JP2008286830A - 3次元フォトニック結晶の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】犠牲層の平坦化が可能であり、また熱接合によるロッドの変形を低減することが可能となる3次元フォトニック結晶の製造方法を提供する。
【解決手段】周期的な2次元パターン構造の積層体による3次元フォトニック結晶の製造方法であって、
基板上に、第1の材料からなる薄膜を形成する第1の工程と(図1(a))、
前記薄膜に周期的な2次元パターン構造を形成する第2の工程と(図1(b))、
前記2次元パターン構造上に、第2の材料からなる薄膜を形成する第3の工程と(図1(c))、
前記第2の材料からなる薄膜を平坦化する際に、下地の前記2次元パターン構造が露出する前に該平坦化を停止する第4の工程と(図1(d))、
前記第1の工程から前記第4の工程を少なくとも2回以上繰り返し、前記2次元パターン構造による積層体を形成する第5の工程と(図1(f)、(g))、を含む構成とする。
【選択図】 図1
【解決手段】周期的な2次元パターン構造の積層体による3次元フォトニック結晶の製造方法であって、
基板上に、第1の材料からなる薄膜を形成する第1の工程と(図1(a))、
前記薄膜に周期的な2次元パターン構造を形成する第2の工程と(図1(b))、
前記2次元パターン構造上に、第2の材料からなる薄膜を形成する第3の工程と(図1(c))、
前記第2の材料からなる薄膜を平坦化する際に、下地の前記2次元パターン構造が露出する前に該平坦化を停止する第4の工程と(図1(d))、
前記第1の工程から前記第4の工程を少なくとも2回以上繰り返し、前記2次元パターン構造による積層体を形成する第5の工程と(図1(f)、(g))、を含む構成とする。
【選択図】 図1
Description
本発明は、3次元フォトニック結晶の製造方法に関し、特に周期的な2次元パターン構造の積層体で構成される3次元構造体の製造方法に関するものである。
3次元フォトニック結晶において、その代表的な構造の一つとして、特許文献1に開示されているウッドパイル構造(あるいはロッドパイル構造)が知られている。
この3次元フォトニック結晶におけるウッドパイル構造は、図3に示すような3次元周期構造1300を有しており、複数のロッド1301を平行且つ所定の面内周期で周期的に配置したストライプ層を積層して構成されている。1305はロッドの断面である。
各ストライプ層に属する各ロッド1301が最隣接のストライプ層に属する各ロッドと直交し、また、各ストライプ層に属する各ロッド1301が2層離れたストライプ層に属する各ロッド1301と平行且つ面内周期の1/2だけずれるように構成されている。
前記フォトニック結晶の構造の周期は、制御したい電磁波の波長の半分程度である。
この3次元フォトニック結晶におけるウッドパイル構造は、図3に示すような3次元周期構造1300を有しており、複数のロッド1301を平行且つ所定の面内周期で周期的に配置したストライプ層を積層して構成されている。1305はロッドの断面である。
各ストライプ層に属する各ロッド1301が最隣接のストライプ層に属する各ロッドと直交し、また、各ストライプ層に属する各ロッド1301が2層離れたストライプ層に属する各ロッド1301と平行且つ面内周期の1/2だけずれるように構成されている。
前記フォトニック結晶の構造の周期は、制御したい電磁波の波長の半分程度である。
また、このような3次元フォトニック結晶の製造方法として、特許文献2では、図4に示すような3次元フォトニック結晶の製造方法を開示している。
この特許文献2においては、3次元フォトニック結晶の製造に際し、薄膜形成及び薄膜加工の後、犠牲層を形成する。
そして、化学機械研磨(CMP:Chemical Mechanical Polishing)で犠牲層を研磨して、加工した薄膜が露出するまで犠牲層を平坦化する。
上記プロセスを繰り返すことによって、犠牲層を用いない製造方法と比べて、高い加工精度で3次元フォトニック結晶を製造可能にしている。
また、特許文献3では、フォトニック結晶の製造方法として、図5に示すような方法を開示している。この特許文献3においては、まず、基板上に設けたストライプ層に平行且つ所定の面内周期で配置したロッドアレイを形成する。
そして、熱接着法で上記ストライプ層同士を層間位置合せしながら接合した後、一方のストライプ層の基板を除去する。
このような工程を繰り返すことによって、接合の回数だけの層数を備えたウッドパイル構造が製造される。
米国特許第5335240号明細書
米国特許第5998298号明細書
特開2004−219688号公報
この特許文献2においては、3次元フォトニック結晶の製造に際し、薄膜形成及び薄膜加工の後、犠牲層を形成する。
そして、化学機械研磨(CMP:Chemical Mechanical Polishing)で犠牲層を研磨して、加工した薄膜が露出するまで犠牲層を平坦化する。
上記プロセスを繰り返すことによって、犠牲層を用いない製造方法と比べて、高い加工精度で3次元フォトニック結晶を製造可能にしている。
また、特許文献3では、フォトニック結晶の製造方法として、図5に示すような方法を開示している。この特許文献3においては、まず、基板上に設けたストライプ層に平行且つ所定の面内周期で配置したロッドアレイを形成する。
そして、熱接着法で上記ストライプ層同士を層間位置合せしながら接合した後、一方のストライプ層の基板を除去する。
このような工程を繰り返すことによって、接合の回数だけの層数を備えたウッドパイル構造が製造される。
しかしながら、上記した従来例における3次元フォトニック結晶の製造方法においては、つぎのような課題を有している。
上記従来例の特許文献2のものにおいては、犠牲層の平坦化工程において、下地ロッド構造層が露出するまで平坦化を行うと、ロッド間の犠牲層の表面が凹むことにより、次に積層するロッドの下面が前記凹み形状にならって平坦にならないという問題が生じる。
また、特許文献3のものにおいては、1層形成毎に熱融着による接合と、一方のストライプ層の基板の不要部分の除去を繰り返し行うことから、熱融着によるロッドの変形が発生するという問題が生じる。
上記従来例の特許文献2のものにおいては、犠牲層の平坦化工程において、下地ロッド構造層が露出するまで平坦化を行うと、ロッド間の犠牲層の表面が凹むことにより、次に積層するロッドの下面が前記凹み形状にならって平坦にならないという問題が生じる。
また、特許文献3のものにおいては、1層形成毎に熱融着による接合と、一方のストライプ層の基板の不要部分の除去を繰り返し行うことから、熱融着によるロッドの変形が発生するという問題が生じる。
本発明は、上記課題に鑑み、犠牲層の平坦化が可能であり、また熱接合によるロッドの変形を低減することが可能となる3次元フォトニック結晶の製造方法を提供することを目的とするものである。
本発明は、つぎのように構成した3次元フォトニック結晶の製造方法を提供するものである。
本発明の3次元フォトニック結晶の製造方法は、周期的な2次元パターン構造を積層した積層構造による3次元フォトニック結晶の製造方法であって、
基板上に、第1の材料からなる薄膜を形成する第1の工程と、
前記薄膜をエッチングして、前記薄膜に周期的な2次元パターン構造を形成する第2の工程と、
前記2次元パターン構造上に、第2の材料からなる薄膜を形成する第3の工程と、
前記2次元パターン構造上に形成された第2の材料からなる薄膜を平坦化する際に、下地の前記2次元パターン構造が露出する前に該平坦化を停止する第4の工程と、
前記第1の工程から前記第4の工程を少なくとも2回以上繰り返し、前記2次元パターン構造を積層して積層構造を形成する第5の工程と、
を含むことを特徴とする。
また、本発明の3次元フォトニック結晶の製造方法は、前記第5の工程において積層構造を形成した後、該積層構造から前記第2の材料からなる薄膜を選択的に除去する第6の工程と、
前記積層構造を形成する前記2次元パターン構造を、一括で接合させる第7の工程と、
を有することを特徴とする。
また、本発明の3次元フォトニック結晶の製造方法は、前記第1の材料からなる薄膜が、誘電体による薄膜で形成されていることを特徴とする。
また、本発明の3次元フォトニック結晶の製造方法は、前記第2の材料からなる薄膜が、犠牲層による薄膜で形成されていることを特徴とする。
また、本発明の3次元フォトニック結晶の製造方法は、前記第4の工程における前記第2の材料からなる薄膜の平坦化に、ドライエッチング法を用いることを特徴とする。
また、本発明の3次元フォトニック結晶の製造方法は、前記第4の工程における前記第2の材料からなる薄膜の平坦化に、化学的機械的研磨法を用いることを特徴とする。
本発明の3次元フォトニック結晶の製造方法は、周期的な2次元パターン構造を積層した積層構造による3次元フォトニック結晶の製造方法であって、
基板上に、第1の材料からなる薄膜を形成する第1の工程と、
前記薄膜をエッチングして、前記薄膜に周期的な2次元パターン構造を形成する第2の工程と、
前記2次元パターン構造上に、第2の材料からなる薄膜を形成する第3の工程と、
前記2次元パターン構造上に形成された第2の材料からなる薄膜を平坦化する際に、下地の前記2次元パターン構造が露出する前に該平坦化を停止する第4の工程と、
前記第1の工程から前記第4の工程を少なくとも2回以上繰り返し、前記2次元パターン構造を積層して積層構造を形成する第5の工程と、
を含むことを特徴とする。
また、本発明の3次元フォトニック結晶の製造方法は、前記第5の工程において積層構造を形成した後、該積層構造から前記第2の材料からなる薄膜を選択的に除去する第6の工程と、
前記積層構造を形成する前記2次元パターン構造を、一括で接合させる第7の工程と、
を有することを特徴とする。
また、本発明の3次元フォトニック結晶の製造方法は、前記第1の材料からなる薄膜が、誘電体による薄膜で形成されていることを特徴とする。
また、本発明の3次元フォトニック結晶の製造方法は、前記第2の材料からなる薄膜が、犠牲層による薄膜で形成されていることを特徴とする。
また、本発明の3次元フォトニック結晶の製造方法は、前記第4の工程における前記第2の材料からなる薄膜の平坦化に、ドライエッチング法を用いることを特徴とする。
また、本発明の3次元フォトニック結晶の製造方法は、前記第4の工程における前記第2の材料からなる薄膜の平坦化に、化学的機械的研磨法を用いることを特徴とする。
本発明の3次元フォトニック結晶の製造方法によれば、犠牲層の平坦化が可能であり、また熱接合によるロッドの変形を低減することが可能となる。
つぎに、本発明の実施の形態における3次元フォトニック結晶の製造方法について説明する。
図1に、本実施の形態における3次元フォトニック結晶の製造方法を説明する図を示す。
図1において、110は基板、111、114は誘電体薄膜、112、115、117、119はロッドパターン、113、116、118は犠牲層薄膜、120、121は3次元構造体、122はステージ、123は3次元フォトニック結晶である。
図1(j)に示した3次元フォトニック結晶を形成するために、図1(a)から図1(j)の工程を用いることができる。
本実施の形態では、説明を容易とするため、3次元フォトニック結晶の構造として、ウッドパイル構造の製造工程について説明する。
まず、基板上に、第1の材料からなる薄膜を形成する第1の工程として、図1(a)に示すように、基板110の上にフォトニック結晶を構成する主材料である誘電体薄膜111を形成する(以下において、この工程を誘電体形成工程と記す。)。
必要に応じて、基板110と誘電体薄膜111との界面に、密着性を向上させるための密着層を形成しても良い。
前記基板110としては、例えば、合成石英、サファイア、ガラス、アクリル、Si、GaN、GaAs、InP、InGaAs、TiO2、ZnOの単体、またはこれらの薄膜を有する他の材料を用いることができる。
また、この基板110には、成膜面が平坦性を持つものを用いる。
図1に、本実施の形態における3次元フォトニック結晶の製造方法を説明する図を示す。
図1において、110は基板、111、114は誘電体薄膜、112、115、117、119はロッドパターン、113、116、118は犠牲層薄膜、120、121は3次元構造体、122はステージ、123は3次元フォトニック結晶である。
図1(j)に示した3次元フォトニック結晶を形成するために、図1(a)から図1(j)の工程を用いることができる。
本実施の形態では、説明を容易とするため、3次元フォトニック結晶の構造として、ウッドパイル構造の製造工程について説明する。
まず、基板上に、第1の材料からなる薄膜を形成する第1の工程として、図1(a)に示すように、基板110の上にフォトニック結晶を構成する主材料である誘電体薄膜111を形成する(以下において、この工程を誘電体形成工程と記す。)。
必要に応じて、基板110と誘電体薄膜111との界面に、密着性を向上させるための密着層を形成しても良い。
前記基板110としては、例えば、合成石英、サファイア、ガラス、アクリル、Si、GaN、GaAs、InP、InGaAs、TiO2、ZnOの単体、またはこれらの薄膜を有する他の材料を用いることができる。
また、この基板110には、成膜面が平坦性を持つものを用いる。
誘電体薄膜111の材料としては、例えば、酸化チタン、または、窒化ガリウム、または酸化亜鉛、または、酸化インジウムスズ、酸化シリコン、などを用いることができる。
誘電体薄膜111の形成方法として、スパッタ、または真空蒸着、または化学気相堆積、またはエピタキシャル成長、などを用いることができる。
誘電体薄膜111の厚さは、数十nm〜数十μmとすることが望ましい。
次に、前記誘電体薄膜上にエッチング時のマスクを形成する。
エッチング時のマスクをフォトレジストで行う場合は、フォトレジスト膜を形成し、フォトリソグラフィを行うことで、レジストマスクを形成する。
このフォトリソグラフィの露光装置は、EB描画装置、又はスキャニングステッパ−、又はナノインプリント装置、又は露光装置などが適切である。
このレジストマスクの寸法は、例えば、幅は数十nmから数μmであり、面内周期は数百nm〜数μmで、長さは5μm〜1000μm程度である。
また、誘電体薄膜111のエッチングに、マスクとのエッチング選択比が必要な場合には、レジストマスクの代りに、例えば、クロム膜や、タングステンなどの金属マスクを使用するのも良い。
誘電体薄膜111の形成方法として、スパッタ、または真空蒸着、または化学気相堆積、またはエピタキシャル成長、などを用いることができる。
誘電体薄膜111の厚さは、数十nm〜数十μmとすることが望ましい。
次に、前記誘電体薄膜上にエッチング時のマスクを形成する。
エッチング時のマスクをフォトレジストで行う場合は、フォトレジスト膜を形成し、フォトリソグラフィを行うことで、レジストマスクを形成する。
このフォトリソグラフィの露光装置は、EB描画装置、又はスキャニングステッパ−、又はナノインプリント装置、又は露光装置などが適切である。
このレジストマスクの寸法は、例えば、幅は数十nmから数μmであり、面内周期は数百nm〜数μmで、長さは5μm〜1000μm程度である。
また、誘電体薄膜111のエッチングに、マスクとのエッチング選択比が必要な場合には、レジストマスクの代りに、例えば、クロム膜や、タングステンなどの金属マスクを使用するのも良い。
次に、上記第1の材料からなる薄膜をエッチングして、該薄膜に周期的な2次元パターン構造を形成する第2の工程として、図1(b)に示すように、誘電体薄膜111をエッチングして、マスクを除去することで、ロッドパターン112を形成する。
エッチングは、例えば、フッ化炭素系ガスを主体とした反応性イオンエッチング(RIE)を用いる。
このエッチングによって、基板110上に、フォトニック結晶第1層目のパターンとして、ロッドパターン112を形成する(以下では、この工程をパターン形成工程と記す。)。
エッチングは、例えば、フッ化炭素系ガスを主体とした反応性イオンエッチング(RIE)を用いる。
このエッチングによって、基板110上に、フォトニック結晶第1層目のパターンとして、ロッドパターン112を形成する(以下では、この工程をパターン形成工程と記す。)。
次に、前記2次元パターン構造上に、第2の材料からなる薄膜を形成する第3の工程として、図1(c)に示すように、犠牲層薄膜113を形成する(以下では、この工程を犠牲層形成工程と記す。)。
すなわち、前記第1層目のロッドパターン112が形成された構造を含む誘電体薄膜上に、犠牲層薄膜113を形成する。
前記犠牲層薄膜113は、次の図1(d)に示す工程において前記誘電体薄膜111に対して平坦化しやすい材料によって形成されている。
例えば、この犠牲層薄膜113として、銅の薄膜が好適である。この銅薄膜の厚みは、例えば、誘電体薄膜パターンの厚みの1.5〜5倍が好ましい。
この銅薄膜の成膜としては、スパッタ、または真空蒸着、または化学気相堆積、またはエピタキシャル成長などの方法を用いることができる。
また、この犠牲層薄膜113としては、他には、ポリマーを用いても良い。このときの、ポリマーの厚みは、誘電体薄膜のパターンにもよるが、例えば、誘電体薄膜パターンの厚みの1.5〜5倍が好ましい。ポリマーの成膜は、スピンコートやフィルムレジストの貼り付け等がある。
すなわち、前記第1層目のロッドパターン112が形成された構造を含む誘電体薄膜上に、犠牲層薄膜113を形成する。
前記犠牲層薄膜113は、次の図1(d)に示す工程において前記誘電体薄膜111に対して平坦化しやすい材料によって形成されている。
例えば、この犠牲層薄膜113として、銅の薄膜が好適である。この銅薄膜の厚みは、例えば、誘電体薄膜パターンの厚みの1.5〜5倍が好ましい。
この銅薄膜の成膜としては、スパッタ、または真空蒸着、または化学気相堆積、またはエピタキシャル成長などの方法を用いることができる。
また、この犠牲層薄膜113としては、他には、ポリマーを用いても良い。このときの、ポリマーの厚みは、誘電体薄膜のパターンにもよるが、例えば、誘電体薄膜パターンの厚みの1.5〜5倍が好ましい。ポリマーの成膜は、スピンコートやフィルムレジストの貼り付け等がある。
次に、前記2次元パターン構造上に形成された第2の材料からなる薄膜を平坦化する際に、下地の前記2次元パターン構造が露出する前に該平坦化を停止する第4の工程として、前記犠牲層薄膜を平坦化する(以下では、この工程を平坦化工程と記す。)。
図1(d)に示すように、犠牲層薄膜113を平坦化する。
この平坦化工程では、上記犠牲層薄膜113が平坦化され、かつ、下地の誘電体薄膜によるロッドパターン112が露出する前に、平坦化工程を停止する。
上記平坦化加工法は、犠牲層薄膜材料によるが、犠牲層薄膜に銅を用いる場合には、例えば、化学機械研磨(CMP:Chemical Mechanical Polishing。以下これをCMPと記す)を用いることができる。
また、犠牲層薄膜にポリマーを用いる場合には、例えば、ドライエッチング法を用いることができる。
次に、図1(e)に示す工程において、上記した犠牲層薄膜113の素子部の外側部分をエッチングによって除去する。
これは、前に形成した誘電体薄膜111と、次の図1(f)で形成する誘電体薄膜114を接続するために行う工程である。
図1(d)に示すように、犠牲層薄膜113を平坦化する。
この平坦化工程では、上記犠牲層薄膜113が平坦化され、かつ、下地の誘電体薄膜によるロッドパターン112が露出する前に、平坦化工程を停止する。
上記平坦化加工法は、犠牲層薄膜材料によるが、犠牲層薄膜に銅を用いる場合には、例えば、化学機械研磨(CMP:Chemical Mechanical Polishing。以下これをCMPと記す)を用いることができる。
また、犠牲層薄膜にポリマーを用いる場合には、例えば、ドライエッチング法を用いることができる。
次に、図1(e)に示す工程において、上記した犠牲層薄膜113の素子部の外側部分をエッチングによって除去する。
これは、前に形成した誘電体薄膜111と、次の図1(f)で形成する誘電体薄膜114を接続するために行う工程である。
次に、図1(f)に示す工程において、1層目のロッドパターン112を含む誘電体薄膜111上に、前記誘電体形成工程と同様の工程により、誘電体薄膜114を成膜する。そして、前記パターン形成工程と同様の工程によりフォトニック結晶の第2層目のパターンとして、ロッドパターン115を形成する。
その後、この第2層目の上層にフォトニック結晶の第3層目のロッドパターン117を形成するため、前記犠牲層形成工程及び前記平坦化工程と同様の工程を繰り返す。
その後、この第2層目の上層にフォトニック結晶の第3層目のロッドパターン117を形成するため、前記犠牲層形成工程及び前記平坦化工程と同様の工程を繰り返す。
そして、第5の工程として、前記第1の工程から前記第4の工程を少なくとも2回以上繰り返し、前記2次元パターン構造を積層して積層構造を形成する。
すなわち、上記した誘電体形成工程、パターン形成工程、犠牲層形成工程、及び平坦化工程を繰り返すことで、積層構造を形成する。
例えば、上記工程を3回繰り返すことで、図1(g)に示すような、ロッドパターン112、115、117、119が合計4層積層され、さらにそのロッドパターンの上下間に前記犠牲層113、116、118が挟まれた3次元構造体120が形成される。
これにより、厚み方向で1周期のウッドパイル構造フォトニック結晶構造が得られる。
但し、最上層の誘電体薄膜パターンを形成する場合、前記犠牲層形成工程と平坦化工程を省いても支障がない。
ここで、層間のパターン位置合せを高い精度で行うために、予め基板や誘電体薄膜上に形成した位置合せマーク(図示なし)を基準にして各層のパターン配置を決めればよい。
すなわち、上記した誘電体形成工程、パターン形成工程、犠牲層形成工程、及び平坦化工程を繰り返すことで、積層構造を形成する。
例えば、上記工程を3回繰り返すことで、図1(g)に示すような、ロッドパターン112、115、117、119が合計4層積層され、さらにそのロッドパターンの上下間に前記犠牲層113、116、118が挟まれた3次元構造体120が形成される。
これにより、厚み方向で1周期のウッドパイル構造フォトニック結晶構造が得られる。
但し、最上層の誘電体薄膜パターンを形成する場合、前記犠牲層形成工程と平坦化工程を省いても支障がない。
ここで、層間のパターン位置合せを高い精度で行うために、予め基板や誘電体薄膜上に形成した位置合せマーク(図示なし)を基準にして各層のパターン配置を決めればよい。
ここで、注目すべきことは、2層目以降のパターン形成工程における下地犠牲層パターンの影響についてである。
上記平坦化工程において、下地のパターンが露出するまで平坦化を行うと、例えば、CMPで行った場合、ディッシングとよばれる凹み形状が、犠牲層上部に形成される。
その上層のパターン形成工程において、その凹み形状に倣って形成されるために、ロッドパターンにこの凹み形状が転写されてしまう。
これはフォトニック結晶構造の加工精度を低下させ、素子特性に影響を及ぼすことになる。
これに対して、本実施の形態の上記平坦化工程において、犠牲層薄膜の平坦化が完了し、かつ、下地の誘電体パターンが表出する前に、平坦化工程を停止することで、この犠牲層に凹み形状の発生を防止することが可能となる。
これにより、ロッドパターンに、凹み形状の転写が抑制されるので、フォトニック結晶構造の加工精度の低下を避けることが可能になる。
上記平坦化工程において、下地のパターンが露出するまで平坦化を行うと、例えば、CMPで行った場合、ディッシングとよばれる凹み形状が、犠牲層上部に形成される。
その上層のパターン形成工程において、その凹み形状に倣って形成されるために、ロッドパターンにこの凹み形状が転写されてしまう。
これはフォトニック結晶構造の加工精度を低下させ、素子特性に影響を及ぼすことになる。
これに対して、本実施の形態の上記平坦化工程において、犠牲層薄膜の平坦化が完了し、かつ、下地の誘電体パターンが表出する前に、平坦化工程を停止することで、この犠牲層に凹み形状の発生を防止することが可能となる。
これにより、ロッドパターンに、凹み形状の転写が抑制されるので、フォトニック結晶構造の加工精度の低下を避けることが可能になる。
次に、前記第5の工程において積層構造を形成した後、該積層構造から前記第2の材料からなる薄膜を選択的に除去する第6の工程として、ロッドパターン間の犠牲層を除去する(以下では、これを犠牲層除去工程と記す。)。
すなわち、図1(h)に示すように、ロッドパターン間の犠牲層を一括で除去する。
この犠牲層の除去方法としては、犠牲層薄膜材料にもよるが、例えば、ウェットエッチング法や、等方性のドライエッチング、などを用いることができる。
この犠牲層除去工程により、ロッドパターン間に、犠牲層厚さ分の空隙ができる。
犠牲層除去工程で、ウェットエッチング法を用いる場合には、エッチング後の乾燥工程で、ロッドパターン間でのスティッキング防止のために、超臨界乾燥を行ってもよい。
すなわち、図1(h)に示すように、ロッドパターン間の犠牲層を一括で除去する。
この犠牲層の除去方法としては、犠牲層薄膜材料にもよるが、例えば、ウェットエッチング法や、等方性のドライエッチング、などを用いることができる。
この犠牲層除去工程により、ロッドパターン間に、犠牲層厚さ分の空隙ができる。
犠牲層除去工程で、ウェットエッチング法を用いる場合には、エッチング後の乾燥工程で、ロッドパターン間でのスティッキング防止のために、超臨界乾燥を行ってもよい。
次に、前記積層構造を形成する前記2次元パターン構造を、一括で接合させる第7の工程として、各ロッドパターンを一括で接合させる。
すなわち、図1(i)に示すように、基板を接合装置の真空チャンバーにセットし、チャンバー内を例えば、10−5Pa台に真空引きする。
次に、基板110に、ステージ122の上側を下降させ、各ロッドパターンを一括で接合させる。このとき、誘電体材料に応じて、応力や温度を設定する。
また、材料に応じて、接合前にロッドパターン表面に清浄化処理を施すのも良い。
各ロッドパターン層ごとに接合させる場合と比較して、本実施の形態の方法によれば、ロッドパターン層を一括で接合するために、熱工程を伴う接合の場合には、熱工程が1回で済むことから、熱によるロッドパターンの変形を最小限にすることができる。
以上の積層工程によって、誘電体薄膜からなる3次元フォトニック結晶構造が作製される。
以上では、説明を容易とするために、3次元ウッドパイル構造だけを示したが、本発明はこれに限られるものではない。本発明においては、それ以外の3次元構造でも容易に形成することが可能である。
すなわち、図1(i)に示すように、基板を接合装置の真空チャンバーにセットし、チャンバー内を例えば、10−5Pa台に真空引きする。
次に、基板110に、ステージ122の上側を下降させ、各ロッドパターンを一括で接合させる。このとき、誘電体材料に応じて、応力や温度を設定する。
また、材料に応じて、接合前にロッドパターン表面に清浄化処理を施すのも良い。
各ロッドパターン層ごとに接合させる場合と比較して、本実施の形態の方法によれば、ロッドパターン層を一括で接合するために、熱工程を伴う接合の場合には、熱工程が1回で済むことから、熱によるロッドパターンの変形を最小限にすることができる。
以上の積層工程によって、誘電体薄膜からなる3次元フォトニック結晶構造が作製される。
以上では、説明を容易とするために、3次元ウッドパイル構造だけを示したが、本発明はこれに限られるものではない。本発明においては、それ以外の3次元構造でも容易に形成することが可能である。
以下に、本発明の実施例について説明するが、本発明はこれらによって何ら限定されるものではない。
[実施例1]
実施例1においては、ウッドパイル型の3次元フォトニック結晶の製造方法について説明する。
本実施例においては、上記本発明の実施の形態で説明した3次元フォトニック結晶の製造方法と、基本的に同じ工程によるものであるから、ここでも図1を用いて説明する。
まず、図1(a)に示す誘電体形成工程において、例えば、合成石英からなる基板110上に、第1の材料からなる誘電体薄膜111として、例えば、酸化チタン薄膜を、例えばスパッタ法により、80nm厚さに成膜する。
次に、誘電体薄膜111上に、フォトレジスト膜を塗布形成し、フォトリソグラフィを行うことで、所望のレジストパターンを形成する(不図示)。このときに、次の重ね合わせの露光に用いる位置合わせマーク(不図示)のパターンも形成しておく。
次に、このレジストパターンをエッチングマスクとして、誘電体薄膜111の酸化チタン薄膜を、例えば、フッ化炭素ガスを主体とする反応性イオンエッチングを用いてパターニングする。
次に、図1(b)に示すパターン形成工程なおいて、つぎのように1層目のロッドパターン112を形成する。
すなわち、上記レジストパターン(不図示)を、例えば有機溶剤を用いて除去し、前記基板110上に誘電体薄膜111の酸化チタンからなる、幅80nm、ピッチ250nm、高さ80nmの1層目のロッドパターン112を形成する。
次に、図1(c)に示す犠牲層形成工程において、前記基板110上に、スピンコート法で例えばフォトレジスト膜を形成し、ベーク処理を行うことで、第2の材料からなる薄膜として、フォトレジスト膜からなる犠牲層113を形成する。ここで、前記犠牲層113の平坦性を良くするために、少なくとも2回以上、塗布及び、ベークを繰り返すことで、パターン上のレジストを平坦化させる。このとき塗布するフォトレジスト膜厚は、数μm以上が望ましい。
なお、この犠牲層に用いるフォトレジスト膜は、次にロッド構造を形成する際のエッチングマスクとなるフォトレジストを除去する際に、除去されない材料を選択する。なおかつ、この犠牲層を除去する際に、ロッド構造が除去されない材料を選択する。
[実施例1]
実施例1においては、ウッドパイル型の3次元フォトニック結晶の製造方法について説明する。
本実施例においては、上記本発明の実施の形態で説明した3次元フォトニック結晶の製造方法と、基本的に同じ工程によるものであるから、ここでも図1を用いて説明する。
まず、図1(a)に示す誘電体形成工程において、例えば、合成石英からなる基板110上に、第1の材料からなる誘電体薄膜111として、例えば、酸化チタン薄膜を、例えばスパッタ法により、80nm厚さに成膜する。
次に、誘電体薄膜111上に、フォトレジスト膜を塗布形成し、フォトリソグラフィを行うことで、所望のレジストパターンを形成する(不図示)。このときに、次の重ね合わせの露光に用いる位置合わせマーク(不図示)のパターンも形成しておく。
次に、このレジストパターンをエッチングマスクとして、誘電体薄膜111の酸化チタン薄膜を、例えば、フッ化炭素ガスを主体とする反応性イオンエッチングを用いてパターニングする。
次に、図1(b)に示すパターン形成工程なおいて、つぎのように1層目のロッドパターン112を形成する。
すなわち、上記レジストパターン(不図示)を、例えば有機溶剤を用いて除去し、前記基板110上に誘電体薄膜111の酸化チタンからなる、幅80nm、ピッチ250nm、高さ80nmの1層目のロッドパターン112を形成する。
次に、図1(c)に示す犠牲層形成工程において、前記基板110上に、スピンコート法で例えばフォトレジスト膜を形成し、ベーク処理を行うことで、第2の材料からなる薄膜として、フォトレジスト膜からなる犠牲層113を形成する。ここで、前記犠牲層113の平坦性を良くするために、少なくとも2回以上、塗布及び、ベークを繰り返すことで、パターン上のレジストを平坦化させる。このとき塗布するフォトレジスト膜厚は、数μm以上が望ましい。
なお、この犠牲層に用いるフォトレジスト膜は、次にロッド構造を形成する際のエッチングマスクとなるフォトレジストを除去する際に、除去されない材料を選択する。なおかつ、この犠牲層を除去する際に、ロッド構造が除去されない材料を選択する。
次に、図1(d)に示す平坦化工程において、前記犠牲層113を、酸素ガスを主体とした反応性イオンエッチングで、誘電体薄膜111の酸化チタン薄膜の表面から、例えば10nm高さになるまでエッチバックする。
この犠牲層の残膜厚の制御には、エッチング時間制御に加え、エリプソメーターによる膜厚測定を組み合わせても良い。
次に、図1(e)に示すように、前記犠牲層113に、レジストパターン(不図示)をフォトリソグラフィで形成する。
そして、素子部の外側の前記犠牲層113を、例えば酸素ガスを主体とした反応性イオンエッチングで除去し、素子部の外側の誘電体薄膜111を露出させる。 次に、図1(f)に示す工程において、1層目のロッドパターン112を含む誘電体薄膜111上に、前記誘電体形成工程と同様の工程により、誘電体薄膜114を成膜する。そして、前記パターン形成工程と同様の工程によりフォトニック結晶の第2層目のパターンとして、ロッドパターン115を形成する。
具体的には、まず、1層目のロッドパターン112を含む誘電体薄膜111上に、誘電体薄膜114として、例えば、酸化チタンをスパッタ法で、例えば80nmの膜厚になるように成膜する。
次に、この誘電体薄膜114上に、フォトレジスト膜を塗布形成し、前記した誘電体薄膜111に形成された位置合わせマーク(不図示)を用いて位置合わせを行いながら、フォトリソグラフィを行うことで、所望のレジストパターンを形成する(不図示)。
次に、このレジストパターンをエッチングマスクとして、上記した誘電体薄膜114の酸化チタン薄膜を、例えば、フッ化炭素ガス系を主体とする反応性イオンエッチングを用いてパターニングする。
次に、このレジストパターン(不図示)を、例えば有機溶剤を用いて除去し、前記基板110上に、幅80nm、ピッチ250nm、高さ80nmの2層目のロッドパターン115が形成される。
このとき、図1(e)の工程で、素子部の外側の前記犠牲層113を除去しているので、第1の材料からなる誘電体薄膜111、113は、素子部の外側部分で繋がっている。
その後、この第2層目の上層にフォトニック結晶の第3層目のロッドパターン115を形成するため、前記犠牲層形成工程及び前記平坦化工程と同様の工程を繰り返す。
このように、誘電体形成工程、パターン形成工程、犠牲層形成工程、及び平坦化工程を3回繰り返すことで、図1(g)に示す3次元構造体120が形成される。
すなわち、ロッドパターン112、115、117、119が合計4層積層され、さらにそのロッドパターンの上下間に前記犠牲層113、116、118が挟まれた3次元構造体120が形成される。
この犠牲層の残膜厚の制御には、エッチング時間制御に加え、エリプソメーターによる膜厚測定を組み合わせても良い。
次に、図1(e)に示すように、前記犠牲層113に、レジストパターン(不図示)をフォトリソグラフィで形成する。
そして、素子部の外側の前記犠牲層113を、例えば酸素ガスを主体とした反応性イオンエッチングで除去し、素子部の外側の誘電体薄膜111を露出させる。 次に、図1(f)に示す工程において、1層目のロッドパターン112を含む誘電体薄膜111上に、前記誘電体形成工程と同様の工程により、誘電体薄膜114を成膜する。そして、前記パターン形成工程と同様の工程によりフォトニック結晶の第2層目のパターンとして、ロッドパターン115を形成する。
具体的には、まず、1層目のロッドパターン112を含む誘電体薄膜111上に、誘電体薄膜114として、例えば、酸化チタンをスパッタ法で、例えば80nmの膜厚になるように成膜する。
次に、この誘電体薄膜114上に、フォトレジスト膜を塗布形成し、前記した誘電体薄膜111に形成された位置合わせマーク(不図示)を用いて位置合わせを行いながら、フォトリソグラフィを行うことで、所望のレジストパターンを形成する(不図示)。
次に、このレジストパターンをエッチングマスクとして、上記した誘電体薄膜114の酸化チタン薄膜を、例えば、フッ化炭素ガス系を主体とする反応性イオンエッチングを用いてパターニングする。
次に、このレジストパターン(不図示)を、例えば有機溶剤を用いて除去し、前記基板110上に、幅80nm、ピッチ250nm、高さ80nmの2層目のロッドパターン115が形成される。
このとき、図1(e)の工程で、素子部の外側の前記犠牲層113を除去しているので、第1の材料からなる誘電体薄膜111、113は、素子部の外側部分で繋がっている。
その後、この第2層目の上層にフォトニック結晶の第3層目のロッドパターン115を形成するため、前記犠牲層形成工程及び前記平坦化工程と同様の工程を繰り返す。
このように、誘電体形成工程、パターン形成工程、犠牲層形成工程、及び平坦化工程を3回繰り返すことで、図1(g)に示す3次元構造体120が形成される。
すなわち、ロッドパターン112、115、117、119が合計4層積層され、さらにそのロッドパターンの上下間に前記犠牲層113、116、118が挟まれた3次元構造体120が形成される。
次に、前記3次元構造体120が形成された基板110を真空チャンバー内にセットし、例えば酸素ガスを用いた等方性のアッシング法で、犠牲層113、116、118を除去する。
これにより、図1(h)に示すようにロッドパターン112、115、117、119間に、犠牲層厚さとほぼ同等の空隙がある3次元構造体121が形成される。
これにより、図1(h)に示すようにロッドパターン112、115、117、119間に、犠牲層厚さとほぼ同等の空隙がある3次元構造体121が形成される。
次に、図1(i)に示すように、基板を接合装置の真空チャンバーのステージ122にセットし、チャンバー内を例えば、10−5Pa台に真空引きする。
次に、前記3次元構造体121の上部に、ステージ122の上側を下降させて接触させ、前記3次元構造体121に荷重を印加し、この工程により、前記3次元構造体120の各ロッドパターン112、115、117、119を一括で接合させる。
このときの荷重範囲は、例えば、10〜500kg/cm2fであり、この接合時の温度範囲は、例えば200〜800℃である。
次に、前記3次元構造体121の上部に、ステージ122の上側を下降させて接触させ、前記3次元構造体121に荷重を印加し、この工程により、前記3次元構造体120の各ロッドパターン112、115、117、119を一括で接合させる。
このときの荷重範囲は、例えば、10〜500kg/cm2fであり、この接合時の温度範囲は、例えば200〜800℃である。
以上の工程により、図1(j)に示すように、4層のロッドパターン112、115、117、119が積層されたウッドパイル構造の酸化チタンからなる3次元フォトニック結晶123が形成される。
以上の本実施例によるフォトニック結晶の製造方法によれば、犠牲層埋め込み時の平坦化で発生する凹みによるロッドパターンの形状劣化を、下地の構造体層が露出前に平坦化を停止することで低減できる。
また、フォトニック結晶を構成する各ロッド層の接合を一括で行うことで、熱の印加を伴う接合工程が1回で済むことから、フォトニック結晶を構成するロッドの変形が最小限で済むので、高精度にフォトニック結晶を製造することが可能となる。
また、フォトニック結晶を構成する各ロッド層の接合を一括で行うことで、熱の印加を伴う接合工程が1回で済むことから、フォトニック結晶を構成するロッドの変形が最小限で済むので、高精度にフォトニック結晶を製造することが可能となる。
[実施例2]
実施例2においては、実施例1とは異なる形態のウッドパイル型の3次元フォトニック結晶の製造方法について説明する。
図2に、本実施例の3次元フォトニック結晶の製造方法を説明する図を示す。
図2において、210は基板、211、214は誘電体薄膜、212、215、217、219はロッドパターン、213、216、218は犠牲層薄膜、220、221は3次元構造体、222はステージ、223は3次元フォトニック結晶である。
実施例2においては、実施例1とは異なる形態のウッドパイル型の3次元フォトニック結晶の製造方法について説明する。
図2に、本実施例の3次元フォトニック結晶の製造方法を説明する図を示す。
図2において、210は基板、211、214は誘電体薄膜、212、215、217、219はロッドパターン、213、216、218は犠牲層薄膜、220、221は3次元構造体、222はステージ、223は3次元フォトニック結晶である。
まず、図2(a)に示す誘電体形成工程において、例えば、合成石英からなる基板210上に、第1の材料からなる誘電体薄膜211として、例えば、酸化チタン薄膜を、例えばスパッタ法により、80nm厚さに成膜する。
次に、誘電体薄膜211上に、フォトレジスト膜を塗布形成し、フォトリソグラフィを行うことで、所望のレジストパターンを形成する(不図示)。このときに、次の重ね合わせの露光に用いる位置合わせマーク(不図示)のパターンも形成しておく。
次に、このレジストパターンをエッチングマスクとして、誘電体薄膜211の酸化チタン薄膜を、例えば、フッ化炭素系ガスを主体とする反応性イオンエッチングを用いてパターニングする。
次に、図2(b)に示すパターン形成工程において、つぎのように1層目のロッドパターン212を形成する。
すなわち、上記レジストパターン(不図示)を、例えば有機溶剤を用いて除去して、前記基板210上に誘電体薄膜211の酸化チタンからなる、幅80nm、ピッチ250nm、高さ80nmの1層目のロッドパターン212を形成する。次に、図2(c)に示すパターン形成工程において、前記基板210上に、第2の材料からなる薄膜とし、犠牲層213としての、例えばスパッタリング法で、例えば銅薄膜を形成する。
この銅薄膜の厚さは、例えば、300nmであり、第1の材料からなる薄膜211との密着性向上のため、銅薄膜成膜前にチタン薄膜を例えば5nm厚さに成膜する。
なお、この犠牲層213に用いる材料は、最終的にこの犠牲層を除去するときに、第1の材料がエッチングされにくい材料を選択する必要がある。
次に、図2(d)に示す平坦化工程において、前記犠牲層213を、化学的機械的研磨法により研磨し、この犠牲層213の厚さが、第1の材料からなる薄膜211の酸化チタン薄膜の表面から、例えば10nm高さになるまで研磨する。
この残膜厚の制御は、例えば、研磨時間で制御する。
次に、図2(e)に示すように、前記犠牲層213に、レジストパターン(不図示)をフォトリソグラフィで形成し、素子部の外側の前記犠牲層213を、例えば、塩化鉄を含むエッチング溶液で除去し、素子部の外側の第1の材料からなる薄膜211を露出させる。
次に、誘電体薄膜211上に、フォトレジスト膜を塗布形成し、フォトリソグラフィを行うことで、所望のレジストパターンを形成する(不図示)。このときに、次の重ね合わせの露光に用いる位置合わせマーク(不図示)のパターンも形成しておく。
次に、このレジストパターンをエッチングマスクとして、誘電体薄膜211の酸化チタン薄膜を、例えば、フッ化炭素系ガスを主体とする反応性イオンエッチングを用いてパターニングする。
次に、図2(b)に示すパターン形成工程において、つぎのように1層目のロッドパターン212を形成する。
すなわち、上記レジストパターン(不図示)を、例えば有機溶剤を用いて除去して、前記基板210上に誘電体薄膜211の酸化チタンからなる、幅80nm、ピッチ250nm、高さ80nmの1層目のロッドパターン212を形成する。次に、図2(c)に示すパターン形成工程において、前記基板210上に、第2の材料からなる薄膜とし、犠牲層213としての、例えばスパッタリング法で、例えば銅薄膜を形成する。
この銅薄膜の厚さは、例えば、300nmであり、第1の材料からなる薄膜211との密着性向上のため、銅薄膜成膜前にチタン薄膜を例えば5nm厚さに成膜する。
なお、この犠牲層213に用いる材料は、最終的にこの犠牲層を除去するときに、第1の材料がエッチングされにくい材料を選択する必要がある。
次に、図2(d)に示す平坦化工程において、前記犠牲層213を、化学的機械的研磨法により研磨し、この犠牲層213の厚さが、第1の材料からなる薄膜211の酸化チタン薄膜の表面から、例えば10nm高さになるまで研磨する。
この残膜厚の制御は、例えば、研磨時間で制御する。
次に、図2(e)に示すように、前記犠牲層213に、レジストパターン(不図示)をフォトリソグラフィで形成し、素子部の外側の前記犠牲層213を、例えば、塩化鉄を含むエッチング溶液で除去し、素子部の外側の第1の材料からなる薄膜211を露出させる。
次に、図2(f)に示す工程において、1層目のロッドパターン212を含む誘電体薄膜211上に、前記誘電体形成工程と同様の工程により、誘電体薄膜214を成膜する。そして、前記パターン形成工程と同様の工程によりフォトニック結晶の第2層目のパターンとして、ロッドパターン215を形成する。
具体的には、まず、1層目のロッドパターン212を含む誘電体薄膜211上に、誘電体薄膜214として、例えば、酸化チタンをスパッタ法で、例えば80nmの膜厚になるように成膜する。
次に、誘電体薄膜214上に、フォトレジスト膜を塗布形成し、上記した誘電体薄膜211に形成された位置合わせマーク(不図示)を用いて位置合わせを行いながら、フォトリソグラフィを行うことで、所望のレジストパターンを形成する(不図示)。
次に、このレジストパターンをエッチングマスクとして、誘電体薄膜214の酸化チタン薄膜を、例えば、フッ化炭素ガス系を主体とする反応性イオンエッチングを用いてパターニングする。
次に、このレジストパターン(不図示)を、例えば有機溶剤を用いて除去して、前記1層目のロッドパターン212を含む誘電体薄膜211上に、幅80nm、ピッチ250nm、高さ80nmの2層目のロッドパターン215を形成する。このとき、図2(e)の工程で、素子部の外側の前記犠牲層213を除去しているので、第1の材料からなる薄膜211、214は、素子部の外側部分で繋がっている。
その後、この第2層目の上層にフォトニック結晶の第3層目のロッドパターン215を形成するため、前記犠牲層形成工程及び前記平坦化工程と同様の工程を繰り返す。
このように、誘電体形成工程、パターン形成工程、犠牲層形成工程、及び平坦化工程を3回繰り返すことで、図2(g)に示す構造220が形成される。
すなわち、ロッドパターン212、215、217、219が合計4層積層され、さらにそのロッドパターンの上下間に前記犠牲層213、216、218が挟まれた構造220が形成される。
具体的には、まず、1層目のロッドパターン212を含む誘電体薄膜211上に、誘電体薄膜214として、例えば、酸化チタンをスパッタ法で、例えば80nmの膜厚になるように成膜する。
次に、誘電体薄膜214上に、フォトレジスト膜を塗布形成し、上記した誘電体薄膜211に形成された位置合わせマーク(不図示)を用いて位置合わせを行いながら、フォトリソグラフィを行うことで、所望のレジストパターンを形成する(不図示)。
次に、このレジストパターンをエッチングマスクとして、誘電体薄膜214の酸化チタン薄膜を、例えば、フッ化炭素ガス系を主体とする反応性イオンエッチングを用いてパターニングする。
次に、このレジストパターン(不図示)を、例えば有機溶剤を用いて除去して、前記1層目のロッドパターン212を含む誘電体薄膜211上に、幅80nm、ピッチ250nm、高さ80nmの2層目のロッドパターン215を形成する。このとき、図2(e)の工程で、素子部の外側の前記犠牲層213を除去しているので、第1の材料からなる薄膜211、214は、素子部の外側部分で繋がっている。
その後、この第2層目の上層にフォトニック結晶の第3層目のロッドパターン215を形成するため、前記犠牲層形成工程及び前記平坦化工程と同様の工程を繰り返す。
このように、誘電体形成工程、パターン形成工程、犠牲層形成工程、及び平坦化工程を3回繰り返すことで、図2(g)に示す構造220が形成される。
すなわち、ロッドパターン212、215、217、219が合計4層積層され、さらにそのロッドパターンの上下間に前記犠牲層213、216、218が挟まれた構造220が形成される。
次に、前記3次元構造体220が形成された基板210の犠牲層213、216、218を例えば、塩化鉄を含むエッチング溶液で除去する。エッチング後の乾燥は、例えば超臨界乾燥で行う。
これにより、図2(h)に示すようにロッドパターン212、215、217、219間に、犠牲層厚さとほぼ同等の空隙がある構造221が形成される。
これにより、図2(h)に示すようにロッドパターン212、215、217、219間に、犠牲層厚さとほぼ同等の空隙がある構造221が形成される。
次に、図2(i)に示すように、基板を接合装置の真空チャンバーのステージ222にセットし、チャンバー内を真空引きする。このときの圧力範囲は、例えば、10−2台〜10−6Pa台である。
次に、前記3次元構造体221の上部に、ステージ222の上側を下降させて接触させ、前記3次元構造体221に荷重を印加し、この工程により、前記3次元構造体220の各ロッドパターン212、215、217、219を一括で接合させる。
このときの荷重範囲例えば、10〜500kg/cm2fであり、この接合時の温度範囲は、例えば200〜800℃である。
以上の工程により、図2(j)に示すように、4層のロッドパターン212、215、217、219が積層されたウッドパイル構造の酸化チタンからなる3次元フォトニック結晶223を形成できる。
次に、前記3次元構造体221の上部に、ステージ222の上側を下降させて接触させ、前記3次元構造体221に荷重を印加し、この工程により、前記3次元構造体220の各ロッドパターン212、215、217、219を一括で接合させる。
このときの荷重範囲例えば、10〜500kg/cm2fであり、この接合時の温度範囲は、例えば200〜800℃である。
以上の工程により、図2(j)に示すように、4層のロッドパターン212、215、217、219が積層されたウッドパイル構造の酸化チタンからなる3次元フォトニック結晶223を形成できる。
以上の本実施例によるフォトニック結晶の製造方法によれば、犠牲層埋め込み時の平坦化で発生する凹みによるロッドパターンの形状劣化を、下地の構造体層が露出前に平坦化を停止することで低減できる。
また、フォトニック結晶を構成する各ロッド層の接合を一括で行うことで、熱の印加を伴う接合工程が1回で済むことから、フォトニック結晶を構成するロッドの変形が最小限で済むので、高精度にフォトニック結晶を製造することが可能となる。
また、フォトニック結晶を構成する各ロッド層の接合を一括で行うことで、熱の印加を伴う接合工程が1回で済むことから、フォトニック結晶を構成するロッドの変形が最小限で済むので、高精度にフォトニック結晶を製造することが可能となる。
110、210:基板
111、114、211、214:誘電体薄膜
112、115、117、119:ロッドパターン
211、215、217、219:ロッドパターン
113、116、118、213、216、218:犠牲層薄膜
120、220:3次元構造体
121、221:3次元構造体
122、222:ステージ
123、223:3次元フォトニック結晶
111、114、211、214:誘電体薄膜
112、115、117、119:ロッドパターン
211、215、217、219:ロッドパターン
113、116、118、213、216、218:犠牲層薄膜
120、220:3次元構造体
121、221:3次元構造体
122、222:ステージ
123、223:3次元フォトニック結晶
Claims (6)
- 周期的な2次元パターン構造を積層した積層構造による3次元フォトニック結晶の製造方法であって、
基板上に、第1の材料からなる薄膜を形成する第1の工程と、
前記薄膜をエッチングして、前記薄膜に周期的な2次元パターン構造を形成する第2の工程と、
前記2次元パターン構造上に、第2の材料からなる薄膜を形成する第3の工程と、
前記2次元パターン構造上に形成された第2の材料からなる薄膜を平坦化する際に、下地の前記2次元パターン構造が露出する前に該平坦化を停止する第4の工程と、
前記第1の工程から前記第4の工程を少なくとも2回以上繰り返し、前記2次元パターン構造を積層して積層構造を形成する第5の工程と、
を含むことを特徴とする3次元フォトニック結晶の製造方法。 - 前記第5の工程において積層構造を形成した後、該積層構造から前記第2の材料からなる薄膜を選択的に除去する第6の工程と、
前記積層構造を形成する前記2次元パターン構造を、一括で接合させる第7の工程と、
を有することを特徴とする請求項1に記載の3次元フォトニック結晶の製造方法。 - 前記第1の材料からなる薄膜が、誘電体による薄膜で形成されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の3次元フォトニック結晶の製造方法。
- 前記第2の材料からなる薄膜が、犠牲層による薄膜で形成されていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の3次元フォトニック結晶の製造方法。
- 前記第4の工程における前記第2の材料からなる薄膜の平坦化に、ドライエッチング法を用いることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の3次元フォトニック結晶の製造方法。
- 前記第4の工程における前記第2の材料からなる薄膜の平坦化に、化学的機械的研磨法を用いることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の3次元フォトニック結晶の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007128989A JP2008286830A (ja) | 2007-05-15 | 2007-05-15 | 3次元フォトニック結晶の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
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