回り量が大きいので、低倍速でのゲイン交点周波数をゲイン交点周波数fL=2.3kHz以上に設定する。ゲイン交点周波数fL=2.3kHzは、回転共振モード周波数の上限である回転共振モード周波数fro_max=1.15kHzの2.0倍の2.3kHzに対応するものである。
(第4実施形態)
第4実施形態の光ディスク装置ならびに光ピックアップ制御方法では、トラッキングサーボループあるいはフォーカスループのゲイン調整を実行するための調整用の外乱信号を制御ループに印加する場合において用いて効果的である。この場合に印加される外乱信号の周波数を、各々の光ディスク媒体を用いた場合に対応する光ピックアップの各々の動作点での主要な回転共振モード周波数に対して1.9倍以上に設定することにより、ゲイン調整精度の改善を図るものである。
図11は、光ディスク装置において、外乱信号を印加してループゲインを調整するループゲイン調整手段を含むトラッキングサーボループおよびフォーカスサーボループの一般的構成を示している。ここで、ループゲイン調整手段はディスクの挿入時などに機能するものであり、サーボループの途中に所定の周波数の正弦波ないし三角波状の外乱信号を印加し、外乱信号の加算点の前後(図11では符号Aを付したA点および符号Bを付したB点)の信号の振幅比あるいは位相差を基準値に合わせるように調整ゲインを増減させることにより、アクチュエータの駆動感度のばらつきやフォーカス誤差信号ないしトラッキング誤差信号の感度のばらつきなどがあっても、サーボループのゲイン特性を所定の特性に合わせるようにするものである。
図11に示すブロック図はトラッキングサーボループまたはフォーカスサーボループを示すものである。これらの各々のサーボループは、ループゲイン調整手段と調整ゲイン回路と外乱信号発生器とフォーカスまたはトラッキング(Trk/Fcs)制御器とドライバー(Driver)回路とフォーカスまたはトラッキングアクチュエータ(Trk/Fcs・Actuator)とフォーカスまたはトラッキング誤差(TE/FE)検出回路と、がカスケードに接続されて構成されている。ここで、ループゲイン調整手段はループゲインを調整するための調整信号を生成し、この調整信号を調整ゲイン回路に送出して調整ゲイン回路においてゲインの自動調整をおこなう。外乱信号発生器は自動調整のための外乱信号を発生するものである。
このサーボループにおけるゲイン自動調整動作の実行は、調整時間の短縮のために、通常は低めの倍速のみで行ない、その際の調整結果である調整ゲインの値(例えば、Default値(初期値)=1.0として、0.5〜2.0の間で調整ゲインの値を調整する)を高倍速動作等においてもそのまま反映するように設定することができる。また、ゲイン自動調整動作の開始時におけるトラッキングサーボループないしフォーカスサーボループのオープンループ周波数特性の設定は、当該倍速(通常は低めの倍速)における記録再生動作時の設定と同一のものを用いるようにしても良く、また、調整開始時点のゲインの誤差が大きい場合でも安定したサーボ動作を行えるように、通常よりもゲイン余裕等のサーボマージンを拡大した調整専用のオープンループ周波数特性設定を用いるようにしても良い。
信号の振幅比を基準値に合わせるように調整ゲインを増減させる振幅比によるゲイン調整を行う場合の例についてより詳細に説明する。この場合の外乱信号の印加は、サーボ用のコントローラチップ(DSPあるいはCPU)の機能を用いて行われ、ゲイン自動調整実行時のサーボループ設定におけるゲイン交点周波数と同一の周波数、あるいは、ゲイン交点周波数の1/2〜2倍程度の範囲内の適宜設定される周波数の正弦波がコントローラチップにより発生され、検出されたトラッキング残差(TE)信号ないしフォーカス残差(FE)信号に加算される。さらに、加算点の前後(図11のA点およびB点)の各々の信号をそれぞれ印加した外乱の周波数のみを通過させるバンドパスフィルタ(BPF)に入力し、印加外乱周波数と同一のほぼ単一周波の信号を出力して、この2つの単一周波の信号の振幅比としてゲインを測定して、そのゲインの大きさを所望のものとするように調整する。以上の処理は、サーボ用のコントローラチップにおいて行われる。
サーボ用コントローラチップを用いて行うゲイン調整の処理は以下の手順で行う。印加外乱周波数とほぼ同一の周波数成分を持つA点およびB点での上述した各々の単一周波の信号(観測信号)について、各々の振幅を算出し、その比率が所定値になるように図11の調整ゲインの値を逐次変化させ、所定値との誤差が規定値(例えば±1%)以内となった時に調整を終了する。以後は、その時の調整ゲインの値を保持する。以上の手順でゲイン自動調整の処理は完了する。このようにして、高倍速の場合などでも、保持された、その時の調整ゲインの値を適用することにより、使用するディスク媒体での全記録再生倍速において、サーボループのゲイン特性がおおむね設定値の通りとなるように動作させることができる。
図12は、ゲイン自動調整を行う場合の周波数とループゲインとの関係を示す図である。図12において、実線で示す、ゲイン特性の目標値は、回転共振モードが存在しない場合の特性を示すものである。また、破線で示す、回転共振モードありは、回転共振モード周波数fro=1.6kHz、位相の遅れ量が−35degにおいて、外乱周波数fd=1.5kHzとして得られた結果である。また、一点鎖線で示す、回転共振モードありは、回転共振モード周波数fro=1.6kHz、位相の遅れ量が−35degにおいて、外乱周波数fd=2.0kHzとして得られた結果である。
(比較例)
従来は、ゲイン自動調整を行う場合には、図12に実線で示す回転共振モードが存在しない場合の曲線(ゲイン特性の目標値)として、ループゲインを定めている。すなわち、実線で示す特性が得られるものとして、外乱信号を印加して、例えば、ゲイン交点周波数fAGCを2.0kHzとするように設定していた。この場合に、外乱信号の周波数には大きな注意を払わず、例えば、ゲイン交点周波数fAGCと等しい周波数としていた。
第4実施形態の実施例として、ゲイン自動調整の実行時のサーボループのゲイン交点周波数fAGCを2.0kHzとした場合を考える。この場合において、外乱信号の周波数は適宜に選ぶことができ、その場合の振幅比率の目標値は例えば次のようになる。
外乱周波数fd=2.0kHzに設定の場合には、B点での振幅/A点での振幅=1.00である。また、外乱周波数fd=1.5kHzに設定の場合には、B点での振幅/A点での振幅=1.43である。また、外乱周波数fd=3.0kHzに設定の場合には、B点での振幅/A点での振幅=0.60である。すなわち、サーボループのゲイン交点周波数fAGCを2.0kHzとすることを決定した後においては、上述した、複数の周波数、2.0kHz、1.5kHz、3.0kHzのいずれかにおいて、上述した所定の振幅比を有するようにしてゲイン自動調整を適切に実行することができる。
(第1実施例)
第4実施形態の第1実施例について説明をする。実施形態の複数の対物レンズを設けた光ピックアップを使用することにより複数種類の光ディスク媒体への対応を図った光ディスク装置においては、ヨーイング・ピッチングといった回転共振モードが位相回り量の最大値が絶対値で10deg〜35degというように大きくなる場合があるので、従来、一般的に行われてきたように、ゲイン交点周波数fAGCの周波数と、外乱信号の周波数を等しいものとする場合、例えば、双方を2.0kHzとする場合には、以下の問題が生じる。
例えば、トラッキングサーボループに関する回転共振モードが図4に示すような場合、すなわち、回転共振モードの周波数fro=1.6kHzで位相回り量が−35degの場合について考えると、回転共振モード周波数の近傍で±2.7dB程度のゲイン変動があるため、印加外乱周波数fdが回転共振モード周波数に近い設定になっていると、調整結果に誤差が生じるという問題がある。
図12を再び参照して、第1実施例の説明をおこなう。第1実施例は、回転共振モードが存在する場合の、ゲイン自動調整に関するものである。このような、回転共振モードが存在する場合において、最も適切なる外乱信号を選択してゲイン自動調整をおこなうのが第1実施例である。
回転共振モード周波数fro=1.6kHz、位相の遅れ量が−35degにおいては、図12に示すようには外乱信号の周波数である外乱周波数fdを2.0kHzに設定した場合と、1.5kHzに設定した場合については、ループゲインは異なる結果を示すものである。図12を参照して、外乱信号の周波数を種々に変化させてゲイン自動調整を行って得られる調整ゲインによって、サーボループを動作させ、8kHzでのゲインが、回転共振モードの影響で、どの程度の誤差が生じるかを以下に示す、なお、8kHzでの所望とするゲインからの誤差を評価の対象としたのは、高倍速の場合にも使用することを考慮したためである。
例えば、外乱周波数fd=2.0kHz(fd=fro×1.25)に設定の場合には、約+0.9dBのゲインの誤差が生じ、外乱周波数fd=1.5kHz(fd=fro×0.94)に設定の場合には、約−3.0dBの誤差が生じる。このように、目標とするゲイン特性に対して大きな誤差が発生することがわかる。
図13は、回転共振モードの周波数fro=1.6kHzに対して、外乱周波数fdの比率を変化させた場合の、8kHz付近における、各々の外乱周波数fdを用いる場合のゲインの異なりを示す図である。図13において、太い実線は回転共振モードがない場合の特性(調整結果の目標値)であり、細い実線は外乱周波数fd=fro×1.9に設定の場合の特性であり、破線は外乱周波数fd=fro×1.8に設定の場合の特性であり、一点鎖線は外乱周波数fd=fro×2.0に設定の場合の特性であり、二点鎖線は外乱周波数fd=fro×2.5に設定の場合の特性である。
図13から見て取れる結果を表5に示す。表5は、8kHzにおける、回転共振モードがない場合に設定されるゲイン(調整結果の目標値)を基準として、そのゲインからの誤差を示すものである。
Figure 2008310928
表5から見て取れるように、外乱周波数fdを回転共振モード周波数froの1.8倍であるfd=2.88kHzに設定した場合は、8kHzにおいて0.2dBを超える誤差が発生するのに対して、外乱周波数fdを回転共振モード周波数froの1.9倍であるfd=3.04kHz以上に設定した場合は、8kHzでの誤差は0.2dB以内に収まっていることがわかる。ここで、0.2dBの意味するところを簡単に説明する。一般的に、想定しているゲイン交点周波数(高倍速時のトラッキングにおいて8kHz程度)におけるゲインの誤差が0.5dB以内であれば、サーボの安定性やサーボ残差の劣化について、記録ないし再生を行う上で問題ないレベルとすることができる。ゲイン自動調整の実際の実行時においては、ノイズや計測時の計算精度等の影響によって調整結果にバラツキが発生するため、そのためのマージンとして0.3dBを見込むものとしても、回転共振モード周波数froの影響による固定的な誤差分を0.2dB以内にすることができれば、ゲインの誤差は0.5dB以内となり、所要性能を確保できる。従って、第4実施形態を適用すれば、回転共振モードのゲイン調整への悪影響を抑えることができ、一般的にサーボマージンが厳しくなる高倍速時においても、十分なゲイン調整精度を確保することが可能となる。
なお、第4実施形態を適用する際のトラッキングサーボループのゲイン交点周波数fAGCは、従来技術の適用時と同様に2.0kHzのままとしても良く、また、外乱周波数fd(回転共振モード周波数froの1.9倍以上に設定)と同じ値に設定しても良い。
(第2実施例)
第4実施形態の第2実施例について説明する。第2実施例は、回転共振モードがフォーカスサーボループに存在し、回転共振モードの周波数および位相回りの符号が第1実施例とは異なる場合である。図14は第2実施例で用いる光ピックアップのアクチュエータの伝達特性を示すものである。図14に示す回転共振モードの特性は、回転共振モードの周波数fro=1.4kHzで位相回り量が+35degの場合である。図14の実線で示す曲線は回転共振モードが生じる場合(回転共振モード周波数は1.4kHz、位相の進み量は+35deg)の特性であり、破線で示す曲線は回転共振モードが存在しない場合の特性である。
図15は、図14に示す回転共振モードの存在する場合のフォーカス特性を有する光ピックアップを用いる装置のゲイン自動調整をおこなった後のフォーカスループの特性を示すものである。図15の破線で示す曲線は、外乱周波数fdを2.0kHzに設定してゲイン自動設定をおこなった後に得られるフォーカスループ特性であり、図15の一点鎖線で示す曲線は、外乱周波数fdを1.5kHzに設定してゲイン自動設定をおこなった後に得られるフォーカスループ特性である。
この場合において、7kHzでのループゲインが、回転共振モードの影響で、どの程度の誤差が生じるかを図15から見ると以下のようになっている。外乱周波数fd=2.0kHz(fd=fro×1.43)に設定の場合には、約−0.5dBのゲインの誤差が生じ、外乱周波数fd=1.5kHz(fd=fro×1.07)に設定の場合には、約−2.3dBのゲインの誤差が生じ、外乱周波数が1.5kHzの場合において、より、大きな誤差が発生することがわかる。なお、7kHzでの所望とするゲインからの誤差を評価の対象としたのは、高倍速の場合にも使用することを考慮したためである。
また、図16は、回転共振モードの周波数fro=1.4kHzに対して、外乱周波数fdの比率を変化させた場合の、7kHz付近における、各々の外乱周波数fdを用いる場合のゲインの異なりを示す図である。図16において、太い実線は回転共振モードがない場合の特性(調整結果の目標値)であり、細い実線は外乱周波数fd=fro×1.9に設定の場合の特性であり、破線は外乱周波数fd=fro×1.8に設定の場合の特性であり、一点鎖線は外乱周波数fd=fro×2.0に設定の場合の特性であり、二点鎖線は外乱周波数fd=fro×2.5に設定の場合の特性である。
7kHzでのゲイン調整結果の目標値(回転共振モードがない場合の特性)からの誤差は、それぞれ、表6に示すようになっている。
Figure 2008310928
表6に示される結果から見て取れるように、外乱周波数fdを回転共振モード周波数froの1.9倍であるfd=2.66kHz以上に設定した場合は、7kHzでのずれが0.2dB以内に収まることがわかる。
上述した第4実施形態として示す技術によれば、光ピックアップが有するサーボに影響を与える回転共振モードの共振周波数の1.9倍以上の周波数に、外乱信号の周波数(外乱周波数)を設定することによって、精度良く、サーボループのゲインの自動設定ができ、その結果、良好なる記録再生特性を有することが明らかにされた。以下に、回転共振モードの共振周波数と外乱周波数との望ましい比の上限の値について説明をする。光ピックアップは、一般的には、上述したように、10kHz〜30kHz付近で、別の共振モード(例えば、ねじれ共振モード)を有することが多い。このような別の共振モードが存在する場合においては、この共振周波数の付近に外乱周波数を選択すると、この別の共振モードの大きさが光ピックアップ毎にばらつきを有するためにゲイン設定の精度が悪化してしまう。また、10kHz〜30kHz前後の、この別の共振モードが存在しない場合においても、外乱周波数が10kHz〜30kHz以上となる場合には、トラッキングループ、フォーカスループのオープンループゲインは高周波域で減衰する特性であるために、図11のB点での外乱信号に対する応答振幅が小さくなり過ぎて、十分なS/N(信号対雑音比)を得ることが困難となる。この結果、自動的にゲインを設定する場合の精度が低下してしまう。このような理由から、外乱信号の周波数は10kHz以下とすることが望ましい。この場合の、外乱周波数fdと回転モードの共振周波数froとの比は、froが1.4kHz、1.6kHzの各々に対して、fd/fro=10/1.4=7.1、fd/fro=10/1.6=6.25の各々の値で与えられる。すなわち、回転共振モードの共振周波数と外乱信号の周波数との望ましい比の上限の値は、例えば、6以下である。この上限値は、アクチュエータの特性によって大きな異なりを有することは言うまでもない。
以上説明したように、本発明の光ディスク装置ならびに光ピックアップ制御方法によれば、複数種類の光ディスク媒体への対応を図るために複数の対物レンズを設けた構成に起因して、ヨーイング・ピッチングといった回転共振モードが大きい光ピックアップを使用する場合においても、安定したサーボ動作や精度の良いループゲインの自動調整を実現することが可能となる。本発明の光ディスク装置ならびに光ピックアップ制御方法は、ファームウェアによって対応可能なものであるため、容易に実施することができる。
実施形態の光ディスク装置のブロック図を示す図である。 実施形態の光ディスク装置の構造の概略を示す図である。 実施形態の光ディスク装置に用いられる光ピックアップの概略を示す図である。 実施形態の光ピックアップのアクチュエータの伝達特性の一例を示す図である。 比較例としての、従来技術によるトラッキングサーボループゲイン設定の目標特性を示す図である。 比較例としての、回転共振モードを有する場合の従来技術におけるトラッキングサーボループ特性である。 実施形態におけるトラッキングサーボループゲイン設定の例を示す図である。 実施形態におけるトラッキングサーボループゲイン設定の他の例を示す図である。 実施形態におけるゲイン交点周波数とトラッキングサーボループの閉ループ特性との関係を示す図である。 実施形態におけるゲイン交点周波数とトラッキングサーボループのステップ応答特性との関係を示す図である。 実施形態における外乱信号を印加してループゲインを調整するサーボループの一般的構成を示す図である。 実施形態のゲイン自動調整を行う場合の周波数とループゲインとの関係を示す図である。 実施形態において回転共振モードの周波数に対して、外乱周波数の比率を変化させた場合の、8kHz付近におけるループゲインの異なりを示す図である。 実施形態の別の光ピックアップのアクチュエータの伝達特性の一例を示す図である。 実施形態において回転共振モードの存在するフォーカス特性を有する光ピックアップを用いる装置のゲイン自動調整をおこなった後のフォーカスループの特性を示す図である。 実施形態において回転共振モードの周波数に対して、外乱周波数の比率を変化させた場合の、7kHz付近におけるループゲインの異なりを示す図である。
符号の説明
10 光ディスク装置、 20 制御回路、 30 コントロール回路、 50 光ピックアップ、 50a サーボアクチュエータ、 50b 光学部、 51 ベース、 52 固定部材、 53 ボビン、 54、55 対物レンズ、 56a、56b、56c、57a、57b、57c サスペンションワイヤ、 60a トラッキングコイル、 61a、61c マグネット、 62a、62b ヨーク、 102 スピンドルモータ、 102 スレッドモータ、103 スレッドモータ、 104、105 ガイド軸、 110 光ディスク媒体

Claims (11)

  1. 複数の対物レンズを有する光ピックアップを備え、
    複数の種類の光ディスク媒体を着脱可能とし、フォーカスサーボおよびトラッキングサーボをおこなう光ディスク装置において、
    前記光ピックアップが有するトラッキングサーボに影響を与える回転共振モードの共振周波数の2.0倍以上の周波数に前記トラッキングサーボのゲイン交点周波数を定めることを特徴とする光ディスク装置。
  2. 前記光ピックアップが有する前記フォーカスサーボに影響を与える回転共振モードの共振周波数の2.0倍以上の周波数に前記フォーカスサーボのゲイン交点周波数を定めることを特徴とする請求項1に記載の光ディスク装置。
  3. 前記光ディスク媒体は、2層以上の再生層または記録再生層を有することを特徴とする請求項2に記載の光ディスク装置。
  4. 前記複数の対物レンズのうち少なくとも1つはブルーレーザに対応したものであることを特徴とする請求項1ないし請求項3の1項に記載の光ディスク装置。
  5. 前記光ディスク媒体は、シーディ(CD)または、ディーブィディ(DVD)であって、
    前記光ピックアップは、前記シーディ、または、前記ディーブィディの記録再生に際して、前記トラッキングサーボに影響を与える前記回転共振モードの共振周波数が1.2kHz以上であることを特徴とする請求項1に記載の光ディスク装置。
  6. 前記光ディスク媒体は、シーディ(CD)または、ディーブィディ(DVD)であって、
    前記光ピックアップは、前記シーディ、または、前記ディーブィディの記録再生に際して、前記フォーカスサーボに影響を与える前記回転共振モードの共振周波数が1.0kHz以上であることを特徴とする請求項2または請求項3に記載の光ディスク装置。
  7. 前記光ディスク媒体は、ブルーレーザに対応したものであって、
    前記光ピックアップは、前記光ディスク媒体の記録再生に際して、前記トラッキングサーボに影響を与える前記回転共振モードの共振周波数が1.8kHz以上であることを特徴とする請求項1に記載の光ディスク装置。
  8. 前記光ディスク媒体は、ブルーレーザに対応したものであって、
    前記光ピックアップは、前記光ディスク媒体の記録再生に際して、前記フォーカスサーボに影響を与える前記回転共振モードの共振周波数が1.6kHz以上であることを特徴とする請求項2または請求項3に記載の光ディスク装置。
  9. 複数の対物レンズを有する光ピックアップを備え、フォーカスサーボおよびトラッキングサーボをおこなう光ディスク装置の制御方法において、
    複数の種類の光ディスク媒体を着脱可能とし、
    前記光ピックアップが有するトラッキングサーボに影響を与える回転共振モードの共振周波数の2.0倍以上の周波数に前記トラッキングサーボのゲイン交点周波数を設定することを特徴とする光ディスク装置の制御方法。
  10. 前記光ディスク媒体が2層以上の再生層または記録再生層を有する光ディスク媒体であることを検出し、
    前記光ピックアップが有するフォーカスサーボに影響を与える回転共振モードの共振周波数の2.0倍以上の周波数に前記フォーカスサーボのゲイン交点周波数を設定することを特徴とする請求項9に記載の光ディスク装置の制御方法。
  11. 複数の対物レンズを有する光ピックアップを備え、
    複数の種類の光ディスク媒体を着脱可能とし、フォーカスサーボおよびトラッキングサーボをおこなう光ディスク装置において、
    前記トラッキングサーボまたは前記フォーカスサーボのゲイン交点周波数を自動的に設定するためのゲイン調整手段と調整ゲイン回路と外乱信号発生器とを有し、
    前記外乱信号発生器からの外乱信号の周波数は、前記光ピックアップが有するサーボに影響を与える回転共振モードの共振周波数の1.9倍以上の周波数に設定されることを特徴とする光ディスク装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2011254353A (ja) * 2010-06-03 2011-12-15 On Semiconductor Trading Ltd ループゲイン調整回路

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