JP2008288019A - マイクロ波ランプの点灯方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】マイクロ波を利用したランプの再始動性能を向上することにある。
【解決手段】マイクロ波を利用したランプでは極微小な電力での点灯が可能なため、点灯状態から消灯状態に移る過程において、ランプ電力を徐々に減少させるランプ電力減衰期間を設けた後、定格点灯電力よりも低い電力で放電ランプを点灯させる電力低減期間を設けることにより、ランプを極微小な電力で点灯させる期間を設定し、ランプ温度が再始動可能な温度に低下するまで点灯させることが可能になり、再始動性能が向上する。
【選択図】図2
【解決手段】マイクロ波を利用したランプでは極微小な電力での点灯が可能なため、点灯状態から消灯状態に移る過程において、ランプ電力を徐々に減少させるランプ電力減衰期間を設けた後、定格点灯電力よりも低い電力で放電ランプを点灯させる電力低減期間を設けることにより、ランプを極微小な電力で点灯させる期間を設定し、ランプ温度が再始動可能な温度に低下するまで点灯させることが可能になり、再始動性能が向上する。
【選択図】図2
Description
本発明はマイクロ波を利用して点灯する放電ランプの点灯方法に関する。
近年、高圧放電ランプは高効率・高演色という特性からハロゲンランプに代わり、一般照明だけでなく、自動車用の前照灯やプロジェクタ用のバックライトとして、需要が高まっている。
特に、マイクロ波を利用した放電ランプにおいては、発光空間に電極を持たなくとも発光空間内の発光物質に電磁エネルギーを結合させることが可能なため、放電ランプの無電極化が実現できる。
無電極ランプは、電極の蒸発による発光管内壁の黒化が発生しないため、ランプ寿命を大幅に改善することができ、また硫黄などの電極材料と反応するために使用できなかった物質を発光材料として使用できるので、高効率・高演色な光源が実現可能となる。
しかしながら、無電極ランプの放電開始は困難であり、この問題を解決するために無電極ランプの発光空間内部に始動補助アンテナを設置するが提案されている。(特許文献1)
特開昭57−202644
特に、マイクロ波を利用した放電ランプにおいては、発光空間に電極を持たなくとも発光空間内の発光物質に電磁エネルギーを結合させることが可能なため、放電ランプの無電極化が実現できる。
無電極ランプは、電極の蒸発による発光管内壁の黒化が発生しないため、ランプ寿命を大幅に改善することができ、また硫黄などの電極材料と反応するために使用できなかった物質を発光材料として使用できるので、高効率・高演色な光源が実現可能となる。
しかしながら、無電極ランプの放電開始は困難であり、この問題を解決するために無電極ランプの発光空間内部に始動補助アンテナを設置するが提案されている。(特許文献1)
また、別の無電極ランプの始動方法として、バルブが励起されていない状態においてランプ空洞が共振状態になる第一周波数のマイクロ波をランプ空洞に結合させランプを始動させ、バルブが励起された状態において共振状態となる第一周波数よりも高い第二周波数のマイクロ波をランプ空洞に結合し点灯を維持する方法が提案されている。(特許文献2)
特開平9−274994
しかし、いずれの方法においても始動補助用のアンテナや、異なる周波数を発生する特別なマイクロ波発振源が必要になるなど、ランプ及びランプ装置の製造が非常に困難なものとなっている。
また一度ランプを点灯した後の再始動状態においては、ランプ内部の蒸気圧が上昇した状態にあり、さらに始動開始が困難となる。
ランプが再始動するためにはランプ内部の温度が十分に下がるまで待たなければならず、これには非常に長い時間を必要としていた。
また一度ランプを点灯した後の再始動状態においては、ランプ内部の蒸気圧が上昇した状態にあり、さらに始動開始が困難となる。
ランプが再始動するためにはランプ内部の温度が十分に下がるまで待たなければならず、これには非常に長い時間を必要としていた。
そこで本発明は始動補助用のアンテナや特別なマイクロ波発振源を必要とせず、マイクロ波放電ランプの再始動性能を向上させることを技術的課題としている。
この課題を解決するために、請求項1の点灯方法では、点灯状態から消灯状態に移る過程において定格点灯電力よりも低い電力で放電ランプを点灯させる電力低減期間を設けた後にマイクロ波の供給を停止することを特徴としている。ここで、電力低減期間とは、ランプが定格電力よりも低い電力で点灯される期間のことを示す。
請求項2の点灯方法では、電力低減期間における電力は定格電力より低く、希ガスのみが発光する電力としている。
請求項3の点灯方法では、前記電力低減期間が、前記ランプ温度が再始動可能な温度に低下するまで継続される請求項1記載の点灯方法にて点灯されるマイクロ波放電ランプとしている。
請求項4の点灯方法では、定格点灯状態と前記電力低減期間の間に、マイクロ波電力を漸減させる電力減衰期間を設けたことを特徴としている。
請求項5の点灯方法では、電力減衰期間において段階的に電力を減少する構成としている。
請求項2の点灯方法では、電力低減期間における電力は定格電力より低く、希ガスのみが発光する電力としている。
請求項3の点灯方法では、前記電力低減期間が、前記ランプ温度が再始動可能な温度に低下するまで継続される請求項1記載の点灯方法にて点灯されるマイクロ波放電ランプとしている。
請求項4の点灯方法では、定格点灯状態と前記電力低減期間の間に、マイクロ波電力を漸減させる電力減衰期間を設けたことを特徴としている。
請求項5の点灯方法では、電力減衰期間において段階的に電力を減少する構成としている。
本発明によれば、点灯状態から消灯状態に移る過程において定格点灯電力よりも低い電力で放電ランプを点灯させる電力低減期間を設けた後にマイクロ波の供給を停止するため、電力低減期間においては放電が持続していることによりいつでも定格点灯への変更が可能であり、また、電力低減期間においてランプ温度が低下するので、消灯後の再点灯も容易になる。
また、定格点灯状態と電力低減期間の間に、マイクロ波電力を少しずつ減少させる電力減衰期間を設けているので、定格点灯状態から電力低減期間に移行する間における急激なランプ電力低下による立ち消えを防止することができる。
また、定格点灯状態と電力低減期間の間に、マイクロ波電力を少しずつ減少させる電力減衰期間を設けているので、定格点灯状態から電力低減期間に移行する間における急激なランプ電力低下による立ち消えを防止することができる。
以下、本発明のマイクロ波放電ランプシステムの実施の形態について詳細に説明する。
尚、本明細書におけるマイクロ波とは周波数が300MHzから300GHzの電磁波を指す。
尚、本明細書におけるマイクロ波とは周波数が300MHzから300GHzの電磁波を指す。
図1は本発明の点灯方法を適用するマイクロ波放電ランプ装置の構成を示す概略図である。
半導体素子を使用したマイクロ波発振源1より発振されたマイクロ波は、同軸ケーブル2を伝播し、金属製のガード5内の放電ランプ4にアンテナ3を介して供給される。
マイクロ波が供給されるとマイクロ波エネルギーにより放電ランプ4が点灯し、その光は金属製のガード5の前面の金属網部6より取り出される。なお、放電ランプ4には、希ガスに加えて水銀やメタルハライドなどの発光物質が封入されている。
図2はこの放電ランプが定格点灯状態から消灯(マイクロ波供給停止)に至る過程における、ランプ電力の推移を表したグラフである。
半導体素子を使用したマイクロ波発振源1より発振されたマイクロ波は、同軸ケーブル2を伝播し、金属製のガード5内の放電ランプ4にアンテナ3を介して供給される。
マイクロ波が供給されるとマイクロ波エネルギーにより放電ランプ4が点灯し、その光は金属製のガード5の前面の金属網部6より取り出される。なお、放電ランプ4には、希ガスに加えて水銀やメタルハライドなどの発光物質が封入されている。
図2はこの放電ランプが定格点灯状態から消灯(マイクロ波供給停止)に至る過程における、ランプ電力の推移を表したグラフである。
マイクロ波発振源に消灯信号が入力されると、電力減衰期間に移り、2分間で定格点灯電力の100Wから0.5Wまで徐々にランプ電力が減衰する。
この電力減衰期間における電力減衰の速度は放電ランプが立ち消えを起こさない程度の速度で行う必要がある。
これはマイクロ波発振源のインピーダンスは変化しないため、電力を下げると入力電圧が低下する。また、電力を下げた時、放電ランプの温度は急激に低下しないので、放電ランプのインピーダンスは変化せず、放電に必要な入力電圧が得られなくなるためランプ立ち消えが発生すると思われる。
この電力減衰期間における電力減衰の速度は放電ランプが立ち消えを起こさない程度の速度で行う必要がある。
これはマイクロ波発振源のインピーダンスは変化しないため、電力を下げると入力電圧が低下する。また、電力を下げた時、放電ランプの温度は急激に低下しないので、放電ランプのインピーダンスは変化せず、放電に必要な入力電圧が得られなくなるためランプ立ち消えが発生すると思われる。
放電ランプが立ち消えを起こす電力減衰の速度は、放電ランプの圧力や冷却条件によって変化する。強制空冷状態などの、ランプ電力を下げた時にランプ温度が速く低下するような条件においては、電力減衰期間を短くすることが可能である。
電力減衰期間が終了すると、定格点灯電力が100Wの場合、ランプ電力0.5Wの電力低減期間を3分間もしくはそれ以上長い期間設け、再点灯が可能な温度になるまでランプを冷却する。その後マイクロ波の供給が停止され、ランプ消灯となる。
マイクロ波を利用した放電ランプにおいては極微小な電力でも点灯が可能なため、電力低減期間の電力は熱電子を放出して点灯する有電極のランプに比べ極端に低く設定することが可能である。
電力減衰期間が終了すると、定格点灯電力が100Wの場合、ランプ電力0.5Wの電力低減期間を3分間もしくはそれ以上長い期間設け、再点灯が可能な温度になるまでランプを冷却する。その後マイクロ波の供給が停止され、ランプ消灯となる。
マイクロ波を利用した放電ランプにおいては極微小な電力でも点灯が可能なため、電力低減期間の電力は熱電子を放出して点灯する有電極のランプに比べ極端に低く設定することが可能である。
実施例1において電力低減期間の電力は0.5Wであるが、前記極微小な電力とはおおよそ定格点灯電力の1/200程度の電力であり、電力低減期間の電力を定格点灯電力の1/200に設定しても立ち消えを起こすことがない。
これにより、電力低減期間終了時においては、極微小な電力しか消費せず、放電を維持したままでも放電ランプの温度を十分に低下させることができる。また、電力低減期間における放電は放電ランプに封入している希ガスによるものであり、水銀やメタルハライドなどの発光物質は発光しないため、不要な光が発生することもない。
以上のような理由から、電力低減期間の時間は、放電ランプが再点灯容易となる温度になるまで持続すればよい。
これにより、電力低減期間終了時においては、極微小な電力しか消費せず、放電を維持したままでも放電ランプの温度を十分に低下させることができる。また、電力低減期間における放電は放電ランプに封入している希ガスによるものであり、水銀やメタルハライドなどの発光物質は発光しないため、不要な光が発生することもない。
以上のような理由から、電力低減期間の時間は、放電ランプが再点灯容易となる温度になるまで持続すればよい。
この電力減衰期間と電力低減期間においては放電が維持しているので、いつでも再始動が可能であり、また、電力低減期間を終了した時点では放電ランプの温度は十分に低下しているので、この後の再始動は容易となる。
また、電力減衰期間においては、放電ランプの温度はある程度高いので、このときに定格電力を投入した場合、速い光束の復帰が可能となる。
また、電力減衰期間においては、放電ランプの温度はある程度高いので、このときに定格電力を投入した場合、速い光束の復帰が可能となる。
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明は上記の実施形態に限定されることはなく、以下のように変更を加えることが可能である。
例えば図3に示すように、電力減衰期間は段階的に電力を減衰させる方法でも良い。
また、図4に示すように、放電ランプは電極17を有する構造としても良い。この構成においてもマイクロ波を利用して点灯することにより、極微小な電力により点灯することが可能であるので、電力低減期間を設けることにより効果的にランプ温度を低下させることが可能であり、再始動性能を向上させることができる。
例えば図3に示すように、電力減衰期間は段階的に電力を減衰させる方法でも良い。
また、図4に示すように、放電ランプは電極17を有する構造としても良い。この構成においてもマイクロ波を利用して点灯することにより、極微小な電力により点灯することが可能であるので、電力低減期間を設けることにより効果的にランプ温度を低下させることが可能であり、再始動性能を向上させることができる。
自動車用やプロジェクタ用のバックライトとして利用可能である。
1,11 マイクロ波発振源
2,12 同軸ケーブル
3 アンテナ
4,14 放電ランプ
5,15 金属ガード
6,16 開口部
17 電極
2,12 同軸ケーブル
3 アンテナ
4,14 放電ランプ
5,15 金属ガード
6,16 開口部
17 電極
Claims (5)
- マイクロ波を利用した放電ランプを点灯する方法において、点灯状態から消灯状態に移る過程において定格点灯電力よりも低い電力で放電ランプを点灯させる電力低減期間を設けた後にマイクロ波の供給を停止するマイクロ波放電ランプの点灯方法。
- 前記電力低減期間の電力は定格電力より低く、希ガスのみが発光する電力である請求項1記載のマイクロ波放電ランプの点灯方法。
- 前記電力低減期間が、前記ランプ温度が再始動可能な温度に低下するまで継続される請求項1記載の点灯方法。
- 定格点灯状態と前記電力低減期間の間に、マイクロ波電力を漸減させる電力減衰期間を設けた請求項1または2乃至3記載のマイクロ波放電ランプの点灯方法。
- 前記電力減衰期間は段階的に電力を減少させた請求項4記載のマイクロ波放電ランプの点灯方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007131473A JP2008288019A (ja) | 2007-05-17 | 2007-05-17 | マイクロ波ランプの点灯方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2008288019A true JP2008288019A (ja) | 2008-11-27 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2015025963A (ja) * | 2013-07-26 | 2015-02-05 | キヤノン株式会社 | 投写型画像表示装置 |
-
2007
- 2007-05-17 JP JP2007131473A patent/JP2008288019A/ja active Pending
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JP2015025963A (ja) * | 2013-07-26 | 2015-02-05 | キヤノン株式会社 | 投写型画像表示装置 |
US9746754B2 (en) | 2013-07-26 | 2017-08-29 | Canon Kabushiki Kaisha | Projecting type image display apparatus including light source control unit and cooling control unit |
US10146112B2 (en) | 2013-07-26 | 2018-12-04 | Canon Kabushiki Kaisha | Projecting type image display apparatus including light source control unit and cooling control unit |
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