<全体構成>
まず、図1を用いて、本発明の実施例1に係るパチンコ機100の全体構成について説明する。なお、同図はパチンコ機100を正面(遊技者側)から見た状態を示す略示正面図である。
パチンコ機100は、遊技領域104を覆う閉状態および該遊技領域104を開放する開状態のうちの一方から他方に開閉状態を変化可能なガラス枠151と、このガラス枠151の奥側に視認可能に配設された遊技盤(盤面)102を備えている。この遊技盤102には、遊技球(以下、単に球と称する場合がある。)を遊技盤102の中央に位置する遊技領域104に案内するための外レール106と内レール108を配設している。
遊技領域104の中央やや上側には、横長の装飾図柄表示装置110を配設し、この装飾図柄表示装置110の右下には、普通図柄表示装置112と、特別図柄表示装置114と、普通図柄保留ランプ116と、特別図柄保留ランプ118と、高確中ランプ120を配設している。なお、以下、普通図柄を普図、特別図柄を特図と称する場合がある。
装飾図柄表示装置110は、装飾図柄(図3(b)参照)を表示するための表示装置であり、本実施例では液晶表示装置によって構成する。この装飾図柄表示装置110は、左図柄表示領域110a、中図柄表示領域110b、右図柄表示領域110cの3つの表示領域に分割し、各々の表示領域110a、110b、110cに異なった装飾図柄を表示することを可能としている。
普図表示装置112は、普図(図3(c)参照)の表示を行うための表示装置であり、本実施例では7セグメントLEDによって構成する。特図表示装置114は、特図(図3(a)参照)の表示を行うための表示装置であり、本実施例では7セグメントLEDによって構成する。
普図保留ランプ116は、保留している普図変動遊技(詳細は後述)の数を示すためのランプであり、本実施例では、普図変動遊技の開始を2つまで保留することを可能としている。特図保留ランプ118は、保留している特図変動遊技(詳細は後述)の数を示すためのランプであり、本実施例では、特図変動遊技の開始を4つまで保留することを可能としている。高確中ランプ120は、遊技状態が高確率状態であること、または高確率状態になることを示すためのランプであり、遊技状態を低確率状態から高確率状態にする場合に点灯し、高確率状態から低確率状態にする場合に消灯する。
また、これらの表示装置やランプの周囲には、一般入賞口122と、普図始動口124と、第1特図始動口126と、第2特図始動口128と、可変入賞口130を配設している。
一般入賞口122は、本実施例では左右に2つずつ配設しており、この一般入賞口122への入球を所定の球検出センサ(図示省略)が検出した場合(一般入賞口122に入賞した場合)、後述する払出装置154を駆動し、所定の個数(本実施例では10個)の球を賞球として後述する貯留皿144に排出する。貯留皿144に排出した球は遊技者が自由に取り出すことが可能であり、これらの構成により、入賞に基づいて賞球を遊技者に払い出すようにしている。なお、一般入賞口122に入球した球は、パチンコ機100の裏側に誘導した後、遊技島側に排出する。本実施例では、入賞の対価として遊技者に払い出す球を賞球、遊技者に貸し出す球を貸球と区別して呼ぶ場合があり、賞球と貸球を総称して球(遊技球)と呼ぶ。
普図始動口124は、ゲートやスルーチャッカーと呼ばれる、遊技領域104の所定の領域を球が通過したか否かを判定するための装置で構成しており、本実施例では左右に1つずつ配設している。普図始動口124を通過した球は一般入賞口122に入球した球と違って、遊技島側に排出することはない。球が普図始動口124を通過したことを所定の球検出センサが検出した場合、パチンコ機100は、普図表示装置112による普図変動遊技を開始する。
第1特図始動口126は、本実施例では中央に1つだけ配設している。この第1特図始動口126への入球を所定の球検出センサが検出した場合、後述する払出装置154を駆動し、所定の個数(本実施例では3個)の球を賞球として後述する貯留皿144に排出するとともに、特図表示装置114による特図変動遊技を開始する。なお、第1特図始動口126に入球した球は、パチンコ機100の裏側に誘導した後、遊技島側に排出する。
第2特図始動口128は、電動チューリップ(電チュー)と呼ばれ、本実施例では第1特図始動口126の真下に1つだけ配設している。この第2特図始動口128は、左右に開閉自在な羽根を備え、羽根の閉鎖中は球の入球が不可能であり、普図変動遊技に当選し、普図表示装置112が当たり図柄を停止表示した場合に羽根が所定の時間間隔、所定の回数で開閉する。第2特図始動口128への入球を所定の球検出センサが検出した場合、後述する払出装置154を駆動し、所定の個数(本実施例では5個)の球を賞球として後述する貯留皿144に排出するとともに、特図表示装置114による特図変動遊技を開始する。なお、第2特図始動口128に入球した球は、パチンコ機100の裏側に誘導した後、遊技島側に排出する。
可変入賞口130は、大入賞口またはアタッカーと呼ばれ、本実施例では遊技領域104の中央部下方に1つだけ配設している。この可変入賞口130は、開閉自在な扉部材を備え、扉部材の閉鎖中は球の入球が不可能であり、特図変動遊技に当選し、特図表示装置114が大当たり図柄を停止表示した場合に扉部材が所定の時間間隔(例えば、開放時間29秒、閉鎖時間1.5秒)、所定の回数(例えば15回)で開閉する。可変入賞口130への入球を所定の球検出センサが検出した場合、後述する払出装置154を駆動し、所定の個数(本実施例では15球)の球を賞球として後述する貯留皿144に排出する。なお、可変入賞口130に入球した球は、パチンコ機100の裏側に誘導した後、遊技島側に排出する。
さらに、これらの入賞口や始動口の近傍には、風車と呼ばれる円盤状の打球方向変換部材132や、遊技釘134を複数個、配設していると共に、内レール108の最下部には、いずれの入賞口や始動口にも入賞しなかった球をパチンコ機100の裏側に誘導した後、遊技島側に排出するためのアウト口136を設けている。
遊技盤102の下方には、後述する発射モータ452によって回動する発射杆138と、この発射杆138の先端部に取り付けられて球を遊技領域104に向けて打ち出す発射槌140と、この発射槌140によって打ち出す球を外レール106に導くための発射レール142と、球を一時的に貯留すると共に、貯留している球を順次、発射レール142に供給するための貯留皿144と、遊技者による押下操作が可能であり、所定の時期にその操作を検出した場合に上述の装飾図柄表示装置110などによる演出表示を変化させるためのチャンスボタン146を配設している。
また、発射杆138および発射槌140の下方には、発射杆138を制御して遊技領域104に向けて球の発射強度の操作を行うための操作ハンドル148を配設していると共に、貯留皿144の下方には、貯留皿144に貯留できない溢れ球を貯留するための下皿150を設けている。
また、図示は省略するが、装飾用のランプとして、遊技盤102の所定箇所(例えば、内レール108の内周側に沿った箇所)には複数種類の盤ランプを配設し、遊技盤102上方の外側や貯留皿144には複数種類の枠ランプを配設している。
このパチンコ機100は、遊技者が貯留皿144に貯留している球を発射レール142の発射位置に供給し、遊技者の操作ハンドル148の操作量に応じた強度で発射モータ452を駆動し、発射杆138および発射槌140によって外レール106、内レール108を通過させて遊技領域104に打ち出す。そして、遊技領域104の上部に到達した球は、打球方向変換部材132や遊技釘134などによって進行方向を変えながら下方に落下し、入賞口(一般入賞口122、可変入賞口130)や始動口(第1特図始動口126、第2特図始動口128)に入賞するか、いずれの入賞口や始動口にも入賞することなく、または普図始動口124を通過するのみでアウト口136に到達する。
図2は、パチンコ機100を背面側から見た外観斜視図である。
パチンコ機100の背面上部には、上方に開口した開口部を有し、球を一時的に貯留するための球タンク152と、この球タンク152の下方に位置し、球タンク152の底部に形成した連通孔を通過して落下する球を背面右側に位置する払出装置154に導くためのタンクレール153と、を配設している。また、払出装置154は、筒状の部材からなり、その内部には、スプロケット157と払出センサ158を備えている。スプロケット157は、図示しないモータによって回転可能に構成しており、タンクレール153を通過して払出装置154内に落下する球を一時的に滞留すると共に、モータを駆動することによって所定角度だけ回転することにより、一時的に滞留した球を払出装置154の下方へ1個ずつ送り出すように構成している。また、払出センサ158は、スプロケット157が送り出した球の通過を検知するためのセンサであり、球が通過しているときにオンの信号を出力し、球が通過していないときはオフの信号を出力する。なお、この払出センサ158を通過した球は、図示しない球レールを通過してパチンコ機100の表側に配設した貯留皿144に到達するように構成しており、パチンコ機100は、このような構成により遊技者に対して球の払い出しを行う。
また、払出装置154の左側には、後述する主制御部300を構成する主基板161と、後述する演出制御部350を構成するサブ基板164を配設している。また、これら主基板161とサブ基板164の間には、図示しない液晶制御部を構成する液晶制御基板167を配設し、主基板161とサブ基板164の下方には、後述する発射制御部450を構成する発射基板166と、後述する電源管理部500を構成する電源基板162と、後述する払出制御部400を構成する払出基板165と、この払出基板165に接続したCRインターフェース部163を配設している。
<図柄の種類>
次に、図3(a)〜(c)を用いて、パチンコ機100の第1、第2特図表示装置114a、114b、装飾図柄表示装置110、普図表示装置112が停止表示する特図および普図の種類について説明する。
図3(a)は特図の停止表示態様の一例を示したものである。本実施例の特図の停止表示態様には、大当たり図柄である特図1と、特別大当たり図柄である特図2と、外れ図柄である特図3の3種類がある。第1特図始動口126または第2特図始動口128に球が入賞したことを所定の球検出センサが検出したことを条件として特図変動遊技を開始した場合には、特図表示装置114は、7個のセグメントの全点灯と、中央の1個のセグメントの点灯を繰り返す特図の変動表示を行う。そして、特図の変動開始前に決定した変動時間が経過すると、特図変動遊技(大当たり遊技)の当選を報知する場合には特図1を停止表示し、特図変動遊技(特別大当たり遊技)の当選を報知する場合には特図2を停止表示し、特図変動遊技の外れを報知する場合には特図3を停止表示する。なお、図中の白抜きの部分が消灯するセグメントの場所を示し、黒塗りの部分が点灯するセグメントの場所を示している。
図3(b)は装飾図柄の一例を示したものである。本実施例の装飾図柄には、装飾1〜装飾8の8種類がある。第1特図始動口126または第2特図始動口128に球が入賞したことを所定の球検出センサが検出したことを条件にして、装飾図柄表示装置110の左図柄表示領域110a、中図柄表示領域110b、右図柄表示領域110cの各図柄表示領域に、装飾1→装飾2→装飾3→・・・・装飾7→装飾8→装飾1→・・・の順番で表示を切り替える装飾図柄の変動表示を行う。そして、特図変動遊技(大当たり遊技)の当選を報知する場合には、図柄表示領域110a〜110cに大当たりに対応する図柄組合せ(本実施例では、同一の数字の装飾図柄の組合せ(例えば、装飾2−装飾2−装飾2))を停止表示し、特図変動遊技(特別大当たり遊技)の当選を報知する場合には、特別大当たりに対応する図柄組合せ(本実施例では、同一の奇数番号数字の装飾図柄の組合せ(例えば、装飾1−装飾1−装飾1))を停止表示する。なお、大当たりに対応する図柄の組合せを停止表示した場合には、大当たり遊技、または特別大当たり遊技を開始し、特別大当たりに対応する図柄の組合せを停止表示した場合には、特別大当たり遊技を開始する。また、外れを報知する場合には、図柄表示領域110a〜110cに大当たりに対応する図柄組合せ以外の図柄組合せを停止表示した後で、保留している装飾図柄の変動表示があれば、その変動表示を開始する。
図3(c)は普図の停止表示態様の一例を示したものである。本実施例の普図の停止表示態様には、当たり図柄である普図1と、外れ図柄である普図2の2種類がある。普図始動口124を球が通過したことを所定の球検出センサが検出したことを条件として普図表示遊技を開始した場合には、普図表示装置112は、7個のセグメントの全点灯と、中央の1個のセグメントの点灯を繰り返す普図の変動表示を行う。そして、普図変動遊技の当選を報知する場合には普図1を停止表示し、普図変動遊技の外れを報知する場合には普図2を停止表示する。
<制御部>
次に、図4および図5を用いて、このパチンコ機100の制御部の回路構成について詳細に説明する。なお、図4は主制御部、払出制御部、発射制御部、および電源管理部の回路ブロック図を示したものであり、図5は演出制御部の回路ブロック図を示したものである。
パチンコ機100の制御部は、大別すると、遊技の中枢部分を制御する主制御部300と、主制御部300が送信するコマンド信号(以下、単にコマンドと呼ぶ)に応じて、主に演出の制御を行う演出制御部350と、主制御部300が送信するコマンドに応じて、主に遊技球の払い出しに関する制御を行う払出制御部400と、遊技球の発射制御を行う発射制御部450と、パチンコ機100に供給される電源を、パチンコ機100に搭載した電気部品に送電するための所定の電力を生成する電源管理部500によって構成している。
<主制御部>
まず、パチンコ機100の主制御部300について説明する。
主制御部300は、主制御部300の全体を制御する基本回路302を備えており、この基本回路302には、CPU304と、制御プログラムや各種データを記憶するためのROM306と、一時的にデータを記憶するためのRAM308と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O310と、時間や回数などを計測するためのカウンタタイマ312と、CPU304の動作を監視して、基本回路302が出力する制御信号を所定時間(本実施例では32.8ms)受信しなかった場合に制御回路302に初期化信号を送信するためのウォッチドッグタイマ(WDT)313と、を搭載している。なお、ROM306やRAM308については他の記憶手段を用いてもよく、この点は後述する演出制御部350や払出制御部400についても同様である。この基本回路302のCPU304は、水晶発信器314bが出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作する。
また、基本回路302には、水晶発信器314aが出力するクロック信号を受信する度に0〜65535の範囲で数値を変動させるハードウェア乱数カウンタとして使用しているカウンタ回路316(この回路には2つのカウンタを内臓しているものとする)と、ガラス枠151の開放/閉鎖を検出するガラス枠開放センサ、前枠の開放/閉鎖を検出する前枠開放センサ、下皿150が球で一杯になったことを検出する下皿満タンセンサ、各始動口、入賞口の入り口および可変入賞口の内部に設けた球検出センサなどを含む各種センサ318が出力する信号を受信し、増幅結果や基準電圧との比較結果をカウンタ回路316および基本回路302に出力するためのセンサ回路320と、特図表示装置114の表示制御を行うための表示回路322と、普図表示装置112の表示制御を行うための表示回路324と、各種状態表示部326(普図保留ランプ116、特図保留ランプ118、高確中ランプ118など)の表示制御を行うための表示回路328と、第2特別始動口128や可変入賞口130などを開閉駆動する各種ソレノイド330を制御するためのソレノイド回路332を接続している。
なお、第1特図始動口126に球が入賞したことを球検出センサ318が検出した場合には、センサ回路320は球を検出したことを示す信号をカウンタ回路316に出力する。この信号を受信したカウンタ回路316は、第1特図始動口126に対応するカウンタのそのタイミングにおける値をラッチし、ラッチした値を、第1特図始動口126に対応する内蔵のカウンタ値記憶用レジスタに記憶する。また、カウンタ回路316は、第2特図始動口128に球が入賞したことを示す信号を受信した場合も同様に、第2特図始動口128に対応するカウンタのそのタイミングにおける値をラッチし、ラッチした値を、第2特図始動口128に対応する内蔵のカウンタ値記憶用レジスタに記憶する。
さらに、基本回路302には、情報出力回路334を接続しており、主制御部300は、この情報出力回路334を介して、外部のホールコンピュータ(図示省略)等が備える情報入力回路550にパチンコ機100の遊技情報(例えば、遊技状態)を出力する。
また、主制御部300には、電源管理部500から主制御部300に供給している電源の電圧値を監視する電圧監視回路336を設けており、この電圧監視回路336は、電源の電圧値が所定の値(本実施例では9v)未満である場合に電圧が低下したことを示す低電圧信号を基本回路302に出力する。
また、主制御部300には、電源が投入されると起動信号(リセット信号)を出力する起動信号出力回路(リセット信号出力回路)338を設けており、CPU304は、この起動信号出力回路338から起動信号を入力した場合に、遊技制御を開始する(後述する主制御部リセット割り込み処理を開始する)。
また、主制御部300には、演出制御部350にコマンドを送信するための出力インターフェイスと、払出制御部400にコマンドを送信するための出力インターフェイスをそれぞれ設けており、演出制御部350には、主制御部300からコマンドを受信するための入力インターフェイスを設け、払出制御部400には、主制御部300からコマンドを受信するための入力インターフェイスを設けている。この構成により、主制御部300と、演出制御部350および払出制御部400との通信を可能としている。なお、主制御部300と演出制御部350および払出制御部400との情報通信は一方向の通信であり、主制御部300は演出制御部350および払出制御部400にコマンド等の信号を送信できるように構成しているが、演出制御部350および払出制御部400からは主制御部300にコマンド等の信号を送信できないように構成している。
<払出制御部>
次に、パチンコ機100の払出制御部400について説明する。
払出制御部400は、主に主制御部300が送信したコマンド等に基づいて払出制御部400の全体を制御する基本回路402を備えており、この基本回路402には、CPU404と、制御プログラムや各種データを記憶するためのROM406と、一時的にデータを記憶するためのRAM408と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O410と、時間や回数などを計測するためのカウンタタイマ412を搭載している。この基本回路402のCPU404は、水晶発信器414が出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作する。
また、基本回路402には、払出装置154に設けた払出センサ158を含む各種センサ428が出力する信号を受信するためのセンサ回路420と、各種ランプ430の表示制御を行うための表示回路422と、払出装置154に設けたスプロケット157を回転駆動するためのモータ制御回路424と、を接続している。
さらに、払出制御部400には、CRインターフェース部163を接続しており、払出制御部400は、このCRインターフェイス部163を介して、パチンコ機100とは別体で設けられたカードユニット552との通信を行うと共に、球貸し操作部407から入力する操作信号を検出する。
また、払出制御部400には、電源管理部500から払出制御部400に供給している電源の電圧値を監視する電圧監視回路426を設けており、この電圧監視回路426は、電源の電圧値が所定の値(本実施例では9v)未満である場合に電圧が低下したことを示す低電圧信号を基本回路402に出力する。
また、払出制御部400には、電源が投入されると起動信号(リセット信号)を出力する、図示しない起動信号出力回路(リセット信号出力回路)を設けており、CPU404は、この起動信号出力回路から起動信号を入力した場合に、払出制御を開始する(後述する払出制御部リセット割り込み処理を開始する)。
<発射制御部、電源管理部>
次に、パチンコ機100の発射制御部450、電源管理部500について説明する。
発射制御部450は、払出制御部400が出力する、発射許可または停止を指示する制御信号や、操作ハンドル148内に設けた発射強度出力回路が出力する、遊技者による発射ハンドル148の操作量に応じた発射強度を指示する制御信号に基づいて、発射杆138および発射槌140を駆動する発射モータ452の制御や、貯留皿144から発射レール142に球を供給する球送り装置454の制御を行う。
電源管理部500は、パチンコ機100に外部から供給される交流電源を直流化し、所定の電圧に変換して主制御部300、払出制御部400などの各制御部や払出装置154などの各装置に供給する。さらに、電源管理部500は、外部からの電源が断たれた後も所定の部品(例えば主制御部300のRAM308など)に所定の期間(例えば10日間)電力を供給するための蓄電装置(例えばコンデンサ)と、この蓄電装置よりも静電容量が小さく、所定の部品(例えば主制御部300の基本回路302全体)に供給している電力が、静電気ノイズ、人的なミス、遊技台に供給される電力の低下などが原因で変動し、低下している場合に、ある程度の電力を補うための蓄電装置(例えばコンデンサ)をさらに備えている。この蓄電装置により、所定の部品(例えば主制御部300)に供給される電力が電断時、復電時などに不安定になっても、ある程度安定してその所定の部品は動作できるように構成している。また、電源基板162には遊技店の店員などが操作可能な操作部(RAMクリアスイッチ)を備えており、電源投入時にこの操作部が操作されていることを検出した場合には、主制御部300の基本回路302および払出制御部400の基本回路402にRAM308、408を初期化することを指令するRAMクリア信号を出力するようにしている。
<演出制御部>
次に、図5を用いて、パチンコ機100の演出制御部350について説明する。
演出制御部350は、主に主制御部300が送信したコマンド等に基づいて演出制御部350の全体を制御する基本回路352を備えており、この基本回路352には、CPU354と、制御プログラムや各種データを記憶するためのROM356と、一時的にデータを記憶するためのRAM358と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O360と、時間や回数などを計測するためのカウンタタイマ362を搭載している。この基本回路352のCPU354は、水晶発信器364が出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作する。
また、基本回路352には、スピーカ366(およびアンプ)の制御を行うための音源IC368と、各種ランプ370の制御を行うための表示回路372と、ステッピングモータ376の制御を行うためのモータ制御回路378と、装飾図柄表示装置(液晶表示装置)110およびこの装飾図柄表示装置110の前面に開閉自在に配設したシャッタデバイス373の制御を行うための液晶制御回路374と、チャンスボタン146の操作を検出した場合に基本回路352に検出信号を出力するチャンスボタン検出回路364を接続している。
また、演出制御部350には、電源が投入されると起動信号(リセット信号)を出力する、図示しない起動信号出力回路(リセット信号出力回路)を設けており、CPU354は、この起動信号出力回路から起動信号を入力した場合に、演出制御を開始する。
<電源基板>
次に、図6および図7を用いて、上述の電源基板162の電源管理部500について詳細に説明する。
電源基板162の電源管理部500は、AC24V受電部と、DC32V生成部と、比較対照電圧生成部と、電力遮断部と、DC24V生成部と、DC12V生成部と、DC5V生成部と、を有して構成している。
AC24V受電部は、コネクタCN101を介して外部電源(図示省略)からAC24V(AC24V1、AC24V2)電力を受電し、AC24V電力からノイズ除去などを行った後、後述する払出基板165にAC24V(AC24V1、AC24V2)を送電するための回路ブロックである。このAC24V受電部は、コネクタCN101を介してAC24Vを受電するか否かを切り替えるための手動スイッチSW101と、この手動スイッチSW101を介して受電した電力の電流値が所定の値(例えば定格電流値の2.0倍)を超える場合に回路を遮断するためのヒューズF101と、コネクタCN101のAC24V1端子とAC24V2端子の電圧差が所定の値(例えば約40V)を超えるようなサージ(すなわち、雷など遊技台外部で発生した要因の他、手動スイッチSW101の切り替えを要因として発生する瞬間的な過大電圧など)が発生した場合に、高電圧側から低電圧側に電力を逃がし、基板に搭載したICなどの電気部品を保護するためのサージアブソーバSA101と、コネクタCN101のAC24V1端子に過大電圧が加わった場合に、電圧を降圧してコネクタCN101のFG端子を経由して外部のフレームグランドに電力を逃し、基板に搭載したICなどの電気部品を保護するためのダイヤサージプロテクタDS102と、コネクタCN101のAC24V2端子に過大電圧が加わった場合に、電圧を降圧してコネクタCN101のFG端子を経由して外部のフレームグランドに電力を逃し、基板に搭載したICなどの電気部品を保護するためのダイヤサージプロテクタDS101と、受電したAC24Vに含まれる高周波ノイズを除去するためのコイルL101と、を備えている。
DC32V生成部は、AC24V受電部が受電したAC24Vを全波整流し、平滑して生成したDC32V(DC32VR)とDC32V(DC32VM)を払出基板165に送電するための回路ブロックである。このDC32V生成部は、AC24V受電部で受電したAC24V電力を全波整流するための整流回路を構成する複数のダイオードDA101〜DA104と、整流した電力を平滑するための平滑回路を構成するコンデンサC102と、を備えており、全波整流・平滑したDC32V(DC32VR)電力を後述するコネクタCN102のDC32VR端子から払出基板165の払出制御部400に送電する。また、DC32V生成部は、AC24V受電部で受電した電力を全波整流するための整流回路を構成する複数のダイオードDA103〜DA106と、整流したDC32V電力を平滑するための平滑回路を構成するコンデンサC101と、をさらに備えており、全波整流・平滑したDC32V(DC32VM)電力を後述するコネクタCN102のDC32VM端子から払出基板165の払出制御部400に送電する。
比較対照電圧生成部は、ダイオードDA103、DA104、DA107、DA108で構成した整流回路によって整流したDC32VT電力を分圧するための抵抗R101、R102、R103、R104を備えており、分圧した電力を、後述するオペアンプIC103、IC105、IC107のプラス入力端子に比較対照電圧(SIG−1、SIG−2、SIG−3)として送電している。
電力遮断部は、ダイオードDA103、DA104、DA107、DA108で構成した整流回路によって整流したDC32VT電力を抵抗R101とともに分圧するための抵抗R107と、周辺温度を検出し、検出した温度が所定の温度(例えば100度)より高い場合には抵抗値が増大するように構成したサーミスタTH101と、オペアンプIC101と、を備えている。オペアンプIC101のマイナス入力端子には、抵抗R101、R107、およびサーミスタTH101で分圧した電力を送電し、プラス入力端子には抵抗R101、R105、R106で分圧した電力を比較対照電圧として送電している。電力遮断部では、サーミスタTH101が検出した温度が所定の温度より低い場合には、オペアンプIC101がハイレベルの信号を出力し、高い場合には、ローレベルの信号を出力するように各抵抗R101、R105、R106、R107の抵抗値、およびサーミスタTH101の初期抵抗値と検出抵抗値(所定の温度以上の温度を検出した場合の抵抗値)を設定している。そして、オペアンプIC101がハイレベルの信号を出力している場合、すなわちサーミスタTH101の周辺温度が所定の温度よりも低い場合には、フォトカプラPH101およびトランジスタTR101がともにオフ状態になることで、トランジスタTR102はオン状態となり、トランジスタTR102が通電する。一方、オペアンプIC101がローレベルの信号を出力している場合、すなわちサーミスタTH101の周辺温度が所定の温度よりも高い場合には、フォトカプラPH101およびトランジスタTR101がともにオン状態になることで、トランジスタTR102はオフ状態となり、トランジスタTR102は通電せず、グランド領域がオープンになることから回路が遮断され、電源基板162から各基板への電力の送電が停止する。
DC24V生成部は、DC32V生成部が生成したDC32VからDC24Vを生成してサブ基板164の演出制御部350に送電するための回路ブロックである。このDC24V生成部は、後述する発振回路(スイッチングレギュレータコントロールIC)IC102と、この発振回路IC102の出力端子Cから出力する信号に基づいてオン/オフするトランジスタTR103と、DC32V生成部が生成したDC32V(DC32VM)を降圧・平滑するための降圧・平滑回路を構成するコイルL102、コンデンサC103、抵抗R108と、を備えており、この降圧・平滑回路から出力したDC24V電力をサブ基板164の演出制御部350に送電する。
また、DC24V生成部は、オペアンプIC103を備えており、このオペアンプIC103のマイナス入力端子には生成したDC24V電力をダイオードDA109を介して抵抗R111と抵抗R112で分圧・送電し、プラス入力端子には比較対照電圧生成部から受電した比較対照電圧(SIG−1)を送電している。さらに、オペアンプIC103の出力端子は、発振回路IC102の入力端子Dに接続しており、この入力端子Dにハイレベルの信号を入力した場合に発振回路IC102の出力端子Cからはハイレベルの信号を出力するように構成している。すなわち、比較対照電圧よりもオペアンプIC103のマイナス入力端子に送電する電力の電圧が低い期間は、発振回路IC102の出力端子Cは固定的にハイレベルの信号を出力し、トランジスタTR103はオフの状態になり、降圧・平滑回路を構成するコイルL102、コンデンサC103、抵抗R108への電力供給が停止し、DC24V電力の送電を停止する。一方、比較対照電圧よりもオペアンプIC103のマイナス入力端子に送電する電力の電圧が高い期間は、発振回路IC102の出力端子Cはハイレベルおよびローレベルの信号を繰り返し出力し、トランジスタTR103はオン/オフの状態を繰り返すため、降圧・平滑回路を構成するコイルL102、コンデンサC103、抵抗R108を介してDC24V電力の送電を継続的に行う。
DC12V生成部は、DC32V生成部が生成したDC32V(DC32VM)からDC12Vを生成して払出基板165の払出制御部400およびサブ基板164の演出制御部350に送電するための回路ブロックである。このDC12V生成部は、後述する発振回路(スイッチングレギュレータコントロールIC)IC104と、この発振回路IC104の出力端子Cから出力する信号に基づいてオン/オフするトランジスタTR104と、DC32V生成部が生成したDC32Vを降圧・平滑するための降圧・平滑回路を構成するコイルL103、コンデンサC104、抵抗R109と、を備えており、この降圧・平滑回路から出力したDC12V(DC12V)電力を、後述するコネクタCN102のDC12V端子から払出基板165の払出制御部400に送電するとともに、図示しない端子からサブ基板164の演出制御部350にも送電する。また、DC12V生成部は、生成した12Vの逆流を防止するためのダイオードDA113と、生成した12Vを平滑するための平滑回路を構成する大容量電解コンデンサC105と、を備えており、この平滑回路から出力したDC12V(DC12VS)電力を後述するコネクタCN102のDC12VS端子から払出基板165の払出制御部400に送電する。
また、DC12V生成部は、オペアンプIC105を備えており、このオペアンプIC105のマイナス入力端子には生成したDC12V電力をダイオードDA111を介して抵抗R113と抵抗R114で分圧・送電し、プラス入力端子には比較対照電圧生成部から受電した比較対照電圧(SIG−2)を送電している。さらに、オペアンプIC105の出力端子は、発振回路IC104の入力端子Dに接続しており、この入力端子Dにハイレベルの信号を入力した場合に発振回路IC104の出力端子Cからはハイレベルの信号を出力するように構成している。すなわち、比較対照電圧よりもオペアンプIC105のマイナス入力端子に送電する電力の電圧が低い期間は、発振回路IC104の出力端子Cは固定的にハイレベルの信号を出力し、トランジスタTR104はオフの状態になり、降圧・平滑回路を構成するコイルL103、コンデンサC104、抵抗R109への電力供給が停止し、DC12V(DC12V、DC12VS)の送電を停止する。一方、比較対照電圧よりもオペアンプIC105のマイナス入力端子に送電する電力の電圧が高い期間は、発振回路IC104の出力端子Cはハイレベルおよびローレベルの信号を繰り返し出力し、トランジスタTR104はオン/オフの状態を繰り返すため、降圧・平滑回路を構成するコイルL103、コンデンサC104、抵抗R109を介してDC12V(DC12V、DC12VS)の送電を継続的に行う。
DC5V生成部は、DC32V生成部が生成したDC32V(DC32VM)からDC5Vを生成してサブ基板164の演出制御部350に送電するための回路ブロックである。このDC5V生成部は、後述する発振回路(スイッチングレギュレータコントロールIC)IC106と、この発振回路IC106の出力端子Cから出力する信号に基づいてオン/オフするトランジスタTR105と、DC32V生成部が生成したDC32Vを降圧・平滑するための降圧・平滑回路を構成するコイルL104、コンデンサC106、抵抗R110と、を備えており、この降圧・平滑回路から出力したDC5V電力をサブ基板164の演出制御部350に送電する。
また、DC5V生成部は、オペアンプIC107を備えており、このオペアンプIC107のマイナス入力端子には生成したDC5V電力をダイオードDA114を介して送電し、プラス入力端子には比較対照電圧生成部から受電した比較対照電圧(SIG−3)を送電している。さらに、オペアンプIC107の出力端子は、発振回路IC106の入力端子Dに接続しており、この入力端子Dにハイレベルの信号を入力した場合に発振回路IC106の出力端子Cからはハイレベルの信号を出力するように構成している。すなわち、比較対照電圧よりもオペアンプIC107のマイナス入力端子に送電する電力の電圧が低い期間は、発振回路IC106の出力端子Cは固定的にハイレベルの信号を出力し、トランジスタTR105はオフの状態になり、降圧・平滑回路を構成するコイルL104、コンデンサC106、抵抗R110への電力供給が停止し、DC5Vの送電を停止する。一方、比較対照電圧よりもオペアンプIC107のマイナス入力端子に送電する電力の電圧が高い期間は、発振回路IC106の出力端子Cはハイレベルおよびローレベルの信号を繰り返し出力し、トランジスタTR105はオン/オフの状態を繰り返すため、降圧・平滑回路を構成するコイルL104、コンデンサC106、抵抗R110を介してDC5Vの送電を継続的に行う。
電源基板162のコネクタCN102は、DC32V生成部で生成したDC32V(DC32VM)電力を払出基板165の払出制御部400に送電するためのDC32VM端子と、DC12V生成部で生成したDC12V(DC12V)電力をサブ基板164の演出制御部350に送電するためのDC12V端子と、DC12V生成部で生成したDC12V(DC12VS)電力を払出基板165の払出制御部400に送電するためのDC12VS端子と、電源基板162のグランド領域に接続したGND(グランド)端子と、DC32V生成部で生成したDC32V(DC32VR)電力を払出基板165の払出制御部400に送電するためのDC32VR端子と、払出基板165の払出制御部400から受電したDC3V電力を蓄電するための第1蓄電部と、主基板161の主制御部300から払出基板165の払出制御部400を経由して受電したDC5V電力を蓄電するための第2蓄電部と、を備えている。第1蓄電部は、VBB1H端子を介して払出基板165から受電したDC3V電力を蓄電するための蓄電回路を構成する大容量電解コンデンサC112を備えており、大容量電解コンデンサC112の電圧がVBB1H端子よりも高くなった場合には、蓄電したDC3V電力をVBB1H端子から払出基板165の払出制御部400に送電する。第2蓄電部は、主基板161の主制御部300から払出基板165のVBB1S端子を介して受電したDC5V電力を蓄電するための蓄電回路を構成する大容量電解コンデンサC111を備えており、大容量電解コンデンサC111の電圧がVBB1S端子よりも高くなった場合には、蓄電したDC5V電力をVBB1S端子から払出基板165の払出制御部400を経由して主基板161の主制御部300に送電する。
<払出基板>
次に、図8および図9を用いて、上述の払出基板165の払出制御部400について詳細に説明する。
払出基板165の払出制御部400は、DC32VM受電部と、DC12V送受電部と、DC12VS送受電部と、リセットIC203と、水晶発振子X201からクロック信号を受け入れて動作する払出制御用マイコンIC202と、を有して構成している。
DC32VM受電部は、電力の高周波成分を除去するためのローパスフィルタ(ノイズフィルタ)NF204を備えており、電源基板162のDC32V生成部が生成したDC32V(DC32VM)電力をコネクタCN201のDC32VM端子を介して受電した後、ローパスフィルタNF204により高周波成分を除去する、そして、高周波成分を除去したDC32V電力を、上述の払出装置154が備えるスプロケット157を回転駆動する回転駆動用モータの電源として供給する。
DC12V送受電部は、電源基板162のDC12V生成部が生成したDC12V(DC12V)電力をコネクタCN201のDC12V端子を介して受電した後、コネクタCN202のDC12V端子から主基板161の主制御部300および発射基板166の発射制御部450に送電する。また、DC12V送受電部は、電力の高周波成分を除去するためのローパスフィルタ(ノイズフィルタ)NF202を備えており、電源基板162のDC12V生成部が生成したDC12V(DC12V)電力をコネクタCN201のDC12V端子を介して受電した後、ローパスフィルタNF202により高周波成分を除去してから、上述の払出装置154が備える払出センサ158など各種入出力信号のプルアップ用電源、払出装置154が球を払出動作中であることを外部に報知する払出中報知用LEDの点灯用電源、払出装置154に異常が発生していることを、所定のスイッチが出力する信号に基づいて判定した場合に、払出制御の継続が困難な異常状態が発生していることを外部に報知するための異常発生中報知用LEDの点灯用電源などとして供給する。なお、外部に報知するための電源として使用する電力はコネクタCN204の12V端子から出力している。
DC12VS送受電部は、電力の高周波成分を除去するためのローパスフィルタ(ノイズフィルタ)NF201を備えており、電源基板162のDC12V生成部が生成したDC12V(DC12VS)電力をコネクタCN201のDC12VS端子を介して受電した後、ローパスフィルタNF201により高周波成分を除去し、コネクタCN202のDC12VS端子から主基板161の主制御部300に電源として送電する。また、DC12VS送受電部は、高周波成分を除去したDC12V電力を抵抗R203、R204で分圧し、リセットIC203のVSC端子に入力しており、抵抗R203、R204の抵抗値などによりリセットIC203のVSC端子に印加される電圧値が所定の値(この実施例では9V、他の値を設定してもよい)を下回っている場合にリセットIC203のOUTC端子からハイレベル信号を払出制御用マイコンIC202の入力端子PP01に出力するようにしている。
また、DC12VS送受電部は、高周波成分を除去したDC12V電力の電圧を5Vに降圧するレギュレータIC201を備えており、このレギュレータIC201によって生成したDC5V電力をコンデンサC201、大容量電解コンデンサC202によって平滑した後、抵抗R201、R202で分圧してリセットIC203のVSB端子に入力しており、抵抗R201、R202の抵抗値などによりリセットIC203のVSB端子に印加される電圧値が所定の値(例えば4.7V)を下回っている状態から上回った状態に遷移した場合にリセットIC203の/RESET端子からローレベル信号を払出制御用マイコンIC202の/SRST端子に出力するようにしている。なお、記号「/」はローアクティブであることを示している(以下同様)。
また、払出基板165は、電源基板162のDC32V生成部が生成したDC32V(DC32VR)電力をコネクタCN201のDC32VR端子を介して受電した後、コネクタCN203のDC32VR端子から発射基板166に送電する。
さらに、払出基板165は、DC12VS送受電部が生成したDC5V電力を払出制御用マイコンIC202のVDD端子に送電し、払出制御用マイコンIC202のV3OUT端子からDC3V電力を送電している。また、払出制御用マイコンIC202がV3OUT端子から送電したDC3V電力は、ダイオードDA202などを介して払出制御用マイコンIC202のRAMVDD端子に送電している。払出制御用マイコンIC202のVDD端子への電力の送電が停止し、V3OUT端子からのDC3V電力の送電が停止した場合には、電源基板162の大容量電解コンデンサC112に蓄電していた電力をコネクタCN201のVBB1H端子から受電し、ローパスフィルタ(ノイズフィルタ)NF203により高周波成分を除去し、ノイズを除去するための抵抗R205を介して払出制御用マイコンIC202のRAMVDD端子に送電する。また、ローパスフィルタNF203と払出制御用マイコンIC202のRAMVDD端子との間には、一端をグランド領域に接続した抵抗R206、コンデンサC203を設けている。
その他、払出基板165のコネクタCN201、CN202には、後述する主基板161の遊技制御用マイコンIC302と、電源基板162の大容量電解コンデンサC111との間を中継するためののVBB1S端子、VBB2S端子と、GND端子を備えており、コネクタCN203には、他の基板(例えばカードリーダ)との接続状況を監視し、接続状態の場合に発射許可信号を出力するための発射許可信号出力端子やGND端子を備えている。
<主基板>
次に、図10および図11を用いて、上述の主基板161の主制御部300について詳細に説明する。
主基板161の主制御部300は、DC12V受電部と、DC12VS受電部と、リセットIC303と、水晶発振子X301からクロック信号を受け入れて動作する遊技制御用マイコンIC302と、この遊技制御用マイコンIC302のアドレスバスと接続している3入力・8出力のアドレスデコーダIC304と、水晶発振子X302からクロック信号を受け入れて動作する、第1および第2の2つの16ビットカウンタ回路を搭載したカウンタIC305と、遊技盤面基板制御部と、を有して構成している。
DC12V受電部は、電力の高周波成分を除去するためのローパスフィルタ(ノイズフィルタ)NF302を備えており、払出基板165のDC12V送受電部からDC12V(DC12V)電力をコネクタC301のDC12V端子を介して受電した後、ローパスフィルタNF302により高周波成分を除去し、コネクタCN302の12V端子から、第2特図始動口128の入口の大きさを変化させる羽根を開閉駆動するための駆動装置(例えばモータ、ステッピングモータ)の電源として送電している。
DC12VS受電部は、電力の高周波成分を除去するためのローパスフィルタ(ノイズフィルタ)NF301を備えており、払出基板165のDC12VS送受電部が生成したDC12V(DC12VS)電力をコネクタCN301のDC12VS端子を介して受電した後、ローパスフィルタNF301により高周波成分を除去し、高周波成分を除去したDC12V電力を抵抗R303、R304で分圧し、リセットIC303のVSC端子に入力しており、抵抗R303、R304の抵抗値などによりリセットIC303のVSC端子に印加される電圧値が所定の値(この実施例では10V、他の値を設定してもよい)を下回っている場合にリセットIC303のOUTC端子からハイレベル信号を遊技制御用マイコンIC302の入力端子PP01に出力するようにしている。
また、DC12VS送受電部は、高周波成分を除去したDC12VS電力の電圧を5Vに降圧するレギュレータIC301を備えており、生成したDC5V電力をコンデンサC301、大容量電解コンデンサC302によって平滑した後、抵抗R301、R302で分圧してリセットIC303のVSB端子に入力しており、抵抗R301、R302の抵抗値などによりリセットIC303のVSB端子に印加される電圧値が所定の値(例えば4.7V)を下回っている状態から上回った状態に遷移した場合にリセットIC303の/RESET端子からローレベル信号を遊技制御用マイコンIC302の/SRST端子に出力するようにしている。
また、主基板161の主制御部300は、DC12VS受電部が生成したDC5V電力を、遊技制御用マイコンIC302のVDD端子に送電するとともに、ダイオードDA302を介して遊技制御用マイコンIC302のVBB端子に送電している。また、DC12VS受電部が生成したDC5V電力を、ダイオードDA302を介してローパスフィルタ(ノイズフィルタ)NF303に送電し、高周波成分を除去してからコネクタCN301のVBB1S端子、VBB2S端子を介して電源基板162の電源制御部500に送電している。遊技制御用マイコンIC302のVDD端子への電力の送電が停止し、VBB端子へのDC5V電力の送電が停止した場合には、電源基板162の大容量電解コンデンサC111に蓄電していた電力をコネクタCN301のVBB1S端子から受電し、ローパスフィルタ(ノイズフィルタ)NF303により高周波成分を除去し、ノイズを除去するための抵抗R305を介して遊技制御用マイコンIC302のVBB端子に送電する。また、ローパスフィルタNF303と遊技制御用マイコンIC302のVBB端子との間には、一端をグランド領域に接続した抵抗R306、コンデンサC303を設けている。
カウンタIC305のRCLKA端子およびRCLKB端子には、それぞれ第1特図始動口126、第2特図始動口128に球が入球したことを検出するための球検出センサが出力する第1、第2特図始動口遊技球検出信号START1、START2を入力している。例えば、第1特図始動口126の球検出センサが第1特図始動口遊技球検出信号を出力し、RCLKB端子に第1特図始動口遊技球検出信号を入力した場合、第1の16ビットカウンタ回路のカウント値をラッチするようにしている。また、カウンタIC305は、遊技制御用マイコンIC302のアドレスバスと接続している3入力・8出力のアドレスデコーダIC304からの第1の16ビットカウンタ回路のカウント値のうちの下位8ビットを選択するチップセレクト信号が/GAL端子に入力された場合に、遊技制御用マイコンIC302のデータバスに第1の16ビットカウンタ回路のカウント値のうちの下位8ビットの値を出力する。また、カウンタIC305は、アドレスデコーダIC304からの第1の16ビットカウンタ回路のカウント値のうちの上位8ビットを選択するチップセレクト信号が/GAU端子に入力された場合に、遊技制御用マイコンIC302のデータバスに第1の16ビットカウンタ回路のカウント値のうちの上位8ビットの値を出力する。なお、説明は省略するが、第2特図始動口128、第2特図始動口128の球検出センサ、第2の16ビットカウンタ回路、/GBU端子、および/GBL端子についても同様の動きをする。
遊技盤面基板制御部は、遊技盤102に設けた遊技装置などを駆動するための遊技盤面基板(図示省略)への電力送電を制御するための回路ブロックであり、コネクタCN302を備えている。このコネクタCN302には、遊技盤102に設けた第2特図始動口128の入り口の大きさを変化させるための羽根駆動用ソレノイドなどの駆動を指示する駆動信号(SOL−SMALL)を出力するためのSOL−SMALL出力端子と、可変入賞口130の扉部材を開閉駆動するための扉駆動用ソレノイドなどの駆動を指令する駆動信号(SOL−BIG)を出力するためのSOL−BIG出力端子、、遊技球が第1特図始動口126に入賞した場合に第1特図始動口遊技球検出信号を出力する第1の球検出センサなどからの信号を入力するSTART1入力端子と、遊技球が第2特図始動口128に入賞した場合に第2特図始動口遊技球検出信号を出力する第2の球検出センサなどからの信号を入力するSTART2入力端子と、上述の羽根駆動用ソレノイド、扉駆動用ソレノイド、第1の球検出センサ、第2の球検出センサなどの動作に必要な電力を送電するための12V電源端子と、を設けている。
例えば、遊技制御用マイコンIC302のPP16出力端子から扉駆動用ソレノイドなどを駆動を指令する駆動信号(SOL−BIG)を出力していない(駆動信号がローレベル)の場合には、トランジスタTR301はオフ状態となり、コネクタCN302の12V電源端子から扉駆動用ソレノイドにDC12V電力を送電しないように構成している。一方、第1の球検出センサからの第1特図始動口遊技球検出信号(START1)をコネクタCN302のSTART1入力端子から入力した場合には、上述の通り、カウンタIC305のRCLKB端子にその信号を入力させるとともに、図示は省略するが、遊技制御用マイコンIC302にも同様の信号を入力させるように構成している。遊技制御用マイコンIC302は、この信号を入力し、所定の抽選に当選した場合には駆動信号(SOL−BIG)をPP16出力端子から出力する。このように、遊技制御用マイコンIC302のPP16出力端子から駆動信号(SOL−BIG)を出力している(駆動信号がハイレベル)の場合には、トランジスタTR301はオン状態となり、コネクタCN302の12V電源端子から扉駆動用ソレノイドにDC12V電力を送電するように構成している。そして、このDC12V電力の送電により扉駆動用ソレノイドを駆動することで可変入賞口130の扉部材を開放させる。なお、説明は省略するが、第1の球検出センサからの第1特図始動口遊技球検出信号(START1)、トランジスタTR301、および扉駆動用ソレノイドの駆動信号(SOL−BIG)の関係は、第2の球検出スイッチからの第2特図始動口遊技球検出信号(START2)、トランジスタTR302、および羽根駆動用ソレノイドの駆動信号(SOL−SMALL)の関係にも当てはまる。
<発射基板>
次に、図12を用いて、上述の発射基板166の発射制御部450について詳細に説明する。
発射基板166の発射制御部450は、遊技領域104に球を発射するための上述の発射モータ452を制御するための基板であり、DC32V受電部と、DC12V受電部と、を有して構成している。
DC32V受電部は、払出基板165の払出制御部400が送電するDC32V(DC32VR)電力をコネクタCN401のDC32VR端子を介して受電し、球を遊技領域104に発射するための発射モータ452を駆動するためのDC32V電力を供給する。
DC12V受電部は、払出基板165の払出制御部400が送電するDC12V(DC12V)電力をコネクタCN401のDC12V端子を介して受電し、遊技者が貯留皿144に貯留している球を発射レール142の発射位置に供給するための球送り出しソレノイド(図示省略)を駆動するためのDC12V電力を供給する。また、DC12V受電部は、払出基板165の払出制御部400が送電するDC12V(DC12V)電力の電圧を5Vに降圧するレギュレータIC401を備えており、このレギュレータIC401によって生成したDC5V電力を各種ICを駆動するため電力として供給する。レギュレータIC401の出力端子VOUTには、送電方向を規制するダイオードDA402を介してグランド線の電力を送電するための保護用送電線と、この保護用送電線を介して送電した電力を、送電方向を規制するダイオードDA401を介してレギュレータIC401の入力端子VIN側の送電線に送電する保護用送電線と、を接続している。
また、発射基板166は、遊技者が発射装置の発射強度および発射停止を指示するために操作する操作ハンドル148内または近傍に設けたハンドル基板(図示省略)からのタッチスイッチ信号、発射停止スイッチ信号、および球を一定周期で送り出すための水晶発振子X401の出力信号が特定の組み合わせの場合に、3入力AND回路IC403を介してトランジスタTR401をオンすることで球送り出しソレノイドに送電したDC12V電力をグランドに流すように構成している。
図13は、上述の電源基板162、払出基板165、サブ基板164、主基板161、発射基板166、液晶基板167の接続関係を示したブロック図である。
電源基板162は、DC12V生成部が生成したDC12V(DC12V)電力をサブ基板164に送電する。サブ基板164は、電源基板162から受電したDC12V電力の高周波成分をノイズフィルタによって除去した後、演出装置などの電源として使用する。また、サブ基板164は、電源基板162から受電したDC12V電力をそのまま液晶基板167に送電する。液晶基板167は、サブ基板164を介して電源基板162から受電したDC12V電力の高周波成分をノイズフィルタによって除去した後、演出装置などの電源として使用する。
また、電源基板162は、DC12V生成部で生成したDC12V(DC12V)電力を払出基板165に送電する。払出基板165は、電源基板162から受電したDC12V電力の高周波成分をノイズフィルタNF202によって除去した後、ランプなどの電源として使用すると共に、DC12V電力を主基板161に送電する。主基板161は、払出基板165のノイズフィルタ202を介して電源基板162から受電したDC12V電力の高周波成分をノイズフィルタNF302によって除去した後、ランプなどの電源として使用する。また、払出基板165は、電源基板162から受電したDC12V電力をそのまま(ノイズフィルタを介さずに)発射基板166に送電する。発射基板166は、払出基板165を介して電源基板162から受電したDC12V電力を、制御全般の電源として使用する。
さらに、電源基板162は、DC12V生成部で生成したDC12V(DC12VS)電力を払出基板165に送電する。払出基板165は、電源基板162から受電したDC12VS電力の高周波成分をノイズフィルタNF201によって除去した後、主基板161に送電する。主基板161は、払出基板165のノイズフィルタNF201を介して電源基板162から受電したDC12V電力の高周波成分をノイズフィルタNF301によって除去した後、DC12VS電力をレギュレータIC301で5V電力に降圧してDC5V電力を生成する。なお、主基板161では、レギュレータIC301に送電するDC12VS電力の電圧値が所定の値を下回っていないか否かをリセットIC303を用いて監視する。また、払出基板165は、電源基板162から受電したDC12VS電力の高周波成分をノイズフィルタNF201によって除去した後、DC12VS電力をレギュレータIC201で5V電力に降圧してDC5V電力を生成する。なお、払出基板165では、レギュレータIC201に送電するDC12VS電力の電圧値が所定の値を下回っていないか否かをリセットIC203を用いて監視する。
<主制御部リセット割り込み処理>
次に、図14を用いて、主制御部300のCPU304が実行する主制御部リセット割り込み処理について説明する。なお、同図は主制御部リセット割り込み処理の流れを示すフローチャートである。
上述したように、主制御部300には、電源が投入されると起動信号(リセット信号)を出力する起動信号出力回路(リセット信号出力回路)338を設けている。この起動信号を入力した基本回路302のCPU304は、リセット割り込みによりリセットスタートしてROM306に予め記憶している制御プログラムに従って処理を実行する。
ステップS101では、初期設定1を行う。この初期設定1では、CPU304のスタックポインタ(SP)へのスタック初期値の設定、割り込みマスクの設定、I/Oポート310の初期設定、RAM308に記憶する各種変数の初期設定、WDT313への初期値の設定等を行う。なお、本実施例では、WDT313に、初期値として32.8msに相当する数値を設定する。
ステップS102では、WDT313のリセットを行い、WDT313による時間計測を再始動する。
ステップS103では、低電圧信号がオンであるか否か、すなわち、電圧監視回路336が、電源管理部500から主制御部300に供給している電源の電圧値が所定の値(本実施例では9v)未満である場合に電圧が低下したことを示す低電圧信号を出力しているか否かを監視する。そして、低電圧信号がオンの場合(CPU304が電源の遮断を検知した場合)にはステップS102に戻り、低電圧信号がオフの場合(CPU304が電源の遮断を検知していない場合)にはステップS104に進む。
ステップS104では、初期設定2を行う。この初期設定2では、後述する主制御部タイマ割り込み処理を定期毎に実行するための周期を決める数値をカウンタ・タイマ312に設定する処理、I/O310の所定のポート(例えば試験用出力ポート、演出制御部350への出力ポート)からクリア信号を出力する処理、RAM308への書き込みを許可する設定等を行う。
ステップS105では、電源の遮断前(電断前)の状態に復帰するか否かの判定を行い、電断前の状態に復帰しない場合(主制御部300の基本回路302を初期状態にする場合)にはステップS107に進む。同様に電源ステータスの情報が「サスペンド」以外の情報を示している場合にもステップS107に進む。
具体的には、最初に、電源基板に設けた操作部を遊技店の店員などが操作した場合に送信されるRAMクリア信号がオン(操作があったことを示す)であるか否か、すなわちRAMクリアが必要であるか否かを判定し、RAMクリア信号がオンの場合(RAMクリアが必要な場合)には、基本回路302を初期状態にすべくステップS107に進む。一方、RAMクリア信号がオフの場合(RAMクリアが必要でない場合)は、RAM308に設けた電源ステータス記憶領域に記憶した電源ステータスの情報を読み出し、この電源ステータスの情報がサスペンドを示す情報であるか否かを判定する。そして、電源ステータスの情報がサスペンドを示す情報でない場合には、基本回路302を初期状態にすべくステップS107に進み、電源ステータスの情報がサスペンドを示す情報である場合には、RAM308の所定の領域(例えば全ての領域)に記憶している1バイトデータを初期値が0である1バイト構成のレジスタに全て加算することによりチェックサムを算出し、算出したチェックサムの結果が特定の値(例えば0)であるか否か(チェックサムの結果が正常であるか否か)を判定する。そして、チェックサムの結果が特定の値(例えば0)の場合(チェックサムの結果が正常である場合)には電断前の状態に復帰すべくステップS106に進み、チェックサムの結果が特定の値(例えば0)以外である場合(チェックサムの結果が異常である場合)には、パチンコ機100を初期状態にすべくステップS107に進む。同様に電源ステータスの情報が「サスペンド」以外の情報を示している場合にもステップS107に進む。
ステップS106では、復電時処理を行う。この復電時処理では、電断時にRAM308に設けられたスタックポインタ退避領域に記憶しておいたスタックポインタを読み出し、スタックポインタに再設定する。また、電断時にRAM308に設けられたレジスタ退避領域に記憶しておいた各レジスタの値を読み出し、各レジスタに再設定した後、割り込み許可の設定を行う。以降、CPU304が、再設定後のスタックポインタやレジスタに基づいて制御プログラムを実行する結果、パチンコ機100は電源断時の状態に復帰する。すなわち、電断直前にタイマ割り込み処理(後述)に分岐する直前に行った(ステップS108、ステップS109内の所定の)命令の次の命令から処理を再開する。
ステップS107では、初期化処理を行う。この初期化処理では、割り込み禁止の設定、スタックポインタへのスタック初期値の設定、RAM308の全ての記憶領域の初期化などを行う。
ステップS108では、割り込み禁止の設定を行った後、基本乱数初期値更新処理を行う。この基本乱数初期値更新処理では、普図当選乱数カウンタ、および特図乱数値カウンタの初期値をそれぞれ生成するための2つの初期値生成用乱数カウンタと、普図タイマ乱数値、特図タイマ乱数値をそれぞれ生成するための2つの乱数カウンタを更新する。例えば、普図タイマ乱数値として取り得る数値範囲が0〜20とすると、RAM308に設けた普図タイマ乱数値を生成するための乱数カウンタ記憶領域から値を取得し、取得した値に1を加算してから元の乱数カウンタ記憶領域に記憶する。このとき、取得した値に1を加算した結果が21であれば0を元の乱数カウンタ記憶領域に記憶する。他の初期値生成用乱数カウンタ、乱数カウンタもそれぞれ同様に更新する。また、この基本乱数初期値更新処理の終了後に割り込み許可の設定を行ってステップS109に進む。
ステップS109では、演出乱数更新処理を行う。この演出乱数更新処理では、主制御部300で使用する演出用乱数値を生成するための乱数カウンタを更新する。
主制御部300は、所定の周期ごとに開始するタイマ割り込み処理を行っている間を除いて、ステップS108およびS109の処理を繰り返し実行する。
<主制御部タイマ割り込み処理>
次に、図15を用いて、主制御部300のCPU304が実行する主制御部タイマ割り込み処理について説明する。なお、同図は主制御部タイマ割り込み処理の流れを示すフローチャートである。
主制御部300は、所定の周期(本実施例では約2msに1回)でタイマ割り込み信号を発生するカウンタ・タイマ312を備えており、このタイマ割り込み信号を契機として主制御部タイマ割り込み処理を所定の周期で開始する。
ステップS201では、タイマ割り込みスタート処理を行う。このタイマ割り込みスタート処理では、CPU304の各レジスタの値をスタック領域に一時的に退避する処理などを行う。
ステップS202では、WDT313のカウント値が初期設定値(本実施例では32.8ms)を超えてWDT割り込みが発生しないように(処理の異常を検出しないように)、WDTを定期的に(本実施例では、主制御部タイマ割り込みの周期である約2msに1回)リスタートを行う。
ステップS203では、入力ポート状態更新処理を行う。この入力ポート状態更新処理では、I/O310の入力ポートを介して、上述の球検出センサを含む各種センサ318の検出信号を入力して検出信号の有無を監視し、RAM308に各種センサ318ごとに区画して設けた信号状態記憶領域に記憶する。本実施例では、前々回のタイマ割り込み処理(約4ms前)で検出した各々の球検出センサの検出信号の有無の情報を、RAM308に各々の球検出センサごとに区画して設けた前回検出信号記憶領域から読み出し、この情報をRAM308に各々の球検出センサごとに区画して設けた前々回検出信号記憶領域に記憶し、前回のタイマ割り込み処理(約2ms前)で検出した各々の球検出センサの検出信号の有無の情報を、RAM308に各々の球検出センサごとに区画して設けた今回検出信号記憶領域から読み出し、この情報を上述の前回検出信号記憶領域に記憶する。また、今回検出した各々の球検出センサの検出信号を、上述の今回検出信号記憶領域に記憶する。
ステップS204およびステップS205では、基本乱数初期値更新処理および基本乱数更新処理を行う。これらの基本乱数初期値更新処理および基本乱数更新処理では、上記ステップS110で行った初期値生成用乱数カウンタの値の更新を行い、次に主制御部300で使用する普図当選乱数値および特図乱数値をそれぞれ生成するための2つの乱数カウンタを更新する。例えば、普図当選乱数値として取り得る数値範囲が0〜100とすると、RAM308に設けた普図当選乱数値を生成するための乱数カウンタ記憶領域から値を取得し、取得した値に1を加算してから元の乱数カウンタ記憶領域に記憶する。このとき、取得した値に1を加算した結果が101であれば0を元の乱数カウンタ記憶領域に記憶する。また、取得した値に1を加算した結果、乱数カウンタが一周していると判定した場合にはそれぞれの乱数カウンタに対応する初期値生成用乱数カウンタの値を取得し、乱数カウンタの記憶領域にセットする。例えば、0〜100の数値範囲で変動する普図当選乱数値生成用の乱数カウンタから値を取得し、取得した値に1を加算した結果が、RAM308に設けた所定の初期値記憶領域に記憶している前回設定した初期値と等しい値(例えば7)である場合に、普図当選乱数値生成用の乱数カウンタに対応する初期値生成用乱数カウンタから値を初期値として取得し、普図当選乱数値生成用の乱数カウンタにセットすると共に、普図当選乱数値生成用の乱数カウンタが次に1周したことを判定するために、今回設定した初期値を上述の初期値記憶領域に記憶しておく。なお、普図当選乱数値生成用の乱数カウンタが次に1周したことを判定するための上述の初期値記憶領域とは別に、特図乱数生成用の乱数カウンタが1周したことを判定するための初期値記憶領域をRAM308に設けている。
ステップS206では、演出乱数更新処理を行う。この演出乱数更新処理では、主制御部300で使用する演出用乱数値を生成するための乱数カウンタを更新する。
ステップS207では、タイマ更新処理を行う。詳細は後述するが、このタイマ更新処理では、普通図柄表示装置112に図柄を変動・停止表示する時間を計時するための普図表示図柄更新タイマ、特別図柄表示装置114に図柄を変動・停止表示する時間を計時するための特図表示図柄更新タイマ、所定の入賞演出時間、所定の開放時間、所定の閉鎖時間、所定の終了演出期間などを計時するためのタイマなどを含む各種タイマを更新する。
ステップS208では、入賞口カウンタ更新処理を行う。この入賞口カウンタ更新処理では、入賞口(一般入賞口122、第1、第2特図始動口126、128、および可変入賞口130)に入賞(入球)があった場合に、RAM308に各入賞口ごとに設けた賞球数記憶領域の値を読み出し、1を加算して、元の賞球数記憶領域に設定する。
また、ステップS209では、入賞受付処理を行う。この入賞受付処理では、第1、第2特図始動口126、128に入賞があり、且つ、保留している特図変動遊技の数が4未満である場合には、入賞した始動口に対応するカウンタ回路316bのカウンタ値記憶用レジスタから値を特図当選乱数値として取得する。また、上述の特図乱数値生成用の乱数カウンタから値を特図乱数値として取得し、RAM308に設けた乱数値記憶領域に特図当選乱数値と共に記憶する。また、普図始動口124を球が通過したことを検出し、且つ、保留している普図変動遊技の数が2未満の場合には、そのタイミングにおける普図当選乱数値生成用の乱数カウンタの値を普図当選乱数値として取得し、RAM308に設けた上述の特図用とは別の乱数値記憶領域に記憶する。また、この入賞受付処理では、所定の球検出センサにより第1、第2特図始動口126、128、普図始動口124、または可変入賞口の入賞(入球)を検出した場合に、演出制御部350に送信すべき送信情報に、第1、第2特図始動口126、128、普図始動口124、および可変入賞口の入賞(入球)の有無を示す入賞受付情報を設定する。
ステップS210では、払出制御部400に対して球の払出要求数を送信すべく、払出要求数送信処理を行う。
ステップS211では、普図状態更新処理を行う。この普図状態更新処理は、普図の状態に対応する複数の処理のうちの1つの処理を行う。例えば、普図変動中(後述する普図汎用タイマの値が1以上)における普図状態更新処理では、普図表示装置112を構成する7セグメントLEDの点灯と消灯を繰り返す点灯・消灯駆動制御を行う。
また、普図変動表示時間が経過したタイミング(普図表示図柄更新タイマの値が1から0になったタイミング)における普図状態更新処理では、当りフラグがオンの場合には、図3(c)に示す普図1の態様となるように普図表示装置112を構成する7セグメントLEDの点灯・消灯駆動制御を行い、当りフラグがオフの場合には、図3(c)に示す普図2の態様となるように普図表示装置112を構成する7セグメントLEDの点灯・消灯駆動制御を行うと共に、その後、所定の停止表示期間(例えば500m秒間)その表示を維持するためにRAM308に設けた普図停止時間管理用タイマの記憶領域に停止期間を示す情報を設定する。この設定により普図の停止表示を行い、普図変動遊技の結果を遊技者に報知するようにしている。
また、所定の停止表示期間が終了したタイミング(普図停止時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する普図状態更新処理では、当りフラグがオンの場合には、所定の開放期間(例えば2秒間)、第2特図始動口128の羽根部材の開閉駆動用のソレノイド330に、羽根部材を開放状態に保持する信号を出力するとともに、RAM308に設けた羽根開放時間管理用タイマの記憶領域に開放期間を示す情報を設定する。
また、所定の開放期間が終了したタイミング(羽根開放時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する普図状態更新処理では、所定の閉鎖期間(例えば500m秒間)、羽根部材の開閉駆動用のソレノイド330に、羽根部材を閉鎖状態に保持する信号を出力するとともに、RAM308に設けた羽根閉鎖時間管理用タイマの記憶領域に閉鎖期間を示す情報を設定する。
また、所定の閉鎖期間を経過したタイミング(羽根閉鎖時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する普図状態更新処理では、普図の状態を非作動中に設定する。普図の状態が非作動中の場合における普図状態更新処理では、何もせずに次のステップS212に移行するようにしている。
ステップS212では、普図関連抽選処理を行う。この普図関連抽選処理では、普図変動遊技および第2特図始動口128の開閉制御を行っておらず(普図の状態が非作動中)、且つ、保留している普図変動遊技の数が1以上である場合に、上述の乱数値記憶領域に記憶している普図当選乱数値に基づいた乱数抽選により普図変動遊技の結果を当選とするか、不当選とするかを決定する当り判定をおこない、当選とする場合にはRAM308に設けた当りフラグにオンを設定する。不当選の場合には、当りフラグにオフを設定する。また、当り判定の結果に関わらず、次に上述の普図タイマ乱数値生成用の乱数カウンタの値を普図タイマ乱数値として取得し、取得した普図タイマ乱数値に基づいて複数の変動時間のうちから普図表示装置112に普図を変動表示する時間を1つ選択し、この変動表示時間を、普図変動表示時間として、RAM308に設けた普図変動時間記憶領域に記憶する。なお、保留している普図変動遊技の数は、RAM308に設けた普図保留数記憶領域に記憶するようにしており、当り判定をするたびに、保留している普図変動遊技の数から1を減算した値を、この普図保留数記憶領域に記憶し直すようにしている。また当り判定に使用した乱数値を消去する。
ステップS213では、特図状態更新処理を行う。この特図状態更新処理は、特図の状態に応じて、次の8つの処理のうちの1つの処理を行う。例えば、特図変動中(後述する特図汎用タイマの値が1以上)における特図状態更新処理では、特図表示装置112を構成する7セグメントLEDの点灯と消灯を繰り返す点灯・消灯駆動制御を行う。
また、特図変動表示時間が経過したタイミング(特図表示図柄更新タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する特図状態更新処理では、大当たりフラグがオンで確変フラグがオンの場合には特図表示装置114に図3(a)に示す特図1、大当たりフラグがオンで確変フラグがオフの場合には特図表示装置114に図3(a)に示す特図2、大当たりフラグがオフの場合には、図3(a)に示す特図3の態様となるように特図表示装置112を構成する7セグメントLEDの点灯・消灯駆動制御を行うと共に、その後、所定の停止表示期間(例えば500m秒間)その表示を維持するためにRAM308に設けた特図停止時間管理用タイマの記憶領域に停止期間を示す情報を設定する。この設定により特図の停止表示をおこない、特図変動遊技の結果を遊技者に報知するようにしている。また、コマンド設定送信処理(ステップS215)で一般コマンド回転停止設定送信処理を実行させるために上述の送信情報記憶領域に02Hを送信情報(一般情報)として追加記憶する。
また、所定の停止表示期間が終了したタイミング(特図停止時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する特図状態更新処理では、大当たりフラグがオンの場合には、所定の入賞演出期間(例えば3秒間)すなわち装飾図柄表示装置110による大当たりを開始することを遊技者に報知する画像を表示している期間待機するためにRAM308に設けた特図待機時間管理用タイマの記憶領域に入賞演出期間を示す情報を設定する。また、コマンド設定送信処理(ステップS215)で一般コマンド入賞演出設定送信処理を実行させるために上述の送信情報記憶領域に04Hを送信情報(一般情報)として追加記憶する。
また、所定の入賞演出期間が終了したタイミング(特図待機時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する特図状態更新処理では、所定の開放期間(例えば29秒間、または可変入賞口130に所定球数(例えば10球)の遊技球の入賞を検出するまで)可変入賞口130の扉部材の開閉駆動用のソレノイド330に、扉部材を開放状態に保持する信号を出力するとともに、RAM308に設けた扉開放時間管理用タイマの記憶領域に開放期間を示す情報を設定する。また、コマンド設定送信処理(ステップS215)で一般コマンド大入賞口開放設定送信処理を実行させるために上述の送信情報記憶領域に10Hを送信情報(一般情報)として追加記憶する。
また、所定の開放期間が終了したタイミング(扉開放時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する特図状態更新処理では、所定の閉鎖期間(例えば1.5秒間)可変入賞口130の扉部材の開閉駆動用のソレノイド330に、扉部材を閉鎖状態に保持する信号を出力するとともに、RAM308に設けた扉閉鎖時間管理用タイマの記憶領域に閉鎖期間を示す情報を設定する。また、コマンド設定送信処理(ステップS215)で一般コマンド大入賞口閉鎖設定送信処理を実行させるために上述の送信情報記憶領域に20Hを送信情報(一般情報)として追加記憶する。
また、この扉部材の開放・閉鎖制御を所定回数(例えば15ラウンド)繰り返し、終了したタイミングで開始する特図状態更新処理では、所定の終了演出期間(例えば3秒間)すなわち装飾図柄表示装置110による大当たりを終了することを遊技者に報知する画像を表示している期間待機するように設定するためにRAM308に設けた演出待機時間管理用タイマの記憶領域に演出待機期間を示す情報を設定する。また、コマンド設定送信処理(ステップS215)で一般コマンド終了演出設定送信処理を実行させるために上述の送信情報記憶領域に08Hを送信情報(一般情報)として追加記憶する。
また、所定の終了演出期間が終了したタイミング(演出待機時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する特図状態更新処理では、特図の状態を非作動中に設定する。特図の状態が非作動中の場合における特図状態更新処理では、何もせずに次のステップS214に移行するようにしている。
ステップS214では、特図関連抽選処理を行う。この特図関連抽選処理では、特図変動遊技および可変入賞口130の開閉制御を行っておらず(特図の状態が非作動中)、且つ、保留している特図変動遊技の数が1以上である場合に、各種テーブルを使用した各種抽選のうち、最初に大当たり判定を行う。具体的には、乱数値記憶領域に記憶した特図当選乱数値が、大当たり判定テーブルの第1特図始動口用抽選データの数値範囲であるか否かを判定し、特図当選乱数値が特図始動口用抽選データの数値範囲である場合には、特図変動遊技の当選と判定してRAM308に設けた大当たりフラグの格納領域に大当たりとなることを示す情報を設定する(ここで、大当たりの情報をRAM308に設定することを大当たりフラグをオンに設定するという)。一方、特図当選乱数値が特図始動口用抽選データの数値範囲以外である場合には、特図変動遊技の外れと判定してRAM308に設けた大当たりフラグの格納領域に外れとなることを示す情報を設定する(ここで、外れの情報をRAM308に設定することを大当たりフラグをオフに設定するという)。なお、保留している特図変動遊技の数は、RAM308に設けた特図保留数記憶領域に記憶するようにしており、当り判定をするたびに、保留している特図変動遊技の数から1を減算した値を、この特図保留数記憶領域に記憶し直すようにしている。また、当り判定に使用した乱数値を消去する。
大当たりフラグにオンを設定した場合には、次に確変移行判定を行う。具体的には、乱数値記憶領域に記憶した特図乱数値が、移行判定乱数の数値範囲であるか否かを判定し、特図乱数値が抽選データの数値範囲である場合には、RAM308に設けた確変(確率変動)フラグの格納領域に、特別大当たり遊技を開始することを示す情報を設定する。(ここで、特別大当たり遊技開始の情報をRAM308に設定することを確変フラグをオンに設定するという)。一方、特図乱数値が抽選データの数値範囲以外である場合には、上述の確変フラグの格納領域に、大当たり遊技を開始することを示す情報を設定する(ここで、大当たり遊技開始の情報をRAM308に設定することを確変フラグをオフに設定するという)
大当たり判定の結果に関わらず、次にタイマ番号を決定する処理を行う。具体的には、上述の特図タイマ乱数値生成用の乱数カウンタの値を特図タイマ乱数値として取得する。大当たりフラグの値、および取得した特図タイマ乱数値を含むタイマ乱数の数値範囲に対応するタイマ番号を選択し、RAM308に設けた所定のタイマ番号格納領域に記憶する。さらに、そのタイマ番号に対応する変動時間を、特図変動表示時間として、上述の特図表示図柄更新タイマに記憶し、コマンド設定送信処理(ステップS215)で一般コマンド回転開始設定送信処理を実行させるために上述の送信情報記憶領域に01Hを送信情報(一般情報)として追加記憶してから処理を終了する。
ステップS215では、演出制御部350にコマンドを送信すべく、コマンド設定送信処理を行う。なお、演出制御部350に送信する出力予定情報は16ビットで構成しており、ビット15はストローブ情報(オンの場合、データをセットしていることを示す)、ビット11〜14はコマンド種別(00Hの場合は基本コマンド、01Hの場合は図柄変動開始コマンド、04Hの場合は図柄変動停止コマンド、05Hの場合は入賞演出開始コマンド、06Hの場合は終了演出開始コマンド、07Hの場合は大当たりラウンド数指定コマンド、0EHの場合は復電コマンド、0FHの場合はRAMクリアコマンドをそれぞれ示すなどコマンドの種類を特定可能な情報)、ビット0〜10はコマンドデータ(コマンド種別に対応する所定の情報)で構成している。
具体的には、ストローブ情報は上述のコマンド送信処理でオン、オフするようにしている。また、コマンド種別が図柄変動開始コマンドの場合であればコマンドデータに、大当たりフラグの値、確変フラグの値、特図関連抽選処理で選択したタイマ番号などを示す情報を含み、図柄変動停止コマンドの場合であれば、大当たりフラグの値、確変フラグの値などを含み、入賞演出コマンドおよび終了演出開始コマンドの場合であれば、確変フラグの値などを含み、大当たりラウンド数指定コマンドの場合であれば確変フラグの値、大当たりラウンド数などを含むようにしている。コマンド種別が基本コマンドを示す場合は、コマンドデータにデバイス情報、第1特図始動口126への入賞の有無、第2特図始動口128への入賞の有無、可変入賞口130への入賞の有無などを含む。
ステップS216では、外部出力信号設定処理を行う。この外部出力信号設定処理では、RAM308に記憶している遊技情報を、情報出力回路334を介してパチンコ機100とは別体の情報入力回路550に出力する。
ステップS217では、デバイス監視処理を行う。このデバイス監視処理では、ステップ203において信号状態記憶領域に記憶した各種センサの信号状態を読み出して、ガラス枠開放エラーの有無、前枠開放エラーの有無、または下皿満タンエラーの有無などを監視し、ガラス枠開放エラー、前枠開放エラー、または下皿満タンエラーを検出した場合に、演出制御部350に送信すべき送信情報に、ガラス枠開放エラーの有無、前枠開放エラーの有無、下皿満タンエラーの有無を示すデバイス情報を設定する。また、各種ソレノイド330を駆動して第2特図始動口128や、可変入賞口130の開閉を制御したり、表示回路322、324、328を介して普図表示装置112、特図表示装置114、各種状態表示部326などに出力する表示データを、I/O310の出力ポートに設定する。
ステップS218では、低電圧信号がオンであるか否かを監視する。そして、低電圧信号がオンの場合(電源の遮断を検知した場合)にはステップS220に進み、低電圧信号がオフの場合(電源の遮断を検知していない場合)にはステップS219に進む。
ステップS219では、タイマ割り込みエンド処理を行う。このタイマ割り込みエンド処理では、ステップS201で一時的に退避した各レジスタの値を元の各レジスタに設定したり、割り込み許可の設定などを行う。
ステップS220では、電断時処理を行う。この電断時処理では、上述のスタックポインタ退避領域に現在のスタックポインタの値を記憶し、上述の電源ステータス記憶領域にサスペンドを示す情報を設定する。また、RAM308の所定の領域(例えば全ての領域)に記憶している1バイトデータを初期値が0である1バイト構成のレジスタに全て加算し、チェックサム算出用数値記憶領域に記憶している値からその加算した結果を減算した値をチェックサム(電断時チェックサム)として算出し、算出した電断時チェックサムを上述のチェックサム算出用数値記憶領域に記憶し、RAM308への書き込みを禁止する設定を行った後、無限ループとなる。
以上説明したように、本実施例1に係るパチンコ機100は、遊技制御用に動作する第1の電気部品(例えば、球送り出しソレノイドやその周辺電気部品など)と、遊技制御用に動作する第2の電気部品(例えば、発射モータ452やその周辺電気部品など)と、第1の電気部品および第2の電気部品を搭載した基板(本実施例1では、発射基板)166と、所定の第1の電力(本実施例1では、DC12V電力)を生成する第1の電力生成回路(本実施例1では、電源基板162のDC12V生成部)と、第1の電力の電圧値よりも高い第2の電力(本実施例1では、DC32V)を生成する第2の電力生成回路(本実施例1では、電源基板162のDC32V生成部)と、第1の電力生成回路が生成した第1の電力を第1の電気部品に送電する第1の送電線(本実施例1では、発射基板166のDC12V受電部の送電線)と、第2の電力生成回路が生成した第2の電力を第2の電気部品に送電する第2の送電線(本実施例1では、発射基板166のDC32V受電部の送電線)と、第1の電気部品および第2の電気部品のグランド端子に接続したグランド線と、第1の電気部品を迂回させて、グランド線の電力を第1の送電線に送電する保護用送電線(本実施例1では、ダイオードDA402を備えた送電線)と、を備えたことを特徴とする、遊技台である。
本実施例1に係るパチンコ機100によれば、電源投入中に基板に接続しているコネクタの抜き差しが行われた場合や、コネクタを逆に挿された場合であっても、保護用送電線により急激な電気的負荷変動を抑止することができるため、基板上の電気部品が破損するなどの不具合を防止することができ、過酷な使用状態であっても制御上の誤動作を防止することができる場合がある。
また、グランド線の電力を第1の送電線にのみ送電するように、保護用送電線に送電方向規制装置(本実施例1では、ダイオードDA402)を含むように構成すれば、電源投入中に基板に接続しているコネクタの抜き差しが行われた場合や、コネクタを逆に挿された場合であっても、グランド線と第1の送電線との間に逆耐圧が生じて基板上の電気部品が破損するなどの不具合を未然に防止することができ、過酷な使用状態であっても制御上の誤動作を防止することができる場合がある。
また、電気部品に電力(本実施例1では、DC5V電力)を送電する信号線を設け、保護用送電線を、グランド線の電力を信号線に送電する第1の保護用送電線(本実施例1では、ダイオードDA402を備えた送電線)と、第1の保護用送電線を介して信号線に送電した電力を第1の送電線に送電する第2の保護用送電線(本実施例1では、ダイオードDA401を備えた送電線)と、から構成すれば、第1、第2の保護用送電線により急激な電気的負荷変動を抑止することができるため、基板上の電気部品が破損するなどの不具合を防止することができ、過酷な使用状態であっても制御上の誤動作を防止することができる場合がある。
また、第1の保護用送電線と信号線との接合点および電気部品の間に電気抵抗をさらに備えれば、電源投入中に基板に接続しているコネクタの抜き差しが行われた場合や、コネクタを逆に挿された場合であっても、信号線に流れる電流を制限することができるため、基板上の電気部品が破損するなどの不具合を防止することができ、過酷な使用状態であっても制御上の誤動作を防止することができる場合がある。
また、第1の保護用送電線と信号線との接合点および第2の保護用送電線と信号線との接合点の間に電気抵抗を備えれば、電源投入中に基板に接続しているコネクタの抜き差しが行われた場合や、コネクタを逆に挿された場合であっても、信号線に流れる電流を制限することができるため、基板上の電気部品が破損するなどの不具合を防止することができ、過酷な使用状態であっても制御上の誤動作を防止することができる場合がある。
また、遊技制御用に動作する所定の電気部品と、所定の電気部品を搭載した制御基板と、所定の電力を生成する所定の電力生成回路と、所定の電力生成回路を搭載した制御基板とは別の電源生成基板(本実施例1では、電源基板)162と、電力生成回路から所定の電気部品までの送電経路と、所定の電気部品のグランド端子から電源生成基板に搭載している所定のグランド領域までのグランド経路と、を備え、送電経路の一部とグランド経路の一部とが短絡した場合に、電力生成回路による電力の生成を停止させるようにすれば、電源投入中に基板に接続しているコネクタの抜き差しが行われた場合や、コネクタを逆に挿された場合であっても、電力の生成を阻止して急激な電気的負荷変動を抑止することができるため、基板上の電気部品が破損するなどの不具合を防止することができ、過酷な使用状態であっても制御上の誤動作を防止することができる場合がある。
また、遊技制御用に動作する所定の電気部品と、所定の電気部品を搭載した制御基板と、所定の第1の電力を生成する第1の電力生成回路と、所定の第2の電力を生成する第2の電力生成回路と、第1の電力生成回路および前記第2の電力生成回路を搭載した制御基板とは別の電力生成基板と、第1の電力生成回路が生成した第1の電力を所定の電気部品に送電する送電経路と、所定の電気部品のグランド端子から電源生成基板に設けたグランド領域までのグランド経路と、を備え、送電経路の一部とグランド経路の一部が短絡した場合に、第2の電力生成回路による第2の電力の生成を継続した状態で、第1の電力生成回路による第1の電力の生成を停止させるようにすれば、電源投入中に基板に接続しているコネクタの抜き差しが行われた場合や、コネクタを逆に挿された場合であっても、電力の生成を阻止して急激な電気的負荷変動を抑止することができるため、基板上の電気部品が破損するなどの不具合を防止することができ、過酷な使用状態であっても制御上の誤動作を防止することができる場合がある上に、必要な電力については送電を継続することができる場合がある。
また、遊技制御用に動作する所定の電気部品と、所定の電気部品を搭載した制御基板と、所定の第1の電力を生成する第1の電力生成回路と、所定の第2の電力を生成する第2の電力生成回路と、第1の電力生成回路および第2の電力生成回路を搭載した制御基板とは別の電力生成基板と、電力生成基板における所定領域に温度を測定する温度測定装置(本実施例1では、サーミスタTH101)と、第1の電力生成回路が生成した第1の電力を所定の電気部品に送電する送電経路と、第1の電気部品のグランド端子と電源生成基板に設けたグランド領域までのグランド経路と、を備え、第1の送電経路の一部とグランド経路の一部が短絡した場合に、第2の電力生成回路による第2の電力の生成を継続した状態で、第1の電力生成回路による第1の電力の生成を停止させ、温度測定装置が特定の温度以上を検出した場合には、第1の電力生成回路による第1の電力の生成および第2の電力生成回路による第2の電力の生成の両方を停止させるようにすれば、電力生成基板において温度異常が発生した場合に電力の生成を遮断することができるため、基板上の電気部品が破損するなどの不具合を防止することができ、過酷な使用状態であっても制御上の誤動作を防止することができる場合がある上に、必要な電力については送電を継続することができる場合がある。
なお、本実施例では、本発明を発射基板に適用する例を示したが、本発明はこれに限定されず、主基板、払出基板などの他の基板に本発明を適用してもよい。
また、本実施例では、払出制御部400のリセットIC203のVSC端子に印加される、電源管理部500のDC12VS端子から送電しているDC12V電力を分圧して生成した電力の電圧値が第1の値(この実施例では9V)を下回る場合にはリセットIC203のOUTC端子からハイレベル信号を払出制御用マイコンIC202(基本回路402)に出力し、主制御部300のリセットIC303のVSC端子に印加される、電源管理部500のDC12VS端子から送電しているDC12V電力を分圧して生成した電力の電圧値が上述の第1の値よりも高い第2の値(この実施例では10V)を下回る場合にはリセットIC203のOUTC端子からハイレベル信号を遊技制御用マイコンIC302(基本回路302)に出力するように構成している。これらの信号は、例えば遊技制御用マイコンの場合は、上述のS103およびS218で入力するようにしている、この信号がハイレベル(すなわち第2の値を下回っていることを示す低電圧信号がオンの状態)の場合は、S103では、この信号がローレベル(すなわち第2の値を上回っていることを示す低電圧信号がオフの状態)になるまで処理の進行を停止し、(すなわちS104に処理を移行させず)、またS218では、この信号がハイレベル(すなわち第2の値を下回っていることを示す低電圧信号がオンの状態)の場合は電断時処理S220に処理を移行するようにしている。また、払出制御用マイコンも同様の処理を行うようにしている。このように、電源管理部500に電源の供給を開始してから遊技制御用マイコン、払出制御用マイコンが処理を開始するまでの時間(言い換えるとS104などに処理が移行するまでの時間)、電源管理部500に電源の供給が停止してから遊技制御用マイコン、払出制御用マイコンが処理を終了するまでの時間(言い換えるとS220などに処理が移行するまでの時間)は第1の値および第2の値でコントロールするようにしている。この実施例の場合は同一の電力線の電圧値を監視し、第2の値が第1の値よりも高いので、電源管理部500に電源の供給を開始してから各マイコンが処理を開始するまでの時間は、遊技制御用マイコンよりも払出制御用マイコンの方が短く、電源管理部500に電源の供給が停止してから各マイコンが処理を終了するまでの時間は遊技制御用マイコンよりも払出制御用マイコンの方が長くなるようにしている。すなわち遊技制御用マイコンが処理をおこなっている期間中は、必ず払出制御用マイコンが処理をおこなっているようにしている。払出制御用マイコンは遊技制御用マイコンからの指令信号に基づいて払出装置154を駆動するように構成しているので、このような構成にすることで、遊技制御用マイコンが指令信号を出力したにも関わらず、払出制御用マイコンがその指令信号を取りこぼすといった不具合が発生しないように構成している。このように一方の制御部から他方に所定の指令信号を送信する場合には、同一の電力線の電圧値をそれら制御部がそれぞれ監視し、低電圧信号を出力するか否かの一つの条件となるしきい値を、一方の制御部におけるしきい値よりも他方の制御部におけるしきい値を低く設定することで制御部間での情報のやりとりの上で不具合を発生することを防ぐことができる場合がある。また実施例では遊技制御用マイコンが一方向通信で払出制御用マイコンに賞球指令信号を送信する例を挙げたが、双方向通信で構成してもよい。
また、上記実施例における各種記憶領域は必ずしもRAMに設ける必要はなく、例えば、情報を一時的に記憶すれば足りるような場合には各制御部のCPUのレジスタなどに記憶してもよい。
また、上記実施例における表示装置やランプは、7セグメントLEDや液晶表示装置などに限定されるものではなく、例えば、プラズマディスプレイ(PDP)、CRT、LEDドットマトリクスなどを適用することもできる。
また、本実施例における「入賞」には、遊技盤102に設けた入賞口や始動口に球が入球した場合のほか、遊技盤102に設けた通過領域を球が通過した場合(例えば、普図始動口124を球が通過した場合)も含まれる。また、始動口は、必ずしも本実施例で示される位置に設ける必要は無く、例えば、特定の入賞口内の特定の領域を始動口として機能させてもよい。
また、第2特図始動口128や可変入賞口130は、球が入賞不可能な閉状態と、入賞可能な開状態の2種類の開閉状態に変化するものに限定されず、球が入賞可能な第1の開状態と、第1の開状態よりも入賞が容易な第2の開状態の2種類の開状態に変化するものも含まれる。
また、実施例では、大当たりに対応する図柄組合せ(大当たり図柄組合せ)を装飾図柄表示装置110に停止表示した場合に大当たり遊技の開始となるが、大当たり遊技の開始条件はこれに限定されるものではない。したがって、例えば、大当たり図柄組合せを停止表示した後で、盤面の特定のゲートを遊技球が通過した場合、大当たり図柄組合せを停止表示した後で、盤面の特定の入賞口に遊技球が通過した場合、大当たり図柄組合せを停止表示した後で、大入賞口(可変入賞口)以外の入賞口内の特定の領域を遊技球が通過した場合、特定の入賞口に遊技球が入賞したことを条件に開放した大入賞口(可変入賞口)内の特定の領域を遊技球が通過した場合、などを大当たり遊技の開始条件としてもよい。
また、本実施例における「特図」は、特図表示装置114が変動表示および停止表示する図柄全てを示しており、変動表示する図柄のみ、または、停止表示する図柄のみを示すものではない。さらに、本実施例における「普図」や「装飾図柄」も同様に、普図表示装置112や装飾図柄表示装置110が変動表示および停止表示する図柄全てを示しており、変動表示する図柄のみ、または、停止表示する図柄のみを示すものではない。また、大当たりフラグがオンの場合には特図表示装置114に特図1または特図2、大当たりフラグがオフの場合には特図3を停止表示させる例を示したが、これに限定されない。
また、遊技状態として大当たり遊技を例示したが、これら以外にも、普図表示装置112(または特図表示装置114、装飾図柄表示装置110)の変動時間を所定の変動時間とする通常変動状態と、該所定の変動時間よりも短い変動時間とする変動短縮(変短)状態と、を設け、この2つの状態についても遊技状態に含めてもよい。また、普図表示装置112(または特図表示装置114、装飾図柄表示装置110)の変動時間を所定の変動時間とする通常変動状態と、該所定の変動時間よりも長い変動時間とする変動延長(変長)状態と、を設け、この2つの状態についても遊技状態に含めてもよい。また、普図変動遊技(または特図変動遊技)の結果を当選とするか否かの抽選における当選確率を所定の確率とする低確率状態(普図)と該所定の確率よりも高い高確率状態(普図)とを設け、この2つの状態についても遊技状態に含めてもよいし、これら複数の状態を複合して発生させるようにしてもよい。また、始動口または内部に特定領域を設けた可変入賞手段を閉状態から開状態に変化させるか否かを決定する抽選手段の、抽選結果を表示する図柄の変動時間を短縮する特定変短遊技、上述の抽選手段が始動口または可変入賞手段を閉状態から開状態に変化させると決定する確率を向上させた確率向上状態、始動口または可変入賞手段を開状態のまま維持する時間を通常遊技よりも長時間にする長時間開放遊技などを含めてもよい。
また、実施例においては、遊技台として、遊技球を遊技媒体としたパチンコ機の例を示したが、本発明に係る遊技台はこれに限定されるものではなく、例えば、パチスロ等に適用することもできる。
なお、本発明の実施の形態に記載された作用および効果は、本発明から生じる最も好適な作用および効果を列挙したに過ぎず、本発明による作用および効果は、本発明の実施の形態に記載されたものに限定されるものではない。
また、実施例に記載した複数の構成のうち、1つの構成に記載している内容を、他の構成に適用することでより遊技の幅を広げられる場合がある。