JP2008294969A - 映像変換装置、映像変換方法、映像変換プログラム - Google Patents

映像変換装置、映像変換方法、映像変換プログラム Download PDF

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篤彦 前田
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Abstract

【課題】階調補正に不慣れなユーザでも意図した通りに色変換を行えるようにする。
【解決手段】映像入力部11により入力映像の入力を受け付けると共に、目標画像入力部13により目標画像の入力を受け付け、目標輝度分布作成部26、目標墨分布作成部27、目標色味分布作成部28によりそれぞれ輝度、墨成分、色味に関する目標分布情報を目標画像から作成し、輝度変換関数作成部23、墨変換関数作成部24、色味変換関数作成部25によりそれぞれ輝度、墨成分、色味に関する目標分布情報を入力映像に反映するための変換関数を作成し、当該変換関数を入力映像に適用する。
【選択図】図1

Description

本発明は、映像を自動で変換する技術に関するものであり、特に、デジタル映像処理装置において、入力された映像を変換する技術に関する。
映像のヒストグラムは、映像内の各ピクセルに対する明暗値の分布を示したものである。コントラストストレッチングは、明暗値の分布が偏った画像について明暗値を低い値から高い値まで広く分布させることによって映像のコントラストを向上させる手法である。コントラストストレッチングを通して暗すぎる映像は明るくなり、明るすぎる映像は暗くなって適当な明暗値を維持する。すなわち、映像の輝度値分布を修正することによって、映像の全体的なコントラストバランスが改善される。
図26は、従来のコントラストストレッチング装置の構成を示すブロック図である。同図に示すように、従来のコントラストストレッチング装置は、画像入力部41、分布計算部42、目標値入力部43、ストレッチング部44を有する。
分布計算部42は、画像入力部41で入力された映像から明暗値を計数してヒストグラム値またはヒストグラム関数(確率密度関数)を求める。目標値入力部43は、目標最低値と目標最高値とが入力され、入力された値をストレッチング部44に出力する。ストレッチング部44は、分布計算部42で求めた確率密度関数を用いて最低値と最高値を有する明暗値を求め、入力映像の明度の最低値と最高値が目標最低値と目標最高値とにそれぞれ一致するようにヒストグラムを変換する。ストレッチング部44の処理において、目標最低値が0であり目標最高値が255であれば、映像は0から255までの明暗値を有することになり映像のコントラストが増加する。
上述したヒストグラムの拡大処理を映像のR成分とG成分とB成分とに対して同様に施すことで色味を保ったままコントラストを増加させることが可能となる。また、R成分とG成分とB成分とに対してそれぞれ独立にヒストグラムの拡大処理を施すことで、色味の偏りが少ないコントラストが増加した映像を作成することが可能となる。なお、本願に関連する先行技術文献としては、次のものがある。
特開1992−257082号公報 特開2006−293720号公報 P. Viola, M. Jones, "Rapid object Detection using a Boosted Cascade of Simple Features", In Proc. IEEE Conf. on Computer Vision and Pattern Recognition, kauai, USA, 2001
しかし、従来のコントラストストレッチングでは、目標最低値と目標最高値とをユーザが設定しなければならず、コントラストストレッチングによる階調補正に不慣れなユーザにとっては目標値の違いによるコントラストストレッチング結果の違いを想像しにくく、意図した通りの色変換を行いにくいという問題があった。
本発明は、上記問題を解決するためになされたものであり、その課題とするところは、階調補正に不慣れなユーザでも意図した通りに色変換を行えるようにすることにある。
第1の本発明に係る映像変換装置は、入力された入力映像を記憶する記憶手段と、前記入力映像の色変換の目標となる目標画像の入力を受け付けて記憶する記憶手段と、前記目標画像から色成分に関する目標分布を示す目標分布情報を作成して記憶手段に記憶させる目標分布情報作成手段と、前記目標分布情報を前記入力映像に反映する変換関数を作成して記憶手段に記憶させる変換関数作成手段と、前記変換関数を前記入力映像に適用して映像を変換する映像変換手段と、を有することを特徴とする。
本発明にあっては、入力された目標画像から色成分に関する目標分布情報を作成し、この目標分布情報を入力映像に反映する変換関数を作成し適用することで、ユーザが目標画像を指定するだけで入力映像の色成分を目標画像の色成分と似た階調に補正することを可能にする。
上記映像変換装置において、前記入力映像を複数の対象物の領域に分割して記憶手段に記憶させる入力映像領域分割手段を更に有し、前記目標分布情報作成手段は、前記目標画像を複数の対象物の領域に分割して記憶手段に記憶させる目標画像領域分割手段と、分割された前記目標画像について所望の色成分における各領域のヒストグラムを作成して記憶手段に記憶させるヒストグラム作成手段と、前記各ヒストグラムの分布から目標値を算出して記憶手段に記憶させる目標値算出手段と、を有し、前記変換関数作成手段は、分割された前記入力映像について所望の色成分における各領域のヒストグラムを作成すると共に、前記目標分布情報作成手段において作成された目標値を読み出して前記入力映像の各ヒストグラムが当該目標値に合致する分布範囲となるように変換関数を作成することを特徴とする。
本発明にあっては、入力映像と目標画像をそれぞれ複数の領域に分割し、入力映像の各領域のヒストグラムが目標画像の各領域のヒストグラムから算出された目標値に合致する分布範囲となるように変換関数を作成し、この変換関数を入力映像に適用することで、領域毎に階調変換が行われるようにして、映像全体を一体として階調変換させる場合のように映像全体が一部の明るい箇所や暗い箇所の影響を受けてコントラストを適切に変換できなくなることを防ぐ。
上記映像変換装置において、前記目標値算出手段は、複数の目標画像からそれぞれの目標画像に対応した目標値を算出し、各目標値を合成して新たな合成目標値を算出する目標値合成手段を有し、前記変換関数作成手段は、前記目標値として当該合成目標値を用いることを特徴とする。
本発明にあっては、複数の目標画像に対応した目標値を算出し、各目標値を合成した合成目標値を用いて入力映像を変換することで、より適切な映像変換の結果が得られるようにしている。
上記映像変換装置において、前記変換関数作成手段は、予め記憶手段に記憶された修正係数の値に応じて、入力映像の各ヒストグラムを変化させる大きさの異なる変換関数を作成することを特徴とする。
本発明にあっては、予め設定した修正係数の値に応じて大きさの異なる変換関数を作成することで、より正確に色変換ができるようにしている。
上記映像変換装置において、前記ヒストグラム作成手段は、前記目標画像の各領域のヒストグラムとして輝度ヒストグラムを作成し、前記目標値算出手段は、当該各輝度ヒストグラムの分布から目標値を算出し、前記変換関数作成手段は、前記入力映像の各領域のヒストグラムとして輝度ヒストグラムを作成し当該輝度ヒストグラムについて変換関数を作成することを特徴とする。
本発明にあっては、入力映像の各領域の輝度ヒストグラムが目標画像の各輝度ヒストグラムから算出した目標値に合致する分布範囲となるように変換関数を作成することで、輝度を適切に変換できるようにしている。
上記映像変換装置において、前記ヒストグラム作成手段は、前記目標画像の各領域のヒストグラムとして墨ヒストグラムを作成し、前記目標値算出手段は、当該各墨ヒストグラムの分布から目標値を算出し、前記変換関数作成手段は、前記入力映像の各領域のヒストグラムとして墨ヒストグラムを作成し当該墨ヒストグラムについて変換関数を作成することを特徴とする。
本発明にあっては、入力映像の各領域の墨ヒストグラムが目標画像の各墨ヒストグラムから算出した目標値に合致する分布範囲となるように変換関数を作成することで、墨成分を適切に変換できるようにしている。
上記映像変換装置において、前記ヒストグラム作成手段は、前記目標画像の各領域のヒストグラムとして2個以上の独立した色成分のヒストグラムを作成し、前記目標値算出手段は、当該各ヒストグラムの分布から各色成分の目標値を算出し、これらの目標値を統合して目標色を作成して記憶手段に記憶させ、前記変換関数作成手段は、前記入力映像のヒストグラムとして各色成分のヒストグラムを作成すると共に、当該各ヒストグラムが前記目標色に合致する分布範囲となるように各ヒストグラムに対応した変換関数を作成することを特徴とする。
本発明にあっては、入力映像の2個以上の独立した色成分のヒストグラムが各色成分の目標値を統合した目標色に合致するように各ヒストグラムに対応した変換関数を作成し適用することで、色味を適切に変換できるようにしている。
上記映像変換装置において、前記ヒストグラム作成手段は、前記目標画像の各領域のヒストグラムとしてR成分のヒストグラムとG成分のヒストグラムとB成分のヒストグラムとを作成し、前記目標値算出手段は、当該各ヒストグラムの分布からR成分の目標値とG成分の目標値とB成分の目標値とを算出し、これらの目標値を統合して目標色を作成して記憶手段に記憶させ、前記変換関数作成手段は、前記入力映像の各領域のヒストグラムとしてR成分のヒストグラムとG成分のヒストグラムとB成分のヒストグラムとを作成すると共に、当該各ヒストグラムが前記目標色に合致する分布範囲となるように各ヒストグラムに対応したR変換関数とG変換関数とB変換関数とを作成することを特徴とする。
本発明にあっては、入力映像のR成分のヒストグラムとG成分のヒストグラムとB成分のヒストグラムとがR成分の目標値、G成分の目標値、B成分の目標値にそれぞれ合致するように各ヒストグラムに対応した変換関数を作成し適用することで、色味をより適切に変換できるようにしている。
上記映像変換装置において、前記目標値算出手段は、輝度についての目標画像である目標輝度画像の各領域の輝度ヒストグラムを作成し、当該各輝度ヒストグラムについて目標値を算出する目標輝度算出手段と、墨についての目標画像である目標墨画像の各領域の墨ヒストグラムを作成し、当該各墨ヒストグラムについて目標値を作成する目標墨値算出手段と、色彩についての目標画像である目標色彩画像の各領域のR成分のヒストグラムとG成分のヒストグラムとB成分のヒストグラムとを作成し、当該各ヒストがラムから算出した目標値を統合して目標色を算出する目標色作成手段と、のうちの少なくとも2つ以上を有し、前記変換関数作成手段は、前記目標輝度値算出手段が出力した目標輝度値に従って輝度変換関数を作成する輝度変換関数作成手段と、前記目標墨値算出手段が出力した目標墨値に従って墨変換関数を作成する墨変換関数作成手段と、前記目標色作成手段が出力した目標色に従って色味変換関数を作成する色味変換関数作成手段と、のうちの少なくとも2つ以上を有するものであって、前記輝度変換関数作成手段、前記墨変換関数作成手段、前記色味変換関数作成手段が出力した変換関数を合成して前記映像変換手段に出力する変換関数合成手段を更に有することを特徴とする。
本発明にあっては、輝度、墨成分、色味の要素のうちの2つ以上について変換関数を合成し、この合成関数を入力映像に適用することで、各要素を適用したときのそれぞれの効果が重畳された変換後の映像を得ることができる。
上記映像変換装置において、前記目標輝度画像と前記目標墨画像と前記目標色彩画像のうちの2つ以上が同一の画像であることを特徴とする。
本発明にあっては、各目標画像として同一のものを用いることで、複数回に渡って目標画像を設定する手間を省けるようにしている。
第2の本発明に係る映像変換方法は、映像変換装置により行う映像変換方法であって、入力された入力映像を記憶手段に記憶させると共に、前記入力映像の色変換の目標となる目標画像を記憶手段に記憶させるステップと、ユーザの入力を受け付けて前記目標画像から色成分に関する目標分布を示す目標分布情報を作成して記憶手段に記憶させるステップと、前記目標分布情報を前記入力映像に反映する変換関数を作成して記憶手段に記憶させるステップと、前記変換関数を前記入力映像に適用して映像を変換するステップと、を有することを特徴とする。
第3の本発明に係る映像変換プログラムは、入力された入力映像を記憶手段に記憶させると共に、前記入力映像の色変換の目標となる目標画像を記憶手段に記憶させる処理と、ユーザの入力を受け付けて前記目標画像から色成分に関する目標分布を示す目標分布情報を作成して記憶手段に記憶させる処理と、前記目標分布情報を前記入力映像に反映する変換関数を作成して記憶手段に記憶させる処理と、前記変換関数を前記入力映像に適用して映像を変換する処理と、をコンピュータに実行させることを特徴とする。
本発明により、ユーザは階調補正のための煩雑なパラメタを直接設定する必要がなくなり、目標画像を指定するだけで入力映像の階調を目標画像と似た階調に補正する色変換処理を施すことが可能になる。数字調整によるパラメタ設定と異なり、画像を指定することによるパラメタ設定はユーザにとって色変換の結果を想像しやすく、階調補正に不慣れなユーザでも意図した通りに色変換を行いやすくなる。
図1は、本実施形態における映像変換装置の全体的な構成を示すブロック図である。同図に示すように、本映像変換装置は、入力装置1、中央処理制御装置2、記憶装置3を有する。入力装置1は、映像信号入力部11、シャッター入力部12、目標画像入力部13、分布合成度入力部14、修正係数入力部15を有し、中央処理制御装置2は、フレーム抽出部21、領域分割部22、輝度変換関数作成部23、墨変換関数作成部24、色味変換関数作成部25、目標輝度分布作成部26、目標墨分布作成部27、目標色彩分布作成部28、変換関数合成部29、変換LUT(ルックアッフ゜テーフ゛ル)作成部30、映像変換部31を有し、記憶装置3は、各部が出力する情報を記憶する記憶部の他、分布特徴記憶部32、変換LUT記憶部33を有する。
本映像変換装置は、専用のハードウェアとして構成してもよいし、汎用的なコンピュータを用いて構成し、各部の処理をコンピュータプログラムによって実行させるようにしてもよい。尚、各部が処理した結果は、記憶部に読み出し可能に記憶される。
映像信号入力部11は、映像信号が入力され、これをフレーム抽出部21と映像変換部31に出力する。ここでは、映像信号入力部11が出力する映像を入力映像と呼ぶ。
本実施形態で扱う入力映像は、複数のフレームによって構成される動画であり、各フレームは、複数のピクセルによって構成される静止画像である。入力映像の幅をwidth、高さをheightで表すと、各フレームは、width×height個のピクセルによって構成される。各ピクセルは、RGBカラーモデルで色を表現するデータであり、フレームにおけるx座標値とy座標値とR値とG値とB値によって構成され、x座標値は1以上width以下の整数値であり、y座標値は1以上height以下の整数値であり、R値とG値とB値はそれぞれ0以上255以下の整数値である。
シャッター入力部12は、ユーザによりシャッター操作が行われると、フレーム抽出部21にシャッター操作を伝えるためのシャッター信号を出力する。
目標画像入力部13では、ユーザが目標画像群として目標輝度画像群、目標墨画像群、目標彩色画像群のいずれか1つ以上を設定すると、目標輝度画像群を目標輝度分布作成部26に出力し、目標墨画像群を目標墨分布作成部27に出力し、目標色彩画像群を目標色彩分布作成部28に出力する。各目標画像群は1枚以上の目標画像によって構成される。ここで目標画像とは、入力映像の色変換の目標となる画像のことをいう。
目標輝度画像は、ユーザが求める輝度変換結果に近い印象を持つ静止画像であり、例えばユーザが入力映像内の被写体の顔を明るくするように輝度変換を行いたい場合には、被写体の顔が明るく写っている静止画を目標輝度画像として設定する。
目標墨画像は、ユーザが求める墨変換結果に近い印象を持つ静止画像であり、例えばユーザが入力映像内の被写体の黒目を黒くするように輝度変換を行いたい場合には、被写体の黒目が黒く写っている静止画を目標墨画像として設定する。
目標色彩画像は、ユーザが求める色彩変換結果に近い印象を持つ静止画であり、例えばユーザが入力映像内の被写体の顔色の赤みを強くするように色味変換を行いたい場合には、被写体の顔色の赤みが強く写っている静止画を目標色彩画像として設定する。
また、輝度も墨も色彩も気に入っている静止画があれば、目標輝度画像・目標墨画像・目標色彩画像の全てに同一の静止画を設定してもよい。また、気に入っている静止画が複数ある場合には各目標画像にそれぞれ複数の静止画を設定してもよい。
分布合成度入力部14は、ユーザの操作を受け付けて輝度分布合成度群、墨分布合成度群、色彩分布合成度群のいずれか1つ以上を生成し、輝度分布合成度群を目標輝度分布作成部26へ出力し、墨分布合成度群を目標墨分布作成部27へ出力し、色彩分布合成度群を目標色彩分布作成部28へ出力する。
輝度分布合成度群は、1個以上の輝度分布合成度によって構成され、各輝度分布合成度は目標輝度画像1枚に対応して1個ずつ生成される。すなわち輝度分布合成度の数は目標画像入力部13が出力する目標輝度画像の数と同数となる。同様に墨分布合成度も目標墨画像1枚に対応して1個ずつ、色彩分布合成度も目標色彩画像1枚に対応して1個ずつ生成される。
各合成度は0以上1以下の小数とする。各合成度はそれぞれをユーザによるスライダ操作などを受け付けて分布合成度入力部14が生成してもよい。また、複数の合成度に同一の値を利用してもよい。例えば、目標輝度画像と目標墨画像が同一の静止画である場合に、分布合成度入力部14に対するユーザの操作によって生成された輝度分布合成度の値を、分布合成度入力部14が墨分布合成度にも設定することで、ユーザの操作を簡略化することができる。
修正係数入力部15は、ユーザの操作を受け付けて輝度修正係数、墨修正係数、色彩修正係数のいずれか1つ以上を生成し、輝度修正係数を目標輝度分布作成部26へ出力し、墨修正係数を目標墨分布作成部27へ出力し、色彩修正係数を目標色彩分布作成部28へ出力する。各修正係数は0以上1以下の小数とする。各修正係数は、それぞれをユーザによるスライダ操作などを受け付けて修正係数入力部15が生成してもよい。あるいは、ユーザの操作により生成された修正係数にある値を掛け合わせて別の修正係数を生成することで、ユーザの操作を簡略化してもよい。例えば、墨修正係数がKと設定された場合に自動的に輝度修正係数をK×0.5と設定することでユーザによる輝度修正係数の生成操作を省略することができる。
目標輝度分布作成部26は、目標輝度画像群と、輝度合成度群と、輝度修正係数と、輝度分布特徴情報とが入力され、これらの情報を用いて目標輝度画像群から輝度に関する目標分布を示す目標輝度分布情報を作成し、作成した目標輝度分布情報を輝度変換関数作成部23へ出力する。なお、輝度分布特徴情報は分布特徴記憶部32から読み出されたものが入力される。
目標墨分布作成部27は、目標墨画像群と、墨合成度群と、墨修正係数と、墨分布特徴情報とが入力され、これらの情報を用いて目標墨画像群から墨成分に関する目標分布を示す目標墨分布情報を作成し、作成した目標墨分布情報を墨変換関数作成部24へ出力する。なお、墨分布特徴情報は分布特徴記憶部32から読み出されたものが入力される。
目標色彩分布作成部28は、目標色彩画像群と、色彩合成度群と、色彩修正係数と、色彩分布特徴情報とが入力され、これらの情報を用いて目標色彩画像群から色彩に関する目標分布を示す目標色彩分布情報を作成し、作成した目標色彩分布情報を色味変換関数作成部25へ出力する。なお、色彩分布特徴情報は分布特徴記憶部32から読み出されたものが入力される。
本映像変換装置は、目標輝度分布作成部26、目標墨分布作成部27、目標色彩分布作成部28のうちいずれか1つだけを備えた構成としてもよいし、いずれか2つ以上を備えた構成としてもよい。
フレーム抽出部21は、映像信号とシャッター信号が入力され、静止画像を出力する。フレーム抽出部21が出力する静止画像は入力映像から取り出した1フレームの静止画像である。
領域分割部22は、入力映像を複数の対象物の領域に分割する。輝度変換関数作成部23、墨変換関数作成部24、色味変換関数作成部25は、それぞれが独立した変換関数作成部であり、所望の色成分における各領域のヒストグラムを作成すると共に、目標輝度分布作成部26、目標墨分布作成部27、目標色彩分布作成部28がそれそれ出力する目標値を入力として受け取り、各ヒストグラムが目標値に合致する分布範囲となるように変換関数を作成する。
より具体的には、輝度変換関数作成部23は、各領域の輝度ヒストグラムを作成し、各輝度ヒストグラムが目標値に合致する分布範囲となるように変換関数を作成する。墨変換関数作成部24は、各領域の色成分が墨のヒストグラムを作成し、各ヒストグラムが目標値に合致する分布範囲となるように変換関数を作成する。色味変換関数作成部25は、色味の変換を行うために、各領域についてR成分のヒストグラムとG成分のヒストグラムとB成分のヒストグラムとを作成すると共に、予め記憶装置3に記憶されている目標色の情報を読み出して、各ヒストグラムが目標色に合致する分布範囲となるように各ヒストグラムに対応したR変換関数とG変換関数とB変換関数とを作成する。
本映像変換装置は、輝度変換関数作成部23、墨変換関数作成部24、色味変換関数作成部25のうちいずれか1つだけを備えた構成としてもよいし、これらのうちのいずれか2つ以上を備えた構成としてもよい。前者の場合には、作成された変換関数を映像変換部31によって入力映像に適用する。後者の場合には、作成された変換関数を各変換関数作成部で順次入力映像に適用する。或いは、作成された変換関数を変換関数合成部29により合成し、この合成関数を映像変換部31によって入力映像に適用する。以下、各部における詳細な処理について説明する。
領域分割部22は、静止画像が入力され、領域情報群を出力する。領域情報群は、複数の領域情報によって構成され、各領域情報は領域名Rと領域集合RegionR によって構成される。ピクセルpのx座標値をxp 、y座標値をyp とすると領域集合RegionR は次のように表される。
Figure 2008294969
領域分割部22では、静止画像の被写体が人物である場合は、全体領域情報と顔領域情報と黒目領域情報を検出してもよい。或いは静止画像の被写体が物体である場合には、全体領域情報と被写体領域情報と背景領域情報を検出してもよい。以下では被写体が人物である場合に、全体領域情報と顔領域情報と黒目領域情報を検出するときの例について説明する。
ここでは、全体領域情報は領域名WHOLEと全体領域集合RegionWHOLEによって構成され、顔領域集合は領域名FACEと顔領域集合RegionFACEによって構成され、黒目領域集合は領域名EYEと黒目領域集合RegionEYEによって構成されるものとする。なお、全体領域集合RegionWHOLEとは、入力された静止画像に含まれるすべてのピクセルを含む集合である。
図2は、顔領域情報と黒目領域情報を検出し、入力映像を顔領域と黒目領域に分割するための領域分割部22の構成を示すブロック図である。領域分割部22は、画像スケール変換部221と、検出対象領域切出部222と、空間周波数分析部223と、顔候補判定部224と、顔候補選択部225と、肌領域抽出部226と、黒目領域抽出部227と、によって構成される。
領域分割部22における顔候補の選択はHaar型の特徴量を用い、AdaBoost学習法、及びカスケード構造検出器による方法を用いる(例えば特許文献2参照)。
検出対象領域切出部222では、スケール変換された画像から既定のサイズの領域の切り出しを行う。ただし、ここで扱う領域の形状は、任意形状であってよいものとする。
空間周波数分析部223では、切り出された領域に対し空間周波数フィルタリングを行う。例えば、AdaBoost学習法、及びカスケード検出器構造をもつ、Haar型の特徴量検出による手法を用いてもよい。この手法は、非特許文献3に詳しいので、ここでは詳細な説明は省略する。
顔候補判定部224では、空間周波数分析部223の出力値をもとに、領域が顔領域候補となり得るかを判定する。
顔候補選択部225では、顔候補となり得ると判断された顔領域候補のうち面積が最大となる顔領域候補を選択し、出力する。
肌領域抽出部226では、顔領域候補を入力として顔領域集合RegionFACEを出力する。顔領域集合RegionFACEは、顔領域候補内に含まれるピクセルのうち、ピクセルの色が肌色であるものによって構成される。すなわちRegionFACEは、ピクセルpのx座標値をxp 、y座標値をyp 、R値をrp、G値をgp 、B値をbp とすると次のように表される。
Figure 2008294969
なお、肌色として扱うRGB値は予め設定してあるものとする。例えばYUVカラーモデルにおいてCb値が−40以上−20以下でありCb値が15以上35以下の値を肌色とするなどの手法を用いる。
黒目領域抽出部227では、顔領域候補を入力として黒目領域集合RegionEYEを出力する。黒目領域集合RegionEYEは、顔領域候補内に含まれるピクセルのうち、輝度値が低いピクセルによって構成される。より具体的には顔領域候補内に含まれるピクセルのうち輝度値の低い順に1%のピクセル群を黒目領域集合とする。図3は、領域分割部22で人の顔を検出する際の処理の一例を示す図である。
目標輝度分布作成部26は、目標輝度画像群と、輝度合成群と、輝度修正係数と、輝度分布特徴情報とが入力され、輝度に関する目標分布を示す目標輝度分布情報を出力する。輝度分布特徴情報は分布特徴記憶部32から読み出される。図4は、輝度分布特徴情報の一例を示す図である。輝度分布特徴情報は、複数の輝度分布特徴レコードによって構成され、各輝度分布特徴レコードは色成分名、領域名、累積割合値によって構成される。ここで累積割合値は0以上1以下の小数値である。
本実施形態において扱う色成分について説明すると、輝度(YCb CrカラーモデルにおけるY成分)、Cb(YCbCrカラーモデルにおけるCb成分)、Cr(YCbCrカラーモデルにおけるCr成分)、墨(CMYKカラーモデルにおけるK成分)、レッド(RGBカラーモデルにおけるR成分)、グリーン(RGBカラーモデルにおけるG成分)、ブルー(RGBカラーモデルにおけるB成分)、色相(HSVカラーモデルにおけるH成分)、彩度(HSVカラーモデルにおけるS成分)、明度(HSVカラーモデルにおけるV成分)の10種類であり、全ての色成分において最小値は0、最大値は255とする。
図5は、目標輝度画像群を輝度分布特徴情報に基づいて解析し、目標輝度分布情報を出力するための目標輝度分布作成部26の構成を示すブロック図である。ここでの目標輝度分布作成部26は、目標輝度画像領域分割部261と、輝度ヒストグラム作成部262と、目標輝度値算出部263と、輝度分布合成部264とによって構成される。
目標輝度画像領域分割部261は、目標輝度画像が入力され、領域分割部22と同様の処理手法により輝度画像領域情報群を生成して出力する。
輝度ヒストグラム作成部262は、目標輝度画像群と輝度画像領域情報群とが入力され、各輝度画像領域情報に対応する輝度ヒストグラムを作成する。輝度ヒストグラムを、あるピクセルpの輝度値がxとなる確率を示す確率密度関数で表すと、その確率密度関数は次の手順によって定義される。
まず、色成分Componentにおけるピクセルpの色値を返す色値算出関数を次のように表す。
Figure 2008294969
ここでg(Component,p,x)を次のように定義する。
Figure 2008294969
ピクセルの集合Pにおいて領域集合RegionR にも含まれるピクセルpを取り出したとき、色成分Componentにおけるピクセルpの色値がxとなる確率、すなわちcolor(p,Component)=xとなる確率を表す確率密度関数frequency(P,RegionR ,Component,x)は次のように定義される。
Figure 2008294969
例えば、輝度画像領域情報群が画像全体領域情報(領域名WHOLE,領域集合RegionWHOLE)と、顔領域情報(領域名FACE,領域集合RegionFACE)と、黒目領域情報(領域名EYE,領域集合RegionEYE)によって構成されており、目標輝度画像を表すピクセルの集合をPyとし、輝度の色成分をYとすると、全体領域輝度ヒストグラムはfrequency(Py,RegionWHOLE,Y,x)と表され、同様に顔領域輝度ヒストグラムはfrequency(Py,RegionFACE,Y,x)と、黒目領域輝度ヒストグラムはfrequency(Py,RegionEYE,Y,x)と表される。
目標輝度値算出部263は、各領域の輝度ヒストグラムと輝度分布特徴情報とが入力され、目標値列を作成して出力する。目標値列の作成には、下記の手順によって定義される目標値算出関数targetを用いる。なお、目標値列の各値はそれぞれ輝度分布特徴レコードに対応して一つずつ計算される。
まず、輝度ヒストグラムを表す確率密度関数frequency(P,RegionR ,Component,x)から導き出される累積分布関数cumulative(P,RegionR,Component,x)は次のように表される。
Figure 2008294969
確率密度関数が図6の曲線で表されたとすると、その累積分布関数は、図7のように表される曲線となる。さらに、累積分布関数のxに関する逆関数は次のように表される。
Figure 2008294969
ただし、yはy=cumulative(P,RegionR ,Component,x)の関係を満たす値である。ここで、ある輝度分布特徴レコードが領域名R、累積割合値A、色成分Componentによって構成されるとき、この輝度分布特徴レコードから目標値を算出する目標値算出関数target(P,RegionR ,Component,A)を次のように定義する。
Figure 2008294969
この目標値算出関数を累積割合値Aに適用することによって、図8に示されるように累積割合値Aに対応する目標値Tが得られる。
目標輝度分布情報は、上記の目標値算出関数を用いて各輝度分布特徴レコードに対応する目標値を算出することで作成される。すなわち、目標輝度画像Ikに対して、Ikに含まれるピクセルの集合をP(Ik)、Ikにおける領域名Rの領域情報をRegionR(Ik)、輝度の色成分をY、累積割合値をAとしたとき、target(P(Ik),RegionR(Ik),Y,A)を目標値として算出する。各輝度分布特徴レコードに対応して算出された目標値の例を図9に示す。
上記手順のようにして、目標輝度画像領域分割部261、輝度ヒストグラム作成部262、目標輝度値算出部263によって、目標輝度画像1枚に対してそれぞれ目標値を算出する。目標輝度画像群に含まれるN枚の目標輝度画像をI1,...,INとしたとき、各目標輝度画像に対してそれぞれ算出された、各輝度分布特徴レコードに対応する目標値の例を図10に示す。同図に示されるような各目標輝度画像と各輝度分布特徴レコードに対応する目標値を全てまとめて、ここでは目標値情報と呼ぶ。目標輝度画像がN枚、輝度分布特徴レコードがM個存在したとすると目標値情報はN×M個の目標値によって構成される。
輝度分布合成部264は、輝度分布特徴情報、目標値情報、輝度合成度、輝度修正係数が入力され、目標輝度分布情報を出力する。
目標輝度画像がN枚、輝度分布特徴レコードがM個存在したとして、目標輝度画像Ik(ただしk=1,...,N)に対して算出された目標値をtk1,...,tkM、輝度合成度をakとすると、目標輝度画像Ikに対する合成目標値列S1,...,SMを算出する合成目標値算出関数synthesizeは次のように表される。
Figure 2008294969
この合成目標値算出関数synthesizeにより合成目標輝度値列{S}k=1,...,Mが算出される。図11は、算出された合成目標輝度値の例である。同図では、合成目標輝度値を輝度分布特徴レコード及び目標値情報と共に示してある。
また、輝度分布合成部264では、各輝度分布特徴レコードに対応して同一の輝度修正係数を設定し、輝度分布特徴情報と、各輝度分布特徴レコードに対応する合成目標値と、修正係数とをまとめて目標輝度分布情報を作成し、出力する。図12は、作成された目標輝度分布情報の例である。目標輝度分布情報は複数の目標輝度分布レコードによって構成され、各目標輝度分布レコードは色成分名、領域名、累積割合値、目標値、修正係数によって構成される。
輝度変換関数作成部23は、静止画と領域情報群と目標輝度分布情報とが入力され、輝度変換関数と変換画像Aを出力する。静止画はフレーム抽出部21が出力するものであり、領域情報群は領域分割部22が出力するものであり、目標輝度分布情報は目標輝度分布作成部26が作成するものである。
輝度変換関数作成部23では、各目標輝度分布レコードから制御値を算出する。制御値算出関数controlは上記の累積分布関数cumulativeを用いて次のように定義される。
Figure 2008294969
ただし、ここでは入力された静止画像に含まれるピクセルの集合をP,目標輝度分布レコードにおける領域名をR、静止画像を領域分割して作成した領域名Rに対応する領域集合をRegionR、色成分をComponent、累積割合値をAとしている。この制御値算出関数を累積割合値Aに適用することによって、図13に示されるように累積割合値Aに対応する制御値cが得られる。
また、制御値c、目標値t、修正係数kを用いて、ヒストグラムの分布範囲を指定するために修正目標値を算出する修正目標値算出関数adjust(c,t,k)を次のように定義する。
Figure 2008294969
制御値は画像から取得される値であり、目標値は予め定められた値である。これら制御値算出関数と修正目標値算出関数を用いて、各目標輝度分布レコードに対応する制御値と修正目標値を算出し、図14に示すように各目標輝度分布レコードに制御値と修正目標値の情報を追加して色変換用の目標輝度分布レコードを作成し、全ての色変換用目標輝度分布レコードによって構成される目標輝度分布情報を作成する。
また、制御値数列{ck}k=1,2,…,n(ただしc1≦c2≦…≦c)と、各制御値に対応する修正目標値数列{ak}k=1,2,…,nを用いて、色値xの変換を行う変換関数convert({ck}k=1,2,…,n,{ak}k=1,2,…,n,x)を次のように定義する。
Figure 2008294969
ここで色変換用の目標輝度分布情報を入力として,制御値数列{CY,k}k=1,2,…,nと修正目標値数列{aY,k}k=1,2,…,nとを用いて輝度値の変換を行う輝度変換関数converty(x)を次のように定義する。
Figure 2008294969
ここでRGBカラーモデルとYCbCrカラーモデルの間の変換関数を次のように定義する。
Figure 2008294969
そして、converty(x)を用いてRGBデータの輝度を変換する輝度変換関数convertRGBy(r,g,b)を次のように定義する。
Figure 2008294969
輝度変換関数作成部23は、上記のようにして最終的に得られた輝度変換関数を出力する。また、入力映像の各ピクセルのRGBデータに対して輝度変換関数を適用することで変換画像Aを作成し、出力する。
ここで、例えば入力映像の輝度ヒストグラムが図15のように分布していたとすると、入力映像の各ピクセルに輝度変換関数convertRGBy(r,g,b)を適用して作成した変換画像Aの輝度ヒストグラムは図16のようになる。同図に示すように、輝度変換関数は制御値と修正目標値が合致するようにヒストグラムを変換する。
目標墨分布作成部27は、目標墨画像群、墨合成度群、墨修正係数、墨分布特徴情報が入力され、目標墨分布情報を出力する。墨分布特徴情報には分布特徴記憶部32から読み出されたものが用いられる。墨分布特徴情報は複数の墨分布特徴レコードによって構成され、各墨分布特徴レコードは輝度分布特徴レコードと同様に色成分名と領域名と累積割合値によって構成される。墨分布特徴情報の例を図17に示す。
目標墨分布作成部27は、目標輝度分布作成部26と同様の手法を用いて目標墨分布情報を作成する。より具体的には、目標輝度画像群に代えて目標墨画像群を、輝度合成度群に代えて墨合成度群を、輝度修正係数に代えて墨修正係数を、輝度分布特徴情報に代えて墨分布特徴情報をそれぞれ利用する。また、色成分には輝度に代えて墨を利用する。すなわち、目標墨分布作成部27は、目標墨画像群に対して領域分割と、墨ヒストグラムの作成を行い、目標墨画像Iに対して、Iに含まれるピクセルの集合をP(I)、Iにおける領域名Rの領域情報をRegionR(I)、墨の色成分をK、累積割合値をAとしたとき、target(P(I),RegionR(I),Y,A)を目標値として算出する。
目標墨画像がN枚、墨分布特徴レコードがM個存在したとすると、合成墨値列{T}k=1,...,Mは次式により算出される。
Figure 2008294969
目標墨分布作成部27では、さらに墨修正係数を加えて目標墨分布情報を作成し、出力する。作成された目標墨分布情報の例を図18に示す。目標墨分布情報は複数の目標墨分布レコードによって構成され、各目標墨分布レコードは色成分名、領域名、累積割合値、目標値、修正係数によって構成される。
墨変換関数作成部24は、変換画像Aと、領域情報群と、目標墨分布情報とを入力として、制御値算出関数と修正目標値算出関数とを用いて、色変換用の目標墨分布情報を作成する。墨変換関数作成部24での処理は基本的には輝度変換関数作成部23と同様であり、作成した色変換用の目標墨分布情報を用いて墨変換関数convertk(x)を作成し、出力する。また、変換画像Aの各ピクセルのRGBデータに対して、この墨変換関数を適用することで変換画像Bを作成し、出力する。
なお、輝度変換関数と墨変換関数の適用はその順番を逆にして最初に墨変換処理を行った後に輝度変換処理を行っても良い。また、輝度変換処理と墨変換処理のいずれか一方だけを適用することとしてもよく、この場合の変換画像Bはいずれか一方だけを処理した結果となる。また、後述する色味変換処理だけを適用する場合には、これら輝度変換処理、墨変換処理については行わないようにし、この場合の変換画像Bには入力画像そのものを用いるようにする。
目標色彩分布作成部28は、目標墨画像群と、色彩合成度群と、色彩修正係数と、色彩分布特徴特徴情報とが入力され、目標色彩分布情報を出力する。色彩分布特徴情報には分布特徴記憶部32から読み出されたものが用いられる。色彩分布特徴情報は複数の色彩分布特徴レコードによって構成され、各色彩分布特徴レコードは、領域名と累積割合値によって構成される。色彩分布特徴情報の例を図19に示す。
目標色彩分布作成部28は、目標輝度分布作成部26や目標墨分布作成部27と同様に領域分割と、ヒストグラムの作成とを行い、目標値算出関数を用いて目標値を算出する。ただし、目標色彩分布作成部28では、色成分レッド(R)と色成分グリーン(G)と色成分ブルー(B)の3種類の目標値を算出する。目標値の算出には目標値算出関数targetを利用し、目標色彩画像Iに対して、Iに含まれるピクセルの集合をP(I),Iにおける領域名Rの領域情報をRegionR(I)、レッドの色成分をRED、グリーンの色成分をGREEN、ブルーの色成分をBLUE、累積割合値をAとしたとき、各目標値は次のように表される。
Figure 2008294969
各色彩分布特徴レコードに対して算出されたR目標値とG目標値とB目標値の例を図20に示す。
また、目標色彩分布作成部28では、目標輝度分布作成部26と同様に合成目標値算出関数synthesizeを用いて目標値の合成を行う。その際、目標値の合成はR目標値とG目標値とB目標値のそれぞれに対して行い、R合成目標値とG合成目標値とB合成目標値とを算出する。すなわち、目標色彩画像がN枚、色彩分布特徴レコードがM個存在したとすると、各合成目標値は次のように表される。
Figure 2008294969
R合成目標値とG合成目標値とB合成目標値とをまとめたRGB値を目標色と呼ぶ。すなわち、R合成目標値がRs、G合成目標値がGs、B合成目標値がBsであったとすると、(Rs,Gs,Bs)が目標色となる。目標色彩分布作成部28では、各色彩分布特徴レコードに対して目標色を算出し、色彩修正係数を設定して目標色彩分布情報を作成する。作成された目標色彩分布情報の例を図21に示す。目標色彩分布情報は複数の目標色彩分布レコードによって構成され、各目標色彩分布レコードは領域名、累積割合値、目標色、修正係数によって構成される。
ここで、ピクセルの集合がP、領域名がR、累積割合値がAであったとする。また、色味変換関数では任意のカラーモデルの独立した色成分を用いることが可能であり、例えばRGBのR色成分とG色成分とB色成分を用いても、CMYKのC色成分とM色成分とY色成分とK色成分を用いても、YCbCrカラーモデルのY色成分とCb色成分とCr色成分を用いてもよい。色味変換関数作成部は、選択されたカラーモデルの各色成分について変換関数を作成する。また、目標色のカラーモデルは選択されたカラーモデルと同一のカラーモデルとなる。本実施例においては、RGBのR色成分とG色成分とB色成分を用いた場合について説明するが、他のカラーモデルを用いても色成分が変わるだけで同様の処理が可能である。ここでR色成分をRED、G色成分をGREEN、B色成分をBLUEとすると、前記の制御値算出関数control(P,RegionR ,component,A)を用いて、各制御値を次のように算出する。
Figure 2008294969
また、あるカラーモデルModel(例えばRGBカラーモデル)において、Modelに含まれる全ての色成分(例えばR色成分とG色成分とB色成分)によって構成される、色を表すベクトル値v(例えば(r,g,b))から、色成分Componentにおける色値を算出する関数ColorValue(Model,Component,v)を次のように定義する。
Figure 2008294969
また、あるカラーモデルModel1における色ベクトルv1をカラーモデルModel2における色ベクトルv2に変換する関数を次のように定義する。
Figure 2008294969
このとき、例えばHSVカラーモデルにおける色を表すベクトル(h,s,v)をRGBカラーモデルにおける色を表すベクトル(r,g,b)に変換する関数ColorConvert(HSV,RGB(h,s,v))は、HSVカラーモデルをHSV、RGBカラーモデルをRGB、R色成分をR、G色成分をG、B色成分をBとすると次の関係を満たす。
Figure 2008294969
目標色のR値をTr、G値をTg、B値をTbとしたときに、RGB値の色相と彩度を目標色に合致させる明度固定RGB変換関数changeHS(r,g,b,Tr,Tg,Tb)は、RGBカラーモデルをRGB、R色成分をR、G色成分をG、B色成分をB、HSVカラーモデルをHSV、H色成分をH、S色成分をS、V色成分をVと表すと、次のように定義される。
Figure 2008294969
また、YCbCrカラーモデルをYCbCr、Y色成分をY、Cb色成分をCb、Cr色成分をCrと表すと輝度固定RGB変換関数changeCbCr(r,g,b,Tr,Tg,Tb)は次のように定義される。
Figure 2008294969
また、CbCr固定RGB変換関数changeY(r,g,b,Tr,Tg,Tb)は次のように定義される。
Figure 2008294969
同様に、墨固定RGB変換関数changeK(r,g,b,Tr,Tg,Tb)、明度固定RGB変換関数changeV(r,g,b,Tr,Tg,Tb)等も定義可能である。
ここで変換画像Bに含まれるピクセルの集合がPb、目標色彩分布レコードSの領域がRs、累積割合値がAs、目標色が(Tr,Tg,Tb)であったとき、変換画像Bと目標色彩分布レコードSとに対応して目標RGB値算出関数targetRGB(Pb,RegionRs ,As,Tr,Tg,Tb)を次のように定義する。
Figure 2008294969
また、CbCr固定RGB変換関数changeY(r,g,b,Tr,Tg,Tb)を用いると、色味ではなく輝度の変換が可能となる。その際は次のように定義する。
Figure 2008294969
上記の目標RGB値算出関数はRGB目標値を返す。このRGB目標値は、R成分、G成分、B成分の3つの値によって構成される。
色味変換関数作成部25では、変換画像Bと領域情報群と目標色彩分布情報とが入力され、色味変換関数を出力する。この処理を行うため、まず変換画像Bと、領域情報群と、目標色彩分布情報に含まれる各目標色彩分布レコードとを用いて、前記のR制御値算出関数を用いてR制御値を算出し、G制御値算出関数を用いてG制御値を算出し、B制御値算出関数を用いてB制御値を算出する。そして、前記の目標RGB値算出関数を用いて目標色彩分布情報に含まれる各目標色彩分布レコードに対応するRGB目標値を算出し、算出したR制御値とG制御値とB制御値とRGB目標値とを各目標色彩分布レコードに追加して色変換用の目標色彩分布情報を作成する。この手順により作成した色変換用の目標色彩分布情報の例を図22に示す。また、目標色彩分布情報の作成においては前記の目標RGB値算出関数を用いず、目標色のRGB値をそのままR目標値、G目標値、B目標値として目標色彩分布情報を作成してもよい。このとき色味変換関数作成部は、色味だけでなく明るさも目標色に近づける変換を行うことが可能となる。
続いて色味変換関数作成部25は、上記の手順により作成した色変換用の目標色彩分布情報を用いてR変換関数とG変換関数とB変換関数とを作成する。
ここで、色変換用の目標色彩分布情報に含まれるR制御値列を{CRED,k}k=1,...,M、G制御値列を{CGREEN,k}k=1,...,M、B制御値列を{CBLUE,k}k=1,...,M、RGB目標値列を{{tRED,k,tGREEN,k,tBLUE,k}}k=1,...,Mとして、各目標色彩分布に含まれる修正係数をdkとする。このとき、修正RGB目標値列{{aRED,k,aGREEN,k,aBLUE,k}}k=1,...,Mを上記の修正目標値算出関数adjustを用いて次のように定義する。
Figure 2008294969
さらに、上記の色変換関数convertを用いてR変換関数convertRED(x)を次のように定義する。
Figure 2008294969
またG変換関数convertGREEN(x)を次のように定義する。
Figure 2008294969
またB変換関数convertBLUE(x)を次のように定義する。
Figure 2008294969
ここで、R変換関数convertRED(x)とG変換関数convertGREEN(x)とB変換関数convertBLUE(x)とを用いてカラーバランスを示す色味変換関数balanceRGB(r,g,b)を次のように定義する。
Figure 2008294969
色味変換関数作成部25ではこの色味変換関数balanceRGB(r,g,b)を出力する。そして、変換画像Bに対して色味変換関数を適用することで、変換映像を得る。
上記の例では、各変換関数作成部で作成した変換関数を入力映像に順次適用した場合について説明した。次に、各変換関数作成部で作成した変換関数を合成してから入力映像に適用する例について説明する。
変換関数合成部29は、輝度変換関数作成部23、墨変換関数作成部24、色味変換関数作成部25がそれぞれ作成した変換関数を合成する。合成の際には、輝度変換処理、墨変換処理、色味変換処理を施す順番も定義する。例えば、前述したように、輝度変換処理、墨変換処理、色味変換処理をこの順で行う場合には、輝度変換関数と墨変換関数と色味変換関数とが順番に施されるように変換関数を作成する。輝度変換関数をconvertRGBY(r,g,b)、墨変換関数をconvertRGBK(r,g,b)、色味変換関数をbalanceRGB(r,g,b)としたとき、合成後の変換関数convertRGBYKRGB(r,g,b)を次のように定義する。
Figure 2008294969
目標輝度画像と目標墨画像と目標色彩画像をそれぞれ1枚ずつ指定したときの変換関数を作成する処理の例を図23に示す。ここでは各修正係数は予め定められた値を利用するものとし、その入力の様子は省略してある。
変換LUT作成部30は、合成後の変換関数を入力として色変換LUTを出力する。具体的には、値として取り得る全てのRGBデータに対して、各RGBデータに合成後の変換関数を適用した変換RGBデータが対応する図24に示すようなLUTを作成し、変換LUT記憶部33に記憶させる。
映像変換部31は、入力映像と色変換LUTを入力として変換映像を出力する。具体的には、入力映像の各フレームの各ピクセルについて色変換LUTを参照して色変換した変換後のフレームを作成し、作成した変換フレームを順次出力することで最終的な変換映像を出力する。
ただし、RGBによる色味変換関数のみを施した場合は、R成分とG成分とB成分に対して独立に色変換が施されるため、全てのRGBデータに対して変換RGBデータを作成する必要はなく、図25に示すようにR成分のLUTとG成分のLUTとB成分のLUTを独立に作成すればよい。この場合、映像変換部30は、入力映像の各フレームの各ピクセルの各RGB値について色変換LUTを参照して色変換した変換後のフレームを作成する。この手法によって、LUTの作成に必要なメモリ量を大幅に節約することが可能となる。
以上、説明したように、本実施の形態によれば、映像入力部11により入力映像の入力を受け付けると共に、目標画像入力部13により目標画像の入力を受け付け、目標輝度分布作成部26、目標墨分布作成部27、目標色味分布作成部28によりそれぞれ輝度、墨成分、色味に関する目標分布情報を目標画像から作成し、輝度変換関数作成部23、墨変換関数作成部24、色味変換関数作成部25によりそれぞれ輝度、墨成分、色味に関する目標分布情報を入力映像に反映するための変換関数を作成し、当該変換関数を入力映像に適用する。これにより、ユーザは階調補正のための煩雑なパラメタを直接設定する必要がなくなり、目標画像を指定するだけで入力映像の階調を目標画像と似た階調に補正することが可能になる。数字調整によるパラメタ設定と異なり、画像を指定することによるパラメタ設定はユーザにとって色変換の結果を想像しやすく、階調補正に不慣れなユーザでも容易に意図した通りに色変換を行うことができる。
一実施形態における映像変換装置の全体的な構成を示すブロック図である。 入力映像から顔領域情報と黒目領域情報を検出し、入力映像を顔領域と黒目領域に分割するための領域分割部22の構成を示すブロック図である。 領域分割部22で人の顔を検出する際の処理の一例を示す図である。 輝度分布特徴情報の一例を示す図である。 目標輝度分布作成部26の構成の一例を示すブロック図である。 ある色成分におけるピクセルpの色値に関する確率密度関数の一例を示す図である。 図6に示す確率密度関数についての累積分布関数を示す図である。 累積割合値から目標値を算出するための目標値算出関数の一例を示す図である。 複数の輝度分布特徴レコードに対応して算出された目標値の例を示すテーブルである。 各目標輝度画像に対して算出された、各輝度分布特徴レコードに対応する目標値の例を示すテーブルである。 合成目標値算出関数を用いて算出された合成目標輝度値の例を示すテーブルである。 目標輝度分布情報の例を示すテーブルである。 累積割合値から制御値を算出するための制御値算出関数の一例を示す図である。 図9の目標輝度分布情報に修正係数、制御値、修正目標値を追加して作成した色変換用の目標輝度分布情報を示す図である。 入力映像の輝度ヒストグラムの一例を示す図である。 図15に用いた入力映像のRGBデータに輝度変換関数を適用した後の映像の輝度ヒストグラムを示す図である。 墨分布特徴情報の例を示すテーブルである。 目標墨分布情報の例を示すテーブルである。 色彩分布特徴情報の例を示すテーブルである。 各色彩分布特徴レコードに対して算出されたR目標値とG目標値とB目標値の例を示すテーブルである。 目標色彩分布情報の例を示すテーブルである。 図21の情報にR制御値、G制御値、B制御値、RGB目標値を追加した目標色彩分布情報の例を示すテーブルである。 変換関数を作成する処理の一例を示す図である。 RGBデータの変換前後での対応関係を表すルックアップテーブルの一例を示す図である。 R成分、G成分、B成分のそれぞれの色変換用のルックアップテーブルの一例を示す図である。 従来のコントラストストレッチング装置の構成を示すブロック図である。
符号の説明
1…入力装置
2…中央処理制御装置
3…記憶装置
11…映像信号入力部
12…シャッター入力部
13…目標画像入力部
14…分布合成度入力部
15…修正係数入力部
21…フレーム抽出部
22…領域分割部
23…輝度変換関数作成部
24…墨変換関数作成部
25…色味変換関数作成部
26…目標輝度分布作成部
27…目標墨分布作成部
28…目標色彩分布作成部
29…変換関数合成部
30…変換LUT作成部
31…映像変換部
32…分布特徴記憶部
33…変換LUT記憶部
41…画像入力部
42…分布計算部
43…目標値入力部
44…ストレッチング部
221…画像スケール変換部
222…検出対象領域切出部
223…空間周波数分析部
224…顔候補判定部
225…顔候補選択部
226…肌領域抽出部
227…黒目領域抽出部
261…目標輝度画像領域分割部
262…輝度ヒストグラム作成部
263…目標輝度値算出部
264…輝度分布合成部

Claims (12)

  1. 入力された入力映像を記憶する記憶手段と、
    前記入力映像の色変換の目標となる目標画像の入力を受け付けて記憶する記憶手段と、
    前記目標画像から色成分に関する目標分布を示す目標分布情報を作成して記憶手段に記憶させる目標分布情報作成手段と、
    前記目標分布情報を前記入力映像に反映する変換関数を作成して記憶手段に記憶させる変換関数作成手段と、
    前記変換関数を前記入力映像に適用して映像を変換する映像変換手段と、
    を有することを特徴とする映像変換装置。
  2. 前記入力映像を複数の対象物の領域に分割して記憶手段に記憶させる入力映像領域分割手段を更に有し、
    前記目標分布情報作成手段は、前記目標画像を複数の対象物の領域に分割して記憶手段に記憶させる目標画像領域分割手段と、
    分割された前記目標画像について所望の色成分における各領域のヒストグラムを作成して記憶手段に記憶させるヒストグラム作成手段と、
    前記各ヒストグラムの分布から目標値を算出して記憶手段に記憶させる目標値算出手段と、を有し、
    前記変換関数作成手段は、分割された前記入力映像について所望の色成分における各領域のヒストグラムを作成すると共に、前記目標分布情報作成手段において作成された目標値を読み出して前記入力映像の各ヒストグラムが当該目標値に合致する分布範囲となるように変換関数を作成することを特徴とする請求項1記載の映像変換装置。
  3. 前記目標値算出手段は、複数の目標画像からそれぞれの目標画像に対応した目標値を算出し、各目標値を合成して新たな合成目標値を算出する目標値合成手段を有し、
    前記変換関数作成手段は、前記目標値として当該合成目標値を用いることを特徴とする請求項2に記載の映像変換装置。
  4. 前記変換関数作成手段は、予め記憶手段に記憶された修正係数の値に応じて、入力映像の各ヒストグラムを変化させる大きさの異なる変換関数を作成することを特徴とする請求項2に記載の映像変換装置。
  5. 前記ヒストグラム作成手段は、前記目標画像の各領域のヒストグラムとして輝度ヒストグラムを作成し、
    前記目標値算出手段は、当該各輝度ヒストグラムの分布から目標値を算出し、
    前記変換関数作成手段は、前記入力映像の各領域のヒストグラムとして輝度ヒストグラムを作成し当該輝度ヒストグラムについて変換関数を作成することを特徴とする請求項2に記載の映像変換装置。
  6. 前記ヒストグラム作成手段は、前記目標画像の各領域のヒストグラムとして墨ヒストグラムを作成し、
    前記目標値算出手段は、当該各墨ヒストグラムの分布から目標値を算出し、
    前記変換関数作成手段は、前記入力映像の各領域のヒストグラムとして墨ヒストグラムを作成し当該墨ヒストグラムについて変換関数を作成することを特徴とする請求項2に記載の映像変換装置。
  7. 前記ヒストグラム作成手段は、前記目標画像の各領域のヒストグラムとして2個以上の独立した色成分のヒストグラムを作成し、
    前記目標値算出手段は、当該各ヒストグラムの分布から各色成分の目標値を算出し、これらの目標値を統合して目標色を作成して記憶手段に記憶させ、
    前記変換関数作成手段は、前記入力映像のヒストグラムとして各色成分のヒストグラムを作成すると共に、当該各ヒストグラムが前記目標色に合致する分布範囲となるように各ヒストグラムに対応した変換関数を作成することを特徴とする請求項2に記載の映像変換装置。
  8. 前記ヒストグラム作成手段は、前記目標画像の各領域のヒストグラムとしてR成分のヒストグラムとG成分のヒストグラムとB成分のヒストグラムとを作成し、
    前記目標値算出手段は、当該各ヒストグラムの分布からR成分の目標値とG成分の目標値とB成分の目標値とを算出し、これらの目標値を統合して目標色を作成して記憶手段に記憶させ、
    前記変換関数作成手段は、前記入力映像の各領域のヒストグラムとしてR成分のヒストグラムとG成分のヒストグラムとB成分のヒストグラムとを作成すると共に、当該各ヒストグラムが前記目標色に合致する分布範囲となるように各ヒストグラムに対応したR変換関数とG変換関数とB変換関数とを作成することを特徴とする請求項2に記載の映像変換装置。
  9. 前記目標値算出手段は、輝度についての目標画像である目標輝度画像の各領域の輝度ヒストグラムを作成し、当該各輝度ヒストグラムについて目標値を算出する目標輝度算出手段と、
    墨についての目標画像である目標墨画像の各領域の墨ヒストグラムを作成し、当該各墨ヒストグラムについて目標値を作成する目標墨値算出手段と、
    色彩についての目標画像である目標色彩画像の各領域のR成分のヒストグラムとG成分のヒストグラムとB成分のヒストグラムとを作成し、当該各ヒストがラムから算出した目標値を統合して目標色を算出する目標色作成手段と、のうちの少なくとも2つ以上を有し、
    前記変換関数作成手段は、前記目標輝度値算出手段が出力した目標輝度値に従って輝度変換関数を作成する輝度変換関数作成手段と、
    前記目標墨値算出手段が出力した目標墨値に従って墨変換関数を作成する墨変換関数作成手段と、
    前記目標色作成手段が出力した目標色に従って色味変換関数を作成する色味変換関数作成手段と、のうちの少なくとも2つ以上を有するものであって、
    前記輝度変換関数作成手段、前記墨変換関数作成手段、前記色味変換関数作成手段が出力した変換関数を合成して前記映像変換手段に出力する変換関数合成手段を更に有することを特徴とする請求項2に記載の映像変換装置。
  10. 前記目標輝度画像と前記目標墨画像と前記目標色彩画像のうちの2つ以上が同一の画像であることを特徴とする請求項9記載の映像変換装置。
  11. 映像変換装置により行う映像変換方法であって、
    入力された入力映像を記憶手段に記憶させると共に、前記入力映像の色変換の目標となる目標画像を記憶手段に記憶させるステップと、
    ユーザの入力を受け付けて前記目標画像から色成分に関する目標分布を示す目標分布情報を作成して記憶手段に記憶させるステップと、
    前記目標分布情報を前記入力映像に反映する変換関数を作成して記憶手段に記憶させるステップと、
    前記変換関数を前記入力映像に適用して映像を変換するステップと、
    を有することを特徴とする映像変換方法。
  12. 入力された入力映像を記憶手段に記憶させると共に、前記入力映像の色変換の目標となる目標画像を記憶手段に記憶させる処理と、
    ユーザの入力を受け付けて前記目標画像から色成分に関する目標分布を示す目標分布情報を作成して記憶手段に記憶させる処理と、
    前記目標分布情報を前記入力映像に反映する変換関数を作成して記憶手段に記憶させる処理と、
    前記変換関数を前記入力映像に適用して映像を変換する処理と、
    をコンピュータに実行させることを特徴とする映像変換プログラム。
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