JP2008301629A - 配電回路 - Google Patents

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之一 農端
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Abstract

【課題】簡易な構成で、電源投入時等において定常状態よりも大きな電流が瞬間的に流れることによるヒューズの溶断を防止することのできる配電回路を提供する。
【解決手段】電源投入時には、過大な交流が瞬間的に電源回路2から供給される。この交流は、第2線路6を通じて流れる、つまりコンデンサC1が充電されるため、ヒューズF1が溶断されない。一方、異常時には、過大な直流が長時間発生する。この直流は、第1線路8を通じて流れるため、ヒューズF1が溶断される。
【選択図】図1

Description

本発明は、配電回路に関し、特に、ヒューズを備えた配電回路に関する。
配電回路には、通常ヒューズが設けられ、配電回路に異常が発生して、過大な電流が発生した場合でも、ヒューズが溶断することにより、事故を防止することができる。
ところで、電動機やトランスなどを使った巻き線機器、大容量の平滑コンデンサを持つ機器、または白熱電灯などでは、電源投入時や負荷の変動時において、定常状態よりもはるかに大きな電流が瞬間的に流れることがあるが、このような場合には、回路の異常ではないため、ヒューズを溶断してはならない。このような場合のヒューズの溶断を防止する技術が、たとえば特許文献1〜3に開示されている。
特許文献1には、自動車駆動用メインバッテリと、該メインバッテリの直流電流を交流電流に変換して自動車駆動用モータに供給するインバータと、インバータと自動車駆動用メインバッテリの間にあって自動車駆動用メインバッテリからの供給電源をON/OFFするものであって抵抗と第1のリレーとの直列接続回路と第2のリレーとを並列に接続してなる接点回路とを備え、接点回路のインバータ接続側にインバータと並列にリレーを介してコントローラを接続するようにした電気自動車配電回路が開示されている。この電気自動車配電回路では、メインバッテリから複数の負荷に電源を供給する場合、各負荷の入力コンデンサへ充電するときに、電源投入時の過大な突入電力によってヒューズを溶断することなく、簡単な構成で安定してメインバッテリの電源を配電することができる。
特許文献2には、直流電圧が印加される端子間に接続された抵抗、ダイオードおよび第1のコンデンサの直列回路と、直流電圧が印加されるDC−DCコンバータ部間に接続され、第1のコンデンサに得られる電圧がゲートに印加されるFET素子と、DC−DCコンバータ部から得られるリセット電圧を分圧し、FET素子のゲートに与える分圧抵抗と、FET素子のドレインとゲートの間に設けられた第2のコンデンサとよりなる突入制限回路が開示されている。この突入制限回路回路では、第2のコンデンサのミラー効果によって、FET素子のオン抵抗の急激な変化が緩和されて、二次突入電流のピークが小さくなり、ヒューズの溶断を防止できる。
特許文献3では、入力端子から電源切断スイッチおよびヒューズを介して入力した交流電流を整流して出力端子に直流の出力する電源回路と、電源切断スイッチとヒューズとの間に挿入した電源保護回路と、電源回路の出力を検出してから所定の時間遅延して動作する継電器とを備え、電源保護回路は抵抗とコイルとを直列接続し且つ継電器のメーク接点をこの抵抗に並列接続するような突入電流防止回路が開示されている。この突入電流防止回路では、電源保護回路を制御する継電器が、電源回路の出力を検出してから所定時間遅延して動作するので、突入電流による電源回路過大電流保護用のヒューズの溶断を防止することができる。
特開平7−67214号公報 実開平2−41632号公報 実開平2−41633号公報
しかしながら、特許文献1〜3に記載の回路は、その構成が複雑であるとともに、定常状態よりもはるかに大きな電流が瞬間的に流れた場合のヒューズの溶断防止が十分に行なわれるとはいえない。
それゆえに、本発明の目的は、簡易な構成で、電源投入時等において定常状態よりも大きな電流が瞬間的に流れることによるヒューズの溶断を防止することのできる配電回路を提供することである。
上記課題を解決するために、本発明は、ヒューズを備えた配電回路において、ヒューズを含む第1線路と並列の第2線路に容量成分を設け、容量成分は、2個の直列接続されたコンデンサであり、第1線路は、ヒューズおよびインピーダンス成分を含む。
また、本発明は、ヒューズを備えた配電回路において、ヒューズを含む第1線路と並列の第2線路に容量成分を設ける。
好ましくは、容量成分は、1個のコンデンサである。
好ましくは、容量成分は、2個の直列接続されたコンデンサである。
好ましくは、第1線路は、ヒューズおよびインピーダンス成分を含む。
本発明の配電回路によれば、簡易な構成で、電源投入時等において定常状態よりも大きな電流が瞬間的に流れることによるヒューズの溶断を防止することができる。
以下、本発明に係る実施の形態について図面を参照して説明する。
[第1の実施形態]
図1は、第1の実施形態の配電回路を表わす図である。
図1を参照して、この配電回路10は、電源回路2と負荷4との間に、並列接続された第1線路8および第2線路6を含む。第1線路8は、ヒューズF1、およびインピーダンス成分である抵抗R1を含む。インピーダンス成分は、ラインインピーダンスであってもよい。
第2線路6は、容量成分であるコンデンサC1を含む。
電源投入時には、過大な交流が瞬間的に電源回路2から供給される。この交流は、第2線路6を通じて流れる、つまりコンデンサC1が充電されるため、ヒューズF1が溶断されない。一方、異常時には、過大な直流が長時間発生する。この直流は、第1線路8を通じて流れるため、ヒューズF1が溶断される。
図2は、電源投入時に発生する交流Iを表わす図である。
図2を参照して、電源投入時に、瞬間的に、最大値10Aの交流Iが発生する。ヒューズF1は流れる電流が1A以上で溶断されるが、第2線路6にコンデンサC1を設けることで、第1線路8に交流Iが流れるのを防止することができる。
以上のように、第1の実施形態の配電回路によれば、簡易な構成で、電源投入時等において定常状態よりも大きな電流が瞬間的に流れることによるヒューズの溶断を防止することができる。
[第2の実施形態]
図3は、第2の実施形態の配電回路を表わす図である。
図3を参照して、この配電回路20は、電源回路2と負荷4との間に、並列接続された第1線路8および第2線路16を含む。第1線路8は、ヒューズF1、およびインピーダンス成分である抵抗R1を含む。インピーダンス成分は、ラインインピーダンスであってもよい。
第2線路16は、直列接続されたコンデンサC2およびコンデンサC3を含む。
第2の実施形態でも、第1の実施形態と同様に、電源投入時には、過大な交流が瞬間的に電源回路2から供給されるが、この交流は、第2線路16を通じて流れるため、ヒューズF1が溶断されない。一方、異常時には、過大な直流が長時間発生し、この直流は、第1線路8を通じて流れるため、ヒューズF1が溶断される。
また、第2の実施形態では、第2線路16のコンデンサC2およびコンデンサC3の一方が故障している場合にも、電源投入時の過大な交流は、故障していない方のコンデンサを充電するため、ヒューズF1が溶断されることはない。
以上のように、第2の実施形態の配電回路によれば、第1の実施形態と同様に、簡易な構成で、電源投入時等において定常状態よりも大きな電流が瞬間的に流れることによるヒューズの溶断を防止することができる。また、第2の実施形態の配電回路によれば、第2線路に2つのコンデンサを設けたので、一方が故障したときでも、上記のヒューズの溶断防止機能を維持できる。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
第1の実施形態の配電回路を表わす図である。 電源投入時に発生する交流Iを表わす図である。 第2の実施形態の配電回路を表わす図である。
符号の説明
2 電源回路、4 負荷、6,16 第2線路、8 第1線路、10,20 配電回路、F1 ヒューズ、R1 抵抗、C1,C2,C3 コンデンサ。

Claims (5)

  1. ヒューズを備えた配電回路において、
    前記ヒューズを含む第1線路と並列の第2線路に容量成分を設け、
    前記容量成分は、2個の直列接続されたコンデンサであり、
    前記第1線路は、前記ヒューズおよびインピーダンス成分を含む、配電回路。
  2. ヒューズを備えた配電回路において、
    前記ヒューズを含む第1線路と並列の第2線路に容量成分を設けた、配電回路。
  3. 前記容量成分は、1個のコンデンサである、請求項2記載の配電回路。
  4. 前記容量成分は、2個の直列接続されたコンデンサである、請求項2記載の配電回路。
  5. 前記第1線路は、前記ヒューズおよびインピーダンス成分を含む、請求項2記載の配電回路。
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