JP2008288329A - 半導体装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】従来と異なる方法によりチャネル領域に歪みを発生させたMISFET構造を有する半導体装置を提供する。
【解決手段】本発明の一態様に係る半導体装置は、半導体基板と、前記半導体基板上に形成された第1のソース・ドレイン領域および第1のチャネル領域を有するn型MISFETと、前記半導体基板上に形成された第2のソース・ドレイン領域および第2のチャネル領域を有するp型MISFETと、前記第1のソース・ドレイン領域に接続され、前記第1のチャネル領域に伸張歪みを与える第1のコンタクトプラグと、前記第2のソース・ドレイン領域に接続され、前記第2のチャネル領域に圧縮歪みを与える第2のコンタクトプラグと、を有する。
【選択図】図1

Description

本発明は、半導体装置に関する。
MISFET(Metal Semiconductor Field Effect Transistor)のチャネル駆動力を向上させる手法として、チャネルに応力を加えて歪みを生じさせる技術が知られている。n型MISFETのチャネル領域に対しては伸張歪みを生じさせることにより正孔の移動度が向上する効果が得られ、p型MISFETのチャネル領域に対しては圧縮歪みを生じさせることにより電子の移動度が向上する効果が得られる。チャネル領域に歪みを発生させるための既存の技術としては、MISFET上に形成するライナー膜から応力を加える技術(例えば、特許文献1参照)、ソース・ドレイン領域から応力を加える技術(例えば、特許文献2参照)、STI構造の素子分離領域から応力を加える技術(例えば、特許文献3参照)、チャネル領域下のSiGe膜から応力を加える技術(例えば、特許文献4参照)等が知られている。
特開2005−5633号 特開2006−13428号 特開2006−286889号 特開2005−353831号
本発明の目的は、従来と異なる方法によりチャネル領域に歪みを発生させたMISFET構造を有する半導体装置を提供することにある。
本発明の一態様は、半導体基板と、前記半導体基板上に形成された第1のソース・ドレイン領域および第1のチャネル領域を有するn型MISFETと、前記半導体基板上に形成された第2のソース・ドレイン領域および第2のチャネル領域を有するp型MISFETと、前記第1のソース・ドレイン領域に接続され、前記第1のチャネル領域に伸張歪みを与える第1のコンタクトプラグと、前記第2のソース・ドレイン領域に接続され、前記第2のチャネル領域に圧縮歪みを与える第2のコンタクトプラグと、を有することを特徴とする半導体装置を提供する。
また、本発明の他の一態様は、半導体基板と、前記半導体基板上に形成された第1のソース・ドレイン領域および第1のチャネル領域を有するn型MISFETと、前記半導体基板上に形成された第2のソース・ドレイン領域および第2のチャネル領域を有するp型MISFETと、前記第1のソース・ドレイン領域に接続され、前記半導体基板を構成する材料よりも線膨張係数の大きい材料からなる第1のコンタクトプラグと、前記第2のソース・ドレイン領域に接続され、前記第1のコンタクトプラグを構成する材料と同じ材料からなり、下端が前記第1のコンタクトプラグの下端よりも高い位置に位置する第2のコンタクトプラグと、を有することを特徴とする半導体装置を提供する。
また、本発明の他の一態様は、半導体基板と、前記半導体基板上に形成された第1のソース・ドレイン領域および第1のチャネル領域を有するn型MISFETと、前記半導体基板上に形成された第2のソース・ドレイン領域および第2のチャネル領域を有するp型MISFETと、前記第1のソース・ドレイン領域に接続され、前記半導体基板を構成する材料よりも線膨張係数の小さい材料からなる第1のコンタクトプラグと、前記第2のソース・ドレイン領域に接続され、前記第1のコンタクトプラグを構成する材料と同じ材料からなり、下端が前記第1のコンタクトプラグの下端よりも低い位置に位置する第2のコンタクトプラグと、を有することを特徴とする半導体装置を提供する。
本発明によれば、従来と異なる方法によりチャネル領域に歪みを発生させたMISFET構造を有する半導体装置を提供することができる。
〔第1の実施の形態〕
(半導体装置の構成)
図1は、本発明の第1の実施の形態に係る半導体装置の断面図である。
半導体装置1は、半導体基板2上に形成されたn型MISFET10およびp型MISFET20、n型MISFET10とp型MISFET20を電気的に分離する素子分離領域3、n型MISFET10とp型MISFET20の上に形成されたライナー膜4および層間絶縁膜5、層間絶縁膜5の上に形成された配線15、25、および配線間絶縁膜9、ライナー膜4および層間絶縁膜5を貫いて形成され、配線15とn型MISFET10のソース・ドレイン領域11を接続するコンタクトプラグ15、および配線25とp型MISFET20のソース・ドレイン領域21を接続するコンタクトプラグ25を有して概略構成される。
図2(a)は、本発明の第1の実施の形態に係る半導体装置のn型MISFETおよびその周辺の部分断面図である。図2(a)においては、ライナー膜4および層間絶縁膜5の図示は省略する。
n型MISFET10は、半導体基板2上にゲート絶縁膜17を介して形成されたゲート電極16と、ゲート電極16の上面に形成されたゲートシリサイド層19と、ゲート電極16の側面に形成されたゲート側壁18と、半導体基板2の表面近傍に形成されたソース・ドレイン領域11と、半導体基板2内のゲート電極16の下方に形成されたチャネル領域12と、ソース・ドレイン領域11の上面に形成されたシリサイド層13と、を有して概略構成される。
図2(b)は、本発明の第1の実施の形態に係る半導体装置のp型MISFETおよびその周辺の部分断面図である。なお、図2(b)においては、ライナー膜4および層間絶縁膜5の図示は省略する。
p型MISFET20は、半導体基板2上にゲート絶縁膜27を介して形成されたゲート電極26と、ゲート電極26の上面に形成されたゲートシリサイド層29と、ゲート電極26の側面に形成されたゲート側壁28と、半導体基板2の表面近傍に形成されたソース・ドレイン領域21と、半導体基板2内のゲート電極26の下方に形成されたチャネル領域22と、ソース・ドレイン領域21の上面に形成されたシリサイド層23と、を有して概略構成される。
半導体基板2には、Si基板等が用いられる。
素子分離領域3は、例えば、SiO等の絶縁材料からなり、STI(Shallow Trench Isolation)構造を有する。
ライナー膜4は、SiN等の絶縁材料からなり、層間絶縁膜5にコンタクトプラグ14形成のための溝を形成する際のエッチングストッパ等として働く。
また、ライナー膜4は、n型MISFET10のチャネル領域12、およびp型MISFET20のチャネル領域22に歪みを与える膜であってもよい。この場合、n型MISFET10上には、チャネル領域12に伸張歪みを与える膜、p型MISFET20上には、チャネル領域22に圧縮歪みを与える膜がそれぞれ別に形成されることが好ましい。例えば、ライナー膜4がSiN膜である場合、SiN膜中の水素濃度を制御することにより、圧縮歪みを与える膜と伸張歪みを与える膜に作り分けることができる。
層間絶縁膜5は、例えばSiOや、これにCを添加したSiOC、Nを添加したSiON、Fを添加したSiOF、BおよびPを添加したBPSG、等のSi酸化物、SiOCH、ポリメチルシロキサン、ポリアリーレン、ベンゾオキサゾール等の有機絶縁材料からなる。
配線間絶縁膜9は、層間絶縁膜5と同じ材料からなる絶縁膜を用いることができるが、有機絶縁材料等の誘電率の低い材料からなることが好ましい。
配線15、25は、例えば、Cu、Al、Au、Ag、W等の金属からなる。
n型MISFET10のコンタクトプラグ14は、一部分がソース・ドレイン領域11内に埋め込まれ、半導体基板2を構成する材料よりも線膨張係数の大きい材料からなる。
半導体基板2がSi結晶からなる場合は、コンタクトプラグ14の材料として、Mg、Al、Cu、Ag、Mo、Cd、Zn、Co、Ni、Au、Rh、Fe等を用いることができる。
コンタクトプラグ14は、スパッタリング法やCVD(Chemical Vapor Deposition)法により形成される。形成された直後には、コンタクトプラグ14は数百℃の温度を有し、その後、時間の経過に伴い温度は低下する。温度が低下すると、それに伴い収縮が生じるが、コンタクトプラグ14は半導体基板2を構成する材料よりも線膨張係数の大きい材料からなるため、半導体基板2よりも温度の低下による収縮の度合いが大きい。このため、半導体基板2はコンタクトプラグ14に引っ張られるような応力を受け、チャネル領域12に伸張歪みが発生する。図2(a)に示した伸張応力Fsは、半導体基板2内のチャネル領域22が受ける伸張応力を模式的に示したものである。
チャネル領域12に伸張歪みが発生することにより、チャネル領域12における電子の移動度が向上し、n型MISFET10の駆動力が向上する。
p型MISFET20のコンタクトプラグ24は、一部分がソース・ドレイン領域21内に埋め込まれ、半導体基板2を構成する材料よりも線膨張係数の小さい材料からなる。
コンタクトプラグ24は、スパッタリング法やCVD法により形成される。形成された直後には、コンタクトプラグ24は数百℃の温度を有し、その後、時間の経過に伴い温度は低下する。温度が低下すると、それに伴い収縮が生じるが、コンタクトプラグ24は半導体基板2を構成する材料よりも線膨張係数の小さい材料からなるため、半導体基板2よりも温度の低下による収縮の度合いが小さい。このため、コンタクトプラグ24は半導体基板2に対して相対的に膨張しているような状態となり、半導体基板2はコンタクトプラグ24から圧縮されるような応力を受け、チャネル領域22に圧縮歪みが発生する。図2(b)に示した圧縮応力Fcは、半導体基板2内のチャネル領域22が受ける圧縮応力を模式的に示したものである。
チャネル領域22に圧縮歪みが発生することにより、チャネル領域22における正孔の移動度が向上し、p型MISFET20の駆動力が向上する。
コンタクトプラグ14、24は配線抵抗を低減するために電気抵抗率の低い材料からなることが好ましく、例えば、0℃の温度下で10Ω/m以下であることが好ましい。
また、コンタクトプラグ14、24の下端の高さが低い位置にあるほど、チャネル領域12、22に発生する歪みが大きくなる。ただし、リーク電流の発生等の原因となるおそれがあるため、コンタクトプラグ14、24の下端、またはコンタクトプラグ14、24の下端の下のシリサイド層13、23が、ソース・ドレイン領域11、21下の半導体基板2に達しない程度の位置にあることが好ましい。
半導体基板2がSi結晶からなる場合は、コンタクトプラグ24の材料として、W、Ir、Pt等を用いることができる。
ゲート電極16、26は、例えば、導電型不純物を含む多結晶シリコンまたは多結晶シリコンゲルマニウムからなる。n型MISFET10においては、導電型不純物として、As、P等のn型不純物イオンが用いられる。一方、p型MISFET20においては、B、BF等のp型不純物イオンが用いられる。また、ゲート電極16、26は、W、Ta、Ti、Hf、Zr、Ru、Pt、Ir、Mo、Al等やこれらの化合物等からなるメタルゲート電極であってもよく、この場合には上面にゲートシリサイド層19、29が形成されない。
ゲートシリサイド層19、29は、例えば、Ni、Pt、Co、Er、Y、Yb、Ti、Pd、NiPt、CoNi等の金属とシリコンとの化合物からなる。なお、ゲートシリサイド層19、29はゲート電極16、26の上部をシリサイド化することにより形成されるが、ゲート電極16、26の全てをシリサイド化して、フルシリサイドゲート電極を形成してもよい。
ゲート絶縁膜17、27は、例えば、SiO、SiN、SiONや、高誘電材料(例えば、HfSiON、HfSiO、HfO等のHf系材料、ZrSiON、ZrSiO、ZrO等のZr系材料、Y等のY系材料)からなる。
ゲート側壁18、28は、例えばSiN等の絶縁材料からなる。また、SiN、SiO、TEOS(Tetraethoxysilane)等の複数種の絶縁材料からなる2層構造、更には3層以上の構造であってもよい。
n型MISFET10のソース・ドレイン領域11は、As、P等のn型不純物イオンを半導体基板2の表面近傍に注入することにより形成される。一方、p型MISFET20のソース・ドレイン領域21は、B、BF等のp型不純物イオンを半導体基板2の表面近傍に注入することにより形成される。
シリサイド層13、23は、ゲートシリサイド層19、29と同様に、例えば、Ni、Pt、Co、Er、Y、Yb、Ti、NiPt、CoNi等の金属とシリコンとの化合物からなる。また、シリサイド層13、23は、図1、2A、2Bに示すように、埋め込まれたコンタクトプラグ14、24とソース・ドレイン領域11、21の境界に沿って形成されることが好ましい。
(半導体装置の製造)
図3A(a)〜(c)、図3B(d)〜(f)、図3C(g)〜(i)、図3D(j)〜(l)、図3E(m)〜(o)は、本発明の第1の実施の形態に係る半導体装置の製造工程を示す断面図である。
まず、図3A(a)に示すように、半導体基板2内に素子分離領域10を形成し、n型MISFET領域100とp型MISFET領域200を分離する。続いて、イオン注入法により導電型不純物を半導体基板2表面に注入し、ウェル(図示しない)を形成する。その後、RTA(Rapid Thermal Annealing)等の熱処理を行い、ウェル内の導電型不純物を活性化させる。
ここで、n型MISFET領域100には、B等のp型不純物を注入してp型ウェル(図示しない)を形成する。一方、p型MISFET領域200には、P等のn型不純物を注入してn型ウェル(図示しない)を形成する。
次に、図3A(b)に示すように、n型MISFET領域100の半導体基板2上にゲート絶縁膜17、ゲート電極16、ゲート側壁18、およびソース・ドレイン領域11を形成する。ここで、ゲート電極16下のソース・ドレイン領域11に挟まれた領域がチャネル領域12となる。
また、p型MISFET領域200の半導体基板2上にゲート絶縁膜27、ゲート電極26、ゲート側壁28、およびソース・ドレイン領域21を形成する。ここで、ゲート電極26下のソース・ドレイン領域21に挟まれた領域がチャネル領域22となる。
ここで、ゲート絶縁膜17、27、ゲート電極16、26、ゲート側壁18、28、およびソース・ドレイン領域11、21は、以下の工程により形成される。
まず、SiO膜等のゲート絶縁膜17、27の前駆体膜、多結晶シリコン膜等のゲート電極16、26の前駆体膜を、例えば、熱酸化法、およびCVD法により、それぞれ形成する。次に、フォトリソグラフィ法によってレジストパターンを形成し、RIE(Reactive Ion Etching)法によってゲート電極16、26の前駆体膜、ゲート絶縁膜17、27の前駆体膜をエッチング加工し、ゲート絶縁膜17、27、ゲート電極16、26を形成する。
次に、ゲート電極16、26をマスクとして用いて、イオン注入法により導電型不純物を半導体基板2に注入し、ソース・ドレイン領域11、21のエクステンション領域を形成する。その後、エクステンション領域に含まれる導電型不純物を活性化させるために、RTA等の熱処理を施す。
ここで、ソース・ドレイン領域11のエクステンション領域は、As等のn型不純物を注入することにより形成する。一方、ソース・ドレイン領域21のエクステンション領域は、BF、B等のp型不純物を注入することにより形成する。
次に、ゲート電極16、26の側面にゲート側壁18、28を形成し、そのゲート側壁18、28をマスクエッジとして用いて、イオン注入法により導電型不純物を半導体基板2にソース・ドレイン領域11、21のエクステンション領域よりも深い位置まで注入し、ソース・ドレイン領域11、21を形成する。その後、ソース・ドレイン領域11、21に含まれる導電型不純物を活性化させるために、RTA等の熱処理を施す。
ここで、ゲート側壁18、28は、SiO等のゲート側壁18、28の前駆体膜をゲート電極16、26の側面を覆うように堆積させた後、RIE法等を用いてエッチング加工することにより形成される。また、ソース・ドレイン領域11、21は、それぞれのエクステンション領域と同じ、または同じ導電型の不純物イオンを注入することにより形成される。
次に、図3A(c)に示すように、ゲート電極16、26の上面にゲートシリサイド層19、29、ソース・ドレイン領域11、21の上面の露出部分にシリサイド層13、23を形成する。
ここで、ゲートシリサイド層19、29、およびシリサイド層13、23は、例えば、フッ酸処理によりゲート電極16、26の上面およびソース・ドレイン領域11、21の上面の露出部分の自然酸化膜を除去した後に、これらの露出部分を覆うようにNi等からなる金属膜をスパッタリングにより堆積させ、RTAを施して金属膜とゲート電極16、26ならびにソース・ドレイン領域11、21をシリサイド化反応させることにより形成される。また、金属膜の未反応部分は、硫酸と過酸化水素水の混合溶液でエッチングして除去する。
次に、図3B(d)に示すように、CVD法等により、ライナー膜4、層間絶縁膜5を形成する。
次に、図3B(e)に示すように、フォトリソグラフィ法等により、層間絶縁膜5上にレジストパターン6aを形成する。
次に、図3B(f)に示すように、RIE法等により、レジストパターン6aを利用して、層間絶縁膜5、ライナー膜4、半導体基板2にエッチングを施し、プラグ溝7aを形成する。このとき、プラグ溝7aの深さは、ソース・ドレイン領域11を貫通しない程度の深さであることが好ましい。つまり、プラグ溝7aの最下部がソース・ドレイン領域11内に位置していることが好ましい。
次に、図3C(g)に示すように、プラグ溝7aにより露出した半導体基板2の表面に改めてシリサイド層13を形成する。このとき、シリサイド層13は、ソース・ドレイン領域11内に形成されることが好ましい。
ここで、シリサイド層13は、例えば、フッ酸処理により自然酸化膜を除去した後に、半導体基板2の露出部分を覆うようにNi等からなる金属膜をスパッタリングにより堆積させ、RTAを施して金属膜と半導体基板2をシリサイド化反応させることにより形成される。また、金属膜の未反応部分は、硫酸と過酸化水素水の混合溶液でエッチングして除去する。
次に、図3C(h)に示すように、スパッタリング法等により、半導体基板2を構成する材料よりも線膨張係数の大きい材料からなるプラグ材料膜8aを、プラグ溝7aに埋めるように堆積させる。このとき、堆積されたプラグ材料膜8aは数百℃の温度を有し、これに隣接する半導体基板2等の部材も同程度の温度となる。
次に、図3C(i)に示すように、CMP(Chemical Mechanical Polishing)等により層間絶縁膜5の上面をストッパとしてプラグ材料膜8aに平坦化処理を施し、コンタクトプラグ14に加工する。
次に、図3D(j)に示すように、フォトリソグラフィ法等により、層間絶縁膜5上にレジストパターン6bを形成する。
次に、図3D(k)に示すように、RIE法等により、レジストパターン6bを利用して、層間絶縁膜5、ライナー膜4、半導体基板2にエッチングを施し、プラグ溝7bを形成する。このとき、プラグ溝7bの深さは、ソース・ドレイン領域21を貫通しない程度の深さであることが好ましい。つまり、プラグ溝7bの最下部がソース・ドレイン領域21内に位置していることが好ましい。
次に、図3D(l)に示すように、プラグ溝7bにより露出した半導体基板2の表面に改めてシリサイド層23を形成する。このとき、シリサイド層13は、ソース・ドレイン領域11内に形成されることが好ましい。
ここで、シリサイド層23は、例えば、フッ酸処理により自然酸化膜を除去した後に、半導体基板2の露出部分を覆うようにNi等からなる金属膜をスパッタリングにより堆積させ、RTAを施して金属膜と半導体基板2をシリサイド化反応させることにより形成される。また、金属膜の未反応部分は、硫酸と過酸化水素水の混合溶液でエッチングして除去する。
次に、図3E(m)に示すように、スパッタリング法等により、半導体基板2を構成する材料よりも線膨張係数の小さい材料からなるプラグ材料膜8bを、プラグ溝7bに埋めるように堆積させる。このとき、堆積されたプラグ材料膜8bは数百℃の温度を有し、これに隣接する半導体基板2等の部材も同程度の温度となる。
次に、図3E(n)に示すように、CMP等により層間絶縁膜5の上面をストッパとしてプラグ材料膜8bに平坦化処理を施し、コンタクトプラグ24に加工する。
次に、図3E(o)に示すように、層間絶縁膜5上に配線間絶縁膜9、および配線15、25を形成する。
配線間絶縁膜9は、CVD法等により形成される。配線15、25は、フォトリソグラフィ法、RIE法等により配線間絶縁膜9に配線溝を形成した後、スパッタリング法等により配線溝を配線15、25の前駆体膜で埋め、CMP等の平坦化処理を施すことにより形成される。
(第1の実施の形態の効果)
本発明の第1の実施の形態によれば、コンタクトプラグ14を構成する材料を、半導体基板2を構成する材料よりも線膨張係数の大きい材料とすることにより、チャネル領域12に伸張歪みを発生させ、n型MISFET10の駆動力を向上させることができる。
また、コンタクトプラグ24を構成する材料を、半導体基板2を構成する材料よりも線膨張係数の小さい材料とすることにより、チャネル領域22に圧縮歪みを発生させ、p型MISFET20の駆動力を向上させることができる。
〔第2の実施の形態〕
本発明の第2の実施の形態は、コンタクトプラグ14、24が複数の材料から構成される点において第1の実施の形態と異なる。なお、以降の各実施の形態においては、他の部材の構成や製造工程等、第1の実施の形態と同様の点については、簡単のために説明を省略する。
(半導体装置の構成)
図4は、本発明の第2の実施の形態に係る半導体装置の断面図である。
コンタクトプラグ14は、それぞれ異なる材料からなる上層14aと、下層14bから構成される。下層14bは、半導体基板2を構成する材料よりも線膨張係数の大きい材料からなる。
上層14aと下層14bは、配線抵抗を低減するために電気抵抗率の低い材料からなることが好ましく、例えば、0℃の温度下で10Ω/m以下であることが好ましい。また、上層14aは、下層14bよりも電気抵抗率の小さい材料からなることが好ましい。
半導体基板2がSi結晶からなる場合は、下層14bの材料として、Mg、Al、Cu、Ag、Mo、Cd、Zn、Co、Ni、Au、Rh、Fe等を用いることができる。
コンタクトプラグ14の上層14aと下層14bは、スパッタリング法やCVD法により形成される。形成された直後には、上層14aと下層14bは数百℃の温度を有し、その後、時間の経過に伴い温度は低下する。温度が低下すると、それに伴い収縮が生じるが、下層14bは半導体基板2を構成する材料よりも線膨張係数の大きい材料からなるため、半導体基板2よりも温度の低下による収縮の度合いが大きい。このため、半導体基板2は下層14bに引っ張られるような応力を受け、チャネル領域12に伸張歪みが発生する。
チャネル領域12に伸張歪みが発生することにより、チャネル領域12における電子の移動度が向上し、n型MISFET10の駆動力が向上する。
上層14aと下層14bの界面は、チャネル領域12に効率よく歪みを与えるために、n型MISFET10におけるゲート絶縁膜17と半導体基板2との界面よりも高い位置にあることが好ましい。
コンタクトプラグ24は、それぞれ異なる材料からなる上層24aと、下層24bから構成される。下層24bは、半導体基板2を構成する材料よりも線膨張係数の小さい材料からなる。
上層24aと下層24bは、配線抵抗を低減するために電気抵抗率の低い材料からなることが好ましく、例えば、0℃の温度下で10Ω/m以下であることが好ましい。また、上層24aは、下層24bよりも電気抵抗率の小さい材料からなることが好ましい。
半導体基板2がSi結晶からなる場合は、下層24bの材料として、W、Ir、Pt等を用いることができる。
コンタクトプラグ24の上層24aと下層24bは、スパッタリング法やCVD法により形成される。形成された直後には、上層24aと下層24bは数百℃の温度を有し、その後、時間の経過に伴い温度は低下する。温度が低下すると、それに伴い収縮が生じるが、下層24bは半導体基板2を構成する材料よりも線膨張係数の小さい材料からなるため、半導体基板2よりも温度の低下による収縮の度合いが小さい。このため、下層24bは半導体基板2に対して相対的に膨張しているような状態となり、半導体基板2は下層24bから圧縮されるような応力を受け、チャネル領域22に圧縮歪みが発生する。
チャネル領域22に圧縮歪みが発生することにより、チャネル領域22における正孔の移動度が向上し、p型MISFET20の駆動力が向上する。
上層24aと下層24bの界面は、チャネル領域22に効率よく歪みを与えるために、p型MISFET20におけるゲート絶縁膜27と半導体基板2との界面よりも高い位置にあることが好ましい。
また、コンタクトプラグ14、24の下層14b、24bの下端の高さが低い位置にあるほど、チャネル領域12、22に発生する歪みが大きくなる。ただし、リーク電流の発生等の原因となるおそれがあるため、下層14b、24bの下端、または下層14b、24bの下端の下のシリサイド層13、23が、ソース・ドレイン領域11、21下の半導体基板2に達しない程度の位置にあることが好ましい。
(第2の実施の形態の効果)
本発明の第2の実施の形態によれば、コンタクトプラグ14を上層14aと下層14bの2層構造とすることにより、以下の効果を得ることができる。まず、下層14bを構成する材料を、半導体基板2を構成する材料よりも線膨張係数の大きい材料とすることにより、チャネル領域12に伸張歪みを発生させ、チャネル領域12における電子の移動度を向上させることができる。さらに、上層14bを下層14bよりも電気抵抗率の小さい材料から形成することにより、配線抵抗を低下させることができる。これらの効果により、n型MISFET10の駆動力を向上させることができる。
また、コンタクトプラグ24を上層24aと下層24bの2層構造とすることにより、以下の効果を得ることができる。まず、下層24bを構成する材料を、半導体基板2を構成する材料よりも線膨張係数の小さい材料とすることにより、チャネル領域22に圧縮歪みを発生させ、チャネル領域22における正孔の移動度を向上させることができる。さらに、上層24bを下層24bよりも電気抵抗率の小さい材料から形成することにより、配線抵抗を低下させることができる。これらの効果により、p型MISFET20の駆動力を向上させることができる。
なお、本実施の形態においては、コンタクトプラグ14、24は、それぞれ上層14a、24aと下層14b、24bの2層構造であるとして説明したが、3層以上の多層構造であってもよい。
〔第3の実施の形態〕
本発明の第3の実施の形態は、コンタクトプラグ14、24がソース・ドレイン領域11、21に埋め込まれない点において第1の実施の形態と異なる。
(半導体装置の構成)
図5は、本発明の第3の実施の形態に係る半導体装置の断面図である。
コンタクトプラグ14は、n型MISFET10のソース・ドレイン領域11に埋め込まれておらず、シリサイド層13の上面に接続されている。また、層間絶縁膜5を構成する材料よりも線膨張係数の大きい材料からなる。
コンタクトプラグ14は、スパッタリング法やCVD法により形成される。形成された直後には、コンタクトプラグ14は数百℃の温度を有し、その後、時間の経過に伴い温度は低下する。温度が低下すると、それに伴い収縮が生じるが、コンタクトプラグ14は層間絶縁膜5を構成する材料よりも線膨張係数の大きい材料からなるため、層間絶縁膜5よりも温度の低下による収縮の度合いが大きい。このため、層間絶縁膜5はコンタクトプラグ14に引っ張られるような応力を受ける。この応力はチャネル領域12にまで伝搬し、チャネル領域12に伸張歪みが発生する。
チャネル領域12に伸張歪みが発生することにより、チャネル領域12における電子の移動度が向上し、n型MISFET10の駆動力が向上する。
コンタクトプラグ24は、p型MISFET20のソース・ドレイン領域21に埋め込まれておらず、シリサイド層23の上面に接続されている。また、層間絶縁膜5を構成する材料よりも線膨張係数の小さい材料からなる。
コンタクトプラグ24は、スパッタリング法やCVD法により形成される。形成された直後には、コンタクトプラグ24は数百℃の温度を有し、その後、時間の経過に伴い温度は低下する。温度が低下すると、それに伴い収縮が生じるが、コンタクトプラグ24は層間絶縁膜5を構成する材料よりも線膨張係数の小さい材料からなるため、層間絶縁膜5よりも温度の低下による収縮の度合いが小さい。このため、コンタクトプラグ24は層間絶縁膜5に対して相対的に膨張しているような状態となり、層間絶縁膜5はコンタクトプラグ24から圧縮されるような応力を受ける。この応力はチャネル領域22にまで伝搬し、チャネル領域22に圧縮歪みが発生する。
チャネル領域22に圧縮歪みが発生することにより、チャネル領域22における正孔の移動度が向上し、p型MISFET20の駆動力が向上する。
コンタクトプラグ14、24と層間絶縁膜5の線膨張係数の関係は、コンタクトプラグ14および層間絶縁膜5の材料の選択の他に、層間絶縁膜5の成膜条件を変えて空孔度等を制御することにより、調整することができる。
また、コンタクトプラグ14、24は配線抵抗を低減するために電気抵抗率の低い材料からなることが好ましく、例えば、0℃の温度下で10Ω/m以下であることが好ましい。
なお、本実施の形態においては、コンタクトプラグ14とコンタクトプラグ24の両方がソース・ドレイン領域11、21に埋め込まれない構成について説明したが、コンタクトプラグ14とコンタクトプラグ24のいずれか一方が埋め込まれた構成であってもよい。
(第3の実施の形態の効果)
本発明の第3の実施の形態によれば、コンタクトプラグ14を構成する材料を、層間絶縁膜5を構成する材料よりも線膨張係数の大きい材料とすることにより、間接的にチャネル領域12に伸張歪みを発生させ、n型MISFET10の駆動力を向上させることができる。
また、コンタクトプラグ24を構成する材料を、層間絶縁膜5を構成する材料よりも線膨張係数の小さい材料とすることにより、間接的にチャネル領域22に圧縮歪みを発生させ、p型MISFET20の駆動力を向上させることができる。
〔第4の実施の形態〕
本発明の第4の実施の形態は、コンタクトプラグ14、24が同一の材料から形成される点において第1の実施の形態と異なる。
(半導体装置の構成)
図6は、本発明の第4の実施の形態に係る半導体装置の断面図である。
コンタクトプラグ14、24は、半導体基板2を構成する材料よりも線膨張係数の大きい材料からなる。
半導体基板2がSi結晶からなる場合は、コンタクトプラグ14、24の材料として、Mg、Al、Cu、Ag、Mo、Cd、Zn、Co、Ni、Au、Rh、Fe等を用いることができる。
コンタクトプラグ14は、一部分がn型MISFET10のソース・ドレイン領域11内に埋め込まれる。一方、コンタクトプラグ24は、p型MISFET20のソース・ドレイン領域21に埋め込まれておらず、シリサイド層23の上面に接続されている。
なお、コンタクトプラグ14の下端の高さが低い位置にあるほど、チャネル領域12に発生する歪みが大きくなる。ただし、リーク電流の発生等の原因となるおそれがあるため、コンタクトプラグ14の下端、またはコンタクトプラグ14の下端の下のシリサイド層13が、ソース・ドレイン領域11下の半導体基板2に達しない程度の位置にあることが好ましい。また、コンタクトプラグ24の下端がコンタクトプラグ14の下端よりも高い位置にあれば、コンタクトプラグ24がp型MISFET20のソース・ドレイン領域21に埋め込まれていてもよい。
コンタクトプラグ14、24は、スパッタリング法やCVD法により形成される。形成された直後には、コンタクトプラグ14、24は数百℃の温度を有し、その後、時間の経過に伴い温度は低下する。温度が低下すると、それに伴い収縮が生じるが、コンタクトプラグ14、24は半導体基板2を構成する材料よりも線膨張係数の大きい材料からなるため、半導体基板2よりも温度の低下による収縮の度合いが大きい。このため、半導体基板2はコンタクトプラグ14、24に引っ張られるような応力を受ける。
ここで、コンタクトプラグ14は、一部分がn型MISFET10のソース・ドレイン領域11内に埋め込まれているため、半導体基板2に応力が伝わり易く、チャネル領域12に効率的に伸張歪みを発生させることができる。チャネル領域12に伸張歪みが発生することにより、チャネル領域12における電子の移動度が向上し、n型MISFET10の駆動力が向上する。
一方、コンタクトプラグ24は、p型MISFET20のソース・ドレイン領域21に埋め込まれていない、または埋め込まれていてもその下端がコンタクトプラグ14の下端よりも高い位置にあるため、半導体基板2に応力が伝わり難く、チャネル領域22に発生する伸張歪みはチャネル領域12と比較して僅かである。
(半導体装置の製造)
図7A(a)〜(c)、図7B(d)〜(f)は、本発明の第4の実施の形態に係る半導体装置の製造工程を示す断面図である。
まず、図7A(a)に示すように、第1の実施の形態の図3B(f)において示した、n型MISFET領域100にプラグ溝7aを形成するまでの工程を行う。
次に、図7A(b)に示すように、レジストパターン6aを除去した後、フォトリソグラフィ法等により、層間絶縁膜5上にレジストパターン6bを形成する。
次に、図7A(c)に示すように、RIE法等により、レジストパターン6bを利用して、層間絶縁膜5、ライナー膜4にエッチングを施し、プラグ溝7bを形成する。このエッチングは、シリサイド層21が露出する程度で止め、半導体基板2を掘り下げない。半導体基板2を掘り下げる場合であっても、プラグ溝7bの最下部がプラグ溝7aの最下部よりも高い位置にあるようにする。
次に、図7B(d)に示すように、プラグ溝7aにより露出したソース・ドレイン領域11の表面に改めてシリサイド層13を形成した後、スパッタリング法等により、半導体基板2を構成する材料よりも線膨張係数の大きい材料からなるプラグ材料膜8aを、プラグ溝7a、7bを埋めるように堆積させる。このとき、堆積されたプラグ材料膜8aは数百℃の温度を有し、これに隣接する半導体基板2等の部材も同程度の温度を有する。
なお、プラグ溝7aにより露出したソース・ドレイン領域11の表面に改めてシリサイド層13を形成する工程は、プラグ溝7aを形成した直後に行ってもよい。
次に、図7B(e)に示すように、CMP等により層間絶縁膜5の上面をストッパとしてプラグ材料膜8aに平坦化処理を施し、コンタクトプラグ14、24に加工する。
次に、図7B(f)に示すように、層間絶縁膜5上に配線間絶縁膜9、および配線15、25を形成する。
なお、上記の説明においては、プラグ溝7aとプラグ溝7bを別工程で形成するものとしたが、層間絶縁膜5とライナー膜4のエッチングまでは同時に行ってもよい。この場合、プラグ溝7aとプラグ溝7bをシリサイド層11、23が露出する深さまで同時に形成した後、新たにレジストパターンを形成して、プラグ溝7aのみを目的とする位置まで掘り下げる。
(第4の実施の形態の効果)
本発明の第4の実施の形態によれば、コンタクトプラグ14を構成する材料を、半導体基板2を構成する材料よりも線膨張係数の大きい材料とすることにより、チャネル領域12に伸張歪みを発生させ、n型MISFET10の駆動力を向上させることができる。
また、コンタクトプラグ14とコンタクトプラグ24を同一の材料で形成することにより、製造工程を簡略化することができ、製造コストの低減や製造時間の短縮、歩留まりの向上を図ることができる。
なお、コンタクトプラグ24によりチャネル領域22にも伸張歪みが発生するが、コンタクトプラグ24がソース・ドレイン領域21に埋め込まれていない、または埋め込まれていてもその下端がコンタクトプラグ14の下端よりも高い位置にあるため、伸張歪みの度合いが小さく、p型MISFET20の駆動力に与える悪影響は少ない。
〔第5の実施の形態〕
本発明の第5の実施の形態は、n型MISFET10ではなくp型MISFET20の駆動力を向上させる点において第4の実施の形態と異なる。なお、他の部材の構成や製造工程等、第4の実施の形態と同様の点については、簡単のために説明を省略する。
(半導体装置の構成)
図8は、本発明の第5の実施の形態に係る半導体装置の断面図である。
コンタクトプラグ14、24は、半導体基板2を構成する材料よりも線膨張係数の小さい材料からなる。
半導体基板2がSi結晶からなる場合は、コンタクトプラグ14、24の材料として、W、Ir、Pt等を用いることができる。
コンタクトプラグ24は、一部分がp型MISFET20のソース・ドレイン領域21内に埋め込まれる。一方、コンタクトプラグ14は、n型MISFET10のソース・ドレイン領域11に埋め込まれておらず、シリサイド層13の上面に接続されている。
なお、コンタクトプラグ24の下端の高さが低い位置にあるほど、チャネル領域22に発生する歪みが大きくなる。ただし、リーク電流の発生等の原因となるおそれがあるため、コンタクトプラグ24の下端、またはコンタクトプラグ24の下端の下のシリサイド層23が、ソース・ドレイン領域21下の半導体基板2に達しない程度の位置にあることが好ましい。また、コンタクトプラグ14の下端がコンタクトプラグ24の下端よりも高い位置にあれば、コンタクトプラグ14がn型MISFET10のソース・ドレイン領域11に埋め込まれていてもよい。
コンタクトプラグ14、24は、スパッタリング法やCVD法により形成される。形成された直後には、コンタクトプラグ14、24は数百℃の温度を有し、その後、時間の経過に伴い温度は低下する。温度が低下すると、それに伴い収縮が生じるが、コンタクトプラグ14、24は半導体基板2を構成する材料よりも線膨張係数の小さい材料からなるため、半導体基板2よりも温度の低下による収縮の度合いが小さい。このため、コンタクトプラグ14、24は半導体基板2に対して相対的に膨張しているような状態となり、半導体基板2はコンタクトプラグ14、24から圧縮されるような応力を受け、チャネル領域22に圧縮歪みが発生する。
ここで、コンタクトプラグ24は、一部分がp型MISFET20のソース・ドレイン領域21内に埋め込まれているため、半導体基板2に応力が伝わり易く、チャネル領域22に効率的に圧縮歪みを発生させることができる。チャネル領域22に圧縮歪みが発生することにより、チャネル領域22における正孔の移動度が向上し、p型MISFET20の駆動力が向上する。
一方、コンタクトプラグ14は、n型MISFET10のソース・ドレイン領域11に埋め込まれていない、または埋め込まれていてもその下端がコンタクトプラグ24の下端よりも高い位置にあるため、半導体基板2に応力が伝わり難く、チャネル領域12に発生する圧縮歪みはチャネル領域22と比較して僅かである。
(第5の実施の形態の効果)
本発明の第5の実施の形態によれば、コンタクトプラグ24を構成する材料を、半導体基板2を構成する材料よりも線膨張係数の小さい材料とすることにより、チャネル領域22に伸張歪みを発生させ、p型MISFET20の駆動力を向上させることができる。
また、コンタクトプラグ14とコンタクトプラグ24を同一の材料で形成することにより、製造工程を簡略化することができ、製造コストの低減や製造時間の短縮、歩留まりの向上を図ることができる。
なお、コンタクトプラグ14によりチャネル領域12にも圧縮歪みが発生するが、コンタクトプラグ14がソース・ドレイン領域11に埋め込まれていない、または埋め込まれていてもその下端がコンタクトプラグ24の下端よりも高い位置にあるため、圧縮歪みの度合いが小さく、n型MISFET10の駆動力に与える悪影響は少ない。
〔他の実施の形態〕
本発明は、上記各実施の形態に限定されず、発明の主旨を逸脱しない範囲内において種々変形実施が可能である。
例えば、上記各実施の形態の各図において、シリサイド層13、23の上面の高さは、ゲート絶縁膜17、27と半導体基板2の界面の高さと一致するように示されているが、必ずしも一致する必要はない。シリサイド層13、23の上面がゲート絶縁膜17、27と半導体基板2の界面よりも高い位置にある場合であっても、コンタクトプラグ14、24の下端がゲート絶縁膜17と半導体基板2との界面よりも低い位置にある方が、チャネル領域12、22に発生する歪みが大きくなる。
例えば、ソース・ドレイン領域11は、半導体基板2を構成する材料よりも格子定数の小さい結晶をエピタキシャル成長させて形成するものであってもよい。半導体基板2がSi結晶からなる場合は、ソース・ドレイン領域11の材料として、Si結晶よりも格子定数の小さいSiC結晶等を用いることができる。
ソース・ドレイン領域11が半導体基板2を構成する材料よりも格子定数の小さい結晶からなる場合は、ソース・ドレイン領域11がチャネル領域12に伸張歪みを与えて、チャネル領域12における電子の移動度を向上させることができる。
この場合、コンタクトプラグ14はソース・ドレイン領域11を構成するエピタキシャル結晶よりも線膨張係数の大きい材料からなる。
また、ソース・ドレイン領域21は、半導体基板2を構成する材料よりも格子定数の大きい結晶をエピタキシャル成長させて形成するものであってもよい。半導体基板2がSi結晶からなる場合は、ソース・ドレイン領域21の材料として、Si結晶よりも格子定数の大きいSiGe結晶等を用いることができる。
ソース・ドレイン領域21が半導体基板2を構成する材料よりも格子定数の大きい結晶からなる場合は、ソース・ドレイン領域21がチャネル領域22に圧縮歪みを与えて、チャネル領域22における正孔の移動度を向上させることができる。
この場合、コンタクトプラグ24はソース・ドレイン領域21を構成するエピタキシャル結晶よりも線膨張係数の小さい材料からなる。
また、発明の主旨を逸脱しない範囲内において上記各実施の形態の構成要素を任意に組み合わせることができる。
本発明の第1の実施の形態に係る半導体装置の断面図。 (a)、(b)は、本発明の第1の実施の形態に係る半導体装置のn型MISFET、p型MISFETおよびその周辺の部分断面図。 (a)〜(c)は、本発明の第1の実施の形態に係る半導体装置の製造工程を示す断面図。 (d)〜(f)は、本発明の第1の実施の形態に係る半導体装置の製造工程を示す断面図。 (g)〜(i)は、本発明の第1の実施の形態に係る半導体装置の製造工程を示す断面図。 (j)〜(l)は、本発明の第1の実施の形態に係る半導体装置の製造工程を示す断面図。 (m)〜(o)は、本発明の第1の実施の形態に係る半導体装置の製造工程を示す断面図。 本発明の第2の実施の形態に係る半導体装置の断面図。 本発明の第3の実施の形態に係る半導体装置の断面図。 本発明の第4の実施の形態に係る半導体装置の断面図。 (a)〜(c)は、本発明の第4の実施の形態に係る半導体装置の製造工程を示す断面図。 (d)〜(f)は、本発明の第4の実施の形態に係る半導体装置の製造工程を示す断面図。 本発明の第5の実施の形態に係る半導体装置の断面図。
符号の説明
1 半導体装置。2 半導体基板。10 n型MISFET。20 p型MISFET。11、21 ソース・ドレイン領域。12、22 チャネル領域。14、24 コンタクトプラグ。

Claims (5)

  1. 半導体基板と、
    前記半導体基板上に形成された第1のソース・ドレイン領域および第1のチャネル領域を有するn型MISFETと、
    前記半導体基板上に形成された第2のソース・ドレイン領域および第2のチャネル領域を有するp型MISFETと、
    前記第1のソース・ドレイン領域に接続され、前記第1のチャネル領域に伸張歪みを与える第1のコンタクトプラグと、
    前記第2のソース・ドレイン領域に接続され、前記第2のチャネル領域に圧縮歪みを与える第2のコンタクトプラグと、
    を有することを特徴とする半導体装置。
  2. 前記第1のコンタクトプラグは、一部分が前記第1のソース・ドレイン領域内に埋め込まれ、少なくとも底部を含む一部分が前記半導体基板を構成する材料よりも線膨張係数の大きい材料からなることを特徴とする請求項1に記載の半導体装置。
  3. 前記第2のコンタクトプラグは、一部分が前記第2のソース・ドレイン領域内に埋め込まれ、少なくとも底部を含む一部分が前記半導体基板を構成する材料よりも線膨張係数の小さい材料からなることを特徴とする請求項1または2に記載の半導体装置。
  4. 半導体基板と、
    前記半導体基板上に形成された第1のソース・ドレイン領域および第1のチャネル領域を有するn型MISFETと、
    前記半導体基板上に形成された第2のソース・ドレイン領域および第2のチャネル領域を有するp型MISFETと、
    前記第1のソース・ドレイン領域に接続され、前記半導体基板を構成する材料よりも線膨張係数の大きい材料からなる第1のコンタクトプラグと、
    前記第2のソース・ドレイン領域に接続され、前記第1のコンタクトプラグを構成する材料と同じ材料からなり、下端が前記第1のコンタクトプラグの下端よりも高い位置に位置する第2のコンタクトプラグと、
    を有することを特徴とする半導体装置。
  5. 半導体基板と、
    前記半導体基板上に形成された第1のソース・ドレイン領域および第1のチャネル領域を有するn型MISFETと、
    前記半導体基板上に形成された第2のソース・ドレイン領域および第2のチャネル領域を有するp型MISFETと、
    前記第1のソース・ドレイン領域に接続され、前記半導体基板を構成する材料よりも線膨張係数の小さい材料からなる第1のコンタクトプラグと、
    前記第2のソース・ドレイン領域に接続され、前記第1のコンタクトプラグを構成する材料と同じ材料からなり、下端が前記第1のコンタクトプラグの下端よりも低い位置に位置する第2のコンタクトプラグと、
    を有することを特徴とする半導体装置。
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