JP2008309114A - 回転・往復動装置 - Google Patents

回転・往復動装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2008309114A
JP2008309114A JP2007159464A JP2007159464A JP2008309114A JP 2008309114 A JP2008309114 A JP 2008309114A JP 2007159464 A JP2007159464 A JP 2007159464A JP 2007159464 A JP2007159464 A JP 2007159464A JP 2008309114 A JP2008309114 A JP 2008309114A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
crankshaft
crankshafts
connecting rod
pistons
connecting rods
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2007159464A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4709184B2 (ja
Inventor
Makoto Takeuchi
誠 竹内
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
SAKUSHIYON GAS KIKAN SEISAKUSH
SAKUSHIYON GAS KIKAN SEISAKUSHO KK
Original Assignee
SAKUSHIYON GAS KIKAN SEISAKUSH
SAKUSHIYON GAS KIKAN SEISAKUSHO KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by SAKUSHIYON GAS KIKAN SEISAKUSH, SAKUSHIYON GAS KIKAN SEISAKUSHO KK filed Critical SAKUSHIYON GAS KIKAN SEISAKUSH
Priority to JP2007159464A priority Critical patent/JP4709184B2/ja
Publication of JP2008309114A publication Critical patent/JP2008309114A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4709184B2 publication Critical patent/JP4709184B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Compressor (AREA)
  • Compressors, Vaccum Pumps And Other Relevant Systems (AREA)

Abstract

【課題】2本のクランク軸相互を連結する連結機構部を潤滑する潤滑油の、クランク機構部側のガスへの混入を防止する。
【解決手段】互いに平行な2本のクランク軸3,5を互いに逆方向かつ1対1の回転比率となるように、ギア29,31により回転可能に連結する。このギア29,31を収容したギア室11と、クランク機構を備えるクランク室9とを、隔壁13を隔てて互いに密閉状態とし、ギア室11には潤滑油32に収納する。
【選択図】図2

Description

本発明は、回転可能なクランク軸と往復移動可能なピストンとをコネクティングロッドにより連結して構成した回転・往復動装置に関する。
コンプレッサやエンジンなどに広く用いられているクランク軸とコネクティングロッドおよび、シリンダとピストンによる回転・往復動装置は、運動する各部の不釣合い慣性力により振動が発生する。このような振動を抑えた回転・往復動装置が、例えば下記特許文献1に記載されている。
この回転・往復動装置は、互いに平行に配置した2本のクランク軸を1対1の回転比率で互いに逆方向に回転させ、かつ各クランク軸にコネクティングロッドを介して連結した各ピストンを、対向ピストンとして同一直線上を完全対称的に往復運動するように構成している。
特公平3−57310号公報
ところで、上記した従来の回転・往復動装置にあっては、2本のクランク軸を互いに逆方向に回転させるために、2本のクランク軸にそれぞれ設けたギア同士を噛み合わせている。このため、ギアの噛み合い部に対しては潤滑する必要があるから、これらギアの噛み合い部とクランク機構部とをクランクケース内に収容し、このクランクケース内に潤滑油を収納する必要がある。
ところが、回転・往復動装置をコンプレッサとして使用する際に、ピストンによって圧縮するガスとしてクリーンさが要求される場合には、上記したクランクケース内の潤滑油が圧縮ガスに混入してクリーンなガスが得られず、コンプレッサとして信頼性の低下を招く。
そこで、本発明は、2本のクランク軸相互を連結する連結機構部を潤滑する潤滑油の、クランク機構部側のガスへの混入を防止することを目的としている。
本発明は、回転可能なクランク軸と往復移動可能なピストンとをコネクティングロッドにより連結して構成した回転・往復動装置において、互いに平行に配置した2本のクランク軸を互いに逆方向かつ1対1の回転比率で回転するよう連結機構で互いに連結し、前記2本のクランク軸にそれぞれ少なくとも1組の互いに対向して往復移動するピストンを、前記2本のクランク軸の配列方向と直交する方向に向けてコネクティングロッドを介して連結し、前記2本のクランク軸に連結したそれぞれのコネクティングロッドの運動軌跡面を、2本のクランク軸相互間でクランク軸と直交する方向の同一平面上に設定し、前記連結機構を備えた連結機構部と前記コネクティングロッドを備えた回転往復機構部とを隔壁を隔てて互いに別々の空間内に収容したことを最も主要な特徴とする。
本発明によれば、連結機構を備えた連結機構部とコネクティングロッドを備えた回転往復機構部とを隔壁を隔てて互いに別々の空間内に収容したので、2本のクランク軸相互を連結する連結機構部を潤滑する潤滑油の、クランク機構部側のガスへの混入を防止することができる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づき説明する。
図1は、本発明の第1の施形態に係わる回転・往復動装置の回転往復機構部における縦断面図、図2は、図1のA−A断面図である。ここでの回転・往復動装置は、図2に示すモータ1によって駆動するコンプレッサであり、モータ1によって回転駆動されるクランク軸3と平行にクランク軸5を配置している。
上記した各クランク軸3,5はクランクケース7内に収容され、クランクケース7は、図2に示すように、クランク軸3,5の軸方向に沿って、モータ1側の空間としてのクランク室9とモータ1と反対側の空間としてのギア室11とを密閉状態で隔てる隔壁13を備えている。
クランク軸3は、モータ1側の端部が、クランクケース7のモータ1側の一方の端壁7aに形成した開口7bを塞ぐ端板15に、ベアリング17およびシール材18を介して回転可能に支持されるとともに、モータ1と反対側の端部が、クランクケース7の他方の端壁7cにベアリング19を介して回転可能に支持されている。また、このクランク軸3は、前記した隔壁13の貫通孔13aを貫通しており、この貫通孔13aとクランク軸3との間は、シール材21により密封された状態としてクランク軸3が回転可能となっている。
一方、クランク軸5は、モータ1側の端部が、クランクケース7のモータ1側の一方の端壁7aにベアリング23を介して回転可能に支持されるとともに、モータ1と反対側の端部が、クランクケース7の他方の端壁7cにベアリング25を介して回転可能に支持されている。また、このクランク軸5は、前記した隔壁13の貫通孔13bを貫通しており、この貫通孔13bとクランク軸3との間は、シール材27により密封された状態としてクランク軸5が回転可能となっている。
そして、ギア室11における各クランク軸3,5には、連結機構としての互いに噛み合うギア29,31を装着し、クランク軸5のギア31と端壁7cとの間には、フライホイール33を取り付けている。したがって、各クランク軸3,5は、モータ1の駆動によって互いに逆方向に回転し、またこれら各クランク軸3,5は1対1の回転比率で回転するものとする。
上記したギア室11の下部には、ギア29,31相互の噛み合い部を潤滑するための潤滑油32を収納している。
また、クランク室9におけるクランク軸3には、互いに対向して往復移動する1組のピストン35,37を、2本のクランク軸3,5の配列方向(図1中で上下方向)と直交する方向(図1中で左右方向)に向けて、コネクティングロッド39,41を介して連結している。すなわち、コネクティングロッド39,41の各大端部39a,41aを、クランクピン43,45によってクランク軸3に回転可能に連結する一方、コネクティングロッド39,41の各小端部39b,41bを、ピストンピン47,49によってピストン35,37に回転可能に連結する。
同様にして、クランク室9におけるクランク軸5には、互いに対向して往復移動する1組のピストン51,53を、2本のクランク軸3,5の配列方向(図1中で上下方向)と直交する方向(図1中で左右方向)に向けて、コネクティングロッド55,57を介して連結している。すなわち、コネクティングロッド55,57の各大端部55a,57aを、クランクピン59,61によってクランク軸5に回転可能に連結する一方、コネクティングロッド55,57の各小端部55b,57bを、ピストンピン63,65によってピストン51,53に回転可能に連結する。
そして、上記した各ピストン35,37および51,53は、シリンダ67,69および71,73にそれぞれ移動可能に収容され、これら各シリンダ67,69および71,73は、前記したクランクケース7に装着されるシリンダブロック75および77にそれぞれ形成されている。
また、上記したシリンダブロック75および77のクランクケース7と反対側の端部には、シリンダヘッド79,81をそれぞれ装着している。
なお、本実施形態のコンプレッサでは、図1中で左側のピストン35,51の断面積を大きくして1段目の圧縮動作を行い、同右側のピストン37,53の断面積を小さくして2段目の圧縮動作を行っている。これら圧縮動作によって作動する吸入弁や吐出弁ならびに吸入通路や吐出通路などは省略している。
上記した2本のクランク軸3,5相互間では、クランク軸3側における図1中で左側の一方側のコネクティングロッド39の運動軌跡面と、クランク軸5側における図1中で右側の他方側のコネクティングロッド57の運動軌跡面とが、クランク軸3,5に直交する図1中で紙面に平行な同一平面P上となるよう設定している。
同様にして、2本のクランク軸3,5相互間では、クランク軸3側における図1中で右側の他方側のコネクティングロッド41の運動軌跡面と、クランク軸5側における図1中で左側の一方側のコネクティングロッド55の運動軌跡面とが、クランク軸3,5に直交する図1中で紙面に平行な同一平面Q上となるよう設定している。
なお、図1では、コネクティングロッド39,57がコネクティングロッド41,55に対して紙面表側に位置している。したがって、上記コネクティングロッド39,57に連結されるピストン35,53は、コネクティングロッド41,55に連結されるピストン37,51に対し、図1中で紙面表側となるようずれた位置となる。
このように構成した回転・往復動装置では、互いに同一平面P上に運動軌跡面が位置する各コネクティングロッド39,57の大端部39a,57aが、ピストン35,53の上死点に対し共に90度もしくは270度の位置にあるときに、小端部39b,57bが互いに対称的に同一方向に移動するよう設定している。
すなわち、図1の状態から矢印A,Bで示すように各クランク軸3,5が互いに逆方向に回転すると、ピストン35とピストン53は、いずれも下死点に向かって互いに接近する方向に対称的に移動する。
同様にして、互いに同一平面Q上に運動軌跡面が位置する各コネクティングロッド41,55の大端部41a,55aが、ピストン37,51の上死点に対し共に90度もしくは270度の位置にあるときに、小端部41b,55bが互いに対称的に同一方向に移動するよう設定している。
すなわち、図1の状態から矢印A,Bで示すように各クランク軸3,5が互いに逆方向に回転すると、ピストン37とピストン51は、いずれも下死点に向かって互いに接近する方向に対称的に移動する。
つまり、本実施形態では、クランク軸3に設けたピストン35,37と、クランク軸5に設けたピストン51,53とは、互いに対称的に往復移動を行う。
なお、図1では、一例として、コネクティングロッド39,57の大端部39a,57aが、ピストン35,53の上死点に対し共に90度の位置にある状態を示し、コネクティングロッド41,55の大端部41a,55aが、ピストン37,51の上死点に対し90度の位置にある状態を示している。
ところで、ピストンを対向配置したクランク機構の残留不釣合い力は、クランク軸方向に一定距離ずれたコネクティングロッドの小端部とピストンの往復動による垂直軸(クランク軸に直交する図1中で上下方向の軸)回りのモーメントと、ピストンに掛かる圧力変化に起因するクランク軸回りのモーメントであるが、本実施形態では、2本のクランク軸3,5を互いに逆方向に回転させているので、2本のクランク軸3,5のクランク軸回りのモーメントを相殺し、振動を抑えることができる。
また、クランク軸3側における一方側のコネクティングロッド39の運動軌跡面と、クランク軸5側における他方側のコネクティングロッド57の運動軌跡面とが、クランク軸3,5に直交する同一平面P上に位置して、これら各コネクティングロッド39,57に連結するピストン35,53が互いに同一方向(図1中での移動方向としては互いに逆方向)、つまりピストン35が上死点に向かうときにはピストン53も上死点に向かうように互いに対称的に移動するので、ピストン35,53の移動による前記した垂直軸回りのモーメントは相殺され、振動を抑えることができる。
同様にして、クランク軸3側における他方側のコネクティングロッド41の運動軌跡面と、クランク軸5側における一方側のコネクティングロッド55の運動軌跡面とが、クランク軸3,5に直交する同一平面Q上に位置して、これら各コネクティングロッド41,55に連結するピストン37,51が互いに同一方向(図1中での移動方向としては互いに逆方向)、つまりピストン37が上死点に向かうときにはピストン51も上死点に向かうように移動するので、ピストン37,51の移動による垂直軸回りのモーメントは相殺され、振動を抑えることができる。
このように、本実施形態では、クランク機構における残留不釣合い力を解消して振動を効果的に抑制することができる。
また、下部のクランク軸3にモータ1を連結しているが、一方上部のクランク軸5にはフライホイール33を設けて上下のクランク軸3,5で慣性モーメントのバランスをとっているので、振動抑制効果がさらに向上する。
そして、上記したような振動抑制効果を備える本実施形態の回転・往復動装置は、2本のクランク軸3,5相互を連結機構であるギア29,31により互いに連結する連結機構部と、コネクティングロッド39,41および55,57を備える回転往復機構部とを、隔壁13を隔てて互いに密閉状態として、ギア室11とクランク室9とにそれぞれ別々に収容している。
このため、ギア室11内に潤滑油32を収納してギア29,31を潤滑しつつ、この潤滑油32のクランク室9への浸入を防止でき、したがって、例えば汚れを嫌うクリーンなガスを圧縮するコンプレッサに好適に利用できる。
図3,図4は、本発明の第2の実施形態を示す、前記図1,図2に対応する断面図である。第2の実施形態は、2本のクランク軸3,5相互間では、クランク軸3側における図3中で左側の一方側のコネクティングロッド39の運動軌跡面と、クランク軸5側における図3中で左側の一方側のコネクティングロッド55の運動軌跡面とが、クランク軸3,5に直交する図3中で紙面に平行な同一平面R上となるよう設定している。
同様にして、2本のクランク軸3,5相互間では、クランク軸3側における図3中で右側の他方側のコネクティングロッド41の運動軌跡面と、クランク軸5側における図3中で右側の他方側のコネクティングロッド57の運動軌跡面とが、クランク軸3,5に直交する図3中で紙面に平行な同一平面S上となるよう設定している。
なお、図3では、コネクティングロッド39,55がコネクティングロッド41,57に対して紙面裏側に位置している。したがって、上記コネクティングロッド39,55に連結されるピストン35,51は、コネクティングロッド41,57に連結されるピストン37,53に対し、図3中で紙面裏側となるようずれた位置となる。
このように構成した回転・往復動装置では、互いに同一平面R上に運動軌跡面が位置する各コネクティングロッド39,55の大端部39a,55aが、ピストン35,51の上死点に対し共に90度もしくは270度の位置にあるときに、小端部39b,55bが互いに逆方向に移動するよう設定している。
すなわち、図3の状態から矢印A,Bで示すように各クランク軸3,5が互いに逆方向に回転すると、ピストン35は上死点に向かう一方、ピストン51は下死点に向かって移動する。
同様にして、互いに同一平面S上に運動軌跡面が位置する各コネクティングロッド41,57の大端部41a,57aが、ピストン37,53の上死点に対し共に90度もしくは270度の位置にあるときに、小端部41b,57bが互いに逆方向に移動するよう設定している。
すなわち、図3の状態から矢印A,Bで示すように各クランク軸3,5が互いに逆方向に回転すると、ピストン37は上死点に向かう一方、ピストン53は下死点に向かって移動する。
つまり、本実施形態では、クランク軸3に設けたピストン35,37と、クランク軸5に設けたピストン51,53とは、一方が上死点に向かうときに他方が下死点に向かうように、互いに逆方向の運動を行うことになる。
なお、図3では、図1と同様に一例として、コネクティングロッド39,41の大端部39a,41aが、ピストン35,37の上死点に対し共に270度の位置にある状態を示し、コネクティングロッド55,57の大端部55a,57aが、ピストン51,53の上死点に共に対し90度の位置にある状態を示している。
この実施形態においても、第1の実施形態と同様に、2本のクランク軸3,5を互いに逆方向に回転させているので、2本のクランク軸3,5のクランク軸回りのモーメントを相殺し、振動を抑えることができる。
また、クランク軸3側における一方側のコネクティングロッド39の運動軌跡面と、クランク軸5側における一方側のコネクティングロッド55の運動軌跡面とが、クランク軸3,5に直交する同一平面R上に位置して、これら各コネクティングロッド39,55に連結するピストン35,51が互いに逆方向、つまりピストン35が上死点に向かうときにはピストン51が下死点に向かうように移動するので、コネクティングロッド39,55とピストン35,51の移動による垂直軸回りのモーメントは相殺され、振動を抑えることができる。
同様にして、クランク軸3側における他方側のコネクティングロッド41の運動軌跡面と、クランク軸5側における他方側のコネクティングロッド57の運動軌跡面とが、クランク軸3,5に直交する同一平面S上に位置して、これら各コネクティングロッド41,57に連結するピストン37,53が互いに逆方向、つまりピストン37が上死点に向かうときにはピストン51が下死点に向かうように移動するので、コネクティングロッド41,57とピストン37,53の移動による垂直軸回りの移動によるモーメントは相殺され、振動を抑えることができる。
このように、本実施形態においても、クランク機構における残留不釣合い力を解消して振動を効果的に抑制することができる。
そして、上記したような振動抑制効果を備える本実施形態の回転・往復動装置においても、2本のクランク軸3,5相互を連結機構であるギア29,31により互いに連結する連結機構部と、コネクティングロッド39,41および55,57を備える回転往復機構部とを、隔壁13を隔てて互いに密閉状態として、ギア室11とクランク室9とにそれぞれ別々に収容している。
このため、ギア室11内に潤滑油32を収納してギア29,31を潤滑しつつ、この潤滑油32のクランク室9への浸入を防止でき、したがって、例えば汚れを嫌うクリーンなガスを圧縮するコンプレッサに好適に利用できる。
なお、上記した各実施形態では、各クランク軸3および5に1組ずつのピストン35,37および51,53を設けたが、2組ずつ以上設けてもよい。
図5は、本発明の第3の実施形態を示す回転・往復動装置の平面断面図である。なお、図5では、図1,2に示す第1の実施形態と同一の構成部分については同一の符号を付してある。第3の実施形態は、互いに平行な2本のクランク軸3,5を鉛直方向に向けて配置し、この2本のクランク軸3,5の配列方向(図5中で左右方向)と同一方向の両外側において、互いに対向して往復移動するピストン83,85を、シリンダブロック75,77に形成してあるシリンダ87,89内に移動可能に配置している。
上記したピストン83,85とクランク軸3,5とはコネクティングロッド91,93によってそれぞれ連結している。すなわち、コネクティングロッド91,93の各大端部91a,93aはクランク軸3,5に回転可能に連結し、同小端部91b,93bはピストン83,85に回転可能に連結する。なお、95,97はクランクピン、99,101はピストンピンである。
そして、本実施形態では、クランク軸3側のコネクティングロッド91の運動軌跡面と、クランク軸5側のコネクティングロッド93の運動軌跡面とが、クランク軸3,5に直交する(図5中で紙面に直交する)同一平面T上となるよう設定している。
また、本実施形態においても、クランク室9と、ギア29,31を有するギア室11とを隔壁13を隔てて互いに別々の空間に収容し、ギア室11の底部に潤滑油32を収納している。
上記した構成による第3の実施形態においても、クランク軸3側のコネクティングロッド91の運動軌跡面と、クランク軸5側のコネクティングロッド93の運動軌跡面とが、クランク軸3,5に直交する同一平面T上に位置して、これら各コネクティングロッド91,93に連結するピストン83,85が互いに同一方向(図5中での移動方向としては互いに逆方向)、つまりピストン83が上死点に向かうときにはピストン85も上死点に向かうように互いに対称的に移動するので、コネクティングロッド91,93およびピストン83,85の移動による垂直軸回りのモーメントは相殺され、振動を抑えることができる。
そして、上記したような振動抑制効果を備える本実施形態の回転・往復動装置においても、2本のクランク軸3,5相互を連結機構であるギア29,31で互いに連結し、この連結機構部と、コネクティングロッド91,93を備える回転往復機構部とを、隔壁13を隔てて互いに密閉状態としてクランクケース7内のギア室11とクランク室9とに別々に収容している。
このため、ギア室11内に潤滑油32を収納してギア29,31を潤滑しつつ、この潤滑油32のクランク室9への浸入を防止でき、したがって、例えば汚れを嫌うクリーンなガスを圧縮するコンプレッサに好適に利用できる。
図6は、本発明の第4の実施形態を示す回転・往復動装置の断面図である。この実施形態は、図5における隔壁13の鉛直方向上部に、クランク室9とギア室11とを連通する連通路13cを設けている。その他の構成は図5と同様である。
ところで、上記したコンプレッサにおいては、ピストン83,85を往復動させるクランク機構を備えたクランク室9は、前記図5に示した第3の実施形態のように隔壁13によってギア室11との間を密閉状態としている場合には、通常ギア室11に対して高圧となる。したがって、この高圧に耐えられるようにシール材21,27を強固なものとする必要があり、その分コストアップを招く。
しかしながら、本実施形態では、隔壁13にクランク室9とギア室11とを連通する連通路13cを設けているので、クランク室9とギア室11との間で圧力差がなくなり、上記したシール材21,27を強固なものとする必要がなく、コストアップを抑えることができる。
しかも、上記した連通路13cは、ギア室11内に収納してある潤滑油32から離れた上部に位置しているので、潤滑油32のクランク室9への浸入を防止することができる。
また、図示していないが、図6の構成で例えば連通路13cのギア室11側の開口を覆うような遮蔽板を設けることで、潤滑油32のクランク室9への浸入をより確実に防止することができる。
さらに、上記した連通路13cに、潤滑油32を捕捉してガスの通過を許容する油分捕捉フィルタを設けることで、潤滑油32のクランク室9への浸入をより確実に防止することができる。
なお、図6に示した第4の実施形態における連通路13cを、図2,図4に示した第1,第2の各実施形態の隔壁13に設けてもよい。この際、連通路13cは図6と同様に潤滑油32と反対の図2,図4中で上部に設ける。これにより、シール材21,27を強固なものとすることなく、潤滑油32のクランク室9への浸入を防止することができる。
なお、上記した各実施形態では、連結機構としてギア29,31を使用したが、チェーンによってクランク軸3,5相互を連結してもよい。ただしこの場合には、クランク軸3,5を互いに逆方向に回転させるための機構が別途必要となる。
本発明の第1の施形態に係わる回転・往復動装置のクランク機構部における縦断面図である。 図1のA−A断面図である。 本発明の第2の施形態に係わる、図1に対応する縦断面図である。 本発明の第2の施形態に係わる、図2に対応する断面図である。 本発明の第3の実施形態を示す回転・往復動装置の平面断面図である。 本発明の第4の実施形態を示す回転・往復動装置の平面断面図である。
符号の説明
3 一方のクランク軸
5 他方のクランク軸
9 クランク室(空間)
11 ギア室(空間)
13 隔壁
13c クランク室とギア室とを連通する連通路
29,31 ギア(連結機構)
35,37 一方のクランク軸に設けた1組のピストン
39 一方のクランク軸に設けた一方側のコネクティングロッド
41 一方のクランク軸に設けた他方側のコネクティングロッド
51,53 他方のクランク軸に設けた1組のピストン
55 他方のクランク軸に設けた一方側のコネクティングロッド
57 他方のクランク軸に設けた他方側のコネクティングロッド
83,85 ピストン
91,93 コネクティングロッド
P,Q,R,S,T 同一平面

Claims (10)

  1. 回転可能なクランク軸と往復移動可能なピストンとをコネクティングロッドにより連結して構成した回転・往復動装置において、互いに平行に配置した2本のクランク軸を互いに逆方向かつ1対1の回転比率で回転するよう連結機構で互いに連結し、前記2本のクランク軸にそれぞれ少なくとも1組の互いに対向して往復移動するピストンを、前記2本のクランク軸の配列方向と直交する方向に向けてコネクティングロッドを介して連結し、前記2本のクランク軸に連結したそれぞれのコネクティングロッドの運動軌跡面を、2本のクランク軸相互間でクランク軸と直交する方向の同一平面上に設定し、前記連結機構を備えた連結機構部と前記コネクティングロッドを備えた回転往復機構部とを隔壁を隔てて互いに別々の空間内に収容したことを特徴とする回転・往復動装置。
  2. 前記2本のクランク軸のうち一方のクランク軸の前記1組のピストンの一方側のコネクティングロッドの運動軌跡面と、他方のクランク軸の前記1組のピストンの他方側のコネクティングロッドの運動軌跡面とを、前記クランク軸と直交する方向の同一平面上に設定するとともに、前記一方のクランク軸の前記1組のピストンの他方側のコネクティングロッドの運動軌跡面と、他方のクランク軸の前記1組のピストンの一方側のコネクティングロッドの運動軌跡面とを、前記クランク軸と直交する方向の同一平面上に配置したことを特徴とする請求項1に記載の回転・往復動装置。
  3. 前記クランク軸と直交する方向の同一平面上に前記コネクティングロッドの運動軌跡面を設定した2つのコネクティングロッドの大端部がピストン上死点に対し共に90度もしくは270度の位置でピストンが互いに同一のストローク位置となるよう設定し、この設定状態で前記運動軌跡面を同一平面上とした各コネクティングロッドの小端部が互いに同一方向に対称的に移動するよう設定したことを特徴とする請求項2に記載の回転・往復動装置。
  4. 前記2本のクランク軸のうち一方のクランク軸の前記1組のピストンの一方側のコネクティングロッドの運動軌跡面と、他方のクランク軸の前記1組のピストンの一方側のコネクティングロッドの運動軌跡面とを、前記クランク軸と直交する方向の同一平面上に設定するとともに、前記一方のクランク軸の前記1組のピストンの他方側のコネクティングロッドの運動軌跡面と、他方のクランク軸の前記1組のピストンの他方側のコネクティングロッドの運動軌跡面とを、前記クランク軸と直交する方向の同一平面上に配置したことを特徴とする請求項1に記載の回転・往復動装置。
  5. 前記クランク軸と直交する方向の同一平面上に前記コネクティングロッドの運動軌跡面を設定した2つのコネクティングロッドの大端部がピストン上死点に対し共に90度もしくは270度の位置でピストンが互いに同一のストローク位置となるよう設定し、この設定状態で前記運動軌跡面を同一平面上とした各コネクティングロッドの小端部が互いに逆方向に非対称的に移動するよう設定したことを特徴とする請求項4に記載の回転・往復動装置。
  6. 回転可能なクランク軸と往復移動可能なピストンとをコネクティングロッドにより連結して構成した回転・往復動装置において、互いに平行に配置した2本のクランク軸を互いに逆方向かつ1対1の回転比率で回転するよう連結機構で互いに連結し、前記2本のクランク軸にそれぞれ対向して往復移動するピストンを、前記2本のクランク軸の配列方向と同一方向に向けてコネクティングロッドを介して連結し、前記2本のクランク軸に連結したそれぞれのコネクティングロッドの運動軌跡面を、2本のクランク軸相互間でクランク軸と直交する方向の同一平面上に設定し、前記連結機構を備えた連結機構部と前記コネクティングロッドを備えた回転往復機構部とを隔壁を隔てて互いに別々の空間内に収容したことを特徴とする回転・往復動装置。
  7. 前記別々の空間相互を、前記隔壁を隔てて互いに密閉状態としたことを特徴とする請求項1ないし6のいずれか1項に記載の回転・往復動装置。
  8. 前記別々の空間相互を連通する連通路を設け、この連通路を、前記連結機構部を収容する前記空間の底部に収納した潤滑油に対し、該潤滑油を収納した空間内で反対側の離れた位置に配置したことを特徴とする請求項1ないし6のいずれか1項に記載の回転・往復動装置。
  9. 前記別々の空間相互を連通する連通路を設け、この連通路に油分捕捉フィルタを設けたことを特徴とする請求項1ないし6,8のいずれか1項に記載の回転・往復動装置。
  10. 前記連結機構部を収容する前記空間を鉛直方向下部に、前記回転往復機構部を収容する前記空間を鉛直方向上部に配置したことを特徴とする請求項1ないし9のいずれか1項に記載の回転・往復動装置。
JP2007159464A 2007-06-15 2007-06-15 回転・往復動装置 Active JP4709184B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007159464A JP4709184B2 (ja) 2007-06-15 2007-06-15 回転・往復動装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007159464A JP4709184B2 (ja) 2007-06-15 2007-06-15 回転・往復動装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2008309114A true JP2008309114A (ja) 2008-12-25
JP4709184B2 JP4709184B2 (ja) 2011-06-22

Family

ID=40236924

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007159464A Active JP4709184B2 (ja) 2007-06-15 2007-06-15 回転・往復動装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4709184B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
RU221775U1 (ru) * 2023-08-18 2023-11-22 Федеральное государственное бюджетное образовательное учреждение высшего образования "Кубанский государственный технологический университет" (ФГБОУ ВО "КубГТУ") Исполнительный механизм поршневого воздушного компрессора

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS50111705A (ja) * 1973-12-28 1975-09-02
JPS60222574A (ja) * 1984-04-20 1985-11-07 Tokico Ltd 無給油式真空ポンプ
JPS62103495A (ja) * 1985-10-30 1987-05-13 Anretsuto:Kk 高真空用ル−ツブロワ−
JPH0363787A (ja) * 1989-07-31 1991-03-19 Nippon Seiki Co Ltd カウンタ
JPH05202855A (ja) * 1992-01-29 1993-08-10 Matsushita Electric Ind Co Ltd 流体回転装置

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS50111705U (ja) * 1974-02-21 1975-09-11
JPH01315679A (ja) * 1988-06-16 1989-12-20 Sakushiyon Gas Kikan Seisakusho:Kk 無振動クランク装置
JPH0363787U (ja) * 1989-10-26 1991-06-21

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS50111705A (ja) * 1973-12-28 1975-09-02
JPS60222574A (ja) * 1984-04-20 1985-11-07 Tokico Ltd 無給油式真空ポンプ
JPS62103495A (ja) * 1985-10-30 1987-05-13 Anretsuto:Kk 高真空用ル−ツブロワ−
JPH0363787A (ja) * 1989-07-31 1991-03-19 Nippon Seiki Co Ltd カウンタ
JPH05202855A (ja) * 1992-01-29 1993-08-10 Matsushita Electric Ind Co Ltd 流体回転装置

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
RU221775U1 (ru) * 2023-08-18 2023-11-22 Федеральное государственное бюджетное образовательное учреждение высшего образования "Кубанский государственный технологический университет" (ФГБОУ ВО "КубГТУ") Исполнительный механизм поршневого воздушного компрессора

Also Published As

Publication number Publication date
JP4709184B2 (ja) 2011-06-22

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP1659276B1 (en) Variable stroke property engine
JP4858368B2 (ja) エンジンのバランサ装置
US20100154442A1 (en) Portable Refrigerant Recovery Machine
JP2007092536A (ja) 揺動板式圧縮機
JP4435210B2 (ja) 回転・往復動装置
JPH10220547A (ja) 振動の少ない運動変換機構、内燃機関及びレシプロ型圧縮機
WO2012077519A1 (ja) 圧縮機
EP1473451A1 (en) Mass balancing for internal combustion engine
CN102844567A (zh) 流体机械
EP1061232A2 (en) Oscillating rotary piston engine
JP4709184B2 (ja) 回転・往復動装置
JPS63154871A (ja) 密封形圧縮機
JP2008045516A (ja) 低振動の内燃機関又は圧縮装置
JP4430519B2 (ja) ストローク特性可変エンジン
JP6398172B2 (ja) 内燃機関
RU2296241C1 (ru) Поршневой компрессор
JP4327019B2 (ja) 往復圧縮機
JP2012067660A (ja) 多段式圧縮機
JP6295592B2 (ja) 内燃機関
US1415852A (en) Fluid compressor
JPS63246405A (ja) エンジンの潤滑装置
JP3161382U (ja) 冷媒回収機用カム式ポンプ
JP2006002613A (ja) V型2気筒エンジンのバランサ構造
CN112228317A (zh) 一种完全对动式活塞压缩机结构
CN115355289A (zh) 小型导向机构及往复式活塞压缩机

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20091015

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20091201

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100129

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100720

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100903

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20110308

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20110317

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4709184

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250