JP2008286228A - ボールバルブ - Google Patents

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Abstract

【課題】内部部品を正しい装着状態で組込んで高い密封性能を確実に発揮でき、かつ、部品の損傷を防ぎつつ分解・組立て作業を実施できるボールバルブを提供すること。
【解決手段】左右に1次側と2次側流路12、13を有するボデー11の下方位置に下方開口部14を設け、この下方開口部14より挿入した操作軸25と上下ステム21、22を有するボール弁体20をボデー11内に回動自在に設け、1次・2次側の流路12、13に接続した流路管40、41のそれぞれの先端にシートリテーナ30を設け、このシートリテーナ30にボールシート33を装着し、このボールシート33をばね機構32を介してボール弁体20のボール面20dに押圧接触させると共に、下方開口部14を塞ぐプラグ50の先端部51をボール弁体20の底部24に近接配置したボールバルブである。
【選択図】 図1

Description

本発明は、ボールバルブに関し、特に、高圧流体に適用するトラニオン型のボールバルブに関する。
ボールバルブには、フローティング型のボールバルブと、トラニオン型のボールバルブがあり、前者のフローティングボールバルブは、1次側と2次側に設けられた2個のシート(弁座)でボールを挟持した状態で、流れ方向に配置したシートでボールを支持しながら、閉止時に流体圧力によりボールを2次側の弁座に押し付けて密着シールして締め切りを行うものである。
一方、後者のトラニオンバルブは、バルブ内のボールを1次側と2次側の2個のシートで挟んだ状態で、上部ステムとトラニオン(下部ステム)によってこのボールを支持した構造であり、上下のステムでボールを支持することにより、流体圧力によって作動トルクが大きく影響を受けることが無いようにしたものである。
トラニオンボールバルブは、シートを装着したシートリテーナをばね等でボール方向に押圧してシール性を発揮させるようにしたものであり、フローティングボールバルブに比較してシール性が高いため、主に、高圧流体が流れる場合や、又は大口径の流路を制御する場合に優位性がある。トラニオンボールバルブは、左右のボールシートがボールに対して自由に動きながら1次側と2次側をシールして流体の閉止を行う構造になっている。
ところで、ボールバルブには、流体の出入口が2つの形式である2方形のボールバルブ以外にも、いわゆる、3方ボールバルブと呼ばれるバルブがある(例えば、特許文献1参照。)。3方ボールバルブは、流体の出入口を3方向に形成し、各流路を切替えることで、流れの方向を変えたり、1方向を止めたり、或は、流れを分岐させたり、合流させたりできるようにしたボールバルブである。例えば、半導体製造分野や、圧縮天然ガス市場などにおけるガス供給ラインなどでは、高圧流体用として、トラニオンタイプの3方ボールバルブが使用されることが多くなっている。
3方ボールバルブは、そのボデーが2方ボールバルブの2方向(左右方向)の流路に加えて下方向の流路を加えた構造になっているため、2方ボールバルブのボデーとして使用されることがある。ボデーを2方ボールバルブとして使用する場合は、先ず、ステムとボールをボデーの下部より装着し、左右側からボールシートをシートリテーナに装着し、ボデー下部の流路にキャップを螺着するようにしている。このキャップとしては、汎用的なプラグを使用し、このプラグは、ボデー側に設けた管用テーパねじに螺着することで流路を閉塞するのが通常である。
特公平4−8669号公報
しかしながら、この種の3方ボールバルブのボデーを2方ボールバルブに利用すると、このバルブは、組み込み作業時に、ステムやボール等の内部部品がボデー内の正規の位置に装着されていない状態でもプラグを組み込むことができる構造であるため、内部部品が装着不良の状態のままで組み込まれることがあった。
この装着不良としては、ステムとボールの各二面幅の凹凸が正しく嵌合せずに90°ずれた状態で組み込まれたり、或は、ステムがボデーの正規の位置まで正しく挿入されずにボデーとステムやステムとボールの間に隙間が生じることなどがあった。この場合、キャップの取付けも正確に行うことができず、気密不良や部品が損傷することがあった。更に、ステムやボールの正規位置への装着状態の可否を判断するために、組込み後に気密検査や作動確認の試験をわざわざ実施する必要があった。
また、この種のバルブの性能を維持するためには、定期的にボールシート交換等のメンテナンスを行う必要があるが、このバルブは、ボールが左右のボールシートに支えられて位置保持されている構造であるため、バルブの分解時に左右ボールシートを緩めた状態でキャップを緩めると、ボールがボデー下部側へ落下してボール球面に傷が付き、このボールを再利用できなくなることがあった。
本発明は、上記の実情に鑑みて鋭意研究の結果開発に至ったものであり、その目的とするところは、内部部品を正しい装着状態で組み込んで高い密封性能を確実に発揮でき、かつ、部品の損傷を防ぎつつ分解・組立て作業を実施できるボールバルブを提供することにある。
前記目的を達成するため、請求項1に係る発明は、左右に1次側と2次側流路を有するボデーの下方位置に下方開口部を設け、この下方開口部より挿入した操作軸と上下ステムを有するボール弁体をボデー内に回動自在に設け、1次・2次側の流路に接続した流路管のそれぞれの先端にシートリテーナを設け、このシートリテーナにボールシートを装着し、このボールシートをばね機構を介してボール弁体のボール面に押圧接触させると共に、下方開口部を塞ぐプラグの先端をボール弁体の底部に近接配置したボールバルブである。
請求項2に係る発明は、上記近接配置した距離とは、バルブ組立時のボール弁体が一対のボールシートの調芯作用により正規の位置に復帰できる位置より、ボール弁体の正規の位置までの距離としたボールバルブである。
請求項3に係る発明は、プラグ先端側の近傍位置に段部を設け、この段部をボデー側に形成した当接面に当接させてプラグを位置決めさせたボールバルブである。
請求項4に係る発明は、プラグは、下方開口部を塞いだときに、プラグ底面がボデーの下方開口部底面と略同一面位置に装着したボールバルブである。
請求項5に係る発明は、下方開口部に装着したプラグに連通孔を形成すると共に、このプラグの下方にパイプ接続用のめねじ部を形成したコネクタ部を延設したボールバルブである。
請求項1に係る発明によると、容易な組み込み作業により、操作軸やボール弁体、及び下方開口部を塞ぐプラグなどの内部部品を正しい装着状態で組込むことができ、トラニオンバルブ構造により高い密封性能を確実に発揮し、安定した性能を確保できるボールバルブである。このため、高圧流体用として高い機能性を発揮でき、かつ、バルブ分解時のボール弁体の損傷を防いで安全に分解・組立て作業を実施できるボールバルブである。
請求項2に係る発明によると、組立て時に1次側・2次側流路に流路管を接続するだけで、ボール弁体を正規の位置まで復帰させることができ、ボール弁体をボールシートに対して内部シール性を確保した状態で取付けできるボールバルブである。更には、操作軸から外力が加わった場合でも、ボール弁体が下方に押し下げられるのを防ぐことができ、高い作動及び封止性能を維持することができる。
請求項3に係る発明によると、プラグの締込み時に、このプラグ先端をボール弁体の底部に確実に近接配置して内部部品を正しい装着状態で組込むことができ、作業者が異なる場合でも、プラグを所定の位置に装着できることにより、装着不良を防ぐことができるボールバルブである。
請求項4に係る発明によると、プラグの正しい装着状態を視認でき、もって、このプラグの装着完了の状態を視認することで内部部品の正しい組込み状態を確認することができるボールバルブである。
請求項5に係る発明によると、3方形のボールバルブとしても使用することができ、この場合にも、前記と同様に内部部品の装着不良を防ぎ、高い密封性能を維持して安定した性能を確保でき、また、分解・組立て時のボール弁体の損傷を防ぐことができるボールバルブである。
以下に、本発明におけるボールバルブの好ましい実施形態及び作用を図面に基づいて詳細に説明する。
図1〜図5において、バルブ本体10のボデー11は、左右に1次側流路12、2次側流路13を有し、下方位置に下向きの下方開口部14を有している。ボデー11は、3方弁用として使用されているものであり、既製品の3方弁用ボデーを流用することができる。1次側流路12、2次側流路13、下方開口部14は、めねじ12a、13a、14aを有し、各めねじ12a、13a、14aは、平行ねじであり、図示しないが、これらに対して平行ねじ(おねじ)を有する配管を接続することも可能になっている。
ボデー11の上部には、ボンネット15を形成し、このボンネット15の内部に挿入穴16を設け、この挿入穴16に後述するボール弁体20の上ステム21を挿入可能に設けている。一方、ボデー11の下部付近には、挿入穴17を設け、この挿入穴17にボール弁体20の下ステム22を挿入可能に設けている。挿入穴16、17は、下方開口部14の図示しない軸心と同軸に形成している。
ボデー11内には、ボール弁体20、操作軸25、シートリテーナ30、ボールシート33、プラグ50などの内部部品を組込み可能に設け、1次側、2次側流路12、13には、キャップ状の流路管40、41を接続可能に設けている。
また、ボンネット15の外周側には雄ネジ15aを形成し、この雄ネジ15aにパネルナット18を螺着可能に設けている。
流路管40、41は、内部に流体流路40c、41cを有し、また、ボデー11との接続側外周には、おねじ40d、41dを有している。流路管40、41は、おねじ40d、41dをボデー11のめねじ12a、13aに螺着することで一体に取り付けられる。また、流路管40、41は、第1凹部40a、41aと第2凹部40b、41bを有している。第1凹部40a、41aは、後述するシートリテーナ30の拡径円筒部30aが移動可能になるように、この拡径円筒部30aよりも拡径して形成している。また、後述する環状部材31の外径は、第1凹部40a、41aよりも僅かに小さい径に形成している。
第2凹部40b、41bは、第1凹部40a、41aより縮径するように形成し、この第2凹部40b、41bには、保持リング42で挟むようにOリング43を装着している。1次側流路12、又は、2次側流路13から高圧ガスが流れ込むと、この高圧ガスは、Oリング43によりシールされ、縮径筒状部30bと第2凹部40b、41bの隙間から浸入したり、或は、弁室内の高圧ガスが第2凹部40b、41bを通って1次側に浸入するのを防いでいる。
流路管40、41は、ナット締付け構造を有する接続部40e、41eを有しており、この接続部40e、41eに図示しないパイプを接続可能に設けている。
ボール弁体20は、上ステム21、下ステム22を有し、この上下ステム21、22は、球体状のボール部20aから上下に延設するように一体に形成されている。上下ステム21、22は、下方開口部14よりボデー11内の挿入穴16、17に挿入され、ボール弁体20を回動自在に設けてトラニオンバルブを構成可能にしている。上下ステム21、22には、溝部21a、22aを設け、この溝部21a、22aに、スラストベアリング23、23を装着している。これにより、ボール弁体20が高圧ガスにより押されて負荷が加わった場合にも、円滑に回転操作することができるようにしている。
また、ボール弁体20の上部には、平行二面部20bを形成し、また、内部には、2方形のポート孔20cを形成し、ボール弁体20を回動したときにこのポート孔20cにより1次側流路12と2次側流路13を連通して流路を開閉可能に設けている。
操作軸25は、ボール弁体20の平行二面部20bと嵌合可能な凹部25aを有し、下方開口部14より挿入した後に、凹部25aと平行二面部20bの嵌合により上ステム21の上部側に挿入可能に設け、この操作軸25とボール弁体20をボデー11に回転自在に設けている。更に、操作軸25の上端側には、ハンドル26を固定ピン27等の手段で取付けている。これにより、ハンドル26を手動操作して操作軸25を回転でき、この操作軸25の回転によりボール弁体20を回動可能に設けている。このように、本例においては、ボール弁体20を手動操作しているが、例えば、上ステム21に、図示しないアクチュエータの出力軸を接続してもよく、この場合、自動操作で回動させることが可能になる。
Oリング28は、操作軸25に形成した凹状溝25bに装着し、このOリング28により操作軸25とボデー11との間をシールして流体の漏れを防いでいる。また、バックアップリング29は、Oリング28の背面側(ボール弁体20に対して2次側)に装着し、Oリング28をシール方向に押圧することでシール性を高めている。ベアリング35、36は、操作軸25を滑らかに回転できるように装着している。
シートリテーナ30は、流路管40、41のそれぞれの先端に設け、ボール弁体20の1次側と2次側に配設している。このシートリテーナ30は、拡径円筒部30aと縮径筒状部30bによって構成し、拡径円筒部30aのボール弁体20との対抗面側にはテーパ面30cを形成し、このテーパ面30cに続けて貫通穴30dを設けている。シートリテーナ30は、縮径筒状部30bを1次側流路12、2次側流路13に挿入し、流路管40、41の流路方向に摺動可能な状態で取付けられ、この状態でバルブ本体10に取付けている。
拡径円筒部30aの背面側には、環状部材31、ばね機構32を装着しており、この環状部材31、ばね機構32により、ボール弁体20を左右側から挟持可能に設けている。環状部材31は、シートリテーナ30の円周方向の振れを確実に防ぎ、ボール弁体20を軸心に沿って押圧可能に設けている。
ばね機構32は、皿ばねからなっており、この皿ばね32を適宜の枚数重ね合わせて使用することにより、弾発力を調整可能に設けている。このばね機構32は、皿ばね以外であってもよく、例えば、図示しないコイルスプリング等を組み合わせて設けるようにしてもよい。
シートリテーナ30の先方側にはボールシート33を装着し、このボールシート33をばね機構32を介してボール弁体20のボール面20dに押圧接触させている。このボールシート33により、ボール弁体30の左右(1次側、2次側)をシール可能に設けている。ボールシート33は、例えば、PCTFE(ポリクロロトリフルオロエチレン)によって形成するのがよく、この場合、耐薬品性などに優れ、また、適度の弾性を有しているので、ボールシート材料として好適である。また、PCTFE以外にも、例えば、PEEK(ポリエーテルエーテルケトン)、PFA(テトラフルオロエチレンとパーフルオロアルキルビニルエーテルとの共重合体)やPTFE(ポロテトラフルオロエチレン)などを材料として使用してもよい。
ボールシート33は、ボール弁体20との接触側をこのボール弁体20の外形に沿うように曲面状の接触面34を形成し、この接触面34がボール弁体20の外周面と接触してシール性を発揮できるようにしている。
プラグ50は、略円筒状に形成し、外周側にはめねじ14aに螺合可能なおねじ50aを設けている。これにより、プラグ50は下方開口部14に着脱自在であり、この下方開口部14を塞ぐことができるように設けている。プラグ50の装着後には、このプラグ先端部51をボール弁体20の底部24に近接配置している。
プラグ50の先端側の近傍位置には段部52を設け、一方、ボデー11には、この段部52が当接可能な当接面11aを形成している。プラグ50のボデー11への装着完了時には、段部52が当接面11aに当接してプラグ50を位置決めさせている。
なお、段部52の外周には、PTFE製等のガスケット55を装着している。
また、プラグ50は、下方開口部14を塞いだとき、より好ましくは、プラグ50の段部52がボデー11の当接面11aに当接したときにプラグ底面53がボデー11の下方開口部底面11bと略同一面位置に装着しており、この状態を視認することで、プラグ50の装着が完了したことを確認できる。本実施形態では、底面53側に六角穴54を設け、この六角穴54に図示しないレンチを挿入して回転することにより、段部52が当接面11aに当接するまで締め込み可能に設けている。
続いて、上記ボールバルブの組み立て手順を述べる。
先ず、予め、ボール弁体20の上下ステム21、22にスラストベアリング23を装着し、操作軸25に、ベアリング35、36、Oリング28、バックアップリング29を装着しておく。また、流路管40、41は、第2凹部40b、41bにOリング43と保持リング42を装着し、第1凹部40a、41aにばね機構32と環状部材31を装着し、この環状部材31の先端側には、ボールシート33を装着したシートリテーナ30を組み付けて一体化しておく。
操作軸25は、ボデー11の下方開口部14から挿入し、ボデー11上部側の挿入穴16に挿入する。このとき、挿入穴16より操作軸25のベアリング35装着用の段差部位付近が視認できる位置になるようにする。この状態で、ボール弁体20を下方開口部14より挿入し、平行二面部20bを操作軸25の凹部25aの方向に合わせて嵌合させた状態にする。また、プラグ50には、あらかじめ段部52の外周にPTFE製ガスケット55を装着する。
続いて、プラグ50のおねじ50aをめねじ14aに螺合する。このとき、プラグ50の段部52を当接面11aに当接させるまで螺子込むことで、確実に所定位置まで装着することができる。プラグ50の装着後には、プラグ底面53がボデー底面11bと略同一面位置になることで、プラグ50の正しい装着状態を確認できる。
また、このプラグ装着時には、図6(a)に示すように、プラグ50の先端部51がボール弁体20の底部24と当接し、ボール弁体20を押圧することにより、ボール弁体20を押し上げることができ、装着後には、プラグ先端部51がボール弁体20の底部24に当接した状態を保持できる。これにより、例えば、凹部25aと平行二面部20bが正しく嵌合せずに操作軸25とボール弁体20がずれた状態で組み込まれたり、或は、操作軸25の挿入不足を防ぐことができ、内部部品を正しい状態で装着して気密性や作動性を確保できる。
次に、1次側流路12、2次側流路13より流路管40、41を螺着してボデー11に装着する。これにより、ボール弁体20をボールシート33、33で挟着してシール部位を構成することができる。このとき、流路管40、41の接続時にボール弁体20を調芯しながら上方に移動させてその中心O2を流路の中心O1と一致する正規の位置に配置できるようにしている。ボール弁体20が移動する距離Lは、図6(a)のプラグ装着時のボールシート33、33の調芯作用により正規の位置に復帰できる位置より、図6(b)の流路管40、41の螺着時における正規の位置までの距離となる。以下に、このときのボール弁体20の動作を説明する。
プラグ50を装着すると、その装着直後には、ボール弁体20は、図4、図6(a)のようにこのプラグ50の先端部51に押し上げられて上昇する。このとき、ボール弁体20の中心O2は、ボデー11の流路中心O1からやや下に位置する。
流路管40、41を挿入すると、この流路管40、41に装着されたボールシート33、33の先方側がボール弁体20を押圧する。このとき、ボール弁体20は、前記のように正規の装着位置より下がった状態にあるため、ボールシート33の下方側がボール弁体20に接触した状態になる。ここに、ボールシート33の接触面34は、ボール弁体の外形に沿った曲面状であるため、流路管40、41を続けて挿入したときには、接触面34下方側の曲面によってボール弁体20を押し上げることができる。ボール弁体20は、ボールシート33の接触面34の上方側に接触したときに上昇を停止し、このとき、中心O2が流路中心O1と一致した調芯状態となり、図6(b)において、ボール弁体20が正規の位置に復帰する。よって、ボール弁体20の外周側に接触面34全体を密着シールさせることができる。
本実施形態において、ボール弁体20がボールシート33に対して正規の位置に移動すると、シートリテーナ30の上下端と上下ステム21、22の拡径部21b、22bとの間の空隙A、Bは、空隙A=空隙Bの関係になる。
ボールシート33は、その接触面34がボール弁体20の外形球面と同一形状であり、かつ、ボール弁体20を装着した状態で流路管40、41を挿入したときに、図4に示した空隙A1が図3の空隙Aの2/3以上であれば、このときの接触面34のボール弁体20に接触する量(以下、かかり量という)Cを適切な量とすることができ、上記の自動調芯機能を働かせてボール弁体20を適正位置まで上昇させることができる。すなわち、(2/3)×A≦A1<Aの関係になるようにボール弁体を装着できるように構成すればよい。
一方、図5の比較例のように、空隙A2が図3の空隙Aの2/3以下の場合には、かかり量C´は不足した状態となり、ボール弁体20の調芯作用を働かせることはできない。すなわち、0<A2≦(2/3)×Aの関係にならないようにする必要がある。
上記のように、ボール弁体20を自動調芯させる具体例として、流路管40、41の装着前であって、ボール弁体20の底部24がプラグ50の先端51に当接した状態において、ボールシート33の接触面34の約半分が、ボール弁体20の外径球面Rにかかる状態となるよう、ボール弁体20を配置するのが好ましい。
この場合、プラグ50の先端部51を、ボール弁体20の底部24に近接配置する距離Lは、ボールシート33の接触面34の幅をWとしたとき、この幅Wの半分以下、すなわち、L≦1/2Wと表すことができる。
流路管40、41の装着後、全体の組み込みが正常に完了した場合には、プラグ底面53とボデー底面11bが略同一面位置になることで、所定の組み込み状態を確認することができる。
これに対して、異常な組み込みがあった場合には、図示しないが、ボール弁体20のボールシート33に対するかかり量が不足してボール弁体20を調芯できず、このボール弁体20を正規の位置に装着することができないため、底面53が底面11bより突出した状態となり、組み込み不良を容易に視認することができる。
バルブ本体10を分解する際には、左右の流路管40、41を取外し、この状態で、プラグ50を緩めることでこのプラグ50とボール弁体20を取り外すことができる。このとき、近接配置した距離を、バルブ分解時にボール弁体20が下方にずれてプラグ先端部51に当接した位置より、バルブ組立時のボール弁体20が一対のボールシート33、33の調芯作用により正規の位置に復帰できる位置までの距離Lとし、この距離Lを短く設けることで、流路管40、41を外したときに、ボール弁体20が図3の距離Lだけ下がり、プラグ先端部51により受け止められるので、ボデー11内を落下することがない。よって、メンテナンス時等において、ボール部20a(ボール球面20d)などを損傷することがないためボール弁体20を再利用でき、長期に渡って高いシール性を維持することができる。
図6においては、本発明のボールバルブの他の実施形態を示している。なお、この実施形態において前述した実施形態と同一部材は同一符号によって表し、その説明を省略する。このボールバルブは、前記実施形態のボデー11に対して3方形のボール弁体60を装着した例を示しており、1、2次側流路12、13を有するボデー11内に、上ステム61、下ステム62を有する3方形ボール弁体60を回動自在に設け、1、2次側流路12、13と3次側流路19を切り替え可能に設けたものである。
このボールバルブでは、下方開口部14に、例えば、平行ネジからなるおねじ65aを有するプラグ65を螺着によって取付け、このプラグ65の先端部66をボール弁体60の底部64に近接配置したものである。プラグ65内には、連通孔65bを形成しており、この連通孔65bと、1次側流路12又は2次側流路13を連通可能に設けている。また、プラグ65の下方には、パイプ68接続用のめねじ部67aを形成したコネクタ部67を延設している。
このように、本発明のボールバルブは、ボール弁体20とプラグ50(65)を交換するだけで2方形、又は3方形のボールバルブの形態に設けることができ、3方形のボールバルブの場合でも、前記と同様に内部部品の装着不良を防いで気密不良や部品の損傷を防ぎ、また、ボール弁体20の脱落も防ぐことができる。このため、3方形ボールバルブも2方形と同様に、組み込み後に気密検査や作動確認の試験を行う必要もない。
しかも、ボール弁体の交換時には、流路管40、41を取り外すことで簡単に行うことができ、必要に応じて容易に2方又は3方タイプのバルブに変換できるため、作業にかかる手間やコストを削減することもできる。
なお、この実施形態では、ボール弁体60を180°回転操作することにより1次側流路12、又は、2次側流路13と、3次側流路19を連通させるようにした構造の3方ボールバルブであるが、1次側流路12、2次側流路13と連通する流路と90°の角度で図示しない別の流路を追加し、90°の操作により流路を切替える形式の3方ボールバルブに設けるようにしてもよく、その流路の切替え形態に拘ることはない。
本発明のボールバルブの一実施形態を示した部分断面図である。 本発明のボールバルブの部分断面分解図である。 図1の一部拡大断面図である。 ボール弁体付近を示した説明図である。 ボール弁体付近を示した他の説明図である。 ボール弁体の装着工程を示した模式図である。(a)は、プラグ装着時の状態を示す模式図である。(b)は、流路管の螺着時の状態を示す模式図である。 本発明のボールバルブの他の実施形態を示した部分断面図である。
符号の説明
10 バルブ本体
11 ボデー
11a 当接面
11b 底面
12 1次側流路
13 2次側流路
14 下方開口部
20 ボール弁体
20d ボール面
21 上ステム
22 下ステム
24 底部
25 操作軸
30 シートリテーナ
32 ばね機構
33 ボールシート
40、41 流路管
50、65 プラグ
51 先端部
52 段部
53 底面
65b 連通孔
67 コネクタ部
67a めねじ部
L 距離

Claims (5)

  1. 左右に1次側と2次側流路を有するボデーの下方位置に下方開口部を設け、この下方開口部より挿入した操作軸と上下ステムを有するボール弁体をボデー内に回動自在に設け、前記1次・2次側の流路に接続した流路管のそれぞれの先端にシートリテーナを設け、このシートリテーナにボールシートを装着し、このボールシートをばね機構を介して前記ボール弁体のボール面に押圧接触させると共に、前記下方開口部を塞ぐプラグの先端をボール弁体の底部に近接配置したことを特徴とするボールバルブ。
  2. 上記近接配置した距離とは、バルブ組立時のボール弁体が一対のボールシートの調芯作用により正規の位置に復帰できる位置より、ボール弁体の正規の位置までの距離とした請求項1に記載のボールバルブ。
  3. 前記プラグ先端側の近傍位置に段部を設け、この段部をボデー側に形成した当接面に当接させて前記プラグを位置決めさせた請求項1又は2に記載のボールバルブ。
  4. 前記プラグは、前記下方開口部を塞いだときに、プラグ底面が前記ボデーの下方開口部底面と略同一面位置に装着した請求項1乃至3の何れか1項に記載のボールバルブ。
  5. 前記下方開口部に装着した前記プラグに連通孔を形成すると共に、このプラグの下方にパイプ接続用のめねじ部を形成したコネクタ部を延設した請求項1乃至4の何れか1項に記載のボールバルブ。
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