JP2008303253A - シリコーン粘着剤組成物、それを用いたスクリーン印刷物、同組成物の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】液晶パネルのガラス基板に光学フィルムを貼り付ける用途などに用いられる粘着剤として、シリコーン系化合物を粘着剤としたうえで、耐熱性に優れ、かつスクリーン印刷適性に優れた、シリコーン粘着剤組成物を提供する。
【解決手段】シリコーン粘着剤組成物であって、シリコーン粘着剤が沸点150℃以上の溶剤で溶解されたものである。シリコーン粘着剤は、付加反応型ジメチルポリシロキサン系シリコーン粘着剤であることが好適である。同シリコーン粘着剤組成物は、不揮発分濃度が10〜80質量%であり、20℃における溶液粘度が1,000〜100,000mPa・sであることが好適である。
【選択図】なし
【解決手段】シリコーン粘着剤組成物であって、シリコーン粘着剤が沸点150℃以上の溶剤で溶解されたものである。シリコーン粘着剤は、付加反応型ジメチルポリシロキサン系シリコーン粘着剤であることが好適である。同シリコーン粘着剤組成物は、不揮発分濃度が10〜80質量%であり、20℃における溶液粘度が1,000〜100,000mPa・sであることが好適である。
【選択図】なし
Description
本発明は、シリコーン粘着剤組成物、それを用いたスクリーン印刷物、同組成物の製造方法に関する。
粘着剤は、これを用いた粘着テープに代表されるように、幅広く用いられている。特に、最近では、液晶TV、携帯電話、カーナビゲーション、タッチパネル等における表示パネルを固定する用途に、幅広く用いられている。
特許文献1には、光学フィルムを液晶パネルのガラス基板に貼着するための粘着剤組成物として、アルキル(メタ)アクリレートのモノマーユニットを主骨格とするアクリル系ポリマーと、多官能性化合物とを含有し、前記アクリル系ポリマーが、多官能性化合物の反応基との反応性を有する官能基を持つモノマーユニットを含有したものが記載されている。しかし、アクリル系粘着剤は、取り扱い性は良いものの、耐熱性が十分でないという難点を有する。
特開2002−167564号公報
本発明は、液晶パネルのガラス基板に光学フィルムを貼り付ける用途などに用いられる粘着剤として、シリコーン系化合物を粘着剤としたうえで、耐熱性に優れ、かつスクリーン印刷適性に優れた、シリコーン粘着剤組成物を提供することを目的とする。
本発明者らは、このような課題を解決するために鋭意研究を重ねた結果、特定の溶剤に溶解したシリコーン化合物によって耐熱性に優れたシリコーン粘着剤組成物が得られ、このシリコーン粘着剤組成物はスクリーン印刷性に優れていることを見出し、本発明に到達した。
すなわち、本発明の要旨は次のとおりである。
すなわち、本発明の要旨は次のとおりである。
(1)シリコーン粘着剤が沸点150℃以上の溶剤で溶解されたものであることを特徴とするシリコーン粘着剤組成物。
(2)シリコーン粘着剤が付加型ジメチルポリシロキサン系シリコーン粘着剤であることを特徴とする(1)のシリコーン粘着剤組成物。
(3)不揮発分濃度が10〜80質量%であり、20℃における溶液粘度が1,000〜100,000mPa・sであることを特徴とする(1)または(2)のシリコーン粘着剤組成物。
(4)上記(1)から(3)までのいずれかの粘着剤組成物を用いたものであることを特徴とするスクリーン印刷物。
(5)沸点150℃未満の第1の溶剤で溶解されたシリコーン粘着剤における前記第1の溶剤を、沸点150℃以上の第2の溶剤に置換することを特徴とするシリコーン粘着剤組成物の製造方法。
本発明によれば、シリコーン粘着剤が沸点150℃以上の溶剤で溶解されたものであるように調製することにより、耐熱性に優れ、かつスクリーン印刷適正に優れた、シリコーン粘着剤組成物を提供することができる。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明のシリコーン粘着剤組成物はシリコーン粘着剤が沸点150℃以上の溶剤で溶解されたものであるが、ここにいうシリコーン粘着剤としては、ジメチルポリシロキサンをガム成分とし、白金系触媒にて硬化して得られるジメチルポリシロキサン系シリコーン粘着剤を、好適に用いることができる。シリコーン粘着剤は、耐熱性の高いシリコーン樹脂骨格をもつものであり、低温短時間で架橋する付加反応型、有機過酸化物を用いて架橋する過酸化物硬化型があるが、耐熱性の点から付加反応型が好ましい。このような付加反応型シリコーン粘着剤としては、例えば、東レ・ダウコーニング社製の付加反応型ジメチルポリシロキサン系シリコーン粘着剤(商品名「SD4580」)や、モメンティブ・パフォーマンス・マテリアル・ジャバン社製のメチル系付加反応型シリコーン粘着剤(商品名「TSR1512」「TSR1516」)などを挙げることができる。過酸化物硬化型であっても、所定の耐熱性能を有すれば使用可能であり、例えば、東レ・ダウコーニング社製の過酸化物硬化型シリコーン粘着剤(商品名「SH4280」)を用いると、上述した従来のアクリル系粘着剤よりも優れた耐熱性を発揮することができる。
本発明のシリコーン粘着剤組成物はシリコーン粘着剤が沸点150℃以上の溶剤で溶解されたものであるが、ここにいうシリコーン粘着剤としては、ジメチルポリシロキサンをガム成分とし、白金系触媒にて硬化して得られるジメチルポリシロキサン系シリコーン粘着剤を、好適に用いることができる。シリコーン粘着剤は、耐熱性の高いシリコーン樹脂骨格をもつものであり、低温短時間で架橋する付加反応型、有機過酸化物を用いて架橋する過酸化物硬化型があるが、耐熱性の点から付加反応型が好ましい。このような付加反応型シリコーン粘着剤としては、例えば、東レ・ダウコーニング社製の付加反応型ジメチルポリシロキサン系シリコーン粘着剤(商品名「SD4580」)や、モメンティブ・パフォーマンス・マテリアル・ジャバン社製のメチル系付加反応型シリコーン粘着剤(商品名「TSR1512」「TSR1516」)などを挙げることができる。過酸化物硬化型であっても、所定の耐熱性能を有すれば使用可能であり、例えば、東レ・ダウコーニング社製の過酸化物硬化型シリコーン粘着剤(商品名「SH4280」)を用いると、上述した従来のアクリル系粘着剤よりも優れた耐熱性を発揮することができる。
公知のシリコーン粘着剤は、ベンゼン、トルエン、キシレン、メチルエチルケトン、アセトン、ガソリン、四塩化炭素、酢酸エチル、酢酸n−ブチル、セロソルブ、メタノール、エチルアルコール、イソプロパノール、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、ノルマルヘキサン、メチルイソブチルケトン、ノルマルヘプタン、メチレンクロライド、イソオクタン等の、沸点150℃未満の溶剤に溶解されている。
本発明においては、スクリーン印刷塗工性の点から、シリコーン粘着剤が、これまでにない沸点150℃以上の溶剤に溶解されたものとする。すなわち本発明のシリコーン粘着剤組成物で用いる溶剤は、沸点が150℃以上であることが必要である。
この条件を満たす限り、スクリーン印刷物の大きさや作業性などに応じて、2種以上の溶剤を混ぜ合わせて使用しても良い。また、少量であれば、スクリーン印刷性に影響しない範囲で、沸点150℃未満の溶剤を含んでいても問題ない。
沸点150℃以上の溶剤としては、エステル類、エーテル類、ケトン類、アルコール類、炭化水素類等のいずれも使用可能である。例えば、イソパラフィン、石油炭化水素、シクロヘキサノン、イソホロン、酢酸カルビトール、ブチレングリコール、エチレングリコール、トリエチレングリコール、2−エチルヘキサノール、tert−ブチロセロソルブ、ブチロセロソルブ、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジアセトンアルコール、ジプロピレングリオールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、N,N−ジメチルホルムアミド等を用いることができる。
これらの溶剤は市販品を用いることができ、例えばイソパラフィンとしては、出光興産社の商品名「IPソルベント1620(沸点166〜202℃)」、「IPソルベント2028(沸点213〜262℃)」、「IPソルベント2865(沸点277〜353℃)」、「IPクリーンLX(沸点172〜190℃)」、「IPクリーンHX(沸点222〜261℃)」や、エクソンモービル化学社の商品名「アイパーG(沸点156〜175℃)」、「アイパーH(沸点176〜192℃)」、「アイパーL(沸点188〜210℃)」、「アイパーM(沸点204〜254℃)」などを用いることができる。石油炭化水素としては、丸善石油社の商品名「スワゾール1500(沸点183〜207℃)」、「スワゾール1800(沸点176〜247℃)」などを用いることができる。
シリコーン粘着剤が沸点150℃以上の溶剤で溶解されたシリコーン粘着剤組成物は、次のようにして得ることができる。すなわち、例えば、シリコーン粘着剤が沸点150℃未満の溶剤で溶解された市販の粘着剤を用い、この粘着剤から溶剤を留出させたうえで、新たに沸点150℃以上の溶剤で溶解させることで、すなわち溶媒の置換を行うことで、簡便に本発明のシリコーン粘着剤組成物を得ることができる。
本発明のシリコーン粘着剤組成物は、JIS K6833に準じて測定した不揮発分濃度が10〜80質量%であることが好ましい。より好ましくは30〜60質量%である。不揮発分濃度が10質量%未満であると、目減り量が多く、均一な膜厚になりにくい。反対に不揮発分濃度が80質量%を超えると、粘度が高くなりすぎて、塗工できにくくなる。
本発明のシリコーン粘着剤組成物は、JIS K6833に準じて測定した20℃における溶液粘度が1,000〜100,000mPa・sであることが好ましい。より好ましくは3,000〜20,000mPa・sである。溶液粘度が1,000mPa・s未満であると、液ダレを起こしやすくなる。反対に溶液粘度が100,000mPa・sを超えると、塗工しづらくなり、むらができやすくなる。
本発明のシリコーン粘着剤組成物は、耐熱性を有し、したがってスクリーン印刷による塗布に適したものである。そのためのスクリーン印刷の方法としては、粘着剤を転写したい部分のみ穴が開口した印刷版(スクリーン刷版)を使用し、粘着剤を載せ、スキージを移動させて基板に転写させる、一般的な方法を用いることができる。
なお、本発明のシリコーン粘着剤組成物は、スクリーン印刷以外の、例えばディスペンサーを用いた手法やその他の手法によっても、塗布を行うことができる。
以下、本発明の実施例、参考例、比較例について説明する。なお、スクリーン印刷性、耐熱性は、以下の基準により評価した。
(1)スクリーン印刷性
厚さ100μm、縦×横=400mm×600mmの、タッチパネルを構成するための透明導電性PETフィルムを用い、これに、厚さ1mm、幅2mm、300mm×500mmのメッシュのスクリーン刷版を載せて、シリコーン粘着剤組成物を粘着剤として塗工した。
厚さ100μm、縦×横=400mm×600mmの、タッチパネルを構成するための透明導電性PETフィルムを用い、これに、厚さ1mm、幅2mm、300mm×500mmのメッシュのスクリーン刷版を載せて、シリコーン粘着剤組成物を粘着剤として塗工した。
そのときに、塗工しやすく、斑がなく、版離れが良く、溶液粘度が安定しているものを、スクリーン印刷性が良好であるとして「○」と評価した。これに対し、上記の条件を1つでも満たさないものを、スクリーン印刷性が不良であるとして「×」と評価した。
(2)耐熱性(実施例1〜5、参考例1〜2、比較例1)
上記(1)において塗工した後のPETフィルムを100℃で10分間乾燥したうえ、塗工された粘着剤の粘着作用によってガラス基板上に貼り付けた。さらに、そのガラス基板を80℃96%RHの条件下に放置し、240時間後に観察した。
上記(1)において塗工した後のPETフィルムを100℃で10分間乾燥したうえ、塗工された粘着剤の粘着作用によってガラス基板上に貼り付けた。さらに、そのガラス基板を80℃96%RHの条件下に放置し、240時間後に観察した。
そのときに、ガラス基板からのフィルムの剥がれ、ズレ等が観察されなかった粘着剤を、耐熱性が良好であるとして「○」と評価した。
反対にガラス基板からのフィルムの剥がれ、ズレ等が観察された粘着剤は、耐熱性が不良であるとして「×」と評価した。
反対にガラス基板からのフィルムの剥がれ、ズレ等が観察された粘着剤は、耐熱性が不良であるとして「×」と評価した。
(実施例1)
東レ・ダウコーニング社製の、不揮発分濃度60質量%、溶液粘度25,000mPa・sの二液硬化型シリコーン粘着剤を用い、かつトルエン/キシレン=1/1(質量比)で沸点が35℃以上の溶剤を用いた付加反応型シリコーン粘着剤(商品名「SD4580」)を、攪拌翼付きの3つ口の丸型フラスコに1kg採り、攪拌しながら、シリコーンオイルバスを用いて140℃で2時間加熱した。これによって留出した溶剤量は300gであった。次に、出光興産社製の、沸点173℃のイソパラフィン系炭化水素(商品名「IPクリーンLX」)を400g加え、降温し、30分間攪拌した。これにより、不揮発分濃度52質量%、溶液粘度14,600mPa・sの、主剤Aを得た。そして、得られた主剤Aを100g用い、これに、東レ・ダウコーニング社製の硬化剤(商品名「SRX212」)0.9gを加えてハンドミキサーで混合した。
東レ・ダウコーニング社製の、不揮発分濃度60質量%、溶液粘度25,000mPa・sの二液硬化型シリコーン粘着剤を用い、かつトルエン/キシレン=1/1(質量比)で沸点が35℃以上の溶剤を用いた付加反応型シリコーン粘着剤(商品名「SD4580」)を、攪拌翼付きの3つ口の丸型フラスコに1kg採り、攪拌しながら、シリコーンオイルバスを用いて140℃で2時間加熱した。これによって留出した溶剤量は300gであった。次に、出光興産社製の、沸点173℃のイソパラフィン系炭化水素(商品名「IPクリーンLX」)を400g加え、降温し、30分間攪拌した。これにより、不揮発分濃度52質量%、溶液粘度14,600mPa・sの、主剤Aを得た。そして、得られた主剤Aを100g用い、これに、東レ・ダウコーニング社製の硬化剤(商品名「SRX212」)0.9gを加えてハンドミキサーで混合した。
このようにして得られた混合物を粘着剤として、スクリーン印刷性と耐熱性を評価した。主剤の組成、その物性、粘着剤の組成、その物性の評価結果を、表1に示す。
(実施例2〜5、参考例1〜2、比較例1)
表1に示す組成で、実施例1と同様にして主剤B〜Hを調整し、その物性を調べ、また主剤Hを除く主剤B〜Gを用いて得られる粘着剤の物性を調べた。その結果を表1に示す。
表1に示す組成で、実施例1と同様にして主剤B〜Hを調整し、その物性を調べ、また主剤Hを除く主剤B〜Gを用いて得られる粘着剤の物性を調べた。その結果を表1に示す。
なお、実施例5、参考例1、参考例2においては、実施例1の粘着剤に代えて、東レ・ダウコーニング社製の、不揮発分濃度60質量%、溶液粘度11,000mPa・sの二液硬化型シリコーン粘着剤を用い、かつトルエン/キシレン=1/1(質量比)で沸点が35℃以上の溶剤を用いた付加反応型シリコーン粘着剤(商品名「SD4584」)を使用した。沸点が150℃以上の溶剤としては、表1に記載の商品名のものを用いた。その沸点は、それぞれ上述の通りであった。
また比較例1においては、実施例1の粘着剤に代えて、三洋化成工業社製の、不揮発分濃度38質量%の一液型アクリル系粘着剤を使用した。沸点が150℃以上の溶剤としては、表1に記載のように、ダウケミカル社製のブチレングリコール類(商品名「ソルフィット」、沸点174℃)を用いた。
表1に示すように、実施例1〜5のシリコーン粘着剤組成物は、いずれも、スクリーン印刷性、耐熱性ともに良好であった。
これに対し、参考例1のものは、主剤Fの調整時において、シリコーン粘着剤の使用量に比べ沸点が150℃以上の溶剤の使用量が多過ぎたため、得られた主剤Fの不揮発分濃度および特に溶液粘度が低過ぎ、このため液だれを起こし、スクリーン印刷を行うことができなかった。
参考例2のものは、主剤Gの調整時において、シリコーン粘着剤の使用量に比べ沸点が150℃以上の溶剤の使用量が少な過ぎたため、得られた主剤Fの不揮発分濃度および特に溶液粘度が高過ぎ、スクリーン印刷を行うことができなかった。
比較例1のものは、本発明のシリコーン系粘着剤ではなく、従来公知のアクリル系粘着剤を用いたものであったため、スクリーン印刷性は良好であったが、耐熱性が不良であった。
(実施例6)
スクリーン印刷による塗工を行わずに、ディスペンサーを用いた塗工を行った。すなわち、主剤Aと硬化剤SRX212とを、実施例1と同比率で混ざるように、2液混合タイプのディスペンサー装置(日本省力技術研究所社製、型番:ID−200N)を用いて混合した。
スクリーン印刷による塗工を行わずに、ディスペンサーを用いた塗工を行った。すなわち、主剤Aと硬化剤SRX212とを、実施例1と同比率で混ざるように、2液混合タイプのディスペンサー装置(日本省力技術研究所社製、型番:ID−200N)を用いて混合した。
得られた混合物すなわち粘着剤を、このディスペンサー装置から、実施例1〜5などの場合と同様に、厚さ100μm、縦×横=400mm×600mmの、タッチパネルを構成するための透明導電性PETフィルム上に、厚さ1mm、幅2mm、300mm×500mmで塗工した。そして、塗工後のPETフィルムを100℃で10分間乾燥したうえで、塗工された粘着剤の粘着作用によってガラス基板上に貼り付けた。さらに、そのガラス基板を80℃96%RHの条件下に放置し、240時間後に観察した。そうしたところ、剥がれ、ズレ等は観察されず、良好な耐熱性を示した。
比較例4
シリコーン粘着剤が沸点150℃未満の溶剤で溶解された市販の粘着剤組成物をそのまま用いた。すなわち、実施例1で用いたものと同じ付加反応型シリコーン粘着剤(東レ・ダウコーニング社製、商品名「SD4580」)100gに、同社製の硬化剤(商品名「SRX212」)0.9gをハンドミキサーで混合した。そして、得られた混合物を用いて、実施例1と同様にスクリーン印刷による塗布を試みた。しかし、この混合物は、不揮発分濃度が60質量%であり、20℃における溶液粘度は25,000mPa・sであったが、溶剤の沸点が低く、糸切れ性が悪く、塗布の際にスクリーン刷版が透明導電性PETフィルムに粘着してしまい、作業性も悪く、このため所望のスクリーン印刷物を得ることができなかった。耐熱性の評価も、行うことができなかった。
シリコーン粘着剤が沸点150℃未満の溶剤で溶解された市販の粘着剤組成物をそのまま用いた。すなわち、実施例1で用いたものと同じ付加反応型シリコーン粘着剤(東レ・ダウコーニング社製、商品名「SD4580」)100gに、同社製の硬化剤(商品名「SRX212」)0.9gをハンドミキサーで混合した。そして、得られた混合物を用いて、実施例1と同様にスクリーン印刷による塗布を試みた。しかし、この混合物は、不揮発分濃度が60質量%であり、20℃における溶液粘度は25,000mPa・sであったが、溶剤の沸点が低く、糸切れ性が悪く、塗布の際にスクリーン刷版が透明導電性PETフィルムに粘着してしまい、作業性も悪く、このため所望のスクリーン印刷物を得ることができなかった。耐熱性の評価も、行うことができなかった。
Claims (5)
- シリコーン粘着剤が沸点150℃以上の溶剤で溶解されたものであることを特徴とするシリコーン粘着剤組成物。
- シリコーン粘着剤が付加反応型ジメチルポリシロキサン系シリコーン粘着剤であることを特徴とする請求項1記載のシリコーン粘着剤組成物。
- 不揮発分濃度が10〜80質量%であり、20℃における溶液粘度が1,000〜100,000mPa・sであることを特徴とする請求項1または2記載のシリコーン粘着剤組成物。
- 請求項1から3までのいずれか1項に記載の粘着剤組成物を用いたものであることを特徴とするスクリーン印刷物。
- 沸点150℃未満の第1の溶剤で溶解されたシリコーン粘着剤における前記第1の溶剤を、沸点150℃以上の第2の溶剤に置換することを特徴とするシリコーン粘着剤組成物の製造方法。
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