JP2008288449A - 撮像装置 - Google Patents

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哲哉 林田
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Seiichiro Kitagawa
清一郎 北川
Takehiko Yamaguchi
武彦 山口
Hiroyuki Takeuchi
弘幸 竹内
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Abstract

【課題】従来のものよりも開口率を高めて感度を向上させることができる撮像装置を提供すること。
【解決手段】撮像装置100は、被写体光を集光するマイクロレンズアレイ10と、被写体を撮像する高速撮像素子20とを備え、マイクロレンズアレイ10は、被写体光の入射側に設けられた透光性基板11と、透光性基板11上に設けられたマイクロレンズ部12と、マイクロレンズアレイ10と高速撮像素子20との間に設けられたスペーサ13とを備え、高速撮像素子20は、被写体光を受光する受光部20bを備え、マイクロレンズ12aを非球面形状として出射側凸形状とするとともに、マイクロレンズ12aの頂点と受光部20bとの間に空隙を設ける構成とすることによって開口率を高めて感度を向上させた。
【選択図】図1

Description

本発明は、撮像素子の受光部に被写体光を集光するマイクロレンズを備えた撮像装置に関する。
従来の撮像装置は、例えばCCD(Charge Coupled Device:電荷結合素子)イメージセンサのような固体撮像素子を備えている。従来のCCDイメージセンサの構成を図7(a)に模式的に示す。
図7(a)に示した従来のCCDイメージセンサ1は、被写体光を受光して電荷を蓄積する受光部1aと、蓄積された電荷を垂直方向に転送する垂直転送CCD1bと、垂直転送CCD1bから電荷を受け取って水平方向に転送する水平転送CCD1cとを備えている。CCDイメージセンサ1は、まず、受光部1aの電荷を垂直転送CCD1bに移動する。次に、1行分の電荷を垂直方向に転送して水平転送CCD1cに移動する。続いて、水平転送CCD1cの電荷をすべて水平方向に移動し、アンプ部(図示省略)がすべての電荷を1画素ずつ増幅する。以上の動作を縦方向の画素数分繰り返すことにより、1画面分の画素の信号を転送することができる。
従来のCCDイメージセンサは、前述のように動作するようになっているので、近年の高速度撮影や高速度画像処理の分野における高速度化の要求に対応できず、従来のCCDイメージセンサに替えて高速撮像素子やビジョンチップ等が利用されている。高速撮像素子及びビジョンチップの構成をそれぞれ図7(b)及び(c)に模式的に示す。
まず、図7(b)に示した高速撮像素子2は、1画素(破線部)の面積に対して例えば20%程度の面積を有する受光部2aと、受光部2aに接続された信号線2bとを備え、画素毎に並行して受光信号を取り出す構成となっている。次に、図7(c)に示したビジョンチップ3は、1画素面積の例えば5%程度の受光面積を有する受光部3aと、受光信号を処理する処理回路3bと、処理回路3bの出力信号を伝送する信号線3cとを備え、画素毎に並行して受光信号を取り出す構成となっている。
前述のように、高速撮像素子及びビジョンチップ(以下(高速撮像素子等)という。)は、高速度撮影に対応させるため、画素毎に並行して受光信号を取り出す構成となっているので、従来のCCDイメージセンサよりも1画素当たりの面積及び画素ピッチが大きくなっている。具体的には、従来のCCDイメージセンサでは画素ピッチが数μm程度であるのに対し、高速撮像素子等では画素ピッチが数十μm〜数百μmとなっている。
ところで、CCDイメージセンサや高速撮像素子等には、一般に、受光部の集光効率を高めるためマイクロレンズアレイが設けられる。例えば図8(a)に示した撮像装置4は、受光部6aを有する撮像素子6と、被写体光を受光部6aに集光するマイクロレンズアレイ5とを備えている。なお、マイクロレンズアレイ5の被写体側には、撮影用レンズを含む光学系(以下「前段光学系」という。)があるが図示を省略している。
マイクロレンズアレイ5は、図8(b)に示すように、被写体光の入射側が球面となっている複数のマイクロレンズ5aで構成され、撮像素子6の受光部6a上に直接設けられている。なお、図8(b)において、Hcはマイクロレンズ5aの高さ、Hdはマイクロレンズ5aから撮像素子6の受光部6aまでの距離(以下「レンズ受光部間距離」という。)を示している。また、被写体光の入射側が球面となっている形状を以下「入射側凸形状」という。
図8に示すようなマイクロレンズアレイの製法として、フォトリソ法が広く知られている(例えば、非特許文献1参照)。フォトリソ法は、撮像素子の受光面にフォトレジストをスピンコートにより塗布した後、プリベーク、露光、熱処理を行って、入射側凸形状となる部分球面形状を形成する手法である。従来のCCDイメージセンサのように数μm程度の画素ピッチを有する撮像素子において、フォトリソ法は好適に適用できるものであり、現在、マイクロレンズアレイの主流の製法である。
「マイクロレンズ(アレイ)の超精密加工と量産化技術」第1版、技術情報協会、2003年4月28日発行、pp.318−319
しかしながら、フォトリソ法では、スピンコートにより塗布されたフォトレジストの厚さがマイクロレンズの高さ上限となり、フォトレジストの厚さを超える高さのマイクロレンズを形成することは不可能である。具体的には、スピンコートによって塗布されるフォトレジストの厚さは、一般的にサブミクロンから10μm程度であり、これがマイクロレンズの高さの上限となる。このことは、数十μm以上の画素ピッチを有する高速撮像素子等に適用する上で非常に重要である。以下、具体的に説明する。
試みに図7(b)に示した高速撮像素子において、画素ピッチを50μm、受光部のサイズを50μm×10μmと想定した場合、この高速撮像素子に必要なマイクロレンズの形状を計算機シミュレーションによって求めた。
図9は、レンズ受光部間距離を変化させながら最大の開口率が得られるようマイクロレンズ高さHc(図8(b)参照)を最適化させたとき、レンズ受光部間距離と最大開口率との関係を示したグラフである。図9に示すように、最大の開口率が得られるのは、レンズ受光部間距離が40μmのときであり、開口率は約0.78である。なお、開口率とは、1画素当たりの受光部の面積と1画素全体の面積との比をいう。
次に、図10は、レンズ受光部間距離と、開口率を最大にするよう最適化されたマイクロレンズ高さHcとの関係を示すものである。図10に示すように、レンズ受光部間距離が前述の40μmのとき、必要とされるマイクロレンズ高さHcは18μmである。
しかしながら、前述のように、フォトリソ法を使用する限りマイクロレンズ高さHcは10μm以下に制限されるため、18μmの高さのマイクロレンズを形成することはできない。したがって、フォトリソ法によってマイクロレンズを形成する場合、マイクロレンズ高さHcは10μmが最大となるので、図10に破線の矢印で示すように、レンズ受光部間距離は85μmが最適値となる。
次に、前述のように得られた条件である、マイクロレンズ高さHcを10μmに、レンズ受光部間距離を85μmにそれぞれ固定し、さらにマイクロレンズアレイの前段光学系におけるF値を変化させた場合の開口率の変化について求めると図11に示す結果が得られた。すなわち、F値が5〜8と高い場合は非常に高い開口率が得られるが、F値が低い場合、例えばF値=2.0での開口率は40%以下になってしまう。また、マイクロレンズ高さHcを10μm以下としてレンズ受光部間距離がさらに長くなる場合は、開口率は40%よりもさらに低下することとなる。
以上のように、フォトリソ法は、数μm程度の画素ピッチのものには好適に適用できるが、比較的大きな画素ピッチ、例えば50μmにも及ぶ画素ピッチを有する高速撮像素子等に対しては、マイクロレンズ高さ及び形状の制限を受けるので、前段光学系のF値が2程度の場合は開口率が40%以下になってしまい、好適に適用できないものである。
他方、フォトリソ法と異なる製法として、金型を用いて鋳型成型する鋳型成型法が知られている。この製法は、撮像素子の用途としては一般的ではないが、主にディスプレイ用として比較的厚いマイクロレンズアレイを実現するものである。この製法を撮像素子のマイクロレンズアレイの製作に適用する場合、撮像素子上に透光性樹脂を載せた後、金型を用いて鋳型成型する工程になる。この際、金型と撮像素子との間の距離によって、マイクロレンズの焦点距離が決定され、開口率が決定される。この製法によれば、フォトリソ法とは異なり、マイクロレンズ高さ及び形状は制限を受けない。
しかしながら、実際に、鋳型成型法を撮像素子のマイクロレンズアレイの製作に適用しようとすると、金型と撮像素子との間の距離をミクロン単位の精度で設定しなければならないので、作業の難易度が非常に高くなり、製造歩留も悪化してしまう。特に、高速撮像素子等に用いるマイクロレンズアレイの製作に適用しようとすると、それ自体の製造歩留(数%程度)が一般の撮像素子よりも非常に低いものなので、さらに製造コストが増大してしまうという課題があった。
また、マイクロレンズアレイを単独で製作し、高速撮像素子等の受光面上に設置する製法も考えられるが、前述のように、最高の開口率が得られるマイクロレンズの高さ18μmでのレンズ受光部間距離は40μmなので、マイクロレンズアレイ自体の厚さが非常に薄いものとなって製造工程でのハンドリング性が悪化し、また、一定の距離を確保しながら撮像素子上に取り付けるのが非常に困難となって製造工数の増大及び製造歩留の悪化を招くこととなる。
本発明は、前述のような課題を解決するためになされたものであり、従来のものよりも開口率を高めて感度を向上させることができる撮像装置を提供することを目的とする。
本発明の撮像装置は、被写体光を受光する複数の受光部を有する撮像素子と、前記被写体光を前記受光部に集光するマイクロレンズとを備えた撮像装置であって、前記マイクロレンズは、前記被写体光を出射する凸曲面状の出射面を備え、前記凸曲面状の出射面の頂点と前記受光部との間に空隙が設けられている構成を有している。
この構成により、本発明の撮像装置は、撮像素子側に位置する凸曲面状の出射面の頂点と受光部との間に空隙を設けることにより、被写体光を受光部に好適に集光させることができるので、従来のものよりも開口率を高めて感度を向上させることができる。
また、本発明の撮像装置は、前記複数の受光部は、前記被写体光の受光信号をそれぞれ並行して出力し、前記凸曲面状の出射面は、前記複数の受光部にそれぞれ集光する形状である構成を有している。
この構成により、本発明の撮像装置は、被写体光の受光信号を従来のものよりも高速に出力する高速撮像素子に対し、被写体光を受光部に好適に集光させることができるので、従来のものよりも開口率を高めて感度を向上させることができる。
さらに、本発明の撮像装置は、前記複数の受光部は、それぞれ長方形状に形成されており、前記長方形の長辺が所定方向に沿って配列され、前記マイクロレンズは、前記所定方向に延在するシリンドリカル形状を有し、前記被写体光を前記受光部にライン状に集光する構成を有している。
この構成により、本発明の撮像装置は、シリンドリカル形状のマイクロレンズによって、被写体光を受光部に好適に集光させることができるので、従来のものよりも開口率を高めて感度を向上させることができる。
さらに、本発明の撮像装置は、前記マイクロレンズと前記撮像素子との間の空隙を設けるためのスペーサを備え、該スペーサは、前記マイクロレンズと一体化されて形成されている構成を有している。
この構成により、本発明の撮像装置は、スペーサとマイクロレンズとを一体化し鋳型成型することによって、それぞれを別個に製作する場合よりも部品精度の高精度化を図ることができる。
さらに、本発明の撮像装置は、前記複数の受光部をそれぞれ含む各画素には、前記被写体光の受光信号を処理する信号処理回路がそれぞれ形成されている構成を有している。
この構成により、本発明の撮像装置は、各受光部に対してそれぞれ別個に集光するマイクロレンズによって、被写体光を受光部に好適に集光させることができるので、従来のものよりも開口率を高めて感度を向上させることができる。
本発明は、従来のものよりも開口率を高めて感度を向上させることができるという効果を有する撮像装置を提供することができるものである。
以下、本発明の実施の形態について図面を用いて説明する。なお、本発明の撮像装置が、画素サイズが比較的大きい高速撮像素子(例えば、図7(b)参照)を備えているものとして説明する。
まず、本発明に係る撮像装置の一実施の形態における構成について図1及び図2を用いて説明する。
図1(a)〜(c)に示すように、本実施の形態における撮像装置100は、被写体光を集光するマイクロレンズアレイ10と、被写体を撮像する高速撮像素子20とを備えている。マイクロレンズアレイ10は、被写体光の入射側に設けられた透光性基板11と、透光性基板11上に設けられたマイクロレンズ部12と、マイクロレンズアレイ10と高速撮像素子20との間に設けられたスペーサ13とを備えている。なお、本実施形態ではマイクロレンズアレイ10の前段に光学レンズを図示していないが、撮像装置としてこれが装着される場合もある。
また、高速撮像素子20は、複数の画素20aと、受光部20bと、蓄積輸送用CCD20cと、垂直読み出し用CCD20dと、水平読み出し用CCD20eと、増幅器20fとを備えている。ここで、画素20aは50μm×50μmの正方形状であり、受光部20bは50μm×10μmの長方形状である。受光部20bは、例えばフォトダイオードで構成されており、図中のX−Y平面上に配列され、その長辺がY軸方向に沿って並んでいる。各受光部20bには、それぞれ、電荷の蓄積・輸送を担う蓄積輸送用CCD20cが接続されている。各受光部20bにおいて光電変換された受光信号は、蓄積輸送用CCD20c、垂直読み出し用CCD20d、水平読み出し用CCD20eを順次介して増幅器20fに入力され、各受光部20bにそれぞれ対応する信号処理回路に出力されるようになっている。
マイクロレンズ部12には、被写体光の入射側が平面、出射側が凸曲面状となっている複数のマイクロレンズ12aが構成され、マイクロレンズ12aの凸曲面が被写体光の出射側に設けられた形状(以下「出射側凸形状」という。)になっている。なお、図1(b)において、Haはマイクロレンズ12aの高さ、Hbはレンズ受光部間距離を示す。
また、図2の斜視図に示すように、マイクロレンズ部12は、Y軸方向に延在するシリンドリカル形状となっており、被写体光を受光部20b(図1(b)及び(c)参照)にライン状に集光するようになっている。
透光性基板11の材料としては、光学的平面に研磨できるものが好ましく、また、高速撮像素子20の材質と近い線膨張係数を有するものが好ましい。例えば、高速撮像素子20の材質がSiの場合、透光性基板11の材料としては、KzFS4(線膨張係数:49×10−7)、K−ZnSF8(線膨張係数:60×10−7)等が好ましい。
また、透光性基板11の厚さとしては、撮像面の大きさ及び透光性基板11のヤング率に応じて決定することができ、透光性基板11のたわみ量を考慮して決定するのが好ましい。この場合、マイクロレンズ12aの頂点と受光部20bとの間の距離が変位したときの集光率の変化を指標とすることができる。
スペーサ13は、マイクロレンズ12aの頂点と受光部20bとの間が所定長の空隙となるよう透光性基板11及びマイクロレンズ部12を保持するようになっている。スペーサ13と高速撮像素子20との接触面は、例えば紫外線硬化型又は熱硬化型の樹脂によって、受光部20bが設けられていない高速撮像素子20の面上において固定されるようになっている。なお、スペーサ13をマイクロレンズ部12と一体化した構成とし、鋳型成型することによって、それぞれを別個に製作する場合よりも高精度な部品形状が得られる。
マイクロレンズアレイ10と高速撮像素子20との間の位置合わせは、例えば、高速撮像素子20を駆動した後、その出力画像信号を参照しながらマイクロレンズアレイ10の位置を変化させることにより行う。この位置合わせでは、例えば6軸駆動のステージを用いるのが好ましい。
次に、マイクロレンズ12aの形状について説明する。マイクロレンズの最適な形状を求めるため、計算機シミュレーションによる検討を行った。具体的には、レンズ形状を球面形状にしたものと、非球面形状にしたものとにおいて、レンズ受光部間距離をパラメータとしてメリット関数にて最適化を行った。なお、画素サイズを50μm×50μm、透光性基板の厚さを1mm、透光性基板及びマイクロレンズの材質の屈折率を1.5168とした。
計算機シミュレーション(使用ソフトの商品名:光学設計ソフト「ZEMAX」、FOCUS SOFTWARE,INC、他)で用いたレンズモデルを図3に示す。図3(a)は、球面形状のマイクロレンズにおける集光状態(左図)と、受光部でのスポット状態(右図)とを示すものであって、一例として前段光学系のF値が2.8のとき約0.52の開口率が得られたものを示している。このとき、球面の半径は0.0467mm、レンズ受光部間距離は50μm、レンズ高さは7.2μmであった。なお、F値が大きい程、入射中心光軸に平行に近い状態で入射することを示す。
一方、図3(b)は、非球面形状のマイクロレンズにおける集光状態(左図)と、受光部でのスポット状態(右図)とを示すものであって、一例として前段光学系のF値が2.8のとき約0.68の開口率が得られたものを示している。ここで、非球面レンズの関数の次数は8とし、非球面レンズの形状は式(1)に示すものとした。なお、C=−38.660601、C=57944.509、C=−67863623、C=31815999000である。また、レンズ受光部間距離は25μm、レンズ高さは13.2μmである。
F(x)=C+C+C+C ・・・ (1)
次に、計算機シミュレーションによる検討結果について説明する。図4(a)は、球面形状のマイクロレンズにおけるレンズ受光部間距離と開口率との関係を示すグラフである。図4(b)は、非球面形状のマイクロレンズにおけるレンズ受光部間距離と開口率との関係を示すグラフである。なお、図4(a)及び(b)において、マイクロレンズがない場合の撮像素子の開口率を破線で示している。この場合の開口率は、図1(c)に示す画素構成から分かるように20%である。
図4(a)に示すように、球面形状のマイクロレンズにおいては、レンズ受光部間距離が50μmのとき最大となる開口率=0.52が得られ、マイクロレンズがないときの約2.6倍となっているが、従来の入射側凸形状のものの開口率0.78(図9参照)よりも低い値となっている。
一方、図4(b)に示すように、非球面形状のマイクロレンズにおいては、レンズ受光部間距離が25μmのとき最大の開口率が得られ、マイクロレンズがないときの約3.4倍となっている。このときの開口率は約0.68であり、従来の入射側凸形状のものの開口率0.78(図9参照)と比較しても遜色のない値である。なお、マイクロレンズがないときの約3.4倍の開口率が得られるということは、受光部20bのサイズを50μm×10μmよりも大きくすることにより、さらに開口率を高めることができることを示唆している。
次に、非球面形状のマイクロレンズにおいて、前段光学系のF値をパラメータとしたとき、レンズ受光部間距離と開口率との関係は、図5に示すようなものとなった。この結果より、レンズ受光部間距離を例えば20μmとすることにより、前段光学系のF値が2.0と低い場合においても50%を超える開口率が得られることが分かった。また、非球面形状のマイクロレンズにおいて、レンズ受光部間距離を20μmとしたとき、前段光学系のF値と開口率との関係は、図6に示すようなものとなった。
以上説明したように、画素サイズが比較的大きい高速撮像素子20において、マイクロレンズ12aの形状を前述のような非球面形状とすることによって、前段光学系のF値が2.0であっても50%以上の開口率を得ることができる。
なお、前述の実施の形態において、高速撮像素子20を例に挙げて説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば図7(c)において説明したビジョンチップに適用する構成としても同様な効果が得られる。この場合、マイクロレンズの形状はシリンドリカル状よりも、凸曲面状の回転体として各画素の受光部のそれぞれに互いに独立して集光する形状とするのが好ましい。
以上のように、本実施の形態における撮像装置100によれば、予め算出した非球面形状のマイクロレンズ12aを出射側凸形状とするとともに、マイクロレンズ12aの頂点と受光部20bとの間に空隙を設ける構成としたので、被写体光を受光部20bに好適に集光させることができ、前段光学系のF値が2.0と低い場合でも開口率を50%以上にすることができる。したがって、本実施の形態における撮像装置100は、従来のものよりも開口率を高めて感度を向上させることができる。
また、本実施の形態における撮像装置100によれば、マイクロレンズアレイ10と高速撮像素子20とを別個に製作し、両者の位置合わせを行う構成としたので、従来のものよりも製造工数の削減及び製造歩留の向上を図ることができ、製造コストを低減することができる。特に、本実施の形態におけるマイクロレンズアレイ10を高速撮像素子等に適用すれば、高速撮像素子等自体の製造歩留が数%と低いので、鋳型成型によってマイクロレンズを構成する従来のものよりも、絶大な製造コストの低減効果が得られる。
なお、前述の実施の形態において、画素20aを50μm×50μmの正方形状、受光部20bを50μm×10μmの長方形状として説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、画素20aが長方形状や円形状であってもよく、受光部20bが正方形状や円形状であってもよい。
以上のように、本発明に係る撮像装置は、従来のものよりも開口率を高めて感度を向上させることができるという効果を有し、撮像素子の受光部に被写体光を集光するマイクロレンズを備えた撮像装置等として有用である。
本発明に係る撮像装置の一実施の形態における模式的な構成図 (a)一実施の形態における撮像装置の模式的な断面図 (b)一実施の形態における撮像装置のマイクロレンズ部の拡大断面図 (c)一実施の形態における撮像装置の画素の模式図 本発明に係る撮像装置の一実施の形態における模式的な斜視図 本発明に係る撮像装置の一実施の形態において、計算機シミュレーションによるレンズモデルを示す図 (a)マイクロレンズを球面形状とした場合の集光状態と、受光部でのスポット状態とを示す図 (b)マイクロレンズを非球面形状とした場合の集光状態と、受光部でのスポット状態とを示す図 本発明に係る撮像装置の一実施の形態において、レンズ受光部間距離と開口率との関係の計算機シミュレーション結果を示す図 (a)マイクロレンズを球面形状とした場合の計算機シミュレーション結果を示す図 (b)マイクロレンズを非球面形状とした場合の計算機シミュレーション結果を示す図 本発明に係る撮像装置の一実施の形態において、前段光学系のF値をパラメータとし、レンズ受光部間距離と開口率との関係を求めた結果を示す図 本発明に係る撮像装置の一実施の形態において、前段光学系のF値と開口率との関係を求めた結果を示す図 従来の撮像素子における画素の模式図 (a)CCDイメージセンサの画素の模式図 (b)高速撮像素子の画素の模式図 (c)ビジョンチップの画素の模式図 従来の撮像装置の模式図 (a)従来の撮像装置の断面図 (b)従来の撮像装置が備えるマイクロレンズの拡大図 従来の撮像装置において、レンズ受光部間距離と開口率との関係の計算機シミュレーション結果を示す図 従来の撮像装置において、レンズ受光部間距離とマイクロレンズ高さとの関係を示す図 従来の撮像装置において、前段光学系のF値と開口率との関係の計算機シミュレーション結果を示す図
符号の説明
10 マイクロレンズアレイ
11 透光性基板
12 マイクロレンズ部
12a マイクロレンズ
13 スペーサ
20 高速撮像素子
20a 画素
20b 受光部
20c 蓄積輸送用CCD
20d 垂直読み出し用CCD
20e 水平読み出し用CCD
20f 増幅器
100 撮像装置

Claims (5)

  1. 被写体光を受光する複数の受光部を有する撮像素子と、前記被写体光を前記受光部に集光するマイクロレンズとを備えた撮像装置であって、
    前記マイクロレンズは、前記被写体光を出射する凸曲面状の出射面を備え、前記凸曲面状の出射面の頂点と前記受光部との間に空隙が設けられていることを特徴とする撮像装置。
  2. 前記複数の受光部は、前記被写体光の受光信号をそれぞれ並行して出力し、前記凸曲面状の出射面は、前記複数の受光部にそれぞれ集光する形状である請求項1に記載の撮像装置。
  3. 前記複数の受光部は、それぞれ長方形状に形成されており、前記長方形の長辺が所定方向に沿って配列され、前記マイクロレンズは、前記所定方向に延在するシリンドリカル形状を有し、前記被写体光を前記受光部にライン状に集光する請求項1に記載の撮像装置。
  4. 前記マイクロレンズと前記撮像素子との間の空隙を設けるためのスペーサを備え、該スペーサは、前記マイクロレンズと一体化されて形成されている請求項1乃至3のいずれか1項に記載の撮像装置。
  5. 前記複数の受光部をそれぞれ含む各画素には、前記被写体光の受光信号を処理する信号処理回路がそれぞれ形成されている請求項1乃至4のいずれか1項に記載の撮像装置。
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