JP2008309591A - 抵抗式湿度センサ - Google Patents
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Abstract
【課題】対応マップを割愛しながらも、当該抵抗式湿度センサの出力を相対湿度に容易に換算することのできる抵抗式湿度センサを提供する。
【解決手段】抵抗式湿度センサ1は、インピーダンスが相対湿度に応じて変化する湿度センサ素子20と、この湿度センサ素子20の出力を処理する処理回路とを備えている。このうち、処理回路は、所定相対湿度(例えば「30%RH」)よりも高い相対湿度を検出するための第1増幅率にて湿度センサ素子20の出力を増幅する第1増幅回路90と、上記所定相対湿度よりも低い相対湿度を検出するための第2増幅率にて湿度センサ素子20の出力を増幅する第2増幅回路80と、これら第1及び第2増幅回路80及び90を切り替えるトランジスタ70とを有している。
【選択図】図1
【解決手段】抵抗式湿度センサ1は、インピーダンスが相対湿度に応じて変化する湿度センサ素子20と、この湿度センサ素子20の出力を処理する処理回路とを備えている。このうち、処理回路は、所定相対湿度(例えば「30%RH」)よりも高い相対湿度を検出するための第1増幅率にて湿度センサ素子20の出力を増幅する第1増幅回路90と、上記所定相対湿度よりも低い相対湿度を検出するための第2増幅率にて湿度センサ素子20の出力を増幅する第2増幅回路80と、これら第1及び第2増幅回路80及び90を切り替えるトランジスタ70とを有している。
【選択図】図1
Description
本発明は、インピーダンスが相対湿度に応じて変化する湿度センサ素子と、該湿度センサ素子の出力を処理する処理回路とを備える抵抗式湿度センサに関する。
この種の抵抗式湿度センサとしては、従来、例えば特許文献1に記載の技術が知られている。この文献に記載の装置も含め、一般に知られている湿度センサについて説明する。
こうした一般的な抵抗式湿度センサは、上記湿度センサ素子をはじめとして、発振回路、対数変換回路、平滑回路及び増幅回路等々を備える。このうち、発振回路は、所定の周波数及び振幅にて交番電圧(交流電圧)を生成するとともに、生成した交番電圧を湿度センサ素子に印加する。対数変換回路は、矩形状の交番電圧が印加された湿度センサ素子の出力を対数圧縮する。ピークホールド回路は、対数変換回路にて対数圧縮された湿度センサ素子の出力のピーク電圧を保持する。増幅回路は、ピークホールド回路にて保持されたピーク電圧を所定の増幅率にて増幅する。このようにして、抵抗式湿度センサは、雰囲気の相対湿度に応じて電圧値を出力するため、この電圧値に基づき雰囲気の相対湿度を検出することができる。
特開2001−281183号公報
ところで、上記従来の抵抗式湿度センサを構成する湿度センサ素子は、その検出原理に起因して、雰囲気の相対湿度が高くなるにつれてインピーダンスの増大度合が小さくなるとともに、雰囲気の相対湿度が低くなるにつれてインピーダンスの減少度合が大きくなる態様にて、インピーダンスが相対湿度に応じて変化する。すなわち、抵抗式湿度センサの出力は、雰囲気の相対湿度と例えば比例関係などの直線状の関係になっていない。
そのため、こうした抵抗式湿度センサをそのまま用いて、例えば自動車の車室内の温度を制御する空調システムに適用しようとすると、該空調システムの制御装置は、抵抗式湿度センサの出力と車室内の湿度との対応マップを記憶保持しておくことが必要となる。さらに、制御装置は、空調制御を実行する都度、この対応マップを参照して抵抗式湿度センサの出力を車室内湿度に換算することが必要となる。こうした抵抗式湿度センサの出力と車室内の湿度との対応マップの情報量は非常に大きく、車室内湿度を検出するにあたり、そうした情報量の大きな対応マップを参照する必要があるため、制御装置が空調制御を実行するための演算処理量、すなわち、演算負荷が増大してしまう。
なお、こうした状況は、上記車室内の空調システムに限らず、当該抵抗式湿度センサの出力を雰囲気の相対湿度に換算するときには必ず生じる普遍的な課題となっている。
本発明は、上記実情に鑑みてなされたものであって、その目的は、対応マップを割愛しながらも、当該抵抗式湿度センサの出力を相対湿度に容易に換算することのできる抵抗式湿度センサを提供することにある。
こうした目的を達成するため、請求項1に記載の発明では、雰囲気の相対湿度が高くなるにつれてインピーダンスの増大度合が小さくなるとともに、雰囲気の相対湿度が低くなるにつれてインピーダンスの減少度合が大きくなる態様にて、インピーダンスが相対湿度に応じて変化する湿度センサ素子と、該湿度センサ素子の出力を処理する処理回路とを備える抵抗式湿度センサとして、前記処理回路は、前記湿度センサ素子を通じて検出可能な相対湿度の範囲を複数の領域に区分し、これら区分された複数の領域に対応した所定増幅率にて前記湿度センサ素子の出力を増幅する複数の増幅器と、前記複数の領域に応じてこれら複数の増幅器を切り替える切替回路とを含み、雰囲気の相対湿度と、切り替えられた増幅器にて増幅された前記湿度センサ素子の出力とは、区分された領域ごとに、直線状に関係付けられていることとした。
抵抗式湿度センサとしてのこのような構成では、切り替えられた増幅器にて増幅された湿度センサ素子の出力は、区分された領域ごとに、雰囲気の相対湿度に直線状に関係付けられる。すなわち、単純な一次式を通じて、当該抵抗式湿度センサの出力を雰囲気の相対湿度に換算することができるようになる。したがって、背景技術の欄に記載した従来技術では必要とされていた対応マップは不要となるため、対応マップを割愛することができるようになる。さらに、こうした情報量の大きい対応マップを参照しないため、当該抵抗式湿度センサの出力を相対湿度に換算するに際し必要とされる演算量を低減することができるようになる。そして、ひいては、当該抵抗式湿度センサの出力を相対湿度に容易に換算することができるようになる。
特に、上記請求項1に記載の構成において、例えば請求項2に記載の発明のように、前記雰囲気の相対湿度と、切り替えられた増幅器にて増幅された前記湿度センサ素子の出力とは、前記湿度センサ素子を通じて検出可能な相対湿度の全領域において、一直線状に関係付けられていることが望ましい。これにより、当該湿度センサにて検出可能な相対湿度の全領域にわたって、単一の一次式を通じて、抵抗式湿度センサの出力を雰囲気の相対湿度に換算することができるようになる。そのため、湿度センサ素子の出力を相対湿度に換算するに必要とされる演算量をさらに低減することができるようになる。
具体的には、例えば請求項3に記載の発明のように、前記処理回路は、所定相対湿度よりも高い相対湿度を検出するための第1増幅率にて前記湿度センサ素子の出力を増幅する第1増幅器と、前記所定相対湿度よりも低い相対湿度を検出するための第2増幅率にて前記湿度センサ素子の出力を増幅する第2増幅器と、これら第1及び第2増幅器を切り替える切替回路とを含むこととしてもよい。
また、例えば請求項4に記載の発明のように、所定相対湿度として、前記雰囲気の相対湿度が、前記湿度センサ素子の検出可能な相対湿度のうち最も高い相対湿度を起点として低い相対湿度に向けて変化するときの、前記湿度センサ素子の出力の変化度合と、前記雰囲気の相対湿度が、前記湿度センサ素子の検出可能な相対湿度のうち最も低い相対湿度を起点として高い相対湿度に向けて変化するときの、前記湿度センサ素子の出力の変化度合とが略一致する相対湿度を採用することが望ましい。これにより、高湿度領域に対しては当該湿度センサ素子の検出可能な相対湿度のうち、所定相対湿度よりも高湿度領域に対して1つの1次式を通じて、所定相対湿度よりも低湿度領域に対して1つの1次式を通じて、すなわち、2つの1次式を通じて、当該湿度センサ素子の出力相対湿度に変換することができるようになる。
また、こうした湿度センサは、例えば請求項5に記載の発明のように、自動車の車室内の温度を制御する空調システムに適用され、前記自動車の車室内の湿度を検出することが望ましい。
以下、本発明に係る抵抗式湿度センサの一実施の形態について、図1及び図2を参照して説明する。なお、以下に詳述するように、本実施の形態の抵抗式湿度センサは、所定相対湿度よりも高い相対湿度を検出するための第1増幅率にて湿度センサ素子の出力を増幅する第1増幅器と、所定相対湿度よりも低い相対湿度を検出するための第2増幅率にて湿度センサ素子の出力を増幅する第2増幅器と、これら第1及び第2増幅器を切り替える切替回路とを含んで処理回路が構成されており、例えば自動車の車室内の温度を制御する空調システムに適用されている。
図1は、本実施の形態の抵抗式湿度センサ全体の等価回路について、その一例を示す回路図であり、図2は、本実施の形態の抵抗式湿度センサについて、相対湿度と出力電圧との関係を示すグラフである。これら図1及び図2を併せ参照して、本実施の形態について説明する。
抵抗式湿度センサ1は、図1に示すように、例えばコンデンサと抵抗器とを組み合わせて(いずれも図示略)構成された発振回路10を備える。この発振回路10は、所定の周波数及び振幅にて矩形状の交番電圧(交流電圧)を生成し、後段に接続される後述の湿度センサ素子20に矩形状の交番電圧を印加する。なお、湿度センサ素子20に対し、直流電圧を一方向に印加し続けると、湿度センサ素子20は、電気分極の影響を受け、雰囲気の相対湿度に応じてインピーダンスが変化しなくなってしまう。そのため、湿度センサ素子20に対し、交番電圧(交流電圧)を印加している。
また、抵抗式湿度センサ1は、図1に示すように、雰囲気の相対湿度に応じてインピーダンスが変化する湿度センサ素子20を備える。具体的には、図示を割愛するが、基板上に離間して対向配置された導電材料からなる一対の電極と、この電極を覆うように設けられたイオン伝導性の高分子ポリマーを材料とする感湿膜とを含み、感湿膜のイオン伝導効果を利用して相対湿度を検出する。雰囲気に含まれる水分量によって感湿膜中の可動イオンの遊離量が変化すると、それに応じて感湿膜のインピーダンスが変化する。このとき、可動イオン量は相対湿度と一定の関係にあるので、インピーダンスを換算することによって湿度を検出することができる。こうした検出原理に起因して、湿度センサ素子20は、雰囲気の相対湿度が高くなるにつれてインピーダンスの増大度合が小さくなるとともに、雰囲気の相対湿度が低くなるにつれてインピーダンスの減少度合が大きくなる態様にて、インピーダンスが相対湿度に応じて変化するようになる。すなわち、湿度センサ素子20は、図2に曲線C1として示すように、対数的に変化する相対湿度−出力電圧特性を有している。なお、こうした湿度センサ素子20については公知であるため、これ以上詳細な説明を割愛する。
また、抵抗式湿度センサ1は、図1に示すように、駆動電源Vcc及び抵抗器R31〜R33によって構成された、基準電圧を生成する基準電圧生成回路30を備える。このうち、抵抗器R31の一端は、上記発振回路10の出力端子に接続されており、その他端は、抵抗器R31と抵抗器R32との接続点に接続されている。また、抵抗器R32及びR33は、駆動電源Vccに直列接続されている。このように構成された基準電圧生成回路30は、上記発振回路10から矩形状の交番電圧が印加されると、次のように動作する。すなわち、抵抗器R32及びR33による駆動電圧Vccの分圧の方が交番電圧よりも大きいとき、駆動電圧Vccの分圧が基準電圧Vrefとして出力されることになる。一方、交番電圧の方が抵抗器R32及びR33による駆動電圧Vccの分圧よりも大きいとき、交番電圧が基準電圧Vrefとして出力されることになる。こうした基準電圧生成回路30についても公知であるため、ここでの詳しい説明を割愛する。
また、抵抗式湿度センサ1は、図1に示すように、演算増幅器OP41並びにダイオードD42及びD43によって構成され、上記湿度センサ素子20及び基準電圧生成回路30の後段に接続された対数圧縮回路40を備える。詳しくは、演算増幅器OP41の反転入力端子は、2つのダイオードD42及びD43が互いに逆方向に並列接続された逆並列回路を介して、演算増幅器OP41の出力端子に接続されている。また、演算増幅器OP41の非反転入力端子は、基準電圧生成回路30の出力端子に接続されてる。このように構成された対数圧縮回路40は、次のように動作する。すなわち、演算増幅器OP41の利得は無限大に設定されており、演算増幅器OP41は反転入力端子に入力された信号と非反転入力端子に入力された信号の差電圧を反転して出力する。湿度センサ素子20から出力された交流電流は、ダイオードD42及びD43を通ることによって対数圧縮される。ダイオードD42及びD43の順方向電流−順方向電圧特性は、湿度センサ素子20の対数的に変化する電流−電圧特性と逆の関係で対数的に変化する。したがって、ダイオードD42及びD43を用いて電流−電圧変換を行うと、結果として、湿度センサ素子20の出力が対数圧縮されることになる。なお、こうした対数圧縮回路40についても公知であるため、これ以上の詳しい説明を割愛する。
また、抵抗式湿度センサ1は、図1に示すように、演算増幅器OP51、ダイオードD52及びコンデンサC53によって構成され、上記対数圧縮回路40の後段に接続されたピークホールド回路50を備える。詳しくは、演算増幅器OP51の非反転入力端子は、上記対数圧縮回路40の出力端子に接続されており、上記湿度センサ素子20の、対数圧縮された出力が入力される。また、演算増幅器OP51の反転入力端子は、ダイオードD52を介して、演算増幅器OP51の出力端子に接続されており、演算増幅器OP51の反転入力端子は、コンデンサC53を介して接地されている。このように構成されたピークホールド回路50を介することで、湿度センサ素子20の、対数圧縮された出力は、直流化されることになる。なお、こうしたピークホールド回路50についても公知であるため、これ以上の詳しい説明を割愛する。
また、抵抗式湿度センサ1は、図1に示すように、抵抗器R61及びR62、ダイオードD63及びD64、並びに、コンデンサC65によって構成され、上記ピークホールド回路50の後段に接続された温度補償回路60を備える。詳しくは、図1に示すように、抵抗器R61及びR62並びにダイオードD63及びD64は、ピークホールド回路50の後段に直列接続されており、このうちの抵抗器R61とR62との接続点にコンデンサC65が並列接続されている。そしてダイオードD64及びコンデンサC65は接地されている。このように構成された温度補償回路60を介することで、ピークホールド回路50の出力電圧に対し、温度補償がなされる。なお、こうした温度補償回路60についても公知であるため、これ以上の詳しい説明を割愛する。
また、抵抗式湿度センサ1は、図1に示すように、上記温度補償回路60の後段に、トランジスタ(切替回路)70並びに(第2)増幅回路80及び(第1)増幅回路90を備えている。
このうち、トランジスタ70としては、例えばPNPトランジスタが採用されており、このトランジスタ70のベース端子及びエミッタ端子は、上記温度補償回路60の出力端子と増幅回路80の入力端子とを接続する線路に接続されている。また、トランジスタ70のコレクタ端子は、増幅回路90の入力端子に接続されている。なお、切替回路として例えばPNPトランジスタを採用したが、これに限らない。要は、増幅回路80及び90を切り替えることができればよい。
また、増幅回路80は、図1に示すように、駆動電源Vcc、演算増幅器OP81並びに抵抗器R82〜R85によって構成されている。このうち、抵抗器R82及びR83は、駆動電源に直列に接続されており、これら抵抗器R82と抵抗器R83との接続点には、抵抗器R84及び抵抗器R85が直列接続されている。演算増幅器OP81の非反転入力端子は、上記温度補償回路60の出力端子に接続されている。演算増幅器OP81の反転入力端子は、抵抗器R84と抵抗器R85との接続点に接続されており、当該演算増幅器OP81の出力端子に抵抗器R85を介して接続されている。なお、抵抗器R82〜R85の抵抗値は、所定相対湿度(例えば「30%」)よりも低い相対湿度を検出するための第2増幅率となるように、それぞれ設定されている。
同様に、増幅回路90は、図1に示すように、駆動電源Vcc、演算増幅器OP91並びに抵抗器R92〜R95によって構成されている。このうち、抵抗器R92及びR93は、駆動電源に直列に接続されており、これら抵抗器R92と抵抗器R93との接続点には、抵抗器R94及び抵抗器R95が直列接続されている。演算増幅器OP91の非反転入力端子は、上記トランジスタ70を介して上記温度補償回路60の出力端子に接続されている。演算増幅器OP91の反転入力端子は、抵抗器R94と抵抗器R95との接続点に接続されており、当該演算増幅器OP91の出力端子に抵抗器R95を介して接続されている。なお、抵抗器R92〜R95の抵抗値は、所定相対湿度(例えば「30%」)よりも高い相対湿度を検出するための第1増幅率となるように、それぞれ設定されている。
ちなみに、図2に示すように、本実施の形態で採用する湿度センサ素子20の検出可能な相対湿度は「10%RH〜90%RH」であり、上記所定相対湿度として、検出可能な最高相対湿度(「90%RH」)を起点として低い相対湿度に向けて相対湿度を変化させるときの、湿度センサ素子20の出力の変化度合と、検出可能な最低相対湿度(「10%RH」)を起点として高い相対湿度に向けて相対湿度を変化させるときの、湿度センサ素子20の出力の変化度合とが略一致する相対湿度(「30%RH」)を採用している。
以上のように構成されたトランジスタ70並びに増幅回路80及び増幅回路90は、次のように動作する。
まず、雰囲気の相対湿度が「30%」を超える高湿であるとき、温度補償回路60の出力電圧は、閾値電圧(例えば「2.1V」)以上となる。このとき、トランジスタ70はオンとなるため、上記温度補償回路60の出力端子は、上記増幅回路90の入力端子と導通する。抵抗器R92〜95の抵抗値は既述したように設定されているため、図2に曲線C1として示していた相対湿度−出力電圧特性は、同じく図2に直線S11として示す相対湿度−出力電圧特性に補正されることになる。すなわち、出力電圧は、相対湿度と直線状の関係に補正されることになる。
一方、雰囲気の相対湿度が「30%」に満たない低湿であるとき、温度補償回路60の出力電圧は、上記閾値電圧に満たない。このとき、トランジスタ70はオフとなるため、上記温度補償回路60の出力端子は、上記増幅回路80の入力端子と導通する。抵抗器R82〜85の抵抗値は既述したように設定されているため、図2に曲線C1として示していた相対湿度−出力電圧特性は、同じく図2に直線S12として示す相対湿度−出力電圧特性に補正されることになる。すなわち、出力電圧は、相対湿度と直線状の関係に補正されることになる。
このように、本実施の形態では、上記曲線C1状であった相対湿度−出力電圧の関係は、高湿領域においては上記直線S11状に、低湿領域においては上記直線S12状に、それぞれ補正されることになる。すなわち、単純な一次式を通じて、当該抵抗式湿度センサ1の出力を雰囲気の相対湿度に換算することができるようになる。したがって、背景技術の欄に記載した従来技術では必要とされていた対応マップは不要となり、対応マップを割愛することができるようになる。さらに、情報量の大きい対応マップを参照しないため、当該抵抗式湿度センサ1の出力を相対湿度に換算するに際し必要とされた演算量を低減することができるようになり、ひいては、当該抵抗式湿度センサ1の出力を相対湿度に容易に換算することができるようになる。
なお、本発明にかかる抵抗式湿度センサは、上記実施の形態にて例示した構成に限定されるものではなく、同実施の形態を適宜変更した例えば次の形態として実施することもできる。
上記実施の形態では、上記所定湿度として、例えば「30%RH」を採用したが、これに限らず任意である。ちなみに、湿度センサ素子20の検出可能な相対湿度領域を既述したように分割することにより、湿度センサ素子の「相対湿度−出力電圧」特性を2つの直線で精度良く近似することができるようになる。
また、上記実施の形態(変形例を含む)では、湿度センサ素子20の検出可能な相対湿度範囲を2分割し、これら区分した領域ごとに、湿度センサ素子20の出力電圧を雰囲気の相対湿度に対して直線状に関係付けることとしたが、これに限らない。他に例えば、図2に直線S11及びS13として示すように、湿度センサ素子20の検出可能な相対湿度全範囲にわたって、湿度センサ素子20の出力電圧を雰囲気の相対湿度に対して一直線状に関係付けることとしてもよい。
また、上記実施の形態(変形例を含む)では、湿度センサ素子20の検出可能な相対湿度範囲(「20%RH〜90%RH」)を、低湿度領域(「20%RH〜30%RH」)及び高湿度領域(「20%RH〜90%RH」)に2分割していたが、そうした区分数についても、2分割に限らず任意である。
上記実施の形態(変形例を含む)では、当該抵抗式湿度センサ1を、自動車の車室内の温度を制御する空調システムに適用し、自動車の車室内の湿度を検出することとしたが、適用先は自動車に限らない。その他、電車や飛行機など、その適用範囲は広く、様々な移動体に搭載して有効である。
1…抵抗式湿度センサ、10…発振回路、20…湿度センサ素子、30…基準電圧生成回路、R31〜R33…抵抗器、40…対数圧縮回路、OP41…演算増幅器、D42、D43…ダイオード、50…ピークホールド回路、OP51…演算増幅器、D52…ダイオード、C53…コンデンサ、60…温度補償回路、R61、R62…抵抗器、D63、D64…ダイオード、C65…コンデンサ、70…スイッチング素子(切替回路)、80…(第2)増幅回路、OP81…演算増幅、R82〜R85…抵抗器、90…(第1)増幅回路、OP91…演算増幅器、R92〜R95…抵抗器。
Claims (5)
- 雰囲気の相対湿度が高くなるにつれてインピーダンスの増大度合が小さくなるとともに、雰囲気の相対湿度が低くなるにつれてインピーダンスの減少度合が大きくなる態様にて、インピーダンスが相対湿度に応じて変化する湿度センサ素子と、該湿度センサ素子の出力を処理する処理回路とを備える抵抗式湿度センサであって、
前記処理回路は、前記湿度センサ素子を通じて検出可能な相対湿度の範囲を複数の領域に区分し、これら区分された複数の領域に対応した所定増幅率にて前記湿度センサ素子の出力を増幅する複数の増幅器と、前記複数の領域に応じてこれら複数の増幅器を切り替える切替回路とを含み、
雰囲気の相対湿度と、切り替えられた増幅器にて増幅された前記湿度センサ素子の出力とは、区分された領域ごとに、直線状に関係付けられていることを特徴とする抵抗式湿度センサ。 - 前記雰囲気の相対湿度と、切り替えられた増幅器にて増幅された前記湿度センサ素子の出力とは、前記湿度センサ素子を通じて検出可能な相対湿度の全領域において、一直線状に関係付けられていることを特徴とする請求項1に記載の抵抗式湿度センサ。
- 前記処理回路は、所定相対湿度よりも高い相対湿度を検出するための第1増幅率にて前記湿度センサ素子の出力を増幅する第1増幅器と、前記所定相対湿度よりも低い相対湿度を検出するための第2増幅率にて前記湿度センサ素子の出力を増幅する第2増幅器と、これら第1及び第2増幅器を切り替える切替回路とを含むことを特徴とする請求項1または2に記載の抵抗式湿度センサ。
- 前記所定相対湿度は、前記雰囲気の相対湿度が、前記湿度センサ素子の検出可能な相対湿度のうち最も高い相対湿度を起点として低い相対湿度に向けて変化するときの、前記湿度センサ素子の出力の変化度合と、前記雰囲気の相対湿度が、前記湿度センサ素子の検出可能な相対湿度のうち最も低い相対湿度を起点として高い相対湿度に向けて変化するときの、前記湿度センサ素子の出力の変化度合とが略一致する相対湿度である請求項3に記載の抵抗式湿度センサ。
- 当該抵抗式湿度センサは、自動車の車室内の温度を制御する空調システムに適用され、前記自動車の車室内の湿度を検出することを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の抵抗式湿度センサ。
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