JP2008307314A - 遊技機 - Google Patents

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Abstract

【課題】 遊技球による可変入賞口装置の破損及び経時変化を回避することができる遊技機を提供する。
【解決手段】 第一開閉装置398は、上面開口が第一大入賞口398aとして形成された下ケーシング562と、第一大入賞口398aを進退移動によって開閉する第一大入賞口開閉扉398bと、該第一大入賞口開閉扉398bの進退移動の電気的駆動源となる第一大入賞口開閉ソレノイド568と、該第一大入賞口開閉ソレノイド568の駆動力を第一大入賞口開閉扉398bに伝達する駆動伝達部材570と、を備え、駆動伝達部材570の第二片570cは、第一大入賞口開閉扉398bの連結口398bbに遊嵌した状態で係合される。これにより、遊技球による第一開閉装置398の破損及び経時変化を回避することができ、ひいては第一大入賞口398aの開閉動作に支障を来すことを回避できる。
【選択図】 図46

Description

本発明は、遊技領域が区画形成された遊技盤と、操作ハンドルの操作に応じて前記遊技領域内に遊技球を発射する球発射手段と、前記遊技領域内に配置されて遊技球の入賞が可能な入賞口と、該入賞口に遊技球が入賞したことを検出する入賞検出手段と、該入賞検出手段による遊技球の検出に応じて所定数の遊技球を払い出す球払出手段と、を備えた遊技機に関するものである。
従来、一般に、遊技機としてのパチンコ機では、遊技盤に区画形成された遊技領域内に遊技球を打ち込み、該遊技球が遊技領域の所定部位に配置された入賞口に入賞すると、入賞毎に予め設定された数の賞球を遊技者に付与することで遊技を行うようになっていた。また、このようなパチンコ機では、例えば、特開2005−245645号公報(特許文献1)に示されるように、所定条件の成立に基づいて閉鎖状態から開放状態に移行して大量の遊技球の入賞を可能にする大入賞口装置(可変入賞口装置)の大入賞口(可変入賞口)を入賞口として遊技領域内に設けたものが提案されている。
特開2005−245645号公報(図2)
ところで、上記特許文献1のような大入賞口装置では、遊技盤の前面(遊技領域を構成する面)と同一平面内に大入賞口を設け、該大入賞口の下辺部分に軸支持部を介して回動自在に長板形状の蓋体を設けていた。そして、蓋体の回動動作によって大入賞口の開閉を行い、大入賞口の開放時には、回動動作によって傾動した蓋体の内壁面を球受け面として大入賞口内への遊技球の入賞を可能にしていた。しかしながら、このような構成では、大入賞口の開放時、傾動した蓋体に対して大量の遊技球が落下することになるが、落下する遊技球の衝撃力は、蓋体を回動自在に支持する軸支持部に集中してかかることになる。従って、蓋体の軸支持部に破損や経時変化が生じ易くなり、最悪の場合、このことから大入賞口の開閉動作に支障が来す虞があった。本発明は、上記した事情に鑑みなされたもので、その目的とするところは、遊技球による可変入賞口装置の破損及び経時変化を回避することができる遊技機を提供することにある。
(解決手段1)
上記目的を達成するために、本発明の遊技機は、遊技領域が区画形成された遊技盤と、操作ハンドルの操作に応じて前記遊技領域内に遊技球を発射する球発射手段と、前記遊技領域内に配置されて遊技球の入賞が可能な入賞口と、該入賞口に遊技球が入賞したことを検出する入賞検出手段と、該入賞検出手段による遊技球の検出に応じて所定数の遊技球を払い出す球払出手段と、を備えた遊技機であって、前記入賞口は、所定条件の成立に基づいて閉鎖状態から開放状態に移行して遊技球の入賞を可能にする可変入賞口装置の可変入賞口を含み、前記可変入賞口装置は、前記遊技領域を流下する遊技球の受け入れを可能にする上面開口が前記可変入賞口として形成された球受入部材と、前記可変入賞口を上方で被覆する前記閉鎖状態と前記可変入賞口の上方被覆を解除する前記開放状態との間で前後方向(遊技盤の盤面に対してほぼ直交する方向)に進退可能に設けられる開閉扉部材と、該開閉扉部材の進退移動の電気的駆動源となる開閉駆動源と、前記開閉扉部材と係合される連結突片部を有して前記開閉駆動源の駆動力を前記開閉扉部材に伝達する駆動伝達部材と、を備え、前記開閉扉部材は、前記連結突片部を挿入係合することで前記駆動伝達部材から伝達される前記開閉駆動源の駆動力を前記可変入賞口の開閉動作となる進退動作に変換する連結口を有し、前記駆動伝達部材の前記連結突片部は、前記開閉扉部材の前記連結口に遊嵌した状態で係合されることを特徴とする。
この場合、所定条件の成立に基づいて可変入賞口装置を開放する場合、開閉駆動源の駆動によって開閉扉部材を退行させて球受入部材の上面開口となる可変入賞口を開放する。これにより、可変入賞口装置(可変入賞口)に入賞する遊技球は、可変入賞口が形成された球受入部材に受け止められることになる。従って、従来のように傾動した蓋体に対して大量の遊技球が落下し、その衝撃力が蓋体を回動自在に支持する軸支持部に集中してかかるようなことがない。このため、遊技球による可変入賞口装置の破損及び経時変化を回避することができ、ひいては可変入賞口の開閉動作に支障を来すことを回避できる。
また、この構成によれば、開閉駆動源の駆動力を開閉扉部材に伝達する駆動伝達部材は、開閉扉部材との連結部位となる連結突片部が開閉扉部材側の連結口に対して遊嵌した状態で係合される。このため、可変入賞口装置の閉鎖状態において、遊技領域を流下する遊技球が可変入賞口を閉鎖する開閉扉部材に落下するような場合でも、開閉扉部材にかかる遊技球の衝撃力は、連結突片部と連結口との遊嵌係合部分で吸収されて直接的に駆動伝達部材乃至開閉駆動源にかかることがない。従って、可変入賞口装置の閉鎖時でも、遊技球による可変入賞口装置の破損及び経時変化を回避することができ、可変入賞口の開閉動作に支障を来すことがない。
(解決手段2)
解決手段1において、前記開閉駆動源は、上下方向に進退可能とされたプランジャーを有したソレノイドから構成され、前記駆動伝達部材は、前記ソレノイドにより上下方向に駆動される前記プランジャーの動きを前後方向の動きに変換して前記開閉扉部材を前後方向にスライドさせる。
この場合、ソレノイドのプランジャーの進退移動を開閉扉部材の進退移動に変換して可変入賞口を開閉する構成にできる。このため、迅速に且つ確実に可変入賞口を開閉することができる。
(解決手段3)
解決手段2において、前記プランジャーは、前記ソレノイドの下側から進退するように配置されている。
この場合、可変入賞口の閉鎖時には、ソレノイドの励磁を停止することでプランジャーを進出状態に維持して開閉扉部材を進出させて可変入賞口を閉鎖する。一方、可変入賞口の開放時には、ソレノイドを励磁してプランジャーを退行させることで開閉扉部材を退行させて可変入賞口を開放する。これにより、所定条件の成立がなく可変入賞口を開放しない通常の遊技状態では、ソレノイドの励磁を停止した状態にできるので、経済的に可変入賞口装置(開閉扉部材)の開閉動作を行うことができる。
(解決手段4)
解決手段1乃至解決手段3において、前記駆動伝達部材の前記連結突片部は、前後方向に進退可能に設けられた前記開閉扉部材の前記連結口に対して上下方向に挿入係合される。
この場合、前後方向に進退移動する開閉扉部材に対して駆動伝達部材の連結突片部が上下方向に挿入係合されることで、可変入賞口の閉鎖時に遊技球が開閉扉部材に落下するような場合でも、開閉扉部材にかかる遊技球の衝撃力が直接的に駆動伝達部材かかることを回避することができ、遊技球による可変入賞口装置の破損及び経時変化を回避することができる。
(解決手段5)
解決手段1乃至解決手段4において、前記球受入部材は、前記可変入賞口装置をユニット化するための下ケーシングから構成され、前記可変入賞口装置は、前記下ケーシングの上側に組み付けられて前記開閉扉部材を前後方向にスライド可能に保持する上ケーシングを備え、前記開閉駆動源及び前記駆動伝達部材は、それぞれ前記下ケーシングと前記上ケーシングとの間に形成される収容空間内に収容して取り付けられる。
この場合、上ケーシングと下ケーシングとの間に形成される収容空間内に可変入賞口装置の各種構成部材を収容してユニット化することができるので、可変入賞口装置の着脱作業が容易にできる。
(解決手段6)
解決手段5において、前記下ケーシングには、前記可変入賞口内に入賞した遊技球を前記可変入賞口装置の外部に排出するための排出口が形成され、該排出口には、前記入賞検出手段としての球検出センサが設けられている。
この場合、下ケーシングの排出口から排出される遊技球を球検出センサで検出することで、可変入賞口に入賞した遊技球を検出することができる。また、この構成によれば、球検出センサを下ケーシングに設けることで、球検出センサを可変入賞口装置の構成部材としてユニット化することができる。
(解決手段7)
解決手段5又は解決手段6において、前記開閉扉部材は、前記可変入賞口を開閉する開閉扉部とその後方に延びる支持部とを有し、全体として平面視T字形状をなし、前記連結口が前記支持部の後端側に形成されている。
この場合、開閉扉部材を平面視T字形状に形成することで、駆動伝達部材との連結部分(支持部)を極力小さくして、可変入賞口の開口面積(開閉扉部の面積)を大きくとることができ、ひいては開閉扉部材を効率の良い形状とすることで可変入賞口装置の設計自由度を高めることができる。
(解決手段8)
解決手段7において、前記開閉扉部の左右両端には、それぞれスライド突部が突設され、前記上ケーシングの前側の左右両端には、前記スライド突部を挿入係合して前記開閉扉部材の進退方向を規制する断面コ字形状のスライド支持部が設けられている。
この場合、開閉扉部材(開閉扉部)のスライド突部を上ケーシングのスライド支持部に係合することで開閉扉部材の進退方向を規制することができ、ひいては開閉扉部材のスムーズな進退移動、言い換えれば可変入賞口のスムーズな開閉を行うことができる。
(解決手段9)
解決手段8において、前記開閉扉部材の前記スライド突部は、前記上ケーシングの前記スライド支持部に遊嵌した状態で係合される。
この場合、可変入賞口装置の閉鎖状態において、遊技領域を流下する遊技球が可変入賞口を閉鎖する開閉扉部材に落下するような場合でも、開閉扉部材にかかる遊技球の衝撃力は、スライド突部とスライド支持部との遊嵌係合部分で吸収されて直接的に駆動伝達部材乃至開閉駆動源にかかることがない。従って、可変入賞口装置の閉鎖時でも、遊技球による可変入賞口装置の破損及び経時変化を回避することができ、可変入賞口の開閉動作に支障を来すことがない。
(解決手段10)
解決手段1乃至解決手段9において、前記可変入賞口の前側には、前面開口が形成され、前記前面開口の直前には、当該前面開口から前記可変入賞口内へ遊技球が入らないように、前記遊技領域を前方から視認可能に被覆する透明板が配置されている。
この場合、可変入賞口の前側に前面開口を設けることで、上面開口となる可変入賞口に入賞する遊技球を遊技者側から視認可能にできるので、可変入賞口への入賞に対する遊技者の不信感を取り除くことができる。
(解決手段11)
解決手段1乃至解決手段10において、前記遊技領域内に配置されて遊技球の入賞が可能な始動入賞口と、該始動入賞口に遊技球が入賞したことを検出する始動検出手段と、該始動検出手段による遊技球の検出に基づいて遊技者に利益を付与すべきか否かの判定を行う当落判定手段と、前記遊技領域内に配置されて前記当落判定手段による判定結果を表示する表示手段と、前記当落判定手段により遊技者に利益を付与すべき判定がなされたことに基づいて遊技者に利益を付与する利益付与状態に制御する利益付与状態制御手段と、を備え、前記利益付与状態制御手段は、前記可変入賞口に大量の遊技球が入賞し得るように、前記可変入賞口を所定の態様で前記閉鎖状態から前記開放状態に移行させて前記利益付与状態に制御する。
この場合、始動入賞口への入賞に伴って当落判定を行い、当該当落判定の結果を表示手段に表示すると共に当りの判定結果となったときに利益付与状態に制御して遊技者に利益を付与する構成において、可変入賞口への入賞に伴って大量の賞球を遊技者に払い出すことを利益付与状態として遊技者に付与することができる。
(解決手段12)
解決手段11において、前記表示手段の外周部分を装飾する前面装飾部材を備え、前記可変入賞口装置は、前記表示手段の上側部分を装飾する前記前面装飾部材の上辺部に配置される。
この場合、可変入賞口装置を前面装飾部材の上辺部に配置することで、例えば、可変入賞口装置内に入賞した遊技球を前面装飾部材の側辺部に設けられる振分手段で振り分けて、該遊技球の振り分けに応じて利益付与状態に伴う遊技価値を異ならせる等の構成とすることができる。また、このような構成とした場合、可変入賞口装置は遊技球の打ち込みが行われる遊技領域の上側に配置されることになり、可変入賞口装置が遊技領域を流下する遊技球の衝撃力をもろに受けることになるが、本発明の構成を採用することで遊技球による可変入賞口装置の破損及び経時変化を回避することができる。
(解決手段13)
解決手段1乃至解決手段12において、前記遊技機は、パチンコ遊技機であることを特徴とする。
なお、パチンコ遊技機の基本構成としては、操作手段の操作に応じて遊技球を遊技領域に打ち込み、該打ち込んだ遊技球が遊技領域内に設けられた始動口に入賞することを条件として図柄表示手段で図柄情報の変動表示を行い、図柄情報の表示結果を停止表示するものである。また、利益付与状態(例えば、大当り遊技状態)の発生時には、遊技領域内に設けられた大入賞口を所定態様で開放して遊技球の入賞を可能にし、その入賞に基づいて遊技者に遊技特典(例えば、賞球の付与や磁気カードへのポイントの書き込み等)を付与するものである。
本発明の構成によれば、遊技球による可変入賞口装置の破損及び経時変化を回避することができ、可変入賞口の開閉動作に支障を来すことがない。
以下、本発明の一実施形態である遊技機(以下、単に「パチンコ機」と称する。)について、各図を参照しつつ説明する。
[パチンコ機の全体構成について]図1および図2を参照しつつ説明する。
図1は、パチンコ機の外枠の一側に本体枠が開かれその本体枠の一側に前面枠が開かれた状態を示す斜視図である。図2は、パチンコ機の前側全体を示す正面図である。なお、図1および図2では、遊技領域における装飾部材を省略して図示している。
パチンコ機1は、外枠2、本体枠3、前面枠4および遊技盤5等を備えて構成されている。外枠2は、上下左右の木製の枠材によって縦長四角形の枠状に形成され、同外枠2の前側下部には、本体枠3の下面を受ける下受板6を有している。外枠2の全面の片側には、ヒンジ機構7によって本体枠3が前方に開閉自在に装着されている。なお、外枠2は、樹脂やアルミニウム等の軽金属によって形成されていてもよい。
[本体枠の構成について]図2および図3を参照しつつ説明する。
図3は、パチンコ機の本体枠と遊技盤とを分離して斜め右上前方から示す斜視図である。
本体枠3は、前枠体11、遊技盤装着枠12および機構装着体13を合成樹脂等によって一体成形することで構成されている。本体枠3の前枠体11は、外枠2(図1参照)の前側の下受板6を除く外郭形状に対応する大きさの矩形枠状に形成されている。前枠体11の片側の上下部には、本体枠側ヒンジ具15が固定されており、外枠2の片側の上下部に固定された外枠側ヒンジ具14に対してヒンジピンおよびヒンジ孔によって開閉回動自在に装着されている。即ち、外枠側ヒンジ具14、本体枠側ヒンジ具15、ヒンジピンおよびヒンジ孔によってヒンジ機構7が構成されている。
前枠体11の前側において、遊技盤装着枠12よりも下方に位置する前枠体11の前下部左側領域にはスピーカボックス部16が一体に形成され、そのスピーカボックス部16の前側開口部には、同開口部を塞ぐようにしてスピーカ装着板17が装着されている。そして、スピーカ装着板17にはスピーカ18が装着されている。
前枠体11前面の下部領域内において、その上半部分には発射レール19が傾斜状に装着されている。また、前枠体11前面の下部領域内の下半部分には下部前面板30が装着されている。そして、下部前面板30の前面の略中央部には、遊技球を貯留可能な下皿31が設けられ、右側寄りには操作ハンドル32が設けられ、左側寄りには灰皿33が設けられている。なお、下皿31には、遊技球を下方に排出するための球排出レバー34が配設されている。
[前面枠の構成について]図1および図2を参照しつつ説明する。
前枠体11の前面の片側には、その前枠体11の上端から下部前面板30の上縁にわたる部分を覆うようにして、前面枠4がヒンジ機構36によって前方に開閉可能に装着されている。
前面枠4の略中央部には、遊技盤5の遊技領域37を前方から透視可能な略円形の開口窓38が形成されている。前面枠4の後側には開口窓38よりも大きな矩形枠状をなす窓枠39が設けられ、その窓枠39には透明板(例えば、ガラス板等)、透明樹脂板等の透明板50が装着されている。前面枠4の前面の略全体は、ランプ等が内設された前面装飾部材によって装飾され、同前面枠4の前面の下部には上皿51が形成されている。詳しくは、開口窓38の周囲において、左右両側部にサイド装飾装置52が、下部に上皿51が、上部に音響電飾装置53が、それぞれ装着されている。
サイド装飾装置52は、ランプ駆動基板が内部に配置され且つ合成樹脂材によって形成されたサイド装飾体54を主体として構成されている。サイド装飾体54には、横方向に長いスリット状の開口孔が上下方向に複数配列されており、この開口孔には、ランプ駆動基板に配置された光源に対応するレンズ55が組み込まれている、音響電飾装置53は、透明カバー体56、スピーカ57、スピーカカバー58およびリフレクタ体(図示せず)等を備え、これらの構成部材が相互に組み付けられてユニット化されている。
また、上皿51の前面左側には、ボタン60が設けられている。このボタン60は、遊技者自身が押下可能に構成されている。遊技者がこのボタン60を押下すると、後述する演出表示装置115における演出表示に、遊技者の意思を反映することができる。なお、このボタン60に代えて、レバーまたはスイッチであってもよい。また、遊技者の音声を受け付ける音声入力手段であってもよい。即ち、遊技者の意思を反映できるものであれば良い。
[施錠装置の構成について]図1および図3を参照しつつ説明する。
前枠体11のヒンジ機構36に対して反対側となる自由端側の後側には、外枠2に対し本体枠3を施錠する機能と、本体枠3に対し前面枠4を施錠する機能とを兼ね備えた施錠装置70が装着されている。
即ち、この実施形態において、施錠装置70は、外枠2に設けられた閉止具71に係脱自在に係合して本体枠3を閉じ状態に施錠する上下複数の本体枠施錠フック72と、前面枠4の自由端側の後側に設けられた閉止具73に係脱自在に係合して前面枠4を閉じ状態に施錠する上下複数の扉施錠フック74と、パチンコ機1の前方から鍵が挿入されて解錠操作可能に、前枠体11および下部前面板30を貫通して露出されたシリンダー錠75と、を備えている。そして、シリンダー錠75の鍵穴に鍵が挿入されて一方向に回動操作されることで本体枠施錠フック72と外枠2の閉止具71との係合が外れて本体枠3が解錠され、これとは逆方向に回動操作されることで、扉施錠フック74と前面枠4の閉止具73との係合が外れて前面枠4が解錠されるようになっている。
[遊技盤装着枠の構成について]図1、図3および図4を参照しつつ説明する。
図4は、パチンコ機の後側全体を示す背面図である。図1および図3に示すように、本体枠3の遊技盤装着枠12は、前枠体11の後側に設けられかつ遊技盤5が前方から着脱交換可能に装着されるようになっている。
遊技盤5は、遊技盤装着枠12の前方から嵌込まれる大きさの略四角板状に形成されている(図11参照)。遊技盤5の盤面(前面)には、外レール76と内レール77とを備えた案内レール78が設けられ、その案内レール78の内側に遊技領域37が区画形成されている。
なお、発射レール19と案内レール78との間には、所定の間隙が設けられており、発射された遊技球が案内レール78を逆戻りした場合には、その遊技球は、その間隙から排出され、下皿31に案内されるように構成されている。
また、遊技盤5の前面には、その案内レール78の外側領域において、合成樹脂製の前構成部材79が装着されている。
一方、図4に示すように、遊技盤5の後側下部には、その中央部から下部にわたる部分において、各種入賞装置に流入した遊技球を受けかつその遊技球を所定位置まで導く集合樋としての機能とボックス装着部としての機能を兼ね備えたボックス装着台118が設けられている。
ボックス装着台118には、音声制御基板、ランプ制御基板等の副制御基板119が収納された副制御基板ボックス130が装着され、その副制御基板ボックス130の後側に重ね合わされた状態で、主制御基板131が収納された主制御基板ボックス132が装着されている。
さらに、遊技盤5の後側に対しボックス装着台118、副制御基板ボックス130および主制御基板ボックス132がそれぞれ装着された状態において、本体枠3の遊技盤装着枠12の前方から遊技盤5を嵌込んで装着できるように、遊技盤5の外郭より外側にはみ出すことなくボックス装着台118、副制御基板ボックス130および主制御基板ボックス132が配置されている。
[本体枠の機構装着体、球タンクおよびタンクレールの構成について]図7および図8を参照しつつ説明する。
図7は、パチンコ機の本体枠に各種部材が組み付けられた状態を斜め右上後方から示す斜視図であり、図8は、本体枠単体を斜め右上後方から示す斜視図である。
本体枠3の機構装着体13には、タンク装着部133、レール装着部134および払出装置装着部135等がそれぞれ形成され、タンク装着部133には球タンク136が装着されている。
球タンク136は、透明な合成樹脂材よりなり、島設備から供給される多数の遊技球が貯留可能な上方に開口する箱形状に形成されている。そして、球タンク136の遊技球の貯留状態が球タンク136の後側壁を透して視認可能となっている。
また、球タンク136の底板部137の後側隅部には遊技球を放出する放出口138が形成されるとともに、底板部137は放出口138に向けて下傾する傾斜面に形成されている。
本体枠3の機構装着体13には、そのタンク装着部133に下方に接近してレール装着部134が一体に形成され、そのレール装着部134にレール構成部材139が装着されることでタンクレール150が構成されるようになっている。即ち、この実施形態において、レール装着部134は、本体枠3の上部横方向部分が所定深さ凹まされた状態で形成されており、その凹部の奥側壁をタンクレール150の前壁部151とし、その凹部の下縁部に沿って一端(図8に向かって左側)から他端(図8に向かって右端)に向けて下傾する傾斜状のレール棚155が形成されている。そして、レール棚155の横方向に伸びる上向き面をレール受け部158としている。
レール装着部134に装着されてタンクレール150を構成するレール構成部材139は、レール装着部134の前壁部151との間にレール通路を構成する後壁部152と、傾斜状をなす下板部と、その下板部の上面の前後方向中央部に沿って突設されレール通路を前後複数列(この実施形態では前後2列)に区画する仕切り壁(いずれも図示せず)とを一体に備えて形成されている。
レール構成部材139は、レール装着部134に対し適宜の取付手段によって装着され、これによって、前後複数列のレール通路を備えたタンクレール150が構成されている。そして、球タンク136の放出口138から放出(自重によって落下)された遊技球がタンクレール150の前後複数列のレール通路の一端部においてそれぞれ受けられた後、遊技球が自重によってレール通路に沿って転動することでレール通路の他端部に向けて流れるようになっている。
また、この実施形態において、レール構成部材139は、透明な合成樹脂材より形成され、これによって、レール通路内の遊技球の流れ状態が、レール構成部材139の後壁部152を透して視認可能となっている。
タンクレール150(レール装着部134)の前壁部151は、遊技盤5の後側に突出する装備品(例えばセンター役物300)における後部の上端部との干渉を避けるため第一空間部を隔てた状態で設けられている。
また、この実施形態において、本体枠3の後端部となるレール棚155の後端と、タンクレール150の後壁部は、球タンク136の後側壁と略同一面をなしている。換言すれば、球タンク136の後壁部に対しタンクレール150の後壁部が略同一面となる位置までタンクレール150が遊技盤5の後面より後方に離隔して配置されている。これによって、遊技盤5の後側とタンクレール150の前壁部151との間にセンター役物300の後部との干渉を避けるための第一空間部が設けられるようになっている。
タンクレール150の上方には、レール通路を流れる遊技球を上下に重なることなく整列させる整流体156がその上部において軸157を中心として揺動可能に装着されている。この整流体156には、その中央部から下部において錘が設けられている。
[払出装置装着部および球払出装置の構成について]図7および図8を参照しつつ説明する。
本体枠3の機構装着体13の片側寄りの上下方向には、次に述べる球払出装置(球払出ユニット)170に対応する縦長の払出装置装着部135が形成されている。払出装置装着部135は、後方に開口部をもつ凹状に形成されている。
また、払出装置装着部135の段差状をなす奥壁部(図示しない)の所定位置には、球払出装置170の払出用モータ172(図3参照)が突出可能な開口部173が形成されている。
払出装置装着部135の凹部に球払出装置170が装着された状態において、遊技盤5との間には、第一空間部と前後方向に略同一レベルとなる第二空間部が設けられている。これによって、レール通路と球通路とが前後方向に略同一レベルで配置されている。
また、本体枠3の後端、即ち、払出装置装着部135の周壁部後端、レール棚155の後端、球タンク136、タンクレール150および球払出装置170のそれぞれの後面は略同一面をなしている。
球払出装置170は、払出装置装着部135の凹部と略同じ大きさの縦長のボックス形状をなし、払い出しに関す各種部品が装着されることでユニット化されている。
なお、球払出装置170は、払出装置装着部135の凹部の後方開口部から嵌め込まれて適宜の取付手段(例えば、弾性クリップ、係止爪、ビス等の取付手段)によって装着されるようになっている。
また、図示しないが、球払出装置170は、タンクレール150におけるレール通路の出口にそれぞれ連通する流入口を有する球通路が前後複数列(例えば前後2列)に区画されて形成されている。また、その内部に形成された前後複数列の球通路の下流部が二股状に分岐されて前後複数列の賞球および貸球用球通路と球抜き用球通路とがそれぞれ形成されている。そして賞球および貸球用球通路と球抜き用球通路との分岐部には、遊技球をいずれかの通路に振り分けて払い出すための回転体よりなる払出部材(図示しない)が正逆回転可能に配設されている。
[本体枠の後側下部の装備について]図3および図4を参照しつつ説明する。
本体枠3の前枠体11の後側において、遊技盤装着枠12よりも下方に位置する前枠体11の後下部領域の片側(図4に向かって左側)には、発射レール19の下傾端部の発射位置に送られた遊技球を発射するための発射ハンマー(図示しない)、その発射ハンマーを差動する発射モータ192等が取付基板193に組み付けられてユニット化された発射装置ユニット194(球発射手段)が装着されている。
前枠体11の後下部領域の略中央部には、電源基板195を収容する電源基板ボックス196が装着され、その電源基板ボックス196の後側に重ね合わされた状態で払出制御基板197を収容する払出制御基板ボックス198が装着されている。
払出制御基板197は、遊技球を払い出す数を記憶するRAMを備え、主制御基板131から送信される払出用信号に従って遊技球を払い出す制御信号を中継用回路基板(図示しない)に伝達して払出用モータ172を作動制御するようになっている。
[後カバー体の構成について]図4および図5を参照しつつ説明する。
図5はパチンコ機の後側全体を右上後方から示す斜視図である。
遊技盤5後面に配置された表示装置制御基板ボックス117(図9参照)および主制御基板ボックス132の後端部は機構装着体13の中央部に開口された窓開口部に向けて突出している。
機構装着体13の窓開口部の一側壁を構成する側壁部と他端壁を構成する払出装置装着部135の片側壁との間には、不透明な合成樹脂材によって略方形の箱形状に形成された後カバー体210がカバーヒンジ機構211によって開閉並びに着脱可能に装着されている。
後カバー体210は、略四角形状の後壁部212と、その後壁部212の外周縁から前方に向けて突出された周壁部213とから一体に構成されている。後カバー体210の周壁部213のうち、一側の壁部213aには、機構装着体13の後壁部の上下および中間の計3箇所に形成されたヒンジ体214のヒンジ孔の上方からそれぞれ着脱可能に嵌め込まれるヒンジピン215を下向きに有するヒンジ体216が一体に形成されている。
また、後カバー体210の周壁部213のうち、他側の壁部213bには、払出装置装着部135の片側壁に形成された係止孔に弾性的に係合可能な係止爪を有する弾性閉止体217が一体に形成されている。
即ち、後カバー体210は、その上下および中間のヒンジ体216の各ヒンジピン215が機構装着体13の側壁部のヒンジ体214のヒンジ孔の上方からそれぞれ嵌め込まれる。この状態で、ヒンジピン215を中心として後カバー体210が機構装着体13の他側に向けて回動されながら、その弾性閉止体217を払出装置装着部135の片側壁の係止孔に差し込んで弾性的に係合させることで、機構装着体13の後側に後カバー体210が閉じ状態で保持される。そして、後カバー体210によって、遊技盤5後面の表示装置制御基板ボックス117(図9参照)全体および主制御基板ボックス132の略中間部から上端にわたる部分が後カバー体210によって覆われるようになっている。これによって主制御基板ボックス132の上部に露出された主制御基板131の基板コネクタ(主として表示装置制御基板116と接続するための基板コネクタ)が後方から視認不能に隠蔽されている。
また、主制御基板ボックス132の略中間部から下端にわたる部分は後カバー体210によって覆われることなく露出されている。そして、主制御基板ボックス132の下部には、その主制御基板131上に配置された検査用コネクタ218が露出されており、後カバー体210が閉じられた状態で主制御基板131上の検査用コネクタ218に基板検査装置(図示しない)を接続して検査可能となっている。
後カバー体210には、多数の放熱孔230,231,232,233が貫設されており、これら多数の放熱孔230,231,232,233から内部の熱が放出されるようになっている。この実施形態において、後カバー体210には、その周壁部213から後壁部212に延びる多数のスリット状の放熱孔230が貫設され、後壁部212の略中間高さ位置から上部においては多数の長円形、楕円形等の放熱孔231が貫設され後壁部212の下部には多数の長円形、楕円形等の放熱孔232と所定数の横長四角形状の放熱孔233が貫設されている。
また、横長四角形状の放熱孔233は、主制御基板ボックス132の封印ねじ(封印部材)によって封印される複数の並列状の封印部235の列の大きさおよび配設位置に対応する大きさおよび位置に貫設されている。これによって、不透明な後カバー体210が閉じられた状態であっても、主制御基板ボックス132の複数の並列状の封印部235が放熱孔233の部分において視認可能に露出される。このため、後カバー体210が閉じられた状態であっても、主制御基板ボックス132の封印部235の封印状態を容易に視認することができる。また、不透明な合成樹脂材は、透明な合成樹脂材と比べ、リサイクル使用される合成樹脂材を材料として用いることが容易であるため、後カバー体210を安価に製作することができる。
後カバー体210の周壁部213のうち、上側壁部213cの所定位置(この実施形態では左右2箇所)には、電源コード(図示しない)を適宜に折り畳んだ状態で保持する略C字状でかつ弾性変形可能なコード保持体237が上方のタンクレール150の後壁面(レール構成部材139の後壁面)に向けて延出されている。このコード保持体237の先端部には、同コード保持体237を弾性変形させて電源コードを取り外すためのつまみが形成されている。
電源コードは、その一端が分電基板238の基板コネクタ239に取り外し可能に接続され、他端の電源プラグが電源コンセントに差し込まれる。前記したように、後カバー体210にコード保持体237を一体に形成して電源コードを保持することで、パチンコ機1を運搬・保管する際に電源コードがぶらついて邪魔になったり、異物に引っ掛かる不具合を防止することができる。
[本体枠の後側下部の下皿用球誘導体等の構成について]図2および図6を参照しつつ説明する。
図6は、図5に示すパチンコ機の斜視図から後カバー体および各種制御基板等を取り外した状態を示す斜視図である。
本体枠3の後下部領域の他側寄り部分(ヒンジ寄り部分)には、そのスピーカボックス部16の後段差部の凹み部分において下皿用球誘導体253が装着されている。この下皿用球誘導体253は、球払出装置170の賞球および貸球用球通路から上皿連絡路(図示しない)を経て上皿51に払い出された遊技球が満杯になったときに、上皿連絡路の遊技球を下皿31に導くためのものである。
なお、この実施形態において、下皿用球誘導体253の後壁外面には、インターフェース基板252を収納している基板ボックス254が装着されている。なお、インターフェース基板252は、パチンコ機1に隣接して設置される貸球機と払出制御基板197との間に介在され、球貸に関する信号を球貸機と払出制御基板197との間で送受信可能に電気的に接続するようになっている。
[遊技盤の構成について]図10〜図36を参照しつつ説明する。
図10は、遊技領域を有した遊技盤の構成を示す拡大正面図である。図11は、遊技盤を斜め前方から示す斜視図である。図12は、遊技盤を主要な構成部品毎に分解して斜め前方から示す斜視図である。図13は、遊技盤を主要な構成部品毎に分解して斜め後方から示す斜視図である。
図10および図11に示すように、遊技盤5は、遊技領域37を形成する略円形の遊技領域形成壁80を有している。この遊技領域形成壁80の内側(遊技領域37側)であって且つ左側には、遊技球を遊技領域37に案内する外レール76および内レール77からなる案内レール78が設けられている。発射装置ユニット194(図7参照)から発射された遊技球は、案内レールに沿って遊技領域37に向けて打ち込まれる。
遊技領域37の中央部には、センター役物300(前面装飾部材)が配置されている。このセンター役物300は、遊技領域37の幅方向のうち3分の2以上の幅を占める大きさである。センター役物300は略長方形の開口部301を有しており、この開口部301には演出表示装置115(表示手段)が配置されている。また、センター役物300は枠状装飾体370を有しており、この枠状装飾体370は、開口部301の開口縁に沿って設けられている。
センター役物300の下方には、遊技領域37に向けて打ち込まれた遊技球を受入れ可能な第一始動口390(始動入賞口)が配置されている。第一始動口390の下方には、一対の可動片396を有する第三始動口394(第二始動口については後述する:始動入賞口)が配置されている。第三始動口394は、一対の可動片396が閉状態であるときは遊技球を受入れることが不可能または受入れ困難となっており、この一対の可動片396が開状態であるときは、第一始動口390よりも遊技球の受入れが容易となる。
なお、本実施形態において、「下方」とは、遊技球の流下方向についての下流側を意味し、「上方」とは、遊技球の流下方向についての上流側を意味する。
第一始動口390の真上であって且つ枠状装飾体370の下枠370aには開口部372が形成されている。
センター役物300の上部には、第一開閉装置398(可変入賞口装置)が設けられている。この第一開閉装置398は、第一大入賞口398a(可変入賞口)と、この第一大入賞口398aに対応して設けられた第一大入賞口開閉扉398bとを有している。第一大入賞口398aは、遊技球の受入れが可能な開口部である。第一大入賞口開閉扉398bは、第一大入賞口398aを、遊技球の受入れが可能な開状態と遊技球の受入れが不可能または困難にする閉状態とに切り換えるための部材である。
なお、第一大入賞口開閉扉398bの構成は、第一大入賞口398aを開閉させることができればその態様は限定されないが、本実施形態では、遊技盤5の遊技領域37が形成された面を横切る方向(即ち前後方向)に出し入れ自在に構成されている。
また、本実施形態において、「前後方向」とは、遊技盤5の面に対して直交する方向、即ち、遊技者からみた前後方向を意味する。
第三始動口394の下方には、第二開閉装置400が設けられている。この第二開閉装置400は、第二大入賞口400aと、この第二大入賞口400aに対応して設けられた第二大入賞口開閉扉400bとを有している。第二大入賞口400aは、遊技球の受入れが可能な開口部である。第二大入賞口開閉扉400bは、第二大入賞口400aを、遊技球の受入れが可能な開状態と遊技球の受入れが不可能または困難にする閉状態とに切り換えるための部材である。
センター役物300の左側には、遊技球が通過可能な通過ゲート402が設けられており、センター役物300の左下方(第一始動口390および第三始動口394の左側)には、三つの一般入賞口404が設けられている。
また、本実施形態において、「左側」とは、遊技者からみた左側を意味する。
センター役物300の右下には、後述する第一特別図柄抽選手段700による抽選結果を表示する第一特別図柄表示器84、第二特別図柄抽選手段710による抽選結果を表示する第二特別図柄表示器86、第一特別図柄抽選手段700による抽選の保留数を表示する第一保留表示器88および第二特別図柄抽選手段710による抽選の保留数を表示する第二保留表示器90が設けられている。
これらの各表示器84,86,88,90は、例えばLEDで構成されており、このLEDの点灯態様によって、第一特別図柄抽選手段700による抽選結果、第二特別図柄抽選手段710による抽選結果、第一特別図柄抽選手段700による抽選の保留数および第二特別図柄抽選手段710による抽選の保留数が報知される。
本実施形態の遊技盤5は、主要な構成部品毎に分解すると、図12及び図13に示すように、前側から、案内レール78を備えた前構成部材79と、枠状のセンター役物300と、第二開閉装置400、第三始動口394、及び一般入賞口404を備えた入賞口ユニット260と、通過ゲート402を備えたサイド装飾部材262と、前側からセンター役物300、入賞口ユニット260、及びサイド装飾部材262を取付けるための適宜大きさの貫通孔264を複数有した板状の遊技盤ベース266と、遊技盤ベース266の後側に取付けられる枠状開口部を有した裏ユニット270と、裏ユニット270の開口部を後側から閉鎖するように裏ユニット270に固定される演出表示装置115と、裏ユニット270の下側に配置されると共に遊技盤ベース266の後面側に取付けられ、副制御基板ボックス130及び主制御基板ボックス132を支持し且つ遊技領域37に打ち込まれた遊技球を遊技盤5から排出するアウト口流路を有した基板ボックスホルダ268とを主に備えている。
(センター役物における第一、第二、及び第三ステージについて)
センター役物300は、図10及び図11に示すように、枠状装飾体370の下枠370a付近に、第一棚部(以下、「第一ステージ330」と称する。)と、遊技球の流下方向について第一ステージ330よりも下流側に配置された第二棚部(以下、「第二ステージ350」と称する。)とを有している。第二ステージ350が配置されている位置は、第一ステージ330に対して演出表示装置115の反対側(即ち前方(遊技者)側)である。
枠状装飾体370の左枠370bの上下方向の略中央付近(即ち枠状装飾体370の側方)には、流下する遊技球を、第一ステージ330まで誘導するための第一ステージ誘導路(以下、「第一ワープ316」と称する。)に受入れ可能な第一ワープ入口306が設けられている。
また、第一ワープ入口306の下方には第二ステージ誘導路(以下、「第二ワープ318」と称する。)に受入れ可能な第二ワープ入口308が、第一ワープ入口306と並設されている。
第一ワープ入口306および第二ワープ入口308の下方には、それぞれ、第一ワープ入口306に遊技球を誘導する第一ワープ誘導片(図示せず)および第二ワープ入口308に遊技球を誘導する第二ワープ誘導片310が設けられている。この第二ワープ誘導片310は、枠状装飾体370から左方(即ち、センター役物300から遊技領域37)に向けて突出している。これにより、第二ワープ入口308が第一ワープ入口306よりも遊技球が導かれ易くなっている。従って、遊技球が第一ワープ入口306に導かれなかった場合であっても、第二ワープ入口308に受入れられる期待感が高まり、興趣が高められる。
第一ステージ330には、第一ワープ出口側端部336から第一ワープ反出口側端部338にかけて波状に形成された曲面が形成されている。詳しくは、上方向に膨らんだ山部332が第一ステージ330の左右方向の略中央部に形成されており、この山部332の左右両側には、山部332と連続的に連なった谷部334が形成されている。
なお、山部332の高さは、第一ワープ出口側端部336および第一ワープ反出口側端部338よりも低い位置となっている。これにより、第一ワープ出口312から排出された遊技球は、山部332を乗り越えることができ、第一ワープ出口側端部336第一ワープ反出口側端部338との間を往復して転動することができる。
第二ステージ350の略中央部には、高台部352が形成されている。この高台部352は、第一ステージ330の山部332の前方に位置している。第二ステージ350は、高台部352の他、第二ワープ出口側端部356からこの高台部352にかけて曲面が形成された湾曲部354を有している。また、第二ワープ反出口側端部358から高台部352にかけて曲面が形成された湾曲部354を有している。これらの湾曲部354は、高台部352よりも下方に湾曲している。
なお、高台部352の高さは、第二ワープ出口側端部356および第二ワープ反出口側端部358よりも低い位置である。これにより、第二ワープ出口314から排出された遊技球は、高台部352を乗り越えることができ、第二ワープ出口側端部356から第二ワープ反出口側端部358との間を往復して転動することができる。
第一ワープ入口306および第二ワープ入口308に受入れられた遊技球は、それぞれ、第一ワープ出口312および第二ワープ出口314から排出されて、第一ステージ330および第二ステージ350に導かれる。
なお、第一ワープ316における遊技球の流下方向と第一ステージ330における遊技球の転動方向とが略同一線上にあるので、第一ワープ316を流下した遊技球は、運動エネルギーの損失が少ない。即ち、第一ワープ316を流下した遊技球がその進行方向を変えられると運動エネルギーが損失してしまう。従って、第一ワープ316を流下した遊技球は、第一ステージ330上を勢い良く転動する。同様に、第二ワープ318における遊技球の流下方向と第二ステージ350における遊技球の転動方向とが略同一線上にあるので、第二ワープ318を流下した遊技球も、運動エネルギーの損失が少ない。これにより、第一ステージ330に導かれた遊技球および第二ステージ350に導かれた遊技球は、いずれも、第一ステージ330上および第二ステージ350上を勢い良く転動し、各ステージ上330,350に滞在する時間が長くなり、その結果各ステージ330,350において遊技球が遊ぶこととなり、興趣が高められる。
また、本実施形態において、第一ステージ330および第二ステージ350には、センター役物300の右側からは遊技球が導かれない。即ち、第一ステージ330および第二ステージ350にはセンター役物300の左側からのみ遊技球が導かれるので、第一ステージ330上および第二ステージ350上を転動する遊技球が、反対方向から導かれた遊技球によって転動を阻害されることがない。これにより、各ステージ上330,350に滞在する時間が長くなり、その結果各ステージ330,350において遊技球が遊ぶこととなり、興趣が高められる。
枠状装飾体370の下枠370a付近であって且つ演出表示装置115と第一ステージ330との間には、演出表示装置115に隣接するセンター電飾部302が形成されている。このセンター電飾部302には、センター役物300の幅方向に沿って棚状の曲面が形成されており、この曲面には、複数のセンター装飾ランプ304が配置されている。
センター電飾部302の左右方向の略中央部であって且つ第一ステージ330の山部332に対応する位置には、遊技球を受入れ可能な第二始動口392(始動入賞口)が形成されている。即ち、第二始動口392は、遊技球の流下方向である第二ステージ350側ではなくその反対方向(第一ステージ330の後方側)に設けられている。これにより、遊技者から見て遊技球の第二始動口392への入賞を視認し易くなる。これは、第二ステージ350が第一ステージ330よりも下方に形成されており且つ第一ステージ330と第二ステージ350との間に後述するステージ仕切壁364が設けられているからである。
また、第一ステージ330の山部332には、第二始動口392に遊技球を導くための第二始動誘導口340が形成されている。この第二始動誘導口340は、山部332から第二始動口392にかけて下方に傾斜しており、これにより、第二始動口392に遊技球が導かれるようになっている。従って、第一ステージ330上を転動している遊技球が山部332付近で転動する勢いがなくなったとき、この第二始動誘導口340によって第二始動口392に導かれ易くなる。
なお、第二始動口392に入賞した遊技球は、遊技盤5の背後に連通する排出路(図示せず)を通って、遊技盤5の背後に排出される。
第一ステージ330の谷部334には、第二ステージ350に遊技球を流下させるための第一ステージ傾斜溝342が形成されている。この第一ステージ傾斜溝342は、谷部334から第二ステージ350にかけて(即ち、後方から前方に向けて)下方に傾斜しており、これにより、第二ステージ350に遊技球が導かれるようになっている。従って、第一ステージ330上を転動している遊技球が山部332を乗り越える勢いがなくなったとき、この第一ステージ傾斜溝342によって第二ステージ350に導かれ易くなる。第一ワープ出口側端部336と第一ワープ反出口側端部338との間を往復して転動するだけの勢いがなくなった遊技球は、山部332から第三始動口394に入賞する可能性よりも、谷部334から第二ステージ350に導かれる可能性の方が極めて高い。
第一ステージ330と第二ステージ350との間には、各ステージ330,350を仕切るための薄い板状のステージ仕切壁364が設けられている。このステージ仕切壁364は第一ステージ330上の面よりも上方向に突出するように配置されており、これにより、第一ステージ330上を転動する遊技球が第二ステージ350に流下しないようになっている。ただし、ステージ仕切壁364の第一ステージ330の谷部334に対応する位置には、第一ステージ330(具体的には谷部334)と第二ステージ350とが連通する連通部366が形成されている。連通部366付近で左右に転動する勢いがなくなった遊技球は、連通部366を通って第一ステージ330から第二ステージ350に流下する。
第二ステージ350の左右方向の略中央部(即ち、第一ステージ330の山部332に対応する部位)であって且つ高台部352に対応する位置には、第一始動口誘導路374を介して枠状装飾体370の下枠370aに形成された開口部372に連通する第一始動誘導口368が形成されている。即ち、第一始動誘導口368は、遊技球の流下方向側ではなくその反対方向(第二ステージ350の後方側)に設けられている。これにより、遊技者から見て遊技球が第一始動誘導口368に受入れられることを視認し易くなる。
第一始動誘導口368に導かれた遊技球は、第一始動口誘導路374を通って開口部372から遊技盤5上に排出される。ここで、第一始動口誘導路374は第一始動口390の真上方まで遊技球を導くように形成されているので、第一始動口誘導路374に導かれて遊技盤5面側に排出された遊技球が第一始動口390に入賞する期待感は非常に大きなものとなる。ただし、第一始動口390の真上には釘が配置(図示せず)されており、この釘によって第一始動口390への遊技球の入賞が阻害されることがある。従って、第一始動口誘導路374を通って開口部372から遊技盤5上に排出された遊技球が第一始動口390に入賞する確率は、概ね4分の1〜4分の3程度となる。
高台部352の左右方向の略中央部は第一始動誘導口368の位置に対応しており、高台部352の両端から略中央部にかけて(即ち、第一始動誘導口368側に向けて)下方に傾斜する傾斜部353を有している。また、高台部352の略中央部には、後述する第三棚部(以下、「第三ステージ376」と称する。)に遊技球を導くための前方傾斜溝360が形成されている。また、前方傾斜溝360の内側にはさらに、遊技球を第一始動誘導口368に導くための第一始動誘導口誘導溝362が形成されている。即ち、高台部352の略中央部には、後方から前方に向けて下方に傾斜する前方傾斜溝360が形成されていると共に、この前方傾斜溝360の内部にさらに、前方から後方にかけて下方に傾斜する第一始動誘導口誘導溝362が形成されていることとなる。これにより、前方傾斜溝360付近で左右に転動する勢いがなくなった遊技球は、第一始動誘導口誘導溝362に沿って第一始動誘導口368に導かれる場合と、前方傾斜溝360に沿って第三ステージ376に流下する場合とがある。
また、枠状装飾体370の下枠370aには、左右方向に円弧を描くように曲面が形成された第三ステージ376が形成されている。遊技球は、この第三ステージ376上を左右方向に転動可能となっている。第三ステージ376の左右方向の略中央部には、後方から前方にかけて下方に傾斜する前方誘導溝378が形成されている。この前方誘導溝378付近で左右に転動する勢いがなくなった遊技球は、前方誘導溝378に沿って遊技盤5上を流下する。
このように、高台部352の略中央部に第一始動誘導口誘導溝362が形成されているので、第一始動誘導口368に遊技球が導かれる期待感は、山部332から第二始動口392に入賞する期待感よりも極めて高くなる。また、第二始動口392には第一ワープ入口306からセンター役物300内に受入れられた遊技球のみが入賞可能である一方、第一始動口390には第一ワープ入口306または第二ワープ入口308からセンター役物300内に受入れられた遊技球のみでなく、センター役物300の左側を流下した遊技球が、釘によって誘導されて第一始動口390に入賞する場合もある。このように、第一始動口390に遊技球が入賞する確率は、第二始動口392に遊技球が入賞する確率よりも高いものとなる。
(センター役物における第一、第二ワープ、及び光透過部材について)
図14は、遊技盤を斜め前方から示す斜視図であって、装飾カバーを取り外すことによって第一ワープおよび第二ワープを視認可能とした斜視図である。図15は、第一ワープおよび第二ワープの周辺の構成を示す斜視図である。図16は、光透過部材と第一ワープおよび第二ワープとの位置関係を示した図である。図17は、図16とは異なる位置の光透過部材の構成を示す分解斜視図である。図18は、図17に係る光透過部材を含む断面図である。
図14に示すように、第一ワープ316および第二ワープ318は、互いに区画して形成されている。即ち、第一ワープ入口306から取り込まれた遊技球は第一ワープ316のみを流下し、第二ワープ入口308から取り込まれた遊技球は第二ワープ318のみを流下する。これにより、第一ワープ入口306から取り込まれた遊技球と第二ワープ入口308から取り込まれた遊技球とが互いに干渉することなく、それぞれ、第一ステージ330および第二ステージ350に導かれる。
また、第一ワープ316および第二ワープ318は、いずれも、内部を流下する遊技球を視認可能であるように透明部材で構成されている。これにより、第一ワープ入口306または第二ワープ入口308から受入れられた遊技球を視認できる。つまり、従来では遊技者は、センター役物300や演出表示装置115に注意を惹かれていることが多いため、第一ワープ入口306または第二ワープ入口308に遊技球が受入れられたことを見逃す場合が多く、これにより興趣が低下していた。そこで、第一ワープ316および第二ワープ318を透明部材とすることによって、第一ワープ入口306または第二ワープ入口308に遊技球が受入れられたことを見逃した場合であっても、第一ワープ316および第二ワープ318を流下する遊技球を視認できるので、興趣の低下を抑制できる。
さらに、第一ワープ316および第二ワープ318は、互いに前後方向に隣接してセンター役物300の開口部301に沿って配置されている。詳しくは、第一ワープ316が後方側、第二ワープ318が前方側となるように、互いに隣接すると共に、センター役物300の開口部301に沿って設けられている。これにより、狭いスペースであっても、両者を効率良く配置できる。
また、図15に示すように、第一ワープ316および第二ワープ318の後方には、演出用の光源380が配置される。光源380は、ベース382と複数個のLED384とを有しており、ベース382に複数個のLED384が配列されている。なお、光源380(ベース382およびLED384)、装飾カバー386および光透過部材388によって電飾部材379が構成される。
光源380から発光された光は、光透過部材388に入射し、平面部388aに沿って光透過部材388を透過して遊技盤5の前方に導かれる。光透過部材388は、湾曲された板状の部材であって、透明のプラスティック等の樹脂により構成されている。光透過部材388は平面部388aと、この平面部388aに交差する端部388bとを有している。光透過部材388は、この端部388bが前方側(遊技者側)となるように配置される。
第一ワープ316、第二ワープ318および光透過部材388は、着色された非透明の装飾カバー386によって被覆されている。光透過部材388を透過した光は、装飾カバー386まで導かれるので、装飾カバー386の前面部が発光する。このように、光透過部材388は、光源380から発光された光を前方に導いて線状に発光させることができる。しかも、この光透過部材388は平面部388aの幅方向長さ分だけ光を前方に導くことができるので、光源380を配置する位置の自由度が大きくなる。
また、装飾カバー386が着色されることによって、第一ワープ316および第二ワープ318が視認し難くなっている。従って、装飾カバー386の前面部には、第一ワープ316を流下する遊技球を視認できるように第一ワープ視認孔386aと、第二ワープ318を流下する遊技球を視認できるように第二ワープ視認孔386bとが形成されている。これにより、着色された光による演出を行うことができると共に、第一ワープ316および第二ワープ318を流下する遊技球を視認することができ、興趣が高められる。
更に、図16に示すように、第一ワープ316および第二ワープ318は、光透過部材388の平面部388aに沿って取り付けられる。ここで、光源380から発光された光は光透過部材388の端部388bから前方に導かれるので、遊技球が流下する経路を、光源380から発光された光によって容易に把握することができる。
また、第一ワープ316および第二ワープ318が互いに前後方向に隣接して配置されているので、第一ワープ316および第二ワープ318のそれぞれに光源380および光透過部材388を設けることなく、第一ワープ316および第二ワープ318のそれぞれを流下する遊技球を把握することができる。
また、光透過部材388を透過した光は端部388bから出射するので、線状に発光させることができる。これにより、センター役物300の周囲に沿う場所等、狭い場所であっても発光させることが可能になり、華やかな演出の実行が可能となる。さらに、センター役物300の開口部301に沿って発光させたい場合のように、枠状に発光させることも可能となる。
また、この光透過部材388の端部388bには、平面部388aが正面視となる方向から見て蒲鉾形に形成されている。これにより、平面部388aを透過した光が、直線的に前方に導き出されるのではなく端部388bの長手方向に沿う方向に分散されるので、発光領域が大きくなり、より華やかに見え、興趣が高められる。
本実施形態のセンター役物300における外周に配置された電飾部材379の内、センター役物300の正面視右下側の電飾部材379、つまり、各ステージ330,350,376よりも下方に延びだし、普通図柄表示器82、第一及び第二特別図柄表示器84,86、第一及び第二保留表示器88,90の近傍(左側)に配置された電飾部材379では、図17及び図18に示すような、形状に特徴のある光透過部材389が用いられている。
この光透過部材389は、上記の光透過部材388と同様に、所定厚さの透明板からなり、光源380のLED384からの光が直接照射される入射側端部389aと、入射側端部389aの反対側、つまり、装飾カバー386側に配置され、入射側端部389aから光透過部材389内に進入した光を外部へ放射する放射側端部389bとを備えている。この放射側端部389bの表面は、細かい凸状レンズが形成されており、放射される光が拡散するようになっている。
また、光透過部材389には、放射側端部389b側から、入射側端部389aに向かうV字形状の切欠き部389cが形成されており、この切欠き部389cにおける光透過部材389の長手方向先端部側(図中上側)の端面が第一光誘導部389dとされている。この第一光誘導部389dは、入射側端部389aから入射した光が、光透過部材389の長手方向に反射誘導するような面形状とされている。
この第一光誘導部389dによって、入射端部側389a側から入った光が光透過部材389の内部で第一光誘導部389dに到達すると、その光の一部が第一光誘導部389dで光透過部材389の長手方向に沿った方向に反射し、光透過部材389内部をその長手方向の先端部側に向かって光が進むこととなる。なお、第一光誘導部389dでは反射されずに、第一光誘導部389dから光透過部材389の外部へ放射される光があり、外部へ放射された光は、切欠き部389c前方の装飾カバー386を照射することとなる。
また、光透過部材389には、切欠き部389cにおける第一光誘導部389dが配置された側と同じ側の長手方向先端部(図中上側端部)には、光透過部材389の長手方向に沿ってその内を進んできた光を、放射側端部389b側に反射誘導させる第二光誘導部389eが形成されている。この第二光誘導部389eは、長手方向先端に向かう入射側端部389aの端面から鋭角となるような角度に形成された複数の傾斜面を有している。図示するように、これら傾斜面は夫々異なる角度とされており、本例では鋸形状とされている。この第二光誘導部389eによって、光透過部材389内を長手方向先端側に向かって進んできた光を放射側端部389bに向かって反射させて、放射側端部389bから放射できるようになっている。
本例の光透過部材389によると、所定位置に配置された光源380からの光を、入射側端部389aから内部に進入させた上で、第一光誘導部389dで反射させてその光軸をパチンコ機1の前後方向に対して略直角方向である光透過部材389の長手方向に向けさせて、第一光誘導部389dから所定距離離れた第二光誘導部389eへと送り、第二光誘導部389eでは長手方向に進んできた光を、パチンコ機1の前方向へ反射させることで第二光誘導部389eの前側にある放射側端部389bから放射して、その前方の装飾カバー386に照射することで、光装飾することができるようになっている。
つまり、本例の光透過部材389によると、装飾カバー386における光源380の真正面に配置されていない部位に対しても、光源380からの光を照射させることができるので、真後ろに光源380が配置できなくても装飾カバー386全体に光を照射して、装飾カバー386を良好に光装飾することができる。
(裏ユニットと演出表示装置との関係について)
図19は、裏ユニットと演出表示装置とを組付けた状態で前方から示す斜視図である。図20は、図19を後方から示す斜視図である。図21は、裏ユニットを後方から示す斜視図である。図22は、演出表示装置の背面図である。図23は、裏ユニットと演出表示装置等とを分解して前方から示す斜視図である。
図示するように、本例では、裏ユニット270の後側に、演出表示装置115が着脱可能に取付けられるようになっている。具体的には、図21に示すように、裏ユニット270には、裏箱410における略矩形状に形成された開口部412の内周で、上下に延びる一方側(背面視で左側)に上下に離反して形成される二つの着脱溝414と、着脱溝414とは左右方向反対側(背面視で右側)で裏箱410の後面に配置され着脱レバー416を有した着脱機構418とを備えている。
着脱機構416の着脱レバー416は、裏箱410における開口部412の中心を向く側が開放された上下方向に長い断面箱型形状とされると共に、裏箱410の後面に上下方向にスライドできるように保持されている。この着脱レバー416の後面側には、上下方向の略中央で後側に突出するツマミ部416aと、ツマミ部416a下側の後面が切り欠かれて後側に開放された開放部416bとを備えている。
一方、演出表示装置115は、図22に示すように、その外形が略矩形状に形成されており、左右一方の側面(背面視左側の側面)で上下方向に互いに離反した位置に形成され、外方に向かって突出する二つの着脱突起420と、着脱突起420が形成された側面とは反対側の他方の側面(背面視右側の側面)で上下方向の略中央に形成され、外方に向かって突出する着脱係止部422とを備えている。これら、着脱突起420及び着脱係止部422は、裏ユニット270の着脱溝414及び着脱機構418と対応するように形成されている。
裏ユニット270への演出表示装置115の取付けは、裏箱410における着脱機構418の着脱レバー416を上側にスライドさせた状態で、演出表示装置115の表示画面を前側に向けて裏ユニット270の後側に配置し、二つの着脱突起420を着脱溝414に挿入すると共に、着脱係止部422を着脱レバー416の開放部416bから着脱機構418内に挿入する。そして、着脱レバー416を下側にスライドさせることで、着脱係止部422の後側が着脱レバー416の後面に覆われて、着脱係止部422が係止され演出表示装置115が裏ユニット270へ取付けられることとなる。
なお、演出表示装置115が裏ユニット270へ取付けられることにより、裏箱410の開口部412が演出表示装置115によって閉鎖されと共に、裏箱410の剛性が高くなるようになっている。
また、裏ユニット270における着脱溝414は、裏箱410と、裏箱410の後側に固定された演出用役物裏球経路上部材424(詳細な構成及び作用は後述する)との協働によって形成されるようになっている。この演出用役物裏球経路上部材424は、後側から所定のビスによって裏箱410に固定されていると共に、裏ユニット270の裏箱410や、演出表示装置115とは明らかに異なる色に着色されており、それらと容易に識別できるようになっている(図20、図21等を参照)。
ところで、故障等により演出表示装置115を裏ユニット270からはずす場合、演出表示装置115を固定する着脱機構418においては着脱レバー416のツマミ部416aの存在により、そこに着脱するための着脱機構418があることを、容易に作業者に認識させることができる。しかしながら、着脱機構418で着脱係止部422の係止を解除しても、着脱突起420が着脱溝414に挿入嵌合されているので、演出表示装置115を後側へ引っ張っただけでは取り外すことができず、作業者に取り外し方法を考えさせてしまい作業にかかる時間が長くなったり、無理に取り外して破損したりする恐れがある。
しかしながら、本実施形態では、演出用役物裏球経路上部材424が、容易に識別できるようになっており、演出用役物裏球経路上部材424が別部材で取り外せることを即座に認識させることができるので、演出表示装置115を取り外す際に、演出用役物裏球経路上部材424を取り外させて、演出表示装置115の取り外しを容易に行わせることができ、取り外しにかかる時間を結果的に短くすることができると共に、無理な取り外しにより裏ユニット270等が破損するのを防止することができるようになっている。
(裏ユニットの全体構成について)
図24は、演出用役物を含む遊技盤の構成を示す正面図である。図25は、遊技盤の後方に取り付けられる裏ユニットを、正面上前方から示す斜視図である。図26は、遊技盤の正面図である。図27は、図26に示されるA−A線断面図である。図28は、裏ユニットを主要な部材毎に分解して前方から示す斜視図である。
図示するように、本実施形態のパチンコ機1には、遊技領域37に配置され、遊技球を用いた演出を行うことが可能な演出用役物430が備えられている。この演出用役物430は、センター役物300の内側であって且つ枠状装飾体370の右枠370cに隣接する部位に配置されており、第一大入賞口398aから受入れられた遊技球を用いて演出を行なうものである。
この演出用役物430は円筒状の役物回転体432を有しており、この役物回転体432の内部には、図24に示すようにフィギュア434が収容されている。この役物回転体432は、円周方向の一部が、内部を視認できる透明部材で構成されており、円周方向の一部とは異なる他の部が、内部を視認できない不透明部材で構成されている。ただし、透明部材に代えて開口部が形成されていても良い。内部に収容されたフィギュア434を視認できればその態様は限定されない。
この演出用役物430の役物回転体432は、長手方向に伸びる中心(即ち役物回転体432の長手方向を横切る断面の中心線)を回転中心として回転自在に構成されている。従って、その回転位置によって、遊技者からフィギュア434を視認できたりまたは視認できなかったりする。即ち、不透明部材が前方(遊技者側)となる場合にはフィギュア434を視認できず(図10参照)、透明部分が前方となる場合にはフィギュア434を視認することができるようになっている(図24参照)。
なお、「遊技盤5に対して回転自在」とは、遊技盤5に取り付けられていることを意味するのではなく、遊技盤5に取り付けられているか否かに拘わらず、遊技盤5に対して回転自在であれば良い。
このフィギュア434を視認できないとき、役物回転体432の前面には「歌姫伝説」の文字を視認することができる。詳細な構成は後述するが、この文字は光を透過可能な透明部材で構成されており、また、この文字の後方にはLED等の光源が配置されている。この光源から遊技盤5の前方に向けて発光させると、「歌姫伝説(装飾文字)」が点灯する。そして、光源の点灯態様を様々な態様とすることで、演出用役物430を装飾部材として用いることもできるようになっている。
つまり、この演出用役物430は、役物回転体432が、フィギュア434が視認できる演出位置と、フィギュア434が視認できず「歌姫伝説」の装飾文字が視認できる装飾位置との間を任意に回転可能な構成となっている。
従って、演出用役物430は、フィギュア434を視認できるとは演出用役物430として機能し、フィギュア434を視認できないとき(即ち装飾文字を視認できるとき)は装飾部材として機能するので、遊技盤5の領域を有効に活用できると共に、役物回転体432を回転させることによって遊技者に意外性を与えることができるので興趣が高められる。
また、図25及び図27に示すように、演出用役物430と第一開閉装置398との間には、第一大入賞口398aから受入れられた遊技球を演出用役物430に向けて導く役物誘導路436が設けられている。
この役物誘導路436は、第一開閉装置398から演出用役物430に向けて下方に傾斜している(図25参照)。これにより、第一大入賞口398aに受入れられた遊技球は、演出用役物430に向けて役物誘導路436上を転動する。また、役物誘導路436は透明な樹脂部材で構成されており、これにより、役物誘導路436上を転動する遊技球を視認することができるようになっている。
ここで、上述した演出用役物430、役物誘導路436等は、裏箱410に夫々支持されるようになっており、裏ユニット270を構成する構成部材とされている。つまり、裏ユニット270は、第一大入賞口398aを有した第一開閉装置398と、第一開閉装置398の第一大入賞口398aに受入れられた遊技球を誘導する役物誘導路436と、役物誘導路436によって誘導された遊技球が内部に進入することで遊技球を用いた演出を行うことができる演出用役物430と、第一開閉装置398、役物誘導路436、及び演出用役物430等を夫々所定位置に保持すると共に前後方向に貫通する矩形状の開口部412を有した裏箱410とを主に備えている。
また、裏ユニット270には、演出用役物430の上部に配置され役物誘導路436により誘導された遊技球を、演出用役物430内、又は外(演出用役物430内に進入させることなく外部へ排出する)の何れかに振分ける振分機構438と、振分機構438によって演出用役物430外へ振分けられた遊技球が流通する演出用役物裏球経路上部材424と、演出用役物裏球経路下部材426(図43参照)とを更に備えている。なお、図28中符号440は、後述のランプ駆動基板688を収容したランプ駆動基板ボックスである。
更に裏ユニット270には、上述したセンター役物300における枠状装飾体370を光装飾するための複数の光源380と、ステージ330,350,376近傍に配置されたセンター電飾部302の光源となるセンター装飾ランプ304等を有したセンター光源部442とを備えている(図25及び図28等を参照)。このセンター光源部442は、図示は省略するが、複数のLEDを有したベース基板と、ベース基板の上側に配置されLEDからの光を拡散させる拡散レンズとを備えており、センター電飾部302の他に、各ステージ330,350,376等を光装飾できるようになっている。
この裏ユニット270では、図示するように、上部に振分機構438が備えられた演出用役物430、役物誘導路436、各光源380、及びセンター光源部442等が、前側から裏箱410に取付けられるようになっている。また、第一開閉装置398、演出用役物裏球経路上部材424、演出用役物裏球経路下部材426、及びランプ駆動基板ボックス440等が、裏側から裏箱410に取付けられるようになっている。
(裏ユニットにおける演出用役物及び振分機構の構成について)
図29は、演出用役物に振分機構を備えた状態でフィギュアの正面から示す変則正面図である。図30は、演出用役物に振分機構を備えた状態で示す背面図である。図31は、図30における平面図である。図32は、図30における底面図である。図33は、演出用役物に振分機構を備えた状態で前方から示す斜視図である。図34は、演出用役物を主要な構成毎に分解して前方から示す斜視図である。図35は、役物回転体を示す斜視図である。図36は、役物回転体をフィギュアを正面として示す変則正面図である。図37は、役物回転体のフィギュア側を分解して示す斜視図である。図38は、役物回転体の装飾部材側を分解して示す斜視図である。図39は、役物回転体における第一演出樋の回動駆動機構を示す図である。図40は、図31におけるB−B断面図である。図41は、図31におけるC−C断面図である。図42は、図26におけるD−D断面図である。図43は、演出用役物における遊技球の排出経路を説明するための分解斜視図である。
図示するように、演出用役物430は、上下方向に延びる軸芯周りに回転可能とされた役物回転体432と、役物回転体432の周方向の所定範囲内が外部に露出するような開口部444を有した演出用役物ベース446と、演出用役物ベース446の下側に配置され役物回転体432を回転駆動させる回転駆動ユニット448と、演出用役物ベース446の開口部444を閉鎖し透明部材からなる第一閉鎖部材450、及び第二閉鎖部材452とを主に備えている(図34参照)。
また、演出用役物430には、透明な第二閉鎖部材452を介してセンター役物300における枠状装飾体370の所定範囲(具体的には、右枠370c)に光を照射するための光源454が備えられている。この光源454は、上記の光源380と同様に、複数のLED456と、LED456が取付けられる光源基板458とから構成されており、役物回転体432の長さ(上下方向の長さ)と略同じ長さの光源基板458に、LED456が列状に取付けられている(図34参照)。
この演出用役物430における役物回転体432は、フィギュア434等を保持する役物回転体本体460を備えている。この役物回転体本体460は、上下に配置された円盤状の天板部462及び底板部464と、天板部462と底板部464とで形成される円筒空間を、円周方向に分割して二つの空間(球流通空間460aと装飾空間460b)を形成する隔壁部466とを備えている(図37及び図38参照)。
この役物回転体本体460の天板部462には、その上面中心に軸受溝462aが形成されていると共に、上下方向に貫通し遊技球が通過可能な長孔462bが形成されている。この長孔462bは、隔壁部466によって区画された一方の空間(球流通空間460a)と連通するように形成されていると共に、球流通空間460aの周方向端部(図36において左側端部)近傍に配置されている。
一方、役物回転体本体460の底板部464には、その略中心に配置される開口464aと、球流通空間460a側に配置され円弧状に列設された複数の通孔464bとが備えられており、開口464a及び通孔464bは上下方向に貫通した形態とされている(図37及び図38参照)。
また、役物回転体432には、隔壁部466によって区画された球流通空間460a内に、所定のキャラクタを立体的にデフォルメして造形したフィギュア434と、フィギュア434の略中心に向けて長孔462bを通過した遊技球を役物回転体432内に放出する球放出部材468と、球放出部材468の下方に配置され左右方向に延びると共に左右方向の略中心で水平方向に延びる軸(後述する支持軸474)周りに回動可能とされた第一演出樋470と、第一演出樋470の下方に配置された第二演出樋472とを更に備えている。
これら球放出部材468、第一演出樋470および第二演出樋472は、いずれも、遊技球が転動する態様を視認できるように透明部材で構成されている。
このフィギュア434は、片手434aを前方向に差し出した態様で配置されている。また、フィギュア434には、片手434aの真上に支持軸474が支持されている。この支持軸474は、前後方向を長手方向とする軸である。即ち、片手434aと支持軸474とが略平行となる。第一演出樋470は、フィギュア434の片手434aに支えられるように片手434aに固定して配置されていると共に、支持軸474に支持されている。
この支持軸474は、フィギュア434の片手434aおよび第一演出樋470と一体的に構成されていると共に、所定の角度範囲内で回転自在に構成されている(詳細は後述する)。なお、支持軸474は、隔壁部466によって軸支されると共に、片手434a側とは反対側の端部が隔壁部466を貫通して装飾空間460b側へ延びだしている(図38参照)。
また、第一演出樋470の下方に配置された第二演出樋472は、一方の端(本実施形態では右端472a)から他方の端(本実施形態では左端472b)にかけて傾斜している。なお、第一演出樋470及び第二演出樋472は、平面視において役物回転体432の周方向に沿った円弧形状とされており、その外形が役物回転体本体460の円筒外周から突出しないような形態となっている(図35及び図42等を参照)。
また、役物回転体432には、球流通空間460a内に、支持軸474の下方であって且つ左側には第一の演出口476が、支持軸474の下方であって且つ右側には第二演出樋472に連通する第二演出樋誘導口478が、それぞれ形成されている。支持軸474が反時計回りの方向に回転限界まで回転したとき、第一演出樋470の左端470bが第一の演出口476の上方に位置する。一方、支持軸474が時計回りの方向に回転限界まで回転したとき、第一演出樋470の右端470aが第二演出樋誘導口478の上方に位置する。
なお、この第一演出樋470は、その両端の右端470aと左端470bとを同じ高さ(水平状態)となるようにすると、中心部分が右端470a及び左端470bよりも下方の位置となるような形状となっている。つまり、第一演出樋470は中央が下がった形状となっている。これにより、第一演出樋470が略水平状態の時に、球放出部材468から放出された遊技球が供給されると、第一演出樋470上を左右方向に揺動するような動きをさせることができるようになっている(図29参照)。
第一演出樋470での遊技球の動きを詳述すると、図29に示すように、第一演出樋470に供給される遊技球は、球放出部材468により右方向に向かう運動ベクトル(所定の初速度)を付与された上で第一演出樋470の略中央付近に落下供給されるため、第一演出樋470に供給された遊技球は、第一演出樋470の右端470aへ向かって転動することとなる。その際に、第一演出樋470は、左右両端470a,470bが中央よりも高くなっているので、右端470a向かって転動する遊技球は、坂を登るような状態となり重力の作用によって速度が徐々に減速し、遊技球の転動が停止すると今度は第一演出樋470の中央に向かって転動を開始して、左右よりも低い中央に遊技球が戻ってくる。なお、右方向の運動ベクトルが大きくて減速しきれずに遊技球が右端470aに到達した場合、第一演出樋470が略水平状態の時は、第一演出樋470の右端470aと第二演出樋誘導口478とが非連通状態となっているので、遊技球は第二演出樋誘導口478へと誘導されず隔壁部466に衝突して反射し、第一演出樋470の中央つまり左端470bに向かって転動することとなる。
そして、第一演出樋470の右端470a側から中央側に向かった遊技球は、坂を下るような状態となり、中央に向かうに従って転動速度が速くなるので、第一演出樋470の中央を通り過ぎて、今度は左端470bに向かって坂を登ることとなる。そして、中央から左端470bへ向かった遊技球は、重力の作用により転動速度が徐々に減速して停止すると、今度は左端470b側から中央側、つまり、右端470a側に向かって転動を開始する。なお、第一演出樋470が略水平状態の時は、第一演出樋470の左端470bと第一の演出口476とが非連通状態となっているので、遊技球は第一の演出口476へと誘導されず、遊技球の転動速度が速くて停止できず左端470まで到達した場合は、隔壁部466に衝突して反射し、第一演出樋470の中央つまり右端470aに向かって転動するようになる。
このように、遊技球が上記の動作を繰り返すことで、第一演出樋470上を左右方向に揺動するように転動することとなり、第一演出樋470の右端470aと左端470bとの間を遊技球が行ったり来たりすることで、遊技者に対して何れの端から遊技球が落下するのかをハラハラ・ドキドキさせることができ、興趣の高められる動きができるようになっている。
また、第二演出樋472の左端472bの下方には、第二の演出口480が形成されている。即ち、第一の演出口476と第二の演出口480とが上下に並んで形成されている。これら、第一の演出口476及び第二の演出口480は、隔壁部466を貫通して装飾空間460b側と連通しており、受入れた遊技球が装飾空間460b側へ送られるようになっている。なお、隔壁部466の装飾空間460b側には、第一の演出口476及び第二の演出口480に受入れられた遊技球を、役物回転体本体460の円筒外周まで誘導する第一誘導部466a及び第二誘導部466bが形成されている。
ここで、第一の演出口476は青色、第二演出樋誘導口478および第二の演出口480は赤色で構成されている。これにより、第一演出樋470による一球の遊技球を左右に振り分けつつ、当たりであるかハズレであるかについては、上下に並んで形成された各演出口への遊技球の受入れによって判断できるようになっている。
ところで、役物回転体本体460では、図40に示すように、天板部462における長孔462bの後端が、隔壁部466の一般形状に対して装飾空間460b側に食込んだ位置に配置されていると共に、長孔462bが球流通空間460aのみと連通するように、長孔462bの下方所定範囲(第一演出樋470の略回動上端まで)において、隔壁部466が装飾空間460b側に突き出すことで球流通空間460a側が窪んだ凹部466cが形成されている。
一方、球放出部材468は、天板部462の下側に配置される扇形状の装飾部468aと、装飾部468aの一方の端部(左端部)から下方に延び役物回転体本体460における隔壁部466の凹部466c前側上部を覆う被覆部468bと、被覆部468bの下方で凹部466cの底面と略連続し第一演出樋470の中央部上方付近に延び出す放出部468cとを備えている。
この球放出部材468が、役物回転体本体460に取付けられることで、後述する演出用役物ベース446の落下口536bに落下した遊技球が、長孔462b内の前側部分から進入し、被覆部468bにより凹部466cへと誘導される。その際に、被覆部468bの上方で遊技球の移動に沿うように長孔462bが形成されている、つまり、長孔462bにより被覆部468bの上側部分が高くなっているので、遊技球が天板部462の裏側と当接することなく凹部466cへ良好に誘導されるようになっている。
そして、被覆部468bと凹部466cとにより遊技球を凹部466cの底面まで降下させ、凹部466cの底面で遊技球をバウンドさせてその運動エネルギーを減衰させた上で、凹部466cの底面から放出部468cを介して第一演出樋470に供給させることができるようになっている(図40参照)。
この凹部466cで遊技球をバウンドさせることで、透明部材からなり強度の比較的弱放出部468cに直接遊技球が当たるのを防止して放出部468cが破損するのを防止している。また、バウンドにより運動エネルギーを減衰させてから、放出部468cを介して第一演出樋470に遊技球を供給するので、遊技球の供給による第一演出樋470への衝撃を緩和させると共に、第一演出樋470上を遊技球が良好に転動できるようになっている。
更に、役物回転体432には、球流通空間460a内に、第二演出樋472の下方の隔壁部466に取付けられ回転軸482が隔壁部466を貫通して装飾空間460b側に突出する球振分部モータ484と、球振分部モータ484を覆うように前側に配置され表面がメッキ装飾されたモータカバー486とが備えられている。このモータカバー486によって球振分部モータ484が、遊技者から見えないようになっている。なお、本例では、球振分部モータ484がステッピングモータとされている。
また、モータカバー486の前側には、透明部材からなるシャンデリア状の装飾レンズ488と、装飾レンズ488の前面を覆うと共に外面が役物回転体本体460の外周面と略一致するような部分円筒面形状とされた透明部材からなるカバーレンズ490とが備えている。モータカバー486のメッキ装飾と、透明な装飾レンズ488とによって、煌びやかでゴージャスな印象を与えられるようにしている。
このカバーレンズ490は、上下方向に延びる部分円筒形状のカバー部490aと、カバー部490aの下端から役物回転体本体460の回転中心に向かって略水平に延びる板状の底部490bとを備え、断面が略L字形状とされている(図41参照)。なお、図示は省略するが、カバーレンズ490のカバー部490aには、文字等を図案化した磨り装飾が施されている。
このカバーレンズ490は、カバーレンズ490における底部490bの外側端部近傍の下側に配置される光入射部490cと、光入射部490cから底部490b内に入射した光をカバー部490aと底部490bとが接する方向に反射誘導させる第一光誘導部490dと、カバー部490aと底部490bとが接する位置に配置され第一光誘導部490dからの光をカバー部490aの上端面の方向に反射誘導させる第二光誘導部490eと、カバー部490aの上端面に配置され第二光誘導部490eからの光をカバーレンズ490の内側斜め上方に向けて外部に放射する光放射部490fとを更に備えている。
このカバーレンズ490における第一光誘導部490dは、底部490bの外側端部(役物回転体本体460の中心に向かう側の端部)を、その上側が面取り(C面取り)状に切り欠かれるような形状とすることで形成されている。また、第二光誘導部490eは、カバー部490aと底部490bとが接する部分を、内外共に面取り(C面取り)された形状とすることで形成されている。更に、光放射部490fは、カバー部490aの上端を、カバーレンズ490の内側が低くなるようにして、その垂直線がフィギュア434の方向を向くような面取り(C面取り)形状とすることで形成されている。
このカバーレンズ490によると、光入射部490cから内部に入射された光をカバー部490a上端の光放射部490fまで導いて、その光放射部490fから放射させて、カバーレンズ490の上方に配置されたフィギュア434、第一演出樋470、及び第二演出樋472を下側から照明できるようになっている。
なお、カバーレンズ490の第一光誘導部490dに接するように、表面がメッキ処理されたモータカバー486の一部が配置されており、このモータカバー486においても光が反射することで第二光誘導部490e方向に反射される光を相対的に多くすることができるようになっている。
一方、図38に示すように、役物回転体432における隔壁部466によって区画された他方の空間、つまり、装飾空間460b内には、第一演出樋470を所定角度範囲内に回動させるための回動駆動機構492が備えられている。この回動駆動機構492は、第一演出樋470の支持軸474と一体回転する第一リンク部材494と、球振分部モータ484の回転軸482と一体回転する第二リンク部材496とを備えている。
この回動駆動機構492は、第一リンク部材494の先端側に形成されたスリット494a内に、第二リンク部材496の先端に突設されたピン496aを挿入することで第一リンク部材494と第二リンク部材496とが互いにリンクされて、球振分部モータ484の回転が第一演出樋470に伝達されるようになっている(図39参照)。詳述すると、球振分部モータ484の駆動により第二リンク部材496が回転すると、その先端のピン496aが、回転軸482を中心とした所定半径の円周上を移動することとなる。この移動するピン496aによって第一リンク部材494のスリット494aが内側から押されると共に、第一リンク部材494が支持軸474により回転以外の移動が規制されているので、スリット494a内でピン496aが摺動し、これにより、第一リンク部材494が支持軸474を中心として回動することとなる。
この回動駆動機構492は、図示するように、第一リンク部材494の長さが、第二リンク部材496の長さの約二倍の長さとされている。これにより、球振分部モータ484によって第二リンク部材496が所定角度回動させられると、第二リンク部材496及び第一リンク部材494を介して支持軸474が所定角度の約1/3の角度、回動するようになっている。つまり、球振分部モータ484の回転角度が約1/3になって、第一演出樋470を軸支する支持軸474に伝達されるので、球振分部モータ484の回転誤差に対して第一演出樋470の回転誤差が約半分となり、第一演出樋470の回動制御をより綿密に制御できると共に、第一演出樋470を滑らかに回動させることができるようになっている。
なお、回動駆動機構492には、球振分部モータ484の回転軸482に対して第二リンク部材496とは異なる方向に延出すると共に、第二リンク部材496と一体に構成された検知片498と、検知片498を検知可能とされ球振分部モータ484における回転軸482の近傍で隔壁部466に支持される球振分部モータセンサ500とが備えられている。
この検知片498と、球振分部モータセンサ500とによって、球振分部モータ484の回転位置を検出することができ、その検出によって球振分部モータ484の原点調整を行って、第一演出樋470の回動が良好な状態で行うことができるようになっている。
この検知片498は、図39(B)に示すように、第二リンク部材496の延びる方向に対して、180度反対側ではなく、左右方向(図中、斜め右上方向)に延びるように配置されており、回転駆動機構492の上下方向の長さが長くなるのを防止できるようになっている。また、検知片498には、第一リンク部材494と対向する側面に、湾曲形状の逃し部498aが形成されており、回転駆動機構492が可動した際に、第一リンク部材494と検知片498とが当接するのを防止できるようになっている。
また、役物回転体432には、装飾空間460b内に、「歌姫伝説」の文字を点灯・点滅する装飾部材502が備えられている。この装飾部材502は、役物回転体本体460における装飾空間460bの周方向全体ではなく、所定範囲内のみを覆う大きさとされている。詳しくは、装飾部材502の周方向の大きさが、隔壁部466から外周に向かって延びる第一誘導部466a及び第二誘導部466bが、役物回転体432の外側に露出するような大きさとされている(図35参照)。
この装飾部材502は、役物回転体本体460の円筒外周と略一致するような部分円筒面形状とされ「歌姫伝説」の文字を備え透光性を有する部材からなる装飾レンズ504と、装飾レンズ504の裏側に配置される板状の拡散レンズ506と、拡散レンズ506の裏側に配置され基板508の所定位置に複数のLED510が備えられた光源基板512とを備えている。
この装飾部材502の拡散レンズ506は、装飾レンズ504と対向する面で装飾レンズ504における「歌姫伝説」の装飾と対応する位置に配置され上下方向に延びる複数の帯状凸レンズからなる光放射部506aと、光放射部506aとは反対側の面に備えられ上下方向に対して直交する方向に延びる複数のV溝からなる光反射部506bと、光反射部506bのV溝が延びる方向に対して直角方向(上下方向)に位置する端部に形成された平坦面からなる光入射部506cとを備えている(図38及び図41参照)。
本例の拡散レンズ506は、上下方向の中間部で光放射部506aの形成された部位に貫通する所定幅の開口部506dが形成されており、この開口部506d内周の上面及び下面が夫々光入射部506cとされている。
また、装飾部材502の光源基板512は、図示するように、その基板508が拡散レンズ506の裏面と接するぐらいに接近した位置に配置されると共に、LED510からの光が拡散レンズ506の光入射部506cに照射されるように、LED510の発光部が上下方向を向くように基板508に取付けられている。つまり、LED510が、拡散レンズ506の上下端部及び開口部506dに形成された光入射部506cと夫々対面するように基板508に取付けられている。
この装飾部材502は、光源基板512のLED510によって上下方向に発せられた光が、拡散レンズ506の光放射部506aにより形成される面に対して直角方向に配置された光入射部506cに照射されると、その光入射部506cから拡散レンズ506内へと進入する。そして、拡散レンズ506内に進入した光のうち、装飾レンズ504が配置された側とは反対側(基板508が配置された側)に向かった光が、光反射部506bに到達してその複数のV溝により装飾レンズ504側(光放射部506a側)に反射して、光放射部506aから装飾レンズ504へと放射される。その際に、この光放射部506aには、上下方向に延びる複数の帯状凸レンズを備えているので、光放射部506aから放射される光が上下方向に対して直角方向に拡散するように放射される。
この装飾部材502によると、板状に形成された拡散レンズ506の端部に設けられた光入射部506cから光を入射させると、拡散レンズ506の一方の面に形成された複数のV溝からなる光反射部506bによって他方の面に形成された光放射部506a側に反射され、光放射部506a全体から光を放射することができ、装飾レンズ504全体を面状に光らせることができるようになっている。
ところで、装飾レンズの裏側に光源を配置した場合、光源と装飾レンズとの間が近すぎると、光源からの光が充分に拡散する前に装飾レンズに到達してしまい、光源が有るところと無いところで装飾レンズの光具合が異なって面状に発光しない問題がある。そのため、装飾レンズに対して光源を遠ざけることで、光を充分に拡散させて装飾レンズを面状に発光させるようにすることが考えられるが、この場合、装飾レンズと光源との距離が長くなるので、装飾部材全体の厚さが厚くなり、スペース等の関係により装飾レンズを面状に発光させることができなくなり、効果的な光装飾が行えない問題がある。
しかしながら、この装飾部材502によると、拡散レンズ506の面に沿うような方向から入射した光が、拡散レンズ506の面から面状に放射することができるので、拡散レンズ506の裏側にLED等の光源を配置する必要がなく、装飾部材502の厚さを可及的に薄くすることができ、装飾部材の設置スペースに関係なく装飾レンズ504を良好な状態で面状に発光させて、効果的な光装飾が行えるようになっている。
本例の役物回転体432には、図41に示すように、役物回転体本体460における天板部462と球放出部材468との間に配置される回転体上基板514が更に備えられいる。この回転体上基板514の下面には複数のLED516が取付けられており、このLED516の発光によって、球放出部材468を介してフィギュア434、第一演出樋470、及び第二演出樋472等を上から照明するようになっている。
また、役物回転体432には、役物回転体本体460における底板部464の下側に配置される回転体下基板518が更に備えられている。この回転体下基板518は、その上面側で底板部464における通孔464bと対応した位置に光源としてのLED520が複数取付けられていると共に、その下面側の中央には役物回転体432に備えられた球振分部モータ484、球振分部モータセンサ500、光源基板512、回転体上基板514、回転体下基板518、及び振分機構438を電気的に接続するための接続コネクタ522が複数(本例では三つ)備えられている。
なお、三つの接続コネクタ522のうち、役物回転体本体460の回転中心に位置する中央の接続コネクタ522は、球振分部モータ484や球振分部モータセンサ500等へ接続される回転体下基板518と接続しており、役物回転体432の回転に伴って接続コネクタ522が回転しても、接続コネクタ522と接続される接続プラグから延びる配線コードの捩れを可及的に少なくすることができ、捩れにより配線コードが断線するリスクを低減させることができるようになっている。
更に、役物回転体432には、回転体下基板518の下側に配置され回転駆動ユニット448からの回転駆動を役物回転体432に伝達させるための回転接続部材524が備えられている。この回転接続部材524を役物回転体本体460の底板部464に所定のビスを用いて固定することで、回転接続部材524と底板部464とにより回転体下基板518が挟持固定されるようになっている。
この回転接続部材524は、役物回転体本体460の軸芯と略同芯となり回転体下基板518に取付けられた複数の接続コネクタ522全体が下方から望める大きさの円形状に開口する開口部524aと、開口部524の周縁近傍から下方に延び出した円筒部524bと、円筒部524bの内周に配置され上下方向に延びる複数(本例では二つ)の突起524cとを備えている(図32及び図34参照)。この開口部524aは、その大きさが接続コネクタ522と接続する接続プラグ(図示しない)が通過可能な大きさとされ、開口部524aを通って回転する役物回転体432を電気的に接続できるようになっている。
本例の演出用役物430における回転駆動ユニット448は、役物回転体432を回転駆動させるための回転部モータ526と、回転部モータ526の回転軸に固定される第一ギア528と、第一ギア528と噛合する第二ギア530aを有し役物回転体432の回転接続部材524と接続すると共に役物回転体432を下側から支持する台座ギア530と、台座ギア530の回転位置を検出することで回転部モータ526の回転位置を検出する回転部モータセンサ532と、回転部モータ526、第一ギア528、台座ギア530、及び回転部モータセンサ532を所定位置に支持する回転駆動ユニットケーシング534とを備えている(図34参照)。
この回転駆動ユニット448における台座ギア530には、上下が開放され回転接続部材524の円筒部524b内に挿入可能な円筒状の台座円筒部530bと、台座円筒部530bの上端部で円筒部524b内の突起524cが嵌合可能な切欠き部530cと、台座円筒部530bの下部外周に形成され第一ギアと噛合し外形が第一ギア528の約二倍の径とされた第二ギア530aと、第二ギアの下側外周に形成され半径方向外側に突出する略扇形状の検出片530dとを主に備えている。
また、回転駆動ユニット448の回転駆動ユニットケーシング534には、台座ギア530の台座円筒部530bの内部と連通するような大きさで円形の開口部534aと、開口部534aの外側で周方向所定間隔に備えられ台座ギア530を回転可能に支持する複数(本例では三つ)の支持ローラ534bとが備えられている(図32参照)。複数の支持ローラ534b上に台座ギア530が載置されることで、台座ギア530が回転可能に支持されるようになっている。
この回転駆動ユニット448は、台座ギア530の台座円筒部530bを回転接続部材524の円筒部524b内に挿入すると共に、台座円筒部530bの切欠き部530cと円筒部524c内の突起524cとを互いに嵌合させることで、台座ギア530と回転接続部材524とを一体回転可能に接続することができ、回転部モータ526の駆動により役物回転体432を回転させることができるようになっている。
また、回転駆動ユニット448の台座ギア530により、役物回転体432の下側を回転可能に軸支するようになっている。なお、回転駆動ユニット448は、役物回転体432を回転駆動させるだけでなく、台座ギア530を介して回転駆動ユニットケーシング534の支持ローラ534bにより役物回転体432の重量も良好に支持できるようになっている。
この回転体駆動ユニット448における回転駆動ユニットケーシング534の開口部534a及び台座ギア530の台座円筒部530bとにより、役物回転体432下部に備えられた接続コネクタ522が下方から望めるようになっていると共に、図示しない接続プラグを回転体駆動ユニット448の下側から通過させて接続コネクタ522に接続できるようになっている(図32参照)。
なお、具体的な構成については図示を省略するが、役物回転体432下部の接続コネクタ522に接続される接続プラグは、裏箱410の演出用役物430が固定支持される部位の下方に形成された回転体中継基板固定部410a(図25及び図28参照)に取付けられる回転体中継基板(図示せず)から所定の弛みを持たせた長さの配線コード(ハーネス)を介して接続されている。この接続コネクタ522と回転体中継基板との距離は、回転する接続コネクタ522と裏箱410に固定される回転体中継基板との間を、不具合が発生することなく配線コードが捩れることのできる距離となっているので、回転する役物回転体432と良好な状態で電気的に接続することができると共に、配線コードが断線するリスクが可及的に低くなるようになっている。
演出用役物430における演出用役物ベース446は、上側に配置され略円盤形状のベース天板部536と、下側に配置されるベース底板部538と、ベース天板部536とベース底板部538との外周縁同士を連結すると共にパチンコ機1に対して前側が開放されたベース外周壁部540とを主に備えている(図34参照)。
この演出用役物ベース446におけるベース天板部536には、その上面に役物誘導路436から供給された遊技球を演出用役物ベース446の後側に誘導する上部球誘導路536aと、上部球誘導路536aから外れた位置にベース天板部536を貫通するように穿設され遊技球が通過可能な大きさで円形の落下口536bとが備えられている(図31参照)。この上部球誘導路536aは、役物誘導路436によりベース天板部536の図中左側から供給された遊技球を、ベース天板部536の中心に対して周方向に遊技球を誘導した上で演出用役物ベース446の後側に誘導するようになっている。
上部球誘導路536aは、役物誘導路436側から落下口536bの方向へ延びる導入部と、導入部から演出用役物ベース446の裏側へ延びる排出誘導部とを備えており、図34にその断面を拡大して示すように、上部球誘導路536aは、導入部から演出用役物ベース446の裏側へ向かって低くなるように傾斜させられており、上部球誘導路536aに供給された遊技球が、自然と演出用役物ベース446の裏側へ向かうようになっている。
ベース天板部536における落下口536cは、役物回転体432が、フィギュアが視認できる演出位置にある時に、役物回転体432における長孔462bの前端と略一致するような位置に配置されている。なお、ベース天板部536には、中心に役物回転体本体460の軸受溝462aよりも若干大きい径の通孔が備えられている(図34参照)。
演出用役物ベース466のベース底板部538には、その中心に役物回転体本体460の下側から下方に突出する回転接続部材524の円筒部524bが通過可能な通孔538aが形成されている(図34参照)。
本例の演出用役物ベース466におけるベース外周壁部540には、フィギュア434が視認可能となるように、役物回転体432が演出位置に位置した時に、役物回転体432の第一誘導部466a及び第二誘導部466bと対応する位置にベース外周壁部50を貫通するように第一排出受入口540a及び第二排出受入口540bが形成されており、役物回転体432の第一の演出口476又は第二の演出口480に受入れた遊技球が、第一誘導部466a又は第二誘導部466bに誘導されて第一排出受入口540a又は第二排出受入口540bを通ってベース外周壁部540の裏側、つまり、演出用役物430の後側に排出されるようになっている。
また、このベース外周壁部540は、図30に示すように、その後側に、べース天板部536の上部球誘導路536aと連通する球排出流路542と、球排出流路542とは分離した流路とされ第一排出受入口540a及び第二排出受入口540bと連通する演出球排出流路544とを備えている。これら球排出流路542及び演出球排出流路544は、後側が開放された溝状に形成されており、演出用役物430が裏箱410に取付けられることで、それらの後側が裏箱410により閉鎖され、球排出流路542及び演出球排出流路544内を遊技球が良好に流通できるようになっている。
この球排出流路542は、演出球排出流路544を挟むように球排出流路上542aと球排出流路下542bとに、上下に分割された構造となっており、図示は省略するが、裏箱410には、球排出流路上542aの下端と、球排出流路下542bの上端とに対応する位置に、遊技球が通過可能な通孔が形成されていると共に、裏箱410の裏側に配置される演出用役物裏球経路上部材424が、球排出流路上542aから裏箱410外へ排出された遊技球を球排出流路下542bへ戻すようになっている(図43参照)。なお、この球排出流路542には、流路内を通過する遊技球を検出するための球排出流路センサ546が備えられている。
また、演出球排出流路544は、図示するように、上下方向に異なる位置に配置された第一排出受入口540a、第二排出受入口540bを通過した遊技球が、流路内で合流して下方へ排出するような流路となっており、第一排出受入口540aからの遊技球のみが検出可能とされた第一演出球排出流路センサ548と、第一排出受入口540a及び第二排出受入口540bからの遊技球を検出可能とされた第二演出球排出流路センサ550とを備えている。
この第一演出球排出流路センサ548と第二演出球排出流路センサ550とによって、所定時間内に第一演出球排出流路センサ548と第二演出球排出流路センサ550とで遊技球の通過が検出され場合は、第一の演出口476に受入れられて第一排出受入口540aを通った遊技球であり、第二演出球排出流路センサ550のみ遊技球の通過が検出された場合は、第二の演出口480に受入れられて第二排出受入口540bを通った遊技球であることが判るようになっている。つまり、役物回転体432における第一演出樋470上に供給された遊技球が、第一演出樋470の回動により何れの側に振分けられたかが判るようになっている。
これら球排出流路542及び演出球排出流路544を流通した遊技球は、その下側に配置された演出用役物裏球経路下部材426へと流下し、この演出用役物裏球経路下部材426内で合流して、遊技盤5から外部へ排出されるようになっている(図43参照)。
また、ベース外周壁部540には、その右側端部内面に光源454を保持するための取付段部540cが備えられている。この取付段部540cに光源454が取付けられることで、光源454のLED456が発光部を略正面に向けた状態で上下方向に所定間隔で列設されるようになっている。
本例の演出用役物430における第一閉鎖部材450及び第二閉鎖部材452は、演出用役物ベース446の外周と略沿うように部分円筒面形状に形成されており、演出用役物ベース446の開放された前側を覆って閉鎖することで、役物回転体432の球流通空間460a内に進入した遊技球が、第一の演出口476及び第二の演出口480以外から排出されるのを防止するものである。
この第一閉鎖部材450は、その下部に切欠き部450aが形成されており、この切欠き部450aにより、役物回転体432の下側外周が表面に露出するようになっている。これによって、演出用役物430を裏箱410に取付けた状態でも、切欠き部450aを介して役物回転体432を外部から回転操作することができるようになっている(図19参照)。なお、この切欠き部450aは、図26に示すように、裏ユニット270の前側に配置されるセンター役物300によって隠蔽される位置に備えられており、センター役物300を遊技盤5から取り外さないと、切欠き部450aを介して役物回転体432を手動で回転操作できないようになっている。
また、第一閉鎖部材450には、役物回転体432内部で球詰まりした際に、細長い棒を差し込んで球詰まりを解消するためのスリット450bが備えられている。具体的には、後述する第一演出樋470及び第二演出樋472に夫々対応した位置にスリット450bが備えられており、第一演出樋470及び第二演出樋472で球詰まりが発生した場合に、細長い棒を差し込んで球詰まりを解消できるようになっている。
この第二閉鎖部材452は、部分円筒面形状の円筒部452aと、円筒部452aの周方向一端側に配置され左右方向外側に延びる平坦部452bと、平坦部452bとは反対側の円筒部452aの周方向他端側に配置され前後方向外側に延び正面視中央部が外側に湾曲した湾曲部452cとを備えている。
また、第二閉鎖部材452は、演出用役物430に備えられ遊技盤ベース266の裏側に配置された光源454からの光を、遊技盤5前面の所定位置に透過誘導させることのできる光透過部材としての機能が備えられている。詳述すると、この第二閉鎖部材452は、平坦部452bの後面側に配置され光源454からの光を内部に入射させる光入射部452dと、光入射部452dから入射した光を円筒部452aの周方向に沿って誘導されるように反射誘導する第一光誘導部452eと、第一光誘導部452eから誘導された光を湾曲部452cの延びる方向に沿うように反射誘導させる第二光誘導部452fと、第二光誘導部452fから誘導された光を湾曲部452c内を介して前面側へ放射する光放射部452gとを備えている(図42参照)。
この第二閉鎖部材452は、その光入射部452dが、円筒部452aと平坦部452bとが接する部位に配置されていると共に、光入射部452dの前側に第一光誘導部452eが配置されており、第一光誘導部452eは、湾曲部452cに向かうに従って円筒部452aの厚さが薄くなるように断面略直線状に形成された平面とされている。また、第二光誘導部452fは、円筒部452aと湾曲部452cとが接する後側の角部を断面略直線状のC面取り状に形成した曲面とされている。
この第二閉鎖部材452によると、光源454から発せられた光が、その内部を通って湾曲部452c前面の光放射部452gまで誘導されて光放射部452gの前側に放射すると共に、湾曲部452cの前方に配置された装飾カバー386(枠状装飾体370の右枠370c)を照射し、装飾カバー386を光装飾できるようになっている。
また、この第二閉鎖部材452によると、部分円筒面形状の円筒部452a内をその周方向に沿って光を誘導させて光放射部452gから放射させるようにしているので、光源454の光軸に対して光放射部452gから放射される光軸を所定方向にシフトさせたりずらしたりすることができ、光装飾したい装飾カバー386の直後に光源454を配置することができなくても装飾カバー386に良好に光を誘導して光装飾させることができるようになっている。
演出用役物ベース446の上部に取付けられる振分機構438は、図31に示すように、パチンコ機1に対して前後方向(図49に示すX方向およびY方向)に伸縮(移動)するプランジャー552aを有するソレノイド552と、第一開閉装置398(図49参照)から受入れられた遊技球を、一球のみ保持できる遊技球保持部材554と、プランジャー552aと遊技球保持部材554とを連結する連結部材556と、連結部材556を支持するピン558とを有している。
振分機構438における遊技球保持部材554には、ピン558を中心として半径方向外側に開放され遊技球が一つのみ収容可能なU字形状の収容凹部554aと、収容凹部554aの後側端部からピン558を中心とした周方向に後方へ延出する延出部554bとを備えている。この遊技球保持部材554における延出部554bの外周が、上部球誘導路536aの周壁の一部を構成するようになっている。
振分機構438は、ソレノイド552の駆動により、遊技球保持部材554をピン558周りに回動させることができ、詳しくは、遊技球保持部材554の収容凹部554aが役物誘導路436の誘導方向と略一致する収容位置と、収容凹部554aがベース天板部536の落下口536bと略一致する落下位置との間を回動させることができるようになっている。なお、遊技球保持部材554が収容位置にある時には、収容凹部554aと落下口336bとが一致せず、収容凹部554aに収容された遊技球が落下口336bに落下しないようになっている。また、遊技球保持部材554が落下位置にある時には、役物誘導路436からの遊技球は収容凹部554aに収容されないようになっている。
この振分部材438は、遊技球保持部材554が収容位置にある時に、役物誘導路436から遊技球が供給されると、一つの遊技球のみを収容し、収容凹部554aに遊技球が収容されると、他に供給された遊技球を上部球誘導路536aを介して演出用役物ベース446の後側へ排出誘導するようになっている。また、収容凹部554aに遊技球が収容された状態で、ソレノイド552を駆動して遊技球保持部材554を収容位置から落下位置に回動させると、収容凹部554aに収容された遊技球を落下口336b内に落下させることができるようになっている。
この振分機構438には、その下側に下方に突出する突出ピン560が備えられている。この突出ピン560は、振分機構438を演出用役物ベース446のベース天板部536に取付けることで、ベース天板部536の中心に穿設され通孔536cを貫通してベース天板部536の下側に延び出すようになっており、この突出ピン560がベース天板部536の下側、つまり、演出用役物ベース446内に配置された役物回転体432(役物回転体本体460)の軸受溝462a内に挿入されることで、役物回転体432の上側を回転可能に軸支することができるようになっている。
(裏ユニットにおける第一開閉装置について)
図44は、第一開閉装置を左前方から示す斜視図である。図45は、第一開閉装置を右前方から示す斜視図である。図46は、第一開閉装置を分解して示す分解斜視図である。
この第一開閉装置398は、第一大入賞口398aを有した下ケーシング562(球受入部材)と、下ケーシング562の上側に組み付けられ第一大入賞口398aを開閉する第一大入賞口開閉扉398b(開閉扉部材)を前後方向にスライド可能に保持する上ケーシング564と、上ケーシング564と下ケーシング562との協働により保持されると共に第一大入賞口開閉扉398bを開閉駆動させる開閉駆動機構566とを備えている。
下ケーシング562は、上側が開放された形態とされ、その底部に第一大入賞口398a内から遊技球を排出する排出口562aが形成されている。第一大入賞口開閉扉398bは、後方に延びる支持部398baを有し全体として平面視T字形状とされていると共に、支持部398baに開閉駆動機構566と連結するための連結口398bbが形成されている。
開閉駆動機構566は、上下方向に進退可能とされたプランジャー568aを有した第一大入賞口開閉ソレノイド568(開閉駆動源、ソレノイド)と、第一大入賞口開閉ソレノイド568により上下方向に駆動されるプランジャー568aの動きを前後方向の動きに変換して第一大入賞口開閉扉398bを前後方向にスライドさせる駆動伝達部材570とを備えている。なお、プランジャー568aは、第一大入賞口開閉ソレノイド568の下側から進退するように配置されている。
駆動伝達部材570は、詳述すると、第一大入賞口開閉ソレノイド568のプランジャー568a先端と係合されると共に略水平方向に延びプランジャー568aの進退方向及び第一大入賞口開閉扉398bのスライド方向の何れとも直交する支持軸570a周りに回転可能な第一片570bと、第一片570bと一体回転し支持軸570aから略上方に延びる先端が第一大入賞口開閉扉398bの連結口398bb内に挿入係合される第二片570c(連結突片部)とを備えている。支持軸570aは、段付軸となっており、軸本体570dに、上述した、第一片570b、第二片570cが一体成形されている。
また、第一開閉装置398には、下ケーシング562の排出口562aの下側に第一大入賞口カウントセンサ572(入賞検出手段、球検出センサ)が備えられており、この第一大入賞口カウントセンサ572によって、第一大入賞口398aに入賞した遊技球を検出できるようになっている。
この第一開閉装置398は、第一大入賞口開閉扉398bによって第一大入賞口398aの上側のみが閉鎖可能とされ、前側が常時開放された状態となっているが、第一開閉装置398の直前にパチンコ機1の窓枠39に装着された透明板が配置されるようになっており(図示は省略する)、開放された前側から第一大入賞口398a内へ遊技球が入らないようになっている。
また、第一開閉装置398は、第一大入賞口開閉扉398bを閉鎖位置にした時に、窓枠39の透明板との間で遊技球を挟持して球詰まりが発生するのを防止できるように、その開閉力が弱くしてある。
一方、第一大入賞口開閉扉398bの位置が閉鎖位置から開放位置になるときには、軸本体570dに挿入されたトーションバネ570eの作用によって、開放位置にスライドするにしたがってスライドする速度が遅くなるようになっている。
なお、下ケーシング562には、後述するが、LED基板562bと、スリット昇降装置562cと、表示パネル562dと、が設けられており、スリット昇降装置562cは、ベース部材562ca、スリットシート562cbを備えて構成されている。LED基板562bには複数のLEDが実装され、これらのLEDが発する光が表示パネル562d、そしてスリット昇降装置562cのスリットシート562cbを介して第一開閉装置398の前側に放たれるようになっている。スリット昇降装置562cのベース部材562caは、L字形状を有しており、第一大入賞口開閉ソレノイド568のプランジャー568a先端と係合されている。これにより、上述した駆動伝達部材570は、プランジャー568aの動きを前後方向の動きに変換して第一大入賞口開閉扉398bを前後方向にスライドさせるため、第一大入賞口開閉扉398bの前後方向のスライド(移動)に連動してスリット昇降装置562cが上下方向に移動することとなる。
スリットシート562cbは、下ケーシング562に設けたガイド溝562eにより上下方向にガイドされており、表示パネル562dは下ケーシング562に設けた挿入溝562fに挿入されて固定されている。
また、上述したように、軸本体570dに挿入されたトーションバネ570eの作用によって、第一大入賞口開閉扉398bが閉鎖位置から開放位置にスライドするにしたがってそのスライドする速度が遅くなり、第一大入賞口開閉ソレノイド568のプランジャー568a先端の動きが遅くなる。これにより、スリット昇降装置562cが上から下に動く速度は、そのベース部材562caがプランジャー568a先端と係合されているため遅くなる。
(第一大入賞口開閉扉の取り付け構造について)
図47(A)は、第一大入賞口開閉扉の連結口と駆動伝達部材の第二片とを示す図44におけるE−E断面図である。図47(B)は、第一大入賞口開閉扉の連結口と駆動伝達部材の第二片とを示す図45におけるF−F断面図である。図48は、第一大入賞口開閉扉と上ケーシングとを示す図45におけるG−G断面図である。
第一大入賞口開閉扉398bは、前述したように平面視T字形状に形成され、該T字形状をなす支持部398baの後端側には、駆動伝達部材570の第二片570cを挿入係合する連結口398bbが形成されている。そして、駆動伝達部材570は、第二片570cと連結口398bbとの係合により、開閉駆動機構566を構成する第一大入賞口開閉ソレノイド568のプランジャー568aの上下方向への動きを前後方向の動きに変換して第一大入賞口開閉扉398bに伝達するようになっている。
ところで、上記した第一大入賞口開閉扉398bと駆動伝達部材570との取り付け構造(連結構造)において、駆動伝達部材570の第二片570cと係合する連結口398bbは、若干の遊びを持った状態で第二片570cを挿入するようになっている。言い換えれば、開閉駆動機構566の駆動力を第一大入賞口開閉扉398bに伝達する駆動伝達部材570の第二片570cは、第一大入賞口開閉扉398bの連結口398bbに遊嵌した状態で係合される。
具体的に、連結口398bbは、平面視で横長方形状の穿設穴をなすように第一大入賞口開閉扉398bの後端側に形成されるものであるが、第一大入賞口開閉扉398bの進退方向(前後方向)では、前記図44のE−E断面となる図47(A)に示すように、第二片570cの前端が連結口398bbの前側壁面に当接した状態で、第二片570cの後端と連結口398bbの後側壁面との間には隙間L1が設けられる。また、第一大入賞口開閉扉398bの進退方向(前後方向)と直交する左右方向では、前記図45のF−F断面となる図47(B)に示すように、第二片570cの左端と連結口398bbの左側壁面との間には隙間L2が設けられ、第二片570cの右端と連結口398bbの右側壁面との間には隙間L3が設けられる。
また、平面視T字形状をなす第一大入賞口開閉扉398bの開閉扉部399は、上ケーシング564前側の左右両端に設けられる断面コ字形状をなすスライド支持部399aと係合することで、その進退方向が前後方向に規制される。具体的には、第一大入賞口開閉扉398bを上ケーシング564に取り付けた状態で、開閉扉部399の左右両端に突設されるスライド突部399bがスライド支持部399a内に挿入係合されることで、第一大入賞口開閉扉398bの進退方向が規制されるようになっている。
ところで、上記した第一大入賞口開閉扉398bと上ケーシング564との取り付け構造において、開閉扉部399のスライド突部399bと係合するスライド支持部399aは、若干の遊びを持った状態でスライド突部399bを挿入するようになっている。言い換えれば、第一大入賞口開閉扉398bの開閉扉部399は、第一大入賞口開閉扉398bの進退方向を規制する上ケーシング564のスライド支持部399aに遊嵌した状態で係合される。
具体的には、前記図45のG−G断面となる図48に示すように、第一大入賞口開閉扉398bの上下方向では、開閉扉部399のスライド突部399bの下端がスライド支持部399aの下壁面に支承された状態で、左側のスライド突部399bの上端と左側のスライド支持部399aの上壁面との間には隙間L4が設けられ、右側のスライド突部399bの上端と右側のスライド支持部399aの上壁面との間には隙間L5が設けられる。また、第一大入賞口開閉扉398bの左右方向では、左側のスライド突部399bの左端と左側のスライド支持部399aの側壁面との間には隙間L6が設けられ、右側のスライド突部399bの右端と右側のスライド支持部399aの側壁面との間には隙間L7が設けられる。
以上説明したように、第一開閉装置398の第一大入賞口398aを開閉すべく前後方向に進退可能に設けられた第一大入賞口開閉扉398bは、当該第一大入賞口開閉扉398bに開閉駆動機構566の駆動力を伝達する駆動伝達部材570との連結構造、及び当該第一大入賞口開閉扉398bを前後方向にスライド可能に取り付ける上ケーシング564との取り付け構造において、それぞれ若干の遊びを持たせた設計となっている。このため、第一開閉装置398の閉鎖状態において、遊技領域37を流下する遊技球が第一大入賞口398aを閉鎖する第一大入賞口開閉扉398bに落下するような場合でも、第一大入賞口開閉扉398bにかかる遊技球の衝撃力は、駆動伝達部材570の第二片570cと第一大入賞口開閉扉398bの連結口398bbとの係合部分、及び第一大入賞口開閉扉398bの開閉扉部399(スライド突部399b)と上ケーシング564のスライド支持部399aとの係合部分で吸収されて直接的に駆動伝達部材570乃至第一大入賞口開閉ソレノイド568にかかることがない。従って、第一開閉装置398の閉鎖時、遊技球による第一開閉装置398の破損及び経時変化を回避することができ、第一大入賞口398aの開閉動作に支障を来すことがない。
なお、第一開閉装置398を開放する場合には、第一大入賞口開閉ソレノイド568の駆動によって第一大入賞口開閉扉398bを退行させて第一大入賞口開閉扉398bの上面開口となる第一大入賞口398aを開放する。これにより、第一開閉装置398(第一大入賞口398a)に入賞する遊技球は、第一大入賞口398aが形成された下ケーシング562に受け止められることになる。従って、従来のように傾動した蓋体に対して大量の遊技球が落下し、その衝撃力が蓋体を回動自在に支持する軸支持部に集中してかかるようなことがない。このため、第一開閉装置398の開放時でも、遊技球による第一開閉装置398の破損及び経時変化を回避することができ、ひいては第一大入賞口398aの開閉動作に支障を来すことを回避できる。
(第一開閉装置から振分機構までの遊技球の流れについて)
図49は、第一開閉装置、役物誘導路、振分機構および演出用役物を左上方から見た斜視図である。図50〜図52は、役物誘導路、振分機構および演出用役物の平面図であって、遊技球が振分機構によって振り分けられる態様を示す図である。
本例では、第一開閉装置398から受入れられた遊技球は、演出用役物430の上方に設けられた振分機構438によって、演出用役物430に導かれる遊技球と遊技盤5の背後に排出される遊技球とに振り分けられるようになっている。なお、本例では第一開閉装置398に遊技球が受入可能となる前に、演出用役物430内部のフィギュア434が遊技者から視認できる演出位置に、役物回転体432が回転するようになっている。
まず、第一開閉装置398の第一大入賞口398aに遊技球が受入れられると、下ケーシング562の排出口562aから排出されると同時に第一大入賞口カウントセンサ572により検出されて入賞が確定し、ここから下流の遊技球は、遊技球の払い出しや、大当り遊技等の有利遊技状態(利益付与状態)の発生制御等の遊技者が有利となる遊技制御に関係しない遊技球(所謂、死球)となる。
第一大入賞口カウントセンサ572によって検出された遊技球は、役物誘導路436へと供給され、演出用役物430の方向へ誘導される。この役物誘導路436は、図示するように、第一開閉装置398からの遊技球を、左右方向右側へ所定距離誘導させた後に、略直角に後側へ所定距離遊技球を誘導させ、そして、再度遊技球の誘導方向を曲げることで斜め後方から演出用役物430の上部へ向けて遊技球を誘導するようになっている。
このように役物誘導路436には、複数の曲がり角が備えられているので、その角毎に遊技球の流通速度が減衰し、遊技球の流れる速度が速くなるのを防止することができるので、役物誘導路436を流通する遊技球を視認し易くすることができ、遊技球の動きを楽しませることができるようになっている。
そして、役物誘導路436によって誘導された遊技球は、まず、振分機構438に到達する。この振分機構438では、そのソレノイド552のプランジャー552aが、通常状態(即ち消磁状態)のときはX方向側(収容位置)に位置している。そして、役物誘導路436上を振分機構438に向けて転動してきた遊技球は、遊技球保持部材554の収容凹部544aに収容保持される(図50参照)。
遊技球保持部材554に一球の遊技球が保持されると、その後に役物誘導路436上を転動してきた遊技球は、遊技球保持部材554の収容凹部536bによって収容保持できないので、上部球誘導路536aを通って遊技盤5の後方側(図中のY方向側)に排出される(図51参照)。
ところで、上部球誘導路536aには、役物誘導路436によって斜め後方から前方に向けて遊技球が供給されるため、遊技球の慣性力が上部球誘導路536aの前方側、つまり、遊技球保持部材554の収容凹部544a側に向いており、遊技球が収容凹部554aに収容され易いようになっている。
この収容凹部544aに遊技球が収容された状態でソレノイド552が励磁されると、プランジャー552aがY方向に移動する。このとき、連結部材556がピン558を支点として反時計回り(図中のα方向)に回転する。遊技球保持部材554は、連結部材556の反時計回りへの回転に伴って反時計回りに回転する。演出用役物430の役物回転体432の上面には、遊技球が落下できる落下口536bが形成されている。ソレノイド552が励磁して遊技球保持部材554が連結部材556を支点として反時計周りに回転すると、遊技球保持部材554の収容凹部544aに収容保持されている遊技球は、落下口536bから役物回転体432内に落下する(図52参照)。
この落下口536bに落下した遊技球は、役物回転体432の球流通空間460a内へと進入することとなるが、この際に役物回転体432がフィギュア434を視認できる演出位置に回転させられていて、落下口536bと役物回転体432の長孔462bとが一致しているので、落下口536bから役物回転体432内へ進入できるようになっている。なお、役物回転体本体460における天板部462の長孔462bと、球放出部材468の被覆部468bとにより、落下口536bからの遊技球を一旦後側に送ってから第一演出樋470へ供給するようになっている(図40参照)。
なお、ソレノイド552が消磁状態であれば、遊技球保持部材554によって保持された遊技球が落下口536bとずれた位置で保持されるので、遊技球保持部材554によって保持された遊技球が役物回転体432内に落下することはない。
[主基板および周辺基板の制御的な構成について]
図53および図54に基づき説明する。図53は、制御構成を概略的に示すブロック図であって、主基板周辺の構成を主として示した図である。図54は、制御構成を概略的に示すブロック図であって、周辺基板周辺の構成を主として示した図である。なお、これらの図面において太線の矢印は電源の接続および方向を示し、細線の矢印は信号の接続および方向を示している。
本実施形態のパチンコ機1の制御は、大きく分けて主基板600のグループ(図53に示す)と、周辺基板600のグループ(図54に示す)とで分担されている。主基板600のグループは遊技動作(入賞検出や当たり判定、特別図柄表示、賞球払出等)を制御しており、周辺基板600のグループは演出動作(発行装飾や音響出力、液晶表示および装飾体の動作等)を制御している。
図53に示すように、主基板600は、主制御基板131と払出制御基板197とから構成されている。主制御基板131は、中央演算装置としてのCPU602(当落判定手段、利益付与状態制御手段)、読み出し専用メモリとしてのROM604および読み書き可能メモリとしてのRAM606を備えている。
CPU602は、ROM604に格納されている制御プログラムを実行することによりパチンコ機1で行われる各種遊技を制御したり、周辺基板600や払出制御基板197に出力するコマンド信号を作成したりする。
ROM604には、主制御基板131で実行される種々の処理において生成される各種データや入力信号等の情報が一時的に記憶される。
なお、主基板600は、電源中継端子板199を介して電源基板195に接続されており、電源基板195から作動用電力が供給されるようになっている。
この主制御基板131の入力インタフェースには、第一始動口390への入賞状態を検出する第一始動口センサ644(始動検出手段)、第二始動口392への入賞状態を検出する第二始動口センサ646(始動検出手段)、第三始動口394への入賞状態を検出する第三始動口センサ648(始動検出手段)および全ての入賞口に対する入賞数をカウントするための全入賞口入賞数検出センサ650が接続されている。
また、主制御基板131の入力インタフェースには、パネル中継端子板624を介して、通過ゲート402を遊技球が通過したことを検出するゲートセンサ630および一般入賞口404に遊技球が入賞したことを検出する一般入賞口センサ632が接続されている。
さらに、主制御基板131の入力インタフェースには、パネル中継端子板624に接続された第一大入賞口中継端子板626を介して第一大入賞口カウントセンサ572が接続され、パネル中継端子板624に接続された第二大入賞口中継端子板628を介して第二大入賞口カウントセンサ640が接続されている。
上記各センサからの検出信号は主制御基板131に入力されるようになっている。また、主制御基板131の入力インタフェースには、前枠体11の開放状態を検出する内枠開放スイッチ620および前面枠4の開放状態を検出する扉開放スイッチ622も接続されている。
一方、パネル中継端子板624の出力インタフェースには、図柄制限抵抗基板634を介して、普通図柄・特別図柄表示基板636が接続されており、主制御基板131から、普通図柄表示器82、第一特別図柄表示器84および第二特別図柄表示器86へ駆動信号を出力することが可能になっている。
また、第一大入賞口中継端子板626の出力インタフェースには、第一開閉装置398の第一大入賞口開閉扉398bを駆動する第一大入賞口開閉ソレノイド568が接続されており、主制御基板131から、これらの駆動信号が出力されるようになっている。
さらに、第二大入賞口中継端子板628の出力インタフェースには、第三始動口394の一対の可動片396を駆動する普通電動役物ソレノイド638および第二開閉装置400の第二大入賞口開閉扉400bを駆動する第二大入賞口開閉ソレノイド642が接続されており、主制御基板131から、これらの駆動信号が出力されるようになっている。
一方、払出制御基板197は、中央演算装置としてのCPU608、読み出し専用メモリとしてのROM610および読み書き可能メモリとしてのRAM612を備えている。
そして、払出制御基板197は、主制御基板131から入力したコマンド信号を処理し、球払出装置170や、発射制御基板616に接続された発射モータ192に対して、駆動信号を出力する。これにより、球払出装置170(球払出手段)は、駆動信号に従って遊技球を払い出し、発射モータ192は駆動信号に従って遊技球を発射させることが可能になる。
なお、主制御基板131と払出制御基板197との間では、それぞれの入出力インタフェースを介して双方向通信が実施されており、たとえば主制御基板131が賞球コマンドを送信すると、これに応えて払出制御基板197から主制御基板131にACK信号が返される。
また、払出制御基板197には、下皿31に貯えられる遊技球が満タンになったことを検出する下皿満タンスイッチ614も接続されており、この検出に基づいて、「遊技球を下皿31から取り出して下さい」旨の報知がなされる。
また、主制御基板131および払出制御基板197には、外部端子板618が接続されており、各始動口390,392,394や各開閉装置398,400への入賞状態、普通図柄・特別図柄の変動状態および抽選結果に基づく遊技状態等の各種情報が、遊技施設に設けられたホールコンピュータ等へ出力されるようになっている。
一方、周辺基板600は、図54に示すように、周辺制御基板662と表示装置制御基板116とから構成されている。なお、上記の主制御基板131と周辺制御基板662との間では、それぞれの入出力インタフェースと入力インタフェースとの間で一方向だけの通信が行われており、主制御基板131から周辺制御基板662へのコマンド送信はあっても、その逆は行われない。また、周辺基板600に対しても電源中継端子板199を介して電源基板195から作動用電力が供給されるようになっている。
周辺制御基板662もまた、CPU664をはじめROM666やRAM668等の電子部品を有しており、これら電子部品によって所定の演出制御プログラムを実行することが可能となっている。
また、周辺制御基板662には、音声や音楽の基となる音源を記憶したROM672と、ROM672に記憶された音源を基に、演出内容等に応じた音声や音楽を出力する音源IC670とが設けられている。
なお、周辺制御基板662と表示装置制御基板116との間では、それぞれの入出力インタフェースとの間で双方向に通信が行われる。
一方、表示装置制御基板116には、演出表示装置115としての液晶表示器(LCD)が接続されており、表示装置制御基板116には、周辺制御基板662から送信されたコマンド信号を処理し、演出表示装置115に対して駆動信号を出力する。詳しく説明すると、表示装置制御基板116には、CPU678、RAM680、ROM682、VDP684および画像ROM686が備えられている。
CPU678は、周辺制御基板662から送られてきたコマンド信号を入出力インタフェースを介して受信するとともに、そのコマンドを基に演算処理を行って、VDP684の制御を行う。RAM680は、CPU678の作業領域を提供すると共に、表示コマンドに含まれる情報を一時的に記憶する。また、ROM682は、CPU678用(表示制御用)のプログラムを保持する。
VDP(ビデオディスプレイプロセッサ)638は、演出表示装置115に組み込まれたLCDドライバ(液晶駆動回路)を直接操作する描画回路である。VDP684の内部には、レジスタが設けられており、VDP684の動作モードや各種表示機能の設定情報等を保持しておくことが可能となっている。そして、このレジスタに保持される各種情報をCPU678が書き換えることにより、演出表示装置115における表示態様を種々変化させることが可能となる。画像ROM686は、各種の画像データを記憶する不揮発性メモリであり、各種の表示図柄のビットマップ形式画像データおよび背景画像用のJPEG形式画像データ等が記憶されている。
また、周辺制御基板662には、ランプ駆動基板688および枠装飾中継端子板674が接続されている。さらに、ランプ駆動基板688には、中継端子板として、センター装飾駆動部中継端子板694が接続されている。さらに、センター装飾駆動部中継端子板694には、回転体下基板518が接続されている。
回転体下基板518の入力インタフェースには、演出に用いられた遊技球(即ち、第一演出樋470を転動した遊技球)が、第一の演出口476および第二の演出口480のいずれに受入れられたかを検出するための球振分部モータセンサ500が接続されている。また、回転体下基板518の出力インタフェースには、支持軸474を時計回りと反時計回りとに繰り返し回転させる球振分部モータ484および電飾としてLEDが配列された回転部LED基板696が接続されている。なお、回転部LED基板696とは、回転体上基板514及び光源基板512のことである。
また、ランプ駆動基板688の出力インタフェースには、パネル装飾ランプ690、センター装飾ランプ304、演出用役物430を回転させるための回転部モータ526および演出用役物430の回転位置を検出する回転部モータセンサ532が接続されている。これにより、ランプ駆動基板688は、これらの各ランプの点灯状態を切り替えることが可能であると共に、演出用役物430の回転動作および回転位置を検出可能となっている。さらに、ランプ駆動基板688の入力インタフェースには、遊技盤5の後方側に排出された遊技球を検出する排出口センサ692が接続されている。なお、排出口センサ692は、球排出流路センサ544、第一演出球排出流路センサ548及び第二演出球排出流路センサ550により構成されている。
また、周辺制御基板662に接続された枠装飾中継端子板674には、前面枠4に接続されたスピーカ18,57、ボタン60および枠装飾ランプ676等が接続されており、周辺制御基板662には、ボタン60の操作状態に基づいて演出表示装置115に出力される演出態様を切り替えると共に、スピーカ18,57や枠装飾ランプ676に対して駆動信号を出力する。
[主基板および周辺基板の機能的な構成について]
図55に基づき説明する。図55は、主基板による抽選および周辺基板による特別演出に拘わる機能的な構成を概略的に示す機能ブロック図である。
図55に示すように、主制御基板131は、第一特別図柄抽選手段700と、第二特別図柄抽選手段710と、普通図柄抽選手段720と、特別遊技状態発生手段730と、小当たり遊技実行手段732と、第三始動口開閉実行手段728と、第一大入賞口開閉実行手段734と、第二大入賞口開閉実行手段736と、コマンド送信手段740とを備えている。
第一特別図柄抽選手段700は、遊技球が第一始動口390に入賞して第一始動口センサ644により検出されると、第一特別図柄当たり判定用乱数抽出手段702により乱数を抽出する。そして、この抽出した乱数値と主基板600のROM604に記憶された第一特別図柄当たり判定用テーブル706とに基づいて、第一当否決定手段704によって抽選結果を判定する。
第一特別図柄抽選手段710は、遊技球が第二始動口392または第三始動口394に入賞して第二始動口センサ646または第三始動口センサ648により検出されると、第二特別図柄当たり判定用乱数抽出手段712により乱数を抽出する。そして、この抽出した乱数値と主基板600のROM604に記憶された第二特別図柄当たり判定用テーブル716とに基づいて、第二当否決定手段714によって抽選結果を判定する。
普通図柄抽選手段720は、遊技球が通過ゲート402を通過してゲートセンサ630により検出されると、普通図柄当たり判定用乱数抽出手段722により乱数を抽出する。そして、この抽出した乱数値と主基板600のROM604に記憶された普通図柄当たり判定用テーブル726とに基づいて、普通図柄当否決定手段724によって抽選結果を判定する。
第一特別図柄抽選手段700および第二特別図柄抽選手段710による抽選結果には、いずれも、15R大当たり、2R大当たり、小当たりおよびハズレが含まれている。また、普通図柄抽選手段720による抽選結果には、当たりおよびハズレが含まれている。
特別遊技状態発生手段730は、第一当否決定手段704または第二当否決定手段714によって判定された抽選結果が15R大当たりまたは2R大当たりであるときに、特別遊技状態を発生させる(以下、「15R大当たりおよび2R大当たり」を「特別当たり」と称する)。
具体的には、第一当否決定手段704または第二当否決定手段714により判定された抽選結果が15R大当たりであれば、2ラウンドまでを、第一大入賞口開閉実行手段734によって第一大入賞口開閉ソレノイド568を作動させて、第一開閉装置398の第一大入賞口開閉扉398bを開閉させる。そして、3ラウンドから15ラウンドまでを、第二大入賞口開閉実行手段736によって第二大入賞口開閉ソレノイド642を作動させて、第二開閉装置400の第二大入賞口開閉扉4002を開閉させる。一方、第一当否決定手段704および第二当否決定手段714により判定された抽選結果が2R大当たりであれば、第一大入賞口開閉実行手段734によって第一大入賞口開閉ソレノイド568を作動させて、第一開閉装置398の第一大入賞口開閉扉398bを開閉させる動作を、2ラウンドのみ行う。
第一大入賞口398aまたは第二大入賞口400aに遊技球が入賞すると、球払出装置170によって賞球として遊技球が払い出されると共に、第一大入賞口カウントセンサ572または第二大入賞口カウントセンサ640によって入賞球数がカウントされる。
小当たり遊技実行手段732は、第一当否決定手段704または第二当否決定手段714により判定された抽選結果が小当たりであれば、第二大入賞口開閉実行手段736によって第二大入賞口開閉ソレノイド642を作動させて、第二開閉装置400の第二大入賞口開閉扉400bを開閉させる動作を、2回行う。
ここで、「ラウンド」とは、第一当否決定手段704および第二当否決定手段714により判定された抽選結果が特別当たりであることに基づいて特別遊技状態が発生したときに、第一大入賞口開閉扉398bによる第一大入賞口398aの開閉動作または第二大入賞口開閉扉400bによる第二大入賞口400aの所定時間に亘る開閉動作の回数を表す単位である。従って、第一当否決定手段704および第二当否決定手段714により判定された抽選結果が小当たり(通常遊技状態における一態様)の場合には、「ラウンド」とは言わない。
なお、本実施形態では、第一当否決定手段704および第二当否決定手段714により判定された抽選結果が2R大当たりの場合と小当たりの場合とで、第一開閉装置398の開閉動作態様が同じである。ただし、2R大当たりの場合は特別遊技状態が終了したのちの遊技状態が、特別当たりへの当選確率が高くなる所謂「確変遊技状態」となるが、小当たりの場合は、特別遊技状態、確変遊技状態および所謂「時短遊技状態」のうちいずれの遊技状態でもない通常遊技状態のままである。従って、第一大入賞口開閉扉398bの開閉動作が2ラウンドまたは2回行われたとき、遊技者は、2R大当たりであるのか小当たりであるのかを判別することが困難であるものの、その後、第一特別図柄抽選手段700および第二特別図柄抽選手段710によって特別当たりに当選する確率が異なることとなる。これにより、遊技者は、遊技状態が確変遊技状態であるのか通常遊技状態であるのか判別できず、興趣が高められる。
第三始動口開閉実行手段728は、普通図柄当否決定手段724によって判定された抽選結果が当たりであるときに、普通電動役物ソレノイド638を作動させて一対の可動片396を開閉動作させる。一対の可動片396が開閉動作すると、第三始動口394に遊技球が入賞し易くなる。なお、一対の可動片396が閉状態であるときは、第三始動口394への遊技球の入賞が不可能であるか、または、第三始動口394への遊技球の入賞が第一始動口390および第二始動口392への遊技球への入賞よりも困難であるものの、一対の可動片396が開状態であるときは、第三始動口394への遊技球の入賞は、第一始動口390および第二始動口392への遊技球の入賞よりも容易となる。なお、本実施形態においては、第二始動口392への遊技球の入賞は、第一始動口390への遊技球の入賞よりも困難に構成されている。
コマンド送信手段740は、第一当否決定手段704または第二当否決定手段714による抽選結果およびこの抽選結果に拘わる情報を周辺基板660に送信する。「抽選結果に拘わる情報」とは、演出表示装置115において行われる演出時間等が相当する。
周辺基板660は、コマンド受信手段750と、演出抽選手段760と、演出役物動作実行手段762とを備えている。
コマンド受信手段750は、主制御基板131から送信された第一当否決定手段704または第二当否決定手段714による抽選結果およびこの抽選結果に拘わる情報を受信する。
演出抽選手段760は、演出用役物430による演出を行うか否かを抽選により決定する。演出抽選手段760による抽選の結果、演出用役物430による演出を行うと決定されると、演出抽選手段760は、ランプ駆動基板688およびセンター装飾駆動部中継端子板694を介して球振分部モータ484を作動させて、演出用役物430による演出を実行する。ただし、演出用役物430による演出は、第一開閉装置398(第一大入賞口3981)に入賞した遊技球を用いて行うため、第一開閉装置398に遊技球が入賞しなかった場合には、かかる演出は行われない。
[演出用役物の動作及び演出について]
図56(a)は、演出用役物の役物回転体の内部構成を示す正面図であって、第一演出樋が第一の演出口に向けて下方に傾斜していることを示す図である。図56(b)は、演出用役物の役物回転体の内部構成を示す正面図であって、第一演出樋が第二演出樋誘導口に向けて下方に傾斜していることを示す図である。図57は、演出用役物と関連した演出画像の一例を示す説明図である。
先ず、ランプ駆動基板688では、パチンコ機1の電源投入時や、リセット時において、演出用役物430の回転位置を検出する回転部モータセンサ532の検出信号の受信の有無を確認する。回転部モータセンサ532からの検出信号がなければ、演出用役物430の役物回転体432の内部を視認することができない位置(装飾位置)に、演出用役物430を回転駆動させる。これにより、図10に示すように、演出用役物430の正面には「歌姫伝説」が表れる。
その後、遊技状態の変化に伴って、周辺制御基板662からランプ駆動基板688へ、演出用役物430を回転駆動制御する旨の制御コマンドが送信されると、ランプ駆動基板688では、図24に示すように演出用役物430の役物回転体432の内部のフィギュア434を視認することができるように、回転部モータ526を駆動させ、演出用役物430を演出位置に回転駆動させる。これにより、遊技者は、演出用役物430の役物回転体432の内部に配置されたフィギュア434を視認することができる。また、第一開閉装置398から受入れられた遊技球が第一演出樋470に導かれた場合には、この遊技球を用いた演出を視認することができる。
ところで、本例の演出用役物430における、役物回転体432のフィギュア434側つまり球流通空間460a側と、装飾空間460bとの回転移動は、装飾空間460b側から球流通空間460a側へ視認可能となるように回転する方向が、平面視で反時計回りに回転するようになっている。これにより、演出表示装置115の右側に配置された演出用役物430が反時計回りに回転することで、遊技者からは、球流通空間460aが左側から順次広がるように見え、演出表示装置115の表示領域が右側に広がるように見せることができるようになっている。
なお、遊技球を用いた演出は、フィギュア434により演出駆動制御する旨の制御コマンドが周辺制御基板662からランプ駆動基板688へ送信されると、ランプ駆動基板688は、支持軸474を、β方向とγ方向とに繰り返し往復回転させる。
支持軸474がα方向とβ方向とに繰り返し往復回転されると、フィギュア434の片手434aは、支持軸474の回転に伴って、フィギュア434に対して支持軸474を回転中心として回転する。即ち、支持軸474が時計回り(図中のβ方向)に回転すると、これに伴って片手434aおよび第一演出樋470が、支持軸474を回転中心として、フィギュア434に対してβ方向に回転する。また、支持軸474が反時計回り(図中のγ方向)に回転すると、これに伴って片手434aおよび第一演出樋470が、支持軸474を回転中心として、フィギュア434に対してγ方向に回転する。これにより、図56(a)に示されるように第一演出樋470が第一の演出口476に向けて下方に傾斜した態様と、図56(b)に示されるように第一演出樋470が第二演出樋誘導口478に向けて下方に傾斜した態様とが繰り返される。
なお、第一大入賞口398aに入賞した遊技球が第一演出樋470上に存在していれば、支持軸474が時計回りおよび反時計回りに繰り返し往復回転することによって、かかる遊技球は、第一演出樋470上を左右方向に転動する。換言すれば、第一演出樋470の遊技球が第一の演出口476または第二演出樋誘導口478に導かれる前に、支持軸474がそれまでの回転方向とは異なる反対方向に回転することによって、遊技球が第一演出樋470上を左右方向に転動することとなる。そして、支持軸474がγ方向について回転限界まで回転して一定時間保持されると(図56(a)の態様で一定時間保持されると)、遊技球は第一の演出口476に導かれる。一方、支持軸474が時計回りの方向について回転限界まで回転して一定時間保持されると(図56(b)の態様で一定時間保持されると)、遊技球は第二演出樋誘導口478に導かれる。
第一演出樋470上を転動する遊技球が第一の演出口476に受入れられると、かかる遊技球は遊技盤5の背後に排出される。一方、第一演出樋470上を転動する遊技球が第二演出樋誘導口478に受入れられると、かかる遊技球は、第二演出樋472の右端472a上に落下し、右端472aから左端472bに向けて転動する。そして、右端472aから左端472bに向けて転動した遊技球は、第二の演出口480に受入れられる。
なお、遊技球を用いた演出用役物430による演出(即ち、遊技球が第一の演出口476に受入れられるかまたは第二の演出口480に受入れられるかといった演出)は、コマンド送信手段740から受信した第一当否決定手段704または第二当否決定手段714による抽選結果に基づいて行われる。
具体的には、演出用役物430による演出を行うとき、第一の演出口476および第二演出口480のうちいずれの演出口を当たりの演出口(またはハズレの演出口)とするのかを決定する。より具体的には、演出用役物430における第一の演出口476及び第二の演出口480は、夫々演出表示装置115と接する側に配置されており、図57に示すように、演出表示装置115において、第一の演出口476及び第二の演出口480の直ぐ隣(図中左側)に、例えば、「ハズレ」及び「当たり」の画像を表示させることで、いずれの演出口が当たりの演出口であるかを遊技者に認識できるようにしている。
そして、第一当否決定手段704または第二当否決定手段714による抽選結果の判定が2R大当たりまたは小当たりである場合には、第一演出樋470上を転動する遊技球が当たりの演出口と決定された側の演出口に導かれるように演出を行う。一方、第一当否決定手段704または第二当否決定手段714による抽選結果の判定がハズレである場合には、第一演出樋470上を転動する遊技球がハズレの演出口と決定された側の演出口に導かれるように演出を行う。このようにして、演出用役物430による演出毎に、当たりの演出口とハズレの演出口とを切り替える。これにより、単調な遊技を回避でき、演出用役物430による演出が行われる際に遊技者は、いずれの演出口が当たりであるのかに注意を惹かれ、興趣が高められるようになっている。
なお、「当たりの演出口」とは、抽選手段による抽選結果が遊技者に有利な結果である可能性があることを示す演出口のことであり、「ハズレの演出口」とは、抽選手段による抽選結果が遊技者に有利な結果よりも不利な結果であることを示す演出口のことである。ここで、「抽選手段による抽選結果が遊技者に有利な結果である可能性がある」とは、第一特別図柄抽選手段700または第二特別図柄抽選手段710による抽選結果が「2R大当たりおよび小当たり」を意味する。即ち、「可能性」とは、この抽選結果が2R大当たりであれば確変遊技状態が発生することから遊技者に有利な結果と言うことができ、小当たりであれば通常遊技状態が継続するので遊技者に有利な結果とは言えないことに基づくものである。
一方、演出表示装置115では、第一当否決定手段704または第二当否決定手段714による抽選結果の判定が2R大当たりまたは小当たりである場合に、特別演出が行われる。これにより、遊技者は、演出表示装置115において特別演出が行われると特別遊技状態が発生する期待感が高まり、興趣が高められるようになっている。
このように、第一当否決定手段704または第二当否決定手段714による抽選結果の判定に応じて、第一演出樋470上を転動する遊技球が第一の演出口476または第二の演出口480に導かれるように演出を行う。そして、演出表示装置115において特別演出が行われる場合には、第一演出樋470上を転動する遊技球を、当たりの演出口に誘導し、演出表示装置115において特別演出が行われない場合には、ハズレの演出口に誘導する。従って、演出用役物430による演出が行われているとき、遊技者は、当たりの演出口に遊技球が受入れられることに期待感を持って遊技を行うことになる。
しかも、本実施形態では、第一当否決定手段704または第二当否決定手段714による抽選結果の判定がたとえ2R大当たりまたは小当たりであったとしても、第一開閉装置398に遊技球が受入れられなかった場合には、遊技球を用いた演出が行われない。
以上のように、本実施形態の構成によれば、第一開閉装置398は、遊技領域37を流下する遊技球の受け入れを可能にする上面開口が第一大入賞口398aとして形成された球受入部材(下ケーシング562)と、第一大入賞口398aを上方で被覆する閉鎖状態と第一大入賞口398aの上方被覆を解除する開放状態との間で前後方向(遊技盤の盤面に対してほぼ直交する方向)に進退可能に設けられる第一大入賞口開閉扉398bと、該第一大入賞口開閉扉398bの進退移動の電気的駆動源となる開閉駆動源(第一大入賞口開閉ソレノイド568)と、第一大入賞口開閉扉398bと係合される第二片570cを有して開閉駆動源の駆動力を第一大入賞口開閉扉398bに伝達する駆動伝達部材570と、を備え、第一大入賞口開閉扉398bは、第二片570cを挿入係合することで駆動伝達部材570から伝達される開閉駆動源の駆動力を第一大入賞口398aの開閉動作となる進退動作に変換する連結口398bbを有し、駆動伝達部材570の第二片570cは、第一大入賞口開閉扉398bの連結口398bbに遊嵌した状態で係合される。この場合、所定条件の成立に基づいて第一開閉装置398を開放する場合、開閉駆動源の駆動によって第一大入賞口開閉扉398bを退行させて球受入部材の上面開口となる第一大入賞口398aを開放する。これにより、第一開閉装置398(第一大入賞口398a)に入賞する遊技球は、第一大入賞口398aが形成された球受入部材に受け止められることになる。従って、従来のように傾動した蓋体に対して大量の遊技球が落下し、その衝撃力が蓋体を回動自在に支持する軸支持部398baに集中してかかるようなことがない。このため、遊技球による第一開閉装置398の破損及び経時変化を回避することができ、ひいては第一大入賞口398aの開閉動作に支障を来すことを回避できる。
また、この構成によれば、開閉駆動源の駆動力を第一大入賞口開閉扉398bに伝達する駆動伝達部材570は、第一大入賞口開閉扉398bとの連結部位となる第二片570cが第一大入賞口開閉扉398b側の連結口398bbに対して遊嵌した状態で係合される。このため、第一開閉装置398の閉鎖状態において、遊技領域37を流下する遊技球が第一大入賞口398aを閉鎖する第一大入賞口開閉扉398bに落下するような場合でも、第一大入賞口開閉扉398bにかかる遊技球の衝撃力は、第二片570cと連結口398bbとの遊嵌係合部分で吸収されて直接的に駆動伝達部材570乃至開閉駆動源にかかることがない。従って、第一開閉装置398の閉鎖時でも、遊技球による第一開閉装置398の破損及び経時変化を回避することができ、第一大入賞口398aの開閉動作に支障を来すことがない。
また、開閉駆動源は、上下方向に進退可能とされたプランジャー568aを有した第一大入賞口開閉ソレノイド568から構成され、駆動伝達部材570は、第一大入賞口開閉ソレノイド568により上下方向に駆動されるプランジャー568aの動きを前後方向の動きに変換して第一大入賞口開閉扉398bを前後方向にスライドさせる。この場合、第一大入賞口開閉ソレノイド568のプランジャー568aの進退移動を第一大入賞口開閉扉398bの進退移動に変換して第一大入賞口398aを開閉する構成にできる。このため、迅速に且つ確実に第一大入賞口398aを開閉することができる。
また、プランジャー568aは、第一大入賞口開閉ソレノイド568の下側から進退するように配置されている。この場合、第一大入賞口398aの閉鎖時には、第一大入賞口開閉ソレノイド568の励磁を停止することでプランジャー568aを進出状態に維持して第一大入賞口開閉扉398bを進出させて第一大入賞口398aを閉鎖する。一方、第一大入賞口398aの開放時には、第一大入賞口開閉ソレノイド568を励磁してプランジャー568aを退行させることで第一大入賞口開閉扉398bを退行させて第一大入賞口398aを開放する。これにより、所定条件の成立がなく第一大入賞口398aを開放しない通常の遊技状態では、第一大入賞口開閉ソレノイド568の励磁を停止した状態にできるので、経済的に第一開閉装置398(第一大入賞口開閉扉398b)の開閉動作を行うことができる。
また、駆動伝達部材570の第二片570cは、前後方向に進退可能に設けられた第一大入賞口開閉扉398bの連結口398bbに対して上下方向に挿入係合される。これにより、前後方向に進退移動する第一大入賞口開閉扉398bに対して駆動伝達部材570の第二片570cが上下方向に挿入係合されることで、第一大入賞口398aの閉鎖時に遊技球が第一大入賞口開閉扉398bに落下するような場合でも、第一大入賞口開閉扉398bにかかる遊技球の衝撃力が直接的に駆動伝達部材570かかることを回避することができ、遊技球による第一開閉装置398の破損及び経時変化を回避することができる。
また、球受入部材は、第一開閉装置398をユニット化するための下ケーシング562から構成され、第一開閉装置398は、下ケーシング562の上側に組み付けられて第一大入賞口開閉扉398bを前後方向にスライド可能に保持する上ケーシング564を備え、開閉駆動源及び駆動伝達部材570は、それぞれ下ケーシング562と上ケーシング564との間に形成される収容空間内に収容して取り付けられる。この場合、上ケーシング564と下ケーシング562との間に形成される収容空間内に第一開閉装置398の各種構成部材を収容してユニット化することができるので、第一開閉装置398の着脱作業が容易にできる。
また、下ケーシング562には、第一大入賞口398a内に入賞した遊技球を第一開閉装置398の外部に排出するための排出口562aが形成され、該排出口562aには、入賞検出手段としての第一大入賞口カウントセンサ572が設けられている。この場合、下ケーシング562の排出口562aから排出される遊技球を第一大入賞口カウントセンサ572で検出することで、第一大入賞口398aに入賞した遊技球を検出することができる。また、この構成によれば、第一大入賞口カウントセンサ572を下ケーシング562に設けることで、第一大入賞口カウントセンサ572を第一開閉装置398の構成部材としてユニット化することができる。
また、第一大入賞口開閉扉398bは、第一大入賞口398aを開閉する開閉扉部399とその後方に延びる支持部398baとを有し、全体として平面視T字形状をなし、連結口398bbが支持部398baの後端側に形成されている。この場合、第一大入賞口開閉扉398bを平面視T字形状に形成することで、駆動伝達部材570との連結部分(支持部398ba)を極力小さくして、第一大入賞口398aの開口面積(開閉扉部399の面積)を大きくとることができ、ひいては第一大入賞口開閉扉398bを効率の良い形状とすることで第一開閉装置398の設計自由度を高めることができる。
また、開閉扉部399の左右両端には、それぞれスライド突部399bが突設され、上ケーシング564の前側の左右両端には、スライド突部399bを挿入係合して第一大入賞口開閉扉398bの進退方向を規制する断面コ字形状のスライド支持部399aが設けられている。この場合、第一大入賞口開閉扉398b(開閉扉部399)のスライド突部399bを上ケーシング564のスライド支持部399aに係合することで第一大入賞口開閉扉398bの進退方向を規制することができ、ひいては第一大入賞口開閉扉398bのスムーズな進退移動、言い換えれば第一大入賞口398aのスムーズな開閉を行うことができる。
第一大入賞口開閉扉398のスライド突部399bは、上ケーシング564のスライド支持部399aに遊嵌した状態で係合される。この場合、第一開閉装置398の閉鎖状態において、遊技領域37を流下する遊技球が第一大入賞口398aを閉鎖する第一大入賞口開閉扉398bに落下するような場合でも、第一大入賞口開閉扉398bにかかる遊技球の衝撃力は、スライド突部399bとスライド支持部399aとの遊嵌係合部分で吸収されて直接的に駆動伝達部材570乃至開閉駆動源にかかることがない。従って、第一開閉装置398の閉鎖時でも、遊技球による第一開閉装置398の破損及び経時変化を回避することができ、第一大入賞口398aの開閉動作に支障を来すことがない。
また、第一大入賞口398aの前側には、前面開口が形成され、前面開口の直前には、当該前面開口から第一大入賞口398a内へ遊技球が入らないように、遊技領域37を前方から視認可能に被覆する透明板が配置されている。この場合、第一大入賞口398aの前側に前面開口を設けることで、上面開口となる第一大入賞口398aに入賞する遊技球を遊技者側から視認可能にできるので、第一大入賞口398aへの入賞に対する遊技者の不信感を取り除くことができる。
また、遊技領域37内に配置されて遊技球の入賞が可能な第一乃至第三の始動口390,392,394と、該始動口390,392,394に遊技球が入賞したことを検出する第一乃至第三の始動口センサ644,646,648と、該始動口センサ644,646,648による遊技球の検出に基づいて遊技者に利益を付与すべきか否かの判定を行う当落判定手段と、遊技領域37内に配置されて当落判定手段による判定結果を表示する演出表示装置115と、当落判定手段により遊技者に利益を付与すべき判定がなされたことに基づいて遊技者に利益を付与する利益付与状態に制御する利益付与状態制御手段と、を備え、利益付与状態制御手段は、第一大入賞口398aに大量の遊技球が入賞し得るように、第一大入賞口398aを所定の態様で閉鎖状態から開放状態に移行させて利益付与状態に制御する。この場合、始動口390,392,394への入賞に伴って当落判定を行い、当該当落判定の結果を演出表示装置115に表示すると共に当りの判定結果となったときに利益付与状態に制御して遊技者に利益を付与する構成において、第一大入賞口398aへの入賞に伴って大量の賞球を遊技者に払い出すことを利益付与状態として遊技者に付与することができる。
また、演出表示装置115の外周部分を装飾するセンター役物300を備え、第一開閉装置398は、演出表示装置115の上側部分を装飾するセンター役物300の上辺部に配置される。この場合、第一開閉装置398をセンター役物300の上辺部に配置することで、例えば、本実施形態のように、第一開閉装置398内に入賞した遊技球をセンター役物300の側辺部に設けられる演出用役物430(振分手段)で振り分けて、該遊技球の振り分けに応じて利益付与状態に伴う遊技価値を異ならせる等の構成とすることができる。また、このような構成とした場合、第一開閉装置398は遊技球の打ち込みが行われる遊技領域37の上側に配置されることになり、第一開閉装置398が遊技領域37を流下する遊技球の衝撃力をもろに受けることになるが、本発明の構成を採用することで遊技球による第一開閉装置398の破損及び経時変化を回避することができる。
パチンコ機の外枠の一側に本体枠が開かれその本体枠の一側に前面枠が開かれた状態を示す斜視図である。 パチンコ機の前側全体を示す正面図である。 パチンコ機の本体枠と遊技盤とを分離して斜め右上前方から示す斜視図である。 パチンコ機の後側全体を示す背面図である。 パチンコ機の後側全体を右上後方から示す斜視図である。 図5に示すパチンコ機の斜視図から後カバー体および各種制御基板等を取り外した状態を示す斜視図である。 パチンコ機の本体枠に各種部材が組み付けられた状態を斜め右上後方から示す斜視図である。 本体枠単体を斜め右上後方から示す斜視図である。 各種の制御基板ボックスが装着された遊技盤を右下後方から示す斜視図である。 遊技領域を有した遊技盤の構成を示す拡大正面図である。 遊技盤を斜め前方から示す斜視図である。 遊技盤を主要な構成部品毎に分解して斜め前方から示す斜視図である。 遊技盤を主要な構成部品毎に分解して斜め後方から示す斜視図である。 遊技盤を斜め前方から示す斜視図であって、装飾カバーを取り外すことによって第一ワープおよび第二ワープを視認可能とした斜視図である。 第一ワープおよび第二ワープの周辺の構成を示す斜視図である。 光透過部材と第一ワープおよび第二ワープとの位置関係を示した図である。 図16とは異なる位置の光透過部材の構成を示す分解斜視図である。 図17に係る光透過部材を含む断面図である。 裏ユニットと演出表示装置とを組付けた状態で前方から示す斜視図である。 図19を後方から示す斜視図である。 裏ユニットを後方から示す斜視図である。 演出表示装置の背面図である。 裏ユニットと演出表示装置等とを分解して前方から示す斜視図である。 演出用役物を含む遊技盤の構成を示す正面図である。 遊技盤の後方に取り付けられる裏ユニットを、正面上前方から示す斜視図である。 遊技盤の正面図である。 図26におけるA−A断面図である。 裏ユニットを主要な部材毎に分解して前方から示す斜視図である。 演出用役物に振分機構を備えた状態でフィギュアの正面から示す変則正面図である。 演出用役物に振分機構を備えた状態で示す背面図である。 図30における平面図である。 図30における底面図である。 演出用役物に振分機構を備えた状態で前方から示す斜視図である。 演出用役物を主要な構成毎に分解して前方から示す斜視図である。 役物回転体を示す斜視図である。 役物回転体をフィギュアを正面として示す変則正面図である。 役物回転体のフィギュア側を分解して示す斜視図である。 役物回転体の装飾部材側を分解して示す斜視図である。 役物回転体における第一演出樋の回動駆動機構を示す図である。 図31におけるB−B断面図である。 図31におけるC−C断面図である。 図26におけるD−D断面図である。 演出用役物における遊技球の排出経路を説明するための分解斜視図である。 第一開閉装置を左前方から示す斜視図である。 第一開閉装置を右前方から示す斜視図である。 第一開閉装置を分解して示す分解斜視図である。 同図(A)は第一大入賞口開閉扉の連結口と駆動伝達部材の第二片とを示す図44におけるE−E断面図であり、同図(B)は第一大入賞口開閉扉の連結口と駆動伝達部材の第二片とを示す図45におけるF−F断面図である。 第一大入賞口開閉扉と上ケーシングとを示す図45におけるG−G断面図である。 第一開閉装置、役物誘導路、振分機構および演出用役物を左上方から見た斜視図である。 役物誘導路、振分機構および演出用役物の平面図であって、遊技球が振分機構によって振り分けられる態様を示す図である。 図50に続く遊技球が振分機構によって振り分けられる態様を示す図である。 図51に続く遊技球が振分機構によって振り分けられる態様を示す図である。 制御構成を概略的に示すブロック図であって、主基板周辺の構成を主として示した図である。 制御構成を概略的に示すブロック図であって、周辺基板周辺の構成を主として示した図である。 主基板による抽選および周辺基板による特別演出に拘わる機能的な構成を概略的に示す機能ブロック図である。 演出用役物の役物回転体の内部構成を示す正面図であって、(a)は第一演出樋が第一の演出口に向けて下方に傾斜していることを示す図であり、(b)は第一演出樋が第二演出樋誘導口に向けて下方に傾斜していることを示す図である。 演出用役物と関連した演出画像の一例を示す説明図である。
符号の説明
1 パチンコ機
5 遊技盤
37 遊技領域
50 透明板
115 演出表示装置
131 主制御基板
170 球払出装置
264 貫通孔
266 遊技盤ベース
270 裏ユニット
300 センター役物
379 電飾部材
380 光源
382 ベース
384 LED
386 装飾カバー
390 第一始動口
392 第二始動口
394 第三始動口
398 第一開閉装置
398a 第一大入賞口
398b 第一大入賞口開閉扉
398ba 支持部
398bb 連結口
399 開閉扉部
399a スライド支持部
399b スライド突部
430 演出用役物
432 役物回転体
434 フィギュア
438 振分機構
446 演出用役物ベース
448 回転駆動ユニット
450 第一閉鎖部材
470 第一演出樋
472 第二演出樋
476 第一の演出口
478 第二演出樋誘導口
480 第二の演出口
484 球振分部モータ
490 カバーレンズ
492 回動駆動機構
500 球振分部モータセンサ
502 装飾部材
504 装飾レンズ
506 拡散レンズ
544 演出球排出流路
546 球排出流路センサ
548 第一演出球排出流路センサ
550 第二演出球排出流路センサ
552 ソレノイド
552a プランジャー
554 遊技球保持部材
562 下ケーシング
562a 排出口
564 上ケーシング
566 開閉駆動機構
568a プランジャー
568 第一大入賞口開閉ソレノイド
570 駆動伝達部材
570a 支持軸
570b 第一片
570c 第二片
570d 軸本体
570e トーションバネ
572 第一大入賞口カウントセンサ
600 主基板

Claims (1)

  1. 遊技領域が区画形成された遊技盤と、操作ハンドルの操作に応じて前記遊技領域内に遊技球を発射する球発射手段と、前記遊技領域内に配置されて遊技球の入賞が可能な入賞口と、該入賞口に遊技球が入賞したことを検出する入賞検出手段と、該入賞検出手段による遊技球の検出に応じて所定数の遊技球を払い出す球払出手段と、を備えた遊技機であって、
    前記入賞口は、所定条件の成立に基づいて閉鎖状態から開放状態に移行して遊技球の入賞を可能にする可変入賞口装置の可変入賞口を含み、
    前記可変入賞口装置は、
    前記遊技領域を流下する遊技球の受け入れを可能にする上面開口が前記可変入賞口として形成された球受入部材と、
    前記可変入賞口を上方で被覆する前記閉鎖状態と前記可変入賞口の上方被覆を解除する前記開放状態との間で前後方向に進退可能に設けられる開閉扉部材と、
    該開閉扉部材の進退移動の電気的駆動源となる開閉駆動源と、
    前記開閉扉部材と係合される連結突片部を有して前記開閉駆動源の駆動力を前記開閉扉部材に伝達する駆動伝達部材と、を備え、
    前記開閉扉部材は、前記連結突片部を挿入係合することで前記駆動伝達部材から伝達される前記開閉駆動源の駆動力を前記可変入賞口の開閉動作となる進退動作に変換する連結口を有し、
    前記駆動伝達部材の前記連結突片部は、前記開閉扉部材の前記連結口に遊嵌した状態で係合されることを特徴とする遊技機。
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