JP2008303792A - Vgsタイプターボチャージャにおけるタービンフレーム並びにこのタービンフレームを組み込んだ排気ガイドアッセンブリ - Google Patents

Vgsタイプターボチャージャにおけるタービンフレーム並びにこのタービンフレームを組み込んだ排気ガイドアッセンブリ Download PDF

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Abstract

【課題】 VGSタイプターボチャージャの排気ガイドアッセブリに関し、特に可変翼が両軸タイプのものである場合に、可変翼を回動自在に保持する軸受部のうち排気ガスの出口側に連通する軸受部から排気ガスがリークすることを、新設部材を設けることなく防止できるようにした新規な手法を提供する。
【解決手段】 本発明は、可変翼1の軸部12を受け入れるタービンフレーム2の軸受部25を、翼部11の両側に形成し、この軸受部25に可変翼1の両軸部12a、12bを差し込んで可変翼1を回動自在に保持するものであり、このうち貫通状態に形成すると排気ガスGの出口側に連通する軸受部25bを、例えばプレスによる打ち抜きを途中で止める半抜き加工によって、非貫通状態に形成するようにしたことを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、自動車用エンジン等に用いられるVGSタイプターボチャージャ〔VGSはVariable Geometry Systemの略〕の排気ガイドアッセブリに関するものであって、特に可変翼が両軸タイプのものである場合に、可変翼を回動自在に保持する軸受部のうち排気ガスの出口側に連通する軸受部から排気ガスがリークすることを、特に新設部材を付設することなく防止できるようにした新規なタービンフレームとこれを組み込んだ排気ガイドアッセンブリに係るものである。
自動車用エンジンの高出力化、高性能化の一手段として用いられる過給機としてターボチャージャが知られており、このものはエンジンの排気エネルギによってタービンを駆動し、このタービンの出力によってコンプレッサを回転させ、エンジンに自然吸気以上の過給状態をもたらす装置である。このターボチャージャは、エンジンが低速回転しているときには、排気流量の低下により排気タービンがほとんど働かず、従って高回転域まで回るエンジンにあってはタービンが効率的に回るまでのもたつき感と、その後の一挙に吹き上がるまでの所要時間いわゆるターボラグ等が生ずることを免れないものであった。また、もともとエンジンの回転数が低いディーゼルエンジンでは、ターボ効果を得にくいという欠点があった。
このため低回転域からでも効率的に作動するVGSタイプのターボチャージャ(VGSユニット)が開発されてきている。このものは、少ない排気流量を可変翼(羽)で適宜絞り込み、排気の速度を増し、排気タービンの仕事量を大きくすることで、低速回転時でも高出力を発揮できるようにしたものである。このためVGSユニットにあっては、別途可変翼の可変機構等を必要とし、周辺の構成部品も従来のものに比べて形状等をより複雑化させなければならなかった。
このような開発の中で可変翼は片持ちタイプのものから両軸タイプのものへと徐々に移行しつつあり、本出願人も両軸タイプの可変翼を適用したVGSタイプのターボチャージャに関し、鋭意研究開発を重ね、多くの特許出願に至っている(例えば特許文献1〜3参照)。
なお、可変翼が両軸タイプのものへと移行してきたのは、可変翼が、翼部を適宜回動させて排気ガスの流量を調節するものであり、しかも高温・排気ガス雰囲気下で開閉作動が繰り返されるため、強度及び作動安定性等を向上させ、且つVGSユニット自体の軽量・小型化を図る点では、翼部の両側に軸部が形成された両軸タイプが望ましいためだと考えられる。このため現在では、両軸タイプの可変翼も重用されつつあり、このような可変翼の形状等の変容に伴い、その製造手法も見直されてきている。
もちろん、両軸タイプの可変翼を適用した場合には、可変翼(軸部)を回動自在に保持するフレーム部材においても当然、軸受部が可変翼の両側に形成される。つまり、可変翼は両方の軸部が、軸受部に挿入された状態で回動自在に保持されるものである。そして、このような両軸タイプの可変翼は、回動そのものは確実且つ安定して行えるようになったものの、以下のような点において更なる改善が求められていた。
すなわち、従来は一例として図6に示すように、可変翼1を回動自在に保持するタービンフレーム2′は、両方の軸受部25′が貫通状態に形成されるのが一般的であり、このため排気ガスGの出口側に連通する軸受部25b′から、排気ガスGが幾らかリークすることがあった。当然、このようなリークは、可変翼1の開閉を設定通りに行っても、排気流量が不足するため、所望のターボ性能が得られず、ターボチャージャ本来の性能を低下させてしまうことがあり、改善が求められていた。なお、図6中、排気ガスGの本来の流れ、すなわちエンジンから取り込んだ排気ガスGを可変翼1で適宜絞り込みながら排気タービンTに送る流れを白抜きの大矢印で示し、軸受部25b′からリークする排気ガスGの流れを通常の矢印で示している。
このようなことを解決するには、例えば排気ガスGがリークしている軸受部25b′を可変翼1の逆側から例えばリング状の別部材等で塞ぐことが考えられるが、このような手法は、単に新設部品の増加というだけにとどまらず、組み付け工程の追加やコスト上昇あるいは重量増加等につながるため、新たな解決策が求められていた。特に、この種のターボチャージャ(排気ガイドアッセンブリ)にあっては、高温・排ガス雰囲気下という極めて過酷な環境下で繰り返し使用されるため、別部材を新設するとしても、このような環境下に耐え得る高耐熱性の素材等を使用すれば、一点の新設部材でも、高コスト化の度合いが大きく、容易に採用できる手法ではなかった。
特開2007−23840号公報 特開2007−23841号公報 特開2007−23843号公報
本発明は、このような背景を認識してなされたものであって、特に新たな部材を設けることなく、可変翼を保持する軸受部からの排気ガスのリークを防ぎ、ターボチャージャの性能低下を防止するようにした新規なタービンフレームとこれを組み込んだ排気ガイドアッセンブリの開発を試みたものである。
すなわち請求項1記載のVGSタイプターボチャージャにおけるタービンフレームは、排気タービンの外周位置に、翼部の両側に軸部を具えた両軸タイプの可変翼を複数、回動自在に設け、エンジンから排出された比較的少ない排気ガスを、この可変翼によって適宜絞り込み、排気ガスの速度を増幅させ、排気ガスのエネルギで排気タービンを回し、排気タービンに直結されたコンプレッサで自然吸気以上の空気をエンジンに送り込み、低速回転時であってもエンジンが高出力を発揮できるようにしたVGSタイプターボチャージャの排気ガイドアッセンブリに組み込まれるタービンフレームにおいて、前記タービンフレームは、可変翼の軸部を受け入れる軸受部が、翼部の両側に形成され、この軸受部に可変翼の両軸部を差し込んだ状態で可変翼を回動自在に保持するものであり、このうち貫通状態に形成すると排気ガスの出口側に連通する軸受部を、非貫通状態に形成し、ここからの排気ガスのリークを防止するようにしたことを特徴として成るものである。
また請求項2記載のVGSタイプターボチャージャにおけるタービンフレームは、前記請求項1記載の要件に加え、前記タービンフレームは、軸受部が非貫通状態に形成される保持部材と、軸受部が貫通状態に形成されるフレームセグメントとが対になって、可変翼の翼部を挟み込むように設けられるものであって、このうち保持部材の軸受部を非貫通状態に形成するにあたっては、プレスによる打ち抜きを途中で止める半抜き加工によって形成するようにしたことを特徴として成るものである。
また請求項3記載のVGSタイプターボチャージャにおけるタービンフレームは、前記請求項2記載の要件に加え、前記保持部材は、ほぼ一定の板厚の金属素材からファインブランキング加工によって全体形状の打ち抜きが行われるものであり、またこの加工に併せて前記半抜き加工が行われ、保持部材の軸受部を非貫通状態に形成するようにしたことを特徴として成るものである。
また請求項4記載のVGSタイプターボチャージャにおける排気ガイドアッセンブリは、排気タービンの外周位置に、翼部の両側に軸部を具えた両軸タイプの可変翼をタービンフレームによって複数、回動自在に設け、エンジンから排出された比較的少ない排気ガスを、この可変翼によって適宜絞り込み、排気ガスの速度を増幅させ、排気ガスのエネルギで排気タービンを回し、排気タービンに直結されたコンプレッサで自然吸気以上の空気をエンジンに送り込み、低速回転時であってもエンジンが高出力を発揮できるようにしたVGSタイプターボチャージャの排気ガイドアッセンブリにおいて、前記請求項1、2または3記載のタービンフレームを組み込んで成ることを特徴として成るものである。
これら各請求項記載の発明の構成を手段として前記課題の解決が図られる。
すなわち請求項1記載の発明によれば、格別、新たな部材を設けることなく、軸受部からの排気ガスのリークを防止することができる。このためコストアップを招くことなくターボチャージャの性能を維持、向上させることができる。
また請求項2記載の発明によれば、非貫通状態の軸受部を、プレスによる半抜き加工によって形成するため、ドリル等の切削によって軸受部を非貫通状態に形成する場合に比べ、軸受部の加工が格段に高能率で行える。もちろん、プレスによる半抜き加工によって形成する本手法においては、加工後、穴の内面精度を高めるために適宜仕上げ加工を要する場合があるものの、これはドリルによって加工を行う場合も同じであるため(例えばドリル後にリーマ加工が施される)、本手法は加工効率を大幅にアップさせることができる。
また請求項3記載の発明によれば、保持部材の形状打ち抜きをファインブランキング加工によって行うとともに、これに併せて軸受部を非貫通状態に形成するため、これらの作業が同時または直前・直後に行え、非貫通状態の軸受部を有した保持部材を、より一層能率的に製作することができる(高い生産性を達成できる)。また、加工がファインブランキング加工であるため、保持部材の形状打ち抜き及び軸受部の半抜き加工が、ともに精密に(高精度に)行え、仕上げ加工の簡略化ないしは仕上げ加工を一切排除することもできる。
また請求項4記載の発明によれば、VGSタイプターボチャージャの排気ガイドアッセンブリに格別、新たな部材を新設することなく、軸受部から排気ガスがリークすることを防止できる。このためコスト上昇を招くことなくターボチャージャの性能を維持、向上させることができる。
本発明を実施するための最良の形態は、以下の実施例に述べるものをその一つとするとともに、更にその技術思想内において改良し得る種々の手法を含むものである。
なお、説明にあたっては、本発明のタービンフレーム2を組み込んだVGSタイプのターボチャージャ(VGSユニット)における排気ガイドアッセンブリASについて概略的に説明しながら、タービンフレーム2について併せて説明する。
排気ガイドアッセンブリASは、特にエンジンの低速回転時において排気ガスGを適宜絞り込んで排気流量を調節するものであり、一例として図1に示すように、排気タービンTの外周に設けられ実質的に排気流量を設定する複数の可変翼1と、可変翼1を回動自在に保持するタービンフレーム2と、排気ガスGの流量を適宜設定すべく可変翼1を一定角度回動させる可変機構3とを具えて成るものである。以下、各構成部について説明する。
まず可変翼1について説明する。このものは一例として図1に示すように、排気タービンTの外周に沿って円弧状に複数(一基の排気ガイドアッセンブリASに対して概ね10〜15個程度)配設され、そのそれぞれが、ほぼ均等に且つ一斉に回動して排気流量を調節する。また可変翼1は、翼部11と、軸部12とを具えて成り、以下、これらについて説明する。
まず翼部11は、主に排気タービンTの幅寸法に応じて一定幅を有するように形成されるものであり、その幅方向における断面が翼形に形成され、排気ガスGが効果的に排気タービンTに向かうように構成されている。なお、ここで図1に併せて示すように、翼部11の幅寸法を便宜上、翼幅hとする。また図に示すように、翼部11の翼形断面において肉厚となる端縁を前縁11a、肉薄となる端縁を後縁11bとし、前縁11aから後縁11bまでの長さを翼弦長Lとする(図5参照)。
更にまた、翼部11には、軸部12との境界部(接続部)に、軸部12より幾分大径の鍔部13が形成される。なお鍔部13の底面(座面)は、翼部11の端面と、ほぼ同一平面上に形成され、この平面が可変翼1をタービンフレーム2に挿入した際の座面となり、排気タービンTにおける幅方向(翼幅hの方向)の位置規制を図る作用を担っている。
一方、軸部12は、翼部11と一体的に連続形成されるものであり、翼部11を動かす際の回動軸となる。なお、本発明では、翼部11の両側に軸部12が形成される、いわゆる両軸タイプ(両持ちタイプ)の可変翼1を対象としており、これら両軸部12を区別して示す場合には、その軸長に因み、長軸部12aと短軸部12bとして便宜上区別する。因みに、このような両軸タイプの可変翼1は、翼部11の一方のみに軸部12が形成される、いわゆる片持ちタイプのものに比べ、可変翼1の作動安定性(回動安定性)や強度等を向上させ得る点で有効である。
なお、可変翼1は、排気タービンTの外周に、その軸方向に沿って複数設けられるものであり、図1では短軸部12bが排気ガスGの出口側を向き、長軸部12aがこれに対向する吸入空気の取込側に向けられている。これに対し、図2では長軸部12aが排気ガスGの出口側を向くように図示されており、これは排気タービンTに対する可変翼1の配置が必ずしもどちらかに限定されないためである。因みに通常は、可変翼1の長軸部12aに後述する可変機構3が接続され、これを介して外部に設けられたアクチュエータACからシフト駆動が可変翼1に伝えられるため、図1ではアクチュエータACがターボチャージャのほぼ中間部に設けられ、図2では排気タービンTの排気ガス吐出側に設けられる仕様が一般的である。
次に、タービンフレーム2について説明する。このものは、複数の可変翼1を回動自在に保持するフレーム部材として構成されるものであって、一例として図1に示すように、フレームセグメント21と保持部材22とによって可変翼1(翼部11)を挟み込むように構成される。
フレームセグメント21は、中央部分が開口状態に形成され、その周縁部分に、可変翼1の長軸部12aを受け入れる軸受部25(特に長軸部12aのものを軸受部25aとする)が貫通状態に等配されて成るものである。
一方、保持部材22も、図1に示すように中央部分が開口状態に形成され、その周縁部分に可変翼1の短軸部12bを受け入れる軸受部25(特に短軸部12bのものを軸受部25bとする)がほぼ等間隔で形成される。しかし、この軸受部25bは、非貫通状態で形成されるものであり、この点が軸受部25aと大きく異なる点である。このように、貫通状態に形成された場合に、排気ガスGの出口側と連通する軸受部25bを非貫通状態に形成することが本発明の大きな特徴である。
なお軸受部25aを貫通状態に形成するのは、ここに挿入される長軸部12aの先端に後述する可変機構3を接続し、可変翼1を回動させるためである。
そして、これらフレームセグメント21と保持部材22とによって挟み込まれた可変翼1(翼部11)を、常に円滑に回動させ得るように、両部材間の寸法が、ほぼ一定(概ね可変翼1の翼幅h程度)に維持されるものであり、一例として軸受部25の外周に、四カ所設けられたカシメピン26によって両部材間の寸法が維持されている。ここで、このカシメピン26を受け入れるためにフレームセグメント21及び保持部材22に開口形成される孔をピン孔27とする。
なお、ここでは、フレームセグメント21は、複数の部材を組み合わせて形成するものであり、これら各要素をフレーム要素とし、翼部11(排気タービンT)に近いものから順次21a、21b、21c、21d・・・と付すものである(代表符号21nとする)。なお、これら各要素の組み付けにあたってはカシメ加工やピン圧入あるいはブレージング加工等によって締結(接合)することが可能である。
またフレームセグメント21を分断構成したのは、軸受部25aに段差を形成し易いためである。すなわち、例えば図1の場合には、フレーム要素21a、21cには長軸部12aとほぼ同程度の孔(軸受部25a)を開口しておき、フレーム要素21bには、これよりも大きな孔(軸受部25a)を開口しておくことで、これらを一体化した際には、長軸部12aと軸受部25aとの接触を部分的なものとし、可変翼1の摺動抵抗を極力抑制する構成が容易に採れるためである。従って、短軸部12bを保持する軸受部25bについても、例えば図5に示すように段差を形成し、摺動抵抗を抑えることが可能である。もちろん、軸部12に段差を設け、軸受部25をストレート状に形成することでも軸部12の部分的な接触状態、つまり可変翼1の摺動抵抗を抑えた軸受構造を実現することができる。
次に、可変機構3について説明する。可変機構3は、排気流量を調節するために可変翼1を適宜回動させるものであり、一例として図1に示すように、排気ガイドアッセンブリAS内において可変翼1の回動を生起するドライブリング31と、この回動を可変翼1に伝達する伝達体32とを主な構成部材とする。
ドライブリング31は、例えば図示したような長円形状の突起(これを駆動部33とする)を具えるとともに、伝達体32は、U字状の受動部34を具え、このU字状受動部34の内側に、突起状駆動部33を受け入れて、ドライブリング31からの回動を伝達体32に伝える。つまり、突起状駆動部33の外側と、U字状受動部34の内側とが、互いに回転滑り接触(係合)を行うことによって、ドライブリング31の回動を伝達体32に伝えるものである。
また、伝達体32には、可変翼1の基準面15(長軸部12a)を受け入れる挿入孔35が形成され、可変翼1は、長軸部12aがこの挿入孔35に適宜の角度で嵌め込まれた後、カシメ等によって締結(接合)される。これにより伝達体32が、ドライブリング31の作動(回動)を受けて一定角度振られると、可変翼1も適宜の角度、回動するものである。
なお、上記ドライブリング31は、上述したように排気ガイドアッセンブリASの外部に設けられたアクチュエータACによってシフト駆動され、可変翼1の開閉量を制御するものであり、特にドライブリング31においてアクチュエータACからの駆動が入力される部位を入力部36とする。そして、この入力部36には、スリット状の駆動用開口36aが形成され、この駆動用開口36aにアクチュエータAC側のシフト伝達部材(ピン状部材やリンク部材等)が当接して(差し込まれ)、アクチュエータACからの駆動が入力されるものである。
また、アクチュエータACによるドライブリング31のシフト駆動は、高温・排ガス下で繰り返し行われるため、この入力部36は、他のドライブリング31の部位よりも耐摩耗性を向上させることが好ましい。これには、入力部36に別部材を後付けすることでも対応できるが、コストやトータルでの加工性を考慮すると、例えば図1に併せて示すように、ドライブリング31の一部(実製品部位ではない余剰部であり、ここを補強部36bkとする)を折り返して部分的に板厚を増し、入力部36の耐摩耗性を局所的に向上させることが望ましい。
すなわち、この場合には、ドライブリング31をブランク取りする際に、予め完成状態のドライブリング31の実製品部位(ほぼ正面投影形状)の他に、非製品部位となる補強部36bkを併せ持つようにブランク取りしておき、この補強部36bkを実製品部位の入力部36に重ねるように一回以上折り返すことで、完成状態の入力部36の耐摩耗性強化を図るものである。なお、図中符号37は、補強部36bkの折り返しを支援する切り込みである。
排気ガイドアッセンブリASは、上述した可変翼1、タービンフレーム2、可変機構3によって、エンジンが低速回転を行った際には、アクチュエータACからのシフト駆動によりドライブリング31を適宜回動させるものであり、これが伝達体32を介して長軸部12aに伝えられ、最終的に可変翼1を回動させるものである。そして、このような作動により図1(a)に示すように、排気ガスGが適宜絞り込まれ、排気流量が調節されるものである。
なお、複数の可変翼1を取り付けた初期状態において、これらを周状に整列させるにあたっては、各可変翼1と伝達体32とが、ほぼ一定の角度で取り付けられる必要があり、本実施例においては、主に可変翼1の基準面15が、この作用を担っている。
排気ガイドアッセンブリASは、以上述べたような基本構造を有するものであって、以下、本発明に係る保持部材22の製造過程(製作過程)について説明する。特に本発明では、上述したように保持部材22の軸受部25bを非貫通状態に形成することが大きな特徴であるため、この形成態様について説明する。
保持部材22の軸受部25bを非貫通状態に形成するには、プレスによる打ち抜きを途中で止める半抜き加工によって形成することが可能である。これは打ち抜き工程の途中でパンチの作動を止め、軸受部25bに位置していた金属材料を完全に分離させない(打ち抜かない)ようにする加工である。このため、この半抜き加工では、一例として図2、3に示すように、素材の塑性流動性から、軸受部25bの反対側に、外部に向かってほぼ同じ径寸法の円柱部が突出状態に形成される(いわゆるダボ出し)。
このため、反対側に突出した円柱部が、アッセンブリの組み付け等において他部材と接触等する場合には、半抜き加工後に突出した円柱部を、フライス加工等の切削加工によって適宜削り落とす(突出寸法を小さくする)ことも可能である(図4参照)。
なお、保持部材22の全体形状の打ち抜き(内形及び外形の打ち抜き)をファインブランキング加工で行えば、この加工が精密(高精度)に行えるものであり、この際、この加工に併せて、つまり形状打ち抜きと同時またはその直前・直後において、前記半抜き加工を行えば、軸受部25bの非貫通形成も精緻に行える。これにより、形成後の軸受部25bに施す仕上げ加工を簡略化ないしは一切排除することができる。なお、ピン孔27については、極力、保持部材22の形状打ち抜きと同時に打ち抜く(貫通状態に形成する)ことが、加工能率上、好ましいものである。
また、軸受部25bの反対側を突出させない他の手法としては、以下のような手法もある。この手法は、例えば図4に併せ示すように、保持部材22の全体形状とピン孔27とを打ち抜いた後、未加工状態の軸受部25bをドリル等で切削し、軸受部25bを最初から非貫通状態の穴に加工する手法である。なお、このようなドリル等による形成手法では、穴開け後、軸受部25bの内面精度を高めるために、例えばリーマ等による仕上げ加工を適宜行うものである。
本発明のタービンフレームを組み込んだ排気ガイドアッセンブリの一例を示す分解斜視図、並びにVGSタイプのターボチャージャの一例を示す斜視図(a)、並びに短軸部側の軸受部を非貫通状態に形成したタービンフレームの要部を示す拡大断面図(b)である。 非貫通状態に形成した短軸部側の軸受部の周辺を示す断面図である。 軸受部を非貫通状態に形成したタービンフレームを示す正面図と側面断面図である。 非貫通状態の軸受部の反対側の面をフラット状態に形成したタービンフレーム(保持部材)を示す側面断面図である。 非貫通状態の軸受部においても可変翼の軸部と部分接触させるようにした状態を示す拡大断面図である。 貫通状態に形成された両方の軸受部のうち、排気ガスの出口側に連通する軸受部から排気ガスのリークが生じる、従来の様子を示した説明図である。
符号の説明
1 可変翼(両軸タイプ)
2 タービンフレーム
3 可変機構
11 翼部
11a 前縁
11b 後縁
12 軸部
12a 長軸部
12b 短軸部
13 鍔部
15 基準面
21 フレームセグメント
21a フレーム要素
21b フレーム要素
21c フレーム要素
21n フレーム要素(代表)
22 保持部材
25 軸受部
25a 軸受部(長軸部側)
25b 軸受部(短軸部側)
26 カシメピン
27 ピン孔
31 ドライブリング
32 伝達体
33 駆動部
34 受動部
35 挿入孔
36 入力部
36a 駆動用開口
36bk 補強部
37 切り込み
AC アクチュエータ
AS 排気ガイドアッセンブリ
G 排気ガス
h 翼幅
L 翼弦長
T 排気タービン

Claims (4)

  1. 排気タービンの外周位置に、翼部の両側に軸部を具えた両軸タイプの可変翼を複数、回動自在に設け、
    エンジンから排出された比較的少ない排気ガスを、この可変翼によって適宜絞り込み、排気ガスの速度を増幅させ、排気ガスのエネルギで排気タービンを回し、排気タービンに直結されたコンプレッサで自然吸気以上の空気をエンジンに送り込み、低速回転時であってもエンジンが高出力を発揮できるようにしたVGSタイプターボチャージャの排気ガイドアッセンブリに組み込まれるタービンフレームにおいて、
    前記タービンフレームは、可変翼の軸部を受け入れる軸受部が、翼部の両側に形成され、この軸受部に可変翼の両軸部を差し込んだ状態で可変翼を回動自在に保持するものであり、このうち貫通状態に形成すると排気ガスの出口側に連通する軸受部を、非貫通状態に形成し、ここからの排気ガスのリークを防止するようにしたことを特徴とするVGSタイプターボチャージャにおけるタービンフレーム。
  2. 前記タービンフレームは、軸受部が非貫通状態に形成される保持部材と、軸受部が貫通状態に形成されるフレームセグメントとが対になって、可変翼の翼部を挟み込むように設けられるものであって、
    このうち保持部材の軸受部を非貫通状態に形成するにあたっては、プレスによる打ち抜きを途中で止める半抜き加工によって形成するようにしたことを特徴とする請求項1記載のVGSタイプターボチャージャにおけるタービンフレーム。
  3. 前記保持部材は、ほぼ一定の板厚の金属素材からファインブランキング加工によって全体形状の打ち抜きが行われるものであり、またこの加工に併せて前記半抜き加工が行われ、保持部材の軸受部を非貫通状態に形成するようにしたことを特徴とする請求項2記載のVGSタイプターボチャージャにおけるタービンフレーム。
  4. 排気タービンの外周位置に、翼部の両側に軸部を具えた両軸タイプの可変翼をタービンフレームによって複数、回動自在に設け、
    エンジンから排出された比較的少ない排気ガスを、この可変翼によって適宜絞り込み、排気ガスの速度を増幅させ、排気ガスのエネルギで排気タービンを回し、排気タービンに直結されたコンプレッサで自然吸気以上の空気をエンジンに送り込み、低速回転時であってもエンジンが高出力を発揮できるようにしたVGSタイプターボチャージャの排気ガイドアッセンブリにおいて、
    前記請求項1、2または3記載のタービンフレームを組み込んで成ることを特徴とするVGSタイプターボチャージャにおける排気ガイドアッセンブリ。
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