JP2008308629A - 樹脂組成物 - Google Patents

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俊一 伊藤
Koichi Fujimoto
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Abstract

【課題】本発明は、樹脂および無機フィラーを含有し、高い透過率を有する樹脂組成物を提供することを目的とする。
【解決手段】本発明の樹脂組成物は、樹脂および無機フィラーを含有する樹脂組成物であって、無機フィラーの含有量が、樹脂100重量部に対して0.1〜150重量部であり、かつ無機フィラーの平均比表面積が1.5m2/g以下であることを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、無機フィラーを含有し、高い透明性を有する樹脂組成物に関する。
従来、熱可塑性樹脂や熱硬化性樹脂などの樹脂に無機フィラーを含有させることにより、樹脂の強化あるいは粘度調整を図ることが行われている。
例えば、一般に液晶表示素子や有機EL表示素子用の表示素子基板(特にアクティブマトリックスタイプ)、カラーフィルター基板、太陽電池用基板等としては、ガラス板が広く用いられているが、ガラス板は、割れ易い、曲げられない、比重が大きく軽量化に不向きであるなど問題がある。そこで、近年、その代替としてプラスチック素材が検討されており、無機フィラーを含有させることにより、ガラス板と同等の強度を得ることが可能となっている。
また、液晶ディスプレイ(LCD)等の封止は、紫外線硬化樹脂等の樹脂と無機フィラーを含有した封止材(封止用組成物)を用いて行われており、封止材はスクリーン印刷機やディスペンサー等の塗布装置を用いて基板等に塗布された後、所定の硬化処理に供される。ここで、封止材に無機フィラーを添加することにより、粘度調整を行い、塗布した封止材の形状安定が図られている。
ところで、これらの樹脂組成物は、その光学特性の一つとして透明性が要求されている。
例えば、封止材用途の一例として、CMOSの製造工程を図1に示す。まず、シリコンウェハー1上にCMOS素子2を一定の間隔で形成した後、ディスペンサーでスペーサーおよび無機フィラーを含有する封止材3を、各CMOS素子2間に塗布し、カバーガラス4が貼り合わされる。その後、封止材3を硬化させ、各CMOS素子2ごとに切り離すために接着部分の切断面Cにおいて切断が行われる。切断面Cの位置は、シリコンウェハー1表面に設けられたマーカーを基準に決定される。
ここで、粘度調整のため封止材3に無機フィラーを添加すると、光が無機フィラーの表面で乱反射し、封止材3の可視光透過率は低下する。接着部分が不透明であると、マーカーが認識できなくなり切断が困難となる。
そこで、樹脂と無機フィラーの屈折率を合わせることで、光の乱反射を抑制し、樹脂組成物の可視光透過率を向上させる方法が提案されている(例えば、特許文献1および2参照)。
特開平6−65475号公報 特開平6−256604号公報
ところが、通常、ボールミルやビーズミルなどの機械粉砕によって得られる破砕形状の無機フィラーの表面は粗雑であるため、特許文献1および2に記載の方法により樹脂と無機フィラーの屈折率を合わせたとしても、樹脂と無機フィラーの界面における濡れ性が不十分となりやすい。その結果、無機フィラー表面で光が乱反射することとなり、樹脂組成物の透明性向上の効果は得られにくいと推定される。特に、樹脂の粘度が高い場合には、樹脂と破砕形状の無機フィラーを十分に混合するのは容易ではなく、樹脂組成物の透明性を向上させることは困難である。
本発明は、樹脂および無機フィラーを含有し、高い可視光透過率を有する樹脂組成物を提供することを課題とする。
本発明者等は、鋭意検討を行なった結果、樹脂および無機フィラーを含有する樹脂組成物の透明性は、比表面積の大きさに依存することを見出した。
すなわち、本発明の樹脂組成物は、樹脂および無機フィラーを含有し、無機フィラーの含有量が、樹脂100重量部に対して0.1〜150重量部であり、かつ無機フィラーの平均比表面積が1.5m2/g以下であることを特徴とする。樹脂組成物における無機フィラーの平均比表面積が1.5m2/g以下であることにより、無機フィラーの表面の平滑性が向上し、光の無機フィラー表面での乱反射を抑制できるとともに、樹脂との濡れ性が良好となり、樹脂組成物全体として透明性が向上する。なお、無機フィラーの比表面積はBET法により測定される。また、無機フィラーの平均比表面積は、樹脂組成物中における各無機フィラーの体積比に基づいて算出される。
第二に、本発明の樹脂組成物は、無機フィラーの可視光透過率が30%以上であることを特徴とする。無機フィラーの可視光透過率をこの範囲とすることにより、樹脂組成物全体としての透明性を向上させることができる。なお、本発明において「可視光透過率」とは、厚さ5mmの場合における波長380〜780nmの光の透過率をいう。
第三に、本発明の樹脂組成物は、無機フィラーの屈折率nfと樹脂の屈折率nrが、|nf−nr|≦0.1の関係を満たすことを特徴とする。無機フィラーと樹脂それぞれの屈折率をこのように調整することにより、樹脂組成物全体としての透明性を向上させることができる。
第四に、本発明の樹脂組成物は、無機フィラーの平均粒子径D50が0.1〜200μmであることを特徴とする。なお、無機フィラーの平均粒子径D50はレーザー回折法により測定される。
第五に、本発明の樹脂組成物は、無機フィラーのうち、1.5m2/g以下の比表面積を有する無機フィラーの含有量が、樹脂100重量部に対して0.1〜150重量部であり、かつ1.5m2/gより大きい比表面積を有する無機フィラーの含有量が、樹脂100重量部に対して90重量部以下であることを特徴とする。無機フィラーとして比表面積が1.5m2/g以下のものを含有し、かつ比表面積が1.5m2/g以下の無機フィラーの含有量を特定量以下に限定することにより、光の無機フィラー表面での乱反射を抑制できるとともに、樹脂との濡れ性が良好となり、樹脂組成物の可視光透過率が向上する。
第六に、本発明の樹脂組成物は、(1.5m2/g以下の比表面積を有する無機フィラーの含有量):(1.5m2/gより大きい比表面積を有する無機フィラーの含有量)=10:90〜100:0(質量比)であることを特徴とする。
第七に、本発明の樹脂組成物は、1.5m2/g以下の比表面積を有する無機フィラーの可視光透過率が30%以上であることを特徴とする。1.5m2/g以下の比表面積を有する無機フィラーの可視光透過率をこの範囲とすることにより、樹脂組成物全体としての透明性を向上させることができる。
第八に、本発明の樹脂組成物は、1.5m2/g以下の比表面積を有する無機フィラーの屈折率nfと樹脂の屈折率nrが、|nf−nr|≦0.1の関係を満たすことを特徴とする。無機フィラーと樹脂それぞれの屈折率をこのように調整することにより、樹脂組成物全体としての透明性を向上させることができる。
第九に、本発明の樹脂組成物は、1.5m2/g以下の比表面積を有する無機フィラーの平均粒子径D50が2〜200μmであることを特徴とする。
第十に、本発明の樹脂組成物は、樹脂が熱可塑性樹脂であることを特徴とする。
第十一に、本発明の樹脂組成物は、樹脂が熱硬化性樹脂であることを特徴とする。
第十二に、本発明の樹脂組成物は、樹脂が紫外線硬化性樹脂であることを特徴とする。
本発明の樹脂組成物は、樹脂および特定量の無機フィラーを含有し、無機フィラーの平均比表面積が1.5m2/g以下であることを特徴とする。
本発明の樹脂組成物における無機フィラーの平均比表面積は1.5m2/g以下であるが、1.3m2/g以下であることが好ましく、1.0m2/g以下であることがより好ましく、0.8m2/g以下であることがさらに好ましい。このように無機フィラーの平均比表面積が1.5m2/g以下であることにより、無機フィラー表面に照射された光の乱反射を抑制し、結果として、樹脂組成物全体の可視光透過率を向上させることが可能となる。下限については特に限定されないが、現実的には0.1m2/g以上である。
本発明の樹脂組成物における無機フィラーの含有量は、樹脂100重量部に対して0.1〜150重量部である。各種用途により要求される透明性、強度などの特性により異なるが、無機フィラーの含有量は、1〜100重量部であることが好ましく、5〜50重量部であることがより好ましく、10〜20重量部であることがさらに好ましい。無機フィラーの含有量が0.1重量部未満であると、樹脂に対する十分な補強効果を発揮しにくい。また、用途によって、無機フィラー含有により、紫外線反射による耐候性向上や可視光散乱などを目的とする場合は、期待される効果が得られにくい傾向にある。一方、該無機フィラーの含有量が150重量部を超えると、樹脂組成物全体の可視光透過率が低下して外観が白濁する傾向がある。
無機フィラーの可視光透過率は30%以上であることが好ましく、50%以上であることがより好ましく、70%以上であることがさらに好ましく、90%以上であることが最も好ましい。該無機フィラーの可視光透過率が30%未満であると、樹脂組成物の透明性に劣る傾向がある。無機フィラーの可視光透過率は、例えば、無機フィラー中の不純物含有量や屈折率等を変化させることにより調整することができる。
無機フィラーの屈折率をnf、樹脂の屈折率をnrとした場合、それらの差が、|nf−nr|≦0.1の関係を満たすことが好ましい。|nf−nr|の値は0.05以下であることがより好ましく、0.01以下であることがさらに好ましい。無機フィラーと樹脂の屈折率の差|nf−nr|が0.1を超えると、無機フィラーと樹脂との界面で光が乱反射しやすく、樹脂組成物の透明性に劣る傾向がある。
無機フィラーの屈折率nfは、3.0以下であることが好ましく、2.5以下であることがより好ましく、2.0以下であることがさらに好ましく、1.8以下であることが最も好ましい。屈折率nfが、3.0を超えると、無機フィラーの可視光透過率が低下し、樹脂組成物全体として外観が白濁する傾向がある。無機フィラーの屈折率nfの下限は特に限定されないが、一般的には1.2以上である。nfの調整は、無機フィラーの材質を選択することにより行うことができる。例えば、後述のガラスビーズおよびガラスファイバーについては1.4〜2.5、SiO2については1.4〜1.6のものが入手可能であり、これらを適宜選択すればよい。
なお、可視光透過率および屈折率については、無機フィラーが2種以上含まれる場合は、少なくとも1種の無機フィラーについて前記範囲を満たす必要があるが、全ての無機フィラーについて前記範囲を満たすことが、得られる樹脂組成物の透明性が高くなりやすい点から好ましい。
無機フィラーの平均粒子径D50は、0.1〜200μmであることが好ましく、1〜100μmであることがより好ましく、2〜50μmであることがさらに好ましく、5〜30μmであることが最も好ましい。無機フィラーの平均粒子径D50が0.1μm未満であると、凝集して二次粒子を形成しやすくなるため、透明性の高い樹脂組成物を得ることが困難となる傾向がある。一方、無機フィラーの平均粒子径D50が200μmを超えると、樹脂組成物の透明性が劣ったものとなりやすく、また樹脂組成物を成形した際に、成形体表面に無機フィラーが露出しやすいため好ましくない。
無機フィラーの形状が棒状の場合は、そのアスペクト比としては特に限定されないが、無機フィラーの破損や、樹脂組成物内での重なりなどの問題を考慮し、15以下であることが好ましく、10以下であることがより好ましく、8以下であることがさらに好ましく、6以下であることが最も好ましい。ここで、「アスペクト比」とは、(無機フィラーの長さ)/(無機フィラー断面の長径または長辺の長さ)で定義される。
無機フィラーとしては、ガラスビーズ、ガラスファイバー、SiO2、Al23、TiO2などが挙げられる。特に、ガラスビーズまたはガラスファイバーは、比表面積が小さく、かつ可視光透過率を高くでき、さらに、材質を適宜選択することにより屈折率を比較的幅広く調整することが可能であるため好ましい。なお、ガラスビーズはバーナーなどで表面を加熱することにより、形状、粒径、比表面積を調整することができる。ガラスファイバーは、ガラス溶融炉の底部に設けられた所定の孔を有するノズルより引き出した後、所定の長さに切断し、分級することにより作製することができる。また、SiO2は、ゾルゲル法で作製したシリカビーズ、乾式シリカ等が挙げられる。
無機フィラーの形状は、前述した特定の比表面積を満たす限り特に限定されないが、なかでも、比表面積を小さくしやすい点から、球状、棒状、扁平状であることが好ましい。
本発明の樹脂組成物において、無機フィラーのうち、1.5m2/g以下の比表面積を有する無機フィラーの含有量は、各種用途により要求される透明性、強度などの特性により異なるが、樹脂100重量部に対して0.1〜150重量部であることが好ましく、1〜100重量部であることがより好ましく、5〜50重量部であることがさらに好ましく、10〜20重量部であることが最も好ましい。1.5m2/g以下の比表面積を有する無機フィラーの含有量が0.1重量部未満であると、樹脂に対する十分な補強効果を発揮しにくい。また、用途によって、無機フィラー含有により、紫外線反射による耐候性向上や可視光散乱などを目的とする場合は、期待される効果が得られにくい傾向にある。また、1.5m2/g以下の比表面積を有する無機フィラーの含有量が150重量部を超えると、樹脂組成物全体の可視光透過率が低下して外観が白濁する傾向がある。
一方、1.5m2/gより大きい比表面積を有する無機フィラーの含有量は、樹脂100重量部に対して90重量部以下であることが好ましく、50重量部以下であることがより好ましく、30重量部以下であることがさらに好ましく、含有しないことが最も好ましい。1.5m2/gより大きい比表面積を有する無機フィラーの含有量が90重量部を超えると樹脂組成物の透明性が低下し、白濁する傾向にある。
なお、本発明の樹脂組成物において、1.5m2/g以下の比表面積を有する無機フィラーと1.5m2/gより大きい比表面積を有する無機フィラーの含有量の比は、(1.5m2/g以下の比表面積を有する無機フィラーの含有量):(1.5m2/gより大きい比表面積を有する無機フィラーの含有量)=10:90〜100:0(質量比)であることが好ましく、30:70〜100:0であることがより好ましく、50:50〜100:0であることがさらに好ましく、70:30〜100:0であることが最も好ましい。両無機フィラーの比率をこの範囲に限定することにより、樹脂組成物全体の透明性を向上させることが可能となる。
1.5m2/g以下の比表面積を有する無機フィラーの可視光透過率は30%以上であることが好ましく、50%以上であることがより好ましく、70%以上であることがさらに好ましく、90%以上であることが最も好ましい。該無機フィラーの可視光透過率が30%未満であると、樹脂組成物の透明性に劣る傾向がある。なお、1.5m2/gより大きい比表面積を有する無機フィラーの可視光透過率は特に限定されないが、前記と同様の範囲を満たすことが、樹脂組成物の透明性向上の点から好ましい。
1.5m2/g以下の比表面積を有する無機フィラーの屈折率をnf、樹脂の屈折率をnrとした場合、それらの差が、|nf−nr|≦0.1の関係を満たすことが好ましい。|nf−nr|の値は0.05以下であることがより好ましく、0.01以下であることがさらに好ましい。該無機フィラーと樹脂の屈折率の差|nf−nr|が0.1を超えると、無機フィラーと樹脂との界面で光が乱反射しやすく、樹脂組成物の透明性に劣る傾向がある。なお、1.5m2/gより大きい比表面積を有する無機フィラーの屈折率と樹脂の屈折率の差は特に限定されないが、前記と同様の範囲を満たすことが、樹脂組成物の透明性向上の点から好ましい。
1.5m2/g以下の比表面積を有する無機フィラーの屈折率nfは、3.0以下であることが好ましく、2.5以下であることがより好ましく、2.0以下であることがさらに好ましく、1.8以下であることが最も好ましい。屈折率nfが、3.0を超えると、無機フィラーの可視光透過率が低下し、樹脂組成物全体として外観が白濁する傾向がある。無機フィラーの屈折率nfの下限は特に限定されないが、一般的には1.2以上である。なお、1.5m2/gより大きい比表面積を有する無機フィラーの屈折率は特に限定されないが、前記と同様の範囲を満たすことが、樹脂組成物の透明性向上の点から好ましい。
1.5m2/g以下の比表面積を有する無機フィラーの平均粒子径D50は、2〜200μmであることが好ましく、3〜100μmであることがより好ましく、5〜50μmであることがさらに好ましく、10〜30μmであることが最も好ましい。無機フィラーの平均粒子径D50が2μm未満であると、凝集して二次粒子を形成しやすくなるため、透明性の高い樹脂組成物を得ることが困難となる傾向がある。一方、無機フィラーの平均粒子径D50が200μmを超えると、樹脂組成物の透明性が劣ったものとなりやすく、また樹脂組成物を成形した際に、成形体表面に無機フィラーが露出しやすいため好ましくない。なお、1.5m2/gより大きい比表面積を有する無機フィラーの平均粒子径D50は特に限定されないが、一般的には0.1〜5μmである。
なお、1.5m2/g以下の比表面積を有する無機フィラーの形状が棒状の場合は、そのアスペクト比としては特に限定されないが、無機フィラーの破損や、樹脂組成物内での重なりなどの問題を考慮し、15以下であることが好ましく、10以下であることがより好ましく、8以下であることがさらに好ましく、6以下であることが最も好ましい。また、1.5m2/gより大きい比表面積を有する無機フィラーのアスペクト比は特に限定されないが、同様の理由から前記と同様の範囲を満たすことが好ましい。
なお、無機フィラーの材質および形状については前記と同様のものを適用することができる。
本発明における樹脂としては、用途に応じて、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、紫外線硬化樹脂が使用される。
熱可塑性樹脂としては、高密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン等のエチレン系樹脂、プロピレン系樹脂;ポリメチルペンテン−1、エチレン−環状オレフィン共重合体等のポリオレフィン系樹脂;ナイロン6、ナイロン6,6、ナイロン6,10、ナイロン6,12、ナイロン6,T等のポリアミド系樹脂;ポリエチレンテレフタラート、ポリブチレンテレフタラートやその共重合体、ポリエチレンナフタレート、ポリ乳酸などの脂肪族ポリエステル等の熱可塑性ポリエステル系樹脂;ポリカーボネート、アタクティックポリスチレン、シンジオタクティックポリスチレン、ポリフェニレンスルフィド等が挙げられる。例えば、農業用シートおよび農業用ネットには、ポリエチレンテレフタラートが好ましく用いられる。
熱硬化性樹脂としては、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、水素化ビスフェノールA型エポキシ樹脂、水添型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、オルソクレゾールノボラック型エポキシ樹脂、脂環式エポキシ樹脂、脂肪族エポキシ樹脂、ブロモ化ビスフェノールA型エポキシ樹脂、グリシジルエステル型エポキシ樹脂、グリシジルエーテル型エポキシ樹脂等のエポキシ樹脂をはじめ、ポリイミド樹脂、フェノール樹脂、不飽和ポリエステル樹脂などが挙げられる。なかでも、エポキシ樹脂は、封止用組成物として用いると、基板との封止強度が良好であるとともに、取り扱いが容易であり、素子や蛍光体等の特性劣化を生じない程度の低温で硬化させることができるため好ましい。
紫外線硬化性樹脂としては、アクリレート系、メタクリレート系、不飽和ポリエステル系などが挙げられる。
本発明の樹脂組成物の可視光透過率は、30%以上であることが好ましく、50%以上であることがより好ましく、70%以上であることがさらに好ましく、90%以上であることが最も好ましい。樹脂組成物の可視光透過率が30%未満であると、前述したような、樹脂組成物の透明性が要求される光学用途に適さなくなる傾向がある。
本発明の樹脂組成物は、例えば、一般的なミキサーで無機フィラーおよび樹脂を混練することにより作製できる。
本発明の樹脂組成物は種々の用途に適用可能であり、用途に応じて、板状、フィルム状、繊維状などに公知の方法にて成形される。また、樹脂を適宜選択することにより接着剤用途として使用することも可能である。
次に、本発明の樹脂組成物を実施例に基づき詳細に説明するが、本発明はかかる実施例に限定されるものではない。
(実施例1〜6および比較例1、2)
表1に示すような重量比で無機フィラーおよび樹脂を配合し、17℃で自転公転ミキサーを用いて、十分に混錬し、樹脂組成物を作製した。無機フィラーは、ガラスファイバーA(比表面積0.66m2/g、密度2.57g/cm3、直径5μm、長さ30μm、屈折率1.56、可視光透過率50%)、ガラスファイバーB(比表面積1.01m2/g、密度2.57g/cm3、直径3.2μm、長さ30μm、屈折率1.56、可視光透過率50%)、SiO2(比表面積1.66m2/g、密度2.1g/cm3、平均粒子径3μm、屈折率1.46、可視光透過率≒0%)の3種類を使用した。樹脂は、エポキシ樹脂(商品名:EPO−TEK353ND、EPOXY TECHNOLOGY社製;屈折率1.57)を使用した。
得られた樹脂組成物を基板上に厚さ40μmとなるように塗布した後、硬化させ、顕微鏡で観察した。白濁がほとんど見られず透明性が非常に良好なものを「◎」、若干の白濁はあるが樹脂組成物を通して下部が確認できるものを「○」、白濁しており不透明なものを「×」とした。結果を表1に示す。
Figure 2008308629
表1から明らかなように、実施例1〜6の樹脂組成物は良好な透明性を有していることがわかる。一方、比較例1および2では、外観が白濁し透明性に劣るものであった。
(実施例7〜12および比較例3、4)
表2に示すような重量比で無機フィラーおよび樹脂を配合して十分に混錬し、樹脂組成物を作製した。無機フィラーして前記の3種類を用い、樹脂はポリエチレンテレフタレート樹脂を使用した。
得られた樹脂組成物を基板上に厚さ40μmとなるように塗布した後、硬化させ、顕微鏡で観察した。白濁がほとんど見られず透明性が非常に良好なものを「◎」、若干の白濁はあるが樹脂組成物を通して下部が確認できるものを「○」、白濁しており不透明なものを「×」とした。結果を表2に示す。
Figure 2008308629
表2から明らかなように、樹脂として熱可塑性樹脂を用いた場合も同様に、実施例7〜12の樹脂組成物は良好な透明性を有しているが、比較例3および4では、外観が白濁し、使用可能なレベルに達していなかった。
本発明の樹脂組成物は、LCD、FED、PDP、有機EL、無機EL等の平面表示装置、蛍光表示管等の電子部品の接着用途、枠形成用途、基板用途、農業用シートおよび農業用ネット、ガスバリアシートなどに好適である。
CMOSの製造工程の一例を示す模式図である。
符号の説明
1 シリコンウェハー
2 CMOS素子
3 封止材
4 カバーガラス

Claims (12)

  1. 樹脂および無機フィラーを含有する樹脂組成物であって、無機フィラーの含有量が、樹脂100重量部に対して0.1〜150重量部であり、かつ無機フィラーの平均比表面積が1.5m2/g以下であることを特徴とする樹脂組成物。
  2. 無機フィラーの可視光透過率が30%以上であることを特徴とする請求項1に記載の樹脂組成物。
  3. 無機フィラーの屈折率nfと樹脂の屈折率nrが、|nf−nr|≦0.1の関係を満たすことを特徴とする請求項1または2に記載の樹脂組成物。
  4. 無機フィラーの平均粒子径D50が0.1〜200μmであることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の樹脂組成物。
  5. 無機フィラーのうち、1.5m2/g以下の比表面積を有する無機フィラーの含有量が、樹脂100重量部に対して0.1〜150重量部であり、かつ1.5m2/gより大きい比表面積を有する無機フィラーの含有量が、樹脂100重量部に対して90重量部以下であることを特徴とする請求項1〜4に記載の樹脂組成物。
  6. (1.5m2/g以下の比表面積を有する無機フィラーの含有量):(1.5m2/gより大きい比表面積を有する無機フィラーの含有量)=10:90〜100:0(質量比)であることを特徴とする請求項5に記載の樹脂組成物。
  7. 1.5m2/g以下の比表面積を有する無機フィラーの可視光透過率が30%以上であることを特徴とする請求項5または6に記載の樹脂組成物。
  8. 1.5m2/g以下の比表面積を有する無機フィラーの屈折率nfと樹脂の屈折率nrが、|nf−nr|≦0.1の関係を満たすことを特徴とする請求項5〜7のいずれかに記載の樹脂組成物。
  9. 1.5m2/g以下の比表面積を有する無機フィラーの平均粒子径D50が2〜200μmであることを特徴とする請求項5〜8のいずれかに記載の樹脂組成物。
  10. 樹脂が熱可塑性樹脂であることを特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載の樹脂組成物。
  11. 樹脂が熱硬化性樹脂であることを特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載の樹脂組成物。
  12. 樹脂が紫外線硬化性樹脂であることを特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載の樹脂組成物。
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