JP2008286360A - タイミングチェーンのガイド機構 - Google Patents

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Abstract

【課題】タイミングチェーンが固定ガイドに衝突する際に生じる異音の発生を抑制することのできるタイミングチェーンのガイド機構を提供する。
【解決手段】タイミングチェーン1のガイド機構104は、エンジン本体に固定されるとともにタイミングチェーン1の張り側にてタイミングチェーン1を案内する固定ガイド41と、エンジン本体に対し揺動自在に支持されるとともにタイミングチェーン1の弛み側にてタイミングチェーン1を案内する可動ガイドと、可動ガイドを介してタイミングチェーン1に張力を付与するテンショナとを備える。また、ガイド機構104は、固定ガイド41の案内面41Aに対向する位置に設けられてタイミングチェーン1の内側への移動を規制する規制部材71と、固定ガイド41とエンジンのクランクスプロケットとの間に設けられエンジン停止時にタイミングチェーン1をその内側に押圧する押圧機構72とを備える。
【選択図】図2

Description

この発明は、内燃機関のタイミングチェーンを案内するガイド機構に関する。
従来、このように内燃機関のタイミングチェーンを案内するガイド機構としては、例えば特許文献1に記載されたものがある。図3に、特許文献1に記載のガイド機構も含め、こうしたガイド機構として従来一般に採用されているタイミングチェーンのガイド機構を示す。
同図3(a)に示されるように、タイミングチェーン1は、内燃機関のクランクスプロケット21及びカムスプロケット31の間に掛け渡されており、このタイミングチェーン1によってクランクシャフト2の回転駆動力がカムシャフト3に伝達される。なお、同図3において、クランクスプロケット21が図中の矢印Aの方向に回転(正回転)すると、タイミングチェーン1が走行することにより、カムスプロケット31が図中の矢印Bの方向に回転する。
ガイド機構4は、タイミングチェーン1の走行を案内するとともに同タイミングチェーン1に張力を付与するものであり、タイミングチェーン1の張り側(図中右側)に設けられる固定ガイド41と、タイミングチェーン1の弛み側(図中左側)に設けられる可動ガイド51と、これら固定ガイド41及び可動ガイド51を介してタイミングチェーン1に張力を付与するテンショナ61とによって構成されている。このうち固定ガイド41は、ボルト42a,42bによりエンジン本体に固定されている。一方、可動ガイド51は、その基端部においてボルト52によりエンジン本体に取り付けられている。ここで、可動ガイド51は、エンジン本体に対してボルト52を支点として揺動自在に支持されている。
こうした構成により、タイミングチェーン1は固定ガイド41及び可動ガイド51に沿って走行するとともに、タイミングチェーン1に弛みが生じたときにはテンショナ61から張力が与えられるようになる。
特開2004―245385号公報
ところで、エンジンの運転停止直前にはクランクシャフト2が正回転と逆回転とを繰り返すことがあり、こうしたガイド機構にあっては、クランクシャフト2が正回転と逆回転とを繰り返す際に、タイミングチェーン1に対し以下のような力が作用することとなる。すなわち、クランクシャフト2が逆回転すると、タイミングチェーン1の張り側の部分に対してこれを押し縮めようとする力が作用する一方、タイミングチェーン1の弛み側に対してはこれを引っ張ろうとする力が作用することとなる。このため、図3(b)において二点鎖線で示されるように、タイミングチェーン1の本来の張り側部分に弛みが発生し、固定ガイド41の案内面41Aからタイミングチェーン1が離間して同タイミングチェーン1と固定ガイド41との間には隙間が生じることとなる。そしてその後、クランクシャフト2が正回転すると、タイミングチェーン1が固定ガイド41に衝突し、これに伴って異音が発生するといった問題が生じる。
この発明は、こうした実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、タイミングチェーンが固定ガイドに衝突する際に生じる異音の発生を抑制することのできるタイミングチェーンのガイド機構を提供することにある。
以下、上記課題を解決するための手段及びその作用効果について記載する。
請求項1に記載の発明は、エンジン本体に固定されるとともにタイミングチェーンの張り側にて同タイミングチェーンを案内する固定ガイドと、エンジン本体に対し揺動自在に支持されるとともに前記タイミングチェーンの弛み側にて同タイミングチェーンを案内する可動ガイドと、同可動ガイドを介して前記タイミングチェーンに張力を付与するテンショナとを備えるタイミングチェーンのガイド機構において、前記固定ガイドの案内面に対向する位置に設けられて前記タイミングチェーンの内側への移動を規制する規制部材と、前記固定ガイドとエンジンのクランクスプロケットとの間に設けられエンジン停止時に前記タイミングチェーンをその内側に押圧する押圧機構とを備えることをその要旨とする。
同構成によれば、エンジン停止時にクランクシャフトが逆回転し、タイミングチェーンが固定ガイドの案内面から離間するとき、すなわちタイミングチェーンが内側に移動するときには、こうした移動が固定ガイドの案内面に対向する位置に設けられた規制部材により規制されるようになる。更に、固定ガイドとエンジンのクランクスプロケットとの間に設けられた押圧機構により、タイミングチェーンにおいて固定ガイドの案内面と規制部材との間に位置する部分がその内側に押圧される。これにより、クランクシャフトの逆回転により生じるタイミングチェーンの弛みが吸収され、同タイミングチェーンと固定ガイドとの間に隙間が生じることを抑制することができる。これにより、タイミングチェーンと固定ガイドとの衝突が回避され、タイミングチェーンが固定ガイドに衝突する際に生じる異音の発生を抑制することができるようになる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のタイミングチェーンのガイド機構において、前記規制部材は前記固定ガイドの案内面のうち前記クランクスプロケット側端部に対向する位置に設けられることをその要旨とする。
タイミングチェーンが掛け渡されるカムスプロケットは、同じくタイミングチェーンが掛け渡されるクランクスプロケットに比べて大径となっている。このため、クランクシャフトが逆回転したときにタイミングチェーンと固定ガイドの案内面との間に生じる隙間は、固定ガイドの案内面のうちクランクシャフト側端部に対応する部分において最大となり、同部分はタイミングチェーンと固定ガイドとの衝突によって生じる異音の主たる発生源となる。
この点、上記構成によれば、固定ガイドの案内面のうちクランクスプロケット側端部に対向する位置に規制部材が設けられているため、タイミングチェーンが押圧機構により規制部材側に押圧されると、タイミングチェーンのうち固定ガイドの案内面のクランクスプロケット側端部に対応する部分、すなわちタイミングチェーンと固定ガイドの案内面との間に最も大きな隙間が生じる部分は、その内側への変位が規制部材により抑制されるようになる。これにより、タイミングチェーンと固定ガイドとの衝突が回避され、タイミングチェーンと固定ガイドとが衝突する際の異音の発生を効果的に抑制することができるようになる。
請求項1又は2に記載の発明は、具体的には、請求項3に記載の発明によるように、前記押圧機構は、前記タイミングチェーンに当接する当接部と、前記タイミングチェーンを同タイミングチェーンの内側に押圧する方向に前記当接部を付勢する付勢部材とを備える、といった構成を採用することができる。この場合、付勢部材の付勢力を過大に設定すると、すなわちタイミングチェーンをその内側に押圧する力を過大にすると、エンジン運転時において押圧機構の当接部とタイミングチェーンとの摺動抵抗が過大となることが懸念される。このため、エンジン停止時にはクランクシャフトの逆回転により生じるタイミングチェーンの弛みが吸収されるようにタイミングチェーンをその内側に押圧することができ、且つエンジン運転時には上記摺動抵抗が過大とならない範囲に収まるように付勢部材の付勢力を設定することが望ましい。
請求項4に記載の発明は、請求項1〜3のいずれか一項に記載のタイミングチェーンのガイド機構において、前記押圧機構は、タイミングチェーンに当接する部分が樹脂材料によって形成されることをその要旨とする。
同構成によれば、押圧機構においてタイミングチェーンに当接する部分が樹脂材料によって形成されているため、押圧機構によりタイミングチェーンを押圧する際に発生する摺動抵抗を低く抑えることができる。
以下、この発明にかかるタイミングチェーンのガイド機構の第1の実施の形態について、図1及び図2に基づき説明する。
図1は、タイミングチェーンのガイド機構の全体構成を示す正面図である。
同図1に示されるように、タイミングチェーン1は、ディーゼルエンジン(以下、エンジンと称する)のクランクスプロケット21及びカムスプロケット31の間に掛け渡されている。このタイミングチェーン1によってクランクシャフト2の回転駆動力がカムシャフト3に伝達される。なお、同図1において、クランクスプロケット21が図中の矢印Aの方向に回転(正回転)すると、タイミングチェーン1が走行することによりカムスプロケット31が図中の矢印Bの方向に回転する。
ガイド機構104は、タイミングチェーン1の張り側(図中右側)に設けられる固定ガイド41、タイミングチェーン1の弛み側(図中左側)に設けられる可動ガイド51、これら固定ガイド41及び可動ガイド51を介してタイミングチェーン1に張力を付与するテンショナ61、及び後述する規制部材71、押圧機構72によって構成されている。固定ガイド41は、その基端側(図中下側)及び先端側(図中上側)にそれぞれ設けられた取付部43a,43bにおいてボルト42a,42bによりエンジン本体に固定されている。可動ガイド51は、略円弧状に形成されるとともに、その基端側(図中上側)に設けられる取付部53においてボルト52によりエンジン本体に取り付けられている。ここで可動ガイド51は、エンジン本体に対してボルト52を支点として揺動自在に支持されている。また、可動ガイド51の先端側(図中下側)には、タイミングチェーン1に弛みが生じたときに可動ガイド51を介してタイミングチェーン1に張力を与えるテンショナ61が設けられている。こうしたガイド機構104を通じて、タイミングチェーン1の走行が案内されるとともに同タイミングチェーン1に適度な張力が付与されるようになる。
ところで、エンジンの運転停止直前にはクランクシャフト2が正回転と逆回転とを繰り返すことがある。ここで、クランクシャフト2が逆回転するときには、タイミングチェーン1の張り側の部分に対してこれを押し縮めようとする力が作用する一方、タイミングチェーン1の弛み側に対してはこれを引っ張ろうとする力が作用することとなるため、タイミングチェーン1の本来の張り側部分に弛みが発生し、固定ガイド41の案内面41Aからタイミングチェーン1が離間して同タイミングチェーン1と固定ガイド41との間には隙間が生じることとなる。そしてその後、クランクシャフト2が正回転すると、タイミングチェーン1が固定ガイド41に衝突し、これに伴って異音が発生するといった問題が生じることがある。
また、カムスプロケット31はクランクスプロケット21に比べて大径となっているため、クランクシャフト2が逆回転したときにタイミングチェーン1と固定ガイド41との間に生じる隙間は、固定ガイド41のクランクシャフト2側端部(図中下端部)に対応する部分において最大となり、同部分はタイミングチェーン1と固定ガイド41との衝突によって生じる異音の主たる発生源となる。このため、固定ガイド41のクランクシャフト2側端部に対応する部分におけるタイミングチェーン1と固定ガイド41との衝突を抑制することが、同衝突によって生じる異音の発生を効果的に抑制する上で重要となる。
そこで、図1に示されるように、タイミングチェーン1の内側に以下に説明する規制部材71を配設する一方、タイミングチェーン1の外側に以下に説明する押圧機構72を配設することにより、タイミングチェーン1と固定ガイド41との衝突を回避させて同衝突に起因する異音の発生を抑制するようにしている。
次に、図2を参照して規制部材71及び押圧機構72の具体的な構成及びその作用について説明する。
図2は、規制部材及び押圧機構を中心としたタイミングチェーンのガイド機構の部分構成を示す概略構成図である。なお、図2(a)は、クランクシャフトが正回転しているときのガイド機構の状態を示すとともに、図2(b)は、クランクシャフトが逆回転しているときのガイド機構の状態を示している。
図2(a)及び図2(b)に示されるように、規制部材71は、タイミングチェーン1の内側において、固定ガイド41の案内面41Aのうちクランクスプロケット21側端部(図中下端部)に対向する位置に配設されている。また、規制部材71は、同規制部材71のクランクスプロケット21側の端面(図中下端面)と固定ガイド41のクランクスプロケット21側の端面(図中下端面)とが同一平面上に位置するようにエンジン本体に固定されている。また、規制部材71は、固定ガイド41の案内面41Aに対向する面、すなわちタイミングチェーン1に当接する部分が、フェノール樹脂等の耐摩耗性に優れた樹脂材料によって形成される一方、それ以外の部分がステンレス鋼等の金属材料によって形成されている。
一方、押圧機構72は、タイミングチェーン1に当接する当接部72a、タイミングチェーン1を同タイミングチェーン1の内側に押圧する方向に当接部72aを付勢するスプリング72bによって構成されている。また、押圧機構72は、タイミングチェーン1の外側において、固定ガイド41とクランクスプロケット21との間、詳細には、タイミングチェーン1において固定ガイド41の案内面41Aと規制部材71との間に位置する部分よりもクランクスプロケット21側の位置に配設されている。当接部72aはタイミングチェーン1に当接する面が曲面状に形成されるとともに、その基端側に設けられる取付部72cにおいてボルト72dによりエンジン本体に取り付けられている。また、当接部72aは、エンジン本体に対してボルト72dを支点として揺動自在に支持されている。また、当接部72aは、タイミングチェーン1に当接する部分が、フェノール樹脂等の耐摩耗性に優れた樹脂材料によって形成される一方、それ以外の部分がステンレス鋼等の金属材料によって形成されている。スプリング72bは、その基端部がエンジン本体に固定される一方、その先端部が当接部72aに固定されており、タイミングチェーン1の内側に向けて、すなわちボルト72dを支点として図中時計回り方向に当接部72aを常時付勢する。ここで、スプリング72bの付勢力を過大に設定すると、すなわちタイミングチェーン1をその内側に押圧する力を過大にすると、エンジン運転時において押圧機構72の当接部72aとタイミングチェーン1との摺動抵抗が過大となることが懸念される。このため、エンジン停止時にはクランクシャフト2の逆回転により生じるタイミングチェーン1の弛みが吸収されるようにタイミングチェーン1をその内側に押圧することができ、且つエンジン運転時には上記摺動抵抗が過大とならない範囲に収まるようにスプリング72bの付勢力が設定されている。なお、スプリング72bに代えてその他の付勢部材を採用することによりタイミングチェーン1をその内側に押圧する方向に当接部72aを付勢するようにしてもよい。
こうした構成により、図2(a)に示されるように、エンジン運転時のようにクランクシャフト2が正回転するときには、押圧機構72によりタイミングチェーン1が内側に移動させられることはない。
一方、図2(b)に示されるように、エンジン停止直前のようにクランクシャフト2が逆回転し、タイミングチェーン1が固定ガイド41の案内面41Aから離間するとき、すなわちタイミングチェーン1が内側に移動するときには、こうした移動が規制部材71により規制されるようになる。更に、タイミングチェーン1において固定ガイド41の案内面41Aと規制部材71との間に位置する部分が押圧機構72によりタイミングチェーン1の内側に押圧される。これにより、クランクシャフト2の逆回転により生じるタイミングチェーン1の弛みが吸収され、同タイミングチェーン1と固定ガイド41との間に隙間が生じることが抑制されるようになる。
以上説明したように、この実施の形態にかかるタイミングチェーンのガイド機構によれば、以下に列記するような効果が得られるようになる。
(1)固定ガイド41の案内面41Aに対向する位置に設けられてタイミングチェーン1の内側への移動を規制する規制部材71と、固定ガイド41とエンジンのクランクスプロケット21との間に設けられエンジン停止時にタイミングチェーン1をその内側に押圧する押圧機構72とを備えることとした。これにより、クランクシャフト2の逆回転により生じるタイミングチェーン1の弛みが吸収され、同タイミングチェーン1と固定ガイド41との間に隙間が生じることを抑制することができる。これにより、タイミングチェーン1と固定ガイド41との衝突が回避され、タイミングチェーン1が固定ガイド41に衝突する際に生じる異音の発生を抑制することができるようになる。
(2)規制部材71は、固定ガイド41の案内面41Aのうちクランクスプロケット21側端部に対向する位置に設けられることとした。これにより、タイミングチェーン1が押圧機構72により規制部材71側に押圧されると、タイミングチェーン1のうちタイミングチェーン1と固定ガイド41の案内面41Aとの間に最も大きな隙間が生じる部分は、その内側への変位が規制部材71により抑制されるようになる。このため、タイミングチェーン1と固定ガイド41とが衝突する際の異音の発生を効果的に抑制することができるようになる。
(3)押圧機構72は、タイミングチェーン1に当接する当接部72aと、タイミングチェーン1を同タイミングチェーン1の内側に押圧する方向に当接部72aを付勢するスプリング72bとを備えることとした。また、エンジン停止時にはクランクシャフト2の逆回転により生じるタイミングチェーン1の弛みが吸収されるようにタイミングチェーン1をその内側に押圧することができ、且つエンジン運転時には押圧機構72の当接部72aとタイミングチェーン1との摺動抵抗が過大とならない範囲に収まるようにスプリング72bの付勢力を設定した。これにより、エンジン運転時において押圧機構72の当接部72aとタイミングチェーン1との摺動抵抗が過大となることを回避することができる。
(4)規制部材71及び押圧機構72は、タイミングチェーン1に当接する部分がそれぞれ樹脂材料によって形成されることとした。これにより、規制部材71によりタイミングチェーン1を規制する際、或いは押圧機構72によりタイミングチェーン1を押圧する際に発生する摺動抵抗を低く抑えることができる。
(5)ディーゼルエンジンはガソリンエンジンに比べて圧縮比が高く、エンジン停止時にクランクシャフト2の正回転及び逆回転の繰り返しが生じやすい。このため、タイミングチェーン1と固定ガイド41との衝突並びに同衝突に起因する異音の発生が大きな問題となる。この点、上記実施の形態では、ディーゼルエンジンに対して上記ガイド機構104を適用したため、タイミングチェーン1と固定ガイド41との衝突を抑制することができ、タイミングチェーン1と固定ガイド41との衝突に起因する異音を効果的に抑制することができるようになる。
なお、この発明にかかるタイミングチェーンのガイド機構は、上記実施の形態にて例示した構成に限定されるものではなく、これを適宜変更した例えば次のような形態として実施することもできる。
・上記実施の形態では、規制部材71及び押圧機構72の当接部72aのうちタイミングチェーン1に当接する部分をそれぞれフェノール樹脂等によって形成するようにしているが、これをその他の耐摩耗性を有する樹脂材料に変更してもよい。
・上記実施の形態では、規制部材71及び押圧機構72の当接部72aのうちタイミングチェーン1に当接する部分を樹脂材料によって形成しているが、これらの部分を形成する材料は樹脂材料に限られるものではなく、例えば規制部材71全体或いは押圧機構72の当接部72a全体を金属材料によって形成するようにしてもよい。この場合、規制部材71及び押圧機構72の当接部72aのうちタイミングチェーン1に当接する部分のみを樹脂材料によって形成する場合に比べて、これらタイミングチェーン1に当接する部分とタイミングチェーン1との摺動抵抗が高くなるといった懸念があるものの、規制部材及び押圧機構の当接部の構成を簡易なものとすることができる。
・上記実施の形態のように、固定ガイド41の案内面41Aのうちクランクスプロケット21側端部に対向する位置に規制部材71を設けることが、タイミングチェーン1においてタイミングチェーン1と固定ガイド41の案内面41Aとの間に最も大きな隙間が生じる部分の内側への変位を抑制して、タイミングチェーン1と固定ガイド41とが衝突する際の異音の発生を効果的に抑制する上では望ましい。しかし、規制部材71の配設位置はこれに限られるものではなく、他に例えば、固定ガイド41の案内面41Aのうちクランクスプロケット21側端部よりもカムシャフト3側の位置に配設するようにしてもよい。この場合であっても、タイミングチェーン1が固定ガイド41に衝突する際に生じる異音の発生を押圧機構との協働によって抑制することはできる。要するに、規制部材は、固定ガイドの案内面に対向する位置に設けられてタイミングチェーンの内側への移動を規制するものであればよい。
・上記実施の形態では、タイミングチェーン1に当接する当接部72aと、タイミングチェーン1をその内側に押圧する方向に当接部72aを付勢するスプリング72bとを備える押圧機構72について例示したが、押圧機構の構成はこれに限られるものではなく、他に例えば、電動式のプランジャ機構によって押圧機構を構成するようにしてもよい。この場合、エンジン停止時にプランジャをタイミングチェーン1に向けて突出させることによりタイミングチェーン1を内側に押圧することができる。要するに、押圧機構は、固定ガイドとエンジンのクランクスプロケットとの間に設けられエンジン停止時にタイミングチェーンをその内側に押圧するものであればよい。
・上記各実施の形態のように、タイミングチェーン1と固定ガイド41との衝突を抑制して、同衝突に起因する異音を抑制する上では、ガソリンエンジンに比べて圧縮比が高く、エンジン停止時にクランクシャフト2の正回転及び逆回転の繰り返しが生じやすいディーゼルエンジンに対してこの発明のタイミングチェーン1のガイド機構104を適用することが効果的である。しかし、この発明のタイミングチェーン1のガイド機構をガソリンエンジンに適用した場合であっても、ディーゼルエンジンの場合と同様にしてタイミングチェーン1と固定ガイド41との衝突に起因する異音を抑制することができる。
この発明にかかるタイミングチェーンのガイド機構の第1の実施の形態についてその全体構成を示す正面図。 同実施の形態の規制部材及び押圧機構を中心としたタイミングチェーンのガイド機構の部分構成を示す概略構成図であって、(a)クランクシャフトの正回転時における状態を示す概略構成図、(b)クランクシャフトの逆回転時における状態を示す概略構成図。 (a)従来のタイミングチェーンのガイド機構についてその全体構成を示す正面図、(b)(a)に示すクランクスプロケットを中心とした部分の拡大正面図。
符号の説明
1…タイミングチェーン、2…クランクシャフト、3…カムシャフト、4,104…ガイド機構、21…クランクスプロケット、31…カムスプロケット、41…固定ガイド、41A…案内面、42a,42b…ボルト、43a,43b…取付部、51…可動ガイド、52…ボルト、53…取付部、61…テンショナ、71…規制部材、72…押圧機構、72a…当接部、72b…スプリング、72c…取付部、72d…ボルト。

Claims (4)

  1. エンジン本体に固定されるとともにタイミングチェーンの張り側にて同タイミングチェーンを案内する固定ガイドと、エンジン本体に対し揺動自在に支持されるとともに前記タイミングチェーンの弛み側にて同タイミングチェーンを案内する可動ガイドと、同可動ガイドを介して前記タイミングチェーンに張力を付与するテンショナとを備えるタイミングチェーンのガイド機構において、
    前記固定ガイドの案内面に対向する位置に設けられて前記タイミングチェーンの内側への移動を規制する規制部材と、前記固定ガイドとエンジンのクランクスプロケットとの間に設けられエンジン停止時に前記タイミングチェーンをその内側に押圧する押圧機構とを備える
    ことを特徴とするタイミングチェーンのガイド機構。
  2. 請求項1に記載のタイミングチェーンのガイド機構において、
    前記規制部材は前記固定ガイドの案内面のうち前記クランクスプロケット側端部に対向する位置に設けられる
    ことを特徴とするタイミングチェーンのガイド機構。
  3. 請求項1又は2に記載のタイミングチェーンのガイド機構において、
    前記押圧機構は、前記タイミングチェーンに当接する当接部と、
    前記タイミングチェーンを同タイミングチェーンの内側に押圧する方向に前記当接部を付勢する付勢部材とを備える
    ことを特徴とするタイミングチェーンのガイド機構。
  4. 請求項1〜3のいずれか一項に記載のタイミングチェーンのガイド機構において、
    前記押圧機構は、タイミングチェーンに当接する部分が樹脂材料によって形成される
    ことを特徴とするタイミングチェーンのガイド機構。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2013002626A (ja) * 2011-06-22 2013-01-07 Kobashi Kogyo Co Ltd 動力伝達機構

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