JP2008310721A - 通過滞留情報管理システム、センサ端末、アクセスポイント端末、及びプログラム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】施設21内に複数台の人感知センサ端末3と集計転送ポイント5、会場端末7を設置し、集計転送ポイント5および会場端末7を、通信網31を介して遠隔の情報管理サーバ11と接続する。人感知センサ端末3は、人の有無を示すセンサデータを取得し、所定数のデータ収集後、所定時間の人の有無を示す人検出データを算出し、集計転送ポイント5に複数回ブロードキャスト送信する。集計転送ポイント5は、受信した人検出データの重複分を削除し、受信時刻とともに情報管理サーバ11に送る。情報管理サーバ11は、複数の集計転送ポイント5から受信する受信データから重複分を削除し、各人感知センサ端末3付近に人のいる時刻を算出し、通過人数、滞留時間を算出し、記録するとともに、会場端末7に加工データを送り、表示させる。
【選択図】図1
Description
また、特許文献2は、音センサを用いて水管の漏水の有無や箇所を検出するシステムを提案している。複数の音センサが設置されるが、それぞれの音センサには時刻を得るための時計手段が装備される。音センサにより得たデータとともに、この時計手段によって得た時刻情報を集計所へ無線送信し、そこで、漏水の有無について解析する。
さらに、特許文献3は、駅の改札機や出入り口に設けられたセンサ、エレベータの乗降センサ等のセンサを含む情報入力端末で得たデータを元に、人数をカウントし、リアルタイムで参照可能にするシステムを提案している。複数の情報入力端末が施設毎の集計処理装置に接続されており、さらに施設毎の集計処理装置は地域毎の集計処理装置に接続され、これがデータベースに接続された構成を採る。情報入力端末は、その位置情報とカウントした人数情報、カウントした時刻の情報を集計処理装置に送ることを前提としている。
一方、個々のセンサデバイス側に時計手段を装備するとコスト高になるという問題もある。また、個々のセンサデバイスに時計手段を装備したとしても、すべての時計を同期させる必要があり、同期させるための手段にコストがかかるという問題がある。
また、前記センサ端末データ送信手段は、前記センサ端末データをブロードキャスト送信する。さらに、前記センサ端末データ送信手段は、前記センサ端末データを、複数回、ブロードキャスト送信することが望ましい。
また、前記センサ端末データ送信手段は、前記センサ端末データとともに、複数回送信する場合の再送遅延時間を送信するようにしてもよい。
前記有効センサデータ判定手段は、前記センサ端末データに含まれる前記センサIDと前記パケットIDの両者が一致する2つ以上の前記センサ端末データを検出した場合に、そのうちの1つのみを有効なセンサ端末データとする。
また、前記人検出時刻算出手段は、同一のセンサIDを持ち、連続したパケットIDを有する2つの前記時系列データの前記受信時刻の差から、前記時系列データの時間間隔を求め、前記人感知センサ端末周辺に人がいる時刻の算出精度を向上するようにしてもよい。
このとき、電波の干渉等による無線送受信の不安定さや、センサ集計転送アクセスポイント端末に稼動していないものがある場合等を考慮し、同一のセンサ端末データが複数回ブロードキャスト送信される。
まず、図1を参照しながら、本発明の実施の形態に係る通過滞留情報管理システム1のシステム構成について説明する。
図1は、通過滞留情報管理システム1の構成を示すブロック図である。
一方、集計転送ポイント5の数は人感知センサ端末3の数よりも少なくてよく、例えば、数個設置する。1つの集計転送ポイント5が無線通信可能な複数の人感知センサ端末3のデータを収集し、遠隔にある情報管理サーバ11にデータを転送する。
情報分析サーバ13は、集計転送ポイント5から送信されたデータを元に、人の通過滞留時間等を分析する。分析して得られた情報は、記録サーバ15に格納される。
一方、施設21内の会場端末7は、遠隔の情報管理サーバ11の情報分析サーバ13で分析処理され、記録サーバ15に格納された通過滞留情報等をインターネット等のHTTP通信網31を介して受信し、表示する。
図2は、人感知センサ端末3のハードウエア構成図、図3は、集計転送ポイント5のハードウエア構成図、図4は、会場端末7および情報管理サーバ11のハードウエア構成図である。
ROM35は、人感知センサ端末3が実行するプログラムやデータを保持する。
一方、RAM36は、ROM35からロードしたプログラムや、プログラムの処理に必要なデータ、センサ・モジュール31から取得したデータ等を一時的に保持するとともに、CPU34が実行する各処理のワークエリアとして機能する。
さらに、電源スイッチ32は、人感知センサ端末3への給電をOn/Offするためのスイッチである。
図3に示すように、集計転送ポイント5は、CPU51、ROM52、RAM53、記憶部54、時計55、無線通信インタフェース部56等がバス57を介して接続された構成である。例えば、LinuxボートやLinux PC等を使用して構成される。
一方、RAM53は、ROM52からロードしたプログラムや、プログラムの処理に必要なデータ、人感知センサ端末3から取得したデータ等を一時的に保持するとともに、CPU51が実行する各処理のワークエリアとして機能する。
また、記憶部54は、CPU51が実行するプログラム、プログラムの実行に必要なデータ、OS(オペレーティング・システム)等、データ等が格納され、必要に応じてRAM53に呼び出され、CPU51によって処理される。
人感知センサ端末3との通信を可能にする通信インタフェースには、人感知センサ端末3の規格と同じものを使用すればよい。人感知センサ端末3から発信される電波を常に監視して、情報を受信する。
一方、情報処理サーバ11との間の通信を可能にする通信インタフェースは、インターネット等のHTTP通信網31と接続可能であれば無線あるいは有線のどちらでもよい。
図4に示すように、情報管理サーバ11は、一般的なコンピュータを利用して構成される。情報分析サーバ13と記録サーバ15は、図4に示すようなコンピュータ・システムを個々に装備してもよいし、1つのコンピュータ・システムを共用してもよい。
表示部116は、CRTモニタ、液晶パネル等のディスプレイ装置と、ディスプレイ装置と連携してコンピュータのビデオ機能を実現するための論理回路等(ビデオアダプタ等)を有する。
すなわち、会場端末7のハードウエア構成は、図4に示すように、CPU71、ROM72、RAM73、記憶部74、入力部75、表示部76、通信インタフェース部77等がバス78を介して接続された構成である。
図5は、人感知センタ端末3の機能ブロック図である。
図5に示すように、人感知センサ端末3は、センサデータ取得手段301、センサデータ格納手段302、人検出手段303、人検出データ格納手段304、およびデータ送信手段305を備える。
これらの各手段は、プログラムとしてROM35に格納され、必要に応じてRAM36に呼び出されてCPU34により実行される。
このとき、センサデータの個数を計数するセンサデータ・カウンタによりデータ数を計数し、データ数が所定の数(例えば100個)収集された時点で人検出手段303が起動される。検出間隔を10ms、所定のデータ数を100個とすれば、1秒分のセンサデータが収集されると人検出手段303が起動されることになる。
人検出データは、人がいる(有)の場合「1」、いない(無)の場合「0」の2値データである。
このとき、人検出データの個数を計数する人検出データ・カウンタによりデータ数を計数し、データ数が所定の数(例えば60個)格納された時点でデータ送信手段305が起動される。人検出データが1秒ごとの時系列データであるとすれば、1分間分の人検出データが収集された時点でデータ送信手段305が起動されることになる。これは、人感知センサ端末3と集計転送ポイント5間の通信回数を減らす役割を果たす。
図6は、センサデータ取得手段301、センサデータ格納手段302、および人検出手段303の処理の流れを示すフローチャート、図7は、人検出手段303、データ送信手段305の処理の流れを示すフローチャート、図8はデータ送信手段305の流れを示すフローチャートとデータ構成説明図、図9は、人感知センサ端末3のRAM36の内容を示す説明図である。
次に、センサデータ取得手段301は、センサ・モジュール31の出力であるセンサデータD(m)を取得し、センサデータ格納手段302がRAM36に格納する(ステップ13)。
センサデータ・カウンタmの最大値である最大センサデータ数M364は、予め適切に定めてRAM36に格納しておく。
ここでえ、データ取得間隔T1(369)は、予め定めてRAM36に格納しておく。
このセンサデータ取得手段301およびセンサデータ格納手段302は、電源スイッチ32がOffにならないかぎり引き続きデータ取得間隔T1ごとに実行される。
また、データ取得間隔T1を10ms、最大センサデータ数Mを100個とすると、1秒ごとに、100個の2値センサデータD(1)〜D(100)についての人検出手段303が起動されることになる。
図7は、人検出手段303の処理の流れを示すフローチャートである。
まず、M個のセンサデータD(m)、m=1〜Mを合計し、合計値ADを求める(ステップ21)。すなわち、「0」あるいは「1」のM個のデータを加算し、合計値ADを得る。
次に、合計値ADの値を、予め定めてRAM36に格納してある閾値ADTH371と比較する(ステップ22)。M個分の合計値ADの値が大きければ人がいると感知したセンサデータが多いことを示す。
次に、ステップ23およびステップ24で得た人検出データPD(n)をRAM36に格納する(ステップ25)。
すなわち、N個分の人検出データPDをまとめて人感知センサ端末3から集計転送ポイント5に送信することになる。
データ送信手段305を起動したら、人検出データ・カウンタn365を初期化して1とし(ステップ28)、人検出手段303の処理を終了する。
一方、人検出データPD数nがN個に満たない場合(ステップ26のNo)には、nの値を1インクリメント(ステップ29)してから人検出手段303を終了する。
図8(a)は、データ送信手段305の処理の流れを示すフローチャートである。
まず、RAM36からN個の人検出データPD(n)、n=1〜Nを読み出す(ステップ31)。
例えば、データ取得間隔T1=10ms、最大センサデータ数M=100個、最大人検出データ数N=60個とすると、1秒ごとの人検出データPD(n)1分間分を人感知センサ端末3から送信することになる。
図8(b)は、送信データSD374の構成例を示す図である。
人検出データPD(n)、(n=1〜N)373にデバイスID361とパケットID362が付加されている。
デバイスID361は、人感知センサ端末3のRAM36に格納しておく。また、生成された送信データSD374もRAM36に格納しておく。
ブロードキャスト送信を行なうことにより、1つの人感知センサ端末3の送信データSDが複数の集計転送ポイント5(5a、5b、…5n)に送信される。これは、一時的な無線LANとの干渉などによる電波の到達状況の悪化や、機器の故障によりデータ受信が行なえない集計転送ポイント5がある場合を考慮し、少なくとも1つ以上の集計転送ポイント5で送信データSDが受信されるようにするためである。
また、同一の送信データSDを複数回(J回)送信するのも、電波の到達状況の変化に対応するためである。
最大送信回数J回送信を終えた場合には(ステップ37のYes)、パケット番号の値pを1インクリメントして(ステップ39)、データ送信手段305を終了する。
RAM36には、例えば、個々の人感知センサ端末3を識別するためのデバイスID361、送信データSDのパケットIDを計数するためのパケットIDカウンタp362、センサ・モジュール31からセンサデータD(m)を取得する際のセンサデータ個数計数用のカウンタm363、人検出手段303を起動するための最大センサデータ数M364、人検出データ数計数用のカウンタn365、データ送信手段305を起動するための最大人検出データ数N366、送信回数カウンタj367、最大送信回数J368、センサデータD(m)のデータ取得間隔T1(369)、データ送信間隔T2(370)、人検出閾値ADTH371、センサデータD(m)372、人検出データPD(n)373、送信データSD374等である。
送信データSDはJ回(例えばJ=10回)、周辺の集計転送ポイント5に送信される。送信データSDが複数の集計転送ポイント5によって受信されるようにして、どの集計転送ポイント5にも全く送信データSDが受信されない危険を回避するためである。
図11は、集計転送ポイント5の機能ブロック図である。
人感知センサ端末3から送信される送信データSDを受信する受信手段502と、各送信データSDの受信時刻を付与する受信時刻付与手段502、受信データ503を一時的に集計転送ポイント5のRAM53に格納する受信データ一時記憶手段503、複数回送信による受信データの重複を判定し、重複データをフィルタリングする重複データ判定手段504、有効なデータと受信データから情報管理サーバ11に送信する転送データを生成し、RAM53または記憶部54に格納するデータ登録手段505、および、転送データを情報管理サーバ11に送信するデータ送信手段506より成る。
図13(a)は、集計転送ポイント5の処理の流れを示すフローチャートである。
集計転送ポイント5は、受信手段501によって複数の人感知センサ端末3から送信される電波を継続的に受信しており、受信された受信データSDは、受信時刻付与手段502によって得られた受信時刻SDTとともにRAM53に蓄えられている(受信データ一時記憶手段503)。
まず、RAM53から受信データSD(i)を読み出し(ステップ41)、受信データSD(i)と同一の受信データを以前に受信したか否かを判定する(ステップ42)。すなわち、受信データSD(i)の構成要素であるデバイスIDとパケットIDの両方が一致する受信データSDが既に記憶部54に登録されているか判定する。一致する受信データがない場合には(ステップ42のNo)、新たな受信データSDであると見なし、記憶部54に受信データSD(i)と、この受信データSD(i)の受信時刻SDT(i)(RAM53に格納されている)を記憶部54に有効な受信データとして登録する(ステップ43)。
一方、デバイスIDとパケットIDの両方が一致する受信データが既に記憶部54に存在する場合には(ステップ42のYes)、受信データSDは無効の受信データとする。
以上の処理により、記憶部54には集計転送ポイント5が受信した重複のない受信データSD(i)のみが受信時刻SDT(i)とともに格納されることになる。
そして、生成した送信データBDを、RAM53に格納されている情報管理サーバ11のサーバ・アドレス534にネットワーク31を介して送信する(ステップ46)。
人感知センサ端末3から送信され集計転送ポイント5が受信した受信データSD(i)532に加えて、受信時刻SDT(i)533と集計転送ポイントID531が付加されている。
受信データSD(i)532は、人感知センサ端末3識別用のデバイスIDと、何パケット目の人検出データであるかを示すパケットID、および、人の有無を示す時系列データからなる人検出データPD(n)で構成される。
集計転送ポイントID531は、情報管理サーバ11がこの送信データBD550を受信した際にどの集計転送ポイント5から受信したのかを識別するためのもので、通過滞留情報の分析に直接使用されるものではなく、必須データではない。無線環境の安定性や集計転送ポイント5の稼動確認等に使用する。
人感知センサ端末3は集計転送ポイント5にブロードキャスト送信を行なっており、複数の集計転送ポイント5が、同じ人感知センサ端末3から送られた同一の送信データBD550を情報管理サーバ11に送信する可能性がある。
図15は、情報分析サーバ13と記録サーバ15からなる情報管理サーバ11の機能ブロック図である。
情報分析サーバ13は、集計転送ポイント5から送信された送信データBDを受信する受信手段1301と、送信データBDの受信時刻を付与する受信時刻付与手段1302と、受信データを一時的にRAM113または記憶部114に記憶する受信データ一時記憶手段1303と、複数の集計転送ポイント5から送信された同一の受信データをフィルタリングして有効なデータを取得する重複データ判定手段1304と、有効なデータを元に、人の通過人数や滞留時間、累積人数等を取得するデータ分析手段1305からなる。
集計転送ポイント5から送信され、情報管理サーバ11が受信した受信データBD1131や、受信管理サーバ11が受信データBD(k)1131を受信した受信時刻データBDT(k)1132、施設21内に設置された人感知センサ端末3の位置情報1133等がRAM113に格納される。
受信時刻データBDT(k)は、HTTP通信網31による通信環境の確認にされるもので、通過滞留情報の分析には必須ではない。
また、人感知センサ端末3の位置情報1133については後述するが、人感知センサ端末3の施設21内での位置を登録しておくことで、人の通過滞留分析データと位置情報を関係付けて分析することが可能になる。
図17は、情報分析サーバ11の処理の流れを示すフローチャートである。
情報分析サーバ13は、受信手段1301によって複数の集計転送ポイント4から送信されるデータBD(k)を継続的に受信しており、受信された受信データBD(k)は、受信時刻付与手段1302によって受信時刻BDT(k)とともにRAM113に蓄えられている(受信データ一時記憶手段1303)。
まず、RAM113から受信データBD(k)を読み出し(ステップ51)、受信データBD(k)と同一の受信データを他の集計転送ポイント5から以前に受信したか否かを判定する(ステップ52)。すなわち、受信データBD(k)の構成要素であるデバイスIDとパケットIDの両方が一致する受信データBDが既に記憶部114に登録されているか判定する。一致する受信データがない場合には(ステップ52のNo)、新たな受信データBDであると見なし、記憶部114に受信データBD(k)と、この受信データBD(k)の受信時刻BDT(k)(RAM113に格納されている)を記憶部114に有効な受信データとして登録する(ステッ53)。
一方、デバイスIDとパケットIDの両方が一致する受信データが既に記憶部114に存在する場合には(ステップ52のYes)、受信データBDは無効の受信データとする。
以上の処理により、記憶部114には情報分析サーバ13が受信した重複のない受信データBD(k)のみが受信時刻BDT(k)とともに格納されることになる。
そして、分析結果を記録サーバ15に送り(ステップ56)、処理を終了する。記録サーバ15は、その分析結果を記憶部114に格納する。
情報管理サーバ11の記憶部114には、重複のない有効な受信データBD(k)1131が格納されている。
また、送信データSD374は、この送信データSD374を送信した人感知センサ端末3を識別するためのデバイスID(例えば、3a)と、人検出データPD、人検出データPDの順番を示すパケットID(例えば、1)からなる。
前述したように、PD(n)は、例えば1秒ごと(データ取得間隔T1=10ms、最大センサデータ数M=100個とした場合)の人の有無を示す2値データ(有「1」、無「0」)で、N=60個の場合、PD(n)、n=1,2,・・・,Nは、1分間分の人検出データである。
図18の例では、人検出データPD(n)の3番目と4番目のデータ(n=3および4)と、57番目、58番目、59番目のデータ(n=57、58、59)が人有「1」である。
ここで、集計転送ポイント5での受信時刻SDT533を12時0分0秒とし、N番目(n=60)の時点を受信時刻SDT533であるとすると、n=3〜4に人有「1」の時刻は11時59分03秒〜11時59分04秒となる。また、n=57〜59の時刻は11時59分57秒〜11時59分59秒となる。
すなわち、この例では、11時59分03秒〜04秒、および、11時59分57秒〜59秒に人が人感知センサ端末3(3a)付近にいたと分析する。
すなわち、ある時間内の特定のデバイスIDの分析データ数を累積することにより、その時間内にそのデバイスIDの人感知端末3付近を通過した人の人数を求めることができる。
また、「開始時刻」と「終了時刻」との差から、人感知端末3付近に滞留した時間を求めることができる。
図19(a)は、2つの人感知センサ端末3(3aおよび3b)付近の1時間ごとの通過人数の推移を折れ線グラフで示したものである。
通過人数は、記憶部114に格納されている分析データを検索し、各時間(例えば9時から10時)内の各デバイスID(3aおよび3b)のデータ数を計数することにより求められる。
累積人数は、記憶部114に格納されている分析データの各デバイスIDについてデータ数を計数することにより求められる。
会場Aの入口に人感知センサ端末3aが、会場Bの入口に人感知センサ3bが設置されている。会場Aへの入場者数は「2」で29人以上57人以下であることを、会場Bへの入場者数は「5」で114人以上であることを示している。
RAM113に各人感知センサ端末3の位置情報を登録しておくことにより(図16の人感知センサ位置情報1133)、このように、施設21内での位置情報も付加して表示することが可能である。
記憶部114の分析データの加工方法は種々可能であり、表示方法は図19、図20の表示例に限るものではない。
人感知センサ端末3と集計転送ポイント5間の通信は無線通信を想定しているので、一時的に他の無線機器の影響を受けて通信できない場合が起こり得る。
以上に説明した通過滞留時間管理システム1では、人感知センサ端末3からの送信データSDの送信を送信間隔T1(例えばT1=5ms)で複数回(例えば10回)行なうことでパケット損失を軽減していたが、送信間隔T1を可変にする方法が考えられる。
人感知センサ端末3から送信データSDを複数回(J回)送信する際、送信間隔を可変にし、例えば、最初の送信から1秒後、2秒後、4秒後、8秒後、16秒後・・・と送信時間間隔を徐々にあけながら送信する。
このように間隔をあけることで、他の人感知センサ端末3の無線通信の影響を軽減することが可能である。
すなわち、受信時刻付与手段502は、実際の受信時刻からこの送信時間間隔を差し引いた時刻をその受信データの受信時刻として付与する。
例えば、受信手段501が、送信時間間隔4秒の付加された送信データSDを12時0分4秒に受信した場合、この送信データSDの受信時刻を、送信時間間隔を差し引いた12時0分0秒に補正する。
以上の方法により、人感知センサ端末3と集計転送ポイント5間の無線送信におけるパケット損失を軽減することが可能である。
上述の通過滞留時間管理システム1では、人感知センサ端末3は、CPU34の内部クロックを用いてセンサ・モジュール31のデータを読み出している。これは、時計機能を付加する必要がなく簡易なセンサ端末を構成できる点で有利な方法である。
しかし、CPU34の種類や、駆動条件(温湿度、電池の消耗度合)により、CPU34の内部クロックの精度にずれが生じる可能性がある。内部クロックの精度が落ちると、通過滞留時間管理システム1における時刻の算出の精度も落ちることになり、時刻の補正が必要である。
集計転送ポイント5は、人感知センサ端末3から受信データSD(i)を受信する。この受信データSD(i)は、人感知センサ端末3のデバイスIDと、人検出データPDのパケットID、人検出データPDからなり、これにこの受信データSD(i)を集計転送ポイント5が受信した時刻533が付加されている。
図22では、1秒ごとの人検知データN個分(N=60個ならば1分間分)のデータが人感知センサ端末3aから集計転送ポイント5に送られているものとする。
例えば、人感知センサ端末3aから送られた連続した2つの受信データSD(i)(パケットIDが1と2)の受信時刻SDT(i)がそれぞれ12時0分0秒と12時1分7秒であった場合、時間差は1分7秒あり、これをNで除した時間間隔が人検知データの時間間隔となる。
N=60とすると、1つの人検知データの時間間隔は実際には1.2秒で、1秒より長くなっていると考えるのが妥当である。
情報管理サーバ11では、各人感知センサ端末3から集計転送ポイント5を介して送信される最初の人検知データ・パケットを受信すれば、パケットIDと送信間隔から、理想の受信時刻を推定することが可能である。
例えば、最初の1分間分の人検知データ・パケットSD(i)の集計転送ポイント5での受信時刻が12時0分0秒の場合、次のパケットSD(i+1)の理想受信時刻は12時01分0秒になる。
この理想受信時刻と、実際に集計転送ポイント5の受信時刻の差は、人感知センサ端末3のCPU34の内部クロックのずれにより生じる。
例えば、この差が非常に大きい場合には、その人感知センサ端末3を検査に回すことが可能となり、通過滞留時間管理システム1の運用管理を容易にする利点がある。
3………人感知センサ
5………集計転送ポイント
7………会場端末
11………情報管理サーバ
13………情報分析サーバ
15………記録サーバ
21………施設
31………HTTP通信網
Claims (17)
- 周辺にいる人の存在を感知し、人の有無を示す時系列データを送信する人感知センサ端末と、
前記人感知センサ端末が設置された施設内に設置され、前記人感知センサ端末から送信される前記時系列データを収集し、転送データを生成する複数のセンサ集計転送アクセスポイント端末と、
前記複数のセンサ集計転送アクセスポイント端末とネットワークを介して接続され、前記複数のセンサ集計転送アクセスポイント端末から送信される前記転送データを元に人が通過した時刻を算出し、通過人数および滞留時間を求める情報管理サーバと、
を有することを特徴とする通過滞留情報処理システム。 - 前記人感知センサ端末は、人を感知するセンサを有し、
所定の時間間隔ごとに前記センサのセンサデータを取得するセンサデータ取得手段と、
前記センサデータ取得手段により取得された所定の数のセンサデータの合計値と所定の値を比較し、前記合計値が前記所定の値を上回る場合に、前記所定の時間間隔×前記所定の数で定まる時間内に「人がいる」と判定し、前記合計値が前記所定の値以下の場合に「人がいない」と判定する人検出手段と、
前記人検出手段によって判別された人の有無を示す時系列データと、前記人感知センサ端末ごとに指定されたセンサIDと、前記時系列データのパケットIDから成るセンサ端末データを送信するセンサ端末データ送信手段と、
を有することを特徴とする請求項1記載の通過滞留情報処理システム。 - 前記センサは人の体温を感知する感熱センサであることを特徴とする請求項1または請求項2記載の通過滞留情報処理システム。
- 前記センサ端末データ送信手段は、前記センサ端末データをブロードキャスト送信することを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載の通過滞留情報処理システム。
- 前記センサ端末データ送信手段は、前記センサ端末データを、複数回送信することを特徴とする請求項1から請求項4のいずれかに記載の通過滞留情報処理システム。
- 前記センサ集計転送アクセスポイント端末は、前記人感知センサ端末から送信される前記センサ端末データを受信するとともに、受信時刻を前記センサ端末データと対応付ける第1の受信手段と、
前記第1の受信手段により受信された前記センサ端末データのなかから重複するセンサ端末データを削除し、有効なセンサ端末データを取得する有効センサデータ判定手段と、
前記有効センサデータ判定手段により得られた前記有効なセンサ端末データと、対応する前記受信時刻から成る前記転送データを、前記ネットワークを介して前記情報管理サーバに送信する転送データ送信手段と、
を有することを特徴とする請求項1から請求項5のいずれかに記載の通過滞留情報処理システム。 - 前記有効センサデータ判定手段は、前記センサ端末データに含まれる前記センサIDと前記パケットIDの両者が一致する2つ以上の前記センサ端末データを検出した場合に、そのうちの1つのみを有効なセンサ端末データとすることを特徴とする請求項1から請求項6のいずれかに記載の通過滞留情報処理システム。
- 前記情報管理サーバは、前記複数のセンサ集計転送アクセスポイント端末から送信される前記転送データを受信する第2の受信手段と、
前記第2の受信手段により受信された前記転送データのなかから重複する転送データを削除し、有効な転送データを取得する有効転送データ判定手段と、
前記有効転送データ判定手段により得られた前記有効な転送データのなかの前記時系列データと前記受信時刻を元に、前記人感知センサ端末周辺に人がいた時刻を算出する人検出時刻算出手段と、
前記人検出時刻算出手段により算出された人のいる前記時刻から、所定時間内の通過人数、滞留時間、累積通過人数の少なくとも1つを求める分析手段と、を有することを特徴とする請求項1から請求項7のいずれかに記載の通過滞留情報処理システム。 - 前記有効転送データ判定手段は、前記転送データに含まれる前記センサIDと前記パケットIDの両者が一致する2つ以上の前記転送データを検出した場合に、そのうちの1つのみを有効な転送データとすることを特徴とする請求項1から請求項8のいずれかに記載の通過滞留情報処理システム。
- 前記人感知センサ端末が設置された施設内に設置され、前記ネットワークを介して前記情報管理サーバに接続された端末を更に有し、
前記分析手段により求められた所定時間内の通過人数および滞留時間を表示することを特徴とする請求項1から請求項9のいずれかに記載の通過滞留情報処理システム。 - 前記センサ端末データ送信手段は、前記時系列データと、前記センサIDと、前記パケットIDとともに、前記複数回、ブロードキャスト送信する場合の再送遅延時間を前記センサ端末データに加えて送信することを特徴とする請求項1から請求項10のいずれかに記載の通過滞留情報処理システム。
- 前記人検出時刻算出手段は、同一のセンサIDを持ち、連続したパケットIDを有する2つの前記時系列データの前記受信時刻の差から、前記時系列データの時間間隔を求め、前記人感知センサ端末周辺に人がいる時刻の算出精度を向上することを特徴とする請求項1から請求項11のいずれかに記載の通過滞留情報処理システム。
- 人を感知するセンサと、所定の時間間隔ごとに前記センサのセンサデータを取得するセンサデータ取得手段と、前記センサデータ取得手段により取得された所定の数のセンサデータの合計値と所定の値を比較し、前記合計値が前記所定の値を上回る場合に、前記所定の時間間隔×前記所定の数で定まる時間内に「人がいる」と判定し、前記合計値が前記所定の値以下の場合に「人がいない」と判定する人検出手段と、前記人検出手段によって判別された人の有無を示す時系列データと、前記人感知センサ端末ごとに指定されたセンサIDと、前記時系列データのパケットIDから成るセンサ端末データを複数回、ブロードキャスト送信するセンサ端末データ送信手段と、を有することを特徴とするセンサ端末。
- 請求項13のセンサ端末の送信データを受信するアクセスポイント端末であって、前記データのなかから重複するデータを削除し、有効なデータを取得し、前記有効なデータと、前記有効なデータの受信時刻を情報管理サーバにネットワークを介して送信することを特徴とするアクセスポイント端末。
- コンピュータを請求項1から請求項12の通過滞留情報処理システムとして機能させることを特徴とするプログラム。
- コンピュータを請求項13のセンサ端末として機能させることを特徴とするプログラム。
- コンピュータを請求項14のアクセスポイント端末として機能させることを特徴とするプログラム。
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