JP2008302163A - 片手用食器 - Google Patents
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Abstract
【課題】手の運動障害等、何らかの理由で、一方の手が使えず、使用可能な手も箸を自由に使いこなすだけの能力を持たない、あるいは能力の低下した身体不自由者等が介護者の助けによらず食事を行なう為の機能を有する廉価な食器を提供する。
【解決手段】食器の外縁の内側に、点状、棒状、帯状等の突起、その他の構造を有し、食物と食器とのすべり抵抗もしくは転がり抵抗を大きくすることにより、さじやフォークによる水平方向の圧力で食器内部の食物が食器の外にこぼれるのを防ぎ、容易にさじやフォークに載せ、これらをすくい取ることができるようにした食器。
【選択図】図1
【解決手段】食器の外縁の内側に、点状、棒状、帯状等の突起、その他の構造を有し、食物と食器とのすべり抵抗もしくは転がり抵抗を大きくすることにより、さじやフォークによる水平方向の圧力で食器内部の食物が食器の外にこぼれるのを防ぎ、容易にさじやフォークに載せ、これらをすくい取ることができるようにした食器。
【選択図】図1
Description
食器。とりわけ、身体不自由者用、老人用、もしくは幼児用食器の好ましい形態に係わる技術であり、介護者の助けを必要としない、もしくは軽減する為の食器。
健常者は、一方の手で食器を持ち上げ、又は、これを傾け、もう一方の手にさじ、フォーク等を持って、食物をすくい取り、口に運んで食事をとる。あるいは、箸を用いて、食物をつまみ取る事ができる。しかしながら、手の運動障害等、何らかの理由で、一方の手が使えず、使用可能な手も箸を自由に使いこなすだけの能力を持たない、あるいは能力の低下した身体不自由者、老人、あるいは発達・訓練段階にある幼児等に関しては、通常、介護者の助けによって食事を行なうのが一般的である。
現在までのところ、高度なロボット工学の成果を借りる事で、こうした介護者に代わる食事は可能になりつつあるが、かかる設備は非常に高価であり一般的ではない。現実には、介護者に変わり得る廉価な設備等の技術は無い。
本発明に類似する技術として、容器外縁部が、その外周の全域に渡って、あるいはその一部が、容器底部に対して90度を超えて内側に傾斜した容器は存在する。この容器の存在意義は、主に美的感覚の満足のためであり、装飾品としての用途を有する物であって、その形状は容器内容物が外部に漏れる事を防止する為のものではない。こうした容器は食器ではないが、これをもし食器として転用・使用する場合、容器の最外周、すなわち外縁そのものが内部に向って傾斜したもの、すなわち、多くは全周に渡るオーバーハングの為に、洗浄後の水滴の除去、乾燥が困難である等の食器としての致命的な欠点を有する。よって、これらは外縁ないしその内側、及び/又は、中心部近傍に、食物の滑り抵抗を大きくする形状を備えた本発明とは技術思想、形状とも全く異なるものであり、本発明とは峻別すべきものである。
固形、粉体、等、液体に比べて流動性の少ない食物をさじやフォーク等の器具ですくい取るに当たり、こうした器具を持つ手、すなわち片手のみですくい取ろうとする時、内容物が食器の外周に追いやられ、ついには食器からこぼれ、すくい取ることができないか、少なくとも容易にはすくえない。本発明はこの問題を簡便、かつ、廉価な装置で解決することを目的とし、介護者の手を煩わせることなく、片手のさじ、フォーク等で食器中の食物を容易にすくい取ることが可能な食器の発明である。
食器の食物を乗せる側(以下、内側と称する)の外縁または外縁周辺、及び/又は、食器の中心部又はその周辺に、点状、棒状、あるいは帯状、その他の凸状構造物(以下、堰堤と称する)を有し、食物と食器とのすべり抵抗もしくは転がり抵抗を大きくすることにより、さじやフォークによる水平方向の圧力で食器内部の食物が食器の外にこぼれるのを防ぎ、容易にさじやフォークに載せ、これらをすくい取ることができるようにした食器。
食器の内側の中心部近傍に1ないし複数の堰堤を備え、もしくは食器の内側の外縁に沿って1ないし複数の弧状の堰堤を設けることにより、さじ等に押された食物が食器の外にこぼれることを防止する。堰堤の設置位置は、食器の内側のどこであっても良く制限されるものではないが、好ましい設置位置は2大別できる。その1つは、食器内側の外縁部から食器の直径(食器が円形の場合は直径、それ以外の形状の場合は最大径とそれに直行する対角線の長さの平均)の1/3までの間にある事が好ましい。これより内側では、食器に食物を盛り付ける場合の食器の利用面積の縮小になり、盛りつけ効率の低下につながる。堰堤の更に好ましい設置位置は、食器の外縁から食器の直径の1/4までの間である。
もう1つの好ましい堰堤の設置位置は、食器の中心部、または中心部近傍である。この場合、食物は堰堤を取り囲むように盛り付けられることになる。この設置位置は、食器の直径が比較的大きい場合に特に好ましい。
堰堤の高さは、食器内側の底面からの垂直方向の高さで定義されるが、食物と容器の抵抗が大きくなれば良いので特に高さは制限されるものではない。好ましくは、3mmから2cm、特に好ましくは、5mmから2cmである。
堰堤の大きさは、食器の形状により任意に選択でき、制限されるものではないが、食器の中心部近傍に設置される場合は、一般に円筒状、楕円柱状、もしくは、多角形柱状が好ましい。食器の外縁部近傍に設置する場合は、長さ(食器の外縁と平行の方向)と幅(食器の外縁と垂直の方向)には特に制限は無いが、好ましくは長さは5mmから10cm、更に好ましくは1cmから5cm、幅は1mmから2cm、更に好ましくは、2mmから1cmである。これより小さいと破損しやすく、凸状部の端部が鋭利に過ぎ、怪我の恐れがある。
堰堤の数は特に制限は無く、1個でも、数個に分割しても良い。外縁部近傍に設置する場合、好ましくは、1個ないし4個である。1個は最小限必要な数であり、4個を四方向に配すれば、さじやフォークの運動方向が、どの方向であっても、本発明の効果は充分に発揮される。
なお、堰堤の向きは食器の外縁と平行である必要はなく、任意に選択しうる。
食器の中心部近傍と外縁邦付近との両方に設置する事もできる。
なお、堰堤の向きは食器の外縁と平行である必要はなく、任意に選択しうる。
食器の中心部近傍と外縁邦付近との両方に設置する事もできる。
堰堤の形状は、円柱、角柱、球、円錐、角錐、あるいはこれらの組み合わせ等、何でも良い。但し、食器底面から滑らかに隆起する形状、例えば、1つの皿に複数の食物を載せるために、各々を区分するための区切りなどは、本願発明の範疇には入らない。そもそも、その目的が異なるのみならず、次に述べる形状が本発明と異なる故である。
本発明の好ましい実施態様としての堰堤の立ち上がり角度は食器底面に対し、60度以上であり、更に好ましくは75度以上、特に好ましくは、直角、すなわち垂直に近いか、これを超える角度を有する。堰堤を設ける食器の材質や形状に制限は無い。円形、楕円形、卵型、四角、三角、多角形、あるいは波状の外縁を持つもの等が利用できる。食器の深さにも制限は無く、各種の皿、茶碗、どんぶり、等、何にでも適用可能である。
本発明の食器の材質は、通常、食器として用いられる物であれば何でも良く、陶器、磁器、石器、漆器、高分子材料、木製材料等、何でも良い。
さじ等を用い、片手だけで食物をすくい取るに当たり、滑りやすい食物であっても、さじ等に押されて食器外部にこぼれることを防止することができ、身体、特に一方の手に障害のある人の食事を介護なしで進めることができ、障害者自身、並びに介護者の負担を著しく軽減せしめることができる。更に、発達途中の幼児の食事訓練用としても有効である。
本発明をより詳細に説明するために、以下に実施例を記す。
直径20cm、深さ3cmの粘土製円形の皿に、その外縁から1cmの位置に、高さ1cm、幅5mm、長さ5cmの円弧状凸状物を2箇所設けた食器を制作し、素焼き後、通常の白色釉薬で施釉した。該食器の表面は滑らかであった。凸状物は互いに食器の外縁と同心円状に、食器中心からの角度は90度に配置した。
比較のために突起を設けない他は、同一の形状、材質、大きさの皿を作り比較した。エンドウ豆、金平ゴボウ、焼飯等を盛りつけ、通常の大さじ1本を片手に持ち、すくい取る事を試みた。突起のある食器では、最後の1箇まで片手のみで容易にすくい得たが、突起のない食器では、食器の外にこぼれ易く、最後まで完全にすくい取ることは困難であった。
直径20cm深さ3cmの粘土皿の中心部に直径2cm、高さ1cmの円筒状凸状物を1箇設置した。素焼きした後、通常の白色釉薬で施釉した。該食器の表面は滑らかであった。
比較のために突起を設けない他は、同一の形状、材質、大きさの皿を作り比較した。エンドウ豆、金平ゴボウ、焼飯等を盛りつけ、通常の大さじ1本を片手に持ち、すくい取る事を試みた。突起のある食器では、最後の1箇まで片手のみで容易にすくい得たが、突起のない食器では、食器の外にこぼれ易く、最後まで完全にすくい取ることは困難であった。
現在、少子化に伴う労働力の低下が危惧されている。一方、福祉充実への要望が高まり、軽度の身体障害者の社会進出が強く望まれている。こうした社会情勢の下、介護者の手を煩わせることなしに、障害者の食事が容易に実施できる食器は、社会的に大きな意味を持ち、食器産業のみならず、関連する産業への波及効果は少なくないと考えられる。
本発明を説明するための図を示した。これらの図を以下、簡単に説明する。
実施例1で用いた食器 実施例2で用いた食器
Claims (5)
- 食物を乗せる側に、食物と食器との滑り抵抗を大きくする形状を備えた食器
- 滑り抵抗を大きくする形状が凸状であり、該凸状物を1または複数備えた請求項1に記載の食器
- すべり抵抗を大きくする形状を食物を乗せる側の外縁部、または外縁部近傍に備える請求項1または2に記載の食器
- 滑り抵抗を大きくする形状を食物を乗せる側の中心部、または中心部近傍に備える請求項1から3に記載の食器
- 滑り抵抗を大きくする凸状物の高さが5mm以上2cm以下であり、長さ及び幅が5mm以上である請求項2から4の何れかに記載の食器
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007174609A JP2008302163A (ja) | 2007-06-05 | 2007-06-05 | 片手用食器 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007174609A JP2008302163A (ja) | 2007-06-05 | 2007-06-05 | 片手用食器 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2008302163A true JP2008302163A (ja) | 2008-12-18 |
Family
ID=40231384
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2007174609A Pending JP2008302163A (ja) | 2007-06-05 | 2007-06-05 | 片手用食器 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2008302163A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR101363988B1 (ko) | 2013-01-25 | 2014-02-20 | 김성훈 | 음식물 흘림 방지구 |
KR20180003518U (ko) | 2017-06-05 | 2018-12-13 | 김종철 | 접시용 음식물 스위핑기구 |
-
2007
- 2007-06-05 JP JP2007174609A patent/JP2008302163A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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KR101363988B1 (ko) | 2013-01-25 | 2014-02-20 | 김성훈 | 음식물 흘림 방지구 |
KR20180003518U (ko) | 2017-06-05 | 2018-12-13 | 김종철 | 접시용 음식물 스위핑기구 |
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