JP2008292752A - 平面型表示機器 - Google Patents
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Abstract
【課題】平面型表示機器に係わり、表示パネルの発熱による筐体の上面部の温度上昇によって、人体と接触した場合に不快感を感じさせないようにするものである。
【解決手段】筐体の上面壁面の温度が所定値以上になると、蓄熱体が、所定の時間、シャーシ部材に熱接続し蓄熱するとともに、筐体の上面壁における排気用の通風開口部を開口として排気可能とし、その後、所定の時間、シャーシ部材との熱接続状態を解除して放熱するとともに、筐体の上面壁における排気用の通風開口部を閉鎖し、背面壁における排気用の通風開口部によって排気する構成として、平面型表示機器の稼動中において、蓄熱体が、所定時間ごとに移動して蓄熱と放熱とを繰り返す構成とする。
【選択図】図3
【解決手段】筐体の上面壁面の温度が所定値以上になると、蓄熱体が、所定の時間、シャーシ部材に熱接続し蓄熱するとともに、筐体の上面壁における排気用の通風開口部を開口として排気可能とし、その後、所定の時間、シャーシ部材との熱接続状態を解除して放熱するとともに、筐体の上面壁における排気用の通風開口部を閉鎖し、背面壁における排気用の通風開口部によって排気する構成として、平面型表示機器の稼動中において、蓄熱体が、所定時間ごとに移動して蓄熱と放熱とを繰り返す構成とする。
【選択図】図3
Description
本発明は、例えばプラズマディスプレイパネル等の表示パネルを備えた平面型表示機器において、表示パネルからの熱を放熱するための技術に関するものである。
近年、情報の表示機器の需要は、地上波ディジタル放送への移行等を背景に大画面の平面型表示機器に大きくシフトしている。この平面型表示機器の1つにプラズマディスプレイ装置がある。プラズマディスプレイ装置は、放電する素子をセル状に配置し、二枚のガラス基板を張り合わせて封止し、この放電素子を封止空間で放電させて、ガラス基板上の蛍光体を発光して情報を表示させるものである。プラズマディスプレイ(以後、表示パネルと称す)は、放電時に発熱する。表示パネルの発熱による温度上昇は、蛍光体の発光輝度を変化させることから画質の劣化となるだけではなく、ガラス基板の局部的な温度分布によってガラス基板の破損を招くこともある。よって、表示パネルは、冷却を図るためにガラス基板背面側に粘着性の高熱伝導シート等によって熱伝導性の良い金属製のシャーシ部材を固着している。シャーシ部材は、表示パネルにおいて発生した熱を粘着性の高熱伝導性シート等を介して熱伝達され、空気中で放熱する構成としている。
この構成において、筐体の通風開口部から外部に排気される空気は、表示パネルの放電時に発生する熱を熱伝達したシャーシ部材の熱によって加熱されていることから、筐体の上方部、及び通風開口部近傍は、加熱された空気の通風により温度上昇することになり、人体の接触時に不快感を感じることになる。
この問題に対応する技術として、筐体の材質に関する技術が特許文献1(特開2006−58868号公報)に記載されている。また、加熱された空気の排気に関する技術が特許文献2(特開2006−317494号公報)に記載されている。さらには、筐体内の空気温度の上昇を抑制するための技術が特許文献3(特開2006−343374号公報)に開示されている。
特許文献1に記載されているプラズマディスプレイテレビは、金属後部筐体において人体に触れて使用した時、熱く感じて不快感、不安感をあたえてしまう課題を解決するために、金属後部筐体の一部に金属より感触温度の低い樹脂部材を備える構成としている。しかし、プラズマディスプレイの発熱状態を同じ状態としながらも、放熱作用を行っている筐体を感触温度の低い、すなわち熱伝導性の劣る樹脂部材とすることは、放熱性能を低下させることになる。
特許文献2に記載されている表示装置は、特許文献1と同様に人体が筐体に触れた時に熱く感じて不快感、不安感をあたえてしまうという課題を解決するために、後部筐体内上部に仕切り部材を配設して、パネルの熱と回路の熱を分離し、ダクト内にパネルの熱を集熱してファンにより強制的に外気に吐き出す構成としている。ダクト内をファンにより強制通風することによりパネルへの通風量の増大が図られ、パネルの冷却性能を向上することはできるものの、ダクトや、ファンの設置による表示機器の大型化、コスト高の懸念が残るものである。
特許文献3に記載されているプラズマディスプレイパネル表示装置は、PDP表示装置内で発生する熱を効率よく外部へ放熱するために、蓄熱部材を断熱部材からなるフレームシャーシとPDPとの間に配設している。PDP表示装置の電源がONの状態では、蓄熱部材がPDPの熱を吸熱して外部に放熱せず、電源がOFFの状態では、PDPの前面方向へ長時間かけて放熱する構成としている。ただ、PDPからの熱は全て蓄熱部材に蓄熱する構成のため、PDPの発熱量が大きくなり、蓄熱量の容量を超えるような場合には、PDPの発熱によりPDPが温度上昇を来すことになるため、蓄熱部材自体が大型化を図る必要を有するものである。
本発明は、上記課題に鑑みて為されたものであり、その目的は、表示パネルの発熱による筐体の上面部の温度上昇を抑制するための技術を提供することにある。
上記課題を解決するための本発明に係る平面型表示装置は、表示パネルと、該表示パネルと熱的に接続されるシャーシ部材と、該シャーシ部材を収納する筐体と、蓄熱体と、該蓄熱体を移動させるための移動手段と、を備え、前記筐体の上面壁には、該筐体の内部と外部間で空気を流通させるための通風開口部が設けられ、前記移動手段は、前記蓄熱体を、前記シャーシとを熱的に接続させる第1の位置と、該シャーシとの熱的な接触を離間し、前記筐体の上面壁に設けられた前記通風開口部を塞ぐ第2の位置とに移動させるように動作することを特徴とする。
また本発明に係る平面型表示機器は、表示パネルと、該表示パネルと熱的に接続されるシャーシ部材と、該シャーシ部材を収納する筐体と、蓄熱体と、を備え、前記筐体の上面壁及び背面壁には、前記シャーシ部材に伝達された熱を吸収する空気を筐体外に排出するための通風開口部を有しており、空気の通流により筐体の上面壁面の温度が所定値以上になると、蓄熱体は、所定の時間、シャーシ部材に熱接続し蓄熱するとともに、筐体の上面壁における排気用の通風開口部を開口して排気可能とし、その後、所定の時間、シャーシ部材との熱接続状態を離間して放熱するとともに、筐体の上面壁における排気用の通風開口部を閉鎖し、背面壁における排気用の通風開口部によって排気する構成として、平面型表示機器の稼動中において、蓄熱体は、所定時間ごとの移動して蓄熱と放熱とを繰り返すようにしている。
さらには、筐体の上面壁、及び背面壁における排気用の通風開口部の開閉は、蓄熱体の移動に伴って、蓄熱体、あるいは蓄熱体の移動に連動して移動される移動部材によって行われる構成としてもよい。
上記構成による本発明によれば、表示パネルの発熱による筐体の上面部の温度上昇を抑制可能となる。これにより、例えば筐体の上面部に人体が触れたときの熱的な不快感を低減できる。
以下、本発明の実施形態について、図面を用いて詳細に説明する。
図1は、本発明の平面型表示機器の構成を模式的に示した概念構成図である。図1は、構成部品を解かりやすく説明するために一部を透視して示している。図1に示すように、平面型表示機器1は、筐体2内部に自発光型の表示パネル3を有している。表示パネル3は、放電セル層を前面ガラス基板と背面ガラス基板とで挟持した構成である。その表示パネル3の背面ガラス基板側の後方には表示パネル3を駆動する回路部品25を含み平面型表示機器1を操作する回路部品を載置した複数の回路基板4を搭載している。回路基板4は、シャーシ部材6の表示パネル3の固着平面とは異なる他の平面に支持部材を介して保持されている。
一方、平面型表示機器1の筐体2の上面壁21,及び背面壁22には、表示パネル3による発熱をシャーシ部材6を介して熱伝達により加熱された空気を外部に排気する通風開口部23、24を設けてある。すなわち、筐体2の上面壁21には、第1通風開口部としての通風開口部23が、筐体2の背面壁22には、第2通風開口部としての通風開口部24が設けられている。
ここで、筐体2内部における表示パネル3の発熱に対する熱処理の構成について説明する。表示パネル3の背面ガラス基板には、高熱伝導性の接着部材5により熱伝導性の良い金属製のシャーシ部材6を固着している。表示パネル3の発熱は、高熱伝導性の接着部材5を介してシャーシ部材6に熱伝達され、さらには、シャーシ部材6において外部より筐体2の開口部より吸引した冷却風に熱伝達し、吸熱した空気を筐体2の外部に排気して冷却される構成としている。加熱された空気は、自然対流、あるいは記載されていないファンによる強制対流により通風開口部23、および24から筐体2の外部に放出される。
この状態において、通風開口部23の近傍における筐体2は、加熱された空気の通過や滞留によって温度上昇する。特に上面壁21は、人体との接触機会もあり、人体が接触した場合に不快感を感じるほどの温度上昇となる場合がある。この筐体2の温度上昇を抑制するために、筐体2の内部において、上面壁21、及び背面壁22近傍の上部に設けられた排気用の通風開口部23、24に対向して蓄熱体7を搭載している。
かかる蓄熱体7は、例えばモータなどの駆動部材を含む移動手段8によって移動され、この移動手段8は、回路部品5に含まれる例えばマイクロコンピータで構成される制御手段により制御される。この制御手段は、例えば図示しないリモートコントロール装置からのリモコン信号に応答して、例えば電源のON/OFF、音量の増減、チャンネル切換などの各種制御動作を行うものであり、本実施例では、これらの制御動作に、更に蓄熱体7を移動させるための制御動作を付加したものである。また制御手段は、筐体2の上面壁21に取り付けられた、該上面壁21の温度を検出するための温度検出手段である温度センサー26からの検出信号を受信し、この検出信号、すなわち筐体2の上面壁21の温度に応じて上記蓄熱体7の移動制御を行うように構成される。この蓄熱体7の移動動作、並びに移動制御の詳細については後述する。
つぎに、蓄熱体7の動作状態について説明する。図2は、通風開口部と吸熱体の配置を示す筐体の背面側からみた分解斜視図である。図3は、蓄熱体の移動位置における空気の通流状態を示す説明図である。
図2において示すように、吸熱体7は、筐体2の内部において、加熱された空気を排気する上面壁21に対向する領域に配置され、シャーシ部材6と筐体2の背面壁22との間で、モータ等の動力源によって駆動される駆動部材を含む移動手段8に係合されて白抜きの矢印(イ)方向、(ロ)方向へ往復移動される構造としている。動力源はモータに限ること無く、ソレノイドや熱膨張による変位によって行われても良い。
図3の(1)に示されるように、蓄熱体7は、図2の(イ)方向に移動した状態において、シャーシ部材6と離間した位置にあり、シャーシ部材6との熱的な接続(以下、「熱接続」と称する)を解除されている。また、筐体2の上面壁21に設けられている通風開口部23は、蓄熱体7の一部によって塞がれるように覆われている。さらに、図3の(2)に示されるように、蓄熱体7が、図2の(ロ)方向に移動した状態においては、シャーシ部材6に熱接続される状態である。また、筐体2の上面壁21に設けられている通風開口部23は、蓄熱体7の一部によって塞がれることなく、開口状態とされている。すなわち、移動手段8は、制御手段によって、蓄熱体7を、シャーシ部材6とを熱的に接続させる第1の位置である(ロ)の位置と、シャーシ部材6との熱的な接触を離間し、筐体2の上面壁21に設けられた通風開口部23を塞ぐ第2の位置である(イ)の位置との間を移動させるように制御される。
ここで、図3は、通風開口部23の開閉を蓄熱体7の一部によって行うように示しているが、蓄熱体7の移動に連動して移動する移動部材(記載せず)によって行う構成であっても良い。
次に、蓄熱体7の熱処理の作用について説明する。図4は、平面型表示機器における温度の状態変化と蓄熱体の熱処理作用の関係を模式的に示したグラフである。図4において、横軸は、平面型表示機器1の稼動時間であり、縦軸は温度を表す。表示パネル3の温度変化の状態は、表示される情報における発光素子の輝度によって変わるため、表示パネル3の特定の部分に急激な温度変化を生じる場合もある。しかし、表示パネル3の局部における急激な温度変化は,表示パネル3のガラス基板の破損を生じることもあることから、その防止のために熱伝導性の良いシャーシ部材6を高熱伝導性の接着部材5によって熱接続させてシャーシ部材6において熱拡散を図っている。
図4のグラフ(1)は、表示パネル3における特定の場所の温度変化の一例を模式的に示したものである。表示パネル3の発熱は、シャーシ部材6によって熱拡散されてパネル平面で略均一な温度となるようになされるが、シャーシ部材6の熱伝達特性、及び熱伝導特性によって定まるため、表示パネル3の平面には、温度分布を有することとなる。すなわち、グラフ(1)は、表示パネル3の全面に熱拡散された平均的な温度における温度変化を示すものとしても同様に見ることができる。
よって、平面型表示機器1は、この表示パネル3の温度変化に対して表示性能の安定性の確保や、放電素子の品質の劣化を防止するために、過度の発熱を生じる可能性を有するような情報において、グラフ(2)の一点鎖線に示されるように温度(Tc)以上になる温度に対し表示パネル3の放電素子の輝度調整によって温度上昇の抑制を行い、温度変化の平準化を図っている。ただ、放電のための輝度調整を行うことは、表示される情報の画質の低下となるため,輝度調整を行わないで高輝度による温度上昇となっても冷却性能の向上によって温度の低下を図ることが好ましい。実際上は、冷却方法にも冷却限界があることから、輝度調整と冷却性能の向上の両方法によって最適な状態を選定することになる。
グラフ(3)は、シャーシ部材6に熱伝達された熱を筐体2内で通風する冷却風に吸熱させて冷却したシャーシ部材6の温度状態を模式的に示したものである。表示パネル3の発熱量がシャーシ部材6にロス無く熱伝達されたと仮定すると、白抜きの実線の矢印が示す量が冷却風による温度低下分とすると、すなわち、通風空気に吸熱された熱量(温度)を示すものである。この吸熱により加熱された空気が筐体2の上面壁21の通風開口部23より排気されることから、筐体2の上部領域は、グラフ(4)の二点鎖線に示されるように長時間に亘って次第に加熱されて、冷却風の室温(Tr)に対して白抜き実線矢印の吸熱温度分に略等しい温度増加した温度(Tf)まで温度上昇することになる。
本実施例では、この筐体2の温度(Tf)が人体と触れたときに不快感を感じると考えられる温度より高い場合において、この不快感を低減するために温度低下を図るものである。そのために、この筐体2の上面壁21の温度低下を図るために蓄熱体7を設けている。
ここで、制御手段による移動手段8の制御の一例について説明する。平面型表示機器1の筐体2の上面壁21には、図1、図3に示されるように、人体が接触しても不快と感じないとされる所定の温度(Th)を検出値として設定された温度センサー26を設けている。平面型表示機器1を稼動させることにより、表示パネル3が発熱し、この発熱により筐体2の上面壁21が温度上昇する経緯は、前述した通りである。温度センサー26が、この上面壁21の温度上昇過程において所定の温度(Th)を検知すると、制御手段は、移動手段8を制御して蓄熱体7を第1の位置に移動させてシャーシ部材6に熱接続する。ここで、蓄熱体7は、所定の融点温度(Ty)を有している。シャーシ部材6からの熱伝達により温度上昇し、融点温度(Ty)に達すると固相から液相に転移し、潜熱としてシャーシ部材6から図4の斜線で塗られた矢印で示す熱量(温度)を吸熱するものであり、潜熱性材質として酢酸ナトリウムや、塩化カルシウム、パラフィン等が使用されている。
蓄熱体7がシャーシ部材6に熱接続することにより、シャーシ部材6は、蓄熱体7の融点温度(Ty)以上となると、相変化し潜熱により吸熱されてシャーシ部材6の温度をTyに低下する。すなわち、シャーシ部材6の温度を人体に不快感を感じさせない温度(Th)まで低下させるようにした蓄熱体7を搭載することで、冷却風が吸熱する熱量を室温(Tr)からシャーシ部材6の温度(Th)までの熱量分に減少できることから、冷却風の温度上昇は、蓄熱体7に蓄熱することによる温度低下量分を抑制することができる。よって、冷却風の排気によって加熱される通風開口部23近傍の上面壁21の温度上昇も、冷却風の温度(Th)に抑制することが可能となる。
この蓄熱体7に発熱の一部を蓄熱させる状態において、シャーシ部材6への通風量が、所定の通風量状態のままとすると、冷却風が吸熱しうる冷却容量以下の熱量を吸熱している状況であることになるため、冷却風の必要吸熱量に相当する通風量に減少させて冷却ファンの省電力化を図ることも可能である。
ここまで、筐体2の温度上昇の抑制にあたり、蓄熱体7が、蓄熱体7をシャーシ部材6に熱接続して冷却風に吸熱させる熱量を減少させ、排気による筐体2の温度上昇を抑制することを可能とすることを説明したが、平面型表示装置1の稼動時間が長時間に及ぶと蓄熱体7に蓄熱する熱量を超えることになる。蓄熱体7の蓄熱量を十分に大きく取ることは、蓄熱体7の大型化だけでなく、平面型表示機器1の大型化、コスト増等を招くことも有って市場製品の構成としては得策ではない。本実施例では、所定の蓄熱量を有する蓄熱体7の蓄熱、及び放熱を繰り返すことによって、かかる問題を解決するようにしている。
蓄熱体7の蓄熱と放熱を繰り返しながら、筐体2の上面壁21の温度上昇を抑制する方法について図4、図5によって説明をする。図5は、蓄熱体7の作用による各部材の温度状態を説明した図である。
平面型表示機器1の稼動とともに、表示パネル3の発熱が生じ、次第に平面型表示機器1内の温度が上昇し、筐体2の上面壁21に設けられた温度センサー26の温度検出値が上面壁21の所定の温度(Th)を検出すると、制御手段は、移動手段8を駆動させて蓄熱体7を移動させシャーシ部材6に熱接続させる。このシャーシ部材6への蓄熱体7の熱接続により、蓄熱体7の相変化によって潜熱による吸熱でシャーシ部材6の温度を蓄熱温度(Tb)分を低下させる。シャーシ部材6の蓄熱温度(Tb)分の低下により、シャーシ部材6の冷却における冷却風の吸熱熱量(温度Ta’)は、蓄熱体7に蓄熱しない状態におけるシャーシ部材6の冷却に要する熱量(温度Ta)に対し、蓄熱温度Tbを減じた熱量(温度(Ta−Tb))となる(Ta’<Ta)。この吸熱温度の抑制された空気が排気されることによる筐体2の温度上昇値はTa’(すなわち人体に不快感を感じさせない温度Th)となる。
蓄熱体7がシャーシ部材6の温度上昇を蓄熱可能な状況範囲において、筐体2の温度は、グラフ(5)に示すようにTa’の温度を維持することになるが、前述したように蓄熱体7の蓄熱量には限界がある。蓄熱体7が蓄熱量の限界に達すると、シャーシ部材6の温度上昇が生じ、蓄熱体7のない状態の温度(Tf)に至ることになり、筐体は、上述した不快感を感じる温度状態となる。よって、蓄熱体7の蓄熱量が飽和状態になった時点か、飽和状態になる以前に蓄熱体7の蓄熱熱量を放熱する必要がある。蓄熱体7の放熱は、駆動部材8によって矢印(イ)方向に移動させ、シャーシ部材6との熱接続を解除して行う。ここで、蓄熱体7の移動は、シャーシ部材6の温度上昇を検知する別の温度センサーを設け、この別の温度センサーがシャーシ部材6の温度上昇を検知したときに行うようにしてもよい。また、シャーシ部材6の発熱状態を基にして蓄熱体7の蓄熱量より算出される蓄熱時間(t1)を制御手段に設定しておき、この蓄熱時間(t1)に到達したときに、制御手段によって移動手段8を制御して蓄熱体7を移動(すなわちシャーシ部材6との熱接続を解除)するようにしてもよい。すなわち、蓄熱体7がシャーシ部材8に熱接続された所定の蓄熱時間(t1)の後、制御手段によって、自動的に移動手段8によって蓄熱体7を筐体2の上面壁21側に移動させ、蓄熱体7とシャーシ部材6の熱接続を解除する。蓄熱体7は、筐体2の上面壁21部において外気と触れることにより蓄熱した熱を所定の時間(t2)において放熱する。この放熱のための所定の時間(t2)は、平面型表示機器1における通風量を所定の量に定められていれば、シャーシ部材6の発熱状態と冷却風量によって算出される。以降、平面型表示装置1の稼動中は、所定の時間の蓄熱時間(t1)と、放熱時間(t2)において、上述の蓄熱体7の移動を繰り返し行うことにより蓄熱体7による蓄熱と放熱が交互に実行され、筐体2の上面壁21の温度を所定の値にするものである。ここで、制御手段に蓄熱時間(t1)と放熱時間(t2)とを設定しておき、制御手段内のタイマのカウント値が蓄熱時間(t1)、放熱時間(t2)に到達した場合に、上述した蓄熱体7による蓄熱と放熱が行われるよう制御手段が移動手段8を制御するようにしてもよい。
ここで、蓄熱体7の移動によって、筐体2内の通風の流路は、図3に示すように異なるものである。図3の(2)に示すように、蓄熱体7がシャーシ部材6に熱接続しているときには、蓄熱体7の一部,あるいは蓄熱体7の移動に伴なって連動する移動部材(図示せず)は、筐体2の上面壁21の通風開口部23を開口状態にしている。これにより排気は、背面壁22の通風開口部24と共に、上面壁21の通風開口部23から排気されるが、空気の温度(To)が吸熱温度(Ta’)と低いため筐体2の上面壁21の温度(Tf)を抑制できることになる。一方、図3の(1)に示すように、蓄熱体7がシャーシ部材6と熱接続を解除しているときには、蓄熱体7の一部,あるいは蓄熱体7の移動に伴なって連動する移動部材(図示せず)は、筐体2の上面壁21の通風開口部23を閉鎖状態にする。これは、空気の温度(To’)が吸熱温度(Ta)と高いため、上面壁21を温度上昇させたくないためであり、排気は、背面壁22の通風開口部24からのみ排気され、上面壁21を蓄熱体7で覆うことで上面壁21の断熱作用を構成したものである。その時点の上面壁21の温度変化の状態は、蓄熱体7の断熱効果も有することから図4のグラフ(6)のような状況にあるものといえる。
このように、本実施例によれば、筐体2の上面壁21の温度上昇に対し、蓄熱体7の移動という簡単な構成によって冷却風の温度と通風路を制御することで、上面側における人体との接触の可能性の有る上面壁21の温度上昇を抑制できる。これにより、例えば、人体との接触による不快感を解消することを可能とする平面型表示機器1を提供できるものである。
1…平面型表示機器
2…筐体、21…上面壁、22…背面壁、23、24…通風開口部、25…回路部品、26…温度センサー
3…表示パネル
4…回路基板
5…粘着性高熱伝導部材
6…シャーシ部材
7…蓄熱体
8…移動手段
2…筐体、21…上面壁、22…背面壁、23、24…通風開口部、25…回路部品、26…温度センサー
3…表示パネル
4…回路基板
5…粘着性高熱伝導部材
6…シャーシ部材
7…蓄熱体
8…移動手段
Claims (8)
- 平面型表示装置において、
表示パネルと、該表示パネルと熱的に接続されるシャーシ部材と、該シャーシ部材を収納する筐体と、蓄熱体と、該蓄熱体を移動させるための移動手段と、を備え、
前記筐体の上面壁には、該筐体の内部と外部間で空気を流通させるための通風開口部が設けられ、
前記移動手段は、前記蓄熱体を、前記シャーシ部材とを熱的に接続させる第1の位置と、該シャーシ部材との熱的な接触を離間し、前記筐体の上面壁に設けられた前記通風開口部を塞ぐ第2の位置とに移動させるように動作する、
ことを特徴とする平面型表示装置。 - 請求項1に記載の平面型表示装置において、
更に、前記筐体の上面壁に設けられ、該筐体の上面壁の温度を検出するための温度検出手段と、該温度検出手段によって検出された温度に応じて前記移動手段を制御する制御手段と、を備えることを特徴とする平面型表示装置。 - 請求項2に記載の平面型表示装置において、
前記制御手段は、前記蓄熱体が前記第2の位置にある場合において、前記温度検出手段によって検出された前記筐体上面の温度が所定値になったときに前記蓄熱体を前記第1の位置に移動させるように前記移動手段を制御することを特徴とする平面型表示装置。 - 請求項3に記載の平面型表示装置において、
前記制御手段は、前記蓄熱体が前記第1の位置にある場合において、前記シャーシ部材の温度が所定温度となったとき、もしくは所定時間経過したときに、前記蓄熱体を前記第2の位置に移動させるように前記移動手段を制御することを特徴とする平面型表示装置。 - 請求項1に記載の平面型表示装置において、
前記制御手段は、所定の時間の経過に応じて前記蓄熱体を前記第1の位置または前記第2の位置に移動させるように前記移動手段を制御することを特徴とする平面型表示装置。 - 請求項1乃至4のいずれかに記載の平面型表示装置において、
更に、前記筐体の背面壁に別の通風開口部を設けたことを特徴とする平面型表示装置。 - 平面型表示装置において、
表示パネルと、該表示パネルと熱的に接続されるシャーシ部材と、該シャーシ部材を収納する筐体と、蓄熱体と、を備え、
前記筐体の上面壁及び背面壁には、前記シャーシ部材に伝達された熱を吸収する空気を筐体外に排出するための通風開口部を有しており、
前記空気の前記平面型表示機器内の流通により前記筐体の上面壁の温度が所定値以上になると、前記蓄熱体は、所定の時間、前記シャーシ部材に熱的に接続し蓄熱するとともに、前記筐体の上面壁における排気用の通風開口部を開口して排気可能とし、その後、所定の時間、前記シャーシ部材との熱的な接続状態を離間して放熱するとともに、前記筐体の上面壁における排気用の通風開口部を塞ぎ、背面壁における排気用の通風開口部によって排気する構成として、
前記平面型表示機器の稼動中において、前記蓄熱体は、所定時間ごとに移動して蓄熱と放熱とを繰り返すことを特徴とする平面型表示装置。 - 請求項7に記載の平面型表示機器において、
前記筐体の上面壁における排気用の通風開口部の開閉は、前記蓄熱体の移動に伴って、前記蓄熱体、あるいは蓄熱体の移動に連動して移動される移動部材によって行われることを特徴とする平面型表示機器。
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN104638534A (zh) * | 2015-01-09 | 2015-05-20 | 竺珺 | 一种具有散热功能的电力电气柜装置 |
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2007
- 2007-05-24 JP JP2007138041A patent/JP2008292752A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN104638534A (zh) * | 2015-01-09 | 2015-05-20 | 竺珺 | 一种具有散热功能的电力电气柜装置 |
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