JP2008287342A - 半導体回路の設計支援装置、半導体回路の設計支援方法及び半導体回路の設計支援プログラム - Google Patents

半導体回路の設計支援装置、半導体回路の設計支援方法及び半導体回路の設計支援プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】半導体集積回路において、遅延故障の発生を低減できる技術を提供する。
【解決手段】本発明の半導体回路の設計支援装置は、被検査回路の属性情報を取得する属性情報取得部と、前記属性情報取得部で取得された属性情報に基づいて、前記被検査回路において遅延故障が発生しやすい遅延故障発生部分を特定する遅延故障特定部と、前記遅延故障特定部によって特定された遅延故障発生部分に対し、遅延故障の発生を低減させる措置を施す遅延防止部と、を備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、半導体集積回路の遅延故障製造流出率を低減するための、半導体回路の設計支援装置、半導体回路の設計支援方法及び半導体回路の設計支援プログラムの技術に関するものである。
近年の電子機器や情報機器類には、半導体集積回路が搭載されている。そして半導体集積回路の設計・製造は、高度なCAD技術・半導体製造技術の下で進められている。例えば、特許文献1に開示の技術では、多層配線構造での電流集中を緩和あるいは阻止する多層配線構造が開示されている。また、例えば特許文献2に開示の技術では、少ない計算量で効率的に斜め配線の終端レイアウトを設計する方法が開示されている。
一方、設計された半導体集積回路の中には、正常動作しない回路も存在する。断線やショートなど物理破損の影響により電流が流れず、例えば連続するビットの状態が0になることで発生する固定故障やスタック故障等の場合、比較的発生場所や要因が特定しやすい。しかし、設計通りの速度で動作しないことで発生する遅延故障やトランジション故障の場合、ショートといった動作の故障が現れない。従って、遅延故障等は、固定故障等を検出する検査方法では故障の判別が困難とされていた。
特開平11−220020号公報 特開2001−142931号公報 特開平9−45778号公報 特開昭62−155592号公報
固定故障のように物理的破損の影響による故障の場合、故障の発生場所や要因の特定が比較的容易である。これに対し、遅延故障やトランジション故障の場合、ショートといった動作の故障が現れないことから、故障の発生場所や要因の特定が困難とされていた。また、遅延故障を試験で特定する場合、実際に試験パターンの速度を上げる手法が考えられる。しかし、この場合、試験装置の性能が試験対象である集積回路の性能を下回っている(試験装置の速度が試験対象である集積回路の速度を下回っている)場合、遅延故障を検出することができないといった問題もある。
本発明では、上述した問題に鑑み、半導体集積回路において、遅延故障の発生を低減できる技術を提供することを課題とする。
本発明は前記課題を解決するために、被検査回路の属性情報に基づいて遅延故障の要因を特定し、特定した要因に対して冗長化措置、すなわち遅延故障の発生を低減させる措置を施すこととした。これにより、本発明によれば、遅延故障の要因となる回路部分を冗長化することができるので、半導体回路の遅延故障の発生を低減することができる。
より詳細には、本発明は、被検査回路の属性情報を取得する属性情報取得部と、前記属性情報取得部で取得された属性情報に基づいて、前記被検査回路において遅延故障が発生しやすい遅延故障発生部分を特定する遅延故障特定部と、前記遅延故障特定部によって特定された前記遅延故障発生部分に対し、遅延故障の発生を低減させる措置を施す遅延防止
部と、を備える。
属性情報取得部は、被検査回路の属性情報を取得する。被検査回路とは、検査対象となる回路であり、半導体集積回路が例示される。属性情報には、被検査回路を構成する層に関する情報、層と層とを接続する層間接続部分に関する情報、被検査回路を構成する配線(経路)に関する情報等、被検査回路を特定する様々な情報が含まれる。なお、このような属性情報、換言するとスペック情報は、被検査回路の設計時において該被検査回路に対して与えられている情報である。従って、属性情報取得部は、設計時を基準として属性情報を取得すればよい。
遅延故障特定部は、遅延故障が発生し易い部分、すなわち遅延故障の発生リスクが高い回路部分を特定する。本発明では、この遅延故障特定部によって特定された回路部分を遅延故障発生部分と称する。遅延故障発生部分の特定は、属性情報取得部によって取得された被検査回路の属性情報に基づいて行うことができる。遅延故障発生部分の特定は、例えば、遅延故障が発生し易い回路部分に共通するデータを予め実験等によって求め、これを数値化して基準値として設定し、取得された属性情報と基準値とを比較判定することで行うことができる。
遅延防止部は、遅延故障発生部分に対し、遅延故障の発生を低減させる措置を施す。ここで、遅延故障発生の要因は様々であるが、遅延故障発生の要因は、層と層との接続部分(層間接続部分)における不具合によるものが比較的多い。そこで、本発明では、遅延故障特定部で特定された遅延故障発生部分を層間接続部分に関連付け、この層間接続部分に対して冗長化、すなわち遅延故障の発生を低減させる措置を施すことで、遅延故障の発生事態を低減することとした。遅延故障の発生を低減させる措置とは、例えば層間接続部分のビアホール(via hole)数を増やすといったように、遅延故障発生部分に対して冗長化処理を行うことを意味する。ビアホールとは、半導体回路の多層配線構造で、配線間を上下方向に電気的に接続するために層間絶縁膜に設けられた開口部である。ビアホールは、複数配置するように設計することで、一のビアホールに不具合が発生した場合でも他のビアホールでこの不具合をカバーすることができる。従って、ビアホールの数を増やすことで遅延故障の発生を低減させることができる。
以上説明した本発明によれば、遅延故障特定部を備えることで、属性情報取得部によって取得された属性情報に基づいて遅延故障発生部分を特定することができる。また、本発明によれば、遅延防止部を備えることで、遅延故障特定部によって特定された遅延故障発生部分に対し、遅延故障の発生を低減させる措置を施すことができる。すなわち、本発明によれば、半導体回路の遅延故障の発生リスクの高い回路部分を特定すると共に、遅延故障の発生を低減させる対策を施すことができるので、半導体回路における遅延故障の発生を低減させることができる。
ここで、上述した本発明において、前記属性情報には、クロック信号に先立ち所定のデータを確定保持する規定時間に関するセットアップタイム情報が含まれ、前記遅延故障特定部は、予め規定された基準セットアップタイムを下回るセットアップタイムを有する回路部分を前記被試験回路内から抽出することで、前記遅延故障発生部分を特定するようにしてもよい。
本発明は、遅延故障発生部分を特定する際の基準としてセットアップタイムに着目したものである。半導体回路では、所定のデータ(所定のデータは、半導体回路で扱われる種々のデータを含むものであり、特に限定されるものではない。)を取り込むために、このデータを取り込むためのデータ信号と、データを取り込むためのタイミングを計るためのクロック信号が必要とされる。従って、半導体回路では、データ信号がクロック信号に先
立ってデータを確定保持し、更にデータが取り込まれてクロック信号が与えられた後も一定時間その状態を保持するように設計されている。このクロック信号に先立ってデータを確定保持する規定時間がセットアップタイムである。一方クロック信号が与えられた後において一定時間データを保持している時間がホールド時間である。そして、セットアップタイムが短い回路部分は、タイミングマージンが少ないことから、回路の状態が不安定になり易く、遅延故障を発生し易いといった特性を有している。また、このようにセットアップタイムが短い回路部分に関連する層間接続部分に不具合が発生した場合、タイミングマージンが少ないことから遅延故障の影響を受け易い。そこで、本発明では、この点に着目して、基準セットアップタイムを下回るセットアップタイムを有する回路部分を抽出し、抽出された部分に関連する層間接続部分に対して遅延故障の発生を低減させる措置を施すこととした。なお、セットアップタイムは、半導体回路を構成する配線毎に設定されているものである。従って、基準セットアップタイムを下回るセットアップタイムを有する回路部分は、配線毎に特定することが可能となる。また、基準セットアップタイムは、遅延故障を発生し易いセットアップタイムを実験等によって予め求めることで適宜設定すればよい。
また、本発明において、前記属性情報には、前記被検査回路が動作可能な周波数に関する周波数情報が含まれ、前記遅延故障特定部は、予め規定された基準周波数を下回る周波数で動作する回路部分を前記被試験回路内から抽出することで、前記遅延故障発生部分を特定するようにしてもよい。
本発明は、遅延故障発生部分を特定する際の基準として周波数に着目したものである。すなわち、半導体回路は、所定の周波数の下で動作しているが、正常に動作可能な周波数は、半導体回路内の配線等によって異なる。また、動作可能な周波数は、設計時において半導体回路内の配線毎によって設定されている。そして、動作周波数が高くなると、回路への負担が大きくなり、回路の状態が不安定となり易い。その結果、遅延故障の影響を受け易いと考えられる。そこで、本発明では、この点に着目して、基準周波数を上回る周波数で動作する回路部分を抽出し、抽出された回路部分に関連する層間接続部分に対して遅延故障の発生を低減させる措置を施すこととした。
また、本発明において、前記属性情報には、前記被検査回路の層間接続部分に関する層間接続情報が含まれ、前記遅延故障特定部は、予め規定された基準層間接続部数を上回る層間接続部数を有する回路部分を前記被試験回路内から抽出することで、前記遅延故障発生部分を特定するようにしてもよい。
本発明は、遅延故障発生部分を特定する際の基準として層間接続部数に着目したものである。多層配線構造を有する被検査回路の所定の回路に着目した場合、その所定回路は、複数層に跨って配線されている。すなわち、所定の回路は、基端から終端に向けて複数の層を渡り歩いている。そして、上述したように遅延故障が層間接続部において発生し易いことを考慮すると、このように複数層に跨って配線されている回路部分は、特に遅延故障の影響を受け易いと考えられる。そこで、本発明では、この点に着目して、基準層間接続部数を上回る層間接続部数を有する回路部分を抽出し、抽出された回路部分に関連する層間接続部分に対して遅延故障の発生を低減させる措置を施すこととした。
なお、遅延故障発生部分の特定は、上述したセットアップタイム情報、周波数情報及び層間接続情報のうち少なくともいずれか一つに基づいて特定するようにしてもよい。なお、全ての情報を考慮して遅延故障発生部分を特定する場合には、これらの情報に対して(1)セットアップタイム情報、(2)周波数情報、(3)層間接続情報といったように優先順位を設けてもよい。
また、本発明において、前記遅延防止部は、前記遅延故障特定部によって特定された遅延故障発生部分に関連する前記被検査回路の層間接続部分に対し、該層間接続部分における上層配線の一部と該上層配線とラップする下層配線の一部を斜め配線として接続することで、遅延故障の発生を低減させるようにしてもよい。
上層配線と下層配線とがラップする部分を斜め配線として接続することで配線長を短縮することができ、遅延を低減させることができる。斜め配線は、直線状の配線の一部を所定の角度に曲げることで形成することができる。なお、斜め配線上に複数のビアホールを設けることで、より効果的に遅延故障の発生を低減させることができる。
なお、本発明は、上述した半導体回路の設計支援装置を搭載した設計支援システム、及び上述した半導体回路の設計支援装置によって設計支援されることで製造された半導体回路としてもよい。また、本発明は、上述したいずれかの機能を実現させる方法、プログラム、又はプログラムを記録した記録媒体であってもよい。
本発明によれば、半導体集積回路において、遅延故障の発生を低減できる技術を提供することができる。
以下、図面を参照して本発明の半導体回路の設計支援装置(以下、単に設計支援装置という。)の実施形態について説明する。なお、以下の説明においては設計支援装置が搭載された設計支援システムを例に説明するものとする。また、以下の実施形態の構成は例示であり、本発明は実施形態の構成には限定されない。
<設計支援装置の概略構成>
次に、本実施形態の設計支援システム1について説明する。図1は、本実施形態の設計支援システム1の機能ブロック図を示す。同図に示すように、本実施形態の設計支援システム1は、制御装置10と、設計者等の指示を受け付けて制御装置10を操作する操作部12と、制御装置10で行われた処理結果等を表示可能な表示部13と、設計支援システム1のOSによって管理され、半導体回路2の属性情報等を記録可能な記憶部14と、を備えている。なお、制御装置10は、CPU、メモリ等を含むコンピュータとコンピュータ上で実行されるプログラムによって実現することができる。
制御装置10には、半導体回路2の配置配線を行う回路設計部21、回路設計部21によって設計された半導体回路2の動作確認を行う動作確認部22、半導体回路2の属性情報に基づいて故障発生部分を特定し遅延防止措置を施す設計支援装置11(本発明の半導体回路の設計支援装置に相当する。)が設けられている。
回路設計部21は、半導体回路2の初期配置配線設計を行う。回路設計部21は、CPU上で実行されるコンピュータプログラムとして構成することができる。そして、コンピュータプログラムには、公知のプログラムを用いることができる。なお、半導体回路2の設計において必要な条件等の入力は、操作部12を介して行うことができる。
動作確認部22は、回路設計部21によって設計された半導体回路2の動作確認(タイミング検証)を行う。動作確認部22は、例えば、半導体回路2内のフリップフロップ回路間に所定のデータを流し、遅延時間、セットアップタイム、ホールドタイム等を確認する。ここで、図2は、半導体回路2の回路構成の一部を示す。同図に示すように、半導体回路2は、例えばフリップフロップ回路A(FF−A)とフリップフロップ回路B(FF−B)と、これら両フリップフロップ回路間に設けられたデータパス51、それぞれのフリップフロップ回路にクロック信号を供給するクロックパス52、によって構成されてい
る。そして、半導体回路2には、図2に示すような回路構成が複数設けられている。動作確認部22は、このような半導体回路2にデータを流し、データパス1、データパス2、データパス3、といったようにフリップフロップ間のデータパスにおけるセットアップタイム等を確認する。
図3は、図2に示す回路のタイミングチャートを示す。同図は、上から順に、クロック信号のタイミングチャート、フリップフロップ回路Aの出力のタイミングチャート、フリップフロップ回路Bの入力のタイミングチャート(データパス1の場合)、フリップフロップ回路Bの入力のタイミングチャート(データパス2の場合)、フリップフロップ回路Bの入力のタイミングチャート(データパス3の場合)を示す。同図に示すようにクロック信号のある立ち上がり点Pを基準とした場合、データパス1は、セットアップタイムが0.5nsec、データパス2は、セットアップタイムが3.0nsec、データパス3は、セットアップタイムが2.0nsecとなっている。このように動作確認部22は、半導体回路2から、上記のようなデータパス毎のデータを取得することができる。なお、動作確認部22は、CPU上で実行されるコンピュータプログラム、例えば公知のタイミング検証ツール(プログラム)によって構成することができる。なお、検証結果は、表示部13によって確認することができる。
ここで、設計支援装置11には、半導体回路2の属性情報を取得する属性情報取得部23、取得した属性情報を記録する属性情報記録部24、遅延故障が発生し易い遅延故障発生部分を特定するための条件を設定する条件設定部25、遅延故障発生部分を特定する遅延故障特定部26、特定された遅延発生部分に対して遅延故障の発生を低減させる措置(以下、遅延故障防止措置という。)を施す遅延防止部27、遅延防止部27によって遅延防止措置を施す必要があるか否かを判断する措置実行有無判断部28、措置が施された否かを確認する措置確認部29が設けられている。
属性情報取得部23は、半導体回路2の属性情報として、半導体回路2を構成するデータパスのセットアップタイム(セットアップマージン)を取得する。セットアップタイムは、動作確認部22によって確認されたセットアップタイムを用いることができる。すなわち、動作確認部22によって確認された各データパスのセットアップタイムをセットアップデータとして例えば記憶部14に記録しておけばよく、これにより属性情報取得部23は、各データパスのセットアップタイムを取得することが可能となる。なお、属性情報取得部23は、CPU上で実行されるコンピュータプログラムとして構成することができる。また、属性情報取得部23は、専用のプロセッサとして構成してもよい。属性情報取得部23は、例えば、半導体回路2のCADデータからこれらの情報を取得することができる。
属性情報記録部24は、取得した各データパスのセットアップタイムを例えば記憶部14等に記録する。ここで、図4は、各データパスのセットアップタイムが記録されたテーブル例(以下、セットアップタイムテーブルという。)を示す。このテーブル例では、データパス1はセットアップタイムが0.5nsec、データパス2はセットアップタイムが3.0nsec、データパス3はセットアップタイムが2.0nsecといったように、データパス毎のセットアップタイムが記録されている。なお、属性情報記録部24は、CPU上で実行されるコンピュータプログラムとして構成することができる。
条件設定部25は、遅延故障が発生し易い遅延故障発生部分を特定するための条件を設定する。例えば、セットアップタイムがセットアップタイム基準値を下回る場合に遅延防止措置が必要と判断させる場合、セットアップタイム基準値として1.0nsecが設定される。この設定は、例えば操作部12を介して入力される設計者等の指示に基づいて設定される。なお、条件設定部25は、CPU上で実行されるコンピュータプログラムとし
て構成することができる。
遅延故障特定部26は、遅延故障発生部分を特定する。例えば、データパスのセットアップタイムに基づいて遅延故障発生部分を特定する場合、遅延故障特定部26は、セットアップタイムテーブルを参照し、セットアップタイム基準値として設定された1.0nsecを下回るデータパスを抽出する。セットアップタイムが短い回路部分は、タイミングマージンが少ないことから、回路の状態が不安定になり易く、遅延故障を発生し易いといった特性を有している。また、このようにセットアップタイムが短い回路部分に関連する層間接続部分に不具合が発生した場合、タイミングマージンが少ないことから遅延故障の影響を受け易い。そこで、本実施形態では、この点に着目して、基準セットアップタイム(1.0nsec)を下回るセットアップタイムを有するデータパスを抽出し、抽出されたデータパスに関連する層間接続部分に対して遅延故障の発生を低減させる措置を施すこととした。なお、データパスに関連する層間接続部分とは、換言すると抽出されたデータパスを有する回路上の層間接続部分である。つまり、半導体回路2は複数の回路によって構成され、それぞれの回路についてみると、それぞれの回路が複数層に跨って配置されているが、データパスに関連する接続部分とは、抽出されたデータパスが存在する回路上の層間接続部分を意味する。
なお、本実施形態では、データパス1(セットアップタイム:0.5nsec)が遅延故障発生部分として特定される。すなわち、遅延故障特定部26は、各データパスのセットアップタイムとセットアップタイム基準値とを比較することで、遅延故障の発生を低減させる措置が必要な回路部分としての遅延故障発生部分を特定する。なお、遅延故障特定部26は、CPU上で実行されるコンピュータプログラムとして構成することができる。
措置実行有無判断部28は、遅延防止部27によって遅延防止措置を施す必要があるか否かを判断する。すなわち、遅延故障特定部26によって、遅延故障発生部分が特定された場合、措置実行有無判断部28は、遅延防止措置を施す必要があると判断する。一方、遅延故障特定部26によって、遅延故障発生部分が特定されなかった場合、措置実行有無判断部28は、遅延防止措置を施す必要がないと判断する。なお、措置実行有無判断部28は、CPU上で実行されるコンピュータプログラムとして構成することができる。
遅延防止部27は、特定された遅延発生部分、より詳細には特定されたデータパスに関連する層間接続部分に対して遅延故障防止措置を施す。遅延故障防止措置とは、例えばビアホール数を増加させる措置である。なお、ビアホールとは、半導体回路の多層配線構造で、配線間を上下方向に電気的に接続するために層間絶縁膜に設けられた開口部を意味する。また、ビアホール数を増加させるとは、一つの接続部分に対してのビアホール数を増加させることを意味する。つまり、所定の回路に着目した場合、この回路は複数の層に跨って配線されている。従って、一つの回路に対して複数の層間接続部分が存在するが、本実施形態におけるビアホール数を増加させるとは、層間接続部分毎にビアホール数を増加させることを意味する。
遅延故障の要因は、層間接続部分の不具合(不良)によるものが多い。従って、ビアホール数を増加させることで、例え一のビアホールに不具合が合った場合でも他のビアホールによって回路の正常動作を確保することができる。その結果、遅延防止を実現することができる。ここで、図5は、ビアホール61が一つの場合の層間接続部分を示す。また、図6は、ビアホール61が三つの場合の層間接続部分を示す。図5では、上層配線62と下層配線63が一つのビアホール61によって接続されている。このような場合には、ビアホール61に不具合が生じた場合、上層配線62と下層配線63との電気的な接続状態を保つことができないので、半導体回路が正常に動作しなくなってしまう。すなわち、遅延故障が発生する虞が高い。一方、図6のように、上層配線62と下層配線63が三つの
ビアホール61によって接続されている場合、例えば紙面左側のビアホール61に不具合が発生しても、残りのビアホール61によって上層配線62と下層配線63との電気的な接続状態は確保される。すなわち、半導体回路2の正常動作が確保されるので、遅延故障の発生を低減させることができる。そこで、本実施形態では、遅延防止措置の一例として、図6に示すようにビアホール数を増加させる措置を施すことができる。なお、遅延防止部27がビアホール数を増加させる場合における増加数は特に限定されない。遅延防止部27は、少なくとも遅延防止措置を施す前のビアホール数よりも多くするようにすればよい。
また、図7は、斜め配線を用いる場合の層間接続部分を示す。同図に示すように、この層間接続部分は、上層配線62と下層配線63のラップ部分Mを斜め配線としている。これにより、上層配線62と下層配線63とを直行させる場合よりも、配線の長さを短くすることができる。その結果、遅延防止を図ることができる。また、ラップ部分Mには、三つのビアホール61が設けられている。従って、一のビアホール61に不具合が発生した場合であっても、他のビアホール61により上層配線62と下層配線63との電気的な接続状態を保つことができる。その結果、半導体回路2の正常動作を確保することができるので、遅延故障の発生を低減させることができる。そこで、本実施形態では、遅延防止措置の一例として、図7に示すように斜め配線や斜め配線に複数のビアホールを設ける措置を施すことができる。なお、遅延防止部27は、CPU上で実行されるコンピュータプログラムとして構成することができる。
措置確認部29は、遅延防止措置が施された否かを確認する。すなわち、措置確認部29は、遅延故障発生部分の措置前の状態と措置後の状態とを比較する。これにより、遅延防止措置が確実に施された否かを確認することができ、遅延故障の発生率をより確実に低減させることができる。
次に、本実施形態の設計支援システム1の構成例について説明する。ここで、図8は、本実施形態の設計支援システム1の構成例を示す。同図に示すように、設計支援システム1は、コンピュータプログラムを実行し、設計支援装置11を制御するCPU30と、CPU30で実行されるコンピュータプログラム、あるいはCPU30が処理するデータを記憶するメモリ31と、CPU30を各種の装置に接続するインターフェース32と、インターフェース32を通じて接続されるハードディスク駆動装置(記憶部)14、操作部12、表示部13とを有している。
ここで、CPU30は、コンピュータプログラムを実行し、設計支援装置11の各部を制御し、設計支援システム1の機能を提供する。メモリ31は、CPU30で実行されるプログラム、及びCPU30で処理されるデータを記憶する。メモリ31は、揮発性のRAM(Random Access Memory)と、不揮発性のROM(Read Only Memory)を含む。ROMには、フラッシュメモリ、EPROM(Erasable Programmable Read-Only Memory)、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read-Only Memory)のような書き
換え可能な半導体メモリを含む。
インターフェース32は、USB等のシリアルインターフェース、あるいは、PCI(Peripheral Component Interconnect)、ISA(Industry Standard Architecture )、EISA(Extended ISA)、ATA(AT Attachment)、IDE(Integrated Drive Electronics)、IEEE1394、SCSI(Small Computer System Interface)等のパラレルインターフェースのいずれでもよい。
ハードディスク駆動装置(記憶部)14は、メモリ31にロードされるプログラムを格納する。さらに、ハードディスク駆動装置14は、属性情報取得部23と連動し、取得された属性情報を記録する。
操作部12は、コンピュータの入力装置、例えば、キーボード、ポインティングデバイス等が含まれる。表示部13は、例えば、液晶表示装置、プラズマディスプレイパネル、CRT(Cathode Ray Tube)、エレクトロルミネッセンスパネル等である。
<処理フロー>
次に、本実施形態の設計支援システム1の処理フローについて説明する。図9は、設計支援システム1の処理フローを示す。以下で説明する処理は、コンピュータがプログラムを実行することによって実現される。まず、ステップS01では、半導体回路2の初期配置配線設計が行われる。初期配置配線設計は、CPU30が例えば公知の回路設計プログラムを実行することで実現される。半導体回路2の初期配置配線設計が完了すると次のステップへ進む。
ステップS02では、第一タイミング検証(動作確認)が行われる。すなわち、ステップS01において設計された半導体回路2の動作確認が行われる。具体的には、CPU30は、例えば、半導体回路2内のフリップフロップ回路間に所定のデータを流し、セットアップタイム等を取得する。取得されたセットアップタイム等の半導体回路2の属性情報は、例えば記憶部14へ記録される。記録する際、図4に示すようにデータパス毎にセットアップタイムを関連付けるようにテーブル化して記録することが好ましい。第一タイミング検証が完了すると次のステップへ進む。
ステップS03では、第一タイミング検証の判定が行われる。すなわち、取得したセットアップタイム等に基づいて、半導体回路2が正常動作するか否かが判定される。なお、ステップS02、ステップS03における処理は、例えば、CPU30が公知のタイミング検証プログラムを実行することで実現される。第一タイミング検証においてNGとの判定がされた場合(正常動作しないと判定された場合)、再度ステップS01の処理が実行される。一方、第一タイミング検証においてOKとの判定がされた場合(正常動作すると判定された場合)、ステップS04へ進む。
ステップS04では、遅延故障発生部分を特定するための条件が設定される。すなわち、セットアップタイム基準値として1.0nsecが設定される。なお、ステップS04における処理は、例えば、CPU30が、操作部12から入力される値を読み込み、これをコンピュータプログラムに基づいて基準値として設定することで実現することができる。遅延故障発生部分を特定するための条件設定が完了すると次のステップへ進む。
ステップS05では、遅延故障発生部分、換言すると遅延故障対策措置が必要な回路部分が特定される。具体的には、CPU30は、記憶部14のセットアップテーブル(図4参照)にアクセスし、ステップS04において設定された条件に基づいて遅延故障発生部分を抽出する。すなわち、CPU30は、セットアップタイム基準値として設定された1.0nsecとセットアップタイムテーブルの各データパスのセットアップタイムとを比較し、セットアップタイム基準値を下回るセットアップタイムを有するデータパスを抽出する。これにより、本実施形態では、データパス1が遅延故障発生部分として特定される。遅延故障発生部分の特定が完了すると次のステップへ進む。
ステップS06では、遅延故障対策措置を施す必要があるか否か判定される。具体的には、CPU30は、ステップS05において遅延故障発生部分が特定されたか否かを判定する。本実施形態では、データパス1が遅延故障発生部分として特定されているので、遅延故障対策措置を施す必要があると判定される。遅延故障対策措置を施すが必要がある判定された場合、ステップS07へ進む。一方、遅延故障対策措置を施す必要が無いと判定された場合、処理が終了する。
ステップS07では、遅延故障対策措置が実行される。すなわち、CPU30は、半導体回路2の層間接続部分のビアホール数を増加させる(図6参照)、半導体回路2の層間接続部分に斜め配線を設ける(図7参照)といった措置を施す。どのような措置を施すかについては、例えば、予め設計者等に選択させておき、選択された措置を自動的に実行するようにすればよい。また、遅延故障対策措置を施す際に、設計者等に対して確認を求めるようにしてもよい。遅延故障対策措置の実行が完了すると次のステップへ進む。
ステップS08では、遅延防止措置が施されたか否かの確認が行われる。すなわち、CPU30は、遅延故障発生部分の措置前の状態と措置後の状態とを比較する。本実施形態では、データパス1が遅延故障発生部分として特定されていることから、このデータパスに関連する層間接続部分について、遅延防止措置が確実に施されたか否かの確認が行われる。遅延防止措置が施されていると確認された場合、ステップS09へ進む。一方、遅延防止措置が施されていると確認されなかった場合、再度ステップS07の処理を実行する。
ステップS09では、第二タイミング検証(動作確認)が行われる。すなわち、ステップS04からステップS08の処理が実行されることで遅延防止措置が施された半導体回路2の動作確認が再度行われる。動作確認の方法は、基本的にはステップS02と同様に行うことができる。第二タイミング検証が完了すると次のステップへ進む。
ステップS10では、第二タイミング検証の判定が行われる。すなわち、取得したセットアップタイム等に基づいて、半導体回路2が正常動作するか否かが判定される。なお、ここでのタイミング検証は、換言すると遅延防止措置が施された半導体回路2の最終的な総合判断ということができる。なお、ステップS09、ステップS10における処理は、ステップ02、03と同じく、例えば、CPU30が公知のタイミング検証プログラムを実行することで実現される。第二タイミング検証においてNGとの判定がされた場合(正常動作しないと判定された場合)、ステップS11へ進む。一方、第二タイミング検証においてOKとの判定がされた場合(正常動作すると判定された場合)、処理が終了する。
ステップS11では、半導体回路2の配置配線設計が行われる。この配置配線設計は、ステップS10で行われた第二タイミング検証のNG対策として実行されるものである。なお、配置配線設計は、CPU30が回路設計プログラムを実行することで実現される。なお、この回路設計プログラムは公知のプログラムを用いることができる。ステップS11における配置配線設計が完了すると、再度ステップS05の処理が行われる。
<変形例1>
上述した実施形態では、遅延故障発生部分を特定する際の基準としてセットアップタイム基準値を例に説明した。しかし、これに限定されるわけではなく、基準周波数に基づいて遅延故障発生部分を特定してもよい。ここで、図10、図11は、基準周波数に基づいて遅延故障発生部分を特定する際に対象とする半導体回路2を示す。図10は、解析する際のクロック周波数として20MHzが設計パラメータとして設定された回路を示す。図11は、解析する際のクロック周波数として100MHzが設計パラメータとして設定された回路を示す。
図10に示す半導体回路2は、フリップフロップ回路A(FF−A)とフリップフロップ回路B(FF−B)と、これら両フリップフロップ回路間に設けられたデータパス51(パス1、パス2、パス3)と、一端がフリップフロップ回路Aの入力に接続されるパス4と、一端がフリップフロップ回路Bの出力に接続されるパス5によって構成されている。また、図11に示す半導体回路2は、フリップフロップ回路A(FF−A)とフリップ
フロップ回路B(FF−B)と、これら両フリップフロップ回路間に設けられたデータパス51(パス6、パス7、パス8)と、一端がフリップフロップ回路Aの入力に接続されるパス9と、一端がフリップフロップ回路Bの出力に接続されるパス10によって構成されている。
そして、上記の回路についてタイミング検証を実行することで、属性情報取得部23は、属性情報としてパス毎の動作周波数を取得することができる。取得したパス毎の動作周波数は、属性情報記録部24により記憶部14に記録することができる。図12は、各パス毎の動作周波数が記録された動作周波数テーブルを示す。同図に示すように、動作周波数テーブルには、パス1からパス5について動作周波数が20MHz、パス1からパス5について動作周波数が100MHzといったパス毎の動作周波数が記録されている。
そして、変形例1では、この動作周波数テーブルに基づいて遅延故障発生部分を特定することができる。なお、変形例1においても、基本的には、上述した設計支援システム1の処理フローにおける処理を実行すればよい。相違点について説明すると、ステップS04に相当する処理として、遅延故障発生部分を特定するための条件を設定する必要がある。基準動作周波数は、例えば50MHzとすることができる。このように設定した場合、上述したステップS05に相当する処理として、CPU30は、動作周波数テーブル(図12参照)にアクセスし、基準動作周波数(50MHz)を上回るパスを抽出する。なお、動作周波数が高くなると、回路への負担が大きくなり、回路の状態が不安定となり易い。その結果、遅延故障の影響を受け易いと考えられる。そこで、変形例1では、この点に着目して、基準動作周波数を上回る周波数で動作するパスを抽出することとした。なお、本変形例1では、パス6からパス10が遅延故障発生部分として特定されることになる。従って、これらのパスに関連する層間接続部分に対して、遅延故障対策措置を施せばよい。
<変形例2>
上述した実施形態では、遅延故障発生部分を特定する際の基準としてセットアップ基準値又は基準動作周波数を用いたが、遅延故障発生部分の特定は、層間接続部数に基づいて行ってもよい。層間接続部数とは、半導体回路2を構成する複数の回路のうちの一の回路における層間接続部数を意味する。すなわち、半導体回路2は、多層配線構造によって構成されており、半導体回路2を構成する回路は、通常複数層に跨って配線されている。ここで図13は、多層配線構造の回路の断面を示す。同図に示す回路は、上から順に層71、層72、層73、層74、層75の5層により形成されている。そして、例えばパス1は、紙面左側を基端とした場合、層71から層72へ、層72から層71へ、更に層71から層72へ、といったように3度層間を跨っている。すなわち、パス1は、3つの層間接続部を有している。一方、パス2は、同じく紙面左側を基端とした場合、層75から層74へ、層74から層73へ、層73から層72へ、層72から層73へ、層73から層74へ、といったように5度層間を跨っている。すなわち、パス2は、5つの層間接続部を有している。
なお、遅延故障が層間接続部において発生し易いことを考慮すると、層間接続部数の多い回路ほど、遅延故障の影響を受け易いと考えられる。そこで、変形例2では、基準層間接続部数を上回る層間接続部数を有する回路部分を抽出し、抽出された回路部分に関連する層間接続部分に対して遅延故障の発生を低減させる措置を施すこととした。
ここで、図14は、層間接続部数テーブルの一例を示す。このような層間部数に関するデータは、例えばCADデータから取得することができる。なお、変形例2においても、基本的には、上述した設計支援システム1の処理フローにおける処理を実行することで、層間接続部数テーブルに基づく遅延故障発生部分の特定が可能である。すなわち、遅延故
障発生部分を特定するための条件として、例えば基準層間接続部数として6つを設定する。この場合、CPU30は、層間接続部数テーブル(図14参照)にアクセスし、基準層間接続部数(6つ)を上回るパスを抽出する。その結果、本変形例2では、パス3が遅延故障発生部分として特定されることになる。従って、これらのパスに関連する層間接続部分に対して、遅延故障対策措置を施せばよい。
<その他の変形例>
なお、上述した実施形態の設計支援システム1では、制御装置10の内部構成をCPU30で実行されるプログラムで実現する例を示した。しかし、このような構成に代えて、制御装置10の内部構成のいずれか1以上をCPU30とは異なるプロセッサ、ハードウェア回路等によって実現してもよい。すなわち、CPU30の処理能力と、処理量によっては、図1のそれぞれの構成要素を異なるプロセッサ、あるいは、デジタル回路で構成すればよい。CPU30以外のプロセッサあるいはデジタル回路を含む場合であっても、それらの処理手順は、図9に示したもの同様である。すなわち、本実施形態の設計支援システム1は、CPU30のプログラムとして、あるいは、専用プロセッサによって、さらには、専用のデジタル回路によって実現できる。
<実施形態の効果>
以上述べたように、本実施形態の設計支援システム1によれば、遅延故障発生部分をコンピュータによって自動的に特定し、特定された回路部分に対して遅延故障の発生を低減させる措置を施すことができる。従って、本実施形態の設計支援システム1によれば、半導体回路2の遅延故障の発生リスクの高い回路部分を特定すると共に、遅延故障の発生を低減させる対策を施すことができるので、半導体回路2における遅延故障の発生を低減させることができる。
<コンピュータ読み取り可能な記録媒体>
コンピュータその他の機械、装置(以下、コンピュータ等)に上記いずれかの機能を実現させるプログラムをコンピュータ等が読み取り可能な記録媒体に記録することができる。そして、コンピュータ等に、この記録媒体のプログラムを読み込ませて実行させることにより、その機能を提供させることができる。
ここで、コンピュータ等が読み取り可能な記録媒体とは、データやプログラム等の情報を電気的、磁気的、光学的、機械的、又は化学的作用によって蓄積し、コンピュータ等から読み取ることができる記録媒体をいう。このような記録媒体のうちコンピュータ等から取り外し可能なものとしては、例えばフレキシブルディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、CD−R/W、DVD、DAT、8mmテープ、メモリカード等がある。
また、コンピュータ等に固定された記録媒体としてハードディスクやROM(Read Only Memory)等がある。
(付記1)
被検査回路の属性情報を取得する属性情報取得部と、
前記属性情報取得部で取得された属性情報に基づいて、前記被検査回路において遅延故障が発生しやすい遅延故障発生部分を特定する遅延故障特定部と、
前記遅延故障特定部によって特定された遅延故障発生部分に対し、遅延故障の発生を低減させる措置を施す遅延防止部と、
を備える半導体回路の設計支援装置。(1)
(付記2)
前記属性情報には、クロック信号に先立ち所定のデータを確定保持する規定時間に関するセットアップタイム情報が含まれ、
前記遅延故障特定部は、予め規定された基準セットアップタイムを下回るセットアップタイムを有する回路部分を前記被試験回路内から抽出することで、前記遅延故障発生部分
を特定する、
付記1に記載の半導体回路の設計支援装置。(2)
(付記3)
前記属性情報には、前記被検査回路が動作可能な周波数に関する周波数情報が含まれ、
前記遅延故障特定部は、予め規定された基準周波数を上回る周波数で動作する回路部分を前記被試験回路内から抽出することで、前記遅延故障発生部分を特定する、付記1に記載の半導体回路の設計支援装置。(3)
(付記4)
前記属性情報には、前記被検査回路の層間接続部分に関する層間接続情報が含まれ、
前記遅延故障特定部は、予め規定された基準層間接続部数を上回る層間接続部数を有する回路部分を前記被試験回路内から抽出することで、前記遅延故障発生部分を特定する、付記1に記載の半導体回路の設計支援装置。
(付記5)
前記遅延防止部は、前記遅延故障特定部によって特定された遅延故障発生部分に関連する前記被検査回路の層間接続部分に対し、該層間接続部分における上層配線の一部と該上層配線とラップする下層配線の一部を斜め配線として接続することで、遅延故障の発生を低減させる、付記1から付記5のいずれかに記載の半導体回路の設計支援装置。(4)
(付記6)
コンピュータが、
被検査回路の属性情報を取得する属性情報取得ステップと、
前記属性情報取得部で取得された属性情報に基づいて、前記被検査回路において遅延故障が発生しやすい遅延故障発生部分を特定する遅延故障特定ステップと、
前記遅延故障特定部によって特定された遅延故障発生部分に対し、遅延故障の発生を低減させる措置を施す遅延防止ステップと、
を実行する半導体回路の設計支援方法。(5)
(付記7)
前記属性情報には、クロック信号に先立ち所定のデータを確定保持する規定時間に関するセットアップタイム情報が含まれ、
前記遅延故障特定ステップでは、予め規定された基準セットアップタイムを下回るセットアップタイムを有する回路部分を前記被試験回路内から抽出することで、前記遅延故障発生部分を特定する、
付記6に記載の半導体回路の設計支援方法。
(付記8)
前記属性情報には、前記被検査回路が動作可能な周波数に関する周波数情報が含まれ、
前記遅延故障特定ステップでは、予め規定された基準周波数を上回る周波数で動作する回路部分を前記被試験回路内から抽出することで、前記遅延故障発生部分を特定する、付記6に記載の半導体回路の設計支援方法。
(付記9)
前記属性情報には、前記被検査回路の層間接続部分におけるビアホール数に関する層間接続情報が含まれ、
前記遅延故障特定ステップでは、予め規定された基準層間接続部数を上回る層間接続部数を有する回路部分を前記被試験回路内から抽出することで、前記遅延故障発生部分を特定する、付記6に記載の半導体回路の設計支援方法。
(付記10)
前記遅延防止ステップでは、前記遅延故障特定部によって特定された遅延故障発生部分に関連する前記被検査回路の層間接続部分に対し、該層間接続部分における上層配線の一部と該上層配線とラップする下層配線の一部を斜め配線として接続することで、遅延故障の発生を低減させる、付記6から付記9のいずれかに記載の半導体回路の設計支援方法。(付記11)
被検査回路の属性情報を取得する属性情報取得ステップと、
前記属性情報取得部で取得された属性情報に基づいて、前記被検査回路において遅延故障が発生しやすい遅延故障発生部分を特定する遅延故障特定ステップと、
前記遅延故障特定部によって特定された遅延故障発生部分に対し、遅延故障の発生を低減させる措置を施す遅延防止ステップと、
をコンピュータに実行させる半導体回路の設計支援プログラム。(6)
(付記12)
前記属性情報には、クロック信号に先立ち所定のデータを確定保持する規定時間に関するセットアップタイム情報が含まれ、
前記遅延故障特定ステップでは、予め規定された基準セットアップタイムを下回るセットアップタイムを有する回路部分を前記被試験回路内から抽出することで、前記遅延故障発生部分を特定する、
付記11に記載の半導体回路の設計支援プログラム。
(付記13)
前記属性情報には、前記被検査回路が動作可能な周波数に関する周波数情報が含まれ、
前記遅延故障特定ステップでは、予め規定された基準周波数を上回る周波数で動作する回路部分を前記被試験回路内から抽出することで、前記遅延故障発生部分を特定する、付記11に記載の半導体回路の設計支援プログラム。
(付記14)
前記属性情報には、前記被検査回路の層間接続部分におけるビアホール数に関する層間接続情報が含まれ、
前記遅延故障特定ステップでは、予め規定された基準層間接続部数を上回る層間接続部数を有する回路部分を前記被試験回路内から抽出することで、前記遅延故障発生部分を特定する、付記11に記載の半導体回路の設計支援プログラム。
(付記15)
前記遅延防止ステップでは、前記遅延故障特定部によって特定された遅延故障発生部分に関連する前記被検査回路の層間接続部分に対し、該層間接続部分における上層配線の一部と該上層配線とラップする下層配線の一部を斜め配線として接続することで、遅延故障の発生を低減させる、付記11から付記14のいずれかに記載の半導体回路の設計支援プログラム。
設計支援システムの機能ブロック図を示す。 半導体回路の回路構成の一部を示す。 図2に示す回路のタイミングチャートを示す。 セットアップタイムテーブルの一例を示す。 ビアホールが一つの場合の層間接続部分を示す。 ビアホールが三つの場合の層間説部分を示す。 斜め配線を用いる場合の層間接続部分を示す。 設計支援システムの構成例を示す。 設計支援システムの処理フローを示す。 解析する際のクロック周波数として20MHzが設計パラメータとして設定された回路を示す。 解析する際のクロック周波数として100MHzが設計パラメータとして設定された回路を示す。 各パス毎の動作周波数が記録された動作周波数テーブルを示す。 多層配線構造の回路の断面を示す。 層間接続部数テーブルの一例を示す。
符号の説明
1・・・設計支援システム
2・・・半導体回路
10・・・制御装置
11・・・設計支援装置
12・・・操作部
13・・・表示部
14・・・記憶部
21・・・回路設計部
22・・・動作確認部
23・・・属性情報取得部
24・・・属性情報記録部
25・・・条件設定部
26・・・遅延故障特定部
27・・・遅延防止部
28・・・措置実行有無判断部
29・・・措置確認部
61・・・ビアホール
62・・・上層配線
63・・・下層配線

Claims (6)

  1. 被検査回路の属性情報を取得する属性情報取得部と、
    前記属性情報取得部で取得された属性情報に基づいて、前記被検査回路において遅延故障が発生しやすい遅延故障発生部分を特定する遅延故障特定部と、
    前記遅延故障特定部によって特定された遅延故障発生部分に対し、遅延故障の発生を低減させる措置を施す遅延防止部と、
    を備える半導体回路の設計支援装置。
  2. 前記属性情報には、クロック信号に先立ち所定のデータを確定保持する規定時間に関するセットアップタイム情報が含まれ、
    前記遅延故障特定部は、予め規定された基準セットアップタイムを下回るセットアップタイムを有する回路部分を前記被試験回路内から抽出することで、前記遅延故障発生部分を特定する、
    請求項1に記載の半導体回路の設計支援装置。
  3. 前記属性情報には、前記被検査回路が動作可能な周波数に関する周波数情報が含まれ、
    前記遅延故障特定部は、予め規定された基準周波数を上回る周波数で動作する回路部分を前記被試験回路内から抽出することで、前記遅延故障発生部分を特定する、請求項1に記載の半導体回路の設計支援装置。
  4. 前記遅延防止部は、前記遅延故障特定部によって特定された遅延故障発生部分に関連する前記被検査回路の層間接続部分に対し、該層間接続部分における上層配線の一部と該上層配線とラップする下層配線の一部を斜め配線として接続することで、遅延故障の発生を低減させる、請求項1から請求項3のいずれかに記載の半導体回路の設計支援装置。
  5. コンピュータが、
    被検査回路の属性情報を取得する属性情報取得ステップと、
    前記属性情報取得部で取得された属性情報に基づいて、前記被検査回路において遅延故障が発生しやすい遅延故障発生部分を特定する遅延故障特定ステップと、
    前記遅延故障特定部によって特定された遅延故障発生部分に対し、遅延故障の発生を低減させる措置を施す遅延防止ステップと、
    を実行する半導体回路の設計支援方法。
  6. 被検査回路の属性情報を取得する属性情報取得ステップと、
    前記属性情報取得部で取得された属性情報に基づいて、前記被検査回路において遅延故障が発生しやすい遅延故障発生部分を特定する遅延故障特定ステップと、
    前記遅延故障特定部によって特定された遅延故障発生部分に対し、遅延故障の発生を低減させる措置を施す遅延防止ステップと、
    をコンピュータに実行させる半導体回路の設計支援プログラム。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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