JP2008288299A - 多層膜反射鏡、照明装置、露光装置、及びデバイス製造方法 - Google Patents

多層膜反射鏡、照明装置、露光装置、及びデバイス製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】極端紫外領域の光の減衰を抑制しつつ、望ましくない所定波長の光を良好に減少、あるいは除去できる多層膜反射鏡を提供する。
【解決手段】多層膜反射鏡は、基材と、基材上に交互に積層された第1層及び第2層を含み、極端紫外光を反射可能な多層膜と、多層膜に対して入射する所定波長の光を散乱する散乱面を有する散乱層とを備えている。
【選択図】図1

Description

本発明は、多層膜反射鏡、照明装置、露光装置、及びデバイス製造方法に関する。
フォトリソグラフィ工程で用いられる露光装置において、例えば下記特許文献1に開示されているような、露光光として極端紫外(EUV:Extreme Ultra-Violet)光を用いるEUV露光装置が案出されている。EUV露光装置の光学系には多層膜反射鏡が用いられる。
米国特許第7,034,923号公報
EUV露光装置の光源から射出される光が、極端紫外領域(軟X線領域)のスペクトルを有する光のみならず、紫外領域、可視領域、及び赤外領域のスペクトルを有する光を含む可能性がある。極端紫外領域以外のスペクトルを有する光が、その光の照射が想定されていない部分に照射されると、その部分の温度が光の照射によって上昇する可能性がある。その場合、例えば照明光学系及び投影光学系の光学性能が劣化し、露光装置の性能が劣化する可能性がある。また、極端紫外領域以外のスペクトルを有する光が基板に照射されると、基板が不要に露光されたり、基板が加熱されたりして、露光不良が発生する可能性がある。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであって、極端紫外領域の光の減衰を抑制しつつ、望ましくない所定波長の光を良好に減少、あるいは除去できる多層膜反射鏡、及び照明装置を提供することを目的とする。また、本発明は、性能の劣化を抑制でき、基板を良好に露光できる露光装置、及びその露光装置を用いるデバイス製造方法を提供することを目的とする。
上記の課題を解決するため、本発明を例示する各態様として実施の形態に示す各図に対応付けした以下の構成を採用している。但し、各要素に付した括弧付き符号はその要素の例示に過ぎず、各要素を限定するものではない。
本発明を例示する第1の態様に従えば、基材(5)と、基材(5)上に交互に積層された第1層(1)及び第2層(2)を含み、極端紫外光を反射可能な多層膜(4)と、多層膜(4)に対して入射する所定波長の光を散乱する散乱面(3S)を有する散乱層(3)と、を備えた多層膜反射鏡(10)が提供される。
本発明を例示する第1の態様によれば、多層膜が、所定波長の光を散乱する散乱面を備えているので、所定波長の光を良好に減少、あるいは除去できる。
本発明を例示する第2の態様に従えば、光源(13)から射出される極端紫外光を含む光で物体(M)を照明する照明装置(IL)であって、光源(13)からの光が供給される光学素子(19〜24)を備え、光学素子(19〜24)は、上記態様の多層膜反射鏡(10)を含む照明装置(IL)が提供される。
本発明を例示する第2の態様によれば、所定波長の光を良好に減少、あるいは除去できる多層膜反射鏡を備えているので、所望の波長の光で物体を良好に照明できる。
本発明を例示する第3の態様に従えば、マスク(M)を露光光(L1)で照明し、マスク(M)からの露光光(L1)で基板(P)を露光する露光装置であって、マスク(M)を照明するために、上記態様の照明装置(IL)を備えた露光装置(EX)が提供される。
本発明を例示する第3の態様によれば、所望の波長の光で物体を良好に照明できる照明装置を備えているので、基板を良好に露光できる。
本発明を例示する第4の態様に従えば、露光光(L1)で基板(P)を露光する露光装置であって、上記態様の多層膜反射鏡(10)を備えた露光装置(EX)が提供される。
本発明を例示する第4の態様によれば、所定波長の光を良好に減少、あるいは除去できる多層膜反射鏡を備えているので、基板を良好に露光できる。
本発明を例示する第5の態様に従えば、上記態様の露光装置(EX)を用いて基板(P)を露光することと、露光された基板(P)を現像することと、を含むデバイス製造方法が提供される。
本発明を例示する第5の態様によれば、基板を良好に露光できる露光装置を用いてデバイスを製造することができる。
本発明によれば、多層膜反射鏡及び照明装置は、極端紫外領域の波長の光の減衰を抑制しつつ、望ましくない所定波長の光を良好に減少、あるいは除去することができ、所望の光学性能を得ることができる。その多層膜反射鏡及び照明装置を備えた露光装置は、性能の劣化を抑制することができ、基板を良好に露光できる。また、その露光装置を用いて所望の性能を有するデバイスを製造できる。
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら例示的に説明するが、本発明はこれに限定されない。以下の説明においては、XYZ直交座標系を設定し、このXYZ直交座標系を参照しつつ各部材の位置関係について説明する。そして、水平面内の所定方向をX軸方向、水平面内においてX軸方向と直交する方向をY軸方向、X軸方向及びY軸方向のそれぞれに直交する方向(すなわち鉛直方向)をZ軸方向とする。また、X軸、Y軸、及びZ軸まわりの回転(傾斜)方向をそれぞれ、θX、θY、及びθZ方向とする。
<第1実施形態>
第1実施形態について説明する。図1は、第1実施形態に係る多層膜反射鏡10の一例を示す模式図である。図1において、多層膜反射鏡10は、基材5と、基材5上に交互に積層された第1層1及び第2層2を含み、極端紫外光を反射可能な多層膜4と、多層膜4に対して入射する所定波長の光を散乱する散乱面3Sを有する散乱層3とを備えている。
極端紫外光は、例えば波長5〜50nm程度の極端紫外領域(軟X線領域)の電磁波であって、多層膜4で反射される。以下の説明において、極端紫外光を適宜、EUV光、と称する。
光干渉理論に基づいて、多層膜4の第1層1と第2層2との複数の界面のそれぞれで反射した反射波の位相が一致するように、第1層1の厚み及び第2層2の厚みのそれぞれが設定されている。多層膜4は、例えば60%以上の高い反射率でEUV光を反射可能である。
後述するように、本実施形態においては、多層膜反射鏡10の多層膜4には、EUV光を射出可能な光源装置からの光が照射される。光源装置は、極端紫外領域のスペクトルを有する光(EUV光)のみならず、紫外領域、可視領域、及び赤外領域のスペクトルを有する光も発生する可能性がある。すなわち、光源装置から射出される光は、極端紫外領域のスペクトルを有する光を含む第1成分と、紫外領域、可視領域、及び赤外領域等、極端紫外領域以外のスペクトルを有する光を含む第2成分とを含む可能性がある。換言すれば、本実施形態においては、多層膜4に対して入射する光は、EUV光を含む第1成分と、第1成分以外の第2成分とを含む。以下の説明において、光源装置から放出される、紫外領域、可視領域、及び赤外領域等、極端紫外領域以外のスペクトルを有する光を適宜、OoB(Out of Band)光、と称する。
第2成分は、OoB光を含み、光源装置から射出される光は、EUV光を含む第1成分と、OoB光を含む第2成分とを含む。本実施形態においては、OoB光の波長は、EUV光の波長よりも長い。すなわち、本実施形態においては、第2成分の光の波長は、第1成分の光の波長よりも長い。
本実施形態においては、多層膜4は、第1層1と第2層2との複数の界面を用いてEUV光を反射する。多層膜4の散乱面3Sは、OoB光を散乱する。多層膜4の散乱面3Sは、OoB光を良好に散乱できるように、所定の形状を有する。
基材5は、例えば超低膨張ガラスで形成される。基材5としては、例えばコーニング社製ULE、ショット社製Zerodur(登録商標)等を用いることができる。
第1層1及び第2層2は、多層膜4の厚み方向とほぼ平行なZ軸方向において、周期的に形成されている。すなわち、本実施形態においては、多層膜4は、1つの第1層1及び1つの第2層2を含む1組の集合体を複数重ねたものである。
多層膜4は、所定の周期長dを有する。本実施形態においては、周期長dは、1つの第1層1及び1つの第2層2を含む1組の集合体の厚みである。すなわち、周期長dは、第1層1の厚みと第2層2の厚みとの和である。換言すれば、周期長dは、所定の第1層1の下面と、その所定の第1層1に次いで多層膜4の表面に近い第1層1の下面とのZ軸方向における距離(厚み)である。
以下の説明において、1つの第1層1及び1つの第2層2を含む1組の集合体を適宜、層対7、と称する。本実施形態においては、1つの層対7に関して、第1層1が第2層2に対して基材5側(図中、−Z側)に配置される。
本実施形態においては、基材5の表面は、XY平面とほぼ平行であり、+Z方向に複数の層対7が順次積層されている。また、多層膜4の表面は、実質的にXY平面とほぼ平行である。
基材5上には、例えば数十〜数百組の層対7が積層される。一例として、本実施形態においては、基材5上に50組の層対7が積層されている。
本実施形態においては、散乱面3Sは、多層膜4の表面の少なくとも一部で形成されている。本実施形態においては、多層膜4の表面は、第1層1で形成されている。すなわち、多層膜4の表層は、第1層1で形成されており、散乱面3Sは、第1層1の表面の少なくとも一部で形成されている。すなわち、本実施形態においては、散乱面3Sを含む散乱層3は、多層膜4の表層を形成する第1層1であり、散乱面3Sは、第1層1の表面に形成されている。
第1層1は、EUV光に対する屈折率と真空の屈折率との差が大きい物質で形成されている。第2層2は、EUV光に対する屈折率と真空の屈折率との差が小さい物質で形成されている。すなわち、第1層1のEUV光に対する屈折率と真空の屈折率との差は、第2層2の前記差よりも大きい。本実施形態においては、第1層(重原子層)1は、モリブデン(Mo)で形成されており、第2層(軽原子層)2は、シリコン(Si)で形成されている。すなわち、本実施形態の多層膜4は、モリブデン層(Mo層)とシリコン層(Si層)とを交互に積層したMo/Si多層膜である。多層膜4の表層は、第1層1であるモリブデン層で形成されている。
真空の屈折率n=1である。また、例えば波長13.5nmのEUV光に対するモリブデンの屈折率nMo=0.92であり、シリコンの屈折率nSi=0.998である。このように、第2層2は、EUV光に対する屈折率が真空の屈折率とほぼ等しい物質で形成される。
散乱面3Sの表面粗さは、多層膜4の界面粗さよりも大きい。多層膜4の界面粗さは、第1層1と第2層2との界面の粗さ、換言すれば、第1層1と対向する第2層2の表面粗さ(又は第2層2と対向する第1層1の表面粗さ)である。
多層膜4の散乱面3Sは、OoB光を良好に散乱できるように、所定の形状を有する。散乱面3Sは、散乱させる光の目標波長に応じた形状を有する。本実施形態においては、図1に示すように、散乱面3Sは、所定の周期ptで形成された凹凸面を含む。散乱面3Sの凹凸面の周期ptは、所定の凸部の頂部とその所定の凸部と隣り合う凸部の頂部とのXY平面内での距離である。また、凹凸面の周期ptは、隣り合う複数の凸部同士の距離の平均値を含む。なお、凹凸面の周期ptが、所定の凹部の谷部とその所定の凹部と隣り合う凹部の谷部とのXY平面内での距離であってもよい。
散乱面3Sの凹凸面の周期ptは、散乱させる光の目標波長に応じた大きさを有する。例えば、多層膜4によって波長が50nm未満のEUV光を反射させ、散乱面3Sによって波長が100nm以上のOoB光を散乱させる場合には、凹凸面の周期ptが100nmよりも大きくなるように、散乱面3Sの形状が調整される。一例として、本実施形態においては、EUV光の波長が13.5nmであり、周期ptは15nm以上に設定されている。これにより、EUV光の波長より長い波長の光(OoB光)を散乱させることができる。
また、本実施形態においては、多層膜4の表層を形成する散乱層3の平均厚みは、多層膜4の厚みの1/10以下に設定されている。散乱層3の平均厚みは、XY平面内における各位置での散乱層3の厚みの平均値を含む。
上述のように、例えば多層膜4が50層対で形成され、多層膜4の全体の厚みが300nmである場合には、散乱層3の厚みは、30nm以下に設定される。これにより、EUV光の過剰な減衰を抑制できる。
次に、上述の多層膜反射鏡10を製造する方法の一例について、図2を参照して説明する。まず、基材5上に第1層1及び第2層2を交互に形成する処理が実行される。これにより、図2(A)に示すように、基材5上に第1層1及び第2層2が交互に積層され、EUV光を反射可能な多層膜4が形成される。第1層1及び第2層2は、例えばスパッタリング法によって形成される。本実施形態においては、第1層1及び第2層2は、イオンビームスパッタリング法によって形成される。また、例えばマグネトロンスパッタ装置を用いて第1層1及び第2層2を形成することができる。第1層1と第2層2との界面粗さは、所定の粗さになる。また、図2(A)において、第1層1の表面によって形成される多層膜4の表面粗さは、第1層1と第2層2との界面粗さとほぼ等しくなる。
次に、多層膜4の表面を加工して、散乱面3Sを形成する処理が実行される。すなわち、多層膜4の表面を所定の形状に加工する処理が実行される。本実施形態においては、多層膜4の表面を凹凸状に加工する処理が実行される。一例として、図2(B)に示すように、研磨装置80が多層膜4の表面の一部を研磨し、除去することによって、多層膜4の表面を所定の形状(凹凸状)に加工する。これにより、図2(C)に示すように、所定の周期ptを有する凹凸面を含む散乱面3Sが形成される。
図3は、多層膜反射鏡10を製造する方法の別の例を示す模式図である。まず、図3(A)に示すように、例えばスパッタリング法によって、基材5上に第1層1及び第2層2が交互に積層され、EUV光を反射可能な多層膜4が形成される。
次に、多層膜4の表面を加工して、散乱面3Sを形成する処理が実行される。本実施形態においては、図3(B)に示すように、多層膜4の表面に、原子ビーム発生装置81からの原子ビームを照射して、多層膜4の表面の少なくとも一部をスパッタリングする。これにより、多層膜4の表面(第1層1の表面)から、多層膜4(第1層1)を形成する材料の一部が除去される。これにより、図3(C)に示すように、所定の周期ptを有する凹凸面を含む散乱面3Sが形成される。
なお、例えば多層膜4の表面に液体を噴射することによって、多層膜4の表面を所定の形状に加工することができる。
以上説明したように、本実施形態によれば、多層膜4の一部に、OoB光を散乱する散乱面3Sを有する散乱層3を設けたので、光源装置から射出されたOoB光が、多層膜反射鏡10を含む光学系の光路の下流側に導かれることを抑制できる。すなわち、光学系の光路の下流側に伝播するOoB光を減少、あるいは除去することができる。
OoB光は、EUV光よりも波長が長く、所定の形状に加工された散乱面3Sに入射したOoB光は、散乱面3Sで良好に散乱される。一方、EUV光は波長が短く、散乱面3Sに入射することによって、一部分は散乱する可能性があるものの、大部分は散乱面3Sを通過して、第1層1と第2層2との複数の界面に入射する。そして、界面で反射したEUV光の反射波は干渉し合って多層膜4から射出される。換言すれば、散乱面3Sにおいて、OoB光のほうがEUV光よりも相対的に十分に散乱する。このように、本実施形態の多層膜反射鏡10によれば、EUV光の減衰を抑制しつつ、OoB光を良好に減少、あるいは除去することができる。
また、図2、図3を参照して説明したように、本実施形態においては、多層膜4を形成した後、その多層膜4の表面を加工することで、散乱面3Sを円滑に形成できる。例えば、多層膜の表面に粒子等を付加する構成に比べて、加工上の負担が大きくなることを抑制でき、OoB光を散乱させるための散乱部を円滑に製造できる。
<第2実施形態>
次に、第2実施形態について説明する。以下の説明において、上述の実施形態と同一又は同等の構成部分については同一の符号を付し、その説明を簡略若しくは省略する。
図4は、第2実施形態に係る多層膜反射鏡10Bの一例を示す模式図である。図4に示すように、本実施形態においては、多層膜4の表面は、第2層2で形成されている。すなわち、多層膜4の表層は、第2層2で形成されており、散乱面3Sは、第2層2の表面の少なくとも一部で形成されている。すなわち、本実施形態においては、散乱面3Sを含む散乱層3は、多層膜4の表層を形成する第2層2であり、散乱面3Sは、第2層2の表面に形成されている。
多層膜反射鏡10Bは、上述の第1実施形態で説明した製造方法と同様、例えばスパッタリング法によって、基材5上に第1層1及び第2層2を積層する処理と、研磨装置80あるいは原子ビーム発生装置81を用いて多層膜4の表面(第2層2の表面)を加工する処理とを含む製造方法によって製造可能である。
本実施形態においても、EUV光の減衰を抑制しつつ、OoB光を良好に減少、あるいは除去することができる。
<第3実施形態>
次に、第3実施形態について説明する。以下の説明において、上述の実施形態と同一又は同等の構成部分については同一の符号を付し、その説明を簡略若しくは省略する。
図5は、第3実施形態に係る多層膜反射鏡10Cの一例を示す模式図である。図5に示すように、本実施形態においては、多層膜4の表面は、第1層1と第2層2との両方で形成されている。すなわち、多層膜4の表層は、第1層1及び第2層2で形成されており、散乱面3Sは、第1層1の表面と第2層2の表面とで形成されている。
多層膜反射鏡10Cは、上述の第1実施形態で説明した製造方法と同様、例えばスパッタリング法によって、基材5上に第1層1及び第2層2を積層する処理と、研磨装置80あるいは原子ビーム発生装置81を用いて多層膜4の表面を加工する処理とを含む製造方法によって製造可能である。
本実施形態においても、EUV光の減衰を抑制しつつ、OoB光を良好に減少、あるいは除去することができる。
<第4実施形態>
次に、第4実施形態について説明する。以下の説明において、上述の実施形態と同一又は同等の構成部分については同一の符号を付し、その説明を簡略若しくは省略する。
図6は、第4実施形態に係る多層膜反射鏡10Dの一例を示す模式図である。図6に示すように、本実施形態の多層膜反射鏡10Dは、多層膜4の表面を覆うように配置された保護層6を備えている。本実施形態の多層膜反射鏡10Dは、上述の第1実施形態と同様、表面が第1層1で形成された多層膜4を有している。散乱層3は、多層膜4の表層を形成する第1層1であり、散乱面3Sは、多層膜4の表面(第1層1の表面)で形成されている。そして、その多層膜4の表面(散乱面3S)を覆うように、保護層6が配置されている。すなわち、本実施形態においては、散乱層3は、保護層6の下層である。保護層6の表面の形状は、散乱面3Sの形状に沿っている。
保護層6は、酸化抑制層を含む。EUV光は、大気に吸収され、減衰するので、多層膜反射鏡をEUV露光装置の光学系として使用する場合、多層膜反射鏡が配置される所定空間は真空状態に設定される。しかしながら、所定空間を完全な真空状態にすることは困難であり、その所定空間に酸素(及び/又は水分)等が僅かに存在する可能性がある。保護層が無く、多層膜反射鏡の表面が多層膜で形成されている場合、所定空間に酸素等が存在する状態でEUV光が多層膜反射鏡の表面に照射されると、その表面が酸化する可能性がある。多層膜(Mo/Si多層膜)は酸化し易く、この場合、多層膜反射鏡の光学性能が劣化する可能性がある。
また、多層膜反射鏡が配置される所定空間を完全な真空状態にできず、例えば露光対象の基板の感光材(フォトレジスト)、所定空間を真空状態にするための真空システムに用いられるオイル、及び各種可動機構に用いられる潤滑剤等から所定空間に有機ガスが放出される可能性がある。放出された有機ガスが多層膜反射鏡の表面と接触し、その有機ガスと接触した状態の多層膜反射鏡の表面にEUV光が照射されると、光化学反応により、炭素を主成分とする物質が多層膜反射鏡の表面に付着する可能性がある。炭素を主成分とする物質の付着は、カーボンコンタミネーション(カーボンコンタミ)と呼ばれる。多層膜反射鏡の表面にカーボンコンタミが形成されると、その多層膜反射鏡の光学性能が劣化する。カーボンコンタミを除去するために、そのカーボンコンタミを酸化させる処理(例えばオゾンアッシング処理)を実行することが考えられるが、保護層が無く、多層膜反射鏡の表面が多層膜で形成されている場合、カーボンコンタミとともに、多層膜反射鏡の表面も酸化してしまい、光学性能が劣化する可能性がある。
本実施形態においては、多層膜4の表面に保護層6が配置されているので、表面が酸化したり、カーボンコンタミが多層膜に付着したり、カーボンコンタミを除去するための処理に起因して反射面が酸化したりする等の不具合の発生を抑制できる。したがって、多層膜4の表面の劣化を抑制できる。
本実施形態においては、保護層6は、ルテニウム(Ru)で形成されている。あるいは、保護層6は、ルテニウム合金等、ルテニウムを含む化合物、あるいはルテニウムを含む酸化物で形成することができる。
多層膜反射鏡10Dは、例えばスパッタリング法によって、基材5上に第1層1及び第2層2を積層する処理と、研磨装置80あるいは原子ビーム発生装置81を用いて多層膜4の表面を加工する処理と、スパッタリング法によって、多層膜4の表面に保護層6を形成する処理と、その保護層6の表面を平面に加工する処理とを含む製造方法によって製造可能である。
本実施形態によれば、多層膜4の酸化等を抑制し、EUV光の減衰を抑制しつつ、OoB光を良好に減少、あるいは除去することができる。
なお、本実施形態においては、上述の第1実施形態で説明したような多層膜反射鏡10に保護層6を付加した場合を例にして説明したが、第2実施形態で説明したような、表面が第2層2で形成された多層膜4を覆うように保護層6を配置してもよいし、第3実施形態で説明したような、表面が第1層1及び第2層2で形成された多層膜4を覆うように保護層6を配置してもよい。
なお、本実施形態においては、保護層6がルテニウム(Ru)を含む場合を例にして説明したが、保護層6は、例えば、チタン(Ti)で形成することができる。また、保護層6は、チタンを含む化合物、あるいは二酸化チタン(TiO)等、チタンを含む酸化物で形成することができる。
<第5実施形態>
次に、第5実施形態について説明する。以下の説明において、上述の実施形態と同一又は同等の構成部分については同一の符号を付し、その説明を簡略若しくは省略する。
図7は、第5実施形態に係る多層膜反射鏡10Eの一例を示す模式図である。図7に示すように、本実施形態の多層膜反射鏡10Eは、基材5上に交互に積層された第1層1及び第2層2を含む多層膜4と、多層膜4の表面と接触するように形成された第1層1及び第2層2とは別の第3層8とを備えている。本実施形態においては、散乱面3Sは、第3層8の表面で形成されている。すなわち、本実施形態においては、散乱面3Sを有する散乱層3は、第3層8である。上述の各実施形態と同様、本実施形態の散乱面3Sは、所定の周期ptで形成された凹凸面を含む。
第3層8は、EUV光を通過可能な物質で形成されている。本実施形態においては、第3層8は、EUV光に対する屈折率が真空の屈折率とほぼ等しい物質で形成されている。第3層8は、シリコン(Si)、ベリリウム(Be)、炭化シリコン(SiC)、二酸化シリコン(SiO)またはこれらの組合せからなるグループから選ばれる材料を含む。一例として、本実施形態においては、第3層8は、炭化シリコンで形成されている。
例えば多層膜4が50層対で形成され、多層膜4の全体の厚みが300nmである場合には、第3層8(散乱層3)の厚みは、30nm以下に設定される。これにより、EUV光の過剰な減衰を抑制できる。
多層膜反射鏡10Eは、例えばスパッタリング法によって、基材5上に第1層1及び第2層2を積層して多層膜4を形成する処理と、スパッタリング法によって、多層膜4の表面に第3層8を形成する処理と、研磨装置80あるいは原子ビーム発生装置81を用いて第3層8の表面を加工する処理とを含む製造方法によって製造可能である。
本実施形態においても、EUV光の減衰を抑制しつつ、OoB光を良好に減少、あるいは除去することができる。
なお、本実施形態において、散乱面3Sを有する第3層8が、多層膜4を保護する保護層(酸化抑制層)としての機能を兼ね備えていてもよい。すなわち、散乱面3Sを有する第3層8を、上述のルテニウム、チタン、ルテニウムを含む化合物、チタンを含む化合物、ルテニウムを含む酸化物、及びチタンを含む酸化物の少なくとも1つで形成されていてもよい。
<第6実施形態>
次に、第6実施形態について説明する。以下の説明において、上述の実施形態と同一又は同等の構成部分については同一の符号を付し、その説明を簡略若しくは省略する。
図8は、第6実施形態に係る多層膜反射鏡10Fの一例を示す模式図である。図8に示すように、本実施形態の多層膜反射鏡10Fは、基材5上に交互に積層された第1層1及び第2層2を含む多層膜4と、多層膜4の表面を覆うように配置された保護層6と、保護層6の表面を覆うように配置された第3層8とを備えている。保護層6は、第3層8と多層膜4の表面との間に配置されている。保護層6は、多層膜4の表面と接触するように形成されている。第3層8は、保護層6の表面と接触するように形成されている。散乱面3Sは、第3層8の表面で形成されている。散乱面3Sは、所定の周期ptで形成された凹凸面を含む。
第3層8は、EUV光を通過可能な物質で形成されている。本実施形態においては、第3層8は、EUV光に対する屈折率が真空の屈折率とほぼ等しい物質で形成されている。第3層8は、シリコン(Si)、ベリリウム(Be)、炭化シリコン(SiC)、二酸化シリコン(SiO)またはこれらの組合せからなるグループから選ばれる材料を含む。一例として、本実施形態においては、第3層8は、炭化シリコンで形成されている。
保護層6は、酸化抑制層を含み、ルテニウム、チタン、ルテニウムを含む化合物、チタンを含む化合物、ルテニウムを含む酸化物、及びチタンを含む酸化物の少なくとも1つを含む。一例として、本実施形態においては、保護層6は、ルテニウムで形成されている。
多層膜反射鏡10Fは、例えばスパッタリング法によって、基材5上に第1層1及び第2層2を積層して多層膜4を形成する処理と、スパッタリング法によって、多層膜4の表面に保護層6を形成する処理と、スパッタリング法によって、保護層6の表面に第3層8を形成する処理と、研磨装置80あるいは原子ビーム発生装置81を用いて第3層8の表面を加工する処理とを含む製造方法によって製造可能である。
本実施形態によれば、多層膜4の酸化等を抑制し、EUV光の減衰を抑制しつつ、OoB光を良好に減少、あるいは除去することができる。
<第7実施形態>
次に、第7実施形態について説明する。以下の説明において、上述の実施形態と同一又は同等の構成部分については同一の符号を付し、その説明を簡略若しくは省略する。
図9は、第7実施形態に係る多層膜反射鏡10Gの一例を示す模式図である。図9に示すように、本実施形態の多層膜反射鏡10Gは、基材5上に交互に積層された第1層1及び第2層2を含む多層膜4と、多層膜4の表面と接触するように形成された散乱面3Sを有する第3層8と、第3層8の表面(散乱面3S)を覆うように配置された保護層6とを備えている。散乱面3Sを有する第3層8(散乱層3)は、保護層6の下層である。散乱面3Sは、所定の周期ptで形成された凹凸面を含む。保護層6の表面の形状は、散乱面3Sの形状に沿っている。
第3層8は、EUV光を通過可能な物質で形成されている。本実施形態においては、第3層8は、EUV光に対する屈折率が真空の屈折率とほぼ等しい物質で形成されている。第3層8は、シリコン(Si)、ベリリウム(Be)、炭化シリコン(SiC)、二酸化シリコン(SiO)またはこれらの組合せからなるグループから選ばれる材料を含む。一例として、本実施形態においては、第3層8は、炭化シリコンで形成されている。
保護層6は、酸化抑制層を含み、ルテニウム、チタン、ルテニウムを含む化合物、チタンを含む化合物、ルテニウムを含む酸化物、及びチタンを含む酸化物の少なくとも1つを含む。一例として、本実施形態においては、保護層6は、ルテニウムで形成されている。
多層膜反射鏡10Gは、例えばスパッタリング法によって、基材5上に第1層1及び第2層2を積層して多層膜4を形成する処理と、スパッタリング法によって、多層膜4の表面に第3層8を形成する処理と、研磨装置80あるいは原子ビーム発生装置81を用いて第3層8の表面を加工する処理と、スパッタリング法によって、第3層8の表面に保護層6を形成する処理とを含む製造方法によって製造可能である。
本実施形態においても、多層膜4の酸化等を抑制し、EUV光の減衰を抑制しつつ、OoB光を良好に減少、あるいは除去することができる。
<第8実施形態>
次に、第8実施形態について説明する。以下の説明において、上述の実施形態と同一又は同等の構成部分については同一の符号を付し、その説明を簡略若しくは省略する。
図10は、第8実施形態に係る多層膜反射鏡10Hの一例を示す模式図である。上述の第1〜第7実施形態においては、散乱面3Sが、所定の周期ptで形成された凹凸面を含む場合を例にして説明したが、図10に示すように、散乱面3Sが、互いに異なる方向を向く複数の平面を組み合わせたものであってもよい。本実施形態においても、EUV光の減衰を抑制しつつ、OoB光を良好に減少、あるいは除去することができる。
なお、図10においては、多層膜4の表面が第2層2で形成され、複数の平面からなる散乱面3Sが第2層2に形成されているが、多層膜4の表面を第1層1で形成し、その第1層1に、複数の平面からなる散乱面3Sを形成してもよい。また、多層膜4の表面に、第1層1及び第2層2とは別の第3層3を形成し、その第3層3に、複数の平面からなる散乱面3Sを形成してもよい。また、必要に応じて、保護層6を形成することができる。
なお、上述の第1〜第8実施形態においては、多層膜反射鏡の各層を形成するために、スパッタリング法を用いているが、それら各層を形成する物質に応じて、スパッタリング法のみならず、真空蒸着法、CVD法等、他の成膜方法を用いて、各層を形成することができる。
なお、上述の第1〜第8実施形態においては、基材5の表面及び多層膜4の表面等が、XY平面とほぼ平行な平面である場合を例にして説明したが、基材5の表面及び多層膜4の表面等が、多層膜4側(+Z側)に対して突出する凸面であってもよい。また、基材5の表面及び多層膜4の表面等が、多層膜4側(+Z側)に対して凹む凹面であってもよい。
なお、上述の第1〜第8実施形態においては、多層膜4がMo/Si多層膜である場合を例にして説明したが、例えばEUV光の波長帯域に応じて、多層膜4を形成する材料を変更することができる。例えば、11.3nm付近の波長帯域のEUV光を用いる場合には、モリブデン層(Mo層)とベリリウム層(Be層)とを交互に積層したMo/Be多層膜を用いることで、高い反射率を得ることができる。
また、上述の第1〜第8実施形態において、多層膜4の第1層1を形成するための物質として、ルテニウム(Ru)を用いることができる。また、多層膜4の第1層1を形成するための物質として、モリブデン(Mo)とルテニウム(Ru)とを組み合わせてもよい。また、多層膜4の第1層1を形成するための物質として、炭化モリブデン(MoC)、酸化モリブデン(MoO)、珪化モリブデン(MoSi)等を用いてもよい。また、多層膜4の第2層2を形成する物質として、炭化シリコン(SiC)を用いることができる。
なお、上述の第1〜第8実施形態において、例えば、基材5と多層膜4との間に銀合金、銅、銅合金、アルミニウム、アルミニウム合金等の熱伝達率が大きい金属層が設けられてもよいし、基材5と多層膜4との間に、フッ化リチウム(LiF)、フッ化マグネシウム(MgF)、フッ化バリウム(BaF)、フッ化アルミニウム(AlF)、フッ化マンガン(MnF)、フッ化亜鉛(ZnF)等の水溶性の下地層や、共晶合金、Bi、Pb、In、Sn、及びCdからなる群から選ばれる2種類以上の組合せからなる2元系から5元系の共晶合金、Au−Na共晶合金、Na−Tl共晶合金、K−Pb共晶合金等の低融点の合金を含む下地層が設けられてもよい。
<第9実施形態>
次に、第9実施形態について説明する。以下の説明において、上述の実施形態と同一又は同等の構成部分については同一の符号を付し、その説明を簡略若しくは省略する。
図11は、第9実施形態に係る露光装置EXである。本実施形態の露光装置EXは、EUV光で基板Pを露光するEUV露光装置である。上述の第1〜第8実施形態で説明した多層膜反射鏡10(10B〜10H)が、本実施形態に係るEUV露光装置EXの光学系として用いられる。
図11において、露光装置EXは、マスクMを保持しながら移動可能なマスクステージ11と、露光光L1が照射される基板Pを保持しながら移動可能な基板ステージ12と、EUV光を含む光を発生する光源装置13と、光源装置13から射出されるEUV光を含む光でマスクステージ11に保持されているマスクMを照明する照明光学系ILと、EUV光を含む光で照明されたマスクMのパターンの像を基板Pに投影する投影光学系PLと、少なくとも露光光L1が通過する所定空間を形成し、その所定空間を真空状態(例えば、1.3×10−3Pa以下)にする真空システムを有するチャンバ装置VCとを備えている。
基板Pは、半導体ウエハ等の基材上に感光膜が形成されたものを含む。マスクMは、基板Pに投影されるデバイスパターンが形成されたレチクルを含む。本実施形態では、露光光L1としてEUV光が用いられ、マスクMは、EUV光を反射可能な多層膜を有する反射型マスクである。反射型マスクの多層膜は、例えばMo/Si多層膜、Mo/Be多層膜を含む。露光装置EXは、多層膜が形成されたマスクMの反射面(パターン形成面)を露光光(EUV光)L1で照明し、そのマスクMで反射した露光光L1の反射光で基板Pを露光する。
本実施形態の光源装置13は、レーザ励起型プラズマ光源装置であって、レーザ光を射出するレーザ装置15と、キセノンガス等のターゲット材料を供給する供給部材16とを含む。レーザ装置15は、赤外領域及び可視領域の波長のレーザ光を発生する。レーザ装置15は、例えば半導体レーザ励起によるYAGレーザ、エキシマレーザ等を含む。
また、光源装置13は、レーザ装置15から射出されたレーザ光を集光する第1集光ミラー17を備えている。第1集光ミラー17は、レーザ装置15から射出されたレーザ光を位置19に集光する。供給部材16は、位置19にターゲット材料を供給する供給口を有する。第1集光ミラー17で集光されたレーザ光は、供給部材16から供給されるターゲット材料に照射される。レーザ光が照射されたターゲット材料は、レーザ光のエネルギーによって高温になり、プラズマ状態に励起され、低ポテンシャル状態へ遷移する際に、EUV光を含む光を発生する。なお、光源装置13は、放電型プラズマ光源装置でもよい。
光源装置13は、極端紫外領域のスペクトルを有する光(EUV光)のみならず、紫外領域、可視領域、及び赤外領域のスペクトルを有する光も発生する可能性がある。換言すれば、光源装置13は、EUV光を含む第1成分と、OoB光を含む第2成分とを射出する可能性がある。以下の説明においては、極端紫外領域(軟X線領域)の電磁波(光)であるEUV光L1を適宜、露光光L1、と称し、光源装置13から放出される、EUV光L1以外の光L2を適宜、OoB光L2、と称する。すなわち、光源装置13から射出される光L0は、EUV光L1とOoB光L2とを含む。
図11に示すように、露光装置EXは、位置19の周囲に配置された第2集光ミラー18を備えている。第2集光ミラー18は、楕円鏡を含む。楕円鏡を含む第2集光ミラー18は、その第1焦点と位置19とがほぼ一致するように配置されている。
本実施形態の第2集光ミラー18は、上述の各実施形態で説明した散乱面を有する多層膜反射鏡を含む。位置19で発生した光L0は、第2集光ミラー18で反射し、第2集光ミラー18の第2焦点に集光される。第2集光ミラー18は、上述の各実施形態で説明した散乱面を有する多層膜反射鏡で構成されているので、位置19で発生した光L0のうち、主にEUV光L1を反射して、第2集光光学系18の第2焦点に集光させる。一方、位置19で発生した光L0のうち、OoB光L2は、第2集光ミラー18の散乱面で散乱される。これにより、照明光学系ILの各光学素子にOoB光L2が入射したり、照明光学系ILの光路の下流側にOoB光L2が導かれることが抑制される。すなわち、照明光学系ILの光路の下流側に伝播するOoB光L2を減少、あるいは除去することができる。
第2集光ミラー18により第2焦点に集光されたEUV光L1を含む光L0は、照明光学系ILに供給される。照明光学系ILは、EUV光L1を含む光源装置13からの光L0が供給される複数の光学素子20、21、22、23、24を含み、光源装置13からの露光光(EUV光)L1でマスクMを照明する。照明光学系ILの各光学素子20、21、22、23、24は、上述の各実施形態で説明した散乱面を有する多層膜反射鏡を含む。これにより、第2集光ミラー18からの光L0がOoB光L2を含む場合でも、照明光学系ILの各光学素子20、21、22、23、24は、そのOoB光L2を散乱させることができる。これにより、照明光学系ILの光路の下流側にOoB光L2が導かれることが抑制され、マスクM、投影光学系PL、基板P等に、OoB光L2が入射することが抑制される。すなわち、照明光学系ILの光路の下流側に伝播するOoB光L2を減少、あるいは除去することができる。
照明光学系ILの光学素子20は、コリメータミラーとして機能する第3集光ミラーであって、第2集光ミラー18からの光L0が供給される。第2集光ミラー18からの光L0は、第3集光ミラー20に導かれる。
第3集光ミラー20は、放物面鏡を含む。第3集光ミラー20は、その焦点と第2集光ミラー18の第2焦点とがほぼ一致するように配置されている。
また、照明光学系ILは、オプティカルインテグレータ25を有する。本実施形態において、オプティカルインテグレータ25は、反射型フライアイミラー光学系を含む。反射型フライアイミラー光学系25は、入射側フライアイミラー21及び射出側フライアイミラー22を含む。フライアイミラー21、22のそれぞれは、上述の各実施形態で説明した散乱面を有する多層膜反射鏡を含む。第3集光ミラー20は、EUV光L1を含む光L0を、ほぼコリメートした状態で、フライアイミラー光学系25の入射側フライアイミラー21に供給する。
入射側フライアイミラー21は、例えば米国特許第6,452,661号公報等に開示されているように、並列に配列された照野と実質的に相似な円弧状の反射面を有する複数の単位ミラー(反射素子群)を含む。入射側フライアイミラー21は、マスクMの反射面及び基板Pの表面と光学的に共役な位置又はその近傍に配置されている。
また、射出側フライアイミラー22は、入射側フライアイミラー21の複数の単位ミラーと対応する複数の単位ミラー(反射素子群)を含む。射出側フライアイミラー22の単位ミラーのそれぞれは、矩形状であり、並列に配列されている。射出側フライアイミラー22は、投影光学系PLの瞳位置と光学的に共役な位置又はその近傍に配置されている。
第3集光ミラー20からのコリメートされた光は、入射側フライアイミラー21に入射して、その入射側フライアイミラー21によって波面分割される。入射側フライアイミラー21の単位ミラーのそれぞれは、入射した光を集光し、複数の集光点(光源像)を形成する。それら複数の集光点が形成される位置近傍のそれぞれには、射出側フライアイミラー22の複数の単位ミラーが配置されている。射出側フライアイミラー22の射出面又はその近傍には、射出側フライアイミラー22の単位ミラーの数に応じた複数の集光点(二次光源)が形成される。
また、照明光学系ILは、コンデンサミラー23を有する。コンデンサミラー23は、コンデンサミラー23の焦点位置とフライアイミラー光学系25により形成される二次光源の位置近傍とがほぼ一致するように配置されている。フライアイミラー光学系25により形成された二次光源からの光は、コンデンサミラー23で反射されるともに集光され、光路折り曲げミラー24を介して、マスクMに供給される。
このように、複数の光学素子20〜24を含む照明光学系ILは、光源装置13から射出される露光光L1でマスクM上の照明領域を均一に照明する。照明光学系ILにより照明され、マスクMで反射した露光光L1は、投影光学系PLに入射する。
なお、マスクMに供給される光と、マスクMで反射して投影光学系PLに入射する光との光路分離を空間的に行うために、本実施形態の照明光学系ILは、非テレセントリック系である。また、投影光学系PLもマスク側非テレセントリック系である。
本実施形態においては、光源装置13からの光が入射する複数の光学素子19〜24のうち、例えば第2集光ミラー(第1の多層膜反射鏡)18の散乱面は、第1のスペクトルの光を主に散乱し、第3集光ミラー(第2の多層膜反射鏡)20の散乱面は、第2のスペクトルの光を主に散乱するように調整されている。換言すれば、本実施形態においては、第2集光ミラー18に対して散乱効率が高い波長と、第3集光ミラー20に対して散乱効率が高い波長とは異なる。
具体的には、第2集光ミラー18が第1のスペクトルの光を良好に散乱できるように、第1のスペクトルに応じて第2集光ミラー18の散乱面の凹凸面の周期ptが調整され、第3集光ミラー20が第2のスペクトルの光を良好に散乱できるように、第2のスペクトルに応じて第3集光ミラー20の散乱面の凹凸面の周期ptが調整されている。第2集光ミラー18の散乱面の周期ptと第3集光ミラー20の散乱面の周期ptとは異なる。
上述したように、例えば第1のスペクトルのOoB光を散乱面で良好に反射させるためには、その散乱面の凹凸面の周期ptは、第1の波長よりも大きいほうが望ましく、第2の波長のOoB光を散乱面で良好に反射させるためには、その散乱面の凹凸面の周期ptは、第2の波長よりも大きいほうが望ましい。すなわち、散乱面で良好に散乱できるOoB光の波長(スペクトル)は、その散乱面の周期ptに応じて決定される。したがって、例えば第2集光ミラー(第1の多層膜反射鏡)18で短い波長のOoB光を良好に散乱できるように、その第2集光ミラー18の散乱面の周期ptを小さくし、第3集光ミラー(第2の多層膜反射鏡)20で長い波長のOoB光を良好に散乱できるように、その第3集光ミラー20の散乱面の周期ptを大きくすることによって、第2集光ミラー18と第3集光ミラー20との両方で、広い波長のOoB光を良好に散乱させることができる。したがって、マスクM、投影光学系PL、基板P等、照明光学系ILの光路の下流側にOoB光L2が導かれることを良好に抑制できる。
なお、ここでは、第2集光ミラー18の散乱面の周期ptと、第3集光ミラー20の散乱面の周期ptとが異なる場合を例にして説明したが、例えばコンデンサミラー23の散乱面の周期ptと、光路折り曲げミラー24の散乱面の周期ptとを調整して、そのコンデンサーミラー23と光路折り曲げミラー24とを用いて、広い波長のOoB光を散乱させるようにしてもよい。また、3つ以上の複数の光学素子を組み合わせて、広い波長のOoB光を散乱させるようにしてもよい。
マスクステージ11は、マスクMを保持しながら、X軸、Y軸、Z軸、θX、θY、及びθZ方向の6つの方向に移動可能な6自由度ステージである。本実施形態においては、マスクステージ11は、マスクMの反射面とXY平面とがほぼ平行となるように、マスクMを保持する。マスクステージ1(マスクM)の位置情報は、レーザ干渉計41によって計測される。レーザ干渉計31は、マスクステージ11に設けられた計測ミラー11Rを用いて、マスクステージ11のX軸、Y軸、及びθZ方向に関する位置情報を計測する。また、マスクステージ11に保持されているマスクMの表面の面位置情報(Z軸、θX、及びθYに関する位置情報)は、不図示のフォーカス・レベリング検出システムによって検出される。レーザ干渉計41の計測結果及びフォーカス・レベリング検出システムの検出結果に基づいて、マスクステージ11に保持されているマスクMの位置が制御される。
また、本実施形態の露光装置EXは、例えば特開2004−356415号公報等に開示されているような、マスクMの反射面の少なくとも一部と対向する位置に配置され、マスクMの反射面での露光光L1の照明領域を制限するブラインド部材60を備えている。ブラインド部材60は、露光光L1が通過可能な開口60Kを有し、マスクMの反射面での露光光L1の照明領域を規定する。ブラインド部材60は、投影光学系PLの像面(基板Pの表面)、及び投影光学系PLの物体面(マスクMの反射面)に対してほぼ共役な位置に配置される。本実施形態においては、ブラインド部材60は、マスクMの反射面に近い位置に配置されている。すなわち、本実施形態のブラインド部材60は、所謂、プロキシミティタイプ(近接タイプ)のブラインド部材である。なお、マスクM上の照明領域を制限するブラインド部材(視野絞り)が、照明光学系ILの内部に配置されていてもよい。この場合、ブラインド部材(視野絞り)は、照明光学系ILの内部において、投影光学系PLの像面(基板Pの表面)、及び投影光学系PLの物体面(マスクMの反射面)に対してほぼ共役な位置に配置される。
投影光学系PLは、マスクMからの光L0が供給される複数の光学素子31、32、33、34、35、36を含み、露光光L1で照明されたマスクMのパターンの像を基板Pに投影する。投影光学系PLの各光学素子31、32、33、34、35、36は、上述の各実施形態で説明した散乱面を有する多層膜反射鏡を含む。これにより、マスクMからの光L0がOoB光L2を含む場合でも、投影光学系PLの各光学素子31、32、33、34、35、36は、そのOoB光L2を散乱させることができる。これにより、投影光学系PLの光路の下流側にOoB光L2が導かれることが抑制され、基板P等にOoB光L2が入射することが抑制される。すなわち、投影光学系PLの光路の下流側に伝播するOoB光L2を減少、あるいは除去することができる。
投影光学系PLは、凹面状の反射面を有する第1反射ミラー31及び凹面状の反射面を有する第2反射反射ミラー32を含む第1ミラー対と、所定形状の反射面を有する第3反射ミラー33及び凹面状の反射面を有する第4反射ミラー34を含む第2ミラー対と、凸面状の反射面を有する第5反射ミラー35及び凹面状の反射面を有する第6反射ミラー36を含む第3ミラー対とを備えている。
それぞれのミラー対のうち、第1反射ミラー31、第3反射ミラー33、及び第5反射ミラー35のそれぞれは、反射面が投影光学系PLの物体面側(マスクM側)を向くように配置されており、第2反射ミラー32、第4反射ミラー34、及び第6反射ミラー36のそれぞれは、反射面が投影光学系PLの像面側(基板P側)を向くように配置されている。
マスクMからの光は、第1反射ミラー31及び第2反射ミラー32の順で第1ミラー対を反射した後に中間像を形成する。中間像からの光は、第3反射ミラー33及び第4反射ミラー34の順で第2ミラー対を反射する。第2ミラー対を反射した光は、第5反射ミラー35及び第6反射ミラー36の順で第3ミラー対を反射して基板Pへ導かれる。中間像が形成される位置には、基板P上の投影領域を制限する視野絞りFSが配置されている。
第1ミラー対の第1反射ミラー31と第2反射ミラー32との間には、投影光学系PLの開口数NAを制限する開口絞りASが配置されている。開口絞りASは、大きさ(口径)が可変な開口を有する。開口の大きさ(口径)は、開口絞り制御ユニット51により制御される。
基板ステージ12は、基板Pを保持しながら、X軸、Y軸、Z軸、θX、θY、及びθZ方向の6つの方向に移動可能な6自由度ステージである。本実施形態においては、基板ステージ12は、基板Pの表面とXY平面とがほぼ平行となるように、基板Pを保持する。基板ステージ12(基板P)の位置情報は、レーザ干渉計42によって計測される。レーザ干渉計42は、基板ステージ12に設けられた計測ミラー12Rを用いて、基板ステージ12のX軸、Y軸、及びθZ方向に関する位置情報を計測する。また、基板ステージ12に保持されている基板Pの表面の面位置情報(Z軸、θX、及びθYに関する位置情報)は、不図示のフォーカス・レベリング検出システムによって検出される。レーザ干渉計42の計測結果及びフォーカス・レベリング検出システムの検出結果に基づいて、基板ステージ12に保持されている基板Pの位置が制御される。
基板Pを露光するときには、照明光学系ILがマスクM上の所定の照明領域を露光光L1で照明しながら、マスクMを保持したマスクステージ11のY軸方向への移動と同期して、基板Pを保持した基板ステージ12がY軸方向へ移動する。これにより、マスクMのパターンの像が、投影光学系PLを介して基板Pに投影される。
以上説明したように、本実施形態によれば、光源装置13からのEUV光L1を含む光L0が供給される第2集光ミラー18、照明光学系ILの複数の光学素子20〜24、及び投影光学系PLの複数の光学素子31〜36のそれぞれに、上述の第1〜第8実施形態で説明した多層膜反射鏡が用いられている。これにより、EUV光L1の減衰を抑制しつつ、OoB光L2を良好に減少、あるいは除去できる。したがって、照明光学系IL、投影光学系PLの光学性能、ひいては露光装置EXの露光性能の劣化を抑制でき、基板Pを良好に露光することができる。
なお、本実施形態においては、光源装置13からのEUV光L1を含む光L0が供給される各光学素子19〜24、31〜36のそれぞれが、散乱面を有する多層膜反射鏡である場合を例にして説明したが、全ての光学素子が散乱面を有する多層膜反射鏡でなくてもよい。複数の光学素子のうち、例えば1つの光学素子、あるいは任意の複数の光学素子を、散乱面を有する多層膜反射鏡とすることによって、基板Pを良好に露光することができる。
また、投影光学系PLの光学素子31〜36を、散乱面を有する多層膜反射鏡とせずに、第2集光ミラー18、及び照明光学系ILの各光学素子20〜24の少なくとも1つを、散乱面を有する多層膜反射鏡としてもよい。これにより、投影光学系PLにOoB光L2が入射することが抑制され、投影光学系PLの光学特性が維持される。
なお、本実施形態において、開口絞りAS、視野絞りFSは、EUV光を十分に遮光するために、Au、Ta、Wなどの金属から構成されることが望ましい。
<第10実施形態>
次に、第10実施形態について説明する。以下の説明において、上述の実施形態と同一又は同等の構成部分については同一の符号を付し、その説明を簡略若しくは省略する。
図12は、第10実施形態に係る第2集光ミラー18の近傍を示す図である。第2集光ミラー18は、散乱面を有する多層膜反射鏡である。本実施形態の特徴的な部分は、多層膜反射鏡の散乱面で散乱された散乱光(OoB光)の少なくとも一部が所定部材に入射することを抑制する抑制部材70を備えた点にある。すなわち、第9実施形態と異なる第10実施形態の特徴的な部分は、光源装置13からの光L0の光路上の所定位置に抑制部材70を付加した点にある。
図12において、抑制部材70は、多層膜反射鏡である第2集光ミラー18からのEUV光L1を通過させる開口71と、開口71を囲むように配置され、第2集光ミラー18の散乱面で散乱された散乱光(OoB光L2)を遮蔽する遮光面72とを有する光学部材を含む。遮光面72は、第2集光ミラー18からの光が入射する入射面であって、第2集光ミラー18側を向くように配置されている。
第2集光ミラー18は、EUV光L1を反射して集光し、散乱面を用いてOoB光L2を散乱させる。抑制部材70の遮蔽面72は、第2集光ミラー18によって集光されるEUV光L1の光路を囲むように配置される。
本実施形態の抑制部材70は、所謂、ピンホール板である。第2集光ミラー18で集光されたEUV光L1は、第3集光ミラー20に供給される。抑制部材70は、第2集光ミラー18の第2焦点(集光点)の近傍に配置されている。抑制部材70の開口(ピンホール)71の大きさ(径)は、第2焦点でのEUV光L1の光束の大きさ(径)とほぼ同等、あるいは僅かに大きい。
第2集光ミラー18で散乱されたOoB光L2は、照明光学系ILを通過する光の光路の外側に導き出され、散乱されたOoB光L2の一部は、照明光学系ILの光路の下流側に導かれる可能性がある。その状態を放置しておくと、OoB光L2が、第2集光ミラー18の光路下流側に配置されている各部材、例えば第2集光ミラー18の光路下流側に配置されている照明光学系ILの各光学素子に入射したり、マスクMに入射したり、マスクM上の照明領域を制限するブラインド部材60に入射したり、開口絞りAS、視野絞りFS、光学素子31〜36を含む投影光学系PLに入射したり、基板Pに入射したりする可能性がある。
本実施形態においては、抑制部材70は、第2集光ミラー18の散乱面で散乱された散乱光の少なくとも一部が、照明光学系ILの光学素子、マスクM、ブラインド部材60等に入射することを抑制する。また、照明光学系ILに、照明光学系ILのσ値を制限するσ絞りが配置されている場合には、抑制部材70は、第2集光ミラー18の散乱面で散乱された散乱光の少なくとも一部が、σ絞りに入射することを抑制できる。また、抑制部材70は、第2集光ミラー18の散乱面で散乱された散乱光の少なくとも一部が、投影光学系PLの各光学素子31〜36、開口絞りAS、視野絞りFS、基板P等に入射することを抑制できる。
また、本実施形態においては、第2集光ミラー18側を向く抑制部材70の遮光面72は、光の反射を防止する機能を有する。本実施形態においては、遮光面72は、反射防止膜73で形成されている。
一例として、本実施形態においては、抑制部材70の基材が、例えばインバー、ステンレス鋼、チタン等の金属で形成されており、第2集光ミラー18側を向く基材の表面(遮光面)に、クロム、酸化クロム、カーボン等、少なくとも可視領域のOoB光L2の反射を抑制できる材料で形成された反射防止膜73が形成されている。また、紫外領域のOoB光の反射を抑制するために、反射防止膜73が、誘電体多層膜等であってもよい。散乱光(OoB光L2)の反射を十分に抑制するために、反射防止膜73の膜厚、層構造が最適化されている。また、反射防止膜73の代わりに、遮光面72をモスアイ構造にして、光の反射を防止するようにしてもよい。
以上説明したように、本実施形態によれば、抑制部材70を設けたことにより、OoB光L2が光学系の光路下流側に伝播することを抑制でき、散乱光(OoB光L2)が、照明光学系ILの光学素子、マスクM、ブラインド部材60、投影光学系PLの光学素子、開口絞りAS、視野絞りFS、基板P等に入射することを抑制できる。したがって、基板Pを良好に露光できる。
<第11実施形態>
次に、第11実施形態について説明する。以下の説明において、上述の実施形態と同一又は同等の構成部分については同一の符号を付し、その説明を簡略若しくは省略する。
図13は、第11実施形態に係る第2集光ミラー18の近傍を示す図である。第10実施形態と異なる第11実施形態の特徴的な部分は、抑制部材70を冷却する冷却機構90を設けた点にある。
図13に示すように、露光装置EXは、抑制部材70を冷却する冷却機構90を備えている。本実施形態においては、抑制部材70は、抑制部材70の遮光面72と反対側の面74に接続されたペルチェ素子91を含む。また、露光装置EXは、ペルチェ素子91を支持する支持部材92を備えている。ペルチェ素子91、及び支持部材92は、第2集光ミラー18からのEUV光L1の照射を妨げないように配置されている。
ペルチェ素子91の温度は、印加される電力(極性、電流量を含む)に応じて変化する。ペルチェ素子91に印加する電力が調整されることによって、抑制部材70を所定の温度に調整(冷却)することができる。
散乱光(OoB光L2)が照射されることによって、抑制部材70が加熱される可能性がある。加熱された状態を放置しておくと、EUV光L1の光路の温度が変化し、照明光学系ILの光学性能が変化する可能性がある。冷却機構90によって抑制部材70の温度を調整することによって、照明光学系ILの光学性能の劣化を抑制できる。
また、本実施形態の支持部材92は、冷媒が流れる内部流路を備える。ペルチェ素子91が一方の面で抑制部材70を冷却することによって、支持部材92に接続されているペルチェ素子91の他方の面の温度が上昇する可能性がある。支持部材92に、冷媒が流れる内部流路を含む冷却機構を設けることによって、ペルチェ素子91による温度変化を抑制できる。なお、ペルチェ素子91を省略して、冷媒が流れる内部流路を備える支持部材92によって、抑制部材70を直接的に支持するようにしてもよい。こうすることによっても、抑制部材70の温度変化(温度上昇)を抑制することができる。
なお、第10、第11実施形態においては、一例として、第2集光ミラー18と第3集光ミラー20との間に抑制部材70を配置した場合を例にして説明したが、抑制部材70は、EUV光L1の光路上の任意の位置に配置することができる。例えば、抑制部材70を第3集光ミラー20と入射側フライアイミラー21との間に配置することができる。この場合、抑制部材70の遮光面72は、第3集光ミラー20で集光されるEUV光の光路を囲むように配置される。
<第12実施形態>
次に、第12実施形態について説明する。以下の説明において、上述の実施形態と同一又は同等の構成部分については同一の符号を付し、その説明を簡略若しくは省略する。
図14は、第12実施形態に係る射出側フライアイミラー22の近傍を示す図である。本実施形態においては、入射側フライアイミラー21は、散乱面を有する多層膜反射鏡である。本実施形態の特徴的な部分は、入射側フライアイミラー21の散乱面で散乱された散乱光(OoB光L2)の少なくとも一部が射出側フライアイミラー22に入射することを抑制する抑制部材70Bを備えた点にある。
図14において、抑制部材70Bは、入射側フライアイミラー21の複数の集光点に応じた複数の開口71Bと、それら開口71Bを囲むように配置され、入射側フライアイミラー21の散乱面で散乱された散乱光(OoB光L2)を遮蔽する遮光面72Bとを有する。遮蔽面72Bは、入射側フライアイミラー21で集光されるEUV光の光路のそれぞれを囲むように配置されている。
開口71Bは、多層膜反射鏡である入射側フライアイミラー21からのEUV光を通過させる。すなわち、本実施形態の抑制部材70Bは、入射側フライアイミラー21の複数の集光点に応じた複数のピンホールが形成されたピンホール板である。抑制部材70Bは、射出側フライアイミラー22の近傍に配置される。本実施形態においては、射出側フライアイミラー22の射出面と、抑制部材70Bの遮光面72Bと反対側の面74Bとが近接して対向するように配置されている。開口71Bを通過したEUV光L1は、射出側フライアイミラー22で反射し、開口71Bを介して、コンデンサミラー23に導かれる。また、抑制部材70Bの遮光面72Bは、反射防止膜73Bで形成されている。
以上説明したように、本実施形態によれば、抑制部材70Bを設けたことにより、OoB光L2が少なくとも射出側フライアイミラー22よりも光路下流側に伝播することを抑制でき、散乱光(OoB光L2)が、照明光学系ILの光学素子23、24、マスクM、ブラインド部材60、投影光学系PLの光学素子、開口絞りAS、視野絞りFS、基板P等に入射することを抑制できる。したがって、基板Pを良好に露光できる。
また、本実施形態においても、抑制部材70Bを冷却する冷却機構を設けることができる。
<第13実施形態>
次に、第13実施形態について説明する。以下の説明において、上述の実施形態と同一又は同等の構成部分については同一の符号を付し、その説明を簡略若しくは省略する。
図15は、第13実施形態に係る露光装置EXを示す図である。本実施形態の露光装置EXは、照明光学系ILのσ値を制限するσ絞りAS1を備えている。σ絞りAS1は、射出側フライアイミラー22の近傍に配置されており、二次光源の形状を制御する。σ絞りAS1は、ターレット状に配置され、互いに形状が異なる複数の開口を備えている。σ絞りAS1は、σ絞り制御ユニット52により制御される。σ絞り制御ユニット52は、σ絞りAS1の複数の開口から所定の開口を選択し、EUV光L1の光路上に配置する。
本実施形態においては、σ絞りAS1に近接するように、そのσ絞りAS1に散乱光(OoB光L2)が入射することを抑制する抑制部材70Cが配置されている。抑制部材70Cは、上述の第11、第12実施形態で説明した抑制部材と同等の構造を有する。抑制部材70Cは、入射側フライアイミラー21からの散乱光が入射する入射面(遮光面)に反射防止膜を備える。
また、本実施形態においては、マスクM上の照明領域を制限するブラインド部材60に近接するように、そのブラインド部材60に散乱光(OoB光L2)が入射することを抑制する抑制部材70Dが配置されている。抑制部材70Dは、上述の第11、第12実施形態で説明した抑制部材と同等の構造を有する。抑制部材70Dは、光路折り曲げミラー24からの散乱光が入射する入射面(遮光面)に反射防止膜を備える。
また、本実施形態においては、投影光学系PLの開口数を制限する開口絞りASに近接するように、その開口絞りASに散乱光(OoB光L2)が入射することを抑制する抑制部材70Eが配置されている。抑制部材70Eは、上述の第11、第12実施形態で説明した抑制部材と同等の構造を有する。抑制部材70Eは、第1反射ミラー31からの散乱光が入射する入射面(遮光面)に反射防止膜を備える。
このように、抑制部材を、露光光L1の光路上の任意の位置に配置することができる。
なお、上述の各実施形態の基板Pとしては、半導体デバイス製造用の半導体ウエハのみならず、ディスプレイデバイス用のガラス基板、薄膜磁気ヘッド用のセラミックウエハ、あるいは露光装置で用いられるマスク又はレチクルの原版(合成石英、シリコンウエハ)等が適用される。
露光装置EXとしては、マスクMと基板Pとを同期移動してマスクMのパターンを走査露光するステップ・アンド・スキャン方式の走査型露光装置(スキャニングステッパ)の他に、マスクMと基板Pとを静止した状態でマスクMのパターンを一括露光し、基板Pを順次ステップ移動させるステップ・アンド・リピート方式の投影露光装置(ステッパ)にも適用することができる。
さらに、ステップ・アンド・リピート方式の露光において、第1パターンと基板Pとをほぼ静止した状態で、投影光学系を用いて第1パターンの縮小像を基板P上に転写した後、第2パターンと基板Pとをほぼ静止した状態で、投影光学系を用いて第2パターンの縮小像を第1パターンと部分的に重ねて基板P上に一括露光してもよい(スティッチ方式の一括露光装置)。また、スティッチ方式の露光装置としては、基板P上で少なくとも2つのパターンを部分的に重ねて転写し、基板Pを順次移動させるステップ・アンド・スティッチ方式の露光装置にも適用できる。
また、例えば米国特許第6,611,316号公報に開示されているように、2つのマスクのパターンを、投影光学系を介して基板上で合成し、1回の走査露光によって基板上の1つのショット領域をほぼ同時に二重露光する露光装置などにも本発明を適用することができる。
また、本発明は、米国特許6,341,007号、米国特許6,400,441号、米国特許6,549,269号、及び米国特許6,590,634号、米国特許6,208,407号、米国特許6,262,796号などに開示されているような複数の基板ステージを備えたツインステージ型の露光装置にも適用できる。
更に、例えば米国特許第6,897,963号等に開示されているように、基板を保持する基板ステージと基準マークが形成された基準部材及び/又は各種の光電センサを搭載した計測ステージとを備えた露光装置にも本発明を適用することができる。また、複数の基板ステージと計測ステージとを備えた露光装置にも適用することができる。
露光装置EXの種類としては、基板Pに半導体素子パターンを露光する半導体素子製造用の露光装置に限られず、液晶表示素子製造用又はディスプレイ製造用の露光装置、薄膜磁気ヘッド、撮像素子(CCD)、マイクロマシン、MEMS、DNAチップ、あるいはレチクル又はマスクなどを製造するための露光装置などにも広く適用できる。
なお、法令で許容される限りにおいて、上述の各実施形態及び変形例で引用した露光装置等に関する全ての公開公報及び米国特許の開示を援用して本文の記載の一部とする。
以上のように、本願実施形態の露光装置EXは、本願請求の範囲に挙げられた各構成要素を含む各種サブシステムを、所定の機械的精度、電気的精度、光学的精度を保つように、組み立てることで製造される。これら各種精度を確保するために、この組み立ての前後には、各種光学系については光学的精度を達成するための調整、各種機械系については機械的精度を達成するための調整、各種電気系については電気的精度を達成するための調整が行われる。各種サブシステムから露光装置への組み立て工程は、各種サブシステム相互の、機械的接続、電気回路の配線接続、気圧回路の配管接続等が含まれる。この各種サブシステムから露光装置への組み立て工程の前に、各サブシステム個々の組み立て工程があることはいうまでもない。各種サブシステムの露光装置への組み立て工程が終了したら、総合調整が行われ、露光装置全体としての各種精度が確保される。なお、露光装置の製造は温度及びクリーン度等が管理されたクリーンルームで行うことが望ましい。
半導体デバイス等のマイクロデバイスは、図16に示すように、マイクロデバイスの機能・性能設計を行うステップ201、この設計ステップに基づいたマスク(レチクル)を製作するステップ202、デバイスの基材である基板を製造するステップ203、前述した実施形態に従って、マスクのパターンの像で基板に露光し、露光した基板を現像する基板処理(露光処理)を含む基板処理ステップ204、デバイス組み立てステップ(ダイシング工程、ボンディング工程、パッケージ工程などの加工プロセスを含む)205、検査ステップ206等を経て製造される。
第1実施形態に係る多層膜反射鏡の一例を示す模式図である。 第1実施形態に係る多層膜反射鏡の製造方法を説明するための模式図である。 第1実施形態に係る多層膜反射鏡の製造方法を説明するための模式図である。 第2実施形態に係る多層膜反射鏡の一例を示す模式図である。 第3実施形態に係る多層膜反射鏡の一例を示す模式図である。 第4実施形態に係る多層膜反射鏡の一例を示す模式図である。 第5実施形態に係る多層膜反射鏡の一例を示す模式図である。 第6実施形態に係る多層膜反射鏡の一例を示す模式図である。 第7実施形態に係る多層膜反射鏡の一例を示す模式図である。 第8実施形態に係る多層膜反射鏡の一例を示す模式図である。 第9実施形態に係る露光装置の一例を示す模式図である。 第10実施形態に係る露光装置の一部を示す模式図である。 第11実施形態に係る露光装置の一部を示す模式図である。 第12実施形態に係る露光装置の一部を示す模式図である。 第13実施形態に係る露光装置の一例を示す模式図である。 マイクロデバイスの製造工程の一例を示すフローチャート図である。
符号の説明
1…第1層、2…第2層、3…散乱層、3S…散乱面、4…多層膜、5…基材、6…保護層、7…層対、8…第3層、10…多層膜反射鏡、13…光源装置、19…第2集光ミラー、20…第3集光ミラー、21…入射側フライアイミラー、22…射出側フライアイミラー、25…フライアイミラー光学系、60…ブラインド部材、70…抑制部材、71…開口、72…遮光面、90…冷却機構、AS…開口絞り、AS1…σ絞り、EX…露光装置、IL…照明光学系、M…マスク、P…基板、PL…投影光学系

Claims (46)

  1. 基材と、
    前記基材上に交互に積層された第1層及び第2層を含み、極端紫外光を反射可能な多層膜と、
    前記多層膜に対して入射する所定波長の光を散乱する散乱面を有する散乱層と、を備えた多層膜反射鏡。
  2. 前記多層膜に対して入射する光は、前記極端紫外光を含む第1成分と、前記第1成分以外の第2成分とを含み、
    前記散乱面は、前記第2成分の光を散乱する請求項1記載の多層膜反射鏡。
  3. 前記散乱層は、前記多層膜の表層を含む請求項1又は2記載の多層膜反射鏡。
  4. 前記多層膜の表面は、前記第1層で形成され、前記散乱面は、前記第1層の表面の少なくとも一部で形成されている請求項3記載の多層膜反射鏡。
  5. 前記多層膜の表面は、前記第2層で形成され、前記散乱面は、前記第2層の表面の少なくとも一部で形成されている請求項3記載の多層膜反射鏡。
  6. 前記多層膜の表面は、前記第1層と前記第2層との両方で形成され、前記散乱面は、前記第1層の表面と前記第2層の表面とで形成されている請求項3記載の多層膜反射鏡。
  7. 前記第1層の、極端紫外光に対する屈折率と真空の屈折率との差は、前記第2層の前記差よりも大きい請求項1〜6のいずれか一項記載の多層膜反射鏡。
  8. 前記第1層は、モリブデンを含む請求項1〜7のいずれか一項記載の多層膜反射鏡。
  9. 前記第2層は、シリコンを含む請求項1〜8のいずれか一項記載の多層膜反射鏡。
  10. 前記多層膜の表面を覆うように配置された保護層を備える請求項1〜9のいずれか一項記載の多層膜反射鏡。
  11. 前記保護層は酸化抑制層を含み、ルテニウム、チタン、ルテニウムを含む化合物、チタンを含む化合物、ルテニウムを含む酸化物、及びチタンを含む酸化物の少なくとも1つを含む請求項10記載の多層膜反射鏡。
  12. 前記散乱層は、前記多層膜の表面と接触するように形成された前記第1層及び前記第2層とは別の第3層を含む請求項1又は2記載の多層膜反射鏡。
  13. 前記第3層は、前記極端紫外光を透過可能な物質で形成されている請求項12記載の多層膜反射鏡。
  14. 前記第3層は、前記極端紫外光に対する屈折率が真空の屈折率とほぼ等しい物質で形成されている請求項12又は13記載の多層膜反射鏡。
  15. 前記第3層は、シリコン、ベリリウム、炭化シリコン、二酸化シリコンまたはこれらの組合せからなるグループから選ばれる材料を含む請求項12〜14のいずれか一項記載の多層膜反射鏡。
  16. 前記第3層の表面を覆うように配置された保護層を備える請求項12〜15のいずれか一項記載の多層膜反射鏡。
  17. 前記多層膜の表面を覆うように配置された保護層と、
    前記保護層の表面を覆うように配置された前記第1層及び前記第2層とは別の第3層とを備える請求項1〜9のいずれか一項記載の多層膜反射鏡。
  18. 前記散乱面の表面粗さは、前記多層膜の界面粗さよりも大きい請求項1〜17のいずれか一項記載の多層膜反射鏡。
  19. 前記散乱面は、所定の周期で形成された凹凸面を含み、
    前記凹凸面の周期は、前記所定波長よりも大きい請求項1〜18のいずれか一項記載の多層膜反射鏡。
  20. 前記散乱層の平均厚みは、前記多層膜の厚みの1/10以下である請求項1〜19のいずれか一項記載の多層膜反射鏡。
  21. 光源から射出される極端紫外光を含む光で物体を照明する照明装置であって、
    前記光源からの光が供給される光学素子を備え、
    前記光学素子は、請求項1〜20のいずれか一項記載の多層膜反射鏡を含む照明装置。
  22. 前記多層膜反射鏡を複数備え、
    第1の多層膜反射鏡の散乱面は、第1のスペクトルの光を主に散乱し、第2の多層膜反射鏡の散乱面は、第2のスペクトルの光を主に散乱する請求項21記載の照明装置。
  23. 前記散乱面で散乱された散乱光の少なくとも一部が所定部材に入射することを抑制する抑制部材を備えた請求項21又は22記載の照明装置。
  24. 前記所定部材は、光学素子を含む請求項23記載の照明装置。
  25. 前記所定部材は、前記物体を含む請求項23記載の照明装置。
  26. 前記抑制部材は、前記多層膜反射鏡からの極端紫外光を通過させる開口と、前記開口を囲むように配置され、前記散乱面で散乱された散乱光を遮蔽する遮光面とを有する光学部材を含む請求項23〜25のいずれか一項記載の照明装置。
  27. 前記多層膜反射鏡は、前記極端紫外光を集光し、
    前記遮蔽面は、前記集光される極端紫外光の光路を囲むように配置される請求項26記載の照明装置。
  28. 前記抑制部材を冷却する冷却機構を備えた請求項23〜27のいずれか一項記載の照明装置。
  29. マスクを露光光で照明し、前記マスクからの前記露光光で基板を露光する露光装置であって、
    前記マスクを照明するために、請求項21〜請求項28のいずれか一項記載の照明装置を備えた露光装置。
  30. 露光光で基板を露光する露光装置であって、
    請求項1〜請求項20のいずれか一項記載の多層膜反射鏡を備えた露光装置。
  31. マスクを露光光で照明する照明光学系と、
    前記露光光で照明されたマスクのパターンの像を前記基板に投影する投影光学系とを備え、
    前記照明光学系及び投影光学系の少なくとも一方は、前記多層膜反射鏡を有する請求項30記載の露光装置。
  32. 前記散乱面で散乱された散乱光の少なくとも一部が所定部材に入射することを抑制する抑制部材を備えた請求項31記載の露光装置。
  33. 前記所定部材は、前記照明光学系の光学素子を含む請求項32記載の露光装置。
  34. 前記所定部材は、前記マスクを含む請求項32記載の露光装置。
  35. 前記所定部材は、前記マスク上の照射領域を制限する視野絞りを含む請求項32記載の露光装置。
  36. 前記所定部材は、前記照明光学系のσ値を制限するσ絞りを含む請求項32記載の露光装置。
  37. 前記所定部材は、前記投影光学系の開口数を制限する開口絞りを含む請求項32記載の露光装置。
  38. 前記抑制部材は、前記マスク上の照射領域を制限する視野絞りに近接するように配置される請求項32記載の露光装置。
  39. 前記抑制部材は、前記照明光学系のσ値を制限するσ絞りに近接するように配置される請求項32記載の露光装置。
  40. 前記抑制部材は、前記投影光学系のNAを制限するNA絞りに近接するように配置される請求項32記載の露光装置。
  41. 前記抑制部材は、前記多層膜反射鏡からの極端紫外光を通過させる開口と、前記開口を囲むように配置され、前記散乱面で散乱された散乱光を遮蔽する遮光面とを有する光学部材を含む請求項32〜40のいずれか一項記載の露光装置。
  42. 前記多層膜反射鏡は、前記照明光学系の集光ミラーであり、
    前記遮蔽面は、前記集光ミラーで集光される極端紫外光の光路を囲むように配置される請求項41記載の露光装置。
  43. 前記多層膜反射鏡は、前記照明光学系のフライアイミラーであり、
    前記光学部材は、前記フライアイミラーの複数の集光点に応じた複数の開口を有し、
    前記遮蔽面は、前記フライアイミラーで集光される極端紫外光の光路を囲むように配置される請求項41記載の露光装置。
  44. 前記照明光学系は、入射側フライアイミラー及び射出側フライアイミラーを含むフライアイミラー光学系を含み、
    少なくとも入射側フライアイミラーは、前記多層膜反射鏡であり、
    前記光学部材は、前記入射側フライアイミラーの複数の集光点に応じた複数の開口を有し、前記射出側フライアイミラーの近傍に配置される請求項43記載の露光装置。
  45. 前記抑制部材を冷却する冷却機構を備えた請求項32〜44のいずれか一項記載の露光装置。
  46. 請求項30〜45のいずれか一項記載の露光装置を用いて基板を露光することと、
    前記露光された基板を現像することと、を含むデバイス製造方法。
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