JP2005346490A - バックアノテーション装置、マスクレイアウト補正装置、バックアノテーション方法、プログラム、記録媒体、半導体集積回路の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】パッドと重なる位置に配置されているトランジスタ素子の特性変化を考慮して、タイミングシミュレーションに用いられる論理セルの遅延値を特定するバックアノテーション装置を提供する。
【解決手段】バックアノテーション装置1に備わるPOE(Pad On Element)識別部104は、マスクレイアウト情報101に基づいてPOEを検出し、検出されたPOEである論理ネットリスト102に記載されているインスタンスの論理セル名を、POEであることが識別可能なように書き換える。そして、ノード接続別遅延値特定部107は、論理セル名の書き換えが行われた論理ネットリストに基づいて、論理セル名が示す標準論理セルライブラリ105或いはPOE論理セルライブラリ106のいずれかに記載されている遅延値を選定する。
【選択図】 図5
【解決手段】バックアノテーション装置1に備わるPOE(Pad On Element)識別部104は、マスクレイアウト情報101に基づいてPOEを検出し、検出されたPOEである論理ネットリスト102に記載されているインスタンスの論理セル名を、POEであることが識別可能なように書き換える。そして、ノード接続別遅延値特定部107は、論理セル名の書き換えが行われた論理ネットリストに基づいて、論理セル名が示す標準論理セルライブラリ105或いはPOE論理セルライブラリ106のいずれかに記載されている遅延値を選定する。
【選択図】 図5
Description
本発明は、半導体集積回路の設計技術に関し、半導体集積回路を構成するトランジスタ素子の特性変化を考慮したバックアノテーション及びマスクレイアウト補正を行うための技術に関する。
半導体集積回路の設計は、一般的に、機能設計、論理設計、レイアウト設計の順に行われ、各設計段階における動作検証を行うためにシミュレーションが行われている。
レイアウト設計後に行われるタイミングシミュレーションでは、レイアウト設計において作成されたマスクレイアウト情報から特定することができる、信号遅延に関する情報であるタイミング情報が用いられており、この特定したタイミング情報をタイミングシミュレーションに反映させること、或いはタイミング情報を反映させて行われるタイミングシミュレーションのことをバックアノテーションと呼んでいる。
レイアウト設計後に行われるタイミングシミュレーションでは、レイアウト設計において作成されたマスクレイアウト情報から特定することができる、信号遅延に関する情報であるタイミング情報が用いられており、この特定したタイミング情報をタイミングシミュレーションに反映させること、或いはタイミング情報を反映させて行われるタイミングシミュレーションのことをバックアノテーションと呼んでいる。
従来のバックアノテーションに関する発明の一例として、下記の特許文献1に開示されているバックアノテーション方法が挙げられる。
ところで、近年の半導体集積回路の多機能化に伴い、半導体集積回路の外層に備わる、各機能の入出力に用いられる電極パッドの数が増加しているため、チップサイズの小型化が要望されているのにもかかわらず、大型化せざるを得ないという問題があった。
ところで、近年の半導体集積回路の多機能化に伴い、半導体集積回路の外層に備わる、各機能の入出力に用いられる電極パッドの数が増加しているため、チップサイズの小型化が要望されているのにもかかわらず、大型化せざるを得ないという問題があった。
しかし、下記の特許文献2に開示されている半導体装置のように、従来利用されていなかった電極パッドの配置位置と重なる内層の位置にもトランジスタ素子を配置することで上記問題を解決することが考えられている。
特開2000−194734号公報
特許第2559102号
本願出願人は、電極パッドの配置位置と重なる位置にトランジスタ素子を配置した集積回路の開発を行っており、係る開発の一環として、トランジスタ素子に圧力を加えた場合にその特性に変化があるかどうかについて実験を行った。
その結果、トランジスタ素子に、ある程度の圧力を外部から加えると、その特性に変化が生じることを確認した。なお、ここでいうある程度の圧力とは、トランジスタ素子が破壊されない程度の圧力である。
その結果、トランジスタ素子に、ある程度の圧力を外部から加えると、その特性に変化が生じることを確認した。なお、ここでいうある程度の圧力とは、トランジスタ素子が破壊されない程度の圧力である。
また、半導体集積回路の電極パッドと重なる位置に配置されているトランジスタ素子を構成に含む論理セルは、その電極パッドに加わる圧力の影響を受けて、通常の伝播遅延時間とは異なる値になることも実験で確認した。
そこで本発明は、上述のトランジスタ特性の変化を考慮して、タイミングシミュレーションに用いられる論理セルの伝播遅延時間に相当する値である遅延値を特定するバックアノテーション装置及び当該装置に関する諸技術を提供することを第1の目的とし、また、上述のトランジスタ特性の変化を考慮して、マスクレイアウト情報を補正するマスクレイアウト補正装置を提供することを第2の目的とし、更に、上述のトランジスタ特性の変化を考慮した半導体集積回路の製造方法を提供することを第3の目的とする。
そこで本発明は、上述のトランジスタ特性の変化を考慮して、タイミングシミュレーションに用いられる論理セルの伝播遅延時間に相当する値である遅延値を特定するバックアノテーション装置及び当該装置に関する諸技術を提供することを第1の目的とし、また、上述のトランジスタ特性の変化を考慮して、マスクレイアウト情報を補正するマスクレイアウト補正装置を提供することを第2の目的とし、更に、上述のトランジスタ特性の変化を考慮した半導体集積回路の製造方法を提供することを第3の目的とする。
上記目的を達成する本発明に係るバックアノテーション装置は、半導体集積回路の電極パッド及び論理セルそれぞれの位置情報を含むマスクレイアウト情報を記憶する記憶手段と、前記マスクレイアウト情報に基づいて、前記論理セルが電極パッドと重なる位置に配置されているか否かを識別する識別手段と、
前記識別手段により識別された結果に応じて、前記論理セルの遅延値を選定する選定手段とを備えることを特徴とする。
前記識別手段により識別された結果に応じて、前記論理セルの遅延値を選定する選定手段とを備えることを特徴とする。
また、前記記憶手段は、更に、前記論理セルが電極パッドと重ならない位置に配置されている場合の遅延値である第1遅延値と、当該論理セルが電極パッドと重なる位置に配置されている場合の遅延値である第2遅延値とを記憶し、前記選定手段は、前記識別手段により識別された結果に応じて、前記記憶手段に記憶されている第1遅延値と第2遅延値のいずれかを前記論理セルの遅延値として選定するとしてもよい。
また、前記第2遅延値は、前記電極パッドにかかる圧力の大きさに応じて変化する値であるとしてもよい。
また、前記圧力は、前記半導体集積回路がウェハ状態である製造段階において、電気的特性検査のために用いられるプローブの電極パッド接触時の圧力であるとしてもよい。
また、前記記憶手段は、更に、前記論理セルが電極パッドと重ならない位置に配置されている場合の遅延値である第1遅延値と、当該論理セルが電極パッドと重なる位置に配置されている場合の遅延値である第2遅延値を求めるための演算に用いる係数とを記憶し、前記選定手段は、前記識別手段により識別された結果に応じて、前記記憶手段に記憶されている第1遅延値と、前記係数を用いた演算により求められる第2遅延値のいずれかを、前記論理セルの遅延値として選定するとしてもよい。
また、前記圧力は、前記半導体集積回路がウェハ状態である製造段階において、電気的特性検査のために用いられるプローブの電極パッド接触時の圧力であるとしてもよい。
また、前記記憶手段は、更に、前記論理セルが電極パッドと重ならない位置に配置されている場合の遅延値である第1遅延値と、当該論理セルが電極パッドと重なる位置に配置されている場合の遅延値である第2遅延値を求めるための演算に用いる係数とを記憶し、前記選定手段は、前記識別手段により識別された結果に応じて、前記記憶手段に記憶されている第1遅延値と、前記係数を用いた演算により求められる第2遅延値のいずれかを、前記論理セルの遅延値として選定するとしてもよい。
また、前記係数は、前記電極パッドにかかる圧力の大きさに応じて変化する第2遅延値を求めるための演算に用いる係数であるとしてもよい。
また、本発明に係るマスクレイアウト補正装置は、半導体集積回路の電極パッド及び論理セルそれぞれの位置情報を含むマスクレイアウト情報を記憶する記憶手段と、前記マスクレイアウト情報において、前記論理セルが電極パッドと一部重なる位置に配置されている場合、当該論理セルの位置が、(1)電極パッドと全く重ならない位置、又は(2)電極パッドと全部重なる位置のいずれかとなるように当該マスクレイアウト情報を補正する補正手段を備えることを特徴とする。
また、本発明に係るマスクレイアウト補正装置は、半導体集積回路の電極パッド及び論理セルそれぞれの位置情報を含むマスクレイアウト情報を記憶する記憶手段と、前記マスクレイアウト情報において、前記論理セルが電極パッドと一部重なる位置に配置されている場合、当該論理セルの位置が、(1)電極パッドと全く重ならない位置、又は(2)電極パッドと全部重なる位置のいずれかとなるように当該マスクレイアウト情報を補正する補正手段を備えることを特徴とする。
また、本発明に係るバックアノテーション方法は、半導体集積回路の電極パッド及び論理セルそれぞれの位置情報を含むマスクレイアウト情報に基づいて、前記論理セルが電極パッドと重なる位置に配置されているか否かを識別する識別ステップと、前記識別ステップにおいて識別された結果に応じて、前記論理セルの遅延値を選定する選定ステップとを含むことを特徴とする。
また、本発明に係るプログラムは、バックアノテーション処理をコンピュータに実行させるプログラムであって、前記バックアノテーション処理は、前記半導体集積回路の電極パッド及び論理セルそれぞれの位置情報を含むマスクレイアウト情報に基づいて、前記論理セルが電極パッドと重なる位置に配置されているか否かを識別する識別ステップと、前記識別ステップにおいて識別された結果に応じて、前記論理セルの遅延値を選定する選定ステップとを含むことを特徴とする。
また、本発明に係る記録媒体は、バックアノテーション処理をコンピュータに実行させるプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体であって、前記バックアノテーション処理は、前記半導体集積回路の電極パッド及び論理セルそれぞれの位置情報を含むマスクレイアウト情報に基づいて、前記論理セルが電極パッドと重なる位置に配置されているか否かを識別する識別ステップと、前記識別ステップにおいて識別された結果に応じて、前記論理セルの遅延値を選定する選定ステップとを含むことを特徴とする。
また、本発明に係る半導体集積回路の製造方法は、半導体集積回路の電極パッド及び論理セルそれぞれの位置情報を含むマスクレイアウト情報に基づいて、前記論理セルが電極パッドと重なる位置に配置されているか否かを識別する識別工程と、前記識別工程において識別された結果に応じて、前記論理セルの遅延値を選定する選定工程と、前記選定工程において選定された論理セルの遅延値を用いて前記半導体集積回路のタイミングシミュレーションを行うシミュレーション工程と、前記シミュレーション工程において行われたタイミングシミュレーションの結果に基づいて、前記マスクレイアウト情報の補正を行う補正工程と、前記補正工程において補正されたマスクレイアウト情報に基づいて、前記半導体集積回路の製造を行う製造工程とを含むことを特徴とする。
本発明に係る上記構成のバックアノテーション装置を用いれば、論理セルが電極パッドと重なる位置にあるか否かに応じて、その論理セルの遅延値を選定するので、電極パッドと重なる位置にトランジスタ素子を配置した半導体集積回路の動作タイミングを精度良くシミュレーションすることができ、電極パッドと重なる位置にあるトランジスタ素子の特性変化によるタイミング不良が、当該半導体集積回路の製造後に判明するといった事態を極力抑えることができる。
また、前記半導体集積回路が多層構造である場合、上記構成のバックアノテーション装置の識別手段は、更に、論理セルが電極パッドと重なる位置に配置されている場合、当該論理セルを搭載する半導体集積回路を構成する配線層の数についても識別し、前記選定手段は、前記識別手段により識別された全ての結果に応じて、前記論理セルの遅延値を選定するとしてもよいし、上記構成のバックアノテーション装置の記憶手段は、更に、前記論理セルが電極パッドと重ならない位置に配置されている場合の遅延値である標準遅延値と、当該論理セルを搭載する半導体集積回路を構成する配線層の数毎に遅延値と対応付けられている層別遅延値とを記憶し、前記選定手段は、前記識別手段により識別された全ての結果に応じて、前記記憶手段に記憶されている標準遅延値及び各層別遅延値のいずれかを、前記論理セルの遅延値として選定するとしてもよいし、上記構成のバックアノテーション装置の記憶手段は、更に、前記論理セルが電極パッドと重ならない位置に配置されている場合の遅延値である標準遅延値と、当該論理セルを搭載する半導体集積回路を構成する配線層の数毎に決まる層別遅延値を求めるための演算に用いる、各層と対応付けられている係数とを記憶し、前記選定手段は、前記識別手段により識別された全ての結果に応じて、前記記憶手段に記憶されている標準遅延値及び各層と対応付けられている係数を用いた演算により求められる各層別遅延値のいずれかを、前記論理セルの遅延値として選定するとしてもよい。
これらの構成により、電極パッドと重なる論理セルが論理セルを搭載する半導体集積回路を構成する配線層の数についても識別し、配線層の数によって異なる遅延値を確実に選定することができる。
また、上記構成のバックアノテーション装置の識別手段は、更に、論理セルが電極パッドと重なる位置に配置されている場合、当該論理セルと電極パッドとの重なり具合についても識別し、前記選定手段は、前記識別手段により識別された全ての結果に応じて、前記論理セルの遅延値を選定するとしてもよいし、上記構成のバックアノテーション装置の記憶手段は、更に、前記論理セルが電極パッドと重ならない位置に配置されている場合の遅延値である標準遅延値と、当該論理セルが電極パッドといずれかの重なり具合で重なる位置に配置されている場合の遅延値である、重なり具合と対応付けられている各具合別遅延値とを記憶し、前記選定手段は、前記識別手段により識別された全ての結果に応じて、前記記憶手段に記憶されている標準遅延値及び各具合別遅延値のいずれかを、前記論理セルの遅延値として選定するとしてもよいし、上記構成のバックアノテーション装置の記憶手段は、更に、前記論理セルが電極パッドと重ならない位置に配置されている場合の遅延値である標準遅延値と、当該論理セルが電極パッドといずれかの重なり具合で重なる位置に配置されている場合の遅延値である具合別遅延値を求めるための演算に用いる、各重なり具合と対応付けられている係数とを記憶し、前記選定手段は、前記識別手段により識別された結果に応じて、前記記憶手段に記憶されている標準遅延値及び各重なり具合と対応付けられている係数を用いた演算により求められる各具合別遅延値のいずれかを、前記論理セルの遅延値として選定するとしてもよい。
また、上記構成のバックアノテーション装置の識別手段は、更に、論理セルが電極パッドと重なる位置に配置されている場合、当該論理セルと電極パッドとの重なり具合についても識別し、前記選定手段は、前記識別手段により識別された全ての結果に応じて、前記論理セルの遅延値を選定するとしてもよいし、上記構成のバックアノテーション装置の記憶手段は、更に、前記論理セルが電極パッドと重ならない位置に配置されている場合の遅延値である標準遅延値と、当該論理セルが電極パッドといずれかの重なり具合で重なる位置に配置されている場合の遅延値である、重なり具合と対応付けられている各具合別遅延値とを記憶し、前記選定手段は、前記識別手段により識別された全ての結果に応じて、前記記憶手段に記憶されている標準遅延値及び各具合別遅延値のいずれかを、前記論理セルの遅延値として選定するとしてもよいし、上記構成のバックアノテーション装置の記憶手段は、更に、前記論理セルが電極パッドと重ならない位置に配置されている場合の遅延値である標準遅延値と、当該論理セルが電極パッドといずれかの重なり具合で重なる位置に配置されている場合の遅延値である具合別遅延値を求めるための演算に用いる、各重なり具合と対応付けられている係数とを記憶し、前記選定手段は、前記識別手段により識別された結果に応じて、前記記憶手段に記憶されている標準遅延値及び各重なり具合と対応付けられている係数を用いた演算により求められる各具合別遅延値のいずれかを、前記論理セルの遅延値として選定するとしてもよい。
また、前記重なり具合とは、(1)パッドと論理セルのn型トランジスタ領域が重なる状態、(2)パッドと論理セルのp型トランジスタ領域が重なる状態、(3)パッドと論理セル全部が重なる状態、のいずれかの状態であるとしてもよい。
これらの構成により、電極パッドと論理セルとの重なり具合によって異なる遅延値を確実に選定することができる。
これらの構成により、電極パッドと論理セルとの重なり具合によって異なる遅延値を確実に選定することができる。
また、上記構成のマスクレイアウト補正装置を用いれば、半導体集積回路を構成する論理セルの配置位置は、(1)電極パッドと全く重ならない位置、又は(2)電極パッドと全部重なる位置のいずれかとなるように補正されるので、電極パッドと論理セルとの重なり具合によって、それぞれ異なる遅延値を特定する必要がなくなる。すなわち、上記(1)又は(2)のいずれかの位置にある場合の論理セルの遅延値のみを特定することができればよいので、遅延値を特定するために必要な情報を最小限にすることができる。
また、本発明に係るマスクレイアウト補正装置は、請求項1に記載のバックアノテーション装置と、前記選定手段により選定された論理セルの遅延値を用いてタイミングシミュレーションを行うタイミングシミュレーション手段と、タイミングシミュレーション結果に基づいて、電極パッドと重ならない位置に配置されている論理セルを、電極パッドと重なる位置に配置変更する、前記マスクレイアウト情報の補正を行う補正手段とを備えることを特徴とする。
また、本発明に係るマスクレイアウト補正装置は、半導体集積回路の電極パッド及び論理セルそれぞれの位置情報を含むマスクレイアウト情報を記憶する記憶手段と、論理セルが電極パッドと重なる位置に配置されている場合とそうでない場合とによって異なる値となる遅延値の差分を吸収するためのバッファを前記マスクレイアウト情報に加える補正を行う補正手段とを備えることを特徴とする。
上記構成のマスクレイアウト補正装置を用いれば、電極パッドと重なる位置にトランジスタ素子を配置した半導体集積回路の動作タイミングを精度良くシミュレーションし、そのシミュレーション結果に基づいてマスクレイアウト情報を補正するので、電極パッドと重なる位置のトランジスタ素子の特性変化によるタイミング不良が、当該半導体集積回路の製造後に判明するといった事態を極力抑えることができる。
また、上記製造方法によって、電極パッドと重なる位置にトランジスタ素子を配置した半導体集積回路を製造すれば、動作タイミングを精度良くシミュレーションし、そのシミュレーション結果に基づいてマスクレイアウト情報を補正するので、電極パッドと重なる位置にあるトランジスタ素子の特性変化によるタイミング不良が、当該半導体集積回路の製造後に判明するといった事態を極力抑えることができる。
<実施の形態1>
以下、本発明の一実施形態であるバックアノテーション装置について、図面を用いて説明する。
なお、ここでいうバックアノテーション装置とは、半導体集積回路の設計に用いられるCAD(Computer Aided Design)システムの1機能であるバックアノテーション機能を実現する機能部を意味する。
以下、本発明の一実施形態であるバックアノテーション装置について、図面を用いて説明する。
なお、ここでいうバックアノテーション装置とは、半導体集積回路の設計に用いられるCAD(Computer Aided Design)システムの1機能であるバックアノテーション機能を実現する機能部を意味する。
CADシステムは、CPU、メモリ及びハードディスク等の記憶装置、入出力装置といったハードウェアで構成された、いわゆるコンピュータであり、その記憶装置に記憶されているCADシステム用プログラムが実行されることによりCADシステムの各種機能が実現される。
<半導体集積回路>
バックアノテーション装置を説明する前に、まず、設計対象である半導体集積回路について説明する。
<半導体集積回路>
バックアノテーション装置を説明する前に、まず、設計対象である半導体集積回路について説明する。
図1(a)は、半導体集積回路の電極パッドのレイアウト図である。
同図に示す半導体集積回路1の外層には、6つの電極パッド11が配置されている。そして、点線四角部分12で示した電極パッド11と重なる位置である、半導体集積回路1の内層の位置には、論理セルが配置されている。
論理セルとは、ゲートとも呼ばれ、AND、OR、NOT等の論理表現機能を備えた電子回路のことをいう。
同図に示す半導体集積回路1の外層には、6つの電極パッド11が配置されている。そして、点線四角部分12で示した電極パッド11と重なる位置である、半導体集積回路1の内層の位置には、論理セルが配置されている。
論理セルとは、ゲートとも呼ばれ、AND、OR、NOT等の論理表現機能を備えた電子回路のことをいう。
以下、同図に示すように電極パッドと重なる位置に配置された論理セルをPOE(Pad On Element)と呼ぶことにする。
次に、半導体集積回路1の実装状態について説明する。
図1(b)は、半導体集積回路1の実装状態を説明するための図である。
半導体集積回路1は、ACF(Anisotropic Conductive Film:異方導電フィルム、アニソルムとも呼ばれる。)2を用いて、液晶パネル3と接着される。
次に、半導体集積回路1の実装状態について説明する。
図1(b)は、半導体集積回路1の実装状態を説明するための図である。
半導体集積回路1は、ACF(Anisotropic Conductive Film:異方導電フィルム、アニソルムとも呼ばれる。)2を用いて、液晶パネル3と接着される。
ACF2は、熱硬化性樹脂を主体とした接着剤であり、その中に3〜5μm程度の大きさの導電性粒子が分散して含まれている。
ACF2を挟んだ形で、半導体集積回路1と液晶パネル3のそれぞれの電極に加熱及び加圧を行うことで、樹脂が硬化し、且つ各電極間の距離が縮まり(5μm以下)、ACF2に含まれる導電性粒子が各電極間の導通を確保する。
ACF2を挟んだ形で、半導体集積回路1と液晶パネル3のそれぞれの電極に加熱及び加圧を行うことで、樹脂が硬化し、且つ各電極間の距離が縮まり(5μm以下)、ACF2に含まれる導電性粒子が各電極間の導通を確保する。
こうして液晶パネル3と接着された半導体集積回路1の各電極パッドには、応力である圧力111が生じることになる。なお、圧力111は、トランジスタ素子を破壊しない程度の圧力である。
ここで補足的に説明すると、半田接合やワイヤーボンディング接合の場合、実装時に電極パッドに加わる熱及び圧力によってトランジスタ素子が破壊される可能性があるので、電極パッドと重なる位置には、トランジスタ素子は配置されていなかった。
ここで補足的に説明すると、半田接合やワイヤーボンディング接合の場合、実装時に電極パッドに加わる熱及び圧力によってトランジスタ素子が破壊される可能性があるので、電極パッドと重なる位置には、トランジスタ素子は配置されていなかった。
しかし、ACF接着は、半田接合やワイヤーボンディング接合等に比べ、実装時に電極パッドに加わる熱及び圧力が格段に小さく、トランジスタ素子が破壊される可能性が低いので、電極パッドと重なる位置にトランジスタ素子を配置することが可能である。
<POE>
次に、点線四角部分12で示した半導体集積回路1の内層に配置された論理セル、すなわちPOEについて説明する。
<POE>
次に、点線四角部分12で示した半導体集積回路1の内層に配置された論理セル、すなわちPOEについて説明する。
図2は、点線四角部分12で示した半導体集積回路1の内層に配置されたPOEのレイアウト図である。
同図に示すPOEは、AND回路であって、同図に示すように、メタル層、チャネル層、コンタクト層、ポリシリコン層といった各種層で構成される。
そして、POEには、電極パッドに加わる圧力が間接的に加わるため、POEを構成する層に歪みが生じてトランジスタ素子の特性に変化が生じる。
同図に示すPOEは、AND回路であって、同図に示すように、メタル層、チャネル層、コンタクト層、ポリシリコン層といった各種層で構成される。
そして、POEには、電極パッドに加わる圧力が間接的に加わるため、POEを構成する層に歪みが生じてトランジスタ素子の特性に変化が生じる。
よって、POEの伝播遅延時間は、電極パッドと重ならない位置にある場合の同型の論理セルの伝播遅延時間とは異なる値になる。
この伝播遅延時間の違いについて、図を用いて説明する。
図3は、AND回路141、OR回路142、AND回路143、及びAND回路144を含む論理回路を示す図である。
この伝播遅延時間の違いについて、図を用いて説明する。
図3は、AND回路141、OR回路142、AND回路143、及びAND回路144を含む論理回路を示す図である。
同図のAND回路143が、POEである場合とそうでない場合の、AND回路144が受ける信号タイミングの違いをタイミング図で示すと、図4のようになる。
図4によれば、AND回路143がPOEである場合、その信号タイミングは、AND回路143がPOEでないものの信号タイミングよりΔtだけ早く出力される。
<バックアノテーション装置>
図5は、本発明に係るバックアノテーション装置の機能ブロック図である。
図4によれば、AND回路143がPOEである場合、その信号タイミングは、AND回路143がPOEでないものの信号タイミングよりΔtだけ早く出力される。
<バックアノテーション装置>
図5は、本発明に係るバックアノテーション装置の機能ブロック図である。
上述したように、バックアノテーション装置は、CADシステムのバックアノテーション機能部であり、同図には、CADシステムが備える各種機能部のうち、バックアノテーション機能を実現するために必要な機能部のみが示されている。
バックアノテーション装置1は、記憶部、レイアウトパラメータ抽出部103、POE識別部104、ノード接続別遅延値特定部107、タイミングシミュレーション実行部108を備え、記憶部には、マスクレイアウト情報101、論理ネットリスト102、標準論理セルライブラリ105及びPOE論理セルライブラリ106が記憶されている。
バックアノテーション装置1は、記憶部、レイアウトパラメータ抽出部103、POE識別部104、ノード接続別遅延値特定部107、タイミングシミュレーション実行部108を備え、記憶部には、マスクレイアウト情報101、論理ネットリスト102、標準論理セルライブラリ105及びPOE論理セルライブラリ106が記憶されている。
マスクレイアウト情報101は、レイアウト設計において作成された、半導体集積回路1の各層の配置配線に関する情報であり、例えば、論理セル及び電極パッドの配置位置及び大きさに関する情報、配線の配置位置や幅に関する情報、配線の抵抗及び容量に関するパラメータ情報等が含まれる。
論理ネットリスト102は、論理設計において作成された、半導体集積回路を構成する論理セル間の接続関係を示す情報である。論理セル間の接続を一般的にノード接続と呼び、配線を意味する。また、論理ネットリスト102に記載されている各論理セルを示すインスタンスは、論理セル名で論理セルライブラリと対応付けられている。
論理ネットリスト102は、論理設計において作成された、半導体集積回路を構成する論理セル間の接続関係を示す情報である。論理セル間の接続を一般的にノード接続と呼び、配線を意味する。また、論理ネットリスト102に記載されている各論理セルを示すインスタンスは、論理セル名で論理セルライブラリと対応付けられている。
なお、論理設計段階では、論理ネットリスト102上のインスタンスは全て、標準論理セルライブラリ105と対応付けられている。
標準論理セルライブラリ105は、POEでない各種論理セルの論理表現を示す情報及び駆動能力(消費電力、遅延値等)を示す情報で構成され、POE論理セルライブラリ106は、POEである各種論理セルの論理表現を示す情報及び駆動能力を示す情報で構成されている。
標準論理セルライブラリ105は、POEでない各種論理セルの論理表現を示す情報及び駆動能力(消費電力、遅延値等)を示す情報で構成され、POE論理セルライブラリ106は、POEである各種論理セルの論理表現を示す情報及び駆動能力を示す情報で構成されている。
レイアウトパラメータ抽出部103は、記憶部に記憶されているマスクレイアウト情報101から、配線の抵抗及び容量に関するパラメータ情報を抽出する機能を有する。抽出したパラメータ情報は、ノード接続別遅延値特定部107に送られる。
POE識別部104は、記憶部に記憶されているマスクレイアウト情報101に基づいて半導体集積回路を構成する論理セルがPOEであるか否かを識別する機能を有する。
POE識別部104は、記憶部に記憶されているマスクレイアウト情報101に基づいて半導体集積回路を構成する論理セルがPOEであるか否かを識別する機能を有する。
具体的には、電極パッドの配置位置及び大きさに関する情報と、論理セルの配置位置及び大きさに関する情報とを照らし合わせてPOEを検出し、検出されたPOEである論理ネットリスト102に記載されているインスタンスに対して、その論理セル名を、POEであることが識別可能なように書き換える。
図6は、論理ネットリスト102の書き換えを説明するための図である。
図6は、論理ネットリスト102の書き換えを説明するための図である。
マスクレイアウト情報から、インスタンス「AND143」がPOEであることが検出された場合、POE識別部104は、指示線601が示すように、論理ネットリスト102に記載されているインスタンス「AND143」の論理セル名を、標準論理セルライブラリ105を示す「AND」からPOE論理セルライブラリ106を示す「POE_AND」に書き換える。
書き換えが行われた論理ネットリスト102Aは、ノード接続別遅延値特定部107に送られる。
ノード接続別遅延値特定部107は、レイアウトパラメータ抽出部103によって抽出されたパラメータ情報と、POE識別部104によって書き換えが行われた論理ネットリスト102Aと、記憶部に記憶されている標準論理セルライブラリ105及びPOE論理セルライブラリ106とに基づいて、ノード接続別に配線遅延値を特定する機能を有する。
ノード接続別遅延値特定部107は、レイアウトパラメータ抽出部103によって抽出されたパラメータ情報と、POE識別部104によって書き換えが行われた論理ネットリスト102Aと、記憶部に記憶されている標準論理セルライブラリ105及びPOE論理セルライブラリ106とに基づいて、ノード接続別に配線遅延値を特定する機能を有する。
配線遅延値には、論理セルの遅延値が含まれており、ノード接続別遅延値特定部107は、書き換えが行われた論理ネットリスト102Aの論理セル名が示す標準論理セルライブラリ105或いはPOE論理セルライブラリ106のいずれかに記載されている遅延値を選定する。
タイミングシミュレーション実行部108は、ノード接続別遅延値特定部107において特定された配線遅延値を用いてタイミングシミュレーションを実行する機能を有する。
タイミングシミュレーション実行部108は、ノード接続別遅延値特定部107において特定された配線遅延値を用いてタイミングシミュレーションを実行する機能を有する。
以上説明したように、本発明に係るバックアノテーション装置100を用いれば、論理セルが電極パッドと重なる位置にあるか否かに応じて、その論理セルの遅延値を選定するので、電極パッドと重なる位置にトランジスタ素子を配置した半導体集積回路の動作タイミングを精度良くシミュレーションすることができる。
なお、POE論理セルライブラリ106を記憶する代わりに、標準論理セルライブラリ105に記載されている遅延値を用いて演算で、POEの遅延値を算出することも考えられる。この場合、バックアノテーション装置100は、POEの遅延値を求めるために用いる係数を記憶部に記憶しておくことが考えられる。
なお、POE論理セルライブラリ106を記憶する代わりに、標準論理セルライブラリ105に記載されている遅延値を用いて演算で、POEの遅延値を算出することも考えられる。この場合、バックアノテーション装置100は、POEの遅延値を求めるために用いる係数を記憶部に記憶しておくことが考えられる。
また、電極パッドに加わる圧力を入力することで、その圧力に対応した遅延値を算出することも考えられる。
例えば、半導体集積回路がウェハ状態の段階で、電気的特性の検査が行われるが、その際、プローブが電極パッドを押下する。この時の圧力を考慮して、POEの遅延値を特定しておくことも考えられる。
例えば、半導体集積回路がウェハ状態の段階で、電気的特性の検査が行われるが、その際、プローブが電極パッドを押下する。この時の圧力を考慮して、POEの遅延値を特定しておくことも考えられる。
更に、以下に述べる変形例が考えられる。
<変形例1>
図7は、多層構造半導体集積回路の実装状態において、当該半導体集積回路の電極パッドに加わる圧力を示した図である。
同図に示すように半導体集積回路1Aが、n層の多層構造である場合、POEが配置される層によって、POEが受ける圧力が異なることが考えられる。
<変形例1>
図7は、多層構造半導体集積回路の実装状態において、当該半導体集積回路の電極パッドに加わる圧力を示した図である。
同図に示すように半導体集積回路1Aが、n層の多層構造である場合、POEが配置される層によって、POEが受ける圧力が異なることが考えられる。
すなわち、電極パッド11が直接受ける圧力111Aは、層の厚みによって分散され、同図に示す第1層に配置されたPOEと、n(nは2以上の整数)層に配置されたPOEでは、受ける圧力が異なる。
そこで、変形例1に係るバックアノテーション装置は、設計対象の半導体集積回路が多層構造である場合に、POEがどの層に配置されているかについても識別して、その識別結果に応じて、論理セルの遅延値を選定することを特徴としている。
そこで、変形例1に係るバックアノテーション装置は、設計対象の半導体集積回路が多層構造である場合に、POEがどの層に配置されているかについても識別して、その識別結果に応じて、論理セルの遅延値を選定することを特徴としている。
図8は、変形例1に係るバックアノテーション装置の機能ブロック図である。
図8に示すバックアノテーション装置100Aが、図5で示したバックアノテーション装置100と異なる点は、POE識別部104Aと、POE論理セルライブラリ106の代わりに、層別のPOE論理セルライブラリである第1層POE論理セルライブラリ106A、第2層POE論理セルライブラリ106B、第n層POE論理セルライブラリ106Cを記憶部に記憶している点であり、それ以外は同じである。
図8に示すバックアノテーション装置100Aが、図5で示したバックアノテーション装置100と異なる点は、POE識別部104Aと、POE論理セルライブラリ106の代わりに、層別のPOE論理セルライブラリである第1層POE論理セルライブラリ106A、第2層POE論理セルライブラリ106B、第n層POE論理セルライブラリ106Cを記憶部に記憶している点であり、それ以外は同じである。
POE識別部104Aは、マスクレイアウト情報101に基づいて半導体集積回路を構成する論理セルがPOEであるか否かを識別すると共に、POEであれば、どの層に配置されているかについても識別する機能を有する。
具体的には、電極パッドの配置位置及び大きさに関する情報と、論理セルの配置位置及び大きさに関する情報とを照らし合わせてPOEとそれが配置されている層とを検出し、検出されたPOEである論理ネットリスト102に記載されているインスタンスの論理セル名を、POEであること及び配置層が識別可能なように書き換える。
具体的には、電極パッドの配置位置及び大きさに関する情報と、論理セルの配置位置及び大きさに関する情報とを照らし合わせてPOEとそれが配置されている層とを検出し、検出されたPOEである論理ネットリスト102に記載されているインスタンスの論理セル名を、POEであること及び配置層が識別可能なように書き換える。
図9は、論理ネットリスト102の書き換えを説明するための図である。
マスクレイアウト情報から、インスタンス「AND143」がPOEであって、第2層に配置されていることが検出された場合、POE識別部104Aは、論理ネットリスト102に記載されているインスタンス「AND143」の論理セル名を、指示線901が示すように標準論理セルライブラリ105を示す「AND」から第2層POE論理セルライブラリ106Bを示す「2_POE_AND」に書き換える。
マスクレイアウト情報から、インスタンス「AND143」がPOEであって、第2層に配置されていることが検出された場合、POE識別部104Aは、論理ネットリスト102に記載されているインスタンス「AND143」の論理セル名を、指示線901が示すように標準論理セルライブラリ105を示す「AND」から第2層POE論理セルライブラリ106Bを示す「2_POE_AND」に書き換える。
このように、変形例1に係るバックアノテーション装置を用いれば、POEがどの層に配置されているかによって異なる遅延値を、正しく選定することができ、より精度の高いタイミングシミュレーションを行うことができる。
なお、各層と対応付けられたPOE論理セルライブラリを記憶する代わりに、標準論理セルライブラリ105に記載されている遅延値を用いて演算で、各層別のPOEの遅延値を算出することも考えられる。この場合、バックアノテーション装置100は、POEの遅延値を求めるために用いる、各層と対応付けられている係数を記憶部に記憶しておくことが考えられる。
なお、各層と対応付けられたPOE論理セルライブラリを記憶する代わりに、標準論理セルライブラリ105に記載されている遅延値を用いて演算で、各層別のPOEの遅延値を算出することも考えられる。この場合、バックアノテーション装置100は、POEの遅延値を求めるために用いる、各層と対応付けられている係数を記憶部に記憶しておくことが考えられる。
<変形例2>
図10は、半導体集積回路1の電極パッドのレイアウト及び点線四角部分13で示した半導体集積回路1の内層に配置された論理セルのレイアウトを示す図である。
同図は、AND回路を構成するP型トランジスタ領域とn型トランジスタ領域のうち、n型トランジスタ領域のみが電極パッドと重なっている状態を示している。
図10は、半導体集積回路1の電極パッドのレイアウト及び点線四角部分13で示した半導体集積回路1の内層に配置された論理セルのレイアウトを示す図である。
同図は、AND回路を構成するP型トランジスタ領域とn型トランジスタ領域のうち、n型トランジスタ領域のみが電極パッドと重なっている状態を示している。
このように、論理セルが電極パッド11と一部分だけ重なるように配置される場合が想定される。この場合、論理セル全体が電極パッドと重なっている場合に比べると、加わる圧力の影響が異なってくるため、伝播遅延時間の変化も異なる。
そこで、変形例2に係るバックアノテーション装置は、POEの重なり具合についても識別して、その識別結果に応じて、論理セルの遅延値を選定することを特徴としている。
そこで、変形例2に係るバックアノテーション装置は、POEの重なり具合についても識別して、その識別結果に応じて、論理セルの遅延値を選定することを特徴としている。
ここでいう重なり具合とは、(1)パッドと論理セルのn型トランジスタ領域が重なる状態、(2)パッドと論理セルのp型トランジスタ領域が重なる状態、(3)パッドと論理セル全部が重なる状態、の3つの状態である。
図11は、変形例2に係るバックアノテーション装置の機能ブロック図である。
図11に示すバックアノテーション装置100Bが、図5で示したバックアノテーション装置100と異なる点は、POE識別部104Bと、ノード接続別遅延値特定部107Bと、POE論理セルライブラリ106の代わりに、POEの電極パッドとの重なり具合で変化する伝播遅延時間に相当する遅延値を求めるために用いられる、重なり具合別に対応付けられているPOE遅延値演算係数106Dを記憶部に記憶している点であり、それ以外は同じである。
図11は、変形例2に係るバックアノテーション装置の機能ブロック図である。
図11に示すバックアノテーション装置100Bが、図5で示したバックアノテーション装置100と異なる点は、POE識別部104Bと、ノード接続別遅延値特定部107Bと、POE論理セルライブラリ106の代わりに、POEの電極パッドとの重なり具合で変化する伝播遅延時間に相当する遅延値を求めるために用いられる、重なり具合別に対応付けられているPOE遅延値演算係数106Dを記憶部に記憶している点であり、それ以外は同じである。
POE識別部104Bは、マスクレイアウト情報101に基づいて半導体集積回路を構成する論理セルがPOEであるか否かを識別すると共に、POEであれば、電極パッドとの重なり具合についても識別する機能を有する。
具体的には、電極パッドの配置位置及び大きさに関する情報と、論理セルの配置位置及び大きさに関する情報とを照らし合わせてPOEとその電極パッドとの重なり具合とを検出し、検出されたPOEである論理ネットリスト102に記載されているインスタンスの論理セル名を、POEであること及びその重なり具合が識別可能なように書き換える。
具体的には、電極パッドの配置位置及び大きさに関する情報と、論理セルの配置位置及び大きさに関する情報とを照らし合わせてPOEとその電極パッドとの重なり具合とを検出し、検出されたPOEである論理ネットリスト102に記載されているインスタンスの論理セル名を、POEであること及びその重なり具合が識別可能なように書き換える。
図12は、論理ネットリスト102の書き換えを説明するための図である。
マスクレイアウト情報から、インスタンス「AND143」がPOEであって、n型トランジスタ領域のみが重なっていることが検出された場合、POE識別部104Bは、論理ネットリスト102に記載されているインスタンス「AND143」の論理セル名を、指示線1201が示すように標準論理セルライブラリ105を示す「AND」から、n型トランジスタ領域のみが重なっていることを示す「N_POE_AND」に書き換える。
マスクレイアウト情報から、インスタンス「AND143」がPOEであって、n型トランジスタ領域のみが重なっていることが検出された場合、POE識別部104Bは、論理ネットリスト102に記載されているインスタンス「AND143」の論理セル名を、指示線1201が示すように標準論理セルライブラリ105を示す「AND」から、n型トランジスタ領域のみが重なっていることを示す「N_POE_AND」に書き換える。
ノード接続別遅延値特定部107Bは、論理セルの遅延値を、論理ネットリスト102に記載されている論理セル名に基づいて選定する。すなわち、論理セル名が標準論理セルライブラリ105を示すものであれば、標準論理セルライブラリ105に記載されている遅延値を選定し、論理セル名が「N_POE_AND」等、POEを示すものであれば、POE遅延値演算係数106Dと標準論理セルライブラリ105に記載されている遅延値とを用いて、n型トランジスタ領域のみが重なっている場合の論理セルの遅延値を演算で求める。
このように、変形例2に係るバックアノテーション装置を用いれば、POEの電極パッドとの重なり具合によって異なる遅延値を、正しく選定することができ、より精度の高いタイミングシミュレーションを行うことができる。
なお、POE遅延値演算係数106の代わりに、重なり具合と対応付けられたPOE論理セルライブラリを記憶部に予め記憶しておいてもよい。
<実施の形態2>
本発明は、上述のバックアノテーション装置として実現される他、マスクレイアウト補正装置として実現してもよい。
なお、POE遅延値演算係数106の代わりに、重なり具合と対応付けられたPOE論理セルライブラリを記憶部に予め記憶しておいてもよい。
<実施の形態2>
本発明は、上述のバックアノテーション装置として実現される他、マスクレイアウト補正装置として実現してもよい。
ここでいうマスクレイアウト補正装置とは、半導体集積回路の設計に用いられるCAD(Computer Aided Design)システムの1機能であるマスクレイアウト補正機能を実現する機能部を意味する。
本発明に係るマスクレイアウト補正装置は、論理セルが電極パッドと一部重なる位置に配置されている場合、当該論理セルの位置を(1)電極パッドと全く重ならない位置、又は(2)電極パッドと全部重なる位置のいずれかとなるように当該マスクレイアウト情報を補正することを特徴としている。
本発明に係るマスクレイアウト補正装置は、論理セルが電極パッドと一部重なる位置に配置されている場合、当該論理セルの位置を(1)電極パッドと全く重ならない位置、又は(2)電極パッドと全部重なる位置のいずれかとなるように当該マスクレイアウト情報を補正することを特徴としている。
図13は、マスクレイアウト補正装置によるマスクレイアウトの補正処理を説明するために用いる図である。
同図に示すように、半導体集積回路1の電極パッド11と一部重なる点線四角部分13aが示す位置に論理セルが配置されている場合、(1)当該論理セルの配置位置を、半導体集積回路1aの点線四角部分13aが示す位置、すなわち、電極パッドと全く重ならない位置に変更する、又は(2)当該論理セルの配置位置を、半導体集積回路1bの点線四角部分13bが示す位置に変更する、すなわち、電極パッドと全部重なる位置に変更する補正を行う。
同図に示すように、半導体集積回路1の電極パッド11と一部重なる点線四角部分13aが示す位置に論理セルが配置されている場合、(1)当該論理セルの配置位置を、半導体集積回路1aの点線四角部分13aが示す位置、すなわち、電極パッドと全く重ならない位置に変更する、又は(2)当該論理セルの配置位置を、半導体集積回路1bの点線四角部分13bが示す位置に変更する、すなわち、電極パッドと全部重なる位置に変更する補正を行う。
これにより、電極パッドと論理セルとの重なり具合によって、それぞれ異なる遅延値を特定する必要がなくなる。すなわち、上記(1)又は(2)のいずれかの位置にある場合の論理セルの遅延値のみを特定することができればよいので、遅延値を特定するために必要な情報を最小限にすることができる。
また、上述のバックアノテーション装置によって実施されたタイミングシミュレーションの結果、いずれかのノード接続において、マージン不足が確認されることが考えられる。
また、上述のバックアノテーション装置によって実施されたタイミングシミュレーションの結果、いずれかのノード接続において、マージン不足が確認されることが考えられる。
この場合、そのマージン不足を補うために、本発明に係るマスクレイアウト補正装置は、電極パッドと重ならない位置にある論理セルをあえて、電極パッドと重なる位置に配置変更することで、そのマージン不足を補うようにするものであってもよい。
また、電極パッドと重なる位置に配置された論理セルの遅延値が変化することで、当該論理セルが接続されている配線において、設計当初目標としていた遅延よりも早くなることが考えられる。そこで、本発明に係るマスクレイアウト補正装置は、論理セルが電極パッドと重なる位置に配置されている場合とそうでない場合とによって異なる値となる遅延値の差分を吸収するために、バッファを前記マスクレイアウト情報に加える補正を行うものであってもよい。
また、電極パッドと重なる位置に配置された論理セルの遅延値が変化することで、当該論理セルが接続されている配線において、設計当初目標としていた遅延よりも早くなることが考えられる。そこで、本発明に係るマスクレイアウト補正装置は、論理セルが電極パッドと重なる位置に配置されている場合とそうでない場合とによって異なる値となる遅延値の差分を吸収するために、バッファを前記マスクレイアウト情報に加える補正を行うものであってもよい。
例えば、図14の論理回路図が示すように、AND回路143がPOEの場合、AND回路143とAND回路144との接続間にバッファ140を挿入する。
これにより、POEが原因の、ホールドエラー等のタイミングエラーの発生を抑えることができる。
<補足>
本発明は上述の各実施の形態に限定されるものではないのは勿論である。以下のものも含まれる。
(1)本発明は、バックアノテーション方法であるとしてもよいし、上述したバックアノテーション装置及びマスクレイアウト補正装置を実現させるためのプログラムであるとしてもよい。
これにより、POEが原因の、ホールドエラー等のタイミングエラーの発生を抑えることができる。
<補足>
本発明は上述の各実施の形態に限定されるものではないのは勿論である。以下のものも含まれる。
(1)本発明は、バックアノテーション方法であるとしてもよいし、上述したバックアノテーション装置及びマスクレイアウト補正装置を実現させるためのプログラムであるとしてもよい。
このプログラムは、記録媒体に記録し又は各種通信路等を介して流通させ頒布することができる。このような記録媒体には、ICカード、光ディスク、フレキシブルディスク、ROM等がある。
(2)本発明は、POEを含む半導体集積回路の製造方法であるとしてもよい。
図15は、本発明に係る製造方法の工程フローを示す図である。
(2)本発明は、POEを含む半導体集積回路の製造方法であるとしてもよい。
図15は、本発明に係る製造方法の工程フローを示す図である。
半導体集積回路の設計工程は、機能設計工程S1、論理設計工程S2、レイアウト設計工程S3の3つに大きく分けることができ、一般的にこの順番で設計が行われている。
機能設計工程S1、論理設計工程S2、レイアウト設計工程S3、プロセス工程S8、実装工程S9、評価テスト工程S10については、従来と同様であるため簡単に説明する。
機能設計工程S1、論理設計工程S2、レイアウト設計工程S3、プロセス工程S8、実装工程S9、評価テスト工程S10については、従来と同様であるため簡単に説明する。
機能設計工程S1では、設計する半導体集積回路の仕様を定義しその仕様を実現するための機能ブロックから成るアルゴリズムを設計する。
論理設計工程S2では、機能設計工程S1において設計されたアルゴリズムに基づいて、電気的な接続関係を表す論理回路を設計する。この工程で、上述した論理ネットリストが作成される。
論理設計工程S2では、機能設計工程S1において設計されたアルゴリズムに基づいて、電気的な接続関係を表す論理回路を設計する。この工程で、上述した論理ネットリストが作成される。
レイアウト設計工程S3では、論理設計工程S2において設計された論理ネットリストに基づいて、半導体集積回路のマスクパターンの設計を行う。この工程で、上述したマスクレイアウト情報が作成される。
レイアウト設計工程S3の後に行われるバックアノテーションには、識別工程S4、選定工程S5及びシミュレーション工程S6が含まれる。
レイアウト設計工程S3の後に行われるバックアノテーションには、識別工程S4、選定工程S5及びシミュレーション工程S6が含まれる。
識別工程S4では、レイアウト設計工程S3において作成されたマスクレイアウト情報に基づいて半導体集積回路を構成する論理セルがPOEであるか否かを識別する。
具体的には、マスクレイアウト情報に記載されている電極パッドの配置位置及び大きさに関する情報と、論理セルの配置位置及び大きさに関する情報とを照らし合わせてPOEを検出し、検出したPOEを識別するべく、論理設計工程S2において作成された論理ネットリスト上のPOEであるインスタンスの論理セル名の書き換えを行う。
具体的には、マスクレイアウト情報に記載されている電極パッドの配置位置及び大きさに関する情報と、論理セルの配置位置及び大きさに関する情報とを照らし合わせてPOEを検出し、検出したPOEを識別するべく、論理設計工程S2において作成された論理ネットリスト上のPOEであるインスタンスの論理セル名の書き換えを行う。
選定工程S5では、識別工程S4において書き換えが行われた論理ネットリストに基づいて論理セルの遅延値を選定し、配線遅延値の算出を行う。
シミュレーション工程S6では、算出された配線遅延値を用いてタイミングシミュレーションを行う。
補正工程S7は、シミュレーション工程S6において行われたタイミングシミュレーションの結果を、論理ネットリスト及びマスクレイアウト情報に反映させる補正を行う。
シミュレーション工程S6では、算出された配線遅延値を用いてタイミングシミュレーションを行う。
補正工程S7は、シミュレーション工程S6において行われたタイミングシミュレーションの結果を、論理ネットリスト及びマスクレイアウト情報に反映させる補正を行う。
プロセス工程S8では、補正工程S7において補正されたマスクレイアウト情報に基づいて、マスク及びウェハの製造を行う。
実装工程S9では、ウェハに作りこまれた半導体集積回路をダイシングして、他部品との接合及びモールディング等が行われる。
評価テスト工程S10では、自動検査装置(テスタ)を使って、半導体集積回路の電気的特性や信頼性が確保されているかについてテストする。
実装工程S9では、ウェハに作りこまれた半導体集積回路をダイシングして、他部品との接合及びモールディング等が行われる。
評価テスト工程S10では、自動検査装置(テスタ)を使って、半導体集積回路の電気的特性や信頼性が確保されているかについてテストする。
評価テスト工程S10において行われたテストで基準をクリアしたものが出荷される。
POEを含む半導体集積回路を製造する場合に、上述の製造方法で製造すれば、設計段階のタイミングシミュレーションにおいて、POEの特性変化を考慮したシミュレーションが実施されるので、評価テスト工程S10の段階で、POEの特性変化によるタイミングエラーが判明するといった事態を防ぐことができる。
POEを含む半導体集積回路を製造する場合に、上述の製造方法で製造すれば、設計段階のタイミングシミュレーションにおいて、POEの特性変化を考慮したシミュレーションが実施されるので、評価テスト工程S10の段階で、POEの特性変化によるタイミングエラーが判明するといった事態を防ぐことができる。
本発明は、半導体集積回路の設計に有用である。
1 半導体集積回路
2 ACF
3 液晶パネル
11、31 電極パッド
101 マスクレイアウト情報
102 論理ネットリスト
103 レイアウトパラメータ抽出部
104、104A、104B POE識別部
105 標準論理セルライブラリ
106 POE論理セルライブラリ
106A 第1層POE論理セルライブラリ
106B 第2層POE論理セルライブラリ
106C 第n層POE論理セルライブラリ
106D POE遅延値演算係数
107、107B ノード接続別遅延値特定部
108 タイミングシミュレーション実行部
111、111A 圧力
2 ACF
3 液晶パネル
11、31 電極パッド
101 マスクレイアウト情報
102 論理ネットリスト
103 レイアウトパラメータ抽出部
104、104A、104B POE識別部
105 標準論理セルライブラリ
106 POE論理セルライブラリ
106A 第1層POE論理セルライブラリ
106B 第2層POE論理セルライブラリ
106C 第n層POE論理セルライブラリ
106D POE遅延値演算係数
107、107B ノード接続別遅延値特定部
108 タイミングシミュレーション実行部
111、111A 圧力
Claims (20)
- 半導体集積回路の電極パッド及び論理セルそれぞれの位置情報を含むマスクレイアウト情報を記憶する記憶手段と、
前記マスクレイアウト情報に基づいて、前記論理セルが電極パッドと重なる位置に配置されているか否かを識別する識別手段と、
前記識別手段により識別された結果に応じて、前記論理セルの遅延値を選定する選定手段とを備える
ことを特徴とするバックアノテーション装置。 - 前記記憶手段は、更に、前記論理セルが電極パッドと重ならない位置に配置されている場合の遅延値である第1遅延値と、当該論理セルが電極パッドと重なる位置に配置されている場合の遅延値である第2遅延値とを記憶し、
前記選定手段は、前記識別手段により識別された結果に応じて、前記記憶手段に記憶されている第1遅延値と第2遅延値のいずれかを前記論理セルの遅延値として選定する
ことを特徴とする請求項1に記載のバックアノテーション装置。 - 前記第2遅延値は、前記電極パッドにかかる圧力の大きさに応じて変化する値であることを特徴とする請求項2に記載のバックアノテーション装置。
- 前記圧力は、前記半導体集積回路がウェハ状態である製造段階において、電気的特性検査のために用いられるプローブの電極パッド接触時の圧力であることを特徴とする請求項3に記載のバックアノテーション装置。
- 前記記憶手段は、更に、前記論理セルが電極パッドと重ならない位置に配置されている場合の遅延値である第1遅延値と、当該論理セルが電極パッドと重なる位置に配置されている場合の遅延値である第2遅延値を求めるための演算に用いる係数とを記憶し、
前記選定手段は、前記識別手段により識別された結果に応じて、前記記憶手段に記憶されている第1遅延値と、前記係数を用いた演算により求められる第2遅延値のいずれかを、前記論理セルの遅延値として選定する
ことを特徴とする請求項2に記載のバックアノテーション装置。 - 前記係数は、前記電極パッドにかかる圧力の大きさに応じて変化する第2遅延値を求めるための演算に用いる係数であることを特徴とする請求項5に記載のバックアノテーション装置。
- 前記半導体集積回路は、多層構造であり、
前記識別手段は、更に、論理セルが電極パッドと重なる位置に配置されている場合、当該論理セルを搭載する半導体集積回路を構成する配線層の数についても識別し、
前記選定手段は、前記識別手段により識別された全ての結果に応じて、前記論理セルの遅延値を選定する
ことを特徴とする請求項1に記載のバックアノテーション装置。 - 前記記憶手段は、更に、前記論理セルが電極パッドと重ならない位置に配置されている場合の遅延値である標準遅延値と、当該論理セルを搭載する半導体集積回路を構成する配線層の数毎に遅延値と対応付けられている層別遅延値とを記憶し、
前記選定手段は、前記識別手段により識別された全ての結果に応じて、前記記憶手段に記憶されている標準遅延値及び各層別遅延値のいずれかを、前記論理セルの遅延値として選定する
ことを特徴とする請求項7に記載のバックアノテーション装置。 - 前記記憶手段は、更に、前記論理セルが電極パッドと重ならない位置に配置されている場合の遅延値である標準遅延値と、当該論理セルを搭載する半導体集積回路を構成する配線層の数毎に決まる層別遅延値を求めるための演算に用いる、各層と対応付けられている係数とを記憶し、
前記選定手段は、前記識別手段により識別された全ての結果に応じて、前記記憶手段に記憶されている標準遅延値及び各層と対応付けられている係数を用いた演算により求められる各層別遅延値のいずれかを、前記論理セルの遅延値として選定する
ことを特徴とする請求項7に記載のバックアノテーション装置。 - 前記識別手段は、更に、論理セルが電極パッドと重なる位置に配置されている場合、当該論理セルと電極パッドとの重なり具合についても識別し、
前記選定手段は、前記識別手段により識別された全ての結果に応じて、前記論理セルの遅延値を選定する
ことを特徴とする請求項1に記載のバックアノテーション装置。 - 前記記憶手段は、更に、前記論理セルが電極パッドと重ならない位置に配置されている場合の遅延値である標準遅延値と、当該論理セルが電極パッドといずれかの重なり具合で重なる位置に配置されている場合の遅延値である、重なり具合と対応付けられている各具合別遅延値とを記憶し、
前記選定手段は、前記識別手段により識別された全ての結果に応じて、前記記憶手段に記憶されている標準遅延値及び各具合別遅延値のいずれかを、前記論理セルの遅延値として選定する
ことを特徴とする請求項10に記載のバックアノテーション装置。 - 前記記憶手段は、更に、前記論理セルが電極パッドと重ならない位置に配置されている場合の遅延値である標準遅延値と、当該論理セルが電極パッドといずれかの重なり具合で重なる位置に配置されている場合の遅延値である具合別遅延値を求めるための演算に用いる、各重なり具合と対応付けられている係数とを記憶し、
前記選定手段は、前記識別手段により識別された結果に応じて、前記記憶手段に記憶されている標準遅延値及び各重なり具合と対応付けられている係数を用いた演算により求められる各具合別遅延値のいずれかを、前記論理セルの遅延値として選定する
ことを特徴とする請求項10に記載のバックアノテーション装置。 - 前記重なり具合とは、(1)パッドと論理セルのn型トランジスタ領域が重なる状態、(2)パッドと論理セルのp型トランジスタ領域が重なる状態、(3)パッドと論理セル全部が重なる状態、のいずれかの状態である
ことを特徴とする請求項11〜13のうちいずれか1項に記載のバックアノテーション装置。 - 半導体集積回路の電極パッド及び論理セルそれぞれの位置情報を含むマスクレイアウト情報を記憶する記憶手段と、
前記マスクレイアウト情報において、前記論理セルが電極パッドと一部重なる位置に配置されている場合、当該論理セルの位置が、(1)電極パッドと全く重ならない位置、又は(2)電極パッドと全部重なる位置のいずれかとなるように当該マスクレイアウト情報を補正する補正手段を備える
ことを特徴とするマスクレイアウト補正装置。 - 請求項1に記載のバックアノテーション装置と、
前記選定手段により選定された論理セルの遅延値を用いてタイミングシミュレーションを行うタイミングシミュレーション手段と、
タイミングシミュレーション結果に基づいて、電極パッドと重ならない位置に配置されている論理セルを、電極パッドと重なる位置に配置変更する、前記マスクレイアウト情報の補正を行う補正手段とを備える
ことを特徴とするマスクレイアウト補正装置。 - 半導体集積回路の電極パッド及び論理セルそれぞれの位置情報を含むマスクレイアウト情報を記憶する記憶手段と、
論理セルが電極パッドと重なる位置に配置されている場合とそうでない場合とによって異なる値となる遅延値の差分を吸収するためのバッファを前記マスクレイアウト情報に加える補正を行う補正手段とを備える
ことを特徴とするマスクレイアウト補正装置。 - 半導体集積回路の電極パッド及び論理セルそれぞれの位置情報を含むマスクレイアウト情報に基づいて、前記論理セルが電極パッドと重なる位置に配置されているか否かを識別する識別ステップと、
前記識別ステップにおいて識別された結果に応じて、前記論理セルの遅延値を選定する選定ステップとを含む
ことを特徴とするバックアノテーション方法。 - バックアノテーション処理をコンピュータに実行させるプログラムであって、
前記バックアノテーション処理は、
前記半導体集積回路の電極パッド及び論理セルそれぞれの位置情報を含むマスクレイアウト情報に基づいて、前記論理セルが電極パッドと重なる位置に配置されているか否かを識別する識別ステップと、
前記識別ステップにおいて識別された結果に応じて、前記論理セルの遅延値を選定する選定ステップとを含む
ことを特徴とするプログラム。 - バックアノテーション処理をコンピュータに実行させるプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体であって、
前記バックアノテーション処理は、
前記半導体集積回路の電極パッド及び論理セルそれぞれの位置情報を含むマスクレイアウト情報に基づいて、前記論理セルが電極パッドと重なる位置に配置されているか否かを識別する識別ステップと、
前記識別ステップにおいて識別された結果に応じて、前記論理セルの遅延値を選定する選定ステップとを含む
ことを特徴とする記録媒体。 - 半導体集積回路の電極パッド及び論理セルそれぞれの位置情報を含むマスクレイアウト情報に基づいて、前記論理セルが電極パッドと重なる位置に配置されているか否かを識別する識別工程と、
前記識別工程において識別された結果に応じて、前記論理セルの遅延値を選定する選定工程と、
前記選定工程において選定された論理セルの遅延値を用いて前記半導体集積回路のタイミングシミュレーションを行うシミュレーション工程と、
前記シミュレーション工程において行われたタイミングシミュレーションの結果に基づいて、前記マスクレイアウト情報の補正を行う補正工程と、
前記補正工程において補正されたマスクレイアウト情報に基づいて、前記半導体集積回路の製造を行う製造工程とを含む
ことを特徴とする半導体集積回路の製造方法。
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