JP2008297080A - ワーク搬送装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】このワーク搬送装置1は、複数のワークSを次工程に搬送する昇り勾配に設置されたコンベア10を有しており、このコンベア10の搬送ベルトは、ワーク表面の摩擦力よりも大きな摩擦力をその表面に有している。そして、このコンベヤ10の昇り勾配の傾斜の程度は、ワークS相互の重なりに対しては、ワークSが滑落する傾斜角であり、且つ、ワークSと搬送ベルトとの間に対しては、ワークSが滑落しない傾斜角に設定されている。
【選択図】図1
Description
上記食品生地の一例として、例えば煎餅は、米の粉を練った生地を円形等の形状に型抜き等で成形後、これを乾燥して煎餅生地とする。そして、その煎餅生地を焼成装置の焼きコンベヤに載せて焼き、次工程で醤油等により味を付けた後に乾燥させることによって煎餅が製造される。
例えば上記煎餅生地等の搬送工程に用いられるコンベアでは、コンベアの搬送面への落下によって複数のワークは、そのほとんどが一枚ずつ適度に離間するものの、中には離間が不十分なものもある。そのため、コンベア近傍に作業員が待機して、ワークの搬送状態を随時確認し、離間が不十分なワークがあれば、作業員が手で搬送状態を修正する等の補助作業を要していた。そのため、焼きコンベヤ上に煎餅生地を整列させる工程での一層の自動化、省力化を阻害する要因となっており、また、人手が介在することによって仮に見落としなどがあれば効率低下や不良が生じることにもなる。したがって、例えば上述のようなコンベアを用いたワーク搬送装置のコンベア上において、焼成装置に至るまでの間に、一枚ずつ所定間隔をあけた状態に一層確実に整列がなされることが望まれる。
ここで、本発明に係るワーク搬送装置において、前記コンベアの搬送速度は、これに続く他のコンベアの搬送速度よりも低速であることは好ましい。このような構成であれば、後続の他のコンベアが、上流側のコンベアの速さよりも高速なので、ワーク相互の間隔を空けて、ワーク相互をより離間した状態で搬送することができる。したがって、相互に重なったワークを分離させつつ搬送する上でより好適である。
同図に示すように、このワーク搬送装置1は、搬送方向の上流に、略漏斗形をなすホッパ2を備えており、このホッパ2内に、立体形状のワークSが複数収容されている。ここで、このワーク搬送装置1で搬送されるワークSは、煎餅の食品生地である煎餅生地である。そして、この煎餅生地は、上記曲がり形煎餅用の煎餅生地であって、米の粉を練った生地を円形形状に型抜き後、更に六角形状の凸部をもつ金網の型板に載せることにより、生地の厚み方向に大きな曲がり形状を付与し、これを乾燥したものである。したがって、このワークSは、煎餅生地の中でも、立体形状のワークとしては特に凹凸が大きく、また、複雑な湾曲面をもつ外形形状を呈しており、その曲がりの程度は、単なる円形状の煎餅に比べて大きい。
そして、このホッパ下部2dの先端部には、ワークSを所定間隔で切り出すためのワーク切り出し手段であるブロック装置8がさらに付設されている。このブロック装置8は、ホッパ下部2dの開口部に沿って配置されるとともに、ホッパ下部2dの開口部を開状態と閉状態とに切換る開閉扉8aを有して構成されている。この開閉扉8aは、周方向に放射状に設けられた複数の羽根を有しており、各羽根は、その基端部が支軸8bに固定され、この支軸8bを介して不図示の回転式のアクチュエータに連結される。これにより、開閉扉8aの各羽根は、このアクチュエータを駆動することによって所定のタイミングで支軸8b回りに回動し、ワーク滑落板9に沿って自重で滑落してくるワークSを所定間隔で切り出して、例えばバッチ処理に応じた量をホッパ下部2dから順次排出するようになっている。
具体的には、コンベア10の搬送面10sに採用した搬送ベルトとして、本実施形態の例では、心体にガラス繊維を用い、カバー材料にシリコーンを用いてなる樹脂製の搬送ベルトを採用している。なお、この種のベルトとしては、例えば、三つ星ベルト株式会社製の樹脂ベルトの、ネオフレックススタート(登録商標)のシリコーンシリーズを例示できる。
ここで、この昇り勾配のコンベア10は、同図(b)に示すように、筐体4上に設置されており、搬送方向上流側の第一の傾斜領域11と、その第一の傾斜領域11に連続して設けられた搬送方向下流側の第二の傾斜領域12とを有して構成されている。そして、第一の傾斜領域11は、その水平面HLに対する傾斜角θ1が、第二の傾斜領域12の水平面HLに対する傾斜角θ2よりも大きい(θ1>θ2)。換言すれば、第二の傾斜領域12の傾斜は、第一の傾斜領域11の傾斜よりもその傾斜の程度が緩く設定されている。なお、上記搬送ベルト表面の摩擦力の程度、および第一の傾斜領域11の水平面HLに対する傾斜角θ1の程度については、ワークSの形状、大きさ、肌の表面状況等に応じて上述の条件を満たすように適宜設定する。
さらに、このコンベヤ10には、その筐体4の第二の傾斜領域12側の支持脚の部分に、加振装置3が設置されており、ホッパ下部2dから第一の傾斜領域11の搬送面10s上に落下した複数のワークSは、その落下の衝撃によってワークS相互が分離されるとともに、この加振装置3によってコンベヤ10に加えられる振動の作用が更に加わることによって、搬送されるワークS同士が一層確実に一枚ずつ適度に離間してコンベア10の下流側に搬送されるようになっている。
そして、コンベア10から中継コンベア22を介して焼成装置20に搬送されたワークSが、焼成装置20の焼きコンベヤ20aに載せて焼かれ、醤油等で味を付けた後に乾燥されることによって煎餅が製造されるようになっている。
上述のように、このワーク搬送装置1は、ホッパ2内に収容されたワーク(煎餅生地)Sをホッパ下部2dからコンベア10の搬送面10s上に落下して受け渡し、その後、焼成装置20まで順次に搬送して、焼成装置20の焼きコンベヤ20aに載せて焼くことによって煎餅を製造することができる。
以上説明したように、このワーク搬送装置1によれば、例えば凹凸面をもつ立体形状のワークを搬送および整列させる場合であっても、相互に重なったワークを分離させつつ搬送することができる。
例えば、上記実施形態では、本発明に係るワーク搬送装置で搬送するワークとして、煎餅生地を例に説明したが、これに限定されず、例えばパンや菓子、煎餅等の種々の食品生地は勿論、立体形状のワークであれば、種々のワークの搬送に対して本発明に係るワーク搬送装置を採用することができる。しかし、上述のように、本発明に係るワーク搬送装置は、複雑な凹凸面をもつ立体形状のワークを搬送および整列させる上で好適なものであり、特に、煎餅生地のうちでも、上記曲がり形煎餅のように、特に凹凸が大きく、また、複雑な湾曲面をもつ外形形状を呈しており、その曲がりの程度は、単なる円形状の煎餅に比べて大きいワークに適用する上で好適である。
また、例えば上記実施形態では、コンベア10の表面に対する他の付帯装置については特に説明しなかったが、コンベア10の表面に対し、さらに、相互に重なったワークを分離させつつ搬送させるためのワーク案内部材を付帯装置として装備することができる。
同図に示す第一の変形例では、上記実施形態の構成に加えて、コンベア10上面を覆うように仕切ガイド5を備えた点が異なっている。
この仕切ガイド5は、外観が矩形形状の略簀子状をなしており、搬送方向に沿って延びる複数の仕切案内条6を有して構成されている。隣接する仕切案内条6同士は、案内条連結板7によって幅方向に適宜離間して等間隔に保持される。そして、その幅方向に適宜離間する距離は、ワークSが一枚だけ通過可能な幅の隙間になっており、この隙間が、ワークSをその搬送方向に沿って案内する複数のワーク搬送路として構成されている。これにより、複数のワークSを、各ワーク搬送路に沿って搬送しつつ、いずれかのワーク搬送路に振り分けて搬送できるので、ワークSを複数のワーク搬送路それぞれに区分して(仕切って)線状に整列させつつ搬送することができる。つまり、搬送されるワークSは、このワーク搬送路に沿って搬送されることにより、各列に沿って一層整った状態に整列される。
同図に示す第二の変形例は、上記第一の変形例の構成での仕切ガイド5に替えて、第一の傾斜領域11上面を覆うように仕切ガイド5Bを備える点が異なっている。
この仕切ガイド5Bは、略簀子状をなしている点は上記第一の変形例同様であるが、同図(a)に示すように、搬送方向上流側から下流側に向けて略扇状に複数の仕切案内条6Bが配置されている点が異なっている。なお、隣接する仕切案内条6B同士は、案内条連結板7A,7B,7Cによって相互に連結されている。さらに、各仕切案内条6Bは、対向するコンベア11上面側の面に、凹の半円弧面6dをそれぞれ有して形成されており、各凹の半円弧面6dの大きさは、ワークSが一枚だけ通過可能な寸法になっており、この凹の半円弧面6dによって連側して形成される凹の半円弧状の溝が、ワークSが一枚だけ通過可能になっており、ワークSをその搬送方向に沿って案内する複数のワーク搬送路として構成されている。
2 ホッパ
2d ホッパ下部
3 加振装置
4 筐体
4a ワークガイド
5 仕切ガイド(ワーク案内部材)
6 仕切案内条
7 案内条連結板
8 ブロック装置
9 ワーク滑落板
10 コンベア
10s コンベアの搬送面
11 第一の傾斜領域
12 第二の傾斜領域
20 焼成装置
22 中継コンベア(他のコンベア)
S 煎餅生地(ワーク)
Claims (5)
- 複数のワークを次工程に搬送するコンベアを有するワーク搬送装置であって、
前記コンベアは昇り勾配に設置されており、前記コンベアの搬送ベルトは、ワーク表面の摩擦力よりも大きな摩擦力をその表面に有し、
前記コンベヤの昇り勾配の傾斜の程度は、前記ワーク相互の重なりに対しては、ワークが滑落する傾斜角であり、且つ、前記ワークと搬送ベルトとの間に対しては、ワークが滑落しない傾斜角に設定されていることを特徴とするワーク搬送装置。 - 前記コンベアの搬送速度は、これに続く他のコンベアの搬送速度よりも低速であることを特徴とする請求項1に記載のワーク搬送装置。
- 前記コンベアは、搬送方向上流側の第一の傾斜領域と、その第一の傾斜領域に連続して設けられた搬送方向下流側の第二の傾斜領域とを有して構成されており、前記第二の傾斜領域の傾斜は、前記第一の傾斜領域の傾斜よりもその傾斜の程度が緩く設定されていることを特徴とする請求項1または2に記載のワーク搬送装置。
- 前記コンベアには、前記ワークをその搬送方向に沿って案内する複数のワーク搬送路を有するワーク案内部材が、コンベアの搬送面を覆うように配置されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載のワーク搬送装置。
- 前記コンベアを振動させる加振装置を更に有することを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載のワーク搬送装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007145560A JP2008297080A (ja) | 2007-05-31 | 2007-05-31 | ワーク搬送装置 |
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ID=40170959
Family Applications (1)
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-
2007
- 2007-05-31 JP JP2007145560A patent/JP2008297080A/ja active Pending
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