JP2008289266A - Dc/dc電力変換装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】インバータ回路と整流回路との複数の回路を備え、コンデンサの充放電を利用するDC/DC電力変換装置において、コンデンサとインダクタとの共振現象利用により変換効率を向上させると共に、コンデンサの電圧リプルと過電流を抑制する。
【解決手段】駆動用インバータ回路A1と整流回路A2、A3との複数の回路を直列接続すると共に、回路A1と他の各回路A2、A3との間にコンデンサCr12、Cr13とインダクタのLC直列体LC12、LC13を共振周期を等しくして配設する。各回路A1〜A3内のMOSFETをオフさせる短絡用MOSFETを備えて、コンデンサCr12、Cr13の過大(小)電圧を検出すると所定のMOSFETをオフさせてコンデンサCr12、Cr13の充放電経路を遮断する。
【選択図】図1

Description

この発明は、直流電圧を昇圧あるいは降圧した直流電圧に変換する、DC/DC電力変換装置に関するものである。
従来のDC/DC電力変換装置としてのDC/DCコンバータは、正の電位に接続する半導体スイッチと負の電位に接続する半導体スイッチとを備えた少なくとも2個以上の半導体スイッチを具備するインバータ回路と、直列に接続される複数の整流器と直列に接続される複数のコンデンサとを備えた多倍圧整流回路で構成され、インバータ回路で交流電圧を作り、更に、多倍圧整流回路で高圧直流電圧を作り負荷に供給する(例えば、特許文献1参照)。
また従来の別例によるDC/DC電力変換装置としてのスイッチトキャパシタコンバータは、インバータ回路と2倍圧整流回路とで構成され、コンデンサと直列にインダクタを接続し、LC共振現象を利用してコンデンサへの充放電電流を増大させ、大きな電力を移行しても効率の低下が少ない電力変換を実現している(例えば、非特許文献1参照)。
特開平9−191638号公報 出利葉史俊他:「共振形スイッチトキャパシタコンバータの制御特性」,信学技法,IEICE Technical Report,EE2005-62,pp7-12,2006年
これらの従来のDC/DC電力変換装置では、インバータ回路と整流回路とを備え、コンデンサの充放電を利用して直流/直流電力変換を行うものであり、また、コンデンサと直列にインダクタを接続してLC共振現象を利用すると高効率で大きな電力が移行できる。しかしながら、LC共振現象を利用すると、コンデンサとインダクタのLC直列体に大きな電流が流れ、コンデンサのリプル電圧が増大してコンデンサの耐圧を越えることがあった。
この発明では、上記のような問題点を解決するために成されたものであって、インバータ回路と整流回路とから成る複数の回路を備え、コンデンサの充放電を利用するDC/DC電力変換装置において、コンデンサとインダクタとの共振現象を利用して変換効率を向上させると共に、コンデンサの電圧リプルと過電流を抑制して、信頼性を向上することを目的とする。
第1の発明によるDC/DC電力変換装置は、半導体スイッチング素子から成る高圧側素子および低圧側素子を直列接続して平滑コンデンサの正負端子間に接続して成る駆動用インバータ回路と、半導体スイッチング素子あるいはダイオード素子から成る高圧側素子および低圧側素子を直列接続して平滑コンデンサの正負端子間に接続して成る整流回路とによる複数の回路を直列に接続すると共に、上記各回路内の上記高圧側素子と上記低圧側素子との接続点を中間端子として、上記各回路間となる該中間端子間にエネルギ移行用のコンデンサを接続し、かつ、該コンデンサを充放電する経路にインダクタを配して複数段電力変換回路を構成する。そして、上記コンデンサの電圧あるいは電流を検出する手段と、該検出値が所定の基準範囲を外れたとき異常を検出する手段と、該異常が検出されたコンデンサの充放電経路を遮断するように、所定の上記半導体スイッチング素子をオフさせる充放電停止手段とを備えたものである。
第2の発明によるDC/DC電力変換装置は、半導体スイッチング素子から成る高圧側素子および低圧側素子を直列接続して平滑コンデンサの正負端子間に接続して成る駆動用インバータ回路と、半導体スイッチング素子あるいはダイオード素子から成る高圧側素子および低圧側素子を直列接続して平滑コンデンサの正負端子間に接続して成る整流回路とによる複数の回路を直列に接続すると共に、上記各回路内の上記高圧側素子と上記低圧側素子との接続点を中間端子として、上記回路間となる該中間端子間にエネルギ移行用のコンデンサを接続し、かつ、該コンデンサを充放電する経路にインダクタを配して複数段電力変換回路を構成する。そして、上記複数段電力変換回路内の上記各半導体スイッチング素子を駆動するために、定常時用の第1の駆動信号と、該定常時用と駆動周期が同じでオン時間が短い第2の駆動信号とを切替選択して出力する駆動信号生成部を備えたものである。
上記第1の発明によるDC/DC電力変換装置は、コンデンサを充放電する経路にインダクタを配して複数段電力変換回路を構成するため、コンデンサとインダクタとの共振現象を利用して変換効率を向上できる。また、コンデンサの電圧あるいは電流の検出値が所定の基準範囲を外れたときコンデンサの充放電経路を遮断するようにしたため、コンデンサの電圧リプル、過電流を抑制することができ、信頼性の高いDC/DC電力変換装置を実現できる。
また上記第2の発明によるDC/DC電力変換装置は、コンデンサを充放電する経路にインダクタを配して複数段電力変換回路を構成するため、コンデンサとインダクタとの共振現象を利用して変換効率を向上できる。また、定常時用の第1の駆動信号と、該定常時用と駆動周期が同じでオン時間が短い第2の駆動信号とを切替選択して出力する駆動信号生成部を備えたため、オン時間の短い第2の駆動信号を用いてコンデンサの電圧リプル、過電流を抑制することができ、信頼性の高いDC/DC電力変換装置を実現できる。
実施の形態1.
以下、この発明の実施の形態1によるDC/DC電力変換装置を図に基づいて説明する。
図1はこの発明の実施の形態1によるDC/DC電力変換装置の主回路部の構成を示す図である。図1に示すように、DC/DC電力変換装置の主回路部は、直流電圧を3倍に昇圧あるいは1/3倍に降圧した直流電圧に変換する機能を有する。DC/DC電力変換装置の主回路部は、入出力電圧V1、V2を平滑化し、またエネルギ移行のための電圧源としても機能する平滑コンデンサCs1、Cs2、Cs3と、複数の半導体スイッチング素子であるMOSFETとを備え、低圧側素子、高圧側素子としての2つのMOSFET(Mos1L、Mos1H)(Mos2L、Mos2H)(Mos3L、Mos3H)を直列接続して各平滑コンデンサCs1、Cs2、Cs3の両端子間に接続した回路A1、A2、A3を直列接続して構成される。そして、各回路A1、A2、A3内の2つのMOSFETの接続点を中間端子として、回路A1と他の各回路A2、A3との中間端子間に、コンデンサCr12、Cr13およびインダクタLr12、Lr13の直列体で構成されエネルギ移行素子として機能するLC直列体LC12、LC13を接続する。
また、各MOSFET(Mos1L、Mos1H、Mos2L、Mos2H、Mos3L、Mos3H)のゲート・ソース間を短絡させてオフさせるための短絡用MOSFET(Mos1Lpr、Mos1Hpr、Mos2Lpr、Mos2Hpr、Mos3Lpr、Mos3Hpr)を備える。
なお、各MOSFETは、ソース、ドレイン間に寄生ダイオードが形成されているパワーMOSFETである。
主回路部の接続の詳細について説明する。平滑コンデンサCs1の両端子は、それぞれ電圧端子VLとVcomに接続され、電圧端子Vcomは接地されている。平滑コンデンサCs1のVL側電圧端子は、平滑コンデンサCs2の一方の端子に接続され、平滑コンデンサCs2の他方の端子は電圧端子VMと平滑コンデンサCs3の一方の端子に、平滑コンデンサCs3の他方の端子は電圧端子VHに接続されている。
Mos1Lのソース端子は電圧端子Vcomに、ドレイン端子はMos1Hのソース端子に、Mos1Hのドレイン端子は電圧端子VLに接続されている。Mos2Lのソース端子は平滑コンデンサCs2の低電圧側の端子に、Mos2Lのドレイン端子はMos2Hのソース端子に、Mos2Hのドレイン端子は平滑コンデンサCs2の高電圧側の端子に接続されている。Mos3Lのソース端子は平滑コンデンサCs3の低電圧側の端子に、Mos3Lのドレイン端子はMos3Hのソース端子に、Mos3Hのドレイン端子は平滑コンデンサCs3の高電圧側の端子に接続されている。
LC直列体LC12の一端は、Mos1LとMos1Hの接続点に接続され、他端はMos2LとMos2Hの接続点に接続されている。LC直列体LC13の一端は、Mos1LとMos1Hの接続点に接続され、他端はMos3LとMos3Hの接続点に接続されている。各段のインダクタLrとコンデンサCrのインダクタンス値と容量値から定まる共振周期の値は、それぞれ等しくなるように設定されている。
Mos1L、Mos1Hのゲート端子はゲート駆動回路111の出力端子に接続され、ゲート駆動回路111の入力端子には、Mos1Lのソース端子の電圧を基準としたそれぞれのゲート駆動信号が入力される。ゲート駆動回路は、一般的なブートストラップ方式の駆動回路であり、ハーフブリッジインバータ回路駆動用のドライバICや高電圧側のMOSFETを駆動するためのコンデンサ等で構成されている。Mos2L、Mos2Hのゲート端子はゲート駆動回路112の出力端子に接続され、ゲート駆動回路112の入力端子には、Mos2Lのソース端子の電圧を基準としたそれぞれのゲート駆動信号が入力される。Mos3L、Mos3Hのゲート端子はゲート駆動回路113の出力端子に接続され、ゲート駆動回路113の入力端子には、Mos3Lのソース端子の電圧を基準としたそれぞれのゲート駆動信号が入力される。
Mos1L駆動用のゲート駆動信号はフォトカプラ121Lから、Mos1H駆動用のゲート駆動信号はフォトカプラ121Hから出力される。Mos2L駆動用のゲート駆動信号はフォトカプラ122Lから、Mos2H駆動用のゲート駆動信号はフォトカプラ122Hから出力される。Mos3L駆動用のゲート駆動信号はフォトカプラ123Lから、Mos3H駆動用のゲート駆動信号はフォトカプラ123Hから出力される。フォトカプラ121L、122L、123Lには、ゲート信号GateLが入力される。フォトカプラ121H、122H、123Hには、ゲート信号GateHが入力される。
電源Vs1、Vs2、Vs3は、それぞれMos1L、Mos2L、Mos3Lのソース端子を基準とした、MOSFET、ゲート駆動回路、フォトカプラを駆動するために備えられた電源である。
Mos1Lprのドレイン端子はMos1Lのゲート端子に、Mos1Lprのソース端子はMos1Lのソース端子に、Mos1Hprのドレイン端子はMos1Hのゲート端子に、Mos1Hprのソース端子はMos1Hのソース端子に接続されている。Mos2Lprのドレイン端子はMos2Lのゲート端子に、Mos2Lprのソース端子はMos2Lのソース端子に、Mos2Hprのドレイン端子はMos2Hのゲート端子に、Mos2Hprのソース端子はMos2Hのソース端子に接続されている。Mos3Lprのドレイン端子はMos3Lのゲート端子に、Mos3Lprのソース端子はMos3Lのソース端子に、Mos3Hprのドレイン端子はMos3Hのゲート端子に、Mos3Hprのソース端子はMos3Hのソース端子に接続されている。
Mos1Lprのゲート端子にはフォトカプラ131Lの出力端子が接続され、フォトカプラ131Lの入力端子には保護信号Spr1Lが入力される。Mos1Hprのゲート端子にはフォトカプラ131Hの出力端子が接続され、フォトカプラ131Hの入力端子には保護信号Spr1Hが入力される。Mos2Lprのゲート端子にはフォトカプラ132Lの出力端子が接続され、フォトカプラ132Lの入力端子には保護信号Spr2Lが入力される。Mos2Hprのゲート端子にはフォトカプラ132Hの出力端子が接続され、フォトカプラ132Hの入力端子には保護信号Spr2Hが入力される。Mos3Lprのゲート端子にはフォトカプラ133Lの出力端子が接続され、フォトカプラ133Lの入力端子には保護信号Spr3Lが入力される。Mos3Hprのゲート端子にはフォトカプラ133Hの出力端子が接続され、フォトカプラ133Hの入力端子には保護信号Spr3Hが入力される。
図2は、図1で示したDC/DC電力変換装置の主回路部を制御する制御部の構成を示す図である。図2(a)は、各回路A1、A2、A3内の高圧側MOSFET(Mos1H〜Mos3H)、低圧側MOSFET(Mos1L〜Mos3L)を駆動するためのゲート信号GateH、GateLを生成する制御回路10を示し、図2(b)は、短絡用MOSFET(Mos1Lpr、Mos1Hpr、Mos2Lpr、Mos2Hpr、Mos3Lpr、Mos3Hpr)を駆動するための保護信号(Spr1L、Spr1H、Spr2L、Spr2H、Spr3L、Spr3H)を生成する回路を示す。
短絡用MOSFET(Mos1Lpr、Mos1Hpr、Mos2Lpr、Mos2Hpr、Mos3Lpr、Mos3Hpr)は、各コンデンサCr12、Cr13の充放電停止手段となるもので、この短絡用MOSFETと、短絡用MOSFETを駆動するための保護信号を生成する回路(図2(b)参照)とで、コンデンサCr1、Cr2の異常電圧を検出し保護する保護回路を構成する。
図2(b)に示すように、電圧センサSVcr12には、コンデンサCr12の両端の電圧(Vcr12H、Vcr12L)が入力されてコンデンサCr12の電圧を検出し、検出電圧Vcr12を出力する。コンパレータCOMP101には、検出電圧Vcr12とコンデンサCr12の上限電圧Vcr12highとが入力され、検出信号OVcr12を出力する。コンパレータCOMP102には、検出電圧Vcr12とコンデンサCr12の下限電圧Vcr12lowとが入力され、検出信号UVcr12を出力する。なお、上限電圧Vcr12high、下限電圧Vcr12lowにてコンデンサCr12の異常検出のための基準範囲を構成する。
検出信号OVcr12は、コンデンサCr12の検出電圧Vcr12が上限電圧Vcr12highより大きいときにハイ電圧となり、それ以外のときにロウ電圧となる。検出信号UVcr12は、コンデンサCr12の検出電圧Vcr12が下限電圧Vcr12lowより小さいときにハイ電圧となり、それ以外のときにロウ電圧となる。
電圧センサSVcr13には、コンデンサCr13の両端の電圧(Vcr13H、Vcr13L)が入力されてコンデンサCr13の電圧を検出し、検出電圧Vcr13を出力する。コンパレータCOMP103には、検出電圧Vcr13とコンデンサCr13の上限電圧Vcr13highとが入力され、検出信号OVcr13を出力する。コンパレータCOMP104には、検出電圧Vcr13とコンデンサCr13の下限電圧Vcr13lowとが入力され、検出信号UVcr13を出力する。なお、上限電圧Vcr13high、下限電圧Vcr13lowにてコンデンサCr13の異常検出のための基準範囲を構成する。
検出信号OVcr13は、コンデンサCr13の検出電圧Vcr13が上限電圧Vcr13highより大きいときにハイ電圧となり、それ以外のときにロウ電圧となる。検出信号UVcr13は、コンデンサCr13の検出電圧Vcr13が下限電圧Vcr13lowより小さいときにハイ電圧となり、それ以外のときにロウ電圧となる。
検出信号OVcr12は保護信号Spr1Lと保護信号Spr2Hとに接続され、検出信号UVcr12は保護信号Spr1Hと保護信号Spr2Lとに接続される。また、検出信号OVcr13は保護信号Spr3Hに接続され、検出信号UVcr13は保護信号Spr3Lに接続される。
次に動作について説明する。
まず、コンデンサCr12、Cr13の電圧が正常である場合について説明する。
平滑コンデンサCs1、Cs2、Cs3の容量値は、LC直列体のコンデンサCr12、Cr13の容量値と比較して十分大きな値に設定される。上述したように、電圧端子VH-Vcom間の電圧V2は、電圧端子VL−Vcom間の電圧V1の約3倍となる。
電圧V2が3×V1よりも低い値のときは、電圧V1を電圧V2に昇圧する昇圧回路として動作する。昇圧回路として動作するときは、回路A1は電圧端子VL−Vcom間に入力されるエネルギを、MOSFET(Mos1L、Mos1H)のオンオフ動作により高電圧側に送る駆動用インバータ回路に用いられる。また、回路A2、A3は、駆動用インバータ回路A1で駆動された電流を整流し、エネルギを高電圧側へ移行する整流回路として用いられる。
また、電圧V2が3×V1よりも大きい値のときは、電圧V2を電圧V1に降圧する降圧回路として動作する。降圧回路として動作するときは、回路A2、A3は電圧端子VH−Vcom間に入力されるエネルギを、MOSFET(Mos2L、Mos2H、Mos3L、Mos3H)のオンオフ動作により低電圧側に送る駆動用インバータ回路に用いられる。また、回路A1は、駆動用インバータ回路A2、A3で駆動された電流を整流し、エネルギを低電圧側へ移行する整流回路として用いられる。
ゲート信号GateH、GateLは、マイクロコンピュータ等の信号処理回路から成る制御回路10にて生成される。
ゲート信号GateH、GateLは、LrとCrによるLC直列体LC12、LC13にて定まる共振周期と同等の周期Tでデューティー約50%のオンオフ信号であり、GateHとGateLはオンとオフとが相反する信号である。なお、MOSFETはゲート信号がハイ電圧でオンする。
定常状態では、平滑コンデンサCs1には電圧V1の電圧が充電されており、平滑コンデンサCs2、Cs3には平均的に(V2-V1)/2の電圧が充電されている。
昇圧回路としての動作を以下に説明する。
ゲート信号GateLによりMos1L、Mos2L、Mos3Lがオン状態となると、電圧差があるため、平滑コンデンサCs1、Cs2に蓄えられた一部のエネルギが、以下に示す経路でコンデンサCr12、Cr13に移行する。
Cs1⇒Mos2L⇒Lr12⇒Cr12⇒Mos1L
Cs1⇒Cs2⇒Mos3L⇒Lr13⇒Cr13⇒Mos1L
LC直列体LC12、LC13による共振現象を利用しているため、コンデンサCr12は平滑コンデンサCs1の電圧より大きな電圧まで充電され、コンデンサCr13は平滑コンデンサCs1、Cs2の電圧より大きな電圧まで充電される。
次いで、ゲート信号GateHによりMos1H、Mos2H、Mos3Hがオン状態となると、電圧差があるため、平滑コンデンサCr12、Cr13に蓄えられた一部のエネルギが、以下に示す経路でコンデンサCs2、Cs3に移行する。
Cr12⇒Lr12⇒Mos2H⇒Cs2⇒Mos1H
Cr13⇒Lr13⇒Mos3H⇒Cs3⇒Cs2⇒Mos1H
LC直列体LC12、LC13による共振現象を利用しているため、コンデンサCr12は平滑コンデンサCs2の電圧より小さな電圧まで放電され、コンデンサCr13は平滑コンデンサCs2、Cs3の電圧より小さな電圧まで放電される。
次に降圧回路としての動作を以下に説明する。
ゲート信号GateHによりMos1H、Mos2H、Mos3Hがオン状態となると、電圧差があるため、平滑コンデンサCs2、Cs3に蓄えられた一部のエネルギが、以下に示す経路でコンデンサCr12、Cr13に移行する。
Cs2⇒Mos2H⇒Lr12⇒Cr12⇒Mos1H
Cs2⇒Cs3⇒Mos3H⇒Lr13⇒Cr13⇒Mos1H
LC直列体LC12、LC13による共振現象を利用しているため、コンデンサCr12は平滑コンデンサCs2の電圧より大きな電圧まで充電され、コンデンサCr13は平滑コンデンサCs2、Cs3の電圧より大きな電圧まで充電される。
次いで、ゲート信号GateLによりMos1L、Mos2L、Mos3Lがオン状態となると、電圧差があるため、コンデンサCr12、Cr13に蓄えられた一部のエネルギが、以下に示す経路でコンデンサCs1、Cs2に移行する。
Cr12⇒Lr12⇒Mos2L⇒Cs1⇒Mos1L
Cr13⇒Lr13⇒Mos3L⇒Cs2⇒Cs1⇒Mos1L
LC直列体LC12、LC13による共振現象を利用しているため、コンデンサCr12は平滑コンデンサCs1の電圧より小さな電圧まで放電され、コンデンサCr13は平滑コンデンサCs1、Cs2の電圧より小さな電圧まで放電される。
このように、昇圧動作および降圧動作において、コンデンサCr12、Cr13の充放電により、平滑コンデンサCs1と平滑コンデンサCs2、Cs3の間でエネルギを移行する。また、各コンデンサCr12、Cr13には、インダクタLr12、Lr13が直列に接続されてLC直列体LC12、LC13を構成するため、上記エネルギの移行は共振現象を利用したものとなり、大きなエネルギ量を効率よく移行できる。また、共振現象を利用しているため、コンデンサCr12、Cr13は平滑コンデンサCsの電圧以上の電圧まで充電され、平滑コンデンサCsの電圧以下の電圧まで放電される。
次に、短絡用MOSFET(Mos1Lpr、Mos1Hpr、Mos2Lpr、Mos2Hpr、Mos3Lpr、Mos3Hpr)と、この短絡用MOSFETを駆動するための保護信号を生成する回路(図2(b)参照)とで構成される保護回路の動作について説明する。
保護回路は、コンデンサCr12とコンデンサCr13の異常電圧(過大電圧、過小電圧)を検出し、MOSFET(Mos1L〜Mos3L、Mos1H〜Mos3H)を強制的にオフする回路である。また、コンデンサCr12、Cr13の電圧が正常であるときは、保護回路は動作しない。
コンデンサCr12は、昇圧動作のときはMos1Lのドレイン端子からソース端子に電流が流れて充電され、降圧動作のときはMos2Hのドレイン端子からソース端子に電流が流れて充電される。コンデンサCr12の検出電圧Vcr12が上限電圧Vcr12highより大きくなると、コンパレータCOMP101の出力である検出信号OVcr12がハイ電圧となり、コンデンサCr12が過大電圧であることを検出する。検出信号OVcr12がハイ電圧となると、保護信号Spr1L、Spr2Hがハイ電圧となり、Mos1Lpr、Mos2Hprがオンし、Mos1L、Mos2Hのゲート−ソース端子間が短絡され、Mos1L、Mos2Hがオフとなる。Mos1L、Mos2Hがオフとなると、コンデンサCr12の充電経路が絶たれ、コンデンサCr12の充電が終了し、コンデンサCr12の過大電圧を防ぐことができる。
また、コンデンサCr12は、昇圧動作のときはMos1Hのドレイン端子からソース端子に電流が流れて放電され、降圧動作のときはMos2Lのドレイン端子からソース端子に電流が流れて放電される。コンデンサCr12の検出電圧Vcr12が下限電圧Vcr12lowより小さくなると、コンパレータCOMP102の出力である検出信号UVcr12がハイ電圧となり、コンデンサCr12が過小電圧であることを検出する。検出信号UVcr12がハイ電圧となると、保護信号Spr1H、Spr2Lがハイ電圧となり、Mos1Hpr、Mos2Lprがオンし、Mos1H、Mos2Lのゲート−ソース端子間が短絡され、Mos1H、Mos2Lがオフとなる。Mos1L、Mos2Hがオフとなると、コンデンサCr12の放電経路が絶たれ、コンデンサCr12の放電が終了し、コンデンサCr12の過小電圧を防ぐことができる。
コンデンサCr12が放電により過小電圧となると、次の充電時にコンデンサCr12が過大電圧となる。このためコンデンサCr12の過小電圧を防ぐことにより、コンデンサCr12の過大電圧も防ぐことができ、電圧リプルも抑制することができる。
コンデンサCr13は、降圧動作のときMos3Hのドレイン端子からソース端子に電流が流れて充電される。コンデンサCr13の検出電圧Vcr13が上限電圧Vcr13highより大きくなると、コンパレータCOMP103の出力である検出信号OVcr13がハイ電圧となり、コンデンサCr13が過大電圧であることを検出する。検出信号OVcr13がハイ電圧となると、保護信号Spr3Hがハイ電圧となり、Mos3Hprがオンし、Mos3Hのゲート−ソース端子間が短絡され、Mos3Hがオフとなる。Mos3Hがオフとなると、コンデンサCr13の充電経路が絶たれ、コンデンサCr13の充電が終了し、コンデンサCr13の過大電圧を防ぐことができる。
また、コンデンサCr13は、降圧動作のときMos3Lのドレイン端子からソース端子に電流が流れて放電される。コンデンサCr13の検出電圧Vcr13が下限電圧Vcr13lowより小さくなると、コンパレータCOMP104の出力である検出信号UVcr13がハイ電圧となり、コンデンサCr13が過小電圧であることを検出する。検出信号UVcr13がハイ電圧となると、保護信号Spr3Lがハイ電圧となり、Mos3Lprがオンし、Mos3Lのゲート−ソース端子間が短絡され、Mos3Lがオフとなる。Mos3Hがオフとなると、コンデンサCr13の放電経路が絶たれ、コンデンサCr13の放電が終了し、コンデンサCr13の過小電圧を防ぐことができる。
コンデンサCr13が放電により過小電圧となると、次の充電時にコンデンサCr13が過大電圧となる。このためコンデンサCr13の過小電圧を防ぐことにより、コンデンサCr13の過大電圧も防ぐことができ、電圧リプルも抑制することができる。
この実施の形態では、LC直列体LC12、LC13の共振現象を効果的に利用でき、しかも各回路A1〜A3にMOSFETを用いたことで導通損失が低減できるため、変換効率の高いDC/DC電力変換装置が実現できる。また、コンデンサCr12、Cr13の過大電圧、過小電圧を防ぐことにより、コンデンサCr12、Cr13の電圧リプルを抑制でき、コンデンサCr12、Cr13の過電流と、MOSFET(Mos1L〜Mos3L、Mos1H〜Mos3H)の過電流も防ぐことができ、信頼性の高いDC/DC電力変換装置が実現できる。
また、各回路A1〜A3内のMOSFETのゲート−ソース端子間を短絡させるための短絡用MOSFET(Mos1Lpr、Mos1Hpr、Mos2Lpr、Mos2Hpr、Mos3Lpr、Mos3Hpr)を備えたため、コンデンサCr12、Cr13の充放電経路を容易に遮断できてコンデンサCr12、Cr13の過大電圧、過小電圧を容易で確実に防ぐことができる。
実施の形態2.
次に、この発明の実施の形態2によるDC/DC電力変換装置を説明する。
この実施の形態2によるDC/DC電力変換装置の主回路部は、上記実施の形態1の図1で示したものと同じであり、各回路A1、A2、A3内の高圧側MOSFET(Mos1H〜Mos3H)、低圧側MOSFET(Mos1L〜Mos3L)を駆動するためのゲート信号GateH、GateLを生成する制御回路10も上記実施の形態1の図2(a)で示したものと同じである。
短絡用MOSFET(Mos1Lpr、Mos1Hpr、Mos2Lpr、Mos2Hpr、Mos3Lpr、Mos3Hpr)を駆動するための保護信号(Spr1L、Spr1H、Spr2L、Spr2H、Spr3L、Spr3H)を生成する回路で用いる上限電圧Vcr12high、Vcr13highと下限電圧Vcr12low、Vcr13lowが、上記実施の形態1では固定であったが、この実施の形態2では可変であり、保護信号生成回路を図3に示す。
図3に示すように、電圧センサSVcr12、SVcr13およびコンパレータCOMP101〜COMP104を備えて、検出電圧Vcr12、Vcr13とコンデンサCr12、Cr13の上限電圧Vcr12high、Vcr13high、下限電圧Vcr12low、Vcr13lowとから保護信号(Spr1L、Spr1H、Spr2L、Spr2H、Spr3L、Spr3H)を生成する回路の部分については、図2(b)で示したものと同じである。そして、電圧センサSVMと上下限電圧生成部2とを備える。電圧センサSVMは、平滑コンデンサCs2の高電圧側端子(平滑コンデンサCs3の低電圧側端子)に接続された電圧端子VMと電圧端子Vcomに接続され、電圧端子VMの電圧を検出して、検出電圧VMsを出力する。上下限電圧生成部2には、検出電圧VMsが入力され、コンデンサCr12、Cr13の上限電圧Vcr12high、Vcr13highと下限電圧Vcr12low、Vcr13lowを出力する。
コンデンサCr12、Cr13の充放電動作は、上記実施の形態1と同様である。
コンデンサCr12は、平滑コンデンサCs1と平滑コンデンサCs2とのエネルギにより充放電を行う。そのため、コンデンサCr12の平均電圧は、平滑コンデンサCs1の電圧と平滑コンデンサCs2の電圧の平均値となる。平滑コンデンサCs1、Cs2の平均電圧は、検出電圧VMsの半分の電圧となるので、コンデンサCr12の平均電圧は、検出電圧VMsの半分の電圧となる。
また、コンデンサCr13は、平滑コンデンサCs1、Cs2と平滑コンデンサCs2、Cs3とのエネルギにより充放電を行う。そのため、平滑コンデンサCs1の電圧と平滑コンデンサCs2の電圧の和である検出電圧VMsは、コンデンサCr13の平均電圧とほぼ等しくなる。
上下限電圧生成部2は、オペアンプを用いた差動増幅回路により構成され、検出電圧VMsの半分の電圧に所定の電圧ΔVを加算した電圧をコンデンサCr12の上限電圧Vcr12highとし、検出電圧VMsの半分の電圧に所定の電圧ΔVを減算した電圧をコンデンサCr12の下限電圧Vcr12lowとする。また、検出電圧VMsに所定の電圧ΔVを加算した電圧をコンデンサCr13の上限電圧Vcr13highとし、検出電圧VMsに所定の電圧ΔVを減算した電圧をコンデンサCr13の下限電圧Vcr13lowとする。
このように、この実施の形態では、コンデンサCr12、Cr13の充放電に係る平滑コンデンサの電圧となる検出電圧VMsに応じてコンデンサCr12、Cr13の上下限電圧Vcr12high、Vcr13high、Vcr12low、Vcr13lowを変化させる。これにより、最適な上限電圧Vcr12high、Vcr13highと下限電圧Vcr12low、Vcr13lowが得られ、短絡用MOSFET(Mos1Lpr、Mos1Hpr、Mos2Lpr、Mos2Hpr、Mos3Lpr、Mos3Hpr)を駆動するための保護信号(Spr1L、Spr1H、Spr2L、Spr2H、Spr3L、Spr3H)を信頼性よく生成でき、コンデンサCr12、Cr13の異常電圧を信頼性よく防止できる。
また、この実施の形態では、コンデンサCr12、Cr13の充放電に係る平滑コンデンサの電圧として検出電圧VMsを用いたが、平滑コンデンサCs1、Cs2、Cs3の電圧に応じてコンデンサCr12、Cr13の上下限電圧Vcr12high、Vcr13high、Vcr12low、Vcr13lowを決定しても良い。
実施の形態3.
上記実施の形態2では、上下限電圧生成部2は、コンデンサCr12、Cr13の充放電に係る平滑コンデンサCsの電圧に応じて上下限電圧(Vcr12high、Vcr13high、Vcr12low、Vcr13low)を生成したが、この実施の形態3では、平滑コンデンサCsの電圧と、さらにDC/DC電力変換装置の温度によって上下限電圧(Vcr12high、Vcr13high、Vcr12low、Vcr13low)を決定する。この実施の形態3による保護信号生成回路を図4に示す。
図4に示すように、電圧センサSVcr12、SVcr13およびコンパレータCOMP101〜COMP104を備えて、検出電圧Vcr12、Vcr13とコンデンサCr12、Cr13の上限電圧Vcr12high、Vcr13high、下限電圧Vcr12low、Vcr13lowとから保護信号(Spr1L、Spr1H、Spr2L、Spr2H、Spr3L、Spr3H)を生成する回路の部分については、図2(b)で示したものと同じである。そして、電圧センサSVMと温度センサ3と上下限電圧生成部2aとを備える。
温度センサ3は、DC/DC電力変換装置に設けられてDC/DC電力変換装置の温度を検出し、検出温度Tempを出力する。電圧センサSVMは、上記実施の形態2で示したものと同様であり、上下限電圧生成部2aには、電圧センサSVMからの検出電圧VMsと、温度センサ3からの検出温度Tempとが入力され、コンデンサCr12、Cr13の上限電圧Vcr12high、Vcr13highと下限電圧Vcr12low、Vcr13lowを出力する。
上下限電圧生成部2aは、オペアンプを用いた差動増幅回路により構成され、検出温度Tempに基づいて電圧ΔVを決定し、検出電圧VMsの半分の電圧に電圧ΔVを加算した電圧をコンデンサCr12の上限電圧Vcr12highとし、検出電圧VMsの半分の電圧に電圧ΔVを減算した電圧をコンデンサCr12の下限電圧Vcr12lowとする。また、検出電圧VMsに電圧ΔVを加算した電圧をコンデンサCr13の上限電圧Vcr13highとし、検出電圧VMsに電圧ΔVを減算した電圧をコンデンサCr13の下限電圧Vcr13lowとする。
このように、この実施の形態では、コンデンサCr12、Cr13の上限電圧Vcr12high、Vcr13highと下限電圧Vcr12low、Vcr13lowとの電圧幅を決定する電圧ΔVを検出温度Tempに応じて可変とする。検出温度Tempが低いときには電圧ΔVを大きくし、検出温度Tempが高いときには電圧ΔVを小さくする。
電圧ΔVを小さくすることにより、コンデンサCr12、Cr13の電圧リプルをより小さく抑制でき、コンデンサCr12、Cr13の電流も抑制することができるため、コンデンサCr12、Cr13のリプル電流による自己発熱を抑制することができる。
このように、DC/DC電力変換装置の温度が低いときには、コンデンサCr12、Cr13に比較的大きな電流を流し、温度が高いときには、コンデンサCr12、Cr13の電流を低レベルに制限することにより、自己発熱が抑制され、コンデンサCr12、Cr13が高温となるのを防止できる。これにより、コンデンサCr12、Cr13の高温による故障を効果的に防止でき、信頼性の高いDC/DC電力変換装置を実現できる。
実施の形態4.
次に、この発明の実施の形態4によるDC/DC電力変換装置を説明する。
この実施の形態4によるDC/DC電力変換装置の主回路部は、上記実施の形態1の図1で示したものと同じであり、各回路A1、A2、A3内の高圧側MOSFET(Mos1H〜Mos3H)、低圧側MOSFET(Mos1L〜Mos3L)を駆動するためのゲート信号GateH、GateLを生成する制御回路10も上記実施の形態1の図2(a)で示したものと同じである。
短絡用MOSFET(Mos1Lpr、Mos1Hpr、Mos2Lpr、Mos2Hpr、Mos3Lpr、Mos3Hpr)を駆動するための保護信号(Spr1L、Spr1H、Spr2L、Spr2H、Spr3L、Spr3H)を生成する保護信号生成回路を図5(a)〜図5(d)に示す。
図5(a)に示すように、電圧センサSVcr12には、コンデンサCr12の両端の電圧(Vcr12H、Vcr12L)が入力されてコンデンサCr12の電圧を検出し、検出電圧Vcr12を出力する。コンパレータCOMP101には、検出電圧Vcr12とコンデンサCr12の上限電圧Vcr12highとが入力され、検出信号OVcr12を出力する。コンパレータCOMP102には、検出電圧Vcr12とコンデンサCr12の下限電圧Vcr12lowとが入力され、検出信号UVcr12を出力する。
電圧センサSVcr13には、コンデンサCr13の両端の電圧(Vcr13H、Vcr13L)が入力されてコンデンサCr13の電圧を検出し、検出電圧Vcr13を出力する。コンパレータCOMP103には、検出電圧Vcr13とコンデンサCr13の上限電圧Vcr13highとが入力され、検出信号OVcr13を出力する。コンパレータCOMP104には、検出電圧Vcr13とコンデンサCr13の下限電圧Vcr13lowとが入力され、検出信号UVcr13を出力する。
上記コンパレータCOMP101〜COMP104に入力される、コンデンサCr12、Cr13の上限電圧Vcr12high、Vcr13high、下限電圧Vcr12low、Vcr13lowは、上記実施の形態2で示したものと同様に、図5(b)に示す回路にて生成される。なお、上記実施の形態1、あるいは3と同様に生成しても良い。
図5(c)は、DC/DC電力変換装置の主回路部の動作が昇圧動作か降圧動作かのいずれの動作かを判別する回路部を示す。
電圧センサSVHが電圧端子VH、Vcomに、電圧センサSVLが電圧端子VL、Vcomに接続され、電圧センサSVHでは電圧端子VHと電圧端子Vcom間の電圧V2を検出し、電圧センサSVLでは電圧端子VLと電圧端子Vcom間の電圧V1を検出する。動作モード判別部4は、電圧センサSVHからの電圧V2と電圧センサSVLからの電圧V1とを入力として、電圧V1の3倍と電圧V2との大小の比較を行い、動作モードMode1を出力する。電圧V2が電圧V1の3倍よりも大きいときには動作モードMode1がハイ電圧となり、電圧V2が電圧V1の3倍よりも小さいときには動作モードMode1がロウ電圧となる。即ち、DC/DC電力変換装置が降圧動作時には動作モードMode1がハイ電圧となり、昇圧動作時には動作モードMode1がロウ電圧となる。
そして、図5(d)に示すように、動作モードMode1はインバータ回路(ロジック回路)INV111にて反転され、アンド回路(ロジック回路)AND111Lは、検出信号OVcr12とINV111の出力とを入力として出力し、該出力信号は保護信号Spr1Lに接続される。また、アンド回路(ロジック回路)AND111Hは、検出信号UVcr12とINV111の出力とを入力として出力し、該出力信号は保護信号Spr1Hに接続される。
アンド回路(ロジック回路)AND112Lは、検出信号UVcr12と動作モードMode1とを入力として出力し、該出力信号は保護信号Spr2Lに接続される。アンド回路(ロジック回路)AND112Hは、検出信号OVcr12と動作モードMode1とを入力として出力し、該出力信号は保護信号Spr2Hに接続される。
アンド回路(ロジック回路)AND113Lは、検出信号UVcr13と動作モードMode1とを入力として出力し、該出力信号は保護信号Spr3Lに接続される。アンド回路(ロジック回路)AND113Hは、検出信号OVcr13と動作モードMode1とを入力として出力し、該出力信号は保護信号Spr3Hに接続される。
動作モードMode1がロウ電圧(昇圧動作)のときは、検出信号OVcr12がハイ電圧(コンデンサCr12が過大電圧)のときのみ、保護信号Spr1Lがハイ電圧となり、検出信号UVcr12がハイ電圧(コンデンサCr12が過小電圧)のときのみ、保護信号Spr1Hがハイ電圧となる。
また、動作モードMode1がハイ電圧(降圧動作)のときは、検出信号UVcr12がハイ電圧(コンデンサCr12が過小電圧)のときのみ、保護信号Spr2Lがハイ電圧となり、検出信号OVcr12がハイ電圧(コンデンサCr12が過大電圧)のときのみ、保護信号Spr2Hがハイ電圧となる。さらに、検出信号UVcr13がハイ電圧(コンデンサCr13が過小電圧)のときのみ、保護信号Spr3Lがハイ電圧となり、検出信号OVcr13がハイ電圧(コンデンサCr13が過大電圧)のときのみ、保護信号Spr3Hがハイ電圧となる。
このように、昇圧動作時には保護信号Spr1L、Spr1Hのみが機能し、降圧動作時には保護信号Spr2L、Spr2H、Spr3L、Spr3Hのみが機能する。
この実施の形態では、入出力端子電圧V1、V2に基づいて主回路部の動作が昇圧動作か降圧動作かを判別する動作モード判別部4を備えて、短絡用MOSFET(Mos1Lpr、Mos1Hpr、Mos2Lpr、Mos2Hpr、Mos3Lpr、Mos3Hpr)を駆動するための保護信号(Spr1L、Spr1H、Spr2L、Spr2H、Spr3L、Spr3H)を生成する際、動作モードMode1に応じて生成した。即ち、動作モードMode1に応じて、コンデンサCr12、Cr13の電圧異常時にオフさせるMOSFET(Mos1L〜Mos3L、Mos1H〜Mos3H)を決定するようにした。このため、コンデンサCr12、Cr13の電圧異常時に充放電経路を遮断する保護動作を効率的にできて、より高効率なDC/DC電力変換装置を実現できる。
実施の形態5.
次に、この発明の実施の形態5によるDC/DC電力変換装置を説明する。
図6は、この発明の実施の形態5によるDC/DC電力変換装置の回路構成を示す図である。特に、図6(a)は主回路部を示し、図6(b)は、主回路部の高圧側MOSFET(Mos1H)、低圧側MOSFET(Mos1L)を駆動するためのゲート信号GateH、GateLを生成する制御回路10aを示し、図6(c)は、短絡用MOSFET(Mos1Lpr、Mos1Hpr)を駆動するための保護信号(Spr1L、Spr1H)を生成する回路を示す。
この実施の形態5では、電圧端子VLとVcom間の電圧V1から電圧端子VHとVcom間の電圧V2へエネルギを移行する昇圧形のDC/DC電力変換装置について示し、この場合降圧機能を備えていない。また上記実施の形態1と同様に、電圧V2は電圧V1の約3倍となっている。
この実施の形態では図6(a)に示すように、図1で示した上記実施の形態1によるDC/DC電力変換装置における回路A1〜A3の替わりに、回路A1a〜A3aを用い、回路A1aは回路A1と同様の構成、回路A2a、A3aは、2つのMOSFET(Mos2L、Mos2H)(Mos3L、Mos3H)をそれぞれダイオード(Di2L、Di2H)(Di3L、Dis3H)に置き換えている。即ち、駆動用インバータ回路A1aは、低圧側素子、高圧側素子としての2つのMOSFET(Mos1L、Mos1H)を直列接続して平滑コンデンサCs1の両端子間に接続して構成される。また整流回路A2a、A3aは、低圧側素子、高圧側素子としてのそれぞれ2つのダイオード(Di2L、Di2H)(Di3L、Di3H)を直列接続して各平滑コンデンサCs2、Cs3の両端子間に接続して構成される。このように、主回路部は、回路A1a、A2a、A3aを直列接続して構成されると共に、各回路A1a〜A3a内の2つのMOSFET(あるいはダイオード)の接続点を中間端子として、回路A1aと他の各回路A2a、A3aとの中間端子間に、コンデンサCr12、Cr13およびインダクタLr12、Lr13の直列体で構成されエネルギ移行素子として機能するLC直列体LC12、LC13を接続する。各段のインダクタLrとコンデンサCrのインダクタンス値と容量値から定まる共振周期の値は、それぞれ等しくなるように設定されている。
なお、主回路部において、MOSFETを駆動するためのゲート駆動回路111、フォトカプラ121H、121L、電源Vs1は、駆動用インバータ回路A1aのMOSFET(Mos1L、Mos1H)に対するもの以外は削除される。また、短絡用MOSFET(Mos1Lpr、Mos1Hpr)、フォトカプラ131H、131Lについても、駆動用インバータ回路A1aに係るもの以外は削除される。
また、図6(b)で示す制御回路10aが生成するゲート信号GateL、GateHは、上記実施の形態1で示すものと同様であるが、ここでは駆動用インバータ回路A1aのMOSFET(Mos1L、Mos1H)のみを駆動する。また図6(c)に示すように、短絡用MOSFET(Mos1Lpr、Mos1Hpr)を駆動するための保護信号(Spr1L、Spr1H)も駆動用インバータ回路A1aに対するもののみ、図2で示した回路A1に対するものと同様であるが、その他の部分は削除される。
次に、動作について説明する。平滑コンデンサCs1、Cs2、Cs3の容量値は、LC直列体LC12、LC13のコンデンサCrの容量値と比較して十分大きな値に設定される。電圧端子VL−Vcom間に入力された電圧V1を、約3倍に昇圧された電圧V2にして電圧端子VH−Vcom間に出力するため、電圧端子VH−Vcom間に負荷が接続され、電圧V2は3×V1よりも低い値となっている。定常状態では、平滑コンデンサCs1には電圧V1の電圧が充電されており、平滑コンデンサCs2、Cs3には平均的に(V2-V1)/2の電圧が充電されている。駆動用インバータ回路A1aは、電圧端子VL−Vcom間に入力されるエネルギを、MOSFET(Mos1L、Mos1H)のオンオフ動作により高電圧側に送り、整流回路A2a、A3aは、駆動用インバータ回路A1aで駆動された電流を整流し、エネルギを高電圧側へ移行する。
ゲート信号GateLによりMos1Lがオン状態となると、電圧差があるため、平滑コンデンサCs1、Cs2に蓄えられた一部のエネルギが、以下に示す経路でコンデンサCr12、Cr13に移行する。
Cs1⇒Di2L⇒Lr12⇒Cr12⇒Mos1L
Cs1⇒Cs2⇒Di3L⇒Lr13⇒Cr13⇒Mos1L
LC直列体LC12、LC13による共振現象を利用しているため、コンデンサCr12は平滑コンデンサCs1の電圧より大きな電圧まで充電され、コンデンサCr13は平滑コンデンサCs1、Cs2の電圧より大きな電圧まで充電される。
次いで、ゲート信号GateHによりMos1Hがオン状態となると、電圧差があるため、平滑コンデンサCr12、Cr13に蓄えられた一部のエネルギが、以下に示す経路でコンデンサCs2、Cs3に移行する。
Cr12⇒Lr12⇒Di2H⇒Cs2⇒Mos1H
Cr13⇒Lr13⇒Di3H⇒Cs3⇒Cs2⇒Mos1H
LC直列体LC12、LC13による共振現象を利用しているため、コンデンサCr12は平滑コンデンサCs2の電圧より小さな電圧まで放電され、コンデンサCr13は平滑コンデンサCs2、Cs3の電圧より小さな電圧まで放電される。
このような昇圧動作において、コンデンサCr12、Cr13の充放電により、平滑コンデンサCs1と平滑コンデンサCs2、Cs3の間でエネルギを移行する。また、各コンデンサCr12、Cr13には、インダクタLr12、Lr13が直列に接続されてLC直列体LC12、LC13を構成するため、上記エネルギの移行は共振現象を利用したものとなり、大きなエネルギ量を効率よく移行できる。また、共振現象を利用しているため、コンデンサCr12、Cr13は平滑コンデンサCsの電圧以上の電圧まで充電され、平滑コンデンサCsの電圧以下の電圧まで放電される。
次に、短絡用MOSFET(Mos1Lpr、Mos1Hpr)と、この短絡用MOSFETを駆動するための保護信号を生成する回路(図6(c)参照)とで構成される保護回路の動作について説明する。
保護回路は、コンデンサCr12の異常電圧(過大電圧、過小電圧)を検出し、MOSFET(Mos1L、Mos1H)を強制的にオフとする回路である。また、コンデンサCr12の電圧が正常であるときは、保護回路は動作しない。
コンデンサCr12は、Mos1Lのドレイン端子からソース端子に電流が流れて充電される。コンデンサCr12の検出電圧Vcr12が上限電圧Vcr12highより大きくなると、コンパレータCOMP101の出力である検出信号OVcr12がハイ電圧となり、コンデンサCr12が過大電圧であることを検出する。検出信号OVcr12がハイ電圧となると、保護信号Spr1Lがハイ電圧となり、Mos1LprがオンしてMos1Lのゲート−ソース端子間が短絡され、Mos1Lがオフとなる。Mos1Lがオフとなると、コンデンサCr12の充電経路が絶たれ、コンデンサCr12の充電が終了し、コンデンサCr12の過大電圧を防ぐことができる。
Mos1Lがオフすると、コンデンサCr13の充電経路も絶たれ、コンデンサCr13の過大電圧も防ぐことができる。
また、コンデンサCr12は、Mos1Hのドレイン端子からソース端子に電流が流れて放電される。コンデンサCr12の検出電圧Vcr12が下限電圧Vcr12lowより小さくなると、コンパレータCOMP102の出力である検出信号LVcr12がハイ電圧となり、コンデンサCr12が過小電圧であることを検出する。検出信号LVcr12がハイ電圧となると、保護信号Spr1Hがハイ電圧となり、Mos1HprがオンしてMos1Hのゲート−ソース端子間が短絡され、Mos1Hがオフとなる。Mos1Hがオフとなると、コンデンサCr12の放電経路が絶たれ、コンデンサCr12の放電が終了し、コンデンサCr12の過小電圧を防ぐことができる。
コンデンサCr12が放電により過小電圧となると、次の充電時にコンデンサCr12が過大電圧となる。このためコンデンサCr12の過小電圧を防ぐことにより、コンデンサCr12の過大電圧も防ぐことができ、電圧リプルも抑制することができる。
また、Mos1Hがオフすると、同様にコンデンサCr13の過小電圧も防ぐことができ、さらにコンデンサCr13の過大電圧も防ぐことができ、電圧リプルも抑制することができる。
この実施の形態では、整流回路A2a、A3a内のダイオードに電流が流れるため、導通損失が発生するものであるが、LC直列体LC12、LC13の共振現象を効果的に利用でき、変換効率の高いDC/DC電力変換装置が実現できる。また、コンデンサCr12、Cr13の過大電圧、過小電圧を防ぐことにより、コンデンサCr12、Cr13の電圧リプルを抑制でき、コンデンサCr12、Cr13の過電流と、MOSFET(Mos1L、Mos1H)の過電流も防ぐことができ、信頼性の高いDC/DC電力変換装置が実現できる。
また、短絡用MOSFET(Mos1Lpr、Mos1Hpr)を備えたため、コンデンサCr12、Cr13の充放電経路を容易に遮断できてコンデンサCr12、Cr13の過大電圧、過小電圧を容易で確実に防ぐことができる。
実施の形態6.
上記実施の形態5では、昇圧回路であるDC/DC電力変換装置の整流回路にダイオードを用いたものを示したが、電圧V2から電圧V1へエネルギを移行する降圧回路であるDC/DC電力変換装置の整流回路にダイオードを用いても良い。
図7は、この発明の実施の形態6によるDC/DC電力変換装置の回路構成を示す図である。特に、図7(a)は主回路部を示し、図7(b)は、主回路部の高圧側MOSFET(Mos2H、Mos3H)、低圧側MOSFET(Mos2L、Mos3L)を駆動するためのゲート信号GateH、GateLを生成する制御回路10bを示し、図7(c)は、短絡用MOSFET(Mos2Lpr、Mos3Lpr、Mos2Hpr、Mos3Hpr)を駆動するための保護信号(Spr2L、Spr3L、Spr2H、Spr3H)を生成する回路を示す。
この実施の形態では図7(a)に示すように、図1で示した上記実施の形態1によるDC/DC電力変換装置における回路A1〜A3の替わりに、回路A1b〜A3bを用い、回路A2b、A3bは回路A2、A3と同様の構成で駆動用インバータ回路とし、回路A1bは2つのMOSFET(Mos1L、Mos1H)をそれぞれダイオード(Di1L、Di1H)に置き換えて整流回路とする。このように、主回路部は、回路A1b、A2b、A3bを直列接続して構成されると共に、各回路A1b〜A3b内の2つのMOSFET(あるいはダイオード)の接続点を中間端子として、回路A1bと他の各回路A2b、A3bとの中間端子間に、コンデンサCr12、Cr13およびインダクタLr12、Lr13の直列体で構成されエネルギ移行素子として機能するLC直列体LC12、LC13を接続する。各段のインダクタLrとコンデンサCrのインダクタンス値と容量値から定まる共振周期の値は、それぞれ等しくなるように設定されている。
なお、図1における回路A1内のMOSFETを駆動するためのゲート駆動回路111、フォトカプラ121H、121L、電源Vs1は削除される。また、短絡用MOSFET(Mos1Lpr、Mos1Hpr)、フォトカプラ131H、131Lについても削除される。
また、図7(b)で示す制御回路10bが生成するゲート信号GateL、GateHは、上記実施の形態1で示すものと同様であるが、ここでは駆動用インバータ回路A2b、A3bのMOSFET(Mos2L、Mos2H)(Mos3L、Mos3H)のみを駆動する。また図7(c)に示すように、短絡用MOSFET(Mos2Lpr、Mos2Hpr、Mos3Lpr、Mos3Hpr)を駆動するための保護信号(Spr2L、Spr2H、Spr3L、Spr3H)も駆動用インバータ回路A2b、A3bに対するもののみ、図2で示した回路A2、A3に対するものと同様であるが、その他の部分は削除される。
この実施の形態においても、整流回路A1b内のダイオードに電流が流れるため、導通損失が発生するものであるが、LC直列体LC12、LC13の共振現象を効果的に利用でき、変換効率の高いDC/DC電力変換装置が実現できる。
また、LC直列体LC12、LC13による共振現象を利用して降圧動作を行うため、コンデンサCr12は平滑コンデンサCs2の電圧より小さな電圧まで放電され、コンデンサCr13は平滑コンデンサCs2、Cs3の電圧より小さな電圧まで放電される。しかしながら、コンデンサCr12、Cr13の異常電圧(過大電圧、過小電圧)を検出して、MOSFET(Mos2L、Mos3L、Mos2H、Mos3H)を強制的にオフとすることでコンデンサCr12、Cr13の充放電を終了させて、コンデンサCr12、Cr13の過大電圧、過小電圧を防ぐ。このため、コンデンサCr12、Cr13の電圧リプルを抑制でき、コンデンサCr12、Cr13の過電流と、MOSFET(Mos2L、Mos2H、Mos3L、Mos3H)の過電流も防ぐことができ、信頼性の高いDC/DC電力変換装置が実現できる。
また、短絡用MOSFET(Mos2Lpr、Mos2Hpr、Mos3Lpr、Mos3Hpr)を備えたため、コンデンサCr12、Cr13の充放電経路を容易に遮断できてコンデンサCr12、Cr13の過大電圧、過小電圧を容易で確実に防ぐことができる。
実施の形態7.
次に、この発明の実施の形態7によるDC/DC電力変換装置を説明する。
図8は、この発明の実施の形態7によるDC/DC電力変換装置の回路構成を示す図である。特に、図8(a)は主回路部を示し、図8(b)は、主回路部の高圧側MOSFET(Mos1H〜Mos3H)、低圧側MOSFET(Mos1L〜Mos3L)を駆動するためのゲート信号GateH、GateLを生成する制御回路10を示し、図8(c)は、保護信号(Spr1L〜Spr3L、Spr1H〜Spr3H)を生成する回路を示す。
図8(b)で示す制御回路10は、上記実施の形態1の図2(a)で示したものと同じである。図8(c)で示す保護信号(Spr1L〜Spr3L、Spr1H〜Spr3H)を生成する回路は、上記実施の形態1の図2(b)で示したものと回路構成は同様であるが、この場合、生成された保護信号(Spr1L〜Spr3L、Spr1H〜Spr3H)は、後述するようにゲート信号GateL、GateHのハイ信号を制限する。
主回路部は、図8(a)に示すように、図1で示した上記実施の形態1によるDC/DC電力変換装置において、短絡用MOSFET(Mos1Lpr〜Mos3Lpr、Mos1Hpr〜Mos3Hpr)およびフォトカプラ131L〜133L、131H〜133Hが削除される。替わりに、インバータ回路(ロジック回路)INV101L〜INV103L、INV101H〜INV103Hとアンド回路(ロジック回路)AND101L〜AND103L、AND101H〜AND103Hとを備える。
保護信号Spr1Lがインバータ回路(ロジック回路)INV101Lに入力され、インバータ回路(ロジック回路)INV101Lの出力とゲート信号GateLがアンド回路(ロジック回路)AND101Lに入力され、アンド回路(ロジック回路)AND101Lの出力がフォトカプラ121Lに入力される。保護信号Spr1Hがインバータ回路(ロジック回路)INV101Hに入力され、インバータ回路(ロジック回路)INV101Hの出力とゲート信号GateHがアンド回路(ロジック回路)AND101Hに入力され、アンド回路(ロジック回路)AND101Hの出力がフォトカプラ121Hに入力される。保護信号Spr2Lがインバータ回路(ロジック回路)INV102Lに入力され、インバータ回路(ロジック回路)INV102Lの出力とゲート信号GateLがアンド回路(ロジック回路)AND102Lに入力され、アンド回路(ロジック回路)AND102Lの出力がフォトカプラ122Lに入力される。保護信号Spr2Hがインバータ回路(ロジック回路)INV102Hに入力され、インバータ回路(ロジック回路)INV102Hの出力とゲート信号GateHがアンド回路(ロジック回路)AND102Hに入力され、アンド回路(ロジック回路)AND102Hの出力がフォトカプラ122Hに入力される。保護信号Spr3Lがインバータ回路(ロジック回路)INV103Lに入力され、インバータ回路(ロジック回路)INV103Lの出力とゲート信号GateLがアンド回路(ロジック回路)AND103Lに入力され、アンド回路(ロジック回路)AND103Lの出力がフォトカプラ123Lに入力される。保護信号Spr3Hがインバータ回路(ロジック回路)INV103Hに入力され、インバータ回路(ロジック回路)INV103Hの出力とゲート信号GateHがアンド回路(ロジック回路)AND103Hに入力され、アンド回路(ロジック回路)AND103Hの出力がフォトカプラ123Hに入力される。
コンデンサCr12、Cr13の充放電動作、およびコンデンサCr12、Cr13の異常電圧(過大電圧、過小電圧)を検出して保護信号(Spr1L〜Spr3L、Spr1H〜Spr3H)を生成する動作も、上記実施の形態1と同様である。
この実施の形態では、上述したように、MOSFET(Mos1L〜Mos3L、Mos1H〜Mos3H)を駆動するためにフォトカプラ121L〜123L、121H〜123Hに入力されるゲート信号GateL、GateHのハイ信号を、保護信号(Spr1L〜Spr3L、Spr1H〜Spr3H)の反転信号で制限することで、所望のMOSFET(Mos1L〜Mos3L、Mos1H〜Mos3H)をオフできる。
即ち、上記実施の形態1と同様に、コンデンサCr12の電圧がVcr12highより大きくなるとMOSFET(Mos1L、Mos2H)がオフとなり、コンデンサCr12の電圧がVcr12lowより小さくなるとMOSFET(Mos1H、Mos2L)がオフとなる。コンデンサCr13の電圧がVcr13highより大きくなるとMOSFET(Mos3H)がオフとなり、コンデンサCr13の電圧がVcr13lowより小さくなるとMOSFET(Mos3L)がオフとなる。
このように、コンデンサCr12、Cr13の異常電圧(過大電圧、過小電圧)を検出して、MOSFET(Mos1L〜Mos3L、Mos1H〜Mos3H)をオフとすることでコンデンサCr12、Cr13の充放電を終了させて、コンデンサCr12、Cr13の過大電圧、過小電圧を防ぐ。このため、コンデンサCr12、Cr13の電圧リプルを抑制でき、コンデンサCr12、Cr13の過電流と、MOSFET(Mos1L、Mos1H)の過電流も防ぐことができ、信頼性の高いDC/DC電力変換装置が実現できる。
また、ゲート信号GateL、GateHのハイ信号を、保護信号(Spr1L〜Spr3L、Spr1H〜Spr3H)を用いて制限することで、コンデンサCr12、Cr13の充放電経路を容易に遮断できてコンデンサCr12、Cr13の過大電圧、過小電圧を容易で確実に防ぐことができる。
またこの実施の形態においても、LC直列体LC12、LC13の共振現象を効果的に利用でき、しかも各回路A1〜A3にMOSFETを用いたことで導通損失が低減できるため、変換効率の高いDC/DC電力変換装置が実現できる。
なお、上記各実施の形態1〜7では、コンデンサCr12、Cr13の異常電圧(過大電圧、過小電圧)を検出するようにしたが、コンデンサCr12、Cr13に流れる過電流を検出することで異常を検出しても良く、同様にコンデンサCr12、Cr13の充放電経路を遮断することで同様の効果が得られる。また、コンデンサCr12、Cr13に流れる電流は、インダクタLr12、Lr13を流れる電流や、高圧側MOSFETと低圧側MOSFETとの接続点から出力電流など他の場所の電流を測定することで検出しても良い。
実施の形態8.
次に、この発明の実施の形態8によるDC/DC電力変換装置を説明する。
図9は、この発明の実施の形態8によるDC/DC電力変換装置の回路構成を示す図である。特に、図9(a)は主回路部を示し、図9(b)は、主回路部の高圧側MOSFET(Mos1H〜Mos3H)、低圧側MOSFET(Mos1L〜Mos3L)を駆動するためのゲート信号GateH、GateLを生成する制御部を示す。
主回路部は、図9(a)に示すように、図1で示した上記実施の形態1によるDC/DC電力変換装置において、短絡用MOSFET(Mos1Lpr〜Mos3Lpr、Mos1Hpr〜Mos3Hpr)およびフォトカプラ131L〜133L、131H〜133Hが削除される。
制御部は、図9(b)に示すように、入出力端子電圧V1、V2を検出する電圧センサSVL、SVHと、平滑コンデンサCsの電圧差を演算する電圧差演算部5と、コンパレータCOMP11と、制御回路11とで構成される。
電圧センサSVHは電圧端子VH、Vcomに接続されており、電圧端子VH、Vcom間の電圧V2を検出する。電圧センサSVLは電圧端子VL、Vcomに接続されており、電圧端子VL、Vcom間の電圧V1を検出する。電圧差演算部5は、電圧センサSVH、SVLからの検出電圧V2、V1を入力として、V11=|V2−V1×3|の演算が行われ、電圧差V11を出力する。なお、電圧差演算部5は、マイクロコンピュータあるいはオペアンプを用いた回路により実現される。
電圧差演算部5が出力する電圧差V11は、平滑コンデンサCs1、Cs2の電圧差と平滑コンデンサCs1、Cs3の電圧差の和である。
コンパレータCOMP11には、電圧差V11とその上限電圧となる所定の電圧ΔV2とが入力され、保護信号Spr11が出力される。電圧差V11がΔV2よりも大きいときに保護信号Spr11がハイ電圧であり、電圧差V11がΔV2よりも小さいときに保護信号Spr11はロウ電圧となる。
制御回路11は、マイクロコンピュータ等の信号処理回路から成り、2組のゲート信号(GateL、GateH)である第1、第2のゲート信号を生成するゲート信号生成部11bと、第1、第2のゲート信号を切り替える切替部11aとで構成される。ゲート信号生成部11bが生成する第1のゲート信号(GateL、GateH)は、LrとCrによるLC直列体LC12、LC13にて定まる共振周期と同等の周期Tでデューティー約50%のオンオフ信号であり、GateHとGateLはオンとオフとが相反する信号である。なお、MOSFETはゲート信号がハイ電圧でオンする。ゲート信号生成部11bが生成する第2のゲート信号(GateL、GateH)は、第1のゲート信号と周期が同じで、オン時間(ハイ電圧の時間)が所定時間分短く、その分、オフ時間(ロウ電圧の時間)が長い。
制御回路11には保護信号Spr11が入力され、保護信号Spr11がロウ電圧のとき、切替部11aは第1のゲート信号を切り替え選択してゲート信号生成部11bから出力させる。また、保護信号Spr11がハイ電圧のとき、切替部11aは第2のゲート信号を切り替え選択してゲート信号生成部11bから出力させる。
保護信号Spr11がロウ電圧のとき、つまり平滑コンデンサCsの電圧差V11がΔV2より小さい定常時には、制御回路11は第1のゲート信号GateL、GateHを出力し、DC/DC電力変換装置は有効にエネルギを送り、コンデンサCr12、Cr13の充放電により昇圧あるいは降圧動作を行う。
保護信号Spr11がハイ電圧のとき、つまり平滑コンデンサCsの電圧差V11が上限電圧であるΔV2より大きい異常時には、制御回路11は、オン時間の短い第2のゲート信号GateL、GateHを出力する。これにより、主回路部のMOSFET(Mos1L、Mos1H、Mos2L、Mos2H、Mos3L、Mos3H)のオン時間が短くなり、コンデンサCr12、Cr13の充放電時間が短くなる。
コンデンサCr12、Cr13の充放電動作は、上記実施の形態1と同様である。
コンデンサCr12は、平滑コンデンサCs1と平滑コンデンサCs2とのエネルギにより充放電を行う。そのため平滑コンデンサCs1と平滑コンデンサCs2との電圧差が大きいと、コンデンサCr12の電圧リプルが大きくなる。また、コンデンサCr13は、平滑コンデンサCs1、Cs2と平滑コンデンサCs2、Cs3とのエネルギにより充放電を行う。そのため平滑コンデンサCs1と平滑コンデンサCs3との電圧差が大きいと、コンデンサCr13の電圧リプルが大きくなる。
上述したように、電圧差V11は、平滑コンデンサCs1、Cs2の電圧差と平滑コンデンサCs1、Cs3の電圧差の和であるため、電圧差V11が上限電圧であるΔV2より大きい異常時に、仮に定常時と同様の第1のゲート信号(GateL、GateH)により動作すると、コンデンサCr12、Cr13の電圧リプルが大きくなる。ここでは、オン時間の短い第2のゲート信号GateL、GateHを用いて主回路部のMOSFET(Mos1L、Mos1H、Mos2L、Mos2H、Mos3L、Mos3H)を動作するため、コンデンサCr12、Cr13の充放電時間が短くなり、コンデンサCr12、Cr13のリプル電圧が抑制される。
また、コンデンサCr12、Cr13のリプル電圧を抑制することにより、コンデンサCr12、Cr13の電流も抑制することができ、コンデンサCr12、Cr13のリプル電流による自己発熱を抑制することができる。
この実施の形態では、LC直列体LC12、LC13の共振現象を効果的に利用でき、しかも各回路A1〜A3にMOSFETを用いたことで導通損失が低減できるため、変換効率の高いDC/DC電力変換装置が実現できる。
また、DC/DC電力変換装置の平滑コンデンサCsの電圧差が所定の上限電圧を超えると、定常時に用いる第1のゲート信号GateL、GateHと周期が同じでオン時間の短い第2のゲート信号GateL、GateHに切り替えて用いた。このため、上記実施の形態1〜7に比して少ない部品構成にて、コンデンサCr12、Cr13のリプル電圧、リプル電流を抑制することができ、信頼性の高いDC/DC電力変換装置を実現できる。
なお、上記実施の形態3と同様に、DC/DC電力変換装置の温度を検出する温度センサを設けて、電圧差V11の上限電圧であるΔV2を検出温度に応じて可変としても良く、コンデンサCr12、Cr13の高温による故障を効果的に防止でき、信頼性がさらに向上する。この場合、検出温度が低いときにはΔV2を大きくし、検出温度が高いときにはΔV2を小さくする。
実施の形態9.
次に、この発明の実施の形態9によるDC/DC電力変換装置を説明する。
図10は、この発明の実施の形態9によるDC/DC電力変換装置の回路構成を示す図である。特に、図10(a)は主回路部を示し、図10(b)は、主回路部の高圧側MOSFET(Mos1H〜Mos3H)、低圧側MOSFET(Mos1L〜Mos3L)を駆動するためのゲート信号GateH、GateLを生成する制御部を示す。
図10(a)で示す主回路部は、上記実施の形態8と同様である。制御部は、図10(b)に示すように、DC/DC電力変換装置の起動時から予め設定された所定時間を計測するタイマ6と、制御回路12とを備える。
制御回路12は、マイクロコンピュータ等の信号処理回路から成り、2組のゲート信号(GateL、GateH)である第1、第2のゲート信号を生成するゲート信号生成部12bと、第1、第2のゲート信号を切り替える切替部12aとで構成される。ゲート信号生成部12bが生成する第1のゲート信号(GateL、GateH)は、LrとCrによるLC直列体LC12、LC13にて定まる共振周期と同等の周期Tでデューティー約50%のオンオフ信号であり、GateHとGateLはオンとオフとが相反する信号である。ゲート信号生成部12bが生成する第2のゲート信号(GateL、GateH)は、第1のゲート信号と周期が同じで、オン時間(ハイ電圧の時間)が所定時間分短く、その分、オフ時間(ロウ電圧の時間)が長い。
制御回路12にはタイマ6からの信号が入力され、起動時から上記所定時間の間、切替部12aは第2のゲート信号を切り替え選択してゲート信号生成部12bから出力させる。また、起動時から上記所定時間が経過すると、切替部12aは第1のゲート信号を切り替え選択してゲート信号生成部12bから出力させる。
DC/DC電力変換装置のコンデンサCr12、Cr13の充放電による動作は、上記実施の形態1と同様である。DC/DC電力変換装置が動作している状態では、各平滑コンデンサCs1、Cs2、Cs3の電圧とコンデンサCr12の平均電圧とはほぼ等しくなる。また、コンデンサCr13の平均電圧は、平滑コンデンサCs1、Cs2、Cs3の電圧やコンデンサCr12の平均電圧のほぼ2倍となる。平滑コンデンサCs1、Cs2、Cs3とコンデンサCr12、Cr13との間のエネルギの移行は、平滑コンデンサCs1、Cs2、Cs3とコンデンサCr12、Cr13との電圧差により行われる。そのため、平滑コンデンサCs1、Cs2、Cs3の電圧とコンデンサCr12、Cr13の電圧のバランスが崩れると、平滑コンデンサCsとコンデンサCrの間に過大なエネルギが移行し、コンデンサCr12、Cr13の電圧リプルが大きくなる。これにより、コンデンサCr12、Cr13に過電流が流れ、DC/DC電力変換装置が故障する懸念もある。
DC/DC電力変換装置の起動時には、平滑コンデンサCs1、Cs2、Cs3の電圧とコンデンサCr12、Cr13の電圧のバランスが崩れていることが多く、そのまま起動すると上記のような大きな電圧リプルを引き起こすものであった。
この実施の形態では、起動時から所定時間の間、オン時間の短い第2のゲート信号GateL、GateHを用いて主回路部のMOSFET(Mos1L、Mos1H、Mos2L、Mos2H、Mos3L、Mos3H)を動作するため、コンデンサCr12、Cr13の充放電時間が短くなり、コンデンサCr12、Cr13のリプル電圧が抑制され、過電流も抑制できる。その後、定常時用の第1のゲート信号GateL、GateHを用い、DC/DC電力変換装置は有効にエネルギを送り、コンデンサCr12、Cr13の充放電により昇圧あるいは降圧動作を行う。
この実施の形態では、DC/DC電力変換装置の起動時から所定時間の間、定常時に用いる第1のゲート信号GateL、GateHと周期が同じでオン時間の短い第2のゲート信号GateL、GateHを用いるようにしたため、上記実施の形態1〜7に比して少ない部品構成にて、コンデンサCr12、Cr13のリプル電圧、リプル電流を抑制することができ、信頼性の高いDC/DC電力変換装置を実現できる。
なお、この実施の形態では、起動時からの所定時間のみ第2のゲート信号を用いたが、上記実施の形態8に適用して、DC/DC電力変換装置の平滑コンデンサCsの電圧差が所定の上限電圧を超える異常時と、起動時からの所定時間との双方の期間にて第2のゲート信号を用いるようにすることで、さらに信頼性の高いDC/DC電力変換装置が得られる。
また、上記実施の形態1〜7の各実施の形態にも適用でき、各実施の形態によるDC/DC電力変換装置の起動時から所定時間のみに、定常時に用いる第1のゲート信号GateL、GateHと周期が同じでオン時間の短い第2のゲート信号GateL、GateHを用いるようにすることで、起動時および初期動作時におけるコンデンサCr12、Cr13のリプル電圧、リプル電流を抑制することができ、さらに信頼性の高いDC/DC電力変換装置が得られる。
実施の形態10.
次に、この発明の実施の形態10によるDC/DC電力変換装置を説明する。
図11は、この発明の実施の形態10によるDC/DC電力変換装置の回路構成を示す図である。
図11に示すように、主回路部は、上記実施の形態8、9と同様であり、制御部は、LC直列体LC12、LC13を流れる電流を検出する電流センサCT12、CT13と、検出した電流から保護信号Spr12を出力する過電流検出部7と、各MOSFET(Mos1H〜Mos3H、Mos1L〜Mos3L)を駆動するためのゲート信号GateH、GateLを生成する制御回路11とを備える。
過電流検出部7は、電流センサCT12、CT13からの検出電流が、予め設定された上限値となる所定の電流値よりも大きいときに、出力する保護信号Spr12がハイ電圧であり、検出電流が、上記所定の電流値以下のときに保護信号Spr12はロウ電圧となる。
制御回路11は、上記実施の形態8と同様に、第1、第2のゲート信号を生成するゲート信号生成部11bと、切替部11aとで構成され、保護信号Spr12がロウ電圧のとき、切替部11aは第1のゲート信号を切り替え選択してゲート信号生成部11bから出力させる。また、保護信号Spr12がハイ電圧のとき、切替部11aは第2のゲート信号を切り替え選択してゲート信号生成部11bから出力させる。
なお、この場合も、第1のゲート信号(GateL、GateH)は、LrとCrによるLC直列体LC12、LC13にて定まる共振周期と同等の周期Tでデューティー約50%のオンオフ信号であり、GateHとGateLはオンとオフとが相反する信号である。なお、MOSFETはゲート信号がハイ電圧でオンする。また、第2のゲート信号(GateL、GateH)は、第1のゲート信号と周期が同じで、オン時間(ハイ電圧の時間)が所定時間分短く、その分、オフ時間(ロウ電圧の時間)が長い。
コンデンサCr12、Cr13の充放電動作は、上記実施の形態1と同様である。
保護信号Spr12がロウ電圧のとき、つまりLC直列体LC12、LC13を流れる電流が上限値以下である定常時には、制御回路11は第1のゲート信号GateL、GateHを出力し、DC/DC電力変換装置は有効にエネルギを送り、コンデンサCr12、Cr13の充放電により昇圧あるいは降圧動作を行う。
保護信号Spr11がハイ電圧のとき、つまりLC直列体LC12、LC13を流れる電流が上限値を超える過電流となる異常時には、制御回路11は、オン時間の短い第2のゲート信号GateL、GateHを出力する。これにより、主回路部のMOSFET(Mos1L、Mos1H、Mos2L、Mos2H、Mos3L、Mos3H)のオン時間が短くなり、コンデンサCr12、Cr13の充放電時間が短くなる。これにより、コンデンサCr12、Cr13のリプル電圧が抑制され、コンデンサCr12、Cr13の電流も抑制することができる。
この実施の形態では、LC直列体LC12、LC13の共振現象を効果的に利用でき、しかも各回路A1〜A3にMOSFETを用いたことで導通損失が低減できるため、変換効率の高いDC/DC電力変換装置が実現できる。
また、LC直列体LC12、LC13を流れる電流が過電流となる異常時に、定常時に用いる第1のゲート信号GateL、GateHと周期が同じでオン時間の短い第2のゲート信号GateL、GateHに切り替えて用いた。このため、上記実施の形態1〜7に比して少ない部品構成にて、コンデンサCr12、Cr13のリプル電圧、リプル電流を抑制することができ、信頼性の高いDC/DC電力変換装置を実現できる。
なお、上記実施の形態3と同様に、DC/DC電力変換装置の温度を検出する温度センサを設けて、過電流検出のための上限値を検出温度に応じて可変としても良い。この場合、温度が低いときには上限値を大きくし、温度が高いときには上限値を小さくする。
このように、DC/DC電力変換装置の温度が低いときには、コンデンサCr12、Cr13に比較的大きな電流を流し、温度が高いときには、コンデンサCr12、Cr13の電流を低レベルに制限することにより、自己発熱が抑制され、コンデンサCr12、Cr13が高温となるのを防止できる。これにより、コンデンサCr12、Cr13の高温による故障を効果的に防止でき、信頼性の高いDC/DC電力変換装置を実現できる。
また、上記実施の形態では、LC直列体LC12、LC13を流れる電流を検出したが、これは、コンデンサCr12、Cr13に流れる電流を検出しているのと等しく、また、インダクタLr12、Lr13を流れる電流や、高圧側MOSFETと低圧側MOSFETとの接続点からの出力電流など他の場所の電流からをコンデンサCr12、Cr13に流れる電流を検出しても良い。
実施の形態11.
上記各実施の形態1〜10では、各回路A1〜A3(A1a〜A3a、A1b〜A3b)内の2つのMOSFET(ダイオード)の接続点を中間端子として、回路A1(A1a、A1b)と他の各回路A2、A3(A2a、A3a)(A2b、A3b)との中間端子間に、コンデンサCr12、Cr13およびインダクタLr12、Lr13の直列体で構成されエネルギ移行素子として機能するLC直列体LC12、LC13を接続した。各回路間に接続されるLC直列体の配置は、これに限るものではなく、図12に示すように、隣接回路間である回路A1、A2間、回路A2、A3間となる中間端子間に、コンデンサCr12、Cr23およびインダクタLr12、Lr23の直列体で構成されエネルギ移行素子として機能するLC直列体LC12、LC23を接続しても良い。
なお、各段のインダクタLrとコンデンサCrのインダクタンス値と容量値から定まる共振周期の値は、それぞれ等しくなるように設定されている。
この場合、コンデンサCr12、Cr23の充放電動作は上記実施の形態1と異なるものであるが、LC直列体LC12、LC23の共振現象を効果的に利用でき、変換効率の高いDC/DC電力変換装置が実現できる。
また、上記各実施の形態1〜7を適用し、電圧あるいは電流の異常を検出し、短絡用MOSFETを用いてコンデンサCr12、Cr23の充放電経路を遮断することで、各実施の形態と同様の効果が得られる。また、短絡用MOSFETを削除して上記実施の形態8〜10を適用し、定常時よりもオン時間の短い第2のゲート信号を用いることで各実施の形態と同様の効果が得られる。
実施の形態12.
次に、この発明の実施の形態12によるDC/DC電力変換装置を説明する。上記各実施の形態では、コンデンサCrおよびインダクタLrの直列体で構成されるLC直列体を回路間に接続したが、回路間に接続されるコンデンサCrの充放電経路内にインダクタLrを接続すればよい。図13は、この発明の実施の形態12によるDC/DC電力変換装置の主要部の回路構成を示している。
この実施の形態12では、電圧端子VLとVcom間に入力された電圧V1を、約4倍に昇圧された電圧V3にして電圧端子VHとVcom間に出力する機能を有する昇圧形のDC/DC電力変換装置について示す。
この実施の形態では、図13に示すように、図1にて示した上記実施の形態1とインダクタLrの配置が異なる。即ち、エネルギ移行用のコンデンサCr12、Cr13、Cr14は、回路A1と他の回路との間で中間端子間に接続されているが、該コンデンサCr12、Cr13、Cr14を充放電する経路に接続されるインダクタLr0、Lr1、Lr2、Lr3、Lr4は、複数のMOSFETを接続する接続線と平滑コンデンサCs1、Cs2、Cs3、Cs4の端子との間に接続される。
接続の詳細を説明する。平滑コンデンサCs4の高圧側端子とMos4Hのドレイン端子の間にインダクタLr4、Cs3の高圧側端子とMos3Hのドレイン端子の間にインダクタLr3、Cs2の高圧側端子とMos2Hのドレイン端子の間にインダクタLr2、Cs1の高圧側端子とMos1Hのドレイン端子の間にインダクタLr1、Cs1の低圧側端子とMos1Lのソース端子の間にインダクタLr0がそれぞれ挿入されている。
各コンデンサCrの容量値は略等しく、各インダクタLrのインダクタンス値も略等しくなっており、各コンデンサCrの充放電経路において、インダクタLrとコンデンサCrのインダクタンス値と容量値から定まる共振周期の値は、それぞれ等しくなるように設定されている。この実施の形態では、各コンデンサCrの充放電経路内には、当該コンデンサCrと2個のインダクタLrとが含まれるため、インダクタLrのインダクタンス値をLr、コンデンサCrの容量値をCrとすると、共振周期は、2π(2Lr・Cr)0.5で計算される。
次に動作について説明する。
上記実施の形態1と同様に、回路A1は、電圧端子VL−Vcom間に入力されるエネルギを、MOSFET(Mos1L、Mos1H)のオンオフ動作により高電圧側に送る駆動用インバータ回路に用いられる。回路A2、A3、A4は、駆動用インバータ回路で駆動された電流を整流し、エネルギを移行する整流回路として用いられる。
ゲート信号GateH、GateLは、上記実施の形態1と同様に、LrとCrによるLC直列体LC12、LC13にて定まる共振周期と同等の周期Tでデューティー約50%のオンオフ信号であり、GateHとGateLはオンとオフとが相反する信号である。
平滑コンデンサCs1、Cs2、Cs3、Cs4の容量値は、コンデンサCr12、Cr13、Cr14の容量値と比較して十分大きな値に設定される。
上述したように、電圧端子VL−Vcom間に入力された電圧V1を、約4倍に昇圧された電圧V3にして電圧端子VH−Vcom間に出力するため、電圧端子VH−Vcom間に負荷が接続され、電圧V3は4×V1よりも低い値となっている。定常状態では、平滑コンデンサCs1には電圧V1の電圧が充電されており、平滑コンデンサCs2、Cs3、Cs4には平均的に(V2-V1)/3の電圧が充電されている。
低圧側MOSFETへのゲート信号GateLにより各回路A1〜A4の低圧側MOSFETであるMos1L、Mos2L、Mos3L、Mos4Lがオン状態となると、電圧差があるため、平滑コンデンサCs1、Cs2、Cs3に蓄えられた一部のエネルギが、以下に示す経路でコンデンサCr12、Cr13、Cr14に移行する。
Cs1⇒Lr1⇒Mos2L⇒Cr12⇒Mos1L⇒Lr0
Cs1⇒Cs2⇒Lr2⇒Mos3L⇒Cr13⇒Mos1L⇒Lr0
Cs1⇒Cs2⇒Cs3⇒Lr3⇒Mos4L⇒Cr14⇒Mos1L⇒Lr0
次いで、高圧側MOSFETへのゲート信号GateHにより各回路A1〜A4の高圧側MOSFETであるMos1H、Mos2H、Mos3H、Mos4Hがオン状態となると、電圧差があるため、コンデンサCr12、Cr13、Cr14に充電されたエネルギが、以下に示す経路で平滑コンデンサCs2、Cs3、Cs4に移行する。
Cr12⇒Mos2H⇒Lr2⇒Cs2⇒Lr1⇒Mos1H
Cr13⇒Mos3H⇒Lr3⇒Cs3⇒Cs2⇒Lr1⇒Mos1H
Cr14⇒Mos4H⇒Lr4⇒Cs4⇒Cs3⇒Cs2⇒Lr1⇒Mos1H
このように、コンデンサCr12、Cr13、Cr14の充放電により、平滑コンデンサCs1から平滑コンデンサCs2、Cs3、Cs4にエネルギを移行する。そして、電圧端子VLとVcom間に入力された電圧V1を、約4倍に昇圧された電圧V3にして電圧端子VHとVcom間に出力する。また、各コンデンサCr12、Cr13、Cr14の充放電経路には、2個のインダクタLr(Lr0〜Lr4)が直列に接続されているため、上記エネルギの移行は共振現象を利用したものとなり、大きなエネルギ量を効率よく移行できる。
なお、この場合、昇圧回路として説明したが、降圧回路にも同様に適用できる。
この実施の形態のようなコンデンサCr12、Cr13、Cr14とインダクタLr0〜Lr4との配置であっても、上記各実施の形態を適用することができる。即ち、上記各実施の形態1〜7を適用し、電圧あるいは電流の異常を検出し、短絡用MOSFETを用いてコンデンサCr12、Cr23の充放電経路を遮断することで、各実施の形態と同様の効果が得られる。さらに、上記実施の形態8〜10を適用し、定常時よりもオン時間の短い第2のゲート信号を用いることで各実施の形態と同様の効果が得られる。
また、上記各実施の形態では、駆動用インバータ回路、整流回路内の半導体スイッチング素子に、ソース、ドレイン間に寄生ダイオードが形成されているパワーMOSFETを用いたが、IGBT等、制御電極でオンオフ動作が制御できる他の半導体スイッチング素子でも良く、その場合ダイオードが逆並列接続されたものを用い、このダイオードがパワーMOSFETの寄生ダイオードの機能を果たす。これにより、上記各実施の形態と同様の制御により同様の効果が得られる。
また、上記各実施の形態は、回路の段数を変化させた、いろいろな電圧比のDC/DC電力変換装置へも、発明を適用できることは言うまでもない。
この発明の実施の形態1によるDC/DC電力変換装置の主回路部の構成を示す図である。 この発明の実施の形態1によるDC/DC電力変換装置の制御部の構成を示す図である。 この発明の実施の形態2による保護信号生成回路を示す図である。 この発明の実施の形態3による保護信号生成回路を示す図である。 この発明の実施の形態4による保護信号生成回路を示す図である。 この発明の実施の形態5によるDC/DC電力変換装置の回路構成を示す図である。 この発明の実施の形態6によるDC/DC電力変換装置の回路構成を示す図である。 この発明の実施の形態7によるDC/DC電力変換装置の回路構成を示す図である。 この発明の実施の形態8によるDC/DC電力変換装置の回路構成を示す図である。 この発明の実施の形態9によるDC/DC電力変換装置の回路構成を示す図である。 この発明の実施の形態10によるDC/DC電力変換装置の回路構成を示す図である。 この発明の実施の形態11によるDC/DC電力変換装置の主回路部の構成を示す図である。 この発明の実施の形態12によるDC/DC電力変換装置の主要部の回路構成を示す図である。
符号の説明
2,2a 上下限電圧生成部、3 温度センサ、4 動作モード判別部、
5 電圧差演算部、6 タイマ、7 過電流検出部、10,10a,10b 制御回路、
11,12 制御回路、11a,12a 切替部、11b,12b ゲート信号生成部、
A1〜A4 回路(駆動用インバータ回路/整流回路)、
A1a 回路(駆動用インバータ回路)、A2a,A3a 回路(整流回路)、
A1b 回路(整流回路)、A2b,A3b 回路(駆動用インバータ回路)、
CT12,CT13 電流センサ、Cs1〜Cs4 平滑コンデンサ、
Di1H〜Di3H 高圧側ダイオード、Di1L〜Di3L 低圧側ダイオード、
GateH,GateL ゲート信号、Cr12,Cr13,Cr23,Cr14 コンデンサ、
Lr12,Lr13,Lr23,Lr0〜Lr4 インダクタ、LC12,LC13,LC23 LC直列体、
Mos1H〜Mos4H 高圧側MOSFET、Mos1L〜Mos4L 低圧側MOSFET、
Mos1Hpr〜Mos3Hpr,Mos1Lpr〜Mos3Lpr 短絡用MOSFET、Mode1 動作モード、
OVcr12,UVcr12,OVcr13,UVcr13 検出信号、Spr1H〜Spr3H,Spr1L〜Spr3L 保護信号、
Spr11,Spr12 保護信号、SVcr12,SVcr13 電圧センサ、Vcr12,Vcr13 検出電圧、
Vcr12high,Vcr13high 上限電圧、Vcr12low,Vcr13low 下限電圧、
Vcom,VL,VH 入出力電圧端子、VM 電圧端子。

Claims (17)

  1. 半導体スイッチング素子から成る高圧側素子および低圧側素子を直列接続して平滑コンデンサの正負端子間に接続して成る駆動用インバータ回路と、半導体スイッチング素子あるいはダイオード素子から成る高圧側素子および低圧側素子を直列接続して平滑コンデンサの正負端子間に接続して成る整流回路とによる複数の回路を直列に接続すると共に、上記各回路内の上記高圧側素子と上記低圧側素子との接続点を中間端子として、上記各回路間となる該中間端子間にエネルギ移行用のコンデンサを接続し、かつ、該コンデンサを充放電する経路にインダクタを配して複数段電力変換回路を構成し、
    上記コンデンサの電圧あるいは電流を検出する手段と、該検出値が所定の基準範囲を外れたとき異常を検出する手段と、該異常が検出されたコンデンサの充放電経路を遮断するように、所定の上記半導体スイッチング素子をオフさせる充放電停止手段とを備えたことを特徴とするDC/DC電力変換装置。
  2. 上記充放電停止手段は、上記所定の半導体スイッチング素子の制御電極と第2の電極とを強制的に短絡させてオフさせることを特徴とする請求項1に記載のDC/DC電力変換装置。
  3. 上記コンデンサの電圧あるいは電流を検出する手段は電圧センサであり、上記平滑コンデンサの電圧を検出する手段を備え、上記異常を検出する手段は、上記平滑コンデンサの電圧に応じて上記基準範囲である電圧範囲を決定して用いることを特徴とする請求項1または2に記載のDC/DC電力変換装置。
  4. 該DC/DC電力変換装置の温度を検出する手段を備え、上記異常を検出する手段は、上記検出温度に基づいて上記基準範囲を決定して用いることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のDC/DC電力変換装置。
  5. 上記複数段電力変換回路の入出力端子電圧に基づいて、該複数段電力変換回路の動作が昇圧動作か降圧動作かを判別する動作モード判別手段を備え、上記充放電停止手段にてオフさせる上記所定の半導体スイッチング素子は、上記動作モード判別手段にて判別された動作モードに応じて決定されることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のDC/DC電力変換装置。
  6. 上記複数段電力変換回路内の上記各半導体スイッチング素子を駆動する駆動信号は、駆動周期が上記コンデンサのコンデンサ容量と該コンデンサの充放電経路内の上記インダクタのインダクタンスとで決まる共振周期と概等しく、オン時間が上記共振周期の約1/2の期間であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載のDC/DC電力変換装置。
  7. 上記複数段電力変換回路内の上記各半導体スイッチング素子を駆動する駆動信号は、該DC/DC電力変換装置の起動から所定の期間のみ、オン時間をその他の期間より短くすることを特徴とする1〜6のいずれか1項に記載のDC/DC電力変換装置。
  8. 半導体スイッチング素子から成る高圧側素子および低圧側素子を直列接続して平滑コンデンサの正負端子間に接続して成る駆動用インバータ回路と、半導体スイッチング素子あるいはダイオード素子から成る高圧側素子および低圧側素子を直列接続して平滑コンデンサの正負端子間に接続して成る整流回路とによる複数の回路を直列に接続すると共に、上記各回路内の上記高圧側素子と上記低圧側素子との接続点を中間端子として、上記回路間となる該中間端子間にエネルギ移行用のコンデンサを接続し、かつ、該コンデンサを充放電する経路にインダクタを配して複数段電力変換回路を構成し、
    上記複数段電力変換回路内の上記各半導体スイッチング素子を駆動するために、定常時用の第1の駆動信号と、該定常時用と駆動周期が同じでオン時間が短い第2の駆動信号とを切替選択して出力する駆動信号生成部を備えたことを特徴とするDC/DC電力変換装置。
  9. 上記各平滑コンデンサの電圧差を検出する手段を備え、該電圧差が所定電圧値より大きいとき、上記駆動信号生成部は上記第2の駆動信号を出力することを特徴とする請求項8に記載のDC/DC電力変換装置。
  10. 上記コンデンサの電流を検出する手段を備え、該検出電流値が所定電流値より大きいとき、上記駆動信号生成部は上記第2の駆動信号を出力することを特徴とする請求項8に記載のDC/DC電力変換装置。
  11. 該DC/DC電力変換装置の温度を検出する手段を備え、検出された温度に応じて上記検出電流値と比較する上記所定電流値を決定することを特徴とする請求項10に記載のDC/DC電力変換装置。
  12. 上記駆動信号生成部は、該DC/DC電力変換装置の起動から所定の期間、上記第2の駆動信号を出力することを特徴とする請求項8〜11のいずれか1項に記載のDC/DC電力変換装置。
  13. 上記第1の駆動信号は、駆動周期が上記コンデンサのコンデンサ容量と該コンデンサの充放電経路内の上記インダクタのインダクタンスとで決まる共振周期と概等しく、オン時間が上記共振周期の約1/2の期間であることを特徴とする請求項8〜12のいずれか1項に記載のDC/DC電力変換装置。
  14. 上記複数段電力変換回路は3以上の上記回路を備え、該各回路間に接続される上記各コンデンサのコンデンサ容量と該各コンデンサの充放電経路内の上記各インダクタのインダクタンスとで決まる共振周期はそれぞれ等しいことを特徴とする請求項1〜13のいずれか1項に記載のDC/DC電力変換装置。
  15. 上記各回路間となる上記中間端子間に上記コンデンサと上記インダクタとの直列体をそれぞれ接続したことを特徴とする請求項1〜14のいずれか1項に記載のDC/DC電力変換装置。
  16. 上記高圧側素子および上記低圧側素子の接続線と上記平滑コンデンサの端子との間に上記インダクタをそれぞれ接続したことを特徴とする請求項1〜14のいずれか1項に記載のDC/DC電力変換装置。
  17. 上記複数段電力変換回路内の上記各半導体スイッチング素子は、ソース・ドレイン間に寄生ダイオードを有するパワーMOSFET、あるいはダイオードを逆並列に接続した半導体スイッチング素子であることを特徴とする請求項1〜16のいずれか1項に記載のDC/DC電力変換装置。
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CN113659852A (zh) * 2021-07-27 2021-11-16 广东志成冠军集团有限公司 开关电容谐振倍压整流变换器及其控制方法、控制系统

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