JP2008302538A - 遮光部材、ラインヘッドおよびそれを用いた画像形成装置 - Google Patents

遮光部材、ラインヘッドおよびそれを用いた画像形成装置 Download PDF

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Abstract

【課題】迷光の発生の少ない遮光部材、それを用いたゴーストの発生が抑えられたラインヘッドおよびそれを用いた画質の低下の少ない画像形成装置を提供すること。
【解決手段】連通した導光孔4410のヘッド基板450側に外枠部材442が設けられているので、外枠部材442が設けられているところは導光孔4410が存在しない。導光孔4410に入射した光の一部は、遮光部材440の各導光孔4410の内面で反射し、連通した導光孔4410を通過する。一方、外枠部材442が設けられているところでは、遮光板441間に光が入射し、光は遮光板441によって入射方向に反射される。また、外枠部材442を挟んだ遮光板441の互いに対向する面の間で光は複数の反射を繰り返し減衰する。したがって、反射によって遮光部材440を通過する迷光の少ない遮光部材440を得ることができる。
【選択図】図9

Description

本発明は、ラインヘッドに用いる遮光部材、潜像担持体の被走査面に対して光を走査するラインヘッドおよび画像形成装置に関する。
潜像担持体である感光体の被走査面に対して光を走査して潜像を形成するラインヘッドは、画像形成装置である電子写真式プリンタの光源として使用されている。ラインヘッドである光プリンタヘッドとしては、例えば特許文献1に記載のように、発光素子である発光ダイオード素子(以下LED:Light Emitting Diode)を複数個配列して構成される発光素子グループ(同特許文献1における「LEDアレイ」)を用いたものが提案されている。
特許文献1に記載のラインヘッドでは、複数の発光素子グループを並べて配置するとともに、複数の発光素子グループに対して、一対一で複数の結像レンズを対向配置している。さらに、LEDアレイ間に遮光部材である遮光板を配することで、LEDアレイからの光が、隣接するLEDアレイあるいは外部に漏れ出て潜像ににじみ等が発生する現象、いわゆるクロストークを低減させる構成が知られている。
特開平6−270468号公報(4頁、段落番号[0026]、図1および図2)
発光素子から射出された光は、発光素子グループに対向する結像レンズにより結像し、被走査面に発光素子に対応したスポットが形成される。ここで、例えば結像レンズの光学倍率が0.5倍の場合、発光素子から結像レンズに直接向かう光の量は、発光素子から射出される光の量の2.5%程度である。残りの光はクロストークおよび迷光の原因となる。
発光素子と結像レンズとの間に配置された遮光部材によってクロストークは低減できる。しかし、遮光部材自体によって反射された光は、結像レンズに色々な入射角度で入射し、本来スポットが形成される位置とは大きく外れた位置に向かう。迷光であるこれらの反射された光によって、本来形成されるスポットの領域外にいわゆるゴーストが発生する。ゴーストによって感光体に形成される潜像が不鮮明になり、画像形成装置によって得られる画像の画質も低下する。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態または適用例として実現することが可能である。
[適用例1]
複数の遮光板と、外枠部材と、前記遮光板の厚さ方向に形成された複数の導光孔とを備え、前記遮光板と前記外枠部材とは、前記導光孔が連通するように重ねられ、前記外枠部材の1つまたは複数は、連通した前記導光孔の開口部のどちらか一方側に設けられていることを特徴とする遮光部材。
この適用例によれば、少なくとも連通した導光孔の開口部のどちらか一方側に外枠部材が設けられ、あるいは遮光板間に外枠部材が設けられているので、外枠部材が設けられているところは導光孔が存在しない。導光孔に入射した光の一部は、遮光部材の各導光孔の内面で反射し、連通した導光孔を通過する。一方、外枠部材が設けられているところでは、遮光板間に光が入射し、光は遮光板によって入射方向に反射される。また、外枠部材を挟んだ遮光板の互いに対向する面の間で光は複数の反射を繰り返し減衰する。したがって、反射によって遮光部材を通過する迷光の少ない遮光部材が得られる。
[適用例2]
上記遮光部材であって、隣り合う前記遮光板の厚さが、同じ厚さまたは連通した前記導光孔の開口部のどちらか一方側に設けられた前記外枠部材側の前記遮光板の厚さが薄いことを特徴とする遮光部材。
ここで、製造工程において生じる誤差、公差によって遮光板の厚さが異なる場合であっても同じ厚さの範囲である。以下、厚さに関して同様である。
この適用例では、連通した導光孔の開口部の一方側に設けられた外枠部材に近づくほど遮光板の厚さが薄くなっているので、遮光板の厚さ方向に形成された導光孔の内面の面積が小さくなる。したがって、連通した導光孔の開口部の一方側に設けられた外枠部材側から入射した光の導光孔の内面での反射がより抑えられ、より遮光部材を通過する迷光の少ない遮光部材が得られる。
[適用例3]
上記遮光部材であって、隣り合う前記外枠部材の厚さが、同じ厚さまたは連通した前記導光孔の開口部のどちらか一方側に設けられた前記外枠部材側の前記外枠部材の厚さが厚いことを特徴とする遮光部材。
この適用例では、連通した導光孔の開口部の一方側に設けられた外枠部材に近づくほど外枠部材の厚さが厚くなっているので、遮光板間の距離が長くなる。したがって、遮光板間に入射する光の量が増え、連通した導光孔の一方側に設けられた外枠部材側から入射した光の導光孔の内面での反射がより抑えられ、より遮光部材を通過する迷光の少ない遮光部材が得られる。
[適用例4]
上記遮光部材であって、最も小さい前記導光孔から、連通した前記導光孔の開口部のどちらか一方側に設けられた前記外枠部材までの前記導光孔のうち、隣り合う前記導光孔の大きさが、同じ大きさまたは連通した前記導光孔の開口部のどちらか一方側に設けられた前記外枠部材側の前記導光孔の大きさが大きいことを特徴とする遮光部材。
ここで、製造工程において生じる誤差、公差によって導光孔の大きさが異なる場合であっても同じ大きさの範囲である。
この適用例では、連通した導光孔の開口部の一方側に設けられた外枠部材側から入射する光を最も小さい導光孔までに多く取り入れるとともに、入射した光の反射をより抑えた遮光部材が得られる。
[適用例5]
上記遮光部材であって、前記外枠部材の厚さは、前記遮光板の厚さの5〜30倍であることを特徴とする遮光部材。
この適用例では、外枠部材の厚さが遮光板の厚さより5〜30倍厚いので、遮光板間に入射する光が遮光板の厚さ方向に形成した導光孔の内面で反射される光より多くなり、より遮光部材を通過する迷光の少ない遮光部材が得られる。
[適用例6]
基板と、発光素子を複数個有するとともに、前記基板に離散的に並べて配置された複数の発光素子グループと、前記発光素子グループに対して一対一で対向して配置されるとともに、それぞれが対向する前記発光素子グループに属する複数の前記発光素子から射出される光を被走査面に結像する複数の結像レンズと、前記基板と前記結像レンズとの間に遮光部材とを有し、前記遮光部材は、複数の遮光板と、外枠部材と、前記遮光板の厚さ方向に形成された複数の導光孔とを備え、前記遮光板と前記導光孔とは、前記導光孔が前記発光素子グループと対向する前記結像レンズとの間で連通するように重ねられ、前記外枠部材のうち1つまたは複数は、前記基板と前記基板に対向する前記遮光板との間に設けられていることを特徴とするラインヘッド。
この適用例によれば、少なくとも連通した導光孔の開口部のどちらか一方側に外枠部材が設けられ、あるいは遮光板間に外枠部材が設けられているので、外枠部材が設けられているところは導光孔が存在しない。基板に配置された発光素子グループから射出された光の一部は、遮光部材の各導光孔の内面で反射し、連通した導光孔を通過する。一方、外枠部材が設けられているところでは、遮光板間に光が入射し、光は遮光板によって入射方向に反射される。また、外枠部材を挟んだ遮光板の互いに対向する面の間で光は複数の反射を繰り返し減衰する。したがって、反射によって遮光部材を通過する迷光の少ない、ゴーストの発生が抑えられたラインヘッドが得られる。
[適用例7]
上記ラインヘッドであって、隣り合う前記遮光板の厚さが、同じ厚さまたは前記基板側の前記遮光板の厚さが薄いことを特徴とするラインヘッド。
この適用例では、前述の効果を有する遮光部材を備えているので、前述の効果をより達成できるラインヘッドが得られる。
[適用例8]
上記ラインヘッドであって、隣り合う前記外枠部材の厚さが、同じ厚さまたは前記基板側の前記外枠部材の厚さが厚いことを特徴とするラインヘッド。
この適用例では、前述の効果を有する遮光部材を備えているので、前述の効果をより達成できるラインヘッドが得られる。
[適用例9]
上記ラインヘッドであって、最も小さい前記導光孔から、前記基板までの前記導光孔のうち、隣り合う前記導光孔の大きさが、同じ大きさまたは前記基板側の前記導光孔の大きさが大きいことを特徴とするラインヘッド。
この適用例では、前述の効果を有する遮光部材を備えているので、前述の効果をより達成できるラインヘッドが得られる。
[適用例10]
上記ラインヘッドであって、前記外枠部材の厚さは、前記遮光板の厚さの5〜30倍であることを特徴とするラインヘッド。
この適用例では、前述の効果を有する遮光部材を備えているので、前述の効果をより達成できるラインヘッドが得られる。
[適用例11]
その表面が副走査方向に搬送される潜像担持体と、前記潜像担持体の表面を被走査面として該潜像担持体表面にスポットを形成する上述のラインヘッドと同一構成を有する露光手段とを備えていることを特徴とする画像形成装置。
この適用例によれば、画像形成装置が前述の効果を達成できる露光手段としてのラインヘッドを有しているので、被走査面である潜像担持体表面にゴーストの発生が抑えられたスポットが形成される。したがって、潜像が鮮明になり、画質の低下の少ない画像形成装置が得られる。
以下、実施形態を図面に基づいて説明する。
(第1実施形態)
図1は、本実施形態にかかる画像形成装置1を模式的にかつ部分的に示す図である。画像形成装置1は、トナー粒子を液体キャリアに分散させた液体現像剤を用いて画像を形成する装置である。なお、回転する部材については、回転方向を実線矢印で示した。
図1において、画像形成装置1は、中間転写媒体である無端状の中間転写ベルト10と、中間転写ベルト10を張架する駆動ローラ11および従動ローラ12と、2次転写装置14と、中間転写ベルトクリーニング装置15と、1次転写ユニットとを備えている。
中間転写ベルト10の駆動ローラ11側には2次転写装置14が設けられ、また中間転写ベルト10の従動ローラ12側には中間転写ベルトクリーニング装置15が設けられている。
1次転写ユニットは、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)およびブラック(K)のそれぞれの色に対応した、1次転写ユニット50Y、1次転写ユニット50M、1次転写ユニット50Cおよび1次転写ユニット50Kからなる。以下、各色に対応する装置、部材等についても、装置、部材等の符号にそれぞれ各色を表すY,M,C,Kを付して表記する。
なお、図示しないが、画像形成装置1は2次転写を行う従来の一般的な画像形成装置と同様に、2次転写装置14より転写材の搬送方向上流側に、例えば紙等の転写材を収納する転写材収納装置と、この転写材収納装置からの転写材を2次転写装置14へ搬送供給するローラ対とを備えている。図1において、転写材の搬送方向は、破線矢印で示した。また、この画像形成装置1は、2次転写装置14より転写材の搬送方向下流側に定着装置および排紙トレイを備えている。
図1において、中間転写ベルト10は、互いに離間して配設された一対の駆動ローラ11および従動ローラ12に張架されて、反時計回りに回転可能に設けられている。この中間転写ベルト10は、紙等の転写材への2次転写の転写効率を向上させるうえで弾性中間転写ベルトにすることが好ましい。
また、画像形成装置1では、各1次転写ユニット50Y,50M,50C,50Kは、中間転写ベルト10の回転方向上流側から色Y,M,C,Kの順に配設されているが、色Y,M,C,Kの配置順は任意に設定することができる。なお、中間転写ベルト10は中間転写ドラムで構成することもできる。
2次転写装置14は、2次転写ローラ43を備えている。この2次転写ローラ43は、駆動ローラ11に掛けられた中間転写ベルト10に紙等の転写材を当接させて、中間転写ベルト10上の各色のトナー像が合わせられたカラーのトナー像を転写材に転写するものである。その場合、駆動ローラ11は2次転写時のバックアップローラとしても機能する。
また、2次転写装置14は、2次転写ローラクリーナ46と2次転写ローラクリーナ回収液貯留容器47とを備えている。2次転写ローラクリーナ46は、ゴム等の弾性体からなる。そして、この2次転写ローラクリーナ46は2次転写ローラ43に当接されて2次転写後に2次転写ローラ43の表面に残留する液体現像剤を掻き落として除去する。また、2次転写ローラクリーナ回収液貯留容器47は、2次転写ローラクリーナ46によって2次転写ローラ43から掻き落とされた液体現像剤を回収して貯留する。
中間転写ベルトクリーニング装置15は、中間転写ベルトクリーナ44と中間転写ベルトクリーナ回収液貯留容器45とを備えている。中間転写ベルトクリーナ44は中間転写ベルト10に当接されて2次転写後に中間転写ベルト10の表面に残留する液体現像剤を掻き落として除去するものである。その場合、従動ローラ12は中間転写ベルトクリーニング時のバックアップローラとしても機能する。この中間転写ベルトクリーナ44はゴム等の弾性体からなっている。また、中間転写ベルトクリーナ回収液貯留容器45は、中間転写ベルトクリーナ44が中間転写ベルト10から掻き落とした液体現像剤を回収して貯留するものである。
各1次転写ユニット50Y,50M,50C,50Kは、それぞれに対応した現像装置5Y,5M,5C,5Kと、1次転写装置7Y,7M,7C,7Kと、直列に配置された潜像担持体である感光体2Y,2M,2C,2Kとを備えている。
また、各1次転写装置7Y,7M,7C,7Kより中間転写ベルト10の回転方向下流側の各1次転写装置7Y,7M,7C,7Kの近傍には、それぞれ、中間転写ベルトスクイーズ装置13Y,13M,13C,13Kが配設されている。
各感光体2Y,2M,2C,2Kは、図1に示す例ではいずれも、感光体ドラムから構成されている。そして、これらの感光体2Y,2M,2C,2Kは、いずれも作動時に図1に実線矢印で示すように時計回りに回転する。なお、各感光体2Y,2M,2C,2Kは、無端ベルト状に構成してもよい。
各1次転写装置7Y,7M,7C,7Kは、それぞれ、中間転写ベルト10を各感光体2Y,2M,2C,2Kに当接させる1次転写用のバックアップローラ37Y,37M,37C,37Kを備えている。
以下に、1次転写ユニット50Y,50M,50C,50Kについて、1次転写ユニット50Yを例に詳しく説明する。1次転写ユニット50M,50C,50Kの構成要素は、色M,C,Kにかかるものが異なるだけで構造および配置は、1次転写ユニット50Yと同様である。
図2に、1次転写ユニット50Yの概略拡大図を示した。
感光体2Yの周囲には、回転方向上流側から順に、帯電部材3Y、露光手段としてのラインヘッド4Y、現像装置5Y、感光体スクイーズ装置6Y、1次転写装置7Y、および除電装置8Yが配設されている。
帯電部材3Yは、例えば帯電ローラからなる。帯電部材3Yには、図示しない電源装置から液体現像剤の帯電極性と同極性のバイアスが印加される。そして、帯電部材3Yは、感光体2Yを帯電するようになっている。
ラインヘッド4Yは、例えば有機EL素子、LEDを用いた走査光学系等から光を感光体2Yの表面200に照射することによって、帯電された感光体2Y上に静電潜像を形成する。光の照射方向は、ラインヘッド4Yから引き出された実線矢印で示した。ラインヘッド4Yは、感光体2Yから離間配置されている。
なお、走査光学系の走査方向は、紙面に対して垂直な方向を主走査方向XXとし、主走査方向XXに直交し、光が照射される感光体2Yの表面200の接線方向を副走査方向YYとした。
以下に、本実施形態におけるラインヘッド4Yを図に基づいて詳しく説明する。
図3は、本実施形態にかかるラインヘッド4Yの概略斜視図である。また、図4は、ラインヘッド4Yの副走査方向YYの断面図である。
図3において、ラインヘッド4Yは、主走査方向XXに配列された発光素子グループ410を備えている。発光素子グループ410は、複数の発光素子411を備えている。これらの発光素子411から、図2に示したように、帯電部材3Yにより帯電された感光体2Yの被走査面である表面200に対して光が照射され、表面200に静電潜像が形成される。
図3において、ラインヘッド4Yは、主走査方向XXを長手方向とするケース420を備えるとともに、かかるケース420の両端には、位置決めピン421とねじ挿入孔422が設けられている。かかる位置決めピン421を、図示しない感光体カバーに穿設された位置決め孔に嵌め込むことで、ラインヘッド4Yが、図2に示した感光体2Yに対して位置決めされている。感光体カバーは、感光体2Yを覆うとともに感光体2Yに対して位置決めされている。また、ねじ挿入孔422を介して固定ねじを感光体カバーのねじ孔(図示省略)にねじ込んで固定することで、ラインヘッド4Yが感光体2Yに対して位置決め固定されている。
図3および図4において、ケース420は、感光体2Yの表面200に対向する位置に結像レンズが配列されたマイクロレンズアレイ430を保持するとともに、その内部に、マイクロレンズアレイ430に近い順番で、遮光部材440および基板としてのヘッド基板450を備えている。ヘッド基板450は透明なガラス基板である。
ヘッド基板450のうら面452(ヘッド基板450が有する2つの面のうち遮光部材440に対向するおもて面451とは逆側の面)には、複数の発光素子グループ410が設けられている。複数の発光素子グループ410は、ヘッド基板450のうら面452に、図3に示すように、主走査方向XXおよび副走査方向YYに互いに所定間隔だけ離れて2次元的に、離散的に並べて配置されている。ここで、発光素子グループ410は、図3中の円で囲んだ部分に示すように、複数の発光素子411を2次元的に配列することによって構成されている。
本実施形態では、発光素子として有機ELを用いる。つまり、本実施形態では、ヘッド基板450のうら面452に有機ELを発光素子411として配置している。そして、複数の発光素子411のそれぞれから感光体2Yの方向に射出される光は、ヘッド基板450を介して遮光部材440へ向かう。
発光素子はLEDであってもよい。この場合、基板はガラス基板でなくてもよく、LEDは、おもて面451に設けることができる。
図5に、遮光部材440の分解斜視図を示した。
図3、図4および図5において、遮光部材440は、遮光板441と外枠部材442とが積層されることによって形成されている。遮光部材440は、9枚の遮光板441と2枚の外枠部材442とを備えている。
遮光板441には、複数の発光素子グループ410に対して一対一で複数の導光孔4410が形成されている。また、外枠部材442は、略長方形の抜き部4420を備えている。抜き部4420は、遮光板441に設けられた複数の導光孔4410を通過する光を遮らないように形成されている。
遮光板441に設けられた導光孔4410が連通するように、遮光板441と外枠部材442とは積層されている。具体的には、ヘッド基板450に対する垂線と平行な線(図4中の一点差線で示した)を中心軸として導光孔4410が連通するように重ねられている。
図4において、2枚の外枠部材442は、連通した導光孔4410の一方の開口部4412側に設けられている。また、2枚の外枠部材442は、ヘッド基板450との関係では、ヘッド基板450とヘッド基板450に対向する遮光板441との間に重ね合わされて設けられている。
図5において、遮光板441および外枠部材442の位置合わせは、位置合わせ用の孔4400の位置を突起等で合わせ、互いに接着することによりできる。
また、遮光板441および外枠部材442の位置合わせは、位置合わせ用の孔4400によって行うほか、図3および図4に示したケース420に収めることによっても行うことができる。
図3および図4において、発光素子グループ410に属する発光素子411から射出された光は、該発光素子グループ410に一対一で対応する連通した導光孔4410によって、マイクロレンズアレイ430に導かれる。そして、導光孔4410を通過した光は、2点鎖線で示すように、マイクロレンズアレイ430により、感光体2Yの表面200にスポットとして結像されることとなる。
図4に示すように、固定器具460によって、裏蓋470はヘッド基板450を介してケース420に押圧されている。つまり、固定器具460は、裏蓋470をケース420側に押圧する弾性力を有するとともに、かかる弾性力により裏蓋470を押圧することで、ケース420の内部を光密に(つまり、ケース420内部から光が漏れないように、および、ケース420の外部から光が侵入しないように)密閉している。なお、固定器具460は、図3に示すケース420の長手方向に複数箇所設けられている。また、発光素子グループ410は、封止部材480により覆われている。
本実施形態において、例えば遮光板441および外枠部材442の厚みは0.10mm程度である。遮光板441および442への導光孔4410および抜き部4420の形成は、エッチング加工、プレス加工によって行うことができる。これらの導光孔4410間の距離は、0.10〜0.16mmである。よく知られているように、材質が金属で孔間の距離が板厚の1.5倍程度であれば、複数の孔をプレス加工で抜くことができる。
本実施形態では、導光孔4410の径は全て1.00mmとした。
遮光板441および442を形成する材料には、金属、例えばリン青銅のほか、合成樹脂、セラミック等を用いることができる。合成樹脂、セラミックの場合は、成形により形成することができる。
図6は、マイクロレンズアレイ430の概略斜視図である。また、図7は、マイクロレンズアレイ430の主走査方向XXの断面図である。
マイクロレンズアレイ430は、レンズ基板431を有するとともに、レンズ基板431を挟むように一対一で配置された2枚のレンズ432,433により構成されるレンズ対を複数有している。なお、レンズ基板431はガラス基板により、レンズ432,433は樹脂により形成することができる。
図7において、レンズ基板431のおもて面434には複数のレンズ432が配置されるとともに、複数のレンズ432に一対一で対応するように、複数のレンズ433がレンズ基板431のうら面435に配置されている。また、レンズ対を構成する2枚のレンズ432,433は、相互に図中一点差線で示した光軸OAを共通にする。また、これら複数のレンズ対は、図3に示した複数の発光素子グループ410に一対一で配置されている。なお、この明細書では、一対一の対を成すレンズ432,433と、かかるレンズ対によって挟まれたレンズ基板431とから成る光学系を「マイクロレンズML」と称することとする。結像レンズとしてのマイクロレンズMLは、発光素子グループ410の配置に対応して、主走査方向XXおよび副走査方向YYに互いに所定間隔だけ離れて2次元的に配置されている。
図8は、複数の発光素子グループ410の配置を示す図である。
本実施形態では、主走査方向XXに4個の発光素子411を所定間隔ごとに並べて構成される発光素子行L411を、副走査方向YYに2行並べて、1つの発光素子グループ410を構成している。つまり、同図の2点鎖線の円形で示される1つのマイクロレンズMLの外径の位置に対応して8個の発光素子411が、発光素子グループ410を構成している。そして、複数の発光素子グループ410は次のように配置されている。
主走査方向XXに発光素子グループ410を所定個数(2個以上)並べて構成される発光素子グループ行L410(グループ行)が副走査方向YYに3行並ぶように、発光素子グループ410は2次元的に配置されている。また、各発光素子グループ行L410間の発光素子グループ410は、互いに異なる主走査方向位置に配置されている。さらに、主走査方向位置が隣り合う発光素子グループ(例えば、発光素子グループ410C1と発光素子グループ410B1)の副走査方向位置が互いに異なるように、複数の発光素子グループ410は配置されている。
なお、主走査方向位置および副走査方向位置とはそれぞれ注目する位置の主走査方向成分および副走査方向成分を意味する。また、本明細書において「発光素子グループの幾何重心」とは、同一の発光素子グループ410に属する全ての発光素子411の位置の幾何重心を意味する。以後、幾何重心の位置を幾何重心位置E0と表す。
図9には、ヘッド基板450、遮光部材440およびマイクロレンズアレイ430付近の部分拡大断面図を示した。部分拡大断面図中には、発光素子グループ410から射出された光の進む様子を合わせて示した。
図9において、図8に示した発光素子グループ410の配置に対応して、遮光板441に導光孔4410が設けられるとともに、マイクロレンズアレイ430が配置されている。つまり、本実施形態においては、発光素子グループ410の幾何重心位置E0と、導光孔4410の中心軸と、図7に示したマイクロレンズMLの光軸OAとは、略一致するように構成されている。そして、発光素子グループ410から射出された光は、対応する導光孔4410を通過してマイクロレンズアレイ430に入射するとともに、マイクロレンズMLにより、感光体2Yの表面200にスポットとして結像される。
図9において、ヘッド基板450のうら面452に、複数の発光素子グループ410が離散的に並べて配置されている。
遮光部材440は、その一方面がヘッド基板450のおもて面451に対向するとともにその他方面がマイクロレンズアレイ430に対向するように配置されている。
発光素子グループ410から射出された光のうち、発光素子グループ410の幾何重心位置E0から射出され、遮光部材440を通過してマイクロレンズMLに到達する光の光路を実線で、遮光部材440で反射される光の光路等を破線で表した。2点鎖線は、外枠部材442の代わりに遮光板441を続けて積層した場合の導光孔4410の仮想の内面4411を示している。
以下に、遮光部材440を通過する光の光路について説明する。
図9に示すように、発光素子グループ410の幾何重心位置E0から射出された光は、ヘッド基板450のうら面452に入射した後、ヘッド基板450のおもて面451から射出される。そして、ヘッド基板450のおもて面451から射出された光は、導光孔4410を通過し、マイクロレンズアレイ430を透過して、被走査面である感光体2Yの表面200のスポット形成位置I0に到達する。
以下に、遮光部材440のヘッド基板450に近い側で反射される光の光路について詳しく説明する。
積み重ねられた遮光板441とヘッド基板450との間に、外枠部材442を積層した場合の光の光路をB1で示した。この場合、遮光部材440のヘッド基板450に近い側で導光孔4410の内面が存在しないため、光はヘッド基板450に対向する遮光板441の面でヘッド基板450方向に反射され減衰する。
一方、外枠部材442の代わりに遮光板441を積層した場合において、導光孔4410の仮想の内面4411へ入射する光の光路をB2で示した。光は仮想の内面4411へ入射角θ1で入射し反射角θ1で反射される。反射された光は、マイクロレンズMLへ入射角θ2で入射し、マイクロレンズMLを透過した光は、表面200の位置Iθ1に進む。
また、マイクロレンズMLに近い導光孔4410の内面で反射される光の光路をB3で示した。光は導光孔4410の内面へ入射角θ1より大きい入射角θ3で入射し反射角θ3で反射される。反射された光は、マイクロレンズMLへ入射角θ2より小さい入射角θ4で入射し、マイクロレンズMLを透過した光は、位置Iθ1と比較して、表面200の本来のスポット形成位置I0に近い位置Iθ3に進む。
本実施形態の光学系は、発光素子グループ410を図2および図4に示した感光体2Yの表面200に縮小して結像させるいわゆる縮小光学系である。
また、発光素子グループ410の幾何重心位置E0から射出される光は、感光体2Yの表面200と図7に示したマイクロレンズMLの光軸OAとの交点となる結像位置に結像される。これは、上述の通り、本実施形態では、発光素子グループ410の幾何重心位置E0がマイクロレンズMLの光軸OAの上に在ることに起因するものである。
さらに、縮小光学系であるので、感光体2Yの表面200では、幾何重心位置E0から射出される光の結像位置と位置E1から射出される光の結像位置との距離が、発光素子グループ410における幾何重心位置E0と位置E1との距離より短くなる。
本実施形態では、マイクロレンズMLが、「結像レンズ」として機能している。
図10は、ラインヘッド4Yによるスポット形成動作を示す図である。スポットの集まりによって静電潜像が形成される。
以下に、図8、図10を用いて本実施形態におけるラインヘッドによるスポット形成動作を説明する。また、発明の理解を容易にするため、ここでは主走査方向XXに伸びる直線上に複数のスポットを並べて形成する場合について説明する。本実施形態では、感光体2Yの表面200を副走査方向YYに搬送しながら、複数の発光素子411を所定のタイミングで発光させることで、主走査方向XXに伸びる直線上に複数のスポットを並べて形成する。
図8において、本実施形態のラインヘッド4Yでは、副走査方向位置Y1〜Y6の各位置に対応して、副走査方向YYに発光素子行L411が六列配置されている。副走査方向YYの同一の位置にある発光素子行L411は、略同一のタイミングで発光させるとともに、副走査方向YYの異なる位置にある発光素子行L411は、互いに異なるタイミングで発光させる。より具体的には、副走査方向位置Y1〜Y6の順番で、発光素子行L411を発光させる。そして、感光体2Yの表面200を副走査方向YYに搬送しながら、上述の順番で発光素子行L411を発光させることで、表面200の主走査方向XXに伸びる直線上に複数のスポットを並べて形成する。
かかる動作を、図8、図10を用いて説明する。最初に、副走査方向YYに最上流の発光素子グループ410A1,410A2,410A3,…に属する副走査方向位置Y1の発光素子行L411の発光素子411を発光させる。そして、かかる発光動作により射出される複数の光は、上述の反転拡大特性を有する「結像レンズ」であるマイクロレンズMLにより、反転されつつ拡大されて感光体2Yの表面200に結像される。つまり、図10の「1回目」のハッチングパターンの位置にスポットが形成される。
なお、同図において、白抜きの丸印は、未だ形成されておらず今後形成される予定のスポットを表す。また、同図において、符号410C1,410B1,410A1,410C2でラベルされたスポットは、それぞれに付された符号に対応する発光素子グループ410により形成されるスポットであることを示す。
次に、発光素子グループ410A1,410A2,410A3,…に属する副走査方向位置Y2の発光素子行L411の発光素子411を発光させる。そして、かかる発光動作により射出される複数の光は、マイクロレンズMLにより、反転されつつ拡大されて感光体2Yの表面200に結像される。つまり、図10において、「2回目」のハッチングパターンの位置にスポットが形成される。ここで、感光体2Yの表面200の搬送方向が副走査方向YYであるのに対して、副走査方向YYの下流側の発光素子行L411から順番に(つまり、副走査方向位置Y1,Y2の順番に)発光させたのは、マイクロレンズMLが反転特性を有することに対応するためである。
次に、副走査方向YYの上流側から2番目の発光素子グループ410B1,410B2,410B3,…に属する副走査方向位置Y3の発光素子行L411の発光素子411を発光させる。そして、かかる発光動作により射出される複数の光は、マイクロレンズMLより、反転されつつ拡大されて感光体2Yの表面200に結像される。つまり、図10の「3回目」のハッチングパターンの位置にスポットが形成される。
次に、発光素子グループ410B1,410B2,410B3,…に属する副走査方向位置Y4の発光素子行L411の発光素子411を発光させる。そして、かかる発光動作により射出される複数の光は、マイクロレンズMLにより、反転されつつ拡大されて感光体2Yの表面200に結像される。つまり、図10の「4回目」のハッチングパターンの位置にスポットが形成される。
次に、副走査方向YY最下流の発光素子グループ410C1,410C2,410C3,…に属する副走査方向位置Y5の発光素子行L411の発光素子411を発光させる。そして、かかる発光動作により射出される複数の光は、マイクロレンズMLにより、反転されつつ拡大されて感光体2Yの表面200に結像される。つまり、図10の「5回目」のハッチングパターンの位置にスポットが形成される。
そして最後に、発光素子グループ410C1,410C2,410C3,…に属する副走査方向位置Y6の発光素子行L411の発光素子411を発光させる。そして、かかる発光動作により射出される複数の光は、マイクロレンズMLにより、反転されつつ拡大されて感光体2Yの表面200に結像される。つまり、図10の「6回目」のハッチングパターンの位置にスポットが形成される。このように、1〜6回目までの発光動作を実行することで、主走査方向XXに伸びる直線上に複数のスポットを並べて形成する。
次に、図2に戻って現像装置5Yについて説明する。現像装置5Yは、感光体2Yに形成された静電潜像を液体現像剤21Yによって現像する。
図2において、現像装置5Yは、それぞれ、現像剤供給部16Yと、現像ローラ17Yと、コンパクションローラ18Yと、現像ローラクリーナ19Yと、現像ローラクリーナ回収液貯留部20Yとから構成されている。
現像剤供給部16Yは、それぞれ、トナー粒子および不揮発性の液体キャリアからなる液体現像剤21Yを収納する現像剤容器22Yと、現像剤汲み上げローラ23Yと、アニロクスローラ24Yと、現像剤規制ブレード25Yとからなっている。
現像剤容器22Y内に収納される液体現像剤21Yにおいて、トナーとしては、トナーに使用される公知の熱可塑性樹脂中へ同じく公知の顔料等の着色剤を分散させた例えば平均粒径1μmの粒子を用いることができる。また、低粘性低濃度の液体現像剤を得るには、液体キャリアとして、例えば、有機溶媒、フェニルメチルシロキサン、ジメチルポリシロキサンおよびポリジメチルシクロシロキサン等の引火点210℃以上のシリコーンオイル、鉱物油等の絶縁性液体キャリアを用いることができる。そして、液体現像剤21Yはトナー粒子を液体キャリアへ分散剤とともに添加し、トナー固形分濃度を約20%としたものである。
現像剤汲み上げローラ23Yは、それぞれ、現像剤容器22Y内の液体現像剤21Yを汲み上げてアニロクスローラ24Yに供給するローラである。現像剤汲み上げローラ23Yは、図2において矢印で示す時計回りに回転する。また、アニロクスローラ24Yは、円筒状の部材で表面に微細かつ一様に螺旋状の溝を形成したローラである。溝の寸法は、例えば、溝ピッチが約130μm、溝深さが約30μmに設定される。もちろん、溝の寸法はこれらの値に限定されることはない。アニロクスローラ24Yは、現像ローラ17Yと同じ回転方向で図2において矢印で示す反時計回りに回転する。なお、アニロクスローラ24Yは、いずれも現像ローラ17Yと連れ回りで時計回りに回転するようにすることもできる。すなわち、アニロクスローラ24Yの回転方向は、限定されず任意である。
現像剤規制ブレード25Yは、アニロクスローラ24Yの表面に当接して設けられている。これらの現像剤規制ブレード25Yは、アニロクスローラ24Yの表面に当接する、ウレタンゴム等からなるゴム部と、このゴム部を支持する金属等の板とから構成されている。そして、現像剤規制ブレード25Yは、アニロクスローラ24Yの溝部以外の表面に付着する液体現像剤21Yをゴム部で掻き落として除去する。したがって、アニロクスローラ24Yは、それらの溝部内に付着する液体現像剤21Yのみを各現像ローラ17Yに供給するようになっている。
現像ローラ17Yは、例えば鉄等金属シャフトの外周部に、導電性ウレタンゴム等の導電性樹脂層や導電性ゴム層からなる所定幅の円筒状の導電性弾性体を備えたものである。これらの現像ローラ17Yは感光体2Yに当接され、かつ図2において矢印で示すように反時計回りに回転する。
コンパクションローラ18Yは、それらの外周面が対応する現像ローラ17Yの外周面に当接されて配置されている。このとき、コンパクションローラ18Yと現像ローラ17Yとは互いに所定量の食い込みになっている。
そして、コンパクションローラ18Yは、図2において矢印で示すように時計回りに回転するようにされている。そして、コンパクションローラ18Yはそれぞれ電圧を印加されて、対応する現像ローラ17Yを帯電するようになっている。その場合、コンパクションローラ18Yへの印加電圧は、それぞれ直流電圧(DC)に設定されている。コンパクションローラ18Yへの印加電圧は、それぞれ直流電圧(DC)に交流電圧(AC)が重畳された電圧に設定することもできる。
これらのコンパクションローラ18Yによる現像ローラ17Yの帯電で、コンパクションローラ18Yは、それぞれ、現像ローラ17Y上の液体現像剤21Yに対して接触転圧を行う。
コンパクションローラ18Yによる接触転圧で、それぞれ、現像ローラ17Y上の液体現像剤21Yが現像ローラ17Yに押し付けられる。
コンパクションローラ18Yには、それぞれ、コンパクションローラクリーナブレード26Yと、コンパクションローラクリーナ回収液貯留部27Yとが設けられている。これらのコンパクションローラクリーナブレード26Yは、それぞれ対応するコンパクションローラ18Yの表面に当接する例えばゴム等で構成され、コンパクションローラ18Yに残留する液体現像剤21Yを掻き落として除去するためのものである。さらに、コンパクションローラクリーナ回収液貯留部27Yは、コンパクションローラクリーナブレード26Yによってコンパクションローラ18Yから掻き落とされた液体現像剤21Yを貯留するタンク等の容器から構成されている。
また、現像ローラクリーナ19Yは、現像ローラ17Yの表面に当接する例えばゴム等で構成され、現像ローラ17Yに残留する液体現像剤21Yを掻き落として除去するためのものである。さらに、現像ローラクリーナ回収液貯留部20Yは、それぞれ、現像ローラクリーナ19Yによって現像ローラ17Yから掻き落とされた液体現像剤21Yを貯留するタンク等の容器から構成されている。
さらに、画像形成装置1は、それぞれ液体現像剤21Yを現像剤容器22Yに補給する現像剤補給装置28Yを備えている。これらの現像剤補給装置28Yは、それぞれ、トナータンク29Yと、キャリアタンク30Yと、撹拌装置31Yとからなっている。
トナータンク29Yには、それぞれ高濃度液体トナー32Yが収納されている。また、キャリアタンク30Yには、液体キャリア(キャリアオイル)33Yが収納されている。さらに、撹拌装置31Yには、トナータンク29Yからの所定量の高濃度液体トナー32Yとキャリアタンク30Yからの所定量の液体キャリア33Yとが供給されるようになっている。
そして、撹拌装置31Yは、供給された高濃度液体トナー32Yおよび液体キャリア33Yをそれぞれ混合撹拌して現像装置5Yで使用する液体現像剤21Yを作製する。その場合、液体現像剤21Y全体の粘度は100〜1000mPasであり、また液体キャリア(キャリアオイル)単体の粘度は10〜200mPasであることが好ましい。粘度の測定方法は、例えば粘弾性測定装置ARES(TAインストルメント・ジャパン製)を用いて測定する。撹拌装置31Yで作製された液体現像剤21Yは、それぞれ現像剤容器22Yに供給されるようになっている。
感光体スクイーズ装置6Yは、スクイーズローラ34Yと、スクイーズローラクリーナ35Yと、スクイーズローラクリーナ回収液貯留容器36Yとから構成されている。スクイーズローラ34Yは、それぞれ、感光体2Yと現像ローラ17Yとの当接部(ニップ部)より感光体2Yの回転方向下流側に設置されている。そして、スクイーズローラ34Yは、感光体2Yと逆方向(図2において反時計回り)に回転されて、感光体2Y上の液体現像剤21Yを除去するようになっている。
スクイーズローラ34Yとしては、いずれも、金属製芯金の表面に導電性ウレタンゴム等の弾性部材とフッ素樹脂製表層を配した弾性ローラが好適である。また、スクイーズローラクリーナ35Yは、いずれもゴム等の弾性体からなり、それぞれ対応するスクイーズローラ34Yの面に当接され、これらのスクイーズローラ34Yに残留する液体現像剤21Yを掻き落として除去するものである。さらに、スクイーズローラクリーナ回収液貯留容器36Yは、それぞれ対応するスクイーズローラクリーナ35Yが掻き落とした液体現像剤21Yを貯留するタンク等の容器である。
バックアップローラ37Yは、トナー粒子の帯電極性と逆極性の例えば約−200Vが印加されて、感光体2Y上の液体現像剤21Yで形成された像を中間転写ベルト10に1次転写する。また、除電装置8Yは、1次転写後に感光体2Yに残留する電荷を除去するものである。
中間転写ベルトスクイーズ装置13Yは、それぞれ、中間転写ベルトスクイーズローラ40Yと、中間転写ベルトスクイーズローラクリーナ41Yと、中間転写ベルトスクイーズローラクリーナ回収液貯留容器42Yとからなっている。中間転写ベルトスクイーズローラ40Yは、中間転写ベルト10上の液体現像剤21Yを回収するものである。また、中間転写ベルトスクイーズローラクリーナ41Yは、それぞれ中間転写ベルトスクイーズローラ40Yのローラ上の回収した液体現像剤21Yを掻き取るものである。これらの中間転写ベルトスクイーズローラクリーナ41Yは、スクイーズローラクリーナ35Yと同様にゴム等の弾性体からなっている。さらに、中間転写ベルトスクイーズローラクリーナ回収液貯留容器42Yは、中間転写ベルトスクイーズローラクリーナ41Yで掻き取った液体現像剤21Yを回収貯留するものである。
画像形成動作が開始されると、感光体2Yが帯電部材3Yによって一様帯電される。次いで、感光体2Yに、ラインヘッド4Yによって静電潜像が形成される。
次に、現像装置5Yにおいて、イエロー(Y)の液体現像剤21Yが現像剤汲み上げローラ23Yによってアニロクスローラ24Yに汲み上げられる。アニロクスローラ24Yに付着した液体現像剤21Yは、現像剤規制ブレード25Yによってアニロクスローラ24Yの溝内に適正量付着される。このアニロクスローラ24Yの溝内の液体現像剤21Yは現像ローラ17Yに供給される。
このとき、アニロクスローラ24Yの溝内の液体現像剤21Yの一部がアニロクスローラ24Yの左右両端の方に移動する。さらに、現像ローラ17Y上の液体現像剤21Yのイエロー(Y)のトナー粒子は、コンパクションローラ18Yによる接触コンパクションでその現像ローラ17Yに押し付けられる。
現像ローラ17Y上の液体現像剤21Yはコンパクションされた状態で、現像ローラ17Yの回転によって感光体2Yの方へ搬送される。
コンパクションローラ18Yによる接触コンパクションが終了してコンパクションローラ18Yに残留する液体現像剤21Yは、コンパクションローラクリーナブレード26Yによってコンパクションローラ18Yから除去される。
イエロー(Y)の感光体2Yに形成された静電潜像が現像装置5Yにおいてイエロー(Y)の液体現像剤21Yで現像され、感光体2Yにイエロー(Y)の液体現像剤21Yによって像が形成される。現像が終了して現像ローラ17Yに残留する液体現像剤21Yは、現像ローラクリーナ19Yによって現像ローラ17Yから除去される。感光体2Y上のイエロー(Y)の液体現像剤21Yによって形成される像は、スクイーズローラ34Yにより感光体2Y上の液体現像剤21Yが回収されてイエロー(Y)のトナー像とされる。さらに、このイエロー(Y)のトナー像は1次転写装置7Yで中間転写ベルト10に転写される。中間転写ベルト10上のイエロー(Y)のトナー像は、中間転写ベルトスクイーズローラ40Yにより中間転写ベルト10上の液体現像剤21Yが回収されながら、図1に示したマゼンタ(M)の1次転写装置7Mの方へ搬送される。
図1において、次いで、マゼンタ(M)の感光体2Mに形成された静電潜像が現像装置5Mにおいて、イエロー(Y)の場合と同様にして搬送されてきたマゼンタ(M)の液体現像剤で現像され、感光体2Mにマゼンタ(M)の液体現像剤によって像が形成される。このとき、コンパクションローラ18Mによる接触コンパクションの終了後コンパクションローラ18Mに残留するキャリアは、コンパクションローラクリーナブレード26Mによってコンパクションローラ18Mから除去される。また、現像が終了して現像ローラ17Mに残留する液体現像剤は、現像ローラクリーナ19Mによって現像ローラ17Mから除去される。
感光体2M上のマゼンタ(M)の液体現像剤で形成された像は、スクイーズローラ34Mにより感光体2M上の液体現像剤が回収されてマゼンタ(M)のトナー像とされ、このマゼンタ(M)のトナー像は1次転写装置7Mで中間転写ベルト10にイエロー(Y)のトナー像と色重ねされて転写される。同様にして、色重ねされたイエロー(Y)とマゼンタ(M)のトナー像は、中間転写ベルトスクイーズローラ40Yにより中間転写ベルト10上の液体現像剤が回収されながらシアン(C)の1次転写装置7Cの方へ搬送される。以下、同様にして、シアン(C)のトナー像およびブラック(K)のトナー像が中間転写ベルト10に順次色重ねされて転写され、中間転写ベルト10にフルカラーのトナー像が形成される。
次いで、2次転写装置14により、中間転写ベルト10上のカラーのトナー像が紙等の転写材の転写面に2次転写される。転写材上に転写されたカラーのトナー像は、従来と同様に図示しない定着器によって定着され、フルカラーの定着像が形成された転写材は排紙トレイに搬送されて、カラー画像形成動作が終了する。
このような本実施形態によれば、以下の効果がある。
(1)連通した導光孔4410の開口部4412のどちらか一方側に外枠部材442が設けられているので、外枠部材442が設けられているところは導光孔4410が存在しない。導光孔4410に入射した光の一部は、遮光部材440の各導光孔4410の内面で反射し、連通した導光孔4410を通過する。一方、外枠部材442が設けられているところでは、遮光板441に光が入射し、光は遮光板441によって入射方向に反射される。また、外枠部材442を挟んだ遮光板441の互いに対向する面の間で光は複数の反射を繰り返し減衰する。したがって、反射によって遮光部材440を通過する迷光の少ない遮光部材440を得ることができる。
(2)ヘッド基板450とヘッド基板450に対向する遮光板441との間に外枠部材442が設けられているので、外枠部材442が設けられているところは導光孔4410が存在しない。ヘッド基板450に配置された発光素子グループ410から射出された光の一部は、遮光部材440の各導光孔4410の内面で反射し、連通した導光孔4410を通過する。一方、外枠部材442が設けられているところでは、遮光板441に光が入射し、光は遮光板441によってヘッド基板450方向に反射される。したがって、導光孔4410の内面で反射して遮光部材440を通過する迷光の発生が少なくなり、マイクロレンズMLに入射する迷光によるゴーストの発生が抑えられたラインヘッド4Y,4M,4C,4Kを得ることができる。
(3)画像形成装置1が前述の効果を達成できるラインヘッド4Y,4M,4C,4Kを有しているので、表面200にゴーストの発生が抑えられたスポットを形成できる。したがって、スポットが鮮明になり、画質の低下の少ない画像形成装置1を得ることができる。
(第2実施形態)
本実施形態にかかる画像形成装置およびラインヘッドは、第1実施形態とは遮光部材の構成が異なる。遮光部材以外の構成は第1実施形態と同様である。
図11は、本実施形態にかかる遮光部材490の分解斜視図である。
本実施形態では、2つの分離した遮光部材490の長手方向に細長い板状の外枠部材4422を用いている。2つの外枠部材4422は連通する導光孔4410を通過する光を妨げないように間隔4421を隔てて幅方向に配置されている。
このような実施形態によれば、前述の実施形態の効果に加え以下の効果がある。
(4)外枠部材4422の形状が簡単であり、プレス加工等による抜き加工を必要としないで前述の効果を有する遮光部材490、迷光によるゴーストの発生が抑えられたラインヘッド4Y,4M,4C,4K、および画質の低下の少ない画像形成装置1を得ることができる。
(第3実施形態)
本実施形態にかかる画像形成装置およびラインヘッドは、第1実施形態とは遮光部材の構成が異なる。遮光部材以外の構成は第1実施形態と同様である。
図12は、第3実施形態にかかるヘッド基板450、遮光部材491およびマイクロレンズアレイ430付近の部分拡大断面図である。
図12において、遮光部材491は、3枚の遮光板443,444,445と3枚の外枠部材442とを備え、交互に重ねられている。外枠部材442のうち1枚は、連通した導光孔4410の開口部4412の一方側で、遮光板445とヘッド基板450との間に設けられている。
本実施形態では、3枚の遮光板443,444,445の厚さt1,t2,t3がそれぞれ異なるように形成されている。具体的には、遮光板443,444,445の厚さt1,t2,t3は、連通した導光孔4410の開口部4412の一方側に設けられた外枠部材442に向かうにしたがって薄くなっている(t1>t2>t3)。ヘッド基板450に対しては、ヘッド基板450に向かうにしたがって薄くなっている。
図12において、発光素子グループ410の幾何重心位置E0と幾何重心位置E0から最も離れた位置E1から射出される光の光路を破線で示した。
B4で示した光路は、光が遮光板443,444,445の間に向かう光路である。この光路で進む光は、外枠部材442の抜き部4420を通過し、遮光板443,444,445のヘッド基板450側の面で反射されヘッド基板450方向へ向かう。
B5,B6,B7で示される光路は、光がそれぞれ遮光板445,444,443の導光孔4410の内面に向かう光路を示している。遮光板445,444,443に形成された導光孔4410の内面の面積は、遮光板の厚さが厚いほど大きくなるので、遮光板445,444,443の順に大きくなる。B5で示される光路を進む光が導光孔4410の内面で反射される内面の面積は、B6,B7の光路を進む光が導光孔4410の内面で反射される内面の面積と比較して小さい。したがって、第1実施形態の図9で示したようにヘッド基板450に近い導光孔4410の内面に入射角θ1で入射する光の反射量とヘッド基板450から遠い導光孔4410の内面に入射角θ1より大きい入射角θ3で入射する光の反射量とを比較すると、入射角の小さい角度で反射する光の量は少なくなる。
このような実施形態によれば、前述の実施形態の効果に加え以下の効果がある。
(5)遮光板441間に外枠部材442が設けられている。したがって、外枠部材442が設けられているところは導光孔4410が存在しない。導光孔4410に入射した光の一部は、遮光部材491の各導光孔4410の内面で反射し、連通した導光孔4410を通過する。一方、外枠部材442が設けられているところでは、遮光板443,444,445間に光が入射し、光は遮光板443,444,445によって入射方向に反射される。また、外枠部材442を挟んだ遮光板443,444,445の互いに対向する面の間で光は複数の反射を繰り返し減衰する。したがって、より遮光部材491を通過する迷光の少ない遮光部材491、迷光によるゴーストの発生が抑えられたラインヘッド4Y,4M,4C,4K、および画質の低下の少ない画像形成装置1を得ることができる。
(6)連通した導光孔4410の開口部4412の一方側に設けられた外枠部材442に近づくほど遮光板443,444,445の厚さが薄くなっているので、遮光板の厚さ方向に形成された導光孔4410の内面の面積が小さくなる。したがって、連通した導光孔4410の開口部4412の一方側に設けられた外枠部材442側から入射した光の導光孔4410の内面での反射がより抑えられ、より遮光部材491を通過する迷光の少ない遮光部材491、迷光によるゴーストの発生が抑えられたラインヘッド4Y,4M,4C,4K、および画質の低下の少ない画像形成装置1を得ることができる。
(第4実施形態)
本実施形態にかかる画像形成装置およびラインヘッドは、第1実施形態とは遮光部材の構成が異なる。遮光部材以外の構成は第1実施形態と同様である。
図13には、第4実施形態にかかる遮光部材492の分解斜視図を示した。また、図14には、第4実施形態にかかるヘッド基板450、遮光部材492およびマイクロレンズアレイ430付近の部分拡大断面図を示した。
図13において、遮光部材492は、調整板493、絞りを兼ねる遮光板494、3枚の遮光板496および1枚の遮光板499を備えている。調整板493には導光孔4930、遮光板494には絞り部でもある最も小さい導光孔4940(以下絞り部4940とする)、遮光板496には導光孔4960、遮光板499には導光孔4990が形成されている。また、2枚の外枠部材495、1枚の外枠部材497および2枚の外枠部材498を備えている。外枠部材495には抜き部4950、外枠部材497には抜き部4970、外枠部材498には抜き部4980が形成されている。
調整板493、遮光板494、外枠部材495、遮光板496、外枠部材495、遮光板496、外枠部材497、遮光板496、外枠部材498、遮光板499、外枠部材498の順に積み重ねられて遮光部材492は形成されている。
外枠部材495の厚さをt4、外枠部材497の厚さをt5、外枠部材498の厚さをt6とすると、厚さt4,t5,t6の関係は、t4<t5<t6となっている。
図14において、遮光部材492は、調整板493がマイクロレンズアレイ430に対向し、外枠部材498がヘッド基板450に対向するように配置されている。
厚さt4の外枠部材495を介して積み重ねられている遮光板494と遮光板496との間隔および遮光板496と遮光板496との間隔はt4となっている。同様に、厚さt5の外枠部材497を介して積み重ねられている遮光板496と遮光板496との間隔はt5、厚さt6の外枠部材498を介して積み重ねられている遮光板496と遮光板499との間隔はt6となっている。遮光板499とヘッド基板450との間には、厚さt6の外枠部材498が挟まれており、遮光板499とヘッド基板450との間隔はt6となっている。
調整板493、遮光板494,496,499の厚さは、それぞれt7,t8,t9,t10であり、その関係は、t7>t8>t9>t10となっている。
また、導光孔4930、絞り部4940、導光孔4960,4990の大きさである直径を、r1,r2,r3,r4とすると、これらの大きさは、r2<r3<r4の関係に形成されている。したがって、絞り部4940から連通した導光孔4940,4960,4990の一方の開口部4412に向かうにしたがって大きくなっている。ヘッド基板450に対しては、ヘッド基板450に向かうにしたがって大きくなっている。
発光素子グループ410から射出された光のうち、発光素子グループ410の幾何重心位置E0から射出される光の光路を実線で、幾何重心位置E0から最も距離の離れた位置E1から射出される光の光路を破線で表した。2点鎖線は、遮断された光を示している。
かかる光路が示すように、各位置から射出された光は、ヘッド基板450のうら面452に入射した後、ヘッド基板450のおもて面451から射出される。そして、ヘッド基板450のおもて面451から射出された光は、導光孔4990,4960、絞り部4940、導光孔4930を通過し、マイクロレンズアレイ430を透過して、図2および図4に示した被走査面である感光体2Yの表面200に到達する。
以下に、光路について詳しく説明する。
例えば、位置E1から射出された光のうち、絞り部4940に向かう光路412,413,414を進んだ光は、絞り部4940を透過して、マイクロレンズMLに到達する。ここで、導光孔4990,4960の径の大きさは、開口部4412に向かうにしたがって大きくなっており、絞り部4940内に向かう光を妨げない大きさに形成されている。
絞り部4940は、マイクロレンズMLに入射する光を規定している。したがって、絞り部4940によって、光量、焦点深度等の調整が可能になる。また、調整板493の厚さt7が他の遮光板494,496,499の厚さt8,t9,t10と比較して厚くなっているのは、隣り合うマイクロレンズMLへ光が漏れるのを防ぐためである。
次に、位置E1から射出される光を例に、遮光板496,499に向かう光について説明する。
例えば、光路415,416を進む光は遮光板496,499に向かい、遮光板496,499のヘッド基板450に対向する面で反射される。また、遮光板496,499で光は遮られ、隣のマイクロレンズMLには進まない。
反射によって光路415,416を進む光の光量は減衰する。さらに、光路415,416を進んだ光は遮光板496のマイクロレンズアレイ430に対向する面およびヘッド基板450のおもて面451でも反射される。したがって、複数回反射した光の光量はより減衰する。
遮光板496,499の厚さt9,t10と比較して、外枠部材495,497,498の厚さt4,t5,t6は厚く形成されている。したがって、導光孔4960,4990の内面で反射される光の光量は少ない。ここで、厚さt4,t5,t6は、厚さt9,t10よりも厚く、5倍以上あるのが導光孔4960,4990の内面で反射される光の光量を減少でき、好ましい。また、厚さt4,t5,t6の上限は、光学系で定まる発光素子グループ410からマイクロレンズアレイ430までの距離、つまり、遮光部材492の厚さと、調整板493、遮光板494,496,499の厚さt7,t8,t9,t10および枚数とによって決まるが、30倍以下が好ましい。
また、反射によって光路415,416を進む光の強度をより効果的に減衰させるには、遮光板494,496,499の面に反射防止層、例えば、よく知られている黒色メッキ等を施すとよい。
本実施形態において、例えば調整板493の厚みt7は0.40mm程度で、遮光板494,496の厚みt8,t9は0.10mm程度である。また、遮光板499の厚みt10は0.04mm程度である。導光孔4930、絞り部4940、導光孔4960,4990の径の大きさは、それぞれr1が1.20mm、r2が0.82mm、r3が1.07mm、r4が1.17mm程度とした。
また、外枠部材495,497,498のそれぞれの厚みは、t4が0.25mm、t5が0.41mm、t6が0.56mm程度とした。
図15は、本実施形態の画像形成装置1によって形成した画像と従来の遮光部材を用いて形成した画像を比較した図である。従来の遮光部材とは、遮光部材に貫通する1つの導光孔が設けられ、導光孔の内面が分断されていない遮光部材である。
従来例では、文字の輪郭が不鮮明で、特に文字の線と線との間の抜けが悪い。
一方、従来例と比較して本実施形態では、文字の輪郭が鮮明で、文字の線と線との間も抜けていることが確認できた。
このような実施形態によれば、前述の実施形態の効果に加え以下の効果がある。
(7)連通した導光孔4930,4940,4960,4990の開口部4412の一方側に設けられた外枠部材498に近づくほど外枠部材495,497,498の厚さが厚くなっているので、それに伴い遮光板494,496,499間の距離も長くなる。したがって、遮光板494,496,499間に入射する光の量が増え、連通した導光孔4930,4940,4960,4990の一方側に設けられた外枠部材498側から入射した光の導光孔4930,4940,4960,4990の内面での反射がより抑えられ、より遮光部材492を通過する迷光の少ない遮光部材492、迷光によるゴーストの発生が抑えられたラインヘッド4Y,4M,4C,4K、および画質の低下の少ない画像形成装置1を得ることができる。
(8)連通した導光孔4960,4990の開口部4412の一方側に設けられた外枠部材498側から入射する光を絞り部4940まで多く取り入れるとともに、入射した光の反射をより抑えられる。
(9)外枠部材495,497,498の厚さが遮光板494,496,499の厚さより5〜30倍厚いので、遮光板494,496,499間に入射する光が遮光板494,496,499の厚さ方向に形成した絞り部4940および導光孔4960,4990の内面で反射される光より多くなり、より遮光部材492を通過する迷光の少ない遮光部材492、迷光によるゴーストの発生が抑えられたラインヘッド4Y,4M,4C,4K、および画質の低下の少ない画像形成装置1を得ることができる。
なお、上記した実施形態、変形例に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない限りにおいて上述したもの以外に種々の変更を行うことが可能である。
例えば、上記実施形態では、主走査方向XXに発光素子グループ410を所定個数(2個以上)並べて構成される発光素子グループ行L410(グループ行)が副走査方向YYに3列並ぶように、発光素子グループ410は2次元的に配置されている。しかし、複数の発光素子グループ410の配置の態様は、これに限られるものではなく適宜変更が可能である。
また、上記実施形態では、ラインヘッドを用いて、図8に示すような主走査方向XXに直線状に複数個のスポットを並べて形成している。しかしながら、かかるスポット形成動作は、本発明にかかるラインヘッドの動作の一例を示すものであり、該ラインヘッドが実行可能な動作はこれに限られるものではない。つまり、形成されるスポットは、主走査方向XXに並んで直線状に形成される必要は無く、例えば、主走査方向XXに所定の角度を有するように並べて形成してもよいし、ジグザグ状あるいは波状に形成してもよい。
また、上記各実施形態および変形例では、カラー画像形成装置に適用されているが、適用対像はこれに限定されるものではなく、いわゆる単色画像を形成するモノクロ画像形成装置に対しても適用することができる。
さらに、トナー粒子を不揮発性液体キャリアに分散させた液体トナーだけでなく、乾式のトナーを用いた画像形成装置に対しても適用することができる。
第1実施形態にかかる画像形成装置を模式的にかつ部分的に示す図。 1次転写ユニットの概略拡大図。 ラインヘッドの概略斜視図。 ラインヘッドの副走査方向の断面図。 遮光部材の分解斜視図。 マイクロレンズアレイの概略斜視図。 マイクロレンズアレイの主走査方向の断面図。 複数の発光素子グループの配置を示す図。 ヘッド基板、遮光部材およびマイクロレンズアレイ付近の部分拡大断面図。 ラインヘッドによるスポット形成動作を示す図。 第2実施形態にかかる遮光部材の分解斜視図。 第3実施形態にかかるヘッド基板、遮光部材およびマイクロレンズアレイ付近の部分拡大断面図。 第4実施形態にかかる遮光部材の分解斜視図。 第4実施形態にかかるヘッド基板、遮光部材およびマイクロレンズアレイ付近の部分拡大断面図。 第4実施形態にかかる画像形成装置によって形成した画像と従来の遮光板を用いて形成した画像を比較した図。
符号の説明
1…画像形成装置、2Y,2M,2C,2K…潜像担持体としての感光体、4Y,4M,4C,4K…露光手段としてのラインヘッド、200…被走査面としての表面、410…発光素子グループ、411…発光素子、442,4422,495,497,498…外枠部材、430…結像レンズとしてのマイクロレンズアレイ、440,490,491,492…遮光部材、441,443,444,445,494,496,499…遮光板、4410,4930,4960,4990…導光孔、450…基板としてのヘッド基板、4412…連通した導光孔の開口部、4940…絞り部。

Claims (11)

  1. 複数の遮光板と、
    外枠部材と、
    前記遮光板の厚さ方向に形成された複数の導光孔とを備え、
    前記遮光板と前記外枠部材とは、前記導光孔が連通するように重ねられ、
    前記外枠部材の1つまたは複数は、連通した前記導光孔の開口部のどちらか一方側に設けられている
    ことを特徴とする遮光部材。
  2. 請求項1に記載の遮光部材において、
    隣り合う前記遮光板の厚さが、同じ厚さまたは連通した前記導光孔の開口部のどちらか一方側に設けられた前記外枠部材側の前記遮光板の厚さが薄い
    ことを特徴とする遮光部材。
  3. 請求項1または請求項2に記載の遮光部材において、
    隣り合う前記外枠部材の厚さが、同じ厚さまたは連通した前記導光孔の開口部のどちらか一方側に設けられた前記外枠部材側の前記外枠部材の厚さが厚い
    ことを特徴とする遮光部材。
  4. 請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載の遮光部材において、
    最も小さい前記導光孔から、連通した前記導光孔の開口部のどちらか一方側に設けられた前記外枠部材までの前記導光孔のうち、
    隣り合う前記導光孔の大きさが、同じ大きさまたは連通した前記導光孔の開口部のどちらか一方側に設けられた前記外枠部材側の前記導光孔の大きさが大きい
    ことを特徴とする遮光部材。
  5. 請求項1〜請求項4のいずれか一項に記載の遮光部材において、
    前記外枠部材の厚さは、前記遮光板の厚さの5〜30倍である
    ことを特徴とする遮光部材。
  6. 基板と、
    発光素子を複数個有するとともに、前記基板に離散的に並べて配置された複数の発光素子グループと、
    前記発光素子グループに対して一対一で対向して配置されるとともに、それぞれが対向する前記発光素子グループに属する複数の前記発光素子から射出される光を被走査面に結像する複数の結像レンズと、
    前記基板と前記結像レンズとの間に遮光部材とを有し、
    前記遮光部材は、複数の遮光板と、外枠部材と、前記遮光板の厚さ方向に形成された複数の導光孔とを備え、
    前記遮光板と前記導光孔とは、前記導光孔が前記発光素子グループと対向する前記結像レンズとの間で連通するように重ねられ、
    前記外枠部材のうち1つまたは複数は、前記基板と前記基板に対向する前記遮光板との間に設けられている
    ことを特徴とするラインヘッド。
  7. 請求項6に記載のラインヘッドにおいて、
    隣り合う前記遮光板の厚さが、同じ厚さまたは前記基板側の前記遮光板の厚さが薄い
    ことを特徴とするラインヘッド。
  8. 請求項6または請求項7に記載のラインヘッドにおいて、
    隣り合う前記外枠部材の厚さが、同じ厚さまたは前記基板側の前記外枠部材の厚さが厚い
    ことを特徴とするラインヘッド。
  9. 請求項6〜請求項8のいずれか一項に記載のラインヘッドにおいて、
    最も小さい前記導光孔から、前記基板までの前記導光孔のうち、
    隣り合う前記導光孔の大きさが、同じ大きさまたは前記基板側の前記導光孔の大きさが大きい
    ことを特徴とするラインヘッド。
  10. 請求項6〜請求項9のいずれか一項に記載のラインヘッドにおいて、
    前記外枠板部材の厚さは、前記遮光板の厚さの5〜30倍である
    ことを特徴とするラインヘッド。
  11. その表面が副走査方向に搬送される潜像担持体と、
    前記潜像担持体の表面を被走査面として該潜像担持体表面にスポットを形成する請求項6〜請求項10のいずれか一項に記載のラインヘッドと同一構成を有する露光手段とを備えている
    ことを特徴とする画像形成装置。
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