JP2008302525A - 積層体、およびその利用 - Google Patents
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Abstract
【課題】 ハンドリング性、加工性に優れ、ラミネート後の基材フィルムの剥離性に優れ、ラミネート後の表面に欠陥が発生しない積層体を提供する。
【解決手段】 基材フィルム(A)と、少なくとも1種のイミド化合物を含んでなる樹脂層(B)が積層された積層体において、前記基材フィルム(A)と樹脂層(B)との接する面に離型剤層(C)が存在し、離型剤層(C)がメラミン樹脂またはアルキッド樹脂から選ばれる少なくとも1種含むことを特徴とする積層体。
【選択図】 なし
【解決手段】 基材フィルム(A)と、少なくとも1種のイミド化合物を含んでなる樹脂層(B)が積層された積層体において、前記基材フィルム(A)と樹脂層(B)との接する面に離型剤層(C)が存在し、離型剤層(C)がメラミン樹脂またはアルキッド樹脂から選ばれる少なくとも1種含むことを特徴とする積層体。
【選択図】 なし
Description
本発明は、フレキシブルプリント配線板やビルドアップ回路基板等の回路基板の製造等に用いられる積層体に関するものであり、より詳細には、特定の離型剤がコーティングされた基材フィルムを使用してなる積層体及びそれを用いて製造される回路基板に関するものである。
ICチップ、特に高性能なマイクロプロセッサーを実装するためのビルドアップ回路基板の製造に用いられる材料として、1種以上の樹脂を含んでなる層間絶縁材料が用いられている。多くの層間絶縁材料は、そのハンドリング性を向上させるため、加工時の離型フィルムとして、片側に基材フィルムを有する構成をしている。
これらの層間絶縁材料は、例えばガラス繊維と樹脂で構成される複合材からなるコア基板の片面、あるいは両面に、プレス機あるいは真空ラミネーターにより積層加工される。
具体的には、コア基板と層間絶縁材料を接触させて、コア基板に形成された回路間やビアホールを層間絶縁材料で埋め込むために、プレス機あるいは真空ラミネーターにより加熱・加圧して積層加工される。一般的に積層加工時は、コア基板と接した面と逆の面に基材フィルムが積層されており、積層加工後に層間絶縁材料から基材フィルムを剥離除去することになる。
剥離する際に、剥がし易くするために、すなわち、剥離強度を制御するために、一般的には、離型剤(又は、剥離剤)がコーティングされた基材フィルムが使用される。
この離型剤に関して、基材フィルムと接着フィルムが積層された基材フィルム付きの電子材料用接着フィルムにおいて、離型剤として非シリコーン系の離型剤が使用されていることが記載されている(例えば、特許文献1参照。)。
特開2006−321941号
しかしながら、剥離強度を低くしすぎると、積層体の製造や積層加工時のハンドリング時に一部が剥離し、剥離した部分が積層加工後の表面欠陥となる。また、加熱・加圧による積層加工前後に剥離強度が変化することがあり、剥離強度の制御は、困難であった。また、特に樹脂層にイミド化合物を含む場合は、加工温度が高くなる傾向があり、剥離強度を制御することが極めて困難であった。
また、特許文献1に記載の電子材料用接着フィルムは、剥離性と離型剤の移行について記載されているが、剥離強度の制御については記載されていない。
更に、樹脂層にイミド化合物が含まれる場合については記載されておらず、また、ラミネート温度も40℃と比較的低い温度で加工されている場合の記載しかない。
更に、樹脂層にイミド化合物が含まれる場合については記載されておらず、また、ラミネート温度も40℃と比較的低い温度で加工されている場合の記載しかない。
本発明は、上記従来の問題点を解決するためになされたものであって、その目的は、ビルドアップ回路基板等の回路基板の製造等に好適に用いることができる、ハンドリング性、加工性に優れ、ラミネート後の基材フィルムの剥離性に優れ、ラミネート後の表面に欠陥が発生しない積層体を提供することにある。
本発明者等は、上記課題に鑑み鋭意検討を行った結果、離型剤としてメラミン樹脂、アルキッド樹脂から選ばれる少なくとも1種を用いることにより、ハンドリング性、加工性に優れているとともに、ラミネート後の基材フィルムの剥離性に優れ、ラミネート後の表面に欠陥が発生しないことを見出し、本発明を完成させるに至った。すなわち、本発明は、以下の発明を含む。
1)基材フィルム(A)と、少なくとも1種のイミド化合物を含んでなる樹脂層(B)が積層された積層体において、前記基材フィルム(A)と樹脂層(B)との接する面に離型剤層(C)が存在し、離型剤層(C)がメラミン樹脂またはアルキッド樹脂から選ばれる少なくとも1種を含むことを特徴とする積層体。
2)積層工程前の基材フィルム(A)と樹脂層(B)の剥離強度が、50mN/cm以上であり、積層工程後の基材フィルム(A)と樹脂層(B)の剥離強度が、300mN/cm以下であることを特徴とする1)に記載の積層体。
3)前記離型剤層(C)の厚みが0.1μm以上4.0μm以下であることを特徴とする1)または2)に記載の積層体。
4)基材フィルム(A)が、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリエチレンナフタレート樹脂またはポリイミド樹脂から選択されることを特徴とする1),2)又は3)に記載の積層体。
5)基材フィルム(A)の厚みが25μm以上150μm以下であることを特徴とする1)ないし4)のいずれか1つに記載の積層体。
6)1)ないし5)のいずれか1つに記載の積層体を用いて製造されることを特徴とする回路基板。
2)積層工程前の基材フィルム(A)と樹脂層(B)の剥離強度が、50mN/cm以上であり、積層工程後の基材フィルム(A)と樹脂層(B)の剥離強度が、300mN/cm以下であることを特徴とする1)に記載の積層体。
3)前記離型剤層(C)の厚みが0.1μm以上4.0μm以下であることを特徴とする1)または2)に記載の積層体。
4)基材フィルム(A)が、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリエチレンナフタレート樹脂またはポリイミド樹脂から選択されることを特徴とする1),2)又は3)に記載の積層体。
5)基材フィルム(A)の厚みが25μm以上150μm以下であることを特徴とする1)ないし4)のいずれか1つに記載の積層体。
6)1)ないし5)のいずれか1つに記載の積層体を用いて製造されることを特徴とする回路基板。
本発明の積層体は、以上のように、基材フィルム(A)と樹脂層(B)との接する面に存在する離型剤層(C)がメラミン樹脂、アルキッド樹脂から選ばれる少なくとも1種を含んでいる。
これにより、ハンドリング性、加工性に優れ、ラミネート後の基材フィルムの剥離性に優れ、ラミネート後の表面に欠陥が発生しない積層体を提供することができる。
また、本発明の積層体は、樹脂層にイミド化合物が使用されており、従来の樹脂組成物に比べて、耐熱性や電気的特性等にも優れており、諸特性のバランスを備えてなる積層体を提供することができるという効果を奏する。
それゆえ、易加工性、高耐熱性、優れた絶縁性が要求されるビルドアップ回路基板の製造に好適に用いることができるという効果を奏する。
本発明の実施の一形態について説明すれば、以下の通りである。なお、本発明はこれに限定されるものではない。
本発明にかかる積層体は、基材フィルム(A)と、少なくとも1種のイミド化合物を含んでなる樹脂層(B)が積層された積層体であって、前記基材フィルム(A)と樹脂層(B)との接する面に離型剤層(C)が存在し、離型剤層(C)がメラミン樹脂またはアルキッド樹脂から選ばれる少なくとも1種を含んでいる積層体である。
本発明で使用されるメラミン樹脂は、アミノ樹脂の一種であり、尿素、メラミン、アニリンなどのようなアミノ基を含む化合物とアルデヒドとの付加縮合反応により得られる樹脂をいう。本発明において使用されるメラミン樹脂は、各種市販のメラミン樹脂を用いても良く、公知の方法に従い合成しても良い。
本発明で使用されるアルキド樹脂は、多価アルコールと多塩基酸との縮合反応によって得られる合成樹脂をいい、二塩基酸と二価アルコールとの縮合物、二塩基酸と三価以上のアルコールとの縮合物等いずれのアルキド樹脂でも使用可能である。また、本発明において使用されるアルキド樹脂は各種市販のものを用いても良く、公知の方法に従って合成しても良い。合成方法としては、多価アルコールと多塩基酸またはこれに変性剤を加えて加熱縮合する方法が一般的であり、多価アルコールとしてはエチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、トリメチレングリコール、テトラメチレングリコール、ネオペンチルグリコールなどの二価アルコール、グリセリン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパンなどの三価アルコール、ジグリセリン、トリグリセリン、ペンタエリスリトール、ペンタエリトリット、ジペンタエリトリット、マンニット、ソルビットなどの多価アルコールを使用できる。また、多塩基酸としては、無水フタル酸、テレフタル酸、コハク酸、アジピン酸、セバシン酸などの飽和多塩基酸、マレイン酸、無水マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、無水シトラコン酸、イソフタル酸、無水トリメリト酸などの不飽和多塩基酸、シクロペンタジエン−無水マレイン酸付加物、テルペン−無水マレイン酸付加物、ロジン−無水マレイン酸付加物などのディールズ−アルダー反応による多塩基酸などを使用できる。また、変性剤としては、ヤシ油、アマニ油、キリ油、ヒマシ油、脱水ヒマシ油、およびこれらの脂肪酸、オクチル酸、ラウリン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレイン酸、エレオステアリン酸、リシノレイン酸、脱水リシノレイン酸などを用いることができる。
本発明で用いられるイミド化合物は少なくとも1種のイミド化合物を含んでいればよい。本発明にかかる積層体に、このイミド化合物を含有することにより、層間絶縁材料や配線基板に対して耐熱性を付与し、さらに、耐屈曲性、優れた機械特性、耐薬品性を付与することができる。
イミド化合物としては、特に限定されるものではないが、有機溶媒に溶解する可溶性イミド化合物であることが好ましい。ここで、可溶性イミド化合物とは、15℃〜100℃の温度範囲にて、有機溶媒に1重量%以上溶解するイミド化合物をいう。
なお、上記有機溶媒としては、例えば、ジオキサン、ジオキソラン、テトラヒドロフラン等のエーテル系溶媒;N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジエチルアセトアミド等のアセトアミド系溶媒;N,N−ジエチルホルムアミド等のホルムアミド系溶媒;N,N−ジメチルアセトアミド;N−メチル−2−ピロリドン、N−ビニル−2−ピロリドン等のピロリドン系溶媒等から選ばれる少なくとも1種の溶媒を挙げることができる。
上記可溶性イミド化合物を用いれば、本発明の積層体を作製するに際して、高温・長時間での処理を必要としない。従って、イミド化合物として可溶性イミド化合物を用いることは、加工性の点から好ましい。
上記イミド化合物は、従来公知の方法で製造することができるが、例えば、イミド化合物の前駆体物質であるアミド酸を、化学的あるいは熱的にイミド化することによって得ることができる。市販されているイミド化合物としては、GEプラスチックス(株)製、ウルテム、新日本理化(株)製、リカコート、旭チバ(株)製、マトリイミド等が挙げられ、特に金属との接着性に優れるシロキサン構造を有するシリコーン変性イミド化合物(信越化学社製、X−22−8904、X−22−8917)が挙げられる。
イミド化合物を使用することにより層間絶縁材料に、低熱膨張、高熱分解温度など優れた耐熱性、高接着性、高柔軟性、高強度等の優れた機械的特性を付与することが出来る。
樹脂層(B)には、接着性の向上、更なる耐熱性の向上などのために、イミド化合物以外の成分として、エポキシ樹脂、シアナートエステル樹脂等の熱硬化性樹脂や、フェノール樹脂、ジアミン化合物などの熱硬化性樹脂の硬化剤等を含有させることもできる。
本発明の積層体は、基材フィルム(A)に離型剤層(C)を形成した後に、樹脂層(B)を形成することにより製造することが出来る。
離型剤層(C)は、離型剤を含有した溶液を基材フィルム(A)の表面に流延又は塗布し、該流延又は塗布した溶液を乾燥させることによって形成することが出来る。
樹脂層(B)は、樹脂層(B)を構成する成分を含有した溶液を、基材フィルム(A)の表面上に形成された離型剤層(C)の表面に流延又は塗布し、溶液を乾燥させる操作を繰り返すことによって、製造することができる
上記基材フィルム(A)としては、特に限定されるものではないが、耐熱性、入手性の点から、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリエチレンナフタレート樹脂またはポリイミド樹脂を好ましく用いることが出来る。また上記基材フィルム(A)の厚みは、ハンドリング性、入手性、積層体のラミネート性等の点から基材フィルムの厚みが25μm以上150μm以下が好ましい。
上記基材フィルム(A)としては、特に限定されるものではないが、耐熱性、入手性の点から、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリエチレンナフタレート樹脂またはポリイミド樹脂を好ましく用いることが出来る。また上記基材フィルム(A)の厚みは、ハンドリング性、入手性、積層体のラミネート性等の点から基材フィルムの厚みが25μm以上150μm以下が好ましい。
また、基材フィルム(A)の表面上に形成される、離型剤層(C)の厚みは、特に限定されないが、離型性の点で、0.1μm以上4.0μm以下であることが好ましい。
離型剤層(C)、樹脂層(B)を形成する時の乾燥温度は、基材の耐熱性や離型剤、樹脂層の耐熱性の点で50℃以上180℃以下であることが好ましく、60℃以上150℃以下であることがより好ましく、特に80℃以上130℃以下であることが好ましい。上記処理温度が180℃を超えると、基材フィルム(A)、離型剤層(C)や樹脂層(B)が劣化したり、剥離性が低下してしまう可能性がある。一方、上記処理温度が50℃未満であると、乾燥が不十分となり層表面のタック性が強くなり、ハンドリング性を損なう場合がある。
本発明にかかる積層体は、積層工程前の基材フィルム(A)と樹脂層(B)の剥離強度が、50mN/cm以上であり、積層工程後の基材フィルム(A)と樹脂層(B)の剥離強度が、300mN/cm以下であることが好ましい。
積層工程前の基材フィルム(A)と樹脂層(B)の剥離強度が、50mN/cm未満であると、積層体のハンドリング時に、基材フィルムと樹脂層が剥離してしまい、積層工程で、積層出来なくなる、部分的な剥離であれば剥離部分で外観不良となる等の問題が生じやすくなる。一方、積層工程後の基材フィルム(A)と樹脂層(B)の剥離強度は、300mN/cmを越えてしまうと、基材フィルムが剥がし難くなり、剥離時に樹脂表面の外観不良等の問題を生じやすくなる。
剥離強度は、積層体の作製、離型剤層(C)の厚みや離型剤の種類、基材フィルム(A)の厚みや種類などを選択することなどにより、好ましい範囲とすることが出来る。
以下、実施例および比較例に基づいて本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。当業者であれば、本発明の範囲を逸脱することなく、種々の変更や修正及び改変を行うことが可能である。
なお、本発明の積層体の積層工程前及び積層工程後の剥離強度、ハンドリング性は、以下のように評価した。
〔積層工程前の剥離強度〕
ガラスエポキシ基板FR−4(MCL−E−67、日立化成工業(株)社製;銅箔の厚さ50μm、全体の厚さ1.2mm)の銅箔を化学的に全面剥離した表面と本発明の積層体の樹脂層の表面が接するように重ねて両面テープで貼り付けガラスエポキシ基板に本発明の積層体が積層した積層体を得た。本発明の積層体を所定幅にスリット後、下記条件にて剥離試験を行い、本発明の積層体における積層工程前の剥離強度を測定した。
測定装置:(株)東洋精機製作所製、ストログラフVES
剥離角度:90°
クロスヘッド速度:200mm/min
試料幅:1cm。
ガラスエポキシ基板FR−4(MCL−E−67、日立化成工業(株)社製;銅箔の厚さ50μm、全体の厚さ1.2mm)の銅箔を化学的に全面剥離した表面と本発明の積層体の樹脂層の表面が接するように重ねて両面テープで貼り付けガラスエポキシ基板に本発明の積層体が積層した積層体を得た。本発明の積層体を所定幅にスリット後、下記条件にて剥離試験を行い、本発明の積層体における積層工程前の剥離強度を測定した。
測定装置:(株)東洋精機製作所製、ストログラフVES
剥離角度:90°
クロスヘッド速度:200mm/min
試料幅:1cm。
〔積層工程後の剥離強度〕
ガラスエポキシ基板FR−4(MCL−E−67、日立化成工業(株)社製;銅箔の厚さ50μm、全体の厚さ1.2mm)の銅箔を化学的に全面剥離した表面と本発明の積層体の樹脂層(B)の表面が接するように重ねて、温度120℃、圧力1MPaの条件下で5分の加熱加圧を行ってガラスエポキシ基板に本発明の積層体が積層した積層体を得た。本発明の積層体を所定幅にスリット後、下記条件にて剥離試験を行い、本発明の積層体における剥離強度を測定した。
測定装置:(株)東洋精機製作所製、ストログラフVES
剥離角度:90°
クロスヘッド速度:200mm/min
試料幅:1cm。
ガラスエポキシ基板FR−4(MCL−E−67、日立化成工業(株)社製;銅箔の厚さ50μm、全体の厚さ1.2mm)の銅箔を化学的に全面剥離した表面と本発明の積層体の樹脂層(B)の表面が接するように重ねて、温度120℃、圧力1MPaの条件下で5分の加熱加圧を行ってガラスエポキシ基板に本発明の積層体が積層した積層体を得た。本発明の積層体を所定幅にスリット後、下記条件にて剥離試験を行い、本発明の積層体における剥離強度を測定した。
測定装置:(株)東洋精機製作所製、ストログラフVES
剥離角度:90°
クロスヘッド速度:200mm/min
試料幅:1cm。
〔積層加工前ハンドリング性〕
本発明の積層体を1回折り曲げた後に、元に戻し、折り曲げ部を目視にて観察することにより評価した。
本発明の積層体を1回折り曲げた後に、元に戻し、折り曲げ部を目視にて観察することにより評価した。
折り曲げ部分に、基材フィルム(A)と樹脂層(B)が剥離(空隙が発生)した場合を×、剥離していなかった場合を○とした。
〔積層加工後ハンドリング性〕
ガラスエポキシ基板FR−4(MCL−E−67、日立化成工業(株)社製;銅箔の厚さ50μm、全体の厚さ1.2mm)の銅箔を化学的に全面剥離した表面と本発明の積層体の樹脂層(B)の表面が接するように重ねて、温度120℃、圧力1MPaの条件下で5分の加熱加圧を行ってガラスエポキシ基板に本発明の積層体が積層した積層体を得た。
ガラスエポキシ基板FR−4(MCL−E−67、日立化成工業(株)社製;銅箔の厚さ50μm、全体の厚さ1.2mm)の銅箔を化学的に全面剥離した表面と本発明の積層体の樹脂層(B)の表面が接するように重ねて、温度120℃、圧力1MPaの条件下で5分の加熱加圧を行ってガラスエポキシ基板に本発明の積層体が積層した積層体を得た。
得られた積層体から基材フィルム(A)を剥離し、剥離後の樹脂層表面を目視観察することにより、積層加工後のハンドリング性を評価した。
樹脂表面に剥離による筋むらなどが発生した場合を×、剥離作業による欠陥が発生しなかった場合は○とした。
〔実施例1〕
ヒマシ油変性アルキッド樹脂 テスラック2002−60(日立化成ポリマー(株)製)のトルエン溶液(固形分濃度40%)を基材フィルム(A)(PETフィルム、38T60、厚み:38um、東レ(株)製)に塗布し、100℃で1min、更に、130℃で1min乾燥させて離型剤層(C)が形成された積層体を得た。離型剤層(C)の厚みは、0.5umであった。
シリコーン変性ポリイミド、X−22−8904(信越化学工業(株)製)を80部、ビフェニルノボラック型エポキシ樹脂 NC3000H(日本化薬(株)製)12.5部、フェノール樹脂 XLC−LL(三井化学(株)製)7.5部、イミダゾール化合物 2E4MZ(四国化成工業(株)製)0.02部のメチルエチルケトン溶液(全固形分濃度30%)を離型剤層表面に塗布し、80℃で2min、更に120℃で2min乾燥させて樹脂層(B)を形成させた。樹脂層(B)の厚みは30umであった。
得られた積層体について、積層工程前後における基材フィルム(A)と樹脂層(B)の剥離強度、及びハンドリング性を評価した。その結果を表2に示した。
ヒマシ油変性アルキッド樹脂 テスラック2002−60(日立化成ポリマー(株)製)のトルエン溶液(固形分濃度40%)を基材フィルム(A)(PETフィルム、38T60、厚み:38um、東レ(株)製)に塗布し、100℃で1min、更に、130℃で1min乾燥させて離型剤層(C)が形成された積層体を得た。離型剤層(C)の厚みは、0.5umであった。
シリコーン変性ポリイミド、X−22−8904(信越化学工業(株)製)を80部、ビフェニルノボラック型エポキシ樹脂 NC3000H(日本化薬(株)製)12.5部、フェノール樹脂 XLC−LL(三井化学(株)製)7.5部、イミダゾール化合物 2E4MZ(四国化成工業(株)製)0.02部のメチルエチルケトン溶液(全固形分濃度30%)を離型剤層表面に塗布し、80℃で2min、更に120℃で2min乾燥させて樹脂層(B)を形成させた。樹脂層(B)の厚みは30umであった。
得られた積層体について、積層工程前後における基材フィルム(A)と樹脂層(B)の剥離強度、及びハンドリング性を評価した。その結果を表2に示した。
〔実施例2〜4〕
表1に示した、離型剤層(C)の離型剤種、離型剤層(C)の厚み、基材フィルム(A)の厚み以外は、実施例1と同様の手法で、積層体を得た。得られた積層体について、積層工程前後における基材フィルム(A)と樹脂層(C)の剥離強度、及びハンドリング性を評価した。その結果を表2に示した。
表1に示した、離型剤層(C)の離型剤種、離型剤層(C)の厚み、基材フィルム(A)の厚み以外は、実施例1と同様の手法で、積層体を得た。得られた積層体について、積層工程前後における基材フィルム(A)と樹脂層(C)の剥離強度、及びハンドリング性を評価した。その結果を表2に示した。
〔比較例1〜2〕
表1に示した、離型剤層(C)の離型剤種、離型剤層(C)の厚み以外は、実施例1と同様の手法で、積層体を得た。得られた積層体について、積層工程前後における基材フィルムと樹脂層の剥離強度、及びハンドリング性を評価した。その結果を表2に示した。
表1に示した、離型剤層(C)の離型剤種、離型剤層(C)の厚み以外は、実施例1と同様の手法で、積層体を得た。得られた積層体について、積層工程前後における基材フィルムと樹脂層の剥離強度、及びハンドリング性を評価した。その結果を表2に示した。
Claims (6)
- 基材フィルム(A)と、少なくとも1種のイミド化合物を含んでなる樹脂層(B)が積層された積層体において、前記基材フィルム(A)と樹脂層(B)との接する面に離型剤層(C)が存在し、離型剤層(C)がメラミン樹脂またはアルキッド樹脂から選ばれる少なくとも1種を含むことを特徴とする積層体。
- 積層工程前の基材フィルム(A)と樹脂層(B)の剥離強度が、50mN/cm以上であり、積層工程後の基材フィルム(A)と樹脂層(B)の剥離強度が、300mN/cm以下であることを特徴とする請求項1に記載の積層体。
- 前記離型剤層(C)の厚みが0.1μm以上4.0μm以下であることを特徴とする請求項1または2のいずれか1項に記載の積層体。
- 基材フィルム(A)が、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリエチレンナフタレート樹脂またはポリイミド樹脂から選択されることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載の積層体。
- 基材フィルム(A)の厚みが25μm以上150μm以下であることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項に記載の積層体。
- 請求項1ないし5のいずれか1項に記載の積層体を用いて製造されることを特徴とする回路基板。
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2007
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