JP2008288336A - 検査用治具およびコプラナリティ検査装置検査方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】検査用治具90のガラス板92の反射面形成面96のうち、QFPの複数のリードに対応する領域にそれぞれアルミニウムを蒸着し、反射面98を複数形成する。吸着ノズルにガラス板92の反射面形成面96とは反対側の被保持面を保持させ、コプラナリティ検査装置の検査ヘッド上を移動させる。反射面98へのレーザ光の照射,反射光の検出素子への入光に基づいて装着システム制御装置に高さが供給される。検査用治具90は精度良く作られており、例えば、複数の反射面98の各高さがいずれも取得されるべき高さに対して設定値を超えて外れているのであれば、コプラナリティ検査装置が正常にコプラナリティを検査可能な状態にないことがわかる。
【選択図】図4
Description
本発明は、以上の事情を背景として為されたものであり、検査用治具およびコプラナリティ検査装置の検査のコスト低減および精度管理の容易化を課題とする。
ガラス板の両側の面の一方は、例えば、検査用治具が検査時に保持ヘッドによって保持される場合、被保持面とは反対側の面でもよく、被保持面でもよい。被保持面とは反対側の面に反射面を形成すれば、光源により発せられる検査光がガラス板を透過することなく、直接、反射面に照射されるとともに、反射光が受光装置により直接受光され、ガラス板による光の屈折や吸収の影響を排除することができる。
平板状のガラス板の両側の面の一方の、少なくとも前記複数の端子が存在すべき領域に反射面が形成された検査用治具。
反射面が検査用治具の被保持面側に形成される場合でも、反対側の面に形成される場合でも、反射面を形成する層を覆う保護層が形成されることが望ましい。前者の場合は、不透明な保護層でもよいが、後者の場合は透明な保護層であることが必要である。
(2)前記反射面がアルミニウムの蒸着により形成された(1)項に記載の検査用治具。
アルミニウムの蒸着膜は光の反射率が大きく、反射面からの反射光量が多く、より正確に検査を行うことができる。
(3)前記ガラス板の前記両側の面の一方の、前記複数の端子が存在すべき領域に前記反射面が形成され、それら端子が存在すべきではない領域には前記反射面が形成されていない(1)項または(2)項に記載の検査用治具。
検査用治具の反射面が電子回路部品の端子を模して形成されることとなり、例えば、検査用治具をコプラナリティ検査装置の検査に使用する場合、コプラナリティ検査装置を、電子回路部品の端子についてコプラナリティの検査を行う場合と同様に作動させることができ、コプラナリティの検査に必要な機能、例えば、検査光の照射や反射光の処理の機能が正常に作動するか否かを確認することができる。また、コプラナリティ検査装置を検査するためのプログラムの少なくとも一部を、電子回路部品の端子のコプラナリティを検査するためのプログラムと共用することができる。さらに、反射面と、ガラス板の反射面が形成されていない部分とにそれぞれ光が照射されれば、光が反射面に照射される状態と、ガラス板の反射面が形成されていない部分に照射される状態とでは、反射光量が著しく異なるため、各状態においてそれぞれ、予定された量の反射光が得られるか否かにより、コプラナリティ検査装置が正常にコプラナリティを検査可能な状態にあるか否かを検査することができ、反射面からの反射光のみに基づいて検査を行う場合に比較して、信頼性高く検査を行うことができる。
(4)前記反射面が、複数種類の電子回路部品の各々の端子に対応する領域に形成された(3)項に記載の検査用治具。
複数種類の電子回路部品の各々に対応するコプラナリティ検査装置の検査を、1個の検査用治具により行うことができる。
大形のリード部品と小形のリード部品との各リードに対応する領域に反射面を形成する場合、それら両リード部品用の反射面を同じ位置に重ねた状態で(例えば同心的に)配置しても、横に並べた状態で配置してもよい。
(5)前記複数種類の電子回路部品が、長手形状の端子がそれら端子の幅方向に間隔を隔てて並んだ形態の電子回路部品と、円形の端子が格子点上に配列された形態の電子回路部品とを含む(4)項に記載の検査用治具。
ボールグリッドアレイやチップサイズパッケージ等のバンプ部品が円形の端子が格子点上に配列された形態の電子回路部品の典型的な例である。このような電子回路部品も回路基板に装着する際には、端子を、回路基板に格子点上に設けられた複数の電極の各々に接触させることが必要であり、コプラナリティが検査される。
リード部品用の反射面を形成した領域の中央にバンプ部品用の反射面を形成してもよく、両者を横に並べて形成してもよい。
(6)前記ガラス板の前記両側の面の一方の全面に前記反射面が形成された(1)項または(2)項に記載の検査用治具。
汎用の検査用治具として使用が可能である。例えば、大形の電子回路部品に対応する大きさの検査用治具を準備すれば、小形の電子回路部品に対応する検査用治具としても使用可能であり、同じ検査用治具をリード部品用としてもバンプ部品用としても使用可能である。また、電子回路部品の端子を模した反射面を有する検査用治具に比較して製造が容易である。
(10)電子回路部品の、一平面上に位置すべき複数の端子のコプラナリティを検査するコプラナリティ検査装置を検査する方法であって、
(1)項ないし(6)項のいずれかに記載の検査用治具を保持ヘッドに保持させる保持工程と、
その保持ヘッドに保持された検査用治具に前記コプラナリティ検査装置から光を照射させ、前記反射面により反射された光を前記コプラナリティ検査装置に受光させる照射・受光工程と、
その照射・受光工程における受光の結果に基づいて、前記コプラナリティ検査装置が正常にコプラナリティを検査可能な状態にあるか否かを判定する判定工程と
を含むコプラナリティ検査装置検査方法。
(11)前記照射・受光工程が、前記保持ヘッドに保持された前記検査用治具と前記コプラナリティ検査装置とを前記一平面に平行な方向に相対移動させつつ前記反射面による反射光を前記コプラナリティ検査装置に受光させる工程である(10)項に記載のコプラナリティ検査装置検査方法。
本項に記載の検査方法によれば、検査用治具に検査光を照射する検査光照射装置および反射面からの反射光を処理する反射光処理装置をコンパクトに構成することができる。
(12)電子回路部品を吸着面により吸着して保持する吸着ノズルの前記吸着面の傾きを検査する方法であって、
前記吸着面に(1)項ないし(6)項のいずれかに記載の検査用治具を吸着させる吸着工程と、
前記吸着面に吸着された検査用治具と、コプラナリティ検査装置とを、検査用治具の面に平行な方向に相対移動させつつ、検査用治具にコプラナリティ検査装置から光を照射させ、前記反射面により反射された光をコプラナリティ検査装置に受光させることを、前記検査用治具上の互いに異なる2本の直線に対して行う照射・受光工程と、
前記2本の直線に対して行われた照射・受光工程の実行時における前記コプラナリティ検査装置の受光結果に基づいて、前記吸着面の実傾斜角を取得する実傾斜角取得工程と
を含む吸着面の傾き検査方法。
前記2本の直線は、互いに直交する2直線であることが望ましいが、直交以外の態様で交差する2直線でもよく、互いに平行な2直線でもよい。互いに平行な2直線とする場合は、それら2直線は検査用治具の吸着面により吸着される部分の両側に位置する2直線とされることが望ましい。
例えば、コプラナリティ検査装置が、検査用治具との1回の相対移動により、1本の直線に対して照射・受光工程を実行し得るものである場合には、1回の照射・受光工程の実行の後に、検査用治具を90度回転させ、その状態で2度目の照射・受光工程を実行することにより、互いに直交する2直線に対する照射・受光工程が実行されるようにするのが便利である。それに対し、コプラナリティ検査装置が後に実施例の項で説明するように、2つの検査ヘッドを備えたものである場合には、それら2つの検査ヘッドと検査用治具との1回の相対移動により、検査用治具の吸着面により吸着される部分の両側に位置する互いに平行な2直線に対する照射・受光工程を実行することができ、その照射・受光工程の実行による受光結果に基づいて、検査用治具の実傾斜角、すなわち、傾斜角が最大である方向と傾斜角の最大値とを取得することができ、結局、吸着面の実傾斜角を取得することができる。いずれにしても、吸着ノズルの吸着面の傾きの検査には、検査が済み、正常にコプラナリティを検査可能な状態にあるコプラナリティ検査装置が使用され、検査用治具の反射面からの反射光に基づいて吸着ノズルの吸着面の傾きが取得される。
検査用治具はガラス板製であり、反射面は正確に一平面上に位置することが保証されるため、その検査用治具上の互いに異なる2本の直線の傾斜が得られれば、それらに基づいて任意の方向の直線に沿った傾斜角を演算で求めることができる。検査用治具の実傾斜角も容易に取得することができ、それは取りも直さず吸着面の実傾斜角である。ただし、この実傾斜角は、検査用治具とコプラナリティ検査装置とを相対移動させる相対移動装置には傾斜誤差はないものと仮定した場合のものであり、傾斜誤差があり、それを無視できない場合には、次項に記載の方法で除去することが望ましい。
吸着面の実傾斜角が設定値を超えるのであれば、その吸着ノズルはコプラナリティの検査には不適切であるとし、あるいは電子回路部品の装着には不適切であるとして、交換するようにすることができる。
また、吸着面が傾斜していることを考慮してコプラナリティの検査を行うこともできる。例えば、実際の電子回路部品の各端子の高さを取得した後、それら高さを吸着ノズルの吸着面の傾斜分補正し、その補正後の高さに基づいてコプラナリティの良否の判定を行うのである。
なお、吸着面の傾斜が無視し得ない大きさである吸着ノズルを使用してコプラナリティ検査を行う場合には、以下のようにすることが望ましい。まず、コプラナリティの検査に使用される吸着ノズルに、検査されるべき電子回路部品に対応する検査用治具を保持させ、各端子に対応する反射面の高さを予め取得してメモリに記憶させる。そして、電子回路部品のコプラナリティ検査に当たって、実際の端子の各々の高さと、各端子に対応する各反射面の上記記憶させておいた高さとの差を演算し、それら差に基づいてコプラナリティの評価を行うのである。最も単純には、全ての差が設定範囲内であれば、コプラナリティは良好であると判定されるようにすることができる。また、すべての差の平均値に対する各差の偏差を演算し、それら偏差が設定範囲内であれば、コプラナリティは良好であると判定されるようにすることもできる。さらに、すべての差に基づいて、すべての端子の各高さに対する外れが最も小さくなる平面の一次方程式を求め、その平面に対する各差の偏差が設定範囲内であれば、コプラナリティは良好であると判定されるようにすることもできる。あるいは上記平面に替え、すべての差に基づいて、電子回路部品の重心を含む3点であって、本体から離れる方向の外れ量が最も大きく、回路基板に装着される際に最も低い位置に位置することとなる3つの先端部を取得し、それら先端部を頂点とする三角形によって決まる平面の一次方程式を求め、コプラナリティの良否が判定されるようにすることもできる。電子回路部品の重心を含む3点は、内部に電子回路部品の重心を含む三角形の3つの頂点にそれぞれ対応する点であり、その条件を満たして本体から離れる方向の外れ量が最大である先端部が3つ、探される。以上3つのコプラナリティ検査(平面を求めてコプラナリティの良否を判定する検査は、平面の求め方は異なっても同種のコプラナリティ検査であると考える)を、上記記載の順序で行い、先の検査で不合格の場合のみさらに後の検査を行うようにすることもでき、3つの検査のうちの2つのみを順次行うようにすることもできる。
(13)前記照射・受光工程および前記実傾斜角取得工程を前記吸着ノズルを180度回転させた状態で再度行い、その180度の回転の前後において取得された前記吸着面の実傾斜角の和の1/2と差の1/2との少なくとも一方を取得する工程を含む(12)項に記載の吸着面の傾き検査方法。
吸着面の実傾斜角の和を取得すれば、吸着面自体の実傾斜角は相殺され、検査用治具とコプラナリティ検査装置とを相対移動させる相対移動装置の傾斜誤差の2倍が取得される。したがって、上記和の1/2は相対移動装置の傾斜誤差であり、(12)項で取得された実傾斜角から上記相対移動装置の傾斜誤差を差し引けば、相対移動装置の傾斜誤差が除去された吸着面の実傾斜角が得られる。また、吸着面の実傾斜角の差を取得すれば、相対移動装置の傾斜誤差が除去された吸着面の実傾斜角の2倍が得られ、それを2で割れば相対移動装置の傾斜誤差が除去された吸着面の実傾斜角が得られる。
なお、吸着ノズルの0度,90度,180度,270度の回転位置で、それぞれ1本の直線の傾斜角が求められる場合は、例えば、0度と90度との回転位置で取得された各1本、合計2本の直線の傾斜角に基づいて取得された吸着面の実傾斜角と、180度と270度との回転位置で取得された2本の直線の傾斜角に基づいて取得された吸着面の実傾斜角とは、上記180度の回転の前後において取得された実傾斜角であると考えることができる。
検査ヘッド50は、検査光たるレーザ光を電子回路部品の端子に当て、端子からの反射光に基づいて複数の端子の、それらが位置すべき一平面に対して直角な方向の位置ずれを検出するものである。この検査ヘッド50は、図2に示すように、ハウジング70と、ハウジング70に内蔵され、鉛直方向上方にレーザ光、例えば、赤色半導体レーザ光を発射する光源の一種である検査光発射装置としてのレーザ発光体72と、端子からの反射光を集光する受光レンズ74と、受光レンズ74が集光した光を受ける受光装置としての検出素子76とを備えている。受光レンズ74および検出素子76は、レーザ発光体72から発せられるレーザ光の光軸に対して傾斜して設けられている。
検査は、図9に示すコプラナリティ検査装置検査ルーチンに従って行われる。なお、本実施例では、コプラナリティ検査装置10の検査を行う場合、吸着ノズル18は、吸着面22に傾斜がなく、あっても無視し得る程度のものが使用されることとする。本ルーチンのステップ1(以後、S1と略記する。他のステップについても同じ。)においてまず、部品装着ヘッド14が部品装着ヘッド移動装置16により移動させられ、検査用治具90を吸着ノズル18により吸着し、保持する。検査用治具90は、部品装着ヘッド14の移動領域内に設けられた治具保持装置(図示省略)により、反射面98が形成された側を下にし、ガラス板92の互いに直角な2辺がそれぞれX軸,Y軸方向に平行となるように位置決めされて保持されており、その中心を吸着ノズル18により吸着され、4つの反射面列100のうち、互いに対向する2列は、検査用治具90の吸着ノズル18により吸着される部分の両側に、吸着される部分に対して互いに対称の位置に位置する。
また、本コプラナリティ検査装置10は2つの検査ヘッド50,52を備えており、互いに平行な反射面列を備えた検査用治具90,110を用いることにより、検査ヘッド50,52の検査を同時に行うことができる。
さらに、コプラナリティ検査装置10の検査は、QFP26のリード28のコプラナリティの検査と同様に、検査用治具90,110の保持,レーザ光の照射,受光および検査用治具90,110の移動,検査用治具90,110の回転,レーザ光の照射,受光および検査用治具90,110の移動および判定により行われるため、コプラナリティ検査装置検査用のプログラムの作成が容易であり、プログラムを共用にすることも可能である。
検出素子76への反射光の入光により得られる高さの全部(厳密には設定微小時間あるいは設定微小距離毎の高さであるが)をメモリに記憶させ、それら高さに基づいてコプラナリティ検査装置10の検査が行われるようにしてもよい。
検査用治具150を90度回転させ、その回転の前後における2つの位相において高さを取得し、吸着ノズル18の吸着面22の傾斜を取得することもでき、検査用治具150を180度回転させ、ガイドレール122の傾斜の影響を除いて吸着面22の傾斜を取得することもできる。
コプラナリティ検査装置200は、基台202上に設けられたカメラ204およびスリット光源206を含む。カメラ204は、基台202上に鉛直上向きに設けられ、スリット光源206は、カメラ204の撮像中心線に対して傾斜した姿勢で設けられており、スリット光はこの傾斜角度で斜め上方に照射される。また、吸着ノズル210の吸着管212の吸着面214から一定距離上方に、基準反射板216が着脱可能に取り付けられている。基準反射板216は吸着管212に直角に設けられ、その下向きの基準反射面218は水平である。カメラ204の撮像により得られる像データは画像処理コンピュータ220により処理されて、制御装置222に供給される。
Claims (6)
- 電子回路部品の、一平面上に位置すべき複数の端子のその一平面に直角な方向の位置に関連する検査に使用される検査用治具であって、
平板状のガラス板の両側の面の一方の、少なくとも前記複数の端子が存在すべき領域に反射面が形成されたことを特徴とする検査用治具。 - 前記反射面がアルミニウムの蒸着により形成されたことを特徴とする請求項1に記載の検査用治具。
- 前記ガラス板の前記両側の面の一方の、前記複数の端子が存在すべき領域に前記反射面が形成され、それら端子が存在すべきではない領域には前記反射面が形成されていないことを特徴とする請求項1または2に記載の検査用治具。
- 前記反射面が、複数種類の電子回路部品の各々の端子に対応する領域に形成され、前記複数種類の電子回路部品が、長手形状の端子がそれら端子の幅方向に間隔を隔てて並んだ形態の電子回路部品と、円形の端子が格子点上に配列された形態の電子回路部品とを含むことを特徴とする請求項3に記載の検査用治具。
- 前記ガラス板の前記両側の面の一方の全面に前記反射面が形成されたことを特徴とする請求項1または2に記載の検査用治具。
- 電子回路部品の、一平面上に位置すべき複数の端子のコプラナリティを検査するコプラナリティ検査装置を検査する方法であって、
請求項1ないし5のいずれかに記載の検査用治具を保持ヘッドに保持させる保持工程と、
その保持ヘッドに保持された検査用治具に前記コプラナリティ検査装置から光を照射させ、前記反射面により反射された光を前記コプラナリティ検査装置に受光させる照射・受光工程と、
その照射・受光工程における受光の結果に基づいて、前記コプラナリティ検査装置が正常にコプラナリティを検査可能な状態にあるか否かを判定する判定工程と
を含むことを特徴とするコプラナリティ検査装置検査方法。
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