JP2008286157A - タービン静翼 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】内側シュラウド12および/または外側シュラウド13に、複数の小穴31を有し、内側シュラウド12および/または外側シュラウド13の表面から間隔をあけて配設されて表面との間にチャンバを形成し、送り込まれた冷却媒体を小穴31からチャンバ内へ流入させる衝突板30と、前縁側に前縁側開口端33を有し、両側部に沿って形成され、前縁側開口端33から送り込まれた冷却媒体を後縁側へ導く側部流路32と、後縁にて幅方向に沿って形成され、側部流路32から冷却媒体が送り込まれるヘッダ35と、一端側がヘッダ35に連通され他端側が後縁にて開口されてヘッダ35に送り込まれた冷却媒体を後縁から放出する後縁流路36とが設けられており、小穴31からチャンバ内へ送り込まれた冷却媒体が、側部流路32の前縁側開口端33に向かって流れるように構成されている。
【選択図】 図3
Description
本発明に係るタービン静翼は、翼本体の内側および外側にそれぞれ内側シュラウドおよび外側シュラウドを有するタービン静翼であって、前記内側シュラウドおよび/または前記外側シュラウドに、複数の小穴を有し、前記内側シュラウドおよび/または前記外側シュラウドの表面から間隔をあけて配設されて前記表面との間にチャンバを形成し、送り込まれた冷却媒体を前記小穴から前記チャンバ内へ流入させる衝突板と、前縁側に前縁側開口端を有し、両側部に沿って形成され、前記前縁側開口端から送り込まれた冷却媒体を後縁側へ導く側部流路と、後縁にて幅方向に沿って形成され、前記側部流路から冷却媒体が送り込まれるヘッダと、一端側が前記ヘッダに連通され他端側が後縁にて開口されて前記ヘッダに送り込まれた冷却媒体を後縁から放出する後縁流路とが設けられており、前記小穴から前記チャンバ内へ送り込まれた冷却媒体が、前記側部流路の前記前縁側開口端に向かって流れるように構成されている。
すなわち、本発明に係るタービン静翼によれば、側部流路の前縁側開口端から流入した冷却媒体を内側シュラウドおよび/または外側シュラウドの後縁(すなわち、後縁流路の下流側開口端)に導く流路の屈曲部は、側部流路の後縁側開口端とヘッダの端部との接合(連通)部、およびヘッダの中央部と後縁流路の上流側開口端との接合(連通)部の二つだけとされていることとなる。
これにより、流路の屈曲部における圧力損失(流路抵抗)を低減させることができ、冷却空気の流速を増加させることができて、内側シュラウドおよび/または外側シュラウドを効率よく冷却することができるとともに、衝突板の内壁面と内側シュラウドの表面との間および/または衝突板の内壁面と外側シュラウドの表面との間に形成されたキャビティ内に流入する冷却空気量を低減させることができ、全体の冷却空気量(冷却空気の消費量)を低減させることができる。
図1は本発明に係るタービン静翼を具備したガスタービンを示す図であって、車室上半部を取り外した状態を示す概略斜視図、図2は本実施形態に係るタービン静翼を、その前縁と後縁とを結ぶ中心線に対して略直交する面で切った要部断面図、図3は本実施形態に係るタービン静翼の外側シュラウドを、外側(外周側)から見た斜視図である。
翼本体11には、複数個のフィルム冷却孔(図示せず)と、翼本体11の立設方向軸線に対して略直交する断面における前縁(図示せず)と後縁(図示せず)とを結ぶ中心線(図示せず)に対して略直交して設けられ、翼本体11の内部を複数個(例えば、4個)のキャビティC1,C2,C3,C4に区画する図示しない板状のリブ(第1のリブ)と、中央部に位置するキャビティ(最も前縁側に位置するキャビティC1および最も後縁側に位置するキャビティC4以外のキャビティ)C2,C3を腹側と背側に区画する(略二分する)板状のリブ(第2のリブ)14と、最も後縁側に位置するキャビティC4内の冷却空気(冷却媒体)を翼本体11の外部に導くとともに複数のピンフィン(図示せず)を有する空気孔(図示せず)とが設けられている。
インピンジメント板20はそれぞれ、複数個のインピンジメント冷却孔(図示せず)が設けられた板状のものであり、その内壁面(内周面)21がリブ14の壁面22と対向し、かつ、その外壁面(外周面)23が翼本体11の内壁面24と対向するように配置されている。
そして、インピンジメント板20の外壁面23と翼本体11の内壁面24とリブ(第1のリブ)の壁面(図示せず)との間にはそれぞれ、冷却空間、すなわち、冷却空気の通路が形成されている。
内側シュラウド12の表面(図2において下側の面)25および外側シュラウド13の表面(図2において上側の面)26にはそれぞれ、インピンジメント板27が設けられている。
インピンジメント板27はそれぞれ、複数個のインピンジメント冷却孔(図示せず)が設けられた板状のものであり、中央部に位置するキャビティC2,C3の、リブ14の壁面22よりも背側に形成された空間(すなわち、リブ(第1のリブ)の壁面とリブ14の壁面22と翼本体11の内壁面24とで囲まれた空間)の上方または下方を覆うように配置されている。
また、インピンジメント板27をインピンジメント冷却した冷却空気は、中央部に位置するキャビティC2,C3の、リブ14の壁面22よりも背側に形成された空間内に流入し、翼本体11の背側の内壁面24に向かって開口するインピンジメント冷却孔から冷却空間内に吹き出して翼本体11の腹側の内壁面24をインピンジメント冷却した後、フィルム冷却孔から吹き出されるようになっている。
インピンジメント板30はそれぞれ、複数個のインピンジメント冷却孔(小穴)31が設けられた板状のものであり、翼本体11の腹側上流側および前縁上流側の上方または下方を覆うように配置されている。
側部流路32は、内側シュラウド12および外側シュラウド13の前縁側から後縁側にかけて、その両側部に形成された冷却空気の通路であり、その後縁側開口端34はそれぞれ、内側シュラウド12および外側シュラウド13の幅方向にわたって、その後縁部に形成されたヘッダ35の対応する端部に接続されている。また、側部流路32の内壁面には、図示しない複数の板状の突起(タービュレータ)が設けられている。
そして、インピンジメント板30に形成されたインピンジメント冷却孔31を通過した冷却空気は、側部流路32の前縁側開口端33から側部流路32内に流入し、側部流路32、ヘッダ35、および後縁流路36を通過した後、内側シュラウド12および外側シュラウド13の後縁から放出されるようになっている。このとき、内側シュラウド12および外側シュラウド13の前縁部、両側部、および後縁部は、冷却空気により冷却されるようになっている。
これにより、中央部に位置するキャビティC2,C3の背側で、かつ、リブ(第1のリブ)の壁面、リブ14の壁面22、およびインピンジメント板20の内壁面21により形成された空間内に流入する冷却空気量を低減させることができ、全体の冷却空気量(冷却空気の消費量)を低減させることができるとともに、温度の低い冷却空気がフィルム冷却孔から吹き出されるのを防止することができる。
これにより、燃焼ガス(高温ガス)から翼本体11の表面(より詳しくは、翼本体11の背側の外壁面)への熱伝達をより低減させることができて、フィルム効率を向上させることができる。
10 タービン静翼
11 翼本体
12 内側シュラウド
13 外側シュラウド
25 表面
26 表面
30 インピンジメント板(衝突板)
31 インピンジメント孔(小穴)
32 側部流路
33 前縁側開口端
35 ヘッダ
36 後縁流路
Claims (2)
- 翼本体の内側および外側にそれぞれ内側シュラウドおよび外側シュラウドを有するタービン静翼であって、
前記内側シュラウドおよび/または前記外側シュラウドに、複数の小穴を有し、前記内側シュラウドおよび/または前記外側シュラウドの表面から間隔をあけて配設されて前記表面との間にチャンバを形成し、送り込まれた冷却媒体を前記小穴から前記チャンバ内へ流入させる衝突板と、前縁側に前縁側開口端を有し、両側部に沿って形成され、前記前縁側開口端から送り込まれた冷却媒体を後縁側へ導く側部流路と、後縁にて幅方向に沿って形成され、前記側部流路から冷却媒体が送り込まれるヘッダと、一端側が前記ヘッダに連通され他端側が後縁にて開口されて前記ヘッダに送り込まれた冷却媒体を後縁から放出する後縁流路とが設けられており、
前記小穴から前記チャンバ内へ送り込まれた冷却媒体が、前記側部流路の前記前縁側開口端に向かって流れるように構成されていることを特徴とするタービン静翼。 - 請求項1に記載のタービン静翼を備えてなることを特徴とするガスタービン 。
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