JP2008294454A - ホトダイオードアレイおよびその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】n型シリコン基板3の被検出光の入射面側に、複数のホトダイオード4がアレイ状に形成され、かつ入射面側とその裏面側とを貫通する貫通配線8がホトダイオード4について形成されたホトダイオードアレイにおいて、その入射面側に、ホトダイオード4の形成領域を被覆し、被検出光を透過する透明樹脂膜6を設けてホトダイオードアレイ1とする。
【選択図】図1
Description
また、上記ホトダイオードアレイにおいて、半導体基板には、隣接するホトダイオードの間に、各ホトダイオードを分離する不純物領域(分離層)が貫通配線の周囲に設けられているとよい。これらのホトダイオードアレイは分離層により表面リークが抑えられるために、隣接するホトダイオード同士が電気的に確実に分離されている。
半導体基板は、入射面の裏面側に不純物領域が更に設けられているようにすることもできる。
上記ホトダイオードアレイの製造方法において、上記第1工程は、半導体基板に複数の穴部を形成する工程と、その各穴部を含む半導体基板の少なくとも片側表面に導電性被膜を形成する工程と、半導体基板を研磨して導電性被膜を除去する工程を備えるようにすることができる。
これらのホトダイオードアレイの製造方法は、上記第1工程よりも後に、隣接する不純物を添加する領域の間に別の不純物を添加して第1導電型の不純物領域を設ける工程を更に備えるようにすることができる。この製造方法によれば、隣接する各ホトダイオードが確実に分離されたホトダイオードアレイが得られる。
図1は、本発明の実施形態に係るホトダイオードアレイ1を模式的に示す断面図である。なお、以下の説明においては、光Lの入射面を表面とし、その反対側の面を裏面する。以下の各図においては、図示の都合上、寸法が適宜変更されている。
ホトダイオードアレイ1は、pn接合による複数のホトダイオード4が縦横に規則正しいアレイ状に2次元配列されて、その一つ一つのホトダイオード4がホトダイオードアレイ1の一画素としての機能を有し、全体で一つの光検出部を構成している。
この透明樹脂膜6はホトダイオード4全体からなる光検出部の保護膜となり入射面側に配置されるものであるから、ホトダイオードアレイ4が検出する光(被検出光、例えば、後述するシンチレータパネル31の発生する蛍光)を透過し、その被検出光に対して光学的に透明な光透過性の樹脂、例えば、エポキシ樹脂やポリイミド、シリコーン、フッ素、アクリレート等やそれらを基材とした複合素材からなっている。
ところで、上述したホトダイオードアレイ1は次のように構成されていてもよい。例えば、図11に示すように孔部15の側壁にもリンを拡散させ、n+型不純物領域7を貫通配線8の周囲に設けてもよい。こうすると、穴部14を形成した際のダメージ層からの不要なキャリアをトラップすることができ、暗電流を抑制することができる。この場合の添加するリンの濃度は、1×1015〜1020/cm3程度、n+型不純物領域7の厚さ(深さ)は、0.1〜5μm程度にするとよい。
さらに、裏面側にもリンをドープして拡散させ、図13に示すように、n+型不純物領域7を設けてもよい。この場合は、裏面からカソード電極16をとることができる。こうすると、カソードのための貫通配線を設ける必要がなくなるのでダメージの低減につながり、暗電流の低減、不良率の低減につながる。もちろん、必要に応じては表面に形成されているn+型不純物領域7から貫通配線を設けてカソードとしての電極を裏面側に出しても構わない。
まず、厚さ150〜500μm(好ましくは400μm)程度のn型シリコン基板3を準備する。続いて、図3に示すように、ICP−RIEにより、n型シリコン基板3の表面(以下この面が表面で、反対側の面が裏面となる)側に、直径10μm〜100μm(好ましくは50μm)程度の貫通していない穴部14を、n型シリコン基板3の厚さに応じた深さ(例えば100〜350μm程度)でホトダイオード4に対応して複数形成した上で、基板の表面および裏面に熱酸化を施し、シリコン酸化膜(SiO2)20を形成する。各穴部14には、後に貫通配線8が形成される。シリコン酸化膜(SiO2)20は後述の貫通配線8とn型シリコン基板3との電気的絶縁を実現するものとなる。
次に、n型シリコン基板3の表面側に、透明樹脂膜6の材料となるエポキシ樹脂やポリイミド、シリコーン、フッ素、アクリレート等あるいはそれらを基材とした複合材料の樹脂を塗布し、それをスピンコーティングまたはスクリーン印刷法により全面に広げて硬化させ、透明樹脂膜6を設ける。この透明樹脂膜6を設けることにより、光検出部を構成するホトダイオード4の形成領域が保護されることとなる。なお、透明樹脂膜6に上述の欠落部6aを形成する場合は、欠落部6aの部分から、塗布した樹脂を除去すればよいが、そうしても、ホトダイオード4の形成領域は保護される。
この場合、UBM11は、無電解メッキにより、Ni−Auを用いて形成するが、リフトオフ法により、Ti−Pt−AuやCr−Auを用いて形成してもよい。また、バンプ電極12は、半田ボール搭載法や印刷法で所定のUBM11に半田を形成し、リフロすることによって得られる。なお、バンプ電極12は、半田に限られるものではなく、金バンプ、ニッケルバンプ、銅バンプでもよく、導電性フィラー等の金属を含む導電性樹脂バンプでもよい。
4…ホトダイオード、6…透明樹脂膜、8…貫通配線
9…電極配線、31…シンチレータパネル
35…光学樹脂、40…放射線検出器
Claims (8)
- 被検出光の入射面側に、複数のホトダイオードがアレイ状に形成された半導体基板を備え、
前記半導体基板は、前記入射面側とその裏面側とを貫通する貫通配線が前記ホトダイオードについて形成され、
前記半導体基板の入射面側に、少なくとも前記ホトダイオードが形成された領域を被覆し、前記被検出光を透過する樹脂膜を設けた
ことを特徴とするホトダイオードアレイ。 - 前記樹脂膜を、前記半導体基板の入射面側全体に設けた
ことを特徴とする請求項1記載のホトダイオードアレイ。 - 前記半導体基板には、隣接する前記各ホトダイオードの間にその各ホトダイオードを分離する不純物領域が設けられている
ことを特徴とする請求項1または2記載のホトダイオードアレイ。 - 第1導電型の半導体からなる半導体基板に、該半導体基板の両側表面を貫通する貫通配線を形成する第1工程と、
前記半導体基板の片側表面について、所定の領域に不純物を添加して複数の第2導電型の不純物拡散層を形成し、各不純物拡散層と前記半導体基板とによる複数のホトダイオードをアレイ状に配列して設ける第2工程と、
前記半導体基板の前記片側表面側に、少なくとも前記ホトダイオードが形成された領域を被覆し、前記被検出光を透過する樹脂膜を設ける第3工程と
を備えることを特徴とするホトダイオードアレイの製造方法。 - 前記第1工程は、前記半導体基板に複数の穴部を形成する工程と、該各穴部を含む前記半導体基板の少なくとも片側表面に導電性被膜を形成する工程と、前記半導体基板を研磨して前記導電性被膜を除去する工程と
を備えることを特徴とする請求項4記載のホトダイオードアレイの製造方法。 - 前記第1工程よりも後に、隣接する前記不純物を添加する領域の間に別の不純物を添加して第1導電型の不純物領域を設ける工程を更に備えることを特徴とする請求項4または5記載のホトダイオードアレイの製造方法。
- 請求項1〜3のいずれか一項記載のホトダイオードアレイと、該ホトダイオードアレイの前記被検出光の入射面側に取り付けられ、入射した放射線により発光するシンチレータパネルと
を備えることを特徴とする放射線検出器。 - 請求項4〜6のいずれか一項記載の製造方法で製造されたホトダイオードアレイと、
該ホトダイオードアレイの前記樹脂膜を設けた側に取り付けられ、入射した放射線により発光するシンチレータパネルと
を備えることを特徴とする放射線検出器。
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