JP2008297045A - ロール紙固定装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 ロール紙Rを挿通支持するロール紙保持軸1にロール紙を嵌合装着し、そのロール紙の軸方向両端をロール紙押え板3、7で規制し、ロール紙を回転可能に支持するロール紙固定装置において、前記ロール紙保持軸1の外周に、一対のロール紙押え板3、7を配置し、且つ前記ロール紙保持軸の外周面を巻着する摩擦部材5を設け、更に前記ロール紙押え板は、前記摩擦部材を径方向に押圧して前記ロール紙保持軸1に固定する外力付与手段8を備え、その外力付与手段8の操作によりロール紙押え板3、7をロール紙保持軸1に係脱可能とした。
【選択図】 図1
Description
その為に、押え板の円筒部に対して固定環は外しておき、軸にロール紙を挿入した後、押え板を軸に嵌合し、押え板の円板部分をロール紙の軸方向端面に当接させた後、軸の開放端部側から固定環を嵌合し、押え板の円筒部に螺合する。
また、固定環の締め付けは、作業者の力の強弱によりバラツキが発生しやすく、押え板の固定が不完全な状態となる等の問題点を有する。
前記ロール紙保持軸の形態は、軸方向の一方端を鉛直部材に対して略直角に固定し、他方端を水平に突出させた片持ち構造、或いは軸方向の両側部を鉛直部材で着脱可能に支持した両持ち構造の何れでもよい。又、ロール紙保持軸は固定タイプ、或いは支軸に挿通されて回転するタイプ、更にはロール紙のセンタリング機構を内蔵したロール紙保持軸等、何れでもよい。
前記固定装置は、ロール紙を挟持する軸方向両側のロール紙押え板に装備する、或いは軸方向の何れか一方のロール紙押え板に装備する等、何れでもよい。尚、ロール紙保持軸が片持ち構造の場合、固定側に配置するロール紙押え板は、ロール紙保持軸に対して摺動させる必要がなければ、摩擦部材の内蔵は不要で、その場合はロール紙保持軸の開放端側に配置するロール紙押え板にのみ本固定装置を装着する。
前記ロール紙押え板は、ロール紙保持軸の外側に嵌着し得る筒部と、その筒部の外側に略直角に突出する鍔状の押え板を有し、前記筒部内には前記ロール紙保持軸に嵌着し得る受け筒を備えてもよい。
従って、前記摩擦部材は、ロール紙押え板が筒部内に受け筒を有する場合は該受け筒に内蔵し、受け筒を有しない場合は筒部に内蔵する。尚、受け筒を備える場合は、その受け筒を筒部内に嵌着一体化する、或いは別体構造として個々に嵌着し得るようにする等、何れでもよい。
また、前記ロール紙押え板に内蔵する摩擦部材は、前記ロール紙保持軸の外周面の全周と接触するリング状,又はリングの一部が切断され軸周面の一部と接触する断面略C字型等、何れでもよい。但し、連続したリング状の場合は外力を受けて縮径動作がスムーズに行われるようにするために、周方向に間隔をおいてスリットを形成してもよい。
前記摩擦部材は、摩擦係数の大きな弾性部材、例えばゴム、フェルト、樹脂材の単体、或いはそれらの積層体、更に他の部材との組み合わせ等、何れでもよく、要はロール紙保持軸の外周面に摩擦部材を押し付けた状態で、該摩擦部材を収容するロール紙押え板が軸方向に移動したり、周方向に回転したりしなければよい。
又、本発明で言うロール紙は、長尺帯状の紙をロール状に巻いたものに限らず、フィルムをロール状に巻いたもの等、所謂ロール状の消耗品であればよい。
そして、ロール紙押え板は該押え板をロール紙保持軸に固定する為の外力付与手段を一体に備えている為、固定忘れや固定の為の部材を紛失といった心配がない。
又、前記摩擦部材の具体的構造は、例えば、ロール紙保持軸の外周面と対応して配置した摩擦係着板と、その摩擦係着板の径方向外側に積層配置した緊締板とで構成し、該緊締板の周方向の一方端を前記ロール紙押え板の内側に配置した受け筒に固定し、且つ緊締板の周方向開放側と対応する位置に、前記外力付与手段の作用点を配置する(請求項2)。
摩擦係着板は、前記した摩擦係数の大きな弾性部材、例えば、ゴム、フェルト、樹脂材等で、緊締板は、外力を受けて撓み変形する部材、例えば、ステンレス板、鋼板、鉄板等を使用することができ、摩擦係着板及び緊締板は何れも断面略C字型に形成する。
又、緊締板への外力付与が除去される(ロール紙押え板を受け筒から外す、又は外力付与を解除する)と、周方向の一端を固定された緊締板はロール紙保持軸から離れる方向に拡開移動し、それによりロール紙保持軸の外周面に圧着されていた摩擦係着板の圧着も開放され、受け筒はロール紙保持軸に対し軸方向及び周方向に移動可能となる。
そして、押し子を弾機の弾発力に抗して径方向内方に押し出す回動摘みの形態は、該筒部の周方向に一定範囲移動するリング様摘みを配置し、そのリング様摘みの下面を回動方向に沿って傾斜面とし、そのリング様摘みの回動に伴う傾斜面の移動により前記押し子を径方向内方に押圧する構造、或いはロール紙押え板の筒部に、径方向内方に向かって出没する摘みを螺合取り付け、その摘みの回動で前記押し子を押圧する構造等何れでもよい。
そして、ロール紙押え板は該押え板を受け筒に固定する為の外力付与手段を押え板に一体に備えている為、固定忘れや固定の為の部材を紛失といった心配がない。
又、請求項2記載の構成により、受け筒に内蔵した摩擦部材はロール紙保持軸の外周面と面接触で圧着される。それにより、安定した固定状態を確立することができる。
又、固定忘れや、操作する人の力の強弱による固定状態にバラツキが発生するのを防止し、常に安定した固定状態を確立できる。
また、請求項4記載の構成により、ロール紙押え板を受け筒に嵌着後、該押え板と一体の筒部に装備した回動摘みを操作することで、摩擦部材を確実に圧着し、ロール紙押え板を固定することができる。
図1乃至図5は、ロール紙押え板に装備する外力付与手段として梃子を用いた実施例を示し、図中、1はロール紙保持軸で、そのプリンタ装置で使用する最大幅のロール紙よりも長く形成され、その軸方向の一端(図1では左側)がプリンタ装置(図示省略)の印字機構を配置する鉛直に支持された取付基板21に直角に交差させて固着して水平に突出され、そのロール紙保持軸1の他端側(図面では右側)は開放されており、開放端側からロール紙R、ロール紙Rを支持する受け筒、及びロール紙Rの軸方向の位置を規制するロール紙押え板等を差し込み、或いは抜き取ることができるように構成されている。
前記ロール紙Rとしては、ロール状に巻かれた台紙にラベル用紙が所定間隔をおいて剥離可能に貼着された台紙付きラベル、或いはラベル用紙がロール状に巻かれ、印字後ラベル毎に切断分離して使用する台紙無しラベル、更にはフィルムロールなどが挙げられる。
前記受け筒2は、短尺の筒体2aの軸方向一方端に、該筒体2aの外径より大径な鍔部2bを径方向外方に向けて突設した鍔付き筒体(段付き筒)で、前記筒体2aの外側には固定ロール紙押え板3が嵌合固着されている。尚、受け筒2の鍔部2bの軸方向端面は固定ロール紙押え板3の軸方向端面が当接することで、該固定ロール紙押え板3の位置が決定され、鍔部2bの外周面はロール紙Rの支持部として機能する。
そして、ロール紙保持軸1の外周面と対応させて配置する摩擦係着板5aは、摩擦係数の大きな部材、例えば、ゴム材、フェルト材、或いは金属材(ステンレス材、鋼材、鉄材等)、樹脂材等の帯板を、その帯板の長手方向を断面略C字型に湾曲形成し、前記ロール紙保持軸1を外側より巻着し得るように構成されている。
又、前記摩擦係着板5aの外側に配置する緊締板5bは、撓み変形する金属帯板、例えば、ステンレス板、鋼板、鉄板等を、その長手方向に沿って断面略C字型に湾曲形成し、その周方向の一方端が前記受け筒4の内周面に固定され、他方端は開放されている。
それにより、前記緊締板5bの開放端側に外力が作用して、該緊締板5bの開放端側が径方向内方に移動すると、それに伴い緊締板5bの内側に配置された摩擦係着板5aを径方向内方に押圧し、前記ロール紙保持軸1の外周面に圧着する。尚、緊締板5bの周長は、前記摩擦係着板5aをロール紙保持軸1の外周面に対して効率よく圧着する為に、周長の約1/2前後が好適で、それ以上長い場合は1箇所への外力付与で緊締板を摩擦係着板に均等に圧接することは困難である。
その外力付与手段8は、図5に示すように、筒部7aの周方向に沿って配置した梃子10と、該梃子10の支点10aを挟む一方の力点10b側を前記支点を中心として常時径方向外方へ付勢する弾機11と、支点を挟む他方の作用点10c側の受け筒4外周面と対応する面に突設した突起12とで構成され、前記弾機11の弾発力で突起12が受け筒4の通孔6を貫通して摩擦部材5の緊締板5bを押圧するように構成されている。
又、梃子10における力点10b側の弾機11を取り付けた側と反対側には、該梃子10の力点10b側を弾機11の弾発力に抗して筒部7a側に押し下げる操作部10dが略直角水平に形成されている。
先ず、図1に示すロール紙保持軸1の開放端側より、ロール紙Rを差し込み、該ロール紙Rの芯管R’を受け筒2の鍔部2bと、受け筒4の鍔部4bとで支持する。
次に、ロール紙保持軸1の開放端側より可動ロール紙押え板7を前記受け筒4の筒体4a外側に嵌着するが、該可動ロール紙押え板7を嵌着する時、筒部7aに装備されている外力付与手段8の梃子10の力点10b側に形成した操作部10dを弾機11の弾発力に抗して前記筒部7aと一緒に握る。それにより、梃子10の作用点10c側は軸14を支点として径方向上向きに引き上げられ、作用点10c側に突設した突起12の先端(下端)は筒部7aの周壁内に保持され、可動ロール紙押え板7を受け筒4の外側に嵌着する際、差し込みの障害になることはなくなる。
そして、上記した何れの操作においても、最終的には弾機11の弾発力で摩擦部材5がロール紙保持軸1に圧着され、可動ロール紙押え板7が固定されるため、作業する人の力の強弱等に関係なく、常に安定した固定状態を確立できる。
図6は、受け筒4に内蔵した摩擦部材5を径方向内方へ押圧する押し子16が、可動ロール紙押え板7の筒部7a内に、径方向に出没可能に収容され、且つ弾機17で径方向外方に弾発付勢されている。そして、筒部7aの外周面より径方向外方に突出する前記押し子16の頂部と該筒部7aの外周面とに亘って押下げ板18が配置され、その押下げ板18を筒部7aの外側に取り付けた回動摘み19の周方向(時計回り方向)への回動によって径方向内方(下方)に押圧し、図7に示すように通孔6を貫通した押し子16は摩擦部材5の緊締板5bを押圧する。それにより、緊締板5bの内側(下側)に積層配置された摩擦係着板5aはロール紙保持軸1の外周面に圧着され、その結果、可動ロール紙押え板7は受け筒4を介して軸方向及び周方向移動不能に固定される。尚、前記回動摘み19は回動方向に沿った先端側が上向の傾斜面に形成され、回動による押下げ板18の加圧がスムーズに行われるように構成されている。
可動ロール紙押え板7の固定を解除する時は、回動摘み19を反時計回り方向に回動すると、その回動に伴い押し子6は弾機17の弾発力で径方向外方(上方)へ押し上げられ、原点位置(図6の状態)に復帰し、摩擦部材5によるロール紙保持軸1の外周面の圧着も解除される。尚、回動摘み19の回動範囲を規制し、可動ロール紙押え板7の固定/解除の操作を効率よく行うために、筒部7aの外周面にストッパ20,20’を設けてもよい。
(1)可動ロール紙押え板の筒部と受け筒の筒体との嵌合形状は、図示の円形に限定されず、例えば、正6角形、正4角形等の角形等でもよい。
(2)ロール紙保持軸の外周面と摩擦係着板との間の摩擦力は、実施例に示した該摩擦係着板自体の摩擦係数の大小に基いて発生させる方法に限らず、物理的に発生させる方法でもよい。例えば、ロール紙保持軸の外周面における受け筒が取り付けられる範囲内を凹凸粗面とし、他方、前記ロール紙保持軸と対向する受け筒側の摩擦係着板の接触面も同様の凹凸粗面とし、凹凸粗面同士の係着で固定に必要な摩擦力を発生させるようにしてもよい。その場合、摩擦係着板の材質は問わない。
(3)本実施例のロール紙保持軸は、片持ち構造の固定タイプであるが、該ロール紙保持軸をパイプ状とし、取付基板に固着した支軸に回転可能に嵌合して、ロール紙保持軸、受け筒、ロール紙押え板、ロール紙が一体となって回転するようにしてもよい。
(4)本実施例のロール紙押え板は、一方(ロール紙保持軸の開放端側)のみが本固定装置を備えているが、他方(ロール紙保持軸の固定端側)のロール紙押え板も本固定装置を備えた構成としてもよい。
(5)ロール紙保持軸の支持形態が本実施例のように片持ち構造である場合、ロール紙の軸方向両端を規制するロール紙押え板のうち、ロール紙保持軸の固定端側は該ロール紙保持軸を固定する固定壁面(取付基板)をロール紙押え板として使用してもよい。
(6)本実施例のロール紙保持軸は片持ち構造であるが、ロール紙保持軸の軸方向の両側部を着脱可能に支持する両持ち構造にも本発明のロール紙固定装置は利用可能である。
(7)本発明のロール紙固定装置は、帯状の紙をロール状に巻いたものに限らず、フィルムロールなどロール状の消耗品でもよく、ロール状の消耗品を保持軸で保持し、軸方向両端を押え規制するような装置にも利用することができる。
(8)本実施例におけるロール紙押え板の筒部内側に配置される受け筒は、ロール紙押え板と分離した構成としたが、両部材を接合一体化した構成としてもよい。
3…ロール紙押え板(固定) 5…摩擦部材
5a…摩擦係着板 5b…緊締板
6…通孔 7…ロール紙押え板(可動)
7a…筒部 7b…押え板
8…外力付与手段 10…梃子
10a…支点 10b…力点
10c…作用点 11…弾機
12…突起 16…押し子
17…弾機 19,19’…回動摘み
Claims (4)
- ロール紙を挿通支持するロール紙保持軸にロール紙を嵌合装着し、そのロール紙の軸方向両端をロール紙押え板で規制し、ロール紙を回転可能に支持するロール紙固定装置において、
前記ロール紙保持軸の外周に、前記保持軸と嵌着する一対のロール紙押え板を配置し、且つ前記ロール紙保持軸の外周面を巻着する摩擦部材を設け、更に前記ロール紙押え板は、前記摩擦部材を径方向に押圧して該ロール紙保持軸に固定する外力付与手段を備え、ロール紙押え板をロール紙保持軸に係脱可能としたことを特徴とするロール紙固定装置。 - 前記摩擦部材は、ロール紙保持軸の外周面と対応して配置した摩擦係着板と、その摩擦係着板の径方向外側に積層配置した緊締板とで構成され、該緊締板の周方向の一方端が前記ロール紙押え板の内側に配置した受け筒に固定され、且つ緊締板の周方向開放側と対応する位置に、前記外力付与手段の作用点が配置されていることを特徴とする請求項1記載のロール紙固定装置。
- 前記外力付与手段は、前記ロール紙押え板の筒部に弾発揺動可能に取り付けた梃子で、力点側に該梃子を常時外方へ付勢する弾機を配置し、作用点側には筒部を貫通して前記摩擦部材を径方向外側から押圧する突起が設けられていることを特徴とする請求項1又は2記載のロール紙固定装置。
- 前記外力付与手段は、前記可動ロール紙押え板の筒部に、押し子を径方向外方に弾発出没可能に配置し、筒部の外側には前記押し子を弾機の弾発力に抗して径方向内方に押し出す回動摘みを配置したことを特徴とする請求項1又は2記載のロール紙固定装置。
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