JP2008297603A - 分割型金属粉末射出成形品及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】チタン合金等の靱性の高い材料を用いる場合であっても、安価且つ容易に、金属粉末射出成形法によるシルバー成形体から破断工法によって分割体を得る。
【解決手段】別体のグリーン成形体を形成する工程S1と、別体のグリーン成形体を互いに密着させて一体化したグリーン成形体を形成する工程S2と、一体化したグリーン成形体を脱脂・焼結して、密着箇所に疑似結合部を有する一体のシルバー成形体を形成する工程S3と、シルバー成形体の疑似結合部を破断分割して分割体を形成する工程S4とを有する。
【選択図】図1

Description

本発明は、金属粉末射出成形(MIM:Metal Injection Molding)によって形成された分割型の成形品及びその製造方法に関する。
金属粉末射出成形法(MIM製法)は、複雑な立体形状の金属部品を得るのに適した成形技術として知られている。この成形法は、金属粉末と有機バインダーとを混練した混練体を、加熱溶融した後に金型内に射出し、射出された混練体を金型内で冷却固化してグリーン成形体を形成し、このグリーン成形体から有機バインダーを除去(脱脂)して、焼結することでシルバー成形体(成形品)を得るものである。
一方、両端が固定されている軸に成形品を取り付ける場合等には、軸孔を含めて成形品を2分割し、この分割体を軸に装着した状態で連結することがなされるが、この際に、分割体の連結時の位置決めが容易であること、連結後の分割面でのずれを防止でき、使用時(応力付加時)の変形を防止できること、等の利点が得られることから、一体のシルバー成形体を脆性破断して分割する破断工法が採用されることが多い。この破断工法によると、分割面には脆性破断によって適当な凹凸形状が形成され、この凹凸形状の噛み合わせによって連結時の位置決めと分割面でのずれ防止が可能になる。
この破断工法は、エンジンのシリンダピンとクランク軸を連結するコンドッド(コネクティングロッド)において、一般に採用されており、クランク軸と連結する側の軸孔を分割するようにロッド部とこのロッド部に連結されるキャップ部が分割形成される。
破断工法は、脆性破断面の形成が容易な焼結鋼,炭素鋼,非調質鋼及び浸炭鋼等の鋼材を用いた成形品では多く実施されているが、チタン合金等の靱性の高い材料を用いた成形品には適さないとされている。これは高い靱性によって、破断が困難であると共に、破断時の変形が起こりやすく、分割面に連結時の位置決めやずれ防止に必要な凹凸形状の噛み合わせ面が形成し難いからである。
しかしながら、コンロッド等の成形品に対しても、軽量化等の目的でチタン合金等の靱性の高い材料を用いた成形品が求められることがある。チタン合金からなる分割型のコンロッドを得るために、下記特許文献1では、コンロッドを金属粉末射出成形法で一体成形するに際して、ロッド部とキャップ部との境界表面に環状溝部を形成し、この環状溝部で囲まれる断面を仮想境界面として、当該仮想境界面からロッド部とキャップ部を適宜分割手段により分割することが提案されている。
特開2005−273809号公報
この従来技術によると、射出成形,脱脂,焼結されたシルバー成形体に対して孔径調整加工を行い、その後、成形時に形成された環状溝部から仮想境界面に沿いロッド部とキャップ部の2体に分割することが可能であり、加工孔を高い内周真円度で形成することができると共に、靱性の高いチタン合金に対して破断の起点を環状溝部で得ることができる。
しかしながら、チタン合金等の靱性の高い材料を用いた場合には、低温脆性を利用した破断を行う等の特殊な分割手段が必要になり、製造コストが高くなる問題がある。また、実際の破断分割面に、連結時の位置決めやずれ止め等に有効な脆性破断面を形成することが極めて困難であるという問題がある。
本発明は、このような問題に対処するために提案されたものであって、チタン合金等の靱性の高い材料を用いる場合であっても、安価且つ容易に、金属粉末射出成形法によるシルバー成形体から破断工法によって分割体を得ることができること、連結時の位置決めやずれ防止に有効な破断分割面を有する分割体からなる成形品を得ることができること、等を課題とするものである。
このような課題を解決するために、本発明は、以下の特徴を具備する。
一つには、金属粉末射出成形によるシルバー成形体を破断分割した分割体からなる成形品であって、前記分割体は、別体のグリーン成形体を密着することで形成された疑似結合部を破断分割した破断分割面を有することを特徴とする。
また、一つには、金属粉末射出成形によるシルバー成形体を破断分割した分割体からなる成形品の製造方法であって、別体のグリーン成形体を形成する工程と、前記別体のグリーン成形体を互いに密着させて一体化したグリーン成形体を形成する工程と、前記一体化したグリーン成形体を脱脂・焼結して、密着箇所に疑似結合部を有する一体のシルバー成形体を形成する工程と、前記シルバー成形体の疑似結合部を破断分割して分割体を形成する工程とを有することを特徴とする。
本発明は、金属粉末射出成形によって形成されるシルバー成形体において、不十分な強度を有する疑似結合部を形成しておき、この疑似結合部を破断分割して分割体を形成する。したがって、チタン合金のような靱性の高いシルバー成形体が形成される場合にも、容易に破断分割が可能になり、破断分割面には、分割体を連結する際に有効な噛み合わせ面を形成することができる。すなわち、金属の材質の如何に関わらず破断工法の適用が可能になる。
また、別体のグリーン成形体を一旦形成した後、これらを密着させて一体化したグリーン成形体を形成するので、別体のグリーン成形体の各結合面を自由に形成することができる。これによって、分割体を連結する際に破断分割面に沿ったずれを防止するのに有効な凹凸を形成することができ、強度の高い成形品を得ることができる。
金属粉末射出成形によってシルバー成形体を形成する通常の工程に、別体のグリーン成形体を形成する工程とこの別体のグリーン成形体を互いに密着させる工程を付加するだけでよいので、特別な製造設備を要することなく、製造コストの高騰を避けて、金属材料の材質に関わらない破断工法の実施が可能になる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。図1は、本発明の実施形態に係る分割型金属粉末射出成形品の製造方法を示す説明図(概略フロー)である。
本発明の実施形態に係る分割型金属粉末射出成形品の製造方法における主要工程は、別体のグリーン成形体を形成する工程(S1)、別体のグリーン成形体を互いに密着させて一体化したグリーン成形体を形成する工程(S2)、一体化したグリーン成形体を脱脂・焼結して、一体のシルバー成形体を形成する工程(S3)、形成されたシルバー成形体を破断分割して分割体を形成する工程(S4)からなる。
ここでいう、グリーン成形体とは、金属粉末射出成形による型成形後で加熱処理を施す前の成形体であって、金属粉末が有機バインダーによって結合して形が保持されている状態を指している。また、シルバー成形体とは、グリーン成形体を脱脂・焼結した後の成形体であって、有機バインダーが除かれて金属粉体が金属結合によって一体化された状態を指している。
本発明の実施形態によると、別体で形成されたグリーン成形体を密着・一体化した後、これを脱脂・焼結することで、密着箇所に強度が不十分な疑似結合部を形成することができる。別体のグリーン成形体を密着させた密着面は、破断工法によって破断分割する際の分割予定面となる。この密着面は、射出成形によって形成されたグリーン成形体内部の金属粒子間の結合とは異なる状態で密着されることになり、焼結後のシルバー成形体には、この密着箇所において不十分な強度で結合されて破断分割し易い疑似結合部が形成される。
これによると、チタン合金のような靱性の高いシルバー成形体が形成される場合であっても、疑似結合部に沿って容易に破断分割することができるので、金属材料の性質を選ぶことなく、破断工法によって分割体を形成することができる。
また、このように形成される疑似結合部に沿ってシルバー成形体を破断分割することで、チタン合金のような靱性を有する材料であっても、破断面に伸びの少ない脆性的な破断面を形成することができ、これによって分割体を連結する際の位置決めやずれ防止に有効な凹凸状の噛み合わせ面が形成されることになる。したがって、この疑似結合部の存在によって破断工法の利点が損なわれることはない。
図2は、更に具体的な本発明の一実施形態に係る分割型金属粉末射出成形品の製造方法を示す説明図である。先ず、金属粉末と有機バインダーとを混練して加熱溶融し(S10)、その後、型内に射出成形して所望の形状のグリーン成形体を形成する(S11)。その形成されたグリーン成形体を破断分割して別体のグリーン成形体を形成する(S12)。その別体になったグリーン成形体に対して抽出脱脂を行い(S13)、その後、別体のグリーン成形体を密着・一体化する(S14)。一体化しグリーン成形体に加熱処理を施し、熱脱脂(S15)を行い、更に、焼結(S16)を行ってシルバー成形体を形成する。この段階で、前述したようにシルバー成形体には疑似結合部が形成されることになる(S16A)。その後は、通常の破断工法を採用してシルバー成形体を破断分割して分割体を形成する(S17)。
このような実施形態によると、グリーン成形体を破断分割することで別体のグリーン成形体を形成するので、容易に破断分割できると共に、この際の破断面には適度な凹凸を有する噛み合い面を形成することができる。グリーン成形体は、金属粉末間を有機バインダーで結合した状態の成形体であるから、破断分割自体は金属材料の性質とは無関係に容易に行うことができ、破断面には有機バインダーによる結合の不均一さに伴う適度な凹凸が形成されることになる。
そして、別体のグリーン成形体の破断面を互いに密着させて、一体化したグリーン成形体を焼結してシルバー成形体を形成するので、グリーン成形体の破断面が破断分割予定面となる疑似結合部を形成する。これによって、疑似結合部に沿ってシルバー成形体を破断分割する際に、分割体を連結する際に有効な凹凸状の噛み合わせ面を形成することができる。
なお、この実施形態においては、グリーン成形体の破断予定箇所に破断の起点となる溝部を形成することで、グリーン成形体の破断分割位置をより精度良く形成することができる。溝部の形成は、型枠内に溝部に対応する突部を形成しておくことで簡易に形成することができる。
図3は、本発明の他の実施形態に係る分割型金属粉末射出成形品の製造方法を示す説明図である。前述した実施形態と同様に、先ず、金属粉末と有機バインダーとを混練して加熱溶融し(S20)、その後、個別の成形型で別体のグリーン成形体を形成する(S21)。その際、各グリーン成形体には自由な結合面を形成することができる(S21A)。その別体になったグリーン成形体に対して抽出脱脂を行い(S22)、その後、別体のグリーン成形体を密着・一体化する(S23)。一体化しグリーン成形体に加熱処理を施し、熱脱脂(S24)を行い、更に、焼結(S25)を行ってシルバー成形体を形成する。この段階で、前述したようにシルバー成形体には疑似結合部が形成されることになる(S25A)。その後は、通常の破断工法を採用してシルバー成形体を破断分割して分割体を形成する(S26)。
この実施形態によると、金属粉末と有機バインダーとを混練して加熱溶融した後に個別の成形型で射出成形して、結合面を有する別体のグリーン成形体を形成するので、結合面を自由に形成することができる。したがって、結合面のそれぞれに互いに噛み合わせ結合が可能な凹凸部を形成する等して、疑似結合部に形成される破断分割予定面を適宜に設定することができる。
これによると、疑似結合部に沿ってシルバー成形体を破断分割する際に、分割体を連結する際に有効な凹凸状の噛み合わせ面を自由に設計して形成することができ、例えば、破断分割面に沿ったずれを防止するために大きな高さを有する凹凸の噛み合わせ面を形成すること等ができる。
なお、前述した各実施形態では、別体で形成したグリーン成形体を密着して一体化する工程(S14,S23)は、各グリーン成形体を抽出脱脂した後で熱脱脂する前に行っているが、これに限らず、別体で形成したグリーン成形体を密着して一体化した後に、抽出脱脂、熱脱脂を行うようにしてもよい。
次に、本発明の実施形態に係る分割型金属粉末射出成形品について説明する。成形品としては、エンジンのピストンピンとクランク軸とを連結するコンロッドを例にして説明するが、本発明の実施形態は特にこれに限定されるものではない。但し、本発明の実施形態はチタン合金製のコンロッドの分割体を破断工法で形成する場合に特に有効である。
本発明の実施形態に係る分割型金属粉末射出成形品は、金属粉末射出成形によるシルバー成形体を破断分割した分割体からなる成形品であって、分割体は、別体のグリーン成形体を密着することで形成された疑似結合部を破断分割した破断分割面を有することを特徴としている。
ここで、シルバー成形体の前述した疑似結合部を破断分割した破断分割面と、シルバー成形体の疑似結合部以外の部分を破断分割した破断分割面は異なる形態になることが明らかである。特に、チタン合金からなるシルバー成形体のように高い靱性を有するものでは、疑似結合部以外の部分を破断分割しようとすると、破断分割面に伸びが生じて良好な噛み合わせ面を得ることができない。これに対して、前述したような疑似結合部を有するシルバー成形体を疑似結合部に沿って破断分割した場合には、その破断分割面は伸びの少ない脆性的な破断面を形成する。
図4は、本発明の実施形態に係る分割型金属粉末射出成形品の一例であるコンロッドを示す平面図である。同図(a)は、形成されたシルバー成形体を加工してコンロッド本体の原形を形成した状態、同図(b)は、原形のコンロッド本体を破断工法によって破断分割して分割体(ロッド部とキャップ部)を形成した状態、同図(c)は、分割体(ロッド部とキャップ部)を結合した状態をそれぞれ示している。
コンロッド本体1は、クランク軸に装着される大径孔部2Aを有する大端部2と、ピストンピンが挿入される小径孔部3Aを有する小端部3と、大端部2と小端部3とを連結する連結部4とからなっている。大径孔部2Aと小径孔部3Aとはシルバー成形体として全体形状を形成した後に孔径調整加工を行って真円度の高い孔部が形成される。また、大端部2には破断分割後のロッド部とキャップ部とを連結するためのボルト孔2Bが加工形成されている。なお、ここでは、孔径調整加工は破断分割後に行うようにしても良い。
同図(a)に示すように、シルバー成形体を加工して形成されるコンロッド本体1には、大径孔部2Aを2分割するように大端部2に疑似結合部5が形成されている。そして、この疑似結合部5に沿ってコンロッド本体1を破断分割することで、同図(b)に示すように、ロッド部1Aとキャップ部1Bが形成される。この際、ロッド部1Aには疑似結合部5を破断分割した破断分割面1aが形成され、キャップ部1Bには疑似結合部5を破断分割した破断分割面1bが形成される。
同図(c)に示すように、破断分割面1a,1bを噛み合わせて、前段で孔径調整加工を行っていない場合、或いは再度の孔径調整加工が必要な場合には、ここで孔径調整加工を行う。そして、ロッド部1Aとキャップ部1Bを連結することで、クランク軸に装着されるコンロッドが形成される。
図4に示した分割型金属粉末射出成形品の一例は、図2に示した製造方法によって形成されたものであり、一体のグリーン成形体を破断分割して別体のグリーン成形体を形成したものである。この例では、破断分割面1a,1bには0.1〜数mmの高さを有する凹凸が形成されている。
図5及び図6は、本発明の他の実施形態に係る分割型金属粉末射出成形品の一例であるコンロッドを示す平面図である(図4と同一部分には同一符号を付して重複説明を省略する)。またこれらの図に示した分割型金属粉末射出成形品の一例は、図3に示した製造方法によって形成されたものであり、個別の成形型で形成されたグリーン成形体によって別体のグリーン成形体を形成したものである。図5に示した例では、結合面を平らにして別体のグリーン成形体を密着させた例であり、図6に示した例では、結合面を凹凸状に成形して別体のグリーン成形体を密着させた例である。
図5に示した例では、破断分割面1a1,1b1は、全体的には平らになるが、0.01〜数mmの高さを有する微細な凹凸が形成されており、図6に示した例では、破断分割面1a2,1b2は適宜に設定された数mmの高さを有する凹凸が形成されている。
このような実施形態に係る分割型金属粉末射出成形品によると、シルバー成形体がチタン合金のように高い靱性を有するものであっても、破断工法によって容易に分割体を形成することができる。また、破断分割面には適当な凹凸を有する噛み合わせ面が形成されているので、分割体を連結した後の位置決めや破断分割面に沿った方向のずれ防止を効果的に実現することができる。そして、チタン合金のシルバー成形体を用いた場合には、軽量の分割型金属粉末成形品を得ることができる。
使用原料;
(a)ガスアトマイズ法純チタン粉末(粒度45μm以下)
(b)アルミバナジウム粉末(粒度45μm以下)
(c)既知の有機バインダー(ポリプロピレン,ポリスチレン,アクリル樹脂等の混合物)
混合比:(a):(b)=9:1の配合金属粉末に(c)を14wt%添加。
工程;
原料を混練して加熱溶融し、射出成形材料とする。これを試験コンロッド金型に成形して、グリーン成形体を形成する。このグリーン成形体をバイスに挟み折って破断分割する。分割されたグリーン成形体は予め溶媒抽出脱脂を実施後、再度破断面を密着して一体化し、焼結セッター上に配置してから熱脱脂及び焼結工程を行う。熱脱脂及び焼結時の熱処理条件は図7に示すとおりである。
焼結後、一体化したコンロッド(シルバー成形体)が得られた。密着箇所の強度測定の結果は、以下のとおりである(引っ張り圧縮試験機:UMH−50使用)。
密着箇所の破断強度:7〜12.1KN
(通常のシルバー成形体の破断強度:25KN以上)
実施例のコンロッドは、密着箇所での破断分割時の強度が通常のシルバー成形体の約48%以下しかなく、破断面も伸びの少ない脆性的な破断面になっていた。
本発明の実施形態に係る分割型金属粉末射出成形品の製造方法を示す説明図(概略フロー)である。 具体的な本発明の実施形態に係る分割型金属粉末射出成形品の製造方法を示す説明図である。 具体的な本発明の実施形態に係る分割型金属粉末射出成形品の製造方法を示す説明図である。 本発明の実施形態に係る分割型金属粉末射出成形品の一例であるコンロッドを示す平面図である。 本発明の他の実施形態に係る分割型金属粉末射出成形品の一例であるコンロッドを示す平面図である。 本発明の他の実施形態に係る分割型金属粉末射出成形品の一例であるコンロッドを示す平面図である。 実施例の脱脂・焼結熱処理条件を示す説明図である。
符号の説明
1 コンロッド本体
1A ロッド部
1B キャップ部
2 大端部
2A 大径孔部
2B ボルト孔
3 小端部
3A 小径孔部
4 連結部
5 疑似結合部

Claims (12)

  1. 金属粉末射出成形によるシルバー成形体を破断分割した分割体からなる成形品であって、
    前記分割体は、別体のグリーン成形体を密着することで形成された疑似結合部を破断分割した破断分割面を有することを特徴とする分割型金属粉末射出成形品。
  2. 前記別体のグリーン成形体は、一体のグリーン成形体を破断分割して形成されることを特徴とする請求項1に記載の分割型金属粉末射出成形品。
  3. 前記別体のグリーン成形体は、個別の成形型で形成されたグリーン成形体からなることを特徴とする請求項1に記載の分割型金属粉末射出成形品。
  4. 前記分割体はロッド部とキャップ部からなり、前記成形品はエンジンのピストンピンとクランク軸を連結するコンロッドであることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の分割型金属粉末射出成形品。
  5. 前記シルバー成形体はチタン合金からなることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の分割型金属粉末射出成形品。
  6. 金属粉末射出成形によるシルバー成形体を破断分割した分割体からなる成形品の製造方法であって、
    別体のグリーン成形体を形成する工程と、
    前記別体のグリーン成形体を互いに密着させて一体化したグリーン成形体を形成する工程と、
    前記一体化したグリーン成形体を脱脂・焼結して、密着箇所に疑似結合部を有する一体のシルバー成形体を形成する工程と、
    前記シルバー成形体の疑似結合部を破断分割して分割体を形成する工程とを有することを特徴とする分割型金属粉末射出成形品の製造方法。
  7. 前記別体のグリーン成形体を形成する工程は、金属粉末と有機バインダーとを混練して加熱溶融した後に射出成形してグリーン成形体を形成し、該グリーン成形体を破断分割して別体のグリーン成形体を形成することを特徴とする請求項6に記載された分割型金属粉末射出成形品の製造方法。
  8. 前記グリーン成形体の破断予定箇所に破断の起点となる溝部を形成することを特徴とする請求項7に記載された分割型金属粉末射出成形品の製造方法。
  9. 前記別体のグリーン成形体を形成する工程は、金属粉末と有機バインダーとを混練して加熱溶融した後に個別の成形型で射出成形して、結合面を有する別体のグリーン成形体を形成することを特徴とする請求項6に記載された分割型金属粉末射出成形品の製造方法。
  10. 前記結合面のそれぞれに互いに噛み合わせ結合が可能な凹凸部を形成することを特徴とする請求項9に記載された分割型金属粉末射出成形品の製造方法。
  11. 前記分割型金属粉末射出成形品は、ロッド部とキャップ部を前記分割体とするコンロッドであることを特徴とする請求項6〜10のいずれかに記載された分割型金属粉末射出成形品の製造方法。
  12. 前記シルバー成形体はチタン合金からなることを特徴とする請求項6〜11のいずれかに記載された分割型金属粉末射出成形品の製造方法。
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