JP2008302419A - 含浸性能評価用のテストピース及びこれを用いた含浸性能評価方法 - Google Patents

含浸性能評価用のテストピース及びこれを用いた含浸性能評価方法 Download PDF

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Abstract

【課題】1つのテストピースによって、必要とする種々の漏れ量の鋳巣を、正確かつ簡単に再現することができる含浸性能評価用のテストピース及びこれを用いた含浸性能評価方法を提供すること。
【解決手段】テストピース1は、鋳巣を擬似的に再現し、真空含浸機における含浸性能を評価するためのものである。このテストピース1は、めねじ部211を形成したテスト穴21に気体導入穴23を連通形成してなるピース本体部2と、めねじ部211に螺合するおねじ部321を形成してなる調整部3とを有している。テストピース1は、ピース本体部2に対する調整部3の締込量を調整して、気体導入穴23から所定圧力の流体を導入したときにこの流体が調整部3とテスト穴21との隙間43から漏れ出す単位時間当たりの漏れ量を変更することができるよう構成してある。
【選択図】図1

Description

本発明は、鋳巣を擬似的に再現し、真空含浸機における含浸性能を評価するためのテストピース及びこれを用いた含浸性能評価方法に関する。
アルミダイカスト品等の鋳物の表面には、製造工程中における種々の要因によって、微小な鋳巣が形成されることがある。鋳物によって形成したケース(例えば自動変速機のケース等)において、作動油、クーラント等の液体を使用する場合に、このケースの表面に鋳巣が形成されていると、この鋳巣から液体が漏洩してしまうおそれが生ずる。そのため、この鋳巣を補修(穴埋め)するために、例えば、真空含浸機における含浸液中に鋳物を浸漬させて、この鋳物に生じた鋳巣を補修することが行われている。
また、真空含浸機における含浸性能を評価するためには、例えば、鋳巣の出現し易い製造条件でアルミ焼結品等のテストピースを作製し、真空含浸機において、このテストピースを真空雰囲気に配置した後含浸液中に浸漬して真空含浸を行い、テストピースにおける鋳巣への含浸液の含浸度合いを測定して、含浸性能を評価している。この評価の方法としては、例えば、含浸処理前のテストピースを水中に浸漬させ、このテストピース内に所定圧力のエアを通過させるときにテストピースから漏れ出すエアの量を評価漏れ量とする。そして、含浸処理後のテストピースを水中に浸漬させ、このテストピース内に所定圧力のエアを通過させたときに、テストピースからエアが漏出しなければ、上記評価漏れ量の含浸が有効であると評価することができる。
しかしながら、従来のテストピースにおいては、必要とする評価漏れ量のテストピースを得るために、多数のテストピースを作製し、この多数のテストピースの中から実際に必要なわずかなテストピースを選別し、残りの多くの不要なテストピースは廃棄せざるを得なかった。また、場合によっては、必要とするテストピースが得られないこともあった。
なお、鋳巣の補修を行う方法が異なるが、例えば、特許文献1には、鋳物の表面において工具を摺動させ、鋳物における鋳巣の周辺に存在する材料を塑性流動させて鋳巣を補修する方法が開示されている。また、特許文献2には、塑性流動層が形成された鋳物の一部を切り取って切取り片を形成し、この切取り片の切取り面における塑性流動層の厚さに基づいて鋳巣の補修の良否を判定する鋳巣の補修評価方法が開示されている。
しかしながら、特許文献2の評価方法は、真空含浸機における含浸性能を評価する方法ではなく、上記問題点を解決することができない。
特開2003−340566号公報 特開2004−82143号公報
本発明は、かかる従来の問題点に鑑みてなされたもので、1つのテストピースによって、必要とする種々の漏れ量の鋳巣を、正確かつ簡単に再現することができる含浸性能評価用のテストピース及びこれを用いた含浸性能評価方法を提供しようとするものである。
第1の発明は、鋳巣を擬似的に再現し、真空含浸機における含浸性能を評価するためのテストピースであって、
該テストピースは、めねじ部を形成したテスト穴に気体導入穴を連通形成してなるピース本体部と、上記めねじ部に螺合するおねじ部を形成してなる調整部とを有しており、
上記ピース本体部に対する上記調整部の締込量を調整して、上記気体導入穴から所定圧力の流体を導入したときに該流体が上記調整部と上記テスト穴との隙間から漏れ出す単位時間当たりの漏れ量を変更することができるよう構成したことを特徴とする含浸性能評価用のテストピースにある(請求項1)。
本発明の含浸性能評価用のテストピースは、擬似的に再現する鋳巣の単位時間当たりの所定の漏れ量を任意に設定することができるものである。
本発明のテストピースは、ピース本体部に対する調整部の締込量の調整によって、気体導入穴から所定圧力の流体を導入したときにこの流体が調整部とテスト穴との隙間から漏れ出す単位時間当たりの漏れ量を変更することができるよう構成してある。そのため、上記締込量の調整によって、必要とする単位時間当たりの漏れ量の鋳巣を擬似的に再現することができる。
それ故、本発明の含浸性能評価用のテストピースによれば、1つのテストピースによって、必要とする種々の漏れ量の鋳巣を、正確かつ簡単に再現することができる。
また、テストピースによる真空含浸機における含浸性能の評価としては、例えば、上記単位時間当たりの所定の漏れ量に設定したテストピースに対して、真空含浸(テストピースを真空雰囲気に配置した後に含浸液中に浸漬させて行う含浸)を行い、含浸液によってテストピース内の隙間が埋められたときには(テストピースにおける漏れ量がなくなったときには)、当該漏れ量の真空含浸が有効であると認定することができる。
また、テストピースによる単位時間当たりの所定の漏れ量の設定は、ピース本体部に対する調整部の締込量を調整した後、当該テストピースを液中に浸漬して上記気体導入穴から所定圧力の気体を導入し、上記調整部と上記テスト穴との隙間から漏れ出す単位時間当たりの気体の漏れ量を測定して行うことができる。
第2の発明は、上記含浸性能評価用のテストピースを用いて上記真空含浸機における含浸性能の評価をする方法であって、
上記ピース本体部に対する上記調整部の締込量を調整し、当該テストピースを液中に浸漬して上記気体導入穴から所定圧力の気体を導入し、該気体が上記調整部と上記テスト穴との隙間から漏れ出す単位時間当たりの漏れ量を測定して、該漏れ量を、当該テストピースによる評価量として設定する設定工程と、
上記テストピースを上記真空含浸機における真空雰囲気内から含浸液に浸漬させて、当該テストピース内への真空含浸を行う真空含浸工程と、
上記テストピース内へ浸入した含浸液を硬化させる硬化工程と、
該硬化工程後のテストピースを液中に浸漬して上記気体導入穴から所定圧力の気体を導入し、該気体が上記調整部と上記テスト穴との隙間から漏れ出す単位時間当たりの評価漏れ量を測定し、該評価漏れ量に基づいて、上記評価量の漏れ量を有する鋳巣に対する真空含浸が有効である否かを判定して、当該真空含浸機による含浸性能を評価する評価工程とを含むことを特徴とする含浸性能評価方法にある(請求項6)。
本発明の含浸性能評価方法は、上記優れた作用効果を奏する含浸性能評価用のテストピースを用いて含浸性能の評価をする方法であり、1つのテストピースによって、必要とする種々の漏れ量の鋳巣を、正確かつ簡単に再現して、含浸性能を評価することができる方法である。
本発明においては、まず、設定工程として、ピース本体部に対する調整部の締込量を調整する。そして、このテストピースを液中に浸漬して気体導入穴から所定圧力の気体を導入し、この気体が調整部とテスト穴との隙間から漏れ出す単位時間当たりの漏れ量を測定して、この漏れ量を、テストピースによる評価量として設定する。このとき、ピース本体部に対する調整部の締込量の調整は、必要とする漏れ量(評価量)が得られるまで繰り返し行うことができる。
次いで、真空含浸工程として、評価量設定後のテストピースを、真空含浸機における真空雰囲気内から含浸液に浸漬させて、テストピース内への真空含浸を行い、次いで、硬化工程として、テストピース内へ浸入した含浸液を硬化させる。なお、真空含浸工程においては、真空含浸を行った後にテストピースの洗浄を行って、テストピースの気体導入穴等に入った不要な含浸液を除去することができる。
その後、評価工程として、硬化後のテストピースを液中に浸漬して気体導入穴から所定圧力の気体を導入し、この気体が調整部とテスト穴との隙間から漏れ出す単位時間当たりの評価漏れ量を測定する。そして、この評価漏れ量に基づいて、上記評価量の漏れ量を有する鋳巣に対する真空含浸が有効である否かを判定して、当該真空含浸機による含浸性能を評価する。例えば、評価漏れ量がほとんどゼロであったときには、上記評価量の真空含浸が有効であることを認定でき、評価漏れ量が上記評価量とあまり変わらないときには、上記評価量の真空含浸が有効でないことを認定できる。
このように、本発明の設定工程においては、ピース本体部に対する調整部の締込量の調整により、必要とする評価量のテストピースを正確かつ簡単に作り出すことができる。
それ故、本発明の含浸性能評価方法によれば、1つのテストピースによって、必要とする種々の漏れ量の鋳巣を正確かつ簡単に再現することができ、真空含浸機における含浸性能の評価を正確かつ簡単に行うことができる。
第3の発明は、上記含浸性能評価用のテストピースを用いて上記真空含浸機における含浸性能の評価をする方法であって、
上記ピース本体部に対する上記調整部の締込量を調整し、当該テストピースを液中に浸漬して上記気体導入穴から所定圧力の気体を導入し、該気体が上記調整部と上記テスト穴との隙間から漏れ出す単位時間当たりの漏れ量を測定して、該漏れ量を、当該テストピースによる評価量として設定する設定工程と、
真空含浸前のテストピースの質量を測定する質量測定工程と、
上記テストピースを上記真空含浸機における真空雰囲気内から含浸液に浸漬させて、当該テストピースへの真空含浸を行う真空含浸工程と、
上記テストピース内へ浸入した含浸液を硬化させる硬化工程と、
該硬化工程後のテストピースの質量を測定し、該質量と上記真空含浸前のテストピースの質量との差によって、上記評価量の漏れ量を有する鋳巣に対する真空含浸が有効である否かを判定して、当該真空含浸機による含浸性能を評価する評価工程とを含むことを特徴とする含浸性能評価方法にある(請求項8)。
本発明の含浸性能評価方法においては、評価工程においては、硬化工程後のテストピースの質量と、真空含浸前のテストピースの質量との差によって、上記評価量の漏れ量を有する鋳巣に対する真空含浸が有効である否かを容易に判定することができる。また、この質量の差を測定することにより、上記テストピースにおいては、測定部(調整部とテスト穴との隙間に形成された空間)のみにおける質量の変化量を測定することができ、正確な評価結果を得ることができる。
また、本発明の設定工程においても、ピース本体部に対する調整部の締込量の調整により、必要とする評価量のテストピースを正確かつ簡単に作り出すことができる。
それ故、本発明の含浸性能評価方法によっても、1つのテストピースによって、必要とする種々の漏れ量の鋳巣を正確かつ簡単に再現することができ、真空含浸機における含浸性能の評価を正確かつ簡単に行うことができる。
第4の発明は、上記含浸性能評価用のテストピースを用いて上記真空含浸機における含浸性能の評価をする方法であって、
上記ピース本体部に対する上記調整部の締込量を調整し、当該テストピースを液中に浸漬して上記気体導入穴から所定圧力の気体を導入し、該気体が上記調整部と上記テスト穴との隙間から漏れ出す単位時間当たりの漏れ量を測定して、該漏れ量を、当該テストピースによる評価量として設定する設定工程と、
上記テストピースを上記真空含浸機における真空雰囲気内から含浸液に浸漬させて、当該テストピースへの真空含浸を行う真空含浸工程と、
上記テストピース内へ浸入した含浸液を硬化させる硬化工程と、
該硬化工程後のテストピースを切断して、該テストピース内への含浸液の充填状況の観察に基づいて、上記評価量の漏れ量を有する鋳巣に対する真空含浸が有効である否かを判定して、当該真空含浸機による含浸性能を評価する評価工程とを含むことを特徴とする含浸性能評価方法にある(請求項9)。
本発明の含浸性能評価方法においては、評価工程において、硬化工程後のテストピースを切断して、このテストピース内への含浸液の充填状況の観察に基づいて、上記評価量の漏れ量を有する鋳巣に対する真空含浸が有効である否かを容易に判定することができる。
また、本発明の設定工程においても、ピース本体部に対する調整部の締込量の調整により、必要とする評価量のテストピースを正確かつ簡単に作り出すことができる。
それ故、本発明の含浸性能評価方法によっても、1つのテストピースによって、必要とする種々の漏れ量の鋳巣を正確かつ簡単に再現することができ、真空含浸機における含浸性能の評価を正確かつ簡単に行うことができる。
上述した第1〜第4の発明における好ましい実施の形態につき説明する。
第1〜第4の発明において、上記単位時間当たりの漏れ量を測定する際に用いる上記所定圧力の流体としては、例えば、圧力(ゲージ圧力)が150〜400kPa(約1.5〜4.0kgf/cm2)の空気を用いることができる。
第2〜第4の発明において、上記真空含浸工程において用いる上記含浸液は、メタクリル酸エステルを主成分とする熱硬化性樹脂とすることができる。そして、上記硬化工程においては、加熱処理することによって、上記テストピース内へ浸入した含浸液の重合が始まり、この含浸液を硬化させることができる。
第1の発明においては、上記調整部と上記テスト穴とのいずれか一方には、上記調整部の中心軸線回りの全周において環状角部が形成してあり、他方には、上記調整部の中心軸線回りの全周において該中心軸線に対して傾斜する環状テーパ面が形成してあり、上記環状角部と上記環状テーパ面とが全周において線状に接触した状態で、上記調整部をさらに締め込むことにより、上記漏れ量を変更可能に構成することが好ましい(請求項2)。
この場合には、環状角部と環状テーパ面とが全周において線状に接触した状態で、調整部をさらに締め込むことにより、環状角部が環状テーパ面に食い込み、特に、当該テストピースにおける単位時間当たりの漏れ量を、ゼロの状態(完全に閉じている状態)まで設定することができる。そのため、上記テストピースにより、特に、含浸性能が高い(小さな漏れ量の鋳巣でも補修することができる)真空含浸機の評価を正確に行うことができる。
また、上記環状角部は、上記調整部の先端部の全周に上記中心軸線に傾斜して設けた先端テーパ面の外縁角部に形成してあり、上記環状テーパ面は、上記テスト穴の軸方向の一部に形成してあり、上記調整部の中心軸線に対する上記先端テーパ面の傾斜角度は、上記中心軸線に対する上記環状テーパ面の傾斜角度よりも大きく設定してあることが好ましい(請求項3)。
この場合には、含浸性能が高い真空含浸機の評価を正確に行うことができるテストピースを容易に作り出すことができる。
また、上記調整部は、頭部から軸部を立設してなるボルトであると共に、上記軸部の先端から所定長さにねじ切りを行って、先端側に上記おねじ部を有すると共に基端側にねじ切りを行っていない丸軸部を有しており、上記調整部は、上記おねじ部を上記テスト穴の上記めねじ部に螺合させて締め込んだ後、上記丸軸部を上記テスト穴の上記めねじ部に嵌入させて、該めねじ部と該丸軸部との少なくとも一方を変形させながらさらに締め込むことにより、上記漏れ量を変更可能であることが好ましい(請求項4)。
この場合には、調整部としてのボルトをピース本体部に対して締め込む際に、ボルトの軸部における丸軸部を、ピース本体部におけるテスト穴のめねじ部に嵌入させて、めねじ部と丸軸部との少なくとも一方を変形させることにより、ボルトの締込位置を容易に固定することができる。そのため、単位時間当たりの漏れ量が極めて小さいテストピースを容易に作り出すことができる。
また、上記調整部の上記おねじ部の軸方向中間位置には、環状溝が形成してあり、該環状溝と、上記テスト穴の上記めねじ部との間に形成される空間には、当該テストピースを上記真空含浸機における含浸液に浸漬した際に、該テストピース内に浸入した上記含浸液を溜めることができるよう構成することが好ましい(請求項5)。
この場合には、テストピース内に含浸液が浸入したときには、この含浸液を上記空間に溜めることができる。これにより、例えば、真空含浸機において真空含浸を行い、空間内に入った含浸液を硬化させた後のテストピースを切断したときには、空間内に含浸液が溜まっていることにより、単位時間当たりの所定の漏れ量の鋳巣を再現した(単位時間当たりの所定の漏れ量に設定した)テストピースを用いて、真空含浸機における含浸性能の評価を容易に行うことができる。
また、真空含浸機において真空含浸を行い、テスト穴から空間内に入った含浸液を硬化させた後のテストピースの質量を、真空含浸前のテストピースの質量と比較することによっても、真空含浸機における含浸性能の評価を容易に行うことができる。
第2の発明においては、上記設定工程においては、上記評価量の異なる複数のテストピースを作製し、該複数のテストピースに対して、上記真空含浸工程、上記硬化工程及び上記評価工程を行い、該評価工程においては、上記評価漏れ量がゼロとなったテストピースのうち、上記評価量が最小であるテストピースの評価量を、当該真空含浸機において真空含浸が有効な漏れ量であると認定することができる(請求項7)。
この場合には、上記構造の複数のテストピースによって、評価量の異なる複数のテストピースを、正確かつ簡単に形成することができ、真空含浸機における含浸性能を正確かつ簡単に評価することができる。
以下に、本発明の含浸性能評価用のテストピース及びこれを用いた含浸性能評価方法にかかる実施例につき、図面と共に説明する。
図1〜図3に示すごとく、本例の含浸性能評価用のテストピース1は、鋳巣61(図4参照)を擬似的に再現し、真空含浸機における含浸性能を評価するためのものである。このテストピース1は、めねじ部211を形成したテスト穴21に気体導入穴23を連通形成してなるピース本体部2と、めねじ部211に螺合するおねじ部321を形成してなる調整部3とを有している。
図1に示すごとく、本例のテストピース1は、ピース本体部2に対する調整部3の締込量を調整して、気体導入穴23から所定圧力の流体を導入したときにこの流体が調整部3とテスト穴21との隙間(めねじ部211とおねじ部321との間に形成される隙間)43から漏れ出す単位時間当たりの漏れ量を変更することができるよう構成してある。
以下に、本例の含浸性能評価用のテストピース1及びこれを用いた含浸性能評価方法につき、図1〜図12と共に詳説する。
図1〜図3に示すごとく、本例のテストピース1は、円柱形状に形成したピース本体部2に、頭部31から軸部32を立設してなるボルトから構成した調整部3を螺合させて構成してある。ピース本体部2は、アルミニウム等の金属製の部材からなり、調整部3は、鉄等の金属製のボルトからなる。
図2に示すごとく、本例のピース本体部2は、軸方向一端からテスト穴21を形成してなると共に、軸方向他端から気体導入穴23を形成してなり、テスト穴21と気体導入穴23とを、連結穴24によって連通してなる。テスト穴21の奥側には、めねじ部211が形成されていない丸穴部22が設けてあり、この丸穴部22の先端には、気体導入穴23の方向に向けて縮径する環状テーパ面221が形成されている。そして、環状テーパ面221の内縁角部(最小縮径部)222と連結穴24とが繋がっている。
また、本例の気体導入穴23は、この気体導入穴23に上記テスト用隙間41へ気体(本例では空気)を導入するための気体供給治具(エア供給治具)のエア導入配管51(図9参照)を接続するためのテーパねじを螺合可能なテーパねじ穴によって形成してある。
図5に示すごとく、本例のテストピース1においては、調整部(ボルト)3の軸部32には、中心軸線Cの回りの全周において環状角部331が形成してあり、ピース本体部2のテスト穴21には、調整部3の中心軸線Cの回りの全周においてこの中心軸線Cに対して傾斜する環状テーパ面221が形成してある。そして、本例においては、環状角部331と環状テーパ面221とが接触して変形(特に塑性変形)した部分には、上記単位時間当たりの漏れ量を左右するテスト用隙間41が形成される。
また、図6に示すごとく、本例のテストピース1は、環状角部331と環状テーパ面221とが全周において線状に接触した状態で、調整部3をさらに締め込むことにより、環状角部331が環状テーパ面221に食い込み、テストピース1における単位時間当たりの漏れ量をさらに変更可能に構成されている。
図3に示すごとく、本例の調整部(ボルト)3は、その軸部32の先端から所定長さにねじ切りを行って、先端側におねじ部321を有すると共に、基端側にねじ切りを行っていない丸軸部322を有している。
おねじ部321の先端部には、このおねじ部321よりも縮径した縮径先端丸軸部323が形成してあり、この縮径先端丸軸部323の先端部には、先端側に向けて縮径する先端テーパ面33が形成してある。本例の環状角部331は、先端テーパ面33の外縁角部331として形成してある。
また、図5に示すごとく、本例の調整部3の中心軸線Cに対する先端テーパ面33の傾斜角度θ1は、中心軸線Cに対するピース本体部2における環状テーパ面221の傾斜角度θ2よりも大きく設定してある。
なお、上記テスト用隙間41は、図7に示すごとく、テスト穴21の環状テーパ面221における内縁角部222と、調整部3の先端テーパ面33との間の隙間によって形成することもできる。この場合には、調整部3の中心軸線Cに対する先端テーパ面33の傾斜角度θ1は、中心軸線Cに対するピース本体部2における環状テーパ面221の傾斜角度θ2よりも小さく設定することができる。
また、図1に示すごとく、調整部3は、おねじ部321をテスト穴21のめねじ部211に螺合させて締め込んだ後、丸軸部322をテスト穴21のめねじ部211に嵌入させて、めねじ部211と丸軸部322との少なくとも一方を塑性変形させながら(本例では、めねじ部211を塑性変形させながら)さらに締め込むことにより、テストピース1における単位時間当たりの漏れ量を調整可能である。
また、図3に示すごとく、調整部3のおねじ部321の軸方向中間位置には、おねじ部のねじ切り深さ(ねじ谷の深さ)よりもさらに径方向内方に窪んだ環状溝34が形成してあり、図1に示すごとく、この環状溝34と、テスト穴21のめねじ部211との間に形成される空間42には、当該テストピース1を真空含浸機における含浸液に浸漬した際に、テストピース1内に浸入する含浸液を溜めることができるよう構成してある。
次に、上記テストピース1を用いた含浸性能評価方法につき、図8のフローチャートと共に詳説する。
本例の含浸性能評価方法においては、まず、設定工程として、図6に示すごとく、環状角部331と環状テーパ面221とが全周において線状に接触した状態で、ピース本体部2に対して調整部3をさらに締め込むことにより、環状角部331を環状テーパ面221に食い込ませる。これにより、テストピース1における単位時間当たりの漏れ量(cc/min)を、限りなくゼロ(0cc/min)に近い状態に容易に設定することができる。
また、このとき、本例のテストピース1においては、調整部(ボルト)3をピース本体部2に対して締め込む際に、ボルト3の軸部32における丸軸部322を、ピース本体部2におけるテスト穴21のめねじ部211に嵌入させて、めねじ部211と丸軸部322との少なくとも一方を塑性変形させることにより、ボルト3の締込位置を容易に固定することができる。
また、設定工程においては、図9に示すごとく、テストピース1のピース本体部2に調整部(ボルト)3を仮締めし(図8のステップS101)、このテストピース1の気体導入穴23にエア供給治具のエア導入配管51を接続する(S102)。そして、このテストピース1を液中Wに浸漬し(本例では水中に浸漬し)(S103)、気体導入穴23からテストピース1内に気体を導入し、この気体がテストピース1のテスト穴21と調整部3との隙間43から漏れ出す単位時間当たりの漏れ量を測定する(S104)。この測定は、例えば、テスト穴21と調整部3との隙間43から漏れ出す気体を、容器52内に集めることによって行うことができる。
こうして、上記測定を行う漏れ量が、真空含浸機の含浸性能の評価に必要な所定の評価量になるまで、ピース本体部2に対する調整部3の締込量の調整を行い、所定の評価量(cc/min)のテストピース1を作り出す(S105、S106)。また、設定工程においては、上記評価量の異なる複数のテストピース1を作り出す。例えば、評価量(漏れ量)が0.05(cc/min)、0.5(cc/min)、1(cc/min)、5(cc/min)、10(cc/min)、20(cc/min)であるテストピース1を作り出すことができる。
次いで、複数のテストピース1に付いた水をエアブローによって取り除いた後(S107)、このテストピース1からエア供給治具を取り外す(S108)。次いで、複数のテストピース1の質量を測定し、この質量を、真空含浸工程前のテストピース1の質量とする(S109)。
次いで、真空含浸工程として、真空含浸機内の真空引きを行い、この真空含浸機内を真空状態(完全真空状態でなくても良い。)にする。そして、評価量設定後の複数種類の漏れ量のテストピース1(評価量の異なる複数のテストピース1)を、真空含浸機における真空雰囲気内に配置し、テストピース1内を真空状態にする(S110)。
次いで、図10に示すごとく、複数のテストピース1を含浸液Gに浸漬させた後、真空含浸機53内の雰囲気Fを増圧(大気圧又は大気圧以上の圧力に増圧することができる。)して、複数のテストピース1に対して真空含浸を行う(S111)。
この真空含浸を行う際には、テストピース1内に浸入した含浸液Gは、空間42に溜めることができる。次いで、含浸液Gから複数のテストピース1を取り出し、この複数のテストピース1の洗浄を行って、複数のテストピース1の気体導入穴23等に入った不要な含浸液Gを除去する(S112)。
次いで、硬化工程として、複数のテストピース1を温水に浸漬させ、テストピース1内に含浸させた含浸液を硬化させる(S113)。
次いで、複数のテストピース1に付いた水をエアブローによって取り除いた後(S114)、各テストピース1の質量を測定し、この質量を、硬化工程後のテストピース1の質量とする(S115)。そして、硬化工程後のテストピース1の質量から、上記真空含浸工程前のテストピース1の質量を差し引いて、各テストピース1における含浸剤(含浸液を硬化させたもの)の充填率を計算する。
次いで、評価工程として、硬化工程後のテストピース1の気体導入穴23にエア供給治具のエア導入配管51を接続し(S116)、このテストピース1を水中に浸漬する(S117)(図9と同様)。そして、テストピース1の気体導入穴23から気体を導入し、この気体が調整部3とテスト穴21との隙間43から漏れ出す単位時間当たりの評価漏れ量を測定する(S118)。この評価漏れ量に基づいて、上記評価量の漏れ量を有する鋳巣に対する真空含浸が有効である否かを判定して、当該真空含浸機による含浸性能を評価する。
より具体的には、上記評価漏れ量がゼロ(0cc/min)であったときには、当該テストピース1の評価量の真空含浸が有効であることを認定できる(S119)。そして、このテストピース1を調整部3の軸方向に切断し、テストピース1内における含浸剤(含浸液を硬化させたもの)の充填状況を観察する(S120)。このとき、特にテストピース1における空間42内に溜まった含浸剤を観察することにより、含浸剤の充填状況の観察が容易である。
一方、上記評価漏れ量がゼロでなかったときには、この評価漏れ量を測定した後(S121)、当該テストピース1を調整部3の軸方向に切断し、テストピース1内における含浸剤(含浸液を硬化させたもの)の充填状況を観察する(S120)。
そして、本例の評価工程においては、上記評価漏れ量がゼロとなったテストピース1のうち、上記評価量が最小であるテストピース1の評価量を、当該真空含浸機において真空含浸が有効な漏れ量であると認定することができる。
本例においては、例えば、評価量が20(cc/min)、10(cc/min)のテストピース1については、漏れ評価量がゼロ(0cc/min)であり、その他の5(cc/min)、1(cc/min)、0.5(cc/min)、0.05(cc/min)のテストピース1については、漏れ評価量がゼロ(0cc/min)でなかったときには、当該真空含浸機における含浸性能は、10(cc/min)であると認定することができる。
なお、評価工程においては、硬化工程後のテストピース1の質量と、真空含浸工程前のテストピース1の質量との差によっても、当該所定の評価量のテストピース1の真空含浸が有効である否かを判定することができる。また、この質量の差を測定することにより、本例のテストピース1においては、測定部(調整部3とテスト穴21との隙間43に形成された空間)のみにおける質量の変化量を測定することができ、正確な評価結果を得ることができる。
また、テストピース1内における含浸剤の充填状況を観察することによっても、当該所定の評価量のテストピース1の真空含浸が有効である否かを判定することができる。
このように、本例の設定工程においては、環状角部331と環状テーパ面221とが全周において線状に接触した状態で、ピース本体部2に対して調整部3をさらに締め込むことにより、環状角部331を環状テーパ面221に食い込ませ、単位時間当たりの漏れ量(評価量)(cc/min)が極めて小さいテストピース1を正確かつ簡単に作り出すことができる。そのため、上記テストピース1により、特に、含浸性能が高い真空含浸機の評価を正確に行うことができる。
それ故、本例の含浸性能評価用のテストピース1及び含浸性能評価方法によれば、1つのテストピース1によって、必要とする種々の漏れ量の鋳巣61を、正確かつ簡単に再現することができ、真空含浸機における含浸性能の評価を正確かつ簡単に行うことができる。
また、本例のテストピース1によれば、擬似的に再現する鋳物における鋳巣61を、テストピース1におけるテスト用隙間41として1箇所に特定して形成することができ、正確に鋳巣61を再現することができる。
また、上記真空含浸工程を行う際には、上記調整部3の環状溝34によって形成した空間42内に、作動油、クーラント等の液体を予め溜めておいた状態で、真空含浸を行うこともできる。この場合には、鋳物6の鋳巣61において、作動油、クーラント等の液体が溜まっている状態において、所定の漏れ量の鋳巣61の真空含浸が有効である否かを評価することができる。
ところで、実際の鋳物6における鋳巣61の状態は、図4、図11に示すごとく、鋳物6の表面601と加工穴等602との間を、断面積が複雑に変化する通路によって連結する状態になっていると考える。
そして、図12に示すごとく、上記テストピース1によれば、気体導入穴23によって加工穴等602を擬似的に再現し、調整部3におけるおねじ部321とテスト穴21におけるめねじ部211との間の隙間43を、断面積が複雑に変化する鋳巣61の通路を擬似的に再現することができる。この調整部3におけるおねじ部321とテスト穴21におけるめねじ部211との間の隙間43は、おねじ部321とめねじ部211との製作寸法を適切に加減することにより、実際の鋳巣61の通路の形態に近づけることができる。
また、図11に示すごとく、鋳巣61における液体(作動油、クーラント等)の漏れ量は、断面積が複雑に変化する鋳巣61の通路において、断面積が最も縮小した部分(律速部)611によって決定されると考える。そこで、テストピース1によれば、図1、図12に示すごとく、調整部(ボルト)3の軸部32の全周に設けた環状角部331と、ピース本体部2のテスト穴21の全周に設けた環状テーパ面221との隙間(テスト用隙間41)によって、上記断面積が最も縮小した部分を再現することができる。
そのため、本例のテストピース1は、実際の鋳物における鋳巣61の状態をできるだけ正確に再現することができる。これにより、本例のテストピース1によって真空含浸機における含浸性能を評価すれば、この真空含浸機において実際の鋳物に真空含浸を行う際に、真空含浸機における含浸可能な漏れ量までは、実際の鋳物における鋳巣61の補修(穴埋め)が可能であることを認定することができる。
実施例における、含浸性能評価用のテストピースを示す断面説明図。 実施例における、テストピースにおけるピース本体部を示す断面説明図。 実施例における、テストピースにおける調整部を示す説明図。 実施例における、鋳物における鋳巣の形成状態を模式的に示す説明図。 実施例における、テストピースにおけるテスト用隙間の周辺を拡大して示す断面説明図。 実施例における、テストピースにおけるテスト用隙間の周辺を拡大して示す図で、環状角部を環状テーパ面に食い込ませた状態を示す断面説明図。 実施例における、他のテストピースにおけるテスト用隙間の周辺を拡大して示す断面説明図。 実施例における、含浸性能評価方法の流れを示すフローチャート。 実施例における、含浸性能評価方法における設定工程を示す説明図。 実施例における、含浸性能評価方法における含浸工程を示す説明図。 実施例における、鋳物における鋳巣の形成状態を模式的に示す説明図。 実施例における、テストピースによる鋳巣の再現状態を模式的に示す説明図。
符号の説明
1 テストピース
2 ピース本体部
21 テスト穴
211 めねじ部
22 丸穴部
221 環状テーパ面
23 気体導入穴
3 調整部(ボルト)
31 頭部
32 軸部
321 おねじ部
322 丸軸部
323 縮径先端丸軸部
33 先端テーパ面
331 環状角部
34 環状溝
41 テスト用隙間
42 空間
43 隙間
6 鋳物
61 鋳巣
C 中心軸線
θ1、θ2 傾斜角度

Claims (9)

  1. 鋳巣を擬似的に再現し、真空含浸機における含浸性能を評価するためのテストピースであって、
    該テストピースは、めねじ部を形成したテスト穴に気体導入穴を連通形成してなるピース本体部と、上記めねじ部に螺合するおねじ部を形成してなる調整部とを有しており、
    上記ピース本体部に対する上記調整部の締込量を調整して、上記気体導入穴から所定圧力の流体を導入したときに該流体が上記調整部と上記テスト穴との隙間から漏れ出す単位時間当たりの漏れ量を変更することができるよう構成したことを特徴とする含浸性能評価用のテストピース。
  2. 請求項1において、上記調整部と上記テスト穴とのいずれか一方には、上記調整部の中心軸線回りの全周において環状角部が形成してあり、他方には、上記調整部の中心軸線回りの全周において該中心軸線に対して傾斜する環状テーパ面が形成してあり、
    上記環状角部と上記環状テーパ面とが全周において線状に接触した状態で、上記調整部をさらに締め込むことにより、上記漏れ量を変更可能に構成したことを特徴とする含浸性能評価用のテストピース。
  3. 請求項2において、上記環状角部は、上記調整部の先端部の全周に上記中心軸線に傾斜して設けた先端テーパ面の外縁角部に形成してあり、
    上記環状テーパ面は、上記テスト穴の軸方向の一部に形成してあり、
    上記調整部の中心軸線に対する上記先端テーパ面の傾斜角度は、上記中心軸線に対する上記環状テーパ面の傾斜角度よりも大きく設定してあることを特徴とする含浸性能評価用のテストピース。
  4. 請求項2又は3において、上記調整部は、頭部から軸部を立設してなるボルトであると共に、上記軸部の先端から所定長さにねじ切りを行って、先端側に上記おねじ部を有すると共に基端側にねじ切りを行っていない丸軸部を有しており、
    上記調整部は、上記おねじ部を上記テスト穴の上記めねじ部に螺合させて締め込んだ後、上記丸軸部を上記テスト穴の上記めねじ部に嵌入させて、該めねじ部と該丸軸部との少なくとも一方を変形させながらさらに締め込むことにより、上記漏れ量を変更可能であることを特徴とする含浸性能評価用のテストピース。
  5. 請求項1〜4のいずれか一項において、上記調整部の上記おねじ部の軸方向中間位置には、環状溝が形成してあり、該環状溝と、上記テスト穴の上記めねじ部との間に形成される空間には、当該テストピースを上記真空含浸機における含浸液に浸漬した際に、該テストピース内に浸入した上記含浸液を溜めることができるよう構成したことを特徴とする含浸性能評価用のテストピース。
  6. 請求項1〜5のいずれか一項に記載の含浸性能評価用のテストピースを用いて上記真空含浸機における含浸性能の評価をする方法であって、
    上記ピース本体部に対する上記調整部の締込量を調整し、当該テストピースを液中に浸漬して上記気体導入穴から所定圧力の気体を導入し、該気体が上記調整部と上記テスト穴との隙間から漏れ出す単位時間当たりの漏れ量を測定して、該漏れ量を、当該テストピースによる評価量として設定する設定工程と、
    上記テストピースを上記真空含浸機における真空雰囲気内から含浸液に浸漬させて、当該テストピース内への真空含浸を行う真空含浸工程と、
    上記テストピース内へ浸入した含浸液を硬化させる硬化工程と、
    該硬化工程後のテストピースを液中に浸漬して上記気体導入穴から所定圧力の気体を導入し、該気体が上記調整部と上記テスト穴との隙間から漏れ出す単位時間当たりの評価漏れ量を測定し、該評価漏れ量に基づいて、上記評価量の漏れ量を有する鋳巣に対する真空含浸が有効である否かを判定して、当該真空含浸機による含浸性能を評価する評価工程とを含むことを特徴とする含浸性能評価方法。
  7. 請求項6において、上記設定工程においては、上記評価量の異なる複数のテストピースを作製し、該複数のテストピースに対して、上記真空含浸工程、上記硬化工程及び上記評価工程を行い、
    該評価工程においては、上記評価漏れ量がゼロとなったテストピースのうち、上記評価量が最小であるテストピースの評価量を、当該真空含浸機において真空含浸が有効な漏れ量であると認定することを特徴とする含浸性能評価方法。
  8. 請求項1〜5のいずれか一項に記載の含浸性能評価用のテストピースを用いて上記真空含浸機における含浸性能の評価をする方法であって、
    上記ピース本体部に対する上記調整部の締込量を調整し、当該テストピースを液中に浸漬して上記気体導入穴から所定圧力の気体を導入し、該気体が上記調整部と上記テスト穴との隙間から漏れ出す単位時間当たりの漏れ量を測定して、該漏れ量を、当該テストピースによる評価量として設定する設定工程と、
    真空含浸前のテストピースの質量を測定する質量測定工程と、
    上記テストピースを上記真空含浸機における真空雰囲気内から含浸液に浸漬させて、当該テストピースへの真空含浸を行う真空含浸工程と、
    上記テストピース内へ浸入した含浸液を硬化させる硬化工程と、
    該硬化工程後のテストピースの質量を測定し、該質量と上記真空含浸前のテストピースの質量との差によって、上記評価量の漏れ量を有する鋳巣に対する真空含浸が有効である否かを判定して、当該真空含浸機による含浸性能を評価する評価工程とを含むことを特徴とする含浸性能評価方法。
  9. 請求項1〜5のいずれか一項に記載の含浸性能評価用のテストピースを用いて上記真空含浸機における含浸性能の評価をする方法であって、
    上記ピース本体部に対する上記調整部の締込量を調整し、当該テストピースを液中に浸漬して上記気体導入穴から所定圧力の気体を導入し、該気体が上記調整部と上記テスト穴との隙間から漏れ出す単位時間当たりの漏れ量を測定して、該漏れ量を、当該テストピースによる評価量として設定する設定工程と、
    上記テストピースを上記真空含浸機における真空雰囲気内から含浸液に浸漬させて、当該テストピースへの真空含浸を行う真空含浸工程と、
    上記テストピース内へ浸入した含浸液を硬化させる硬化工程と、
    該硬化工程後のテストピースを切断して、該テストピース内への含浸液の充填状況の観察に基づいて、上記評価量の漏れ量を有する鋳巣に対する真空含浸が有効である否かを判定して、当該真空含浸機による含浸性能を評価する評価工程とを含むことを特徴とする含浸性能評価方法。
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