JP2008295703A - 遊技機 - Google Patents

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勝巳 田中
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Abstract

【課題】制御手段がリセットされても乱数更新手段が更新されず、乱数値が一巡更新されるまでの間に不正に当たりを生じるようにされるおそれを低減可能とする。
【解決手段】制御手順を実行して遊技の制御を行う制御手段201と、少なくとも前記制御手順を記憶することが可能な記憶手段と、所定周期ごとに一定の数値の範囲内で乱数値を更新する乱数更新手段204と、所定の契機の成立に基づいて取得された乱数値の当否を判定する当否判定手段とを備え、制御手順はリセット処理が行われた時には初期制御手順を行った後に遊技制御手順を実行し、遊技制御手順は所定の契機が成立した場合には当否判定手段が乱数値の当否を判定する当否判定を実行し、乱数更新手段204は制御手段201にリセット処理が行われた時には、制御手段201の状態に関わらず一定の数値の範囲内で乱数値の更新を継続する。
【選択図】図5

Description

本発明は、乱数更新手段を有する遊技機に関する。
従来、パチンコ遊技機に代表される遊技機にあっては、所定周期ごとに一定の数値の範囲内で乱数値を更新する乱数更新回路を備え、乱数更新回路で更新された乱数値を取得して遊技の当否を判定し、当たりの場合には遊技者に有利な特典を付与することが行われている。
また、乱数更新回路をマイクロコンピュータに内蔵し、乱数値のスタート値をマイクロコンピュータに個別に設定されている固有のIDナンバーに基づく値に設定することで、ランダム性の高い乱数値の発生を可能にした遊技機が提案されている。
特開2007−82843号公報
しかしながら、マイクロコンピュータにリセット信号が入力されるとマイクロコンピュータのCPUだけでなく乱数更新回路もリセットされるため、不正にリセットされて一巡目の当たり乱数値までの時間が計測され、当たり乱数値となる時間を狙い打ちして外部から電波が発信されたり直接入賞装置に遊技球を入賞させたりする等の不正が行われるおそれがある。
本発明は、前記の点に鑑みなされたものであって、制御手段がリセットされても乱数更新手段が更新されず、乱数値が一巡更新されるまでの間に不正に当たりを生じるようにされるおそれを低減可能な遊技機の提供を目的とする。
請求項1の発明は、制御手順を実行して遊技の制御を行う制御手段と、少なくとも前記制御手順を記憶することが可能な記憶手段と、所定周期ごとに一定の数値の範囲内で乱数値を更新する乱数更新手段と、所定の契機の成立に基づいて取得された前記乱数値の当否を判定する当否判定手段とを備え、前記制御手順は、少なくとも初期制御手順と遊技制御手順で構成され、リセット処理が行われた時には前記初期制御手順を行った後に前記遊技制御手順を実行し、前記遊技制御手順は、前記所定の契機が成立した場合には前記当否判定手段が前記乱数値の当否を判定する当否判定を実行し、前記乱数更新手段は、前記制御手段にリセット処理が行われた時には、前記制御手段の状態に関わらず一定の数値の範囲内で乱数値の更新を継続することを特徴とする。
請求項2の発明は、請求項1において、前記制御手段は一定周期毎に前記遊技制御手順を実行し、前記乱数更新手段は、前記一定周期よりも短い周期で前記乱数値を予め定められた更新値まで更新するカウンタ回路で少なくとも構成されていることを特徴とする。
請求項3の発明は、請求項1または2において、前記乱数更新手段は、電源投入時には前記乱数更新手段に供給される電圧値が動作可能な電圧値になることに基づいて乱数更新を開始することを特徴とする。
請求項4の発明は、請求項2または3において、前記リセット処理は、リセット信号が前記制御手段のリセット信号入力部に入力されることであり、前記乱数更新手段は、前記制御手段とは独立して動作するように構成されていることを特徴とする。
請求項1の発明によれば、制御手段がリセットされても乱数更新手段はリセットされることなく乱数値の更新を継続することが可能なため、不正にリセットされて一巡目の当たり乱数値までの時間が計測され、当たり乱数値となる時間を狙い打ちして遊技球を発射する等の不正が行われるおそれを低減させることが可能となる。
請求項2の発明によれば、乱数値を予め定められた更新値まで更新する更新周期が、遊技制御手順の実行周期よりも短いため、乱数値が遊技制御手順内で更新される方法と比較して乱数値の更新が遊技制御に同期することを抑制することができ、よりランダムな乱数値の生成が可能となる。
請求項3の発明によれば、電源投入時には乱数更新手段に供給される電圧値が動作可能な電圧値になると乱数更新が開始されることから、より早く乱数更新が開始され、外部から乱数更新開始時期を判断され難く構成することが可能となり、電源投入時の当たり乱数値となる時間を狙い打ちする等の不正が行われるおそれを低減させることが可能となる。
請求項4の発明によれば、乱数更新手段が制御手段とは独立して動作することが可能となることから、制御手段のリセット処理に影響を受けることが少なく、リセット信号を発生させる不正等に対応することが可能となる。
以下、添付の図面に基づき本発明の実施形態を説明する。図1は本発明の一実施例に係る遊技機全体を示す正面図、図2は同遊技機の裏側を示す図、図3は同遊技機の制御基板や装置等の接続を簡略に示すブロック図である。
図1に示す遊技機1は、遊技媒体として遊技球を用いるパチンコ遊技機であって、遊技盤2の縁に外側誘導レール3及び内側誘導レール4が略円形に配置され、前記外側誘導レール3及び内側誘導レール4によって区画された遊技領域6が前記遊技盤2上に設けられている。遊技機1の前面側には、装飾ランプ35、払い出された遊技球を受けるための上側球受け皿36、該上側球受け皿36の満杯時に遊技球を受けるための下側球受け皿37、効果音等を発するスピーカ38、遊技者の発射操作に応じて遊技球を前記遊技領域6へ向けて弾発発射するための発射装置64が設けられている。前記遊技領域6は遊技を行う領域である。
なお、符号F1は遊技機の外枠、F2は外枠F1に取り付けられた前枠、Gは前枠F2に開閉可能にヒンジで取り付けられたガラス枠である。また、前記遊技領域6には、前記遊技領域6に打ち込まれた遊技球を誘導する複数の釘(図示せず)が所要位置に立設されている。なお、この例の遊技機1は、プリペイドカードユニット56が接続されている。以下、遊技機1の主要な部分について説明する。
前記遊技領域6には、中心線上の上部から下部に向かって順に表示装置10、始動入賞口42、大入賞口45、アウト口49が配置されている。前記始動入賞口42及び前記大入賞口45の左右には左袖入賞口51、右袖入賞口52、左落とし入賞口53、右落とし入賞口54が配置されている。また、前記表示装置10の左右には普通図柄変動開始用ゲート55、56、その上方にはランプ風車74,75、下方には風車76,77が設けられている。
前記表示装置10は、文字又は図柄等の画像を変動表示可能なものであって、液晶,ドットマトリックス若しくはLED表示装置等の表示装置からなり、この実施例では、液晶表示器(TFT−LCDモジュール)で構成され、左下に普通図柄表示部50が組み込まれ、その他の大部分が特別図柄表示部11となっている。
前記表示装置10は、当否判定の結果を表示するための判定図柄を変動表示可能な表示手段に相当する。本実施例の特別図柄表示部11は、横に並ぶ3つの判定図柄表示領域として左側表示領域、中央表示領域、右側表示領域を備え、左側表示領域では左特別図柄(左判定図柄)が、中央表示領域では中特別図柄(中判定図柄)が、右側表示領域では右特別図柄(右判定図柄)が、それぞれ変動表示し、所定時間変動表示した後、判定結果に基づき左確定特別図柄、中確定特別図柄、右確定特別図柄が確定判定図柄として停止表示される。また、前記特別図柄表示部11には、前記特別図柄(判定図柄)に加えて背景画像(キャラクタ,背景,文字等を含む。)が表示されることもあり、該背景画像が特別図柄の変動開始等の所定条件に起因して変動表示可能となっていてもよい。さらに、前記特別図柄表示部11の上部左右にはLED等からなる特別図柄変動保留球数表示器43が設けられている。なお、この実施例における前記左側表示領域、中央表示領域、右側表示領域にそれぞれ変動および停止表示される特別図柄(判定図柄)は、『1,2,3,4,5,6,7,8』の8通りの図柄とされている。本実施例では、遊技者に有利な特典を付与する大当たりか否かの当否判定結果が大当たり(当たり)の場合には、前記特別図柄表示部11に大当たり確定特別図柄組合せ、この例では『1,1,1』(いわゆる‘1’のぞろ目)や『2,2,2』(いわゆる‘2’のぞろ目)等、同一数字の組合せ)で特別図柄(判定図柄)が停止表示され、遊技者に有利な特典を付与する大当たり遊技(特別遊技)に移行する。なお、遊技者に有利な特典は、本実施例では、遊技者による遊技球の獲得し易さ増大に設定されている。
前記普通図柄表示部50は、記号或いは絵(キャラクタ)等の小当たり判定用普通図柄を変動表示及び停止表示する。本実施例における普通図柄表示部50に変動及び停止表示される普通図柄は、『0,1,2,3,4,5,6,7,8,9』の10通りの図柄とされている。前記普通図柄は、小当たり普通図柄、この例では奇数で停止すると、小当たりとなる。
前記始動入賞口42は、遊技球の入球可能な入賞口に相当し、表示装置10の真下に設けられ、2つの可動片42a,42bが背面の始動入賞口用ソレノイドによって略垂直で遊技球の入賞(入球)し難い狭小開放状態(通常状態)と略V字形(逆ハの字形)の入賞し易い拡開開放状態間を変化可能に制御されている。前記始動入賞口42の可動片42a,42b間が入賞(入球)領域に相当する。前記始動入賞口42の拡開開放は、前記普通図柄表示部50で普通図柄が変動した後特定の普通図柄(本実施例では奇数)で確定停止表示されて小当たり(普通図柄当たり)が成立した時に行われる。
また、前記遊技盤2の背面には、始動入賞口検出スイッチ(始動入賞口センサ)が入賞球用通路に設けられており、前記始動入賞口42への遊技球の入賞(入球)を検出するように構成されている。本実施例において前記始動入賞口(本発明における入賞口)42への遊技球の入賞(入球)が所定の契機の成立に設定され、所定の契機の成立、すなわち前記始動入賞口(本発明における入賞口)42への遊技球の入賞(入球)が、乱数値の取得の起因および前記特別図柄(判定図柄)の変動表示開始に対する起因に設定されている。また、前記特別図柄表示部11で特別図柄の変動表示中に、前記始動入賞口42に遊技球が入賞しても、直ちに新たな特別図柄の変動表示を開始することができないため、前記始動入賞口42への入賞回数を特別図柄変動保留球数として記憶し、前記特別図柄表示部11における特別図柄の変動表示を一旦保留すると共に、前記特別図柄変動保留球数の記憶値を前記特別図柄変動保留球数表示器43に点灯表示し、前記特別図柄表示部11における前記特別図柄の変動開始によって、あるいは変動終了により当否判定の結果が表示されることによって、前記特別図柄変動保留球数の記憶値を減算すると共に特別図柄変動保留球数表示器43の表示個数を減らすようにしている。なお、本実施例では、前記始動入賞口42への入賞回数記憶値の上限、すなわち特別図柄変動保留球数の上限値は4個に設定されている。
なお、前記特別図柄変動保留球数が設定上限数まで記憶されている(すなわち最大記憶数となっている)時には、前記始動入賞口検出スイッチがそれ以上入賞遊技球を検出しても、特別図柄変動保留球数としては記憶されない無効球とされ、その無効球については変動及び当否判定を行うことなく、入賞に対する賞球遊技球が所定数払い出される。
前記普通図柄変動開始用ゲート55,56は、前記遊技盤2の背面に設けられた普通図柄変動開始スイッチで普通図柄変動開始用ゲート55,56を通過する遊技球を検出することによって前記普通図柄表示部50で普通図柄の変動を開始させるようになっている。また、前記普通図柄の変動表示中に、前記普通図柄変動開始用ゲート55,56を遊技球が通過することによって発生する普通図柄の変動を、最高4回普通図柄変動保留球数として記憶すると共に、前記遊技領域6の右下位置に設けられた普通図柄変動保留数表示器49で普通図柄変動保留球数値を点灯表示し、普通図柄の変動開始により普通図柄変動保留球数を減らし、普通図柄変動保留球数表示器49における表示個数を減らすようになっている。さらにまた、前記左袖入賞口51と右袖入賞口52の入賞球を検出する左袖入賞口用検出スイッチと右袖入賞口用検出スイッチ、前記左落とし入賞口53と右落とし入賞口54の入賞球を検出する左落とし入賞口用検出スイッチと右落とし入賞口用検出スイッチが、それぞれ対応する遊技盤背面に設けられている。
前記大入賞口45は、前記遊技盤2の背面に設けられた大入賞口開放用ソレノイドによって開閉する開閉板46を備えている。この大入賞口45は、通常は開閉板46が閉じた状態とされ、当該大入賞口45内の一部には、該大入賞口45が開いた際に開口して入賞可能にする特定領域入賞口47を有する。さらに、該特定領域入賞口47には、所定条件時に特定領域開放用ソレノイドにより開閉される開閉扉が設けられている。また、前記特定領域入賞口47には特定入賞球を検出する特定入賞球検出スイッチ(特定領域センサ)が設けられ、該入賞球の検出により大入賞口45を再度開ける継続権利が成立し、本実施例では最高15ラウンド繰り返し可能にされている。また、前記大入賞口45内の略中央には、大入賞口45に入賞し、かつ前記特定領域入賞口47に入賞しなかった入賞球を検出する入賞球数カウントスイッチ(カウントセンサ)が設けられている。
前記発射装置64は、操作レバー65の操作により駆動する発射モータを裏側に有し、該発射モータの駆動により遊技球を弾発発射するようになっている。前記発射装置64により発射された発射球は、前記遊技盤面に立設された内側誘導レール4と外側誘導レール3間で構成される発射球誘導路を介して遊技領域6に誘導される。前記遊技領域6に誘導された遊技球は、転動しつつ下方へ落下し、前記各装置及び各入賞口に入賞するか、或いは何処にも入賞しなければ前記アウト口49から遊技盤2の裏側へ排出される。
また、前記遊技機1の裏側には、図2に示すように、遊技を制御するための複数の制御基板や装置等が設けられている。制御基板の主なものとして、主制御基板200、サブ制御基板206、演出制御基板210、音声制御基板220、払出制御基板240、電源基板250、発射制御基板260等がある。符号265は外部端子、281は賞球払出装置(賞球払出装置と貸球払出装置)、283は球無しスイッチ基板(賞球・球貸し兼用)、285はカードインターフェース接続部、289は球貯留タンク、291は球誘導樋、292はRAMクリアスイッチである。なお各制御基板には制御回路が設けられている。また、各制御基板は、単独でまたは複数まとめてケースに収納された状態で遊技機1の裏側に配置されている。主な制御基板を、図3のブロック図を用いて簡略に示す。
主制御基板200は、CPU、RAM、ROM、複数のカウンタを備えたマイクロコンピュータ201と、乱数回路204とを少なくとも備え、サブ制御基板206、払出制御基板240等と接続されている。前記マイクロコンピュータ201は制御手段に相当し、さらには制御手段のなかでも主制御手段に相当し、制御手順を実行して遊技に関わる主制御を行う。前記主制御基板200は電源基板250から電源供給を受けて作動する。
前記主制御基板200におけるマイクロコンピュータ201のCPUは、制御部,演算部,各種カウンタ、各種レジスタ,各種フラグ等を備え、演算制御を行う他、小当たり(始動入賞口42の拡開開放を行う小当たり)に関する乱数等も生成し、また制御信号をサブ制御基板206等へ出力(送信)可能に構成されている。前記RAMは、前記始動入賞口42に入球したことによる所定の契機の成立回数(判定条件の成立回数)、すなわち前記始動入賞口検出スイッチで検出された前記特別図柄変動保留球数及び普通図柄変動開始スイッチで検出された普通図柄変動保留球数の記憶領域、CPUで生成される各種乱数値用の記憶領域、各種データを一時的に記憶する記憶領域やフラグ、CPUの作業領域を備え、本発明においてROMと共に記憶手段として機能する。前記ROMは、本発明においてRAMと共に記憶手段として機能し、前記マイクロコンピュータのための制御手順(初期制御手順と遊技制御手順を含み、制御プログラムとも称される)や制御データ、前記特別図柄表示部11での変動表示に関する変動パターンや図柄データ等が書き込まれている他、大当たり及び小当たりの判定値等が書き込まれている。
前記主制御基板200における乱数回路204は、本発明の乱数更新手段に相当し、遊技の当否(大当たり)に関する乱数値の更新手段である。前記乱数回路204は、マイクロコンピュータとは別に設けられ、本実施例では、図4に示すように、8ビットのカウンタICを2つつなげたカウンタ回路で構成され、クロック信号が入力されることで加算または減算された値が出力可能となっている。前記乱数回路204で出力される乱数値は、本実施例では前記主制御基板200のRAMに一旦記憶されて順次更新され、また、RAMに記憶されている更新乱数値が、後述のように読み出されて所定の計算が行われ、大当たり乱数値とされる。本実施例の大当たり乱数値は、‘0’〜‘629’の範囲に設定されている。また、前記乱数値は16ビットで出力されることから、0〜65535までの乱数値が出力可能となっている。本実施例では、乱数値の更新は+1の加算に固定されている。カウントアップ(加算)の周期(更新周期)はクロックの周期と同期し、本実施例では0.1マイクロs周期でカウントアップ(更新)されるように構成されている。本実施例の乱数回路204では上限値や初期値を変更できないため、乱数回路204から取得した乱数値を大当たり乱数値の最大値629に1加算した値630で割った余りを大当たり乱数値として使用している。例えば、乱数回路204から取得した乱数値が‘0’の場合は630で割った余り‘0’が大当たり乱数値とされ、取得した乱数値が‘1’の場合には余り‘1’が大当たり乱数値とされ、取得した乱数値が‘629’の場合には余り‘629’が大当たり乱数値とされ、取得した乱数値が630の場合には余り‘0’が大当たり乱数値とされ、取得した乱数値が632の場合には余り2が大当たり乱数値とされ、取得した乱数値が1100の場合には余り470が大当たり乱数値とされ、取得した乱数値が9960の場合は余り510が大当たり乱数値とされる。
なお、前記大当たり乱数値は、前記始動入賞口42への入賞(本発明における所定の契機の成立、すなわち判定条件の成立)に基づいて取得され、その取得された大当たり乱数値が低確率状態時には大当たり成立数値として設定されている‘3’,‘397’の何れかと一致すれば当否判定結果が当たり(大当たり)となり、一方高確率状態時には、大当たり成立数値として設定されている‘3’,‘53’,‘113’,‘173’,‘227’,‘281’,‘337’,‘397’,‘449’,‘503’の何れかと一致すれば当否判定結果が当たり(大当たり)となり、その他の場合には外れとなる。
また、前記乱数回路204では、カウンタ(乱数値)をクリアするリセット信号を入力するリセット信号入力部には、電源投入時およびリセット処理時に主制御基板200のマイクロコンピュータや各種デバイスに入力されるリセット信号は入力されておらず、電源投入時には乱数回路が動作可能な電圧値まで電圧が上昇すると、マイクロコンピュータ(制御手段)201の状態に関わらず乱数値のカウンタを開始する。前記乱数回路204にリセット信号が入力されないために立ち上がりが不安定となり、電源投入時の乱数初期値はランダムな値となり、固定されない。そのため、外部から乱数値を推測することが困難となり、大当たり乱数値となる時間を狙い打ちするような不正を防止することが可能となる。リセット信号は、電源基板250から各基板に一括で出力されるようにしたが、各基板に設けられたリセットICより電源投入やリセット処理がされたことによりリセット信号が出力されるようにしてもよい。なお、電源投入時に電源基板250から各基板に一括に出力されるリセット信号は、電源基板250に設けられた電圧監視リセットICによって電源基板250の電圧が所定電圧以上になったことが検知された際に出力される。図5は電源基板250から各基板にリセット信号が一括で出力される場合の主制御基板200における接続を簡略に示すブロック図、図6は各基板にリセットIC205を設けた場合の主制御基板200における接続を簡略に示すブロック図である。
また、大当たり乱数値の数値範囲に合わせて前記乱数回路204の出力乱数値を構成すれば、前記のような所定の計算(本実施例では乱数回路204から出力された乱数値を除算した結果の余りを大当たり乱数値とする計算)をして大当たり乱数値を決定しなくてもよく、処理の手間を省略することが可能となる。さらにまた、前記乱数回路204における乱数値の更新は、所定の順序(+1の加算)の繰り返しとなるが、前記主制御基板200のマイクロコンピュータにおけるCPU(制御手段)が行う遊技制御手順の処理の周期(後述の割り込み処理の周期4ms毎に相当する)と比較して格段に早い(短い)周期(本実施例では0.1マイクロs)で乱数値を更新する構成としたので、外部から乱数値を推測したり、大当たりの乱数値を狙って遊技球を打つことが困難な構成となっている。
なお、前記主制御基板200のマイクロコンピュータ201は、遊技の当否判定を行う大当たりの当否判定手段(本発明における乱数値の当否を判定する当否判定手段に相当する。)や小当たりの判定を行う小当たり当否判定手段としても機能する。前記主制御基板200から出力される(すなわちマイクロコンピュータ201から出力される)制御信号(コマンド)には、大当たり判定結果に基づく態様により前記特別図柄表示部11で特別図柄を変動表示させるための図柄変動データ、前記特別図柄表示部11で表示する大当たり判定結果データ、前記特別図柄表示部11に表示させるための大当たり判定結果データと、小当たり判定結果に基づく態様で前記普通図柄表示部50に表示させるための小当たり判定結果データが少なくとも含まれる。前記主制御基板200から出力される制御信号には、その他、電源投入時、異常時、大当たりラウンド時等のデータを挙げることができる。
サブ制御基板206は、CPU、ROM、RAM、複数のカウンタを備えたマイクロコンピュータと、前記主制御基板200とを結ぶ入出力回路と、演出制御基板210や電飾中継基板とを結ぶ入出力回路を備えている。前記サブ制御基板206のマイクロコンピュータは従制御手段に相当するものであって、前記主制御基板200のマイクロコンピュータ(主制御手段)201から出力された制御信号に従って遊技の制御を行う。本実施例ではランプ制御基板を兼ねており、前記主制御基板200から出力された制御信号を受信し、受信した制御信号に基づいて、電飾中継基板や演出制御基板210へ制御信号を出力している。前記主制御基板200からの制御信号には、前記特別図柄表示部11に対する変動データや前記装飾ランプ35に対する制御信号等が含まれ、その制御信号の内容に合わせて遊技の制御を行っている。また、前記サブ制御基板206のROMは制御用のプログラムやデータ定数等が記憶され、また前記RAMは各種データの記憶領域とCPUによる作業領域を有している。前記電飾中継基板には装飾ランプ35が接続され、前記サブ制御基板206から電飾中継基板に送信された制御信号によって、装飾ランプ35の作動を制御する。前記サブ制御基板206は電源基板250から電源供給を受けて作動する。
演出制御基板210は、CPU、ROM、RAMを備えたマイクロコンピュータと、前記サブ制御基板206を結ぶ入力回路と、音声制御基板220および前記表示装置10を結ぶ出力回路等で構成され、前記サブ制御基板206から出力される制御信号に基づいて、前記特別図柄表示部11における表示およびスピーカ38における音声の制御を行う。前記演出制御基板210は、前記サブ制御基板206からの制御信号に基づきCPUがROMから所定の表示制御データを読み出し、RAMの記憶領域で制御用データを生成してVDP(図示せず)に出力する。VDPは、CPUからの指令に基づいてROMから必要なデータを読み出し、表示画像のマップデータを作成し、VRAMに格納する。VRAMに格納記憶された画像データは、出力回路に備えるD/A変換回路にてRGB信号に変換されて特別図柄表示部11に出力される。また、前記CPUは、前記サブ制御基板206からの制御信号に基づいて、前記スピーカ38から発生されるBGMや演出時の音声の選択を行い、スピーカ38からの音声を制御する。具体的には、ROMから必要な音声データを読み出し、音声制御基板220に出力する。
音声制御基板220は、前記演出制御基板210から出力される信号により音声信号を合成し、アンプに出力する。アンプは音声信号を増幅してスピーカ38に出力する。
払出制御基板240は、前記主制御基板200から出力される制御信号を受信して賞球払出装置を制御する。
また、発射制御基板260は、前記発射装置64における発射モータの制御を行う。
ここで前記遊技機1における遊技について簡略に説明する。前記遊技機1においては、前記遊技領域6へ向けて前記発射装置64により発射された遊技球が、前記種々の入賞口に入賞すると入賞口に応じた所定数の遊技球が賞球として上側球受け皿36に払い出される。また、前記普通図柄変動開始用ゲート55,56を遊技球が通過すると、普通図柄乱数値が取得され、その取得乱数値に基づいて普通図柄の当たり(小当たり)判定が行われ、前記普通図柄表示部50で普通図柄が変動を開始し、所定時間変動後に停止する。その際、前記普通図柄の当たり判定結果が小当たりの場合には、小当たり普通図柄、この例では奇数で停止し、前記始動入賞口42の2つの可動片42a,42bが背面の始動入賞口用ソレノイドによって略垂直で入賞し難い狭小開放状態(通常状態)から略V字形(逆ハの字形)の入賞し易い拡開開放状態に変化し、遊技球が入賞し易くなる。そして、前記始動入賞口42に遊技球が入賞すると、所定数の遊技球が賞球として払い出される。
また、前記始動入賞口42に遊技球が入賞すると、大当たり乱数値及び大当たり図柄乱数値等が取得され、前記取得された大当たり乱数値に基づいて大当たりの当否判定が行われ、当否判定後に前記特別図柄表示部11で特別図柄(判定図柄)が変動を開始し、所定時間変動後にそれぞれ停止表示される。
前記大当たりの当否判定結果が当たり(大当たり)の場合には、前記特別図柄表示部11に大当たり図柄(大当たり判定図柄)、この例では『1,1,1』(いわゆる‘1’のぞろ目)や『2,2,2』(いわゆる‘2’のぞろ目)等、同一数字の組合せ)で停止表示され、遊技者に有利な特典(本実施例では、遊技者による遊技球の獲得し易さ増大)を付与する大当たり遊技(特別遊技)に移行する。前記特別遊技状態になると、前記大入賞口45の開閉板46が開いて遊技領域6の表面を落下してくる遊技球を受け止め易くして、大入賞口45へ入賞可能にし、該大入賞口45への入賞があると、所定数の遊技球が賞球として払い出される。前記開閉板46は、所定時間(例えば29.5秒)経過後、或いは入賞球数が所定個数(例えば10個)となった時点で閉じるようにされている。また、前記大入賞口45の開放中又は大入賞口45が閉じてから約2秒以内に、大入賞口内の特定領域入賞口47への入賞球が検出されると、前記大当たりを再度繰り返す継続権利が発生し、所定最高ラウンド数(例えば最高15ラウンド)、前記開閉板46の開放を繰り返すようになっている。
前記大当たりには通常大当たりと確変大当たり(特別大当たり)とがある。通常大当たりの場合には、特別遊技の終了後、次の大当たりの確率が低確率(本実施例では1/315)とされるのに対して、確変大当たり(特別大当たり)の場合には、特別遊技の終了後に次の大当たりの確率が高確率(本実施例では5/315)に設定される。前記通常大当たりの場合には、前記特別図柄表示部11に『2,2,2』等、偶数のぞろ目からなる通常大当たり図柄(通常大当たり判定図柄)が表示され、一方、確変大当たりの場合には、前記特別図柄表示部11に『1,1,1』等、奇数のぞろ目からなる確変大当たり図柄(特別大当たり判定図柄)が表示される。
次に、前記遊技機1の制御処理に関して説明する。前記主制御基板200に設けられる乱数用カウンタとして、大当たり図柄乱数用カウンタ、リーチ乱数用カウンタ、特別図柄データ乱数用カウンタ、演出乱数用カウンタ、普通図柄乱数用カウンタ等がある。なお、大当たり乱数値に関しては、前記のようにカウンタICからなる乱数回路204を用いて更新が行われる。
大当たり図柄乱数用カウンタは、大当たりの当否判定結果が当たりの場合に、前記特別図柄表示部11に確定停止して揃う大当たり図柄組合せを決定するものであり、‘0’〜‘7’の乱数からなる。この大当たり図柄乱数値は、電源投入時あるいはリセット処理後に‘0’から始まって後述の普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理ごとに1加算され、‘7’に至ると次には‘0’にされて再び前記加算を繰り返すようになっている。大当たり図柄乱数値は前記始動入賞口42への入賞に起因して取得される。前記大当たり図柄乱数値には、大当たりの当否判定結果が当たりの場合に、前記特別図柄表示部で停止表示される大当たり図柄組合せが割り当てられている。本実施例では、‘0’の場合には大当たり図柄組合せが‘1,1,1’となる1のぞろ目(全図柄同一)、‘1’の場合には‘2,2,2’となる2のぞろ目、‘2’の場合には‘3,3,3’となる3のぞろ目、‘3’の場合には‘4,4,4’となる4のぞろ目、‘4’の場合には‘5,5,5’となる5のぞろ目、‘5’の場合には‘6,6,6’となる6のぞろ目、‘6’の場合には‘7,7,7’となる7のぞろ目、‘7’の場合には‘8,8,8’となる8のぞろ目からなる大当たり図柄組合せが割り当てられている。
リーチ乱数用カウンタは、前記大当たり乱数値による大当たりの当否判定結果が外れとなる場合において、リーチ状態を経るか否かを決めるリーチ有無決定用のものであり、‘0’〜‘126’の乱数からなる。本実施例におけるリーチ状態は、前記特別図柄表示部11で変動停止表示される左特別図柄、中特別図柄及び右特別図柄のうち、最後に停止表示される特別図柄(例えば中特別図柄)を除いて他の特別図柄(例えば左特別図柄と右特別図柄)が同一となる状態(最終停止図柄を除いて大当たりの特別図柄組合せと等しくなる状態であり、最終的に大当たりの特別図柄組合せとなる場合と外れの特別図柄組合せとなる場合が含まれる状態)をいう。このリーチ乱数は、遊技機1の電源投入時あるいはリセット処理後に、‘0’から始まり、後述の普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理ごとに1ずつ加算され、数値が‘126’に至ると、次に‘0’にされて再び前記加算を繰り返すようになっている。リーチ乱数は、前記始動入賞口42への入賞に起因して取得され、当否判定結果が外れの場合に、その数値が予め決定されているリーチ成立数値と対比されてリーチ有無が判断される。本実施例ではリーチ成立数値は、‘5’,‘17’,‘28’,‘40’,‘51’,‘63’,‘74’,‘86’,‘97’,‘109’,‘120’に設定されている。
特別図柄データ乱数用カウンタは、前記大当たり乱数値による大当たり判定結果が外れとなる場合において、前記特別図柄表示部11に停止表示する外れの特別図柄組合せの決定に用いられるものであり、前記特別図柄表示部11に停止表示する左特別図柄を決定する特別図柄データ1の乱数用カウンタと、中特別図柄を決定する特別図柄データ2の乱数用カウンタと、右特別図柄を決定する特別図柄データ3の乱数用カウンタとより構成され、各特別図柄データ乱数用カウンタは、‘0’〜‘7’の乱数からなる。
前記特別図柄データ1の乱数は、電源投入時あるいはリセット処理後に‘0’から始まって後述の普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理ごとに
‘1’ずつ加算され、‘7’に至ると、次に‘0’に書き換えられて再び前記加算が繰り返される。また、前記特別図柄データ2の乱数は、電源投入時あるいはリセット処理後に‘0’から始まって、前記特別図柄データ1の乱数が‘0’に書き換えられる際に‘1’ずつ加算され、‘7’に至ると、次に‘0’に書き換えられて再び前記加算が繰り返される。さらに、前記特別図柄データ3の乱数は、電源投入時あるいはリセット処理後に‘0’から始まって、前記特別図柄データ2の乱数が‘0’に書き換えられる際に‘1’ずつ加算され、‘7’に至ると、次に‘0’に書き換えられて再び前記加算が繰り返される。これによって、特別図柄データ1〜3の乱数範囲が同一であっても、当該特別図柄データ1〜3の乱数が同期(同一の組合せで加算)するのを避けることができる。
前記特別図柄データ1〜3の各乱数は‘0’の場合には1、‘1’の場合には2、‘2’の場合には3というように、当否判定結果の外れ時に前記特別図柄表示部11に停止表示される左特別図柄、中特別図柄、右特別図柄からなる判定図柄が割り当てられている。前記特別図柄データ1〜3の乱数は、前記始動入賞口42への入賞に起因して取得され、取得した特別図柄データ1〜3の乱数の組合せによって、外れ時に前記特別図柄表示部42に表示される左特別図柄、中特別図柄、右特別図柄からなる判定図柄が定まる
演出乱数用カウンタは、第1、第2変動パターンテーブルから変動パターンを選択する際に用いられるものであり、‘0’〜‘198’の演出乱数値を備える。この演出乱数値は、遊技機1の電源投入時あるいはリセット処理後に、‘0’から始まり、後述の普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理ごとに1ずつ加算され、数値が‘198’に至ると、次に‘0’にされて再び前記加算を繰り返すようになっている。演出乱数値は、前記始動入賞口42への入賞に起因して取得される。
前記第1,第2変動パターンテーブルには、表1、表2に示すように複数の変動パターンが設けられている。各変動パターンには、演出乱数値の範囲、特別図柄の変動時間、テーブル内での出現率が設定されている。前記演出乱数値の範囲は、各テーブルにおいて変動パターンが選択されることとなる演出乱数の値である。例えば、大当たりの当否判定結果が当たりの場合に、演出乱数値が‘0’〜‘194’であれば変動パターン1が選択され、演出乱数値が‘195’〜‘198’であれば変動パターン2が選択され、一方、大当たりの当否判定結果が外れの場合に、演出乱数値が‘0’であれば変動パターン1が選択され、演出乱数値が‘1’〜‘18’であれば変動パターン2が選択され、演出乱数値が‘19’〜‘198’であれば変動パターン3が選択される。また、前記テーブル内での出現率は、各変動パターンの出現率であり、前記演出乱数の範囲から計算された値である。
Figure 2008295703
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取得された大当たり乱数値、大当たり図柄乱数値、リーチ乱数値、特別図柄データ乱数値、演出乱数値については、それぞれ最大4個、前記主制御基板200のRAMにおける該当領域に、前記保留球数と対応させて格納され、順次使用される。
普通図柄乱数用カウンタは、小当たりを判定するもので、遊技機1の電源投入時あるいはリセット処理後に、‘0’から始まって後述の普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理ごとに
‘1’ずつ加算され、‘9’に至ると、次に‘0’に書き換えられて再び前記加算が繰り返される。この普通図柄乱数値は、前記普通図柄変動開始用ゲート55,56を通過した遊技球を前記普通図柄変動開始スイッチで検出するごとに取得され、最大4個まで前記主制御基板200のRAMの普通図柄乱数値記憶領域に格納される。
また、前記普通図柄乱数値には、普通図柄が割り当てられている。前記普通図柄乱数値‘0’には普通図柄の‘0’、‘1’には‘1’、‘2’には‘2’等のように割り当てられている。本実施例では、小当たりの当たり確率は1/2となっており、具体的には、前記普通図柄乱数の取得乱数値が奇数である場合、小当たりになり、前記始動入賞口42の拡開開放を行うようになっている。また、前記普通図柄乱数の取得乱数値がその他の場合には小当たりとならず、前記始動入賞口42が前記入賞し難い狭小開放状態のままとされる。
前記主制御基板(主制御回路)200に設けられる主なフラグとして、この実施例では大当たりフラグ、大当たり終了フラグ、確変フラグ等が挙げられる。これらのフラグは、初期設定時には全てOFF(セットされていない状態)にされる。
前記主制御基板(主制御回路)200では、前記ROMに記憶されている制御手段(プログラム)に従い前記マイクロコンピュータがメイン処理Mを行う。図4はメイン処理Mのフローチャートである。
メイン処理Mでは、初期設定処理(S10)、割り込み許可処理(S20)、普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S30)、割り込み処理(S100)が行われる。前記初期設定処理(S10)、割り込み許可処理(S20)、普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S30)および割り込み処理(S100)は、本発明における制御手順に相当し、また前記初期設定処理(S10)および割り込み許可処理(S20)が本発明における初期制御手順に相当し、一方、前記割り込み処理(S100)が本発明における遊技制御手順に相当する。
初期設定処理(S10)では、スタックの設定、割り込み時間の設定、CPUの設定、SIO、PIO、CTCの設定等が行われる。このメイン処理Mは割り込み時間ごとに繰り返し行われるが、初期設定処理(S10)については、電源投入時およびリセット処理が行われた時にのみ行われ、最初の1巡目のみに実行され、その後は実行されないが、周知であるので詳細は省略する。割り込み許可処理(S20)では、4msecごとの割り込み処理(S100)を許可する。普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S30)では、前記乱数回路204で更新される大当たり乱数値を除く他の乱数値が普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S30)ごとに1加算され、前記のように各乱数値の設定上限値に至ると次に‘0’に戻って再び加算が行われる。更新された乱数値は前記主制御基板200のRAMに記憶される。前記普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S30)は繰り返し行われるループ処理で行われる。
割り込み処理(S100)では、図8に示すように、まず出力処理(S110)が行われる。出力処理(S110)では、各処理により前記主制御基板200の出力バッファに記憶されたコマンド(制御信号)が、対応する制御基板等へ出力される。続く入力処理(S120)では、遊技機1に設けられている種々のセンサ(各入賞口の検出スイッチ等)が検知した場合の信号入力が行われる。また、次の普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S130)では、前記メイン処理Mにおけるループ処理内で行われている普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S30)と同様の処理が行われる。前記普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S130)では、大当たり乱数値を除く種々の乱数値の更新処理が行われる。
始動入賞口スイッチ検出処理(S140)では、図9に示すように、まず前記始動入賞口42に遊技球が入賞したか否か(所定の契機が成立したか否か)、すなわち始動入賞口42に遊技球の入球があって前記始動入賞口検出スイッチで遊技球が検出されたか否か判断され(S140−1)、前記始動入賞口42に入賞していなければ、この始動入賞口スイッチ検出処理(S140)を終了する。一方、前記始動入賞口42に入賞している(所定の契機が成立している、すなわち判定条件が成立している)場合には、前記主制御基板200のRAMに記憶されている前記特別図柄変動保留球数(所定の契機の成立回数、すなわち判定条件の成立回数)が設定数の4以上か確認される(S140−2)。前記特別図柄変動保留球数が4以上であれば、この始動入賞口スイッチ検出処理(S140)を終了し、それに対して4未満であれば、前記特別図柄変動保留球数に前記始動入賞口スイッチで検出された遊技球検出数の1が加算される(S140−3)。続いて、特別図柄関係乱数取得処理(S140−4)が行われ、その後にこの始動入賞口スイッチ検出処理(S140)が終了する。前記特別図柄関係乱数取得処理(S140−4)では、前記RAMに記憶されている特別図柄関係の更新乱数が取得され、現在の特別図柄変動保留球数と対応するRAMアドレスに取得乱数がセーブ(記憶)される。ここで取得される乱数値は、大当たり乱数値、大当たり図柄乱数値、リーチ乱数値、特別図柄データ乱数値、演出乱数値である。なお、前記大当たり乱数値は、前記乱数回路204から出力されてRAMに記憶されている更新乱数値を読み出し、読み出した更新乱数値に対して所定の計算を行って大当たり乱数値としている。すなわち前記乱数回路204から出力されてRAMに記憶されていた更新乱数値に対し、大当たり乱数値の最大値629に1加算した値630で割った余りを大当たり乱数値とする計算を行って、大当たり乱数値としている。なお、現在の特別図柄変動保留球数(判定条件の成立回数)と対応するRAMアドレスに取得乱数値がセーブされるとは、例えば現在の特別図柄変動保留球数(判定条件の成立回数)が1の場合には特別図柄変動保留球数1と対応するRAMアドレスに取得乱数値(大当たり乱数値、大当たり図柄乱数値、リーチ乱数値、特別図柄データ乱数値、演出乱数値)がセーブされ、特別図柄変動保留球数(判定条件の成立回数)が2の場合には特別図柄変動保留球数2と対応するRAMアドレスに取得乱数値がセーブされることを意味する。
普通動作処理(S150)では、前記更新されてRAMに記憶されている普通図柄乱数値が取得されて、小当たりの判定や普通図柄表示部50での普通図柄の停止表示、始動入賞口42の開閉等、小当たりに関する処理が行われるが、本発明を理解する上で重要ではないため、詳細な説明を省略する。
特別動作処理(S160)では、図10に示すように、まず特別外れ図柄作成処理(S160−1)が行われる。特別外れ図柄作成処理(S160−1)では、図11に示すように、前記始動入賞口スイッチ検出処理(S140)において取得されてRAMに記憶されている特別図柄データ1のアドレス値が格納元アドレス値にセットされ(S160−1−1)、続いて、前記始動入賞口スイッチ検出処理(S140)において取得されて前記RAMに記憶されている特別図柄データ3が判定値としてロードされ(S160−1−2)、前記判定値としての特別図柄データ3の乱数値と前記格納元アドレス値に記憶されている特別図柄データ1の乱数値が一致するか否か判断される(S160−1−3)。一致すればこの特別外れ図柄作成処理(S160−1)が終了して特別外れ図柄データが更新されず、一致しない場合には、前記RAMにおける特別外れ図柄のデータ格納先アドレス値と、特別外れ図柄として転送される特別図柄データ1〜3のアドレス値がセットされ(S160−1−4)、続いて前記特別図柄データ1〜3の乱数値に割り当てられている特別図柄が、前記特別外れ図柄のデータ格納先に転送されて特別外れ図柄1〜3として格納されることにより特別外れ図柄データが更新され(S160−1−5)、その後にこの特別外れ図柄作成処理(S160−1)が終了する。なお、特別外れ図柄1は大当たり判定結果が外れ時に前記特別図柄表示部11で停止表示される左特別図柄、特別外れ図柄2は大当たり判定結果が外れ時に前記特別図柄表示部11で停止表示される中特別図柄、特別外れ図柄3は大当たり判定結果が外れ時に前記特別図柄表示部11で停止表示される右特別図柄に対応する。
図10に示すように、前記特別動作処理(S160)では、前記特別外れ図柄作成処理(S160−1)の後に特別動作ステータスが1〜4の何れであるか判断される(S160−2〜160−4)。前記特別動作ステータスが1の場合には特別図柄待機処理(S160−5)が行われ、それに対して前記特別動作ステータスが2の場合には特別図柄変動処理(S160−6)が行われ、前記特別動作ステータスが3の場合には特別図柄確定処理(S160−7)が行われ、前記特別動作ステータスが4の場合には特別電動役物処理(S160−8)が行われる。
前記特別図柄待機処理(S160−5)では、図12に示すように、前記特別図柄変動保留球数(所定の契機の成立回数、判定条件の成立回数)が0か否か判断され(S160−5−1)、特別図柄変動保留球数(所定の契機の成立回数、判定条件の成立回数)が0の場合には前記特別図柄表示部11が特別図柄の変動中ではない待機画面中か否か判断され(S160−5−7)、待機画面中であれば、この特別図柄待機処理(S160−5)が終了し、一方、待機画面中ではない場合には前記特別図柄表示部11を待機画面にする設定処理が行われ(S160−5−8)、その後にこの特別図柄待機処理(S160−5)が終了する。
それに対して前記S160−5−1で特別図柄変動保留球数が0ではないと判断された場合には、特別図柄大当たり判定処理(S160−5−2)が行われる。特別図柄大当たり判定処理(S160−5−2)は本発明における当否判定手段に相当する。特別図柄大当たり判定処理(S160−5−2)では、図13に示すように、まず、前記主制御基板200のRAMに記憶されている前記大当たり乱数値が判定値としてロードされる(160−5−2−1)と共に、前記高確率時及び低確率時における大当たり成立数値を定めた大当たり判定値テーブルが格納されているRAMのアドレスがセットされる(S160−5−2−2)。続いて現在確変中(高確率状態中)か否かが判断される(S160−5−2−3)。前記確変中か否かは、前記主制御基板200に設けられている確変フラグがON(高確率状態)かOFF(低確率状態)かによって判断される。前記確変中の場合には、高確率状態時における大当たり成立数値と前記ロードされた大当たり乱数値が一致するか否かにより大当たりか否か判断され(S160−5−2−4)、一方、確変中ではない、すなわち低確率状態時には、低確率状態時における大当たり成立数値と前記ロードされた大当たり乱数値が一致するか否かにより大当たりか否か判断され(S160−5−2−5)、一致すれば大当たりと判断されて、前記主制御基板200に設けられている大当たりフラグがONにセットされる(S160−5−2−6)。その後、この特別図柄大当たり判定処理(S160−5−2)が終了する。なお、前記S160−5−2−4あるいはS160−5−2−5で大当たりではないと判断されると、大当たりフラグをONにすることなく、この特別図柄大当たり判定処理(S160−5−2)が終了する。
前記特別図柄大当たり判定処理(S160−5−2)の後、特別図柄選択処理(S160−5−3)が行われる。特別図柄選択処理(S160−5−3)では、図14に示すように、前記大当たりフラグがON(大当たり)か否か判断され(S160−5−3−1)、大当たりフラグがON(大当たり)の場合には、前記大当たり図柄乱数値に基づく図柄が、前記特別図柄表示部11で停止表示する大当たり図柄としてセットされ(S160−5−3−2)、その後にこの特別図柄選択処理(S160−5−3)が終了する。
一方、大当たりフラグがOFF(外れ)の場合には、前記始動入賞口スイッチ検出処理(S140)で取得されて前記主制御基板200のRAMに記憶されているリーチ乱数値がロードされて、前記リーチ成立数値と一致するか否か確認され(S160−5−3−4)、一致すればリーチ有りとなり、前記始動入賞口スイッチ検出処理(S140)で取得されて前記主制御基板200のRAMに記憶されている特別図柄データ1が前記特別図柄表示部11で停止表示される左右の特別図柄としてセットされ(S160−5−3−5)、続いて特別図柄データ1に1が加算され(S160−5−3−6)、加算後のものが前記特別図柄表示部11で停止表示される中特別図柄としてセットされる(S160−5−3−7)。その後、この特別図柄選択処理(S160−5−3)が終了する。
それに対して前記ロードされたリーチ乱数値がリーチ成立数値と一致しない場合、すなわちリーチ無しと判断された場合には、前記特別外れ図柄作成処理(S160−1)において作成された特別外れ図柄1〜3のセット(格納)されているアドレス値が、格納元アドレス値としてセットされ(S160−5−3−8)、続いて格納先アドレス値として特別停止図柄1〜3のアドレスがセットされ(S160−5−3−9)、それぞれの格納元アドレスから対応する格納先アドレスにデータが転送され(S160−5−3−10)、その後にこの特別図柄選択処理(S160−5−3)が終了する。なお、特別停止図柄1は前記特別図柄表示部11で停止表示される左特別図柄、特別停止図柄2は前記特別図柄表示部11で停止表示される中特別図柄、特別停止図柄3は前記特別図柄表示部11で停止表示される右特別図柄に対応する。
前記特別図柄選択処理(S160−5−3)の次に行われる特別図柄変動パターン作成処理(S160−5−4)では、図15に示すように、まず大当たりフラグがONにセットされているか確認され(S160−5−4−1)、大当たりフラグがONの場合は前記第1変動パターンテーブルによる変動パターンが選択され(S160−5−4−2)、一方、大当たりフラグがOFFの場合は第2変動パターンテーブルによる変動パターンが選択され(S160−5−4−3)、その後にその他の処理(S160−5−4−4)が行われ、この特別図柄変動パターン選択処理(S160−5−4)が終了する。前記第1及び第2変動パターンテーブルには、表1、表2のように、変動時間が異なる複数の変動パターンがそれぞれ設けられ、また前記複数の変動パターンにはそれぞれ所定範囲の演出乱数値が設定されている。前記第1変動パターンテーブル及び第2変動パターンテーブルからの変動パターンの選択は、前記演出乱数用カウンタから取得された演出乱数値と、前記各変動パターンに設定されている演出乱数値と対比して、一致する変動パターンが選択される。なお、選択された変動パターンに設定されている変動時間等は出力バッファにセットされ、前記出力処理(S110)において、サブ制御基板206へコマンド(制御信号)として出力される。
前記特別図柄変動パターン作成処理(S160−5−4)に次いで、特別図柄乱数シフト処理(S160−5−5)が行われる。この特別図柄乱数シフト処理(S160−5−5)では、前記RAMの特別図柄変動保留球数(判定条件の成立回数)のデータ記憶領域において、ロード(読み出し)順位一位のアドレスの記憶領域に記憶されていた特別図柄変動保留球数のデータが、先の処理によりロードされて空席となることに起因して、ロード順位が二位以降のアドレスに記憶されている特別図柄変動保留球数のデータについて、ロード順位を一つずつ繰り上げるアドレスのシフトが行われる。具体的には、図16に示すように、まず、前記主制御基板200のRAMに記憶されている前記特別図柄変動保留球数から1減算(例えば保留球数2のものは1にされ、3のものは2にされる等)され(S160−5−5−1)、次に各保留球数に対応するデータが各保留球数から1減算した保留球数のRAMアドレスにシフトされ(S160−5−5−2)、続いて最上位(ロード順位が最後、本実施例では4個目)の特別図柄変動保留球数(判定条件の成立回数)に対応するRAMアドレスに0がセットされる(S160−5−5−3)。
前記特別図柄乱数シフト処理(S160−5−5)に次いで、特別図柄変動開始処理(S160−5−6)が行われる。特別図柄変動開始処理(S160−5−6)では、特別動作ステータスが2に設定されると共にその他特別図柄の変動開始に必要な処理が行われる。前記特別図柄変動開始処理(S160−5−6)の後に、前記特別図柄待機処理(S160−5)が終了する。なお、前記特別図柄表示部11における特別図柄の(判定図柄)の変動は、大当たりの当否判定結果を含むコマンド(制御信号)及び、変動パターンコマンド(制御信号)が前記主制御基板200から送信されてサブ制御基板206で受信されることに起因して開始されるように設定されている。
前記特別動作ステータスが2の場合に行われる特別図柄変動処理(S160−6)では図17に示すように、まず特別図柄の変動時間が終了したか否か判断され(S160−6−1)、変動時間が終了していなければこの特別図柄変動処理(S160−6)が終了する。一方、変動時間が終了していれば変動停止図柄用のテーブルがセットされる(S160−6−2)と共に、変動停止図柄のデータが格納され(SS160−6−3)、続いて特別動作ステータスが3にセットされ(S160−6−4)、その他必要な処理(S160−6−5)が行われた後に、この特別図柄変動処理(S160−6)が終了する。
前記特別動作ステータスが3の場合に行われる特別図柄確定処理(S160−7)では図18に示すように、まず大当たりフラグがONか否か、すなわち大当たりか否か判断される(S160−7−1)。大当たりフラグがON、すなわち大当たりの場合には、ラウンドカウンタがセットされ(S160−7−2)、特別動作ステータスが4にセットされた(S160−7−3)後、この特別図柄確定処理(S160−7)が終了する。一方、大当たりフラグがOFF、すなわち外れの場合には、特別動作ステータスが1にセットされた(S160−7−4)後、この特別図柄確定処理(S160−7)が終了する。
前記特別動作ステータスが4の場合に行われる特別電動役物処理(S160−8)では、図19及び図20に示すように、まず確変フラグがOFFにリセットされた(S160−8−1)後に、大当たり終了フラグがON(大当たり遊技終了)か否か判断される(S160−8−2)。そして、大当たり終了フラグがONではない、すなわち大当たり遊技終了ではない場合には現在大入賞口15が開放中か否か判断され(S160−8−3)、開放中ではなく閉鎖中の場合には大入賞口15の開放時間か否か判断される(SS160−8−4)。大入賞口15の開放時間の場合には大入賞口の開放処理が行われて(S160−8−5)、その後にこの特別電動役物処理(S160−8)が終了する。それに対して大入賞口15の開放時間となっていないときには、この特別電動役物処理(S160−8)が終了する。
一方、前記S160−8−3で大入賞口15が開放中と判断されると、大入賞口15に10個遊技球が入賞(S160−8−6)、若しくはラウンド終了時間(本実施例では30秒)経過(S160−8−7)の何れかであるか否か判断され、何れでもない場合にはそのままこの特別電動役物処理(S160−8)が終了し、それに対して大入賞口15に10個遊技球が入賞、若しくはラウンド終了時間経過の何れかである場合には、大入賞口閉鎖処理(S160−8−8)とラウンドカウンタの値から1減算する処理(S160−8−9)が行われる。なお、前記大入賞口閉鎖処理(S160−8−8)では、大入賞口閉鎖のコマンドが出力バッファにセットされる。続いて、ラウンドカウンタが0か否か判断され(S160−8−10)、ラウンドカウンタが0ではない場合には、そのままこの特別電動役物処理(S160−8)が終了し、それに対してラウンドカウンタが0の場合には、大当たり終了処理(S160−8−11)が行われ、前記RAMの特別図柄変動保留球数記憶領域に記憶されている大当たり乱数データが、大当たり終了コマンドと共に前記サブ制御基板206へ送信されるように出力バッファにセットされる。その後、大当たり終了フラグがONにされ(S160−8−12)、この特別電動役物処理(S160−8)が終了する。
それに対し、前記S160−8−2で大当たり終了フラグがON、すなわち大当たり終了と判断されると、大当たり終了フラグをOFFにセットする処理(S160−8−13)と、大当たりフラグをOFFにする処理(S160−8−14)が行われ、その後に停止図柄が確変図柄(本実施例では奇数のぞろ目)であるか判断される(S160−8−15)。そして、確変図柄の場合には、確変フラグがONにされる(S160−8−16)と共に、特別動作ステータスが1にセットされ(S160−8−17)、一方、確変図柄とは異なる場合には前記確変フラグをONにする処理(S160−8−16)をジャンプして特別動作ステータスが1にセットされる(S160−8−17)。その後、この特別電動役物処理(S160−8)が終了する。なお、前記S160−8−15における処理は、特典遊技判定手段に相当する。
保留球数処理(S170)では、図21に示すように保留球数がロードされ(S170−1)、保留球数が出力バッファにセットされる(S170−2)。
その他の処理(S180)では、遊技に必要なその他の様々な処理が行われるが、本発明で特に関わりのない処理についての説明は省略する。
本実施例を概念的にまとめると次のようになる。
(A1)
制御手順を実行して遊技の制御を行うマイクロコンピュータと、
少なくとも前記制御手順を記憶することが可能な記憶手段と、
所定周期ごとに一定の数値の範囲内で乱数値を更新する乱数更新手段と、
所定の契機の成立に基づいて取得された前記乱数値のうち遊技の当否に関する乱数値の当否を判定する当否判定手段とを備え、
前記制御手順は、少なくとも初期制御手順と遊技制御手順で構成され、電源投入あるいはリセット処理が行われた時には前記初期制御手順を行った後に前記遊技制御手順を実行し、
前記遊技制御手順は、前記所定の契機が成立した場合には前記遊技の当否に関する乱数値を取得して前記当否判定手段が前記乱数値の当否判定を実行し、
前記遊技の当否に関する乱数値の乱数更新手段は、前記マイクロコンピュータとは別に設けられたカウンタ回路で構成され、前記マイクロコンピュータにリセット処理が行われた時には、リセットされることなく乱数値の更新を継続することを特徴とする遊技機。
(A2)
前記マイクロコンピュータは一定周期毎に前記遊技制御手順を実行し、
前記遊技の当否に関する乱数値の乱数更新手段は、前記遊技制御手順が実行される一定周期よりも短い周期で前記乱数値を予め定められた更新値まで更新することを特徴とするA1に記載の遊技機。
(A3)
前記遊技の当否に関する乱数値の乱数更新手段は、電源投入時には前記乱数更新手段に供給される電圧値が動作可能な電圧値になることに基づいて乱数更新を開始することを特徴とするA1またはA2に記載の遊技機。
(A4)
前記リセット処理は、リセット信号が前記マイクロコンピュータのリセット信号入力部に入力されることであり、
前記乱数更新手段は、前記マイクロコンピュータとは独立して動作するように構成されていることを特徴とするA1からA3の何れか一に記載の遊技機。
(A5)
前記遊技の当否に関する乱数値以外の乱数値に対する乱数更新手段は、前記マイクロコンピュータに設けられ、前記制御手順による処理で乱数値を更新することを特徴とするA1からA4の何れか一に記載の遊技機。
A1によれば、マイクロコンピュータがリセットされても、遊技の当否に関する乱数値の乱数更新手段はリセットされることなく乱数値の更新を継続することが可能なため、不正にリセットされて一巡目の当たり乱数値までの時間が計測され、当たり乱数値となる時間を狙い打ちする等の不正が行われるおそれを低減させることが可能となる。
A2によれば、遊技の当否に関する乱数値を予め定められた更新値まで更新する更新周期が、遊技制御手順の実行周期よりも短いため、乱数値が遊技制御手順内で更新される方法と比較して遊技の当否に関する乱数値の更新が遊技制御に同期することを抑制することができ、遊技の当否に関する乱数値をよりランダムに生成することが可能となる。
A3によれば、電源投入時には遊技の当否に関する乱数値の乱数更新手段に供給される電圧値が動作可能な電圧値になると乱数更新が開始されることから、遊技の当否に関する乱数値は、より早く乱数更新が開始され、外部から乱数更新開始時期を判断され難く構成することが可能となり、電源投入時の当たり乱数値となる時間を狙い打ちする等の不正が行われるおそれを低減させることが可能となる。
A4によれば、乱数更新手段がマイクロコンピュータとは独立して動作することが可能となることから、マイクロコンピュータのリセット処理に影響を受けることが少なく、リセット信号を発生させる不正等に対応することが可能となる。
A5によれば、遊技の当否に関する乱数値以外の乱数値に対する乱数更新手段は、マイクロコンピュータに設けられて制御手順による処理で乱数値を更新することから、全ての乱数更新手段をマイクロコンピュータとは別に設けるのと比べ、安価にすることが可能である。
本発明は、前記の実施例に限定されるものではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲で変更可能である。例えば、本実施例では、遊技の当否(大当たり)に関する乱数値の乱数更新手段(乱数回路204)から出力された乱数値に対して除算した結果の余りを大当たり乱数値とする所定の計算を行っているが、前記乱数更新手段(乱数回路204)の出力乱数値を遊技の当否(大当たり)に関する乱数値の数値範囲に合わせて構成し、前記のような所定の計算を不要としてもよい。また、本発明は、パチンコ遊技機に限定されるものではなく乱数更新手段を有する遊技機に適用可能である。
本発明の一実施例に係る遊技機の正面図である。 同遊技機の背面図である。 同遊技機の制御基板や装置等の接続を簡略に示すブロック図である。 乱数回路の一例の構成を示す図。 リセット信号が一括で出力される場合の主制御基板の接続を簡略に示すブロック図である。 各基板にリセットICを設けた場合の主制御基板の接続を簡略に示すブロック図である。 メイン処理のフローチャートである。 同メイン処理における割り込み処理のフローチャートである。 同割り込み処理における始動入賞口スイッチ検出処理のフローチャートである。 同割り込み処理における特別動作処理のフローチャートである。 同割り込み処理における特別外れ図柄作成処理のフローチャートである。 同割り込み処理における特別図柄待機処理のフローチャートである。 同割り込み処理における特別図柄大当たり判定処理のフローチャートである。 同割り込み処理における特別図柄選択処理のフローチャートである。 同割り込み処理における特別図柄変動パターン作成処理のフローチャートである。 同割り込み処理における特別図柄乱数シフト処理のフローチャートである。 同割り込み処理における特別図柄変動処理のフローチャートである。 同割り込み処理における特別図柄確定処理のフローチャートである。 同割り込み処理における特別電動役物処理の第1フローチャートである。 同割り込み処理における特別電動役物処理の第2フローチャートである。 同割り込み処理における保留球数処理のフローチャートである。
符号の説明
1 遊技機
2 遊技盤
10 表示装置
11 特別図柄表示部
64 発射装置

Claims (4)

  1. 制御手順を実行して遊技の制御を行う制御手段と、
    少なくとも前記制御手順を記憶することが可能な記憶手段と、
    所定周期ごとに一定の数値の範囲内で乱数値を更新する乱数更新手段と、
    所定の契機の成立に基づいて取得された前記乱数値の当否を判定する当否判定手段とを備え、
    前記制御手順は、少なくとも初期制御手順と遊技制御手順で構成され、リセット処理が行われた時には前記初期制御手順を行った後に前記遊技制御手順を実行し、
    前記遊技制御手順は、前記所定の契機が成立した場合には前記当否判定手段が前記乱数値の当否を判定する当否判定を実行し、
    前記乱数更新手段は、前記制御手段にリセット処理が行われた時には、前記制御手段の状態に関わらず一定の数値の範囲内で乱数値の更新を継続することを特徴とする遊技機。
  2. 前記制御手段は一定周期毎に前記遊技制御手順を実行し、
    前記乱数更新手段は、前記一定周期よりも短い周期で前記乱数値を予め定められた更新値まで更新するカウンタ回路で少なくとも構成されていることを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
  3. 前記乱数更新手段は、電源投入時には前記乱数更新手段に供給される電圧値が動作可能な電圧値になることに基づいて乱数更新を開始することを特徴とする請求項1または2に記載の遊技機。
  4. 前記リセット処理は、リセット信号が前記制御手段のリセット信号入力部に入力されることであり、
    前記乱数更新手段は、前記制御手段とは独立して動作するように構成されていることを特徴とする請求項2または3に記載の遊技機。
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