JP2008305529A - 光情報記録媒体及び光情報記録媒体の製造方法 - Google Patents

光情報記録媒体及び光情報記録媒体の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】長期信頼性に優れた光情報記録媒体を提供する。
【解決手段】基板1上には、反射膜2,界面膜3,第1誘電体膜4,記録膜5,第2誘電体膜6,防湿膜7,保護膜8,カバー層9が順に積層されている。カバー層9には情報の記録または再生のためのレーザ光Lが入射される。防湿膜7は、インジウム酸化物を含み、少なくとも一部がアモルファスとなっている。防湿膜7は、スズ酸化物とタングステン酸化物とセリウム酸化物との少なくとも1つを含む。スズ酸化物の場合は20mol%以上80mol%未満含むことが好ましい。
【選択図】図1

Description

本発明は、例えばレーザ光を用いて情報を記録または再生する光情報記録媒体及び光情報記録媒体の製造方法に係り、特に、記録層が光情報記録媒体の一方の表面近傍に設けられた構成を有する追記型の光情報記録媒体及び光情報記録媒体の製造方法に関する。
従来、レーザ光を用いて情報を記録または再生する光情報記録媒体としてはDVDが主流であったが、DVDよりも記録容量の大きいブルーレイディスク(Blu-ray Disc)が登場し普及しつつある。DVDとブルーレイディスク(以下、BDと略記する)の形状は共に直径12cm、厚さ1.2mmの円盤状であるが、次のような相違点がある。DVDにおいては記録層がその厚さの中央、即ち光情報記録媒体の両面から0.6mmの位置にあり、この記録層に対して650nmの赤色波長のレーザ光を用いて記録再生を行う。
一方、BDにおいては記録層が光情報記録媒体の一方の面から0.1mmの位置にあり、この記録層に対して405nmの青紫色波長のレーザ光を用いて記録再生を行う。BDでは、レーザ光を短波長化すると共に対物レンズの開口数(NA)を大きくすることによって記録マークをDVDにおけるそれよりも小さくして、記録密度を向上させている。BDの一般的な層構成は、厚さ1.1mmの樹脂基板上に、反射膜,第1誘電体膜,記録膜,第2誘電体膜,カバー層を少なくとも有する構成である。樹脂基板を除く、反射膜,第1誘電体膜,記録膜,第2誘電体膜,カバー層等の合計で0.1mmの厚さを有する。
発明者による検討により、現在市販されているBDを高温多湿の環境下に一定時間放置すると、再生信号が劣化することが判明した。光情報記録媒体を高温多湿の環境下に置く試験は光情報記録媒体の長期信頼性を短期間で推定する方法であり、例えば80℃85%RHの環境下に96時間放置するのが一般的である。これは通常の環境下(25℃30%RH)において数十年〜数百年の保存に相当する。また、長期信頼性の特性は、例えば測定器を用いて平均SER(Symbol Error Rate)を測定することで判定できる。上記の再生信号の劣化は平均SERの悪化として観測される。再生信号が劣化するのは、大気中の水分が記録膜と反射膜のいずれか一方または双方に達して、それらの膜自体に何らかの反応が生じたか、それらの膜と隣接する膜との間で何らかの反応が生じたことが原因であると推定される。なお、記録膜や反射膜が何らかの反応によって劣化すれば、記録膜への情報の記録にも悪影響を与える。
このような大気中の水分が光情報記録媒体の内部に浸入することに起因する問題点を解決するための1つの提案として、特許文献1(特開2006−294169号公報)に記載のものがある。特許文献1に記載の発明は、有機材料からなる記録膜とカバー層との間に水分透過率を調整する中間層を設けるというものである。この中間層として、Nb(ニオブ),Al(アルミニウム),Si(ケイ素)を少なくとも1種含む酸化物や窒化物、Zn(亜鉛)を含む硫化物を用いることが記載されている。
特開2006−294169号公報
本発明者が無機記録膜を有する光情報記録媒体に対してNbで形成された中間層を設けた光情報記録媒体を試作して長期信頼性を評価する実験を行ったところ、高温多湿の環境下に放置後に平均SERが大きく悪化し、特許文献1に記載の発明のみでは長期信頼性を十分に確保することができないことが明らかとなった。特許文献1においては、高温多湿の環境下に放置前後の再生ジッタを比較しているが、ジッタの変化を抑えるのみでは不十分であり、長期信頼性がさらに優れた光情報記録媒体が求められている。
本発明はこのような問題点に鑑みなされたものであり、大気中の水分が記録膜や反射膜に到達することを抑え、長期信頼性に優れた光情報記録媒体及び光情報記録媒体の製造方法を提供することを目的とする。
本発明は、上述した従来の技術の課題を解決するため、基板(1)と、情報の記録または再生のための光が入射されるカバー層(9)と、前記基板と前記カバー層との間に前記基板側からこの順に積層された反射膜(2),第1誘電体膜(4),記録膜(5),第2誘電体膜(6)と、前記第2誘電体膜と前記カバー層との間に設けられ、インジウム酸化物を含む少なくとも一部がアモルファスとなっている防湿膜(7)とを備えることを特徴とする光情報記録媒体を提供する。
ここで、前記防湿膜は、スズ酸化物とタングステン酸化物とセリウム酸化物の内の少なくとも1つを含むことが好ましい。
また、前記防湿膜は、20mol%以上80mol%未満のスズ酸化物を含むことが好ましい。
さらに、以上の構成において、前記第2誘電体膜と前記カバー層との間に保護膜を有し、前記防湿膜は前記第2誘電体膜と前記保護膜との間に設けられていることが好ましい。
本発明は、上述した従来の技術の課題を解決するため、基板(1)上に、スパッタリングによって少なくとも反射膜(2),第1誘電体膜(4),記録膜(5),第2誘電体膜(6)をこの順に積層する工程と、前記第2誘電体膜上に、スズ酸化物とタングステン酸化物とセリウム酸化物の内の少なくとも1つを添加したインジウム酸化物のターゲットを用いたスパッタリングによって防湿膜(7)を積層する工程と、前記防湿膜上にスピンコートによって保護膜(8)を形成する工程と、前記保護膜上にカバー層(9)を貼付する工程とを含むことを特徴とする光情報記録媒体の製造方法を提供する。
また、基板(1)上に、スパッタリングによって少なくとも反射膜(2),第1誘電体膜(4),記録膜(5),第2誘電体膜(6)をこの順に積層する工程と、前記第2誘電体膜上に、スズ酸化物とタングステン酸化物とセリウム酸化物の内の少なくとも1つを添加したインジウム酸化物のターゲットを用いたスパッタリングによって防湿膜(7)を積層する工程と、前記防湿膜上にスピンコートによってカバー層としての樹脂層(9)を形成する工程とを含むことを特徴とする光情報記録媒体の製造方法を提供する。
さらに、基板(1)上に、スパッタリングによって少なくとも反射膜(2),第1誘電体膜(4),記録膜(5),第2誘電体膜(6)をこの順に積層する工程と、前記第2誘電体膜上に、スズ酸化物とタングステン酸化物とセリウム酸化物の内の少なくとも1つを添加したインジウム酸化物のターゲットを用いたスパッタリングによって防湿膜(7)を積層する工程と、前記防湿膜上にスピンコートによって紫外線硬化樹脂の保護膜(8)を形成する工程と、前記保護膜上にカバー層(9)を載置する工程と、前記カバー層側から紫外線を照射することにより前記保護膜を硬化させて、前記カバー層を前記保護膜に貼付する工程とを含むことを特徴とする光情報記録媒体の製造方法を提供する。
本発明の光情報記録媒体及び光情報記録媒体の製造方法によれば、大気中の水分が記録膜や反射膜に到達することを抑えることができ、光情報記録媒体の長期信頼性を大幅に向上させることができる。
<光情報記録媒体の構成>
以下、本発明の光情報記録媒体及び光情報記録媒体の製造方法について、添付図面を参照して説明する。図1は本発明の一実施形態に係る光情報記録媒体を示す拡大断面図である。図1に示すように、一実施形態の光情報記録媒体100は、厚さ1.1mmの基板1上に、反射膜2,界面膜3,第1誘電体膜4,記録膜5,第2誘電体膜6,防湿膜7,保護膜8,カバー層9をこの順に積層したものである。反射膜2〜カバー層9の合計で厚さ0.1mmである。記録または再生のためのレーザ光Lはカバー層9側より光情報記録媒体100に照射される。
基板1はDVDの場合とは異なりレーザ光Lを透過させる必要がないので、物理的強度や製造コストを考慮して材料を適宜選定すればよい。基板1の材料としては、例えば、ガラス,ポリカーボネート,ポリメチル・メタクリレート,ポリオレフィン樹脂,エポキシ樹脂,ポリイミド樹脂等を用いることができる。中でもポリカーボネートは成形が容易であり、吸湿性が小さいことから基板1の材料に特に好ましい。
反射膜2の材料としては、光反射性を有するAl,Au(金),Ag(銀)等の金属、これらの金属を主成分として1種類以上の金属または半導体からなる添加元素を含む合金、上記の金属にAl,Si等の金属窒化物,金属酸化物,金属カルコゲン化物等の金属化合物を混合したものを用いることができる。合金の例としては、AlにSi,Mg(マグネシウム),Cu(銅),Pd(パラジウム),Ti(チタン),Cr(クロム),Hf(ハフニウム),Ta(タンタル),Nb,Mn(マンガン),Zr(ジルコニウム)等の少なくとも1種類の元素を混合したもの、または、AuもしくはAgにCr,Ag,Cu,Pd,Pt(白金),Ni(ニッケル),Nd(ネオジム),In(インジウム)等の少なくとも1種類の元素を混合したものが一般的である。中でもAg及びAgを主成分とする合金は、青紫色波長に対し光反射性が高く熱伝導度を高くすることができ、信号強度を大きくすることができることから好ましい。
また、反射膜2の厚さは、反射膜2を形成する材料の熱伝導率の大きさに応じて適宜設定すればよく、50nm〜300nmであるのが好ましい。反射膜2の厚さが50nm以上であれば反射膜2は光学的には変化せず反射率の値に影響を与えないが、反射膜2の厚さが増すと冷却速度への影響が大きくなる。300nmを超える厚さの反射膜2を形成するには製造上多くの時間を要する。従って、熱伝導率の高い材料を用いて、反射膜2の層厚を上記の最適範囲内に制御することが好ましい。
ここで、反射膜2としてAgまたはAg合金を用い、第1誘電体膜4としてZnS(硫化亜鉛)またはZnSの混合物を用いる場合には、図1に図示するように、反射膜2と第1誘電体膜4との間に界面膜3を挿入することが好ましい。これは第1誘電体膜4中のS(硫黄)と反射膜2中のAgとの化学反応により生成されるAgS化合物によるディフェクトの発生を抑制するためである。そこで界面膜3の材料としては、硫黄を含まないことが必要である。界面膜3の材料としては、窒化物,酸化物,炭化物の内の少なくとも1種類を含む材料が好ましく、具体的には窒化ゲルマニウム,窒化シリコン,酸化アルミニウム,酸化ジルコニウム,酸化クロム,炭素の内の少なくとも1種類を含む材料が好ましい。また、これらの材料に酸素,窒素,水素等を含有させてもよい。なお、上記の窒化物,酸化物,炭化物は化学量論組成でなくてもよく、窒素,酸素,炭素が過剰あるいは不足していてもよい。
第1誘電体層4及び第2誘電体層6は、記録膜5に対して情報を記録する際に発生する熱によって基板1や保護膜8等が変形して記録特性が劣化することを防止し、光学的な干渉効果により再生時の信号コントラストを改善するために設けられている。第1誘電体層4及び第2誘電体層6はそれぞれ、記録・再生または消去用のレーザ光に対して透明であって屈折率nが1.9≦n≦2.5の範囲にあることが好ましい。さらに熱特性の点から、第1誘電体層4及び第2誘電体層6としては、SiO2,SiO,ZnO,TiO2,Ta25,Nb25,ZrO2,MgO等の酸化物の単体、ZnS,In23,TaS4等の硫化物の単体、TaC,WC(炭化タングステン),TiC等の炭化物の単体、またはこれらの混合物が好ましい。中でも、ZnSとSiO2との混合膜は、記録感度やC/Nが良好であり、成膜速度が大きく生産性が高いことから特に好ましい。
第1誘電体膜4と第2誘電体膜6とは、同一の材料、組成でなくてもよく、異種の材料から構成されていてもよい。第1誘電体膜4及び第2誘電体膜6の厚さは、概ね10nm〜200nmの範囲である。
第1誘電体膜4と第2誘電体膜6との間に設ける記録膜5は無機材料から構成され、金属・半導体元素の2層構造や金属酸化物もしくは金属窒化物の1層構造である。記録膜5が2層構造の場合には、レーザ光Lによる加熱で2層元素が溶融することによって情報が記録され、記録膜5が1層構造の場合には、レーザ光Lによる加熱で金属酸化物もしくは金属窒化物から酸素もしくは窒素が遊離することによって情報が記録される。中でも金属窒化物は低ジッタ特性及び高記録パワーマージン特性を有し、良好な記録特性が得られるので記録膜5の材料として特に好ましい。
また、記録膜5の材料として金属窒化物を用いた場合、記録温度である約600℃以下で窒素の遊離を起こすことが情報の記録に必要であり、約600℃以下で相分離を起こす低融点材料を少なくとも含む材料とするのがよい。このような低融点材料としては、BiN(窒化ビスマス),FeN(窒化鉄),CuN等を挙げることができる。さらに、クロスイレーズを抑制するために、低融点材料のみならず、約600℃以下で相分離を起こさない高融点材料も含んでいることが好ましい。このような高融点材料としては、一般的に融点が高い材料である窒化物や酸化物がよく、例えば、GeN,TiN,NbN,ZrN,WO,ZrO,TiO,Nb,Ta等を挙げることができる。一例として、低融点材料としてBiNを、高融点材料としてGeNを選択して記録膜5を形成する場合、GeNとBiNのモル比率は2:8〜8:2とする。
この組成を有する記録膜5に情報記録のためのレーザ光Lが照射され、その部分の温度が上昇すると、BiNから窒素が遊離し、ビスマスは金属単体となる。これにより光学特性が変化するので、情報の記録と読み取り(再生)が可能となる。なお、BiNから窒素が遊離する変化は不可逆変化であるので、一旦遊離した窒素が再度ビスマスと結合することはない。即ち、上記の構成を有する光情報記録媒体100は記録情報を書き換えることができない追記型光情報記録媒体として機能する。なお、記録膜5の厚さは10nm〜40nmである。記録膜5の膜厚が10nmより薄いと記録・未記録の反射率差が得られにくくなり、40nmより厚いと記録感度の悪化を引き起こす。
図1に示すように、第2誘電体膜6上には防湿膜7が設けられている。防湿膜7はレーザ光Lに対して透明であり、かつ、大気中の水分が防湿膜7より基板1側の層に浸透することを阻止または低減する。このような条件を満足するものであれば防湿膜7の材料は特に限定されるものではないが、窒化物,酸化物,炭化物の少なくとも1つを含むものが好ましい。中でもIn酸化物を含むアモルファス膜が好ましい。本実施形態では、防湿膜7の1つの材料として、SnOリッチのITO(Indium Tin Oxide)を用いた。ITOとは酸化インジウム(In)に酸化スズ(SnO)を添加したものであり、SnOの含有量を多くするとITO膜質がアモルファスとなる。
ITO膜をアモルファスとする、即ち、SnOリッチにすることにより、防湿膜7は水分の透過率が下がる。防湿膜7がアモルファスの構造ではなく結晶質の構造を有する場合には、結晶粒界が存在するためその粒界を通じて水分が容易に移動する。一方、防湿膜7がアモルファスであれば結晶粒界が存在しないので、水分の移動が妨げられるか、結晶質と比較して水分が移動しにくい。なお、防湿膜7はその全てがアモルファスとなっていることが最も好ましいと言えるが、必ずしもその必要はなく、少なくとも一部がアモルファスとなっていればよい。防湿膜7の体積全体の50%以上がアモルファスとなっていることは好ましい。防湿膜7の厚さは5nm〜100nmである。5nmより薄いと水分の移動を阻止できなくなる。60nmより厚くなると生産性の低下を引き起こすので、防湿膜7の厚さを5nm〜60nmとすることは好ましい。
防湿膜7上には紫外線硬化樹脂による保護膜8が設けられている。保護膜8の厚さは数μm程度でよい。保護膜8上にはカバー層9が積層されている。カバー層9は例えばポリカーボネートシート(PCシート)の一方の面(保護膜8側の面)に粘着材を塗布し、他方の面(光情報記録媒体100の表面側)にコート剤を塗布したものである。反射膜2〜保護膜8の膜厚は極めて薄いので、カバー層9の厚さはほぼ0.1mmである。
<光情報記録媒体の製造方法>
次に、光情報記録媒体100の製造方法について説明する。上述した反射膜2,界面膜3,第1誘電体膜4,記録膜5,第2誘電体膜6,防湿膜7は基板1上に公知の真空中での薄膜形成法を用いて成膜する。薄膜形成法としては、例えば、抵抗加熱型や電子ビーム型の真空蒸着法やオンプレーティング法、直流もしくは交流スパッタリングまたは反応性スパッタリングのスパッタリング法を用いることができ、特に、組成及び膜厚の制御が容易であるからスパッタリング法を用いることが好ましい。
基板1上に反射膜2〜防湿膜7を成膜する際は、真空漕内で複数の基板1を同時に成膜するバッチ法を用いてもよく、基板1を1枚ずつ処理する枚葉式成膜装置を用いて成膜してもよい。反射膜2〜防湿膜7の各膜厚の制御は、スパッタリング電源の投入パワーと時間を制御したり、水晶振動型膜厚計で堆積状態をモニタリングしたりすることによって容易に行える。また、反射膜2〜防湿膜7の成膜は、基板1を固定した状態と、基板1を移動または回転させた状態とのいずれで行ってもよい。膜厚の面内の均一性に優れることから、基板1を自転させることが好ましく、自転と公転とを組み合わせることはより好ましい。成膜時における基板1の発熱状況によっては、必要に応じて基板1の冷却を行うことにより基板1の反り量を減少させることができる。
以上のようにして反射膜2〜防湿膜7を成膜した後、防湿膜7上に紫外線硬化樹脂を塗布して紫外線を照射して硬化させることによって保護膜8を形成する。そして、保護膜8上に粘着材が塗布されたPCシートよりなるカバー層9を貼付して光情報記録媒体100が完成する。なお、防湿膜7上に保護膜8を設けることなく、高粘度紫外線硬化樹脂をほぼ0.1mm塗布して硬化させたものをカバー層9としてもよい。量産性を考慮すると、保護膜8を形成してPCシートよりなるカバー層9を貼付する方法より高粘度紫外線硬化樹脂で直接ほぼ0.1mmのカバー層9を形成する方法の方が好ましいが、厚みの面内均一性を考慮すると、保護膜8上にカバー層9を貼付する方法の方が好ましい。
また、防湿膜7上に保護膜8としての紫外線硬化樹脂を塗布し、硬化していない状態の保護膜8上にカバー層9としてのPCシートを載置し、カバー層9側から紫外線を照射して保護膜8を硬化させることによってカバー層9を保護膜8に貼付してもよい。さらに、PCシートまたは高粘度紫外線硬化樹脂上に熱硬化型のハードコート層を設けてもよい。ハードコート層を設ける場合でも、基板1以外の全体で厚さを0.1mmとすることが必要である。
ところで、図1では図示を省略しているが、基板1上には記録または再生用のレーザ光Lをトラッキングさせるための凹凸(ランド・グルーブ)が形成されている。この凹凸を有する基板1上に反射膜2,界面膜3,第1誘電体膜4,記録膜5,第2誘電体膜6,防湿膜7を直進性の高いスパッタリング法等により成膜した場合には、防湿膜7上にも凹凸形状が反映されてしまう。凹凸を有する防湿膜7上に平坦なカバー層9を積層すると、凹部に空気が残ってその空気により長期信頼性の欠陥となる。そこで、防湿膜7上にスピンコートによって保護膜8を形成することによって防湿膜7上の凹凸をなくすことができる。これにより凹部の空気が除去され、長期信頼性の欠陥の1つの要因を取り除くことができる。そこで、保護膜8は防湿膜7上にスピンコートによって成膜することが好ましい。防湿膜7上に高粘度紫外線硬化樹脂をほぼ0.1mm塗布してカバー層9とする場合もスピンコートで行うことが好ましい。
<防湿膜7の材料の検討>
本発明者は、光情報記録媒体の長期信頼性を優れたものとするには、第2誘電体膜6と保護膜8の間に防湿膜7を設け、さらに防湿膜7としてはIn酸化物を含むアモルファスが好適であると推定し、下記の実施例1〜3及び比較例1〜6に基づいてその推定が正しく、長期信頼性が従来の光情報記録媒体よりも優れることを見出した。
以下の各実施例及び各比較例においては、波長が405nmのレーザダイオード、NA=0.85の光学レンズを搭載したパルステック社製光ディスクドライブテスタ(ODU1000)を用いて、80℃85%RHの環境下で96時間保存した後の平均SERを測定した。
(実施例1)
直径が120mm、板厚が1.1mmのポリカーボネート製の基板1上に、後述する各膜を形成した。基板1にはトラックピッチが0.32μmで空溝が形成されている。この溝深さは25nmであり、グルーブとランドの幅の比はおよそ50:50であった。
まず、真空容器内を3×10-4Paまで排気した後、2×10-1PaのArガス雰囲気中でAg−Pd−Cu合金ターゲットを用いてマグネトロンスパッタリング法により厚さ80nmの反射膜2を形成した。続いて、ArガスとN2ガスの混合雰囲気中でGeCr合金ターゲットを用いて厚さ2nmのGeCrN膜を界面膜3として形成した後、SiO2を20mol%添加したZnSターゲットを用いて厚さ20nmの第1誘電体膜4を形成した。
さらに、ArガスとN2ガスの混合雰囲気中でGeBi(元素比50:50)合金ターゲットを用いてGeBiNの記録膜5を厚さ25nmで形成した。続いて、記録膜5上に第2誘電体膜6を第1誘電体膜4と同じ材料により厚さ50nmで形成した。また、第2誘電体膜6上にSnO2を40mol%添加したIn2ターゲットを用いて防湿膜7を厚さ20nmで形成した。
以上のようにして反射膜2〜防湿膜7を成膜した基板1を真空容器内より取り出した後、防湿膜7上にアクリル系紫外線硬化樹脂(ソニーケミカル製SK5110)をスピンコートして保護膜8を形成し、その上にカバー層9として粘着材を介してPCシートを貼付して図1に示す光情報記録媒体100を得た。粘着材とPCシートとの合計の厚みはほぼ0.1mmである。なお、SnO2を40mol%添加したIn2ターゲットを用いてシリコンウエハ上に100nm積層させたInのスパッタリング膜のサンプルを作成したところ、このスパッタリング膜はX線回折法によりアモルファスであることを確認した。これにより光情報記録媒体100における防湿膜7はアモルファスである。
このように作成した光情報記録媒体100に対して上記のパルステック社製光ディスクドライブテスタで所定の情報を記録し、80℃85%RHの環境下で96時間保存し、記録トラックの平均SERを測定した。表1に示すように、平均SERは5.0×10−5であった。平均SERはデータ信頼性が高いとされている2.0×10−4を良好な結果の上限値とすることとする。実施例1においては、平均SERは2.0×10−4を下回る良好な結果が得られた。
Figure 2008305529
(実施例2)
防湿膜7の材料としてWを20mol%添加したInターゲットへ変更した他は、実施例1と同様にして実施例2の光情報記録媒体100を作成した。Wを20mol%添加したInのスパッタリング膜もアモルファスであることを確認した。実施例1と同様に平均SERを測定したところ、表1に示すように、平均SERは9.1×10−5と良好な結果が得られた。なお、表1中のIWOとはインジウム・タングステン酸化物を意味する。
(実施例3)
防湿膜7の材料としてCeO(酸化セリウム)を20mol%添加したInターゲットへ変更した他は、実施例1と同様にして実施例3の光情報記録媒体100を作成した。CeOを20mol%添加したInのスパッタリング膜もアモルファスであることを確認した。表1に示すように、平均SERは6.8×10−5と良好な結果が得られた。なお、表1中のICOとはインジウム・セリウム酸化物を意味する。
以上の実施例1〜3においては、スズ酸化物とタングステン酸化物とセリウム酸化物とをそれぞれ単独で添加したInターゲットを用いたスパッタリングによって防湿膜7を成膜したが、スズ酸化物とタングステン酸化物とセリウム酸化物の内の2つまたは3つを混合した混合物を添加したInターゲットを用いてもよい。
(比較例1)
防湿膜7を成膜しなかった他は、実施例1と同様にして比較例1の光情報記録媒体を作成した。表1に示すように、平均SERは3.2×10−3と良好でない結果であった。
(比較例2)
防湿膜7の材料としてInターゲットへ変更した他は、実施例1と同様にして比較例2の光情報記録媒体を作成した。実施例1と同様に測定したところ、Inのスパッタリング膜は結晶質であり、表1に示すように、平均SERは2.1×10−3と良好でない結果であった。
(比較例3)
防湿膜7の材料としてSiターゲットへ変更した他は、実施例1と同様にして比較例3の光情報記録媒体を作成した。実施例1と同様に測定したところ、Siのスパッタリング膜はアモルファスであった。80℃85%RHの環境下で96時間保存後に平均SERを測定しようと試みたが、ディフェクトの発生が多く平均SERを測定することができなかった。
(比較例4)
防湿膜7の材料としてSiOを50mol%添加したSiターゲットへ変更した他は、実施例1と同様にして比較例4の光情報記録媒体を作成した。SiOを50mol%添加したSiのスパッタリング膜はアモルファスであった。表1に示すように、平均SERは1.8×10−2と良好でない結果であった。
(比較例5)
防湿膜7の材料としてAlターゲットへ変更した他は、実施例1と同様にして比較例5の光情報記録媒体を作成した。Alのスパッタリング膜はアモルファスであった。比較例3と同様、ディフェクトの発生が多く平均SERを測定することができなかった。
(比較例6)
防湿膜7の材料としてSiCターゲットへ変更した他は、実施例1と同様にして比較例6の光情報記録媒体を作成した。SiCのスパッタリング膜はアモルファスであった。表1に示すように、平均SERは1.6×10−3と良好でない結果であった。
以上の実施例1〜3及び比較例1〜6から、防湿膜7がないとカバー層9側からの水分の浸入により記録膜5等が腐食すると推定される。比較例1のように平均SERは3.2×10−3で非常に悪い結果であった。このことから防湿膜7は必須であることが判明した。また、実施例1〜3及び比較例2〜6より分かるように、良好な平均SERを維持できる防湿膜7の材料は限定され、In酸化物を含むとする材料が好ましく、さらには防湿膜7としてはアモルファスの膜質であることが重要であることが判明した。上記の実施例1〜3及び比較例1〜6に基づいて、良好な長期信頼性を得るには、第2誘電体膜6と保護膜8との間に防湿膜7を設け、防湿膜7としてはIn酸化物を含むアモルファスがよいという推定が正しいことが明らかとなった。本実施形態の光情報記録媒体100は、長期信頼性が従来の光情報記録媒体よりも格段に高いことを確認した。
<ITO中のSnO含有比率の検討>
さらに本発明者は、防湿膜7をアモルファスとするのに好適なITO中のSnOの含有比率がどの程度であるかを、上述した実施例1及び比較例2に加えて以下の実施例4〜7及び比較例7〜9により検討した。
(実施例4)
防湿膜7の材料としてSnOを20mol%添加したInターゲットへ変更した他は、実施例1と同様にして実施例4の光情報記録媒体100を作成した。SnOを20mol%添加したInのスパッタリング膜はアモルファスであることを確認した。実施例1と同様に平均SERを測定したところ、表2に示すように、平均SERは7.2×10−5と良好な結果が得られた。表2には上述した実施例1と比較例2のデータも示す。
Figure 2008305529
(実施例5)
防湿膜7の材料としてSnOを30mol%添加したInターゲットへ変更した他は、実施例1と同様にして実施例5の光情報記録媒体100を作成した。SnOを30mol%添加したInのスパッタリング膜はアモルファスであることを確認した。実施例1と同様に平均SERを測定したところ、表2に示すように、平均SERは6.9×10−5と良好な結果が得られた。
(実施例6)
防湿膜7の材料としてSnOを60mol%添加したInターゲットへ変更した他は、実施例1と同様にして実施例6の光情報記録媒体100を作成した。SnOを60mol%添加したInのスパッタリング膜はアモルファスであることを確認した。実施例1と同様に平均SERを測定したところ、表2に示すように、平均SERは5.3×10−5と良好な結果が得られた。
(実施例7)
防湿膜7の材料としてSnOを70mol%添加したInターゲットへ変更した他は、実施例1と同様にして実施例7の光情報記録媒体100を作成した。SnOを70mol%添加したInのスパッタリング膜はアモルファスであることを確認した。実施例1と同様に平均SERを測定したところ、表2に示すように、平均SERは1.8×10−4と良好な結果が得られた。
(比較例7)
防湿膜7の材料としてSnOを5mol%添加したInターゲットへ変更した他は、実施例1と同様にして比較例7の光情報記録媒体を作成した。SnOを5mol%添加したInのスパッタリング膜はアモルファスではなく結晶質であることを確認した。実施例1と同様に平均SERを測定したところ、表2に示すように、平均SERは1.1×10−3と良好でない結果であった。
(比較例8)
防湿膜7の材料としてSnOを10mol%添加したInターゲットへ変更した他は、実施例1と同様にして比較例8の光情報記録媒体を作成した。SnOを10mol%添加したInのスパッタリング膜はアモルファスではなく結晶質であることを確認した。実施例1と同様に平均SERを測定したところ、表2に示すように、平均SERは7.8×10−4と良好でない結果であった。
(比較例9)
防湿膜7の材料としてSnOを80mol%添加したInターゲットへ変更した他は、実施例1と同様にして比較例9の光情報記録媒体を作成した。SnOを80mol%添加したInのスパッタリング膜はアモルファスであることを確認した。しかしながら、実施例1と同様に平均SERを測定したところ、表2に示すように、平均SERは9.5×10−4と良好ではない結果であった。
以上の実施例1,4〜7及び比較例2,7〜9から、ITOのスパッタリング膜をアモルファスとするために、SnOを20mol%以上とすることが好ましいことが判明した。また、SnOが80mol%となるとITOのスパッタリング膜はアモルファスとなるが、平均SERが良好でない値となってしまうことから、SnOを80mol%未満とすることが好ましいことが判明した。このように、防湿膜7をアモルファスとし、かつ平均SERを良好な値とするには、ITO中のSnOの含有比率を20mol%以上80mol%未満とすることが好ましい。
<膜構成の検討>
さらに本発明者は、防湿膜7を基板1上のどの位置に設けるべきかについて検討した。防湿膜7を設ける位置としては、図1に示すように第2誘電体膜6と保護膜8との間に設ける他、記録膜5と第2誘電体膜6との間に設けることも考えられる。浸透した水分が反射膜2に影響を及ぼすとすれば、防湿層7を第1誘電体膜4と界面膜と3の間か、界面膜3と反射膜2との間のいずれかに設けることも考えられる。そこで、実施例1と膜構成の順序が異なる比較例10〜12の光情報記録媒体を作成して実施例1と比較検討した。
(比較例10)
実施例1と膜構成の順序のみを変更し、基板1上に反射膜2,界面膜3,第1誘電体膜4,記録膜5,防湿膜7,第2誘電体膜6の順に成膜した比較例10の光情報記録媒体を作成した。実施例1と同様に平均SERを測定しようと試みたが、表3に示すように、平均SERを測定することができなかった。これは防湿膜7中のSnとGeBiNよりなる記録膜5との間でイオンマイグレーションを生じ、腐食を生じていることが原因と考えられる。
Figure 2008305529
(比較例11)
実施例1と膜構成の順序のみを変更し、基板1上に反射膜2,界面膜3,防湿膜7,第1誘電体膜4,記録膜5,第2誘電体膜6の順に成膜した比較例11の光情報記録媒体を作成した。実施例1と同様に平均SERを測定したところ、表3に示すように、平均SERは2.3×10−3と良好ではない結果であった。これは記録膜5が防湿膜7で保護されないために記録膜5が水分の浸透の影響を受けたことが原因と考えられる。
(比較例12)
実施例1と膜構成の順序のみを変更し、基板1上に反射膜2,防湿膜7,界面膜3,第1誘電体膜4,記録膜5,第2誘電体膜6の順に成膜した比較例12の光情報記録媒体を作成した。実施例1と同様に平均SERを測定したところ、表3に示すように、平均SERは2.5×10−3と良好ではない結果であった。これは比較例11と同様、記録膜5が防湿膜7で保護されないために記録膜5が水分の浸透の影響を受けたことが原因と考えられる。
以上の実施例1と比較例10〜12から、長期信頼性に優れた光情報記録媒体とするには、防湿層7を第2誘電体層6とカバー層9との間に設けることが必要である。なお、図1に示す本実施形態の光情報記録媒体においては、保護膜8上にカバー層9を設けているので、厳密には防湿層7を第2誘電体層6と保護膜8との間に設けることになる。前述のように、保護膜8とカバー層9との2層構造ではなく、高粘度紫外線硬化樹脂単層のカバー層9とする場合もあるので、防湿層7は第2誘電体層6とカバー層9との間に設ければよいということになる。
本発明は以上説明した本実施形態に限定されることはなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々変更可能である。本実施形態では、記録層が光情報記録媒体の一方の表面近傍に設けられた光情報記録媒体の一例としてBDを例としたが、本発明はBDに限定されるものではない。本発明は、記録層が光情報記録媒体の一方の表面近傍に設けられ、カバー層(またはこれと等価な表面層)が薄い任意の光情報記録媒体に対して用いることが可能である。
本発明の一実施形態に係る光情報記録媒体を示す拡大断面図である。
符号の説明
1 基板
2 反射膜
3 界面膜
4 第1誘電体膜
5 記録膜
6 第2誘電体膜
7 防湿膜
8 保護膜
9 カバー層
100 光情報記録媒体

Claims (7)

  1. 基板と、
    情報の記録または再生のための光が入射されるカバー層と、
    前記基板と前記カバー層との間に前記基板側からこの順に積層された反射膜,第1誘電体膜,記録膜,第2誘電体膜と、
    前記第2誘電体膜と前記カバー層との間に設けられ、インジウム酸化物を含む少なくとも一部がアモルファスとなっている防湿膜と
    を備えることを特徴とする光情報記録媒体。
  2. 前記防湿膜は、スズ酸化物とタングステン酸化物とセリウム酸化物の内の少なくとも1つを含むことを特徴とする請求項1記載の光情報記録媒体。
  3. 前記防湿膜は、20mol%以上80mol%未満のスズ酸化物を含むことを特徴とする請求項1記載の光情報記録媒体。
  4. 前記第2誘電体膜と前記カバー層との間に保護膜を有し、前記防湿膜は前記第2誘電体膜と前記保護膜との間に設けられていることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載の光情報記録媒体。
  5. 基板上に、スパッタリングによって少なくとも反射膜,第1誘電体膜,記録膜,第2誘電体膜をこの順に積層する工程と、
    前記第2誘電体膜上に、スズ酸化物とタングステン酸化物とセリウム酸化物の内の少なくとも1つを添加したインジウム酸化物のターゲットを用いたスパッタリングによって防湿膜を積層する工程と、
    前記防湿膜上にスピンコートによって保護膜を形成する工程と、
    前記保護膜上にカバー層を貼付する工程と
    を含むことを特徴とする光情報記録媒体の製造方法。
  6. 基板上に、スパッタリングによって少なくとも反射膜,第1誘電体膜,記録膜,第2誘電体膜をこの順に積層する工程と、
    前記第2誘電体膜上に、スズ酸化物とタングステン酸化物とセリウム酸化物の内の少なくとも1つを添加したインジウム酸化物のターゲットを用いたスパッタリングによって防湿膜を積層する工程と、
    前記防湿膜上にスピンコートによってカバー層としての樹脂層を形成する工程と
    を含むことを特徴とする光情報記録媒体の製造方法。
  7. 基板上に、スパッタリングによって少なくとも反射膜,第1誘電体膜,記録膜,第2誘電体膜をこの順に積層する工程と、
    前記第2誘電体膜上に、スズ酸化物とタングステン酸化物とセリウム酸化物の内の少なくとも1つを添加したインジウム酸化物のターゲットを用いたスパッタリングによって防湿膜を積層する工程と、
    前記防湿膜上にスピンコートによって紫外線硬化樹脂の保護膜を形成する工程と、
    前記保護膜上にカバー層を載置する工程と、
    前記カバー層側から紫外線を照射することにより前記保護膜を硬化させて、前記カバー層を前記保護膜に貼付する工程と
    を含むことを特徴とする光情報記録媒体の製造方法。
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