JP2008298486A - 床反力推定システム並びに床反力推定方法 - Google Patents

床反力推定システム並びに床反力推定方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 足のサイズが異なる多数の人に適用可能であるとともに快適な履き心地を提供し、センサを有さない通常の履物を着用したときと同様の歩行動作を実現可能な床反力推定システム並びに床反力推定方法の提供。
【解決手段】 可撓性を有するソールを備える履物型床反力測定装置と、該床反力測定装置の出力を解析する解析装置からなる床反力推定システムであって、履物型床反力測定装置に備えられた力センサの出力に基づき、床反力を推定するシステム並びに方法である。
【選択図】 図1

Description

本発明は、床反力推定システム並びに床反力推定方法に関する。より詳しくは、足のサイズが異なる多数の人に適用可能であるとともに快適な履き心地を提供し、センサを有さない通常の履物を着用したときと同様の歩行動作を実現可能な床反力推定システム並びに床反力推定方法に関する。
足裏における荷重の分布や荷重の変化を測定する技術は、様々な分野に適用可能である。例えば、義足・義肢を装着した身体障害者の歩行時の踏圧の測定データは、義足・義肢の開発に役立てられる。或いは、ゴルフを行なう者の足裏にかかる荷重の測定データは、ゴルフスウィングの分析に役立てられる。
特許文献1は、このような足裏にかかる荷重のデータを取得するための装置を提案する。図17は、特許文献1が提案する履物型の荷重測定装置の断面図である。
特許文献1に提案される荷重測定装置(S)は、靴の形状をなし、地面と下面が接地するソール部(B)と、ソール部(B)周縁から上方に延出し、足側面並びに足上面を取り囲むアッパ部(U)と、ソール部(B)上面とアッパ部(U)内面とで囲まれる空間内に配される中敷部(I)と、中敷部(I)下面とソール部(B)上面の間に配される3分力荷重センサ(L)を備える。
3分力荷重センサ(L)は、ソール部(B)の上面に対して直角な方向(即ち、上下方向)の力成分と、ソール部(B)の上面に対して平行であって、ソール部(B)の前後方向の力成分と、ソール部(B)の左右方向の力成分を測定可能である。
特許文献1に開示される荷重測定装置(S)は、足裏に加わる荷重を測定するために、3分力荷重センサ(L)を用いることにより、従来の荷重測定装置に必要とされたセンシングデバイスの数を低減させ、荷重測定装置の重量の低減並びに製作費用の低減に成功している。
特開2005−214850号公報
図18は、図17に示す荷重測定装置(S)中の3分力荷重センサ(L)の配置を示す。
特許文献1に開示される荷重測定装置(S)は、ソール部(B)上面に対して直交する方向の力成分を精度よく算出するために、地面から足裏に伝達される力の経路を横切るようにソール部(B)上面略全体を覆うように3分力荷重センサ(L)が配置される。
このことは結果として、ソール部(B)の可撓性を失わせる。そして、荷重測定装置(S)を着用して、踏圧を測定される被験者の歩行は不自然なものとなり、通常の歩行状態とは異なる歩行状態の踏圧データが生ずることとなる。
更には、特許文献1に開示される荷重測定装置(S)は、ソール部(B)上面に対して直交する方向の力成分を精度よく算出するために、地面から足裏に伝達される力の経路を横切るようにソール部(B)上面略全体を覆うように配された3分力荷重センサ(L)を用いる必要があり、ソール部(B)から足裏が離れるような形態、例えば、サンダルなどの踵周囲を拘束しない(即ち、踵周囲にアッパ部(U)を有さない)種類の履物を利用することはできない。
結果として、1つの荷重測定装置(S)に対して適用可能な足のサイズは1つに定まるものとなり、多数の被験者を対象とすることが困難であった。したがって、足のサイズが異なる被験者が存在する場合には、サイズの異なる複数の荷重測定装置(S)を用意する必要が生ずる。
本発明は上記実情を鑑みてなされたものであって、足のサイズが異なる多数の人に適用可能であるとともに快適な履き心地を提供し、センサを有さない通常の履物を着用したときと同様の歩行動作を実現可能な床反力推定システム並びに床反力推定方法を提供することを目的とする。
請求項1記載の発明は、可撓性を有するソールを備える履物型床反力測定装置と、該床反力測定装置の出力を解析する解析装置からなる床反力推定システムであって、前記床反力測定装置は、前記ソールの複数箇所に力センサを備え、該力センサは、少なくとも前記ソール上面に略平行な2方向の力成分と、前記ソール上面に対して直角の方向の力成分に関連する情報を前記解析装置に出力し、該解析装置は、出力された情報に基づき少なくとも前記ソール上面に略平行な2方向の力成分と、前記ソール上面に対して直角の方向の力成分を算出する第1工程と、予め前記解析装置に設定された推定係数と、前記算出された前記ソール上面に略平行な2方向の力成分と前記ソール上面に対して直角の方向の力成分のうち少なくとも一方の算出値を積算する第2工程と、該積算された値を総和し、床反力を算出する第3工程を実行することを特徴とする床反力推定システムである。
請求項2記載の発明は、床反力を直接測定して得られた実測値と、該実測値を測定する際に得られた前記第1工程により得られる算出値との関係から、前記第3工程で得られる床反力の算出値と前記実測値との差異が最小となるように前記推定係数が同定されることを特徴とする請求項1記載の床反力推定システムである。
請求項3記載の発明は、前記履物型床反力測定装置が、地面に対する前記ソールの傾斜角度を検知する傾斜角度検知器を備えることを特徴とする請求項1記載の床反力推定システムである。
請求項4記載の発明は、前記傾斜角度検知器が、前記ソールのうちMP関節と当接する部分よりも前方に存する領域と、MP関節と当接する部分よりも後方に存する領域に配されることを特徴とする請求項3記載の床反力推定システムである。
請求項5記載の発明は、前記傾斜角度検知器が、ソール上面の傾斜角度の変化率を測定するとともに前記解析装置に出力し、該解析装置が、出力された傾斜角度の変化率を積分することによりソールの傾斜角度を算出することを特徴とする請求項3記載の床反力推定システムである。
請求項6記載の発明は、前記傾斜角度検知器が、前記ソール上面の傾斜動作の角加速度を測定するとともに前記解析装置に出力し、該解析装置が、出力された角加速度を積分することによりソールの傾斜角度を算出することを特徴とする請求項3記載の床反力推定システムである。
請求項7記載の発明は、前記傾斜角度検知器が、加速度センサであり、該加速度センサは、前記ソール上面に対して平行方向の加速度成分と、前記ソール上面に対して直角方向の加速度成分を測定し、前記ソールに働く重力加速度と前記平行方向の加速度成分の比、前記ソールに働く重力加速度と前記直角方向の加速度成分の比又は前記平行方向の加速度成分と前記直角方向の加速度成分の比に基づき前記ソールの傾斜角度を算出することを特徴とする請求項3記載の床反力推定システムである。
請求項8記載の発明は、前記解析装置が、前記傾斜角度検知器からの出力により得られたソールの傾斜角度に基づき、前記力センサの出力に対して座標変換処理を行い、地面に対して平行な方向の力成分と地面に対して垂直な方向の力成分を算出することを特徴とする請求項3記載の床反力推定システムである。
請求項9記載の発明は、前記第1工程で得られる前記ソール上面に対して直角の方向の力成分の算出値が全てゼロに等しくない場合に、前記解析装置が、前記ソール全面が地面に対して接地していると判定することを特徴とする請求項8記載の床反力推定システムである。
請求項10記載の発明は、前記第1工程で得られる前記ソール上面に対して直角の方向の力成分の算出値が全てゼロに等しくない場合に、該ゼロに等しくない状態となる前までに行われていた前記解析装置による角速度の積分演算の値をゼロにセットし、積分演算を再開することを特徴とする請求項5記載の床反力推定システムである。
請求項11記載の発明は、前記力センサが、3分力荷重センサであることを特徴とする請求項1記載の床反力推定システムである。
請求項12記載の発明は、前記力センサが、踵部、ショパール関節部、第4MP関節部、母趾部に配されることを特徴とする請求項10記載の床反力推定システムである。
請求項13記載の発明は、前記力センサが、踵部、ショパール関節部、第4MP関節部、母趾部、第1MP関節部及び第3趾部に配されることを特徴とする請求項11記載の床反力推定システムである。
請求項14記載の発明は、前記力センサが、第1MP関節部と第3趾部からなる群から選択されるいずれか一方に更に配されることを特徴とする請求項12記載の床反力推定システムである。
請求項15記載の発明は、前記3分力荷重センサが、円板部と、該円板部から延出するとともに下方に屈曲する複数の脚部と、該脚部に取付けられる歪みゲージからなり、前記脚部のうち、一対の脚部は、前記ソール上面に取付けられるとともに該ソール上面に対して平行な一の方向に延出し、前記脚部のうち他の一対の脚部は、前記ソール上面に取付けられるとともに前記ソール上面に対して平行な一の方向に対して直交する方向に延出し、前記円板部及び前記脚部がゴム材から形成されることを特徴とする請求項11記載の床反力推定システムである。
請求項16記載の発明は、前記力センサが、可撓性を有する圧電高分子シートセンサと、圧力センサからなり、前記圧電高分子シートセンサは、前記ソールの面に対して平行な2方向の力成分を測定し、前記圧力センサは、前記ソール上面に対して直角な方向の力成分を測定することを特徴とする請求項1記載の床反力推定システム。
請求項17記載の発明は、前記圧力センサが、踵部、ショパール関節部、第4MP関節部、母趾部に配されることを特徴とする請求項16記載の床反力推定システムである。
請求項18記載の発明は、前記圧力センサが、踵部、ショパール関節部、第4MP関節部、母趾部、第1MP関節部及び第3趾部に配されることを特徴とする請求項13記載の床反力推定システムである。
請求項19記載の発明は、前記圧力センサが、第1MP関節部と第3趾部からなる群から選択されるいずれか一方に更に配されることを特徴とする請求項17記載の床反力推定システムである。
請求項20記載の発明は、前記圧電高分子シートセンサは、前記ソールと略同形同大であることを特徴とする請求項16記載の床反力推定システムである。
請求項21記載の発明は、前記床反力測定装置が、踵周囲を拘束しないことを特徴とする請求項1記載の床反力推定システムである。
請求項22記載の発明は、前記第3工程において、更に、荷重位置が算出されることを特徴とする請求項1記載の床反力推定システムである。
請求項23記載の発明は、床反力を直接測定して得られた実測値と、該実測値を測定する際に得られた力センサの出力値との関係から、推定係数と前記力センサの出力値との積と前記実測値との差異が最小となるように前記推定係数を同定する推定係数同定工程と、履物型床反力測定装置の可撓性を有するソールに配された複数の力センサを用いて、少なくとも前記ソール上面に略平行な2方向の力成分と、前記ソール上面に対して直角の方向の力成分に関連する情報を測定する床反力測定工程と、前記少なくとも前記ソール上面に略平行な2方向の力成分と、前記ソール上面に対して直角の方向の力成分に関連する情報に基づき、前記少なくとも前記ソール上面に略平行な2方向の力成分と、前記ソール上面に対して直角の方向の力成分を算出する第1工程と、前記推定係数と、前記第1工程で算出された力成分とを積算する第2工程と、前記積算された値を総和し、床反力を算出する第3工程を実行する床反力算出工程からなることを特徴とする床反力推定方法である。
請求項24記載の発明は、前記床反力測定工程が、地面に対する前記ソールの傾斜角度を測定する段階を含むことを特徴とする請求項23記載の床反力推定方法である。
請求項25記載の発明は、前記床反力測定工程が、ソール上面の傾斜角度の変化率を測定する段階を含み、前記床反力算出工程が、前記測定された角速度を積分し、前記ソールの傾斜角度を算出する段階を含むことを特徴とする請求項23記載の床反力推定方法である。
請求項26記載の発明は、前記床反力測定工程が、前記ソール上面の傾斜動作の角加速度を測定する段階を含み、前記床反力算出工程が、前記測定された角加速度を積分し、前記ソールの傾斜角度を算出する段階を含むことを特徴とする請求項23記載の床反力推定方法である。
請求項27記載の発明は、前記地面に対する前記ソールの傾斜角度を測定する段階が、重力加速度成分のうち、前記ソール上面に対して平行方向の加速度成分と前記ソール上面に対して直角方向の加速度成分を測定する段階と、重力加速度と前記平行方向の加速度成分の比、重力加速度と前記直角方向の加速度成分の比又は前記平行方向の加速度成分と前記直角方向の加速度成分の比に基づき、前記傾斜角度を算出する段階を備えることを特徴とする請求項24記載の床反力推定方法である。
請求項28記載の発明は、前記床反力算出工程が、前記複数の力センサからのソール上面に対して直角方向の力に対する出力値が全てゼロに等しくない場合に、ソール全面が地面に対して接地していると判定する段階を含むことを特徴とする請求項23記載の床反力推定方法である。
請求項29記載の発明は、前記床反力算出工程が、前記複数の力センサからのソール上面に対して直角方向の力に対する出力値が全てゼロに等しくない場合に、該ゼロに等しくない状態となる前までに行われていた積分値をゼロに等しい値にセットする段階を含むことを特徴とする請求項25又は26記載の床反力推定方法である。
請求項30記載の発明は、前記床反力算出工程が、前記測定されたソールの傾斜角度に基づいて、座標変換を行い、地面に対して垂直な方向の力と、地面に対して平行な方向の力を算出する段階を含むことを特徴とする請求項24記載の床反力推定方法である。
請求項31記載の発明は、前記ソール上面に対して直角方向の力成分に関連する情報が、踵部、ショパール関節部、第4MP関節部、母趾部において測定されることを特徴とする請求項23記載の床反力推定方法である。
請求項32記載の発明は、前記ソール上面に対して直角方向の力成分に関連する情報が、踵部、ショパール関節部、第4MP関節部、母趾部、第1MP関節部及び第3趾部において測定されることを特徴とする請求項23記載の床反力推定方法である。
請求項33記載の発明は、前記ソール上面に対して直角方向の力成分に関連する情報が、第1MP関節部と第3趾部からなる群から選択されるいずれか一方において更に測定されることを特徴とする請求項31記載の床反力推定システムである。
請求項34記載の発明は、前記推定係数同定工程が、被験者別に実行され、被験者ごとに前記推定係数が定められることを特徴とする請求項23記載の床反力推定方法である。
請求項35記載の発明は、複数の前記履物型床反力測定装置を用意する工程を更に備え、前記推定係数同定工程が、該用意された複数の履物型床反力測定装置別に実行され、該履物型床反力測定装置ごとに前記推定係数が定められることを特徴とする請求項23記載の床反力推定方法である。
請求項36記載の発明は、前記第3工程において、更に、荷重位置が算出されることを特徴とする請求項23記載の床反力推定方法である。
請求項1記載の発明によれば、予め設定された推定係数を用いて、床反力を算出するので、履物型床反力測定装置に実装する必要のある床反力センサの数を低減することが可能となる。したがって、被験者に装着される履物型床反力測定装置のソールの可撓性を確保し、床反力センサの配設に起因する履き心地への悪影響を最小限化することができる。また、ソールの一部に加わる力を以って、踏圧を推定することが可能であるため、ソール全体に床反力センサを配設する必要がなく、例えば、サンダルのような形状を床反力測定装置に適用できる。この結果、足のサイズが異なる複数の被験者に対して同一の床反力測定装置を装着させることができ、数多くの被験者を対象に1つの装置で好適なデータサンプリングを行なうことが可能となる。
請求項2記載の発明によれば、床反力を直接測定して得られた実測値と、床反力センサの出力値から算出される推定値との差異が最小となるように推定係数が同定されるので、推定値と真値との誤差を最小限化することが可能となる。
請求項3及び23記載の発明によれば、被験者の歩行動作時の足部の傾斜動作にかかわらず、ソール上面に対して直角方向の力成分と、ソール上面に対して平行な方向の力成分を推定することが可能となる。
請求項4記載の発明によれば、歩行動作時における足部の屈曲にかかわらず、ソール上面に対して直角方向の力成分と、ソール上面に対して平行な方向の力成分を推定することが可能となる。
請求項5、6、24及び25記載の発明によれば、好適に足部の傾斜角度を算出することが可能となる。
請求項7及び8並びに請求項27及び28記載の発明によれば、被験者の歩行動作時の足部の傾斜動作にかかわらず、地面に対して直角方向の力成分と、地面に対して平行な方向の力成分を推定することが可能となる。
請求項8及び26記載の発明によれば、歩行動作中の足裏全面が地面に接地している状態を確実に判定でき、歩行動作中の足部の状態と、踏圧変動の関係性を好適に割り出すことが可能となる。
請求項9及び27記載の発明によれば、積分誤差を除去し、算出される傾斜角度の精度を向上させることが可能となる。
請求項10記載の発明によれば、1つのセンサで、ソール上面に直交する方向の力成分と、ソール上面に平行であるとともに互いに直交する2方向の力成分を表す出力を解析装置に提供することができる。
請求項11乃至14、16乃至18、29乃至31記載の発明によれば、推定される踏圧データの精度を維持しつつ、床反力測定装置の履き心地を最大限担保可能となる。
請求項15記載の発明によれば、ソール上面に平行であるとともに互いに直交する2方向の力成分の分布を割り出すことが可能となる。
請求項19記載の発明によれば、足裏全体にわたって、ソール上面に平行であるとともに互いに直交する2方向の力成分の分布を割り出すことが可能となる。
請求項20記載の発明によれば、足のサイズの異なる複数の被験者に対する踏圧データサンプリングを、1つの床反力測定装置を用いて行うことが可能となる。
請求項21及び34記載の発明によれば、荷重位置を算出可能となる。
請求項22記載の発明によれば、推定係数同定工程にて推定係数を同定し、床反力を算出するので、履物型床反力測定装置に実装する必要のある床反力センサの数を低減することが可能となる。したがって、被験者に装着される履物型床反力測定装置のソールの可撓性を確保し、床反力センサの配設に起因する履き心地への悪影響を最小限化することができる。また、ソールの一部に加わる力を以って、踏圧を推定することが可能であるため、ソール全体に床反力センサを配設する必要がなく、例えば、サンダルのような形状を床反力測定装置に適用できる。この結果、足のサイズが異なる複数の被験者に対して同一の床反力測定装置を装着させることができ、数多くの被験者を対象に1つの装置で好適なデータサンプリングを行なうことが可能となる。
請求項32記載の発明によれば、被験者ごとに推定係数が定められるため、推定精度を向上させることが可能となる。
請求項33記載の発明によれば、床反力測定装置ごとに推定係数が定められるため、推定精度を向上させることが可能となる。
以下、本発明に係る床反力推定システム並びに床反力推定方法の実施形態について、図を参照しつつ説明する。
図1は、本発明に係る床反力推定システム(1)の概略図である。
床反力推定システム(1)は、主に、履物型床反力測定装置(2)と、解析装置(3)から構成される。
履物型床反力測定装置(2)は、概して、靴、サンダル、スリッパ等の履物の形状をしており、図1に示す例においては、スリッパの形状をなす履物型床反力測定装置(2)が表されている。本発明を特に限定するものではないが、サンダルやスリッパ等の足の踵周囲を拘束するアッパ部を備えない種類の履物形状を本発明の床反力測定装置(2)に採用することが好ましい。これにより、足のサイズの異なる複数の被験者に対して同一の床反力測定装置(2)を装着させることが可能となる。
解析装置(3)には、市販されるパーソナルコンピュータ等の演算処理機能を備える任意の装置を採用することができる。
床反力測定装置(2)は、被験者の足を支持するとともに地面に接地するソール部(21)、ソール部(21)前部周縁から上方に延出するとともにドーム形状をなし、被験者の足部上部を取り囲むアッパ部(22)、ソール部(21)上面と略同形同大に形成されるとともにソール部(21)上面に固定される中敷部(23)を備える。
ソール部(21)及び中敷部(23)はともに、可撓性を有する薄板状の部材であり、中敷部(23)がソール部(21)上面に積層され一体となった状態においても、自然な歩行を実現させるために必要とされる可撓性は確保される。
図2は、ソール部(21)の平面図である。
ソール部(21)上面には、複数の力センサ(24)が固定され、力センサ(24)は、ソール部(21)上面と中敷部(23)下面との間で挟持される。第1の力センサ(24A)は、被験者の踵を支持する位置に配される。第2の力センサ(24B)は、被験者のショパール関節部を支持する位置に配される。第3の力センサ(24C)は、被験者の第1MP関節部を支持する位置に配される。第4の力センサ(24D)は、被験者の第4MP関節部を支持する位置に配される。第5の力センサ(24E)は、被験者の母趾部を支持する位置に配される。第6の力センサ(24F)は、被験者の第3趾部付近を支持する位置に配される。
これら力センサ(24)からの出力は、ケーブルや無線技術などの周知のデータ転送技術を用いて、解析装置(3)へ送られる(図1参照)。
尚、図2に示す例において、6箇所に力センサ(24)が配されているが、力センサ(24)は、踵部、ショパール関節部、第4MP関節部及び母趾部に配されてもよく、或いは、これら4箇所に加えて、第1MP関節部或いは第3趾部に力センサ(24)が配されてもよい。更には、必要とされるソール部(21)の可撓性を損なわない限り、他のソール部(21)上の部位に多数配されてもよい。
図3は、図2に示す力センサ(24)の一例を示す。図3(a)は、力センサ(24)の概略斜視図であり、図3(b)は、力センサ(24)の平面図であり、図3(c)は、図3(b)のA−A線断面図であり、図3(d)は、図3(b)のB−B線断面図である。
図3に示す力センサ(24)は、3分力荷重センサである。図3に示す座標において、Z軸は、ソール部(21)の上面に対して直交する方向を意味し、X軸及びY軸は、ソール部(21)の上面に対して平行な方向を意味する。尚、X軸とY軸は互いに直交する関係にある。
力センサ(24)は、円板部(241)と、円板部(241)周縁から下方に屈曲して、X軸方向に延出する一対の第1脚部(242)と、円板部(241)周縁から下方に屈曲して、Y軸方向に延出する一対の第2脚部(243)と、力センサ(24)中心をZ軸方向に貫く力伝達棒(244)を備える。
円板部(241)、第1脚部(242)及び第2脚部(243)は、ゴム材などの柔軟性を有する材料を用いて一体的に形成される。円板部(241)、第1脚部(242)及び第2脚部(243)は、板厚1mm程度の薄い真鍮板、燐青銅板、洋白板又はアルミニウム合金板からなる。
円板部(241)下面には、複数のダイアフラム歪みゲージ(Rt1,Rc1,Rt2,Rc2)が接着され、これらはZ軸方向の荷重を測定するために用いられる。
第1脚部(242)及び第2脚部(243)の力センサ(24)内部を構成する面には、2素子の単軸歪みゲージ(Rt3,Rc3,Rt4,Rc4,Rt5,Rc5,Rt6,Rc6)がそれぞれ接着される。単軸歪みゲージ(Rc3,Rc4,Rc5,Rc6)は、脚部(242,243)の上部に位置し、単軸歪みゲージ(Rt3,Rt4,Rt5,Rt6)は、脚部(242,243)の下部に位置する。
単軸歪みゲージ(Rt3,Rc3,Rt4,Rc4)は、X軸方向の荷重を測定するために用いられる。単軸歪みゲージ(Rt5,Rc5,Rt6,Rc6)は、Y軸方向の加重を測定するために用いられる。
円板部(241)下面に配されたダイアフラム歪みゲージ(Rt1,Rc1、Rt2,Rc2)のうち、歪みゲージ(Rc1,Rc2)は、半径方向の応力に起因して生じた圧縮歪みを受ける。歪みゲージ(Rt1,Rt2)は、円周方向の応力に起因して生じた引張歪みを受ける。
また、力伝達棒(244)を介して、Z軸正方向(下方向)の力を力センサ(24)が受けると、円板部(241)下面に配されたダイアフラム歪みゲージ(Rt1,Rc1、Rt2,Rc2)のうち、歪みゲージ(Rt1,Rt2)は引張歪みを受け、歪みゲージ(Rc1,Rc2)は圧縮歪みを受けるように、歪みゲージ(Rt1,Rc1、Rt2,Rc2)の配置は定められる。
力センサ(24)が、X軸正方向に力を受けると、歪みゲージ(Rt3,Rt4)が引張歪みを受け、歪みゲージ(Rc4,Rc3)が圧縮歪みを受けるように歪みゲージ(Rt3,Rt4,Rc4,Rc3)の配置は定められる。
力センサ(24)が、Y軸正方向に力を受けると、歪みゲージ(Rt5,Rt6)が引張歪みを受け、歪みゲージ(Rc5,Rc6)が圧縮歪みを受けるように歪みゲージ(Rt5,Rt6,Rc5,Rc6)の配置は定められる。
図4は、上記歪みゲージにより構成された回路図を示し、図4(a)は、Z軸方向の力を検出するホイーストンブリッジであり、図4(b)は、X軸方向の力を検出するホイーストンブリッジであり、図4(c)は、Y軸方向の力を検出するホイーストンブリッジである。
図4中、符号Eは、所定の印加電圧を示し、符号eは、荷重に応じた歪みゲージの抵抗変化の結果によって出力される出力電圧を示す。
図4に示す如く、X,Y,Z軸ごとにホイーストンブリッジ回路を構成することにより、検出される力の方向以外からの力の影響を最小限化することができる。
本実施例において、図3に示す力センサ(24)のX軸方向が、図2に示す座標系においてX軸方向となり、図3に示す力センサ(24)のY軸方向が、図2に示す座標系においてY軸方向となり、図3に示す力センサ(24)のZ軸方向が、図2に示す座標系においてZ軸方向となるように、力センサ(24A−24F)それぞれがソール部(21)上に固定される。
図5は、本発明の床反力推定方法の概略的フローチャートである。
本発明の床反力推定方法は、推定係数同定工程と、床反力測定工程と、床反力算出工程からなる。
推定係数同定工程において、まず、被験者の足に床反力測定装置(2)を装着し、被験者が、一般的な床反力計の上に足の乗せ荷重の大きさや荷重位置が変化するように姿勢を変化させる。ここで、被験者が床反力計上を歩行している間のある特定の複数の時点における床反力計による実測値と、力センサ(24A−24F)の出力値を比較する。
床反力計による実測値をFx, Fy, Fzとし、力センサの出力値をfxi, fyi, fzi (i = 1 6)とし、推定係数をAxi, Ayi, Azi(i = 1 6)とすると、床反力の推定値Fx,Fy,Fzと力センサの出力値は以下の式で表される関係となる。
尚、以下の式は、床面の座標と床反力測定装置の座標が一致している場合(底面全体が接地している場合)をモデル化したものであり、足先或いは踵が浮いている場合には、撓みを考慮し、傾きが同一とみなすことのできるセンサ群の中で演算を行なう。この演算において、各センサの傾斜角を用いて、座標変換を実行する。
Figure 2008298486
ここで、Fxは、X軸方向の床反力の推定値を意味し、fxiは、力センサのX軸方向の力の作用により生じた出力値を意味し、Axiは、X軸方向の力に対する推定係数を意味する。また、i = 1のときは、力センサ(24A)に関連することを意味し、i = 2のときは、力センサ(24B)に関連することを意味し、i = 3のときは、力センサ(24C)に関連することを意味し、i = 4のときは、力センサ(24D)に関連することを意味し、i = 5のときは、力センサ(24E)に関連することを意味し、i = 6のときは、力センサ(24F)に関連することを意味する。
同様に、Fyは、Y軸方向の床反力の推定値を意味し、fyiは、力センサのY軸方向の力の作用により生じた出力値を意味し、Ayiは、Y軸方向の力に対する推定係数を意味する。また、Fzは、Z軸方向の床反力の推定値を意味し、fziは、力センサのZ軸方向の力の作用により生じた出力値を意味し、Aziは、Z軸方向の力に対する推定係数を意味する。
推定係数同定工程において、重回帰分析等の手法により、上記推定値と床反力計により計測した値の差異が最小となるように、推定係数(偏回帰係数)(Axi, Ayi, Azi)をそれぞれ同定する。
このような同定作業は、床反力計からの出力と、床反力測定装置(2)からの出力を解析装置(3)に送信し、解析装置(3)の演算処理機能を利用して行なわれる。
推定係数同定工程の結果、解析装置(3)には、以下の式で表される推定係数行列Cが格納されることとなる。
Figure 2008298486
推定係数同定工程の後に、床反力測定工程が行われる。
床反力測定工程において、被験者の足に床反力測定装置(2)を装着する。そして、被験者は、例えば、歩行動作、ゴルフのスウィング、階段の昇降などの分析対象たる所定の動作を実行する。
床反力測定装置(2)に取付けられた力センサ(24A−24F)は、この所定の動作により、これら力センサ(24A−24F)に負荷された力に応じた出力を解析装置(3)に送信する。
この結果、解析装置(3)には、以下の式で表されるセンサ出力値行列Vが格納されることとなる。
Figure 2008298486
床反力測定工程の後に、床反力算出工程が行われる。
床反力算出工程において、解析装置(3)は、その演算機能を用いて、推定係数行列Cとセンサ出力値行列Vの積算を行ない、床反力の推定値を算出する。したがって、床反力の推定値(F'x, F'y, F'z)は、以下の式により表される。
Figure 2008298486
更に、i番目のセンサの基準点からの座標(xi,yi)を用いて、下式により床全体としての荷重位置を推定することが可能となる。
尚、以下の式は、床面の座標と床反力測定装置の座標が一致している場合(底面全体が接地している場合)をモデル化したものであり、足先或いは踵が浮いている場合には、撓みを考慮し、傾きが同一とみなすことのできるセンサ群の中で演算を行なう。この演算において、各センサの傾斜角を用いて、座標変換を実行する。
Figure 2008298486
Figure 2008298486
Figure 2008298486
Figure 2008298486
このように、予め推定係数を同定することで、少ない力センサを用いて、床反力を精度よく算出することが可能となる。したがって、ソール部上面全面にわたって力センサを配設する必要性がなく、結果として、ソール部(21)及び中敷部(23)が本来的に有する可撓性を維持することが可能となる。このことは、床反力測定装置(2)を装着する被験者の自然な歩行動作或いはその他の分析対象動作を可能とし、より現実的な床反力データのサンプリングが可能となる。
尚、推定係数行列Cを被験者別に定めてもよい。例えば、被験者(甲)に対して、上述の如くして、推定係数を同定し、被験者(甲)に対する推定係数行列C1を解析装置(3)に格納する。そして、被験者(乙)に対して、同様に推定係数を同定し、被験者(乙)に対する推定係数行列C2を解析装置(3)に格納する。
その後、被験者(甲)に対して、床反力測定工程を実行した場合には、床反力算出工程においては、被験者(甲)に対して定められた推定係数行列C1を用いて、床反力を算出する。
或いは、被験者(乙)に対して、床反力測定工程を実行した場合には、床反力算出工程においては、被験者(乙)に対して定められた推定係数行列C2を用いて、床反力を算出する。
これにより、本発明により得られる床反力の推定値の精度を高めることが可能となる。
他の実施形態においては、推定係数行列Cを床反力測定装置(2)別に定めてもよい。例えば、重量の異なる床反力測定装置(2)を2つ用意する。そして、被験者(甲)の足に軽量型の床反力測定装置(2)を装着し、推定係数同定工程を実行し、軽量型の床反力測定装置(2)に対する推定係数を同定し、軽量型の床反力測定装置(2)に対する推定行列係数C3を解析装置(3)に格納する。
その後、被験者(甲)の足に重量が大きい床反力測定装置(2)を装着し、推定係数同定工程を実行し、重量の大きい床反力測定装置(2)に対する推定係数を同定し、重量の大きい床反力測定装置(2)に対する推定行列係数C4を解析装置(3)に格納する。
これにより、履物の重量に起因する床反力の変化を精度よく分析可能となる。
図6は、図1に示す床反力測定システム(1)の応用形態である。図6に示す床反力測定システム(10)は、撮像装置(4)を備える点において、図1に示す床反力測定システム(1)と異なるが、他の構成は同様である。撮像装置(4)としては、一般的に入手可能なデジタルビデオカメラを採用可能である。
床反力測定工程において、床反力測定装置(2)を被験者の足に装着し、被験者に所定の動作を実行させる。床反力測定装置(2)に据付けられた力センサ(24)からの出力が解析装置(3)に送信されると、解析装置(3)はトリガ信号を撮像装置(4)に送り、撮像装置(4)は被験者の足を撮像する。撮像装置(4)は、撮像により得られた動画データを解析装置(3)に送信し、解析装置(3)は動画データを格納する。
これにより、力センサ(24)の時系列データと撮像装置(4)に得られた動画データが略同期することとなる。
図7は、撮像装置(4)から得られた動画データを構成する静止画データを示す。
床反力算出工程において、算出される床反力の時系列データに基づき、分析したい時点における被験者の足の状態を映し出した静止画データを動画データから抽出する。
上述の如く、本発明に用いられる床反力測定装置(2)のソール部(21)及び中敷部(23)の積層体は、可撓性を有している。したがって、通常の歩行動作或いはその他の運動状態において観察される靴底(足裏)の屈曲状態を生ずることとなる。
図7に示す如く、静止画データから、水平面(H)に対する床反力測定装置(2)の底面の傾斜角度(θ,θ)を求めることができる。
図8は、座標変換補正の簡略化した模式図である。
床反力測定装置(2)が出力する力成分のデータは、ソール部(21)上面に対して直交する方向とソール部(21)上面に対して平行な方向の力成分である。図7に示す如く、被験者が所定の動作(例えば、歩行動作)を行った場合には、ソール部(21)は水平面(地面)に対して傾斜した状態となる瞬間も生ずる。このようにソール部(21)を基準とする座標系は、時間とともに変化をし、動的なものであるので、得られたデータの取扱いが困難な場面を生ずる。
したがって、地面を基準とした座標系(即ち、地面に対して平行に2つの軸をとり、地面に対して直交する方向に1つの軸をとる座標系)に、得られたデータを変換することが好ましい。
ここで、図7を再度参照する。
地面に対して、角度θで傾斜しているソール部(21)の領域を領域Aとし、角度θで傾斜しているソール部(21)の領域を領域Bとする。領域Aにおいて、爪先から踵へ向かう方向の力成分fady及びソール部(21)上面に対して直交する方向の力fadzが算出されたとする。
このとき、これらの力成分を地面を基準とした座標系(Ys,Zs)に置き換えたときの、地面に対して平行な方向の力成分Fasy及び地面に対して直交する方向の力成分Faszは以下の式により表される。
Figure 2008298486
同様に、領域Bにおいて、爪先から踵へ向かう方向の力成分fbdy及びソール部(21)上面に対して直交する方向の力fbdzが算出されたとする。
このとき、これらの力成分を、地面を基準とした座標系(Ys,Zs)に置き換えたときの、地面に対して平行な方向の力成分Fbsy及び地面に対して直交する方向の力成分Fbszは以下の式により表される。
Figure 2008298486
上記手法により得られた(Fasy,Fbsy)及び(Fasz,Fbsz)をそれぞれ荷重位置を考慮してベクトル的に和算することにより、ソール部(21)上に生じた力成分を、地面を基準とした座標系(Ys,Zs)に置換することが可能となる。
上記説明を不必要に複雑化することを避けるために、二次元座標を用いて説明したが、三次元座標に適用することは、基礎的な数学的論理に基づき適宜行なうことができる。また、上記説明において、本発明の要旨を明確化するために撮像装置(4)及び撮像装置(4)から得られた画像データを用いて、傾斜角度を割り出したが、他の手法を用いて行なうこともできる。
例えば、ジャイロセンサを床反力測定装置(2)のソール部(21)上面と中敷部(23)下面との間に固定し、ジャイロセンサにより、ソール部(21)上面の傾斜角度の変化率(角速度)を測定する。この場合、ジャイロセンサは、ソール部(21)の上面領域のうち、MP関節に当接する部分から爪先に当接する部分の領域と、MP関節に当接する部分から踵に当接する部分の領域に配されることが好ましい。人の足の骨格によれば、MP関節を境に、床反力測定装置(2)のソール部(21)が屈曲することが多いと考えられるためである。
ジャイロセンサは、更に、測定されたソール部(21)上面の傾斜角度の変化率を解析装置(3)へ送信する。解析装置(3)は、ジャイロセンサから送られたデータを積分演算する。これにより、ソール部(21)上面の傾斜角度を算出することができる。
この実施形態によれば、ソール部(21)上面の傾斜角度を数値データとして時系列的に解析装置(3)に格納することが可能となる。したがって、この格納されたソール部(21)上面の傾斜角度のデータを用いて、上記した座標変換補正を時系列的に実行することが容易となる。
図9は、ソール部(21)上面に2軸の加速度センサを取り付け、ソール部の傾斜角度を測定或いは算出する例を示す。
加速度センサ(9)はソール部(21)上面に固定される。加速度センサ(9)は、ソール部(21)上面に対して平行な方向(本実施例においては、X軸方向)とソール部(21)上面に対して直角な方向(本実施例においては、Y軸方向)の加速度を測定可能である。
ソール部(21)の地面に対する傾斜角度をθとするとき、重力加速度ベクトルgと加速度センサ(9)が測定するY軸方向の加速度ベクトルaのなす角度は、θとなる。この関係は、ソール部(21)の運動による加速度が重力加速度と比較して十分に小さい場合には、以下に示す数式により近似できる。
Figure 2008298486
この関係式に基づき、加速度センサ(9)による測定値を解析装置(3)に送り、解析装置(3)がソール部(21)の傾斜角度を求めることが可能となり、図7及び図8に関連して説明した座標変換演算を実行可能となる。
上述の如く、力センサ(24)は、ソール部(21)上面に対して直交する方向の力成分を測定可能である。この測定されたソール部(21)上面に対して直交する方向の力成分を上記の解析装置(3)の積分演算に利用することも可能である。
すなわち、図2に示す力センサ(24A−24F)全て(被験者によっては一部のセンサの出力が非常に小さい場合もある)が、ゼロでない値を示しているとき、或いは、所定の閾値以上の値を示しているとき、ソール部(21)下面全体が地面に接地している状態と考えることができる。ソール部(21)下面全体が地面に接地している状態において、ソール部(21)上面は地面に対して傾斜していない状態であるので、このとき、解析装置(3)の積分演算により得られた積分値を「0」に等しい値にセットし、強制的にこの状態におけるソール部(21)上面の算出傾斜角度を「0」とする。これにより、積分演算により生じた積分誤差を除去することが可能となり、その後の傾斜角度算出の精度を高めることができる。
他の実施形態において、力センサ(24A−24F)全てが、ゼロでない値を示しているとき、或いは、所定の閾値以上の値を示しているときを、解析装置(3)が、ソール部(21)下面全体が地面に接地している状態と判定することで、被験者の足の接地状態と得られた踏圧データとの対比を容易に行なうことや、これを利用した様々な踏圧データの解析を行なうことが可能となる。
図10は、ソール部(21)の平面図であり、上記図1乃至図8に関連して説明した実施形態の応用例を示す。
図10に示す実施形態において、図2に示す形態において用いられた3分力荷重センサ(24A−24F)の代わりに、単純な圧力センサ(25A−25F)が用いられている。圧力センサ(25A−25F)は、上下方向(図10中、Z軸方向)の荷重を測定可能である。
尚、圧力センサ(25A−25F)の配置は、上述の3分力荷重センサ(24A−24F)と同様である。
図11は、図10に示すソール部(21)のA−A線断面図である。
ソール部(21)上には、ソール部(21)と略同形同大のセンサ層(26,27)が積層される。圧力センサ(25A−25F)に対応する位置において、センサ層(26,27)に開口部が形成され、圧力センサ(25A−25F)が開口部を通じて、センサ層(27)上面から突出する。
図12は、センサ層(26,27)中に配される圧電高分子材料の形態を示す。
センサ層(26,27)中に配される圧電高分子材料(28)は、例えば、P(VDF/TrFE)からなり、薄板波形形状とされる。圧電高分子材料(28)の上面及び下面は導電性インクでコーティングされている。更に、圧電高分子材料(28)表面はシリコンゴムでコーティングされ、圧電高分子材料(28)と導電性インクの剥離が防止される。圧電高分子材料(28)上下はポリウレタンゴムで被覆され、これにより、センサ層(26,27)が形成される。
センサ層(26)の圧電高分子材料(28)の山頂部は、ソール部(21)の幅方向に延設し、センサ層(27)の圧電高分子材料(28)の山頂部は、ソール部(21)の長手方向に延設する。この結果、センサ層(26)の山頂部とセンサ層(27)の山頂部は互いに直交する関係となる。
図10乃至図12に示す形態において、ソール部(21)に上下方向の力が負荷されると、圧力センサ(25A−25F)が変形し、負荷された上下方向の力に相当する出力を解析装置(3)に送る。
ソール部(21)に、ソール部(21)長手方向の力が負荷されると、センサ層(26)中に配された圧電高分子材料(28)が変形し、負荷されたソール部(21)長手方向の力に相当する出力を解析装置(3)に送る。
ソール部(21)に、ソール部(21)幅方向の力が負荷されると、センサ層(27)中に配された圧電高分子材料(28)が変形し、負荷されたソール部(21)幅方向の力に相当する出力を解析装置(3)に送る。
図1乃至図8に示す実施形態と同様に、圧力センサ(25A−25F)が固定されるとともにセンサ層(26,27)が積層されたソール部(21)上に中敷部(23)が載置され、床反力測定装置(2)が被験者に装着される。
センサ層(26,27)は、ソール部(21)長手方向及び幅方向に負荷された力全体に応じた出力を解析装置(3)に送信するので、上述の推定演算は、圧力センサ(25A−25F)の出力に対してのみ行なわれる。
図10乃至図12に示す形態において、ソール部(21)並びにソール部(21)上に積層されるセンサ層(26,27)はいずれも可撓性を有する。したがって、床反力測定装置(2)を装着する被験者の快適な履き心地を担保することが可能となる。
尚、図10乃至図12に示す実施形態において、圧力センサ(25A−25F)を圧電高分子材料で形成し、圧縮変形量に応じた出力を解析装置(3)へ送る形態も採用可能である。
図13は、更なるソール部(21)の変更形態を示す。
図13に示すソール部(21)上面には、圧電高分子材料で形成される圧力センサ(25A−25F)と、長手方向に長く延びるとともに圧電高分子材料で形成される複数のX軸方向センサ(250)及び幅方向に長く延びるとともに圧電高分子材料で形成される複数のY軸方向センサ(251)が固着される。
圧力センサ(25A−25F)は、上述と同様に、図13に示すZ軸方向の圧縮変形量に応じた出力を解析装置(3)へ送信する。
図14は、X軸方向センサ(250)又はY軸方向センサ(251)の横断面図である。
X軸方向センサ(250)及びY軸方向センサ(251)は、それぞれ断面略正方形である。X軸方向センサ(250)は、ソール部(21)長手方向(Y軸方向)に延設するので、ソール部(21)幅方向(X軸方向)の力を受けて大きく変形する。一方、Y軸方向センサ(251)は、ソール部(21)幅方向(X軸方向)に延設するので、ソール部(21)長手方向(Y軸方向)の力を受けて大きく変形する。
したがって、X軸方向センサ(250)はソール部(21)幅方向の力に応じた出力を解析装置(3)に送信し、Y軸方向センサ(251)は、ソール部(21)長手方向の力に応じた出力を解析装置(3)に送信する。
図1乃至図8に示す実施形態と同様に、圧力センサ(25A−25F)、X軸方向センサ(250)及びY軸方向センサ(251)が固着されたソール部(21)上に中敷部(23)が載置され、床反力測定装置(2)が被験者に装着される。
解析装置(3)は、圧力センサ(25A−25F)、X軸方向センサ(250)及びY軸方向センサ(251)からの出力に基づき、上述の推定演算を実行する。
図15及び図16は、図13及び図14に関連して説明した実施形態の変更形態である。図15は、ソール部(21)の断面図であり、図16は、ソール部(21)上面に積層される変形層の内部の構成を示す。
図15に示す如く、ソール部(21)上面には、変形層(29)が積層される。変形層(29)は、ソール部(21)に積層された状態で、床反力測定装置(2)を装着する被験者に対して快適な履き心地を提供するのに十分な可撓性を備える。
変形層(29)内部には、X軸方向に延設する歪みゲージ(29X)、Y軸方向に延設する歪みゲージ(29Y)及びZ軸方向に延設する歪みゲージ(29Z)が埋設される。
X軸方向に延設する歪みゲージ(29X)は、変形層(29)がソール部(29)幅方向の力を受けて変形したときの変形量に応じた出力を解析装置(3)に送信する。
Y軸方向に延設する歪みゲージ(29Y)は、変形層(29)がソール部(29)長手方向の力を受けて変形したときの変形量に応じた出力を解析装置(3)に送信する。
Z軸方向に延設する歪みゲージ(29Z)は、変形層(29)がソール部(29)厚さ方向の力を受けて変形したときの変形量に応じた出力を解析装置(3)に送信する。
解析装置は、歪みゲージ(29X,29Y,29Z)からの出力を受けて、上述の推定演算を実行する。
本発明は、人間の歩行動作解析研究、バランス機能の評価、バーチャルリアリティ用のセンサ、ゴルフなどのスポーツのトレーニングや医療福祉機器用のセンサに好適に利用可能である。
本発明に係る床反力推定システムの概略的構成図である。 本発明に係る床反力推定システムのソール部の平面図であり、力センサの配置を示す。 本発明の床反力推定システムに用いられる力センサの一実施形態を示す図である。 図3に示す力センサを利用して構成した回路図である。 本発明の床反力推定方法の概略的フローチャートである。 図1に示す床反力推定システムの他の実施形態に係る概略的構成図である。 人間の歩行動作時の足の傾斜状態を撮像して得られた静止画である。 本発明の床反力推定システムの解析装置が実行する座標変換を説明する図である。 図8に示す座標変換を行なうためのソール部の傾斜角度を求める他の実施形態を示す図である。 本発明に係る床反力推定システムのソール部の他の実施形態を示す平面図であり、力センサの配置を示す。 図10に示すソール部の断面図である。 図10に示すソール部上面に積層されるセンサ層中に配される圧電高分子板を示す図である。 本発明に係る床反力推定システムのソール部の他の実施形態を示す平面図であり、力センサの配置を示す。 図13に示す床反力推定システムに用いられる圧電高分子棒の断面を示す図であり、圧電高分子棒断面の変形形態を模式的に表す図である。 本発明に係る床反力推定システムのソール部の他の実施形態を示す断面図であり、力センサの配置を示す。 図15に示すソール部上に積層された変形層の内部構造を示す図である。 従来の床反力測定装置の断面図である。 従来の床反力測定装置に用いられる力センサの配置図である。
符号の説明
1・・・・・床反力測定システム
2・・・・・床反力測定装置
24・・・・力センサ
3・・・・・解析装置

Claims (36)

  1. 可撓性を有するソールを備える履物型床反力測定装置と、該床反力測定装置の出力を解析する解析装置からなる床反力推定システムであって、
    前記床反力測定装置は、前記ソールの複数箇所に力センサを備え、
    該力センサは、少なくとも前記ソール上面に略平行な2方向の力成分と、前記ソール上面に対して直角の方向の力成分に関連する情報を前記解析装置に出力し、
    該解析装置は、出力された情報に基づき少なくとも前記ソール上面に略平行な2方向の力成分と、前記ソール上面に対して直角の方向の力成分を算出する第1工程と、
    予め前記解析装置に設定された推定係数と、前記算出された前記ソール上面に略平行な2方向の力成分と前記ソール上面に対して直角の方向の力成分のうち少なくとも一方の算出値を積算する第2工程と、
    該積算された値を総和し、床反力を算出する第3工程を実行することを特徴とする床反力推定システム。
  2. 床反力を直接測定して得られた実測値と、該実測値を測定する際に得られた前記第1工程により得られる算出値との関係から、前記第3工程で得られる床反力の算出値と前記実測値との差異が最小となるように前記推定係数が同定されることを特徴とする請求項1記載の床反力推定システム。
  3. 前記履物型床反力測定装置が、地面に対する前記ソールの傾斜角度を検知する傾斜角度検知器を備えることを特徴とする請求項1記載の床反力推定システム。
  4. 前記傾斜角度検知器が、前記ソールのうちMP関節と当接する部分よりも前方に存する領域と、MP関節と当接する部分よりも後方に存する領域に配されることを特徴とする請求項3記載の床反力推定システム。
  5. 前記傾斜角度検知器が、ソール上面の傾斜角度の変化率を測定するとともに前記解析装置に出力し、
    該解析装置が、出力された傾斜角度の変化率を積分することによりソールの傾斜角度を算出することを特徴とする請求項3記載の床反力推定システム。
  6. 前記傾斜角度検知器が、前記ソール上面の傾斜動作の角加速度を測定するとともに前記解析装置に出力し、
    該解析装置が、出力された角加速度を積分することによりソールの傾斜角度を算出することを特徴とする請求項3記載の床反力推定システム。
  7. 前記傾斜角度検知器が、加速度センサであり、
    該加速度センサは、前記ソール上面に対して平行方向の加速度成分と、前記ソール上面に対して直角方向の加速度成分を測定し、
    前記ソールに働く重力加速度と前記平行方向の加速度成分の比、前記ソールに働く重力加速度と前記直角方向の加速度成分の比又は前記平行方向の加速度成分と前記直角方向の加速度成分の比に基づき前記ソールの傾斜角度を算出することを特徴とする請求項3記載の床反力推定システム。
  8. 前記解析装置が、前記傾斜角度検知器からの出力により得られたソールの傾斜角度に基づき、前記力センサの出力に対して座標変換処理を行い、地面に対して平行な方向の力成分と地面に対して垂直な方向の力成分を算出することを特徴とする請求項3記載の床反力推定システム。
  9. 前記第1工程で得られる前記ソール上面に対して直角の方向の力成分の算出値が全てゼロに等しくない場合に、前記解析装置が、前記ソール全面が地面に対して接地していると判定することを特徴とする請求項8記載の床反力推定システム。
  10. 前記第1工程で得られる前記ソール上面に対して直角の方向の力成分の算出値が全てゼロに等しくない場合に、該ゼロに等しくない状態となる前までに行われていた前記解析装置による角速度の積分演算の値をゼロにセットし、積分演算を再開することを特徴とする請求項5記載の床反力推定システム。
  11. 前記力センサが、3分力荷重センサであることを特徴とする請求項1記載の床反力推定システム。
  12. 前記力センサが、踵部、ショパール関節部、第4MP関節部、母趾部に配されることを特徴とする請求項11記載の床反力推定システム。
  13. 前記力センサが、踵部、ショパール関節部、第4MP関節部、母趾部、第1MP関節部及び第3趾部に配されることを特徴とする請求項11記載の床反力推定システム。
  14. 前記力センサが、第1MP関節部と第3趾部からなる群から選択されるいずれか一方に更に配されることを特徴とする請求項12記載の床反力推定システム。
  15. 前記3分力荷重センサが、
    円板部と、
    該円板部から延出するとともに下方に屈曲する複数の脚部と、
    該脚部に取付けられる歪みゲージからなり、
    前記脚部のうち、一対の脚部は、前記ソール上面に取付けられるとともに該ソール上面に対して平行な一の方向に延出し、
    前記脚部のうち他の一対の脚部は、前記ソール上面に取付けられるとともに前記ソール上面に対して平行な一の方向に対して直交する方向に延出し、
    前記円板部及び前記脚部がゴム材から形成されることを特徴とする請求項11記載の床反力推定システム。
  16. 前記力センサが、可撓性を有する圧電高分子シートセンサと、圧力センサからなり、
    前記圧電高分子シートセンサは、前記ソールの面に対して平行な2方向の力成分を測定し、
    前記圧力センサは、前記ソール上面に対して直角な方向の力成分を測定することを特徴とする請求項1記載の床反力推定システム。
  17. 前記圧力センサが、踵部、ショパール関節部、第4MP関節部、母趾部に配されることを特徴とする請求項16記載の床反力推定システム。
  18. 前記圧力センサが、踵部、ショパール関節部、第4MP関節部、母趾部、第1MP関節部及び第3趾部に配されることを特徴とする請求項13記載の床反力推定システム。
  19. 前記圧力センサが、第1MP関節部と第3趾部からなる群から選択されるいずれか一方に更に配されることを特徴とする請求項17記載の床反力推定システム。
  20. 前記圧電高分子シートセンサは、前記ソールと略同形同大であることを特徴とする請求項16記載の床反力推定システム。
  21. 前記床反力測定装置が、踵周囲を拘束しないことを特徴とする請求項1記載の床反力推定システム。
  22. 前記第3工程において、更に、荷重位置が算出されることを特徴とする請求項1記載の床反力推定システム。
  23. 床反力を直接測定して得られた実測値と、該実測値を測定する際に得られた力センサの出力値との関係から、推定係数と前記力センサの出力値との積と前記実測値との差異が最小となるように前記推定係数を同定する推定係数同定工程と、
    履物型床反力測定装置の可撓性を有するソールに配された複数の力センサを用いて、少なくとも前記ソール上面に略平行な2方向の力成分と、前記ソール上面に対して直角の方向の力成分に関連する情報を測定する床反力測定工程と、
    前記少なくとも前記ソール上面に略平行な2方向の力成分と、前記ソール上面に対して直角の方向の力成分に関連する情報に基づき、前記少なくとも前記ソール上面に略平行な2方向の力成分と、前記ソール上面に対して直角の方向の力成分を算出する第1工程と、前記推定係数と、前記第1工程で算出された力成分とを積算する第2工程と、前記積算された値を総和し、床反力を算出する第3工程を実行する床反力算出工程からなることを特徴とする床反力推定方法。
  24. 前記床反力測定工程が、地面に対する前記ソールの傾斜角度を測定する段階を含むことを特徴とする請求項23記載の床反力推定方法。
  25. 前記床反力測定工程が、ソール上面の傾斜角度の変化率を測定する段階を含み、
    前記床反力算出工程が、前記測定された角速度を積分し、前記ソールの傾斜角度を算出する段階を含むことを特徴とする請求項23記載の床反力推定方法。
  26. 前記床反力測定工程が、前記ソール上面の傾斜動作の角加速度を測定する段階を含み、
    前記床反力算出工程が、前記測定された角加速度を積分し、前記ソールの傾斜角度を算出する段階を含むことを特徴とする請求項23記載の床反力推定方法。
  27. 前記地面に対する前記ソールの傾斜角度を測定する段階が、重力加速度成分のうち、前記ソール上面に対して平行方向の加速度成分と前記ソール上面に対して直角方向の加速度成分を測定する段階と、
    重力加速度と前記平行方向の加速度成分の比、重力加速度と前記直角方向の加速度成分の比又は前記平行方向の加速度成分と前記直角方向の加速度成分の比に基づき、前記傾斜角度を算出する段階を備えることを特徴とする請求項24記載の床反力推定方法。
  28. 前記床反力算出工程が、前記複数の力センサからのソール上面に対して直角方向の力に対する出力値が全てゼロに等しくない場合に、ソール全面が地面に対して接地していると判定する段階を含むことを特徴とする請求項23記載の床反力推定方法。
  29. 前記床反力算出工程が、前記複数の力センサからのソール上面に対して直角方向の力に対する出力値が全てゼロに等しくない場合に、該ゼロに等しくない状態となる前までに行われていた積分値をゼロに等しい値にセットする段階を含むことを特徴とする請求項25又は26記載の床反力推定方法。
  30. 前記床反力算出工程が、前記測定されたソールの傾斜角度に基づいて、座標変換を行い、地面に対して垂直な方向の力と、地面に対して平行な方向の力を算出する段階を含むことを特徴とする請求項24記載の床反力推定方法。
  31. 前記ソール上面に対して直角方向の力成分に関連する情報が、踵部、ショパール関節部、第4MP関節部、母趾部において測定されることを特徴とする請求項23記載の床反力推定方法。
  32. 前記ソール上面に対して直角方向の力成分に関連する情報が、踵部、ショパール関節部、第4MP関節部、母趾部、第1MP関節部及び第3趾部において測定されることを特徴とする請求項23記載の床反力推定方法。
  33. 前記ソール上面に対して直角方向の力成分に関連する情報が、第1MP関節部と第3趾部からなる群から選択されるいずれか一方において更に測定されることを特徴とする請求項31記載の床反力推定システム。
  34. 前記推定係数同定工程が、被験者別に実行され、被験者ごとに前記推定係数が定められることを特徴とする請求項23記載の床反力推定方法。
  35. 複数の前記履物型床反力測定装置を用意する工程を更に備え、
    前記推定係数同定工程が、該用意された複数の履物型床反力測定装置別に実行され、該履物型床反力測定装置ごとに前記推定係数が定められることを特徴とする請求項23記載の床反力推定方法。
  36. 前記第3工程において、更に、荷重位置が算出されることを特徴とする請求項23記載の床反力推定方法。
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