JP2008292813A - 色消しレンズ系 - Google Patents
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Abstract
【課題】色消しレンズ系において、低コスト化を図りつつ、諸収差を良好に補正する。
【解決手段】物体側から像面側に向けて順に配列された、正の屈折力を有する第1レンズ1、第1レンズに接合されると共に負の屈折力を有する第2レンズ2、第2レンズに接合されると共に正の屈折力を有する第3レンズ3、第3レンズに接合されると共に負の屈折力を有する第4レンズ4、第4レンズに接合されると共に正の屈折力を有する第5レンズ5を備え、第1レンズのアッベ数ν1、第2レンズのアッベ数ν2、第3レンズのアッベ数ν3、第4レンズのアッベ数ν4、第5レンズのアッベ数ν5が、ν1<80、ν5<80、ν3<ν2<ν1、ν3<ν4<ν5、を満足するように形成する。これによれば、低コスト化、加工の容易性を達成しつつ、実質的に広帯域において良好な色消し効果を得ることができる。
【選択図】図1
【解決手段】物体側から像面側に向けて順に配列された、正の屈折力を有する第1レンズ1、第1レンズに接合されると共に負の屈折力を有する第2レンズ2、第2レンズに接合されると共に正の屈折力を有する第3レンズ3、第3レンズに接合されると共に負の屈折力を有する第4レンズ4、第4レンズに接合されると共に正の屈折力を有する第5レンズ5を備え、第1レンズのアッベ数ν1、第2レンズのアッベ数ν2、第3レンズのアッベ数ν3、第4レンズのアッベ数ν4、第5レンズのアッベ数ν5が、ν1<80、ν5<80、ν3<ν2<ν1、ν3<ν4<ν5、を満足するように形成する。これによれば、低コスト化、加工の容易性を達成しつつ、実質的に広帯域において良好な色消し効果を得ることができる。
【選択図】図1
Description
本発明は、CCD(charged coupled device)等の撮像素子を備えた顕微鏡カメラに用いられる色消しレンズ系に関し、特に、無限共役系の対物レンズを通過した光線をCCD等の撮像素子上に結像させる高い色消し性を有する色消しレンズ系に関する。
無限共役系の顕微鏡システムにおいて、被写体から発せられた光線は、対物レンズを通過して平行光となり、プリズムやミラーを経たのち、結像レンズによりCCD等の撮像素子上に結像する。結像レンズは、対物レンズの性能を低下させることが無いように、高い光学性能が求められる。特に、色によるにじみや、色によるピント位置ずれを可能な限り抑制しておく必要がある。
そのため、結像レンズとしては、二枚のレンズを組み合わせて二つの色が同じ焦点を結ぶようにしたアクロマートレンズ、二枚以上のレンズを使って三つの色が同じ焦点を結ぶようにしたアポクロマートレンズ等の色消しレンズ系をベースとして発展させた形態が用いられる。
そのため、結像レンズとしては、二枚のレンズを組み合わせて二つの色が同じ焦点を結ぶようにしたアクロマートレンズ、二枚以上のレンズを使って三つの色が同じ焦点を結ぶようにしたアポクロマートレンズ等の色消しレンズ系をベースとして発展させた形態が用いられる。
従来の色消しレンズ系としては、分散の小さい正の屈折力を有する正レンズ及び分散の大きい負の屈折力を有する負レンズを含み全体として正の屈折力を有する色消しレンズ群と、正の屈折力を有する回折面とを組み合わせて色消しレンズ系を構成すると共に、所定の条件式を満足させるようにし、特に回折面を導入することにより、色消し性能の向上を図ったものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
また、他の色消しレンズ系としては、負の屈折力を有し物体側に凸面を向けたメニスカス形状の負レンズ、正の屈折力を有する両凸形状の正レンズ、負の屈折力を有し物体側に凹面を向けたメニスカス形状の負レンズを含む色消しレンズ径を構成すると共に、所定の条件式を満足させるようにし、特に近赤外域の色収差を良好に補正すると共に、高価な蛍石の使用を避け、コスト削減と取り扱いの容易化を図ったものが知られている(例えば、特許文献2参照)。
さらに、他の色消しレンズ系としては、正の屈折力を有する両凸形状の正レンズ、負の屈折力を有する両凹形状の負レンズ、正の屈折力を有する両凸形状の正レンズを含む色消しレンズ系を構成すると共に、所定の条件式を満足させるようにし、低分散の硝材を用いて、可視光〜近赤外光の色収差を良好に補正したものが知られている(例えば、特許文献3参照)。
また、他の色消しレンズ系としては、負の屈折力を有し物体側に凸面を向けたメニスカス形状の負レンズ、正の屈折力を有する両凸形状の正レンズ、負の屈折力を有し物体側に凹面を向けたメニスカス形状の負レンズを含む色消しレンズ径を構成すると共に、所定の条件式を満足させるようにし、特に近赤外域の色収差を良好に補正すると共に、高価な蛍石の使用を避け、コスト削減と取り扱いの容易化を図ったものが知られている(例えば、特許文献2参照)。
さらに、他の色消しレンズ系としては、正の屈折力を有する両凸形状の正レンズ、負の屈折力を有する両凹形状の負レンズ、正の屈折力を有する両凸形状の正レンズを含む色消しレンズ系を構成すると共に、所定の条件式を満足させるようにし、低分散の硝材を用いて、可視光〜近赤外光の色収差を良好に補正したものが知られている(例えば、特許文献3参照)。
ところで、顕微鏡カメラの結像レンズとして、上記従来の色消しレンズ系を適用しようとした場合、開口絞りがレンズ系から離れていることで生じる収差を補正するように、レンズを追加すれば使用することができる。
しかしながら、上記従来の色消しレンズ系では、回折面や蛍石あるいはアッベ数が80を超える(ν>80)低分散の硝材等を使用しており、いずれも高価で、加工が難しく、品質を保持するためにはその取り扱いに特別な配慮が必要であった。
また、従来の色消しレンズ系においては、低分散のレンズから高分散のレンズ又は高分散のレンズから低分散のレンズに光線が入る際に、分散が徐々に変化するのではなく一度に(極端に)切り替わってしまうため、2つないし3つの波長においては色消し効果が得られるものの、それ以外の波長では補正量が不足しあるいは補正量が過剰になって、いわゆる2次スペクトルを生じていた。
しかしながら、上記従来の色消しレンズ系では、回折面や蛍石あるいはアッベ数が80を超える(ν>80)低分散の硝材等を使用しており、いずれも高価で、加工が難しく、品質を保持するためにはその取り扱いに特別な配慮が必要であった。
また、従来の色消しレンズ系においては、低分散のレンズから高分散のレンズ又は高分散のレンズから低分散のレンズに光線が入る際に、分散が徐々に変化するのではなく一度に(極端に)切り替わってしまうため、2つないし3つの波長においては色消し効果が得られるものの、それ以外の波長では補正量が不足しあるいは補正量が過剰になって、いわゆる2次スペクトルを生じていた。
本発明は、上記のような課題に鑑みて成されたものであり、その目的とするところは、回折面や蛍石、低分散硝材(ν>80)といった高価で取り扱いの困難な特殊な材料を用いることなく、安価で加工し易い汎用性のある硝材のみを用いて、400nm〜700nmでの光線にて諸収差が良好に補正され得る、具体的には、焦点距離120mmにおいて400nm〜700nmの軸上色収差を概ね0.1mm以内に抑えることのできる顕微鏡用の色消しレンズ系を提供することにある。
本発明の色消しレンズ系は、物体側から像面側に向けて順に配列された、正の屈折力を有する第1レンズと、第1レンズに接合されると共に負の屈折力を有する第2レンズと、第2レンズに接合されると共に正の屈折力を有する第3レンズと、第3レンズに接合されると共に負の屈折力を有する第4レンズと、第4レンズに接合されると共に正の屈折力を有する第5レンズとからなり、第1レンズのアッベ数をν1、第2レンズのアッベ数をν2、第3レンズのアッベ数をν3、第4レンズのアッベ数をν4、第5レンズのアッベ数をν5とするとき、条件式(1),(2),(3),(4)
(1)ν1<80
(2)ν5<80
(3)ν3<ν2<ν1
(4)ν3<ν4<ν5
を満足する、ことを特徴としている。
この構成によれば、第1レンズ〜第5レンズまでの5つのレンズを全て接合して全体として1つの接合レンズを形成し、両端のレンズ(第1レンズ、第5レンズ)のアッベ数(ν1、ν5)を80よりも小さくし、かつ、両端(最も物体側、最も像面側)のレンズ(第1レンズ、第5レンズ)から内側に挟まれる中心のレンズ(第3レンズ)に向うに連れて徐々にアッベ数を小さくする(ν1>ν2>ν3、ν3<ν4<ν5)、すなわち、両端に分散の小さい(アッベ数の大きい)レンズを配置し、中心に分散の大きい(アッベ数の小さい)レンズを配置し、両端のレンズと中心のレンズの間に中間の分散を有するレンズ(第2レンズ、第4レンズ)を配置したことにより、分散を階段的に変化させることができる。
これにより、狙いとする2つないし3つの波長以外の波長、すなわち、400nm〜700nmの波長において、分散の程度が大きく不連続的に変化する場合に生じる2次スペクトル量を小さくして、諸収差を良好に補正することができ(例えば、軸上色収差を0.1mm以内に抑えることができ)、実質的に広帯域において良好な色消し効果を得ることができる。また、アッベ数が80を超えない汎用性のあるガラス材料を用いるため、安価で加工し易く、低コスト化を達成することができる。
(1)ν1<80
(2)ν5<80
(3)ν3<ν2<ν1
(4)ν3<ν4<ν5
を満足する、ことを特徴としている。
この構成によれば、第1レンズ〜第5レンズまでの5つのレンズを全て接合して全体として1つの接合レンズを形成し、両端のレンズ(第1レンズ、第5レンズ)のアッベ数(ν1、ν5)を80よりも小さくし、かつ、両端(最も物体側、最も像面側)のレンズ(第1レンズ、第5レンズ)から内側に挟まれる中心のレンズ(第3レンズ)に向うに連れて徐々にアッベ数を小さくする(ν1>ν2>ν3、ν3<ν4<ν5)、すなわち、両端に分散の小さい(アッベ数の大きい)レンズを配置し、中心に分散の大きい(アッベ数の小さい)レンズを配置し、両端のレンズと中心のレンズの間に中間の分散を有するレンズ(第2レンズ、第4レンズ)を配置したことにより、分散を階段的に変化させることができる。
これにより、狙いとする2つないし3つの波長以外の波長、すなわち、400nm〜700nmの波長において、分散の程度が大きく不連続的に変化する場合に生じる2次スペクトル量を小さくして、諸収差を良好に補正することができ(例えば、軸上色収差を0.1mm以内に抑えることができ)、実質的に広帯域において良好な色消し効果を得ることができる。また、アッベ数が80を超えない汎用性のあるガラス材料を用いるため、安価で加工し易く、低コスト化を達成することができる。
上記構成において、第1レンズは、物体側及び像面側に凸面を向けた両凸レンズであり、第2レンズは、物体側及び像面側に凹面を向けた両凹レンズであり、第3レンズ及び第4レンズは、物体側に凸面及び像面側に凹面を向けたメニスカスレンズであり、第5レンズは、物体側及び像面側に凸面を向けた両凸レンズである、構成を採用することができる。
この構成によれば、色による屈折率差の少ない凸レンズ(両凸レンズの第1レンズ、メニスカスレンズの第3レンズ、両凸レンズの第5レンズ)、色による屈折率際の大きい凹レンズ(両凹レンズの第2レンズ、メニスカスレンズの第4レンズ)を組み合わせることで、諸収差、特に軸上色収差を良好に補正することができる。
この構成によれば、色による屈折率差の少ない凸レンズ(両凸レンズの第1レンズ、メニスカスレンズの第3レンズ、両凸レンズの第5レンズ)、色による屈折率際の大きい凹レンズ(両凹レンズの第2レンズ、メニスカスレンズの第4レンズ)を組み合わせることで、諸収差、特に軸上色収差を良好に補正することができる。
上記構成において、第1レンズは、物体側及び像面側に凸面を向けた両凸レンズであり、第2レンズは、物体側及び像面側に凹面を向けた両凹レンズであり、第3レンズは、物体側及び像面側に凸面を向けた両凸レンズであり、第4レンズは、物体側及び像面側に凹面を向けた両凹レンズであり、第5レンズは、物体側及び像面側に凸面を向けた両凸レンズである、構成を採用することができる。
この構成によれば、色による屈折率差の少ない凸レンズ(両凸レンズの第1レンズ及び第3レンズ並びに第5レンズ)、色による屈折率際の大きい凹レンズ(両凹レンズの第2レンズ及び第4レンズ)を組み合わせることで、諸収差、特に軸上色収差を良好に補正することができる。
この構成によれば、色による屈折率差の少ない凸レンズ(両凸レンズの第1レンズ及び第3レンズ並びに第5レンズ)、色による屈折率際の大きい凹レンズ(両凹レンズの第2レンズ及び第4レンズ)を組み合わせることで、諸収差、特に軸上色収差を良好に補正することができる。
上記構成において、第1レンズ及び第5レンズは、同一材料により形成されている、
構成を採用することができる。
この構成によれば、第1レンズ及び第2レンズを形成する材料(硝子材料)の購入費用を低減することができ、色消しレンズ系の低コスト化を達成することができる。
構成を採用することができる。
この構成によれば、第1レンズ及び第2レンズを形成する材料(硝子材料)の購入費用を低減することができ、色消しレンズ系の低コスト化を達成することができる。
上記構成において、第2レンズ及び第4レンズは、同一材料により形成されている、構成を採用することができる。
この構成によれば、第2レンズ及び第4レンズを形成する材料(硝子材料)の購入費用を低減することができ、色消しレンズ系の低コスト化を達成することができる。
この構成によれば、第2レンズ及び第4レンズを形成する材料(硝子材料)の購入費用を低減することができ、色消しレンズ系の低コスト化を達成することができる。
上記構成をなす色消しレンズ系によれば、低コスト化を達成しつつ、特に顕微鏡カメラの結像レンズとして適用した場合に、400nm〜700nmでの光線にて諸収差を良好に補正でき、具体的には、焦点距離120mmにおいて400nm〜700nmの軸上色収差を概ね0.1mm以内に抑えることのできる高性能の色系レンズ系を得ることができる。
以下、本発明の最良の実施形態について、添付図面を採用しつつ説明する。
図1ないし図3は本発明に係る色消しレンズ系の一実施形態を示すものであり、図1はその構成図、図2はその光路図、図3は収差図を示すものである。
この色消しレンズ系は、図1及び図2に示すように、物体側から像面側に向けて順に配列された、正の屈折力を有する第1レンズ1、第1レンズ1に接合されると共に負の屈折力を有する第2レンズ2、第2レンズ2に接合されると共に正の屈折力を有する第3レンズ3、第3レンズ3に接合されると共に負の屈折力を有する第4レンズ4、第4レンズ4に接合されると共に正の屈折力を有する第5レンズ5を備えている。
そして、第1レンズ1の前方に開口絞りSDが配置され、第5レンズ5の後方に像面Pが配置されるようになっている。
図1ないし図3は本発明に係る色消しレンズ系の一実施形態を示すものであり、図1はその構成図、図2はその光路図、図3は収差図を示すものである。
この色消しレンズ系は、図1及び図2に示すように、物体側から像面側に向けて順に配列された、正の屈折力を有する第1レンズ1、第1レンズ1に接合されると共に負の屈折力を有する第2レンズ2、第2レンズ2に接合されると共に正の屈折力を有する第3レンズ3、第3レンズ3に接合されると共に負の屈折力を有する第4レンズ4、第4レンズ4に接合されると共に正の屈折力を有する第5レンズ5を備えている。
そして、第1レンズ1の前方に開口絞りSDが配置され、第5レンズ5の後方に像面Pが配置されるようになっている。
この配置構成において、開口絞りSD〜第1レンズ1〜第5レンズ5においては、図1に示すように、各々の面をSi(i=0〜6)、各々の面Siの曲率半径をRi(i=0〜6)、第1レンズ1〜第5レンズ5のd線に対する屈折率をNi(i=1〜5)及びアッベ数をνi(i=1〜5)で表す。また、開口絞りSD〜像面Pまでの光軸L上における距離(厚さ、空気間隔)をDi(i=0〜6)で表す。
第1レンズ1は、硝子材料を用いて形成され、図1に示すように、物体側の面S1が凸面及び像面側の面S2が凸面をなす正の屈折力を有する両凸レンズである。尚、両凸面S1,S2は球面に形成されている。
第2レンズ2は、硝子材料を用いて形成され、図1に示すように、物体側の面S2が凹面及び像面側の面S3が凹面をなす負の屈折力を有する両凹レンズである。尚、凹面S2及び凸面S3は球面に形成されている。そして、第2レンズ2は、物体側の面S2が第1レンズ1の像面側の面S2と接合されている。
第3レンズ3は、硝子材料を用いて形成され、図1に示すように、物体側の面S3が凸面及び像面側の面S4が凹面をなす正の屈折力を有するメニスカスレンズである。尚、凸面S3及び凹面4は球面に形成されている。そして、第3レンズ3は、物体側の面S3が第2レンズ2の像面側の面S3と接合されている。
第4レンズ4は、硝子材料を用いて形成され、図1に示すように、物体側の面S4が凸面及び像面側の面S5が凹面をなす負の屈折力を有するメニスカスレンズである。尚、凸面4及び凹面S5は球面に形成されている。そして、第4レンズ4は、物体側の面S4が第3レンズ3の像面側の面S4と接合されている。
第5レンズ5は、硝子材料を用いて形成され、図1に示すように、物体側の面S5が凸面及び像面側の面S6が凸面をなす正の屈折力を有する両凸レンズである。尚、凸面S5及び凸面S6は球面に形成されている。そして、第5レンズ5は、物体側の面S5が第4レンズ4の像面側の面S5と接合されている。
第2レンズ2は、硝子材料を用いて形成され、図1に示すように、物体側の面S2が凹面及び像面側の面S3が凹面をなす負の屈折力を有する両凹レンズである。尚、凹面S2及び凸面S3は球面に形成されている。そして、第2レンズ2は、物体側の面S2が第1レンズ1の像面側の面S2と接合されている。
第3レンズ3は、硝子材料を用いて形成され、図1に示すように、物体側の面S3が凸面及び像面側の面S4が凹面をなす正の屈折力を有するメニスカスレンズである。尚、凸面S3及び凹面4は球面に形成されている。そして、第3レンズ3は、物体側の面S3が第2レンズ2の像面側の面S3と接合されている。
第4レンズ4は、硝子材料を用いて形成され、図1に示すように、物体側の面S4が凸面及び像面側の面S5が凹面をなす負の屈折力を有するメニスカスレンズである。尚、凸面4及び凹面S5は球面に形成されている。そして、第4レンズ4は、物体側の面S4が第3レンズ3の像面側の面S4と接合されている。
第5レンズ5は、硝子材料を用いて形成され、図1に示すように、物体側の面S5が凸面及び像面側の面S6が凸面をなす正の屈折力を有する両凸レンズである。尚、凸面S5及び凸面S6は球面に形成されている。そして、第5レンズ5は、物体側の面S5が第4レンズ4の像面側の面S5と接合されている。
また、第1レンズ1〜第5レンズ5は、それぞれのアッベ数ν1〜ν5が、次の条件式(1),(2),(3),(4)
(1)ν1<80
(2)ν5<80
(3)ν3<ν2<ν1
(4)ν3<ν4<ν5
を満足するように形成されている。
(1)ν1<80
(2)ν5<80
(3)ν3<ν2<ν1
(4)ν3<ν4<ν5
を満足するように形成されている。
ここでは、第1レンズ1〜第5レンズ5は、全て接合して全体として1つの接合レンズとして形成され、両端(最も物体側、最も像面側)のレンズ(第1レンズ1、第5レンズ5)のアッベ数(ν1、ν5)が80よりも小さく形成され、かつ、両端(最も物体側、最も像面側)のレンズ(第1レンズ1、第5レンズ5)から内側に挟まれる中心のレンズ(第3レンズ3)に向うに連れて徐々にアッベ数が小さくなる(ν1>ν2>ν3、ν3<ν4<ν5)ように形成されている。
すなわち、両端に分散の小さい(アッベ数の大きい)レンズが配置され、中心に分散の大きい(アッベ数の小さい)レンズが配置され、両端のレンズと中心のレンズの間に中間の分散を有するレンズ(第2レンズ2、第4レンズ4)が配置されることにより、接合レンズ全体としての分散が、低分散→中分散→高分散→中分散→低分散というように、階段的に変化させられる。
すなわち、両端に分散の小さい(アッベ数の大きい)レンズが配置され、中心に分散の大きい(アッベ数の小さい)レンズが配置され、両端のレンズと中心のレンズの間に中間の分散を有するレンズ(第2レンズ2、第4レンズ4)が配置されることにより、接合レンズ全体としての分散が、低分散→中分散→高分散→中分散→低分散というように、階段的に変化させられる。
これにより、狙いとする2つないし3つの波長以外の波長、すなわち、400nm〜700nmの波長において、分散の程度が大きく不連続的に変化する場合に生じる2次スペクトル量を小さくすることができ、例えば、軸上色収差を0.1mm以内に抑えることができ、諸収差を良好に補正することができる。これにより、実質的に広帯域において良好な色消し効果を得ることができる。
また、第1レンズ1〜第5レンズ5のアッベ数ν1〜ν5が全て80を超えない汎用性のある硝子材料により形成されるため、安価で加工し易く、低コスト化を達成することができる。
また、第1レンズ1〜第5レンズ5のアッベ数ν1〜ν5が全て80を超えない汎用性のある硝子材料により形成されるため、安価で加工し易く、低コスト化を達成することができる。
また、ここでは、色による屈折率差の少ない凸レンズ(両凸レンズの第1レンズ1、メニスカスレンズの第3レンズ3、両凸レンズの第5レンズ5)、色による屈折率際の大きい凹レンズ(両凹レンズの第2レンズ2、メニスカスレンズの第4レンズ4)を組み合わせることで、諸収差、特に軸上色収差を良好に補正することができる。
さらに、第1レンズ1及び第5レンズ5を同一の硝子材料を用いて形成すれば、硝子材料の購入費用を低減でき、色消しレンズ系の低コスト化を達成することができる。また、第2レンズ2及び第4レンズ4を同一の硝子材料を用いて形成すれば、硝子材料の購入費用を低減でき、色消しレンズ系の低コスト化を達成することができる。
次に、上記色消しレンズ系の具体的な数値による実施例を実施例1として以下に示す。
実施例1において、主な仕様諸元、種々の数値データの値は以下の通りである。また、実施例1における球面収差、非点収差、歪曲収差に関する収差線図を図3に示す。尚、図3中の非点収差において、Sはサジタル平面での収差、Mはメリジオナル平面での収差を示す。
<条件式の値>
(1)ν1=70.44<80
(2)ν5=52.15<80
(3)ν3=23.78<ν2=36.96<ν1=70.44
(4)ν3=23.78<ν4=33.27<ν5=52.15
(1)ν1=70.44<80
(2)ν5=52.15<80
(3)ν3=23.78<ν2=36.96<ν1=70.44
(4)ν3=23.78<ν4=33.27<ν5=52.15
<仕様諸元>
使用波長1=700.0nm、使用波長2=656.3nm、使用波長3=587.6nm、使用波長4=546.1nm、使用波長5=486.1nm、使用波長6=435.8nm、使用波長7=400.0nm、焦点距離=120.0mm、最大像高=5.5mm、第1レンズ1の外径寸法φ1=30mm、第2レンズ2の外径寸法φ2=30mm、第3レンズ3の外径寸法φ3=30mm、第4レンズ4の外径寸法φ4=30mm、第5レンズ5の外径寸法φ5=30mm、開口絞りSDの口径φ=15mm、F値(Fナンバー)=8.0
使用波長1=700.0nm、使用波長2=656.3nm、使用波長3=587.6nm、使用波長4=546.1nm、使用波長5=486.1nm、使用波長6=435.8nm、使用波長7=400.0nm、焦点距離=120.0mm、最大像高=5.5mm、第1レンズ1の外径寸法φ1=30mm、第2レンズ2の外径寸法φ2=30mm、第3レンズ3の外径寸法φ3=30mm、第4レンズ4の外径寸法φ4=30mm、第5レンズ5の外径寸法φ5=30mm、開口絞りSDの口径φ=15mm、F値(Fナンバー)=8.0
<開口絞りSD〜第1レンズ1〜第5レンズ5の曲率半径Ri>
R0=∞(開口絞り)、R1=95.24mm、R2=−29.59mm、R3=31.03mm、R4=82.19mm、R5=33.51mm、R6=−56.66mm
<光軸上の面間隔>
D0=130.00mm、D1=5.71mm、D2=3.98mm、D3=6.30mm、D4=8.00mm、D5=6.00mm、D6=109.78mm
<第1レンズ1〜第5レンズ5の屈折率Ni(d線)>
N1=1.48749、N2=1.61293、N3=1.84666、N4=1.80610、N5=1.51742
<第1レンズ1〜第5レンズ5のアッベ数νi>
ν1=70.44、ν2=36.96、ν3=23.78、ν4=33.27、ν5=52.15
R0=∞(開口絞り)、R1=95.24mm、R2=−29.59mm、R3=31.03mm、R4=82.19mm、R5=33.51mm、R6=−56.66mm
<光軸上の面間隔>
D0=130.00mm、D1=5.71mm、D2=3.98mm、D3=6.30mm、D4=8.00mm、D5=6.00mm、D6=109.78mm
<第1レンズ1〜第5レンズ5の屈折率Ni(d線)>
N1=1.48749、N2=1.61293、N3=1.84666、N4=1.80610、N5=1.51742
<第1レンズ1〜第5レンズ5のアッベ数νi>
ν1=70.44、ν2=36.96、ν3=23.78、ν4=33.27、ν5=52.15
上記実施例1においては、図3に示すように、諸収差が良好に補正され、特に400nm〜700nmの複数の波長において軸上色収差を概ね0.1mm以内に抑えることができ、実質的に広帯域において良好な色消し効果を得ることができる。
図4ないし図6は、本発明に係る色消しレンズ系の他の実施形態を示すものであり、図4はその構成図、図5はその光路図、図6は収差図を示すものである。この実施形態は、前述の図1及び図2に示す実施形態において、第3レンズ3´及び第4レンズ4´の形態を変更したものであり、前述の実施形態と同一の構成については同一の符号を付してその説明を省略する。
すなわち、この色消しレンズ系は、第1レンズ1、第2レンズ2、第3レンズ3´、第4レンズ4´、第5レンズ5により形成されている。
すなわち、この色消しレンズ系は、第1レンズ1、第2レンズ2、第3レンズ3´、第4レンズ4´、第5レンズ5により形成されている。
第3レンズ3´は、硝子材料を用いて形成され、図4に示すように、物体側の面S3が凸面及び像面側の面S4が凸面をなす正の屈折力を有する両凸レンズである。尚、凸面S3及び凹面4は球面に形成されている。そして、第3レンズ3´は、物体側の面S3が第2レンズ2の像面側の面S3と接合されている。
第4レンズ4´は、硝子材料を用いて形成され、図4に示すように、物体側の面S4が凹面及び像面側の面S5が凹面をなす負の屈折力を有する両凹レンズである。尚、凹面4及び凹面S5は球面に形成されている。そして、第4レンズ4´は、物体側の面S4が第3レンズ3´の像面側の面S4と接合されている。
第4レンズ4´は、硝子材料を用いて形成され、図4に示すように、物体側の面S4が凹面及び像面側の面S5が凹面をなす負の屈折力を有する両凹レンズである。尚、凹面4及び凹面S5は球面に形成されている。そして、第4レンズ4´は、物体側の面S4が第3レンズ3´の像面側の面S4と接合されている。
すなわち、色による屈折率差の少ない凸レンズ(両凸レンズの第1レンズ1及び第3レンズ3´並びに第5レンズ5)、色による屈折率際の大きい凹レンズ(両凹レンズの第2レンズ2及び第4レンズ4´)を組み合わせることで、諸収差、特に軸上色収差を良好に補正することができる。
次に、上記色消しレンズ系の具体的な数値による実施例を実施例2として以下に示す。尚、この色系レンズ系では、第1レンズ1と第5レンズ5が、同一の硝子材料を用いて形成されている。
次に、上記色消しレンズ系の具体的な数値による実施例を実施例2として以下に示す。尚、この色系レンズ系では、第1レンズ1と第5レンズ5が、同一の硝子材料を用いて形成されている。
実施例2において、主な仕様諸元、種々の数値データの値は以下の通りである。また、実施例2における球面収差、非点収差、歪曲収差に関する収差線図を図6に示す。尚、図6中の非点収差において、Sはサジタル平面での収差、Mはメリジオナル平面での収差を示す。
<条件式の値>
(1)ν1=70.44<80
(2)ν5=70.44<80
(3)ν3=23.78<ν2=33.84<ν1=70.44
(4)ν3=23.78<ν4=31.16<ν5=70.44
(1)ν1=70.44<80
(2)ν5=70.44<80
(3)ν3=23.78<ν2=33.84<ν1=70.44
(4)ν3=23.78<ν4=31.16<ν5=70.44
<仕様諸元>
使用波長1=700.0nm、使用波長2=656.3nm、使用波長3=587.6nm、使用波長4=546.1nm、使用波長5=486.1nm、使用波長6=435.8nm、使用波長7=400.0nm、焦点距離=120.0mm、最大像高=5.5mm、第1レンズ1の外径寸法φ1=30mm、第2レンズ2の外径寸法φ2=30mm、第3レンズ3´の外径寸法φ3=30mm、第4レンズ4´の外径寸法φ4=30mm、第5レンズ5の外径寸法φ5=30mm、開口絞りSDの口径φ=15mm、F値(Fナンバー)=8.0
使用波長1=700.0nm、使用波長2=656.3nm、使用波長3=587.6nm、使用波長4=546.1nm、使用波長5=486.1nm、使用波長6=435.8nm、使用波長7=400.0nm、焦点距離=120.0mm、最大像高=5.5mm、第1レンズ1の外径寸法φ1=30mm、第2レンズ2の外径寸法φ2=30mm、第3レンズ3´の外径寸法φ3=30mm、第4レンズ4´の外径寸法φ4=30mm、第5レンズ5の外径寸法φ5=30mm、開口絞りSDの口径φ=15mm、F値(Fナンバー)=8.0
<開口絞りSD〜第1レンズ1〜第5レンズ5の曲率半径Ri>
R0=∞(開口絞り)、R1=100.69mm、R2=−35.96mm、R3=34.92mm、R4=−97.83mm、R5=32.82mm、R6=−69.78mm
<光軸上の面間隔>
D0=130.00mm、D1=5.03mm、D2=5.63mm、D3=8.00mm、D4=5.34mm、D5=6.00mm、D6=110.90mm
<第1レンズ1〜第5レンズ5の屈折率Ni(d線)>
N1=1.48749、N2=1.64769、N3=1.84666、N4=1.68893、N5=1.48749
<第1レンズ1〜第5レンズ5のアッベ数νi>
ν1=70.44、ν2=33.84、ν3=23.78、ν4=31.16、ν5=70.44
R0=∞(開口絞り)、R1=100.69mm、R2=−35.96mm、R3=34.92mm、R4=−97.83mm、R5=32.82mm、R6=−69.78mm
<光軸上の面間隔>
D0=130.00mm、D1=5.03mm、D2=5.63mm、D3=8.00mm、D4=5.34mm、D5=6.00mm、D6=110.90mm
<第1レンズ1〜第5レンズ5の屈折率Ni(d線)>
N1=1.48749、N2=1.64769、N3=1.84666、N4=1.68893、N5=1.48749
<第1レンズ1〜第5レンズ5のアッベ数νi>
ν1=70.44、ν2=33.84、ν3=23.78、ν4=31.16、ν5=70.44
上記実施例2においては、図6に示すように、諸収差が良好に補正され、特に400nm〜700nmの複数の波長において軸上色収差を概ね0.1mm以内に抑えることができ、実質的に広帯域において良好な色消し効果を得ることができる。
図7ないし図9は、本発明に係る色消しレンズ系の他の実施形態を示すものであり、図7はその構成図、図8はその光路図、図9は収差図を示すものである。この実施形態は、前述の図4及び図5に示す実施形態と同一の構成をなすものであり、同一の符号を付してその説明を省略する。
この色消しレンズ系の具体的な数値による実施例を実施例3として以下に示す。この色系レンズ系では、第2レンズ2と第4レンズ4´が、同一の硝子材料を用いて形成されている。
この色消しレンズ系の具体的な数値による実施例を実施例3として以下に示す。この色系レンズ系では、第2レンズ2と第4レンズ4´が、同一の硝子材料を用いて形成されている。
実施例3において、主な仕様諸元、種々の数値データの値は以下の通りである。また、実施例3における球面収差、非点収差、歪曲収差に関する収差線図を図9に示す。尚、図9中の非点収差において、Sはサジタル平面での収差、Mはメリジオナル平面での収差を示す。
<条件式の値>
(1)ν1=70.44<80
(2)ν5=58.96<80
(3)ν3=23.78<ν2=32.17<ν1=70.44
(4)ν3=23.78<ν4=32.17<ν5=58.96
(1)ν1=70.44<80
(2)ν5=58.96<80
(3)ν3=23.78<ν2=32.17<ν1=70.44
(4)ν3=23.78<ν4=32.17<ν5=58.96
<仕様諸元>
使用波長1=700.0nm、使用波長2=656.3nm、使用波長3=587.6nm、使用波長4=546.1nm、使用波長5=486.1nm、使用波長6=435.8nm、使用波長7=400.0nm、焦点距離=120.0mm、最大像高=5.5mm、第1レンズ1の外径寸法φ1=30mm、第2レンズ2の外径寸法φ2=30mm、第3レンズ3´の外径寸法φ3=30mm、第4レンズ4´の外径寸法φ4=30mm、第5レンズ5の外径寸法φ5=30mm、開口絞りSDの口径φ=15mm、F値(Fナンバー)=8.0
使用波長1=700.0nm、使用波長2=656.3nm、使用波長3=587.6nm、使用波長4=546.1nm、使用波長5=486.1nm、使用波長6=435.8nm、使用波長7=400.0nm、焦点距離=120.0mm、最大像高=5.5mm、第1レンズ1の外径寸法φ1=30mm、第2レンズ2の外径寸法φ2=30mm、第3レンズ3´の外径寸法φ3=30mm、第4レンズ4´の外径寸法φ4=30mm、第5レンズ5の外径寸法φ5=30mm、開口絞りSDの口径φ=15mm、F値(Fナンバー)=8.0
<開口絞りSD〜第1レンズ1〜第5レンズ5の曲率半径Ri>
R0=∞(開口絞り)、R1=148.29mm、R2=−30.68mm、R3=33.93mm、R4=−77.90mm、R5=32.92mm、R6=−60.29mm
<光軸上の面間隔>
D0=130.00mm、D1=6.50mm、D2=1.50mm、D3=8.00mm、D4=8.00mm、D5=6.00mm、D6=114.58mm
<第1レンズ1〜第5レンズ5の屈折率Ni(d線)>
N1=1.48749、N2=1.67270、N3=1.84666、N4=1.67270、N5=1.51823
<第1レンズ1〜第5レンズ5のアッベ数νi>
ν1=70.44、ν2=32.17、ν3=23.78、ν4=32.17、ν5=58.96
R0=∞(開口絞り)、R1=148.29mm、R2=−30.68mm、R3=33.93mm、R4=−77.90mm、R5=32.92mm、R6=−60.29mm
<光軸上の面間隔>
D0=130.00mm、D1=6.50mm、D2=1.50mm、D3=8.00mm、D4=8.00mm、D5=6.00mm、D6=114.58mm
<第1レンズ1〜第5レンズ5の屈折率Ni(d線)>
N1=1.48749、N2=1.67270、N3=1.84666、N4=1.67270、N5=1.51823
<第1レンズ1〜第5レンズ5のアッベ数νi>
ν1=70.44、ν2=32.17、ν3=23.78、ν4=32.17、ν5=58.96
上記実施例3においては、図9に示すように、諸収差が良好に補正され、特に400nm〜700nmの複数の波長において軸上色収差を概ね0.1mm以内に抑えることができ、実質的に広帯域において良好な色消し効果を得ることができる。
図10ないし図12は、本発明に係る色消しレンズ系の他の実施形態を示すものであり、図7はその構成図、図8はその光路図、図9は収差図を示すものである。この実施形態は、前述の図4及び図5に示す実施形態と同一の構成をなすものであり、同一の符号を付してその説明を省略する。
この色消しレンズ系の具体的な数値による実施例を実施例4として以下に示す。この色系レンズ系では、第1レンズ1と第5レンズ5が同一の硝子材料を用いて形成さ、又、第2レンズ2と第4レンズ4´が、同一の硝子材料を用いて形成されている。
この色消しレンズ系の具体的な数値による実施例を実施例4として以下に示す。この色系レンズ系では、第1レンズ1と第5レンズ5が同一の硝子材料を用いて形成さ、又、第2レンズ2と第4レンズ4´が、同一の硝子材料を用いて形成されている。
実施例4において、主な仕様諸元、種々の数値データの値は以下の通りである。また、実施例4における球面収差、非点収差、歪曲収差に関する収差線図を図12に示す。尚、図12中の非点収差において、Sはサジタル平面での収差、Mはメリジオナル平面での収差を示す。
<条件式の値>
(1)ν1=70.44<80
(2)ν5=70.44<80
(3)ν3=23.78<ν2=32.17<ν1=70.44
(4)ν3=23.78<ν4=32.17<ν5=70.44
(1)ν1=70.44<80
(2)ν5=70.44<80
(3)ν3=23.78<ν2=32.17<ν1=70.44
(4)ν3=23.78<ν4=32.17<ν5=70.44
<仕様諸元>
使用波長1=700.0nm、使用波長2=656.3nm、使用波長3=587.6nm、使用波長4=546.1nm、使用波長5=486.1nm、使用波長6=435.8nm、使用波長7=400.0nm、焦点距離=120.0mm、最大像高=5.5mm、第1レンズ1の外径寸法φ1=30mm、第2レンズ2の外径寸法φ2=30mm、第3レンズ3´の外径寸法φ3=30mm、第4レンズ4´の外径寸法φ4=30mm、第5レンズ5の外径寸法φ5=30mm、開口絞りSDの口径φ=15mm、F値(Fナンバー)=8.0
使用波長1=700.0nm、使用波長2=656.3nm、使用波長3=587.6nm、使用波長4=546.1nm、使用波長5=486.1nm、使用波長6=435.8nm、使用波長7=400.0nm、焦点距離=120.0mm、最大像高=5.5mm、第1レンズ1の外径寸法φ1=30mm、第2レンズ2の外径寸法φ2=30mm、第3レンズ3´の外径寸法φ3=30mm、第4レンズ4´の外径寸法φ4=30mm、第5レンズ5の外径寸法φ5=30mm、開口絞りSDの口径φ=15mm、F値(Fナンバー)=8.0
<開口絞りSD〜第1レンズ1〜第5レンズ5の曲率半径Ri>
R0=∞(開口絞り)、R1=122.24mm、R2=−33.32mm、R3=32.89mm、R4=−187.27mm、R5=29.77mm、R6=−63.89mm
<光軸上の面間隔>
D0=130.00mm、D1=5.10mm、D2=4.84mm、D3=8.00mm、D4=6.06mm、D5=6.00mm、D6=112.54mm
<第1レンズ1〜第5レンズ5の屈折率Ni(d線)>
N1=1.48749、N2=1.67270、N3=1.84666、N4=1.67270、N5=1.48479
<第1レンズ1〜第5レンズ5のアッベ数νi>
ν1=70.44、ν2=32.17、ν3=23.78、ν4=32.17、ν5=70.44
R0=∞(開口絞り)、R1=122.24mm、R2=−33.32mm、R3=32.89mm、R4=−187.27mm、R5=29.77mm、R6=−63.89mm
<光軸上の面間隔>
D0=130.00mm、D1=5.10mm、D2=4.84mm、D3=8.00mm、D4=6.06mm、D5=6.00mm、D6=112.54mm
<第1レンズ1〜第5レンズ5の屈折率Ni(d線)>
N1=1.48749、N2=1.67270、N3=1.84666、N4=1.67270、N5=1.48479
<第1レンズ1〜第5レンズ5のアッベ数νi>
ν1=70.44、ν2=32.17、ν3=23.78、ν4=32.17、ν5=70.44
上記実施例4においては、図12に示すように、諸収差が良好に補正され、特に400nm〜700nmの複数の波長において軸上色収差を概ね0.1mm以内に抑えることができ、実質的に広帯域において良好な色消し効果を得ることができる。
以上述べたように、本発明の色消しレンズ系は、低コスト化を達成しつつ、400nm〜700nmでの光線にて諸収差を良好に補正でき、具体的には、焦点距離120mmにおいて400nm〜700nmの軸上色収差を概ね0.1mm以内に抑えることができるため、顕微鏡カメラ等の結像レンズとして好適であるのは勿論のこと、顕微鏡カメラの色消しレンズ系に限られるものではなく、高性能な色消しを必要とする用途であれば、その他のレンズ光学機器においても有用である。
1 第1レンズ
2 第2レンズ
3,3´ 第3レンズ
4,4´ 第4レンズ
5 第5レンズ
L 光軸
SD 開口絞り
P 像面
ν1 第1レンズのアッベ数
ν2 第2レンズのアッベ数
ν3 第3レンズのアッベ数
ν4 第4レンズのアッベ数
ν5 第5レンズのアッベ数
2 第2レンズ
3,3´ 第3レンズ
4,4´ 第4レンズ
5 第5レンズ
L 光軸
SD 開口絞り
P 像面
ν1 第1レンズのアッベ数
ν2 第2レンズのアッベ数
ν3 第3レンズのアッベ数
ν4 第4レンズのアッベ数
ν5 第5レンズのアッベ数
Claims (5)
- 物体側から像面側に向けて順に配列された、
正の屈折力を有する第1レンズと、
前記第1レンズに接合されると共に負の屈折力を有する第2レンズと、
前記第2レンズに接合されると共に正の屈折力を有する第3レンズと、
前記第3レンズに接合されると共に負の屈折力を有する第4レンズと、
前記第4レンズに接合されると共に正の屈折力を有する第5レンズとからなり、
前記第1レンズのアッベ数をν1、前記第2レンズのアッベ数をν2、前記第3レンズのアッベ数をν3、前記第4レンズのアッベ数をν4、前記第5レンズのアッベ数をν5とするとき、条件式(1),(2),(3),(4)
(1)ν1<80
(2)ν5<80
(3)ν3<ν2<ν1
(4)ν3<ν4<ν5
を満足する、
ことを特徴とする色消しレンズ系。 - 前記第1レンズは、物体側及び像面側に凸面を向けた両凸レンズであり、
前記第2レンズは、物体側及び像面側に凹面を向けた両凹レンズであり、
前記第3レンズ及び第4レンズは、物体側に凸面及び像面側に凹面を向けたメニスカスレンズであり、
前記第5レンズは、物体側及び像面側に凸面を向けた両凸レンズである、
ことを特徴とする請求項1記載の色消しレンズ系。 - 前記第1レンズは、物体側及び像面側に凸面を向けた両凸レンズであり、
前記第2レンズは、物体側及び像面側に凹面を向けた両凹レンズであり、
前記第3レンズは、物体側及び像面側に凸面を向けた両凸レンズであり、
前記第4レンズは、物体側及び像面側に凹面を向けた両凹レンズであり、
前記第5レンズは、物体側及び像面側に凸面を向けた両凸レンズである、
ことを特徴とする請求項1記載の色消しレンズ系。 - 前記第1レンズ及び第5レンズは、同一材料により形成されている、
ことを特徴とする請求項1ないし3いずれかに記載の色消しレンズ系。 - 前記第2レンズ及び第4レンズは、同一材料により形成されている、
ことを特徴とする請求項1ないし4いずれかに記載の色消しレンズ系。
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR101422220B1 (ko) | 2012-12-20 | 2014-07-24 | 주식회사 에스엘 서봉 | 차량용 광 보정 렌즈 |
JP2015075761A (ja) * | 2013-10-08 | 2015-04-20 | カール ツァイス マイクロスコピー ゲーエムベーハーCarl Zeiss Microscopy Gmbh | 筒型レンズユニット |
-
2007
- 2007-05-25 JP JP2007139079A patent/JP2008292813A/ja active Pending
Cited By (2)
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KR101422220B1 (ko) | 2012-12-20 | 2014-07-24 | 주식회사 에스엘 서봉 | 차량용 광 보정 렌즈 |
JP2015075761A (ja) * | 2013-10-08 | 2015-04-20 | カール ツァイス マイクロスコピー ゲーエムベーハーCarl Zeiss Microscopy Gmbh | 筒型レンズユニット |
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